JP6155147B2 - 固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器 - Google Patents

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Description

本発明は、固形物を収容した容器において、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すとともに、連続して固形物を取り出すための固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器に関する。
従来、例えば、錠剤、カプセル剤などの薬品類、チョコレート、キャンディー、ガムなどの粒状の菓子類などの固形物(以下、「固形物」と言う)を収容した容器において、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すことが求められる場合がある。
例えば、薬剤などの錠剤では、処方箋、服用方法などに基づいて、容器内に収容した固形物を所定量ずつ計量して取り出すことが必要となる場合がある。
このため、特許文献1(特開2009−286493号公報)には、図31に示したように、所定量の錠剤を計量することができ、計量した錠剤が元に戻ることがなく、容器体内から計量部位までの錠剤の円滑な導入が可能である錠剤容器100が提案されている。
すなわち、この錠剤容器100では、図31(A)に示したように、キャップ102の固定部104の頂板106に、複数の通過孔108が形成されている。そして、この頂板106の裏面に並設した複数の下部仕切板110と、複数の導入案内面112によってそれぞれ、容器本体114内の錠剤Tを複数の通過孔108にそれぞれ導入するように構成されている。
また、これらの複数の通過孔108に隣接して頂板106の上面にそれぞれ、錠剤の嵌合凹部116が形成されている。さらに、キャップ102の開閉蓋部118の頂板120の裏面に、複数の上部仕切り板122が下方に立設されている。
そして、通過孔108から嵌合凹部116に至るように、キャップ102の開閉蓋部118の頂板120に、円弧帯形状の案内面124が形成されており、これにより、通過孔108から嵌合凹部116に至る導入路126が形成されている。
このように構成される錠剤容器100では、使用に際して、先ず、図31(A)の状態から、図31(B)に示したように、錠剤容器100を天地逆さまにして、それぞれの下部仕切板110から、それぞれの通過孔108を介して、導入路126内にそれぞれ錠剤Tを導入する。
これにより、導入路126内には、それぞれ錠剤1個が導入され、この状態から、図31(C)に示したように、錠剤容器100の天地を元に戻すと、それぞれの嵌合凹部116に、それぞれ1個の錠剤が載置されて、キャップ102の開閉蓋部118を開蓋することによって、所定の数の錠剤が取り出されるように構成されている。
特開2009−286493号公報
しかしながら、特許文献1の錠剤容器100では、複数の通過孔108、下部仕切板110、導入案内面112、案内面124、導入路126、ならびに、嵌合凹部116を形成しなければならず、その構成が複雑となり、コストが高くつくことになる。
また、これらの複数の経路において、錠剤Tが詰まってしまった場合には、所定の数の錠剤Tを取り出せないおそれがある。
いずれにしても、従来の錠剤収納容器では、確実に所定の量の錠剤を計量して取り出すことについてはまだまだ不十分であった。また、従来の錠剤収納容器では、所定量の固形物を、計量、取り出しすることができるとともに、連続して固形物を取り出すことが必要な場合に、連続して固形物を取り出すことは不可能であった。
本発明は、このような現状に鑑み、簡単な操作でかつ確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができるとともに、連続して固形物を取り出すことが必要な場合にも、連続して固形物を取り出すことができ、しかも、複雑な構成でなく、コストも低減可能な固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の固形物取り出し用キャップは、
固形物を収容した容器本体の口部に装着され、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップであって、
前記容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
前記キャップ本体に開閉可能に装着される蓋部材とを備え、
前記キャップ本体が、
前記固形物を取り出すための取り出し用開口部と、
前記取り出し用開口部の一部を覆うように、前記キャップ本体に形成された上板部と、
前記上板部の上面に形成された収容用凹部と、
前記取り出し用開口部の上方を覆うように、前記キャップ本体に形成され、前記取り出し用開口部の上方において、前記上板部の方向に向かって上方に傾斜した案内面を有する案内板部と、
前記上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部とを備え、
前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記進入用開口部を介して通過するのを阻止するための通過阻止部材が、前記案内板部の下面に下方に立設され、
前記通過阻止部材と前記キャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、前記被取り出し固形物が詰まらないように、前記通過阻止部材の取り出し用開口部側の端部が、直線状に鉛直方向に垂下するように形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、所定量の固形物を、計量、取り出しする際には、蓋部材をキャップ本体に閉蓋して、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体内に収容された、例えば、錠剤などの固形物が、キャップ本体に形成された案内板部の案内面に案内され、案内面に沿って、上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部の方向に移動する。
そして、進入用開口部を通過した固形物は、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部に案内されて、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部の丁度上方に位置することになる。
この状態で、固形物収容容器の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に所定量の固形物が収容(載置)されることになる。
また、余分に進入用開口部を通過し、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部とキャップ本体の上板部の上面との間の収容空間内に進入した固形物は、進入用開口部を介して、容器本体内部に落下することになる。
そして、この状態で、蓋部材をキャップ本体から開蓋すれば、収容用凹部上に収容(載置)された所定量の固形物を、例えば、固形物収容容器を傾けるなどして、計量、取り出しすることができる。
一方、連続して固形物を取り出すことが必要な場合には、蓋部材をキャップ本体から開蓋した状態で、固形物収容容器を傾けたり、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、進入用開口部を介して、連続して固形物を取り出すことができる。
従って、簡単な操作でかつ確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができるとともに、連続して固形物を取り出すことが必要な場合にも、連続して固形物を取り出すことができ、しかも、複雑な構成でなく、コストも低減可能な固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器を提供することができる。
また、案内板部の下面に下方に立設された通過阻止部材によって、例えば、乾燥剤などの容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、進入用開口部を介して通過するのを阻止することができる。
従って、このような被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が誤って、進入用開口部を介して通過して取り出されるのを防止することができる。
また、進入用開口部を介して誤って通過した、被取り出し固形物より大きい寸法の固形物によって、収容用凹部が覆われて、所期の被取り出し固形物が、所定量取り出せない状態になるのを防止することができる。
しかも、通過阻止部材の取り出し用開口部側の端部が、直線状に鉛直方向に垂下するように形成されているので、通過阻止部材の取り出し用開口部側の端部と上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、被取り出し固形物がどのような姿勢でも、被取り出し固形物が通過するために十分な間隙が形成されていることになる。
これにより、通過阻止部材とキャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、被取り出し固形物が詰まらない状態となっている。
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、
固形物を収容した容器本体の口部に装着され、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップであって、
前記容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
前記キャップ本体に開閉可能に装着される蓋部材とを備え、
前記キャップ本体が、
前記固形物を取り出すための取り出し用開口部と、
前記取り出し用開口部の一部を覆うように、前記キャップ本体に形成された上板部と、
前記上板部の上面に形成された収容用凹部と、
前記取り出し用開口部の上方を覆うように、前記キャップ本体に形成され、前記取り出し用開口部の上方において、前記上板部の方向に向かって上方に傾斜した案内面を有する案内板部と、
前記上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部とを備え、
前記蓋部材には、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する頂板部の裏面に、前記上板部の収容用凹部に対応する案内溝部が形成され、
前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記進入用開口部を介して通過するのを阻止するための通過阻止部材が、前記案内板部の下面に下方に立設され、
前記蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置するように案内リブが設けられていることを特徴とする。
このように構成することによって、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置するように案内リブが設けられているので、固形物収容容器の天地を元の状態に戻した際に、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に収容(載置)されなかった余分な固形物が、この案内リブを介して案内され、左右に流れることになる。
これにより、余分な固形物が、通過阻止部材に当接することがないので、通過阻止部材とキャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、余分な固形物が詰まることがなく、余分な固形物を取り出し用開口部を介して容器本体内に戻すことが可能となる。
また、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置するように案内リブが設けられているので、所定量の固形物を、計量、取り出しする際に、蓋部材をキャップ本体に閉蓋して、固形物収容容器を天地逆さまの状態にした際に、取り出し用開口部を通過した被取り出し固形物が、この案内リブを介して案内され、左右に流れることになる。
これにより、被取り出し固形物が、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部に案内されて、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部の丁度上方に、1個の被取り出し固形物が位置することになる。
この状態で、固形物収容容器の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に、所定量(1個の)の固形物が確実に収容(載置)されることになる。
さらに、取り出し用開口部を通過した被取り出し固形物が、この案内リブを介して案内され、左右に流れるので、複数の(2個の)固形物が、縦に収容用凹部内に入り込むのを防止することができる。
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量(1個の)の固形物を計量して取り出すことができることになる。
さらに、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に収容(載置)された固形物を計量、取り出しするために、蓋部材をキャップ本体から開蓋する際に、収容用凹部上に収容(載置)された固形物が、蓋部材の開蓋の衝撃で、収容用凹部から滑り落ちるおそれがある。
しかしながら、本発明の固形物収容容器によれば、案内リブがキャップ本体の上板部の上方に位置するので、衝撃や振動や発生した際にも、案内リブによって固形物が収容用凹部内で弾むのを抑制することができ、固形物が、収容用凹部から滑り落ちるのを効果的に防止することができる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、
固形物を収容した容器本体の口部に装着され、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップであって、
前記容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
前記キャップ本体に開閉可能に装着される蓋部材とを備え、
前記キャップ本体が、
前記固形物を取り出すための取り出し用開口部と、
前記取り出し用開口部の一部を覆うように、前記キャップ本体に形成された上板部と、
前記上板部の上面に形成された収容用凹部と、
前記取り出し用開口部の上方を覆うように、前記キャップ本体に形成され、前記取り出し用開口部の上方において、前記上板部の方向に向かって上方に傾斜した案内面を有する案内板部と、
前記上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部とを備え、
前記蓋部材には、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する頂板部の裏面に、前記上板部の収容用凹部に対応する案内溝部が形成され、
前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記進入用開口部を介して通過するのを阻止するための通過阻止部材が、前記案内板部の下面に下方に立設され、
前記通過阻止部材と前記キャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、前記被取り出し固形物が詰まらないように、前記通過阻止部材の取り出し用開口部側の端部が、直線状に鉛直方向に垂下するように形成され、
前記蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置するように案内リブが設けられていることを特徴とする。
このように構成することによって、前述で説明したような、直線状に鉛直方向に垂下するように形成された通過阻止部材による作用効果と、案内リブの作用効果とを組み合わせた優れた作用効果を奏する。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記案内リブが、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する蓋部材の頂板部の裏面に形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、案内リブが、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する蓋部材の頂板部の裏面に形成すれば良いので、複雑な構成でなく、簡単な構成となる。
しかも、蓋部材をキャップ本体から開蓋して、収容用凹部上に収容(載置)された所定量の固形物を取り出す際に、案内リブが邪魔にならず、被取り出し固形物を確実に取り出すことができる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記案内リブが、前記通過阻止部材から延設されるように形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、案内リブが、通過阻止部材から延設されるように形成すれば良いので、複雑な構成でなく、簡単な構成となる。
しかも、蓋部材をキャップ本体から開蓋して、収容用凹部上に収容(載置)された所定量の固形物を取り出す際に、案内リブがキャップ本体の上板部の上方に位置した状態のままであるので、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に収容(載置)されなかった余分な固形物が、この案内リブを介して案内され、左右に流れることになる。
これにより、余分な固形物が、通過阻止部材に当接することがないので、通過阻止部材とキャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、余分な固形物が詰まることがなく、余分な固形物を取り出し用開口部を介して容器本体内に戻すことが可能となる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記案内リブが、前記通過阻止部材の延長上の位置に形成されていることを特徴とする。
このように案内リブが、通過阻止部材の延長上の位置に形成されているので、固形物収容容器の天地を元の状態に戻した際に、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に収容(載置)されなかった余分な固形物が、この案内リブを介して案内され、左右に流れることになる。
そして、案内リブを介して案内され、左右に流れた状態で、その流路には、通過阻止部材が位置しないことになるので、余分な固形物は、通過阻止部材に当接することがなく、通過阻止部材とキャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、余分な固形物が詰まることがなく、余分な固形物を取り出し用開口部を介して容器本体内に戻すことが可能となる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、
前記キャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端には、前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記取り出し用開口部を介して通過するのを阻止するための突設爪部が取り出し用開口部の方向に突設するように形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、キャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端に、突設爪部が進入用開口部方向に突設するように形成されているので、取り出し用開口部の寸法が突設爪部の分だけ小さくなるので、容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、取り出し用開口部を介して通過するのをより効果的に阻止することができる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記キャップ本体と蓋部材との間のシール面の位置が、前記容器本体の口部の位置より内周側に位置するように形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、固形物収容容器に対する、例えば、減圧試験、透湿試験において、容器本体の口部の上端部に外方向に力が負荷された際に、容器本体の口部の上端部に負荷される外方向への力が小さくなって、キャップ本体の外方へのラッパ状の広がりが小さくなり、キャップ本体と蓋部材との間の高いシール性が確保されることになる。
その結果、減圧試験において、容器本体内に収容した液体の外部へのリークが発生することがなく、また、透湿試験において、加湿条件下における容器本体内への透湿がなく、固形物収容容器としての高い性能を維持することができる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記キャップ本体の案内板部の上部と蓋部材の頂板部の裏面との間に、前記キャップ本体に蓋部材を係止するための係止部が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、キャップ本体の案内板部の上部と蓋部材の頂板部の裏面との間に、キャップ本体に蓋部材を係止するための係止部が形成されているので、蓋部材をキャップ本体に強固に固定することができ、上述したような減圧試験、透湿試験におけるリーク、透湿の発生を防止することができる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記上板部の上面に形成された収容用凹部の深さが、被取り出し固形物の厚さの2/3以上であることを特徴とする。
このように構成することによって、上板部の上面に形成された収容用凹部の深さが、被取り出し固形物の厚さの2/3以上であるので、被取り出し固形物を上板部の上面に形成された収容用凹部内に確実に収容(捕捉)することができる。
従って、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に収容(載置)された固形物を計量、取り出しするために、蓋部材をキャップ本体から開蓋する際に、収容用凹部上に収容(載置)された固形物が、蓋部材の開蓋の衝撃で、収容用凹部から滑り落ちるのを効果的に防止することができる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記キャップ本体に形成された案内板部の両端に、被取り出し固形物の通過を容易にするための切欠部が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、キャップ本体に形成された案内板部の両端に、被取り出し固形物の通過を容易にするための切欠部が形成されているので、被取り出し固形物が、切欠部を介して進入用開口部を通過しやすくなり、その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記通過阻止部材が、前記キャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端に連結されていることを特徴とする。
このように構成することによって、通過阻止部材によって、例えば、乾燥剤などの容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、取り出し用開口部を介して通過して取り出されるのを防止することができる。
しかも、通過阻止部材によって、容器本体内の固形物が、通過阻止部材を介して左右に案内され、案内リブによってそのまま左右に案内されることになるので、被取り出し固形物が、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部に案内されて、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部の丁度上方に、1個の被取り出し固形物が位置することになる。
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量(1個の)の固形物を計量して取り出すことができることになる。
また、固形物収容容器の天地を元の状態に戻した際に、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に収容(載置)されなかった余分な固形物が、この案内リブを介して案内され、左右に流れ、その状態で、通過阻止部材を介して左右に案内され、容器本体内に固形物を確実に戻すことができる。
また、本発明の固形物収容容器は、前述のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップが装着された固形物収容容器である。
本発明によれば、通過阻止部材の取り出し用開口部側の端部が、直線状に鉛直方向に垂下するように形成されているので、通過阻止部材の取り出し用開口部側の端部と上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、被取り出し固形物がどのような姿勢でも、被取り出し固形物が通過するために十分な間隙が形成されていることになる。
これにより、通過阻止部材とキャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、被取り出し固形物が詰まらない状態となっている。
また、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置するように案内リブが設けられているので、固形物収容容器の天地を元の状態に戻した際に、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に収容(載置)されなかった余分な固形物が、この案内リブを介して案内され、左右に流れることになる。
これにより、余分な固形物が、通過阻止部材に当接することがないので、通過阻止部材とキャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、余分な固形物が詰まることがなく、余分な固形物を取り出し用開口部を介して容器本体内に戻すことが可能となる。
また、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置するように案内リブが設けられているので、所定量の固形物を、計量、取り出しする際に、蓋部材をキャップ本体に閉蓋して、固形物収容容器を天地逆さまの状態にした際に、取り出し用開口部を通過した被取り出し固形物が、この案内リブを介して案内され、左右に流れることになる。
これにより、被取り出し固形物が、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部に案内されて、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部の丁度上方に、1個の被取り出し固形物が位置することになる。
さらに、取り出し用開口部を通過した被取り出し固形物が、この案内リブを介して案内され、左右に流れるので、複数の(2個の)固形物が、縦に収容用凹部内に入り込むのを防止することができる。
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量(1個の)の固形物を計量して取り出すことができることになる。
また、本発明の固形物収容容器によれば、衝撃や振動や発生した際にも、案内リブによって固形物が収容用凹部内で弾むのを抑制することができ、固形物が、収容用凹部から滑り落ちるのを効果的に防止することができる。
従って、簡単な操作でかつ確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができるとともに、連続して固形物を取り出すことが必要な場合にも、連続して固形物を取り出すことができ、しかも、複雑な構成でなく、コストも低減可能な固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器を提供することができる。
図1は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の斜視図である。 図2は、図1の固形物取り出し用キャップの正面図である。 図3は、図1の固形物取り出し用キャップの上面図である。 図4は、図1の固形物取り出し用キャップの底面図である。 図5は、図1のA−A線での断面図である。 図6は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図7は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図8は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図9は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図である。 図10は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を閉蓋した状態の部分拡大断面図である。 図11は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を閉蓋した状態の部分拡大断面図である。 図12は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を閉蓋した状態の減圧試験の状態を説明する部分拡大断面図である。 図13は、本発明の固形物取り出し用キャップを開蓋した状態の収容用凹部36の形状を示す断面図である。 図14は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を閉蓋した状態の部分断面斜視図である。 図15は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材の裏面側からの斜視図である。 図16は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を閉蓋した状態の断面図である。 図17は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を閉蓋した状態の部分断面斜視図である。 図18は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を閉蓋した状態の部分断面斜視図である。 図19は、本発明の固形物取り出し用キャップを開蓋した状態の突設爪部68を示す底面側からの斜視図である。 図20は、本発明の固形物取り出し用キャップを開蓋した状態の突設爪部68を示す底面側からの斜視図である。 図21は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。 図22は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図1と同様な斜視図である。 図23は、図22の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。 図24は、図22の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。 図25は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図1と同様な斜視図である。 図26は、図25の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。 図27は、図25の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。 図28は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図1と同様な斜視図である。 図29は、図28の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。 図30は、図28の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。 図31は、従来の錠剤収納容器の部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図において、符号10は、全体で本発明の固形物収容容器を示している。
図1〜図7に示したように、固形物収容容器10は、固形物取り出し用キャップ12を備えており、この固形物取り出し用キャップ12は、固形物Tを収容した容器本体14の口部16に装着されるものである。
なお、説明の便宜上、図6〜図9にのみ、固形物取り出し用キャップ12を容器本体14の口部16に装着した状態を示している。
また、このような固形物Tとしては、例えば、錠剤、カプセル剤などの薬品類、チョコレート、キャンディー、ガムなどの粒状の菓子類などの固形物などがあるが、何らこれに限定されるものではない。
また、固形物取り出し用キャップ12は、容器本体14の口部16に装着されるキャップ本体18を備えており、このキャップ本体18にヒンジ20を介して開閉可能に蓋部材22を連結している。
このように蓋部材22が、キャップ本体18に対してヒンジ20を介して開閉可能に装着できるように構成されているので、蓋部材22の開閉動作が容易であり、これに応じて後述するような固形物Tの計量、取り出し操作が容易となる。
なお、ヒンジ20は、キャップ本体18の周縁部のいかなる位置に設けても良く、収容用凹部36に対して直線上となる位置に設けても良い。
なお、もちろん、蓋部材22が、キャップ本体18に対してヒンジ20を介して開閉可能に装着するものではなく、蓋部材22が、キャップ本体18に対して、別体の蓋部材22を着脱自在に装着できるような別部材であっても構わない。
この場合、固形物取り出し用キャップ12の材質としては、特に限定されるものではなく、例えば、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンなどのポリプロピレン樹脂などの合成樹脂から構成することができる。
この場合、後述するように、キャップ本体18と蓋部材22との間の高いシール性を確保するため、固形物取り出し用キャップ12全体の強度の向上を考慮すると、ブロックポリプロピレンが望ましく、さらにブロックポリプロピレンの中でも耐衝撃性に優れる耐衝撃グレードで成形する方が望ましい。
なお、固形物取り出し用キャップ12の材質を透明な材料から作製することも可能である。この場合、例えば、透明な樹脂などを用いて固形物取り出し用キャップ12を成形することによって、固形物Tの収納の状態を蓋部材22の開閉前に容易に確認することができる。
また、実際に固形物収容容器10全体を逆さまにしても固形物Tが、収容用凹部36内に確実に収納されているとは限らず、固形物Tが収容用凹部36内に確実に収納されているか否かを外部から確認でき、空振りを防ぐ方法として有用である。
また、この場合、2色成形方法や、個別に成形後の組立てる方法で、後述する収容用凹部36や落下防止突設部50などを、エラストマーやシリコンゴムなどの滑りが悪い材質で成形するのが望ましい。
この場合には、後述するように、収容用凹部36上に所定量の固形物Tが、落下防止突設部50によって、確実に収容(載置)され、例えば、振動などで不用意に、収容用凹部36から飛び出して、進入用開口部42を介して、容器本体14の内部に落下するのを防止する機能が向上することになる。
図6に示したように、キャップ本体18の側壁24の内周には、雌ネジ24aが形成されており、この雌ネジ24aを、容器本体14の口部16の外周に形成された雄ネジに螺合することによって、キャップ本体18、すなわち、固形物取り出し用キャップ12を、容器本体14の口部16に装着することができるように構成されている。
なお、この実施例では、キャップ本体18の雌ネジ24aを、容器本体14の口部16の雄ネジに螺合することによって、固形物取り出し用キャップ12を、容器本体14の口部16に装着するように構成したが、いわゆるスナップフィット形式で構成することももちろん可能である。
また、図10の拡大図に示したように、キャップ本体18の上部フランジ30と、蓋部材22の内周側リブ22aとの間のシール面V1の位置が、容器本体14の口部16の位置、すなわち、容器本体14の口部16の外壁16bの位置V2より内周側に位置するように形成されている。
すなわち、図11の拡大図は、キャップ本体18の上部フランジ30と、蓋部材22の内周側リブ22aとの間のシール面V1の位置が、容器本体14の口部16の位置、すなわち、容器本体14の口部16の外壁16bの位置V2より外周側に位置する場合を示している。
この場合には、例えば、減圧試験、透湿試験において、容器本体14の口部16の上端部に、図12の矢印で示したように、外方向に力が負荷された際に、キャップ本体18が外方にラッパ状に広がって、キャップ本体18の上部フランジ30と、蓋部材22の内周側リブ22aとの間のシール面V1が離間して、シール性が低下することになる。
これに対して、この実施例では、図10の拡大図に示したように、キャップ本体18の上部フランジ30と、蓋部材22の内周側リブ22aとの間のシール面V1の位置が、容器本体14の口部16の外壁16bの位置V2より内周側に位置するように形成されている。
これにより、固形物収容容器10に対する、例えば、減圧試験、透湿試験において、容器本体14の口部16の上端部に外方向に力が負荷された際に、図10の矢印で示したように、容器本体14の口部16の上端部に負荷される外方向への力が小さくなって、キャップ本体18の外方へのラッパ状の広がりが小さくなり、キャップ本体18の上部フランジ30と、蓋部材22の内周側リブ22aとの間の高いシール性が確保されることになる。
その結果、減圧試験において、容器本体14内に収容した液体の外部へのリークが発生することがなく、また、透湿試験において、加湿条件下における容器本体14内への透湿がなく、固形物収容容器10としての高い性能を維持することができる。
また、この実施例では、図10の拡大図に示したように、キャップ本体18の上部フランジ30の幅t1を、図11の上部フランジ30の幅t2よりも厚くしている。これにより、上部フランジ30の幅の強度を向上させて、上記のようなキャップ本体18の外方へのラッパ状の広がりを小さくして、キャップ本体18の上部フランジ30と、蓋部材22の内周側リブ22aとの間の高いシール性が確保するように構成している。
なお、この実施例の場合には、成形し易くするために、上部フランジ30に切欠部30bを形成しているが、このような切欠部30bを形成しないで、強度を「向上させて上記のシール性能を向上することも可能である。
さらに、蓋部材22の開閉を容易にするために、キャップ本体18の側壁24の外側には、開閉用凹部26が形成されているとともに、この開閉用凹部26に対応して、蓋部材22には、蓋部材22の一部が外側に突出する開閉用突出片28が形成されている。
また、キャップ本体18の側壁24の内周側には、上方に突出する上部フランジ30が形成されており、この上部フランジ30の外側に、蓋部材22の内側を係止することにより、いわゆるスナップフィットにより、蓋部材22をキャップ本体18に係脱することができるように構成されている。
例えば、この実施例では、図6に示したように、上部フランジ30の外側に形成した係合突設部30aと、蓋部材22の内側に形成した係合突設部22bからなる、いわゆるアンダーカット係止部によって、蓋部材22をキャップ本体18に係脱することができるように構成されている。
なお、このアンダーカット係止部は、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋した際に衝撃を少なくして、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に収容(載置)された固形物Tが落下しないように、図3、図15に示したように、少なくとも、上記のキャップ本体18の側壁24の開閉用凹部26、蓋部材22の開閉用突出片28に対応する位置に設ければよい。
また、図3、図5、図6に示したように、キャップ本体18の案内板部38の上部と蓋部材22の頂板部44の裏面との間に、キャップ本体18に蓋部材22を係止するための係止部が形成されている。
すなわち、後述するキャップ本体18の略ドーム屋根形状の案内板部38の頂部に形成した突設部62に形成した係合突設部62aと、蓋部材22の頂板部44の裏面に突設した突起部64の係合突設部64aからなる、いわゆるアンダーカット係止部によって、蓋部材22をキャップ本体18に係脱することができるように構成されている。
このように構成することによって、キャップ本体18の案内板部38の上部と蓋部材22の頂板部44の裏面との間に、キャップ本体18に蓋部材22を係止するための係止部が形成されているので、蓋部材22をキャップ本体18に強固に固定することができ、上述したような減圧試験、透湿試験におけるリーク、透湿の発生を防止することができる。
さらに、図1、図3〜図5、図7に示したように、キャップ本体18には、固形物Tを取り出すための取り出し用開口部32が形成されている。そして、この取り出し用開口部32の一部を覆うように、キャップ本体18には、略扇形状の上板部34が形成されている。
また、この上板部34の上面には、固形物Tの形状に概略合致した形状、この実施例では、略円形形状の収容用凹部36が形成されている。
さらに、図1に示したように、キャップ本体18には、取り出し用開口部32の上方を覆うように、略ドーム屋根形状の案内板部38が形成されており、この案内板部38には、取り出し用開口部32の上方において、上板部34の方向に向かって上方に傾斜した案内面40が形成されている。
また、図1、図2、図5に示したように、これらの上板部34と案内板部38との間には、固形物取り出し用開口部32に連通した進入用開口部42が形成されている。
一方、図1、図3に示したように、蓋部材22には、蓋部材22を閉蓋した際にキャップ本体18の上板部34の上方に位置する頂板部44の裏面に、上板部34の収容用凹部36に対応するように案内溝部46が形成されている。
この案内溝部46の形状は、先端側に向かって暫時幅が狭くなった形状で、丁度その先端部46aに、1個の固形物Tが侵入することができるような略楕円形状となっている。この場合、図3に示したように、案内溝部46の先端部46aに、1個の固形物Tの半分以上、好ましくは、2/3以上が侵入する形状とするのが望ましい。
さらに、図5に示したように、キャップ本体18の上板部34が、進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48を備えている。
なお、この場合、後述するように、固形物Tが、収容用凹部36内に確実に収容(載置)されるためには、図5に示したように、傾斜角度αは、特に限定されるものではなく、固形物Tの種類などに応じて適宜設定すれば良く、例えば、ころがりにくい素錠や裸錠がころがり落ちる程度に設定するのが望ましい。
また、収容用凹部36の凹部の深さは、固形物Tが、収容用凹部36内に確実に収容(載置)されるためには、固形物Tの厚さの2/3以上の深さとするのが望ましい。
すなわち、図13に示したように、固形物Tの厚さの2/3よりも小さい場合には、被取り出し固形物Tを上板部34の上面に形成された収容用凹部36内に確実に収容(捕捉)することができない。
このため、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に収容(載置)された固形物Tを計量、取り出しするために、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋する際に、図13の矢印で示したように、固形物Tが、蓋部材22の開蓋の衝撃で、収容用凹部36から滑り落ちるおそれがある。
これに対して、図5、図13に示したような構成することによって、上板部34の上面に形成された収容用凹部36の深さが、固形物Tの厚さの2/3以上である場合には、固形物Tを収容用凹部36内に確実に収容(捕捉)することができる。
従って、収容用凹部36上に収容(載置)された固形物Tを計量、取り出しするために、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋する際に、収容用凹部36上に収容(載置)された固形物Tが、蓋部材22の開蓋の衝撃で、収容用凹部36から滑り落ちるのを効果的に防止することができる。
なお、この実施例では設けられていないが、図3の点線に示したように、収容用凹部36の進入用開口部42側の縁部に、落下防止突設部50が形成されているのが望ましい。
このように構成することによって、後述するように、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に所定量の固形物Tが、落下防止突設部50によって、確実に収容(載置)される。
しかも、いったん収容用凹部36内に収容(載置)された固形物Tが、落下防止突設部50によって、例えば、開蓋などの振動などで不用意に、収容用凹部36から飛び出して、進入用開口部42を介して、容器本体内部に落下するのを防止することができる。
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
また、図4、図5に示したように、キャップ本体18の上板部34の下面には、進入用開口部42に向かって上方に傾斜した案内傾斜面52を備えている。この場合、案内傾斜面52が、所定間隔離間して配置された複数の傾斜リブ54から形成されている。
すなわち、この実施例の場合には、上板部34の端部34aに対して、直角な方向に所定間隔離間して形成された複数の傾斜リブ54から形成されている。
このような複数の傾斜リブ54により案内傾斜面52を形成するので、軽量化が図れることになる。
なお、この場合、後述するように、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18の上板部34の下面に形成された案内傾斜面52に沿って、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に移動し易くされるためには、図5に示したように、傾斜角度βは、特に限定されるものではなく、固形物Tの種類などに応じて適宜設定すれば良く、例えば、ころがりにくい素錠や裸錠がころがり落ちる程度に設定するのが望ましい。
また、図1、図4〜図5に示したように、容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の、例えば、乾燥剤などの固形物Aが、進入用開口部42を介して通過するのを阻止するための板形状の通過阻止部材56が、案内板部38の下面に下方に立設されている。
この場合、図5に示したように、通過阻止部材56の基端部56aから通過阻止部材56の先端部56bまで、通過阻止部材56の取り出し用開口部32の側の端部56cが、直線状に鉛直方向に垂下するように形成されている。
すなわち、図5に示したように、通過阻止部材56の基端部56aから上板部34の端部34aまでの空隙S1の幅T1が、通過阻止部材56の先端部56bから上板部34の端部34aまでの空隙S2の幅T2よりも狭く形成されている場合には、図13のDの点線で示したように、段差部56dに固形物Tが引っ掛かり詰まる状態が生じるおそれがある。
これに対して、この実施例の場合では、図5に示したように、通過阻止部材56の基端部56aから上板部34の端部34aまでの空隙S1の幅T1が、通過阻止部材56の先端部56bから上板部34の端部34aまでの空隙S2の幅T2が同じになる。
従って、図5に示したように、通過阻止部材56の取り出し用開口部32の側の端部56cが、直線状に鉛直方向に垂下するように形成されているので、通過阻止部材56の取り出し用開口部32の側の端部56cと上板部34の取り出し用開口部32の開口端32aとの間に、図5の点線のDと矢印で示したように、被取り出し固形物Tがどのような姿勢でも、被取り出し固形物Tが通過するために十分な間隙が形成されていることになる。
これにより、通過阻止部材56とキャップ本体18の上板部34の取り出し用開口部32の開口端32aとの間に、被取り出し固形物Tが詰まらない状態となっている。
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
また、この実施例では、図1、図3、図5、図6〜図7に示したように、蓋部材22を閉蓋した際にキャップ本体18の上板部34の上方に位置するように、この実施例では、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成した案内溝部46内に、下方に垂下するように、リブ板形状の略アーチ形状の案内リブ66が設けられている。
すなわち、蓋部材22を閉蓋した際にキャップ本体18の上板部34の上方に位置するように案内リブ66が設けられているので、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻した際に、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に収容(載置)されなかった余分な固形物Tが、図14の矢印に示したように、この案内リブ66を介して案内され、左右に流れることになる。
これにより、余分な固形物Tが、通過阻止部材56に当接することがないので、通過阻止部材56とキャップ本体18の上板部34の取り出し用開口部32の開口端32aとの間に、余分な固形物Tが詰まることがなく、余分な固形物Tを取り出し用開口部32を介して容器本体14内に戻すことが可能となる。
また、蓋部材22を閉蓋した際にキャップ本体18の上板部34の上方に位置するように案内リブ66が設けられているので、所定量の固形物を、計量、取り出しする際に、蓋部材22をキャップ本体18に閉蓋して、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にした際に、図15の矢印に示したように、取り出し用開口部32を通過した固形物Tが、この案内リブ66を介して案内され、左右に流れることになる。
これにより、被取り出し固形物Tが、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成した案内溝部46に案内されて、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36の丁度上方に、1個の固形物Tが位置することになる。
この状態で、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に、所定量(1個の)の固形物Tが確実に収容(載置)されることになる。
さらに、取り出し用開口部32を通過した固形物Tが、この案内リブ66を介して案内され、左右に流れるので、図17の点線に示したように、複数の(2個の)固形物Tが、縦に収容用凹部36内に入り込むのを防止することができる。
ところで、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に収容(載置)された固形物Tを計量、取り出しするために、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋する際に、収容用凹部36上に収容(載置)された固形物Tが、蓋部材の開蓋の衝撃で、収容用凹部36から滑り落ちるおそれがある。
しかしながら、図16の矢印に示したように、本発明の固形物収容容器10によれば、案内リブ66がキャップ本体18の上板部34の上方に位置するので、衝撃や振動や発生した際にも、案内リブ66によって固形物Tが収容用凹部36内で弾むのを抑制することができ、固形物Tが、収容用凹部36から滑り落ちるのを効果的に防止することができる。
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量(1個の)の固形物Tを計量して取り出すことができることになる。
この実施例の場合には、前述したように、案内リブ66が、蓋部材22を閉蓋した際にキャップ本体18の上板部34の上方に位置する蓋部材22の頂板部44の裏面に形成されている。
このように構成することによって、案内リブ66が、蓋部材22を閉蓋した際にキャップ本体18の上板部34の上方に位置する蓋部材22の頂板部44の裏面に形成すれば良いので、複雑な構成でなく、簡単な構成となる。
しかも、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋して、収容用凹部36上に収容(載置)された所定量の固形物Tを取り出す際に、案内リブ66が邪魔にならず、被取り出し固形物Tを確実に取り出すことができる。
なお、この場合、案内リブ66が、蓋部材22を閉蓋した際にキャップ本体18の上板部34の上方に収容用凹部36に対応する位置になるように、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成されているのが望ましい。
また、案内リブ66の先端が、R部66aを有するようにするのが、このR部66aを介して、前述したように被取り出し固形物Tが、この案内リブ66を介して案内され、左右に流れるようにする効果を促進することができるので望ましい。
なお、図18に示したように、案内リブ66が、通過阻止部材56の延長上の位置に形成されているのが望ましい。
このように案内リブ66が、通過阻止部材56の延長上の位置に形成されているので、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻した際に、図14の矢印に示したように、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に収容(載置)されなかった余分な固形物Tが、この案内リブ66を介して案内され、左右に流れることになる。
そして、案内リブ66を介して案内され、左右に流れた状態で、図14の矢印に示したように、その流路には、通過阻止部材56が位置しないことになるので、余分な固形物Tは、通過阻止部材56に当接することがなく、通過阻止部材56とキャップ本体18の上板部34の取り出し用開口部32の開口端32aとの間に、余分な固形物Tが詰まることがなく、余分な固形物Tを取り出し用開口部32を介して容器本体14内に戻すことが可能となる。
なお、この実施例では、案内リブ66の先端が、蓋部材22の下端より下方には突出しないように形成したが、後述する実施例2に示したように、案内リブ66の先端が、蓋部材22の下端より下方に突出するようにしても良い。
また、案内リブ66を、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、蓋部材22と一体成形により一体的に形成したり、別部材である案内リブ66を、圧入、接着などによって蓋部材22の頂板部44の裏面に形成しても良い。
さらに、この実施例では、図3、図6〜図7、図19に示したように、上板部34の取り出し用開口部32の開口端32aには、容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物が、取り出し用開口部32を介して通過するのを阻止するために、一定間隔離間して複数の(この実施例では、2個の)突設爪部68が、取り出し用開口部32の方向に突設するように形成されている。
なお、この実施例の場合には、傾斜リブ54を取り出し用開口部32を方向に延設することによって、突設爪部68を形成しているが、何らこれに限定されるものではない。
すなわち、図20の矢印に示したように、突設爪部68が形成されていない場合には、容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物A(例えば、乾燥剤)の寸法が小さい場合には、容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが、取り出し用開口部32を介して通過してしまうことがある。
これに対して、図3、図6〜図7、図19に示したように、上板部34の進入用開口部42の開口端部に突設爪部68が、取り出し用開口部32の方向に突設するように形成されている。
これによって、上板部34の取り出し用開口部32の開口端32aに、突設爪部68が進入用開口部42の方向に突設するように形成されているので、取り出し用開口部32の寸法幅が突設爪部68の分だけ小さくなるので、容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが、取り出し用開口部32を介して通過するのをより効果的に阻止することができる。
なお、突設爪部68の形状、数、配置位置は、特に限定されるものではなく、被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物が、取り出し用開口部32を介して通過するのを阻止することができれば適宜変更可能である。
また、図3〜図5に示したように、案内板部38の先端部分38aと、上板部34の端部34aとの間には、間隙S3が形成されている。
しかしながら、図示しないが、案内板部38の先端部分38aを、上板部34の方向に延設して、案内板部38の先端部分38aと、上板部34の端部34aとの間に間隙S3が存在しないようにして、固形物収容容器10の使用者が、この間隙S3を見て、後述するように、固形物Tの計量取り出し操作をせずに、連続的な固形物Tの取り出しをしないようにすることもできる。
このように構成される本発明の固形物取り出し用キャップ12を備えた固形物収容容器10の使用方法について、以下に説明する。
先ず、図6に示したように、予め、容器本体14に所定の量の固形物Tを充填しておき、キャップ本体18の雌ネジ24aを、容器本体14の口部16の雄ネジに螺合することによって、固形物取り出し用キャップ12を、容器本体14の口部16に装着しておく。
そして、図7に示したように、所定量の固形物を、計量、取り出しする際には、蓋部材22をキャップ本体18に閉蓋して、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にする。
これにより、図7の矢印で示したように、容器本体14内に収容された、例えば、錠剤などの固形物Tが、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に案内され、案内面40に沿って、上板部34と案内板部38との間に形成された進入用開口部42の方向に移動する。
この場合、キャップ本体18の上板部34の下面に、進入用開口部42に向かって上方に傾斜した案内傾斜面52を備えているので、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18の上板部34の下面に形成された案内傾斜面52に沿って、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に移動し易くなる。
これにより、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に案内され、案内面40に沿って、上板部34と案内板部38との間に形成された進入用開口部42の方向に移動し易くなる。
そして、進入用開口部42を通過した固形物Tは、図15の矢印に示したように、取り出し用開口部32を通過した被取り出し固形物Tが、この案内リブ66を介して案内され、左右に流れ、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46に案内されて、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36の丁度上方に、1個の被取り出し固形物Tが位置することになる。
すなわち、案内溝部46の先端部46aに、1個の固形物Tが半分以上、好ましくは、2/3以上が侵入して整列した状態となって、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36の丁度上方に位置することになる。
この状態で、図8に示したように、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻すことによって、図8の矢印で示したように、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に、固形物Tが落下して、所定量(この実施例では、1個の)の固形物Tが収容(載置)されることになる。
この場合、キャップ本体18の上板部34が、進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48を備えるので、固形物Tが、キャップ本体18の上板部34の進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48に案内される。
これにより、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に所定量の固形物が収容(載置)され易くなる。
この際、進入用開口部42を通過し、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46とキャップ本体18の上板部34の上面との間の収容空間S4内に進入する固形物Tは、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46と、キャップ本体18の上板部34に形成された進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48に案内されることになる。従って、一度に固形物Tが集合して堆積されず、中心部に位置する固形物Tの流れが優先されることになる。
また、上板部34に形成された収容用凹部36の進入用開口部42側の縁部36aに、落下防止突設部50が形成されているので、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に所定量の固形物Tが、落下防止突設部50によって、確実に収容(載置)される。
しかも、いったん収容用凹部36内に収容(載置)された固形物Tが、落下防止突設部50によって、例えば、振動などで不用意に、収容用凹部36から飛び出して、進入用開口部42を介して、容器本体14の内部に落下するのを防止することができる。
また、余分に進入用開口部42を通過し、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46とキャップ本体18の上板部34の上面との間の収容空間S4内に進入した固形物Tは、図8の矢印Bで示したように、進入用開口部42を介して、容器本体14の内部に落下することになる。
すなわち、余分に進入用開口部42を通過し、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46とキャップ本体18の上板部34の上面との間の収容空間S4内に進入した固形物Tは、キャップ本体18の上板部34の進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48に沿って滑り落ちて、進入用開口部を介して、容器本体内部に落下し易くなる。
さらに、図1、図4〜図5に示したように、容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の、例えば、乾燥剤などの固形物Aが、進入用開口部42を介して通過するのを阻止するための板形状の通過阻止部材56が、案内板部38の下面に下方に立設されている。
このように構成することによって、案内板部38の下面に下方に立設された通過阻止部材56によって、例えば、乾燥剤などの容器本体に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが、図7の点線で示したように、進入用開口部42を介して通過するのを阻止することができる。
すなわち、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にすることによって、進入用開口部42に侵入しようとする、例えば、乾燥剤などの容器本体に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが、通過阻止部材56によって、進入用開口部42に侵入しようとするのが阻止される。
しかも、図8の矢印Cで示したように、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻した際に、進入用開口部42に侵入しようした被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが、通過阻止部材56によって、容器本体14内に落下し易くなる。
これにより、進入用開口部42を介して誤って通過した、被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aによって、収容用凹部36が覆われて、所期の被取り出し固形物Tが、所定量取り出せない状態になるのを防止することができる。
従って、このような被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが誤って、進入用開口部42を介して通過して取り出されるのを防止することができる。
そして、図5の矢印で示したように、この状態で、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋すれば、収容用凹部36上に収容(載置)された所定量の固形物Tを、例えば、固形物収容容器10を傾けたり、軽く振り出したり、指で摘まんだりすることによって、計量、取り出しすることができる。
一方、連続して固形物Tを取り出すことが必要な場合には、図9の矢印で示したように、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋した状態で、固形物収容容器10を傾けて左右に振ったり(図9(A)参照)、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって(図9(B)参照)、進入用開口部42を介して、連続して固形物Tを取り出すことができる。
従って、簡単な操作でかつ確実に所定の量(この実施例では、1個)の固形物Tを計量して取り出すことができるとともに、連続して固形物Tを取り出すことが必要な場合にも、連続して固形物Tを取り出すことができ、しかも、複雑な構成でなく、コストも低減可能な固形物取り出し用キャップ12およびこれを用いた固形物収容容器10を提供することができる。
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1〜図19に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
上記の実施例1の固形物取り出し用キャップ12では、案内リブ66の先端が、蓋部材22の下端より下方には突出しないように形成したが、図21に示したように、この実施例の固形物取り出し用キャップ12では、案内リブ66の先端が、蓋部材22の下端より下方に突出するように形成されている。
また、この実施例の固形物取り出し用キャップ12では、図21に示したように、案内リブ66の先端が、キャップ本体18の上板部34の進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48に平行な傾斜面70を備えている。収容用凹部36上に収容(載置)されなかった余分な固形物Tに沿って滑り落ちて、進入用開口部を介して、容器本体内部に落下し易くなる。
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1〜図19に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
上記の実施例1の固形物取り出し用キャップ12では、蓋部材22の頂板部44の裏面に下方に垂下するように、案内リブ66が設けられていたが、この実施例の固形物取り出し用キャップ12では、図22〜図24に示したように、案内リブ66が、通過阻止部材56から、キャップ本体18の上板部34の上方まで延設されるように形成されている。
このように構成することによって、案内リブ66が、通過阻止部材56から延設されるように形成すれば良いので、複雑な構成でなく、簡単な構成となる。
しかも、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋して、収容用凹部36上に収容(載置)された所定量の固形物Tを取り出す際に、案内リブ66がキャップ本体18の上板部34の上方に位置した状態のままであるので、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に収容(載置)されなかった余分な固形物Tが、この案内リブ66を介して案内され、左右に流れることになる。
これにより、余分な固形物Tが、通過阻止部材56に当接することがないので、通過阻止部材56とキャップ本体18の上板部34の取り出し用開口部32の開口端32aとの間に、余分な固形物Tが詰まることがなく、余分な固形物Tを取り出し用開口部32を介して容器本体14内に戻すことが可能となる。
なお、この場合、案内リブ66を、通過阻止部材56から、キャップ本体18の上板部34の上方まで延設されるように形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、通過阻止部材56と一体成形により一体的に形成したり、別部材である案内リブ66を、圧入、接着などによって通過阻止部材56に形成しても良い。
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1〜図19に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の固形物取り出し用キャップ12では、図25〜図27に示したように、キャップ本体18に形成された案内板部38の両端に、被取り出し固形物Tの通過を容易にするための切欠部72が形成されている。
このように構成することによって、キャップ本体18に形成された案内板部38の両端に、被取り出し固形物Tの通過を容易にするための切欠部72が形成されているので、被取り出し固形物Tが、切欠部72を介して進入用開口部42を通過しやすくなり、その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物Tを計量して取り出すことができることになる。
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1〜図19に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の固形物取り出し用キャップ12では、図28〜図30に示したように、通過阻止部材56が、キャップ本体18の上板部34の取り出し用開口部32の開口端32aに連結されている。
このように構成することによって、通過阻止部材56によって、例えば、乾燥剤などの容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが、取り出し用開口部32を介して通過して取り出されるのを防止することができる。
しかも、図28の矢印に示したように、通過阻止部材56によって、容器本体14内の固形物Tが、通過阻止部材56を介して左右に案内され、案内リブ66によってそのまま左右に案内されることになるので、被取り出し固形物Tが、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46に案内されて、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36の丁度上方に、1個の被取り出し固形物Tが位置することになる。
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量(1個の)の固形物を計量して取り出すことができることになる。
また、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻した際に、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に収容(載置)されなかった余分な固形物Tが、この案内リブ66を介して案内され、左右に流れ、その状態で、通過阻止部材56を介して左右に案内され、容器本体14内に固形物を確実に戻すことができる。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、上記の実施例では、略円筒形状の容器本体14としたが、角型筒形状の容器などその他の形状の容器本体14とすることができ、これに応じて、本発明の固形物取り出し用キャップ12の形状を適宜変更することができるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、固形物を収容した容器において、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器に適用することができる。
10 固形物収容容器
12 固形物取り出し用キャップ
14 容器本体
16 口部
16b 外壁
18 キャップ本体
20 ヒンジ
22 蓋部材
22a 内周側リブ
22b 係合突設部
24 側壁
24a 雌ネジ
26 開閉用凹部
28 開閉用突出片
30 上部フランジ
30a 係合突設部
30b 切欠部
32 取り出し用開口部
32a 開口端
34 上板部
34a 端部
36 収容用凹部
36a 縁部
38 案内板部
38a 先端部分
40 案内面
42 進入用開口部
44 頂板部
46 案内溝部
46a 先端部
48 傾斜面
50 落下防止突設部
52 案内傾斜面
54 傾斜リブ
56 通過阻止部材
56a 基端部
56b 先端部
56c 端部
56d 段差部
62 突設部
62a 係合突設部
64 突起部
64a 係合突設部
66 案内リブ
66a R部
68 突設爪部
70 傾斜面
72 切欠部
100 錠剤容器
102 キャップ
104 固定部
106 頂板
108 通過孔
110 下部仕切板
112 導入案内面
114 容器本体
116 嵌合凹部
118 開閉蓋部
120 頂板
122 上部仕切り板
124 案内面
126 導入路
A 固形物
S1 空隙
S2 空隙
S3 間隙
S4 収容空間
T 固形物(錠剤)
T1 幅
t1 幅
T2 幅
t2 幅
V1 シール面
V2 位置
α 傾斜角度
β 傾斜角度

Claims (13)

  1. 固形物を収容した容器本体の口部に装着され、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップであって、
    前記容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
    前記キャップ本体に開閉可能に装着される蓋部材とを備え、
    前記キャップ本体が、
    前記固形物を取り出すための取り出し用開口部と、
    前記取り出し用開口部の一部を覆うように、前記キャップ本体に形成された上板部と、
    前記上板部の上面に形成された収容用凹部と、
    前記取り出し用開口部の上方を覆うように、前記キャップ本体に形成され、前記取り出し用開口部の上方において、前記上板部の方向に向かって上方に傾斜した案内面を有する案内板部と、
    前記上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部とを備え、
    前記蓋部材には、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する頂板部の裏面に、前記上板部の収容用凹部に対応する案内溝部が形成され、
    前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記進入用開口部を介して通過するのを阻止するための通過阻止部材が、前記案内板部の下面に下方に立設され、
    前記通過阻止部材と前記キャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、前記被取り出し固形物が詰まらないように、前記通過阻止部材の取り出し用開口部側の端部が、直線状に鉛直方向に垂下するように形成されていることを特徴とする固形物取り出し用キャップ。
  2. 固形物を収容した容器本体の口部に装着され、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップであって、
    前記容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
    前記キャップ本体に開閉可能に装着される蓋部材とを備え、
    前記キャップ本体が、
    前記固形物を取り出すための取り出し用開口部と、
    前記取り出し用開口部の一部を覆うように、前記キャップ本体に形成された上板部と、
    前記上板部の上面に形成された収容用凹部と、
    前記取り出し用開口部の上方を覆うように、前記キャップ本体に形成され、前記取り出し用開口部の上方において、前記上板部の方向に向かって上方に傾斜した案内面を有する案内板部と、
    前記上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部とを備え、
    前記蓋部材には、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する頂板部の裏面に、前記上板部の収容用凹部に対応する案内溝部が形成され、
    前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記進入用開口部を介して通過するのを阻止するための通過阻止部材が、前記案内板部の下面に下方に立設され、
    前記蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置するように案内リブが設けられていることを特徴とする固形物取り出し用キャップ。
  3. 固形物を収容した容器本体の口部に装着され、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップであって、
    前記容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
    前記キャップ本体に開閉可能に装着される蓋部材とを備え、
    前記キャップ本体が、
    前記固形物を取り出すための取り出し用開口部と、
    前記取り出し用開口部の一部を覆うように、前記キャップ本体に形成された上板部と、
    前記上板部の上面に形成された収容用凹部と、
    前記取り出し用開口部の上方を覆うように、前記キャップ本体に形成され、前記取り出し用開口部の上方において、前記上板部の方向に向かって上方に傾斜した案内面を有する案内板部と、
    前記上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部とを備え、
    前記蓋部材には、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する頂板部の裏面に、前記上板部の収容用凹部に対応する案内溝部が形成され、
    前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記進入用開口部を介して通過するのを阻止するための通過阻止部材が、前記案内板部の下面に下方に立設され、
    前記通過阻止部材と前記キャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端との間に、前記被取り出し固形物が詰まらないように、前記通過阻止部材の取り出し用開口部側の端部が、直線状に鉛直方向に垂下するように形成され、
    前記蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置するように案内リブが設けられていることを特徴とする固形物取り出し用キャップ。
  4. 前記案内リブが、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する蓋部材の頂板部の裏面に形成されていることを特徴とする請求項2から3のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
  5. 前記案内リブが、前記通過阻止部材から延設されるように形成されていることを特徴とする請求項2から3のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
  6. 前記案内リブが、前記通過阻止部材の延長上の位置に形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
  7. 前記キャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端には、前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記取り出し用開口部を介して通過するのを阻止するための突設爪部が取り出し用開口部の方向に突設するように形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
  8. 前記キャップ本体と蓋部材との間のシール面の位置が、前記容器本体の口部の位置より内周側に位置するように形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
  9. 前記キャップ本体の案内板部の上部と蓋部材の頂板部の裏面との間に、前記キャップ本体に蓋部材を係止するための係止部が形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
  10. 前記上板部の上面に形成された収容用凹部の深さが、被取り出し固形物の厚さの2/3以上であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
  11. 前記キャップ本体に形成された案内板部の両端に、被取り出し固形物の通過を容易にするための切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
  12. 前記通過阻止部材が、前記キャップ本体の上板部の取り出し用開口部の開口端に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の固形物取り出し用キャップ。
  13. 請求項1から11のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップが装着された固形物収容容器。
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