JP6171349B2 - 偏光制御装置、偏光制御方法及び画像表示システム - Google Patents
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Description
ここで、図8の偏光方式においては、画像の立体表示を行うため、時分割で異なる偏光をスクリーンに投射している。
したがって、鑑賞者は、この観賞用メガネ50を装着することにより、左眼に左眼用画像が見え、右眼に右眼用画像が見えることで、人間の視覚特性により擬似的に立体画像を鑑賞することができる。
ここで、プロジェクターPJ内で用いられている液晶パネルは、集光された強い光が入射されるため、寿命の問題から耐久性の高い液晶材料を用いた液晶パネルが用いられている。しかしながら、耐久性の高い液晶材料は、信号を与えられてから液晶の配向が変化する時間が長く、徐々に液晶の配向が変化していく。このため、例えば、左眼用画像の出射光L1から右眼用画像の出射光L1に完全に変化するまで、図9に示すように、時定数を有して変化することになる。
一方、偏光制御装置100の液晶パネル12は、プロジェクターPJからの散光された光L1が入射されるため、それほどの耐久性が必要なく、液晶の配向が変化する時間が速いものが用いられる。
しかしながら、液晶の配向状態によって、画像データが右眼用画像データ及び左眼用画像データのいずれか一方から他方に切り替わるタイミングが異なるため、時間ΔTを一定とすることができず、この切り替わりのタイミングにおいてクロストークを完全に抑制することはできない。
図9は、説明のために右眼用画像が全面白で左眼用画像が全面黒を表示する際の制御を示す波形図であるが、左眼用画像が黒表示であるにもかかわらず、左眼にクロストークによる右眼用画像の光が入射されてしまい、立体視における画像のにじみの原因となり、表示画像の質を低下させることになる。
上記構成により、本発明の偏光制御装置は、画像表示装置の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、鑑賞者の装着する観賞用メガネの左右のガラス各々の偏光特性に対し、偏光方向を合わせるための第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示(光を透過させない状態)とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
また、上記構成により、第1偏光パネルと第2偏光パネルとを用いて、右眼用画像と左眼用画像との各々の偏光特性を、それぞれ第1偏光から第3偏光、第4偏光に変換するため、第1偏光パネルと第2偏光パネルとから、簡易に第2偏光用液晶パネルを構成することができる。
上記構成により、本発明の偏光制御装置は、画像表示装置の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、鑑賞者の装着する観賞用メガネの左右のガラス各々の偏光特性に対し、偏光方向を合わせるための第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示(光を透過させない状態)とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
また、上記構成により、本発明の偏光制御装置は、第1偏光パネル(液晶パネル)と、位相差板とを備えるため、第1偏光パネル及び第2偏光パネルの双方ともに液晶パネルを使用するよりも、第2偏光用液晶パネルを安価に構成することができる。
上記構成により、本発明の偏光制御装置は、画像表示装置の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、鑑賞者の装着する観賞用メガネの左右のガラス各々の偏光特性に対し、偏光方向を合わせるための第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示(光を透過させない状態)とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
また、上記構成により、本発明の偏光制御装置は、位相差板と、第2偏光パネル(液晶パネル)とを備えるため、第1偏光パネル及び第2偏光パネルの双方ともに液晶パネルを使用するよりも、第2偏光用液晶パネルを安価に構成することができる。
上記構成により、本発明の画像表示システムは、画像表示装置の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、鑑賞者の装着する観賞用メガネの左右のガラス各々の偏光特性に対し、偏光方向を合わせるための第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
上記構成により、本発明の偏光制御方法は、画像表示装置の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、鑑賞者の装着する観賞用メガネの左右のガラス各々の偏光特性に対し、偏光方向を合わせるための第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
また、上記構成により、第1偏光パネルと第2偏光パネルとを用いて、右眼用画像と左眼用画像との各々の偏光特性を、それぞれ第1偏光から第3偏光、第4偏光に変換するため、第1偏光パネルと第2偏光パネルとから、簡易に第2偏光用液晶パネルを使用することができる。
上記構成により、本発明の偏光制御方法は、画像表示装置の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、鑑賞者の装着する観賞用メガネの左右のガラス各々の偏光特性に対し、偏光方向を合わせるための第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
また、上記構成により、本発明の偏光制御方法は、第1偏光パネル(液晶パネル)と、位相差板とを使用するため、第1偏光パネル及び第2偏光パネルの双方ともに液晶パネルを使用するよりも、第2偏光用液晶パネルを安価に構成することができる。
上記構成により、本発明の偏光制御方法は、画像表示装置の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、鑑賞者の装着する観賞用メガネの左右のガラス各々の偏光特性に対し、偏光方向を合わせるための第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
また、上記構成により、本発明の偏光制御方法は、位相差板と、第2偏光パネル(液晶パネル)とを使用するため、第1偏光パネル及び第2偏光パネルの双方ともに液晶パネルを使用するよりも、第2偏光用液晶パネルを安価に構成することができる。
上記構成により、本発明の偏光制御装置は、外部装置(画像表示装置)の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示(光を透過させない状態)とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
また、上記構成により、本発明の偏光制御装置は、第1偏光パネルと第2偏光パネルとを用いて、右眼用画像と左眼用画像との各々の偏光特性を、それぞれ第1偏光から第3偏光、第4偏光に変換するため、第1偏光パネルと第2偏光パネルとから、簡易に第2偏光用液晶パネルを構成することができる。
を備え、前記外部装置の前記第1出射光及び前記第2出射光のいずれか一方から他方への切り替え処理に同期し、前記外部装置が切り替える処理を行った時刻から所定の時間の間は、前記第1偏光用液晶パネルから、前記第2偏光が出射され、前記所定の時間が経過後は、前記第1偏光用液晶パネルから前記第1偏光が出射されるように、前記第1偏光用液晶パネルは、前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光方向を変換し、前記第2偏光用液晶パネルが、前記右眼用画像の周期及び前記左眼用画像の周期のうち一方の場合、入射光の偏光方向を変換せず、前記右眼用画像の周期及び前記左眼用画像の周期のうち他方の場合、入射光の偏光方向を前記入射光の偏光方向とは90°異なる偏光方向に変換する第1偏光パネルと、前記第1偏光パネルの光入射側及び光出射側のいずれか一方に配置され、1/4波長の位相差を有する位相差板とを備えることを特徴とする。
上記構成により、本発明の偏光制御装置は、外部装置(画像表示装置)の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示(光を透過させない状態)とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
また、上記構成により、本発明の偏光制御装置は、第1偏光パネル(液晶パネル)と、位相差板とを備えるため、第1偏光パネル及び第2偏光パネルの双方ともに液晶パネルを使用するよりも、第2偏光用液晶パネルを安価に構成することができる。
上記構成により、本発明の画像表示システムは、画像表示装置の内部の液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、鑑賞者の装着する観賞用メガネの左右のガラス各々の偏光特性に対し、偏光方向を合わせるための第2偏光用液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、画像表示装置が右眼用画像と左眼用画像との切換処理を行うタイミングに同期させ、鑑賞者が認識するクロストークの発生する所定の時間の間をブラック表示とするため、クロストークの発生する時間における画像の出射光を鑑賞者に出射することがなくなり、鑑賞者の鑑賞する立体視の画像における右眼用画像及び左眼用画像間のクロストークの発生を抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、この発明の第1の実施形態による偏光制御装置を用いて画像の立体視を行う画像表示システムの構成例を示す概略ブロック図である。本実施形態においては、プロジェクターPJを用いて、スクリーンSRに対して立体視のための視差画像である左眼用画像及び右眼用画像を、時分割に表示する画像表示システムを一例として説明する。
本実施形態の画像表示システムは、プロジェクターPJと、偏光制御装置1と、スクリーンSRと、観賞用メガネ50とを備えている。
偏光制御装置1は、プロジェクターPJから出射される第1出射光L1R及び第2出射光L1Lの各々を、互いに偏光方向の異なる偏光光(第3偏光,第4偏光)に偏光し、第1出射光L1R及び第2出射光L1Lのいずれか一方から他方へ切り換える間に、所定の時間幅(時間ΔTb)の黒表示を挿入して、第1出射光L3R及び第2出射光L3Lを出射する。
鑑賞用メガネ50は、スクリーンSRから反射された右眼用第1出射光L3Rの光を透過させる特性の光学素子が設けられた右側用ガラス50Rと、左眼用第2出射光L3Lの光を透過させる特性の光学素子が設けられた左側用ガラス50Lとを備えている。
したがって、鑑賞者は、鑑賞用メガネ50を装着してスクリーンSRを見ることにより、右眼に右眼用画像の右眼用第1出射光L3Rが入射し、左眼に左眼用画像の左眼用第2出射光L3Lが入射することとなり、この視差画像によって擬似的な立体視を行うことができる。 ここで、投射光(右眼用第1出射光L3R及び左眼用第2出射光L3L)がスクリーンSRで反射されることにより、観賞用メガネ50に入射される投射光は、偏光特性が変化することになる。例えば、投射光が円偏光の場合を考えると、スクリーンSRで反射した投射光において、右円偏光が左円偏光に変化し、左円偏光が右円偏光に変化することになる。このため、観賞用メガネ50は、左側ガラス50L面に右円偏光(左眼用画像の第2出射光L3L)を透過させる特性を有する光学素子が設けられており、右側ガラス50R面に左円偏光(右眼用画像の第1出射光L3R)を透過させる特性を有する光学素子が設けられている。また、この光学素子としては、円偏光を直線偏光に変更する位相差板と、所望の直線偏光を透過する偏光板とが設けられている。この位相差板と偏光板とを組み合わせた構成を円偏光板と呼ぶ場合がある。本明細書において、観賞用メガネ50の左側ガラス50L面及び右側ガラス50R面に用いる偏光用の光学素子としては、上述した位相差板と偏光板とを組み合わせた円偏光板を含み、所望の円偏光を透過する特性を有する光学素子であれば何を用いても良い。
制御部10は、プロジェクターPJと同様の画像データが供給され、この画像データに含まれる右眼用画像データと左眼用画像データとを識別する識別情報を抽出する。
また、制御部10は、検出した識別情報により、プロジェクターPJ内部において右眼用画像及び左眼用画像のいずれか一方から他方へと出射光L1を切り換える切換処理が行われる切換タイミングを検出する。ここで、出射光L1は第1出射光L1Rと第2出射光L1Lとの双方を示す。
本実施形態においては、プロジェクターPJから出射される右眼用画像の第1出射光L1R及び左眼用画像の第2出射光L1Lの各々が同一の偏光方向、例えば直線偏光における垂直偏光として出射される。なお、本実施形態においては、z軸方向に対して光が伝搬し、x軸方向(図の上下方向)に偏光軸を有する偏光状態を垂直偏光とし、y軸方向(x軸及びz軸平面に垂直な方向)に偏光軸を有する偏光状態を水平偏光として説明する。
このため、偏光板11は、偏光液晶パネル13から出射される出射光L1のうち、偏光方向が透過軸と同一の偏光光(第1偏光)のみを透過させる。すなわち、偏光板11は、垂直偏光(第1偏光)のみを透過させ、水平偏光(第2偏光)を吸収あるいは反射させるため、上述した、偏光液晶パネル13から射出される光を水平偏光(第2偏光)とした所定の時間の間の画像を黒表示の画像とする。これにより、右眼用画像及び左眼用画像のいずれか一方から他方への切り替わりにおける時間領域が黒表示となるため、右眼用画像と左眼用画像とのクロストークの発生が抑制される。
例えば、液晶パネル12は、右眼用画像の第1出射光L1Rを右円偏光(第3偏光)に、左眼用画像の第2出射光L1Lを左円偏光(第4偏光)に変換して出射する。この場合、スクリーンSRで反射した第1出射光L3Rと第2出射光L3Lを鑑賞する鑑賞用メガネ50において、右眼側ガラス50Rを透過する偏光の偏光方向を左円偏光とし、左眼側ガラス50Lを透過する偏光の偏光方向を右円偏光とする。スクリーンを透過した第1出射光L3Rと第2出射光L3Lを鑑賞する鑑賞用メガネの場合は、右眼側ガラスを透過する偏光の偏光方向を右円偏光とし、左眼側ガラスを透過する偏光の偏光方向を左円偏光とする。
外部装置は、プロジェクターPJに対して、右眼用画像データを出力する。
プロジェクターPJは、右眼用画像データが供給されると、この右眼用画像データによって内部の後述する各色用液晶ライトバルブ100R,100G,100Bの液晶パネルが制御され、当該液晶パネルの液晶配向が変化し、右眼用画像の第1出射光L1Rを出射する。
また、制御部10は、右眼用画像データが供給されることにより、左眼用画像の第2出射光L1Lから右眼用画像の第1出射光L1Rに切り換えられるタイミングであることを検出する。
このとき、制御部10は、左眼用画像の第2出射光L1Lから右眼用画像の第1出射光L1Rに切り換えられるタイミングに同期して偏光液晶パネル13に対して、制御信号として所定の電圧を印加する。
これにより、偏光液晶パネル13は、入射される第1出射光L1Rを、垂直偏光から水平偏光(第2偏光)に変換して、出射光L1’Rとして出射する。
このとき、偏光板11は、偏光液晶パネル13から入射される出射光L1’Rが水平偏光(第2偏光)であり、自身の透過軸と偏光方向が異なるため、出射光L1’Rを吸収あるいは反射して透過させない。
そして、液晶パネル12は、位相を1/4波長遅らせる制御信号が入力されるため、位相差を1/4波長とし、垂直偏光(第1偏光)で入射する第1出射光L2Rを、右円偏光(第3偏光)の第1出射光L3Rとして出射する状態とする。
しかしながら、液晶パネル12は、この時点において、偏光液晶パネル13から出射された出射光L1’Rが偏光板11を透過せず、第1出射光L2Rが入射されないため、スクリーンSRに投射された画像は、黒表示の状態となる。
従って、プロジェクターPJの内部の各色用液晶ライトバルブ100R,100G,100Bの各液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、液晶パネル12の液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、時間ΔTbの間は偏光制御装置1から光が出射されることがない。この時間ΔTb間の黒表示を挿入することにより、鑑賞者は右眼用画像と左眼用画像とのクロストークを視認しない、又は視認しにくい。
次に、制御部10は、内部のカウンタにより、左眼用画像の第2出射光L1Lから右眼用画像の第1出射光L1Rに切り換えられるタイミングから、時間ΔTbが経過したことを検出すると、偏光液晶パネル13に対する電圧の印加を停止する。
これにより、偏光液晶パネル13は、自身の厚さ方向に1/2波長の位相差が存在しなくなる。したがって、偏光液晶パネル13は、入射する第1出射光L1Rをそのまま垂直偏光(第1偏光)として出射する。
したがって、偏光板11は、偏光液晶パネル13から入射される第1出射光L1Rが垂直偏光(第1偏光)であり、自身の透過軸と偏光方向が同一のため、第1出射光L1Rを透過させて第1出射光L2Rとして出射する。
これにより、液晶パネル12は、スクリーンSRに対して、右円偏光(第3偏光)の第1出射光L3Rにより、右眼用画像を投射する。
従って、時間ΔTb経過後は、観賞メガネ50の右側ガラス50RをプロジェクターPJからの第1出射光L3Rが透過し、観賞メガネ50の左側ガラス50LでプロジェクターPJからの第1出射光L3Rが遮断され、鑑賞者は右眼だけで右眼用画像(第1出射光L3R)を視認する。
外部装置は、右用眼画像を表示する周期T1が終了し、左眼用画像を表示する周期T2が開始されるため、プロジェクターPJに対して、左眼用画像データを出力する。
プロジェクターPJは、左眼用画像データが供給されると、この左眼用画像データによって内部の後述する液晶ライトバルブ100R,100G,100Bの液晶パネルが制御され、当該液晶パネルの液晶配向が変化し、左眼用画像の第2出射光L1Lを出射する。
また、制御部10は、左眼用画像データが供給されることにより、右眼用画像の第1出射光L1Rから左眼用画像の第2出射光L1Lに切り換えられるタイミングであることを検出する。
このとき、制御部10は、右眼用画像の第1出射光L1Rから左眼用画像の第2出射光L1Lに切り換えられるタイミングに同期して偏光液晶パネル13に対して、制御信号として所定の電圧を印加する。
これにより、偏光液晶パネル13は、入射される第2出射光L1Lを、垂直偏光から水平偏光(第2偏光)に変換して、第2出射光L1’Lとして出射する。
このとき、偏光板11は、偏光液晶パネル13から入射される出射光L1’Lが水平偏光(第2偏光)であり、自身の透過軸と偏光方向が異なるため、出射光L1’Lを吸収あるいは反射して透過させない。
そして、液晶パネル12は、位相を1/4波長進ませる制御信号が入力されるため、位相差を−1/4波長とし、垂直偏光(第1偏光)で入射する第2出射光L2Lを、左円偏光(第4偏光)の第2出射光L3Lとして出射する状態とする。
しかしながら、液晶パネル12は、この時点において、偏光液晶パネル13から出射された出射光L1’Lが偏光板11を透過せず、第2出射光L2Lが入射されないため、スクリーンSRに投射された画像は、黒表示の状態となる。
従って、プロジェクターPJの内部の各色用液晶ライトバルブ100R,100G,100Bの各液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、液晶パネル12の液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、時間ΔTbの間は偏光制御装置1から光が出射されることがない。この時間ΔTb間の黒表示を挿入することにより、鑑賞者はクロストークを視認しない、又は視認しにくい。
次に、制御部10は、内部のカウンタにより、右眼用画像の第1出射光L1Rから左眼用画像の第2出射光L1Lに切り換えられるタイミングから、時間ΔTbが経過したことを検出すると、偏光液晶パネル13に対する電圧の印加を停止する。
これにより、偏光液晶パネル13は、自身の厚さ方向に1/2波長の位相差が存在しなくなる。したがって、偏光液晶パネル13は、入射する第2出射光L1Lをそのまま垂直偏光(第1偏光)として出射する。
したがって、偏光板11は、偏光液晶パネル13から入射される第2出射光L1Lが垂直偏光(第1偏光)であり、自身の透過軸と偏光方向が同一のため、第2出射光L1Lを透過させて第2出射光L2Lとして出射する。
これにより、液晶パネル12は、スクリーンSRに対して、左円偏光(第4偏光)の第2出射光L3Lにより、左眼用画像を投射する。
従って、時間ΔTb経過後は、観賞メガネ50の右側ガラス50RでプロジェクターPJからの第2出射光L3Lが遮断され、観賞メガネ50の左側ガラス50LをプロジェクターPJからの第2出射光L3Lが透過し、鑑賞者は左眼だけで左眼用画像(第2出射光L3L)を視認する。
また、クロストークを低減するために、偏光液晶パネル13において垂直偏光から水平偏光に変換する(第2偏光を出射する)時間ΔTbの長さは、複数の鑑賞者による実験により求められる。すなわち、時間ΔTbが長すぎると鑑賞者に視認されるフリッカーノイズが発生し、また時間ΔTbが短すぎると鑑賞者に視認されるクロストークノイズが発生することになる。したがって、クロストークノイズが発生し易い画像データを用いて、時間ΔTbを変化させる毎に鑑賞者に鑑賞させる。そして、複数の鑑賞者が満足して視認できる立体画像を得られる時間ΔTbを決定する。
このため、本実施形態によれば、右眼用画像の第1出射光L1R及び左用眼画像の第2出射光L1Lのいずれか一方から他方に切り替わった後、一方の出射光が他方の周期にしみだすクロストークが無くなり、質の高い立体画像を鑑賞者が鑑賞することができる。
また、本実施形態においては、プロジェクターPJから出射される出射光L1が垂直偏光であり、第1偏光が垂直偏光であり、第2偏光が水平偏光であり、第3偏光が右円偏光であり、第4偏光が左円偏光であるとして説明したが、第1偏光と第2偏光とが互いに異なる偏光方向であり、第3偏光と第4偏光とが互いに異なる偏光方向であれば、直線偏光、楕円偏光、及び円偏光から適宜選択できる。第1偏光と第2偏光とのいずれか一方が第3偏光と第4偏光とのいずれか一方と同じ偏光方向でもよい。
例えば、本実施形態においては、プロジェクターPJから出射される出射光が垂直偏光であるとして説明したが、出射光が水平偏光の場合、偏光板11は水平偏光に透過軸が設定されている。このとき、偏光液晶パネル13は、時間ΔTb間電圧が印加された際、出射光L1を水平偏光を垂直偏光に変換する。つまりこの場合は、第1偏光が水平偏光であり、第2偏光が垂直偏光である。また液晶パネル12も水平偏光(第1偏光)を右円偏光(第3偏光)又は左円偏光(第4偏光)に変換するよう遅延軸が設定される。
つまり、周期T1及びT2のいずれか一方から他方に遷移する際、他方の周期の開始から時間ΔTbの間、偏光液晶パネル13は第2偏光を出射し、偏光板11で第2偏光を遮断し、時間ΔTb経過後は、偏光液晶パネル13は第1偏光を出射し偏光板11を第1偏光が透過するように、出射光L1の偏光方向、偏光液晶パネル13の遅相軸の方向、偏光液晶パネル13への印加電圧、及び偏光板11の透過軸の方向が適宜設定できる。
また、本実施形態において、液晶パネル12が、周期T1において位相を1/4波長遅らせ、周期T2において位相を1/4波長進める構成として説明したが、液晶パネル12が、周期T1において位相を1/4波長進め、周期T2において位相を1/4波長遅らせる構成とすることができる。
つまり、液晶パネル12は、周期T1では第3偏光を射出し、周期T2では第4偏光を射出するように、液晶パネル12の遅相軸の方向、液晶パネル12の自身の厚さ方向の位相差、液晶パネル12への印加電圧を適宜設定できる。
なお、光源1100から射出された光は、光源1100とダイクロイックミラー1108との間に配置された偏光変換装置により、ほぼ一方向の直線偏光に揃えられる。
各ライトバルブ100R,100G,100Bにより変調された3つの色光はクロスダイクロイックプリズム1112に入射する。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する第1誘電体多層膜と青色光を反射する第2誘電体多層膜とが十字状に形成されたものである。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ系1114によって、偏光制御装置1に対して出射され、この偏光制御装置1を介してスクリーンSR上に出射光L3が投射され、画像が拡大されて表示される。
したがって、本実施形態のプロジェクターPJとして用いるためには、ダイクイロックミラー1108と投射レンズ系1114の間、あるいは投射レンズ系1114の出射側に、緑色光の偏光軸を90°回転させる色位相板1130を設ける必要がある。図3においては、色位相板1130をダイクイロックミラー1108と投射レンズ系1114の間に配置した例を示している。この色位相板1130は、特定の波長帯域、すなわち緑色光の波長帯域の光のみの偏光軸を90°回転させる機能を有している。このような機能を有する素子としては、例えば米国特許5751384号明細書に記載されたものが知られている。したがって、本実施形態において、色位相板1130は、上述したように、垂直偏光で出射される赤色光及び青色光の偏光軸はそのまま透過させ、水平偏光の緑色光の偏光軸を90°回転させて垂直偏光に変換し、赤色光、緑色光及び青色光の全てが垂直偏光となった出射光L1を出射する。なお、色位相板1130は、赤色光及び青色光の波長帯域の光のみの偏光軸を90°回転させる機能を有することもできる。その場合、赤色光、緑色光及び青色光の全てが水平偏光となった出射光L1を出射する。
次に、図面を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。図4は、この発明の第2の実施形態による偏光制御装置を用いて画像の立体視を行う画像表示システムの構成例を示す概略ブロック図である。本実施形態においては、第1の実施形態と同様に、プロジェクターPJを用いて、スクリーンSRに対して立体視のための視差画像である左眼用画像及び右眼用画像を、時分割に表示する画像表示システムを一例として説明する。
本実施形態の画像表示システムは、プロジェクターPJと、偏光制御装置1Aと、スクリーンSRと、観賞用メガネ50とを備えている。図4において、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してある。以下、第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる構成及び動作のみを説明する。
以下において、垂直偏光(第1偏光)を右円偏光(第3偏光)あるいは左円偏光(第4偏光)に変換する構成を詳細に示している。
本実施形態の第2偏光用液晶パネルの第1偏光パネルである液晶パネル12Aは、一対の透光性基板に電気光学物質である液晶を密封封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた制御信号に従って、液晶の配向を制御して入射した偏光を変調する。液晶パネル12Aは、垂直偏光の偏光軸に対して、遅延軸が45°の角度を有しており、電圧が印加されてオン状態となると、パネルの厚さ方向に1/4波長の位相差を発生する(位相が1/4波長遅れる)。
したがって、液晶パネル12Aは、オン状態の場合、入射する垂直偏光(第1偏光)の出射光L2を右円偏光(第3偏光)に変換する。
したがって、液晶パネル12Bは、オン状態の場合、入射する垂直偏光(第1偏光)の出射光L2を左円偏光(第4偏光)に変換する。
プロジェクターPJから出射された出射光L1の伝搬方向P(矢印P)の方向に、偏光液晶パネル13、偏光板11、液晶パネル12A、液晶パネル12Bの順番で配列されている。この図5に示すように、偏光液晶パネル13の遅相軸は垂直偏光の出射光L1の偏光軸に対して45°の角度を有している。また、液晶パネル12Aの遅相軸は垂直偏光の出射光L1の偏光軸に対して45°の角度を有している。液晶パネル12Bの遅相軸は垂直偏光の出射光L1の偏光軸に対して135°(−45°)の角度を有している。
これにより、液晶パネル12Aは、オン状態のために1/4波長の位相差が発生し、入射される第1出射光L2Rを垂直偏光(第1偏光)から右円偏光(第3偏光)に変換して、液晶パネル12Bに対して出射する。
このとき、液晶パネル12Bは、オフ状態のために1/4波長の位相差が発生せず、右円偏光となった第1出射光L2Rを右円偏光の偏光状態で透過させ、右円偏光の第1出射光L3Rとして出射する。
これにより、液晶パネル12Aは、オフ状態のために1/4波長の位相差が発生せず、垂直偏光の第2出射光L2Lをそのまま透過させて液晶パネル12Bに対して出射する。
このとき、液晶パネル12Bは、オン状態のために1/4波長の位相差が発生し、入射される第2出射光L2Lを垂直偏光(第1偏光)から左円偏光(第4偏光)に変換して、左円偏光の第2出射光L3Lとし出射する。
なお、第3偏光と、第4偏光とは、互いに異なる偏光方向であればよく、直線偏光、楕円偏光、及び円偏光から適宜選択できる。つまり、液晶パネル12A及び液晶パネル12Bは、周期T1では偏光制御装置1Aから第3偏光を射出し、周期T2では偏光制御装置1Aから第4偏光を射出するように、液晶パネル12A及び液晶パネル12Bのそれぞれの遅相軸の角度および液晶パネルへの印加電圧を設定できる。
従って、プロジェクターPJの内部の各色用液晶ライトバルブ100R,100G,100Bの各液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、液晶パネル12A及び液晶パネル12Bの各液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、時間ΔTbの間は偏光制御装置1Aから光が出射されず、鑑賞者はクロストークを視認しない、又は視認しにくい。
このため、本実施形態によれば、右眼用画像の第1出射光L1R及び左用眼画像の第2出射光L1Lのいずれか一方から他方に切り替わった後、一方の出射光が他方の周期にしみだすクロストークが無くなり、質の高い立体画像を鑑賞者が鑑賞することができる。
次に、図面を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。図6は、この発明の第3の実施形態による偏光制御装置を用いて画像の立体視を行う画像表示システムの構成例を示す概略ブロック図である。本実施形態においては、第1の実施形態と同様に、プロジェクターPJを用いて、スクリーンSRに対して立体視のための視差画像である左眼用画像及び右眼用画像を、時分割に表示する画像表示システムを一例として説明する。
本実施形態の画像表示システムは、プロジェクターPJと、偏光制御装置1Bと、スクリーンSRと、観賞用メガネ50とを備えている。図6において、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してある。以下、第3の実施形態において、第1の実施形態と異なる構成及び動作のみを説明する。
以下に、垂直偏光(第1偏光)を右円偏光(第3偏光)あるいは左円偏光(第4偏光)に変換する構成を詳細に示している。
本実施形態の第2偏光用液晶パネルの第1偏光パネルである液晶パネル12Cは、一対の透光性基板に電気光学物質である液晶を密封封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた制御信号に従って、液晶の配向を制御して入射した偏光を変調する。液晶パネル12Cは、垂直偏光の偏光軸に対して、遅延軸が45°の角度を有しており、電圧が印加されてオン状態となると、パネルの厚さ方向に1/2波長の位相差を発生する。
したがって、液晶パネル12Cは、オン状態の場合、入射する垂直偏光の出射光L2の位相軸を90°回転させて水平偏光に変換して出射し、オフ状態の場合、垂直偏光の出射光L2を垂直偏光のまま出射する。
したがって、位相差板12Dは、入射する水平偏光を右円偏光に変換し、入射する垂直偏光を左円偏光に変換する。
プロジェクターPJから出射された第1出射光L1Rの伝搬方向P(矢印P)の方向に、偏光液晶パネル13、偏光板11、液晶パネル12C、位相差板12Dの順番で配列されている。この図7に示すように、偏光液晶パネル13の遅相軸は垂直偏光の出射光L1の偏光軸に対して45°の角度を有している。また、液晶パネル12Cの遅相軸は垂直偏光の出射光L1の偏光軸に対して45°の角度を有している。位相差板12Dの遅相軸は垂直偏光の出射光L1の偏光軸に対して135°(−45°)の角度を有している。
これにより、液晶パネル12Cは、オン状態のために1/2波長の位相差が発生し、入射される第1出射光L2Rを垂直偏光(第1偏光)から水平偏光(第2偏光)に変換して、位相差板12Dに対して出射する。
そして、位相差板12Dは、水平偏光(第2偏光)となった第1出射光L2Rを右円偏光(第3偏光)に変換して透過させ、右円偏光(第3偏光)の第1出射光L3Rとして出射する。
これにより、液晶パネル12Cは、オフ状態のために1/2波長の位相差が発生せず、垂直偏光(第1偏光)の第2出射光L2Lをそのまま透過させて位相差板12Dに対して出射する。
このとき、位相差板12Dは、入射される第2出射光L2Lを垂直偏光(第1偏光)から左円偏光(第4偏光)に変換して、左円偏光(第4偏光)の第2出射光L3Lとし出射する。
上述した以外の構成及び処理については、第1の実施形態と同様である。なお、液晶パネル12C及び位相差板12Dは、分離された状態ではなく、貼り合わせた構成として形成しても良い。
この位相差板12Dが液晶パネル12Cより前に配置された場合、位相差板12Dは、垂直偏光(第1偏光)で入射される第1出射光L2Rも第2出射光L2Lのいずれも左円偏光(第4偏光)に変換し、液晶パネル12Cへ出射する。液晶パネル12Cは、右眼用画像の第1出射光L3Rを出射する周期T1の間においてオン状態とされるため、左円偏光(第4偏光)である第1出射光L2Rを右円偏光(第3偏光)に偏光して、右眼用画像の第1出射光L3Rを出射する。また、液晶パネル12Cは、左用画像の第2出射光L3Lを出射する周期T2の間においてオフ状態とされるため、左円偏光(第4偏光)である第2出射光L2Lを左円偏光(第4偏光)のまま透過させ、第2出射光L3Lとして出射する。
なお、第3偏光と、第4偏光とは、互いに異なる偏光方向であればよく、直線偏光、楕円偏光、及び円偏光から適宜選択できる。つまり、液晶パネル12C及び位相差板12Dは、周期T1では偏光制御装置1Bから第3偏光を射出し、周期T2では偏光制御装置1Bから第4偏光を射出するように、液晶パネル12C及び位相差板12Dのそれぞれの遅相軸の角度および液晶パネル12Cへの電圧印加のタイミングを設定できる。
従って、プロジェクターPJの内部の各色用液晶ライトバルブ100R,100G,100Bの各液晶パネルの液晶の配向が変化するタイミングと、液晶パネル12Cの液晶の配向が変化するタイミングとが異なっていても、時間ΔTbの間は偏光制御装置1Bからの光が出射されず、鑑賞者はクロストークを視認しない、又は視認しにくい。
このため、本実施形態によれば、右眼用画像の第1出射光L1R及び左用眼画像の第2出射光L1Lのいずれか一方から他方に切り替わった後、一方の出射光が他方の周期にしみだすクロストークが無くなり、質の高い立体画像を鑑賞者が鑑賞することができる。
また、上述した各実施形態において、説明を簡単にするため、詳細には記述しなかったが、プロジェクターPJを用いる場合、鑑賞者の鑑賞用メガネ50に入射される偏光光は、スクリーンSRで反射して、偏光特性が左右で反転し、かつ左眼用画像及び右眼用画像も反転する。このため、実際には、プロジェクターPJからは左右を反転した偏光光により、左右が反転した左眼用画像及び右眼用画像の投射光を出射させるようにする。
例えば、偏光板11の透過軸を水平とした場合は、周期T1及びT2の周期の開始から時間ΔTbの間は、偏光液晶パネル13に電圧を印加せず垂直偏光の出射光L1は偏光板11で吸収又は反射され黒表示の状態とする。そして、時間ΔTb経過後は、偏光液晶パネル13に電圧を印加させ水平偏光の出射光L1が偏光板11を透過し画像を投射する状態とすることができる。この場合、偏光板11を透過した水平偏光を周期T1と周期T2とでそれぞれ異なる偏光状態とするように、液晶パネル12,12A,12B,12Cの遅相軸の方向、位相差板12Dの遅相軸の方向、及び液晶パネル12,12A,12B,12Cへの電圧印加タイミングを設定する。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
10…制御部
11…偏光板
12,12A,12B,12C…液晶パネル
12D…位相差板
13…偏光液晶パネル
50…観賞用メガネ
50L…左側用ガラス
50R…右側用ガラス
PJ…プロジェクター
SR…スクリーン
Claims (10)
- 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とが外部装置から時分割に所定周期で供給され、前記第1出射光と前記第2出射光との各々の偏光方向を異なる偏光方向に変換して出射する偏光制御装置であり、
前記外部装置の前記第1出射光及び前記第2出射光のいずれか一方から他方への切り替え処理に同期し、前記外部装置が切り替える処理を行った時刻から所定の時間の間、第1偏光である前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光を当該第1偏光と偏光方向の90°異なる第2偏光に変換して出射する第1偏光用液晶パネルと、
前記第1偏光と同一の偏光方向の透過軸を有する偏光板と、
当該偏光板を通過して入射する前記第1出射光と前記第2出射光との各々の前記第1偏光を、互いに異なる偏光方向の第3偏光と第4偏光とに、前記所定周期毎に変換して出射する第2偏光用液晶パネルと
を備え、
前記第2偏光用液晶パネルが、
前記右眼用画像の周期の場合、前記第1出射光を前記第1偏光から前記第3偏光へ偏光して出射し、前記左眼用画像の周期の場合、前記第2出射光を前記第1偏光のまま出射する第1偏光パネルと、
前記右眼用画像の周期の場合、前記第1偏光パネルから出射される前記第1出射光を前記第3偏光のまま出射し、前記左眼用画像の周期の場合、前記第1偏光パネルから出射される前記第2出射光を第1偏光から前記第4偏光へ偏光して出射する第2偏光パネルと
を備えることを特徴とする偏光制御装置。 - 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とが外部装置から時分割に所定周期で供給され、前記第1出射光と前記第2出射光との各々の偏光方向を異なる偏光方向に変換して出射する偏光制御装置であり、
前記外部装置の前記第1出射光及び前記第2出射光のいずれか一方から他方への切り替え処理に同期し、前記外部装置が切り替える処理を行った時刻から所定の時間の間、第1偏光である前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光を当該第1偏光と偏光方向の90°異なる第2偏光に変換して出射する第1偏光用液晶パネルと、
前記第1偏光と同一の偏光方向の透過軸を有する偏光板と、
当該偏光板を通過して入射する前記第1出射光と前記第2出射光との各々の前記第1偏光を、互いに異なる偏光方向の第3偏光と第4偏光とに、前記所定周期毎に変換して出射する第2偏光用液晶パネルと
を備え、
前記第1偏光が第1直線偏光、前記第2偏光が前記第1直線偏光の偏光軸に対して90°の角度を有する偏光軸を有する第2直線偏光、前記第3偏光が左円偏光及び右円偏光のいずれか一方、前記第4偏光が左円偏光及び右円偏光の他方であり、
前記第2偏光用液晶パネルが、
前記右眼用画像の周期の場合、前記第1出射光を前記第1偏光から前記第2偏光に変換して出射し、前記左眼用画像の周期の場合、前記第2出射光を前記第1偏光のまま出射する第1偏光パネルと、
前記第2偏光を前記第3偏光に変換し、前記第1偏光を前記第4偏光に変換する位相差板と
を備えることを特徴とする偏光制御装置。 - 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とが外部装置から時分割に所定周期で供給され、前記第1出射光と前記第2出射光との各々の偏光方向を異なる偏光方向に変換して出射する偏光制御装置であり、
前記外部装置の前記第1出射光及び前記第2出射光のいずれか一方から他方への切り替え処理に同期し、前記外部装置が切り替える処理を行った時刻から所定の時間の間、第1偏光である前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光を当該第1偏光と偏光方向の90°異なる第2偏光に変換して出射する第1偏光用液晶パネルと、
前記第1偏光と同一の偏光方向の透過軸を有する偏光板と、
当該偏光板を通過して入射する前記第1出射光と前記第2出射光との各々の前記第1偏光を、互いに異なる偏光方向の第3偏光と第4偏光とに、前記所定周期毎に変換して出射する第2偏光用液晶パネルと
を備え、
前記第1偏光が第1直線偏光、前記第2偏光が前記第1直線偏光の偏光軸に対して90°の角度を有する偏光軸を有する第2直線偏光、前記第3偏光が左円偏光及び右円偏光のいずれか一方、前記第4偏光が左円偏光及び右円偏光の他方であり、
前記第2偏光用液晶パネルが、
前記第1出射光及び前記第2出射光を前記第1偏光から前記第4偏光に偏光して出射する位相差板と、
前記位相差板から出射される第4偏光を、前記右眼用画像の周期の場合、前記第3偏光に偏光して出射し、前記左眼用画像の周期の場合、前記第4偏光のまま出射する第1偏光パネルと
を備えることを特徴とする偏光制御装置。 - 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とを時分割に所定周期で供給する画像表示装置と、
前記右眼用画像の第1出射光を第3偏光で出射し、前記左眼用画像の第2出射光を第3偏光と異なる偏光の第4偏光で出射する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の偏光制御装置と、
右眼側が前記第1出射光を透過させる特性を有する光学素子を有し、左眼側が前記第2出射光を透過させる特性を有する光学素子を有する観賞用メガネと、
を備える画像表示システム。 - 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とが外部装置から時分割に所定周期で供給され、前記第1出射光と前記第2出射光との各々の偏光方向を異なる偏光方向に変換して出射する偏光制御装置を制御する偏光制御方法であり、
前記外部装置の前記第1出射光及び前記第2出射光のいずれか一方から他方への切り替え処理に同期し、前記外部装置が切り替える処理を行った時刻から所定の時間の間、第1偏光である前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光を前記第1偏光と偏光方向の異なる第2偏光に第1偏光用液晶パネルにより変換して出射する過程と、
第1偏光と同一の偏光方向の透過軸を有する偏光板を通過して入射する前記第1出射光と前記第2出射光との各々の前記第1偏光を、互いに異なる偏光方向の第3偏光と第4偏光とに、前記所定周期毎に第2偏光用液晶パネルにより変換して出射する過程と
を備え、
前記第2偏光用液晶パネルにより変換して出射する過程において、
前記右眼用画像の周期の場合、第1偏光パネルにより、前記第1出射光を前記第1偏光から前記第3偏光へ偏光して出射し、前記左眼用画像の周期の場合、前記第2出射光を前記第1偏光のまま出射する過程と、
前記右眼用画像の周期の場合、第2偏光パネルにより、前記第1偏光パネルから出射される前記第1出射光を前記第3偏光のまま出射し、前記左眼用画像の周期の場合、前記第1偏光パネルから出射される前記第2出射光を第1偏光から前記第4偏光へ偏光して出射する過程と
を備えることを特徴とする偏光制御方法。 - 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とが外部装置から時分割に所定周期で供給され、前記第1出射光と前記第2出射光との各々の偏光方向を異なる偏光方向に変換して出射する偏光制御装置を制御する偏光制御方法であり、
前記外部装置の前記第1出射光及び前記第2出射光のいずれか一方から他方への切り替え処理に同期し、前記外部装置が切り替える処理を行った時刻から所定の時間の間、第1偏光である前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光を前記第1偏光と偏光方向の異なる第2偏光に第1偏光用液晶パネルにより変換して出射する過程と、
第1偏光と同一の偏光方向の透過軸を有する偏光板を通過して入射する前記第1出射光と前記第2出射光との各々の前記第1偏光を、互いに異なる偏光方向の第3偏光と第4偏光とに、前記所定周期毎に第2偏光用液晶パネルにより変換して出射する過程と
を備え、
前記第1偏光が第1直線偏光、前記第2偏光が前記第1直線偏光の偏光軸に対して90°の角度を有する偏光軸を有する第2直線偏光、前記第3偏光が左円偏光及び右円偏光のいずれか一方、前記第4偏光が左円偏光及び右円偏光の他方であり、
前記第2偏光用液晶パネルにより変換して出射する過程において、
前記右眼用画像の周期の場合、第1偏光パネルにより、前記第1出射光を前記第1偏光から前記第2偏光に変換して出射し、前記左眼用画像の周期の場合、前記第2出射光を前記第1偏光のまま出射する過程と、
位相差板により、前記第2偏光を前記第3偏光に変換し、前記第1偏光を前記第4偏光に変換する過程と
を備えることを特徴とする偏光制御方法。 - 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とが外部装置から時分割に所定周期で供給され、前記第1出射光と前記第2出射光との各々の偏光方向を異なる偏光方向に変換して出射する偏光制御装置を制御する偏光制御方法であり、
前記外部装置の前記第1出射光及び前記第2出射光のいずれか一方から他方への切り替え処理に同期し、前記外部装置が切り替える処理を行った時刻から所定の時間の間、第1偏光である前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光を前記第1偏光と偏光方向の異なる第2偏光に第1偏光用液晶パネルにより変換して出射する過程と、
第1偏光と同一の偏光方向の透過軸を有する偏光板を通過して入射する前記第1出射光と前記第2出射光との各々の前記第1偏光を、互いに異なる偏光方向の第3偏光と第4偏光とに、前記所定周期毎に第2偏光用液晶パネルにより変換して出射する過程と
を備え、
前記第1偏光が第1直線偏光、前記第2偏光が前記第1直線偏光の偏光軸に対して90°の角度を有する偏光軸を有する第2直線偏光、前記第3偏光が左円偏光及び右円偏光のいずれか一方、前記第4偏光が左円偏光及び右円偏光の他方であり、
前記第2偏光用液晶パネルにより変換して出射する過程において、
位相差板により、前記第1出射光及び前記第2出射光を前記第1偏光から前記第4偏光に偏光して出射する過程と、
第1偏光パネルにより、前記位相差板から出射される第4偏光を、前記右眼用画像の周期の場合、前記第3偏光に偏光して出射し、前記左眼用画像の周期の場合、前記第4偏光のまま出射する過程と
を備えることを特徴とする偏光制御方法。 - 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とが外部装置から時分割に所定周期で供給され、前記第1出射光と前記第2出射光との各々の偏光方向を異なる偏光方向に変換する偏光制御装置であり、
前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光を第1偏光と前記第1偏光とは偏光方向の90°異なる第2偏光との間で切り替える第1偏光用液晶パネルと、
前記第1偏光用液晶パネルから出射された前記第1偏光を透過し前記第2偏光を吸収又は反射する偏光板と、
前記偏光板を透過した前記第1偏光を第3偏光と前記第3偏光とは偏光方向の異なる第4偏光とに、前記所定周期毎に交互に変換する第2偏光用液晶パネルと、
を備え、
前記外部装置の前記第1出射光及び前記第2出射光のいずれか一方から他方への切り替え処理に同期し、前記外部装置が切り替える処理を行った時刻から所定の時間の間は、前記第1偏光用液晶パネルから、前記第2偏光が出射され、前記所定の時間が経過後は、前記第1偏光用液晶パネルから前記第1偏光が出射されるように、前記第1偏光用液晶パネルは、前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光方向を変換し、
前記第2偏光用液晶パネルが、
前記右眼用画像の周期及び前記左眼用画像の周期のうち一方の場合、前記第1偏光の入射光を前記第3偏光へ変換し、前記右眼用画像の周期及び前記左眼用画像の周期のうち他方の場合、入射した光の偏光方向を変換しない第1偏光パネルと、
前記右眼用画像の周期及び前記左眼用画像の周期のうち前記他方の場合、前記第1偏光の入射光を前記第4偏光へ変換し、前記右眼用画像の周期及び前記左眼用画像の周期のうち前記一方の場合、入射した光の偏光方向を変換しない第2偏光パネルと
を備えることを特徴とする偏光制御装置。 - 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とが外部装置から時分割に所定周期で供給され、前記第1出射光と前記第2出射光との各々の偏光方向を異なる偏光方向に変換する偏光制御装置であり、
前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光を第1偏光と前記第1偏光とは偏光方向の90°異なる第2偏光との間で切り替える第1偏光用液晶パネルと、
前記第1偏光用液晶パネルから出射された前記第1偏光を透過し前記第2偏光を吸収又は反射する偏光板と、
前記偏光板を透過した前記第1偏光を第3偏光と前記第3偏光とは偏光方向の異なる第4偏光とに、前記所定周期毎に交互に変換する第2偏光用液晶パネルと、
を備え、
前記外部装置の前記第1出射光及び前記第2出射光のいずれか一方から他方への切り替え処理に同期し、前記外部装置が切り替える処理を行った時刻から所定の時間の間は、前記第1偏光用液晶パネルから、前記第2偏光が出射され、前記所定の時間が経過後は、前記第1偏光用液晶パネルから前記第1偏光が出射されるように、前記第1偏光用液晶パネルは、前記第1出射光及び前記第2出射光の偏光方向を変換し、
前記第2偏光用液晶パネルが、
前記右眼用画像の周期及び前記左眼用画像の周期のうち一方の場合、入射光の偏光方向を変換せず、前記右眼用画像の周期及び前記左眼用画像の周期のうち他方の場合、入射光の偏光方向を前記入射光の偏光方向とは90°異なる偏光方向に変換する第1偏光パネルと、
前記第1偏光パネルの光入射側及び光出射側のいずれか一方に配置され、1/4波長の位相差を有する位相差板と
を備えることを特徴とする偏光制御装置。 - 立体視のための視差画像の出射光である右眼用画像の第1出射光と左眼用画像の第2出射光とを時分割に所定周期で出射する液晶パネルを備える画像表示装置と、
前記第1出射光と前記第2出射光とのうち一方を第3偏光に変換し、前記第1出射光と前記第2出射光とのうち他方を前記第3偏光と異なる第4偏光に変換する請求項8又は請求項9に記載の偏光制御装置と、
右眼側が前記第1出射光を透過させる特性を有する光学素子を有し、左眼側が前記第2出射光を透過させる特性を有する光学素子を有する観賞用メガネと、
を備えることを特徴とする画像表示システム。
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