JP6166113B2 - 配線・配管材固定具及び配線・配管材の配設構造 - Google Patents

配線・配管材固定具及び配線・配管材の配設構造 Download PDF

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Description

本発明は、ケーブル等の配線や電線管等の配管材を建物壁、構造物等の被固定部材に固定し被固定部材の配設面に沿って配設する配線・配管材固定具及び配線・配管材の配設構造に関するものである。
前記配線や配管材は、被固定部材としての建物に使われる形鋼には、これに固定された保持具を使用して該形鋼に沿って配設されている。ここで使用される保持具は、一般に、図2及び3に示すように、鋼製のクリップで略S字状に形成され、円弧状に屈曲されて溝形に形成された一方の保持空間内にケーブルを保持し、円弧状に折り返されて溝形に形成された他方の挟持空間で形鋼を弾性的に挟持する構成となっている。この種の保持具に関しては、特許文献1に記載の技術等が開示されている。
特開2012−117642号公報
ところで、前記保持具を使用して配設されている既設の配線・配管材の配設経路に新規の配線・配管材を追加して配設したい場合がある。しかし、その場合、新規の配線・配管材を保持する保持具を該配設経路に固定する固定場所が既設の配線・配管材によって塞がれ、それが妨げとなって固定することができなかった。このため、既設の配線・配管材を支持する保持具を一旦取り外し、既設の配線・配管材の保持部と追加する新規の配線・配管材の保持部と形鋼への固定部とを備えた新たな別の大型の保持具に交換して保持させる必要があった。したがって、既設の配線・配管材の配設経路に沿って新規の配線・配管材を追加して配設するには大変手間がかかり作業性は良くなかった。
そこで、本発明は、既設の配線・配管材を支持する保持具を被固定部材から取り外すことなく、追加する新規の配線・配管材を既存の配設経路に沿って作業性良く簡単に配設できる配線・配管材固定具及び配線・配管材の配設構造の提供を課題とするものである。
本発明の配線・配管材固定具は、建物壁、構造物からなる被固定部材の配設面に沿って配設された既設の配線・配管材に沿って他の配線・配管材を新設すべく、該既設の配線・配管材に取り付けられるものであって、前記既設の配線・配管材と前記被固定部材の配設面との間に差し込み可能な板状に形成されて、該既設の配線・配管材と該配設面との間に一端側から差し込まれる差込板と、前記差込板の他端側から該差込板と対面するように屈曲されて、該差込板とで前記既設の配線・配管材を挟持する挟持板と、前記挟持板から該挟持板と対面するように折り返されて、該挟持板における前記差込板とは反対側の面とで前記新設する配線・配管材を挟持して保持する保持板と、を備えている。
ここで、「既設の配線・配管材」とは、予め配線・配管材が被固定部材の配設経路に沿って配設されている場合に限らず、この配線・配管材と新規に追加する配線・配管材とを同時に施工して配設する場合において、保持具を使用して被固定部材に先に配設される配線・配管材も含まれる。
本発明の配線・配管材固定具は、更に、前記差込板の一端が、差込方向において前記挟持板と前記保持板との間の折り返し箇所の外面より更に外方にまで延出しているものとすることができる。これにより、差込板の差込時に、挟持板と保持板との間の折り返し箇所が妨げとならず、差込板を既設の配線・配管材と被固定部材の配設面との間に円滑に差し込むことができる。
また、前記挟持板と前記保持板との間の折り返し箇所は、該挟持板から該保持板に向かうに従って前記差込板の一端から離間する方向に傾斜しているものとすることができる。これにより、差込板の一端が前記折り返し箇所の外面より外方にまで延出されている場合は勿論、差込板の一端が折り返し箇所の外面と同じ位置やこれより短い場合においても、差込板の差込時に、挟持板と保持板との間の折り返し箇所が妨げとならず、差込板を既設の配線・配管材と被固定部材の配設面との間に円滑に差し込むことができる。
更には、前記差込板の一端側は、前記挟持板に向けて屈曲して形成された離脱防止部が設けられているものとすることができる。これにより、差込板は既設の配線・配管材と被固定部材の配設面との間に差し込まれた後に、抜け外れるのが確実に防止される。
そして、前記保持板の他端側は、前記挟持板に向けて屈曲して形成されて前記新設する配線・配管材の抜け出しを防止する抜出防止部が設けられており、前記差込板の離脱防止部の屈曲角度は、前記保持板の抜出防止部の屈曲角度より小さい値に設定することができる。これにより、差込板は離脱防止部によって抜け外れるのが防止されるとともに、離脱防止部の屈曲角度が緩い分差し込み易くなるという効果も得られる。
本発明の配線・配管材の配設構造は、建物壁、構造物からなる被固定部材の配設面に沿って配設された第1の配線・配管材が、該被固定部材に固定された配線・配管材保持具により保持されており、前記被固定部材の配設面と前記第1の配線・配管材との間に請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の配線・配管材固定具の差込板が差し込まれ、前記固定具の差込板と挟持板とで前記第1の配線・配管材が挟持されているとともに、前記固定具における挟持板と保持板との間に第2の配線・配管材が保持されて、前記第1の配線・配管材の配設経路に沿って該第1の配線・配管材の上に前記第2の配線・配管材が配設されている。
ここで、「第1の配線・配管材」は、配線・配管材固定具の発明の「既設の配線・配管材」に相当し、「第2の配線・配管材」は、配線・配管材固定具の発明の「新設する配線・配管材」に相当する。
本発明の配線・配管材の配設構造は、更に、前記第1の配線・配管材が、前記被固定部材の配設面に当接するように配設され、該配設面に向けて前記第1の配線・配管材を押圧して固定する保持部を備えた前記配線・配管材保持具により保持されており、前記配線・配管材固定具は、前記保持具の保持部による前記配設面へと押圧する押圧力を前記第1の配線・配管材を介して受けるように前記保持具の近傍に配置され、前記固定具の差込板は、前記第1の配線・配管材と前記被固定部材の配設面とで前記押圧力により押圧されて挟持されているものとすることができる。これにより、前記固定具は、差込板が第1の配線・配管材を介して被固定部材の配設面に押圧されるため、安定して被固定部材に固定される。ここで、「前記保持具の近傍」とは、前記固定具が、前記保持具の保持部による配設面へと押圧する押圧力を第1の配線・配管材を介して受ける範囲を意味する。
本発明は、既設の配線・配管材が被固定部材に固定された配線・配管材保持具により保持されている状態で、既設の配線・配管材を本発明の固定具の差込板と挟持板とで挟持することにより該固定具を取付け、挟持板と保持板とで追加で新設する配線・配管材を保持するものであるから、既設の配線・配管材を支持する保持具を被固定部材から取り外すことなく、既設の配線・配管材をそのまま利用して、追加で新設する配線・配管材を既設の配設経路に沿って作業性良く簡単に配設することができる。
本発明の第一実施形態の固定具を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 本発明の第一実施形態の配線・配管材の配設構造における保持具を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 図2の保持具で既設ケーブルを保持した状態を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 図1の固定具の差込板を既設ケーブルと形鋼の配設面との間に差し入れるときの状態を示す側面図である。 本発明の第一実施形態の配線・配管材の配設構造を示す斜視図である。 図1の固定具に新規ケーブルが保持された状態を示し、(a)は全体の側面図、(b)は固定具の固定箇所の側面図である。 図1の固定具の差込板が短い仮想例を示し、(a)は側面図、(b)は差込板を既設ケーブルと形鋼の配設面との間に差し入れるときの状態を示す側面図である。 図1の固定具の別例を示し、(a)は側面図、(b)は差込板を既設ケーブルと形鋼の配設面との間に差し入れるときの状態を示す側面図である。 図1の固定具の更に別例を示し、(a)、(b)は側面図、(c)は差込板を既設ケーブルと形鋼の配設面との間に差し入れるときの状態を示す側面図である。 本発明の第二実施形態の配線・配管材の配設構造における保持具を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 図10の保持具で既設ケーブルを保持した状態を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 本発明の第二実施形態の配線・配管材の配設構造を示し、(a)は斜視図、(b)は固定具の固定箇所の側面図である。 本発明の固定具の更に別例を示す側面図である。
〈第一実施形態〉
以下、本発明の第一実施形態の配線・配管材固定具及び配線・配管材の配設構造を図1乃至図9に基づいて説明する。本実施形態においては、建物壁、構造物等の被固定部材としてL形鋼を例示し、配線・配管材としてケーブルを例示する。
図5において、既設の配線・配管材としての既設ケーブル61は、配線・配管材保持具である保持具31を使用して被固定部材としての形鋼51のフランジ52の配設面53に沿って配設されている。一方、既に配設されている既設ケーブル61に対してその配設経路に沿って新設する他の配線・配管材である新規ケーブル62を追加して配設するために本発明の配線・配管材固定具である固定具11が使用されている。このように、形鋼51の配設面53に沿って既設ケーブル61が配設され、固定具11を使用して既設ケーブル61の上に新規ケーブル62が既設の配設経路に沿って配設されたものは、配線・配管材としてのケーブルの配設構造1を構成している。なお、既設ケーブル61は、配設構造1における第1の配線・配管材に相当するものでもあり、新規ケーブル62は、配設構造1における第2の配線・配管材に相当するものでもある。以下、各構成部材について具体的に説明する。
図5及び6において、形鋼51のフランジ52の上面に形成されている配設面53には、3本の既設ケーブル61が保持具31によって並列して保持され、配設経路に沿って配設されている。保持具31は、弾撥性を有する金属製帯板を折り曲げ加工してクリップに一体に形成されており、図2に示すように、下部板32の右側端部から上方に円弧状に屈曲して上部板33が形成され、また、下部板32の左側端部から下方に折り返されて固定板34が形成されている。上部板33及び下部板32は対面状態にあって、それらの間に既設ケーブル61を弾性的に挟持して保持する保持部35が形成されている。保持部35において上部板33と下部板32との間隔は既設ケーブル61の外径より僅かに小さく形成されている。
保持具31は、更に、上部板33の端部に下部板32に向けて屈曲して保持部35内の既設ケーブル61の抜け出しを防止する抜出防止部36が形成されている。そして、上部板33の端部は中央部でV字状に屈曲し、先端に既設ケーブル61の挿入を案内する挿入案内部37が形成されているとともに、挿入案内部37には長孔38が形成されている。保持具31は、先端の挿入案内部37を摘んで押し広げることによりそこに形成される挿入口39から既設ケーブル61を押し込めば、既設ケーブル61は、保持部35内に挿通された状態で上部板33及び下部板32の弾性復帰力により上下両側から挟圧されて保持されるようになっている。長孔38は、ドライバ等の工具の先端部が挿入可能であり、工具の先端部を挿入しこじることにより保持具31を形鋼51から取り外すことができるようにしている。一方、固定板34は、略く字状に屈曲して形成され、下部板32との間を形鋼51のフランジ52の端縁部に押し当てて強制的に押し込むことにより下部板32との間隔が押し広げられ、そこに形成される挿入口40からフランジ52を下部板32と固定板34との空間内に収容すれば、弾性復帰力によりフランジ52は上下両側から挟持され、保持具31はフランジ52に固定されるようになっている。
保持具31を使用して既設ケーブル61を形鋼51の配設面53に沿って配設するには、まず、配設経路に沿って複数の保持具31を所定間隔毎に形鋼51のフランジ52に取付ける。その取付けは、保持具31の固定板34と下部板32との間の挿入口40を形鋼51のフランジ52に向けて押し込むだけで行なうことができる。次に、保持具31の挿入口39から既設ケーブル61を押し込んで挿入すれば、既設ケーブル61は、保持具31の上部板33と下部板32とによって挟持され、図3に示すように、形鋼51の配設面53に沿って配設される。なお、既設ケーブル61を先に保持具31の上部板33と下部板32との間に挿入し収容してから固定板34と下部板32との間の挿入口40から形鋼51のフランジ52を挿入することにより、既設ケーブル61を形鋼51の配設面53に沿って配設することもできる。
次に、本発明の固定具11は、保持具31と同様に、弾撥性を有する幅が略一定の金属製帯板を折り曲げ加工してクリップに一体に形成されており、図1に示すように、差込板12と挟持板13と保持板14とを備えている。なお、固定具11には補強のため長さ方向に沿って2本のリブ15が設けられている。
固定具11の差込板12は、既設ケーブル61と形鋼51のフランジ52の配設面53との間に差し込み可能な平板状かつ薄板状に形成されており、既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に一端側16から差し込むようになっている。差込板12の一端は、挟持板13と保持板14との間の折り返し箇所24の外面より更に外方にまで延出している。即ち、差込板12の一端は、差込板12と直交し折り返し箇所24の外面に接する垂直線Vより図1の右方にまで所定長さ延出している。更に、差込板12の一端側16は、挟持板13に向けて所定角度屈曲しており、この屈曲部分は固定具11が内部に収容された既設ケーブル61に対して直交する方向に離脱するのを防止する離脱防止部17を形成している。ここで、離脱防止部17の水平位置からの屈曲角度αは、図1に示すように、後述する保持板14の抜出防止部20の水平位置からの屈曲角度βより小さく形成されている。
固定具11の挟持板13は、差込板12の他端側から差込板12と対面するように屈曲されており、差込板12とで既設ケーブル61を挟持するようになっている。挟持板13と差込板12との間隔は既設ケーブル61の外径より僅かに小さく形成されている。
固定具11の保持板14は、挟持板13から該挟持板13と対面するように折り返されており、挟持板13における差込板12とは反対側の面18とで新規ケーブル62を挟持して保持するようになっている。保持板14と挟持板13との間隔は新規ケーブル62の外径より僅かに小さく形成されている。保持板14の他端側19には、挟持板13に向けて屈曲形成されて挟持板13と保持板14との間に収容された新規ケーブル62の抜け出しを防止する抜出防止部20が設けられている。そして、保持具31と同様に、保持板14の端部は中央部でV字状に屈曲し新規ケーブル62の挿入を案内する挿入案内部21が形成されているとともに、挿入案内部21には長孔22が形成されている。固定具11は、挿入案内部21を摘んで押し広げることによりそこに形成される挿入口23から新規ケーブル62を押し込めば、新規ケーブル62は、挟持板13と保持板14との間に挿通された状態で挟持板13及び保持板14の弾性復帰力により上下両側から挟圧されて保持されるようになっている。長孔22は、ドライバ等の工具の先端部が挿入可能であり、工具の先端部を挿入して固定具11を形鋼51から取り外すことができるようにしている。
このように構成された固定具11を使用して、既設ケーブル61が図3に示すように配設されている状態で、既設ケーブル61の上に積み重ねて配設経路に沿って新規ケーブル62を追加して配設するには、まず、固定具11を既設ケーブル61に取付ける。それには、図4に示すように、固定具11を所定角度傾け、差込板12の一端側16の離脱防止部17の先端を既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に強制的に潜り込ませるようにして挿入しつつ固定具11を水平状態に回動して差込板12と挟持板13との間に3本の既設ケーブル61を収容する。これにより、固定具11は、差込板12と挟持板13とで3本の既設ケーブル61を弾性的に挟持し、形鋼51のフランジ52の配設面53上に固定される。
固定具11を固定したら、3本の新規ケーブル62を固定具11の保持板14の他端側19から挟持板13と保持板14との間に強制的に挿入し、内部に収容する。このとき、固定具11の保持板14の他端側19はV字状に屈曲して挿入案内部21が設けられているから、新規ケーブル62を水平方向に強制的に押し込むだけで挿入口23は弾性的に拡開し、内部に挿入し収容することができるが、必要に応じて保持板14の他端側19の挿入案内部21を摘んで引き上げながら挿入してもよい。これによって挟持板13と保持板14との間に収容すれば、新規ケーブル62は、固定具11の挟持板13と保持板14とによって弾性的に挟持され、形鋼51の配設面53に沿って配設される。新規ケーブル62を配設した後の状態を図5及び6に示す。なお、図6(a)は配設後の保持具31、固定具11双方の固定箇所における収容状態を配設方向から見た側面図、図6(b)は、配設後の固定具11のみの固定箇所における収容状態を配設方向から見た側面図である。新規ケーブル62が収容された状態においては、新規ケーブル62は挟持板13と保持板14とによって弾性的に挟持されて保持されることに加え、保持板14に抜出防止部20が設けられているので、新規ケーブル62が固定具11から抜け出すのが防止される。なお、新規ケーブル62を先に固定具11の挟持板13と保持板14との間に挿入し収容してから差込板12を既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に差し込んで固定具11を形鋼51のフランジ52の配設面53上に固定することも可能である。
次に、固定具11及びケーブルの配設構造1の作用を説明する。
ケーブルの配設構造1は、既設ケーブル61が形鋼51のフランジ52に固定された保持具31により保持されている状態で、この既設ケーブル61を固定具11の差込板12と挟持板13とで挟持することにより固定具11を既設ケーブル61に取付け、挟持板13と保持板14とで新規ケーブル62を保持するものであるから、既設ケーブル61をそのまま利用して、新規ケーブル62を既設の配設経路に沿って配設することができる。その結果、既設の保持具31を形鋼51のフランジ52から取り外し、既設ケーブル61を保持する保持部35と新規ケーブル62を保持する保持部とフランジ52への固定部とを備えた新たな別の大型の保持具に交換する必要はなく、新規ケーブル62を作業性良く簡単に配設することができる。
ここで、固定具11は、差込板12の一端が、挟持板13と保持板14との間の折り返し箇所24の外面より更に外方即ち図1(b)の垂直線Vより右方にまで延出しているから、差込板12を既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に差し込むときに、折り返し箇所24はその妨げとはならず、差込板12を既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に円滑に差し込むことができる。
この点について付説すると、仮に、固定具11の差込板12の一端が、図7(a)に示すように、折り返し箇所24の外面より外方即ち垂直線Vより右方にまで延出していないとすると、図7(b)に示すように、差込板12の差込時に、折り返し箇所24が既設ケーブル61の外面につかえ、差込板12の一端側16の離脱防止部17を円滑に既設ケーブル61の底面下に潜り込ませて挿入することができない。これに対して、本実施形態の差込板12の一端は折り返し箇所24の外面より外方に延出しているので、図4に示すように、既設ケーブル61の底面下に円滑に挿入することができる。
更に、固定具11は、既設ケーブル61を差込板12と挟持板13とで弾性的に挟持するので、既設ケーブル61に保持され、既設ケーブル61からの抜け出しが防止されるが、これに加えて、差込板12の一端側16に離脱防止部17が設けられているので、差込板12つまりは固定具11が既設ケーブル61から抜け外れるのが確実に防止される。
そして、固定具11は、保持板14の他端側19に抜出防止部20が設けられているので、挟持板13と保持板14とで弾性的に挟持されている新規ケーブル62の抜け出しが確実に防止される。
また、差込板12の離脱防止部17の屈曲角度αは、保持板14の抜出防止部20の屈曲角度βより小さい値に設定されているので、離脱防止部17によって固定具11が抜け外れるのが防止され、抜出防止部20によって新規ケーブル62が抜け外れるのが防止されることに加え、離脱防止部17の屈曲角度αは抜出防止部20の屈曲角度βより緩い傾斜となっている分、差込板12の一端は既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に差し込み易くなるという作用も得られる。即ち、差込板12の離脱防止部17、保持板14の抜出防止部20は、固定具11、新規ケーブル62の抜け外れ防止の観点からはいずれも屈曲角度は大きいのが望ましいのであるが、保持板14の抜出防止部20については単に固定具11の抜け外れを防止するものであれば足りるものの、差込板12の離脱防止部17については、差込板12を差し込み易くする必要もあり、その点からすれば屈曲角度は小さい方が望ましい。そこで、差込板12の離脱防止部17の屈曲角度αは、少なくとも保持板14の抜出防止部20の屈曲角度βとの対比においては、屈曲角度βより小さい値に設定しているのである。
加えて、固定具11は、新規ケーブル62を挿入する挿入口23が差込板12の差し込みと同方向に設けられている。このため、仮に、新規ケーブル62の挿入口23が差込板12の差し込みとは反対方向に設けられているとすると、新規ケーブル62を挿入口23に挿入するときの力が差込板12を既設ケーブル61から抜け外す方向に作用することになって好ましくない。しかし、本実施形態では同方向に設けられているので、固定具11が既設ケーブル61から抜け外れ易くなったり抜け外れてしまう不具合を回避できる。
ところで、本実施形態の固定具11は、差込板12の一端側16に、挟持板13に向けて屈曲して形成された離脱防止部17が設けられているが、差込板12と挟持板13とによる挟持力が大きく、固定具11が既設ケーブル61から離脱するおそれがない場合は、図8(a)に示すように、離脱防止部17は設けられておらず差込板12は全長に至って直線状の平面に形成されたものとすることもできる。この場合は、図8(b)に示すように、差込板12の一端を既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に差し込み易くなる。
また、本実施形態の固定具11は、図9(a)、(b)に示すように、挟持板13と保持板14との間の折り返し箇所24が、挟持板13から保持板14に向かうに従って差込板12の一端から離間する方向に傾斜しているものとすることもできる。この場合は、折り返し箇所24に既設ケーブル61との干渉を回避する逃がし空間25が形成されるので、差込板12の一端が折り返し箇所24の外面より外方にまで延出されている場合は勿論、図9(a)、(b)に示すような、差込板12の一端が折り返し箇所24の外面と同じ位置にある場合やこれより後退した位置にある場合においても、挟持板13と保持板14との間の折り返し箇所24は挟持板13の差し込みの妨げとならず、図9(c)に示すように、差込板12を既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に円滑に差し込むことができる。
〈第二実施形態〉
次に、本発明の第二実施形態の配線・配管材の配設構造を図10乃至図12に基づいて説明する。第二実施形態の配設構造2では、固定具は第一実施形態のものと同じで、保持具が異なっている。第二実施形態では、第一実施形態と異なる点を中心に説明する。
第一実施形態の保持具31は、図2に示すように、保持部35に形鋼51のフランジ52の配設面53と当接する下部板32を備えているのに対し、第二実施形態の保持具41は、図10に示すように、保持部42に形鋼51のフランジ52の配設面53と当接する下部板は形成されておらず、保持部42は下面が開放状態にあり、既設ケーブル61は保持部42の下方から挿入されるものとなっている。
このような構成であるから、第一実施形態の保持具31のフランジ52への固定箇所では、既設ケーブル61は形鋼51の配設面53との間に差込板12が介在する状態で保持具31の保持部35内に保持されるのに対し、第二実施形態の保持具41のフランジ52への固定箇所では、図11(b)に示すように、既設ケーブル61は形鋼51の配設面53に直接当接し、同図の矢印で示す保持具41の弾撥力により配設面53に向けて押圧された状態で保持具41の保持部42内に保持される。図11(a)は保持具41が形鋼51のフランジ52に固定され、既設ケーブル61が形鋼51の配設面53に沿って配設されている状態を示す。
一方、第二実施形態の配設構造2における固定具11は、図12(a)に示すように、保持具41の近傍に配置される。ここで、保持具41の近傍とは、前述のように保持具41の保持部42によって弾性的に押圧されることにより生じる既設ケーブル61の配設面53への押圧力が、固定具11の差込板12にまで及んでその力を受けることとなる範囲を意味する。したがって、固定具11が保持具41から相当離間していて、差込板12が既設ケーブル61の押圧力を受けない箇所は、近傍から除外される。
第二実施形態において、第2の配線・配管材としての新規ケーブル62は、保持具41の近傍に固定された固定具11の挟持板13と保持板14との間に挿入口23から挿入され収容される。図12(a)に新規ケーブル62が形鋼51の配設面53に沿って配設された状態を示す。
次に、このように構成された第二実施形態の配設構造2について、第一実施形態の配設構造1と異なる作用を説明する。
既設ケーブル61は、図11(b)の矢印で示すように、保持具41の保持部42によって配設面53と当接しこの面に押圧されているため、この近傍に固定された固定具11の差込板12は既設ケーブル61と配設面53との間に差し入れるとき及び差し入れ後に既設ケーブル61から押圧力を受け、図12(b)の矢印で示す、上下方向からの挟持力を受ける。したがって、差込板12を既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に差し込むときには挿入抵抗を受け、差込板12は強制的に差し込むことになる。差込板12は、このような力を受けるから、固定具11はぐらつかず、既設ケーブル61を利用して安定して形鋼51の配設面53上に固定される。
なお、固定具11は、保持具41の近傍において配設経路におけるいずれか片側に固定してもよいし、両側に固定してもよい。
また、固定具11の差込板12は薄板で形成されているが、更にその先端部のみをテーパ状に鋭角に尖らせてもよく、この場合、差込板12を差し込み易くなる。
〈変形例等〉
ところで、上記各実施形態の固定具は、差込板12の一端側16に、既設ケーブル61からの離脱を防止する離脱防止部17が設けられたものであるが、その離脱防止部17は、図13に示すように、挟持板13の右側端部に下方に向けて設けてもよい。この場合は、挟持板13の右側端部に設けた離脱防止部17による離脱防止効果に加え、差込板12の一端側16は直線状の平板となっているので、差込板12を既設ケーブル61と形鋼51の配設面53との間に差し込み易くなる効果も得られる。
また、固定具11及び各保持具に保持される既設ケーブル61及び新規ケーブル62は、第一実施形態ではそれぞれ3本、第二実施形態ではそれぞれ1本が保持されるものを示しているが、それらの個数はこれに限られるものではない。
更に、上記各実施形態の固定具11は、差込板12、挟持板13及び保持板14を一体に備えたものとしているが、別体で構成してもよい。着脱自在な別体とした場合は、例えば、挟持板13及び保持板14を交換可能なものとすることにより、挟持板13と保持板14とで挟持される新規ケーブル62は、各種サイズ、収容数、種類のものを保持することができる。
加えて、固定具11は、新規ケーブル62は既設ケーブル61に1段に積み重ねられるものであるが、保持板14の数を増やすなどにより2段以上積み重ねるものとしてもよい。
なお、上記各実施形態では、被固定部材として形鋼51を例示しているが、本発明は、各種建物壁、構造物等の被固定部材にも同様に適用することができる。
また、上記各実施形態では、配線・配管材としてケーブルを例示しているが、本発明は、他に、信号線、配線管、吸水管など各種の配線、配管材の配設においても同様に適用することができる。
1、2 配設構造 24 折り返し箇所
11 固定具 31、41 保持具
12 差込板 35、42 保持部
13 挟持板 51 形鋼
14 保持板 53 配設面
16 一端側 61 既設ケーブル(第1の配線・配管材)
17 離脱防止部 62 新規ケーブル(第2の配線・配管材)
18 挟持板の差込板とは反対側の面 α 離脱防止部の屈曲角度
19 他端側 β 抜出防止部の屈曲角度
20 抜出防止部

Claims (7)

  1. 建物壁、構造物からなる被固定部材の配設面に沿って配設された既設の配線・配管材に沿って他の配線・配管材を新設すべく、該既設の配線・配管材に取り付けられる配線・配管材固定具であって、
    前記既設の配線・配管材と前記被固定部材の配設面との間に差し込み可能な板状に形成されて、該既設の配線・配管材と該配設面との間に一端側から差し込まれる差込板と、
    前記差込板の他端側から該差込板と対面するように屈曲されて、該差込板とで前記既設の配線・配管材を挟持する挟持板と、
    前記挟持板から該挟持板と対面するように折り返されて、該挟持板における前記差込板とは反対側の面とで前記新設する配線・配管材を挟持して保持する保持板と、
    を備えたことを特徴とする配線・配管材固定具。
  2. 前記差込板の一端は、差込方向において前記挟持板と前記保持板との間の折り返し箇所の外面より更に外方にまで延出していることを特徴とする請求項1に記載の配線・配管材固定具。
  3. 前記挟持板と前記保持板との間の折り返し箇所は、該挟持板から該保持板に向かうに従って前記差込板の一端から離間する方向に傾斜していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線・配管材固定具。
  4. 前記差込板の一端側は、前記挟持板に向けて屈曲して形成された離脱防止部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の配線・配管材固定具。
  5. 前記保持板の他端側は、前記挟持板に向けて屈曲して形成されて前記新設する配線・配管材の抜け出しを防止する抜出防止部が設けられており、
    前記差込板の離脱防止部の屈曲角度は、前記保持板の抜出防止部の屈曲角度より小さいことを特徴とする請求項4に記載の配線・配管材固定具。
  6. 建物壁、構造物からなる被固定部材の配設面に沿って配設された第1の配線・配管材が、該被固定部材に固定された配線・配管材保持具により保持されており、
    前記被固定部材の配設面と前記第1の配線・配管材との間に請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の配線・配管材固定具の差込板が差し込まれ、前記固定具の差込板と挟持板とで前記第1の配線・配管材が挟持されているとともに、前記固定具における挟持板と保持板との間に第2の配線・配管材が保持されて、前記第1の配線・配管材の配設経路に沿って該第1の配線・配管材の上に前記第2の配線・配管材が配設されていることを特徴とする配線・配管材の配設構造。
  7. 前記第1の配線・配管材は、前記被固定部材の配設面に当接するように配設され、該配設面に向けて前記第1の配線・配管材を押圧して固定する保持部を備えた前記配線・配管材保持具により保持されており、
    前記配線・配管材固定具は、前記保持具の保持部による前記配設面へと押圧する押圧力を前記第1の配線・配管材を介して受けるように前記保持具の近傍に配置され、
    前記固定具の差込板は、前記第1の配線・配管材と前記被固定部材の配設面とで前記押圧力により押圧されて挟持されていることを特徴とする請求項6に記載の配線・配管材の配設構造。
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