<実施の形態1>
<構成要素>
図1は、本発明の実施の形態1に係るプラント監視装置の構成を模式的に示すブロック図である。図1に示すプラント監視装置は、監視画面記憶部11と、監視タグ抽出部12と、過去データ記憶部13と、注目タグ入力部14と、ブレークポイント抽出部15と、画面再生制御部16と、監視画面描画部17とを備えている。
監視画面記憶部11は、監視タグを含む表示情報を格納している。過去データ記憶部13は、監視対象の機器を監視して得られた監視データと、当該監視データが得られた時刻とを保存する。以下、過去データ記憶部13に保存された監視データを「過去データ」と記すこともある。
監視画面描画部17は、監視画面記憶部11に格納された表示情報と、監視データとに基づいて監視画面の描画を行い、当該描画によって監視画面が表示される。本実施の形態1では、監視画面の描画に使用される監視データは過去データであり、監視画面描画部17は、画面再生制御部16から再生時刻が通知(送信)されるタイミングで、監視画面の描画を行う。
監視タグ抽出部12は、上記監視画面上に割り付けられている監視タグを表示情報から抽出する。注目タグ入力部14は、監視タグ抽出部12で抽出された監視タグの中から、特定の監視タグを指定するための指定操作(入力)を外部から受け付け、当該指定操作によって特定の監視タグを指定する。
ブレークポイント抽出部15は、過去データ記憶部13に保存された監視データと、注目タグ入力部14で指定された特定の監視タグとに基づいて、特定の監視タグに対応する監視データが変化した時刻を抽出する。画面再生制御部16は、監視画面描画部17の描画による監視画面の再生を制御する。その制御の一つとして、画面再生制御部16は、監視画面描画部17の描画による監視画面の再生を、ブレークポイント抽出部15で抽出された時刻で停止する。
図2は、本実施の形態1に係るプラント監視装置を実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。図2では、プラント監視装置に備わるコンピュータが示されており、当該コンピュータは、キーボード101、マウス102、マイクロプロセッサ103、HDD(Hard Disk Drive)104、RAM(Random Access Memory)105、ROM(Read Only Memory)106、グラフィックチップ107、フレームバッファ108及びディスプレイ(モニタ)109を備えている。
上述した監視画面記憶部11、監視タグ抽出部12、過去データ記憶部13、注目タグ入力部14、ブレークポイント抽出部15、画面再生制御部16及び監視画面描画部17は、それぞれの機能に対応したプログラムが、HDD104またはRAM105とROM106等の記憶領域に格納され、これらのプログラムをマイクロプロセッサ103(コンピュータ)が実行することで実現されている。なお、注目タグ入力部14及びブレークポイント抽出部15は、キーボード101及びマウス102も用いることによって実現されている。また、監視画面描画部17は、グラフィックチップ107、フレームバッファ108及びディスプレイ109も用いることによって実現されている。
<内部処理>
図3は、監視画面記憶部11に格納されている表示情報の一例を示す図である。監視画面記憶部11には、表示情報として、監視画面を構成するシンボルの情報がテキスト形式で格納されている。ただし、表示情報は、例えばバイナリ形式など他の形式で格納されてもよい。表示情報(シンボルの情報)には、シンボルの形状を示す種別、位置、サイズ及びシンボルを表示する色を示す表示色、シンボルに関連付けられている監視タグなどが含まれる。表示情報に監視タグが含まれている場合、監視画面描画部17の描画による監視画面上に、当該監視タグが割り付けられることによって、当該監視タグに対応する監視データ値が描画(表示)される。図3には、3つのシンボルの情報、すなわち2つの矩形のシンボルA,Cと1つの丸型のシンボルBとの情報が明示されている。この図3の例では、シンボルAの情報は「機器1電流値」という監視タグを含み、シンボルBの情報は「機器2開閉状態」という監視タグを含んでいるが、シンボルCの情報は監視タグを含んでいない。
図4は、本実施の形態1に係る監視タグ抽出部12の動作を示すフローチャートである。なお、上述のプログラム(プラント監視プログラム)が、以下に説明する図4及びその他のフローチャートに示される動作を、上記コンピュータに実行させる。
まず、ステップS1にて、監視タグ抽出部12は、監視画面記憶部11から表示情報を読み込む(取得する)。
ステップS2にて、監視タグ抽出部12は、当該表示情報において、次のステップS3で取得されていないシンボルがあるか否かを判定する。当該シンボルがあると判定した場合にはステップS3に進み、当該シンボルがないと判定した場合には動作を終了する。
ステップS3にて、監視タグ抽出部12は、表示情報に含まれるシンボルのうち、取得していないシンボルを一つ取得する。
ステップS4にて、監視タグ抽出部12は、当該取得した一つのシンボルに監視タグが関連付けられているか否か(割り付けられているか否か)を判定する。関連付けられていると判定した場合にはステップS5に進み、関連付けられていないと判定した場合にはステップS2に戻る。
ステップS5にて、監視タグ抽出部12は、関連付けられていると判定した監視タグを表示情報から抽出し、当該監視タグを監視タグ一覧に登録(追加)する。その後ステップS2に戻る。
図5は、監視タグ抽出部12によって作成される監視タグ一覧の一例を示す図である。監視タグ抽出部12が、図3に示した表示情報に対して図4に示した動作を行うことによって、図5に示すような監視タグが並んだ形式の監視タグ一覧が作成される。なお、図5には、図3に示したシンボルAの監視タグ「機器1電流値」、及び、シンボルBの監視タグ「機器2開閉状態」だけでなく、図3には明示されていないシンボルの監視タグ「機器3電流値」も示されている。
図6は、過去データ記憶部13に保存されている情報の一例を示す図である。過去データ記憶部13は、外部(監視対象の機器側)から入力された監視データを保存しており、監視データの名称を示す監視データ名と、監視データが得られた時刻と、監視データ値とがバイナリ形式で保存されている。たたし、これらの情報は、例えばテキスト形式及びRDB(Relational Database)などを用いて保存してもよい。監視データ値には、例えば電流値などの即値の他に、欠測などの状態値を保存してもよい。
図7は、本実施の形態1に係る注目タグ入力部14の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS11にて、注目タグ入力部14は、監視タグ抽出部12で作成された監視タグ一覧を読み込む(取得する)。
ステップS12にて、注目タグ入力部14は、監視タグ一覧のうち注目する特定の監視タグを指定するための指定操作を受け付ける。監視タグの指定は、例えばプラント監視装置のユーザから指定操作を受け付け、当該指定操作に応じて特定の監視タグを指定する。なお、特定の監視タグは複数指定されてもよい。
ステップS13にて、注目タグ入力部14は、指定された特定の監視タグを注目タグ一覧に登録(追加)する。その後処理を終了する。
以上のような本実施の形態1によれば、プラント監視装置のユーザが、監視タグ一覧から特定の監視タグを指定する操作を行うことによって注目タグ一覧が作成される。ただし、これに限ったものではなく、例えば、ユーザからの操作がなくても、監視タグ一覧に含まれる全ての監視タグが、特定の監視タグとして指定されることによって、注目タグ一覧が作成されてもよい。
図8は、注目タグ入力部14によって作成される注目タグ一覧の一例を示す図である。注目タグ入力部14が図7に示した動作を行うことによって、図8に示すような監視タグが並んだ形式の注目タグ一覧が作成される。なお、図8には、図5に示した監視タグ一覧(「機器1電流値」、「機器2開閉状態」及び「機器3電流値」)から、「機器1電流値」のみが指定された場合に作成される注目タグ一覧が示されている。
図9は、本実施の形態1に係るブレークポイント抽出部15の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS21にて、ブレークポイント抽出部15は、注目タグ入力部14で作成された注目タグ一覧を読み込む(取得する)。
ステップS22にて、ブレークポイント抽出部15は、再生開始時刻STと再生終了時刻ETとを指定する。これらの時刻の指定は、本実施の形態1では、入力装置(例えばキーボード101及びマウス102など)が、プラント監視装置のユーザから指定操作を受け付けることによって行われる。しかしこれに限ったものではなく、例えば、例えば、ユーザからの操作がなくても、ブレークポイント抽出部15は、過去データ記憶部13に保存されている過去データの全時刻を参照し、最も古い時刻を再生開始時刻STに、最も新しい時刻を再生終了時刻ETに設定してもよい。
ステップS23にて、ブレークポイント抽出部15は、注目タグ一覧において、次のステップS24で取得されていない監視タグがあるか否かを判定する。当該監視タグがあると判定した場合にはステップS24に進み、当該監視タグがないと判定した場合には動作を終了する。
ステップS24にて、ブレークポイント抽出部15は、注目タグ一覧に含まれる監視タグのうち、取得していない監視タグを一つ取得する。
ステップS25にて、ブレークポイント抽出部15は、当該取得した監視タグを検索タグSTAGに設定する。
ステップS26にて、ブレークポイント抽出部15は、当該検索タグSTAGに対応する監視データの変化検出処理を実行する。その後ステップS23に戻る。
図10は、本実施の形態1に係るブレークポイント抽出部15の動作のうち、ステップS26の変化検出処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS31にて、ブレークポイント抽出部15は、ステップS22で指定された再生開始時刻STを検索時刻Tに設定する。
ステップS32にて、ブレークポイント抽出部15は、検索タグSTAGに対応する監視データのうち、検索時刻Tの監視データ値を、過去データ記憶部13から読み込む(取得する)。すなわち、ブレークポイント抽出部15は、検索タグSTAG及び検索時刻Tに対応する過去データ値を読み込む(取得する)。
ステップS33にて、ブレークポイント抽出部15は、当該取得した監視データ値を現在値CVに格納(設定)する。
ステップS34にて、ブレークポイント抽出部15は、検索時刻Tが再生開始時刻STと等しいか否かの判定を行い、等しいと判定した場合にはステップS35に進み、等しくないと判定した場合にはステップS36に進む。
ステップS35にて、ブレークポイント抽出部15は、現在値CVを前回値BVに格納(設定)する。その後ステップS36に進む。
ステップS36にて、ブレークポイント抽出部15は、現在値CVと前回値BVとが等しいか否かを判定する。等しくないと判定した場合にはステップS37に進み、等しいと判定した場合にはステップS38に進む。
ステップS37にて、ブレークポイント抽出部15は、検索時刻Tをブレークポイント一覧に登録(追加)する。その後ステップS38に進む。
ステップS38にて、ブレークポイント抽出部15は、検索時刻Tに、予め定められた時間単位を追加する。以下では、予め定められた時間単位は1秒であるものとして説明する。
ステップS39にて、ブレークポイント抽出部15は、検索時刻Tが、再生終了時刻ETと等しいか、または、再生終了時刻ETよりも新しい時刻であるか否かの判定を行う。検索時刻Tが、再生終了時刻ETと等しい、または、再生終了時刻ETよりも新しい時刻であると判定した場合には処理を終了し、そうでない場合にはステップS32に戻る。
図11は、ブレークポイント抽出部15によって作成されるブレークポイント一覧の一例を示す図である。ブレークポイント抽出部15が図9及び図10に示した動作を行うことによって、図11に示すような、監視データ値が変化する時刻(検索時刻)が並んだ形式のブレークポイント一覧が作成される。この図11に示すブレークポイント一覧には、図6に示した機器1電流値に関する監視データ値が2.0[A]から1.9[A]に変化した時刻「10:00:02」が含まれている。
図12は、本実施の形態1に係る画面再生制御部16の動作を示すフローチャートである。
まずステップS41にて、画面再生制御部16は、ブレークポイント抽出部15で指定された再生開始時刻STと再生終了時刻ETとを取得する。
ステップS42にて、画面再生制御部16は、当該再生開始時刻STを再生時刻RTに設定する。
ステップS43にて、画面再生制御部16は、ブレークポイント抽出部15で作成されたブレークポイント一覧に再生時刻RTがあるか否か、すなわち再生時刻RTと一致する時刻がブレークポイント一覧にあるか否かを判定する。当該時刻があると判定した場合には動作を終了し、当該時刻がないと判定した場合にはステップS44に進む。
ステップS44にて、画面再生制御部16は、再生時刻RTを監視画面描画部17に通知する。後述するように、監視画面描画部17は、再生時刻RTの通知を受け取ると監視画面を描画する。したがって、画面再生制御部16は、再生時刻RTを監視画面描画部17に通知することによって、監視画面描画部17の描画(更新)による監視画面を再生する。
ステップS45にて、画面再生制御部16は、再生時刻RTに1秒(予め定められた時間単位)を追加する。
ステップS46にて、画面再生制御部16は、再生時刻RTが、再生終了時刻ETと等しいか、または、再生終了時刻ETよりも新しい時刻であるか否かの判定を行う。再生時刻RTが、再生終了時刻ETと等しい、または、再生終了時刻ETよりも新しい時刻であると判定した場合には処理を終了し、そうでない場合にはステップS43に戻る。
以上のステップS41〜S46の動作により、再生時刻RTが、ブレークポイント一覧の時刻と一致しない限り、再生時刻RTが監視画面描画部17に通知され続けることになる。
図13は、本実施の形態1に係る監視画面描画部17の動作を示すフローチャートである。
まずステップS51にて、監視画面描画部17は、監視画面記憶部11から表示情報を読み込む(取得する)とともに、過去データ記憶部13から過去データを読み込む(取得する)。
ステップS52にて、監視画面描画部17は、当該表示情報において、次のステップS53で取得されていないシンボルがあるか否かを判定する。当該シンボルがあると判定した場合にはステップS53に進み、当該シンボルがないと判定した場合には動作を終了する。
ステップS53にて、監視画面描画部17は、表示情報に含まれるシンボルのうち、取得していないシンボルを一つ取得する。
ステップS54にて、監視画面描画部17は、当該取得したシンボルに監視タグが関連付けられているか否かを判定する。関連付けられていると判定した場合にはステップS55に進み、関連付けられていないと判定した場合にはステップS56に進む。
ステップS55にて、監視画面描画部17は、ステップS51で読み込んだ過去データのうち、検索タグSTAGに対応する過去データ値であり、かつ、画面再生制御部16から通知された再生時刻RTの過去データ値を取得する。
ステップS56にて、監視画面描画部17は、当該取得した過去データ値と、ステップS53で取得した一つのシンボルの情報とに基づいて、監視画面の描画を行う。本実施の形態1では、シンボルの情報には、シンボルの種別、位置及びサイズが含まれており、監視画面描画部17は、シンボルの情報に基づいてシンボルの描画を行う。
以上のステップS51〜56の動作により、画面再生制御部16から再生時刻が通知される限り、監視画面描画部17の描画による監視画面の再生が継続される。そして、画面再生制御部16から再生時刻が通知されなくなった場合、つまり、再生時刻がブレークポイント抽出部15で抽出された時刻に達した場合に、監視画面描画部17の描画による監視画面の再生が停止する。
<動作事例>
以下、本実施の形態1に係るプラント監視装置によって、プラント監視装置のユーザが、過去データに関する監視画面(例えば過去データを示す監視画面)を閲覧する動作事例について説明する。なお、ここでは、プラント監視装置は、監視タグの選択操作(ステップS12)と、再生開始時刻及び再生終了時刻の指定操作(ステップS22)とをユーザから受け付けることが可能に構成されているものとする。
例えば、監視画面描画部17は、監視画面に割り付けられた監視タグ一覧を表示し、注目タグ入力部14は、ユーザによって特定の監視タグを選択(指定)する操作を受け付ける。ただし、これに限ったものではなく、例えば、注目タグ入力部14が例えばタッチパネル付き表示装置などで構成されている場合には、注目タグ入力部14によって監視タグ一覧が表示されてもよい。
ブレークポイント抽出部15は、過去データ記憶部13で記憶されている監視データの最も古い時刻から最も新しい時刻までの間の一つの時刻を、再生開始時刻として特定する指定操作をユーザから受け付ける。
ブレークポイント抽出部15は、過去データ記憶部13で記憶されている監視データの上記指定された再生開始時刻から最も新しい時刻までの間の一つの時刻を、再生終了時刻として特定する指定操作をユーザから受け付ける。
以上のことを前提として、以下、本実施の形態1に係るプラント監視装置の動作事例について詳細に説明する。
<手順P1:プラント監視装置の起動>
ユーザがプラント監視装置を起動する。
<手順P2:監視タグの抽出>
監視タグ抽出部12が、監視画面に割り付けられている監視タグを抽出する処理を行い、監視タグ一覧を作成する。
<手順P3:監視タグ一覧の提示>
監視画面描画部17が、監視タグ抽出部12から監視タグ一覧を読み込み、ユーザに監視タグの一覧を提示する。図14は、監視画面描画部17が、ユーザに監視タグ一覧を提示する画面の一例を示す図である。この図14には、監視画面描画部17が、図5に示す監視タグ一覧を監視タグ抽出部12から読み込んだときの画面が示されている。
<手順P4:注目する監視タグの指定>
ユーザが、手順P3で提示された監視タグの中から注目する監視タグを1つ以上選択(指定)する指定操作を行い、注目タグ入力部14が指定操作を受け付ける。例えば、図14に示した監視タグ一覧において、ユーザが注目する監視タグのチェックボックスにチェックを入れ、図中右下の「OK」ボタンを押下した場合に、注目タグ入力部14は、チェックが入れられた注目すべき監視タグを特定の監視タグに設定して、注目タグ一覧を作成する。図14に示す例では、ユーザによって、監視タグ「機器1電流値」のチェックボックスにチェックが入れられているので、この状態で「OK」ボタンが押下されると、注目タグ入力部14によって、図8に示すような注目タグ一覧が作成される。
<手順P5:再生開始時刻及び再生終了時刻の指定>
ユーザが、再生開始時刻及び再生終了時刻を指定する指定操作を行い、ブレークポイント抽出部15が当該指定操作を受け付ける。図15は、ブレークポイント抽出部15が、当該指定操作を受け付ける画面の一例を示す図である。この画面は、例えば、監視画面描画部17などによって表示される。
<手順P6:ブレークポイントの抽出>
ブレークポイント抽出部15が、手順P5で指定された再生開始時刻から再生終了時刻までの間の時刻のうち、手順P4で指定された監視タグに対応する監視データ値が変化する時刻を抽出する。そして、ブレークポイント抽出部15は、当該抽出した時刻を示すブレークポイント一覧を作成する。
<手順P7:監視画面の再生開始>
再生開始時刻から1秒おきに1秒ずつ加えられた再生時刻が、再生終了時刻と等しくなる、または、再生終了時刻よりも新しい時刻になるまで、原則として画面再生制御部16は、監視画面描画部17に再生時刻を通知する。監視画面描画部17は、画面再生制御部16から時刻(再生時刻)を通知されると、その時刻の監視データを取得し、当該監視データ値に応じた監視画面を描画する。
<手順P8:ブレークポイントにおける再生の停止>
画面再生制御部16は、再生中、手順P6で作成されたブレークポイント一覧を参照する。そして、画面再生制御部16は、再生時刻がブレークポイント一覧に示されている時刻に達したら、再生時刻を監視画面描画部17に通知することを停止することにより、監視画面の再生を停止する。
<効果>
以上のような本実施の形態1に係るプラント監視装置及びプラント監視プログラムによれば、監視画面を見たい監視データの監視タグを指定する指定操作を行うことにより、当該監視タグに対応する監視データに関する監視画面の再生を、当該監視データが変化する時刻(タイミング)で停止する。これにより、ユーザは、監視画面に変化が生じるまで注視する必要がなくなり、過去の監視画面を解析する手間を抑制することができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、ブレークポイント(監視データが変化する時刻)まで再生を行った。しかしこれに限ったものではなく、以下に説明するように、ブレークポイントまで、ユーザの操作に応じて画面再生の早送り及びスキップなどを行ってもよい。
<構成要素>
図16は、本発明の実施の形態2に係るプラント監視装置の構成を模式的に示すブロック図である。以下、本実施の形態2に係るプラント監視装置において、以上で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ符号を付す。図16に示されるように、本実施の形態2では、画面再生制御部16が画面再生制御部26に変更されている点、及び、再生状態切替入力部27が追加されている点を除けば実施の形態1の構成と同じである。
再生状態切替入力部27は、監視画面の「再生」、「停止」、「早送り」及び「スキップ」を含む複数(ここでは4つ)の再生状態を指定する操作を、プラント監視装置のユーザから受け付ける。画面再生制御部26は、再生状態切替入力部27で指定された再生状態に、監視画面描画部17の描画による監視画面の再生状態を変更する。
再生状態が「再生」である場合には、1秒経過するごとに、過去データ記憶部13の過去データのうち、監視画面に表示されている過去データの1秒後の過去データ値が次の監視画面に表示されるように、画面再生制御部26は、監視画面描画部17に監視画面の描画内容を更新させる。
再生状態が「停止」である場合には、再生状態切替入力部27からの指定操作の入力により、再生状態が停止以外のいずれかの状態に遷移するまで、画面再生制御部26は、監視画面描画部17に監視画面の描画内容を更新させない。
再生状態が「早送り」である場合には、1秒経過するごとに、過去データ記憶部13の過去データのうち、監視画面に表示されている過去データの4秒後の過去データ値が監視画面に表示されるように、画面再生制御部26は、監視画面描画部17に監視画面の描画内容を更新させる。本実施の形態2では、「早送り」の程度は、再生の4倍速としているがこれに限ったものではなく、1より大きい他の倍速(例えば1.5倍速など)であってもよい。
再生状態が「スキップ」である場合には、画面再生制御部26がブレークポイント抽出部15によって作成されたブレークポイント一覧を参照する。画面再生制御部26は、当該ブレークポイント一覧の時刻のうち、「スキップ」で選択された際の監視画面の再生時刻よりも後であり、かつ最も早い時刻を抽出する。そして、画面再生制御部26は、当該抽出した時刻の監視データ値が監視画面に表示されるように、監視画面描画部17に監視画面の描画内容を更新させる。
なお、本実施の形態2では、プラント監視装置が起動した際の再生状態は「停止」であり、再生状態切替入力部27からの入力に応じて、「再生」、「早送り」及び「スキップ」のいずれかに遷移するものとする。また、再生状態が「再生」、「早送り」及び「スキップ」のいずれかであるときに、再生時刻が再生終了時刻と等しい、または、再生終了時刻よりも新しい時刻になった場合には、再生状態は「停止」に遷移するものとする。また、再生状態が「スキップ」に遷移することによってスキップ再生処理が行われた後には、再生状態は「停止」に遷移するものとする。
図17は、監視画面の再生状態の遷移の一例を示す状態遷移表である。状態遷移表中の再生状態は、MODEという画面再生制御部26の変数に格納される。例えば、MODEには、再生状態が「再生」である場合には「PLAY」が格納され、再生状態が「停止」である場合には「STOP」が格納され、再生状態が「早送り」である場合には「FAST」が格納され、再生状態が「スキップ」である場合には「SKIP」が格納される。
<内部処理>
図18は、本実施の形態2に係る再生状態切替入力部27の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS61にて、再生状態切替入力部27は、ユーザから、複数の再生状態のうち一の再生状態を指定する操作を受け付け、当該一の再生状態を入力状態INPUTに設定する。
ステップS62にて、再生状態切替入力部27は、画面再生制御部26の再生状態MODEを、ステップS61で設定された入力状態INPUTに変更する。これにより、例えば、ユーザからの再生状態が「再生」である場合には、画面再生制御部26の再生状態MODEが「PLAY」に変更される。その後処理を終了する。
図19〜図22は、本実施の形態2に係る画面再生制御部26の動作を示すフローチャートである。なお、図18の動作と、図19〜図22の動作とは並行して行われるものとする。
まず、図19のステップS71、S72にて、画面再生制御部26は、図12に示したステップS41、S42と同様の動作を行う。
ステップS73にて、画面再生制御部26は、再生状態MODEが、「PLAY」、「STOP」、「FAST」及び「SKIP」のいずれであるかを判定する。「PLAY」であると判定した場合にはステップS81(図20)に進み、「FAST」であると判定した場合にはステップS83(図20)に進み、「SKIP」であると判定した場合にはステップS91(図21)に進み、「STOP」であると判定した場合にはステップS101(図22)に進む。なお、図18の動作と、図19〜図22の動作とは並行して行われることから、ステップS62(図18)にて再生状態MODEの変更が行われた場合には、ステップS73の判定結果も変更されることになる。
図19のステップS73で再生状態MODEが「PLAY」であると判定した場合には、図20のステップS81にて、画面再生制御部26は、再生時刻RTを監視画面描画部17に通知することによって、監視画面描画部17に監視画面の描画内容を更新させる。
ステップS82にて、画面再生制御部26は、再生時刻RTに1秒を追加した時刻を、時刻TTMPに設定する。その後ステップS85に進む。
図19のステップS73で再生状態MODEが「FAST」であると判定した場合には、図20のステップS83にて、画面再生制御部26は、ステップS81と同様に再生時刻RTを監視画面描画部17に通知することによって、監視画面描画部17に監視画面の描画内容を更新させる。
ステップS84にて、画面再生制御部26は、再生時刻RTに4秒を追加した時刻を、時刻TTMPに設定する。その後ステップS85に進む。
ステップS85にて、画面再生制御部26は、時刻TTMPが、再生終了時刻ETと等しいか、または、再生終了時刻ETよりも新しい時刻であるか否かの判定を行う。時刻TTMPが、再生終了時刻ETと等しい、または、再生終了時刻ETよりも新しい時刻であると判定した場合には処理を終了し、そうでない場合にはステップS86に進む。
ステップS86にて、画面再生制御部26は、ブレークポイント抽出部15で作成されたブレークポイント一覧の時刻のうち、再生時刻RTから時刻TTMPまでの期間内の時刻を検索する。
ステップS87にて、画面再生制御部26は、ステップS86において検索できたか否かを判定する。検索できたと判定した場合にはステップS88に進み、検索できなかったと判定した場合にはステップS89に進む。
ステップS88にて、画面再生制御部26は、再生状態MODEを「STOP」に変更する。その後ステップS89に進む。
ステップS89にて、画面再生制御部26は、時刻TTMPを再生時刻RTに設定する。その後ステップS73(図19)に戻る。
ステップS73で再生状態MODEが「SKIP」であると判定した場合には、図21のステップS91にて、画面再生制御部26は、ブレークポイント抽出部15によって作成されたブレークポイント一覧に、次のステップS92で取得されていない時刻があるか否かを判定する。以下、ブレークポイント一覧に示される時刻を「時刻BT」と記すこともある。当該時刻BTがあると判定した場合にはステップS92に進み、当該時刻BTがないと判定した場合にはステップS95に進む。
ステップS92にて、画面再生制御部26は、ブレークポイント一覧の時刻BTのうち、取得していない時刻BTを一つ取得する。
ステップS93にて、画面再生制御部26は、再生時刻RTが、ステップS92で取得した時刻BTよりも古い時刻であるか否かの判定を行う。再生時刻が時刻BTよりも古い時刻であると判定した場合にはステップS94に進み、そうでないと判定した場合にはステップS91に戻る。
ステップS94にて、画面再生制御部26は、ステップS92で取得した時刻BTを、再生時刻RTに設定する。その後ステップS95に進む。
ステップS95にて、画面再生制御部26は、再生時刻RTを監視画面描画部17に通知することによって、監視画面描画部17に監視画面の描画内容を更新させる。
ステップS96にて、画面再生制御部26は、再生状態MODEを、「STOP」に変更する。その後ステップS73(図19)に戻る。
図19のステップS73で再生状態MODEが「STOP」であると判定した場合には、図22のステップS101を行うことによって待機処理を実行する。具体的には、ステップS101にて、画面再生制御部26は、再生状態MODEが「STOP」以外か否かを判定する。「STOP」以外の操作状態であると判定した場合にはステップS73(図19)に戻り、「STOP」であると判定した場合には再度ステップS101を行う。なお、図18の動作と、図19〜図22の動作とは並行して行われることから、ステップS62(図18)にて再生状態MODEの変更が行われた場合には、ステップS101の判定結果も変更されることになる。
<効果>
以上のような本実施の形態2に係るプラント監視装置及びプラント監視プログラムによれば、再生状態切替入力部27で指定された再生状態に、監視画面描画部17の描画による監視画面の再生状態を変更する。これにより、実施の形態1の効果が得られるだけでなく、特定の監視タグに対応する監視データが変化する時刻(タイミング)まで、監視画面の再生状態を、早送りまたはスキップなどに変更することができるので、解析時間を短縮することができる。
<実施の形態3>
実施の形態1では、過去データ、すなわち、過去データ記憶部13に保存された監視データを再生によって表示した。しかしこれに限ったものではなく、以下に説明するように、監視対象の機器から受信した監視データを更新によって表示してもよい。
<構成要素>
図23は、本発明の実施の形態3に係るプラント監視装置の構成を模式的に示すブロック図である。以下、本実施の形態3に係るプラント監視装置において、以上で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ符号を付す。図23に示されるように、本実施の形態3では、ブレークポイント抽出部15、画面再生制御部16及び監視画面描画部17が、ブレークポイント抽出部35、画面再生制御部36及び監視画面描画部37に変更されている点、及び、リアルタイムデータ配信部33が追加されている点を除けば実施の形態1の構成と同じである。
リアルタイムデータ配信部33は、監視対象の機器から監視データをリアルタイムで受信し、当該監視データをブレークポイント抽出部35に通知する。また、リアルタイムデータ配信部33は、受信した監視データに割り付けられている監視タグを取得し、当該監視タグをブレークポイント抽出部35に通知する。なお、リアルタイムデータ配信部33は、例えば通信装置などから実現される。
ブレークポイント抽出部35は、リアルタイムデータ配信部33から通知された監視タグが注目タグ一覧に含まれる場合に、リアルタイムデータ配信部33から通知された監視データのうち当該監視タグに対応する監視データが変化するか否かを検出する。すなわち、ブレークポイント抽出部35は、リアルタイムデータ配信部33で取得された監視タグが、注目タグ入力部14で指定された特定の監視タグと一致する場合に、当該監視タグと、リアルタイムデータ配信部33で受信された監視データとに基づいて、当該監視タグに対応する監視データが変化するか否かを検出する。また、ブレークポイント抽出部35は、当該検出の結果(監視データにおける変化の有無)と、リアルタイムデータ配信部33から通知された監視タグと監視データ値との組み合わせを画面再生制御部36に通知する。
ブレークポイント抽出部35から通知された検出結果が、監視データに変化があったことを示している場合には、画面再生制御部36は、ブレークポイント抽出部35から通知された監視タグと監視データ値との組み合わせを、監視画面描画部37に通知する。一方、ブレークポイント抽出部35から通知された検出結果が、監視データに変化がなかったことを示している場合には、画面再生制御部36は、ブレークポイント抽出部35から通知された監視タグと監視データ値との組み合わせを、監視画面描画部37に通知しない。つまり、ブレークポイント抽出部35は、このような監視画面描画部37への通知を行ったり、行わなかったりすることによって、監視画面描画部37における監視画面の更新を制御する。
監視画面描画部37は、表示情報と、リアルタイムデータ配信部33で受信された監視データとに基づいて監視画面の更新を行う。ただし、監視画面描画部37は、画面再生制御部36からの上記通知がない場合には、監視画面の描画内容の更新を停止する。以上のように構成された本実施の形態3では、画面再生制御部36は、ブレークポイント抽出部35で変化が検出された場合に、監視画面描画部37における監視画面の更新を停止する。
<内部処理>
図24は、本実施の形態3に係るリアルタイムデータ配信部33の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS111にて、リアルタイムデータ配信部33は、監視対象の機器から送信される監視データ(監視データ値)を受信する。なお、この図24に示す動作は、例えば、リアルタイムデータ配信部33が当該監視データ値を受信するごとに行われる。
ステップS112にて、リアルタイムデータ配信部33は、受信した監視データに割り付けられている監視タグを取得する。例えば、リアルタイムデータ配信部33は、監視対象の機器から、監視データ値だけでなく監視タグを受信する場合には、当該監視タグを、監視データに割り付けられている監視タグとして取得してもよい。
ステップS113にて、リアルタイムデータ配信部33は、受信した監視データ(監視データ値)と、取得した監視タグとを、ブレークポイント抽出部35に通知する。その後処理を終了する。
図25は、本実施の形態3に係るブレークポイント抽出部35の動作を示すフローチャートである。
ステップS121にて、ブレークポイント抽出部35は、リアルタイムデータ配信部33から通知された監視タグTAGと監視データ値VALUEとを受け取る。なお、この図25に示す動作は、ブレークポイント抽出部35が、リアルタイムデータ配信部33から監視タグTAGと監視データ値VALUEとを受け取った場合に行われる。
ステップS122にて、ブレークポイント抽出部35は、注目タグ入力部14で作成された注目タグ一覧を読み込む。
ステップS123にて、ブレークポイント抽出部35は、当該注目タグ一覧に監視タグTAGが含まれるか否か(当該注目タグ一覧に監視タグTAGと一致する監視タグがあるか否か)を判定する。含まれると判定した場合にはステップS124に進み、含まれないと判定した場合にはステップS128に進む。
ステップS124にて、ブレークポイント抽出部35は、監視タグTAGに対応する前回値BVを格納(保持)しているか否かを判定する。格納していないと判定した場合にはステップS125に進み、格納していると判定した場合にはステップS126に進む。
ステップS125にて、ブレークポイント抽出部35は、ステップS121で受け取った監視データ値VALUEを前回値BVに格納(設定)する。その後ステップS126に進む。
ステップS126にて、ブレークポイント抽出部35は、前回値BVと、ステップS121で受け取った監視データ値VALUEとが等しいか否かを判定する。等しくないと判定した場合にはステップS127に進み、等しいと判定した場合にはステップS128に進む。
ステップS127にて、ブレークポイント抽出部35は、画面再生停止フラグST_FLAGに「1」を格納(設定)する。その後ステップS129に進む。
ステップS128にて、ブレークポイント抽出部35は、画面再生停止フラグST_FLAGに「0」を格納(設定)する。その後ステップS129に進む。
ステップS129にて、ブレークポイント抽出部35は、画面再生制御部36に、ステップS121で受け取った監視タグTAG及び監視データ値VALUEと、画面再生停止フラグST_FLAGとを通知する。その後処理を終了する。
図26は、本実施の形態3に係る画面再生制御部36の動作を示すフローチャートである。なお、本実施の形態3において再生状態MODEは、「再生」を表す「PLAY」、及び、「停止」を表す「STOP」という2つの再生状態のいずれか一つを取るものとする。
まず、ステップS131にて、画面再生制御部36は、ブレークポイント抽出部35から通知された監視タグTAG、監視データ値VALUE、及び、画面再生停止フラグST_FLAGを受け取る。
ステップS132にて、画面再生制御部36は、後述する状態遷移処理を実行する。
ステップS133にて、画面再生制御部36は、再生状態MODEが「PLAY」であるか否かを判定する。「PLAY」であると判定した場合にはステップS134に進み、「PLAY」でないと判定した場合には処理を終了する。
ステップS134にて、画面再生制御部36は、ステップS131で受け取った監視タグと監視データ値とを監視画面描画部37に通知する。後述するように、監視画面描画部37は、この通知を受けた場合に監視画面を更新する。その後処理を終了する。
図27は、本実施の形態3に係る画面再生制御部36の動作のうち、ステップS132の状態遷移処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS141にて、画面再生制御部36は、ブレークポイント抽出部35から通知された画面再生停止フラグST_FLAGが「1」か「0」かを判定する。「1」であると判定した場合にはステップS142に進み、「0」であると判定した場合には処理を終了する。
ステップS142にて、画面再生制御部36は、再生状態MODEが「PLAY」か否かを判定する。「PLAY」であると判定した場合にはステップS143に進み、「PLAY」でないと判定した場合には処理を終了する。
ステップS143にて、画面再生制御部36は、再生状態MODEを「STOP」に変更する。その後処理を終了する。
図28は、本実施の形態3に係る監視画面描画部37の動作を示すフローチャートである。
まずステップS151にて、監視画面描画部37は、監視画面記憶部11から表示情報を読み込む(取得する)。
S152、S153及びS154にて、監視画面描画部37は、ステップSS52、S53及びS54(図13)と同様の処理を行う。
ステップS155にて、監視画面描画部37は、画面再生制御部36からステップS134(図26)で通知された監視タグ及び監視データ値を受け取る。
ステップS156にて、監視画面描画部37は、ステップS56(図13)と同様の処理を行う。
<効果>
以上のような本実施の形態3に係るプラント監視装置及びプラント監視プログラムによれば、監視対象の機器から受信した監視データにおいて変化が検出された場合に、監視画面の更新を停止する。これにより、実施の形態1の効果、すなわち過去データが変化する時刻(タイミング)で監視画面を停止することができるだけでなく、リアルタイムに受信した監視データが変化するタイミングで監視画面を停止することができる。
<実施の形態4>
実施の形態1では、監視タグ抽出部12によって、監視画面に割り付けられた全てのシンボル(監視画面記憶部11に格納された全てのシンボル)について監視タグを抽出した。しかしこれに限ったものではなく、以下に説明するように、監視画面上に指定された特定の領域内に割り付けられている監視タグを抽出してもよい。
<構成要素>
図29は、本発明の実施の形態4に係るプラント監視装置の構成を模式的に示すブロック図である。以下、本実施の形態4に係るプラント監視装置において、以上で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ符号を付す。図29に示されるように、本実施の形態4では、監視タグ抽出部12が、監視タグ抽出部42に変更されている点、及び、注目領域入力部48が追加されている点を除けば実施の形態1の構成と同じである。
注目領域入力部48は、監視画面上の特定の領域を指定する。監視タグ抽出部42は、監視画面上の当該特定の領域内に割り付けられている監視タグを表示情報から抽出する。つまり、監視タグ抽出部42は、監視画面上の当該特定の領域内に割り付けられているシンボルについて監視タグを抽出する。
<内部処理>
図30は、本実施の形態4に係る注目領域入力部48の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS161にて、注目領域入力部48は、監視画面のうち注目する特定の領域(以下「注目領域」と記すこともある)を指定するための指定操作をユーザから受け付け、当該指定操作に応じて特定の領域を指定する。
ステップS162にて、注目領域入力部48は、指定された注目領域を注目領域一覧に登録する。その後処理を終了する。
図31は、注目領域入力部48によって作成される注目領域一覧の一例を示す図である。注目領域入力部48が図30に示した動作を行うことによって、図31に示すような、注目領域の形状を表す形状情報と、一つ以上の属性名と、属性名に対する属性値とが並んだ表形式の注目領域一覧が作成される。例えば、注目領域の形状が長方形である場合には、形状情報「rectangle」、属性名「left」及びその属性値「50」、属性名「top」及びその属性値「100」、属性名「width」及びその属性値「200」、属性名「height」及びその属性値「300」を表記する。この表記により、左上の頂点に対応する座標のx座標が50、y座標が100、幅200、高さ300の長方形の領域を指定することができる。ただし、注目領域の形状が常に長方形である場合など、形状が一種類しかない場合には、形状情報及び属性名は省略されてもよい。また、注目領域は、複数の組み合わせによって指定されてもよい。この場合は、注目領域一覧には2つ以上の領域情報が登録される。
図32は、本実施の形態4に係る監視タグ抽出部42の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS171、S172及びS173にて、監視タグ抽出部42は、ステップS1、S2及びS3(図4)と同様の処理を行う。
ステップS174にて、監視タグ抽出部42は、注目領域入力部48で作成された注目領域一覧を読み込み、当該注目領域一覧に登録された注目領域内に、ステップS173で取得した一つのシンボルが配置されているか否かを判定する。配置されていると判定した場合にはステップS175に進み、配置されていないと判定した場合にはステップS172に戻る。
ステップS175及びS176にて、監視タグ抽出部42は、ステップS4及びS5(図4)と同様の処理を行う。
<効果>
以上のような本実施の形態4に係るプラント監視装置及びプラント監視プログラムによれば、監視画面上の特定の領域内に割り付けられている監視タグを表示情報から抽出する。これにより、特定の領域に割り付けられている監視データに変化がある時刻(タイミング)を抽出することができるので、ユーザは、監視画面の着目したい領域に変化が生じるまで注視する必要がなくなり、過去の監視画面を解析する手間を抑制することができる。
<実施の形態5>
実施の形態1では、ブレークポイント抽出部15によって、監視データ値が変化する時刻(タイミング)を抽出した。しかしこれに限ったものではなく、以下に説明するように、監視データ値についての条件式を満たす時刻(タイミング)を抽出してもよい。
<構成要素>
図33は、本発明の実施の形態5に係るプラント監視装置の構成を模式的に示すブロック図である。以下、本実施の形態5に係るプラント監視装置において、以上で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ符号を付す。図33に示されるように、本実施の形態5では、注目タグ入力部14及びブレークポイント抽出部15が、注目タグ入力部54及びブレークポイント抽出部55に変更されている点を除けば実施の形態1の構成と同じである。
注目タグ入力部54は、特定の監視タグを指定するだけでなく、特定の監視タグに対応する監視データについての条件式も指定する。ブレークポイント抽出部55は、過去データ記憶部13に保存された監視データと、注目タグ入力部54で指定された特定の監視タグ及び条件式とに基づいて、特定の監視タグに対応する監視データ値(監視データの値)が条件式を満たす時刻(タイミング)を抽出する。
<内部処理>
図34は、本実施の形態5に係る注目タグ入力部54の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS181にて、注目タグ入力部54は、ステップS11(図7)と同様の処理を行う。
ステップS182にて、注目タグ入力部54は、監視タグ一覧の中から注目する特定の監視タグと条件式とを指定するための指定操作を受け付けることによって、特定の監視タグと条件式とを指定する。
ステップS183にて、注目タグ入力部54は、指定された特定の監視タグを注目タグ一覧に登録(追加)するとともに、指定された条件式を検出条件式一覧に登録(追加)する。その後処理を終了する。
図35は、注目タグ入力部54によって作成される検出条件式一覧の一例を示す図である。注目タグ入力部54が図34に示した動作を行うことによって、図35に示すような、監視タグを用いて記述された任意の個数の条件式の組が並んだ表形式の検出条件式一覧が作成される。監視タグを用いた条件式には、例えば監視タグ名と数値またはパラメータとを含む、比較条件及び論理条件の少なくともいずれか一つが記述される。例えば、監視タグを用いた条件式には、複数の監視タグ名の比較条件を論理条件で組み合せてもよい。図35の条件式には、即値のみを用いているが、欠測などの状態値を指定してもよい。
図36は、本実施の形態5に係るブレークポイント抽出部55の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS191、S192、S193、S194及びS195にて、ブレークポイント抽出部55は、ステップS21、S22、S23、S24及びS25(図9)と同様の処理を行う。
ステップS196にて、ブレークポイント抽出部55は、検索タグSTAGに設定された監視タグに対応する監視データ値が、注目タグ入力部54で作成された検出条件式一覧に登録されている条件式を満たす時刻を抽出する条件式判定処理を実行する。その後ステップS193に戻る。
図37は、本実施の形態5に係るブレークポイント抽出部55の動作のうち、ステップS196の条件式判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS201及びS202にて、ブレークポイント抽出部55は、ステップS31及びS32(図10)と同様の処理を行う。
ステップS203にて、ブレークポイント抽出部55は、ステップS202で取得した監視データ値が、注目タグ入力部54で作成された検出条件式一覧に登録されている条件式を満たすか否かを判定する。満たすと判定した場合にはステップS204に進み、満たさないと判定した場合にはステップS205に進む。
ステップS204、S205及びS206にて、ブレークポイント抽出部55は、ステップS37、S38及びS39(図10)と同様の処理を行う。
<効果>
以上のような本実施の形態5に係るプラント監視装置及びプラント監視プログラムによれば、監視タグの条件式を指定して、過去データがその条件式を満たす時刻(タイミング)を抽出することができる。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができるだけでなく、監視データ値が常時変化する場合に当該監視データ値が特定のしきい値を超過する時刻(タイミング)で停止する。これにより、ユーザは、その時刻(タイミング)まで注視する必要がなくなり、過去の監視画面を解析する手間を抑制することができる。
<実施の形態6>
実施の形態1では、監視画面のシンボルに割り付けられた監視タグについて監視データが変化する時刻(タイミング)を抽出した。しかしこれに限ったものではなく、以下に説明するように、シンボルの描画属性を抽出し、当該描画属性が更新(変更)される時刻(タイミング)を抽出してもよい。
ここで、シンボルの描画属性とは、監視画面描画部17がシンボルを表現する図形の種類や位置、サイズ、表示色などの、監視画面の描画に使用可能な情報、すなわちシンボルの見た目を決定付ける情報を指す。描画属性には、図形の幅を100と指定する場合や、表示色を赤と指定する場合のように、シンボルの見た目を表す情報が直接指定されてもよい。
また、描画属性には、塗り潰し色を1秒周期で青と白などに切り替えるフリッカ表示や、図形の位置を1秒毎に右に1ピクセル単位で移動させるアニメーション表示など、時間経過によって見た目を変化させる規則が指定されてもよい。この場合は、見た目を変化させる規則を一意に特定可能な名称を、その規則に付けておけば、ユーザが規則の名称を描画属性に指定するだけで、当該指定された規則に対応する、シンボルの見た目の変化を実現することができる。
<構成要素>
図38は、本発明の実施の形態6に係るプラント監視装置の構成を模式的に示すブロック図である。以下、本実施の形態6に係るプラント監視装置において、以上で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ符号を付す。図38に示されるように、本実施の形態6では、監視画面記憶部11及びブレークポイント抽出部15が、監視画面記憶部61及びブレークポイント抽出部65に変更されている点、及び、描画属性抽出部62、注目属性入力部64及び描画属性更新検出部68が追加されている点を除けば実施の形態1の構成と同じである。なお、図38では、図の簡素化の観点から、監視タグ抽出部12及び注目タグ入力部14の図示は省略している。
表示情報は、監視画面の描画に使用可能なシンボルの描画属性と、監視画面の描画に使用されている監視データに応じて監視画面の描画に使用されるシンボルの描画属性を更新するための更新条件とをさらに含んでいる。監視画面記憶部61は、上記表示情報を格納している。
描画属性抽出部62は、監視画面上に割り付けられている(配列されている)シンボルと、当該シンボルの描画属性のうち、更新条件が設定された描画属性を表示情報から抽出する。
描画属性に設定される更新条件とは、条件式とその条件式を満たしたときの描画属性の更新内容を示したものである。例えば、更新条件の条件式が「電流値=0[A]」、更新内容が「表示色を赤に更新」と設定されている場合において、電流値を示す値が黒色の数字で表示されているときに電流値が0[A]になると、電流値の数字の色が黒色から赤色に更新される。
注目属性入力部64は、描画属性抽出部62で抽出された描画属性の中から、特定の描画属性を指定するための指定操作を受け付け、当該指定操作によって特定の描画属性を指定する。
描画属性更新検出部68は、過去データ記憶部13に保存された監視データと、注目属性入力部64で指定された特定の描画属性に設定された更新条件とに基づいて、シンボルの描画属性が更新されたか否かを検出する。本実施の形態6では、描画属性更新検出部68は、特定の描画属性に設定された更新条件に監視タグが含まれている場合に、過去データ記憶部13に保存された監視データのうち、当該監視タグに対応する監視データが上述の更新条件を満たしたか否かに応じて、シンボルの描画属性が更新されたか否かを検出する。
ブレークポイント抽出部65は、過去データ記憶部13に保存された監視データと、描画属性更新検出部68の検出結果とに基づいて、シンボルの描画属性が更新された時刻を抽出する。
<内部処理>
図39は、監視画面記憶部61に格納されている表示情報の一例を示す図である。ここでは、シンボルの描画属性と更新条件とが並んだ形式の表示情報が示されている。また、更新条件は、条件式と、条件式を満たしたときに更新したい描画属性の名称(例えば表示色)と、更新後の描画属性の値(例えば青、フリッカ)と含んでおり、ここではこれらが一行に並んだ形式が採用されている。図39には、監視タグを含む更新条件(条件式)が示されている。なお、描画属性の更新条件は、監視画面の表示情報とは別の形式で格納されてもよい。
図40は、本実施の形態6に係る描画属性抽出部62の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS211、S212及びS213にて、描画属性抽出部62は、ステップS1、S2及びS3(図4)と同様の処理を行う。
ステップS214にて、描画属性抽出部62は、ステップS213で取得した一つのシンボルに更新条件が設定されているか否かを判定する。設定されていると判定した場合にはステップS215に進み、設定されていないと判定した場合にはステップS212に戻る。
ステップS215にて、描画属性抽出部62は、ステップS213で取得した一つのシンボルの名称、描画属性及び更新条件などを表示情報から抽出し、これらの一覧をシンボル描画属性一覧に登録(追加)する。その後ステップS212に戻る。
図41は、描画属性抽出部62によって作成されるシンボル描画属性一覧の一例を示す図である。描画属性抽出部62が図40に示した動作を行うことによって、図41に示すような、シンボル名称、描画属性名称、描画属性の初期値及び更新条件(条件式及び更新後の描画属性の値)が並んだ形式のシンボル描画属性一覧が作成される。このように、描画属性抽出部62は、監視画面上に割り付けられているシンボルの描画属性のうち、更新条件が設定された描画属性を表示情報から抽出する。
図42は、本実施の形態6に係る注目属性入力部64の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS221にて、注目属性入力部64は、描画属性抽出部62で作成されたシンボル描画属性一覧を読み込む(取得する)。
ステップS222にて、注目属性入力部64は、シンボル描画属性一覧のうち注目する特定の描画属性を指定するための指定操作を、例えばプラント監視装置のユーザから指定操作を受け付け、当該指定操作に応じて特定の描画属性を指定する。
ステップS223にて、注目属性入力部64は、指定された特定の描画属性を注目属性一覧に登録(追加)する。ここでは、特定の描画属性の登録として、シンボル名称、描画属性名称、描画属性の初期値及び更新条件の組を、注目属性一覧に登録(追加)する。
図43は、注目属性入力部64によって作成される注目属性一覧の一例を示す図である。注目属性入力部64が図42に示した動作を行うことによって、図43に示すような、シンボル名称、描画属性名称、描画属性の初期値及び更新条件(条件式及び更新後の描画属性の値)が並んだ形式の注目属性一覧が作成される。
図44は、本実施の形態6に係るブレークポイント抽出部65の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS231にて、ブレークポイント抽出部65は、注目属性入力部64で作成された注目属性一覧を読み込む(取得する)。
ステップS232にて、ブレークポイント抽出部65は、ステップS22(図9)と同様の処理を行う。
ステップS233にて、ブレークポイント抽出部65は、注目属性一覧において、次のステップS234で取得されていない描画属性(シンボル名称、描画属性名称、描画属性の初期値及び更新条件の組)があるか否かを判定する。当該描画属性があると判定した場合にはステップS234に進み、当該描画属性がないと判定した場合には動作を終了する。
ステップS234にて、ブレークポイント抽出部65は、注目属性一覧に含まれる描画属性のうち、取得していない描画属性を一つ取得する。
ステップS235にて、ブレークポイント抽出部65は、当該取得した描画属性に設定された更新条件から監視タグを抽出し、当該監視タグを検索タグSTAGに設定する。
ステップS236にて、ブレークポイント抽出部65は、描画属性更新検出部68を用いて、描画属性が更新された時刻を検出する更新時刻検出処理を実行する。その後ステップS233に戻る。
図45は、本実施の形態6に係るブレークポイント抽出部65の動作のうち、ステップS236の更新時刻検出処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS241及びS242にて、ブレークポイント抽出部65は、ステップS31及びS32(図10)と同様の処理を行う。
ステップS243にて、ブレークポイント抽出部65は、描画属性更新検出部68にアクセスする。
ステップS244にて、ブレークポイント抽出部65は、描画属性更新検出部68に、検索タグSTAGと、当該検索タグSTAGに対応する過去データ値PVALUEとを通知する。後述するように、描画属性更新検出部68は、この通知を受けた場合に描画属性更新検出処理を実行する。
ステップS245にて、ブレークポイント抽出部65は、描画属性更新検出部68から、描画属性の更新が検出されたという通知があったか否かを判定する。当該通知があったと判定した場合にはステップS246に進み、当該通知がなかったと判定した場合にはステップS247に進む。
ステップS246、S247及びS248にて、ブレークポイント抽出部65は、ステップS37、S38及びS39(図10)と同様の処理を行う。
図46は、本実施の形態6に係る描画属性更新検出部68の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS251にて、描画属性更新検出部68は、ブレークポイント抽出部65から通知された検索タグSTAGと、過去データ値PVALUEとを受け取る。
ステップS252にて、描画属性更新検出部68は、更新検出フラグUPDATE_FLAGに「0」を格納(設定)する。
ステップS253にて、描画属性更新検出部68は、描画属性の更新を検出する描画属性更新検出処理を実行する。この描画属性更新検出処理については後で詳細に説明する。
ステップS254にて、描画属性更新検出部68は、更新検出フラグUPDATE_FLAGが「1」か否かを判定する。「1」であると判定した場合にはステップS255に進み、「1」でないと判定した場合には処理を終了する。
ステップS255にて、描画属性更新検出部68は、描画属性の更新が検出されたことをブレークポイント抽出部65に通知する。その後処理を終了する。なお、ブレークポイント抽出部65は、当該通知を描画属性更新検出部68から受けた場合には、上記ステップS245から上記S246に進むことになる。
図47は、本実施の形態6に係る描画属性更新検出部68の動作のうち、ステップS253の描画属性更新検出処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS261にて、描画属性更新検出部68は、シンボルの描画属性を初期化するシンボル初期化処理を実行する。このシンボル初期化処理については後で詳細に説明する。
ステップS262にて、描画属性更新検出部68は、シンボル初期化処理で作成される後述の描画属性値一覧において、次のステップS263で取得されていないシンボル及び描画属性の組があるか否かを判定する。当該組があると判定した場合にはステップS263に進み、当該組がないと判定した場合には動作を終了する。
ステップS263にて、描画属性更新検出部68は、描画属性値一覧から、シンボル及び描画属性の組を一つ取得する。
ステップS264にて、描画属性更新検出部68は、当該取得した描画属性に設定された更新条件(条件式)に監視タグが含まれるか否かを判定する。含まれると判定した場合にはステップS265に進み、含まれないと判定した場合にはステップS262に戻る。
ステップS265にて、描画属性更新検出部68は、ブレークポイント条件が満たされるか否かを判定する。すなわち、描画属性更新検出部68は、検索タグSTAGに対応する過去データ値PVALUE(過去データ記憶部13に保存された監視データ)が、更新条件を満たすか否かを判定する。更新条件を満たすと判定した場合にはステップS266に進み、満たさないと判定した場合にはステップS262に戻る。
ステップS266にて、描画属性更新検出部68は、満たされた更新条件について設定されていた、更新後の描画属性の値によって、現在の描画属性の値を更新する。
ステップS267にて、描画属性更新検出部68は、更新検出フラグUPDATE_FLAGに「1」を格納(設定)する。その後処理を終了する。
図48は、本実施の形態6に係る描画属性更新検出部68の描画属性更新検出処理のうち、ステップS261のシンボル初期化処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS271にて、描画属性更新検出部68は、初期化フラグFLAGが「0」か否かを判定する。「0」であると判定した場合にはステップS272に進み、「0」でないと判定した場合には処理を終了する。
ステップS272にて、描画属性更新検出部68は、初期化フラグFLAGに「1」を格納(設定)する。
ステップS273にて、描画属性更新検出部68は、描画属性抽出部62で作成されたシンボル描画属性一覧を読み込む(取得する)。
ステップS274にて、描画属性更新検出部68は、シンボル描画属性一覧において、次のステップS275で取得されていないシンボル及び描画属性の組があるか否かを判定する。当該組があると判定した場合にはステップS275に進み、当該組がないと判定した場合には動作を終了する。
ステップS275にて、描画属性更新検出部68は、シンボル描画属性一覧から、取得していないシンボル及び描画属性の組を一つ取得する。
ステップS276にて、描画属性更新検出部68は、監視画面記憶部11から、描画属性の名称、初期値及び更新条件を取得する。
ステップS277にて、描画属性更新検出部68は、当該取得した描画属性の名称、初期値及び更新条件の組を、描画属性値一覧に登録(追加)する。その後、ステップS274に戻る。
図49は、描画属性更新検出部68によって作成される描画属性値一覧の一例を示す図である。描画属性更新検出部68が図48に示したシンボル初期化処理を実行することによって、図49に示すような、シンボル名称、描画属性名称、現在値及び更新条件(条件式及び更新後の描画属性の値)が並んだ形式の注目属性一覧が作成される。
<効果>
以上のような本実施の形態6に係るプラント監視装置及びプラント監視プログラムによれば、監視画面上に割り付けられているシンボルの描画属性が変化する時刻(タイミング)で再生を停止する。これにより、ユーザは、監視画面上に描画される文字列や塗り潰し色、線幅が変化する時刻(タイミング)まで、注視する必要がなくなり、過去の監視画面を解析する手間を抑制することができる。また、一定周期で色が変化するようなフリッカ表示の開始や終了も検出することができるようになる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。