JP6165523B2 - 藻類培養照明装置 - Google Patents
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Description
そのため、利便性が悪いうえ、培養のスピードが遅く、光合成に必要な光の照射量が不均一であるなど、藻類培養の再現性が保てず実験ごとの誤差が大きくなり、研究のスピードアップを図れないなどの問題があった。
また、培養液の温度管理は、これらの装置をインキュベータに入れ、インキュベータ内の空気の温度を制御することで、空気からの熱伝達で二次的に培養液の温度を一定にする方法が取られることが多かった。
また、空調の効率を高めるために光照射手段を培養瓶から離すと光照射の効率が低下し、照射光量を上げなければならず、その分発生する熱量も増加して空調の効率も低下してしまう。このように、光照射と空調は、二律背反の関係にあり、光照射の強度管理と空調管理を同時に効率良くすることができないという問題がある。
つまり、光照射の強度管理と培養液の温度管理とを同時に正確に再現性が高く、省エネルギーで効率的に行うことができないものであった。
また、培養瓶等を位置決めして固定することが容易なうえ、蓋を開放せずに培養瓶内に通じるチューブを挿通して固定し易く、コンタミネーションの問題が起きにくいため、実験や研究・開発等の再現性を向上させて実験・研究・開発等のスピードアップを図ることができる。
藻類培養照明装置1は、最下部を構成する架台2と、この架台2の中央に載置された水槽3と、この水槽3の正面に立設された正面パネル4と、水槽3の背面に立設された背面パネル5と、水槽3内の底部に挿置された水槽底板6など、から構成され、水槽3に挿置された培養瓶B内で培養する微細藻類に光を照射する機能を有し、光合成で増殖する光合成微細藻類(いわゆる光合成微生物)の培養に用いられる照明装置としての機能に加え、培養瓶B内の培養液の温度管理を容易に行うことのできる機能を兼ね備えた装置である。
また、水槽3は、上部が開口した平面視で横長な長方形の直方体形状(図4参照)をした透明ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂からなる水槽本体30を主な構成要素とする水槽であり、この水槽本体の上部開口を塞ぐ上蓋31を備え、比較的熱容量の大きな物質(液体)である水を収容してその中に培養瓶Bを挿置することで培養瓶B内の培養液の温度を安定させる機能を有している。
また、これらの上蓋前部32と上蓋後部33には、それぞれ培養瓶B内に通じるチューブ(図示せず)を挿通するための貫通孔34,35及び欠き込み36,37(図2も参照)が形成されているとともに、上蓋前部32と上蓋後部33とが点対称の位置に配置されることで、貫通孔34,35と欠き込み36,37とが、互いに相対する位置に配置されることとなっている。
このため、培養瓶B内に通じるチューブがいずれの方向から配管される場合でも上蓋31を開放状態のままにすることなく、培養瓶Bへ挿通することができる。
また、この操作パネル41には、図3に示すように、下部左部分に、水槽3内の水温を測定する図示しない温度測定手段と電気的に接続して水槽3内の水温を表示する水温表示計42が設けられている。
よって、藻類増殖の環境設定が容易で実験や研究対象のパラメータの差異が明確となるうえ、実験、研究等の再現性を高め、実験、研究、開発などのスピードアップを図ることができる。
このため、温度の変動を極力小さくして、培養の確実性、利便性、均一性を向上させることができる。
なお、LED照明ユニット50の発熱は、背面パネル5の背面、上面等に設けられた孔(図示せず)から自然に排熱されるが、パネル内にファン等を設けることで強制的に排熱しても構わない。
また、振動を伴わない安価で簡潔な機構で至近距離から光を照射するので、省エネルギーで耐久性、安全性にも優れているだけでなく、障害物が少なく、発光による温度変動の影響が少ない状態で光を照射するので、培養の再現性、確実性、均一性、利便性が良好で、実験や研究・開発等の再現性を向上させて実験・研究・開発等のスピードアップを図ることができる。
それに加え、光の照射時間の管理や、培養瓶B内の培養液の温度管理が容易であり、更に実験や研究・開発等の再現性を向上させて実験・研究・開発等のスピードアップを図ることができる。
特に、発光時間を15分毎に設定できるタイマを例示して説明したが、秒単位に設定可能としても構わないし、別途の制御プログラム等によりパソコンなどの電気計算機等から発光時間を任意に設定でき、且つ、LED照明ユニット50のパルス時間やデューティー比を設定できるようにしても良い。
2 架台
3 水槽
30 水槽本体
31 上蓋(蓋)
32 上蓋前部
33 上蓋後部
34,35 貫通孔
36,37 欠き込み
4,4’ 正面パネル
40 制御手段
41 操作パネル
5 背面パネル
50 LED照明ユニット(光照射手段)
6 水槽底板
60 水槽用ヒータ(温度調節手段)
61 サーモスタット(温度調節手段)
Claims (4)
- 上面が開口した有底の水槽と、この水槽の側面外側に沿って立設され、藻類を培養する培養瓶に向け光を照射する光照射手段と、を備えた藻類培養照明装置であって、
前記水槽内に溜めた液体の温度を調節する温度調節手段を有し、
前記水槽は、上面の開口を塞ぐ蓋を備え、この蓋は、前記培養瓶の口を位置決めする位置決め孔を有しているとともに、この位置決め孔の中心を通る線で2分割されており、これらの分割された蓋は、それぞれ前記培養瓶内に通じるチューブを挿通するための貫通孔及び/又は欠き込みが形成されており、
前記温度調節手段により前記水槽内の液体の温度を調節することにより、前記水槽内の液体に浸漬した前記培養瓶の温度を調節しつつ、前記光照射手段により前記水槽の近接位置から前記水槽越に前記培養瓶に光を照射することを特徴とする藻類培養照明装置。 - 前記光照射手段は、3原色の光を発する発光ダイオードがそれぞれ設けられた発光素子を有し、発光する光の光量調整及び演色調整が可能となっている請求項1に記載の藻類培養照明装置。
- 前記光照射手段は、タイマによりON/OFFの切り換えが自在となっている請求項1又は2に記載の藻類培養照明装置。
- 前記温度調節手段は、前記水槽内の液体の温度を測定する温度測定手段と、前記水槽内の液体を温めるヒータと、このヒータの通電を前記温度測定手段で測定した温度に応じてON/OFFするサーモスタットと、を備える請求項1ないし3のいずれかに記載の藻類培養照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013136789A JP6165523B2 (ja) | 2013-06-28 | 2013-06-28 | 藻類培養照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013136789A JP6165523B2 (ja) | 2013-06-28 | 2013-06-28 | 藻類培養照明装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2015008684A JP2015008684A (ja) | 2015-01-19 |
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ID=52302479
Family Applications (1)
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JP2013136789A Active JP6165523B2 (ja) | 2013-06-28 | 2013-06-28 | 藻類培養照明装置 |
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- 2013-06-28 JP JP2013136789A patent/JP6165523B2/ja active Active
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