JP6159048B1 - 情報管理システムおよび端末装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第1態様に係る端末装置は、再生対象音を表す音響信号と当該再生対象音の識別情報を含む変調信号とを含有する音響信号に応じて放音された音響を収音して収音信号を生成する収音手段と、収音手段が生成した収音信号から識別情報を抽出する情報抽出手段と、情報抽出手段が抽出した識別情報を含む情報要求を送信する送信手段と、情報要求に含まれる識別情報に対応するとともに再生対象音に関連する複数の関連情報の何れかを受信する受信手段と、受信手段が受信した関連情報を出力する出力手段とを具備する。以上の構成では、再生対象音を表す音響信号と当該再生対象音の識別情報を含む変調信号とを含有する音響信号に応じて放音された音響を収音した収音信号から識別情報が抽出される。すなわち、再生対象音とともに放音される音響を利用した音響通信で識別情報が端末装置に通知される。したがって、赤外線や電波を利用した無線通信に専用される通信機器を必要とせずに、再生対象音の識別情報に対応する関連情報を利用者に提供することが可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る通信システム100の構成図である。図1に例示される通り、第1実施形態の通信システム100は、情報提供システム10と端末装置12とを包含する。情報提供システム10は、端末装置12に各種の情報を提供するコンピュータシステムである。端末装置12は、例えば携帯電話機やスマートフォン等の可搬型の情報処理装置である。以下の説明では、美術品や資料等の複数の展示物が展示された美術館や博物館等の施設(以下「展示施設」という)Mに端末装置12の利用者が所在し、各展示物に関連する情報が情報提供システム10から端末装置12に提供される場合を便宜的に想定する。なお、図1では1個の端末装置12のみを便宜的に図示したが、実際には複数の端末装置12の各々に対して情報提供システム10から情報が提供され得る。
図2は、情報管理システム14の構成図である。図2に例示される通り、第1実施形態の情報管理システム14は、制御装置142と記憶装置144と入力装置146とを具備する。記憶装置144は、制御装置142が実行するプログラムや制御装置142が使用する各種のデータを記憶する。半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置144として任意に採用される。入力装置146は、情報管理システム14を運営する管理者が情報管理システム14に対する各種の指示のために操作する操作機器であり、例えば管理者が操作可能な複数の操作子を包含する。管理者は、例えば入力装置146を適宜に操作することで、展示施設Mの各展示物の案内を表現した文字列(以下「指定文字列」という)を任意に指示することが可能である。
図7は、放音システム16の構成図である。図7に例示される通り、第1実施形態の放音システム16は、制御装置162と記憶装置164と複数の放音装置166とを具備する。記憶装置164は、例えば半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せで構成される。情報管理システム14から転送された複数の音響信号Sが記憶装置164に格納される。
図8は、端末装置12の構成図である。放音システム16の1個の放音装置166が図8では併記されている。図8に例示される通り、第1実施形態の端末装置12は、制御装置50と記憶装置52と通信装置54と収音装置56と出力装置58とを具備する。記憶装置52は、制御装置50が実行するプログラムや制御装置50が使用するデータを記憶する。半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置52として任意に採用される。
第1実施形態では、情報管理システム14の管理者が指示した指定文字列を適用した音声合成で音響信号SGを生成するとともに指定文字列の機械翻訳で関連情報Qを生成したが、音響信号SGや関連情報Qの取得(典型的には生成)の方法は以上の例示に限定されない。音響信号SGおよび関連情報Qを取得する他の方法を以下に例示する。
図10に例示された態様1において、情報管理システム14の音響信号取得部22は、第1実施形態と同様に、指定文字列に対する音声合成で案内音声の音響信号SGを生成する。他方、関連情報取得部24は、管理者が指示した指定文字列を関連情報Qとして取得する。すなわち、関連情報Qは、案内音声と共通の第1言語で当該案内音声の発音内容を表現する文字列である。以上の構成では、放音システム16による案内音声の再生に並行して端末装置12では当該案内音声の発音内容の文字列が表示される。したがって、難聴者(聴覚障碍者)が案内音声の内容を確認できるという利点がある。
図11に例示された態様2において、情報管理システム14の音響信号取得部22は、第1実施形態と同様に、第1言語の指定文字列に対する音声合成で案内音声の音響信号SGを生成する。他方、情報管理システム14の管理者は、入力装置146を適宜に操作することで、案内音声を第2言語で表現した文字列(変換文字列)を指定する。関連情報取得部24は、管理者が指示した第2言語の変換文字列を関連情報Qとして取得する。前掲の図3の構成では、機械翻訳の精度が低い場合に適切な変換文字列を生成できないが、図11に例示された態様2によれば、指定文字列の機械翻訳(図3)が不要であるから、案内音声を適切な第2言語で表現した関連情報Qを用意できるという利点がある。
図12に例示される態様3において、情報管理システム14の音響信号取得部22は、第1実施形態と同様に、指定文字列に対する音声合成で案内音声の音響信号SGを生成する。他方、関連情報取得部24は、第1言語の指定文字列に対する機械翻訳で第2言語の変換文字列を生成するとともに、変換文字列に対する音声合成で第2言語の案内音声の音響信号を関連情報Qとして生成する。端末装置12の出力装置58は、情報管理システム14から提供された関連情報Qが示す音響信号に応じた音響(第2言語の案内音声)を放音する放音装置(スピーカやイヤホン)を包含する。すなわち、放音システム16による第1言語の案内音声の再生に並行して、端末装置12では第2言語の案内音声が再生される。したがって、端末装置12の利用者は、第1言語を理解できない場合でも第2言語の案内音声を聴取することで展示物の案内を理解することが可能である。
図13に例示される態様4において、情報管理システム14の音響信号取得部22は、信号供給装置200から案内音声の音響信号SGを取得する。信号供給装置200は、周囲の音響を収音して音響信号SGを生成する収音装置や、可搬型または内蔵型の記録媒体から音響信号SGを取得して出力する再生装置や、通信網18から音響信号SGを受信して出力する通信装置である。他方、関連情報取得部24は、前掲の態様1や態様2と同様に、管理者が指示した指定文字列を関連情報Qとして取得する。したがって、信号供給装置200が生成した音響信号SGに応じた案内音声が放音装置166から放音されるとともに、端末装置12では管理者からの指示に応じた指定文字列が表示される。なお、関連情報取得部24が信号供給装置200から音響信号(例えば第2言語の案内音声の音響信号)を取得することも可能である。また、信号供給装置200から供給される音響信号を関連情報取得部24が関連情報Qとして取得する構成も採用され得る。
図14に例示される態様5において、情報管理システム14の音響信号取得部22は、第1実施形態と同様に、指定文字列に対する音声合成で案内音声の音響信号SGを生成する。他方、関連情報取得部24は、案内音声に関連する画像(静止画または動画)を関連情報Qとして取得する。したがって、指定文字列に対応する第1言語の案内音声の再生に並行して端末装置12では案内音声に関連する画像が表示される。
図15に例示される態様6において、情報管理システム14の音響信号取得部22は、図13(態様4)と同様の信号供給装置200から案内音声の音響信号SGを取得する。他方、関連情報取得部24は、信号供給装置200から供給される音響信号SGに対する音声認識により、案内音声の発音内容を表現する文字列を関連情報Qとして生成する。音響信号SGの音声認識には、例えばHMM等の音響モデルと言語的な制約を示す言語モデルとを利用した認識技術等の公知の技術が任意に採用され得る。以上の説明から理解される通り、態様6では、前掲の態様1(図10)と同様に、放音システム16による案内音声の再生に並行して端末装置12では当該案内音声の発音内容の文字列が表示される。したがって、例えば難聴者が案内音声の内容を確認できるという利点がある。
図16に例示される態様7において、情報管理システム14の音響信号取得部22は、態様6と同様に信号供給装置200から第1言語の案内音声の音響信号SGを取得する。他方、関連情報取得部24は、態様6と同様に音響信号SGに対する音声認識で案内音声の文字列を生成するとともに、当該文字列に対する機械翻訳により、案内音声を第2言語で表現した変換文字列を関連情報Qとして生成する。機械翻訳には公知の技術が任意に採用され得る。すなわち、態様7では、放音システム16による第1言語の案内音声の再生に並行して端末装置12では案内音声を第2言語に翻訳した変換文字列が表示される。なお、機械翻訳で生成された変換文字列に対する音声合成で第2言語の案内音声の音響信号を関連情報Qとして生成することも可能である。また、音響信号SGの音声認識で生成された第1言語の文字列を参照した管理者が、入力装置146を適宜に操作することで案内音声の第2言語による翻訳文(すなわち管理者自身が翻訳した文字列)を指示する構成では、管理者が指示した第2言語の変換文字列を関連情報取得部24が関連情報Qとして取得する。図16の態様7における機械翻訳で生成された第2言語の変換文字列を、管理者が入力装置146に対する操作で編集(典型的には修正)した結果を関連情報Qとして関連情報取得部24が取得することも可能である。
図17に例示される態様8において、情報管理システム14の関連情報取得部24は、音響信号SGに対する自動コンテンツ認識(ACR:Automatic Content Recognition)により、音響信号SGに関連するコンテンツを関連情報Qとして取得する。自動コンテンツ認識には種々の技術が任意に採用され得る。例えば、関連情報取得部24は、音響信号SGの特徴量(例えばMFCCや基本周波数等)を解析し、事前に用意された複数のコンテンツのうち音響信号SGの特徴量に整合するコンテンツを関連情報Qとして検索および取得する。なお、図17の自動コンテンツ認識には、音響信号SGの特徴量を解析および照合するフィンガープリント技術や、音響信号SGの可聴帯域または非可聴帯域に情報を埋込む音響透かし(Audio Watermark)技術を適用することが可能である。
音響信号取得部22が音響信号SGを取得する方法や、関連情報取得部24が関連情報Qを取得する方法は以上の例示に限定されない。例えば、関連情報取得部24が第1言語の指定文字列の機械翻訳で第2言語の変換文字列を関連情報Qとして生成し、機械翻訳で生成された変換文字列に対する音声合成で音響信号取得部22が第2言語の案内音声の音響信号SGを生成することも可能である。
本発明の第2実施形態を説明する。以下に例示する各態様において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図19は、本発明の第3実施形態の動作の説明図である。図19に例示される通り、第3実施形態における情報管理システム14の記憶装置144には、音響信号SGで表現される案内音声の識別情報D毎に複数(N個)の関連情報Q(Q1,Q2,……)が記憶される。具体的には、第1言語の案内音声を第1言語以外の相異なる言語で表現した音声を表すN個の関連情報Qが、当該案内音声の1個の識別情報Dに対応付けて記憶される。相異なる言語のN個の関連情報Qを用意する方法は任意であるが、例えば、前掲の図12に例示した通り、第1言語の指定文字列に対する機械翻訳で相異なる言語で表現されたN個の変換文字列を生成し、各変換文字列に対する音声合成で相異なるN種類の言語の案内音声を表すN個の関連情報Qを生成することが可能である。
以上に例示した各態様は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2個以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
Claims (7)
- 再生対象音を表す音響信号を取得する音響信号取得手段と、
前記再生対象音の発音内容を表す関連情報を取得する関連情報取得手段と、
前記音響信号が示す前記再生対象音と当該再生対象音を識別するための識別情報を示す音響成分とを含む音響を放音する放音装置と、
前記放音装置による放音で端末装置に通知される識別情報と前記関連情報取得手段が当該再生対象音について取得した関連情報とを対応させる対応管理手段と
を具備する情報管理システム。 - 前記端末装置に通知された識別情報を含む情報要求を当該端末装置から受信し、前記対応管理手段が当該識別情報に対応させた関連情報を当該端末装置に送信する情報提供手段
を具備する請求項1の情報管理システム。 - 前記音響信号取得手段が取得した音響信号と前記識別情報を含む変調信号とを含む音響信号を生成する信号処理手段
を具備する請求項1または請求項2の情報管理システム。 - 前記信号処理手段は、前記音響信号取得手段が取得した音響信号を時間軸上で区分した複数の再生区間の各々について、相異なる識別情報を含む変調信号を付加し、
前記対応管理手段は、前記関連情報取得手段が前記再生区間毎に取得した関連情報と当該再生区間に対応する識別情報とを対応させる
請求項3の情報管理システム。 - 前記音響信号取得手段は、利用者からの指示に応じた文字列を発音した前記再生対象音を示す音響信号を音声合成により生成する
請求項1から請求項4の何れかの情報管理システム。 - 前記関連情報取得手段は、前記再生対象音の発音内容を示す文字列に対する機械翻訳で、当該再生対象音の翻訳を示す前記関連情報を生成する
請求項1から請求項5の何れかの情報管理システム。 - 情報管理システムが、
再生対象音を表す音響信号を取得し、
前記再生対象音の発音内容を表す関連情報を取得し、
前記音響信号が示す前記再生対象音と当該再生対象音を識別するための識別情報を示す音響成分とを含む音響を放音装置から放音することで端末装置に通知される識別情報と、当該再生対象音について取得した関連情報とを対応させる
情報管理方法。
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