以下、図1〜図23を参照して、本願発明のエンジン装置に搭載した排気ガス浄化装置の実施形態を図面に基づいて説明する。排気ガス浄化装置としての連続再生式のディーゼルパティキュレートフィルタ1(以下、DPF1という)を備える。DPF1によって、ディーゼルエンジン70の排気ガス中の粒子状物質(PM)の除去に加え、ディーゼルエンジン70の排気ガス中の一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)を低減するように構成している。
図1、図6、図12、図13に示す如く、排気ガス浄化装置としてのDPF1は、排気ガス中の粒子状物質(PM)等を捕集するためのものである。ディーゼルエンジン70の出力軸としてのクランク軸74と平行に、前後方向に長く延びた略円筒形状にDPF1を構成している。ディーゼルエンジン70のシリンダヘッド72上方にDPF1を配置する。DPF1の左右両側(排気ガス移動方向一端側と同他端側)には、排気ガス入口管16(排気ガス取入れ側)と、排気ガス出口管34(排気ガス排出側)とを、ディーゼルエンジン70の前後に振分けて設ける。
図1〜図9に示す如く、DPF1は、耐熱金属材料製のガス浄化ハウジング60に、円筒型の内側ケース4,20を介して、例えば白金等のディーゼル酸化触媒2とハニカム構造のスートフィルタ3が直列に並べて収容された構造である。なお、DPF1の排気ガス取入れ側の排気ガス入口管16は、ディーゼルエンジン70の排気マニホールド71に着脱可能に連結されている。DPF1の排気ガス排出側の排気ガス出口管34にテールパイプ(図示省略)を接続させる。
上記の構成により、ディーゼルエンジン70の排気ガスは、ディーゼルエンジン70の排気マニホールド71から、ガス浄化ハウジング60内のディーゼル酸化触媒2側に流入し、ディーゼル酸化触媒2からスートフィルタ3側に移動して浄化処理される。排気ガス中の粒子状物質は、スートフィルタ3における各セル間の多孔質形状の仕切り壁を通り抜けできない。即ち、排気ガス中の粒子状物質は、スートフィルタ3に捕集される。その後、ディーゼル酸化触媒2及びスートフィルタ3を通過した排気ガスが排気ガス出口管34から放出される。
排気ガスがディーゼル酸化触媒2及びスートフィルタ3を通過する際に、排気ガスの温度が再生可能温度(例えば約300℃)を超えていることによって、ディーゼル酸化触媒2の作用にて、排気ガス中のNO(一酸化窒素)が不安定なNO2(二酸化窒素)に酸化される。そして、NO2がNOに戻る際に放出するO(酸素)によって、スートフィルタ3に捕集された粒子状物質が酸化除去される。なお、スートフィルタ3に粒子状物質が堆積した場合、再生可能温度以上に排気ガスの温度を保持することによって、粒子状物質が酸化除去されるから、スートフィルタ3の粒子状物質の捕集能力が回復する(スートフィルタ3が自己再生する)。
図1及び図6を参照して、ディーゼルエンジン70が排出した排気ガスを浄化する排気ガス浄化体(フィルタ)の一例であるディーゼル酸化触媒2を組付ける構造を説明する。ディーゼル酸化触媒2は、耐熱金属材料製で略円筒型の触媒内側ケース4内に設けられている。触媒内側ケース4は、耐熱金属材料製で略円筒型の触媒外側ケース5内に設けられている。すなわち、ディーゼル酸化触媒2の外側に、セラミックファイバー製でマット状の触媒断熱材6を介して、触媒内側ケース4を被嵌させている。ディーゼル酸化触媒2と触媒内側ケース4の間に触媒断熱材6を圧入して、ディーゼル酸化触媒2を保護している。
また、触媒内側ケース4の外側に、端面L字状の薄板製支持体7を介して触媒外側ケース5を被嵌させている。触媒外側ケース5は、前述したガス浄化ハウジング60を構成する要素の1つである。なお、触媒断熱材6によってディーゼル酸化触媒2が保護される。触媒内側ケース4に伝わる触媒外側ケース5の応力(機械振動、変形力)を薄板製支持体7にて低減させる。
図1及び図6に示す如く、触媒内側ケース4及び触媒外側ケース5の一側端部に円板状の側蓋体8を溶接にて固着している。側蓋体8の外面側には外蓋体9がボルト及びナットにて締結されている。ディーゼル酸化触媒2のガス流入側端面2aと側蓋体8とは、一定距離L1(ガス流入空間11)だけ離間させる。ディーゼル酸化触媒2のガス流入側端面2aと左側蓋体8との間に排気ガス流入空間11を形成する。触媒内側ケース4及び触媒外側ケース5には、排気ガス流入空間11に臨む排気ガス流入口12を開口させる。触媒内側ケース4の開口縁と触媒外側ケース5の開口縁の間に閉塞リング体15を挟持状に固着する。触媒内側ケース4の開口縁と触媒外側ケース5の開口縁の間の隙間が閉塞リング体15にて閉鎖されるから、触媒内側ケース4と触媒外側ケース5の間に排気ガスが流入するのを防止できる。
図1〜6に示す如く、排気ガス流入口12が形成された触媒外側ケース5の外側面に排気ガス入口管16を配置する。排気ガス入口管16の一方の開口端部に入口フランジ体17を溶接固定する。また、排気ガス入口管16の他方の開口端部は、排気ガス流入口12を外側から覆うようにして、触媒外側ケース5の外側面に溶接されている。なお、触媒外側ケース5の外側面と入口フランジ体17の側縁の間に一対の補強ブラケット体18を溶接固定し、排気マニホールド71と排気ガス入口管16の連結強度を確保している。図13に示す如く、ディーゼルエンジン70の排気マニホールド71と入口フランジ体17との間に着脱可能にボルト締結するハウジング支持体85を備える。排気マニホールド71にハウジング支持体85を介して排気ガス入口管16が連通されている。
上記の構成により、ディーゼルエンジン70の排気ガスが、排気マニホールド71からハウジング支持体85を介して排気ガス入口管16に入り、排気ガス入口管16から排気ガス流入口12を介して排気ガス流入空間11に入り、ディーゼル酸化触媒2にこの左側のガス流入側端面2aから供給される。ディーゼル酸化触媒2の酸化作用によって、二酸化窒素(NO2)が生成される。
図1及び図6を参照して、ディーゼルエンジン70が排出した排気ガスを浄化する排気ガス浄化体(フィルタ)の一例であるスートフィルタ3を組付ける構造を説明する。スートフィルタ3は、耐熱金属材料製で略円筒型のフィルタ内側ケース20内に設ける。フィルタ内側ケース20は、耐熱金属材料製で略円筒型のフィルタ外側ケース21内に設ける。即ち、スートフィルタ3の外側に、セラミックファイバー製でマット状のフィルタ断熱材22を介して、フィルタ内側ケース20を被嵌させている。フィルタ外側ケース21は、触媒外側ケース5と共に、前述したガス浄化ハウジング60を構成する要素の1つである。なお、スートフィルタ3とフィルタ内側ケース20の間にフィルタ断熱材22を圧入して、スートフィルタ3を保護している。
図1及び図6に示す如く、稜線が直線の円筒状に形成された触媒内側ケース4は、ディーゼル酸化触媒2を収容する上流側筒部4aと、後述するフィルタ内側ケース20が挿入される下流側筒部4bとにより構成されている。なお、上流側筒部4aと下流側筒部4bとは略同一径の円筒である。さらに、触媒内側ケース4の外周に溶接固定する薄板状リング形の触媒側接合フランジ25と、フィルタ内側ケース20の外周に溶接固定する薄板状リング形のフィルタ側接合フランジ26を備える。触媒側接合フランジ25と、フィルタ側接合フランジ26は、断面端面がL形状のドーナツ形に形成している。
触媒内側ケース4の下流側筒部4bの端部に、触媒側接合フランジ25のL形断面端面の内周側を溶接固定する。触媒外側ケース5の外周側(放射方向)に向けて、触媒側接合フランジ25のL形断面端面の外周側を突出させる。触媒側接合フランジ25のL形断面端面の折り曲げ角部に段部25aを形成する。触媒外側ケース5の下流側の端部が段部25aに溶接固定されている。
一方、フィルタ内側ケース20の外周のうち、排気ガス移動方向の中途部に、フィルタ側接合フランジ26のL形断面端面の内周側を溶接固定する。フィルタ外側ケース21の外周側(放射方向)に向けて、フィルタ側接合フランジ26のL形断面端面の外周側を突出させる。フィルタ側接合フランジ26のL形断面端面の折り曲げ角部に段部26aを形成する。フィルタ外側ケース21の上流側の端部が段部26aに溶接固定されている。なお、フィルタ内側ケース20は、稜線が直線の円筒状に形成されている。フィルタ内側ケース20の排気ガス上流側端部と下流側端部とは略同一径の円筒である。
また、ディーゼル酸化触媒2の外径とスートフィルタ3の外径とを等しく形成する。フィルタ断熱材22の厚みに比べて、触媒断熱材6の厚みを大きく形成している。一方、触媒内側ケース4とフィルタ内側ケース20は、同一板厚の材料にて形成する。触媒内側ケース4の下流側筒部4bの内径に比べ、フィルタ内側ケース20の外径を小さく形成する。触媒内側ケース4の内周面とフィルタ内側ケース20の外周面の間に下流側隙間23を形成する。下流側隙間23は、前記各ケース4,20の板厚(例えば1,5ミリメートル)よりも大きな寸法(例えば2ミリメートル)に形成する。例えば、前記各ケース4,20が、錆びたり、熱変形しても、触媒内側ケース4の下流側筒部4bにフィルタ内側ケース20の排気ガス上流側端部を簡単に出入できる。
図1〜図6、図9に示す如く、ガスケット24を介して触媒側接合フランジ25とフィルタ側接合フランジ26とを突き合わせる。各外側ケース5,21の外周側を囲う一対の厚板状の中央挟持フランジ51,52にて、各接合フランジ25,26を排気ガス移動方向の両側から挟む。ボルト27及びナット28にて、各中央挟持フランジ51,52を締結して、各接合フランジ25,26を挟持することにより、触媒外側ケース5とフィルタ外側ケース21とが着脱可能に連結される。
図1、図9に示す如く、各中央挟持フランジ51,52及び各接合フランジ25,26を介して、触媒外側ケース5の下流側端部にフィルタ外側ケース21の上流側端部を連結した状態では、ディーゼル酸化触媒2とスートフィルタ3の間に触媒下流側空間29が形成される。即ち、ディーゼル酸化触媒2の下流側端部と、スートフィルタ3(フィルタ内側ケース20)の上流側端部とが、センサ取付け用間隔L2だけ離れて対峙する。
図1及び図6に示すように、触媒内側ケース4における上流側筒部4aの排気ガス移動方向の円筒長さL3よりも、触媒外側ケース5の排気ガス移動方向の円筒長さL4を長く形成する。フィルタ内側ケース20の排気ガス移動方向の円筒長さL5よりも、フィルタ外側ケース21の排気ガス移動方向の円筒長さL6が短く形成されている。触媒下流側空間29のセンサ取付け用間隔L2と、触媒内側ケース4の上流側筒部4aの円筒長さL3と、フィルタ内側ケース20の円筒長さL5とを加算した長さ(L2+L3+L5)が、触媒外側ケース5の円筒長さL4と、フィルタ外側ケース21の円筒長さL6とを加算した長さ(L4+L6)にほぼ等しくなるように構成されている。
また、フィルタ内側ケース20の上流側の端部は、フィルタ外側ケース21の上流側の端部から、各ケース20,21の長さの差(L7≒L5−L6)だけ突出している。そのため、触媒外側ケース5にフィルタ外側ケース21を連結した状態では、フィルタ外側ケース21から突出したフィルタ内側ケース20の上流側寸法L7だけ、触媒外側ケース5の下流側(触媒内側ケース4の下流側筒部4b)に、フィルタ内側ケース20の上流側の端部が挿入される。即ち、下流側筒部4b(触媒下流側空間29)内に、フィルタ内側ケース20の上流側が抜出し可能に挿入される。
上記の構成により、ディーゼル酸化触媒2の酸化作用によって生成された二酸化窒素(NO2)が、スートフィルタ3内に一側端面(取入れ側端面)3aから供給される。ディーゼルエンジン70の排気ガス中に含まれた粒子状物質(PM)は、スートフィルタ3に捕集されて、二酸化窒素(NO2)によって連続的に酸化除去される。ディーゼルエンジン70の排気ガス中の粒状物質(PM)の除去に加え、ディーゼルエンジン70の排気ガス中の一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)の含有量が低減される。
図1、図6に示す如く、排気ガス出口管34が連結される円板状の側蓋体33を有する。側蓋体33は、触媒外側ケース5及びフィルタ外側ケース21と共に、前述したガス浄化ハウジング60を構成する。フィルタ内側ケース20の下流側の端部に、薄板状リング形のフィルタ出口側接合フランジ40の内径側が溶接固定されている。フィルタ外側ケース21の外周側(半径外側、放射方向)に向けてフィルタ出口側接合フランジ40の外径側を突出させる。フィルタ出口側接合フランジ40の外周側(端面L形の角隅部)に、フィルタ外側ケース21の下流側の端部が溶接固定されている。側蓋体33の外周側(半径外側)に薄板状の排気側接合フランジ41が一体形成されている。
図1及び図7〜図10に示すように、ガスケット24を介してフィルタ出口側接合フランジ40と消音側接合フランジ41とを突き合わせ、各外側ケース21,32の外周側を囲う一対の厚板状の出口挟持フランジ53,54にて、各接合フランジ40,41を排気ガス移動方向の両側から挟持させる。ボルト42及びナット43にて、各接合フランジ40,41に各出口挟持フランジ53,54を締結することにより、フィルタ外側ケース21に側蓋体33が着脱可能に連結される。
図2〜図5、図7に示す如く、後述する出口挟持フランジ53(54)と同様に、厚板状の中央挟持フランジ51(52)は、触媒外側ケース5(フィルタ外側ケース21)の周方向に複数(実施形態では2つ)に分割された半円弧体51a,51b(52a,52b)にて構成されている。実施形態の各半円弧体51a,51b(52a,52b)は円弧状(ほぼ半円状の馬蹄形)に形成されている。触媒外側ケース5にフィルタ外側ケース21を連結した状態では、各半円弧体51a,51b(52a,52b)の各端部が当接する。即ち、各半円弧体51a,51b(52a,52b)によって、触媒外側ケース5(フィルタ外側ケース21)の外周側が環状に囲われるように構成している。
中央挟持フランジ51(52)には、周方向に沿った等間隔で、貫通穴付きのボルト締結部55が複数設けられている。実施形態では、1組の中央挟持フランジ51に付き8箇所のボルト締結部55を備えている。各半円弧体51a,51b(52a,52b)単位で見ると、円周方向に沿った等間隔で4箇所ずつボルト締結部55が設けられている。一方、触媒側接合フランジ25及びフィルタ側接合フランジ26には、中央挟持フランジ51(52)の各ボルト締結部55に対応するボルト孔56が貫通形成されている。
触媒外側ケース5とフィルタ外側ケース21とを連結するに際しては、触媒外側ケース5の外周側を触媒側の両半円弧体51a,51bで囲うと共に、フィルタ外側ケース21の外周側をフィルタ側の両半円弧体52a,52bで囲い、ガスケット24を挟持した触媒側接合フランジ25とフィルタ側接合フランジ26とを、これら半円弧体群(中央挟持フランジ51,52)にて排気ガス移動方向の両側から挟持する。
前記の状態で、両側の中央挟持フランジ51,52のボルト締結部55と、両接合フランジ25,26のボルト孔56とに、ボルト27を挿入してナット28で締め付ける。その結果、両接合フランジ25,26が両中央挟持フランジ51,52で挟み固定され、触媒外側ケース5とフィルタ外側ケース21との連結が完了する。ここで、触媒側の半円弧体51a,51bと、フィルタ側の半円弧体52a,52bとの端部同士の突合せ部分は、互いに72°位相をずらして位置させるように構成されている。
図2〜図5、図7に示す如く、厚板状の出口挟持フランジ53(54)は、フィルタ外側ケース21(側蓋体34)の周方向に複数(実施形態では2つ)に分割された半円弧体53a,53b(54a,54b)にて構成されている。実施形態の各半円弧体53a,53b(54a,54b)は、中央挟持フランジ51(52)の半円弧体51a,51b(52a,52b)と基本的に同じ形態のものである。出口挟持フランジ53(54)にも、周方向に沿った等間隔で、貫通穴付きのボルト締結部57が複数設けられている。一方、フィルタ出口側接合フランジ40及び排気側接合フランジ41には、出口挟持フランジ53(54)の各ボルト締結部57に対応するボルト孔58が貫通形成されている。
フィルタ外側ケース21と側蓋体34とを連結するに際しては、フィルタ外側ケース21の外周側をフィルタ出口側の両半円弧体53a,53bで囲うと共に、側蓋体34の外周側を両半円弧体54a,54bで囲い、ガスケット24を挟持したフィルタ出口側接合フランジ40と排気側接合フランジ41とを、これら半円弧体群(出口挟持フランジ53,54)にて排気ガス移動方向の両側から挟持する。
前記の状態で、両側の出口挟持フランジ53,54のボルト締結部57と、両接合フランジ40,41のボルト孔58とに、ボルト42を挿入してナット43で締め付ける。その結果、両接合フランジ40,41が両出口挟持フランジ53,54で挟み固定され、フィルタ外側ケース21と側蓋体34との連結が完了する。ここで、フィルタ出口側の半円弧体53a,53bと、排気側の半円弧体54a,54bとの端部同士の突合せ部分は、互いに72°位相をずらして位置させるように構成されている。
図1〜図9に示す如く、エンジン70が排出した排気ガスを浄化するガス浄化体(ディーゼル酸化触媒2,スートフィルタ3)と、ディーゼル酸化触媒2,スートフィルタ3を内蔵する各内側ケース4,20と、各内側ケース4,20を内蔵する各外側ケース5,21とを有している。また、前記各内側ケース4,20は、各外側ケース5,21の外周側にはみ出る接合フランジ25,26を介して、各外側ケース5,21に連結させる。ガス浄化体(ディーゼル酸化触媒2,スートフィルタ3)、各内側ケース4,20及び各外側ケース5,21の組合せを複数組備え、各接合フランジ25,26を一対の挟持フランジ51,52にて挟持固定することによって、複数の外側ケース5,21を連結する。
したがって、隣り合う接合フランジ25,26を、各挟持フランジ51,52にて両側から挟み付けて圧接(密着)できる。しかも、挟持フランジ51,52を外側ケース5,21に溶接することなく別体に構成するので、挟持フランジ51,52と外側ケース5,21との関係において、溶接に起因する応力集中や歪の問題が生ずるおそれはない。このため、各接合フランジ25,26の全体に略均一な圧接力を付与できると共に、挟持フランジ51,52のシール面(挟持面)の面圧を高い状態に維持できる。その結果、各接合フランジ25,26)の間からの排気ガス漏れを確実に防止できる。
次に、図8を参照しながら、各接合フランジ25,26,40の詳細構造について説明する。各接合フランジ25,26,40はいずれも基本的に同じ構造であるから、触媒内側ケース4と触媒外側ケース5とに溶接固定される触媒側接合フランジ25を代表例として説明する。図8は実施形態における触媒側接合フランジ25の拡大側面断面図を示している。図8に示す如く、触媒側接合フランジ25は、この断面端面がL形の中間に、階段状に折り曲げられた段部25aを有する。段部25aに触媒外側ケース5の下流側端部を被嵌させ、触媒外側ケース5の下流側端部に段部25aを溶接固定させる。
一方、触媒内側ケース4(触媒外側ケース5)の延長方向(排気ガス移動方向)に触媒側接合フランジ25のL形の内径側端部25bが延設される。触媒内側ケース4の下流側端部に内径側端部25bを被嵌させ、触媒内側ケース4に内径側端部25bを溶接固定させる。他方、触媒外側ケース5の外周から放射方向(鉛直方向)に向けて、触媒側接合フランジ25のL形の外径側端部25cを延設させる。触媒側接合フランジ25の断面端面L形状と段部25aの形成によって、触媒側接合フランジ25の高い剛性が確保されている。
なお、挟持フランジ51,52と接合フランジ25,26に、各々のボルト孔56を介して、ボルト27を貫通させ、ナット28を螺着させて、挟持フランジ51,52と接合フランジ25,26を締結させるもので、触媒側接合フランジ25の外径側端部25cが挟持フランジ51,52にて挟持されるのは前述の通りである。
次に、図1、図9に示す如く、DPF1に付設する上流側ガス温度センサ109(下流側ガス温度センサ112)について説明する。触媒内側ケース4の上流側筒部4aと下流側筒部4bの間で、触媒内側ケース4の外周面に円筒状のセンサボス体110の一端側を溶接固定する。触媒外側ケース5のセンサ取付け開口5aから、該ケース5の外側に向けて、放射方向にセンサボス体110の他端側を延長させる。センサボス体110の他端側にセンサ取付けボルト111を螺着する。センサ取付けボルト111に例えばサーミスタ形の上流側ガス温度センサ109を貫通させ、センサボス体110にセンサ取付けボルト111を介して上流側ガス温度センサ109を支持させる。触媒下流側空間29内に上流側ガス温度センサ109の検出部分を突入させている。
上記の構成により、ディーゼル酸化触媒2のガス流出側端面2bから排気ガスが排出されたとき、その排気ガス温度が上流側ガス温度センサ109にて検出される。なお、前記と同様に、図1に示す如く、センサボス体110にセンサ取付けボルト111を介して例えばサーミスタ形の下流側ガス温度センサ112を取付け、フィルタ下流側空間49内に下流側ガス温度センサ112の検出部分を突入させ、スートフィルタ3の他側端面(排出側端面)3bの排気ガスの温度を下流側ガス温度センサ112にて検出させる。
次に、図10、図11を参照して、第1実施形態のディーゼルエンジン70を搭載したスキッドステアローダ211について説明する。図10、図11に示すセミクローラ型作業車両としてのセミクローラ型スキッドステアローダ211は、後述するローダ装置212を装着し、ローダ作業を行うことが可能に構成されている。このスキッドステアローダ211の前部には前車輪213が配置されており、後部には走行クローラ部214が配置されている。また、スキッドステアローダ211の走行クローラ部214の上方には、開閉可能なボンネット215が配置されている。
ボンネット215内にはディーゼルエンジン70が収容されている。このディーゼルエンジン70は、スキッドステアローダ211が備える走行機体216に防振部材等を介して支持されている。ボンネット215の前方には、運転のための空間を構成するキャビン217が配置されており、このキャビン217の内部には操縦ハンドル218及び運転座席219等が備えられている。また、ディーゼルエンジン70によって駆動される走行油圧ポンプ装置220と、左右の走行クローラ部214を駆動する走行油圧モータ装置221が備えられている。ディーゼルエンジン70からの動力が、走行油圧ポンプ装置220と走行油圧モータ装置221を介して左右の走行クローラ部214に伝達される。運転座席219に座乗したオペレータは、操縦ハンドル218等の操作部を介して、スキッドステアローダ211の走行操作等を行うことができる。
また、スキッドステアローダ211の前部であって前車輪213の上方には、ローダ装置212を備えている。ローダ装置212は、走行機体216の左右両側に配置されたローダポスト222と、各ローダポスト222の上端に上下揺動可能に連結された左右一対のリフトアーム223と、左右リフトアーム223の先端部に上下揺動可能に連結されたバケット224とを有している。
各ローダポスト222とこれに対応したリフトアーム223との間には、リフトアーム223を上下揺動させるためのリフトシリンダ226がそれぞれ設けられている。左右リフトアーム223とバケット224との間には、バケット224を上下揺動させるためのバケットシリンダ228が設けられている。この場合、操縦座席219のオペレータがローダレバー(図示省略)を操作することによって、リフトシリンダ226やバケットシリンダ228が伸縮作動し、リフトアーム223やバケット224を上下揺動させ、ローダ作業を実行するように構成している。
次に、図12〜図23を参照して、ディーゼルエンジン70にDPF1を付設するDPF1の取付け構造について説明する。図12〜図15に示す如く、前記シリンダヘッド72の左右側に排気マニホールド71と吸気マニホールド73を設置する。排気マニホールド71にターボ過給機100を設ける。排気マニホールド71とターボ過給機100に前記ハウジング支持体85が各ボルト71a,100aにてそれぞれ締結されている。
また、ハウジング支持体85の上向き取付面85aに埋込みボルト86を設ける。入口フランジ体17に形成された前後方向に長い前後位置調節用ボルト孔17aに埋込みボルト86を下方から遊嵌状に貫通させ、埋込みボルト86の上端側にナット86aを螺着させ、ハウジング支持体85に排気ガス入口管16を着脱可能に締結する。前後方向に長いボルト孔17a内で埋込みボルト86が前後動する寸法だけ、ハウジング支持体85に対してDPF1の前後方向の取付け位置を調節できる。
即ち、図15、図19に示す如く、ディーゼルエンジン70の排気マニホールド71にターボ過給機100を設ける。排気マニホールド71と過給機100にハウジング支持体85を連結する。ガス浄化ハウジング60内のガス浄化体としてのディーゼル酸化触媒2又はスートフィルタ3にハウジング支持体85の中空部85bを介してディーゼルエンジン70の排気ガスを供給させるように構成している。
さらに、図12、図13、図15〜図20を参照して、入口側ブラケット体と出口側ブラケット体について説明する。図12、図13に示す如く、排気ガス浄化装置としてのDPF1の排気ガス移動方向とディーゼルエンジン70のクランク軸74軸芯線(出力軸芯線)とを平行に形成する。図15〜図20に示す如く、クランク軸74軸芯線(出力軸芯線)と交叉する方向に幅広に形成された板状の出口側ブラケット体87と入口側ブラケット体88を備える。
図19、図20に示す如く、シリンダヘッド72の前面に出口側ブラケット体87の二股状下端部をボルト87a締結させ、シリンダヘッド72の後面に入口側ブラケット体88の下端部を締結ボルト88aにて固着させる。シリンダヘッド72の前面と後面の2面に、出口側ブラケット体87と入口側ブラケット体88を立設させる。出口側ブラケット体87と入口側ブラケット体88とによって、ディーゼルエンジン70のシリンダヘッド72にガス浄化ハウジング60の排気ガス入口側と排気ガス出口側をそれぞれ支持させている。
図18、図20に示す如く、支持ブラケット体としての出口側ブラケット体87の前面に係止ボルト89を固着する。出口側ブラケット体87の前面から前向きに係止ボルト89を突出させる。また、前記ガス浄化ハウジング60に設けた前記出口挟持フランジ53の係合支持部53aに、下向き開口形状のボルト挿入用ノッチ90を形成する。即ち、出口挟持フランジ53に形成した係止ボルト89挿入用のボルト孔を下向きに開放させることによって、前記ノッチを形成する。出口側ブラケット体87にガス浄化ハウジング60を仮止め可能な係止体として、係止ボルト89とボルト挿入用ノッチ90を設ける。係止ボルト89とボルト挿入用ノッチ90の係合によって出口側ブラケット体87にガス浄化ハウジング60を支持させる。
その結果、係止ボルト89とボルト挿入用ノッチ90の係合によって、ガス浄化ハウジング60の排気ガス出口側端部が所定位置に支持される。換言すると、図18に示す如く、出口側ブラケット体87に、凸体(係止体)としての係止ボルト89を設ける。一方、ガス浄化ハウジング60に、凹体(係止体)としてのボルト挿入用ノッチ90を設けている。なお、前記構造とは逆に、ガス浄化ハウジング60に、凸体(係止体)としての係止ボルト89を設ける一方、出口側ブラケット体87に、凹体(係止体)としてのボルト挿入用ノッチ90を設けてもよい。
図20に示す如く、係止ボルト89にボルト挿入用ノッチ90を係合させた状態で、出口側ブラケット体87のボルト孔87bと係合支持部53aのボルト孔53bに締結ボルト98を貫通させて締結する。次いで、係止ボルト89に係止ナット89aを螺着させて固定する。出口側ブラケット体87にガス浄化ハウジング60の前部が着脱可能に締結される。
図12〜図20に示す如く、ディーゼルエンジン70の排気ガスを浄化する排気ガス浄化装置としてのDPF1を備え、ディーゼルエンジン70に排気ガス浄化装置1を搭載するエンジン装置において、ディーゼルエンジン70にDPF1のガス浄化ハウジング60を連結する支持ブラケット体としての出口側ブラケット体87を備える構造であって、出口側ブラケット体87にガス浄化ハウジング60を仮止め可能な係止体としての係止ボルト89とボルト挿入用ノッチ90を設け、係止ボルト89とボルト挿入用ノッチ90によって出口側ブラケット体87にガス浄化ハウジング60を支持させるように構成したものであるから、DPF1の全重量を支えながらボルト98締結などの組付け作業をする必要がない。DPF1から作業者が両手を離して組付け作業できる。DPF1の組立分解作業性を向上できる。
図12〜図20に示す如く、出口側ブラケット体87又はガス浄化ハウジング60のいずれか一方に、前記係止体としての凸体(係止ボルト89)又は凹体(ボルト挿入用ノッチ90)を設けると共に、出口側ブラケット体87又はガス浄化ハウジング60の他方に、前記係止体としての凹体(ボルト挿入用ノッチ90)又は凸体(係止ボルト89)を設けたものであるから、係止ボルト89(凸体)とボルト挿入用ノッチ90(凹体)の係合によって、ガス浄化ハウジング60の組付け位置を簡単に決定できる。
図12〜図20に示す如く、出口側ブラケット体87に固着した係止ボルト89と、ガス浄化ハウジング60のフランジ53に形成した下向き開口形状のボルト挿入用ノッチ90によって、前記係止体を形成したものであるから、フランジ53に形成した係止ボルト89挿入用のボルト孔を下向きに開放させることによって、前記ノッチ90を形成できる。前記係止体89,90を低コストで形成できる。
さらに、図15〜図17、図19に示す如く、入口側ブラケット体88の上向き取付面88bに、前後方向に長い前後位置調節用ボルト孔88cを開設する。前後位置調節用ボルト孔88cに取付ボルト151を下方から遊嵌状に貫通させるように構成する。また、前記外蓋体9の外側面にボルト152及びナット153を介して分割ブラケット体154を着脱可能に締結する。入口側ブラケット体88の上向き取付面88bに分割ブラケット体154の下面を当接させ、分割ブラケット体154の下面に取付ボルト151を螺着させ、分割ブラケット体154に入口側ブラケット体88の上向き取付面88bを着脱可能に締結する。
前後方向に長い前後位置調節用ボルト孔88c内で取付ボルト151が前後動する寸法だけ、入口側ブラケット体88に対して分割ブラケット体154(DPF1)の前後方向の取付け位置を調節できる。即ち、前述した前後方向に長いボルト孔17aと、前後位置調節用ボルト孔88cとによって、埋込みボルト86と取付ボルト151が前後動することによって、ハウジング支持体85と入口側ブラケット体88に対して、ガス浄化ハウジング60後部の前後方向(排気ガス移動方向)の取付け位置が調節できる。
また、図16に示す如く、ハウジング支持体85の上向き取付面85aと、入口側ブラケット体88の上向き取付面88bによって、V形受圧面を形成する。前記V形受圧面としての、ハウジング支持体85の上向き取付面85aと、入口側ブラケット体88の上向き取付面88bに、上方側からガス浄化ハウジング60の排気ガス入口管16と分割ブラケット体154を載置させる。上向き開口状のV形受圧面(上向き取付面85a,88b)によって、ガス浄化ハウジング60の排気ガス入口側端部を所定位置に支持できる。
上記の構成により、ディーゼルエンジン70にDPF1を組付けるときに、V形受圧面(上向き取付面85a,88b)によって、ガス浄化ハウジング60の排気ガス入口側端部がハウジング支持体85と入口側ブラケット体88に仮止め支持される。また、係止ボルト89とボルト挿入用ノッチ90の係合によって、ガス浄化ハウジング60の排気ガス出口側端部が出口側ブラケット体87に仮止め支持される。ハウジング支持体85と入口側ブラケット体88と出口側ブラケット体87によって、ディーゼルエンジン70の上部でこの前後方向に向けてガス浄化ハウジング60を懸架させ、クランク軸74と平行な姿勢にガス浄化ハウジング60を仮止め支持する。その状態でDPF1から作業者が両手を離すことができる。
ハウジング支持体85と入口側ブラケット体88と出口側ブラケット体87にガス浄化ハウジング60を上載したときに、V形受圧面(上向き取付面85a,88b)によって、DPF1がクランク軸74と交叉する方向に移動することが規制されて、ハウジング支持体85と入口側ブラケット体88と出口側ブラケット体87の各上面側からDPF1が転落するのを防止できる。ハウジング支持体85と入口側ブラケット体88と出口側ブラケット体87の各上面側に、ガス浄化ハウジング60を仮り止め状態に簡単に支持可能に構成している。
したがって、ガス浄化ハウジング60から作業者が両手を離した状態で、ガス浄化ハウジング60の組付け作業(ボルト98,151又はナット86a,89aを締結する作業等)を実行できる。一人の作業者によってディーゼルエンジン70にガス浄化ハウジング60を着脱作業できる。重量物であるガス浄化ハウジング60の組付け作業性を向上できる。その結果、出口側ブラケット体87にガス浄化ハウジング60をボルト締結した後、入口側ブラケット体88にガス浄化ハウジング60をボルト締結することによって、前後位置調節用ボルト孔17a又は前後位置調節用ボルト孔88cにて組付け寸法誤差が吸収され、入口側ブラケット体88と出口側ブラケット体87にガス浄化ハウジング60をスムーズにボルト締結できる。なお、前記と逆の手順にてDPF1を取外すことができる。
また、図15に示す如く、入口側ブラケット体88と出口側ブラケット体87に、吊下げワイヤ等を掛けるための吊下げ用貫通孔87c,88dを形成する。スキッドステアローダ211にディーゼルエンジン70を積み下ろす場合、吊下げ用貫通孔87c,88dに挿入させた吊下げワイヤを、チェンブロックのフック等に係止して、ディーゼルエンジン70を吊上げるもので、ディーゼルエンジン70の着脱作業と、DPF1の支持体とに、入口側ブラケット体88と出口側ブラケット体87を共用する。
図1、図15〜図20に示す如く、ディーゼルエンジン70の排気ガスを浄化する排気ガス浄化装置としてのDPF1を備え、ディーゼルエンジン70にDPF1を搭載するエンジン装置において、DPF1のガス浄化ハウジング60に連結するハウジング支持体85を備え、ガス浄化ハウジング60内のガス浄化体としてのディーゼル酸化触媒2及びスートフィルタ3にハウジング支持体85の中空部85bを介してディーゼルエンジン70の排気ガスを供給させるように構成したものであるから、ハウジング支持体85を高剛性に形成できるものでありながら、ディーゼルエンジン70の排気マニホールド71にガス浄化ハウジング60をハウジング支持体85にて簡単に短絡できる。ディーゼルエンジン70に前記ハウジング支持体85を連結させることによって、DPF1の支持剛性を向上でき、かつディーゼルエンジン70の排気ガスを高温に維持した状態で、DPF1にその排気ガスが導入される構造を簡潔に構成できる。
図15〜図20に示す如く、ディーゼルエンジン70の排気マニホールド71にターボ過給機100を設ける構造であって、排気マニホールド71とターボ過給機100にハウジング支持体85を連結したものであるから、排気マニホールド71とターボ過給機100に近接させてDPF1を高剛性に設置でき、ディーゼルエンジン70の排気ガスを高温に維持した状態で、ターボ過給機100からガス浄化ハウジング60内にその排気ガスが導入される構造を簡潔に構成できる。
図15〜図20に示す如く、DPF1の排気ガス移動方向とディーゼルエンジン70のクランク軸74軸芯線(出力軸芯線)とを平行に形成し、ディーゼルエンジン70のクランク軸74軸芯線と交叉する方向に幅広に形成された板状の入口側ブラケット体88と出口側ブラケット体87とによって、ディーゼルエンジン70にガス浄化ハウジング60の排気ガス入口側と排気ガス出口側をそれぞれ連結したものであるから、ディーゼルエンジン70のクランク軸74軸芯線と交叉する方向にDPF1が振動するのを簡単に防止できる。入口側ブラケット体88と出口側ブラケット体87とによって、ハウジング支持体85に連結させるDPF1を容易に防振支持できる。DPF1の支持剛性をさらに向上できる。
次に、図12〜図14を参照して、DPF1に付設する差圧センサ63の取付け構造について説明する。図12〜図14に示す如く、排気ガス圧力センサとして、差圧センサ63が設けられている。差圧センサ63は、DPF1内におけるスートフィルタ3を挟んだ上流側及び下流側間の排気ガスの圧力差を検出するためのものである。当該圧力差に基づいてスートフィルタ3の粒子状物質の堆積量が換算され、DPF1内の詰り状態を把握できるように構成している。即ち、差圧センサ63にて検出された排気ガスの圧力差に基づき、例えば図示しないアクセル制御手段又は吸気スロットル制御手段等を作動させることによって、スートフィルタ3の再生制御を自動的に実行できるように構成されている。
図12〜図14に示す如く、出口挟持フランジ53にセンサブラケット66をボルト締結して、ガス浄化ハウジング60の上面側にセンサブラケット66を配置させる。差圧センサ63がセンサブラケット66に取付けられる。ガス浄化ハウジング60の外側面に差圧センサ63が配置される。差圧センサ63には、上流側センサ配管68と下流側センサ配管69の一端側がそれぞれ接続される。ガス浄化ハウジング60内のスートフィルタ3を挟むように、上流側と下流側の各センサ配管体113がガス浄化ハウジング60に配置される。各センサ配管体113に、上流側センサ配管68と下流側センサ配管69の他端側がそれぞれ接続される。
上記の構成により、スートフィルタ3の流入側の排気ガス圧力と、スートフィルタ3の流出側の排気ガス圧力の差(排気ガスの差圧)が、差圧センサ63を介して検出される。スートフィルタ3に捕集された排気ガス中の粒子状物質の残留量が排気ガスの差圧に比例するから、スートフィルタ3に残留する粒子状物質の量が所定以上に増加したときに、差圧センサ63の検出結果に基づき、スートフィルタ3の粒子状物質量を減少させる再生制御(例えば排気温度を上昇させる制御)が実行される。再生制御可能範囲以上に、粒子状物質の残留量がさらに増加したときには、ガス浄化ハウジング60を着脱分解して、スートフィルタ3を掃除し、粒子状物質を人為的に除去するメンテナンス作業が行われる。
なお、図12〜図14、図21〜図23は、ディーゼルエンジン70の外観図であり、図中75はエンジンブロック、76は冷却ファン、77は冷却ファン駆動用Vベルト、78はフライホイールハウジング、79はフライホイール、80はエンジンオイルフィルタ、81はオイルパンである。また、ディーゼルエンジン70の吸気マニホールド73が設置された側部に、燃料ポンプ116と、燃料噴射制御用のコモンレール120と、燃料フィルタ121が設けられている。吸気マニホールド73に、排気ガス再循環用のEGR装置91が付設されている。
さらに、図12に示す如く、エンジンハーネスとしての電源ハーネス184及び信号ハーネス185が、ハーネスコネクタ186を介して、エンジンオイルフィルタ80とコモンレール120との間のエンジンブロック75側面に配置されている。図19に示す如く、センサブラケット66に設けたハーネスコネクタ189を介して温度センサハーネス188が、またDPFハーネスとしての差圧センサハーネス187が、図示しないエンジンコントローラに向けてそれぞれ延長されている。