JP6140844B2 - 三次元パターニングデバイス用リソグラフィモデル - Google Patents

三次元パターニングデバイス用リソグラフィモデル Download PDF

Info

Publication number
JP6140844B2
JP6140844B2 JP2015558389A JP2015558389A JP6140844B2 JP 6140844 B2 JP6140844 B2 JP 6140844B2 JP 2015558389 A JP2015558389 A JP 2015558389A JP 2015558389 A JP2015558389 A JP 2015558389A JP 6140844 B2 JP6140844 B2 JP 6140844B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patterning device
scattering
radiation
pattern
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015558389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016507786A (ja
Inventor
リュー,ペン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASML Netherlands BV
Original Assignee
ASML Netherlands BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ASML Netherlands BV filed Critical ASML Netherlands BV
Publication of JP2016507786A publication Critical patent/JP2016507786A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6140844B2 publication Critical patent/JP6140844B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/7055Exposure light control in all parts of the microlithographic apparatus, e.g. pulse length control or light interruption
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70425Imaging strategies, e.g. for increasing throughput or resolution, printing product fields larger than the image field or compensating lithography- or non-lithography errors, e.g. proximity correction, mix-and-match, stitching or double patterning
    • G03F7/70433Layout for increasing efficiency or for compensating imaging errors, e.g. layout of exposure fields for reducing focus errors; Use of mask features for increasing efficiency or for compensating imaging errors
    • G03F7/70441Optical proximity correction [OPC]
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70491Information management, e.g. software; Active and passive control, e.g. details of controlling exposure processes or exposure tool monitoring processes
    • G03F7/705Modelling or simulating from physical phenomena up to complete wafer processes or whole workflow in wafer productions

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)

Description

(関連出願の相互参照)
[0001] 本願は、2013年2月22日に出願され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国仮出願61/768,228号明細書の利益を主張する。
[0002] リソグラフィ投影装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用することができる。このような場合、パターニングデバイス(例えばマスク)は、ICの個々の層の少なくとも一部に対応する回路パターン(「設計レイアウト」)を含むか、又は提供してもよく、パターニングデバイス上の回路パターンを通してターゲット部分に照射するなどの方法で放射感応性材料層(例えば「レジスト」)がコーティングされた基板(例えばシリコンウェーハ)上の(例えば1つ以上のダイを含む)ターゲット部分に、この回路パターンを転写することができる。一般に、単一の基板は、リソグラフィ投影装置によって一度に1つのターゲット部分ずつ回路パターンが連続的に転写される隣接する複数のターゲット部分を含んでいる。1つのタイプのリソグラフィ投影装置では、パターニングデバイス全体上の回路パターンが1つのターゲット部分にまとめて転写され、このような装置は一般にウェーハステッパと呼ばれている。一般にステップアンドスキャン装置と呼ばれる別の装置では、投影ビームは、同期して基板をこの基準方向と平行、又は逆平衡に移動させながら、パターニングデバイス上を所与の基準方向(「スキャン」方向)にスキャンする。パターニングデバイス上の回路パターンの異なる部分が漸次1つのターゲット部分に転写される。一般に、リソグラフィ投影装置は倍率M(一般に、1未満)を有するため、基板が移動される速度Fは、投影ビームがパターニングデバイスをスキャンする速度のM倍となる。本明細書に記載のリソグラフィ装置に関するより詳細な情報は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,046,792号明細書から得ることができる。
[0003] パターニングデバイスから回路パターンを基板に転写する前に、基板にプライミング、レジストコーティング、及びソフトベークなどの様々な手順を行ってもよい。露光後に、基板に露光後ベーク(PEB)、現像、ハードベーク、及び転写された回路パターンの測定/検査などのその他の手順を行ってもよい。この一連の手順は、例えば、ICなどのデバイスの個々の層を製造する基礎として使用される。次に、基板にエッチング、イオン注入(ドーピング)、金属化、酸化、化学機械的研磨などの様々なプロセスを施してもよく、これらはすべてデバイスの個々の層を完成させるためのプロセスである。デバイスに幾つかの層が必要な場合は、手順全体、又はその変形手順が各層で反復される。最終的に、デバイスは基板上の各ターゲット部分内に存在する。これらのデバイスは、次に、ダイシング又はソーイングなどの技術によって互いに分離され、その結果、個々のデバイスを担体に取り付けたり、又はピンに接続したりすることができる。
[0004] 上述のように、マイクロリソグラフィは、IC製造の中心的ステップであり、基板上に形成されるパターンは、マイクロプロセッサ、メモリチップなどのICの機能素子を画定する。フラットパネルディスプレイ、マイクロ電子機械システム(MEMS)、及びその他のデバイスの形成にも同様のリソグラフィ技術が使用される。
[0005] 半導体製造プロセスは進歩し続けているため、機能素子の寸法は縮小し続け、しかもデバイス当たりのトランジスタなどの機能素子の数量は、一般に「ムーアの法則」と呼ばれる傾向に従ってここ数十年にわたって着実に増加している。現在の技術状態では、深紫外線照明源からの照明を使用して基板上に設計レイアウトを投影し、寸法が僅か100nm未満の、すなわち照明源(例えば、193nmの照明源)からの放射の波長の半分未満である個々の機能素子を生成するリソグラフィ投影装置を使用してデバイスの層が製造される。
[0006] リソグラフィ投影装置の古典的な解像度の限界よりも寸法が小さいフィーチャが印刷されるこのプロセスは、解像度式、CD=k×λ/NA(但しλは、使用される放射の波長(現在はほとんどの場合、248nm又は193nm)、NAはリソグラフィ投影装置の投影光学系の開口数、CDは、一般に印刷されるフィーチャの最小サイズである「クリティカルディメンション」、及びkは経験的な解像度係数である)に従って低kリソグラフィとして一般に知られている。一般に、kの値が小さいほど、特定の電気的機能と性能とを達成するために回路設計者によって計画された形状と寸法とに類似するパターンを基板上に再現することが困難になる。これらの困難を克服するために、リソグラフィ投影装置及び/又は設計レイアウトに精緻な微調整ステップが適用される。これらの調整には、例えば、NA及び光干渉設定の最適化、カスタマイズされた照明方式、位相シフトパターニングデバイスの使用、設計レイアウトにおける光学近接補正(OPC、「光学及びプロセス補正」と呼ばれることもある)、又は一般に「解像度向上技術」(RET)と定義されるその他の方法が含まれるが、それらに限定されない。「投影光学系」という用語は本明細書では、例えば、屈折光学系、反射光学系、アパーチャ及び反射屈折光学系を含む様々なタイプの光学系を包含するものとして広義に解釈されるものとする。「投影光学系」という用語には、放射投影ビームを集合的に、又は単独で誘導、整形、又は制御するためのこれらの任意の設計に基づいて動作するコンポーネントも含まれていてもよい。「投影光学系」という用語には、光学コンポーネントがリソグラフィ投影装置の光学経路上のどこに位置しているかに関わらず、リソグラフィ投影装置の任意の光学コンポーネントが含まれていてもよい。投影光学系には、放射がパターニングデバイスを通過する前に放射源からの放射を整形、調整、及び/又は投影するための光学コンポーネント、及び/又は放射がパターニングデバイスを通過した後で放射を整形、調整、及び/又は投影するための光学コンポーネントが含まれていてもよい。投影光学系には一般に、放射源及びパターニングデバイスは含まれない。
[0007] 一例として、OPCは、基板上に投影される設計レイアウトの画像の最終サイズ及び配置がパターニングデバイス上の設計レイアウトのサイズ及び配置と同一ではなく、又は単にそれにのみ依存するという事実に対処する。「マスク」、「レチクル」、「パターニングデバイス」という用語は本明細書では交換可能に用いられることに留意されたい。さらに、マスク及びレチクルは広義に「パターニングデバイス」と言うことができる。また、リソグラフィのシミュレーション/最適化では、物理的なパターニングデバイスは必ずしも用いられず、物理的パターニングデバイスを表すために設計レイアウトと言う用語を用いることができるため、特にリソグラフィのシミュレーション/最適化の脈絡で「マスク」/「パターニングデバイス」、及び「設計レイアウト」という用語を交換可能に用いることができる。幾つかの設計レイアウト上のフィーチャのサイズが小さく、フィーチャの密度が高い場合は、所与のフィーチャの特定のエッジの位置は別の隣接フィーチャの有無によってある程度影響される。これらの近接効果は、1つのフィーチャから別のフィーチャに結合される微量の放射、及び/又は回折及び干渉などの非形状的光学効果から生じる。同様に、近接効果は、一般にリソグラフィ後の露光後ベーク(PEB)、レジスト現像、及びエッチング中の拡散及びその他の化学効果から生じ得る。
[0008] 投影された設計レイアウトの画像が確実に所与のターゲット回路設計の要件に従うようにするために、近接効果が予測され、精緻な数値モデルを使用して設計レイアウトの補正、又は予歪みが補償される必要がある。「Full-Chip Lithography Simulation and Design Analysis - How OPC Is Changing IC Design」、C. Spence, Proc. SPIE, Vol. 5751, pp.1-14(2005)という論文は、現在の「モデルベースの」光学近接補正プロセスの概要を記載している。通常のハイエンド設計では、ターゲット設計に投影される忠実度の高い画像を達成するために、設計レイアウトのほとんどすべてのフィーチャには幾つかの修正がなされる。これらの修正には、エッジ位置、又はライン幅のシフト又はバイアス、及び他のフィーチャの投影を支援する目的の「アシスト」フィーチャの適用が含まれてもよい。
[0009] モデルベースOPCのターゲット設計への適用には、通常はチップ設計に何百万というフィーチャが存在することを考えると、優れたプロセスモデルと相当の演算資源が伴う。しかしながら、OPCの適用は一般に「精密科学」ではなく、可能性のあるすべての近接効果を常に補償するとは限らない経験的、反復的プロセスである。したがって、設計の不備がパターニングデバイスのパターンに組み込まれる可能性を最小にするために、例えばOPC、及びその他の任意のRETの適用後の設計レイアウトなどのOPCの効果を設計の検査、すなわち較正された数値処理モデルを使用した徹底的なフルチップシミュレーションによって確認する必要がある。これは、数百万ドルの範囲にわたる膨大なハイエンドパターニングデバイスの製造コスト、及び一旦製造しても実際のパターニングデバイスの補修又は修理によるターンアラウンドタイムに及ぼす影響による。
[0010] OPC及びフルチップRETの両方の確認は、例えば米国特許出願第10/815,573号明細書、及びY. Cao他による、「Optimized Hardware and Software For Fast, Full Chip Simulation」、Proc. SPIE, Vol. 5754, 405(2005)と題する論文に記載されているような数値モデル化システム及び方法に基づくものであってよい。
[0011] 1つのRETは設計レイアウトのグローバルバイアスの調整に関連する。グローバルバイアスは、設計レイアウト内のパターンと、基板上に印刷しようとするパターンとの差異である。例えば、直径25nmの円形パターンを設計レイアウト内の直径50nmのパターンによって基板上に印刷してもよく、又は直径20nmのパターンによって印刷してもよいが、その場合は線量が高くなる。
[0012] 設計レイアウト、又はパターニングデバイス(例えばOPC)の最適化の他に、リソグラフィ全体の忠実度を高める目的でパターニングデバイスの最適化と共に、又は別個に照明源を最適化することもできる。「照明源」と「光源」という用語は本文献では交換可能に用いられる。1990年代から、環状、四重極、又は二重極などの多くの軸外照明源が導入され、OPC設計の自由度が高まることによって、結像結果が向上している。知られているように、軸外照明は、パターニングデバイスに含まれる微細構造(すなわちターゲットフィーチャ)を解像する実証済みの方法である。しかしながら、従来の照明源と比較すると、軸外照明は通常は空間像(AI)の放射強度を低下させる。したがって、より微細な解像度と放射強度の低下との最適なバランスを達成するために照明源を最適化する試みが望ましくなっている。
[0013] 例えば、「Optimum Mask and Source Patterns to Print A Given Shape」、Journal of Microlithography, Microfabrication, Microsystems 1(1), pp.13-20, (2002)と題するRosenbluth他の論文などに多数の照明源最適化方法が記載されている。光源は、各々が瞳スペクトルのある領域に対応する幾つかの領域に区分される。その際、光源配分が各光源領域で均一であると想定され、各領域の輝度がプロセスウィンドウ用に最適化されている。しかしながら、各光源領域で光源配分が均一であるという想定は必ずしも常に妥当ではなく、その結果、この方法の有効性は損なわれる。「Source Optimization for Image Fidelity and Throughput」、Journal of Microlithography, Microfabrication, Microsystems 3(4), pp.509-522, (2004)と題するGranikの論文に記載されている別の例では、幾つかの既存の光源最適化方法が概観されており、光源最適化の問題を一連の非負最小二乗最適化に転換するイルミネータピクセルに基づく方法が提案されている。これらの方法はある程度の成功を実証しているが、これらには通常、複数の複雑な反復を集中する必要がある。さらに、基板画像の忠実度に対する光源の最適化と光源の滑らかさ要件とのトレードオフを要するGranikの方法のγなどの幾つかの追加パラメータの適切/最適な値を定めることが困難なことがある。
[0014] 低kのフォトリソグラフィの場合、光源とパターニングデバイスとの両方の最適化は、クリティカル回路パターンの投影のための実行可能なプロセスウィンドウを確保するために有用である。幾つかのアルゴリズム(例えば、Socha他のProc. SPIE vol. 5853, 2005, p.180)は、照明を独立した光源ポイントに、またマスクを空間周波数領域の回折次数に離散化させ、且つ光源強度及びパターニングデバイスの回折次数から光学結像モデルによって予測され得る露光寛容度などのプロセスウィンドウのメトリクスに基づいて(選択された設計変数として定義される)コスト関数を別途公式化する。本明細書では「設計変数」という用語は、例えば、リソグラフィ投影装置のユーザが調整できるパラメータなどのリソグラフィ投影装置の一組のパラメータを含んでいる。光源、パターニングデバイス、投影光学系の特性、及び/又はレジストの特性を含むリソグラフィ投影プロセスの任意の特性は最適化での設計変数に含まれることを理解されたい。コスト関数は、設計変数の非線形関数であることが多い。その場合は、コスト関数を最小にするために標準的な最適化技術が使用される。
[0015] 関連して、設計ルールが絶えず縮小化しているというプレッシャーが半導体チップメーカーを既存の193nmArFリソグラフィと共に低kリソグラフィ時代へとより深く移行することに駆り立てている。より低いkへと向かうリソグラフィは、RET、露光ツール、及びリソグラフィを考慮した設計の必要性への要件を厳しくしている。将来は、1.35ArFハイパー開口数(NA)露光ツールを使用できよう。回路設計を有効なプロセスウィンドウで基板上に生成できるように確実に支援するために、(本明細書では光源マスク最適化、すなわちSMOと呼ぶ)光源パターニングデバイスの最適化は2×nmノードのための重要なRETになっている。
[0016] 制約なく、また実現可能な時間内でコスト関数を用いた光源及びパターニングデバイスを同時に最適化することができる光源及びパターニングデバイスの最適化方法及びシステムは、2009年11月20日に出願され、国際公開第WO2010/059954号として公開され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Fast Freeform Source and Mask Co-Optimization Method」と題する、同一出願人による国際特許出願PCT/US2009/065359号に記載されている。
[0017] 光源のピクセルを調整することによる光源の最適化に関与する別の光源及びマスク最適化方法及びシステムは、2010年6月10日に出願され、米国特許出願公開第2010/0315614号として公開され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Source-Mask Optimization in Lithographic Apparatus」と題する、同一出願人による米国特許出願第12/813456号明細書に記載されている。
[0018] 本明細書には、リソグラフィ投影装置で、1つ以上のフィーチャを含むパターニングデバイスの散乱放射場をシミュレートする方法であって、1つ以上のフィーチャのフィーチャ要素のうちの1つ以上の散乱関数を使用してパターニングデバイスの散乱関数を決定するステップを含み、1つ以上のフィーチャのうちの少なくとも1つが三次元フィーチャであり、又は、1つ以上の散乱関数がフィーチャ要素への複数の入射角での入射放射場の散乱を特徴付ける、コンピュータ実施方法が開示される。
[0019] ある実施形態によれば、散乱放射場は、パターニングデバイスによって散乱される斜入射放射場によって生成される。
[0020] ある実施形態によれば、フィーチャ要素は、エッジ、区域、コーナー、近接コーナー、近接エッジ、及びそれらの組み合わせからなるグループから選択される。
[0021] ある実施形態によれば、1つ以上の散乱関数は厳密なソルバを用いて計算される。
[0022] ある実施形態によれば、1つ以上の散乱関数は、シャドーイング効果、パターン依存性ベストフォーカスシフト、パターンシフト、及びそれらの組み合わせからなるグループから選択される効果を特徴付ける。
[0023] ある実施形態によれば、シャドーイング効果は非対称である。
[0024] ある実施形態によれば、パターンシフトはグローバルパターンシフトとパターン依存性パターンシフトとを含む。
[0025] ある実施形態によれば、パターンシフトはマスクの焦点ずれに起因する。
[0026] ある実施形態によれば、パターンシフトは、パターニングデバイス上の異なる位置での入射放射場が異なる入射角を有することに起因する。
[0027] ある実施形態によれば、1つ以上の散乱関数は1つ以上のフィーチャのうちの二次散乱を特徴付ける。
[0028] ある実施形態によれば、散乱放射場は極端紫外線帯域内の波長を有する放射を含む。
[0029] ある実施形態によれば、1つ以上の散乱関数はライブラリにコンパイルされる。
[0030] ある実施形態によれば、ライブラリは索引情報を含む。
[0031] ある実施形態によれば、1つ以上の散乱関数は、フィーチャ要素への複数の入射角での入射放射場の散乱を特徴付ける。
[0032] ある実施形態によれば、パターニングデバイスの散乱関数は、パターニングデバイス上のフィーチャ要素の位置に応じた、フィーチャ要素の1つ以上の散乱関数と1つ以上のフィルタ関数との積又は畳み込みの総和によって計算される。
[0033] ある実施形態によれば、方法はさらに、パターニングデバイスの散乱関数及び入射放射場から散乱放射場を計算するステップを含む。
[0034] ある実施形態によれば、方法はさらに、リソグラフィ投影装置で露光されるウェーハ上のレジスト層内の放射場を計算するステップを含む。
[0035] ある実施形態によれば、方法はさらに、レジスト像を計算するステップを含む。
[0036] ある実施形態によれば、方法はさらに、グローバルパターンシフトが基本的にゼロになるように、投影光学系のオブジェクト面としてパターニングデバイスと投影光学系との間のリソグラフィ投影装置の光路上の面を選択するステップを含む。
[0037] ある実施形態によれば、1つ以上のフィルタ関数は、リソグラフィ投影装置内の光源のスリット位置の関数である。
[0038] 本明細書にはまた、コンピュータによって実行されると、上記請求項のいずれかに記載方法を実施する命令が記録されているコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品も開示される。
[0039]リソグラフィシステムの様々なサブシステムのブロック図である。 [0040]図1のサブシステムに対応するシミュレーションモデルのブロック図である。 [0041]リソグラフィ投影装置の概略図である。 [0042]図3の装置のより詳細な図である。 [0043]図3及び図4の装置の光源コレクタモジュールSOのより詳細な図である。 [0044]露光用にEUVを使用するリソグラフィに適するマスクを示す。 [0045]図7A〜図7Cは、シャドーイング効果を示す。 [0046]パターン依存性ベストフォーカスシフトを示す。 [0047]マスクの焦点ずれを示す。 [0048]パターンシフトを示す。 [0049]ある実施形態による方法のフローチャートを示す。 [0050]パターニングデバイス上のフィーチャを概略的に示す。 [0051]二次散乱を示す。 [0052]図11に示す方法と「薄いマスク」モデルとの例示的な比較を示す。 [0053]例示的コンピュータシステムのブロック図である。 [0054]別のリソグラフィ投影装置の概略図である。
[0055] 本明細書ではとくにICの製造について言及するが、本明細書の記述には他の多くの可能な用途があることを明確に理解されたい。例えば、これを集積光学系、磁気ドメインメモリ用の誘導及び検出パターン、液晶ディスプレイパネル、薄膜磁気ヘッドなどの製造に使用してもよい。当業者であれば、このような別の用途の脈絡での本明細書での「レチクル」、[ウェーハ」、又は「ダイ」という用語の使用は、より一般的な用語、「マスク」、「基板」、及び「ターゲット位置」と交換可能であると見なすべきであることを理解するであろう。
[0056] 本書では、「放射」及び「ビーム」という用語を使用して、紫外線放射(例えば、365、248、193、157、又は126nmの波長を有する)及びEUV(例えば、5〜20nmの範囲内の波長を有する極端紫外線放射)を含むあらゆるタイプの電磁放射を包含する。
[0057] 本明細書で用いられる「最適化する」、及び「最適化」という用語は、リソグラフィの結果及び/又は過程が、基板上への設計レイアウトのより高い投影精度、より大きいプロセスウィンドウなどのより望ましい特性を有するようにリソグラフィ投影装置を調整することを意味する。
[0058] さらに、リソグラフィ投影装置は、2つ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のパターニングデバイステーブル)を有するタイプのものでもよい。このような「マルチステージ」デバイスでは、追加のテーブルを並行して使用してもよく、又は1つ以上の別のテーブルが露光用に使用されている間に1つ以上のテーブル上で準備ステップを実行してもよい。ツインステージリソグラフィ投影装置は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,969,441号明細書に記載されている。
[0059] 上記のパターニングデバイスは設計レイアウトを含み、又はこれを形成することができる。設計レイアウトはCAD(コンピュータ支援設計)プログラムを利用して生成することができ、このプロセスはEDA(電子設計自動化)と呼ばれることが多い。ほとんどのCADプログラムは、機能的設計レイアウト/パターニングデバイスを作製するための所定の一組の設計ルールに従う。これらのルールはプロセス及び設計上の制限によって設定される。例えば、設計ルールは、回路デバイス、又は線が不都合に相互作用しないことを確実にするために、回路デバイス(ゲート、コンデンサなど)、又は相互接続線間の空間許容差を規定する。設計ルールの制限は通常は「クリティカルディメンション」(CD)と呼ばれる。回路のクリティカルディメンションは、線又は穴の最小幅、又は2本の線、又は2つの穴の間の最小スペースとして規定することができる。したがって、CDは設計された回路の全体的サイズ及び密度を決定する。もちろん、集積回路製造の目標の1つは、(パターニングデバイスを介した)基板上の元の回路設計を忠実に再現することである。
[0060] 本文中で使用される「マスク」又は「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内に作成するパターンに対応するパターン付き断面を入射する放射ビームに与えるのに使用することができる一般のパターニングデバイスを指すものと広義に解釈することができる。「光弁」という用語もまたこの文脈で使用することができる。従来のマスク(透過型又は反射型、バイナリ、位相シフト、ハイブリッドなど)以外に、そのような他のパターニングデバイスの例は以下を含む。すなわち、
−プログラマブルミラーアレイ。そのようなデバイスの例は、粘弾性制御層及び反射面を有するマトリクスアドレス可能な表面である。そのような装置の基本原理は、(例えば)反射表面のアドレスされた区域が入射した放射を回折した放射として反射し、アドレスされなかった区域は、入射した放射を非回折放射として反射するということである。適切なフィルタを使用して、上記非回折放射を反射ビームからフィルタ除去し、回折した放射だけを残すことができる。こうして、このビームは、マトリクスアドレス可能な表面のアドレッシングパターンに従ってパターン付与される。必要なマトリクスアドレッシングは、好適な電子手段を使用して実施することができる。そのようなミラーアレイに関する詳細情報は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,296,891号明細書及び第5,523,193号明細書から収集できる。
−プログラマブルLCDアレイ。そのような構造の一例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,229,872号明細書に記載されている。
[0061] 簡単な前置きとして、図1は例示的なリソグラフィ投影装置10Aを示している。主要なコンポーネントは、深紫外線エキシマレーザ光源、又は極端紫外線(EUV)源を含む他のタイプの光源であってよい放射源12A(上述のように、リソグラフィ投影装置自体は放射源を有する必要はない)、(シグマと呼ばれる)部分コヒーレンスを規定し、光源12Aからの放射を整形する光学系14A、16Aa及び16Abを含んでいてもよい照明光学系、パターニングデバイス18A、及びパターニングデバイスパターンの画像を基板面22Aに投影する透過光学系16Acである。投影光学系の瞳面での調整可能なフィルタ又はアパーチャ20Aは、基板面22Aに当たるビームの角度範囲を制限してもよく、最大可能な角度は投影光学系の開口数NA=sin(Θmax)を規定する。
[0062] システムの最適化プロセスでは、システムの性能指数はコスト関数として表される。最適化プロセスは、コスト関数を最小にするシステムのパラメータ(設計変数)のセットを発見するプロセスに帰着する。コスト関数は、最適化の目標に応じて任意の適切な形態をとることができる。例えば、コスト関数は、システムのある特性の意図する値(例えば理想値)に対するシステムの特定の特性(評価ポイント)の偏差の重み付き2乗平均平方根(RMS)であってよく、コスト関数はまた、これらの偏差の最大値(すなわち最悪の偏差)であってもよい。本明細書の「評価ポイント」は、システムのどの特性をも含むように広義に解釈されるものとする。システムの設計変数は、有限範囲に限定でき、及び/又はシステムの実施の実用性によって相互依存的であってもよい。リソグラフィ投影装置の場合は、制限は調節可能範囲及び/又はパターニングデバイスの製造可能性設計ルールなどの物理的特性、及びハードウェアの特性に関連することが多く、評価ポイントには、基板上のレジスト像上の物理ポイント、並びに線量や焦点などの非物理的特性を含めることができる。
[0063] リソグラフィ投影装置では、光源は照明(すなわち光)を提供し、投影光学系はパターニングデバイスを介して照明を基板上に誘導し、整形する。「投影光学系」という用語は本明細書では、放射ビームの波面を変更し得る任意の光学コンポーネントを含むものとして広義に定義される。例えば、投影光学系はコンポーネント14A、16Aa、16Ab、及び16Acの少なくとも幾つかを含んでいてもよい。空間像(AI)は基板レベルでの放射強度分布である。基板上のレジスト層は露光され、空間像はレジスト層内の潜在「レジスト像」(RI)としてレジスト層に転写される。レジスト像(RI)は、レジスト層内のレジストの溶解性の空間分布として定義することができる。レジストモデルは、空間像からレジスト像を計算するために使用でき、その例は参照により本明細書に全体が組み込まれる、同一出願人による米国特許出願第12/315,849号明細書に記載されている。レジストモデルはレジスト層の特性にのみ関連する(例えば、露光、PEB及び現像中に生じる化学プロセスの効果)。リソグラフィ投影装置の光学特性(例えば光源、パターニングデバイス、及び投影光学系の特性)は、空間像を決定付ける。リソグラフィ投影装置で使用されるパターニングデバイスは変更可能であるため、パターニングデバイスの光学特性と、少なくとも光源及び投影光学系を含むリソグラフィ投影装置のその他のコンポーネントの光学特性とを分離することが望ましい。
[0064] リソグラフィ投影装置でのリソグラフィのシミュレーションの例示的なフローチャートを図2に示す。光源モデル31は、光源の光学特性(放射強度分布及び/又は位相分布を含む)を表す。投影光学系モデル32は、投影光学系の光学特性(投影光学系に起因する放射強度分布及び/又は位相分布の変化を含む)を表す。設計レイアウトモデル35は、パターニングデバイス上の、又はそれによって形成されるフィーチャの構成の表現である設計レイアウトの光学特性(所与の設計レイアウト33に起因する放射強度分布及び/又は位相分布の変化を含む)を表す。空間像36は、設計レイアウトモデル35、投影光学系モデル32及び設計レイアウトモデル35からシミュレートすることができる。レジスト像37は、レジストモデル37を用いて空間像36からシミュレートすることができる。リソグラフィのシミュレーションは、例えば、レジスト像38の輪郭とCDを予測することができる。
[0065] より詳細には、光源モデル31は、NAシグマ(σ)設定と任意の特定の照明源の形状(例えば、環状、四重極、及び二重極などの軸外放射源)を含むが、これらに限定されない光源の光学特性を表すことができる。投影光学モデル32は、収差、歪、屈折率、物理的サイズ、物理的寸法などを含む投影光学系の光学特性を表すことができる。また、設計レイアウトモデル35は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,587,704号明細書に記載された物理パターニングデバイスの物理特性を表すことができる。シミュレーションの目的は、例えば、意図した設計と比較するためのエッジ配置、空間像強度スロープ及びCDを正確に予測することである。意図した設計は、一般にGDSII又はOASISなどの標準のデジタルファイルフォーマットあるいはその他のファイルフォーマットで提供できるOPC前設計レイアウトとして定義される。
[0066] この設計レイアウトから、「クリップ」と呼ばれる1つ以上の部分を特定してもよい。ある実施形態では、設計レイアウト内の複雑なパターンを表すクリップのセットが抽出される(通常は約50〜1000個のクリップであるが、任意数のクリップを使用してもよい)。当業者には理解されるように、これらのパターン、又はクリップは設計の小部分(すなわち、回路、セル、又はパターン)を表し、特にクリップは特別の注意及び/又は確認が必要な小部分を表す。言い換えると、クリップは設計レイアウトの一部でもよく、又は(消費者が提供するクリップを含む)経験、試行錯誤、又はフルチップシミュレーションの実行のいずれかによってクリティカルフィーチャが特定される設計レイアウトの部分と同様であってもよく、又は同様の挙動を有していてもよい。クリップは通常は1つ以上のテストパターン、又はゲージパターンを含んでいる。
[0067] 特定の画像最適化を必要とする設計レイアウト内の既知のクリティカルフィーチャ区域に基づいて、事前に消費者によってより大きい初期クリップセットが提供されてもよい。あるいは、別の実施形態では、クリティカルフィーチャ区域を特定するある種の自動(マシンビジョンなど)、又は手動アルゴリズムを使用して設計レイアウト全体から、より大きい初期クリップセットが抽出されてもよい。
[0068] 図3は、例示的なリソグラフィ投影装置を概略的に示している。装置は、以下を含んでいる。
−放射投影ビームBを調整する照明システムIL。この特定の例では、照明システムはさらに放射源SOを含んでいる。
−パターニングデバイスMA(例えばレチクル)を保持するパターニングデバイスホルダを備え、要素PSに対してパターニングデバイスを正確に位置決めする第1のポジショナに接続された第1のオブジェクトテーブル(例えばマスクテーブル)MT。
−基板W(例えばレジストコートシリコンウェーハ)を保持する基板ホルダを備え、要素PSに対して基板を正確に位置決めする第2のポジショナに接続された第2のオブジェクトテーブル(基板テーブル)WT。
−基板Wの(例えば、1つ以上のダイを含む)ターゲット部分C上にパターニングデバイスMAの照射部分を結像する投影システム(「レンズ」)PS(例えば、屈折、反射光学、又は反射屈折光学システム)。
[0069] 本明細書に示すように、装置は透過型の(すなわち透過性マスクを有する)装置である。しかしながら、一般に装置は例えば(反射性マスクを有する)反射型の装置でもよい。あるいは、装置は標準的なマスクを使用する代わりに別の種類のパターニングデバイスを使用してもよく、その例にはプログラマブルミラーアレイ、又はLCDマトリクスが含まれる。
[0070] 光源SO(例えば、水銀ランプエキシマレーザ)は放射ビームを生成する。このビームは、直接、又はビームエキスパンダExなどの調節手段を通った後で、照明システム(イルミネータ)ILに供給される。イルミネータILは、ビーム内の強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(それぞれ一般に、σ−outer、σ−innerと呼ばれる)を設定する調整手段ADを備えていてもよい。さらに、イルミネータILは一般に、インテグレータIN及び集光器COなどの様々な他のコンポーネントを備えている。このようにして、パターニングデバイスMAに当たるビームBは、断面に所望の均一性と強度とを有する。
[0071] 図3に関して、放射源SOは(放射源SOが、例えば、水銀ランプである場合に多いように)リソグラフィ投影装置のハウジング内にあってもよいが、リソグラフィ投影装置から遠隔位置にあってもよく、光源が生成する放射ビームは(例えば、適切な誘導ミラーを用いて)装置に誘導されることに留意されたい。この後者のシナリオは、放射源SOが(例えば、KrF、ArF、又はFレージングに基づく)エキシマレーザである場合に多い。
[0072] 次に、ビームPBは、パターニングデバイステーブルMT上に保持されるパターニングデバイスMAと交差する。パターニングデバイスMAを横切った後、ビームBはレンズPLを通過し、レンズPLは基板Wのターゲット部分C上にビームBを合焦させる。第2の位置決め手段(及び干渉測定手段IF)により、基板テーブルWTを正確に移動させて、例えば、ターゲット部分CをビームPBの経路内に正確に位置決めすることができる。同様に、第1の位置決め手段を用いて、例えば、パターニングデバイスライブラリからパターニングデバイスMAを機械的に検索した後で、又はスキャン中に、ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。一般に、オブジェクトテーブルMT、WTの移動は、図3には明示していないロングストロークモジュール(粗動位置決め)とショートストロークモジュール(微動位置決め)により実現する。しかしながら、(ステップアンドスキャンツールとは対照的に)ウェーハステッパの場合は、パターニングデバイステーブルMTをショートストロークアクチュエータに接続するだけでよく、又は固定してもよい。
[0073] 図示したツールは、下記の2つの異なるモードで使用することができる。
−ステップモードでは、パターニングデバイステーブルMTは、基本的に固定状態に保たれ、全パターニングデバイス画像は、1回で(すなわち、1回の「フラッシュ」で)ターゲット部分C上に投影される。次に、異なるターゲット部分CをビームPBで照射することができるように、基板テーブルWTがx及び/又はy方向にシフトされる。
−スキャンモードでは、所与のターゲット部分Cが1回の「フラッシュ」で露光されないことを除けば、基本的には同じシナリオが適用される。代わりに、パターニングデバイステーブルMTを、速度vで所与の方向(例えば、y方向のような、いわゆる「スキャン方向」)に移動することができ、その結果、投影ビームBはパターニングデバイス画像上をスキャンする。同時に、基板テーブルWTは、速度V=Mvで同じ方向又は反対方向に同時に移動する。但し、MはレンズPLの倍率(通常、M=1/4又は1/5である)である。このようにして、解像度を犠牲にすることなく比較的広いターゲット部分Cを露光することができる。
[0074] 図4は、別の例示的なリソグラフィ投影装置1000を概略的に示している。この例示的なリソグラフィ投影装置で使用される光はEUVでよい。
[0075] リソグラフィ投影装置1000は以下を含んでいる。
[0076] −光源コレクタモジュールSO、
[0077] −放射ビームB(例えばEUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)IL、
[0078] −パターニングデバイス(例えばマスク又はレチクル)MAを支持するように構築され、パターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MT、
[0079] −基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持し、基板を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WT、
[0080] −パターニングデバイスMAによって、放射ビームBに与えられたパターンを基板Wの(例えば、1つ以上のダイを含む)ターゲット部分C上に投影するように構成された投影システム(例えば反射型投影システム)PS。
[0081] この図に示すように、装置1000は(例えば、反射性マスクを使用する反射型の装置である。大半の材料がEUV波長範囲内で光を吸収するため、マスクは、例えば、マルチスタックのモリブデン及びシリコンを含む多層リフレクタを有していてもよいことに留意されたい。一例では、マルチスタックリフレクタは、各層の厚さが波長の4分の1であるモリブデンとシリコンとの40個のペアの層を有する。X線リソグラフィでさらに小さい波長を生成することができる。EUV及びx線波長では大半の材料が光を吸収するため、パターニングデバイスのトポグラフィ(例えば、多層リフレクタの上面のTaN光吸収体)上でパターニングされた光吸収性材料の薄片によって、どこにフィーチャを印刷し(ポジ型レジスト)、どこに印刷しない(ネガ型レジスト)かが定義される。
[0082] 図4を参照すると、イルミネータILは光源コレクタモジュールSOから極端紫外線放射を受光する。EUV放射を生成する方法は、必ずしもそれに限定されないが、例えば、EUV範囲内に1本以上の輝線を有し、キセノン、リチウム又はスズなどの少なくとも1つの元素を有するプラズマ状態に材料を変換するステップを含んでいる。レーザ生成プラズマ(「LPP」)と言われることが多いこのような方法の1つでは、線発光元素を有する材料の小滴、ストリーム、又はクラスタなどの燃料にレーザビームを照射することによってプラズマを生成することができる。光源コレクタモジュールSOは、燃料を励起するレーザビームを提供するためのレーザ(図4には図示せず)を含むEUV放射システムの一部であってよい。結果として生ずるプラズマは出力放射、例えば、EUV放射を発し、これは光源コレクタモジュール内に配置された放射コレクタを使用して集光される。レーザと光源コレクタモジュールとは、例えば、燃料励起のためのレーザビームを提供するためにCOレーザが使用される場合は別個のエンティティであってよい。
[0083] このような場合、レーザはリソグラフィ装置の一部を形成するとは見なされず、放射ビームは、例えば、適切な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを備えるビームデリバリシステムを用いてレーザから光源コレクタモジュールに送られる。別の場合、例えば、光源がDPP光源と呼ばれることが多い放電生成プラズマEUVである場合は、光源は光源コレクタモジュールの一体部分であってもよい。
[0084] イルミネータILは放射ビームの角度強度分布を調整する調整手段を備えていてもよい。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(それぞれ一般に、σ−outer、σ−innerと呼ばれる)を調整することができる。さらに、イルミネータILは一般に、ファセットフィールド及び瞳ミラーデバイスなどの様々な他のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータは断面に所望の均一性と強度分布とを有するように放射ビームを調整するために使用されてもよい。
[0085] 放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブル)MT上に保持されるパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターン形成される。放射ビームBは、パターニングデバイス(例えばマスク)MAから反射した後、投影システムPSを通過し、これがビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2のポジショナPW及び位置センサPS2(例えば、干渉測定装置、リニアエンコーダ、又は静電容量センサ)を用いて、基板テーブルWTを正確に移動して、例えば、異なるターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めすることができる。同様に、第1のポジショナPMと別の位置センサPS1とを使用して、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることができる。パターニングデバイスアライメントマークM1、M2と基板アライメントマークP1、P2とを使用して、パターニングデバイス(例えばマスク)MAと基板Wとを整列させてもよい。
[0086] 図示した装置1000を以下のモードのうち少なくとも1つで使用することができる。
[0087] 1.ステップモードでは、支持構造(例えばマスクテーブル)MTと基板テーブルWTとは、基本的に固定状態に維持され、放射ビームに付与される全パターンは、1回で(すなわち、1回の静的露光で)ターゲット部分C上に投影される。次に、異なるターゲット部分Cを露光することができるように、基板テーブルWTがX及び/又はY方向にシフトされる。
[0088] 2.スキャンモードでは、放射ビームに付与されるパターンがターゲット部分C上に投影される間に(すなわち1回の動的露光)、支持構造(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTが同期的にスキャンされる。支持構造(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度と方向は、投影システムPSの(縮小)拡大、及び像反転特性によって決定されてもよい。
[0089] 3.その他のモードでは、支持構造(例えばマスクテーブル)MTは、プログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に固定状態に維持され、基板WTは、放射ビームに付与されたパターンがターゲット部分C上に投影される間に移動又はスキャンされる。このモードでは、一般にパルス放射源が使用され、プログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの各々の移動後又はスキャン中の連続放射パルスの間に必要に応じて更新される。この動作モードは、上述のタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
[0090] 図14は、光源コレクタモジュールSO、照明システムIL、及び投影システムPSを含む装置1000をより詳細に示している。光源コレクタモジュールSOは、光源コレクタモジュールSOの密閉構造220内に真空環境が保持されるように構築され、配置されている。放電生成プラズマ光源によってEUV放射発光プラズマ210を形成することができる。EUV放射は、例えば、キセノンガス、リチウム蒸気、又はスズ蒸気などの極めて高温のプラズマ210が生成されて電磁スペクトルのEUV範囲内で放射を発するガス又は蒸気によって生成されてもよい。極めて高温のプラズマ210は、例えば、少なくとも部分的に電離されたプラズマを生ずる電気放電によって生成される。放射を効率的に生成するために、例えば、10Paのキセノン、リチウム、スズ蒸気、又はその他の適切なガス又は蒸気の分圧が必要な場合がある。ある実施形態では、EUV放射を生成するために励起したスズ(Sn)が提供される。
[0091] 高温プラズマ210によって発された放射は、光源チャンバ211の開口の背後又は開口内に位置する(場合によって汚染物質バリア、又はフォイルトラップとも呼ばれる)任意選択のガスバリア、又は汚染物質トラップ230を経て、光源チャンバ211からコレクタチャンバ212へと送られる。汚染物質トラップ230は流路構造を含んでいてもよい。汚染物質トラップ230はさらにガスバリア、又はガスバリアと流路構造との組み合わせを含んでいてもよい。本明細書では汚染物質トラップ、すなわち汚染物質バリア230はさらに、当技術分野では知られているように少なくとも流路構造を含むものとして示されている。
[0092] コレクタチャンバ211は、いわゆる斜入射コレクタであってよい放射コレクタCOを含んでいてもよい。放射コレクタCOは、上流側放射コレクタ251と、下流側放射コレクタ252と、を有している。コレクタCOを横断する放射は、格子スペクトルフィルタ240から反射して、一点鎖線「O」で示される光軸に沿った仮想光源ポイントIF内で合焦することができる。仮想光源ポイントIFは一般に中間焦点と呼ばれ、光源コレクタモジュールは、中間焦点IFが密閉構造220内の開口221に、又はその近傍に位置するように配置されている。仮想光源ポイントIFは放射発光プラズマ210の像である。
[0093] 次に、放射は照明システムILを横断し、このシステムは、パターニングデバイスMAで放射ビーム21の所望の角度分布、及びパターニングデバイスMAで放射強度の所望の均一性が得られるように配置されたファセットフィールドミラーデバイス22と、ファセット瞳ミラーデバイス24と、を含んでいてもよい。支持構造MTによって保持されたパターニングデバイスMAで放射ビーム21が反射すると、パターン形成されたビーム26が形成され、パターン形成されたビーム26は反射素子28、30を介して、基板テーブルWTによって保持された基板W上に投影システムPSによって結像される。
[0094] 一般に、照明光学系ユニットIL、及び投影システムPSには図示した要素よりも多くの要素があってもよい。リソグラフィ装置のタイプに応じて、任意選択として格子スペクトルフィルタ240があってもよい。さらに、図示したミラーよりも多くのミラーがあってもよく、例えば、図4に示した投影システムPSに1個〜6個の追加の反射素子があってもよい。
[0095] 図4に示すように、コレクタ光学系COは、単にコレクタ(又はコレクタミラー)の例として斜入射リフレクタ253、254及び255を有する入れ子式コレクタとして示されている。斜入射リフレクタ253、254及び255は光軸Oを中心として軸対称に配置され、このタイプのコレクタ光学系COは好ましくは、DPP光源と呼ばれることが多い放電生成プラズマ光源と組み合わせて使用される。
[0096] あるいは、光源コレクタモジュールSOは、図5に示すようにLPP放射システムの一部であってもよい。レーザLAは、キセノン(Xe)、スズ(Sn)、又はリチウム(Li)などの燃料にレーザエネルギーを蓄えて、電子温度が、数10eVの高電離プラズマ210を生成するように配置されている。これらのイオンの脱励起及び再結合中に生成されるエネルギー放射はプラズマから発され、近法線入射コレクタ光学系COによって集光され、密閉構造220内の開口221上に合焦される。
[0097] 図3〜図5に示すような露光用にEUVを使用するリソグラフィ投影装置で使用されるパターニングデバイスは、光源からの光がパターニングデバイスの表面に対して斜角で入射するように配置されてもよい。例えば、放射場21は図4ではパターニングデバイスMAの表面に対して斜角で入射する。これに対して、露光用にDUVを使用するリソグラフィ投影装置では、光源からの光は一般にパターニングデバイスの表面に対して垂直である。
[0098] パターニングデバイスは三次元フィーチャを含んでいてもよい。例えば、図6に示すように、露光用にEUVを使用するリソグラフィに適するマスクは、反射層610と、反射層610上のパターン620と、を備えていてもよい。反射層610は多層ミラーであってよい。本明細書で用いるパターニングデバイス上の「パターン」という用語はパターニングデバイス上の「フィーチャ」という用語と同義である。パターン620は、放射源からの基本的にすべての入射EUV放射場を吸収する材料であってよく、パターン620は三次元であり、すなわち入射放射の波長と少なくとも同等の高さだけ反射層610から突起している。反射層610に当たる入射放射場630は散乱放射場640として投影光学系に散乱する一方、パターン620に当たる入射放射場650は吸収され、投影光学系に散乱しない。
[0099] 斜入射放射場と三次元フィーチャは、単独、又は組み合わせてリソグラフィ投影プロセスで様々な効果を生じ得る。「斜め」の入射放射場は、入射放射場の主光線がパターニングデバイスの基板に対して垂直ではないことを意味し得る。
[00100] このような効果の第1はシャドーイング効果である。図7Aに概略的に示すように、入射放射場730及び731はパターニングデバイスの反射層710に当たり、散乱放射場740及び741として投影光学系に向かって散乱する。放射場730、731、740及び741はパターン720に当たらない。パターン720は三次元フィーチャであるため、放射場730と731との間の入射ビームはパターン720によって遮断される。入射放射場は斜めであり、パターン720は三次元であるため、投影光学系の視点からパターン720のフットプリント以上の範囲で散乱放射場が陰影区域750に生じることはない。図7Bは、パターン720及び陰影区域750の上面図を示している。入射ビームはパターニングデバイスの法線方向に対して非対称であるため、陰影区域750はパターン720に対して非対称であってもよい。図7Cは、シャドーイング効果の斜視図を示している。入射放射場770はバー状の三次元パターン720Aに対して略垂直であり、パターン720Aの長さ方向に沿って陰影区域750Aを残している。入射放射場770は別のバー状の三次元パターン720Bと略平行であり、パターン720Bの幅方向に沿って陰影区域750Bを残している。
[00101] このような効果の第2は、パターン依存性ベストフォーカスシフトである。パターン依存性ベストフォーカスシフトは、パターニングデバイス上の三次元パターンから反射したビームのパターン依存性位相歪みに起因することがある。すなわち、異なる三次元パターンからの反射ビームは異なる位相を有し、反射ビーム間の干渉が反射ビームを歪ませることがある。図8に示すように、垂直軸810はコントラストであり、水平軸820は焦点である。パターニングデバイス上の2つのフィーチャはそれらの像のコントラストと焦点との間の異なる関係830及び840を有している。これらのフィーチャのベストフォーカス(すなわち最高のコントラストを生じる焦点)850及び860は異なっている。
[00102] このような効果の第3は、パターンシフトである。パターンシフトには、(全パターンが基本的に同量だけシフトする)グローバルパターンシフトと、(全パターンが同量だけシフトしない)パターン依存性パターンシフトが含まれてもよい。パターンシフトの1つの発生源は、図2に示す方法で投影光学系のオブジェクト面が、リソグラフィのシミュレーションで選択される近接場サンプル面と異なる場合があることである。図9は、この発生源によるパターンシフトを示している。近接場サンプル面940は通常、パターニングデバイス上のパターン920の上表面の近傍にあるように選択される。オブジェクト面930と近接場サンプル面940とのこの距離を「マスクの焦点ずれ」と呼んでもよい。950は近接場サンプル面940上のパターン920の反射場である。910はパターニングデバイスの反射層である。マスクの焦点ずれに起因するパターンシフトは、パターニングデバイス上照明が対称であれば、DUVを使用するリソグラフィ投影装置にとって些細なことである。マスクの焦点ずれに起因するパターンシフトは、パターニングデバイスが反射性であり、入射ビームが斜入射ビームであるためパターニングデバイス上で非対称の照明になるためEUVを使用するリソグラフィ投影装置において些細なことではない。マスクの焦点ずれに起因するパターンシフトは一般に、パターニングデバイス上のパターンの位置とは無関係である。
[00103] パターンシフトの別の発生源は、(例えば、図4に示した装置のステップモードで)パターニングデバイス上の異なる位置での入射放射場が、異なる入射角を有していることである。図10は、入射角が異なる入射ビームが、同じパターン1020の異なる位置で像1050及び1060を生成することを概略的に示している。
[00104] これらの効果を、図2に示すような方法によるリソグラフィのシミュレーションに含めてもよい。しかしながら、これらの効果を(例えば、マクスウェルの方程式を用いて)分析的に計算する又は(FDTD及び厳密結合波解析(RCWA)などの方法を用いて)数値的に計算することは実際には計算コストが高すぎる。ある実施形態によれば、実質的なフル回路設計、又はフルマスクに適用することができる計算コストがより低い方法が図11のフローチャートに示されている。これらの効果をフィーチャ要素の散乱関数として特徴付けてもよい。パターニングデバイス上のフィーチャ1120の散乱関数は、エッジ、コーナー、及び表面などのフィーチャ要素の散乱関数のライブラリ1110を用いて推定することができ、フィーチャ要素の散乱関数は既にマクスウェルの方程式を解くなどの厳密なソルバによって厳密に計算され、ライブラリにコンパイルされている。本明細書で用いる「ライブラリ」という用語は、検索を容易にするための索引を有する、又は有していない複数の、又は一組のセットを意味する。あるいは、エッジ、コーナー、又は表面などのフィーチャ要素の散乱関数がフィーチャの散乱関数の推定中に最初に必要な場合は、これらを厳密に計算することができる。本明細書で用いるオブジェクトの「散乱関数」という用語は、オブジェクトによって入射放射場の散乱を特徴付ける関数、すなわちオブジェクト上の入射放射場と、(「散乱放射場」と呼ばれる)オブジェクトによって散乱される放射場との関係を意味する。所与の入射放射場で、オブジェクトの散乱関数を用いてオブジェクトの散乱放射場を計算することができる。フィーチャ1120はフィーチャ要素の成分に分解することができ、ライブラリ1110から知ることができ、又は必要に応じて計算されるフィーチャ要素の成分の散乱関数から、パターニングデバイスの散乱関数1130を導出することができる。フィーチャ1120の散乱関数1130を、(光源の瞳面での電場、磁場、又は電磁場によって特徴付けられる)入射放射場(すなわち光源からの光)に適用すると、散乱放射場1140が生成される。任意選択として、パターニングデバイスと投影光学系との間のリソグラフィ投影装置の光路上の面1170は、グローバルパターンシフトが基本的にゼロになるようの投影光学系のオブジェクト面として選択される。ウェーハ上のレジスト層内の放射場1150は放射場1140から計算することができる。任意選択として、レジスト像1180を放射場1150から導出することができる。パターニングデバイスが三次元フィーチャを備えている場合は、図11の方法を適用できる。しかしながら、パターニングデバイスが二次元フィーチャだけを備えている場合にも、図11の方法を適用することができる。
[00105] 図12に示すように、パターニングデバイスの1210、1220などのフィーチャは、表面1230、エッジ1250、コーナー1240、近接エッジ1260、及び近接コーナー1270などのフィーチャ要素から入射放射を散乱させてもよい。「近接エッジ」1260は、1つ以上のフィーチャの2つのエッジを備えるフィーチャ要素である。「近接コーナー」1270は、1つ以上のフィーチャの2つのコーナーを備えるフィーチャ要素である。本明細書では「散乱」、又は「散乱する」という用語は、反射、回折、吸収、及び屈折を含むことができる入射放射への効果の組み合わせを意味する。散乱放射は入射放射に干渉し、投影光学系のオブジェクト面内の放射の空間強度分布を変化させ、ひいてはウェ−ハ上に形成されるレジスト像を変化させることができる。
[00106] 近接エッジ1260、及び近接コーナー1270などのフィーチャ要素の二次散乱は、シミュレーションで計算してもよい。例えば、図13に示すように、2つのフィーチャ1310と1320とが高く(すなわち高さ1330>>入射放射角1350の波長)、フィーチャ1310と1320との距離1340が高さ1330と同等である場合は、二次散乱は些細なことではないであろう。一次散乱1360はフィーチャ1310により入射放射1350の散乱であり、二次散乱1370はフィーチャ1320による一次散乱1360の散乱である。例えば、2つのエッジがフィーチャの高さの3倍よりも近接している場合は、フィーチャ要素の二次散乱を計算してもよい。
[00107] 一実施形態では、複数の入射角でのフィーチャ要素の散乱関数をマクスウェルの方程式を解くなどの適切な方法で厳密に計算し、ライブラリにコンパイルしてもよく、又はフィーチャの散乱関数の推定中に最初に必要な場合は、前記散乱関数を厳密に計算してもよい。
[00108] 一実施形態では、複数の入射角は、光源の瞳上の複数の位置からの主光線を含む。一実施形態では、光源の瞳上の複数の位置からの主光線はインコヒーレントである。
[00109] ある実施形態では、フィーチャ1120の散乱関数1130(逆空間では
Figure 0006140844

又は実空間では
Figure 0006140844

)は、ライブラリ1110から知られ、又は必要に応じて計算されるフィーチャ要素の成分の散乱関数から以下のように導出することができる。
[00110] それぞれ
Figure 0006140844

又は
Figure 0006140844

但し、
Figure 0006140844

はフィーチャ要素の形状特性を特徴付けるフィーチャ要素のフィルタ関数であり、
Figure 0006140844


Figure 0006140844

のフーリエ変換であり、
Figure 0006140844

はフィーチャ要素の散乱関数であり、
Figure 0006140844


Figure 0006140844

のフーリエ変換であり、
Figure 0006140844

は畳み込みを指す。
Figure 0006140844

及び
Figure 0006140844

はパターニングデバイス上のフィーチャ要素の位置の関数であってよい。ある実施形態では、
Figure 0006140844

及び
Figure 0006140844

は、リソグラフィ投影装置内の光源のスリット位置の関数であってよい。
[00111] 図14は、図11に示す方法と、「薄いマーク」モデル(すなわちパターンの三次元性の効果が考慮されないマークモデル)との例示的な比較を示している。水平軸は焦点である。垂直軸は、FDTDなどの厳密な方法で計算されたCDからの、シミュレートされたCDの偏差である。この比較で使用されるパターニングデバイスは暗視野パターニングデバイスであり、水平バーを備えている。二重極照明ではNA=0.33である。薄いマークモデルは、図11の方法が生じる偏差1420よりも大幅に大きい偏差1410を生ずる。
[00112] 図15は、本明細書に開示するパターン選択方法の具体化及び/又は実施を支援することができるコンピュータシステム100を示す例示的ブロック図である。コンピュータシステム100は、情報を通信するバス102又はその他の通信機構と、情報を処理するバス102に結合された1つ以上のプロセッサ104(及び105)と、を含む。コンピュータシステム100はまた、情報及びプロセッサ104によって実行される命令を記憶するためのバス102に結合されたランダムアクセスメモリ(RAM)又はその他のダイナミックストレージデバイスなどのメインメモリ106を含む。メインメモリ106はまた、プロセッサ104によって実行される命令の実行中に、一時的変数又はその他の中間情報を記憶するために使用してもよい。コンピュータシステム100は、さらに、プロセッサ104のために静的情報及び命令を記憶するバス102に結合された読取専用メモリ(ROM)108又はその他のスタティックストレージデバイスを含む。磁気ディスク又は光ディスクなどのストレージデバイス110が提供され、バス102に結合され、情報及び命令を記憶する。
[00113] コンピュータシステム100は、バス102を介して、コンピュータユーザに対して情報を表示する陰極管(CRT)又はフラットパネル又はタッチパネルディスプレイなどのディスプレイ112に結合することができる。英数字キー及びその他のキーを含む入力デバイス114がバス102に結合され、プロセッサ104へ情報とコマンド選択を通信する。別のタイプのユーザ入力デバイスは、プロセッサ104へ方向情報とコマンド選択を通信し、ディスプレイ112上でのカーソルの動きを制御するマウス、トラックボール、又はカーソル方向キーなどのカーソル制御装置116である。この入力デバイスは、通常、第1軸(例えば、x)と第2軸(例えば、y)の2軸で自由度2を有し、これによってデバイスは平面内の位置を指定することができる。入力デバイスとしてタッチパネル(画面)ディスプレイも使用することができる。
[00114] 一実施形態によれば、プロセッサ104によるメインメモリ106に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスの実行に応答してコンピュータシステム100によってシミュレーションプロセスの一部を実行することができる。このような命令は、ストレージデバイス110などの別のコンピュータ可読媒体からメインメモリ106に読み込むことができる。メインメモリ106内に含まれる命令シーケンスを実行すると、プロセッサ104は本明細書に記載する各プロセスステップを実行する。マルチ処理装置内の1つ以上のプロセッサを使用してメインメモリ106内に含まれる命令シーケンスを実行することができる。代替実施形態では、ソフトウェア命令の代わりに、又はそれと組み合わせてハードワイヤード回路を使用することができる。したがって、実施形態は、ハードウェア回路とソフトウェアとの特定の組合せに限定されない。
[00115] 本明細書で使用する「コンピュータ可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサ104に命令を提供するステップに加わる任意の媒体を指す。このような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含む多くの形態をとることができるが、これらに限定されない。不揮発性媒体は、例えば、ストレージデバイス110などの光又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリ106などのダイナミックメモリを含む。伝送媒体は、バス102を構成するワイヤを含む同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含む。また、伝送媒体は、無線周波数(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成される音波又は光波の形態をとることができる。コンピュータ可読媒体の一般形態は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、その他の任意の磁気媒体、CD−ROM、DVD、その他の任意の光媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有するその他の任意の物理媒体、RAM、PROM,及びEPROM、フラッシュEPROM,その他の任意のメモリチップ又はカートリッジ、以下に記載する搬送波、又はコンピュータが読み取り可能なその他の任意の媒体を含む。
[00116] 様々な形態のコンピュータ可読媒体が、プロセッサ104へ1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを搬送して実行するステップに含まれる。例えば、命令は、最初リモートコンピュータの磁気ディスク上に記憶されていてもよい。リモートコンピュータは、命令をダイナミックメモリにロードし、モデムを用いて電話回線上で命令を送信することができる。コンピュータシステム100側のモデムは電話回線上でデータを受信し、赤外線送信機を用いてデータを赤外線信号に変換する。バス102に結合された赤外線検出器が赤外線信号で搬送されたデータを受信し、データをバス102上に配置することができる。バス102はデータをメインメモリ106へ搬送し、そこからプロセッサ104が命令を取り出して実行する。任意選択として、メインメモリ106によって受信された命令は、プロセッサ104による実行前又は後にストレージデバイス110に記憶することができる。
[00117] また、コンピュータシステム100は、バス102に結合された通信インターフェース118を含むことが好ましい。通信インターフェース118は、ローカルネットワーク122に接続されたネットワークリンク120への双方向データ通信接続を提供する。例えば、通信インターフェース118は、対応するタイプの電話回線にデータ通信接続を提供する統合デジタルサービス通信網(ISDN)カード又はモデムであってもよい。別の例として、通信インターフェース118は、互換LANにデータ通信接続を提供するローカルエリアネットワーク(LAN)カードであってもよい。無線リンクも実施することができる。そのような任意の実施態様で、通信インターフェース118は、様々なタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号又は光信号を送受信する。
[00118] ネットワークリンク120は、通常、1つ以上のネットワークを通してデータ通信を他のデータデバイスに提供する。例えば、ネットワークリンク120は、ローカルネットワーク122を通してインターネットサービスプロバイダ(ISP)126が運用するホストコンピュータ124又はデータ装置に接続を提供することができる。次に、ISP126は、現在一般に「インターネット」128と呼ばれるワールドワイドパケットデータ通信ネットワークを通してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク122とインターネット128は共に、デジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号又は光信号を使用する。デジタルデータをコンピュータシステム100との間で搬送する様々なネットワークを介した信号及びネットワークリンク120上の信号及び通信インターフェース118を介した信号は情報を伝送する搬送波の例示的形態である。
[00119] コンピュータシステム100は、ネットワーク、ネットワークリンク120、及び通信インターフェース118を通してメッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例では、インターネット128、ISP126、ローカルネットワーク122及び通信インターフェース118を通してサーバ130がアプリケーションプログラムのために要求されたコードを送信することができる。一実施形態によれば、そのような1つのダウンロードされたアプリケーションは、例えばこの実施形態のテストパターン選択に備える。受信されたコードは、それが受信されるとプロセッサ104によって実行することができ、及び/又はストレージデバイス110又はその他の不揮発性記憶装置に記憶して後で実行することができる。このようにして、コンピュータシステム100は、搬送波の形式でアプリケーションコードを入手することができる。
[00120] 図16は、本発明のテストパターン選択プロセスを用いて較正されたコンピュータリソグラフィモデルを使用して性能をシミュレート及び/又は最適化することができる例示的リソグラフィ投影装置を概略的に示す。この装置は、以下のコンポーネントを備える。
[00121] −放射投影ビームBを供給する放射システムEx、IL。この特定の例では、放射システムは放射源SOをさらに備える。
[00122] −マスクMA(例えば、レチクル)を保持するマスクホルダを有し、投影システムPSに対してマスクを正確に位置決めする第1の位置決め手段PMに接続された第1のオブジェクトテーブル(マスクテーブル)MT。
[00123] −基板W(例えば、レジストコートシリコンウェーハ)を保持する基板ホルダを備え、投影システムPSに対して基板を正確に位置決めする第2の位置決め手段PWに接続された第2のオブジェクトテーブル(基板テーブル)WT。
[00124] −基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上にマスクMAの照射部分を結像する投影システム(「レンズ」)PS(例えば、屈折、反射光学、又は反射屈折光学システム)。
[00125] 本明細書に記載するように、装置は透過型である(すなわち、透過マスクを有する)。しかしながら、一般に、装置は例えば反射型(反射マスクを有する)であってもよい。あるいは、装置は、マスクの使用に代えて別の種類のパターニング手段を使用してもよい。その例として、プログラマブルミラーアレイ又はLCDマトリクスがある。
[00126] 放射源SO(例えば、水銀ランプ又はエキシマレーザ)は、放射ビームを生成する。このビームは、直接、又はビームエキスパンダ又はビームデリバリシステムBDなどの調節手段を通った後で、照明システム(イルミネータ)ILに供給される。イルミネータILは、ビーム内の強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(それぞれ、一般にσ−outer及びσ−innerと呼ばれる)を設定する調整手段ADを備えてもよい。さらに、イルミネータILは、一般に、インテグレータIN及び集光器COなどの様々な他のコンポーネントを備える。このようにして、マスクMAに当たるビームBは、断面に所望の均一性と強度分布とを有する。
[00127] 図16に関して、放射源SOはリソグラフィ投影装置のハウジング内にあってもよい(例えば、多くの場合、放射源SOが水銀ランプの場合にあてはまる)が、リソグラフィ投影装置から離れていてもよく、生成する放射ビームを装置内に誘導する(例えば、適切な誘導ミラーにより)構成であってもよいことに留意されたい。この後者のシナリオは、多くの場合、放射源SOがエキシマレーザ(例えば、KrF、ArF又はF2レージングに基づく)のときにあてはまる。本発明は、少なくともこれらの両方のシナリオを包含する。
[00128] その後、ビームBは、マスクテーブルMT上に保持されたマスクMAに達する。マスクMAを横断したビームBは、レンズPSを通過し、レンズPSは基板Wのターゲット部分C上にビームPSを合焦させる。第2の位置決め手段(及び干渉測定手段IF)により、基板テーブルWTを正確に移動させて様々なターゲット部分CをビームBの経路内に位置決めすることができる。同様に、第1の位置決め手段を用いて、例えば、マスクライブラリからマスクMAを機械的に取り出した後で、又はスキャン中に、ビームBの経路に対してマスクMAを正確に位置決めすることができる。一般に、オブジェクトテーブルMT、WTの移動は、図16には明示していないロングストロークモジュール(粗動位置決め)とショートストロークモジュール(微動位置決め)により実現する。しかしながら、ウェーハステッパ(ステップアンドスキャンツールとは対照的に)の場合、マスクテーブルMTをショートストロークアクチュエータに接続するだけでよく、又は固定してもよい。
[00129] パターニングデバイスMA及び基板Wは、必要に応じて、パターニングデバイス内のアライメントマークM1、M2と、ウェーハ上のアライメントマークP1、P2と、を用いて整列させることができる。
[00130] 図のツールは、下記の2つの異なるモードで使用することができる。
[00131] −ステップモードでは、マスクテーブルMTは、基本的に固定状態に維持され、全マスク画像は、1回で(すなわち、1回の「フラッシュ」で)ターゲット部分C上に投影される。次に、異なるターゲット部分CをビームBで照射することができるように、基板テーブルWTがx及び/又はy方向にシフトされる。
[00132] −スキャンモードでは、所与のターゲット部分Cが1回の「フラッシュ」で露光されない点を除けば、基本的には同じシナリオが適用される。代わりに、マスクテーブルMTを、速度vで所与の方向(例えば、y方向のような、いわゆる「スキャン方向」)に移動することができ、そのため、投影ビームPBはマスク画像上をスキャンする。同時に、基板テーブルWTは、速度V=Mvで同じ方向又は反対方向に同時に移動する。ここで、Mは、レンズPLの倍率(通常、M=1/4又は1/5)である。このようにして、解像度を犠牲にしないで比較的広いターゲット部分Cを露光することができる。
[00133] 本明細書に開示する概念は、サブ波長フィーチャを結像する任意の汎用の結像システムをシミュレートするか又は数学的にモデル化することができ、特にますます微細化するサイズの波長を生成することができる台頭しつつある結像技術で有用である。すでに普及している新興技術は、ArFレーザを用いて193nmの波長を生成することができ、さらにフッ素レーザを用いて157nmの波長を生成することができるDUV(深紫外線)リソグラフィを含む。さらに、EUVリソグラフィは、シンクロトロンを用いて、又は高エネルギーの電子を材料(固体又はプラズマ)に衝突させて20〜5nmの範囲内の波長を生成してこの範囲内の光子を生成することができる。この範囲内では大半の材料が光を吸収するため、モリブデンとシリコンのマルチスタックを有する反射ミラーによって照明を生成することができる。マルチスタックミラーは、各層の厚さが波長の4分の1であるモリブデンとシリコンの40個のペアの層を有する。X線リソグラフィでさらに小さい波長を生成することができる。通常、シンクロトロンを用いてX線波長が生成される。X線波長では大半の材料が光を吸収するため、光吸収性材料の薄片によってどこにフィーチャを印刷し(ポジ型レジスト)、どこに印刷しないか(ネガ型レジスト)を定義することができる。
[00134] 本明細書に開示する概念はシリコンウェーハなどの基板上の結像に使用することができるが、開示された概念は、例えば、シリコンウェーハ以外の基板上の結像に使用される任意のタイプのリソグラフィ結像システムと共に使用することができることを理解されたい。
[00135] 以上、本発明について、その好ましい実施形態を参照しながら説明してきたが、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく本発明の形態と内容を変更及び修正することができることは当業者には明らかであろう。添付の請求の範囲はそのような変更及び修正を含むことが意図されている。本明細書で開示した概念は、サブ波長のフィーチャを結像する任意の汎用の結像システムをシミュレートするか、又は数学的にモデリングすることができ、ますます小さくなるサイズの波長を生成することができる新興の結像技術と併用すれば特に有用である。すでに普及している新興の技術は、ArFレーザを用いて193nmの波長を生成でき、フッ素レーザを用いて157nmの波長さえ生成できるEUV(極端紫外線)リソグラフィを含む。さらに、EUVリソグラフィは、シンクロトロンを用いて、又は材料(固体又はプラズマ)に高エネルギー電子を衝突させて20〜5nmの範囲内に波長を生成することでこの範囲内の光子を生成することができる。
[00136] 本明細書に開示する概念はシリコンウェーハなどの基板上の結像に使用することができるが、開示された概念は、例えば、シリコンウェーハ以外の基板上の結像に使用される任意のタイプのリソグラフィ結像システムと共に使用することができることを理解されたい。
[00137] 本発明について、以下の条項を用いてさらに説明する。
1.リソグラフィ投影装置で、1つ以上のフィーチャを備えるパターニングデバイスの散乱放射場をシミュレートするコンピュータ実施方法であって、
前記1つ以上のフィーチャのフィーチャ要素の1つ以上の散乱関数を用いてパターニングデバイスの散乱関数を決定するステップを含み、
前記1つ以上のフィーチャの少なくとも1つが三次元フィーチャである、方法。
2.リソグラフィ投影装置で、1つ以上のフィーチャを備えるパターニングデバイスの散乱放射場をシミュレートするコンピュータ実施方法であって、
前記1つ以上のフィーチャのフィーチャ要素の1つ以上の散乱関数を用いてパターニングデバイスの散乱関数を決定するステップを含み、
前記1つ以上の散乱関数が、前記フィーチャ要素上の複数の入射角での入射放射場の散乱を特徴付ける、方法。
3.前記散乱放射場が、前記パターニングデバイスにより散乱される斜入射放射場によって生成される、条項1又は2に記載の方法。
4.前記フィーチャ要素が、エッジ、区域、コーナー、近接コーナー、近接エッジ、及びこれらの組み合わせからなるグループから選択される、条項1又は2に記載の方法。
5.前記1つ以上の散乱関数が、厳密なソルバを用いて計算される、条項1又は2に記載の方法。
6.前記1つ以上の散乱関数が、陰影効果、パターン依存性ベストフォーカスシフト、パターンシフト、及びこれらの組み合わせからなるグループから選択される効果を特徴付ける、条項1又は2に記載の方法。
7.前記陰影効果が非対称である、条項6に記載の方法。
8.前記パターンシフトが、グローバルパターンシフトと、パターン依存性パターンシフトと、を含む、条項6に記載の方法。
9.前記パターンシフトが、マスクの焦点ずれに起因する、条項6に記載の方法。
10.前記パターンシフトが、前記パターニングデバイス上の異なる位置での入射放射場が異なる入射角を有することに起因する、条項6に記載の方法。
11.前記1つ以上の散乱関数が、前記1つ以上のフィーチャ間の二次散乱を特徴付ける、条項1又は2に記載の方法。
12.前記散乱放射場が、極端紫外線帯域内の波長を有する放射を含む、条項1又は2に記載の方法。
13.前記1つ以上の散乱関数が、ライブラリにコンパイルされる、条項1又は2に記載の方法。
14.前記ライブラリが索引情報を含む、条項13に記載の方法。
15.前記1つ以上の散乱関数が、前記フィーチャ要素上の複数の入射角での入射放射場の散乱を特徴付ける、条項1に記載の方法。
16.前記パターニングデバイスの前記散乱関数が、前記パターニングデバイス上の前記フィーチャ要素の位置に応じて、前記フィーチャ要素の前記1つ以上の散乱関数及び1つ以上のフィルタ関数の積又は畳み込みの総和により計算される、条項1又は2に記載の方法。
17.前記パターニングデバイスの散乱関数及び入射放射場から前記散乱放射場を計算するステップをさらに含む、条項1又は2に記載の方法。
18.前記リソグラフィ投影装置で露光されるウェーハ上のレジスト層内の放射場を計算するステップをさらに含む、条項1又は2に記載の方法。
19.レジスト像の計算をさらに含む、条項1又は2に記載の方法。
20.グローバルパターンシフトが基本的にゼロになるように、前記投影光学系のオブジェクト面として、前記パターニングデバイスと投影光学系との間の前記リソグラフィ投影装置の光路上の面を選択するステップをさらに含む、条項1又は2に記載の方法。
21.前記1つ以上のフィルタ関数が、前記リソグラフィ投影装置内の光源のスリット位置の関数である、条項16に記載の方法。
22.コンピュータによって実行されると、条項1〜21のいずれかに記載の方法を実施する命令が記録されているコンピュータ可読媒体を含む、コンピュータプログラム製品。
[00138] 上記記載は、説明的なものであり限定する意図はない。したがって、当業者には添付の請求の範囲を逸脱することなく、上記実施形態に対する変更が行われ得ることは明らかであろう。

Claims (14)

  1. リソグラフィ投影装置で、1つ以上のフィーチャを備えるパターニングデバイスの散乱放射場をシミュレートするコンピュータ実施方法であって、
    前記1つ以上のフィーチャのフィーチャ要素の1つ以上の散乱関数を用いてパターニングデバイスの散乱関数を決定するステップと、
    全パターンが基本的に同量だけシフトするグローバルパターンシフトが基本的にゼロになるように、前記投影光学系のオブジェクト面として、前記パターニングデバイスと投影光学系との間の前記リソグラフィ投影装置の光路上の面を選択するステップと、を含み、
    前記1つ以上の散乱関数が、前記フィーチャ要素上の複数の入射角での入射放射場の散乱を特徴付ける、方法。
  2. 前記散乱放射場が、前記パターニングデバイスにより散乱される斜入射放射場によって生成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フィーチャ要素が、エッジ、区域、コーナー、近接コーナー、近接エッジ、及びこれらの組み合わせから構成されたグループから選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記1つ以上の散乱関数が、厳密なソルバを用いて計算される、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
  5. 前記1つ以上の散乱関数が、陰影効果、パターン依存性ベストフォーカスシフト、パターンシフト、及びこれらの組み合わせから構成されたグループから選択される効果を特徴付ける、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
  6. 前記陰影効果が非対称である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記パターンシフトが、前記グローバルパターンシフトと、パターン依存性パターンシフトと、を含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記パターンシフトが、前記パターニングデバイス上の異なる位置での入射放射場が異なる入射角を有することに起因する、請求項5に記載の方法。
  9. 前記1つ以上の散乱関数が、前記1つ以上のフィーチャ間の二次散乱を特徴付ける、請求項1から8の何れか一項に記載の方法。
  10. 前記1つ以上の散乱関数がライブラリにコンパイルされる、請求項1から9の何れか一項に記載の方法。
  11. 前記パターニングデバイスの前記散乱関数が、前記パターニングデバイス上の前記フィーチャ要素の位置に応じて、前記フィーチャ要素の前記1つ以上の散乱関数及び1つ以上のフィルタ関数の積又は畳み込みの総和により計算される、請求項1から10の何れか一項に記載の方法。
  12. レジスト像の計算をさらに含む、請求項1から11の何れか一項に記載の方法。
  13. 前記1つ以上のフィルタ関数が、前記リソグラフィ投影装置内の光源のスリット位置の関数である、請求項11に記載の方法。
  14. コンピュータによって実行されると、請求項1から13何れか一項に記載の方法を実施する命令を含む、コンピュータプログラム。
JP2015558389A 2013-02-22 2014-02-04 三次元パターニングデバイス用リソグラフィモデル Active JP6140844B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201361768228P 2013-02-22 2013-02-22
US61/768,228 2013-02-22
PCT/EP2014/052109 WO2014127985A1 (en) 2013-02-22 2014-02-04 A lithography model for three-dimensional patterning device

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016507786A JP2016507786A (ja) 2016-03-10
JP6140844B2 true JP6140844B2 (ja) 2017-05-31

Family

ID=50112885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015558389A Active JP6140844B2 (ja) 2013-02-22 2014-02-04 三次元パターニングデバイス用リソグラフィモデル

Country Status (7)

Country Link
US (1) US10359704B2 (ja)
JP (1) JP6140844B2 (ja)
KR (1) KR101757777B1 (ja)
CN (1) CN105074575B (ja)
NL (1) NL2012196A (ja)
TW (1) TWI545392B (ja)
WO (1) WO2014127985A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106164777B (zh) 2014-04-14 2019-06-18 Asml荷兰有限公司 光刻过程的优化流程
JP6510675B2 (ja) * 2015-04-20 2019-05-08 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ方法及び装置
US11506984B2 (en) 2015-05-29 2022-11-22 Asml Netherlands B.V. Simulation of lithography using multiple-sampling of angular distribution of source radiation
JP6571802B2 (ja) 2015-07-03 2019-09-04 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ装置、制御方法、及びコンピュータプログラム製品
WO2018121967A1 (en) * 2016-12-28 2018-07-05 Asml Netherlands B.V. Methods of determining scattering of radiation by structures of finite thicknesses on a patterning device
WO2018121965A1 (en) * 2016-12-28 2018-07-05 Asml Netherlands B.V. Simulation-assisted alignment between metrology image and design
WO2023056012A1 (en) * 2021-10-01 2023-04-06 Synopsys, Inc. Mask fabrication effects in three-dimensional mask simulations using feature images

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5523193A (en) 1988-05-31 1996-06-04 Texas Instruments Incorporated Method and apparatus for patterning and imaging member
SE461752B (sv) * 1988-08-30 1990-03-19 Sparx Ab Anordning och material foer framstaellning av tre-dimensionellt foeremaal
ATE123885T1 (de) 1990-05-02 1995-06-15 Fraunhofer Ges Forschung Belichtungsvorrichtung.
US5229872A (en) 1992-01-21 1993-07-20 Hughes Aircraft Company Exposure device including an electrically aligned electronic mask for micropatterning
WO1997033205A1 (en) 1996-03-06 1997-09-12 Philips Electronics N.V. Differential interferometer system and lithographic step-and-scan apparatus provided with such a system
DE69735016T2 (de) 1996-12-24 2006-08-17 Asml Netherlands B.V. Lithographisches Gerät mit zwei Objekthaltern
JP3592666B2 (ja) 2001-12-04 2004-11-24 株式会社東芝 露光用マスクパターンの補正方法、プログラム、マスクパターン形成方法、及び半導体装置の製造方法
US7003758B2 (en) 2003-10-07 2006-02-21 Brion Technologies, Inc. System and method for lithography simulation
JP2005288672A (ja) * 2004-04-06 2005-10-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 微小構造体の製造方法及び製造装置
US7743359B2 (en) * 2005-05-02 2010-06-22 Cadence Design Systems, Inc. Apparatus and method for photomask design
KR100982135B1 (ko) 2005-09-09 2010-09-14 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 개별 마스크 오차 모델을 사용하는 마스크 검증 방법 및시스템
US20070253637A1 (en) 2006-03-08 2007-11-01 Mentor Graphics Corp. Image intensity calculation using a sectored source map
CN101573665A (zh) * 2006-10-27 2009-11-04 伊利诺伊大学评议会 用于通过油墨光刻生成图案的器件和方法
JP4997006B2 (ja) 2007-07-18 2012-08-08 ルネサスエレクトロニクス株式会社 反射型露光方法
US7703069B1 (en) 2007-08-14 2010-04-20 Brion Technologies, Inc. Three-dimensional mask model for photolithography simulation
NL1036189A1 (nl) 2007-12-05 2009-06-08 Brion Tech Inc Methods and System for Lithography Process Window Simulation.
CN101329773B (zh) * 2007-12-06 2010-09-15 上海大学 光刻机抗蚀剂成像仿真三维交互显示方法
US8230369B2 (en) * 2008-02-27 2012-07-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Simulation method and simulation program
JP2010002772A (ja) 2008-06-20 2010-01-07 Toshiba Corp パターン検証・検査方法、光学像強度分布取得方法および光学像強度分布取得プログラム
WO2010059954A2 (en) 2008-11-21 2010-05-27 Brion Technologies Inc. Fast freeform source and mask co-optimization method
US8786824B2 (en) 2009-06-10 2014-07-22 Asml Netherlands B.V. Source-mask optimization in lithographic apparatus
CN102540747A (zh) * 2010-12-22 2012-07-04 上海微电子装备有限公司 投影式光刻机三维掩模曝光方法
US8539393B2 (en) * 2011-09-23 2013-09-17 Mentor Graphics Corporation Simulation and correction of mask shadowing effect

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014127985A1 (en) 2014-08-28
KR20150124967A (ko) 2015-11-06
US10359704B2 (en) 2019-07-23
KR101757777B1 (ko) 2017-07-14
CN105074575B (zh) 2018-06-22
US20150378264A1 (en) 2015-12-31
TWI545392B (zh) 2016-08-11
TW201437736A (zh) 2014-10-01
NL2012196A (en) 2014-08-25
CN105074575A (zh) 2015-11-18
JP2016507786A (ja) 2016-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6346297B2 (ja) 任意パターンにおける確率的変動を計算するためのモデル
US10558124B2 (en) Discrete source mask optimization
TWI624765B (zh) 用以改良微影程序之電腦實施方法及電腦程式產品
JP6140844B2 (ja) 三次元パターニングデバイス用リソグラフィモデル
JP2013145880A (ja) 確率的影響を低減するための照明源マスクの最適化
CN111213090B (zh) 图案化过程的优化流程
TW201643545A (zh) 影像對數斜率(ils)最佳化
CN113924525A (zh) 用于确定对掩模的特征的校正的方法
WO2020094286A1 (en) A method in the manufacturing process of a device, a non-transitory computer-readable medium and a system configured to perform the method
TWI783185B (zh) 藉由源及遮罩最佳化以建立理想源光譜的方法
CN110869854B (zh) 缺陷预测
TW202210954A (zh) 用於選擇資訊模式以訓練機器學習模型之設備及方法
TWI822578B (zh) 用於基於缺陷而判定圖案化程序之特性以減少熱點的方法
US20210033978A1 (en) Systems and methods for improving resist model predictions
KR20190117709A (ko) 패터닝 디바이스 상의 유한한 두께들의 구조체들에 의한 방사선의 산란을 결정하는 방법들
KR20190108609A (ko) 공정 모델들을 조정하는 방법들
TWI839015B (zh) 用於判定恆定寬度次解析度輔助特徵的方法、軟體、及系統
WO2024013038A1 (en) Stochastic-aware source mask optimization based on edge placement probability distribution

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160729

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161031

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170501

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6140844

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250