JP6126519B2 - 空間投影装置、空間投影方法、空間投影プログラム及び記録媒体 - Google Patents

空間投影装置、空間投影方法、空間投影プログラム及び記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP6126519B2
JP6126519B2 JP2013247982A JP2013247982A JP6126519B2 JP 6126519 B2 JP6126519 B2 JP 6126519B2 JP 2013247982 A JP2013247982 A JP 2013247982A JP 2013247982 A JP2013247982 A JP 2013247982A JP 6126519 B2 JP6126519 B2 JP 6126519B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
projector
pixel
light transport
camera
illumination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013247982A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015106050A (ja
Inventor
宮川 勲
勲 宮川
新井 啓之
啓之 新井
行信 谷口
行信 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2013247982A priority Critical patent/JP6126519B2/ja
Publication of JP2015106050A publication Critical patent/JP2015106050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6126519B2 publication Critical patent/JP6126519B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Description

本発明は、プロジェクタを使用して空間情報に合わせて画像を投影する空間投影装置、空間投影方法、空間投影プログラム及び記録媒体に関する。
プロジェクタは極めてフレキシブルな画像出力デバイスであり、投影仕様の範囲内であればパーソナルスペース、会議ホール、巨大パブリックビューイング、ビルの壁面などに合わせて自由サイズの映像表示を提供することができる。プロジェクタを使って平面スクリーンではない任意の構造物(以下、被写体と称する)へ投影するとき、被写体の形状を事前に計測して、その形状に合わせて所定画像が空間歪みの無いように投影する技術は、プロジェクション・マッピング(projection mapping)として知られている。任意スケールの映像投影のメリットを活かしたプロジェクション・マッピングは、エンターテインメント志向のイベントやイルミネーションによる広告表示などに利用されている。
プロジェクション・マッピングでは、所定画像を正確に投影するために、目視確認と手動操作によって1画素単位での位置合わせを行う場合がある。これに対して、プロジェクタ投影の状態をカメラによって把握し、所定画像を指定された位置に投影するために、プロジェクタ・カメラシステムが利用されている。プロジェクタ・カメラシステムは、プロジェクタとカメラが連動して、カメラからのフィードバック画像に応じて、プロジェクタから投影出力する画像を処理する。
通常、平面なスクリーンにプロジェクション・マッピングする場合には、プロジェクタ画面上の点とカメラ画面上の点を、キャリブレーション作業で得た平面射影変換(plane−homography)を使い、スクリーン面を介して対応付ける。この対応関係を利用して、所定画像をスクリーン面の決められた場所に投影する。もし、空間構造に凹凸があったり曲がった構造である場合には、その空間構造を事前に把握しなければならない。例えば、レーザ計測を利用して、被写体の空間構造、あるいは凹凸形状を得る。その形状に合わせて所定画像を幾何的に変形させて、平面スクリーンと同様の状態で指定個所に所定画像を投影する(非特許文献1参照)。
あるいは、構造光(structured light)と呼ばれる幾何パターンをプロジェクタから投影し、カメラで観測した歪み画像から空間構造の凹凸形状あるいは奥行きを計測する方式も利用できる。このように、従来技術は、外界または被写体の空間構造をレーザ計測またはプロジェクタ・カメラシステムを利用して空間構造を把握し、その凹凸形状または奥行きに合わせて指定個所へ所定画像を投影する。
これに対して、外界の空間構造を計測せずに、ライト・トランスポートを利用したプロジェクション・マッピングが知られている(非特許文献2参照)。ライト・トランスポート(light transport)とは、全てのプロジェクタ画素と全てのカメラ画素間の対応関係を表現したデータである。図16は、未校正なプロジェクタ・カメラシステムを使ったライト・トランスポート行列の測定を示す図である。図16に示すようにプロジェクタ画素の1点1点を順番に点灯させ、その画素からの光が光学的反射によって結び付くカメラ画素を検出することによって得られる。プロジェクタ画面の画素数がp×q画素でカメラ画面の画素数がu×v画素であるとき、各点光源のカメラ応答の画像Cを列ベクトル化して並べた行列Tはuv×pq画素の巨大、かつ、スパースな行列であり、ライト・トランスポート行列(light transport matrix)と呼ばれる。非特許文献2では、この行列の転置Tを利用して、プロジェクタからの視点から観測されるであろう仮想画像(dual photography)を人工的に生成する方法が公知である。
一般的に、レーザあるいは構造光を使った3次元形状計測では直接反射光のみを受光することを前提としている。このため、被写体の構造によって発生する光学的な間接反射光、並びに、それらの多重反射光を扱うことができない。これに対して、ライト・トランスポートはカメラ画素においては点光源からの光が物体表面で反射した直接反射光、物体表面からそれ以外の表面で反射した間接反射光、並びに、これらの複数の反射光を含む多重反射光を扱う。ライト・トランスポートを利用すれば、直接反射光と間接反射光を区別することなく、全てのプロジェクタ画素と全てのカメラ画素間の対応付けに基づいた高精度なプロジェクション・マッピングを可能とする。また、物体表面に合わせた輝度補償を行う技術が公開されている(非特許文献3)。
J. Shimamura and K. Arakawa:"Location-Aware Projection with Robust 3-D Viewing Point Detection and Fast Image Deformation", Proc. ACM International Conference on Multimedia,pp.296.299, 2004. P. Sen, B. Chen, G. Garg, S.R. Marschner, M. Horowitz, M. Levoy, and H.P.A. Lensch: "Dual Photography",ACM Transactions on Graphics, vol.23, no.3, pp.745.755, 2005. K. Fujii, M. D. Grossberg, and S. K. Nayar: "A Projector-Camera System with Real-Time Photometric Adaptation for Dynamic Environments", Proc. of IEEE Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR), vol.1, pp.814-821, 2005.
ライト・トランスポートを利用したプロジェクション・マッピングは、レーザあるいは構造光による3次元計測に頼らずに、任意形状に対して所定画像を投影することができる。ただし、そのライト・トランスポートを計測するための作業に膨大な時間がかかるという問題がある。図16に示すように、プロジェクタ画面がp×q画素であるとき、各画素を点光源として使い、カメラ応答の画素を検出する作業を順番に繰り返すと、単純にp×q枚の画像を観測する必要がある。例えば、1000×1000画素の画像を点光源として使うと、1000000枚の画像を処理してライト・トランスポート行列を生成することになり、計算機コストが高くその処理に多くの時間がかかる。
また、任意の物体表面には反射特性があるため、光学的に整合がとれた所定画像を投影する必要がある。非特許文献3では、物体表面に合わせた輝度補償が公開されているが、いわゆる、直接反射を前提とした輝度補償であるため、間接反射を考慮して適切に輝度を補償する必要があるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、プロジェクタ・カメラシステムの動作を活用したプロジェクション・マッピングにおいて、特別な計測作業を要することなく、できるだけ少ないカメラ応答画像から直接反射光及び間接反射光のライト・トランスポート行列を得ることできる空間投影装置、空間投影方法、空間投影プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
本発明は、2×2(nは自然数)の画素を有するプロジェクタから被写体に投影した4n枚の照明パターンをカメラで観測した観測画像からライト・トランスポート行列を算出する空間投影装置であって、前記2×2の画素をブロックサイズが2n−i×2n−iである2i−1×2i−1個のレイヤiのブロックjに分割し(iは1以上n以下の整数、jは1以上4以下の整数)、レイヤiの各ブロックはレイヤi−1の4種のブロックを1個ずつ含むように前記4n枚の照明パターンを生成し、レイヤ1から順にすべての照明パターンを前記被写体に投影する照明パターン生成・投影手段と、前記カメラで観測した4n枚の観測画像の背景差分から前記カメラの画素ごとに対応する応答画素を特定した復号テーブルを生成する照明パターン復号手段と、前記復号テーブルを用いて、各カメラ画素に対応するプロジェクタの画素を求めることにより前記ライト・トランスポート行列を算出するライト・トランスポート行列算出手段と、前記プロジェクタ画素の輝度値が2段階に変化するように前記照明パターン生成・投影手段を制御するとともに、前記プロジェクタ画素の輝度値が2段階に変化するのに応じて、直接反射と間接反射に対応するライト・トランスポート行列を算出するように前記ライト・トランスポート行列算出手段を制御する画素制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、前記2×2の画素を有するプロジェクタに代えて、p×q(p、qは、自然数)の画素を有するプロジェクタを用いる場合の前記nは、2>max(p,q)を満たす最小のnであることを特徴とする。
本発明は、前記ライト・トランスポート行列を用いて入力画像を前記被写体に投影する画像投影手段をさらに備えることを特徴とする。
本発明は、前記画像投影手段は、前記ライト・トランスポート行列を用いて輝度補償する際に、複数の輝度補償値が算出されるとき、前記複数の輝度補償値の平均を用いて前記輝度補償を実行することを特徴とする。
本発明は、2×2(nは自然数)の画素を有するプロジェクタから被写体に投影した4n枚の照明パターンをカメラで観測した観測画像からライト・トランスポート行列を算出する空間投影装置が行う空間投影方法であって、前記2×2の画素をブロックサイズが2n−i×2n−iである2i−1×2i−1個のレイヤiのブロックjに分割し(iは1以上n以下の整数、jは1以上4以下の整数)、レイヤiの各ブロックはレイヤi−1の4種のブロックを1個ずつ含むように前記4n枚の照明パターンを生成し、レイヤ1から順にすべての照明パターンを前記被写体に投影する照明パターン生成・投影ステップと、前記カメラで観測した4n枚の観測画像の背景差分から前記カメラの画素ごとに対応する応答画素を特定した復号テーブルを生成する照明パターン復号ステップと、前記復号テーブルを用いて、各カメラ画素に対応するプロジェクタの画素を求めることにより前記ライト・トランスポート行列を算出するライト・トランスポート行列算出ステップと、前記プロジェクタ画素の輝度値が2段階に変化するように前記照明パターン生成・投影ステップを制御するとともに、前記プロジェクタ画素の輝度値が2段階に変化するのに応じて、直接反射と間接反射に対応するライト・トランスポート行列を算出するように前記ライト・トランスポート行列算出ステップを制御する画素制御ステップとを有することを特徴とする。
本発明は、コンピュータを、前記空間投影装置としてコンピュータを機能させるための空間投影プログラムである。
本発明は、前記空間投影プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、プロジェクタ・カメラシステムを使って、少ないカメラ応答画像から効率的に凹凸や曲がった形状の空間構造のライト・トランスポートを獲得することができるという効果が得られる。また、直接反射及び間接反射に関するライト・トランスポートを使えばスクリーン平面上にあたかも投影されたかのように、その空間構造に対して、幾何的、かつ、光学的に補正された画像を投影することができる。さらに、その画像提示を使った拡張現実や映像コミュニケーションを実現することが可能となる。
本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示す同期制御部31の処理動作を示すフローチャートである。 図1に示す符号化照明生成部32の処理動作を示すフローチャートである。 プロジェクタ画面を8×8画素とした簡単な例を示す説明図である。 プロジェクタ画面がイレギュラーなサイズで場合を示す図である。 図1に示す照明パターン復号部33の処理動作を示すフローチャートである。 復号テーブルの一例を示す図である。 図1に示すLT獲得部34の処理動作を示すフローチャートである。 スパース表現のライト・トランスポート行列の一例を示す図である。 直接反射と間接反射を示す簡単な模式図である。 図1に示す画素制御部35の処理動作を示すフローチャートである。 ライト・トランスポート行列の更新を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の構成を示すブロック図である。 図13に示す画像投影部36の処理動作を示すフローチャートである。 ライト・トランスポートを使った輝度補償の原理を示す説明図である。 未校正なプロジェクタ・カメラシステムを使ったライト・トランスポート行列の測定を示す図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態による空間投影装置を説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図に示す空間投影装置は、1台のプロジェクタと1台のカメラのプロジェクタ・カメラシステムを使用したものである。本実施形態は、プロジェクタ1とカメラ2のハンドリングを制御するための同期制御部31、ライト・トランスポートを得るために符号化された照明パターンを生成する符号化照明生成部32、カメラ2から得た観測画像から照明パターンに応答した画素を検出して、元の照明パターンに復号する照明パターン復号部33、その照明パターンの系列からライト・トランスポート行列を算出するLT獲得部34、照明する画素を制御する画素制御部35から構成される。なお、本明細書においては、ライト・トランスポートをLTと略し、ライト・トランスポート行列をLTMと略す。
この構成において、プロジェクタ1、カメラ2は必ずしも構成要素として接続している必要はなく、処理に必要なデータを取得すればよく、同期制御部31、符号化照明生成部32、照明パターン復号部33、LT獲得部34、画素制御部35からそれぞれの矢印へのデータの流れは、ハードディスク、RAID装置、CD−ROMなどの記録媒体を利用する、または、ネットワークを介してリモートなデータ資源を利用する形態でもどちらでも構わない。
次に、図2を参照して、図1に示す同期制御部31の処理動作を説明する。図2は、図1に示す同期制御部31の処理動作を示すフローチャートである。まず、処理を開始すると、同期制御部31は、符号化照明生成部32との連携によりプロジェクタ1からの照明を出力する準備をチェックした(ステップS1)後、プロジェクタ1から照明パターンを投影するためのフレーム番号fを同期信号として送出する(ステップS2)。フレーム番号は処理開始と同時にf=0と初期化され、符号化照明生成部32から照明パターンを投影するたびに1ずつカウントされる値である。
次に、同期制御部31は、照明パターン復号部33との連携によりカメラ2により画像キャプチャの準備をチェックして(ステップS3)、カメラ2から画像を取得する命令として、そのトリガーを照明パターン復号部33へ転送する(ステップS4)。符号化照明生成部32から全ての照明パターンを投影した時点で処理停止とし、その停止命令があるまで、フレーム番号をカウントしながらこの処理を続ける(ステップS5)。
次に、図3を参照して、図1に示す符号化照明生成部32の処理動作を説明する。図3は、図1に示す符号化照明生成部32の処理動作を示すフローチャートである。まず、符号化照明生成部32は、同期制御部31から初期化されたフレーム番号を受信する(ステップS11)。フレーム番号は照明する画像の管理番号となり、時系列番号を示すように初期値f=0から付与され、カメラ2で画像を観測するたびに同期制御部においてf←f+1によってカウントされる。
図4はプロジェクタ画面を8×8画素とした簡単な例である。この例を参照して、処理内容を説明する。レイヤ1ではブロックA、B、C、Dの画素領域はそれぞれ4×4画素である。レイヤ2では区分けされた領域は2×2画素単位でラベル付けされており、レイヤ3では1画素単位でラベル付けされている。
符号化照明生成部32は、同期制御部31からフレーム番号fを受信する(ステップS11)と、フレーム番号fを値4で割って商を算出して、フレーム番号の判定を行い(ステップS12)、レイヤが変更になったか否かを判定する(ステップS13)。値4はレイヤがA、B、C、Dの4つのブロックに分けされていることに起因する数字であり、ブロック種類に応じて変更可能である。図4では、最初にレイヤ1を使う。符号化照明生成部32は、フレーム番号に応じてその剰余が0のとき、レイヤ1→レイヤ2、あるいはレイヤ2→レイヤ3にレイヤを変更する(ステップS14)。レイヤ変更がない場合、すなわち、その剰余が0でなければ、レイヤを変更しない(ステップS13でNoの場合)。
次に、符号化照明生成部32は、画素割当の変更を行う(ステップS15)。画素割当の変更では、ブロックA、B、C、Dで割り当てた画素をフレーム番号に応じて点灯させる。図4では、フレーム番号fを4で割ったときの余りが0のときはブロックAの画素領域を照明とし、フレーム番号fを4で割ったときの余りが1のときはブロックBの画素領域を照明とし、フレーム番号fを4で割ったときの余りが2のときはブロックCの画素領域を照明とし、フレーム番号fを4で割ったときの余りが3のときはブロックDの画素領域を照明とする。続いて、符号化照明生成部32は、点灯画素に照明処理を行う(ステップS16)。点灯画素による照明では、点灯させる画素が決まった後、プロジェクタ画面全体へ解像度を変換して、その照明パターンの画像をプロジェクタ1へ出力する。これにより、その照明パターンが被写体5に投影される。そして、符号化照明生成部32は、その停止命令があるまで、この処理を続ける(ステップS17)。
以上説明したように、時系列順ではフレーム番号f=0,1,2,3のとき、レイヤ1においてそれぞれブロックA、B、C、Dの画素領域を、フレーム番号f=4,5,6,7のとき、レイヤ2においてそれぞれブロックA、B、C、Dの画素領域、フレーム番号f=8,9,10,11のとき、レイヤ3においてそれぞれブロックA、B、C、Dの画素領域をそれぞれ点灯させる。このように、フレーム番号に従って、レイヤのブロックA、B、C、Dの画素領域の順番に照明として点灯させて、被写体5を照らす。一般的には、プロジェクタ画面が2×2(nは整数)画素のとき、本処理ではフレーム番号f=0,1,2,・・・,4n−1に従って、ブロックA,B,C,Dの照明パターンを使う。符号化照明生成部32はフレーム番号が4nになった時点で処理を停止する。
なお、プロジェクタ画面が2×2画素(nは整数)で表現できない場合、例えば、800×600画素の場合では、それを包含するできるだけ大きい2×2画素において、上記の処理を行う。この例では、1024×1024画素が包含する最大画素サイズなので、210×210画素として上記の照明パターンを生成する(図5参照)。図5は、プロジェクタ画面がイレギュラーなサイズで場合を示す図である。800×600画素を超える画素領域では無効画素であるため値0を常時セットしておき、210×210画素において、各レイヤのブロックを照明とした符号パターンを生成する。これにより、任意サイズのプロジェクタ画面に対応して、照明符号パターンを生成する。
次に、図6を参照して、図1に示す照明パターン復号部33の処理動作を説明する。図6は、図1に示す照明パターン復号部33の処理動作を示すフローチャートである。まず、照明パターン復号部33は、画像を取得できる状態かのチェックを行い(ステップS21)、同期制御部31から画像観測命令の同期信号が入力されて(ステップS22)撮影可能状態ならばカメラ2から観測画像を取得する(ステップS23)。
次に、照明パターン復号部33は、事前に保有しておいた背景画像を取り出し(ステップS24)、この背景画像との背景差分を処理する(ステップS25)。背景画像とは、照明パターンが照明されていない状態、あるいは黒を投影したときの観測画像である。この背景差分において、蛍光灯などの環境光の元では画像雑音が多く混入するため、所定の閾値として例えば10階調に設定しておき(ステップS26)、この値より大きい画素をカメラの応答画素として検出する(ステップS27)。符号化照明生成部32では、各レイヤにおいて4つのブロックの画素を順番に照明として使っているため、応答画素はその照明に対応して検出される。ただし、ブロックAとブロックBの境界付近に位置する画素では、ブロックAとブロックBからの双方の符号化照明に対して応答画素が検出される場合や、4つのブロック境界付近に位置する画素では、複数の符号化照明に対して応答画素が検出される場合がある。
そこで、照明パターン復号部33では、各カメラ画素と1つの照明パターンと対応付ける。符号化照明生成部32において同じレイヤにおいてブロックを切り替えながら照明パターンを投影したとき、各ブロックからの照明に対して最大の輝度値となる応答画素を特定する(ステップS28)。つまり、同じカメラ画素が1つ以上の照明パターンに応答した場合は、最大応答を得たときの照明パターンとのライト・トランスポートを獲得する。この処理により、同期制御部31からのフレーム番号に従って、各レイヤの4回の照明パターンにおいて1回だけ応答有りと判定する。ここで、最初のレイヤから最終レイヤにおいて、応答有りの場合を1、そうでない場合を0として、図7に示す復号テーブルに書き込む(ステップS29)。図7は、復号テーブルの一例を示す図である。以上の処理を処理停止の命令まで続け(ステップS30)、全ての照明パターンから0と1のビット列を復号テーブルに書き込む。
図4に示す例において、復号テーブルのビット列を説明する。レイヤ3の画素pはレイヤ1ではブロックA、レイヤ2ではブロックCに属するので、時系列の符号は「1000 0010 0100」になる。一方、レイヤ3の画素pはレイヤ1ではブロックC、レイヤ2ではブロックDに属するので、時系列の符号は「0010 0001 0010」になる。プロジェクタ画面が2×2画素を使うとき符号長は4nになり、プロジェクタ画面の画素ON/OFFの4nビットの符号パターンは全ての画素で異なる。復号テーブルでは、フレーム番号f=0からf=4n−1までの照明パターンに対して、各レイヤのどのブロックからの照明に対するカメラ応答画素かが記録されるため、プロジェクタ画面のどの画素からの光に応答したかが特定できる。
次に、図8を参照して、図1に示すLT獲得部34の処理動作を説明する。図8は、図1に示すLT獲得部34の処理動作を示すフローチャートである。LT獲得部34は照明パターン復号部33から出力された復号テーブル(図7)の符号化ビット列から各カメラ画素と対応づけられたプロジェクタ画素を算出し、ライト・トランスポート行列において各座標を記録する。まず、LT獲得部34は、図7に示す復号テーブルを入力する(ステップS41)と、そのテーブルの左端のコラムのカメラ座標を(X,Y)から(X,Y)の順に逐次読み出す。説明の都合上、座標(X,Y)が読み出されたときの処理動作を説明する。
図7に示す復号テーブルの横方向には、各カメラ座標の画素が応答した符号化系列が記録されている。座標(X,Y)では、「0010 0010・・・0100」となっている。この復号系列から、4ビットずつ取り出して符号系列の照合(ステップS42)により各レイヤの照明ブロックを決定する。レイヤ1の欄から「0010」と復号されているので、図4のレイヤ1の例では”ブロックC”のプロジェクタ座標と特定される。
次に、レイヤ2の欄から”0010”と復号されているので、図4のレイヤ2の例では右下隅の”ブロックC”のプロジェクタ座標とさらに特定される。この処理をレイヤnまで続けることにより、各レイヤのブロックをチェックしてプロジェクタ座標を決定していく(ステップS43)。図7に示す座標(X,Y)が、この処理を経て、プロジェクタ座標(X,Y)に辿り着いたとする。そのとき、図9に示すように、全てのカメラ座標を縦方向に並べたライト・トランスポート行列において、カメラ座標(X,Y)と光学的に結び付いたプロジェクタ座標(X,Y)をカメラ座標(X,Y)の横方向に記録する(ステップS44)。図9は、スパース表現のライト・トランスポート行列の一例を示す図である。この場合は1つのプロジェクタ座標が記録される。図9に示すライト・トランスポート行列はスパース行列をコンパクトに表現する。全てのカメラ座標に対して対応するプロジェクタ座標を書き込み、本処理を終了する(ステップS45)。
次に、図1に示す画素制御部の処理動作を説明する。照明パターン復号部33は各レイヤにおいて最大応答の画素を検出するため、各カメラ画素に1つのプロジェクタ画素を結び付けたライト・トランスポートを得る。しかしながら、未知な被写体5の3次元構造を前提にすると直接反射の他に間接反射とそれらの多重反射が考えられる。図10に直接反射と間接反射の簡単な模式図を示す。図10の左図では、プロジェクタ画素Pからの照明光Lが点Sで反射して、カメラ画素Cがその直接反射光Rを観測する。同時に、照明光Lは点Sから他の面へ反射して、カメラ画素Cが点Sからの間接反射光Rijを観測する。この例では、上記の符号化照明とその復号化の処理によって、直接反射と間接反射を問わずにカメラ画素CとCとプロジェクタ画素Pが結び付くライト・トランスポートを獲得することができる。
一方、図10の右図では、プロジェクタ画素Pからの照明光Lとプロジェクタ画素Pからの照明光Lがそれぞれ点Sと点Sで反射して、カメラ画素CとCがそれぞれの直接反射光RとRを観測する。さらに、点Sで反射した照明光Lは点Sを照射し、カメラ画素Cがその間接反射光Rklを観測する。カメラ画素Cは直接反射光Rと間接反射光Rklの多重反射を観測することになるが、前述の復号化では、直接反射光Rに関するライト・トランスポートと同時に間接反射光Rklに関するライト・トランスポートを獲得することができない。
そこで、画素制御部35では符号化照明の輝度を変化させて直接反射と間接反射に対応するライト・トランスポートを獲得する。プロジェクタ照明の輝度を弱くすると、多重反射のカメラ応答において直接反射成分と間接反射成分が低下するが、直接反射成分と比べると間接反射成分がさらに弱まることが考えられる。この前提を踏まえて2段階式の符号化照明を使う。第1段階として、例えば、対象のプロジェクタ画素の輝度値を半分に与えて、符号化照明生成部において符号化された照明を被写体5へ投影する。プロジェクタ画素の輝度が半分に抑えられているため、点Sからの反射光Rkを復号化せずに点Sからの直接反射光Rを復号化する(当然ながら、間接反射光Rklは復号化されない)。
第2段階では、先に得たライト・トランスポートに関するプロジェクタ画素の全てを符号化照明の対象画素から外し、残ったプロジェクタ画素について強い輝度の符号化照明を使う。第2段階の符号化照明はプロジェクタ画素Pを点灯しないことなり、図10の左図の照明条件と同じになる。よって、強い輝度の符号化照明で得たカメラ応答から、プロジェクタ画素Pからの直接反射Rとその間接反射Rklを復号化することができる。先に求めたライト・トランスポートを合わせると、図10の右図の照明条件において直接反射と間接反射に対応するライト・トランスポートが得られる。
次に、図11を参照して、図1に示す画素制御部35の処理動作を説明する。図11は、図1に示す画素制御部35の処理動作を示すフローチャートである。まず、画素制御部35は、第1段階の符号化照明において照明輝度を設定する(ステップS51)。輝度の低い値、例えば、(R,G,B)=(128,128,128)の輝度をプロジェクタ画素に設定する。対象とするプロジェクタ画素の輝度値が与えられると、符号化照明生成部32は、これを受けて所定の処理を行う。そして、照明パターン復号部33とLT獲得部34において、第1段階の符号化照明を使ったライト・トランスポートを獲得し、図9に示すライト・トランスポート行列を一時的に保存する。
次に、画素制御部35は、ライト・トランスポート行列を読み出すとともに(ステップS52)、ライト・トランスポート行列の上からカメラ画素を順番に読み出し(ステップS53)、ライト・トランスポート行列にあるか否かを判定する(ステップS54)。この判定の結果、横にプロジェクタ画素が書き込まれている場合は、そのプロジェクタ画素の輝度を(R,G,B)=(0,0,0)に設定して照明輝度を消去する(ステップS55)。一方、プロジェクタ画素が書き込まれていない場合は、そのプロジェクタ画素の輝度を第1段階の符号化照明よりも高い値に変更する(例えば、(R,G,B)=(255,255,255)と設定する)(ステップS56)。
画素制御部35は、ライト・トランスポート行列におけるカメラ画素の全てについて前述の処理を行い、処理の停止と判定されると、符号化照明生成部の処理を行う。照明パターン復号部33とLT獲得部34において、第2段階の符号化照明を使ったライト・トランスポートを獲得すると、図12に示すように第2段階の符号化照明で得たライト・トランスポートを追加でライト・トランスポート行列に書き込む。図12は、ライト・トランスポート行列の更新を示す説明図である。図12において、第1段階の符号化照明でライト・トランスポートが得られているとき、例えば、カメラ画素(X,Y)については第2段階の符号化照明で獲得したライト・トランスポートに関するプロジェクタ画素(X′,Y′)を書き込む。
このとき、前者のプロジェクタ画素は直接反射であり、後者のプロジェクタ画素は間接反射となる(物体表面の性質に応じて、その順番が逆になる場合もある)。また、第1段階の符号化照明でライト・トランスポートが得られていないとき、例えば、カメラ画素(X,Y)については第2段階の符号化照明で獲得したライト・トランスポートに関するプロジェクタ画素(X′,Y′)を書き込む。このように、画素制御部35は、符号化照明生成部32、LT獲得部34と連動することにより、直接反射と間接反射に対応するライト・トランスポートを獲得することができる。
なお、本処理では、2段階の符号化照明を使って直接反射と間接反射に対応するライト・トランスポートを獲得する例を説明したが、プロジェクタ画素の輝度を多段階に設定することで、物体表面に関するより複雑なライト・トランスポートを獲得することができる。
この構成により、図16に示した状況において、未校正なプロジェクタ・カメラシステムを使って、未知の任意形状の表面にプロジェクタからの照明を投影したとき、プロジェクタ画面の各座標から照明した光線とカメラ画面の各座標の応答を結び付けるライト・トランスポートを効率的に獲得することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態による空間投影装置を説明する。図13は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、画像投影部36と画像データベース(DB)4が設けられている点である。この構成において、プロジェクタ1、カメラ2、画像データベース4は必ずしも構成要素として接続している必要はなく、処理に必要なデータを取得すればよく、同期制御部31、符号化照明生成部32、照明パターン復号部33、LT獲得部34、画素制御部35、画像投影部36からそれぞれの矢印へのデータの流れは、ハードディスク、RAID装置、CD−ROMなどの記録媒体を利用する、または、ネットワークを介してリモートなデータ資源を利用する形態でもどちらでも構わない。
次に、図14を参照して、図13に示す画像投影部36の処理動作を説明する。図14は、図13に示す画像投影部36の処理動作を示すフローチャートである。画像投影部36は、画像データベース4から取り出した各画像を、LT獲得部34で得たライト・トランスポート行列を使って任意の画像を被写体5へ投影する。
画像投影部36の説明の前に、図15の簡単な例において、ライト・トランスポートを使った輝度補償の原理を説明する。図15は、ライト・トランスポートを使った輝度補償の原理を示す説明図である。カメラ画素Cαはプロジェクタ画素PとPのライト・トランスポートの関係にあり、カメラ画素Cβはプロジェクタ画素Pのライト・トランスポートの関係にあるとする。カメラ画素Cαでは、2つのプロジェクタ画素からの多重投影が観測される。非特許文献3によれば、物体表面の輝度変化を無視して平面投影のカラー混合行列を使うと、
α=Vα(P+P)+Fα ・・・(1)
β=Vβ+Fβ ・・・(2)
という関係になる。ここで、VαとVβはカメラ画素CαとCβに関するカラー混合行列であり、FαとFβはカメラ画素CαとCβに関する環境光ベクトルを表す。
複数のプロジェクタ画素からの多重投影については等分配則によって補償すると、
=P=Pα,Pα=(1/2)Vα −1(Cα−Fα) ・・・(3)
=Pβ,Pβ=Vβ −1(Cβ−Fβ) ・・・(4)
により与えられる。一般的に、カメラ画素が複数のプロジェクタ画素とライト・トランスポートで結び付けられる場合は各プロジェクタ画素へ補償輝度を等分配する。式(3)、(4)により、プロジェクタ画素Pはユニークに決定できるが、プロジェクタ画素Pは2つの解Pα,Pβが与えられることになる。
この矛盾を解消するため、複数の輝度補償値が算出されるとき、
=(1/2)(Pα+Pβ) ・・・(5)
により、輝度補償の整合を図る。式(5)は3つ以上の補償輝度値が算出される場合にも拡張でき、それぞれの補償輝度値を加算して平均化すればよい。
このライト・トランスポートを使った輝度補償の原理を踏まえて、任意の被写体5の表面に対して光学的に整合がとれた所定画像を投影するための画像投影部36の内容を説明する。まず、処理を開始すると、画像投影部36は、ライト・トランスポート行列を読み出して(ステップS61)、各カメラ画素とライト・トランスポートで結び付くプロジェクタ画素の使用回数を集計する(ステップS62)。
次に、画像投影部36は、補助輝度の初期化を行う(ステップS63)とともに、投影する画像を画像データベース4から読み出す(ステップS64)。そして、画像投影部36は、その投影画像における各カメラ画素について、ライト・トランスポート行列において1つのプロジェクタ画素がある場合は式(4)を、2つのプロジェクタ画素がある場合は式(3)を使ってそれぞれ輝度補償値を算出する(ステップS65)。
次に、画像投影部36は、各プロジェクタ画素について2つの輝度補償値が算出される場合は式(5)で平均化し、N個(N>2)の輝度補償値が算出される場合は、それらを加算してプロジェクタ画素の集計より得た使用回数Nで平均化して輝度を調整する(ステップS66)。所定画像の全ての画素について、この輝度補償と調整を行って、輝度調整画像を生成する(ステップS67)。その画像をプロジェクタ1へ入力すると、被写体5の表面に所定画像が投影されることになる(ステップS68)。
続いて、被写体5表面の反射特性により輝度変化が発生する場合があるため、物体表面の輝度変化を調整する。式(3)による輝度補償の枠組みにおいて補償輝度Pαに補助輝度Dαを導入して、
α=(1/2)Vα −1(Cα−Fα+Dα) ・・・(6)
により与える。なお、同時に、式(4)の補償輝度Pβについても補助輝度Dβを導入して輝度変化に応じて調整するが、補償輝度Pβと同じの処理フローとなるため、以下では補償輝度Pαについて説明する。
補助輝度Dαは、平面投影より輝度が減少したときはDα>0となり、輝度が増加したときはDα<0となることで物体表面上の輝度調整の役割を担う。輝度変化を事前に予測することは困難であるため、補助輝度Dαを零ベクトルで初期化して、カメラ2により検出を行い(ステップS69)、輝度変化があったか否かを判定し(ステップS70)、カメラ2により検出した輝度変化に応じて補助輝度を更新する(ステップS71)。
初期の補助輝度Dαを与えたとき、カメラによって輝度Cα′を観測したとする。輝度誤差ΔCα
ΔCα=Cα−Cα′ ・・・(7)
が検出されたならば輝度変化があると判定して、その輝度誤差をライト・トランスポートの関係で結び付くプロジェクタ画素へフィードバックする。ゲイン行列Kを与えて、補助輝度Dα
Figure 0006126519
により更新する。更新した補助輝度Dαを式(6)に代入し、式(5)に従って輝度を再調整する。そして、輝度変化が一定値に収束するまで式(5)、(6)、(8)を使って輝度誤差ΔCαのフィードバックを反復することにより、補償輝度Pαを物体表面の輝度変化に応じて調整する(ステップS72)。
以上の処理により、LT獲得部34で得た直接反射と間接反射のライト・トランスポートに基づき、平面スクリーンでの画像投影と同様に、被写体5の凹凸形状に対して幾何歪みが無く、かつ、物体表面の特性に応じて光学的に輝度が調整された画像を投影することができる。
以上説明したように、画素制御部35を用いて複数回ライト・トランスポート行列を算出することにより、観測画像の数を抑えつつ、多重反射を考慮したライト・トランスポート行列を算出することが可能になる。この構成によれば、プロジェクタ・カメラシステムを使って、少ないカメラ応答画像から効率的に凹凸や曲がった形状の空間構造のライト・トランスポートを獲得することができるという効果が得られる。また、直接反射と間接反射に関するライト・トランスポートを使えばスクリーン平面上にあたかも投影されたかのように、その空間構造に対して、幾何的、かつ、光学的に補正された画像を投影することができる。さらに、その画像提示を使った拡張現実や映像コミュニケーションを実現することが可能となる。
前述した実施形態における空間投影装置3をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行ってもよい。
プロジェクタ・カメラシステムの動作を活用したプロジェクション・マッピングにおいて、面倒な計測作業を回避し、できるだけ少ないカメラ応答画像から直接反射光と間接反射光のライト・トランスポート行列を効率的に得ることが不可欠な用途に適用できる。
1・・・プロジェクタ、2・・・カメラ、3・・・空間投影装置、31・・・同期制御部、32・・・符号化照明生成部、33・・・照明パターン復号部、34・・・LT獲得部、35・・・画素制御部、36・・・画像投影部、4・・・画像データベース(DB)、5・・・被写体

Claims (7)

  1. ×2(nは自然数)の画素を有するプロジェクタから被写体に投影した4n枚の照明パターンをカメラで観測した観測画像からライト・トランスポート行列を算出する空間投影装置であって、
    前記2×2の画素をブロックサイズが2n−i×2n−iである2i−1×2i−1個のレイヤiのブロックjに分割し(iは1以上n以下の整数、jは1以上4以下の整数)、レイヤiの各ブロックはレイヤi−1の4種のブロックを1個ずつ含むように前記4n枚の照明パターンを生成し、レイヤ1から順にすべての照明パターンを前記被写体に投影する照明パターン生成・投影手段と、
    前記カメラで観測した4n枚の観測画像の背景差分から前記カメラの画素ごとに対応する応答画素を特定した復号テーブルを生成する照明パターン復号手段と、
    前記復号テーブルを用いて、各カメラ画素に対応するプロジェクタの画素を求めることにより前記ライト・トランスポート行列を算出するライト・トランスポート行列算出手段と、
    前記プロジェクタ画素の輝度値が2段階に変化するように前記照明パターン生成・投影手段を制御するとともに、前記プロジェクタ画素の輝度値が2段階に変化するのに応じて、直接反射と間接反射に対応するライト・トランスポート行列を算出するように前記ライト・トランスポート行列算出手段を制御する画素制御手段と
    を備えることを特徴とする空間投影装置。
  2. 前記2×2の画素を有するプロジェクタに代えて、p×q(p、qは、自然数)の画素を有するプロジェクタを用いる場合の前記nは、2>max(p,q)を満たす最小のnであることを特徴とする請求項1に記載の空間投影装置。
  3. 前記ライト・トランスポート行列を用いて入力画像を前記被写体に投影する画像投影手段を
    さらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の空間投影装置。
  4. 前記画像投影手段は、
    前記ライト・トランスポート行列を用いて輝度補償する際に、複数の輝度補償値が算出されるとき、前記複数の輝度補償値の平均を用いて前記輝度補償を実行することを特徴とする請求項3に記載の空間投影装置。
  5. ×2(nは自然数)の画素を有するプロジェクタから被写体に投影した4n枚の照明パターンをカメラで観測した観測画像からライト・トランスポート行列を算出する空間投影装置が行う空間投影方法であって、
    前記2×2の画素をブロックサイズが2n−i×2n−iである2i−1×2i−1個のレイヤiのブロックjに分割し(iは1以上n以下の整数、jは1以上4以下の整数)、レイヤiの各ブロックはレイヤi−1の4種のブロックを1個ずつ含むように前記4n枚の照明パターンを生成し、レイヤ1から順にすべての照明パターンを前記被写体に投影する照明パターン生成・投影ステップと、
    前記カメラで観測した4n枚の観測画像の背景差分から前記カメラの画素ごとに対応する応答画素を特定した復号テーブルを生成する照明パターン復号ステップと、
    前記復号テーブルを用いて、各カメラ画素に対応するプロジェクタの画素を求めることにより前記ライト・トランスポート行列を算出するライト・トランスポート行列算出ステップと、
    前記プロジェクタ画素の輝度値が2段階に変化するように前記照明パターン生成・投影ステップを制御するとともに、前記プロジェクタ画素の輝度値が2段階に変化するのに応じて、直接反射と間接反射に対応するライト・トランスポート行列を算出するように前記ライト・トランスポート行列算出ステップを制御する画素制御ステップと
    を有することを特徴とする空間投影方法。
  6. コンピュータを、請求項1から4のいずれか1項に記載の空間投影装置としてコンピュータを機能させるための空間投影プログラム。
  7. 請求項6に記載の空間投影プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2013247982A 2013-11-29 2013-11-29 空間投影装置、空間投影方法、空間投影プログラム及び記録媒体 Expired - Fee Related JP6126519B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013247982A JP6126519B2 (ja) 2013-11-29 2013-11-29 空間投影装置、空間投影方法、空間投影プログラム及び記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013247982A JP6126519B2 (ja) 2013-11-29 2013-11-29 空間投影装置、空間投影方法、空間投影プログラム及び記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015106050A JP2015106050A (ja) 2015-06-08
JP6126519B2 true JP6126519B2 (ja) 2017-05-10

Family

ID=53436197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013247982A Expired - Fee Related JP6126519B2 (ja) 2013-11-29 2013-11-29 空間投影装置、空間投影方法、空間投影プログラム及び記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6126519B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021088690A1 (zh) * 2019-11-08 2021-05-14 华为技术有限公司 一种基于增强现实的通信方法及装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6601790B2 (ja) * 2015-06-30 2019-11-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 リアルタイム計測投影装置及び三次元投影計測装置
JP6464058B2 (ja) * 2015-08-26 2019-02-06 日本電信電話株式会社 画像投影装置、方法、及びプログラム
JP6975106B2 (ja) * 2018-07-31 2021-12-01 株式会社デンソーアイティーラボラトリ 3次元形状計測システム、3次元形状計測方法、及び3次元形状計測プログラム
KR102470050B1 (ko) * 2021-03-24 2022-11-25 비젼온칩 주식회사 프로젝터를 활용한 동영상 촬영을 위한 장치 및 방법

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007142495A (ja) * 2005-11-14 2007-06-07 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 平面投影装置、及び平面投影プログラム
JP2007295375A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 投影映像補正装置及び投影映像補正プログラム
WO2010055625A1 (ja) * 2008-11-17 2010-05-20 日本電気株式会社 画素位置対応関係特定システム、画素位置対応関係特定方法および画素位置対応関係特定プログラム
JP2011050013A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Panasonic Corp 映像投影装置及び映像投影方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021088690A1 (zh) * 2019-11-08 2021-05-14 华为技术有限公司 一种基于增强现实的通信方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015106050A (ja) 2015-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11115633B2 (en) Method and system for projector calibration
US11546567B2 (en) Multimodal foreground background segmentation
JP6126519B2 (ja) 空間投影装置、空間投影方法、空間投影プログラム及び記録媒体
US7800628B2 (en) System and method for generating scale maps
US20150015699A1 (en) Apparatus, system and method for projecting images onto predefined portions of objects
WO2017006780A1 (ja) 情報処理装置および方法、並びにプログラム
JP5973368B2 (ja) 空間投影装置、空間投影方法及び空間投影プログラム
JP5711702B2 (ja) 投影型3次元形状復元装置、投影型3次元形状復元方法及び投影型3次元形状復元プログラム
US20140267827A1 (en) Method and system for handling mixed illumination in video and photography
EP2866432B1 (en) Automatic image compositing device
JP3825383B2 (ja) 3次元形状計測方法および3次元形状計測装置
JP6478292B2 (ja) 映像機器により出力される映像をシミュレートする方法及び装置
JP6069241B2 (ja) 空間投影装置及び空間投影プログラム
JP2017183903A (ja) 空間映像再現装置、方法、及びプログラム
Wang et al. Automatic color correction for multi-projector display systems
JP6600609B2 (ja) 空間映像再現装置、方法、及びプログラム
JP5592834B2 (ja) 光学投影制御装置、光学投影制御方法、及びプログラム
Zhao et al. The auto‐geometric correction of multi‐projector for cylindrical surface using Bézier patches
JP2018050252A (ja) 空間投影装置、方法、及びプログラム
US9924144B2 (en) Light field illuminating method, device and system
Kolomenski Realization Of A Spatial Augmented Reality System-A Digital Whiteboard Using a Kinect Sensor and a PC Projector
JP6291382B2 (ja) Lt行列生成装置、方法、プログラム、及び記録媒体
KR101044871B1 (ko) 영상 투사 시스템 및 그 방법
JP6464058B2 (ja) 画像投影装置、方法、及びプログラム
JP2015100084A (ja) 空間投影装置、空間投影方法及び空間投影プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6126519

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees