JP6164557B2 - 過回転を防止可能な垂直軸抗力型風車、及びこれを用いた風力発電装置 - Google Patents

過回転を防止可能な垂直軸抗力型風車、及びこれを用いた風力発電装置 Download PDF

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本発明は垂直軸抗力型風車及び風力発電装置に関し、特に強風等による風車の過回転を防止でき、装置本体が積層設置可能な垂直軸抗力型風車、及びこれを用いた風力発電装置に関する。
風力発電は再生可能エネルギーの一つである風力エネルギーを利用した発電方式として使用されている。当該発電方式は、自然環境の保全やエネルギーセキュリティの確保に有効であり、従前においても種々の方法や装置が提案されている。
風力発電に用いられる風車としては、プロペラ型やオランダ型等の水平軸型風車、サボニウス型やクロスフロー型等の垂直軸型風車等が提案されており、風況や発電目的等に応じて各種の風車が利用されている。このうち、垂直軸型風車は、何れの方向からの風でも回転させることができることから、設置場所の自由度が高いというメリットがある。また、この垂直軸型風車は、回転数が上昇しても騒音が比較的少ないことから、市街地等における中小規模の風力発電に利用されている。
しかしながら、従来提供されている一般的な垂直軸型風車は、風車の羽根自体が剥き出しの状態で使用されることが多い。そのため、回転する際の騒音や振動が大きいことや、羽根本体に鳥等の生物が巻き込まれて死傷する等、といった自然・生態環境にも悪影響を及ぼすという問題があった。何よりも、風車の羽根が剥き出しになっていることから、風がそのまま風車に作用してしまい、風速が速い環境下においては、風車が回り過ぎてしまうという問題があった。
特に、垂直軸型風車は、水平軸型風車と比べても受風面積が大きく、且つ風速に応じて回転力を調整することが困難なことから、突風や台風等により強風を受けると、遠心力により羽根が破損したり、発電装置に過剰な負荷がかかり破損することも考えられる。
そこで従前においても、強風等でも風車の過回転を防ぎ、羽根や発電装置を保護する風力発電装置も検討され、種々提案されている。
例えば、特許文献1(特開2003−148322号公報)においては、装置構成を大型化、複雑化することのない簡単な構造でありながら、暴風による風車の過回転を防止してその破損を回避できる風力発電装置を提供するべく、クロスフロー型の風車を備える風力発電装置であって、各回転翼は、それぞれ略翼形の断面形状を有し、前記風車の回転軸を中心とする放射軸線との交差角度が風車に回転力を発生させ得る初期角度から風車の回転力を低減させる所定角度までの範囲で回動可能に支持されており、これらの回転翼をそれぞれ初期角度位置に付勢し、かつ、風速に応じて各回転翼を所定角度位置まで回動可能とさせるバネ部材が各回転翼に対応して設けた風力発電装置が提案されている。
また、特許文献2(特開2008−095671号公報)では、永久磁石を用いた電磁誘導により、風車翼に装着した電導板を介して、風力エネルギーを電流(電力)として取り出すことができるような風力発電システムを考案しており、その中で風車翼の外周をリング状に覆うことにより、発電施設の強度・安全性を高めることのできる防護機能を付加した装置を提案している。
特開2003−148322号公報 特開2008−095671号公報
上記のように、従前においても強風等による風車の過回転を防止し、羽根や発電装置を保護する風力発電機構については種々提案されている。しかしながら過回転を防止する機構が羽根毎に個別に設けられていたため、構造の複雑化、さらには投資コスト増、等の問題があった。また、過回転防止機構を設けたとしても、此れを構成する複数個の機構のうち何れかが破損したり、風向等の理由から意図するように作動しなかった場合には、強風の際の過回転を十分に防ぐことができないおそれもあった。
そこで本発明では、過回転を防止するための複雑な機構を一元化し、簡易な構造によって強風等による風車の過回転を防止できる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することを第1の課題とする。
また、従来の風力発電装置の問題点の一つとして、風力という自然現象を利用していることによる不安定な電力供給量、という点が挙げられる。この電力供給量を安定化させるためには、様々な場所に複数の風力発電装置を設置する必要があった。例えば、ある場所では風が無くても他の場所でカバーする、あるいは風力が不足する場合は火力等の他の発電方法で補う、等の手段が用いられてきた。しかし、風力発電装置を複数設置する場合には平らで、かつ広大な土地が必要になってくる。例えば、山間部や極端に狭い地域等に設置したい場合には、大変困難な工事を伴う事になる。さらには、他の発電方法で補う場合にも投資コストの大幅増、等の問題も生じてくる。
そこで本発明は、限定された土地でも有効的に、そして効率的な風力発電を可能にするため、装置本体を複数積層設置可能な垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を提供することを第2の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明では回転中心に設置された回転軸と、この回転軸と同心円で且つ等間隔に配置された複数の羽根部材と、前記回転軸と羽根部材とを連結する連結部材と、等間隔に配置された羽根部材の周囲を包囲すると共に、前記回転軸とは独立して軸方向に回転自在な筒状のカバー部材とからなり、このカバー部材の側面には正対する位置に2つの開口を設けると共に、側面及び/又は上面には板状に突出する風向板を設けた垂直軸抗力型風車を提供する。
前記回転軸は、羽根部材が風力を受けて回転する際の回転中心となる部材であって、当該回転軸の回転トルクを発電等の為のエネルギーとして利用するものである。かかる回転軸は、例えば、鉄柱や合成樹脂性のポール等の長尺な部材を適宜用いることができる。本発明にかかる垂直軸抗力型風車は、前記回転軸を発電装置に接続することで、前記回転軸の回動により生じる回動力を利用して発電を行うことができる。なお、この回転軸をステンレスなどの金属を用いて形成した場合には、質量を軽くする為に中空状に形成する事もできる。
前記回転軸は、連結部材によって連結された羽根部材が風力を受けて回転することによって回転する。この羽根部材は、回転軸と同心円で且つ等間隔に複数配置されている。当該羽根部材は樹脂や金属等を用いて、正面視矩形に形成することができ、更に、受風面を曲面状に形成したり、或いは受風面の外縁を回転方向と反対側に曲折させて形成することにより、羽根部材が受ける風量や風圧力を増加させることもできる。この羽根部材は、本発明にかかる垂直軸抗力型風車を設置する場所の風向に対して適切な迎角とする為に、前記回転軸に対して傾斜させて設けてもよい。そして、この回転軸の下端には発電装置に接続する接合部を設ける。
前記羽根部材の枚数は、設置する場所の風向きや風量、或いは所望する回転軸の回転数やトルク等に応じて決定することができ、2枚〜12枚とすることが望ましく、特に3枚〜8枚とすることが望ましい。なお、この羽根部材は、その回転面の直径方向に対向している必要はなく、例えば、3枚の羽根を120度間隔で設けてもよい。当該複数枚の羽根部材は、回転軸を中心とする同心円上に放射状となるように配置して設けることができる。
前記連結部材は、前記羽根部材を保持すると共に、保持した羽根部材と回転軸とを連結する機能を有する。この連結部材は、回転軸に直交する向きに延在するフレーム状乃至は棒状に形成する他、当該回転軸に直交する向きに展開するプレート状に形成することができる。特にこの連結部材をプレート状に形成する際には、輪郭を円形にした円盤状に形成する他、輪郭を五角形、六角形等の多角形状に形成することができる。即ち、連結部材をプレート状に形成した場合には、特に回転盤として具体化することができる。
この連結部材(特に望ましくは「回転盤」、以下同じ)は、回転軸の軸方向の何れか一方の端部側に形成することができ、回転軸の軸方向両側に対向状に形成しても良い。特に当該連結部材を対向状に設けた場合には、前記羽根部材の上下端の両側を支持することができ、よって風圧による羽根部材の変形を阻止することができる。
この連結部材は基端側が回転軸に一体化されており、その先端側には、風を受ける羽根部材が設けられる。そして、この羽根部材が風を受けることにより、連結部材と羽根部材とが一体となって回転軸を中心に回転し、回転軸を軸回りに回転させる。かかる連結部材は、例えば、金属、合成樹脂、木材等を用いて棒状に形成する他、平板状や円盤状に形成したり、或いはアングル材、角パイプ、フラットバー等の棒状部材を組み合わせてフレーム状に構成することもできる。
そして本発明にかかる垂直軸抗力型風車では、前記した回転軸と連結部材と羽根部材との組み合わせからなる風車モジュールを支持する為に、架台を設ける事もできる。かかる架台は、この風車モジュールを立設支持する下側プレート、又は風車モジュールを吊下げ支持する上側プレート、もしくはこれら上側プレートと下側プレートとで構成することができる。上側プレートと下側プレートとで構成した場合、両者は対向配置される。
そしてこれら上側プレート及び/又は下側プレートには、前記した風車モジュールにおける連結部材を支持する支持部を形成しており、当該支持部材は、風車モジュールを、その回転軸の軸回りに回動自在に支持するものが使用される。
かかる風車モジュール、より具体的には連結部材を支持する支持部は、リニアガイド等を使用することができる。前記風車モジュールが羽根部材の上下端の両側に連結部材を設けている場合には、下側の連結部材を支持するリニアガイドを下側プレートの上面に設け、上側の連結部材を支持するリニアガイドを上側プレートの下面に形成することができる。また、この支持部は、リニアガイドに限られるものでは無く、前記風車モジュールを回動支持できるもの、例えばボールベアリング等のその他のベアリングや歯車等の他の手段を使用してもよい。しかし、構造及びメンテナンスの簡易化等を考慮すると、ステンレス製のリニアガイドを使用するのが望ましい。特に、回転ベアリングよりも大きな円弧運動が得られるRガイドHCR型のリニアガイド(THK株式会社製)などが望ましい。
上記リニアガイドからなる支持部は、ガイド部材とレール部材とから構成されており、前記ガイド部材と前記連結部材がピン止め又はボルトによる締結手段により固定される。ゆえに前記風車モジュールを支持する架台の支持部は、前記回転軸の軸回りに回動自在となる。
前記架台における上側プレートと下側プレートは、プレートの端に形成される円柱状の支持棒によって、一定の間隔を保って固定することができる。前記支持棒の形状(本数、長さ、太さ等)については、支持する風車モジュールの大きさ、質量、或いは形状により適宜決定することができる。また、上側プレートの中心には軸受部を形成し、前記風車モジュールにおいて上面に突出する回転軸と連結できる。さらに、下側プレートの中心には孔部が形成されており、前記風車モジュールにおいて下側の連結部材溶離も下方に突出している回転軸接合部と発電装置を接続できる構成となっている。
また、本発明にかかる風車は、羽根部材に作用する風の量を一定の範囲内に設定する為に、当該羽根部材を包囲するカバー部材を設けている。このカバー部材は、回転軸と同心円に配置した羽根部材を備える風車モジュールと、この風車モジュールを支持する架台を包囲するように設置することができる。このカバー部材の周壁には、正対する位置に2つの開口を設けると共に、周囲及び/又は上面には板状に突出する風向板を形成する。正対する位置に2つの開口を設ける様に、このカバー部材内を風が通過することができ、しかも通過する風の量を一定の範囲に制限することができる。これにより、カバー部材内に収容される風車モジュールの過回転を防止することができ、さらに羽根本体に鳥等の生物が巻き込まれる等の問題も減少させることができる。そのため、当該カバー部材に形成される開口部の開口幅(開口部の直線幅)は、カバー部材の直径幅の25%以上75%以下程度に形成することが望ましい。開口部の開口幅が25%未満であると、羽根に当たる風の量が減少し、十分な回転が得られない可能性があり、一方で75%を超えると、羽根をカバーする範囲が小さくなり、強風等が発生した場合の風車の過回転を防止する機能が十分に発揮できない可能性がある為である。当該カバー部材は合成樹脂や金属等を用いて形成することができるが、外気にさらされる状況を考慮するとメンテナンス性の優れるステンレス製が望ましい。
このカバー部材の内部空間には、開口部から風が取り込まれる。よってこのカバー部材は、風向きに合わせて開口部の向きを変えられることが望ましい。その為、このカバー部材は、前記回転軸とは独立して、回転軸の軸回りに回転自在とする事が必要である。これを実現する為に、例えば、このカバー部材を、前記風車モジュールを支持するのと同じように、リニアガイド等の回動手段を介して架台に取り付ける事ができる。かかるカバー部材は、前記架台における、風車モジュールの存在部分を収容するように覆う。よって当該架台の上側プレート部材の上面にリニアガイドを設け、その上に筒状に形成したカバー部材の上部を載せて、ガイド部材に固定することができる。固定に際しては、ピン止め又はボルトによる締結手段を用いることができる。その結果、このカバー部材は、前記回転軸とは独立に軸方向に回転することができ、後述する風向板によって、開口部の向きを変える際にも、カバー部材の円滑な回転運動が可能となる。
以上より、本発明にかかる垂直軸抗力型風車において、架台を構成する上側プレートは、下面に風車モジュールの上側の連結部材を回転自在に支持するリニアガイドを設け、上面にカバー部材の上部を回転自在に支持するリニアガイドを設けるのが望ましい。この時、上側プレートの上面に設けた支持部におけるカバー部材の取付構造は、前記下側プレートの上面に設けた支持部における風車モジュールの取付構造と共通している事が望ましい。何故ならば、このカバー部材に代えて、風車モジュールを取り付けることができ、これにより風車モジュールを多段に積層させた垂直軸抗力型風車を実現することができる。このように風車モジュールを重ねた垂直軸抗力型風車においては、最も上に存在する風車モジュールを支持する上側プレートでカバー部材を支持し、下に存在する風車モジュールを包囲するカバー部材は、側壁だけで構成して、上側プレートで支持されているカバー部材の下方に連結することができる。
また、このカバー部材には、その周壁及び/又は上面に、板状に突出する風向板を設けるのが望ましい。この風向板はカバー部材の開口部を風の吹いてくる向きに向ける為に機能するものであり、いわゆる風見鶏の機能を果たす。そのため、当該風向板をカバー部材の周壁に設ける場合は、カバー部材の縦全長に匹敵する長さに形成するのが望ましく、一方でカバー部材の上面に設置する場合は、カバー部材の直径幅に匹敵する長さに形成するのが望ましい。特に風向版をカバー部材の壁面に設ける場合には、可能な限り薄く形成して、開口部の中心を縦断するように設置したり、又は開口部の両端に設けることができる。
上記のように構成される垂直軸抗力型風車は、前記風車による回転駆動力を受けて発電する発電部を備える土台と連結可能に構成することで、本発明の風力発電装置として発電可能になる。当該発電装置は、垂直軸抗力型風車の回転軸の回動力を電力へ変換できるものであればよく、例えば、直流発電機その他の発電機を用いることができる。当該発電装置には、増速機を設けることで前記回転軸の回動力を一層高い回転数に増して当該発電装置に伝達してもよい。
上記のように構成される本発明にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、連結部材で回転軸と羽根部材とを一体化した風車モジュールの周囲をカバー部材で包囲している。そしてこのカバー部材は、前記回転軸とは独立して軸方向に回転自在としている。また、当該カバー部材の側面には正対する位置に2つの開口を設けると共に、側面及び/又は上面には板状に突出する風向板を設けている。その結果、強風等による風車の過回転を防止すると共に、羽根本体に鳥等の生物が巻き込まれて死傷する等の可能性も減少させることができる。さらに、羽根の回転運動を阻害することなく、確実に風を取り込むことが可能となる。
また、本発明にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、前記上側プレートの上面に設けた支持部におけるカバー部材の取付構造が、前記下側プレートの上面に設けた支持部における回転盤の取付構造と共通した構造となっている。よって、上側プレートの上に、更に風車モジュールを重ねることができ、風車モジュールを複数段に積み重ねることができる。その結果、限定された土地でも有効的に、そして効率的な風力発電が可能となる。
さらに、当該カバー部材を被覆することで強風等による風車の過回転を防止するという比較的簡易な構造にすることで、構造の複雑化、さらには投資コスト増の問題の解消にもつながる。また、過回転を防ぐ機構のうち一部が破損したり、作動しないおそれを低減することができる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置が提供可能となる。
羽根部材を配置した回転盤の斜視図 架台の斜視図 架台の上面プレートの裏面、及び羽根部材を配置した回転盤の裏面の斜視図 発電部を備えた土台の斜視図 カバー部材の斜視図(実施例1) カバー部材の斜視図(実施例2) 本実施の形態にかかる風力発電装置の斜視図 3段積層設置した風力発電装置の斜視図
以下、図面を参照しながら実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を詳細に説明する。
図1は羽根部材を配置した回転盤の斜視図である。図2は架台の斜視図である。図3は架台の上面プレートの裏面、及び羽根部材を配置した回転盤の裏面の斜視図である。図4は発電部を備えた土台の斜視図である。図5はカバー部材の斜視図(実施例1)である。図6はカバー部材の斜視図(実施例2)である。図7は本実施の形態にかかる風力発電装置の斜視図である。図8は3段積層設置した風力発電装置の斜視図である。
図1に示すように、回転中心に設置された回転軸14と、この回転軸14から放射状に広がる上側回転盤11、及び下側回転盤12と、この回転盤に対して、前記回転軸14と同心円で且つ等間隔に配置された複数の羽根部材13が設けられている。回転軸14は金属製の円柱状部材であり、後述する発電部42と接続される。この回転軸14は、上側回転盤11と下側回転盤12、そして両者の間に設けた羽根部材13が一体となって風車モジュールを構成しており、風を受けて回転する力を受けて軸周りに回動して、当該回動力を発電部42へ伝達する。発電部42は直流発電機であり、前記のように伝達された回転軸14の回動により発電することができる。
前記回転盤は、羽根部材と回転軸とを連結する為の連結部材として機能しており、これは金属等を用いて円盤状に形成され、回転軸の軸方向に対向状に設けている。また、各々の回転盤には回転軸14と同心円状に締結部材孔15を設ける。本実施の形態においては同心円状で且つ等間隔に6箇所の4つ孔を設けた。締結部材穴15の穴の本数、配置間隔については羽根部材の形状、及び配置関係を考慮して適宜設定することができる。当該締結部材孔を通して、前記回転盤と後述する架台におけるガイド部材とを固定することができる。
また当該回転盤には、回転軸14と同心円状で且つ等間隔に6箇所の円状の孔部16を設けた。これは回転盤の部材の軽量化を図るためである。しかし、孔部16の形状は円状に拘る必要はなく、小径の円又は多角形状の孔を複数設けるなど、部材の強度を考慮して適宜軽量化を図ることができる。
羽根部材13は樹脂や金属などを用いて矩形に形成することができるが、羽根部材の受風面を曲面状に形成することで、羽根部材が受ける風量や風圧力を増加させることもできる。本実施の形態においては、6枚の羽根部材13を曲面状に形成し、上側回転盤11と下側回転盤12との間に固定した。このとき、各々の羽根部材13の位置は回転軸14を中心とする同心円上に放射状となるように設けた。また、羽根部材13の枚数は所望するトルクや回転数に応じて決定してよく、他にも例えば、3枚、4枚、6枚或いはその他の枚数として構成することができる。なお、本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置を設置する場所の風向に対して適切な受風角度とする為に、羽根部材13を回転軸14に対して傾斜させて設けることもできる。
図2では前記羽根部材を配置した回転盤を保持する架台の構成の斜視図を示し、図3では架台の上面プレートの裏面、及び羽根部材を配置した回転盤の裏面の形状の斜視図を示している。当該架台には、上側プレート23と、この上側プレート23と対向配置された下側プレート24を設ける。当該プレートは正方形状に形成し、4つ角は面取りしている。また、前記下側プレート24の上面、及び前記上側プレート23の上面又は、上面及び下面には前記回転盤を支持する支持部を設ける。
前記回転盤を支持する支持部は、リニアガイド等を使用して回転軸から放射状に広がって前記下側プレート24の上面、そして前記上側プレート23の上面又は、上面及び下面に形成される。前記リニアガイドはガイド部材22とレール部材21によって構成される。ガイド部材22としては定格荷重、及び許容モーメントが増加するワイド型、又はロング型のブロックを使用するのが望ましい。レール部材21には回転ベアリングよりも大きな円弧運動が得られるRガイドHCR型のリニアガイド(THK株式会社製)を使用するのが望ましい。当該リニアのガイド部材22と前記回転盤がピン止め又はボルト等の締結部材26により固定できる。ゆえに前記架台における回転盤を支持する支持部は、前記回転軸の軸回りに回動自在となる。このように支持部において風車モジュールの荷重を受ける事により、回転軸には軸回りのトルクだけが発生する。よって、回転軸において風車モジュールを支持する風車と比べても、軸回りの回転を円滑かつ効率的に実施することができる。
また、前記架台における上側プレート23と下側プレート24は、プレートの端に形成される4本の円柱状の支持棒25によって固定されている。
さらに、前記回転盤と同様、上側プレート23に対しても軽量化目的の4つの孔部を設けている。そうすることで、架台本体の軽量化を図ると共に、部材の節約、コストダウンにも可能性を見出せる。また、上側プレートの中心には軸受部27を形成し、前記上側回転盤11の中心に形成される回転軸14と連結できる構成としている。さらに、下側プレート24の中心部には孔部を形成して、前記下側回転盤12の回転軸接合部と発電装置を接続できる構成としている。
また、下側プレート24の外周の4隅には回転部材28を設ける。回転部材28はゴム等のローラーを使用してもよい。これにより、当該架台に後述するカバー部材51を被せた際、強風等が発生したとしてもカバー部材51が揺動することなく円滑な回転運動を補助することが可能となる。
図4では発電部42を備えた土台41の斜視図を示している。発電部42は土台41によって保持されており、前記回転軸接合部31と接続可能に構成される。そのため、前記回転軸14の回動により生じる回動力を利用して発電を行うことができる。
前記土台41は2つに分けて構成し、2つに分かれた土台41同士を板状の連結部材43によって連結している。そうすることで発電部42が取り外し可能になるため、直流発電機その他の発電機を使用することも可能となる。土台41には4本の支持棒25を設け、当該土台41を前記下側プレート24とを接続できる構成としている。そのように構成することで、発電部を備える土台41と、羽根部材13を配置した回転盤と連結した当該架台を接続することができ、回転軸14の回動力を発電部42へ伝達することが可能となる。
図5ではカバー部材51の実施例の一つを示している。当該カバー51は筒状に形成され、周囲には正対する位置に2つの開口部52を設けると共に、周囲及び/又は上面には板状に突出する風向板53を形成する。さらに、上面には上板54を設けている。上板54には同心円状で且つ等間隔に6箇所の4つ孔を設けており、前記上側プレート23の上面に形成されるガイド部材22と、ピン止め又はボルト等による締結部材26により固定できる構成としている。そのため、当該カバー部材51は前記回転軸14とは独立して軸方向に回転自在となる。
ここで、開口部52の間隙は約60%程度に構成している。この間隙は羽根の集風と強風等が発生した際の羽根の過回転防止とのバランスを考慮し、カバー直径幅の25%以上75%以下程度の幅に形成することが望ましい。また、この開口部の大きさはシャッター等の構成を伴うことで、任意に開口幅を調整できるようにする事も望ましい。この垂直軸抗力型風車及び風力発電装置の設置場所の状況に応じて、適宜調整するためである。
当該風向板53はカバー部材51の周囲に配置される2つの開口部52に対して、開口部52の中心位置に円弧型の板状に形成され、周囲に突出する形で配置している。当該風向板53はカバー開口部52から風を取り込むのを確実にするための風見鶏の役割を果たす。より多くの風を取り込むため、即ち開口部を風が吹いてくる向き(以下「取風方向」ともいう)に向ける様に、当該風向板53の長さはカバーの縦全長に匹敵する長さに設定するのが望ましい。
当該風向板53は風向きに合わせて開口部の向きを変えることができれば足りるため、他の形状を用いてもよい。例えば、図6に示すように開口部52の両端に板状に突出する形状で設けてもよい。また、本発明の風車を単体で使用する場合は、上板54に上面に突出する形で設けることもでき、その際は上板54の直径幅に匹敵する長さに設定するのが望ましい。
当該カバー部材51、及び風向板53は合成樹脂や金属等を用いて形成することができるが、外気にさらされ、生物も常時行き交う状況を考慮するとメンテナンス性の優れるステンレス製を使用するのが望ましい。
また、上板54には4つの吊り下げ支持部材55も設ける。吊り下げ支持部材55にベルトやチェーン、又はワイヤーロープ等をかけることで、当該垂直軸型抗力型風車及び発電装置を吊り下げることも可能になる。そのため、地面に過荷重がかかるおそれのある場合は当該吊り下げる方法を使用して地面への荷重を減少させることで、限定された土地でも低負荷の安定した風力発電が可能となる。
図7は本実施の形態にかかる風力発電装置の斜視図を示している。羽根部材13を配置した回転盤と連結した当該架台を発電部42を備える土台41に接続する上、当該架台の周囲にはカバー51を被せる。前記のように構成することで、まず前記風向板53が取風方向に向きを変える際、カバー部材51の円滑な回転運動が可能となる。またカバー部材51が取風方向に向きを変え、開口部52より取り込んだ風を羽根部材13が受け、上側回転盤11と下側回転盤12、及び羽根部材13が一体となって回転軸14を中心に回転する。その回転する力を受けて軸周りに回動することができ、当該回動力を発電部42へ伝達することが可能な構成となっている。
本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車及び風力発電装置は、強風等による風車の過回転を防止すると共に、羽根本体に鳥等の生物が巻き込まれて死傷する等の可能性も減少させることができる。また羽根部材13の周囲をカバーすることでより一層の騒音等の防止にも繋がるため、周辺環境への影響も減少してくる。そのため、住宅が密集した地域にも設置することが可能になり、企業等だけではなく、より一般者向けとして購入を促すことも可能となる。
図8は本実施の形態にかかる垂直軸抗力型風車を3段積層設置した風力発電装置の斜視図を示している。前記上側プレート23の上面に設けた支持部におけるカバー部材51の取付構造は、前記下側プレート24の上面に設けた支持部における回転盤の取付構造と共通して構成している。そのため、当該カバー部材51の上板54を取り外せば、当該カバー部材51によって包囲された架台は複数積層可能となる。積層した場合は、最上層のカバー部材のみ上板54を要し、カバー同士はカバーの周囲に形成される板状の連結部材81によって保持されている。複数積層設置する場合の風車の数量については、当該垂直軸抗力型風車の大きさ、重さ、及び要求する回転数、発電量により、適宜設定することが可能である。複数積層設置可能とすることで、山間部や極端に狭い地域等に設置したい場合にも、設置場所を限定する制限が減少し、さらに複数の風車を使用することでより有効的、そして効率的な風力発電が可能となる。
11 上側回転盤
12 下側回転盤
13 羽根部材
14 回転軸
15 締結部材孔
16 孔部
21 レール部材
22 ガイド部材
23 上側プレート
24 下側プレート
25 支持棒
26 締結部材
27 軸受部
28 回転部材
31 回転軸接合部
41 土台
42 発電部
43 連結部材
51 カバー部材
52 開口部
53 風向板
54 上板
55 吊り下げ支持部材
81 連結部材

Claims (3)

  1. 回転中心に設置された回転軸と、この回転軸から放射状に広がる連結部材と、この連結部材により前記回転軸に連結される、当該回転軸と同心円で、かつ等間隔に配置された複数の羽根部材とからなる風車モジュールと、この風車モジュールの周囲を包囲すると共に、前記回転軸とは独立して軸周りに回転自在な筒状のカバー部材と、このカバー部材の周囲には正対する位置に2つの開口を設けると共に、周囲及び/又は上面には板状に突出する風向板を設け、さらに、回転軸と複数の羽根部材とを連結部材で一体化した前記風車モジュールを支持する支持部を架台に設け、該支持部は前記回転軸の軸回りに回動自在に形成した垂直軸抗力型風車において、前記連結部材を回転軸の軸方向に対向状に設け、前記架台は対向状に配した夫々の連結部材で回動自在に支持する2つの支持部を備えことを特徴とする垂直軸抗力型風車。
  2. 前記架台は、支持部を上面に形成した下側プレートと、この下側プレートと対抗配置され、上面又は、上面及び下面に支持部を形成した上側プレートからなり、前記筒状のカバー部材は、上側プレートの上面に設けた支持部に定されている請求項1に記載の垂直軸抗力型風車。
  3. 前記上側プレートの上面に設けた支持部におけるカバー部材の取付構造は、前記下側プレートの上面に設けた支持部における取付構造と共通している請求項2に記載の垂直軸抗力型風車。
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