JP6164482B2 - 医療装置の連結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、連結装置を介して第1医療装置により第2医療装置を支持させるための連結構造、例えば、貯血槽により人工肺を支持させるための連結構造に関する。特に、連結装置を第2医療装置に対して結合させるための着脱構造の改良に関する。
例えば心臓手術においては、患者の心臓を停止させ、その間の呼吸及び循環機能を代行するために、人工心肺装置が用いられる。人工肺は、患者の肺に代わって血液に酸素を供給し、二酸化炭素を排出させる機能を提供して、体外血液循環を可能とする。
また、体外血液循環では、血液ポンプを作動させて患者の静脈より脱血し、人工肺により酸素含有ガスと血液の間でガス交換を行なった後、再び患者の動脈に戻す操作が行なわれる。従って、体外血液循環を行うための血液回路には、人工肺とともに、回路内の血液量を調整し、返血量を一定に保つための緩衝機能が必要である。さらに、術野から血液を吸引し異物を瀘別除去した後、返血するラインも設けられる。そのため、脱血した血液を一時的に貯留し、また術野から吸引された血液を瀘過し一時的に貯留しておくための貯血槽が用いられる。
このように、体外血液循環のための血液回路においては、人工肺とともに貯血槽が用いられるのが一般的である。以下の記載において、人工肺と貯血槽とを含み体外血液循環回路中に用いられる装置を体外循環処理装置と称する。また、人工肺は、ガス交換を行うためのガス交換部を、血液の温度を調整するための熱交換器と一体化した構成とするのが一般的であるが、熱交換器を一体化することは必須ではない。以下の説明は、熱交換器を伴わずにガス交換部のみを備えた人工肺の場合についても、共通に適用される。
体外循環処理装置については、各機器の配置スペースを縮小し、また、接続チューブにより形成する血液回路内の血液充填量を低減させるために、人工肺と貯血槽間の距離を短くすることが望ましい。併せて、体外血液循環回路の組み立ての簡便性も考慮して、貯血槽と人工肺は、連結して一体化された状態で体外循環処理装置として使用されるのが一般的である。一体化の形態としては、通常、貯血槽の底面下に人工肺を支持させた連結構造を取る(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された、貯血槽と人工肺を一体化した体外循環処理装置の構造について、図8に示す側面図を参照して説明する。この体外循環処理装置は、貯血槽1の底面下に人工肺2を連結して構成される。但し、図8は、連結される直前の状態を示す。貯血槽1は、本体部3と、本体部3の上部に載置された蓋体4とを有する。
本体部3は、その底面の中心から外れた一部が下方に突出して形成された貯血室5を有し、貯血室5の下端には血液流出ポート6が設けられている。本体部3の底面の貯血室5から隔たった位置には、下方に突出した円筒状結合部(不図示)が設けられている。この円筒状結合部に対して、円筒状の連結部材7が、Oリング(不図示)を介して回動自在に装着されて、下方に突出している。連結部材7はその下部に、人工肺2と結合させるための係合溝8を有する。蓋体4には各種ポート群9が設けられており、心内血流入ポート、静脈血流入ポート、薬液注入ポート、貯血槽1内の圧力を調整するための排気ポート等を含む。
人工肺2は、人工肺本体に保護カバー10が装着された構造を有する。保護カバー10は、人工肺本体の熱交換部側を覆う熱交換側枠体10aと、ガス交換部側を覆うガス交換側枠体10bとからなる。熱交換側枠体10aの上部には、円筒状の嵌合内筒部11が設けられている。嵌合内筒部11は、連結部材7の内部に嵌合可能である。嵌合内筒部11の外周面には、径方向に突き出た摺動突起12が設けられ、連結部材7の係合溝8と係合する。
人工肺本体は、熱交換部及びガス交換部を水平方向に貫通する血液流路を有する。血液ポート13、14は、人工肺本体における血液流路の両端に対応する位置に設けられている。冷温水ポート15、16が熱交換部に設けられ、ガスポート17、18がガス交換部の上下端部に設けられている。
連結部材7と嵌合内筒部11の結合構造を、図9A、9Bに簡略化して示す。図9Aは側面図、図9Bは平面断面図である。図9A、9Bは、連結部材7と嵌合内筒部11が嵌合し、係合溝8に対する摺動突起12の係合が完了した状態を示す。
図9Bに示すように、摺動突起12は、周方向の4箇所に90度間隔で設けられている。係合溝8は、4箇所の摺動突起12に対応させて設けられている。係合溝8は、図9Aに示すようにL字形状である。すなわち、係合溝8は、連結部材7の下端から軸方向に沿って形成された縦溝8aと、縦溝8aの端部から周方向に沿って形成された横溝8bとから構成されている。横溝8bには、縦方向における横溝8bの幅を狭くする保持突起19が設けられている。これにより、摺動突起12が横溝8bから簡単には外れないように保持する脱落防止機能が得られる。
連結部材7と嵌合内筒部11を結合させる際には、連結部材7の内部空間に嵌合内筒部11を嵌合させるとともに、係合溝8に対して摺動突起12を係合させる。そのため、先ず、連結部材7と嵌合内筒部11とを、摺動突起12が縦溝8aに嵌まるように位置合わせし、縦溝8aの上端に達するまで摺動突起12を上方に移動させる。更に、連結部材7と嵌合内筒部11を相互に回動させて、摺動突起12を横溝8bの奥へと送り込むことで、係合が完了する。
その過程で、摺動突起12は保持突起19を乗り越えて、係合の保持状態が得られる。これにより、人工肺2は貯血槽1に固定される。使用後は、逆向きの回動操作を行うことにより、人工肺2の貯血槽1からの取り外しを行うことができる。
特開2010−284201号公報
上述のような、連結部材7と嵌合内筒部11の結合構造に対しては、安全性及び操作性に関して、以下のような条件を満足することが望まれる。
[安全性及び操作性に関する要求]
1)臨床使用上想定される意図しない負荷が印加された場合でも、人工肺2の脱落を回避できる。
2)血液回路セッティング時や体外循環中に人工肺2が脱落しそうな不安感を与えない。
3)人工肺2を貯血槽1から外すときに、床に落とすリスクが低減される。
4)貯血槽1、ポンプとのレイアウト性に優れ、回路充填量をムダに増加させない。
5)人工肺2を貯血槽1から取外す操作に、力や要領を必要としない。
これらの条件のうち安全性に関する条件1)〜3)を満足するために、保持突起19の突出量を十分に大きくすることも考えられた。それにより、保持突起19が摺動突起12の回動を阻止する抵抗が大きくなり、取り外しに対する保持力が増大して、脱落防止機能が強化されるからである。しかし、保持力を増大させて外れ難くすると、結合または解除の操作に要する力も大きくなり、操作の容易性を阻害するため、操作性に関する条件5)に関しては不都合である。すなわち、従来例の連結構造は、安全性を過剰に強化していたため操作性に対する配慮が十分ではなかった。
そこで、十分な脱落防止機能を維持したまま操作に要する力を緩和するため、次のような構成も考えられた。すなわち、図10に示すように、横溝8cの幅wを摺動突起12の直径よりも大きくする。これにより、保持突起19の突出量が大きくても、摺動突起12に保持突起19を乗り越えさせる力は軽減される。併せて、連結部材7内にばねを設けて、嵌合内筒部11に対して連結部材7から離れる向きの付勢力を与える。これにより、連結部材7と嵌合内筒部11の結合状態では、摺動突起12が横溝8bの下縁に押し付けられる。そのため、単に連結部材7と嵌合内筒部11を相互に回動させるだけの操作では、摺動突起12に保持突起19を乗り越えさせることが困難となり、係合の保持が確実となる。
連結を解除する際には、嵌合内筒部11すなわち人工肺2を、連結部材7に向かって押し付ける。これにより、摺動突起12を横溝8bの上縁に向かって押し付けて、摺動突起12を保持突起19から逃がす操作を行う。同時に、連結部材7に対して人工肺2を回動させる操作を行う。これにより、摺動突起12を横溝8bに沿って縦溝8aの側へ移動させる操作に要する力が軽減される。
以上のようにすれば、連結部材7と嵌合内筒部11の結合構造の安全性を維持しながら、操作性を向上させることができる。しかし、以上のような構成を採用しても、条件5)を十分に満足させることはできない。
何故ならば、連結を解除する際には、人工肺2を連結部材7に向かって押し付ける縦方向操作と、連結部材7に対して人工肺2を回動させる回動操作の、2種類の操作を同時に行う必要があるからである。しかも、嵌合内筒部11を付勢するばねは、条件1)〜3)を満足するために十分に強いものを用いるので、ばねに抗して行う縦方向操作には、相当の力を必要とし、これと同時に回動操作を行おうとすると、相当の要領が必要となる。
なお、以上のような連結構造は、人工肺と貯血槽の組合わせに限らず、2種類の医療装置を組合わせて用いる場合に一般的に必要となり得るものである。そのため、連結構造における上述の問題も、一般的な医療装置の組合わせにおいて、同様に発生し得る。
従って本発明は、2種類の医療装置の連結の保持力が十分に高く、しかも連結を解除する操作に強い力や特別な要領を必要としない医療装置の連結構造を提供することを目的とする。
本発明はまた、そのような連結構造を用いた体外循環処理装置を提供することを目的とする。
本発明の医療装置の連結構造は、第1医療装置と結合する上端側の第1嵌合部、及び第2医療装置と結合する下端側の円筒状の第2嵌合部を有する連結部材を介して、前記第1医療装置により前記第2医療装置を支持するように構成される。前記第2医療装置は、前記第2嵌合部内に嵌合する嵌合内筒部を備え、前記嵌合内筒部は径方向に突出した複数個の摺動突起を有する。前記連結部材は、前記第2嵌合部の前記摺動突起に対応する位置に設けられた係合溝、及び支点を介して支持されたロック部材を備える。前記係合溝は、前記第2嵌合部の下端から軸方向に延在する縦溝、及び前記縦溝の内端部を始端として周方向に延在する横溝を含む。前記第2嵌合部と前記嵌合内筒部の相対的な軸方向変位及び回動変位に伴い前記摺動突起が前記縦溝内に開放下端から進入して前記横溝内を摺動する。
上記課題を解決するために、本発明の医療装置の連結構造では、前記ロック部材は、前記支点の下部で内方に突出する係止爪と、前記支点から上方に延在する操作レバー部とを含み、前記係止爪は、前記横溝内の所定位置において前記摺動突起と係合して、前記摺動突起の前記横溝の始端側への回動変位を阻止し、前記操作レバー部を前記嵌合内筒部に向かって押圧することにより、弾性変形に伴う前記支点の周りの回動によって前記係止爪が前記第2嵌合部の径方向に変位して、前記摺動突起との係合が解除されることを特徴とする。
上記構成の医療装置の連結構造によれば、第2嵌合部と嵌合内筒部の結合を解除する際には、操作レバー部を押圧する操作と、人工肺を回動させる動作を同時に行う。そのためには、一方の手のひらで操作レバー部を押圧しながら連結部材を握り、他方の手で人工肺を回動させればよい。このとき、係止爪と摺動突起の係合が解放されており、人工肺を軽い力で回動させることができる。また、人工肺を回動させる方の手は、一種類の方向の操作を行うのみで良いので、特別な要領を必要とせず、連結を解除する際の操作性が格段に向上する。
本発明の実施の形態における医療装置の連結構造を含む体外循環処理装置を示す正面図 同体外循環処理装置の側面図 同体外循環処理装置の貯血槽と人工肺を連結する連結部材の正面図 同連結部材の上面図 同連結部材の側面図 同連結部材の図2Cにおける矢印Aの方向に見た図 同体外循環処理装置の第1医療装置である貯血槽を示す側面図 同体外循環処理装置の第2医療装置である人工肺を示す側面図 同人工肺の上面図 同連結部材と人工肺を対向させた状態を示す側面図 同連結部材と人工肺の結合部分を示す側面図 同連結部材に設けられた係止爪28の形状を示す正面図 同係止爪28の形状を示す側面図 図6AのB−B線に沿った平面断面図 同連結部材に設けられた保持突起19の形状を示す拡大正面図 従来例の医療装置の連結構造を含む体外循環処理装置を示す側面図 同連結構造の要部を示す側面図 同連結構造の要部を示す平面断面図 図9Aの連結構造の改良例である連結構造の部分を示す側面図
本発明の医療装置の連結構造は、上記構成を基本として、以下のような態様をとることができる。
すなわち、前記係止爪は、前記摺動突起が係合し始める時に当接する側の端部が、前記横溝の方向において端縁から内方に向かって傾斜する傾斜面を形成している構成とすることができる。係合時には、摺動突起に対する傾斜面の案内により、係止爪は摺動突起を円滑に乗り越えることができ、連結部材と人工肺の結合時の装着が容易になる。
また、前記第2嵌合部の周方向に対する前記横溝の幅は、前記摺動突起の径よりも大であり、前記横溝の下側縁には、上側縁に向かって突出して前記横溝に幅狭部を形成する保持突起が設けられ、前記連結部材には、前記第2嵌合部と前記嵌合内筒部が嵌合した状態における前記嵌合内筒部に対して前記連結部材から離れる向きの付勢力を与えるばねが設けられ、前記摺動突起が前記横溝の下側縁に押し付けられる構成とすることができる。このように、摺動突起が横溝の下側縁に押し付けられることにより、第2嵌合部と嵌合内筒部の結合状態が安定して保持され、第2医療装置の意図しない脱落を防止する効果が得られる。
また前記保持突起は、前記摺動突起が係合し始める時に当接する側の端部が、前記横溝の方向において端縁から上方に向かって傾斜する傾斜面を形成している構成とすることができる。これにより、摺動突起は傾斜面に案内されて保持突起を円滑に乗り越えることができ、連結部材と人工肺の結合時の装着が容易になる。
また、前記連結部材は本体円筒部を有し、その下端部に前記第2嵌合部が設けられ、前記第2嵌合部は、前記本体円筒部の中心軸に対して前記ロック部材が配置された側に偏倚している構成とすることができる。これにより、本体円筒部の外周面からのロック部材の隔たりが大きくなり、結合を解除させる際の、操作レバー部の操作が容易になる。
また、前記連結部材は本体円筒部を有し、その下端部に前記第2嵌合部が設けられ、前記第2嵌合部の中心軸は、前記本体円筒部の中心軸に対して前記ロック部材が下がる向きに傾斜している構成とすることができる。これにより、本体円筒部の外周面からのロック部材の隔たりを更に大きくすることができ、操作の容易性を向上させることができる。
また、前記第1医療装置は円筒形状を有する結合部を有し、前記第1嵌合部は前記第1医療装置の結合部とOリングを介在させて嵌合して、前記連結部材が前記第1医療装置に対して回動可能である構成とすることができる。このように、第1医療装置に対して連結部材が回動可能であることにより、第1医療装置に対する第2医療装置の配置の自由度が向上する。但し、第2医療装置を回動させる際には連結部材が回動しないように固定する必要が生じる。これに対して、この構成によれば、一方の手で操作レバー部を押圧しながら連結部材を握る操作により、連結部材の固定操作も同時に行うことができ、合理的である。
本発明の体外循環処理装置は、上記構成の連結構造を用いて、以下のように構成することができる。すなわち、本体部の底面の中心から外れた一部が下方に突出した貯血室を有し、前記貯血室の下端に血液流出ポートが設けられ、前記本体部の上部に血液流入ポートが設けられた貯血槽と、ガス流路と血液を交差させてガス交換を行うための血液流路を有し、前記貯血槽と連結された人工肺とを備え、上記いずれかの構成の医療装置の連結構造により、前記貯血槽を前記第1医療装置とし前記人工肺を前記第2医療装置として、前記貯血槽により前記連結部材を介して前記人工肺が支持され、前記貯血槽は、前記本体部の底面の前記貯血室から隔たった位置で下方に突出させて、前記連結部材の前記第1嵌合部と結合する結合部を備え、前記嵌合内筒部は前記人工肺の上部に設けられている。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。下記の実施の形態では、体外循環処理装置を例として、貯血槽(第1医療装置)と人工肺(第2医療装置)を連結するための連結構造を開示する。この連結構造は、貯血槽及び人工肺の組合わせへの適用に限定されることなく、種々の第1医療装置と第2医療装置の連結に適用可能である。
<実施の形態>
図1Aは、本発明の一実施の形態における体外循環処理装置を示す正面図、図1Bは側面図である。この体外循環処理装置において、貯血槽1と人工肺2の構成は、図8に示した従来例と同様である。従って、同一の要素については同一の参照番号を付して、説明の繰り返しを省略する。本実施の形態では、連結部材20が、図8に示した連結部材7と異なる構成を有する。
本実施の形態の連結部材20は、脱落防止機能を与える構成、すなわち人工肺2との結合を保持するための構成に主要な特徴を有する。この特徴に付随する構成の変化に伴い、図1Aに示すように、人工肺2は、熱交換側枠体10aの側が斜め下方に向くように傾斜して支持される。
連結部材20の正面図を図2Aに示す。図2Bに、連結部材20の上面図、図2Cに側面図、図2Dに図2Cにおける矢印Aの方向に見た図を示す。貯血槽1及び人工肺2は従来例と同様の構成でよいが、参考のため、連結を解除した貯血槽1を図3に、人工肺2を図4A、4Bに示す。また、図5Aに、連結部材20と人工肺2を対向させて側面図で示す。図5Bには、連結部材20と人工肺2が結合した状態の要部を示す。
図2A〜2Dに示すように、連結部材20は本体円筒部21を有し、その上端部が第1嵌合部22を形成し、下端部に円筒状の第2嵌合部23が設けられている。第1嵌合部22が貯血槽1と結合し、第2嵌合部23が人工肺2と結合する。これにより、連結部材20を介して、貯血槽1により人工肺2が支持される。第2嵌合部23には、周方向の4箇所に90度間隔で係合溝8、24が設けられている。すなわち、90度間隔で3箇所に従来例と同様の係合溝8が設けられ、90度間隔の残りの一箇所にはロック部係合溝24が設けられている。ロック部係合溝24に対応する位置に、ロック部材25が設けられている。連結部材20は、例えば、ポリカーボネートにより作製することができる。
図3に示すように、貯血槽1は、本体部3の底面の貯血室5から隔たった位置で下方に突出する円筒形状の結合部26を有し、周知の構造により連結部材20の第1嵌合部22と結合する。すなわち、第1嵌合部22の内部に結合部26が嵌合し、その際、結合部26の外周面と第1嵌合部22の内周面の間にOリングを介在させる。これにより、結合部26は第1嵌合部22によって確実に保持され、しかも、連結部材20は貯血槽1に対して回動可能である。
係合溝8は従来例と同様、第2嵌合部23の下端から軸方向に沿って形成された縦溝8aと、縦溝8aの端部から周方向に沿って形成された横溝8bとからなる。横溝8bには保持突起19が設けられている。ロック部係合溝24も、第2嵌合部23の下端から軸方向に沿って形成された縦溝24aと、縦溝24aの端部から周方向に沿って形成された横溝24bとからなる。但し、横溝24bには保持突起が設けられていない。
ロック部材25は、第2嵌合部23上に設けられた支点27により支持され、縦方向(第2嵌合部23の軸方向)における支点27の下側端部に配置された係止爪28と、支点27の上側に延在する操作レバー部29とからなる。
係止爪28は、横溝24bに対向して位置し、内方(第2嵌合部23の径方向中心向き)に突出している。操作レバー部29の自由状態(静止位置)では、係止爪28が横溝24bに隣接した状態に保持される。操作レバー部29を押圧することにより、支点27が弾性変形し、それに伴いロック部材25は支点27の周りに回動して、係止爪28が、第2嵌合部23の径方向、外向きに変位する。
図2Cに示すように、第2嵌合部23は、本体円筒部21の中心軸に対してロック部材25が配置された側に偏倚している。それにより、本体円筒部21の外周面からのロック部材25の隔たりが大きくなっている。さらに、第2嵌合部23の中心軸は、本体円筒部21の中心軸に対してロック部材25が下がる向きに傾斜している。
図4A、4Bに示すように、人工肺2の熱交換側枠体10aの上部に円筒状の嵌合内筒部11が設けられ、図5A、5Bに示すように、連結部材20の第2嵌合部23の内側に嵌合可能である。嵌合内筒部11の外周面には摺動突起12が、周方向の4箇所に90度間隔で設けられて径方向に突出している。摺動突起12を係合溝8、24と係合させることにより、嵌合内筒部11と第2嵌合部23の嵌合が保持される。
以上の構成により第2嵌合部23と嵌合内筒部11を結合させる際には、第2嵌合部23の内部空間に嵌合内筒部11が嵌合するように相互に軸方向に変位させ、さらに回動変位を与えて、係合溝8、24に対して摺動突起12を係合させる。すなわち、先ず、図5Aにおける状態と比べて、嵌合内筒部11を中心軸周りに少し右方向に回動させて、摺動突起12と縦溝8a、24aが対向するように位置合わせする。そして、摺動突起12を縦溝8a、24a内に開放下端から進入させて、その上端に達するまで軸方向に変位させる。更に、連結部材20と嵌合内筒部11を相互に回動させて、摺動突起12を横溝8b、24bの奥へと送り込むことで係合が完了する。
図5Bに示すように、摺動突起12が横溝8bの終端部に位置した状態では、横溝24bでは、係止爪28が摺動突起12と係合する。すなわち、摺動突起12が横溝24b内を奥部に向かって変位するときに、支点27の弾性変形によりロック部材25が回動して、係止爪28が摺動突起12から逃げる。摺動突起12が通りすぎた後に、係止爪28は静止位置に復帰する。これにより、係止爪28が摺動突起12と係合し、摺動突起12が横溝24bの始端に向かう側への回動変位が阻止された状態となり、強力な脱落防止機能が得られる。
図2Dに示したように、第2嵌合部23の内部には板ばね30が設けられている。第2嵌合部23と嵌合内筒部11が嵌合した状態において、板ばね30により、嵌合内筒部11に対して連結部材20から離れる向きの付勢力が与えられる。この付勢力により、摺動突起12が横溝8b、24bの下側縁に押し付けられて、第2嵌合部23と嵌合内筒部11の結合状態が安定して保持される。この結果、人工肺2の意図しない脱落を防止する効果が得られる。但し、係止爪28と摺動突起12の係合により嵌合内筒部11の回動変位が阻止されているので、板ばね30の付勢力は大きくする必要はない。
図6A〜図6Cに示すように、係止爪28は、摺動突起12が係合し始める時に当接する側の端部が、横溝8bの方向において端縁から内方に向かって傾斜する傾斜面31を形成している。図6Aは正面図、図6Bは側面図、図6Cは、図6BのB−B線に沿った平面断面図である。係合時には、摺動突起12に対する傾斜面31の案内により、係止爪28は摺動突起12を円滑に乗り越えることができ、連結部材20と人工肺2の結合時の装着が容易になる。
また、図7に示すように、保持突起19は、摺動突起12が係合し始める時に当接する側の端部が、横溝8bの方向において端縁から上方に向かって傾斜する傾斜面32を形成している。これにより、摺動突起12は傾斜面32に案内されて保持突起19を円滑に乗り越えることができ、連結部材20と人工肺2の結合時の装着が容易になる。
連結部材20と嵌合内筒部11の結合を解除させる際には、操作レバー部29を嵌合内筒部11に向かって押圧すれば、係止爪28は摺動突起12との係合が解除される向きに変位する。これにより、嵌合内筒部11(人工肺2)を回動させて、第2嵌合部23と嵌合内筒部11の嵌合を脱離させることができる。
このように、解除の際には、操作レバー部29を押圧する操作と、人工肺2を回動させる動作を同時に行うことになる。そのためには、一方の手のひらで操作レバー部29を押圧しながら連結部材20を握り、他方の手で人工肺2を回動させればよい。これらの操作により、係止爪28と摺動突起12の係合が解放され、また、板ばね30の付勢力は小さいので、人工肺2を軽い力で回動させることができる。また、人工肺2を回動させる手は、一種類の方向の操作を行うのみで良いので、特別な要領を必要としない。
なお、上述のとおり、貯血槽1の結合部26と連結部材20の第1嵌合部22は、Oリングを介在させて、相互に回動可能である。そのため、人工肺2を回動させる際には連結部材20が回動しないように固定する必要がある。従って、一方の手で操作レバー部29を押圧しながら連結部材20を握る操作により、2種類の目的を同時に達成することができ、合理的である。
また、上述のとおり、第2嵌合部23は、本体円筒部21の中心軸に対してロック部材25が配置された側に偏倚し、本体円筒部21の外周面からのロック部材25の隔たりが大きくなっている。これにより、結合を解除させる際の、操作レバー部29の可動範囲を大きく取ることができ、操作が容易になる。さらに、第2嵌合部23の中心軸が上述のように本体円筒部21の中心軸に対して傾斜していることにより、本体円筒部21の外周面からのロック部材25の隔たりを更に大きくすることができ、操作の容易性を向上させることができる。
本発明の医療装置の連結構造によれば、連結の保持力が十分に高く、しかも連結を解除する操作に強い力も特別な要領も必要としないので、例えば体外血液循環回路の構成に有用である。
1 貯血槽
2 人工肺
3 本体部
4 蓋体
5 貯血室
6 血液流出ポート
7、20 連結部材
8 係合溝
9 各種ポート群
10 保護カバー
10a 熱交換側枠体
10b ガス交換側枠体
11 嵌合内筒部
12 摺動突起
13、14 血液ポート
15、16 冷温水ポート
17、18 ガスポート
8a、24a 縦溝
8b、8c、24b 横溝
19 保持突起
21 本体円筒部
22 第1嵌合部
23 第2嵌合部
24 ロック部係合溝
25 ロック部材
26 結合部
27 支点
28 係止爪
29 操作レバー部
30 板ばね
31、32 傾斜面

Claims (8)

  1. 第1医療装置と結合する上端側の第1嵌合部、及び第2医療装置と結合する下端側の円筒状の第2嵌合部を有する連結部材を介して、前記第1医療装置により前記第2医療装置を支持するように構成された医療装置の連結構造であって、
    前記第2医療装置は、前記第2嵌合部内に嵌合する嵌合内筒部を備え、前記嵌合内筒部は径方向に突出した複数個の摺動突起を有し、
    前記連結部材は、前記第2嵌合部の前記摺動突起に対応する位置に設けられた係合溝、及び支点を介して支持されたロック部材を備え、
    前記係合溝は、前記第2嵌合部の下端から軸方向に延在する縦溝、及び前記縦溝の内端部を始端として周方向に延在する横溝を含み、前記第2嵌合部と前記嵌合内筒部の相対的な軸方向変位及び回動変位に伴い前記摺動突起が前記縦溝内に開放下端から進入して前記横溝内を摺動し、
    前記ロック部材は、前記支点の下部で内方に突出する係止爪と、前記支点から上方に延在する操作レバー部とを含み、
    前記係止爪は、前記横溝内の所定位置において前記摺動突起と係合して、前記摺動突起の前記横溝の始端側への回動変位を阻止し、
    前記操作レバー部を前記嵌合内筒部に向かって押圧することにより、弾性変形に伴う前記支点の周りの回動によって前記係止爪が前記第2嵌合部の径方向に変位して、前記摺動突起との係合が解除されることを特徴とする医療装置の連結構造。
  2. 前記係止爪は、前記摺動突起が係合し始める時に当接する側の端部が、前記横溝の方向において端縁から内方に向かって傾斜する傾斜面を形成している請求項1に記載の医療装置の連結構造。
  3. 前記第2嵌合部の周方向に対する前記横溝の幅は、前記摺動突起の径よりも大であり、
    前記横溝の下側縁には、上側縁に向かって突出して前記横溝に幅狭部を形成する保持突起が設けられ、
    前記連結部材には、前記第2嵌合部と前記嵌合内筒部が嵌合した状態における前記嵌合内筒部に対して前記連結部材から離れる向きの付勢力を与えるばねが設けられ、前記摺動突起が前記横溝の下側縁に押し付けられる請求項1または2に記載の医療装置の連結構造。
  4. 前記保持突起は、前記摺動突起が係合し始める時に当接する側の端部が、前記横溝の方向において端縁から上方に向かって傾斜する傾斜面を形成している請求項3に記載の医療装置の連結構造。
  5. 前記連結部材は本体円筒部を有し、その下端部に前記第2嵌合部が設けられ、
    前記第2嵌合部は、前記本体円筒部の中心軸に対して前記ロック部材が配置された側に偏倚している請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療装置の連結構造。
  6. 前記連結部材は本体円筒部を有し、その下端部に前記第2嵌合部が設けられ、
    前記第2嵌合部の中心軸は、前記本体円筒部の中心軸に対して前記ロック部材が下がる向きに傾斜している請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療装置の連結構造。
  7. 前記第1医療装置は円筒形状を有する結合部を有し、前記第1嵌合部は前記第1医療装置の結合部とOリングを介在させて嵌合して、前記連結部材が前記第1医療装置に対して回動可能である請求項1〜6のいずれか1項に記載の医療装置の連結構造。
  8. 本体部の底面の中心から外れた一部が下方に突出した貯血室を有し、前記貯血室の下端に血液流出ポートが設けられ、前記本体部の上部に血液流入ポートが設けられた貯血槽と、
    ガス流路と血液を交差させてガス交換を行うための血液流路を有し、前記貯血槽と連結された人工肺とを備えた体外循環処理装置であって、
    請求項1〜7のいずれかに記載の医療装置の連結構造により、前記貯血槽を前記第1医療装置とし前記人工肺を前記第2医療装置として、前記貯血槽により前記連結部材を介して前記人工肺が支持され、
    前記貯血槽は、前記本体部の底面の前記貯血室から隔たった位置で下方に突出させて、前記連結部材の前記第1嵌合部と結合する結合部を備え、
    前記嵌合内筒部は前記人工肺の上部に設けられている体外循環処理装置。
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