JP6161125B2 - 仮固定具ユニット、仮固定具外し忘れ防止装置及び方法 - Google Patents

仮固定具ユニット、仮固定具外し忘れ防止装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、仮固定具ユニット、仮固定具外し忘れ防止装置及び方法に関する。
機械、電気機器などの製品を輸送する場合、例えば、輸送時の製品の損傷を防いだり、吊り上げるために、複数の仮固定具(ボルト、ネジ、アイボルト、アイナットなど;例えば、特許文献1、2参照)を取り付けることがある。このような仮固定具は、製品の機能、使用には必要ないので、製品の搬送時に取り付け、製品の稼働時には外す。また、仮固定具以外の通常の固定具(ボルト、ネジなど)は、製品の機能、使用に必要であるので、製品の搬送時か稼働時かにかかわらず取り付けたままである。このため、製品を設置する場合、作業員は、通常、固定具は外さず、全ての仮固定具を外す作業を行う。
特開2001−99123号公報 特開2006−118676号公報
以下の分析は、本願発明者により与えられる。
ところが、製品を設置する際、作業員が仮固定具を外し忘れたり、外してはならない固定具を誤って外してしまう可能性がある。この外し忘れの対策としては、現地作業員が作業で外した仮固定具の個数を数えて、作業手順書(マニュアル)に記載された仮固定具の個数と照らし合わせて、外し忘れがないか確認していた。また、作業時に使用するチェックシートを準備し、現地作業員が外した仮固定具の個数をチェックシートに記入することにより、作業員の外し忘れがないか確認していた。しかしながら、上記の確認方法を用いても、手間や時間がかかるため、マニュアルの確認ミスやチェックシートの記載漏れなどが発生して、仮固定具の外し忘れが発生する可能性があった。
本発明の主な課題は、手間や時間をかけることなく確実に仮固定具の外し忘れを防止することができる仮固定具ユニット、仮固定具外し忘れ防止装置及び方法を提供することである。
本発明の第1の視点においては、仮固定具ユニットにおいて、装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具間を接続する接続部材と、を備えることを特徴とする。
前記第1の視点の変形例として、仮固定具ユニットにおいて、装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具間を接続するとともに、前記仮固定具に対して潤滑性を有する接続部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の視点においては、仮固定具外し忘れ防止装置において、装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具を着脱可能に取り付けることが可能な他の取付部を有するとともに、前記他の取付部に前記複数の仮固定具の全てが取り付けられたときに電源から前記装置への電力の供給を許容する制御部を有する確認ユニットと、を備えることを特徴とする。
本発明の第3の視点においては、装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具間を接続する接続部材と、を備えた仮固定具ユニットを用いて前記仮固定具の外し忘れを防止する仮固定具外し忘れ防止方法であって、前記仮固定具を前記取付部から外す際に、前記接続部材を辿ることによって、全ての前記仮固定具を外す工程を含むことを特徴とする。
本発明の第4の視点においては、装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具を着脱可能に取り付けることが可能な他の取付部を有するとともに、前記他の取付部に前記複数の仮固定具の全てが取り付けられたときに電源から前記装置への電力の供給を許容する制御部を有する確認ユニットと、を備える仮固定具外し忘れ防止装置を用いて前記仮固定具の外し忘れを防止する仮固定具外し忘れ防止方法であって、前記仮固定具を前記取付部から外す際に、前記接続部材を辿ることによって、全ての前記仮固定具を外す工程と、前記他の取付部に前記複数の仮固定具の全てを取り付ける工程と、前記他の取付部に前記仮固定具の全てが取り付けられたときに前記電源から前記装置への電力の供給を許容する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、手間や時間をかけることなく確実に仮固定具の外し忘れを防止することができる。
本発明の実施形態1に係る仮固定具ユニットの構成を示した模式図である。 本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットの構成を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットにおける1つの仮固定具を装置から外した状態を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットにおける全ての仮固定具を装置から外した状態を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットの第1の変形例の構成を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットの第2の変形例の構成を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態3に係る仮固定具ユニットの構成を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態4に係る仮固定具ユニットにおける仮固定具の構成を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態5に係る仮固定具ユニットの構成の一部を模式的に示した模式図である。 本発明の実施形態6に係る仮固定具ユニットの使用態様を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態6に係る仮固定具ユニットにおける1つの仮固定具を装置から外した状態を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態7に係る仮固定具ユニットの使用態様を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態7に係る仮固定具ユニットにおける全ての仮固定具を装置から外した状態を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施形態8に係る仮固定具外し忘れ防止装置の構成を模式的に示したブロック図である。
[実施形態1]
本発明の実施形態1に係る仮固定具ユニットについて図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る仮固定具ユニットの構成を示した模式図である。
仮固定具ユニット20は、仮固定具21〜24(仮固定具の個数は4個に限らず複数)の外し忘れを防止するためのユニットである。仮固定具ユニット20は、仮固定具21〜24と、接続部材25と、を備える。仮固定具21〜24は、装置10の取付部11〜14に着脱可能に取り付けることが可能である。接続部材25は、複数の仮固定具21〜24間を接続する。
なお、装置10は、外面に仮固定具21〜24を取り付けるための取付部11〜14を有する。
仮固定具ユニット20の使用方法(仮固定具外し忘れ防止方法)として、仮固定具21〜24を取付部11〜14から外す際に、接続部材25を辿ることによって、全ての仮固定具を外す。
実施形態1によれば、以下のような効果を奏する。
第1の効果は、接続部材25を辿ることによって、装置10の設置作業時に外すべき仮固定具21〜24の場所が必然的に分かるので、仮固定具21〜24の外し忘れや、外すべきではない固定具(ネジ、ボルトなど)を誤って外してしまうミスを防ぐことができる。また、仮固定具21〜24が装置10の裏側や奥側、あるいは暗くて見えづらい場所に取り付けられている場合でも、作業員がその仮固定具21〜24の存在に気が付かず、外し忘れるというミスを防ぐことができる。その理由は、作業員が接続部材25を辿りながら仮固定具21〜24を外していくため、接続部材25の先に仮固定具21〜24があるので、気が付きにくい場所でも仮固定具21〜24の留まっている場所が必然的に分かるからである。さらに、接続部材25を辿ることで、気が付きにくい場所でも仮固定具21〜24を探す手間や時間をかけることなく、仮固定具21〜24の全てを外すことができる。
第2の効果は、外した仮固定具21〜24の個数を作業員が1個1個数えるなどの方法により、仮固定具21〜24を全て外し終えたかどうかを確認するなどの手間がかからず、作業時間の短縮になる。その理由は、作業員が仮固定具21〜24を外していく過程で、接続部材25が装置10から完全に離れた時点で、全ての仮固定具21〜24が外れたことが分かるからである。
[実施形態2]
本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットについて図面を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットの構成を模式的に示した斜視図である。
仮固定具ユニット20は、複数(図2では4個、これに限らず)の仮固定具21〜24の外し忘れを防止するためのユニットである。仮固定具ユニット20は、仮固定具21〜24と、接続部材25と、を備える。
仮固定具21〜24は、輸送時の装置10の損傷を防いだり、吊り上げるために仮に取り付けられる固定具である。仮固定具21〜24は、装置10の機能、使用には必要ないものであり、装置10の搬送時に取り付け、装置10の設置時、稼働時には外す。仮固定具21〜24は、装置10の搬送時か稼働時かにかかわらず取り付けたままである通常の固定具(ボルト、ネジなど)とは区別される。仮固定具21〜24は、装置10の取付部11〜14に着脱可能に直接取り付ける(螺合、圧入等)ことが可能である。仮固定具21〜24には、例えば、ボルト、ネジ、アイボルト、アイナット、吊りボルト、吊りナットなどを用いることができる。なお、仮固定具21〜24は、図2では、ボルトの形態で表現されているが、固定できる部材であるならば、形状はどのようなものでもよい。仮固定具21〜24の材料は、金属に限らず、固定できる強度を有するならば、樹脂等でもよい。なお、図面において、仮固定具21〜24は4個あるが、装置10の種類によって必要な仮固定具21〜24の個数は異なり、全ての仮固定具21〜24が接続部材25にて連結されていれば、仮固定具21〜24の個数は問わない。
接続部材25は、複数の仮固定具21〜24間を接続(連結)する部材である。接続部材25には、例えば、紐、ケーブル、ワイヤー、チェーン等の線状で可撓性を有する部材を用いることができる。接続部材25は、複数の結合部25a〜25dを有する。結合部25a〜25dは、対応する仮固定具21〜24と結合する部分である。接続部材25は、結合部25a〜25dにて、仮固定具21〜24に巻き付けたり、仮固定具21〜24に接着剤で接着固定したり、仮固定具21〜24に縛り付けたりして、仮固定具21〜24と結合される。接続部材25の結合部25a〜25dでは、装置運送中の振動などでは容易に外れない結合方法であれば、どのような結合方法でもよい。接続部材25は、結合部25a〜25d間に線部25eを有する。接続部材25は、仮固定具21〜24を介して間接的に装置10に取り付けられる。接続部材25は、図2のようにライン状だけでなく、図5のように少なくとも1つの分岐を有するツリー状としたり、図6のように少なくとも1つのリングを有する形状(ループ状でも可)としたり、1点から放射状に延びたスター状(図示せず)とすることができる。
なお、装置10は、例えば、物理的な可動部をもつ精密機械、電装装置などである。装置10は、外面に仮固定具21〜24を取り付けるための取付部11〜14を有する。取付部11〜14には、装置10を製造したメーカ等によって仮固定具21〜24を取り付ける。装置10に仮固定具21〜24を取り付ける理由は、吊り下げたり、仮固定具21〜24を取り付けない場合、装置10内の可動部が固定されないために、輸送時の振動などにより装置10内の可動部が動く、あるいは、意図しない位置に移動し、輸送時に装置10が損傷する危険性があるためである。装置10を設置した後、装置10を使用する際、仮固定具21〜24が取り付けられた状態である場合、本来動作すべき可動部が動かず、装置10は動作しないことになる。従って、装置10は、出荷前には仮固定具21〜24が取付けるが、使用前には仮固定具21〜24の全てを外す。
以上のような仮固定具ユニット20は、精密機械などの装置10を設置する作業を実施する際に用いることができる。また、仮固定具21の取付け場所を装置10の操作場所と置き換えて考えると、操作場所を知らせるといった用途に適用できる。例えば、図2において、仮固定具21〜24は装置10の操作ボタンに置き換えて考えると、例えば、装置10を操作するにはこれら全ての操作ボタンを押す必要がある場合などで、ボタンの押し忘れ防止などの用途に適用することができる。
次に、本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットの使用方法(仮固定具外し忘れ防止方法)について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットにおける1つの仮固定具を装置から外した状態を模式的に示した斜視図である。図4は、本発明の実施形態2に係る仮固定具ユニットにおける全ての仮固定具を装置から外した状態を模式的に示した斜視図である。
まず、装置10を設置場所に出荷する前に、事前準備作業(下準備)を行う。事前準備作業では、以下のことを行う。装置10を製造したメーカ等の作業員が、装置10の取付部11〜14に仮固定具21〜24を取り付け、その後、全ての仮固定具21〜24に対して接続部材25を取り付ける(ステップA1;図2参照)。
ここで、仮固定具21〜24に接続部材25を取り付ける方法は、例えば、一本の接続部材25を用いて、全ての仮固定具21〜24に一筆書きのように順に接続部材25を取り付けることができる。また、仮固定具21〜24を一旦外した後、接続部材25を取り付けてから、あらためて装置10に取り付け直してもよいし、仮固定具21〜24が装置10に取り付けられた状態のまま、各仮固定具21〜24に接続部材25を取り付けてもよく、仮固定具21〜24に接続部材25が取り付けられた状態を実現できるのであればどのような方法でもよい。
次に、装置10が出荷され、出荷先で装置10を設置するときは、装置10を設置する会社の作業員が仮固定具21〜24を取付部11〜14から外す作業を行う。この作業で、接続部材25を辿りながら、仮固定具21〜24を順に一つずつ外し、全ての仮固定具21〜24を外す(ステップA2;図3、図4参照)。
ここで、仮固定具21〜24の外し方として、例えば、現地作業員が接続部材25の一端を辿ると、仮固定具21が見つかる。そこで仮固定具21を外す。この時点での状態を図3に示す。図3の状態においては、仮固定具21は装置10から離れた状態となるが、仮固定具22〜24が装置10に接続されているので、接続部材25はまだ装置10に間接的に接続された状態である。その後、現地作業員が仮固定具21に結合している接続部材25をさらに辿っていくと、仮固定具22に辿りつく。次に、現地作業員は仮固定具22を外す。その後、同様に、現地作業員は接続部材25を辿り、仮固定具23を外し、さらに、仮固定具24を外す。この状態を図4に示す。図4では現地作業員が全ての仮固定具21〜24を装置10から外しているので、仮固定具21〜24に接続されていた接続部材25も装置10から分離した状態である。
実施形態2によれば、実施形態1と同様に、接続部材25が装置10から離れた時点で、全ての仮固定具21〜24が外れたことが確認できるため、手間や時間をかけることなく確実に仮固定具の外し忘れを防止することができる。
[実施形態3]
本発明の実施形態3に係る仮固定具ユニットについて図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施形態3に係る仮固定具ユニットの構成を模式的に示した斜視図である。
実施形態3に係る仮固定具ユニット20は、実施形態2の変形例であり、接続部材25の一端にタグ26を追加したものである。タグ26の材質は、例えば、紙、プラスチック、木片、金属板等を用いることができ、タグとしての機能を持ち、かつ、識別可能であれば材質はどのようなものでもよい。タグ26の形状、大きさ、色については、こだわらないが、色をつける、大きさを大きめにする、光を反射しやすい素材を取り付けるなど、タグとして目立つようにしてあることが望ましい。また、タグ26の取り付け方法についても、接続部材25とタグ26とが振動などで容易に外れない構造であれば、どのような取り付け方法でも構わない。タグ26の取り付け方法として、例えば、タグ26に接続部材25を結び付ける、タグ26に接続部材25を糊付けする、タグ26と接続部材25とをホッチキス止めする、タグ26と接続部材25とをはんだ付けするなどが挙げられる。なお、仮固定具ユニット20のその他の構成については、実施形態2と同様である。
なお、装置30の構造は、本体31に対して可動(回転可能、スライド可能、取り外し可能等)な可動部32を有する。装置30は、損傷防止のために、可動部32において仮固定具21を取り付けるための取付部33を有し、本体31において仮固定具22〜24を取り付けるための取付部34〜36を有する。取付部34は、可動部32の近傍にあるため、取付部34に取り付けられた仮固定具22を外す場合、可動部32が作業の邪魔になる。また、装置30の構造によっては、作業しづらいだけではなく、装置の可動部32の最初の位置から他の位置に移動させておかなければ仮固定具22を外すことができない場合もある。したがって、装置30の構造の場合、仮固定具22を外すためには、先に仮固定具21を外す必要がある。なお、装置30の代わりに、可動部を有さない装置(例えば、図2の10)を適用してもよい。
次に、本発明の実施形態3に係る仮固定具ユニット20の使用方法について説明する。
まず、装置30の出荷前の準備において、装置30に対し、接続部材25で接続された仮固定具21〜24を取り付けておく(ステップB1)。
次に、装置30を出荷先に設置する際、作業員は最初にタグ26を探す(ステップB2)。なお、接続部材25を辿っていくことによってタグ26を探し当てることが可能であるが、速やかにタグ26を見つけるために目立つ工夫をしてあることが望ましい。
次に、作業員がタグ26を探し当てたあと、タグ26を起点に接続部材25を辿っていくことによって最初に見つかる仮固定具21を装置30の可動部32の取付部33から外す(ステップB3)。
次に、装置30の本体31に対してフリーになった可動部32を他の位置に移動させる。
次に、接続部材25を辿って仮固定具22を装置30の本体31の取付部34から取り外す。
その後、同様に、接続部材25を辿って仮固定具23、24を装置30の本体31の取付部35、36から取り外していく。仮固定具24が外れた時点で、接続部材25が装置30から離れるので、全ての仮固定具21〜24が装置30から外れたことが確認できる。
実施形態3によれば、実施形態2と同様に、接続部材25が装置10から離れた時点で、全ての仮固定具21〜24が外れたことが確認できるため、手間や時間をかけることなく確実に仮固定具の外し忘れを防止することができる。また、タグ26を付加することにより、仮固定具21〜24を外していく順番を指定することができる。例えば、タグ26を起点とし、タグ26側から接続部材25を順番に辿り仮固定具21〜24を取り外していくことにより、仮固定具21、仮固定具22、仮固定具23、仮固定具24の順で取り外していくことができる。通常、仮固定具21〜24を外す順番を指定するためには、作業手順書などに外す順番を記載し、作業者が作業手順書を参照しながら作業をする必要があるが、実施形態3によれば、この様な作業手順書を見たり、作業手順書を出荷先に持参するといった手間を省くことができる。
なお、仮固定具ユニット20は接続部材25の一端にタグ26が取り付けられているが、接続部材の他端に異なる色や異なる形状のタグ(図示せず)を追加で取り付け、このタグを見つけた時点で仮固定具取り外し作業が終了であることを作業員に知らせることもできる。また、実施形態3を応用して、装置を操作する順番を作業員に知らせる用途にも適用可能である。例えば、図7の仮固定具21〜24の代わりにボタンとし、装置30を操作するためには仮固定具21〜24の位置の順にボタンを押す必要がある場合などである。
[実施形態4]
本発明の実施形態4に係る仮固定具ユニットについて図面を用いて説明する。図8は、本発明の実施形態4に係る仮固定具ユニットにおける仮固定具の構成を模式的に示した斜視図である。
実施形態4に係る仮固定具ユニットは、実施形態2の変形例であり、実施形態2に係る仮固定具ユニット(図2の20)の仮固定具(図2の21〜24)として、図8のような仮固定具40を用いたものである。
仮固定具40は、いわゆる座金組込ネジ(ワッシャ組込ネジ)である。仮固定具40は、柱状の軸部42の一端に、軸部42の径よりも大きい径の頭部41を有する。軸部42は、外周面において、ネジ山43が形成された部分を有し、頭部41の近傍にてネジ山が形成されていない首部44を有する。首部44は、環状の座金45(ワッシャ)及びばね座金46(スプリングワッシャ)の中心の穴に挿通されている。ばね座金46は、頭部41と座金45との間に配される。
接続部材(図2の25)は、仮固定具40に対して潤滑性(自己潤滑性、摩擦係数が小さい特性)を有する。接続部材(図2の25)の結合部(図2の25a〜25d)は、仮固定具40の首部44に接続される。接続部材(図2の25)は、フッ素樹脂等の潤滑性を有する材料(摩擦係数が小さい材料)をコーティングしてもよく、接続部材(図2の25)自体が潤滑性を有する材料(摩擦係数が小さい材料)にしてもよい。また、接続部材(図2の25)は、仮固定具40の巻き込みを考慮して、仮固定具40の取付部11〜14への取り付けの際の回転数と、接続部材(図2の25)の結合部25a〜25dの周囲長さと、から巻き込む長さを算出し、その長さ分、長くしてもよい。
なお、実施形態2の仮固定具(図2の21〜24)がネジやボルトである場合、仮固定具(図2の21〜24)は、回転させて装置(図2の10)に取り付け取り外しする。仮固定具(図2の21〜24)を装置(図2の10)に取り付ける際、仮固定具(図2の21〜24)は回転するので、接続部材(図2の25)の弾性力よりも仮固定具(図2の21〜24)と接続部材(図2の25)との間の摩擦力の方が大きい場合、接続部材25を巻き込みながら仮固定具21〜24が装置10に取り付けられることになる。取り付けの際、接続部材25を巻き込むので、巻き込み量を考慮し、接続部材25を長めに作成するか、巻き込まないように工夫をする必要がある。
その他の構成及び使用方法は、実施形態2と同様である。また、実施形態4は、実施形態3に適用してもよい。
実施形態4によれば、実施形態2と同様に、接続部材(図2の25)が装置(図2の10)から離れた時点で、全ての仮固定具40が外れたことが確認できるため、手間や時間をかけることなく確実に仮固定具の外し忘れを防止することができる。また、仮固定具40の軸部42には、摩擦が多く接続部材(図2の25)を巻き込みやすいネジ山43があるが、首部44にはネジ山がないため摩擦力が小さく接続部材(図2の25)を巻き込みにくい。そのため、出荷前の装置(図2の10)に仮固定具40及び接続部材(図2の25)を取り付ける準備作業において、作業性が向上する。
[実施形態5]
本発明の実施形態5に係る仮固定具ユニットについて図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態5に係る仮固定具ユニットの構成の一部を模式的に示した模式図である。
実施形態5に係る仮固定具ユニットは、実施形態2の変形例であり、仮固定具50にネジを用い、接続部材60において隣り合う線部61、63間に、仮固定具50に対して潤滑性を有する座板62、64を設けたものである。
仮固定具50は、柱状の軸部52の一端に、軸部52の径よりも大きい径の頭部51を有する。軸部52は、外周面において、ネジ山53が形成されている。仮固定具50は、実施形態2と同様に、装置(図2の10)の取付部(図2の11〜14)に着脱可能に取り付けることができる。
接続部材60は、複数の仮固定具(図2の21〜24)間を接続(連結)する部材である。接続部材60は、複数に分割された線部61、63を有し、隣り合う線部61、63間に座板62、64を有する。座板62(64)は、仮固定具50の軸部52(ネジ山53を含む)が挿通される穴62a(64a)を有する。穴62a(64a)は、仮固定具50の頭部51が通り抜けないように設定されている。座板62、64は、仮固定具50の頭部51と装置(図2の10)の外面との間に挟み込まれる。座板62(64)は、線部61(63)が接続される接続部62b(64b)を有する。なお、接続部62b(64b)と線部61(63)との接続は、結び付ける、はんだ付けする等、どの様な方法でも構わない。座板62、64は、卵形とすることができるが、形状はどのようなものでもよい。座板62、64は、仮固定具50に対して潤滑性(自己潤滑性、摩擦係数が小さい特性)を有する。座板62、64は、電気部品などで一般的に使用される部品であってもよく、仮固定具50の回転を接続部材60に伝えない部材(仮固定具50の装置(図2の10)の取付部(図2の11〜14)に取り付ける際、仮固定具50の回転に対して摩擦力が小さく、座板62、64が回転しない、あるいは、容易に作業員が座板62、64の回転を止められるもの)であれば、他の部材でも構わない。なお、仮固定具50が複数あれば、仮固定具50ごとに座板62、64を用いることになる。また、図9では1つの仮固定具50につき2枚の座板62、64を用いているが、1つの仮固定具50につき1枚の座板でもよく、図5や図6の仮固定具22のように1つの仮固定具22から3本以上の線部25eが存在する場合は1つの仮固定具50につき3枚以上の座板を用いてもよい。
その他の構成は、実施形態2と同様である。また、実施形態5は、実施形態3に適用してもよい。
なお、実施形態5に係る仮固定具ユニットの使用方法については、出荷前の準備の段階において、仮固定具50を装置(図2の10)の取付部(図2の11〜14)に取り付ける際、座板62、64の穴62a、64aに仮固定具50の軸部52を通して装置(図2の10)の取付部(図2の11〜14)に取り付ける。その後、装置(図2の10)が出荷され、出荷先で装置(図2の10)を設置するときは、装置(図2の10)を設置する会社の作業員が接続部材60を辿って仮固定具50の全てを取付部(図2の11〜14)から取り外す作業を行うことになる。
実施形態5によれば、実施形態1と同様に、接続部材60が装置10から離れた時点で、全ての仮固定具21〜24が外れたことが確認できるため、手間や時間をかけることなく確実に仮固定具の外し忘れを防止することができる。また、接続部材60において仮固定具50との接続部分に座板62、64を用いることで、仮固定具50を装置(図2の10)に取り付けるときに接続部材60を巻き込み難いので、出荷前の装置(図2の10)に仮固定具50および接続部材60を取り付ける準備作業において、作業性が向上する。
[実施形態6]
本発明の実施形態6に係る仮固定具ユニットについて図面を用いて説明する。図10は、本発明の実施形態6に係る仮固定具ユニットの使用態様を模式的に示した斜視図である。
実施形態6に係る仮固定具ユニットは、実施形態2の変形例であり、仮固定具ユニット20の仮固定具21〜24を導電性を有するものとし、かつ、装置10の取付部11〜14を導電性を有するものとし、測定器70を用いて仮固定具21〜24と取付部11〜14との電気的な接続を測定することにより仮固定具21〜24が取付部11〜14から取り外されたか否かを確認できるようにしたものである。
仮固定具21〜24は、導電性を有する材料(例えば、金属等)よりなる。装置10の取付部11〜14は、導電性を有する材料(例えば、金属等)よりなる。なお、接続部材25は、導電性とは限らない。取付部11〜14は、例えば、金属製の筐体カバー(板金)の一部に形成することができる。取付部11〜14は、全て電気的に接続されていることが望ましい。
測定器70は、電気測定(少なくとも通電測定)可能な機器であり、2つの端子71、72を有する。端子71は、取付部11〜14又はこれらに電気的に接続された装置10の部位に電気的に接続される。なお、端子71は、取付部11〜14に電気的に接続されていれば、取付部11〜14から離れた装置10の部位に接続してもよい。端子72は、仮固定具21〜24のいずれか1つに電気的に接続される。測定器70は、電気的な導通を確認できるものであればどのようなものでもよく、一般に市販されているテスタなどでもよい。
その他の構成は、実施形態2と同様である。また、実施形態6は、実施形態3〜5に適用してもよい。
次に、本発明の実施形態6に係る仮固定具ユニットの使用方法について図面を用いて説明する。図11は、本発明の実施形態6に係る仮固定具ユニットにおける1つの仮固定具を装置から外した状態を模式的に示した斜視図である。
まず、出荷前の準備の段階において、仮固定具21〜24を装置10の取付部11〜14に取り付け、接続部材25を各仮固定具21〜24に接続する(ステップC1)。
次に、装置10が出荷され、出荷先で装置10を設置するときは、装置10を設置する会社の作業員が接続部材25を辿って仮固定具21を取付部11から取り外す作業を行う(ステップC2)。
次に、測定器70を用いて仮固定具21が取付部11に電気的に接続(電位差が0又は所定範囲)されているか否か確認する(ステップC3;図11参照)。仮固定具21が取付部11に電気的に接続されている場合(ステップC3のYES)、仮固定具21が取付部11から取り外されていないと判定する。仮固定具21が取付部11に電気的に接続されていない場合(ステップC3のNO)、仮固定具21が取付部11から取り外されたと判定する。
次に、仮固定具22〜24についても、仮固定具21の場合と同様に、取付部12〜14に電気的に接続(電位差が0又は所定範囲)されているか否か、仮固定具22〜24について1点1点確認する(ステップC4)。仮固定具22〜24が取付部12〜14に電気的に接続されている場合(ステップC4のYES)、仮固定具22〜24が取付部12〜14から取り外されていないと判定する。仮固定具22〜24が取付部12〜14に電気的に接続されていない場合(ステップC4のNO)、仮固定具22〜24が取付部12〜14から取り外されたと判定する。
実施形態6によれば、実施形態2と同様に、接続部材25が装置10から離れた時点で、全ての仮固定具21〜24が外れたことが確認できるため、手間や時間をかけることなく確実に仮固定具の外し忘れを防止することができる。また、目視だけでなく電気的にも確認を取っているのでより確実な確認が実施できる。
[実施形態7]
本発明の実施形態7に係る仮固定具ユニットについて図面を用いて説明する。図12は、本発明の実施形態7に係る仮固定具ユニットの使用態様を模式的に示した斜視図である。
実施形態7に係る仮固定具ユニット20は、実施形態6の変形例であり、接続部材25を導電性を有するもの(例えば、金属線、ケーブル)とし、かつ、装置10の取付部11〜14が全て電気的に接続された構成にしたものである。接続部材25は、結合部25a〜25dにて仮固定具21〜24と接触し電気的に接続される。その他の構成は、実施形態6と同様である。また、実施形態7は、実施形態3〜5に適用してもよい。
次に、本発明の実施形態7に係る仮固定具ユニットの使用方法について図面を用いて説明する。図13は、本発明の実施形態7に係る仮固定具ユニットにおける全ての仮固定具を装置から外した状態を模式的に示した斜視図である。
まず、出荷前の準備の段階において、仮固定具21〜24を装置10の取付部11〜14に取り付け、接続部材25を各仮固定具21〜24に接続する(ステップD1)。
次に、装置10が出荷され、出荷先で装置10を設置するときは、装置10を設置する会社の作業員が接続部材25を辿って仮固定具21〜24を取付部11〜14から取り外す作業を行う(ステップD2)。
次に、測定器70を用いて仮固定具21〜24が取付部11〜14に電気的に接続(電位差が0又は所定範囲)されているか否か確認する(ステップD3;図13参照)。仮固定具21〜24のいずれかが取付部11〜14に電気的に接続されている場合(ステップD3のYES)、仮固定具21〜24のいずれかが取付部11〜14から取り外されていないと判定する。仮固定具21〜24のいずれも取付部11〜14に電気的に接続されていない場合(ステップD3のNO)、仮固定具21〜24の全てが取付部11から取り外されたと判定する。
実施形態7によれば、実施形態6と同様に、接続部材25が装置10から離れた時点で、全ての仮固定具21〜24が外れたことが確認できるため、手間や時間をかけることなく確実に仮固定具の外し忘れを防止することができる。また、目視だけでなく電気的にも確認を取っているのでより確実な確認が実施できる。さらに、仮固定具21〜24及び接続部材25ともに導電性で相互に電気的に接続されているので、装置10の取付部11〜14と仮固定具21〜24の任意の1点との導通確認のみで、仮固定具21〜24の全てが取り外れたことが確認できる。
[実施形態8]
本発明の実施形態8に係る仮固定具外し忘れ防止装置について図面を用いて説明する。図14は、本発明の実施形態8に係る仮固定具外し忘れ防止装置の構成を模式的に示したブロック図である。
実施形態8に係る仮固定具外し忘れ防止装置90は、実施形態2に係る仮固定具ユニット20を応用したものであり、仮固定具ユニット20における仮固定具21〜24の全てが装置10の取付部11〜14から取り外され、仮固定具外し忘れ防止装置90の他の取付部81〜84に取り付けられたときに電源100から装置10への電力の供給を許容するようにしたものである。
仮固定具外し忘れ防止装置90は、仮固定具21〜24の外し忘れを防止するための装置である。仮固定具外し忘れ防止装置90は、仮固定具ユニット20と、確認ユニット80と、を有する。
仮固定具ユニット20は、複数の仮固定具21〜24の外し忘れを防止するためのユニットであり、仮固定具21〜24と、接続部材25と、を備える。仮固定具21〜24は、装置10の取付部11〜14、及び、他の取付部81〜84のどちらにも着脱可能に取り付け可能である。なお、仮固定具ユニット20は、実施形態2の仮固定具ユニット(図2の20)と同様なものである。
確認ユニット80は、仮固定具21〜24の外し忘れを確認するためにユニットである。確認ユニット80は、他の取付部81〜84と、制御部85と、電源プラグ86と、コード87、88と、を有する。
他の取付部81〜84は、仮固定具21〜24を取り付けるための部分である。他の取付部81〜84は、制御部85のスイッチ85bと電池85cとの間に配された配線上に直列に設けられている。他の取付部81〜84の全てに仮固定具21〜24が取り付けられることで、スイッチ85bと電池85cとの間が導通するように構成されている。なお、他の取付部81〜84の一部に仮固定具21〜24が取り付けられただけでは、スイッチ85bと電池85cとの間は導通しない。
制御部85は、電源100から装置10に供給される電力を制御する機能部である。制御部85は、パワーリレー85aと、スイッチ85bと、電池85cと、を有する。パワーリレー85aは、コイルに電流が流れたときにスイッチをオン(電源100から装置10への電力の供給を許容)にする部品である。パワーリレー85a内のコイルは、一端が電池85cに電気的に接続され、他端がスイッチ85bに電気的に接続される。パワーリレー85a内のスイッチは、一端がコード87及び電源プラグ86を介して電源100に電気的に接続され、他端がコード88を介して装置10に電気的に接続される。スイッチ85bは、パワーリレー85a内のコイルに流れる電流のオン/オフを切り替える部品である。電池85cは、パワーリレー85a内のコイルに流れる電力を供給する部品である。なお、電池85cの代わりに電源100を利用するようにしてもよい。
電源プラグ86は、電源100に着脱可能に接続する部品である。電源プラグ86は、コード87と電気的に接続されている。
コード87は、電源プラグ86とパワーリレー85a内のスイッチの一端とを電気的に接続する配線である。
コード88は、装置10とパワーリレー85a内のスイッチの他端とを電気的に接続する配線である。
なお、確認ユニット80は、電源100から装置10に供給される電力のオン/オフ制御にパワーリレー85aを用いているが、オン/オフ制御にはトランジスタ、コンパレータ等を用いてもよく、その他のハードウェア、ソフトウェアを用いてもよい。また、確認ユニット80は、図14の例では、仮固定具21〜24の外し忘れを確認することにより電源100から装置10に供給される電力をオン/オフ制御しているが、その他、仮固定具21〜24の外し忘れを確認することにより装置10が動作しない、又は、立ち上がらないように制御してもよい。
なお、装置10は、電源100から仮固定具外し忘れ防止装置90を介して電力を供給してもらうことによって動作する装置である。
次に、本発明の実施形態8に係る仮固定具外し忘れ防止装置の使用方法について説明する。
まず、仮固定具21〜24を装置10の取付部11〜14に取り付け、接続部材25を各仮固定具21〜24に接続する(ステップE1)。なお、確認ユニット80は、装置10の電源供給路に設けられている。
次に、装置10が出荷され、出荷先で装置10を設置するときは、接続部材25を辿って仮固定具21〜24の全てを取付部11〜14から取り外す作業を行う(ステップE2)。
次に、取り外した仮固定具21〜24の全てを確認ユニット80の他の取付部81〜84に取り付ける(ステップE3)。
次に、確認ユニット80のスイッチ85bをオンにする。スイッチ85bをオンにすることにより、他の取付部81〜84の全てに仮固定具21〜24が取り付けられていれば、パワーリレー85aが作動、すなわち、パワーリレー85a内のコイルに電流が流れることによって発生した電磁力によりパワーリレー85a内のスイッチがオンとなることによって、電源100から装置10に電力が供給され、装置10の電源スイッチ(図示せず)をオンにすることにより装置10が動作する。
なお、スイッチ85bをオン、かつ、装置10の電源スイッチ(図示せず)をオンにしても装置10が動作しない場合は、他の取付部81〜84の全てに仮固定具21〜24が取り付けられているか確認し、取り付けられていなければ他の取付部81〜84の全てに仮固定具21〜24を取り付けた上で、再度、スイッチ85bをオン、かつ、装置10の電源スイッチ(図示せず)をオンにすることになる。
なお、確認ユニット80は、仮固定具21〜24の全てが装置10の取付部11〜14から取り外されたことを確認することが目的のユニットであるので、装置10の動作には不要である。そのため、作業員は、装置10の動作を確認した後、装置10の電源スイッチ(図示せず)を切り、確認ユニット80を取り外し、装置10を直接、電源100に電気的に接続するようにしてもよい。なお、確認ユニット80を取り付けたままの状態で装置10を使用しても問題ないことが保障されているのであれば、確認ユニット80を取り付けた状態のまま装置10を使用してもかまわない。
実施形態8によれば、実施形態2と同様に、接続部材25が装置10から離れた時点で、全ての仮固定具21〜24が外れたことが確認できるため、手間や時間をかけることなく確実に仮固定具の外し忘れを防止することができる。また、仮固定具21〜24の全てを取り外し、確認ユニット80の他の取付部81〜84に取り付けなければ装置10に電力が供給されることがないので、仮固定具21〜24の外し忘れを防ぐことができる。
なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
(付記)
本発明の第1の視点においては、仮固定具ユニットにおいて、装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具間を接続する接続部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の前記仮固定具ユニットにおいて、前記接続部材は、ライン状、又は、少なくとも1つの分岐を有するツリー状、若しくは、少なくとも1つのリングを有する形状になっていることが好ましい。
本発明の前記仮固定具ユニットにおいて、前記接続部材の一端に取り付けられたタグを備えることが好ましい。
本発明の前記仮固定具ユニットにおいて、前記仮固定具は、座金組込ネジであり、前記接続部材は、前記座金組込ネジに対して潤滑性を有することが好ましい。
本発明の前記仮固定具ユニットにおいて、前記仮固定具は、ネジであり、前記接続部材は、前記ネジを挿通する穴を備える座板を有し、前記座板は、前記ネジに対して潤滑性を有することが好ましい。
本発明の前記仮固定具ユニットにおいて、前記仮固定具は、導電性を有し、前記取付部は、導電性を有することが好ましい。
本発明の前記仮固定具ユニットにおいて、前記接続部材は、導電性を有することが好ましい。
本発明の第2の視点においては、仮固定具外し忘れ防止装置において、装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具を着脱可能に取り付けることが可能な他の取付部を有するとともに、前記他の取付部に前記複数の仮固定具の全てが取り付けられたときに電源から前記装置への電力の供給を許容する制御部を有する確認ユニットと、を備えることを特徴とする。
本発明の第3の視点においては、装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具間を接続する接続部材と、を備えた仮固定具ユニットを用いて前記仮固定具の外し忘れを防止する仮固定具外し忘れ防止方法であって、前記仮固定具を前記取付部から外す際に、前記接続部材を辿ることによって、全ての前記仮固定具を外す工程を含むことを特徴とする。
本発明の前記仮固定具外し忘れ防止方法において、前記仮固定具は、導電性を有し、前記取付部は、導電性を有し、前記仮固定具を前記取付部から外す際に、測定器を用いて前記仮固定具が前記取付部と電気的に接続されているか否か確認する工程を含むことが好ましい。
本発明の前記仮固定具外し忘れ防止方法において、前記接続部材は、導電性を有し、前記仮固定具を前記取付部から外す際に、測定器を用いて前記複数の仮固定具の全てが前記取付部と電気的に接続されているか否か確認する工程を含むことが好ましい。
本発明の第4の視点においては、装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具を着脱可能に取り付けることが可能な他の取付部を有するとともに、前記他の取付部に前記複数の仮固定具の全てが取り付けられたときに電源から前記装置への電力の供給を許容する制御部を有する確認ユニットと、を備える仮固定具外し忘れ防止装置を用いて前記仮固定具の外し忘れを防止する仮固定具外し忘れ防止方法であって、前記仮固定具を前記取付部から外す際に、前記接続部材を辿ることによって、全ての前記仮固定具を外す工程と、前記他の取付部に前記複数の仮固定具の全てを取り付ける工程と、前記他の取付部に前記仮固定具の全てが取り付けられたときに前記電源から前記装置への電力の供給を許容する工程と、を含むことを特徴とする。
なお、本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、本願に記載の数値及び数値範囲については、明記がなくともその任意の中間値、下位数値、及び、小範囲が記載されているものとみなされる。
10 装置
11、12、13、14 取付部
20 仮固定具ユニット
21、22、23、24 仮固定具
25 接続部材
25a、25b、25c、25d 結合部
25e 線部
26 タグ
30 装置
31 本体
32 可動部
33、34、35、36 取付部
40 仮固定具
41 頭部
42 軸部
43 ネジ山
44 首部
45 座金
46 ばね座金
50 仮固定具
51 頭部
52 軸部
53 ネジ山
60 接続部材
61、63 線部
62、64 座板
62a、64a 穴
62b、64b 接続部
70 測定器
71、72 端子
80 確認ユニット
81、82、83、84 他の取付部
85 制御部
85a パワーリレー
85b スイッチ
85c 電池
86 電源プラグ
87、88 コード
90 仮固定具外し忘れ防止装置
100 電源

Claims (10)

  1. 装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、
    前記複数の仮固定具間を接続するとともに、前記仮固定具に対して潤滑性を有する接続部材と、
    を備えることを特徴とする仮固定具ユニット。
  2. 前記接続部材は、ライン状、又は、少なくとも1つの分岐を有するツリー状、若しくは、少なくとも1つのリングを有する形状になっていることを特徴とする請求項1記載の仮固定具ユニット。
  3. 前記接続部材の一端に取り付けられたタグを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の仮固定具ユニット。
  4. 前記仮固定具は、座金組込ネジであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の仮固定具ユニット。
  5. 前記仮固定具は、ネジであり、
    前記接続部材は、前記ネジを挿通する穴を備える座板を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の仮固定具ユニット。
  6. 前記仮固定具は、導電性を有し、
    前記取付部は、導電性を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の仮固定具ユニット。
  7. 前記接続部材は、導電性を有することを特徴とする請求項6記載の仮固定具ユニット。
  8. 装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、
    前記複数の仮固定具を着脱可能に取り付けることが可能な他の取付部を有するとともに、前記他の取付部に前記複数の仮固定具の全てが取り付けられたときに電源から前記装置への電力の供給を許容する制御部を有する確認ユニットと、
    を備えることを特徴とする仮固定具外し忘れ防止装置。
  9. 装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具間を接続する接続部材と、を備えた仮固定具ユニットを用いて前記仮固定具の外し忘れを防止する仮固定具外し忘れ防止方法であって、
    前記仮固定具を前記取付部から外す際に、前記接続部材を辿ることによって、全ての前記仮固定具を外す工程を含むことを特徴とする仮固定具外し忘れ防止方法。
  10. 装置の取付部に着脱可能に取り付けることが可能な複数の仮固定具と、前記複数の仮固定具間を接続する接続部材と、前記複数の仮固定具を着脱可能に取り付けることが可能な他の取付部を有するとともに前記他の取付部に前記複数の仮固定具の全てが取り付けられたときに電源から前記装置への電力の供給を許容する制御部を有する確認ユニットと、を備える仮固定具外し忘れ防止装置を用いて前記仮固定具の外し忘れを防止する仮固定具外し忘れ防止方法であって、
    前記仮固定具を前記取付部から外す際に、前記接続部材を辿ることによって、全ての前記仮固定具を外す工程と、
    前記他の取付部に前記複数の仮固定具の全てを取り付ける工程と、
    前記他の取付部に前記仮固定具の全てが取り付けられたときに前記電源から前記装置への電力の供給を許容する工程と、
    を含むことを特徴とする仮固定具外し忘れ防止方法。
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