JP6151236B2 - 雑音抑圧装置、その方法及びプログラム - Google Patents
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Description
雑音抑圧装置には、メインマイクロホンとサブマイクロホンとが搭載される。例えば、雑音抑圧装置は、モバイル端末(小型ノートパソコン・スマートホン・タブレット型端末等)であり、その特性上、筐体が小さく、二つのマイクロホンを所定の間隔以上離すことは難しい。そのため、本実施形態では、雑音はメインマイクロホンとサブマイクロホンにおいて同じ音圧(同程度の音圧)で収音されると仮定する。また、本実施形態では、メインマイクロホンで収音する収音信号に含まれる目的音の音圧が、サブマイクロホンで収音する収音信号に含まれる目的音の音圧よりも大きくなるように、メインマイクロホンとサブマイクロホンとをモバイル端末上に配置する。例えば、通話時において口元近傍に位置するようにメインマイクロホンを配置し、通話時において口元から最も遠く目的音が入りずらい位置になるようにサブマイクロホンを配置する。例えば、メインマイロホンをモバイル端末正面下部や底面に配置し、サブマイクロホンをモバイル端末背面上部や上面に配置する。なお、モバイル端末で通話をする際に通話者が耳を当てる面を正面とし、通話をする際に口元側に位置する部分を下部、口元側の面を底面とする。この前提を元に、音声区間と非音声区間とで適応フィルタの更新量に対して異なる制限をかける制限関数を用いることで、適応フィルタの学習方法を調整し、適応フィルタの安定化と目的音の劣化や音声の歪みを抑え、雑音を抑圧することが本発明のポイントである。
<第一実施形態に係る雑音抑圧装置100>
図1は第一実施形態に係る雑音抑圧装置100の機能ブロック図を、図2はその処理フローを示す。なお、図1の機能ブロック図は処理回路を明示するためのものであって、実際には回路構成は雑音抑圧装置100に内蔵されているものである。
メインマイクロホン101は、目的音と雑音を収音し、第一収音信号d(n)を出力する(S101)。サブマイクロホン102は、目的音と雑音を収音し、第二収音信号x(n)を出力する(S102)。なお、nを時間を表すインデックスとする。雑音抑圧装置100に搭載するメインマイクロホン101とサブマイクロホン102との位置を図3に示す。図3Aは雑音抑圧装置100の正面図を、図3Bは背面図を示す。例えば、メインマイクロホン101及びサブマイクロホン102は、何れも無指向性型のマイクロホンであり、メインマイクロホン101及びサブマイクロホン102のマイクロホン感度の周波数特性は揃っていることとする。ただし、本発明は、メインマイクロホン101及びサブマイクロホン102の特性をこれに限定するものではない。
適応フィルタ部110は、第二出力信号x(n)と誤差信号e(n)とを受け取り、第二収音信号x-(n)に適応フィルタh-(n)を用いてフィルタリングを行い(S110)、フィルタリング後信号h-H(n)x-(n)を求め、出力する。ただし、h-(n)=[h0(n),h1(n),…,hM-1(n)]T、x(n)=[x(n),x(n-1),…,x(n-M+1)]Tとし、Tは転置を、Hは複素共役転置を表す。適応フィルタh-(n)は畳み込み演算を行うため、タップサイズMの長さをもち、第二収音信号x-(n)を演算に用いる。
e(n)=d(n)-h-H(n)x-(n) (1)
なお、適応フィルタh-(n)は逐次的に更新を行う。通常のNLMSでは、更新式は以下を用いる。
減算部120は、第一収音信号d(n)とフィルタリング後信号h-H(n)x-(n)とを受け取り、その差分d(n)-h-H(n)x-(n)を誤差信号e(n)として求め(S120)、出力する。
フィルタ設計部130は、第二収音信号x(n)と誤差信号e(n)とを受け取り、減算部120で消し残った雑音成分を抑圧するフィルタGを設計し(S130)、出力する。
(参考文献1)丹羽健太、日岡裕輔、小林和則、鎌土記良、「雑音下での音声認識率向上を目的としたマイクロホンアレイの実装」、日本音響学会講演論文集、2014年、pp.717-718
スペクトルフィルタ部140は、誤差信号e(n)とフィルタGとを受け取り、フィルタGを用いて、誤差信号e(n)に対してフィルタリングを行う(S140)。誤差信号e(n)に含まれる消し残った雑音成分を抑圧するために、ポストフィルタG(ω)を掛け合わせる。
Y(ω,τ)=G(ω)E(ω,τ) (9)
最後に、Y(ω,τ)を逆高速フーリエ変換(IFFT)することで、出力信号y(n)を得る。
このような構成により、新たにVAD(voice activity detection)などの装置を必要とせずに、劣化や音声の歪みを抑え、雑音を抑圧することができる。本実施形態では、スマートフォンに搭載された二つのマイクロホンを利用して雑音抑圧を行う際に、音声区間、雑音区間ごとに制限関数によって適応フィルタの更新の速度量を変化させる。これにより、音声区間での誤った方向へのフィルタ学習を抑制し、2つのマイクロホンへ同等の音圧で収音される雑音のみを消すフィルタを作成することができる。また、音声区間でのフィルタ学習を緩和する事で、音声の抑圧を防ぎ、フィルタの安定化を図ることが可能となる。
本実施形態では、β<-1、β>1において、フィルタの更新量を制限しているが、β<-a、β>aにおいてフィルタの更新量を制限してもよい。aの値はa> 0とする。例えば、式(6)を以下の式に置き換えてもよい。
本発明は上記の実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
また、上記の実施形態及び変形例で説明した各装置における各種の処理機能をコンピュータによって実現してもよい。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記各装置における各種の処理機能がコンピュータ上で実現される。
Claims (7)
- 第一収音信号に含まれる雑音成分を第二収音信号を用いて抑圧する雑音抑圧装置であって、
前記第二収音信号に適応フィルタを用いてフィルタリングを行い、フィルタリング後信号を求める適応フィルタ部と、
前記第一収音信号と、前記フィルタリング後信号との差分を誤差信号として求める減算部とを含み、
前記適応フィルタ部において、前記誤差信号と前記第二収音信号とを用いて、誤差信号が最小となるように逐次的に前記適応フィルタを更新し、前記第二収音信号に対する前記誤差信号の割合である誤差割合の絶対値が所定の閾値以下の場合には、前記誤差割合に対する単調増加関数に基づく第1更新量により前記適応フィルタを更新し、前記誤差割合の絶対値が所定の閾値より大きい場合には、前記誤差割合に対して前記第1更新量よりも増加量が小さい単調増加関数に基づく第2更新量により前記適応フィルタを更新する、
雑音抑圧装置。 - 請求項1の雑音抑圧装置であって、
前記第一収音信号は、目的音を収音するために配置された第一マイクロホンで収音した信号であり、
前記第二収音信号は、前記第一収音信号に含まれる周囲雑音と相関性のある周囲雑音を収音するために配置された第二マイクロホンで収音した信号である、
雑音抑圧装置。 - 請求項1の雑音抑圧装置であって、
前記第一収音信号は、発話者の口元に配置された第一マイクロホンで収音した信号であって、前記発話者の発話である目的音と周囲雑音とを収音した信号であり、
前記第二収音信号は、その第二収音信号に含まれる目的音の音圧が、前記第一収音信号に含まれる目的音の音圧はよりも小さく、かつ、その第二収音信号に含まれる雑音の音圧が、前記第一収音信号に含まれる雑音の音圧と同程度となるように配置された第二マイクロホンで収音した信号である、
雑音抑圧装置。 - 請求項1から請求項3の何れかの雑音抑圧装置であって、
前記所定の閾値をa>0とし、前記誤差割合をβとし、前記第1更新量または前記第2更新量をf(β)とし、時刻を表すインデックスをnとし、前記適応フィルタのフィルタ係数のフィルタ長をMとし、時刻nにおける前記フィルタ係数をh-(n)=[h(n),h(n-1),…,h(n-M+1)]とし、適応定数をμとし、時刻nにおける前記第二収音信号をx(n)とし、x-(n)=[x(n),x(n-1),…,x(n-M+1)]とし、前記第二収音信号x-(n)のノルムを||x-(n)||とし、時刻nにおける誤差信号をe(n)とし、Lを1より大きい実数とし、前記適応フィルタの更新式は、
であり、
または、
である、
雑音抑圧装置。 - 第一収音信号に含まれる雑音成分を第二収音信号を用いて抑圧する雑音抑圧方法であって、
適応フィルタ部が、前記第二収音信号に適応フィルタを用いてフィルタリングを行い、フィルタリング後信号を求める適応フィルタステップと、
減算部が、前記第一収音信号と、前記フィルタリング後信号との差分を誤差信号として求める減算ステップとを含み、
前記適応フィルタステップにおいて、前記誤差信号と前記第二収音信号とを用いて、誤差信号が最小となるように逐次的に前記適応フィルタを更新し、前記第二収音信号に対する前記誤差信号の割合である誤差割合の絶対値が所定の閾値以下の場合には、前記誤差割合に対する単調増加関数に基づく第1更新量により前記適応フィルタを更新し、前記誤差割合の絶対値が所定の閾値より大きい場合には、前記誤差割合に対して前記第1更新量よりも増加量が小さい単調増加関数に基づく第2更新量により前記適応フィルタを更新する、
雑音抑圧方法。 - 請求項5の雑音抑圧方法であって、
前記第一収音信号は、目的音を収音するために配置された第一マイクロホンで収音した信号であり、
前記第二収音信号は、前記第一収音信号に含まれる周囲雑音と相関性のある周囲雑音を収音するために配置された第二マイクロホンで収音した信号である、
雑音抑圧方法。 - 請求項1から請求項4の何れかの雑音抑圧装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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