以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の帳票出力システム10の全体構成が示されている。図2〜図5には、各記憶手段41,42,44,45の構成が示され、図6には、帳票出力処理の流れがフローチャートで示されている。また、図7〜図14には、各種の画面例が示されている。さらに、図15および図16は、圧縮ファイルのパスワードの要否判断の説明図である。
図1において、帳票出力システム10は、ネットワーク上のユーザに対して帳票を出力するサービス(いわゆるASPサービス)を行うウェブ(Web)システムである。本実施形態では、帳票として、例えば、金融商品に関する報告書、より具体的には、ファンドの月例報告書を出力するサービスを行い、ユーザは、例えば、投資顧問会社の社員等である。
帳票出力システム10は、1台または複数台のコンピュータにより構成された帳票出力サーバ20を備え、この帳票出力サーバ20に、ネットワーク1を介してユーザの操作する任意の台数の端末装置50が接続されて構成されている。また、帳票出力サーバ20には、通信回線2を介して時価データ提供システム60が接続されている。
ここで、ネットワーク1は、インターネットを中心に構成されるが、インターネットにイントラネットやLAN等の各種の域内ネットワーク(有線、無線を問わず、それらの混在型も含む。)が組み合わされていてもよい。また、通信回線2は、専用線としてもよく、あるいはネットワーク1を使用してもよい。
帳票出力サーバ20は、帳票の出力に関する各種の処理を実行する処理手段20Aと、この処理手段20Aによる処理で使用する各種のデータを記憶する記憶手段40とを備え、具体的には、ウェブ(Web)サーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバを備えて構成されるが、これらのサーバの機能を実現するコンピュータの台数は任意であり、ユーザ数、接続頻度、データ容量等の負荷や設置環境に応じて適宜設計することがきる。
処理手段20Aは、パスワード設定手段21と、秘匿性登録手段22と、時価データ取得手段23と、グループ登録手段24と、帳票出力条件登録手段25と、帳票出力要求受付手段26と、テンポラリフォルダ作成手段27と、帳票生成手段28と、圧縮・暗号化処理手段29と、ダウンロード手段30とを含んで構成されている。
記憶手段40は、パスワード記憶手段41と、秘匿性記憶手段42と、帳票記載データ記憶手段43と、グループ記憶手段44と、帳票出力条件記憶手段45と、帳票フォーム記憶手段46と、一時的に作成されるテンポラリフォルダ47とを含んで構成されている。この記憶手段40のデータ保持形態は、任意であり、本実施形態では、データベースとファイル管理とを混在させ、例えば、各記憶手段41〜45は、データベースであり、帳票フォーム記憶手段46は、ファイル管理され、テンポラリフォルダ47は、ファイルを保存する領域として確保される。
パスワード設定手段21は、ユーザの送信要求に応じ、パスワード設定画面100(図7参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信するとともに、パスワード設定画面100でユーザにより入力されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくるパスワード設定情報(圧縮ファイルのパスワードをログインパスワードと同じにするか否かの選択情報、およびログインパスワードと同じにしない場合のパスワードを含む。)を受信し、受信したパスワード設定情報に従って、圧縮ファイルのパスワードを、ユーザ識別情報(ユーザコード)と関連付けてパスワード記憶手段41(図2参照)に記憶させる処理を実行するものである。
ここで、パスワード設定手段21は、圧縮ファイルのパスワードをログインパスワードと同じにするというユーザの選択情報を受信した場合には、当該ユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)に関連付けられてパスワード記憶手段41(図2参照)に記憶されているログインパスワードと同じパスワードを、圧縮ファイルのパスワードのカラムに記憶させる。一方、ユーザにより入力された圧縮ファイルのパスワードを受信した場合には、受信したパスワードを、圧縮ファイルのパスワードのカラムに記憶させる。なお、このように圧縮ファイルのパスワードをログインパスワードと同じにするか否かを選択させるのではなく、一律にログインパスワードと同じにしてもよく、あるいは一律に圧縮ファイルのパスワードを入力させるようにしてもよい。後者の場合、ログインパスワードと同じにするか否かはユーザの自由としてもよく、異なるパスワードを入力するように誘導してもよい。
また、パスワード設定手段21は、本発明に係る部分を中心とする説明の便宜上、圧縮ファイルのパスワードを設定するための処理を実行するものとされているが、この処理に加え、ログインパスワードの設定、所属する団体(会社)についての団体識別情報(会社コード)の登録、その他、ユーザの名前、住所、電話番号、電子メールアドレス等の各種のユーザ情報を登録する処理を併せて実行するもの(ユーザ情報設定手段)としてもよい。従って、圧縮ファイルのパスワードの設定処理と一連の処理とするか否かにかかわらず、処理手段20Aには、ユーザにより入力を受け付けるか、システム管理者による代行入力を受け付けてログインパスワード等の各種のユーザ情報を登録する処理を実行するユーザ情報設定手段に相当するものが含まれる。
秘匿性登録手段22は、ユーザの送信要求に応じ、秘匿性登録画面200,220,240,260(図9〜図12参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信するとともに、秘匿性登録画面200,220,240,260でユーザにより入力されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる秘匿性に関する各種の設定情報を受信し、受信した設定情報を、ユーザ識別情報(ユーザコード)または団体識別情報(会社コード)と関連付けて秘匿性記憶手段42(図3参照)に記憶させる処理を実行するものである。
より具体的には、秘匿性登録手段22は、ユーザの送信要求に応じ、秘匿性登録画面200(図9参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信するとともに、秘匿性登録画面200でユーザにより入力されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる秘匿性に関する設定情報(秘匿性を所属する団体(会社)として登録するか、個人ユーザとして登録するかの別、および、秘匿性の事前設定方法の選択情報)を受信し、受信した設定情報を、個人ユーザとして登録する場合にはユーザ識別情報(ユーザコード)と関連付けて、一方、団体(会社)として登録する場合には団体識別情報(会社コード)と関連付けて秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)に記憶させる処理を実行する。この際、登録手続を行っているユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)から当該ユーザの所属する団体(会社)についての団体識別情報(会社コード)を取得する処理は、パスワード記憶手段41(図2参照)のデータを用いて行われる。また、秘匿性の事前設定方法は、「1:ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎に秘匿の要否を設定する」と、「2:帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿の要否を設定する」と、「3:帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿レベル(秘匿の必要性の高低の度合いを示す値)を設定する」とから選択される。このうち、「2」、「3」は、全ての帳票(ファンド)に共通の設定となる。
また、秘匿性登録手段22は、秘匿性登録画面200(図9参照)でユーザにより秘匿性の事前設定方法として「1:ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎に秘匿の要否を設定する」が選択された場合に、秘匿性登録画面220(図10参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信するとともに、秘匿性登録画面220でユーザにより入力されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる秘匿性に関する設定情報(ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎の秘匿の要否の情報、すなわち、帳票識別情報であるファンド識別情報(ファンドコード)または帳票グループ識別情報であるファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)と、それらのファンド(帳票)またはファンドグループ(帳票グループ)の秘匿の要否とを対応させた情報)を受信し、受信した設定情報を、個人ユーザとして登録する場合にはユーザ識別情報(ユーザコード)と関連付けて、一方、団体(会社)として登録する場合には団体識別情報(会社コード)と関連付けて秘匿性記憶手段42の第2テーブル42B(図3参照)に記憶させる処理を実行する。
さらに、秘匿性登録手段22は、秘匿性登録画面200(図9参照)でユーザにより秘匿性の事前設定方法として「2:帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿の要否を設定する」が選択された場合に、秘匿性登録画面240(図11参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信するとともに、秘匿性登録画面240でユーザにより入力されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる秘匿性に関する設定情報(帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎の秘匿の要否の情報、すなわち、各項目についての項目識別情報(項目コード)と、それらの各項目の秘匿の要否とを対応させた情報)を受信し、受信した設定情報を、個人ユーザとして登録する場合にはユーザ識別情報(ユーザコード)と関連付けて、一方、団体(会社)として登録する場合には団体識別情報(会社コード)と関連付けて秘匿性記憶手段42の第3テーブル42C(図3参照)に記憶させる処理を実行する。
また、秘匿性登録手段22は、秘匿性登録画面200(図9参照)でユーザにより秘匿性の事前設定方法として「3:帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿レベル(秘匿の必要性の高低の度合いを示す値)を設定する」が選択された場合に、秘匿性登録画面260(図12参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信するとともに、秘匿性登録画面260でユーザにより入力されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる秘匿性に関する設定情報(帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎の秘匿レベル、すなわち、各項目についての項目識別情報(項目コード)と、それらの各項目の秘匿レベルとを対応させた情報、並びに、パスワードの要否判断の閾値の設定情報)を受信し、受信した設定情報を、個人ユーザとして登録する場合にはユーザ識別情報(ユーザコード)と関連付けて、一方、団体(会社)として登録する場合には団体識別情報(会社コード)と関連付けて秘匿性記憶手段42の第4テーブル42D(図3参照)に記憶させる処理を実行する。
なお、項目毎の秘匿レベルは、本実施形態では、5段階とされているが、段階数は任意であり、また、ユーザが所定範囲内で任意の数値(例えば、0〜100までの数値)を入力するようにしてもよい。さらに、パスワードの要否判断の閾値も、本実施形態では、高・中・低の3段階とされているが、段階数は任意であり、また、ユーザが所定範囲内で任意の数値を入力するようにしてもよい。
さらに、秘匿性登録手段22は、上記のように秘匿性登録画面260(図12参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信する際に、秘匿性記憶手段42の第5テーブル42E(図3参照)から、帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎の秘匿レベルおよび要否判断の閾値のシステム初期設定情報(全ての帳票(ファンド)に共通の設定)を取得し、取得した各項目の秘匿レベルのシステム初期設定情報および要否判断の閾値のシステム初期設定情報も送信して秘匿性登録画面260でこれらをデフォルト表示する処理も実行する。
時価データ取得手段23は、時価データ提供システム60から通信回線2を介して上場銘柄(株・債券・先物・オプション)の時価データ、株に関する配当、増資や新株発行・第三者割当増等のコーポレートアクション情報、証券銘柄のマスター情報等を取得し、取得した時価データ等を、銘柄識別情報(銘柄コード)と関連付けて帳票記載データ記憶手段43に記憶させる処理を実行するものである。上場銘柄の時価データには、月例報告書の作成対象となる各ファンドの各構成銘柄の時価データ(現在および過去履歴)が含まれる。具体的には、時価データ取得手段23は、例えば、国内データについては、自社内の他のシステムから定期的に送信されてくるデータを受信し、外国データについては、情報ベンダーのシステムから定期的に送信されてくるデータを受信する処理等を実行する。
グループ登録手段24は、ユーザの送信要求に応じ、ファンドグループ登録画面120(図8参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信するとともに、ファンドグループ登録画面120でユーザにより入力されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくるファンドグループ設定情報(登録するファンドグループ(帳票グループ)についてのファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)と、当該ファンドグループに属する各ファンド(帳票)についてのファンド識別情報(ファンドコード)とを対応させた情報)を受信し、受信した設定情報を、ユーザ識別情報(ユーザコード)または団体識別情報(会社コード)と関連付けてグループ記憶手段44(図4参照)に記憶させる処理を実行するものである。
なお、このグループ登録手段24により登録されるファンドグループは、ユーザが、同じ帳票出力条件で月例報告書を出力したいと考えるファンドの集合である。従って、アグレッシブ、グロース等のファンドの性質から分類したグループではなく、主として帳票の出力形式面から定めたグループであるが、勿論、帳票の出力を考慮したうえで、ファンドの性質から分類したグループを登録するのは、ユーザの自由である。
帳票出力条件登録手段25は、ユーザの送信要求に応じ、帳票出力条件登録画面300(図13参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信するとともに、帳票出力条件登録画面300でユーザにより入力されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる帳票(ファンド)毎または帳票グループ(ファンドグループ)毎の帳票出力条件(帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎の記載(出力)の要否の情報、すなわち、各項目についての項目識別情報(項目コード)と、それらの各項目の記載(出力)の要否とを対応させた情報)を受信し、受信した帳票出力条件を、ユーザ識別情報(ユーザコード)または団体識別情報(会社コード)、並びに、帳票識別情報であるファンド識別情報(ファンドコード)または帳票グループ識別情報であるファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)と関連付けて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に記憶させる処理を実行するものである。
帳票出力要求受付手段26は、ユーザの送信要求に応じ、帳票作成指示画面400(図14参照)の表示用データ(Web画面のデータ)をネットワーク1を介して端末装置50に送信するとともに、帳票作成指示画面400でユーザにより入力されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる、帳票(ファンドの月例報告書)または帳票グループ(ファンドグループに属する各ファンドの月例報告書)についての出力を要求するための帳票出力要求信号および帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)を受信する処理を実行するものである。
ここで、帳票出力要求信号には、出力要求対象の帳票(ファンドの月例報告書)についての帳票識別情報であるファンド識別情報(ファンドコード)、または出力要求対象の帳票グループ(ファンドグループ)についての帳票グループ識別情報であるファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)が含まれる。また、帳票出力要求信号には、画面表示を行うことを要求する信号(図14の帳票作成指示画面400で「表示」ボタン401をクリックした場合の信号)と、印刷を行うことを要求する信号(「印刷」ボタン402をクリックした場合の信号)と、従来方式の帳票ファイルの保存を行うことを要求する信号(「保存」ボタン403をクリックした場合の信号)と、本発明に係る帳票ファイルの保存を行うことを要求する信号(「圧縮保存」ボタン404をクリックした場合の信号)とがある。従来方式の帳票ファイルの保存とは、帳票グループに属する複数の帳票(ファンドグループに属する複数のファンドの月例報告書)を一括出力する場合に、複数の帳票が結合された状態となった1つの帳票ファイルが保存される場合であり、一方、本発明に係る帳票ファイルの保存とは、複数の帳票が結合されずに、個々の帳票(ファンドの月例報告書)として分かれた状態となった複数の帳票ファイルが保存される場合である。
また、帳票出力要求受付手段26は、端末装置50からネットワーク1を介して帳票出力要求信号とともに送信されてくる、帳票出力条件に関する選択情報(登録済の帳票出力条件を使用するか、帳票作成指示画面400(図14参照)で帳票出力条件を指定するかの別)、およびユーザによる帳票(ファンド)毎または帳票グループ(ファンドグループ)毎のパスワード要否情報(パスワードが必要か、不要か、事前設定したパスワード要否を適用するかの別)を受信する処理も実行する。
さらに、帳票出力要求受付手段26は、帳票作成指示画面400(図14参照)で、帳票出力要求の際に指定(つまり、事前指定ではなく、帳票作成指示画面400を表示しているときにその場で行われた指定である。)された帳票(ファンド)毎または帳票グループ(ファンドグループ)毎の帳票出力条件(帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎の記載(出力)の要否の情報、すなわち、各項目についての項目識別情報(項目コード)と、それらの各項目の記載(出力)の要否とを対応させた情報)を受信する処理も実行する。なお、ここで受信した項目毎の記載(出力)の要否情報は、帳票生成手段28および圧縮・暗号化処理手段29で使用するため、主メモリに記憶させるが、ダウンロードまでの一連の処理が終了すると、消去される。但し、帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に未だ帳票出力条件が記憶されていない場合には、帳票作成指示画面400(図14参照)でその場で指定された帳票出力条件(項目毎の記載(出力)の要否情報)を、帳票出力条件記憶手段45に記憶させるようにしてもよい。
テンポラリフォルダ作成手段27は、帳票出力要求受付手段26により帳票出力要求信号を受信した後に、帳票出力サーバ20に、テンポラリフォルダ47(図1では、記憶手段40の中に、2点鎖線で示されている。)を作成する処理を実行するものである。この際、テンポラリフォルダ作成手段27は、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)またはパスワード記憶手段41(図2参照)から取得した当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)を、テンポラリフォルダ47についてのフォルダ名称に含ませる処理を実行する。また、テンポラリフォルダ作成手段27は、帳票出力要求信号を受信した後に、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)がフォルダ名称に含まれているテンポラリフォルダ47が帳票出力サーバ20に存在するか否かを判断し、存在しない場合に、テンポラリフォルダ47を作成する処理を実行し、既に存在する場合には、テンポラリフォルダ47の作成処理は実行しない。
なお、帳票出力サーバ20を構成するウェブサーバおよびアプリケーションサーバが1つのコンピュータにより構成されている場合には、テンポラリフォルダ47はそのコンピュータに作成され、ウェブサーバとアプリケーションサーバとが別々のコンピュータにより構成されている場合には、テンポラリフォルダ47はアプリケーションサーバに作成される。
帳票生成手段28は、帳票出力要求受付手段26により帳票出力要求信号(図14の帳票作成指示画面400で「圧縮保存」ボタン404をクリックした場合の信号)を受信し、さらに、テンポラリフォルダ作成手段27によりテンポラリフォルダ47を作成した後に(既に作成されている場合を除く。)、帳票記載データ記憶手段43に記憶された帳票記載データ(上場銘柄の時価データ等)を用いて、帳票出力要求信号による出力要求対象の帳票または帳票グループ(ファンドグループ)に属する帳票についての帳票ファイル(ファンドの月例報告書のファイル)を1つずつ自動生成し、テンポラリフォルダ47に1つずつ保存していく処理を実行するものである。なお、本実施形態では、自動生成される帳票ファイルは、一例として、PDFファイルであるが、本発明の帳票ファイルは、これに限定されるものではなく、例えば、マイクロソフト社のWORDやEXCEL等で作成された帳票ファイルでもよく、それらのファイルとPDF帳票ファイルとを混在させてテンポラリフォルダ47に保存し、あるいは、さらにそれらの関連資料等として画像ファイル等の他の種類のファイルを混在させてテンポラリフォルダ47に保存し、それらのファイルを圧縮・暗号化処理手段29で圧縮してもよい。
この際、帳票生成手段28は、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に事前指定により登録されて記憶されている出力要求対象の帳票または帳票グループの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)に従うか、または、帳票作成指示画面400(図14参照)でその場で指定されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてきて主メモリに記憶されている出力要求対象の帳票または帳票グループの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)に従って、帳票フォーム記憶手段46に記憶された帳票フォームを取得し、取得した帳票フォームで指定されている必要な帳票記載データ(上場銘柄の時価データ等)を帳票記載データ記憶手段43から取得して帳票フォームの指定場所に埋め込むことにより、出力要求対象の帳票または帳票グループに属する帳票についての帳票ファイルを自動生成する処理を実行する。
また、帳票生成手段28は、帳票出力要求受付手段26により帳票出力要求信号(図14の帳票作成指示画面400で「保存」ボタン403をクリックした場合の信号)を受信した場合には、出力要求対象の帳票グループに属する複数の帳票(ファンドグループに属する複数のファンドの月例報告書)を結合した状態の1つの帳票ファイルを自動生成する処理を実行する。図14の帳票作成指示画面400で「表示」ボタン401や「印刷」ボタン402をクリックした場合も同様であり、複数の帳票が結合された状態の帳票ファイルの画面表示や印刷が行われる。なお、印刷の場合は、結合されていても、ユーザの手作業で個々の帳票に分けることができる。
圧縮・暗号化処理手段29は、帳票生成手段28により自動生成されてテンポラリフォルダ47に保存された出力要求対象の帳票グループ(ファンドグループ)に属する複数の帳票ファイルを圧縮することにより(但し、出力要求対象の1つの帳票ファイルが保存されている場合も同様に圧縮する。)、圧縮ファイル(ZIPファイル)を作成するとともに、ユーザの指定により圧縮ファイルの暗号化が必要となる場合には、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられてパスワード記憶手段41(図2参照)に記憶された圧縮ファイルのパスワードを付して圧縮ファイルを暗号化する処理を実行するものである。
ここで、作成される圧縮ファイル(ZIPファイル)の名称には、出力要求対象のファンドグループについてのファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)または出力要求対象のファンドについてのファンド識別情報(ファンドコード)、並びに、ファイルの作成日時が含まれる。なお、圧縮ファイル(ZIPファイル)のファイル名称は、テンポラリフォルダ47のフォルダ名称(帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)が含まれる。)とは異なるものであるが、同じ名称としてもよい。
この際、圧縮・暗号化処理手段29は、帳票出力要求受付手段26によりパスワード要否情報としてパスワード必要を示す情報を受け付けた場合(図14の帳票作成指示画面400でパスワードの要否について「必要」選択部430にチェックを入れた場合)に、圧縮ファイルをパスワードで暗号化する処理を実行し、一方、パスワード不要を示す情報を受け付けた場合(図14の帳票作成指示画面400でパスワードの要否について「不要」選択部431にチェックを入れた場合)には、暗号化処理は実行しない。
また、圧縮・暗号化処理手段29は、帳票出力要求受付手段26によりパスワード要否について事前設定を適用するという情報を受け付けた場合(図14の帳票作成指示画面400でパスワードの要否について「事前設定を適用」選択部432にチェックを入れた場合)には、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて秘匿性記憶手段42(図3参照)に記憶された秘匿性に関する設定情報、並びに、当該ユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に事前指定により登録されて記憶されている出力要求対象の帳票または帳票グループの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)、または、帳票作成指示画面400(図14参照)でその場で指定されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてきて主メモリに記憶されている出力要求対象の帳票または帳票グループの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)を用いて、圧縮ファイル(ZIPファイル)にパスワードを付すか否かを判断する処理を実行する。
具体的には、圧縮・暗号化処理手段29は、帳票出力要求受付手段26によりパスワード要否について事前設定を適用するという情報を受け付けた場合(図14の帳票作成指示画面400でパスワードの要否について「事前設定を適用」選択部432にチェックを入れた場合)には、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)から、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて記憶されている秘匿性の事前設定方法を取得し、取得した秘匿性の事前設定方法に従って、次のような各種の処理を実行する。
すなわち、圧縮・暗号化処理手段29は、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)から取得した秘匿性の事前設定方法が、「1:ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎に秘匿の要否を設定する」である場合には、秘匿性記憶手段42の第2テーブル42B(図3参照)から、当該ユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられ、かつ、出力要求対象の帳票または帳票グループについての帳票識別情報(ファンド識別情報)または帳票グループ識別情報(ファンドグループ識別情報)に関連付けられた秘匿の要否情報を取得し、取得した秘匿の要否情報が「1(必要)」であった場合に、圧縮ファイルをパスワードで暗号化する処理を実行し、一方、「0(不要)」であった場合には、暗号化処理は実行しない。
また、圧縮・暗号化処理手段29は、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)から取得した秘匿性の事前設定方法が、「2:項目毎に秘匿の要否を設定する」である場合には、秘匿性記憶手段42の第3テーブル42C(図3参照)から、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられた項目毎の秘匿の要否情報を取得する。また、帳票出力要求受付手段26により、事前指定された帳票出力条件を使用するという情報を受信している場合(図14の帳票作成指示画面400で帳票出力条件として「登録済の作成条件を使用」選択部420にチェックを入れた場合)には、当該ユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に記憶されている出力要求対象の帳票または帳票グループの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)を取得し、一方、帳票出力要求受付手段26により、帳票出力要求時にその場で指定された帳票出力条件を使用するという情報を受信している場合(図14の帳票作成指示画面400で帳票出力条件として「この画面にて指定」選択部421にチェックを入れた場合)には、帳票作成指示画面400(図14参照)でその場で指定されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてきた出力要求対象の帳票または帳票グループの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)が主メモリに記憶されているので、その帳票出力条件を参照する。そして、圧縮・暗号化処理手段29は、テンポラリフォルダ47に保存されている出力要求対象(すなわち、圧縮対象)の帳票または帳票グループについて、記載(出力)が「1(必要)」とされている各項目につき、秘匿が「1(必要)」とされている項目であるか否かを判断し、記載が「1(必要)」とされている各項目の中に、秘匿が「1(必要)」とされている項目が1項目でもあれば、圧縮ファイルをパスワードで暗号化する処理を実行し、一方、記載が「1(必要)」とされている各項目の全てについて、秘匿が「0(不要)」とされていれば、暗号化処理は実行しない。
さらに、圧縮・暗号化処理手段29は、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)から取得した秘匿性の事前設定方法が、「3:項目毎に秘匿レベルを設定する」である場合には、秘匿性記憶手段42の第4テーブル42D(図3参照)から、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられた項目毎の秘匿レベルおよびパスワードの要否判断の閾値を取得する。また、帳票出力要求受付手段26により、事前指定された帳票出力条件を使用するという情報を受信している場合(図14の帳票作成指示画面400で帳票出力条件として「登録済の作成条件を使用」選択部420にチェックを入れた場合)には、当該ユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に記憶されている出力要求対象の帳票または帳票グループの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)を取得し、一方、帳票出力要求受付手段26により、帳票出力要求時にその場で指定された帳票出力条件を使用するという情報を受信している場合(図14の帳票作成指示画面400で帳票出力条件として「この画面にて指定」選択部421にチェックを入れた場合)には、帳票作成指示画面400(図14参照)でその場で指定されて端末装置50からネットワーク1を介して送信されてきた出力要求対象の帳票または帳票グループの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)が主メモリに記憶されているので、その帳票出力条件を参照する。そして、圧縮・暗号化処理手段29は、テンポラリフォルダ47に保存されている出力要求対象(すなわち、圧縮対象)の帳票または帳票グループについて、記載が「1(必要)」とされている各項目につき、それらの項目の秘匿レベルを合計または平均することにより、秘匿スコアを算出する。さらに、圧縮・暗号化処理手段29は、算出した秘匿スコアが、ユーザにより指定された閾値(パスワードの要否判断の閾値)以上になるか若しくは閾値を超過した場合に、圧縮ファイルをパスワードで暗号化する処理を実行する。なお、閾値は、ユーザによる指定とするのではなく、システムで予め定めたものとしてもよい。
ダウンロード手段30は、圧縮・暗号化処理手段29により暗号化された状態の圧縮ファイルを、ネットワーク1を介して端末装置50へ送信する処理を実行するものである。なお、ダウンロード手段30は、端末装置50で受信したファイルを開くか、保存するか、キャンセルするかを選択させる画面を表示するための処理を行ってもよく、端末装置50のダウンロード先とするフォルダの指定を受け付ける画面を表示するための処理を行ってもよく、これらの画面が表示されても、図14の帳票作成指示画面400の「圧縮保存」ボタン404をクリックすることによるワンストップ処理が妨げられるわけではない。本発明で実現されるワンストップ処理は、帳票作成機能、圧縮・暗号化機能、ダウンロード機能を、機能分けして機能毎のボタンを設けるのではなく、「圧縮保存」ボタン404のクリックにより、これらの機能に関する処理が連続して実行されることにある。
パスワード記憶手段41は、例えばデータベースにより構成され、図2に示すように、ユーザ識別情報(ユーザコード)、当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)、当該ユーザのログインパスワード、当該ユーザが帳票出力要求を行った際に用いられる圧縮ファイルのパスワード等を関連付けて記憶するものである。
秘匿性記憶手段42は、例えばデータベースにより構成され、図3に示すように、本実施形態では、一例として5つのテーブルを備えて構成されている。
秘匿性記憶手段42の第1テーブル42Aは、ユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と、秘匿性の事前設定方法とを対応させて記憶するものである。秘匿性の事前設定方法には、「1:ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎に秘匿の要否を設定する」と、「2:項目毎に秘匿の要否を設定する」と、「3:項目毎に秘匿レベルを設定する」とがある。
秘匿性記憶手段42の第2テーブル42Bは、ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎に秘匿の要否を設定する場合に使用されるテーブルであり、ユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と、ファンド識別情報(帳票識別情報)またはファンドグループ識別情報(帳票グループ識別情報)と、秘匿の要否の情報(「0(不要)」・「1(必要)」の別)とを対応させて記憶するものである。
秘匿性記憶手段42の第3テーブル42Cは、項目毎に秘匿の要否を設定する場合に使用されるテーブルであり、ユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と、項目毎の秘匿の要否の情報(「0(不要)」・「1(必要)」の別)とを対応させて記憶するものである。ここで、項目毎の秘匿の要否の情報は、項目識別情報(項目コード)と、秘匿の要否の情報(「0(不要)」・「1(必要)」の別)とを対応させた情報であるが、項目の順番を定めておけば(すなわち、項目の名称をカラムの名称にして項目の順番でカラムを並べれば)、項目の順番の通りに並べた各カラムに、秘匿の要否の情報(「0(不要)」・「1(必要)」の別)を格納すればよい。なお、この第3テーブル42Cにおける項目毎の秘匿の要否の情報は、全ての帳票(ファンド)に共通の設定であるため、第2テーブル42Bの場合とは異なり、ファンド識別情報(帳票識別情報)またはファンドグループ識別情報(帳票グループ識別情報)とは対応付けられていない。
秘匿性記憶手段42の第4テーブル42Dは、項目毎に秘匿レベル(秘匿の必要性の高低の度合いを示す値)を設定する場合に使用されるテーブルであり、ユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と、項目毎の秘匿レベル(本実施形態では、「1(低)」、「2(やや低)」、「3(中)」、「4(やや高)」、「5(高)」の5段階)とを対応させて記憶するものである。ここで、項目毎の秘匿レベルは、項目識別情報(項目コード)と、秘匿レベル(「0(低)」〜「5(高)」の5段階)とを対応させた情報であるが、項目の順番を定めておけば(すなわち、項目の名称をカラムの名称にして項目の順番でカラムを並べれば)、項目の順番の通りに並べた各カラムに、秘匿レベルを格納すればよい。なお、この第4テーブル42Dにおける項目毎の秘匿レベルは、全ての帳票(ファンド)に共通の設定であるため、第2テーブル42Bの場合とは異なり、ファンド識別情報(帳票識別情報)またはファンドグループ識別情報(帳票グループ識別情報)とは対応付けられていない。
秘匿性記憶手段42の第5テーブル42Eは、項目毎の秘匿レベルのシステム初期設定(システムで予め定められているデフォルト値)を記憶するテーブルである。ここで、項目毎の秘匿レベルは、項目識別情報(項目コード)と、秘匿レベル(「0(低)」〜「5(高)」の5段階)とを対応させた情報であるが、項目の順番を定めておけば(すなわち、項目の名称をカラムの名称にして項目の順番でカラムを並べれば)、項目の順番の通りに並べた各カラムに、秘匿レベルを格納すればよい。なお、この第5テーブル42Eにおける項目毎の秘匿レベルは、システムで予め定められている値であり、全てのユーザに共通するものであるから、第4テーブル42Dの場合とは異なり、ユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)とは対応付けられていない。
帳票記載データ記憶手段43は、例えばデータベースにより構成され、帳票(ファンドの月例報告書)を記載するのに必要な帳票記載データを記憶するものである。ここで、帳票記載データは、例えば、上場銘柄(株・債券・先物・オプション)の時価データ、株に関する配当、増資や新株発行・第三者割当増等のコーポレートアクション情報、証券銘柄のマスター情報等であり、これらのデータが銘柄識別情報(銘柄コード)と関連付けられて記憶されている。
グループ記憶手段44は、例えばデータベースにより構成され、図4に示すように、ユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と、当該ユーザにより登録されたファンドグループ(帳票グループ)についての帳票グループ識別情報であるファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)と、当該ファンドグループ(帳票グループ)に属するファンド(帳票)についての帳票識別情報であるファンド識別情報(ファンドコード)とを対応させて記憶するものである。
帳票出力条件記憶手段45は、例えばデータベースにより構成され、図5に示すように、ユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と、ファンド識別情報(帳票識別情報)またはファンドグループ識別情報(帳票グループ識別情報)と、項目毎の記載(出力)の要否の情報とを対応させて記憶するものである。ここで、項目毎の記載(出力)の要否の情報は、項目識別情報(項目コード)と、記載(出力)の要否の情報(「0(不要)」・「1(必要)」の別)とを対応させた情報であるが、項目の順番を定めておけば(すなわち、項目の名称をカラムの名称にして項目の順番でカラムを並べれば)、項目の順番の通りに並べた各カラムに、記載(出力)の要否の情報(「0(不要)」・「1(必要)」の別)を格納すればよい。
帳票フォーム記憶手段46は、帳票(ファンドの月例報告書)に記載する各項目のフォームを記憶するものである。この帳票フォームは、例えば、XML形式等のファイルとして保存されている。
テンポラリフォルダ47は、帳票出力サーバ20に一時的に自動作成されるフォルダであり、出力要求対象の帳票または帳票グループに属する帳票についての1つまたは複数の帳票ファイル、すなわち、圧縮対象の1つまたは複数の帳票ファイルを保存するものである。
そして、以上において、処理手段20Aに含まれる各手段21〜30は、帳票出力サーバ20を構成する各コンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。なお、帳票生成手段28による帳票ファイルの自動生成処理、圧縮・暗号化処理手段29による圧縮処理(ZIP化)、およびダウンロード手段30による送信処理は、それぞれ別の機能であるが、本実施形態では、帳票出力要求受付手段26によりユーザの出力要求の操作を受け付けてからの、いわゆるワンストップ処理を実現するため、これらの各手段28〜30を実現するプログラムは、1つのプログラム言語(例えば、java等)だけで記述している。
また、記憶手段40に含まれる各記憶手段41〜46についてのデータ保持形態は、データベースまたはファイル管理であり、ハードウェアとしては、各記憶手段41〜46およびテンポラリフォルダ47は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、フラッシュ・メモリや、その他の記録媒体を採用してもよい。
端末装置50は、Webブラウザを搭載したコンピュータにより構成され、例えばマウスやキーボード等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示手段とを備え、さらに、適宜、印刷装置を備えている。また、端末装置50は、例えば、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)、携帯電話機(PHSも含む。)等のような携帯機器であってもよい。
時価データ提供システム60は、自社内の他のシステムや、情報ベンダーのシステム等であり、コンピュータにより構成され、例えば、上場銘柄(株・債券・先物・オプション)の時価データ、株に関する配当、増資や新株発行・第三者割当増等のコーポレートアクション情報、証券銘柄のマスター情報等を提供するシステムである。
このような本実施形態においては、帳票出力システム10により、以下のようにして帳票(ファンドの月例報告書)の出力処理が行われる。
図6において、先ず、ユーザは、自己の端末装置50を操作し、圧縮ファイルのパスワード、ファンドグループ(帳票グループ)、秘匿性、帳票出力条件についての事前設定を行う(ステップS1)。
<圧縮ファイルのパスワードの設定:ステップS1>
ユーザが、自己の端末装置50で、圧縮ファイルのパスワードの設定のための画面の要求操作を行うと、その画面の送信要求信号がネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。帳票出力サーバ20では、パスワード設定手段21により、ユーザの送信要求信号を受信すると、パスワード設定画面100(図7参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置50に送信する。すると、端末装置50の画面上には、図7に示すようなパスワード設定画面100が表示される。
図7のパスワード設定画面100には、現在のログインパスワードの表示部101と、圧縮ファイルのパスワードをログインパスワードと同じとすることを選択する選択部102と、圧縮ファイルのパスワードを入力指定することを選択する選択部103と、圧縮ファイルのパスワードの入力部104と、入力した設定情報を帳票出力サーバ20へ送信するための「登録」ボタン105とが設けられている。
ここで、表示部101に表示される現在のログインパスワードは、パスワード設定手段21により、パスワード記憶手段41(図2参照)から取得されたものであり、圧縮ファイルのパスワードの設定を行う前に、別の画面で既に設定されている。また、圧縮ファイルのパスワードは、同じ団体(会社)に所属するユーザであってもユーザ毎に異なるものとしてもよく、団体(会社)で統一してもよく、後者の場合には、ログインについては、ユーザ毎のログインパスワードを用いて行われるが、圧縮ファイルの暗号化については、ユーザの所属する団体(会社)で統一された圧縮ファイルのパスワードを使用することになるため、同じ団体(会社)に所属する各ユーザが、入力部104に同じ圧縮ファイルのパスワードを入力すればよい。なお、ログインパスワードを、ユーザ毎に異なるものとせずに、団体(会社)で統一してもよく、この場合には、個人ではなく、団体(会社)を1ユーザとみなすことになる。
図7のパスワード設定画面100において、ユーザが、選択部102を選択するか、または選択部103を選択して入力部104に圧縮ファイルのパスワードを入力し、「登録」ボタン105をクリックすると、入力したパスワード設定情報が、端末装置50からネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。ここで、パスワード設定情報には、圧縮ファイルのパスワードをログインパスワードと同じにするか否かの選択情報、およびログインパスワードと同じにしない場合の圧縮ファイルのパスワードが含まれる。
帳票出力サーバ20では、パスワード設定手段21により、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくるパスワード設定情報を受信し、受信した設定情報に従って、圧縮ファイルのパスワードを、登録操作を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)と関連付けてパスワード記憶手段41(図2参照)に記憶させる。
<ファンドグループ(帳票グループ)の設定:ステップS1>
ユーザが、自己の端末装置50で、グループ登録のための画面の要求操作を行うと、その画面の送信要求信号がネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。帳票出力サーバ20では、グループ登録手段24により、ユーザの送信要求信号を受信すると、ファンドグループ登録画面120(図8参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置50に送信する。すると、端末装置50の画面上には、図8に示すようなファンドグループ登録画面120が表示される。
図8において、ファンドグループ登録画面120には、登録するファンドグループ(帳票グループ)についてのファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)の入力部121と、当該ファンドグループについてのファンドグループ名(帳票グループ名)の入力部122と、当該ファンドグループに属させる候補となるファンドのリストの表示部123と、当該ファンドグループに属させるファンドのリストの表示部124と、表示部123で選択したファンドを表示部124へ移動させるための「追加」ボタン125と、表示部124で選択したファンドを表示部123へ移動させるための「削除」ボタン126と、入力した設定情報を帳票出力サーバ20へ送信するための「登録」ボタン127とが設けられている。
図8のファンドグループ登録画面120において、ユーザが、ファンドグループコードおよびファンドグループ名を入力部121,122に入力し、「追加」ボタン125を用いて、登録するファンドグループに属させるファンドを、表示部123から表示部124に移動させ、「登録」ボタン127をクリックすると、入力したファンドグループ設定情報が、端末装置50からネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。ここで、ファンドグループ設定情報とは、登録するファンドグループについてのファンドグループコードおよびファンドグループ名と、当該ファンドグループに属する各ファンドについてのファンドコードとを対応させた情報である。図8の例では、ファンドグループコード=G0001のファンドグループαに、ファンドAおよびファンドBを属させる登録が行われることになる。
帳票出力サーバ20では、グループ登録手段24により、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくるファンドグループ設定情報を受信し、受信した設定情報を、登録操作を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と関連付けてグループ記憶手段44(図4参照)に記憶させる。図4の例では、ファンドグループコード=G0001のファンドグループαに、ファンドコード=F0001のファンドAおよびファンドコード=F0002のファンドBが属し、ファンドグループコード=G0002のファンドグループβに、ファンドコード=F0003のファンドCおよびファンドコード=F0004のファンドDが属していることになる。なお、ファンドグループの登録を、ユーザ個人として行うか、団体(会社)として行うかは、ユーザの選択としてもよく、システムで予め定められていてもよい。
<秘匿性の事前登録:ステップS1>
ユーザが、自己の端末装置50で、秘匿性の事前登録のための画面の要求操作を行うと、その画面の送信要求信号がネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。帳票出力サーバ20では、秘匿性登録手段22により、ユーザの送信要求信号を受信すると、秘匿性登録画面200(図9参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置50に送信する。すると、端末装置50の画面上には、図9に示すような秘匿性登録画面200が表示される。
図9の秘匿性登録画面200には、秘匿性を所属する団体(会社)として登録することを選択する選択部201と、秘匿性を個人ユーザとして登録することを選択する選択部202とが設けられている。団体(会社)として登録することを選択した場合には、秘匿性に関する設定情報は、団体識別情報(会社コード)と関連付けられて秘匿性記憶手段42(図3参照)に記憶され、個人ユーザとして登録することを選択した場合には、ユーザ識別情報(ユーザコード)と関連付けられて秘匿性記憶手段42に記憶される。なお、このような選択部201,202を設けずに、システムで一律に団体(会社)として登録することにしてもよく、一律に個人ユーザとして登録することにしてもよい。
また、秘匿性登録画面200には、秘匿性の事前設定方法として、ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎に秘匿の要否を設定することを選択する選択部211と、帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿の要否を設定することを選択する選択部212と、帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿レベル(秘匿の必要性の高低の度合いを示す値)を設定することを選択する選択部213とが設けられ、さらに、入力した設定情報を帳票出力サーバ20へ送信するための「登録」ボタン215が設けられている。
図9の秘匿性登録画面200において、ユーザが、選択部201,202のいずれかを選択するとともに、選択部211,212,213のいずれかを選択し、「登録」ボタン215をクリックすると、入力した秘匿性に関する設定情報が、端末装置50からネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。
帳票出力サーバ20では、秘匿性登録手段22により、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる秘匿性に関する設定情報を受信し、受信した設定情報を、登録操作を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と関連付けて秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)に記憶させる。図3の例では、会社コード=S0001の会社Xが、「1:ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎に秘匿の要否を設定する」ことを選択し、会社コード=S0002の会社Yが、「2:帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿の要否を設定する」ことを選択し、会社コード=S0003の会社Zが、「3:帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿レベル(秘匿の必要性の高低の度合いを示す値)を設定する」ことを選択している。
続いて、図9の秘匿性登録画面200において、ユーザが選択部211を選択した場合、すなわち、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)に、秘匿性の事前設定方法として、「1:ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎に秘匿の要否を設定する」が記憶された場合には、秘匿性登録手段22により、秘匿性登録画面220(図10参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置50に送信する。すると、端末装置50の画面上には、図10に示すような秘匿性登録画面220が表示される。
図10の秘匿性登録画面220には、ファンドコード(ファンド識別情報)またはファンドグループコード(ファンドグループ識別情報)の入力部221と、当該ファンドまたは当該ファンドグループについての秘匿の要否を選択する「必要」選択部222および「不要」選択部223と、入力した設定情報を帳票出力サーバ20へ送信するための「登録」ボタン224とが設けられている。
図10の秘匿性登録画面220において、ユーザが、入力部221にファンドコードまたはファンドグループコードを入力し、「必要」選択部222または「不要」選択部223のいずれかを選択することにより当該ファンドまたは当該ファンドグループについての秘匿の要否を選択し、「登録」ボタン224をクリックすると、入力した秘匿性に関する設定情報が、端末装置50からネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。ここでの秘匿性に関する設定情報は、ファンドコードまたはファンドグループコードと、秘匿の要否とを対応させた情報である。
帳票出力サーバ20では、秘匿性登録手段22により、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる秘匿性に関する設定情報を受信し、受信した設定情報を、登録操作を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と関連付けて秘匿性記憶手段42の第2テーブル42B(図3参照)に記憶させる。図3の例では、会社コード=S0001の会社Xが、ファンドコード=F0001のファンドAについては、秘匿は「0(不要)」であり、ファンドコード=F0002のファンドBについては、秘匿は「1(必要)」であり、ファンドグループコード=G0001のファンドグループαについては、秘匿は「0(不要)」であるという設定をしている。また、このようにファンドグループについての秘匿の要否の設定と、そのファンドグループに属するファンドについての秘匿の要否の設定とが重複した場合には、ファンドについての秘匿の要否の設定が優先されるようになっている。
また、図9の秘匿性登録画面200において、ユーザが選択部212を選択した場合、すなわち、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)に、秘匿性の事前設定方法として、「2:帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿の要否を設定する」が記憶された場合には、秘匿性登録手段22により、秘匿性登録画面240(図11参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置50に送信する。すると、端末装置50の画面上には、図11に示すような秘匿性登録画面240が表示される。
図11の秘匿性登録画面240には、帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎の秘匿の要否を選択する「必要」選択部241および「不要」選択部242と、入力した設定情報を帳票出力サーバ20へ送信するための「登録」ボタン243とが設けられている。本実施形態では、帳票は、ファンドの月例報告書であるから、帳票に記載する各項目は、一例として、表紙、資産別運用実績表、運用実績表、資産運用状況表、客先附属資料等であるが、これに限定されるものではなく、また、記載する各項目(すなわち、秘匿の要否の選択対象)は、実際には、より細分化されているが、説明の便宜上、ここでは大項目だけを記載している。
図11の秘匿性登録画面240において、ユーザが、表紙、資産別運用実績表、運用実績表、資産運用状況表、客先附属資料等の各項目について「必要」選択部241または「不要」選択部242のいずれかを選択することにより各項目の秘匿の要否を選択し、「登録」ボタン243をクリックすると、入力した秘匿性に関する設定情報が、端末装置50からネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。ここでの秘匿性に関する設定情報は、項目識別情報(項目コード)と、秘匿の要否とを対応させた情報である。また、ここでは、ファンドグループやファンドを特定せずに、すなわちファンドグループやファンドとは無関係に、各項目の内容や性質に従って、各項目の秘匿の要否を選択するので、ここで設定される項目毎の秘匿の要否は、全ての帳票(ファンド)について共通の設定となり、従って、全ての帳票グループ(ファンドグループ)についても共通の設定となる。なお、帳票グループ(ファンドグループ)や帳票(ファンド)についての内容や性質に従って、秘匿の要否を選択したい場合は、前述した図10の秘匿性登録画面220を用いればよい。
帳票出力サーバ20では、秘匿性登録手段22により、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる秘匿性に関する設定情報を受信し、受信した設定情報を、登録操作を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と関連付けて秘匿性記憶手段42の第3テーブル42C(図3参照)に記憶させる。図3の例では、会社コード=S0002の会社Yが、項目コード=1の項目(表紙)については、秘匿は「0(不要)」であり、項目コード=2の項目(資産別運用実績表)については、秘匿は「0(不要)」であり、項目コード=3の項目(運用実績表)については、秘匿は「0(不要)」であり、項目コード=4の項目(資産運用状況表)については、秘匿は「0(不要)」であり、項目コード=5の項目(客先附属資料)については、秘匿は「0(不要)」であるという設定をしている。
さらに、図9の秘匿性登録画面200において、ユーザが選択部213を選択した場合、すなわち、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)に、秘匿性の事前設定方法として、「3:帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎に秘匿レベル(秘匿の必要性の高低の度合いを示す値)を設定する」が記憶された場合には、秘匿性登録手段22により、秘匿性登録画面260(図12参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置50に送信する。すると、端末装置50の画面上には、図12に示すような秘匿性登録画面260が表示される。
図12の秘匿性登録画面260には、帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎の秘匿レベル(1(低)、2(やや低)、3(中)、4(やや高)、5(高))を選択する各選択部261〜265と、各選択部261〜265での選択をシステム初期設定(デフォルト値)に戻すための「初期設定に戻す」ボタン266と、パスワード要否判断の閾値(高、中、低)を設定するための各選択部271,272,273と、各選択部271,272,273での選択をシステム初期設定(デフォルト値)に戻すための「初期設定に戻す」ボタン274と、入力した設定情報を帳票出力サーバ20へ送信するための「登録」ボタン275とが設けられている。
ここで、各選択部261〜265および各選択部271,272,273では、最初は、システム初期設定(デフォルト値)による選択が行われている。このシステム初期設定情報は、秘匿性登録手段22により、秘匿性記憶手段42の第5テーブル42E(図3参照)から取得されたものである。
図12の秘匿性登録画面260において、ユーザが、表紙、資産別運用実績表、運用実績表、資産運用状況表、客先附属資料等の各項目について選択部261〜265のいずれかを選択することにより各項目の秘匿レベルを選択するとともに、選択部271,272,273のいずれかを選択することによりパスワード要否判断の閾値(高、中、低)を選択し、「登録」ボタン275をクリックすると、入力した秘匿性に関する設定情報が、端末装置50からネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。ここでの秘匿性に関する設定情報は、項目識別情報(項目コード)と秘匿レベルとを対応させた情報、およびパスワード要否判断の閾値である。また、ここでは、ファンドグループやファンドを特定せずに、すなわちファンドグループやファンドとは無関係に、各項目の内容や性質に従って、各項目の秘匿レベルを選択するので、ここで設定される項目毎の秘匿レベルは、全ての帳票(ファンド)について共通の設定となり、従って、全ての帳票グループ(ファンドグループ)についても共通の設定となる。この点は、前述した図11の秘匿性登録画面240の場合と同様である。
帳票出力サーバ20では、秘匿性登録手段22により、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる秘匿性に関する設定情報を受信し、受信した設定情報を、登録操作を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と関連付けて秘匿性記憶手段42の第4テーブル42D(図3参照)に記憶させる。図3の例では、会社コード=S0003の会社Zが、項目コード=1の項目(表紙)については、秘匿レベルは「1(低)」であり、項目コード=2の項目(資産別運用実績表)については、秘匿レベルは「1(低)」であり、項目コード=3の項目(運用実績表)については、秘匿レベルは「2(やや低)」であり、項目コード=4の項目(資産運用状況表)については、秘匿レベルは「1(低)」であり、項目コード=5の項目(客先附属資料)については、秘匿レベルは「4(やや高)」であり、パスワード要否判断の閾値=「中」であるという設定をしている。
<帳票出力条件の事前登録:ステップS1>
ユーザが、自己の端末装置50で、帳票出力条件の事前登録のための画面の要求操作を行うと、その画面の送信要求信号がネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。帳票出力サーバ20では、帳票出力条件登録手段25により、ユーザの送信要求信号を受信すると、帳票出力条件登録画面300(図13参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置50に送信する。すると、端末装置50の画面上には、図13に示すような帳票出力条件登録画面300が表示される。
図13の帳票出力条件登録画面300には、登録する帳票出力条件の適用対象区分をファンドグループとするか、またはファンドとするかを選択する適用対象区分の選択部301と、当該ファンドグループまたは当該ファンドについてのファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)またはファンド識別情報(ファンドコード)の入力部302と、自動生成する帳票(ファンドの月例報告書)に各項目を記載するか否かを選択する選択部303と、入力した設定情報を帳票出力サーバ20へ送信するための「登録」ボタン304とが設けられている。なお、前述した秘匿性の事前登録の場合と同様に、本実施形態では、帳票は、ファンドの月例報告書であるから、帳票に記載する各項目は、一例として、表紙、資産別運用実績表、運用実績表、資産運用状況表、客先附属資料等であるが、これに限定されるものではなく、また、記載する各項目は、実際には、より細分化されており、それに対応して選択部303の数はより多くなっているが、説明の便宜上、ここでは大項目およびそれに対応する選択部303だけを記載している。
図13の帳票出力条件登録画面300において、ユーザが、選択部301および入力部302で適用対象区分を選択・入力するとともに、表紙、資産別運用実績表、運用実績表、資産運用状況表、客先附属資料等の各項目について、記載(出力)するか否かを判断し、記載(出力)すると判断した項目の選択部303にチェックを入れて選択し、「登録」ボタン304をクリックすると、入力した帳票出力条件の設定情報が、端末装置50からネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。帳票出力条件の設定情報は、適用対象区分をファンドグループ・ファンドのいずれにするかの選択情報、ファンドグループコードまたはファンドコード、並びに、各項目の記載(出力)の要否、すなわち項目識別情報(項目コード)と記載(出力)の要否とを対応させた情報である。
帳票出力サーバ20では、帳票出力条件登録手段25により、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる帳票出力条件の設定情報を受信し、受信した設定情報を、登録操作を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)と関連付け、かつ、適用対象区分として指定されたファンドグループまたはファンドについてのファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)またはファンド識別情報(ファンドコード)と関連付けて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に記憶させる。図5の例では、会社コード=S0001の会社Xが、項目コード=1の項目(表紙)については、記載(出力)は「1(必要)」であり、項目コード=2の項目(資産別運用実績表)については、記載(出力)は「1(必要)」であり、項目コード=3の項目(運用実績表)については、記載(出力)は「0(不要)」であり、項目コード=4の項目(資産運用状況表)については、記載(出力)は「1(必要)」であり、項目コード=5の項目(客先附属資料)については、記載(出力)は「1(必要)」であるという設定をしている。
<帳票記載データの取得:ステップS2>
次に、時価データ取得手段23により、時価データ提供システム60から通信回線2を介して上場銘柄(株・債券・先物・オプション)の時価データ、株に関する配当、増資や新株発行・第三者割当増等のコーポレートアクション情報、証券銘柄のマスター情報等を取得し、取得した時価データ等を、銘柄識別情報(銘柄コード)と関連付けて帳票記載データ記憶手段43に記憶させる(図6のステップS2)。但し、図6では、説明の便宜上、この時価データ等の帳票記載データの取得処理を、ステップS2の処理として記載しているが、この取得処理は、定期的に繰り返し行われるものであり、図6に示したタイミングで行われる必要はなく、帳票出力時に、必要な帳票記載データが帳票記載データ記憶手段43に記憶された状態となっていればよい。
<帳票出力要求からダウンロードまでの一連の処理:ステップS3〜S9>
以下では、複数の帳票(本実施形態では、同じファンドグループに属する複数のファンドの月例報告書)を一括してダウンロードしたい場合に、いわゆるワンストップ処理(1回のダウンロード要求操作)で、複数の帳票が個々に分かれた状態となっている複数の帳票ファイルをダウンロードすることを実現するための一連の処理の流れを説明する。なお、本実施形態の帳票出力システム10は、複数の帳票が結合された状態の1つの帳票ファイルを出力するという従来方式のダウンロードも実行することができるが、この従来方式については説明を省略する。
先ず、ユーザが、自己の端末装置50で、帳票出力要求(帳票作成指示)のための画面の要求操作を行うと、その画面の送信要求信号がネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される。帳票出力サーバ20では、帳票出力要求受付手段26により、ユーザの送信要求信号を受信すると、帳票作成指示画面400(図14参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置50に送信する。すると、端末装置50の画面上には、図14に示すような帳票作成指示画面400(図14参照)が表示される。
図14の帳票作成指示画面400には、帳票の画面表示を行うことを要求するための「表示」ボタン401と、帳票の印刷を行うことを要求するための「印刷」ボタン402と、従来方式の帳票ファイルのダウンロードおよび保存を行うことを要求するための「保存」ボタン403と、本発明に係る帳票ファイルのダウンロードおよび保存を行うことを要求するための「圧縮保存」ボタン404とが設けられている。なお、「保存」ボタン403をクリックすると、前述したように、複数の帳票(本実施形態では、同じファンドグループに属する複数のファンドの月例報告書)が結合された状態の1つの帳票ファイルが出力されることになる。
また、帳票作成指示画面400には、帳票出力の適用対象区分をファンドグループとするか、またはファンドとするかを選択する作成条件の選択部410と、当該ファンドグループまたは当該ファンドについてのファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)またはファンド識別情報(ファンドコード)の入力部411と、帳票出力条件として登録済の作成条件を使用することを選択する選択部420と、この画面(帳票作成指示画面400)で帳票出力条件を指定することを選択する選択部421と、圧縮ファイルをパスワードで暗号化することの要否についての「必要」選択部430および「不要」選択部431と、圧縮ファイルをパスワードで暗号化することの要否について事前設定を適用することを選択する選択部432と、自動生成する帳票(ファンドの月例報告書)に各項目を記載するか否かをこの画面(帳票作成指示画面400)で選択する選択部440とが設けられている。なお、図14では、項目は、表紙までしか記載されていないが、その他に、資産別運用実績表、運用実績表、資産運用状況表、客先附属資料等の各項目があること、および、実際には、より細分化されていることは、事前登録のための図13の帳票出力条件登録画面300の場合と同様であり、従って、選択部440の数も、図13の帳票出力条件登録画面300における選択部303と同数である。
図14の帳票作成指示画面400において、ユーザが、選択部410および入力部411で作成条件(出力要求対象)を選択・入力するとともに、選択部420,421のいずれかを選択することにより使用する帳票出力条件を指定し、ここで選択部421を選択した場合には、表紙、資産別運用実績表、運用実績表、資産運用状況表、客先附属資料等の各項目について、記載(出力)するか否かを判断し、記載(出力)すると判断した項目の選択部440にチェックを入れて選択し、さらに、圧縮ファイルのパスワードの要否について、「必要」選択部430、「不要」選択部431、または事前設定を適用する選択部432のいずれかを選択し、「圧縮保存」ボタン404をクリックすると、入力した帳票作成指示情報(帳票出力要求信号およびそれに付随する情報)が、端末装置50からネットワーク1を介して帳票出力サーバ20に送信される(ステップS3)。ここで、帳票出力要求信号に付随する情報とは、帳票出力条件に関する選択情報(登録済の帳票出力条件を使用するか、帳票作成指示画面400(図14参照)で帳票出力条件を指定するかの別)、圧縮ファイルのパスワード要否情報(パスワードが必要か、不要か、事前設定したパスワード要否を適用するかの選択情報)、および、帳票作成指示画面400で帳票出力条件を指定した場合における帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目毎の記載(出力)の要否の情報である。
帳票出力サーバ20では、帳票出力要求受付手段26により、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる帳票作成指示情報(帳票出力要求信号およびそれに付随する情報)を、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)とともに受信する(ステップS4)。なお、ここでいうユーザ識別情報の受信は、ログイン時の受信でもよい。従って、帳票作成指示情報(帳票出力要求信号およびそれに付随する情報)とユーザ識別情報とは、必ずしも同時に受信しなくてもよく、帳票出力要求信号を送信したユーザが誰なのかを特定することができるようになっていればよい。
続いて、帳票出力要求受付手段26による帳票出力要求信号の受信後に、テンポラリフォルダ作成手段27により、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)を含むか、またはパスワード記憶手段41(図2参照)から取得した当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)を含むフォルダ名称を有するテンポラリフォルダ47が、帳票出力サーバ20に存在するか否かを判断する。そして、テンポラリフォルダ作成手段27により、そのようなフォルダ名称を有するテンポラリフォルダ47は存在しないと判断した場合には、そのようなフォルダ名称を有するテンポラリフォルダ47を、帳票出力サーバ20に作成する(ステップS5)。一方、そのようなフォルダ名称を有するテンポラリフォルダ47が、帳票出力サーバ20に既に存在する場合には、テンポラリフォルダ47の作成処理は実行しない。
それから、帳票生成手段28により、帳票記載データ記憶手段43に記憶された帳票記載データ(上場銘柄の時価データ等)および帳票フォーム記憶手段46に記憶された帳票フォームを用いて、ステップS4で受信した帳票出力要求信号により出力要求対象として指定されているファンドグループに属する各ファンドまたは出力要求対象として指定されているファンドについての帳票ファイル(ファンドの月例報告書のファイル)を1つずつ自動生成し、テンポラリフォルダ47に1つずつ保存していく(ステップS6)。従って、出力要求対象として複数のファンドからなるファンドグループが指定されている場合には、テンポラリフォルダ47には、そのファンドグループに属するファンドの数に相当する数の複数の帳票ファイル(本実施形態では、一例としてPDFファイル)が格納された状態となる。例えば、ファンドAおよびファンドBからなるファンドグループαが出力要求対象として指定されている場合には、ファンドAの月例報告書のPDFファイルと、ファンドBの月例報告書のPDFファイルとが、それぞれ独立した状態でテンポラリフォルダ47に格納された状態となる。
この際、ステップS4で帳票出力要求信号とともに、登録済の帳票出力条件を使用するという選択情報を受信していた場合(図14の帳票作成指示画面400で、選択部420を選択した場合)には、帳票生成手段28により、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に事前登録されている出力要求対象の帳票または帳票グループの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)に従って、帳票フォーム記憶手段46に記憶された帳票フォームを取得し、取得した帳票フォームで指定されている必要な帳票記載データ(上場銘柄の時価データ等)を帳票記載データ記憶手段43から取得して帳票フォームの指定場所に埋め込むことにより、出力要求対象の帳票または帳票グループに属する帳票についての帳票ファイルを自動生成する。
一方、ステップS4で帳票出力要求信号とともに、帳票作成指示画面400(図14参照)で帳票出力条件を指定するという選択情報、および、帳票作成指示画面400で指定された帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)を受信していた場合(図14の帳票作成指示画面400で、選択部421を選択した場合)には、帳票生成手段28により、帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に事前登録されている帳票出力条件ではなく、帳票作成指示画面400で指定された帳票出力条件(帳票出力要求受付手段26により受信して主メモリに記憶されている帳票出力条件)に従って、上記と同様にして出力要求対象の帳票または帳票グループに属する帳票についての帳票ファイルを自動生成する。
その後、圧縮・暗号化処理手段29により、帳票生成手段28により自動生成されてテンポラリフォルダ47に保存された出力要求対象の帳票グループ(ファンドグループ)に属する複数の帳票ファイルを圧縮することにより(但し、出力要求対象の1つの帳票ファイルが保存されている場合も同様に圧縮する。)、圧縮ファイル(ZIPファイル)を作成するとともに、ユーザの指定により圧縮ファイルの暗号化が必要となる場合には、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられてパスワード記憶手段41(図2参照)に記憶された圧縮ファイルのパスワードを付して圧縮ファイルを暗号化する(ステップS7)。
この際、ステップS4で帳票出力要求受付手段26によりパスワード要否情報としてパスワード必要を示す情報を受け付けていた場合(図14の帳票作成指示画面400でパスワードの要否について「必要」選択部430にチェックを入れた場合)には、圧縮・暗号化処理手段29により、圧縮ファイルをパスワードで暗号化する処理を実行し、一方、パスワード不要を示す情報を受け付けていた場合(図14の帳票作成指示画面400でパスワードの要否について「不要」選択部431にチェックを入れた場合)には、暗号化処理は実行しない。
また、ステップS4で帳票出力要求受付手段26によりパスワード要否について事前設定を適用するという選択情報を受け付けていた場合(図14の帳票作成指示画面400でパスワードの要否について「事前設定を適用」選択部432にチェックを入れた場合)には、圧縮・暗号化処理手段29により、事前設定されて秘匿性記憶手段42(図3参照)に記憶された秘匿性に関する設定情報と、事前指定されて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に記憶されるか、または帳票作成指示画面400(図14参照)で指定された帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)とを用いて、圧縮ファイル(ZIPファイル)にパスワードを付すか否かを判断する。
具体的には、圧縮ファイルのパスワード要否について事前設定を適用する場合は、圧縮・暗号化処理手段29により、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)から、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて記憶されている秘匿性の事前設定方法を取得し、取得した秘匿性の事前設定方法に従って、次のような各種の処理を実行する。
すなわち、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)から取得した秘匿性の事前設定方法が、「1:ファンド(帳票)毎またはファンドグループ(帳票グループ)毎に秘匿の要否を設定する」である場合には、圧縮・暗号化処理手段29により、秘匿性記憶手段42の第2テーブル42B(図3参照)から、当該ユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられ、かつ、出力要求対象のファンドグループまたはファンドについてのファンドグループ識別情報(ファンドグループコード)またはファンド識別情報(ファンドコード)に関連付けられた秘匿の要否情報を取得し、取得した秘匿の要否情報が「1(必要)」であった場合に、圧縮ファイルをパスワードで暗号化する処理を実行し、一方、「0(不要)」であった場合には、暗号化処理は実行しない。
図3の第2テーブル42Bの例では、ファンドグループコード=G0001のファンドグループαについては、秘匿の要否情報が「0(不要)」となっているので、原則として、ファンドグループαに属する各ファンドの帳票ファイルを圧縮する際には、圧縮ファイルにパスワードは付さないが、ファンドグループαに属するファンドBの秘匿性についても事前設定が行われ、ファンドBについては、秘匿の要否情報が「1(必要)」となっているので、この場合、ファンドグループαの秘匿性の事前設定よりも、ファンドBの秘匿性の事前設定が優先され、圧縮ファイルには、パスワードが付されることになる。
また、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)から取得した秘匿性の事前設定方法が、「2:項目毎に秘匿の要否を設定する」である場合には、圧縮・暗号化処理手段29により、秘匿性記憶手段42の第3テーブル42C(図3参照)から、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられた項目毎の秘匿の要否情報を取得する。また、前述した図6のステップS4で、帳票出力要求受付手段26により、事前指定された帳票出力条件を使用するという選択情報を受信している場合(図14の帳票作成指示画面400で帳票出力条件として「登録済の作成条件を使用」選択部420にチェックを入れた場合)には、圧縮・暗号化処理手段29により、当該ユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に記憶されている出力要求対象のファンドグループまたはファンドの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)を取得し、一方、ステップS4で、帳票出力要求受付手段26により、図14の帳票作成指示画面400で指定された帳票出力条件を使用するという選択情報を受信している場合(帳票作成指示画面400で帳票出力条件として「この画面にて指定」選択部421にチェックを入れた場合)には、帳票作成指示画面400で指定された出力要求対象のファンドグループまたはファンドの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)が主メモリに記憶されているので、圧縮・暗号化処理手段29により、その帳票出力条件を参照する。そして、圧縮・暗号化処理手段29により、テンポラリフォルダ47に保存されている出力要求対象(すなわち、圧縮対象)のファンドグループまたはファンドについて、記載が「1(必要)」とされている各項目につき、秘匿が「1(必要)」とされている項目であるか否かを判断し、記載が「1(必要)」とされている各項目の中に、秘匿が「1(必要)」とされている項目が1項目でもあれば、圧縮ファイルをパスワードで暗号化する処理を実行し、一方、記載が「1(必要)」とされている各項目の全てについて、秘匿が「0(不要)」とされていれば、暗号化処理は実行しない。
図3の第3テーブル42Cの例では、会社コード=S0002の会社Yは、項目1〜5のいずれも、秘匿は「0(不要)」とされているので、帳票出力条件記憶手段45(図5参照)において項目1〜5のいずれについて記載が「1(必要)」となっていたとしても、圧縮ファイルにパスワードは付されない。また、会社コード=S0004の会社Wは、項目5(客先附属資料)について秘匿が「1(必要)」とされているので、帳票出力条件記憶手段45(図5参照)において項目5(客先附属資料)につき記載が「1(必要)」となっていれば、圧縮ファイルにパスワードが付されることになる。
図15において、上記の圧縮ファイルのパスワードの要否判断処理を、より一般化して説明する。帳票に記載する項目は、項目1〜10で合計10個あり、秘匿性記憶手段42の第3テーブル42C(図3参照)に記憶された項目毎の秘匿の要否は、全ての帳票に共通(従って、全ての帳票グループに共通)であり、項目1=「0(不要)」、項目2=「0(不要)」、項目3=「1(必要)」、項目4=「0(不要)」、項目5=「1(必要)」、項目6=「0(不要)」、項目7=「0(不要)」、項目8=「0(不要)」、項目9=「1(必要)」、項目10=「0(不要)」であるものとする。
このとき、帳票グループεについての記載(出力)の要否は、項目2,4,6,7,10が「1(必要)」となっており、これらの項目のうち、秘匿の要否が「1(必要)」となっている項目は1つもなく、すべて「0(不要)」となっている。従って、圧縮ファイルのパスワードの要否判断は、不要となる。
一方、帳票グループδについての記載(出力)の要否は、項目2,4,5,6,7,10が「1(必要)」となっており、これらの項目のうち、秘匿の要否が「1(必要)」となっている項目は、項目5である。従って、記載する項目の中に、秘匿の要否が「1(必要)」となっている項目が存在するので、圧縮ファイルのパスワードの要否判断は、必要となる。
また、帳票グループτについての記載(出力)の要否は、項目2,4,5,6,7,9,10が「1(必要)」となっており、これらの項目のうち、秘匿の要否が「1(必要)」となっている項目は、項目5,9である。従って、記載する項目の中に、秘匿の要否が「1(必要)」となっている項目が存在するので、圧縮ファイルのパスワードの要否判断は、必要となる。
そして、上記のような要否判断で、出力要求対象となった、ある帳票グループについて、その帳票グループの帳票出力条件を用いて要否判断が行われ、その帳票グループについては、圧縮ファイルのパスワードは不要であると判断されても、その帳票グループに属する帳票についても、帳票出力条件(帳票グループの帳票出力条件とは異なる条件)が指定されていて、その帳票の帳票出力条件を用いて要否判断を行うと(その帳票の帳票出力条件で、記載が「1(必要)」とされている各項目につき、秘匿が「1(必要)」とされている項目であるか否かの判断を行うと)、その帳票については、圧縮ファイルのパスワードが必要であると判断されるような場合には、帳票のほうの要否判断が優先され、圧縮ファイル(その帳票を含む帳票グループについての複数の帳票ファイルを圧縮したもの)のパスワードは、必要であると判断される。
さらに、秘匿性記憶手段42の第1テーブル42A(図3参照)から取得した秘匿性の事前設定方法が、「3:項目毎に秘匿レベルを設定する」である場合には、圧縮・暗号化処理手段29により、秘匿性記憶手段42の第4テーブル42D(図3参照)から、帳票出力要求を行ったユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられた項目毎の秘匿レベルおよびパスワードの要否判断の閾値を取得する。また、前述した図6のステップS4で、帳票出力要求受付手段26により、事前指定された帳票出力条件を使用するという選択情報を受信している場合(図14の帳票作成指示画面400で帳票出力条件として「登録済の作成条件を使用」選択部420にチェックを入れた場合)には、圧縮・暗号化処理手段29により、当該ユーザについてのユーザ識別情報(ユーザコード)または当該ユーザの所属する団体についての団体識別情報(会社コード)に関連付けられて帳票出力条件記憶手段45(図5参照)に記憶されている出力要求対象のファンドグループまたはファンドの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)を取得し、一方、ステップS4で、帳票出力要求受付手段26により、帳票出力要求時にその場で指定された帳票出力条件を使用するという選択情報を受信している場合(図14の帳票作成指示画面400で帳票出力条件として「この画面にて指定」選択部421にチェックを入れた場合)には、帳票作成指示画面400で指定された出力要求対象のファンドグループまたはファンドの帳票出力条件(各項目の記載の要否情報)が主メモリに記憶されているので、圧縮・暗号化処理手段29により、その帳票出力条件を参照する。そして、圧縮・暗号化処理手段29により、テンポラリフォルダ47に保存されている出力要求対象(すなわち、圧縮対象)のファンドグループまたはファンドについて、記載が「1(必要)」とされている各項目につき、それらの項目の秘匿レベルを合計または平均することにより、秘匿スコアを算出する。さらに、圧縮・暗号化処理手段29により、算出した秘匿スコアが、ユーザにより指定された閾値(パスワードの要否判断の閾値)以上になるか若しくは閾値を超過した場合に、圧縮ファイルをパスワードで暗号化する処理を実行する。なお、閾値は、ユーザによる指定とするのではなく、システムで予め定めたものとしてもよい。
図3の第4テーブル42Dの例では、会社コード=S0003の会社Zについての秘匿レベルは、項目1=「1(低)」、項目2=「1(低)」、項目3=「2(やや低)」、項目4=「1(低)」、項目5=「4(やや高)」とされているので、帳票出力条件記憶手段45(図5参照)において記載(出力)が「1(必要)」となっている項目の秘匿レベルを合計または平均すればよく、例えば、項目1,3の記載(出力)が「1(必要)」となっているときには、合計の場合は、秘匿スコア=1(低)+2(やや低)=3であり、平均の場合は、秘匿スコア={1(低)+2(やや低)}/2=1.5である。そして、この秘匿スコアと、ユーザが選択指定した閾値を比較すればよい。
図16において、上記の圧縮ファイルのパスワードの要否判断処理を、より一般化して説明する。帳票に記載する項目は、項目1〜10で合計10個あり、秘匿性記憶手段42の第4テーブル42D(図3参照)に記憶された項目毎の秘匿レベルは、全ての帳票に共通(従って、全ての帳票グループに共通)であり、項目1=「1(低)」、項目2=「1(低)」、項目3=「2(やや低)」、項目4=「3(中)」、項目5=「1(低)」、項目6=「5(高)」、項目7=「1(低)」、項目8=「2(やや低)」、項目9=「4(やや高)」、項目10=「3(中)」であるものとする。
このとき、帳票グループεについての記載(出力)の要否は、項目2,4,6,7,10が「1(必要)」となっているので、これらの項目の秘匿レベルを合計すると、秘匿スコア=13となる。閾値はユーザにより「中」が選択指定されており、「中」については、合計15以上でパスワードが必要となることがシステムで予め定められているので、秘匿スコア=13は、合計15以上に該当しないことから、圧縮ファイルのパスワードの要否判断は、不要となる。一方、項目2,4,6,7,10の秘匿レベルを平均すると、秘匿スコア=2.6となる。閾値はユーザにより「中」が選択指定されており、「中」については、平均3.0以上でパスワードが必要となることがシステムで予め定められているので、秘匿スコア=2.6は、平均3.0以上に該当しないことから、圧縮ファイルのパスワードの要否判断は、不要となる。
また、帳票グループδについての記載(出力)の要否は、項目2,4,5,6,7,10が「1(必要)」となっているので、これらの項目の秘匿レベルを合計すると、秘匿スコア=14となる。閾値はユーザにより「中」が選択指定されており、「中」については、合計15以上でパスワードが必要となることがシステムで予め定められているので、秘匿スコア=14は、合計15以上に該当しないことから、圧縮ファイルのパスワードの要否判断は、不要となる。一方、項目2,4,5,6,7,10の秘匿レベルを平均すると、秘匿スコア=2.3となる。閾値はユーザにより「中」が選択指定されており、「中」については、平均3.0以上でパスワードが必要となることがシステムで予め定められているので、秘匿スコア=2.3は、平均3.0以上に該当しないことから、圧縮ファイルのパスワードの要否判断は、不要となる。
さらに、帳票グループτについての記載(出力)の要否は、項目2,4,5,6,7,9,10が「1(必要)」となっているので、これらの項目の秘匿レベルを合計すると、秘匿スコア=18となる。閾値はユーザにより「中」が選択指定されており、「中」については、合計15以上でパスワードが必要となることがシステムで予め定められているので、秘匿スコア=18は、合計15以上に該当することから、圧縮ファイルのパスワードの要否判断は、必要となる。一方、項目2,4,5,6,7,9,10の秘匿レベルを平均すると、秘匿スコア=2.6となる。閾値はユーザにより「中」が選択指定されており、「中」については、平均3.0以上でパスワードが必要となることがシステムで予め定められているので、秘匿スコア=2.6は、平均3.0以上に該当しないことから、圧縮ファイルのパスワードの要否判断は、不要となる。
そして、この図16の場合も、前述した図15の場合と同様に、帳票グループについての要否判断と、その帳票グループに属する帳票についての要否判断とが、不一致となった場合には、帳票のほうの要否判断が優先される。
続いて、ダウンロード手段30により、圧縮・暗号化処理手段29により暗号化された状態の圧縮ファイルを、帳票出力要求を行ったユーザが操作する端末装置50へネットワーク1を介して送信する(図6のステップS8)。端末装置50では、帳票出力サーバ20からネットワーク1を介して送信されてくる圧縮ファイルを受信し、受信した圧縮ファイルは、所定のダウンロード用フォルダまたはユーザが指定したフォルダに保存される(ステップS9)。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、帳票出力システム10では、帳票出力要求受付手段26により、帳票出力要求信号を受け付けてから、帳票生成手段28により、出力要求対象の帳票または帳票グループに属する帳票についての帳票ファイルを生成し、生成した帳票ファイルを、テンポラリフォルダ作成手段27により作成されたテンポラリフォルダ47に保存し、圧縮・暗号化処理手段29により、テンポラリフォルダ47に保存された帳票ファイルを圧縮して圧縮ファイルを作成するとともに、この圧縮ファイルにパスワードを付して暗号化した後、ダウンロード手段30により、暗号化された状態の圧縮ファイルを端末装置50へ送信することができる。
このため、ユーザから複数の帳票ファイルの出力要求を受け付けたときには、生成した複数の帳票ファイルをそれぞれ独立した状態の個々のファイルとしてテンポラリフォルダ47に保存し、これらの個々の帳票ファイルを圧縮して圧縮ファイルを作成し、この圧縮ファイルをユーザの操作する端末装置50へ送信するので、ユーザが取得する圧縮ファイルに含まれる帳票ファイルを、従来のように複数の帳票が結合された状態の帳票ファイルではなく、個々に分かれた状態の帳票ファイルとすることができる。従って、ユーザは、複数の帳票ファイルを取得するときには、従来のように各帳票ファイルの出力要求のための操作をファイルの個数分だけ繰り返す必要はなく、出力要求のための操作を1回行えば、個々に分かれた状態の複数の帳票ファイルを、圧縮ファイルとして得ることができる。よって、従来の場合に比べ、操作の手間や時間がかからなくなるので、ユーザの操作負担を軽減することができるうえ、高額なシステムになりがちな電子帳票システムを導入する必要もないので、低コストでユーザの操作負担軽減を実現することができる。
そして、帳票出力システム10では、図14の帳票作成指示画面400の「圧縮保存」ボタン404のクリックによる、いわゆるワンストップ処理を実現することができるので、この点でも、ユーザの操作負担を軽減することができる。すなわち、帳票作成機能、圧縮・暗号化機能、ダウンロード機能を、機能分けして機能毎のボタンを設けるのではなく、「圧縮保存」ボタン404のクリックにより、これらの機能に関する処理を連続して実行することができる。
また、圧縮・暗号化処理手段29は、圧縮ファイルにパスワードを付して暗号化する処理を行うことができるので、ネットワーク1を介して帳票出力サーバ20から端末装置50へファイル送信を行う際に情報が傍受される可能性を低減することができるとともに、端末装置50にファイルをダウンロードした後のファイル管理時の情報漏洩リスクも低減することができ、セキュリティを、より一層向上させることができる。
さらに、テンポラリフォルダ作成手段27は、作成するテンポラリフォルダのフォルダ名称に、ユーザ識別情報(ユーザコード)または団体識別情報(会社コード)を含ませる構成とされているので、帳票生成手段28による帳票ファイルの生成時に、処理がバッティングしてエラーが発生するという事態を回避することができ、また、他のユーザや団体が生成した帳票ファイルを間違って圧縮してしまうという不都合の発生を未然に防ぐことができ、情報漏洩の防止を図ることができる。
また、圧縮・暗号化処理手段29は、圧縮ファイルにパスワードを付すか否かをコントロールすることができる構成とされているので、一律にパスワードを付す場合に比べ、ユーザの利便性を向上させることができる。すなわち、圧縮ファイルに含ませる帳票ファイルの内容によっては、パスワードを付す必要がない場合もあるが、そのような場合にも一律にパスワードが付されていると、ユーザにとって、却って煩わしい状態となるので、そのような煩わしさを解消することができる。
さらに、帳票出力システム10は、秘匿性登録手段22および秘匿性記憶手段42(図3参照)を備えているので、ユーザは、秘匿性を様々な事前設定方法(図9参照)で登録することができる。また、帳票出力システム10は、帳票出力条件登録手段25および帳票出力条件記憶手段45(図5参照)を備えているので、ユーザは、帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目を自在に選択し(帳票出力条件を自在に設定し)、事前登録することができる。さらに、帳票出力要求受付手段26は、帳票出力要求時にも、図14の帳票作成指示画面400で、帳票(ファンドの月例報告書)に記載する項目についてのユーザによる自在な選択を受け付けることができるとともに、パスワードの要否を受け付けることができる。従って、ユーザは、秘匿性および帳票出力条件について自在な設定を行うことができるので、圧縮ファイルのパスワードの要否を、きめ細かくコントロールすることができる。
そして、上記において、帳票出力システム10は、特に、帳票出力条件をユーザが事前指定(図13参照)するか、または帳票出力要求時に指定(図14参照)することにより、帳票に記載する項目をユーザが選択して帳票の構成をユーザ自らが定める(カスタマイズする)ことができる構成とされているので、この帳票構成の柔軟性・任意性と、圧縮ファイルにパスワードを付すか否かのシステム判断とを密接に結び付けることができる。すなわち、帳票に記載する項目毎の秘匿性の設定(図11に示す秘匿の要否の設定、または図12に示す秘匿の必要性の高低の度合いを示す秘匿レベルの設定)を用いた、きめ細かいシステム判断処理を行うことができるので、ユーザによる帳票出力条件の指定の仕方(いずれの項目を、記載(出力)する項目として選択するか)により、パスワードが付される場合と付されない場合とを生じさせることができるため、より一層、ユーザの意向に沿う形で、パスワードを付すか否かをコントロールすることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態の帳票出力システム10は、圧縮ファイルにパスワードを付すか否かを、ユーザがコントロールすることができる構成とされていたが、一律に圧縮ファイルにパスワードが付される構成としてもよい。但し、ユーザの利便性向上の観点からは、パスワードを付すか否かをコントロールすることができる構成としておくことが好ましい。
また、前記実施形態の帳票出力システム10は、図9に示すように、秘匿性の事前設定方法を選択することができる構成とされていたが、これらの選択肢がすべて揃ったシステムではなく、いずれかの秘匿性の事前設定方法しか用意されていないシステムとしてもよい。
さらに、前記実施形態の帳票出力システム10は、圧縮ファイルにパスワードを付す構成(付すか否かを、ユーザがコントロールすることができる構成)とされていたが、圧縮ファイルにパスワードを付さない構成としてもよい。但し、セキュリティの、より一層の向上を図るという観点からは、パスワードを付す構成、あるいはパスワードを付すか否かを、ユーザがコントロールすることができる構成としておくことが好ましい。