JP6167858B2 - 冷媒用電動圧縮機 - Google Patents

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Description

ここに開示される発明は、冷凍サイクル装置に用いられる冷媒用電動圧縮機に関する。
特許文献1ないし特許文献3は、冷凍サイクル装置に用いられる電動圧縮機を開示する。この技術では、電動機を制御する駆動回路部が、吸入冷媒によって冷却される構造が採用されている。
特許3976512号 特開2004−293445号公報 特開2007−315402号公報
電動圧縮機のハウジングの外に駆動回路を設けた構成では、駆動回路の冷却が困難である。一方、電動圧縮機のハウジング内に駆動回路を配置するには、その設置環境に耐える駆動回路を提供する必要がある。例えば、駆動回路の設置環境に冷媒および/または潤滑油が存在する場合がある。この場合、駆動回路を収容する容器には、冷媒または潤滑油、もしくは水分に対して高い耐久性を発揮することが求められる。
また、駆動回路の設置環境の温度が広い範囲にわたって変動する場合がある。また、駆動回路の内部温度と、駆動回路の設置環境との温度差が大きい場合があり、加えて、その温度差が大きく変動する場合がある。これらの場合、駆動回路を収容する容器には、設置環境の温度に対して高い耐久性を発揮することが求められる。
また、別の観点では、冷媒等に対して高い耐性を発揮する容器は、内部に収容される電気部品に悪影響を与えることがある。例えば、容器を形成するための圧力環境が電気部品の性能を損なうことがある。
上述の観点において、または言及されていない他の観点において、電動圧縮機にはさらなる改良が求められている。
発明の目的のひとつは、冷却性に優れた駆動回路を備える電動圧縮機を提供することである。
発明の目的の他のひとつは、冷却性の向上を図りながら、耐久性の低下を抑制した駆動回路を備える電動圧縮機を提供することである。
発明の目的の他のひとつは、冷却性の向上を図りながら、冷媒等に対する耐久性と、電気部品の保護とを実現できる駆動回路を備える電動圧縮機を提供することである。
ここに開示される発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示される発明のひとつにより冷媒用電動圧縮機が提供される。発明は、冷媒を吸入し圧縮し吐出する圧縮部(2)と、圧縮部を駆動する電動機を有するモータ部(3)と、電動機に電力を供給する駆動回路(43)とを備え、駆動回路は、回路基板(44)および回路基板に実装され、電動機に供給される電力を調節するパワー素子(46)を含む電気部品(44−48)と、パワー素子と熱的に結合されるとともに、圧縮部に吸入される冷媒の通路(4a、204a)内に少なくとも一部(49b)が配置され、パワー素子の熱を冷媒に放熱するヒートシンク(49)と、電気部品を収容し、ヒートシンクの一部(49b)を突出させるようにヒートシンクと接触する収容部材(51)とを備え、収容部材は、ヒートシンクに接触している外層であって、当該外層の線膨張率とヒートシンクの線膨張率との差が、ヒートシンクからの外層の剥離を抑制するように設定されている外層(51a)と、電気部品(44−48)と外層(51a)との間に設けられ、外層より軟らかい内層(51b)および/または外層より低圧下において形成される内層(51c)とを有し、内層(51c)は、外層が形成される前に形成された層であることを特徴とする。
この構成によると、駆動回路のヒートシンクが吸入冷媒の通路に配置される。このため、駆動回路のパワー素子からの放熱が促進される。駆動回路の電気部品は、収容部材に収容されている。収容部材は、外層と内層とを有する。外層は、ヒートシンクに接触している。外層の線膨張率とヒートシンクの線膨張率との差が、ヒートシンクからの外層の剥離を抑制するように設定されている。よって、ヒートシンクと外層との温度差が大きい状態においても、外層の剥離が抑制される。さらに、電気部品と外層との間には、外層より軟らかい内層および/または外層より低圧下において形成される内層が設けられている。内層は、外層から電気部品を保護する。内層は、電気部品の線膨張率と外層の線膨張率との差に起因して電気部品に生じることがある応力を抑制する。これにより、ヒートシンクが低温になる構成においても、電気部品が保護される。
開示される発明のひとつにより冷媒用電動圧縮機が提供される。発明は、冷媒を吸入し圧縮し吐出する圧縮部(2)と、圧縮部を駆動する電動機を有するモータ部(3)と、電動機に電力を供給する駆動回路(43)とを備え、駆動回路は、回路基板(44)および回路基板に実装され、電動機に供給される電力を調節するパワー素子(46)を含む電気部品(44−48)と、パワー素子と熱的に結合されるとともに、圧縮部に吸入される冷媒の通路(4a、204a)内に少なくとも一部(49b)が配置され、パワー素子の熱を冷媒に放熱するヒートシンク(49)と、電気部品を収容し、ヒートシンクの一部(49b)を突出させるようにヒートシンクと接触する収容部材(51)とを備え、収容部材は、ヒートシンクに接触している外層であって、当該外層の線膨張率とヒートシンクの線膨張率との差が、ヒートシンクからの外層の剥離を抑制するように設定されている外層(51a)と、電気部品(44−48)と外層(51a)との間に設けられ、外層より軟らかい内層(51b)および/または外層より低圧下において形成される内層(51c)とを有し、内層は、外層より軟らかい第1内層(51b)と、外層より低圧下において形成された第2内層(51c)とを備えることを特徴とする
発明の第1実施形態に係る電動圧縮機を示す部分断面図である。 図1のII−II断面を示す断面図である。 第1実施形態の駆動回路ユニットの断面図である。 発明の第2実施形態に係る電動圧縮機を示す部分断面図である。 発明の第3実施形態に係る駆動回路ユニットを示す断面図である。
以下において、図面を参照しながら、発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。また、後続の実施形態においては、先行する実施形態で説明した事項に対応する部分に百以上の位だけが異なる参照符号を付することにより対応関係を示し、重複する説明を省略する場合がある。
(第1実施形態)
図1において、冷媒用電動圧縮機1は、蒸気圧縮型の冷凍サイクル装置11を構成するひとつの部品である。冷凍サイクル装置11は、圧縮機1に加えて、放熱器12、減圧器13および蒸発器14を有する。圧縮機1は、冷凍サイクル装置11の冷媒循環経路に設けられている。圧縮機1は、低温低圧の冷媒を吸入し、圧縮し、高温高圧の冷媒を吐出する。放熱器12は、圧縮機1から吐出される高温高圧の冷媒を冷却するように、圧縮機1の下流に設けられている。放熱器12は、凝縮性の冷媒が用いられる場合、凝縮器とも呼ばれる。減圧器13は、放熱器12によって冷却された高圧冷媒を減圧するように、放熱器12の下流に設けられている。蒸発器14は、減圧器13によって減圧された低温低圧の冷媒を蒸発させるように、減圧器13の下流に設けられている。圧縮機1は、蒸発器14において蒸発した低温低圧の冷媒を吸入するように、蒸発器14の下流に設けられている。冷媒は、フロン系の冷媒、二酸化炭素など、種々の冷媒を用いることができる。
冷凍サイクル装置11は、空調装置および/または冷蔵庫のような熱的機器のための低温および/または高温を提供する。熱的機器は、放熱器12において得られる高温、および/または、蒸発器14において得られる低温を利用する。冷凍サイクル装置11は、車両に搭載されている。冷凍サイクル装置11の典型的な適用例のひとつは、車両用空調装置のための冷凍サイクル装置11である。
圧縮機1は、圧縮機構を収容する圧縮部2、電動機を収容するモータ部3、および駆動回路を収容する回路部4を備える。圧縮部2、モータ部3、および回路部4は、モータ部3の回転軸が延在する軸方向に沿って配列されている。図示の例では、モータ部3の両側に、圧縮部2と回路部4とが分散的に配置されている。
圧縮部2は、スクロール型の圧縮機構を収容する。圧縮部2は、吸入ポート21から冷媒を吸入し、冷媒出口22から圧縮された冷媒を吐出する。吸入ポート21は、モータ部3内の冷媒通路に連通している。
モータ部3は、電動機を収容する。電動機は、多相電動機である。モータ部3は、電動機のためのハウジング31を備える。ハウジング31は、筒状であって、内部に円柱状の空洞を提供する。ハウジング31は、一方の端部に底板を有する有底円筒状である。ハウジング31の底板には、冷媒を導入するための通路開口32が形成されている。ハウジング31の開口端には、圧縮部2が配置されている。ハウジング31の内部空間と圧縮部2とは、吸入ポート21を通して連通している。ハウジング31は、電動機を収容する容器を提供する。さらに、ハウジング31は、冷媒の通路を提供する。
モータ部3は、電動機を提供する回転子33および固定子34を備える。回転子33は、ハウジング31に対して回転可能に支持されている。回転子33の回転軸は、ハウジング31の軸方向に沿って延びている。固定子34は、ハウジング31に固定されている。固定子34は、固定子巻線35を備える。ハウジング31内において、冷媒は、回転子33および固定子34に沿って流れる。この結果、回転子33および固定子34は、冷媒によって冷却される。
回路部4は、カバー41を備える。カバー41は、ハウジング31の一端に装着され、ハウジング31に固定されている。カバー41は、一方の端部に底板を有する有底円筒状、または浅い皿状と呼びうる形状を有している。カバー41は、低温低圧の冷媒を導入するための冷媒入口42を備える。冷媒入口42は、カバー41を貫通する通路を形成している。カバー41内部の空間4aと、ハウジング31内部の空間とは、通路開口32を通して連通している。カバー41は、駆動回路43を収容する容器を提供する。さらに、カバー41は、冷媒の通路を提供する。カバー41が区画形成する空間4aは、圧縮機1に吸入される低温低圧の冷媒のための通路を提供する。
回路部4は、駆動回路43を収容する。駆動回路43は、電動機に電力を供給することにより電動機を駆動する。駆動回路43は、電気回路を気密的かつ液密的に封止した回路パッケージとして提供されている。駆動回路43は、電気回路を備える。電気回路は、複数の部品44−49を有する。部品44−49は、電気部品44−48、およびヒートシンク49を備える。電気部品44−48は、回路基板44、および回路基板44に実装された回路部品45−48を備える。
回路基板44は、単層または多層の熱硬化性樹脂製のプリント基板である。回路部品45−48は、IC、抵抗器等の一般的な電気素子45と、固定子巻線35に供給される電力をスイッチング制御するためのパワー素子46とを含む。パワー素子46は、駆動回路43の中で発熱量が大きい複数の電気素子をひとつの樹脂パッケージの中に収容している。パワー素子46は、インバータ回路のためのスイッチングブリッジ回路を提供する複数のスイッチ素子を少なくとも収容している。スイッチ素子は、例えばIGBT素子、パワーMOSFET素子によって提供される。パワー素子46は、電力用ダイオードなど付属素子を収容することができる。パワー素子46は、回路基板44上に実装されている。
回路部品45−48は、回路基板44上に実装された外部接続用の複数の接続器47、48を含む。複数の接続器47、48は、樹脂製コネクタによって提供することができる。樹脂製コネクタは、樹脂製のコネクタハウジングと、このコネクタハウジング内に収容された複数の接続端子とを有する。図中には、接続器47、48の一部の接続端子が図示されている。複数の接続器47、48は、回路基板44に立設した端子棒によって提供されてもよい。
ヒートシンク49は、パワー素子46上に接触している。ヒートシンク49とパワー素子46との間には、熱伝達を促進するための接着剤を配置することができる。ヒートシンク49は、パワー素子46と熱的に結合している。ヒートシンク49は、パワー素子46に接着的に固定されている。
駆動回路43は、電気回路を収容する収容部材51を備える。収容部材51は、電気回路を包囲する樹脂モールドとも呼ばれる。収容部材51の外部には、接続器47、48とヒートシンク49だけが露出している。
駆動回路43は、圧縮機1を制御するための制御装置を提供する。制御装置は、電子制御装置(Electronic Control Unit)である。制御装置は、少なくともひとつの演算処理装置(CPU)と、プログラムとデータとを記憶する記憶媒体としての少なくともひとつのメモリ装置(MMR)とを有することができる。制御装置は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納している。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。制御装置は、ひとつのコンピュータ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供されうる。プログラムは、制御装置によって実行されることによって、制御装置をこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される方法を実行するように制御装置を機能させる。制御装置は、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、機能を実行するための手段と呼ぶことができ、別の観点では、それらの要素の少なくとも一部は、構成的なブロック、またはモジュールと呼ぶことができる。
制御装置が提供する手段と機能は、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置をアナログ回路によって構成してもよい。
駆動回路43は、カバー41が区画形成する空間4a内に収容されている。駆動回路43は、カバー41の底板上に固定されている。この結果、空間4aは、主として駆動回路43とハウジング31との間に区画形成される。接続器47と固定子巻線35との間には、駆動回路43と固定子巻線35とを電気的に接続する接続部材52が設けられている。接続部材52は、例えばリード線、バスバーなどによって提供される。接続器48は、カバー41の底板を貫通して配置されている。接続器48は、駆動回路43と外部回路との間の電気的な接続、例えば空調装置の制御装置との電気的な接続を提供する。接続器48とカバー41との間には、冷媒の漏洩を阻止するためのシール部材53が設けられている。シール部材53は、例えばゴム製のOリングによって提供される。
図2は、図1のII−II断面線における矢印方向に見た断面を示す。図中において蛇行する矢印は冷媒の流れ経路の一例を示す。
収容部材51は、カバー41内に収容可能な形状に形成されている。収容部材51は、カバー41内の所定範囲に拡がる板状に形成されている。図示の例では、収容部材51は、円形の板状である。回路基板44は、収容部材51の内部に収容されている。回路基板44は、板状である。回路基板44は、その面が、圧縮機1の回転軸と直交するように配置されている。
回路基板44の上には、複数の回路部品45−48が並べて配置されている。電気部品44−48は、回路基板44の上にパワー素子46と並べて配置された電気素子45を含む。図中に指示される電気素子45とパワー素子46とは、重複することなく、回路基板44上の異なる位置を占めるように分散的に配置されている。パワー素子46の上には、ヒートシンク49が配置されている。図示の例では、ヒートシンク49は、回路基板44の面積の半分を下回る面積を占める。パワー素子46はヒートシンク49を経由して冷媒へ放熱可能である。電気素子45は、収容部材51で包囲されている。電気素子45は、収容部材51に収容されている。電気素子45の上には、収容部材51の層が位置付けられている。このため、電気素子45は、収容部材51を経由して、収容部材51の表面から冷媒へ放熱することができる。駆動回路43は、冷媒が、ヒートシンク49を通過した後に、電気素子45の上に設けられた収容部材51の表面上を流れるように通路4aに配置されている。この構成は、駆動回路43に含まれる複数の素子に応じた放熱性能を与える。
駆動回路43は、ヒートシンク49が配置された第1表面領域と、ヒートシンク49が配置されていないが、収容部材51の下に電気素子45が配置された第2表面領域とを有する。第1表面領域は、パワー素子46からの放熱のために設けられた放熱領域とも呼ぶことができる。第2表面領域は、電気素子45からの放熱のために設けられた放熱領域とも呼ぶことができる。
冷媒は、冷媒入口42からカバー41の内部に流入する。冷媒は、空間4aを流れる。やがて、冷媒は、通路開口32に流れ込む。カバー41とハウジング31との間には、空間4a内における冷媒の経路を規定する仕切部材36が設けられている。仕切部材36は、ハウジング31に一体的に形成することができる。冷媒は、仕切部材36に沿って流れる。この結果、冷媒は、空間4a内を蛇行的に流れる。冷媒は、冷媒入口42から空間4aに流入した直後にヒートシンク49に沿って流れる。ヒートシンク49は、空間4a内の冷媒流れにおいて、電気素子45より上流側に位置付けられている。図示の例では、ヒートシンク49は、空間4a内の冷媒流れにおける最上流部に配置されている。電気素子45は、空間4a内の冷媒流れにおいて、ヒートシンク49より下流側に配置されている。冷媒は、まず、ヒートシンク49を通過し、その後に、電気素子45の上の収容部材51の表面に沿って流れる。これにより、パワー素子46から冷媒の放熱が促進される。また、収容部材51によって包囲された電気素子45も、冷媒へ放熱が可能である。
図3は、駆動回路43の断面を示す。ヒートシンク49は、ベース部49aと、フィン部49bとを有する。ベース部49aは、パワー素子46と熱的に接触する部分である。ベース部49aは、少なくともその一部が収容部材51内に埋設されている。図示の例では、ベース部49aは板状である。ベース部49aの厚さ方向のほぼ半部が収容部材51内に埋設されている。フィン部49bは、熱交換のための表面積を提供する。フィン部49bは、冷媒への放熱を促進するための形状を有する。フィン部49bは、少なくともその一部が収容部材51の表面から突出している。図示の例では、フィン部49bの全体が収容部材51の表面から突出している。
ヒートシンク49は、アルミ製である。ヒートシンク49の表面のうち、少なくとも収容部材51と接触する部位には粗面加工が加えられている。粗面加工により、ヒートシンク49の表面には、収容部材51の樹脂材料との接着性を向上させる程度の粗面が形成される。粗面加工は、例えばアルマイト加工によって提供される。粗面加工は、少なくともベース部49aの表面に加えることができる。図示の例では、粗面加工はヒートシンク49の全表面に加えられている。粗面加工によってヒートシンク49と収容部材51との接着性が向上する。この結果、ヒートシンク49と収容部材51との間の境界における、冷媒、水分などの望ましくない成分の浸入を抑制することができる。
収容部材51を形成する樹脂材料は、多層に形成されている。多層の樹脂材料は、収容部材51と電気部品44−48との間の線膨張率の差に起因して、電気部品44−48に生じる応力を抑制するように多層に形成されている。収容部材51は、駆動回路43の表面を提供する外層51aと、電気回路の表面に設けられた第1内層51bとを有する。第1内層51bは、回路基板44および電気素子45の表面を覆っている。第1内層51bは、パワー素子46の側面部分にも付着している。第1内層51bは、ヒートシンク49のベース部49aの側面部分には付着していない。
図示の例では、第1内層51bは、ヒートシンク49に付着していない。言い換えると、外層51aがヒートシンク49に直接的に接触する直接接触部、すなわちベース部49aを形成するように、第1内層51bはヒートシンク49の直接接触部には設けられていない。第1内層51bは、接続器47、48の側面のうち、回路基板44に近い一部分だけに付着している。外層51aは、第1内層51bが外部へ露出することがないように、第1内層51bを完全に覆っている。外層51aは、ヒートシンク49のベース部49aの側面部分に直接に接触している。さらに、外層51aは、接続器47、48の側面のうち、回路基板44から離れた部分に直接に接触している。
第1内層51bは、回路基板44および回路部品45−48に樹脂材料を塗布することによって形成される。第1内層51bが形成された電気回路は、駆動回路43の形状に対応した内部形状をもつ成形型の中に配置される。外層51aは、閉じられた成形型の中に樹脂材料を射出することによって形成される。この結果、第1内層51bを完全に覆うように外層51aが形成される。
外層51aは、冷媒および水分に対して高い耐久性をもつ樹脂材料によって形成されている。外層51aは、駆動回路43を部品として取り扱い可能にする程度の比較的固い樹脂材料によって形成されている。外層51aは、例えば冷媒および水分に対して高い耐久性を発揮する樹脂材料によって形成される。外層51aは、例えば熱硬化性樹脂によって形成される。外層51aは、例えばエポキシ系樹脂によって形成される。外層51aは、型内における射出成形によって形成される。
第1内層51bは、外層51aより軟らかい樹脂材料によって形成されている。第1内層51bの軟らかさは、電気部品44−48の線膨張率と外層51aの線膨張率との差に起因して電気部品44−48に生じる応力を抑制する。第1内層51bは、防滴材として用いられる樹脂材料によって形成することができる。第1内層51bは、例えばシリコン系樹脂によって形成される。第1内層51bは、外層51aを形成するための樹脂圧力より低い圧力下において形成される。一例では、第1内層51bは、大気圧下で樹脂を塗布することによって形成される。
温度変化に伴い、外層51aは膨張および/または収縮し、外層51aの寸法は変化する。一方、温度変化に伴い、電気部品44−48も膨張および/または収縮し、電気回路の寸法は変化する。外層51aの寸法変化量と電気回路の寸法変化量との間には差がある場合がある。第1内層51bは、外層51aの寸法変化量と電気回路の寸法変化量との間の差を許容する。言い換えると、第1内層51bは、外層51aと電気回路との間の相対的な寸法変化量の差を許容する。これにより、外層51aと電気回路とは、相互に強固に拘束されることなく相対的に変形することができる。この結果、温度変化に伴う外層51aおよび/または電気回路における応力の発生が抑制される。さらに、温度変化に起因するの外層51aおよび/または電気回路の損傷が抑制される。言い換えると、第1内層51bは、外層51aの寸法変化と電気回路の寸法変化との間の差を許容する程度の軟らかさを有している。
さらに、外層51aを形成する樹脂材料の線膨張率と、ヒートシンク49を形成する材料の線膨張率との線膨張率差は、所定の上限値を下回っている。なお、線膨張率は、温度に関する膨張および収縮を示す数値である。上限値は、駆動回路43の設置環境において想定される温度変化の下において、外層51aとヒートシンク49との間に剥離を生じない値である。上限値は、温度変化を繰り返す実験に基づいて設定することができる。外層51aを形成する樹脂材料の線膨張率は、ヒートシンク49を形成する材料の線膨張率に近いことが望ましい。
図示の例では、外層51aを形成する樹脂材料の線膨張率は、ヒートシンク49を形成する材料の線膨張率に等しい。外層51aの線膨張率は、基材としての樹脂材料に混入されるフィラー材の材料および量を調節することによって、ヒートシンク49の線膨張率に近づくように調節されている。この構成によると、ヒートシンク49と外層51aとが温度変化に対して同程度の寸法変化を生じる。このため、これら両者の間における応力の発生が抑制される。さらに、これら両者の間における剥離の発生が抑制される。特に、図示の例においては、ヒートシンク49と外層51aとの間の境界における剥離が抑制される。この結果、ヒートシンク49と外層51aとの間の境界を経由する冷媒および/または水分の浸入が抑制される。
さらに、接続器47、48を形成する樹脂材料の線膨張率と、外層51aを形成する樹脂材料の線膨張率との線膨張率差は、所定の上限値を下回っている。上限値は、駆動回路43の設置環境において想定される温度変化の下において、接続器47、48と外層51aとの間に剥離を生じない値である。上限値は、温度変化を繰り返す実験に基づいて設定することができる。接続器47、48を形成する樹脂材料の線膨張率は、外層51aを形成する樹脂材料の線膨張率に近い。
図示の例では、接続器47、48を形成する樹脂材料の線膨張率は、外層51aを形成する樹脂材料の線膨張率に等しい。接続器47、48の線膨張率は、基材としての樹脂材料に混入されるフィラー材の材料および量を調節することによって、外層51aの線膨張率に近づくように調節されている。この構成によると、外層51aと接続器47、48とが温度変化に対して同程度の寸法変化を生じる。このため、これら両者の間における応力の発生が抑制される。さらに、これら両者の間における剥離の発生が抑制される。特に、図示の例においては、外層51aと接続器47、48との間の境界における剥離が抑制される。この結果、外層51aと接続器47、48との間の境界を経由する冷媒および/または水分の浸入が抑制される。
電気素子45は、外層51aを形成するための樹脂圧力から保護されるべき電気素子を含む。その一例は、樹脂圧力によって変形を生じるおそれがある素子である。例えば、ある種のディスクリート部品は変形を生じるおそれがある。
ディスクリート部品の一例は、缶に収容された素子である。電解コンデンサ45aである。電解コンデンサ45aは、薄い金属製の缶の中に電極及び電解液などを収容している。電解コンデンサ45aは、外層51aを形成するための射出成形工程における樹脂射出圧によって変形することがある。缶の変形は、電解コンデンサ45aの電気的な性能に変化を及ぼすことがある。電解コンデンサ45aに類似の電気素子として、水晶発振子などを挙げることができる。図示の例では、電解コンデンサ45aは、一般的な円柱状の部品である。電解コンデンサ45aは、基板44上に、基板44と平行になるように実装されている。
ディスクリート部品の一例は、コアと巻線とを有する電磁部品である。電磁部品の一例は、トランス45bである。トランス45bは、ひとつまたは複数のコアと、巻線とを組み合わせることによって構成されている。トランス45bは、外層51aを形成するための射出成形工程における樹脂射出圧によって変形することがある。例えば、コアがずれたり、巻線がずれたりすることがある。このような変形は、トランス45bの電気的な性能に変化を及ぼすことがある。図示の例では、トランス45bは、一対のE型コアを組み合わせてなるトランスである。トランス45bに類似の電磁部品として、各種のコイルを挙げることができる。
第1内層51bは、電解コンデンサ45aおよびトランス45bにも塗布されている。さらに、電解コンデンサ45aおよびトランス45bは、第2内層51cによって包まれている。第2内層51cは、外層51aによって包まれている。第2内層51cは、複数の電気素子45のうちの一部の電気素子45a、45bだけを包んでいる。複数の電気素子45のうちの残部は、外層51aによって直接的に包まれる。
第2内層51cは、外層51aが射出成形技術によって形成される前に、低圧成形技術を用いて形成される。第2内層51cは、外層51aを形成するための樹脂の圧力から、電気素子45a、45bを保護するための耐圧保護層を提供する。第2内層51cの材料および厚さは、外層51aを形成するための樹脂圧力から電気素子45a、45bを保護できるように設定されている。第2内層51cの材料はポリエステルでもよい。第2内層51cは、外層51aを形成するための樹脂圧力より低い圧力下において形成される。一例では、第2内層51cは、液状エポキシを大気圧下でポッティング成形することによって形成される。
図示の例では、電解コンデンサ45aおよびトランス45bだけが第2内層51cによって包まれている。第2内層51cが形成されるため、外層51aには、第2内層51cの上に対応して板状の駆動回路43の表面から部分的に突出する隆起部51dが形成される。第1内層51bは、第2内層51cと基板44の一部との直接的な接触を許容するように塗布されている。
以上に述べた実施形態によると、駆動回路43のヒートシンク49が吸入冷媒の通路に配置される。このため、駆動回路43のパワー素子46からの放熱が促進される。駆動回路43の電気部品44−48は、収容部材51に収容されている。収容部材51は、外層51aと第1内層51bとを有する。外層51aは、ヒートシンク49に接触している。外層51aの線膨張率とヒートシンク49の線膨張率との差が、ヒートシンク49からの外層51aの剥離を抑制するように設定されている。よって、ヒートシンク49が低温になっても、外層51aの剥離が抑制される。さらに、電気部品44−48と外層51aとの間には、外層51aより軟らかい第1内層51bが設けられている。第1内層51bは、電気部品44−48の線膨張率と外層51aの線膨張率との差に起因して電気部品44−48に生じることがある応力を抑制する。これにより、ヒートシンク49が低温になる構成においても、電気部品44−48が保護される。
駆動回路43は、その全体が通路4a内に配置されている。パワー素子46の熱は、ヒートシンク49を経由して、比較的低温の吸入冷媒に放熱される。また、冷媒の流れがヒートシンク49に向けて案内されるため、ヒートシンク49が集中的に冷却される。さらに、パワー素子46を含まない電気素子45も、収容部材51を介して冷媒に向けて間接的に放熱する。
さらに、収容部材51の外層51aの線膨張率は、ヒートシンク49との間に剥離を生じないように調節されている。この結果、低温の冷媒によって冷却されるヒートシンク49を備えていても、高い耐久性が得られる。加えて、収容部材51の外層51aの線膨張率と接続器47、48の樹脂材料の線膨張率とは、外層51aと接続器47、48との間に剥離を生じないように調節されている。
さらに、収容部材51に第1内層51bが設けられている。このため、収容部材51と電気部品44−48との間の線膨張率の差に起因する電気部品44−48における応力が抑制される。
さらに、外層51aを成形するための樹脂圧力に耐えられない電気素子は第2内層51cによって包まれている。この結果、外層51aを成形するための樹脂圧力に耐えられない電気素子が保護される。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、駆動回路43の全体が冷媒通路としての空間4a内に配置される。これに代えて、ヒートシンク49だけが冷媒通路としての空間204a内に配置されてもよい。
図4は、図1に相当する断面図である。圧縮機1は、カバー41に代えてカバー241a、241bを有する。カバー241aは、冷媒通路としての空間204aを区画形成する。カバー241aは、冷媒通路を提供する。カバー241aは、ハウジング31に固定されている。カバー241bは、内部に冷媒が導入されることのない回路収容室を区画形成する。カバー241bが区画形成する回路収容室には、駆動回路43の多くの部分が収容されている。カバー241bは、カバー241aに固定されている。カバー241bは、駆動回路43を固定するための固定部材を提供する。さらに、カバー241bは、駆動回路43を収容するための回路収容室を区画形成する部材でもある。
接続器47は、カバー241aを貫通して配置されている。接続器47とカバー241aとの間には、シール部材54が配置されている。接続器48は、カバー241bを貫通して配置されている。接続器48とカバー241bとの間には、シール部材55が配置されている。
ヒートシンク49は、カバー241aを貫通して配置されている。ヒートシンク49とカバー241aとの間には、シール部材56が配置されている。シール部材56は、空間204aからカバー241b内の空間への冷媒の漏出を阻止する。この構成は、駆動回路43の収容部材51が冷媒に曝されることを回避する。ヒートシンク49は、そのフィン部49bの少なくとも一部が空間204a内に位置付けられるように、配置されている。この結果、フィン部49bは冷媒によって直接的に冷却される。この実施形態では、電解コンデンサとトランスとが第1実施形態とは反対側に実装されている。このため、隆起部も反対側に形成されている。
この構成によると、駆動回路43は、ヒートシンク49の一部、すなわちフィン部49bだけを通路204a内に位置付けるように、配置されている。この構成でも、ヒートシンク49が吸入冷媒の通路に配置される。このため、駆動回路43のパワー素子46からの放熱を促進することができる。この構成では、ヒートシンク49が低温になるが、収容部材51の線膨張率の調整によって収容部材51とヒートシンク49との間および/または収容部材51と接続器47、48との間の剥離が抑制される。さらに、収容部材51が第1内層51bを有することにより、収容部材51と電気部品44−48との間の線膨張率の差に起因する応力が抑制される。この結果、ヒートシンク49が低温になる構成を採用しても、高い耐久性が提供される。また、収容部材51の剥離が抑制されるから、カバー241bが区画形成する空間に冷媒が漏出することがあっても、駆動回路43への冷媒の浸入が抑制される。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、電解コンデンサ45aおよびトランス45bに第1内層51bが塗布されている。これに代えて、図5に図示されるように、電解コンデンサ45aおよびトランス45bには第1内層51bを塗布することなく、第2内層51cによって直接的に包み込んでもよい。この構成では、第2内層51cの線膨張率が電解コンデンサ45aおよびトランス45bに影響を与えないよう第2内層51cの材料および厚さが設定される。
(他の実施形態)
上記実施形態では、モータ部3の両側に圧縮部2と回路部4とを分散的に配置した。これに代えて、モータ部3の一方に、圧縮部2と回路部4とを集積的に配置してもよい。
また、第2実施形態では、シール部材54、56によって、空間204aからカバー241b内の空間への冷媒の漏出を阻止した。これに代えて、シール部材54、56を設けることなく、駆動回路43の全体を冷媒雰囲気下に置いてもよい。
また、上記実施形態では、電解コンデンサ45aとトランス45bとだけを第2内層51cによって包み込んだ。これに代えて、電解コンデンサ45aおよびトランス45bに加えて、他の電気部品、例えば樹脂封止されたIC、トランジスタ、チップ部品なども第2内層51cによって包み込んでもよい。例えば、駆動回路43の全体を、高圧で成形される外層51a、および外層51aより低圧で成形される第2内層51cを含む少なくとも二層の樹脂によって包み込んでもよい。また、駆動回路43の全体を、高圧で成形される外層51a、第1内層51b、および外層51aより低圧で成形される第2内層51cを含む少なくとも三層の樹脂によって包み込んでもよい。また、上記実施形態では、第1内層51bと第2内層51cとの両方を採用した。これに代えて、第1内層51bと第2内層51cとのいずれか一方だけを採用してもよい。
発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。各実施形態は追加的な部分をもつことができる。各実施形態の部分は、省略される場合がある。実施形態の部分は、他の実施形態の部分と置き換え、または組み合わせることも可能である。上記実施形態の構造、作用、効果は、あくまで例示である。発明の技術的範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。発明のいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
1 圧縮機、 2 圧縮部、 3 モータ部、 4 回路部、 4a 空間、
11 冷凍サイクル装置、 12 放熱器、 13 減圧器、 14 蒸発器、
21 吸入ポート、 22 冷媒出口、 32 通路開口、 31 ハウジング、
33 回転子、 34 固定子、 35 固定子巻線、 36 仕切部材、
41 カバー、 42 冷媒入口、 43 駆動回路、 44−49 部品、
44−48 電気部品、 44 回路基板、 45−48 回路部品、
45 電気素子、 45a 電解コンデンサ、 45b トランス、
46 パワー素子、 47、48 接続器、
49 ヒートシンク、 49a ベース部、 49b フィン部、
51 収容部材、 51a 外層、 51b 第1内層、 51c 第2内層、
52 接続部材、 53、54、55、56 シール部材、
204a 空間、 241a、241b カバー。

Claims (14)

  1. 冷媒を吸入し圧縮し吐出する圧縮部(2)と、
    前記圧縮部を駆動する電動機を有するモータ部(3)と、
    前記電動機に電力を供給する駆動回路(43)とを備え、
    前記駆動回路は、
    回路基板(44)および前記回路基板に実装され、前記電動機に供給される電力を調節するパワー素子(46)を含む電気部品(44−48)と、
    前記パワー素子と熱的に結合されるとともに、前記圧縮部に吸入される冷媒の通路(4a、204a)内に少なくとも一部(49b)が配置され、前記パワー素子の熱を冷媒に放熱するヒートシンク(49)と、
    前記電気部品を収容し、前記ヒートシンクの前記一部(49b)を突出させるように前記ヒートシンクと接触する収容部材(51)とを備え、
    前記収容部材は、
    前記ヒートシンクに接触している外層であって、当該外層の線膨張率と前記ヒートシンクの線膨張率との差が、前記ヒートシンクからの前記外層の剥離を抑制するように設定されている外層(51a)と、
    前記電気部品(44−48)と前記外層(51a)との間に設けられ、前記外層より軟らかい内層(51b)および/または前記外層より低圧下において形成される内層(51c)とを有し、
    前記内層(51c)は、前記外層が形成される前に形成された層であることを特徴とする冷媒用電動圧縮機。
  2. 前記内層は、前記外層より軟らかい第1内層(51b)と、
    前記外層より低圧下において形成される第2内層(51c)とを備えることを特徴とする請求項1に記載の冷媒用電動圧縮機。
  3. 前記電気部品(44−48)は、電解コンデンサ(45a)を有し、
    前記内層(51c)は、少なくとも前記電解コンデンサを包むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷媒用電動圧縮機。
  4. 前記電気部品(44−48)は、コアとコイルとを含む電磁部品(45b)を有し、
    前記内層(51c)は、少なくとも前記電磁部品を包むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷媒用電動圧縮機。
  5. 冷媒を吸入し圧縮し吐出する圧縮部(2)と、
    前記圧縮部を駆動する電動機を有するモータ部(3)と、
    前記電動機に電力を供給する駆動回路(43)とを備え、
    前記駆動回路は、
    回路基板(44)および前記回路基板に実装され、前記電動機に供給される電力を調節するパワー素子(46)を含む電気部品(44−48)と、
    前記パワー素子と熱的に結合されるとともに、前記圧縮部に吸入される冷媒の通路(4a、204a)内に少なくとも一部(49b)が配置され、前記パワー素子の熱を冷媒に放熱するヒートシンク(49)と、
    前記電気部品を収容し、前記ヒートシンクの前記一部(49b)を突出させるように前記ヒートシンクと接触する収容部材(51)とを備え、
    前記収容部材は、
    前記ヒートシンクに接触している外層であって、当該外層の線膨張率と前記ヒートシンクの線膨張率との差が、前記ヒートシンクからの前記外層の剥離を抑制するように設定されている外層(51a)と、
    前記電気部品(44−48)と前記外層(51a)との間に設けられ、前記外層より軟らかい内層(51b)および/または前記外層より低圧下において形成される内層(51c)とを有し、
    前記内層は、前記外層より軟らかい第1内層(51b)と、
    前記外層より低圧下において形成された第2内層(51c)とを備えることを特徴とする冷媒用電動圧縮機。
  6. 前記内層(51b)の軟らかさは、前記電気部品(44−48)の線膨張率と前記外層(51a)の線膨張率との差に起因して前記電気部品に生じる応力を抑制することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の冷媒用電動圧縮機。
  7. 前記外層(51a)が前記ヒートシンク(49)に直接的に接触する直接接触部(49a)を形成するように、前記内層(51b)は前記ヒートシンクの前記直接接触部(49a)には設けられていないことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の冷媒用電動圧縮機。
  8. 前記外層(51a)は、熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の冷媒用電動圧縮機。
  9. 前記外層(51a)は、エポキシ系樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の冷媒用電動圧縮機。
  10. 前記内層(51b)は、防滴材であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の冷媒用電動圧縮機。
  11. 前記内層(51b)は、シリコン系樹脂であることを特徴とする請求項10に記載の冷媒用電動圧縮機。
  12. 前記電気部品(44−48)は、前記回路基板(44)の上に前記パワー素子(46)と並べて配置された電気素子(45)を含み、
    前記収容部材(51)は前記電気素子を収容しており、
    前記駆動回路(43)は、前記冷媒が、前記ヒートシンクを通過した後に、前記電気素子の上に設けられた前記収容部材の表面上を流れるように前記通路(4a)に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の冷媒用電動圧縮機。
  13. 前記駆動回路(43)は、その全体が前記通路(4a)内に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の冷媒用電動圧縮機。
  14. 前記駆動回路(43)は、前記ヒートシンク(49)の前記一部(49b)だけを前記通路(204a)内に位置付けるように、配置されていることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の冷媒用電動圧縮機。
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