JP6141267B2 - 自己閉じ込め型高密度空気プラズマを発生させるためのシステムおよび方法 - Google Patents

自己閉じ込め型高密度空気プラズマを発生させるためのシステムおよび方法 Download PDF

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Description

本発明は、大気圧で自己維持型空気プラズマ(self-sustaining air plasma)を発生させるための方法および装置に関する。
空気プラズマは、イオン、電子、ラジカルや独立した状態で存在する大気圧で形成される他の中性種から構成される物質の電気的伝導性状態となっている。空気プラズマは、非致命的武器、融合、プラズマ処理、推進、消毒用途、および衝撃波軽減といった様々な用途において使用され得る。
しかしながら、現在のプラズマ源では、大気圧での衝撃波によって生じる過圧の結果に対して保護するのに十分な電子密度を有する空気プラズマを発生させることができない。さらに、現在のプラズマ源は、高価かつ不便な支援機器、または大きい磁石を使用することなく、長い寿命を有する、自己含有型または自己閉じ込め型空気プラズマを発生させることができない。したがって、空気プラズマを発生させるための多用途で、拡張性があり、かつ反復可能な方法および装置に対する必要性が存在する。
本発明は、大気圧で自己閉じ込め型および自己安定化空気プラズマ(self-confined and self-stabilized air plasma)を発生させるための方法および装置に関する。特に、本発明の方法および装置は、大気圧で、いくつかの用途に対して十分な電子密度を有するトロイダル空気プラズマ(TAP)を発生させる。本発明の方法および装置は、高い反復率でTAPを発生するように構成され得るものである。
本発明の方法は、大気圧で自己含有型空気プラズマ(self-contained air plasma)を発生させることを含む。空気プラズマは、第1着火領域において発生され、半径方向の膨張が制限される。また、本発明の方法は、空気プラズマを加熱し、第2着火領域から離れるようにそれを加速させるために、第2着火領域で空気プラズマに高電圧パルスを印加することを含む。空気プラズマの加熱は、空気プラズマを膨張させ、自己含有型の状態にする。
大気圧で自己含有型空気プラズマを発生させるための装置は、プラズマ源を含有するように、細長い構成(elongated configuration)または別の構成であってもよい第1空洞を画定する第1遮蔽材を含んだ第1着火領域を含む。また、本発明の装置は、プラズマ源から空気プラズマを発生させるための着火デバイスと、細長いまたは別の構成であってもよい第2領域を画定する第2遮蔽材を含んだ第2着火領域とを含み、第2空洞が、空気プラズマを受容するように、第1空洞と流体連通している。本発明の一実施形態において、第2領域は、電流がその中の空気を通って放電され、プラズマ放電を形成することを可能にするワイヤメッシュによって少なくとも部分的に画定される。
本発明の装置は、少なくとも1つのコンデンサを含み、空気プラズマに高電圧パルスを印加するために電圧源とつながった高電圧回路を含む。高電圧パルスは、空気プラズマを加熱し、装置から離れるように加速させて、大気圧で自己含有型空気プラズマを形成する。種々の他の実施形態において、プラズマ源は、爆発ワイヤ(exploding wire)、爆薬(explosive)、膨化ガスプラズマ(puffed gas plasma)、中空カソード・プラズマ(hollow cathode plasma)、超高速度プラズマ源(hypervelocity plasma)、レールガン(railgun)、マイクロ波駆動プラズマ源(microwave-driven plasma)、または第2の領域に方向付けることができる他のコンパクトプラズマ源から成る群のうちの少なくとも1つの要素である。プラズマ源はまた、1つ以上のレーザ誘起プラズマチャネルによって供されてもよい。
本発明の別の実施形態において、大気圧で自己含有型空気プラズマを発生させるための方法は、ワイヤを爆発させ、アノードとカソードとの間に位置する第1着火領域において空気プラズマを発生させるように、ワイヤに第1高電圧パルスを印加することを含む。また、本発明の方法は、空気プラズマがワイヤの長手方向軸に平行となってカソードと加速器電極との間の第2着火領域まで移動するように、空気プラズマの半径方向の膨張を制限することを含む。第2高電圧パルスは、空気プラズマを加熱するようにカソードおよび加速器電極に印加され、空気プラズマの加熱は、空気プラズマを膨張させ、加速させ、トロイダル構造を形成させる。また、本発明の方法は、大気圧で第2着火領域から自己含有型トロイダル空気プラズマを放電することを含んでいる。
本発明の方法は、アノードとカソードとの間、ならびにカソードと加速器電極との間に剛性電気絶縁材を供することを更に含む。かかる剛性電気絶縁材は、細長くてもよい空洞を画定する。アノードとカソードとの間の細長空洞は、ワイヤを受容し、空気プラズマの半径方向の膨張を制限する。カソードと加速器電極との間の空洞は、空気プラズマが膨張することを可能にする。両方の空洞は、略円筒状または螺旋状構成を有しいてもよい。空洞は、等しいまたは異なる直径を有してもよく、トロイダルプラズマの直径を増加若しくは減少させるように構成されてもよい。加えて、空洞は、トロイダルプラズマの速度を増加若しくは減少させるように構成されてもよい。
別の実施形態において、大気圧で自己含有型空気プラズマを発生させるための方法は、第1着火領域において、空気プラズマを発生させることと、第1領域から、ある速度の空気プラズマの膨張を方向付けることと、第2着火領域において空気プラズマにエネルギーを付与することと、を含み、付与されたエネルギーは、空気プラズマを膨張させ、第2着火領域から加速させ、自己含有させる。別法にて、本発明の方法は、空気プラズマの半径方向の膨張を制限することを含んでもよい。
種々の実施形態において、ワイヤは、00AWG〜80AWGの範囲内のゲージを有する。本発明の他の実施形態において、第1高電圧パルスは、10kV〜50kVであって、0.1μs〜200msの持続時間を有する一方、第2高電圧パルスは、100V〜300Vまたは最大何千ボルトであって、1ns〜1000msの持続時間を有する。
別の実施形態において、大気圧で自己含有型空気プラズマを発生させるための装置は、第1着火領域において、アノードと半透過性カソードとの間に位置付けられる第1遮蔽材を含む。第1遮蔽材は、アノードとカソードとの間に延在し、それらと連通する、伝導性ワイヤを含有するように、第1長手方向空洞を有する。また、本発明の装置は、少なくとも1つの電圧源および少なくとも1つのコンデンサを有する1次高電圧回路を含む。1次高電圧回路は、ワイヤに第1高電圧パルスを印加するように、アノードおよびカソードと連通し、それを爆発させ、空気プラズマを発生させる。第1長手方向空洞は、空気プラズマの半径方向の膨張を制限する。
また、本発明の装置は、カソードと半透過性電極との間に位置付けられる第2遮蔽材によって画定される第2着火領域を含む。第2遮蔽材は、カソードと電極との間に延在する第2長手方向空洞を有し、その第2長手方向空洞は、空気プラズマを受容するように、第1長手方向空洞と流体連通する。また、本発明の装置は、電圧源と連通する少なくとも1つの他のコンデンサを有する2次高電圧回路を含む。2次高電圧回路は、カソードと電極との間の間隙に第2高電圧パルスを印加するようにカソードおよび電極と更に連通しており、大気圧で自己含有型空気プラズマが形成されるべく空気プラズマが電極を横断するに際して、第2高電圧パルスによって更に空気プラズマが加熱され、加速する。
種々の実施形態において、自己含有型空気プラズマは、レーザ誘起プラズマによって形成され、その後、レーザ、マイクロ波パルス、またはエネルギーを付与するための任意の手段によって加熱されてもよい。空気中に形成されるプラズマは、静電場または電磁場、および相互作用によって、自己閉じ込めされる。そのようにして、空気プラズマは、本質的に、長い寿命を有する。自己閉じ込め型空気プラズマは、約ミリ秒から複数秒またはさらには分の寿命を有し得る。
プラズマの密度は、1ATM〜2000ATM以上の範囲まで、装置内の圧力を増加させることができる加圧システムを使用して、増加させてもよい。付加的にいえば、装置内/周囲の空気は、発生した空気プラズマのサイズおよび電子密度を最適化するように変更されてもよい。例えば、装置内/周囲の空気は、1つ以上のガス混合物、またはナノ粒子もしくは種々の化学化合物で播種されたガスを含んでもよい。
種々の実施形態において、自己含有型空気プラズマは、少なくとも1010/cmの電子密度を有しており、1019/cmほどの高いものであってもよい。付加的には、装置の幾何学的形状(geometry)は空気プラズマのトロイダル構造形成に資する。
図1は、トロイダル空気プラズマ発生器の実施形態を示している。 図2は、空気プラズマ発生装置の一実施形態の写真である。 図3は、空気プラズマ発生装置の一実施形態の側面写真である。 図4は、本発明の一実施形態に従った1次高電圧回路の概略設計である。 図5は、本発明の一実施形態に従ったトロイダル空気プラズマの高速画像である。 図6Aは、本発明の一実施形態に従ったトロイダル空気プラズマの形成の断面図を提供する写真である。 図6Bは、本発明の一実施形態に従ったトロイダル空気プラズマの形成の断面図を提供する写真である。 図7は、本発明の一実施形態に従ったトロイダル空気プラズマを形成するための方法を描写するフローチャートである。
本発明は、十分な持続時間のために維持可能であって、様々な用途で使用するのに十分な電子密度を有する高密度空気プラズマの大気圧での発生に関する。本明細書において、「大気圧での空気プラズマ」とは、周辺大気に実質的に等しい圧力を有する空気プラズマを指す。加えて、大気圧での空気プラズマは、特殊化された高圧力または低圧力容器を必要としない。本発明の一態様において、空気プラズマ発生装置の幾何学的形状は、空気プラズマの形状および自己含有性質を生じさせる。一旦形成されると、空気プラズマは、自己含有し、追加の支援機器を必要としない。例えば、空気プラズマ発生器は、トロイダル空気プラズマ(TAP)を発生するように構成されてもよい。TAPは、実質的にトロイダル形状を有する空気プラズマである。
例えば、発生した空気プラズマは、衝撃波軽減のために使用され、トリチウム−トリチウムもしくはジュウテリウム−トリチウム反応、または任意の他の高度な融合サイクルのための融合源、あるいはプラズマ・コンデンサとして使用されてもよい。更に、発生した空気プラズマは、非致命的用途(例えば、限定されるわけではないが、テザーといった電気衝撃武器)において使用されてもよい。また、空気プラズマは、限定されるわけではないが、半導体処理、ポリマー修飾を含む、プラズマ表面修飾、指向性エネルギー用途、マイクロ波生成、エネルギー貯蔵および生成、半導体製造のためのUV生成、プラズマチャフ、表面消毒、ならびに遠隔マイクロ波チャネリングなどのいくつかの産業的用途のために使用されてもよい。また、空気プラズマは、タービン、燃焼エンジン、およびロケットエンジンのための着火源として使用されてもよい。また、発生したプラズマは、他の用途において使用されてもよく、例えば、発生した空気プラズマは、球電光への前駆体であってもよい。
空気プラズマ発生器装置
トロイダル空気プラズマ(TAP)を発生させるための空気プラズマ発生装置100の実施形態が、図1〜3に示されている。空気プラズマ発生装置100は、1次高電圧回路104および2次回路106と電気連通するTAP発生器102を含んでいる。
TAP発生器102は、有限持続時間を有するTAP放電(概して130として示される)を発生させることが可能である。本発明の一実施形態によると、TAP発生器102は、爆発ワイヤ108を使用して、TAP放電130を形成する。
図示されるように、爆発ワイヤ108は、TAP発生器102内に位置付けられる単一のワイヤストランドから形成されてもよい。別法にて、爆発ワイヤ108は、複数の長さのワイヤが同時に爆発され得るように、TAP発生器102内で編織されるか、または前後にループされる単一のワイヤストランドから成ってもよい。種々の他の実施形態において、爆発ワイヤ108は、複数の別個の、またはループされたワイヤストランドから成ってもよい。
あくまでも例示であって限定するものではないが、爆発ワイヤ106は、40ゲージ銅ワイヤであってもよい。しかしながら、加熱し、空気中で気化する、任意の好適なワイヤが使用されてもよい。他の例として、爆発ワイヤ108は00AWG〜80AWGの範囲の任意のゲージのワイヤであってもよい。更に、爆発ワイヤ108は、中実ワイヤ、めっきワイヤ、他の材料でドープしたワイヤ、または別の材料で被覆されたワイヤであってもよい。爆発ワイヤ108は、アノード110とカソード112との間に吊設される。爆発ワイヤ108に着火するために、高電圧電流がアノード110およびカソード112にわたって、かつワイヤ108を通って印加される。種々の実施形態において、高電圧電流は、爆発ワイヤ108の少なくとも一部分を過熱し、それによって、それを爆発的に膨張させる。
アノード110およびカソード112は、爆発ワイヤ108が着火される第1着火領域114を画定する。また、第1着火領域114は、アノード110とカソード112との間の空間の一部分を充填する非伝導性第1遮蔽材116を含む。第1遮蔽材116は、アノード110とカソード112との間の空間に等しい厚さを有する。本発明の一実施例において、第1遮蔽材116は、5cm〜20cmの厚さを有してもよいものの、他の厚さおよび空間距離が使用されてもよい。本発明の一実施形態において、第1遮蔽材116は、爆発ワイヤ108を受容する第1細長空洞118を画定する。かかる細長空洞の直径は、爆発ワイヤ108が第1遮蔽材116に接触せず、それにより、爆発ワイヤ114が大気圧の空気中で着火するのを可能にするように、爆発ワイヤの直径よりも大きい。第1細長空洞118は、爆発ワイヤ108からの爆発後、細長空洞内にて、120で示されるように、空気の半径方向の膨張を制限する。空気の半径方向の膨張120の制限は、爆発からの運動量とともに、第1着火領域114からの膨張する空気の速度を方向付ける。
爆発ワイヤ108の組成もまた、空気プラズマの形成に寄与し得る。あくまでも例示であって限定するものではないが、ワイヤ108の爆発は、電子、イオン、プラズマ、UV波、および/または金属粒子の衝撃波、ならびにTAP放電130の形成を増強し得るいくつかの他の条件を生成する。爆発ワイヤ108はまた、TAP発生器102の第2着火領域122において、ガス分子に運動量を付与する圧力パルスを生成する。同様に、爆発ワイヤ108は、第2着火領域122内で、TAP放電130にエネルギーおよび運動量を付与する。
本発明の一実施形態において、第1細長空洞118は略円筒状である。別の実施形態において、第1細長空洞118は螺旋状構成を有する。同様に、第1細長空洞118の他の構成が使用されてもよいが、しかしながら、本発明の全ての実施形態において、爆発ワイヤ108からのTAP放電130は、第2着火領域122において、TAP放電130を形成および形状化するのに役立つ境界条件を生成するために、細長空洞の中心軸の軸に沿った軸方向の加速に実質的に制限される。
第2着火領域122は、カソード112および加速器電極124によって、部分的に画定される。本発明の一実施形態において、カソード112および加速器電極124は、TAP放電130がカソードおよび加速器電極を横断し得るように半透過性材料(限定されないが、メッシュまたはスクリーンなど)である。あくまでも例示であって限定するものではないが、加速器電極124は、ステンレス鋼または任意の他の半透過性伝導性材料から構成されてもよい。
第2着火領域122は、第2遮蔽材126を含んでいる。第2遮蔽材126は、非伝導性であり、第1遮蔽材116と同じ組成を有してもよい。しかしながら別法にて、第2遮蔽材126は、第1遮蔽材116とは異なる組成を有してもよい。
本発明の一実施形態において、第2遮蔽材126は、カソード112と加速器電極124との間の空間に等しい厚さを有する。本発明の一実施例において、第2遮蔽材126は、カソード112と加速器電極124との間の距離に依存して、約2mm〜2cmの範囲の厚さを有するものの、他の厚さおよび空間距離が使用されてもよい。また、第2遮蔽材126は、第1遮蔽材116の第1細長空洞118と軸方向に整合する第2空洞128を画定する。
本発明の一実施形態において、第2空洞128の直径は、TAP放電130が、それが第2着火領域122を通って移動するか、または別法にて、その中および傍に形成される際、膨張することを可能にするように、第1細長空洞118の直径よりも大きい。本発明の別の実施形態において、第2空洞128の直径は、第1細長空洞118の直径に等しいか、それ未満であってもよい。同様に、第2空洞の長さは、第1細長空洞の長さよりも大きいか、それに等しいか、それ未満であってもよい。種々の他の実施形態において、第2着火領域122は、任意に、互いに、および第1細長空洞118に平行に整合されてもよい、複数の空洞を有する。
単一の第1着火領域114および単一の第2着火領域122が、図1〜3に示されているが、他の実施形態において、TAP放電130の効果をさらに増幅させるように、複数の着火領域が使用されてもよい。例えば、複数のプラズマ源が、複数の第1着火領域において着火されてもよく、ならびに/または複数の第2着火領域を使用して、TAP放電130を増幅、加速、増強、および/もしくは形状化してもよい。
種々の実施形態において、第1空洞および第2空洞の直径は、空気プラズマの直径を増加もしくは減少させるように、ならびに空気プラズマの速度を増加もしくは減少させるように、形成、またはそうでなければ構成することができる。自己含有型空気プラズマの形状もまた、空気プラズマ発生装置100および周辺環境の最適化を通じて強化されてもよい。例えば、TAP発生器は、安定したプラズモイド、または球電光と同様のプラズマの球体を発生するように構成されてもよい。
TAP発生器102は、高電圧パルスをアノード110およびカソード112に送達するように構成される、1次高電圧回路106に電気的に接続される。TAP発生器102はまた、第2着火領域122において、プラズマを通じてエネルギーを放電するように構成される、2次回路106に電気的に接続される。
1次高電圧回路106は、1つ以上のコンデンサ・バンクと、1つ以上の高電圧電源と、1つ以上の高電圧スイッチと、アノード110およびカソード112にわたって高電圧パルスを送達するための好適なパルス生成回路とを含む。本発明の一実施形態において、1次高電圧回路106は、約10ns〜200msのパルスの持続時間を有する高電圧パルスを、アノード110およびカソード112を通って、爆発ワイヤ108に送達するように、約2kV〜約100kVまでエネルギー供給されるコンデンサ・バンクを含む。本実施形態において、アノード110は、中実または半透過性導体である一方、カソード112は、半透過性導体である。
図4に示されるように、1次高電圧回路106の特定の実施形態は、いくつかの抵抗器402A〜Cと、1つ以上のインダクタ404と、1つ以上のコンデンサまたはコンデンサ・バンク406とを含んだRLC回路400である。また、1次高電圧回路106は、電源408と、3プレート加圧空気間隙スイッチ410と、アノード110に接続されるリード412と、カソード112に接続される別のリード414と、追加の保護および安全回路(限定されるわけではないが、概して416として示されるスイッチおよびダイオードなど)とを含む。
本発明の一実施形態において、電源408は、1次高電圧回路106に約30kVを供給する直流電流(DC)電源である。コンデンサ・バンク406は、約4.4kJを貯蔵および放出し、ワイヤ108を通じて6kA、46μsの電流パルス(半値全幅)を生成して、ワイヤを爆発させるように、約11μFのキャパシタンスを有する。インダクタ404は、典型的には11.77μH空芯インダクタである。インダクタ404および5.5Ω水性電解質成形抵抗器402Aは、電流パルスを形状化するために使用される。
回路インダクタンスおよび抵抗は、双方とも、ワイヤ108に送達および堆積される電流およびエネルギーの量に影響する可変パラメータである。ワイヤ108に送達される電流パルスにおける回路インダクタンスの効果を判定するために、空芯インダクタ404は、種々の実施形態において、0.6μHおよび27.5μHのインダクタンス値を有する他のインダクタと置き換えられた。同様に、他の実施形態において、水性電解質抵抗器は、約20Ω〜約300mΩの抵抗を有する抵抗器と置き換えられた。非水性電解質抵抗器もまた、使用されてもよい。
1次高電圧回路104のインダクタンスを変更する時、約5.2Ωの抵抗を有する成形抵抗器402Aを使用した。同様に、インダクタ404は、抵抗器402Aの抵抗を変更させた時、約11.77μHの抵抗を有した。
典型的な11.77μHインダクタ404および典型的な5.2Ω成形抵抗器402Aを有する、1次高電圧回路104によって生成される電流パルスは、約46.08μsのパルス幅で約6kAを送達する。電流パルスのピークおよび幅は、インダクタンスにおける変化とともに変化したことが観察された。例えば、インダクタ404が、約27.5μHのインダクタンスを有する時、ワイヤ104に送達される電流パルスは、約5.48kAのピーク電流および約53.55μsのパルス幅を有した。インダクタ404が0.6μHのインダクタンスを有する時に生成される電流パルスは、より小さいパルス幅(約35.9μs)において送達されるより高い電流(約6.88kA)をもたらす。従来の回路理論を考慮して予想されるように、インダクタンスが増加するにつれて、電流パルスは振幅において減少するが、パルス幅において広がることが観察された。さらに、1次高電圧回路104のインダクタンスの変更は、TAP放電130の高さまたは持続時間における有意な変化をもたらさなかったことが観察された。同様に、TAP放電130による移動距離データにおいて、有意な効果は観察されなかった。そのようなものとして、1次高電圧回路104のインダクタンスは、発生したTAPを減退させることなく、空気プラズマ発生装置100の所望の用途に従って変更されてもよい。
しかしながら反対に、1次高電圧回路104における抵抗の変更は、発生したTAPに影響したことが判定された。例えば、1次高電圧回路の典型的な構成からの電流パルスは、成形抵抗器402Aの抵抗が約5.2Ωである場合、約46.08μsのパルス幅で約6kAである。しかしながら、電流パルスは、抵抗器402Aが約20Ωの抵抗を有する時、約130.85μsのパルス幅で約2.02kAのみのピークに到達する。
さらに、典型的な水性電解質抵抗器402Aを回路から除去すること、およびインダクタ404をアノード110に、リード412を通じて直接接続することによって、約300mΩの漂遊抵抗をもたらした。この構成において、1次高電圧回路104は、典型的な過減衰構成よりもむしろ、不足減衰される。そのようなものとして、得られた電流は、約23.6kAのピークに到達しつつ、約288μsにおいて約4倍振動する。
抵抗器402Aの抵抗を変化させることは、TAP放電130のサイズおよび持続時間における相当な相違をもたらす。例えば、抵抗器402Aが約20Ωの抵抗を有する時、TAP放電130は、約5.2Ωの成形抵抗と比較した時、より短い持続時間およびより小さい直径を有する。さらに、抵抗器402Aが、約300mΩの抵抗をもたらすように、除去またはそうでなければ低減される時、TAP放電130は、5.2Ω抵抗器でのTAP放電と比較した時、直径において約2倍大きく、より長い持続時間を有する。加えて、成形抵抗器402Aに対して300mΩ抵抗器で発生されるTAP放電130は、成形抵抗器に対して20Ω抵抗器または5.2Ω抵抗器を使用して発生されるTAP放電の約2倍多くに移動する。この構成において、追加のエネルギーが、爆発ワイヤ108によって形成されるTAP放電130に堆積されている。これは、TAP放電130の容量および持続時間における増加をもたらし、少なくとも部分的に、1次高電圧回路104の減衰における低減によって引き起こされ得る。
好ましくは、2次回路106は、TAP放電130を加熱するのに好適な電圧に帯電されるコンデンサ・バンクを含む。例えば、2次高電圧回路106が100V〜300Vに帯電される時、第2着火領域122に進入するTAP放電130は、カソード112と加速器電極124との間の回路を完成する。2次高電圧回路106によって付与されたエネルギーは、TAP放電130の持続時間および速度を強化する。本発明の一実施形態において、2次高電圧回路106は、1次高電圧回路106と同じ高電圧電源に接続される。本発明の別の実施形態において、2次高電圧回路106は、別の高電圧源によって給電される。なお別の実施形態において、1次高電圧回路106および2次高電圧回路106は、単一の高電圧システムに組み込まれてもよい。
あくまでも例示であって限定するものではないが、2次回路106は、第2着火領域122にてプラズマを加熱するように、約250Vに帯電される2次8.8mF電解コンデンサ・バンク132を含んでもよい。爆発後の加熱は、TAP放電130のサイズおよび持続時間の両方を強化することが示されている。
2次回路106によって提供される追加の加熱もまた、TAP放電130のトロイダル形状を形成する役割を果たす。例えば、第2遮蔽材126によって画定される細長空洞128は、ワイヤ104の爆発によって発生するプラズマが膨張することを可能にする。膨張の間、カソード112と加速器アノード124との間の領域がプラズマで充填される時、第2コンデンサ・バンク132は、貯蔵されたエネルギーを、プラズマを通して放電する。本発明の一実施形態において、第2コンデンサ・バンク132からプラズマによって引き込まれる400A電流は、約4msのパルス幅を有する。第2コンデンサ・バンク132からの放電後、TAP放電130の大半は、図5に示されるように、第2着火領域122に留まる放電の一部分134から離脱し、TAP発生器102から出る。TAP放電130の大半が、残りの部分から分離した後、コンデンサ・バンク132は、放電し続け、TAP発生器102内の残りのプラズマにエネルギー供給してもよい。
TAP放電130のトロイダル構造500の発生の断面図が、図5に示される。着火後の最初の約1ミリ秒間、放電130は、第2着火領域122から依然として膨張しており、非常に均質なプロファイルを有する。着火の約1.5ms後、トロイダル形状が形成され始める。これらの2つの画像は、着火の6msおよび7ms後の放電のトロイダル形状を例解する。図5はまた、第2着火領域122内の残りの放電134を示す。
本発明の一実施形態において、TAP放電130は、TAP発生器102から約30cm移動しつつ、最大15ms続くことができる。本発明の他の実施形態において、TAP放電130は、ミリ秒から複数秒および複数分の範囲内の寿命を有してもよい。TAP放電103のトロイダル構造400は、直径が約12cmまで膨張してもよい。他の実施形態において、トロイダル構造400は、12cm未満またはそれも大きい他の直径まで膨張してもよい。TAPの電子密度は、好ましくは、少なくとも1010/cmであって、1019/cmほどの高いものであってもよい。種々の実施形態において、電子密度は、それが第2着火領域122にある間、プラズマを通過する測定された電流に基づいて、約1014〜1015/cmであると判定される。
プラズマの密度は、1ATM〜2000ATM以上の範囲まで装置内の圧力を増加させ得る加圧システム(図示せず)を使用することによって、増加させてもよい。加えて、装置内および/または周囲の空気は、発生した空気プラズマのサイズおよび電子密度を最適化するように変更してもよい。例えば、装置内および/または周囲の空気は、1つ以上のガス混合物、またはナノ粒子もしくは種々の化学化合物で播種されたガスを含んでもよい。
種々の実施形態において、ワイヤ108の爆発によって生成される衝撃波および熱の半径方向の膨張120は、それぞれ、第1空洞118および第2空洞128内に閉じ込められる。このため、爆発ワイヤ108からの放電は、主に、第1細長空洞118および第2空洞128の軸に沿った軸方向の膨張を通じて、消散される。これは、TAP放電130に流体力学的効果を付与し、したがって、TAP発生器102の幾何学的形状は、それ自身にTAP放電130の自己含有特性をもたらすことになる。
爆発ワイヤ108からの最初の軸方向の膨張、および第2着火領域122における2次励起の組み合わせ効果は、トロイダル構造400の形成をもたらす。種々の他の実施形態において、第2着火領域122は、エネルギーをTAP放電130に伝達することができる任意の形状を有してもよい。これらの実施形態において、温度、ならびにTAP放電130による光のその後の吸収および放出は、第2着火領域122の形状に基づいて、特定の要件に調整することができる。第2着火領域122において、プラズマに送達されるエネルギーの持続時間および量は、所望の用途に必要とされるTAP放電130の特性を生成するように最適化することができる。例えば、第2着火領域122において、TAP放電に付与されるエネルギーを増加させることにより、TAP放電の寿命は、数ミリ秒から数分に延長され得、それにより、プラズマの長期投射を可能にする。
TAP発生器102は、最初のプラズマ源として、爆発ワイヤ108を使用して説明されているが、他のプラズマ源が使用されてもよい。あくまでも例示であって限定するものではないが、他のプラズマ源としては、爆薬、膨化ガスプラズマ、中空カソード・プラズマ、マイクロ波駆動源、高電力レーザアレイ、レールガン、超高速度プラズマ加速器およびイオン化粒子を生成するように高い反復率を有する任意の他のプラズマ源が挙げられる。これらの実施形態において、プラズマ源は、そのプラズマ源に対応する好適な活性化デバイスによって活性化される。例えば、爆薬に対する活性化デバイスは起爆剤である一方、マイクロ波駆動源に対する活性化デバイスはマイクロ波生成器である。
別の例において、TAP放電130を形成する、またはさらに加熱するために、1つ以上のレーザが使用される。例えば、第1着火領域114において、レーザ誘起空気プラズマを形成するために、レーザが使用されてもよい。別法にて、第2着火領域122内で、プラズマ放電を加熱するために、レーザが使用されてもよい。
種々の実施形態において、空気プラズマ発生装置100は、単一または複数射出動作のために構成される。そのようなものとして、空気プラズマ発生装置100は、高い反復率で、単一のまたは複数の自己含有型空気プラズマを発生し得る。
トロイダル空気プラズマ
TAP放電130は、それが主たる第1細長空洞118から膨張する際、爆発ワイヤ108の着火直後、非常に均質なプロファイルを有する。本発明の一実施形態において、TAP放電130は、着火の約1.5ms後にトロイダル構造400を採り始める。TAP放電200のトロイダル構造400は、それぞれ、図5Aおよび5Bにおいて、着火の約6msおよび約7ms後の状態が示されている。図6Aおよび6Bもまた、第2着火領域122内のTAP放電130の2次着火600を示す。TAP放電130がTAP発生器102を出る時、放電は、トロイド構造400の短半径に自己磁場ならびに回転プラズマ領域を生成する、循環電流または磁場反転を有する。自己磁場は、空気プラズマの分子を大気ガス分子と再結合させ得る相互作用を低減することによって、効果的に自己維持型TAP放電を発生するように、TAP放電130を閉じ込め、TAP放電の寿命を有意に増加させる。
種々の実施形態において、TAP放電は、約2〜30ms間維持することができ、最大200m/sでTAP発生器102から離れて約10〜40cm移動してもよい。トロイダル形状500は、直径が最大約12cm膨張してもよい。TAP放電130の電子密度は、第2着火領域122における放電の2次加熱の間にてTAP放電130を通過する測定された電流によって判定されるが、約1014〜1015/cmである。本発明の種々の他の実施形態において、TAP放電130は、より高いエネルギー、密度に拡張可能であり、いくつかの高度な用途のために使用することができる。
例えば、1キロジュールから1ギガジュール以上のエネルギーが、第2着火領域122において、TAP放電130に付与されてもよい。エネルギーの増加は、TAP放電130の寿命をミリ秒から分のオーダーに増加させ、TAP放電の長期投射を可能にする。
図7は、TAP放電130を発生させるための方法700の一実施形態を例示するフローチャートである。ステップ702において、第1高電圧パルスは、第1着火領域114において、アノード110、カソード112、および爆発ワイヤ108にわたって印加される。第1高電圧は、ワイヤを爆発させ、それによって、TAP放電130を発生される。ステップ704において、TAP放電が、ワイヤの長手方向の軸に沿って、カソード112および加速器電極124によって画定される第2着火領域まで移動するように、TAP放電の半径方向の膨張は制限される。
第2着火領域122において、第2高電圧パルスは、ステップ706において、TAP放電130をさらに加熱および膨張させるように、カソード112および加速器電極124にわたって印加される。第2着火領域122内で、TAP放電は、自己維持型となり、トロイド構造200を採る。ステップ708において、自己含有型TAP放電は、第2着火領域122から放電され、それは、衝撃波または別の伝搬波の効果を軽減するために使用されてもよい。
トロイダル空気プラズマを発生するための例示的な方法
あくまでも例示であって限定するものではないが、放電130といったTAP放電を発生させるための例示的な方法が提供される。空気プラズマ発生装置100の1次高電圧回路104は、TAP発生器102内の2つの40AWG銀めっき銅ワイヤストランド108を通じて、約200μsパルスの持続時間に4kAパルスを送達するように、約30kVまでエネルギー供給される11μFコンデンサ・バンクを含んでいた。ワイヤ108に接続されるアノード110は、銅スクリーンであった一方、カソード112は、ステンレス鋼スクリーンであった。第1遮蔽材116は、約10cmの厚さを有するポリカーボネート材であり、細長空洞118は約1.25cmの直径を有していた。
2次回路106は、TAP放電130を加熱するように250Vまで帯電される8.8mF電解コンデンサ・バンク132を使用した。第2遮蔽材126は、約7mm厚のプラスチックであり、約3cmの直径を伴う別の細長空洞128を画定するものであった。2次回路106は、約4msにわたって、約400AをTAP放電130に放電した。TAP発生器102を出るTAP放電130は、2次加熱の間に放電を通過した測定された電流によって判定されるが、約1016〜1017/cmの電子密度を有する。
本発明のデバイスおよび方法は、様々な実施形態の形態に組み込むことが可能であり、それらの幾つかが、上記で例示および説明されているということが理解されよう。本発明は、その精神または本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態において具現化され得る。説明される実施形態は、全ての点において、例示としてのみ、かつ制限ではないとして考慮されるものとし、したがって、本発明の範囲は、上述の説明によってではなくむしろ、特許請求の範囲によって示される。請求項の同等物の意味および範囲内にある全ての変更は、特許請求の範囲に包含される。
関連出願の相互参照
本出願は、全体が参照することによって本明細書に組み込まれる2011年6月17日出願の米国仮出願第61/498,281号、名称「Systems and Methods to Generate a High Density Air Plasma」につき優先権を主張する。
連邦政府による資金提供を受けた研究開発
本発明は、海軍研究事務所(局)(Office of Naval Research(Agency))による認可番号N00014−08−1−0266の下、政府支援によって成されたものである。政府は、本発明における権利を有する。

Claims (16)

  1. 大気圧で自己含有型トロイダル空気プラズマを発生させるための方法であって、
    ワイヤを爆発させ、第1着火領域のアノードとカソードとの間にて前記空気プラズマを発生させるために、該ワイヤに第1高電圧パルスを印加すること、
    前記空気プラズマが前記ワイヤの長手方向軸に対して平行となって第2着火領域の前記カソードと加速器電極との間まで移動するように、前記空気プラズマの半径方向の膨張を制限すること、
    前記空気プラズマを加熱するために前記カソードおよび前記加速器電極に第2高電圧パルスを印加すること、および
    大気圧で前記第2着火領域から前記自己含有型トロイダル空気プラズマを放電すること
    を含んで成り、
    前記第2高電圧パルスの前記印加では、前記加熱された空気プラズマが、膨張し、トロイダル構造を形成する、方法。
  2. 前記アノードと前記カソードとの間に剛性電気絶縁材を供することを更に含み、該剛性電気絶縁材は前記ワイヤの周囲にて細長空洞を画定し、該細長空洞が前記空気プラズマの前記半径方向の膨張を制限する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記細長空洞が略円筒状構成を有する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記細長空洞が略螺旋状構成を有する、請求項2に記載の方法。
  5. 前記カソードと前記加速器電極との間に第2剛性電気絶縁材を供することを更に含み、該第2剛性電気絶縁材は前記空気プラズマを受容するために第2細長空洞を画定する、請求項2に記載の方法。
  6. 前記第2細長空洞は、前記第1細長空洞よりも大きい直径を有する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第2細長空洞は、前記第1細長空洞よりも小さい直径を有する、請求項5に記載の方法。
  8. 前記第2細長空洞は略円筒状構成を有する、請求項5に記載の方法。
  9. 前記第2細長空洞は略螺旋状構成を有する、請求項5に記載の方法。
  10. 前記ワイヤは00ゲージ〜80ゲージの範囲のゲージを有する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記第1高電圧パルスは、10kV〜50kVであって、10μs〜200msの持続時間を有する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記第2高電圧パルスは、100V〜300Vであって、1ms〜200msの持続時間を有する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記自己含有型トロイダル空気プラズマが、少なくとも1010/cmの電子密度を有する、請求項1に記載の方法。
  14. 大気圧で自己含有型空気プラズマを発生させるための装置であって、
    アノードと半透過性カソードとの間に位置付けられる第1遮蔽材によって画定される第1着火領域、
    少なくとも1つの電圧源および少なくとも1つのコンデンサを有する1次高電圧回路、
    前記カソードと半透過性電極との間に位置付けられる第2遮蔽材によって画定される第2着火領域、ならびに
    少なくとも1つの他のコンデンサを有し、前記電圧源と連通する2次高電圧回路
    を有して成り、
    前記第1遮蔽材は、前記アノードと前記カソードとの間に延在し、それらと連通する伝導性ワイヤを含有するために、第1長手方向空洞を有し、
    前記1次高電圧回路は、前記ワイヤを爆発させ、空気プラズマを発生させるべく前記アノードおよびカソードに第1高電圧パルスを印加するために、前記アノードおよび前記カソードと連通しており、前記第1長手方向空洞は前記空気プラズマの半径方向の膨張を制限し、
    前記第2遮蔽材は、前記カソードと前記電極との間に延在する第2長手方向空洞を有し、該第2長手方向空洞が、前記空気プラズマを受容するために、前記第1長手方向空洞と流体連通し、また
    前記2次高電圧回路は、前記カソードと前記電極との間の前記間隙に第2高電圧パルスを印加するために、前記カソードおよび前記電極と更に連通し、大気圧で前記自己含有型空気プラズマを形成するために、前記空気プラズマが前記第2着火領域および前記電極を横断する際、該第2高電圧パルスは該空気プラズマを加熱し、加速させる、装置。
  15. 前記自己含有型空気プラズマが前記電極を横断する際にトロイダル構造を形成するように前記第2長手方向空洞が略円筒状となっており前記第1長手方向空洞よりも大きい直径を有する、請求項14に記載の装置。
  16. 前記自己含有型空気プラズマは、少なくとも1010/cm以上の電子密度を有する、請求項14に記載の装置。
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