JP6124238B2 - 測定システム及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、測定装置、測定方法、測定プログラム及び測定システムに関し、特に、複数の測定装置の相対的な位置関係を測定する測定装置、測定方法、測定プログラム及び測定システムに関する。
行動やコミュニケーションの分析手段として、人同士の物理的な相対的位置関係に注目した技術が存在する。これらの技術においては、人の物理的な位置を測定し、その位置情報を用いて、人と人との関係性について把握することができる。例えば、特定の人々が、長時間にわたって近い位置にいたというデータから、それらの人の間には、何らかの親密な接点があったものと推測できる。逆に、そのような他人との接点が少ないことを検出することで、コミュニケーションを改善するような施策を検討するきっかけとなり得る。また、そのような位置関係の把握は、スポーツ等における、試合中のフォーメーションの把握にも応用できる。このように、人の物理的な相対的位置関係を測定することにより、人の行動やコミュニケーションを分析することができる。
人の物理的な位置を把握するための手段として、特許文献1には、屋外ではGPS(Global Positioning System)を、屋内ではエリアID送信器を用いて、端末の位置を追跡する装置等が開示されている。また、特許文献2には、作業現場に臨時に設置された基準位置を示す基地局からの、作業員の相対的な移動距離を測ることによって、作業員の現在位置を特定する方法が開示されている。さらに、特許文献3には、通学路に設置されたセンサ装置が、通学する児童に付されたタグ装置を検知することにより、該児童を監視するシステムが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1乃至3に記載の技術においては、位置の基準を示すための、予め設置された装置又はインフラが必要となり、導入に時間とコストがかかる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、相対的な位置関係を容易に測定する測定装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し目的を達成するため、本発明における測定装置は、他の測定装置との位置関係を測定する測定装置であって、当該測定装置から送信された電波の、他の測定装置における第一の受信電波強度を取得する第一の受信電波強度取得手段と、前記他の測定装置から送信された電波の、当該測定装置における第二の受信電波強度を取得する第二の受信電波強度取得手段と、受信電波強度に基づいて当該測定装置と前記他の測定装置との間の距離を計算する距離計算手段と、前記第一の受信電波強度及び前記第二の受信電波強度に基づいて計算された、第一の距離及び第二の距離に基づいて、当該測定装置と前記他の測定装置の相対的な位置関係を表すデータを計算する位置関係データ計算手段と、を有する。
また、本発明における測定方法は、測定装置の位置関係を測定する測定方法であって、測定装置の一から送信された電波の、該測定装置と異なる他の測定装置における第一の受信電波強度を取得する第一の受信電波強度取得段階と、前記他の測定装置から送信された電波の、前記測定装置の一における第二の受信電波強度を取得する第二の受信電波強度取得段階と、受信電波強度に基づいて前記測定装置の一と前記他の測定装置との間の距離を計算する距離計算段階と、前記第一の受信電波強度及び前記第二の受信電波強度に基づいて計算された、第一の距離及び第二の距離に基づいて、前記測定装置の一と前記他の測定装置の相対的な位置関係を表すデータを計算する位置関係データ計算段階と、を有する。
また、本発明における測定プログラムは、コンピュータに、測定装置の一から送信された電波の、該測定装置と異なる他の測定装置における第一の受信電波強度を取得する第一の受信電波強度取得段階と、前記他の測定装置から送信された電波の、前記測定装置の一における第二の受信電波強度を取得する第二の受信電波強度取得段階と、受信電波強度に基づいて前記測定装置の一と前記他の測定装置との間の距離を計算する距離計算段階と、前記第一の受信電波強度及び前記第二の受信電波強度に基づいて計算された、第一の距離及び第二の距離に基づいて、前記測定装置の一と前記他の測定装置の相対的な位置関係を表すデータを計算する位置関係データ計算段階と、を実行させる。
また、本発明における測定システムは、位置関係を測定する複数の測定装置と、該測定装置の前記位置関係を分析する分析装置とを有する測定システムであって、前記測定装置は、当該測定装置から送信された電波の、他の測定装置における第一の受信電波強度を取得する第一の受信電波強度取得手段と、前記他の測定装置から送信された電波の、当該測定装置における第二の受信電波強度を取得する第二の受信電波強度取得手段と、受信電波強度に基づいて当該測定装置と前記他の測定装置との間の距離を計算する距離計算手段と、前記第一の受信電波強度及び前記第二の受信電波強度に基づいて計算された、第一の距離及び第二の距離に基づいて、当該測定装置と前記他の測定装置の相対的な位置関係を表すデータを計算する位置関係データ計算手段と、計算された前記データを前記分析装置へ送信する位置関係データ送信手段と、を有し、前記分析装置は、前記データを受信する位置関係データ受信手段と、受信された前記データの履歴から、前記測定装置の夫々が形成する相対的な位置関係の傾向を分析する分析手段と、前記分析の結果を表示する表示手段と、を有する。
また、本発明における測定方法は、複数の測定装置の位置関係を測定する測定方法であって、測定装置の一から送信された電波の、該測定装置と異なる他の測定装置における第一の受信電波強度を取得する第一の受信電波強度取得段階と、前記他の測定装置から送信された電波の、前記測定装置の一における第二の受信電波強度を取得する第二の受信電波強度取得段階と、受信電波強度に基づいて前記測定装置の一と前記他の測定装置との間の距離を計算する距離計算段階と、前記第一の受信電波強度及び前記第二の受信電波強度に基づいて計算された、第一の距離及び第二の距離に基づいて、前記測定装置の一と前記他の測定装置の相対的な位置関係を表すデータを計算する位置関係データ計算段階と、前記測定装置の一が、計算された前記データを分析装置へ送信する位置関係データ送信段階と、前記分析装置が、前記データを受信する位置関係データ受信段階と、前記分析装置が、受信された前記データの履歴から、前記測定装置の夫々が形成する相対的な位置関係の傾向を分析する分析段階と、前記分析装置が、前記分析の結果を表示する表示段階と、を有する。
本発明によれば、相対的な位置関係を容易に測定する測定装置を提供できる。
本発明の一実施形態における測定システムの概略図。 本発明の一実施形態における表示装置を有する測定装置の概略図。 本発明の一実施形態における再生装置を有する測定装置の概略図。 本発明の一実施形態における測定装置の概略図。 本発明の一実施形態における帽子型の測定装置の概略図。 本発明の一実施形態における測定装置のハードウェア構成図。 本発明の一実施形態における分析装置のハードウェア構成図。 本発明の一実施形態における測定装置の機能ブロック図。 本発明の一実施形態における分析装置の機能ブロック図。 本発明の一実施形態における受信電波強度又は向きを取得するシーケンスを表す図。 本発明の一実施形態における相対的な位置関係を表すデータを計算する処理フローを表す図。 本発明の一実施形態における分析装置の表示例を表す図。 本発明の一実施形態における分析装置の表示例を表す図。 本発明の一実施形態における測定システムの概略図。 本発明の一実施形態における分析装置の表示例を表す図。 本発明の一実施形態における測定システムの概略図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
1.システムの概要
2.ハードウェア構成
3.機能ブロック
4.電波強度又は向きの取得シーケンス
5.相対的な位置関係を表すデータの計算フロー
6.分析の例
7.システムの変形例
(1.システムの概要)
図1Aは、本発明の一実施形態における測定システム1を表す。測定システム1は、位置を測定する対象である測定対象者A、B、C、Dにそれぞれ付された測定装置100、102、104、106と、測定位置に基づく分析を行う分析装置150を有する。なお、図1Aにおいては、説明を容易にするため、測定対象者A〜D、測定装置100〜106、分析装置150の縮尺を正確に表現していない。
測定装置100、102、104、106は、図1B、1C、1D、1Eに例示されるように、測定対象者A〜Dが身につけやすい形態によって提供される。例えば、図1Bでは、衣服に装着でき、容易に取り外しや持ち運びが可能な、バッジ形式で提供される。また、図1Cの例では、測定対象者の首に装着されるような、ペンダント形式で提供される。また、図1Dの例では、測定対象者の活動を阻害しないよう、衣服又はゼッケンに埋め込まれて提供される。また、図1Eの測定装置は、図1B〜1Dで説明した測定装置が帽子に統合された、帽子型の測定装置の例である。図1Eの帽子の形状は一例であり、図示された形状に限定されない。
測定装置100、102、104、106は、例えばIEEE802.15.4及びZigBee(登録商標)のような無線通信によって互いに通信し、受信電波強度を測定することによって、装置間の距離を求める。受信電波強度と距離との関係は、予め測定され、テーブルとして測定装置に格納されている。そして、他の測定装置との距離を用いて、他の測定装置との相対的な位置関係を求める。ここで、距離情報から位置関係を求めるために、多次元尺度子構成法(multi-dimensional scaling;MDS)を用いることができる。多次元尺度構成法は、複数のノード間の親近性を、二次元又は三次元空間上で表現するために、よく用いられる方法である。測定システム1のそれぞれの測定装置は、取得した他の測定装置への距離から、所定の空間内における互いの位置関係を求める。該位置関係は、例えば座標によって表される。ここで、当該座標は、あくまで測定装置間の距離に基づく関係性に基づいて求められたものであって、絶対的な位置を表すものではない点に留意する。
分析装置150は、上記のように取得された、測定装置100、102、104、106それぞれの相対的な位置関係を表すデータを受信し、その履歴に基づいて、測定対象者A、B、C、Dの行動特性を分析する。分析装置150は、結果を分析して表示できるように、ユーザとの入力インタフェースや表示装置を含む、典型的にはポータブルコンピュータ又はタブレット型PCのような情報端末である。分析装置150は、例えば、図6Aに示されるように、図1Aの測定対象者の位置を視覚的に表示することができる。分析装置150の表示内容の詳細については後述する。このように、データの履歴を分析することで、ある時点における測定対象者の位置関係が把握できるだけでなく、その変化を事後的に観察し、測定対象者同士の関係性を分析することができる。
さらに、それぞれの測定装置は、他の測定装置との位置関係に基づき、予め用意された条件に従って、自ら信号を発する。例えば、図1Bの測定装置100は、LEDランプのような表示装置110を有し、測定装置の位置関係が所定の条件を満たすと、点灯する。所定の条件とは、例えば、半径5m以内に測定対象者が集まった場合等である。同様に、例えば、図1Cの測定装置100は、スピーカのような再生装置120を有し、測定装置の位置関係が所定の条件を満たすと、音声を発する。測定対象者は、このような信号による反応を期待して、次の行動又はコミュニケーションを発し得る。なお、図1Dの測定装置は、表示装置110や再生装置120を有さず、専ら位置関係の測定のみを行う。また、図1Eの測定装置は、図1Bで説明した表示装置と同様の表示装置130が、帽子のつばの部分にも組み込まれている。なお、表示装置の取り付け位置又は個数については任意である。
上記構成により、本発明の一実施形態における測定システム1は、絶対的な位置座標を得るための基準位置を送出する既存のインフラによることなく、測定対象の相対的な位置関係を把握することができる。また、測定装置が、持ち運びが容易で、かつ、測定対象者が身につけやすい形態で提供されるため、特定の場所に依存せず、自由度の高い位置関係の測定が可能である。また、そのような環境において測定された位置情報を用い、測定対象者の行動やコミュニケーションの分析を行うことかできる。また、測定装置そのものが、位置情報に基づいて信号を発することにより、測定対象者に、新たな行動のきっかけを与えることができる。
なお、図1B、1C、1D、1Eでは、上半身に装着する例について例示して説明したが、当該測定装置はそのような用途のみに限定されず、下半身の衣服に装着できるように提供されてもよい。また、携帯電話のような持ち運び可能な携帯端末として提供されてもよく、あるいは時計やヘルメットのように、既存の装着品に統合されて提供されてもよい。また、表示装置110及び再生装置120の数、形状又は位置に特に制限はなく、測定対象者に対して、視覚的、あるいは聴覚的に信号を伝えることができればよい。
(2.ハードウェア構成)
次に、図2A、2Bを用いて、測定システム1に含まれる測定装置100、分析装置150のハードウェア構成について説明する。
図2Aは、本発明の一実施形態における測定装置100のハードウェア構成を表す。通信装置100は、CPU200、RAM202、ROM204、無線通信制御部206、無線通信装置208、加速度検出制御部210、加速度検出器212、表示制御部214、表示装置216、再生制御部218、再生装置220及びバス222を有する。
CPU200は、当該測定装置100の動作制御を行うプログラムを実行する。RAM202は、CPU200のワークエリア等を構成する。ROM204は、CPU200が実行するプログラム、当該測定装置100及び他の測定装置の受信電波強度情報、該受信電波強度情報から求めた距離データ、該距離データから求めた相対的な位置関係を表すデータ等を保存する。無線通信制御部206は、無線通信装置208を介して無線通信処理を実行する。無線通信装置208は、例えばIEEE802.15.4規格に適合する電波を送受信可能なアンテナを含む装置である。加速度検出制御部210は、加速度検出器212を介して、当該測定装置100に働く加速度を検出し、当該測定装置100の向きを求めるために用いられる。加速度検出器212は、例えば2/3軸加速度センサである。表示制御部214は、当該測定装置100で実行される処理に合わせて、表示装置216に表示される内容を制御する。表示装置216は、例えば一つ以上のLEDランプである。再生制御部218は、当該測定装置100で実行される処理に合わせて、再生装置220で再生される内容を制御する。再生装置220は、例えばスピーカである。バス222は、上記装置を電気的に接続する。
上記構成により、本発明の一実施形態における測定装置100は、基準位置を送出する既存のインフラによらず、他の測定装置との相対的な位置関係を測定することができる。また、測定された相対的な位置関係に基づいて、測定対象者に対して、光及び/又は音による信号を送り、行動又はコミュニケーションのきっかけを与えることができる。
なお、無線通信装置208は、IEEE802.11、IEEE802.15.1、IEEE802.15.3a規格等に準ずる無線通信が可能なアンテナを含む装置であってもよい。
また、表示制御部214と表示装置216、再生制御部218と再生装置220は、それぞれ任意の構成要素である。
また、加速度検出制御部210と加速度検出器212は、任意の構成要素である。
また、測定装置100は、角速度検出器及び角速度検出制御部(図示しない)を有してもよい。角速度検出器は、例えばジャイロセンサである。これにより、当該測定装置100の角速度を検出し、向きや動作を正確に測定することが可能となる。
また、測定装置100は、有線通信装置及び有線通信制御部(図示しない)を有してもよい。有線通信装置は、例えばIEEE802.3規格に準ずる有線ネットワークインターフェースを有する装置である。これにより、多量の位置関係を表すデータを、分析装置150等へ高速に送信することが可能となる。
また、測定装置100は、シリアル通信装置及びシリアル通信制御部(図示しない)を有してもよい。シリアル通信装置は、例えばUSB規格又はRS-232C/RS-232D規格に準ずるシリアルインターフェースを含む装置である。これにより、位置関係を表すデータを、分析装置150等へ安定して送信することが可能となる。
図2Bは、本発明の一実施形態における分析装置150のハードウェア構成を表す。分析装置150は、CPU250、RAM252、ROM254、通信制御部256、通信装置258、入力制御部260、入力装置262、表示制御部264、表示装置266及びバス268を有する。
CPU250は、当該分析装置150の動作制御を行うプログラムを実行する。RAM252は、CPU250のワークエリア等を構成する。ROM254は、CPU250が実行するプログラムや、各測定装置100によって取得された、相対的な位置関係を表すデータ等を保存する。通信制御部256は、通信装置258を介して通信処理を実行する。通信装置258は、例えばIEEE802.15.4規格に適合する電波を送受信可能なアンテナを含む装置である。入力制御部260は、ユーザからの入力を受け付ける、タッチパネル、キーボード又はマウス等の入力装置262からの信号を処理する。表示制御部264は、当該分析装置150上で実行される処理に合わせて、表示装置266に表示される内容を制御する。表示装置266は、例えば入力装置262と一体化されたタッチパネルや、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のようなディスプレイである。バス268は、上記装置を電気的に接続する。
上記構成により、本発明の一実施形態における分析装置150は、測定装置100によって取得された位置関係を表すデータの履歴を分析することができる。また、分析されたデータを表示し、測定対象者の行動やコミュニケーションの解析を行うことができる。
なお、通信装置258は、有線又は無線によって通信可能なあらゆる通信装置を含んでもよい。典型的には、例えばIEEE802.3規格に準ずる有線ネットワークインターフェースや、IEEE802.11規格に準ずる無線ネットワークインターフェースを含む装置である。
また、分析装置150は、シリアル通信装置及びシリアル通信制御部(図示しない)を有してもよい。シリアル通信装置は、例えばUSB規格又はRS-232C/RS-232D規格に準ずるシリアルインターフェースを含む装置である。これにより、測定装置100からシリアル通信を用いて位置関係を表すデータを受信することが可能となる。
(3.機能)
次に、図3A、3Bを用いて、測定システム1に含まれる測定装置100と分析装置150の機能ブロックについて説明する。
図3Aは、本発明の一実施形態における測定装置100の機能ブロックを表す。本発明の一実施形態における測定装置100は、記憶手段300、通信手段308、第一の受信電波強度取得手段316、第二の受信電波強度取得手段318、第一の向き取得手段320、第二の向き取得手段322、距離計算手段324、位置関係データ計算手段326、再生手段328、表示手段330及び制御手段332を有する。
記憶手段300は、電波強度−距離テーブル302、距離データ304及び位置関係データ306を有し、後述する受信電波強度や向きの情報を記憶する。
電波強度−距離テーブル302は、二つの測定装置の間の距離を、電波の受信電波強度から求めるために用意されるテーブルである。受信電波強度とは、一般にRSSI(Received Signal Strength Indication)と呼ばれる、受信電波の信号強度の値を用いることができる。電波強度−距離テーブル302には、測定装置100の使用が想定される環境下で、当該測定装置100を用いて実際に測定して取得されたデータが格納されている。電波強度及び距離の単位は任意であるが、例えばdBm及びメートルである。また、電波強度−距離テーブル302は、二つの測定装置の向きによって異なるテーブルが用意され得る。これは、当該測定装置100が、主として測定対象となる人に装着されることから、測定対象の人の向きによって、人体が電波の受信強度に影響を及ぼすためである。そこで、例えば、二つの測定装置の向きに関し、以下のパターンについて予めデータを取得し、テーブルに格納してもよい。
(1)同じである(測定装置の間の電波が一人の人体によって影響を受ける)
(2)向かい合っている(測定装置の間の電波は人体によって影響を受ける)
(3)背中合わせである(測定装置の電波が二人の人体によって影響を受ける)このようなお、パターンは上の3つに限られず、90度単位、あるいは45度単位で、より細かく設定されてもよい。このように、電波強度−距離テーブル302は、測定装置100が用いられる環境ごと、あるいは二つの測定装置の向きの関係ごとに複数用意され得る。
距離データ304は、電波強度−距離テーブル302に基づいて求められた、他の測定装置との距離を表すデータである。当該データは、受信電波強度の変化に応じて、随時更新される。
位置関係データ306は、距離データ304に基づいて求められた、当該測定装置100と他の測定装置との間で形成される、相対的な位置関係を表すデータである。位置関係データ306は、例えば、二次元平面内の座標情報として表され得る。測定装置の間の距離の情報から座標情報を求める方法については後述する。位置関係データ306は、データが取得された時間を含み、履歴情報として保持されてもよい。位置関係データ306は、後に分析装置150に送信され、分析される。
通信手段308は、送信手段310及び受信手段314を有し、他の測定装置又は分析装置150と通信を行う。通信方式として、例えばZigBee(登録商標)やBluetooth(登録商標)、WiFiを用いることができるが、これに限定されない。
送信手段310は、位置関係データ送信手段312を有し、他の測定装置又は分析装置150へデータを送信する。
位置関係データ送信手段312は、記憶手段300に格納された位置関係データ306を分析装置150に送信する。
受信手段314は、他の測定装置又は分析装置150からデータを受信する。
第一の受信電波強度取得手段316は、送信手段310によって無線通信装置208を通じて他の測定装置へ送信された電波の、他の測定装置での受信電波強度を取得する。取得された受信電波強度は、測定装置間の距離を求めるために使用される。他の測定装置での受信電波強度を取得する方法については後述する。
第二の受信電波強度取得手段318は、受信手段314によって無線通信装置208を通じて他の測定装置から受信した電波の、当該測定装置100での受信電波強度を取得する。取得された受信電波強度は、第一の受信電波強度取得手段316によって得られた受信電波強度とともに、測定装置間の距離を求めるために使用される。当該処理は、第一の受信電波強度取得手段316による処理と関連して実行され得る。他の測定装置での受信電波強度を取得する方法については後述する。
第一の向き取得手段320は、加速度検出器212又は図示しない角速度検出器から、当該測定装置100の向き(方位)を取得する。
第二の向き取得手段322は、他の測定装置において、加速度検出器212又は角速度検出器を用いて取得された向き(方位)を、通信手段308を通じて取得する。当該処理は、第一の受信電波強度取得手段316による処理と関連して実行され得る。
距離計算手段324は、二つの測定装置に関する受信電波強度と向きの情報から、二つの測定装置の間の距離を求める。当該距離は、第一の受信電波強度取得手段316と第二の受信電波強度取得手段318から得た受信電波強度と、第一の向き取得手段320と第二の向き取得手段322から得た向きとに基づき、電波強度−距離テーブル302を参照して求める。ここで、二つの受信電波強度を用いるのは、受信電波強度がマルチパスや干渉によって変動する可能性があるため、それらの影響を極力小さくして距離を算出するためである。距離計算手段324は、二つの受信電波強度と向きとの関係から二つの距離の求め、両者の差が所定の値の範囲内であれば、二つの距離の平均値を、測定装置の間の距離とする。両者の差が所定の値より大きければ、第一の受信電波強度取得手段316に由来する距離を、測定装置の間の距離とし得る。あるいは、二つの距離のうち、小さな値を、測定装置の間の距離としてもよい。これは、マルチパスの影響の影響を最小限にするためである。このようにして求められた測定装置の間の距離は、距離データ304として記憶される。当該計算は、通信手段308を通じて電波を送受信可能な全ての他の測定装置に対して行われ得る。
位置関係データ計算手段326は、距離計算手段324によって求められた他の測定装置との距離に基づいて、位置関係を表すデータを計算によって求める。該計算には、多次元尺度構成法を用いることができ、これによって、空間内における各測定装置の相対的な位置関係を表すデータ(座標)が得られる。本発明における一実施形態では、特に、非計量多次元尺度構成法を用いて、距離データ304における他の測定装置とのそれぞれの距離から、二次元平面内の座標を求める。非計量多次元尺度構成法により、誤差を含み得る受信電波強度から求められた距離が、距離の公理を満たさない場合であっても、妥当な座標を得ることができる。得られた座標は、位置関係データ306に格納される。
再生手段328は、測定装置が形成する位置関係が所定の条件を満たす場合に、再生装置220を通じて所定の音声を再生する。所定の条件は、記憶手段300に予め格納されており、例えば半径5メートル以内に3つ以上の測定装置が存在すれば、ビープ音を再生する。所定のパターンの他の例として、(1)ある測定装置が、他の測定装置から離れた位置に一定時間以上存在する場合、(2)所定の範囲に存在する測定装置の一つが、該所定の範囲から逸脱した場合、(3)ある測定装置の位置の移動の頻度が一定割合以下である場合、(4)複数の測定装置が形成する陣形(フォーメーション)が崩れた場合、等があるが、これに限定されない。また、所定の音声の例として、メロディや予め録音された声、音声合成による声等があるが、これに限定されない。
表示手段330は、測定装置が形成する位置関係が所定の条件を満たす場合に、表示装置220を通じて所定の表示を行う。所定の条件は、再生手段328で記載したのと同様である。所定の表示は、一般的にはLEDランプを利用した発光信号であり、色、発光パターン、発光するLEDの数等のバリエーションを有し得る。また、所定の表示は、液晶ディスプレイ等を利用して、より多彩な表示を行ってもよい。
制御手段332は、当該測定装置100における上述した手段の実行を制御する。
上記構成により、本発明の一実施形態における測定装置100は、他の測定装置との通信に用いる電波の受信電波強度から距離を求め、互いの位置に関する座標情報を得ることができる。また、相対的な位置関係に応じた、音声又は光信号の提示により、測定対象者の行動又はコミュニケーションの促進又は改善のきっかけを与えることができる。
なお、上の実施形態においては、受信電波強度から距離を求めるために、予め作成された電波強度−距離テーブル302を用いたが、測定装置100が用いられる環境の電波特性をモデル化した式に基づき、演算によって距離を求めてもよい。これにより、事前にテーブルを作成する必要がなくなる。
また、位置関係データ306は、三次元空間における座標情報であってもよい。これにより、高さを考慮した相対的位置関係を測定することが可能となる。
また、位置関係データ306は、随時外部の分析装置150に送信され続けてもよい。その場合には、当該測定装置100の中に履歴情報を有する必要がなくなる。
図3Bは、本発明の一実施形態における分析装置150の機能ブロックを表す。本発明の一実施形態における分析装置150は、記憶手段350、通信手段354、分析手段362、表示手段364及び制御手段366を有する。
記憶手段350は、位置関係データ352を有し、分析装置150で用いられるデータを記憶する。
位置関係データ352は、各測定装置から送信された、時系列の位置関係データ306である。
通信手段354は、送信手段356及び受信手段358を有し、測定装置との通信を行う。当該通信は、有線又は無線による、あらゆる通信手段によって行われ得る。
送信手段356は、測定装置へデータを送信する。
受信手段358は、位置関係データ受信手段360を有し、測定装置からデータを受信する。
位置関係データ受信手段360は、測定装置から位置関係データ306を受信する。
分析手段362は、測定装置の相対的な位置関係の変化を表す、位置関係データ352に基づき、測定装置の付された測定対象者の行動やコミュニケーションの傾向について分析する。分析の方法は、その目的に応じて、大きく以下のものに分類される。
(1)測定対象者の行動又はコミュニケーションの分析
(2)測定対象者の位置関係の変化の監視又はその事後的な確認
(1)においては、例えば、複数の測定対象者(測定装置)が近い位置関係(例えば半径数メートル)を長い時間(例えば、数十秒以上)保持した場合には、互いに親密なコミュニケーションを行ったものとみなし、その回数や時間を記録する。そして、測定対象者ごとに前記記録を集計することで、どの測定対象者が親しい間柄であるか、あるいは孤立しがちな測定対象者がいないか等の分析を行う。また、(2)においては、分析装置150が、位置情報を表すデータを測定装置から随時受信して、その変化を分析装置150上でリアルタイムに表示することにより、測定対象者の位置関係の変化を追跡する。あるいは、蓄積された位置関係を表すデータに基づいて、その推移を事後的に確認する。
表示手段364は、分析手段362で分析した結果を、表示装置266上に表示す。
制御手段366は、当該分析装置150における上述した手段の実行を制御する。
上記構成により、本発明の一実施形態における分析装置150は、複数の測定装置から取得した相対的な位置関係を表すデータの履歴を元に、測定対象者間の行動特性やコミュニケーションを分析することができる。
(4.電波強度又は向きの取得シーケンス)
図4は、本発明の一実施形態において、測定装置が受信電波強度と向きの情報を取得するためのシーケンスを表す。当該処理により、各測定装置は、他の測定装置の間の受信電波強度と、向きの情報を取得する。図4は、図1Aに示した通信システム1に含まれる測定装置100、102、104、106を例として説明する。当該実施形態においては、IEEE802.15.4及びZigBee(登録商標)を用いて通信する例について説明するが、当該通信シーケンスは、特定の通信方式によらず用いることができる。当該実施形態においては、まず、測定装置100がZigBee(登録商標)コーディネータ(コーディネータ又は親ノード)となり、測定装置102、104、106との間でネットワークを構成するものとする。
最初に、測定装置100の第一の受信電波強度取得手段316及び第二の向き取得手段322は、測定装置102における受信電波強度及び向きを取得するために、測定装置102に対して通信を行う(ステップS400)。これを受信した測定装置102は、該通信における受信電波強度及び測定装置102の向きを取得し(ステップS402)、これらの情報を測定装置100に送信する(ステップS404)。次に、測定装置100の第二の受信電波強度取得手段318及び第一の向き取得手段320は、測定装置100における受信電波強度及び測定装置100の向きを取得する(ステップS406)。
その後、同様の処理を、測定装置102(ステップS410〜S416)、測定装置104(ステップS420〜S426)に対しても繰り返す。
次に、当該実施形態においては、測定装置102がコーディネータとなり、測定装置100が行った処理と同様に、電波強度と向きを取得する(ステップS430〜ステップS456)。その後、同様に、順次、他の測定装置がコーディネータとなり、電波強度と向きを取得する。全ての測定装置がコーディネータとなった後は、再び測定装置100がコーディネータとなり、さらに処理を繰り返す。なお、コーディネータとなる測定装置の順序は任意であり、例えば、予め定められた順序に従って定められてもよい。あるいは、電波強度やバッテリの残量のような、所定の状況に応じて動的に定められてもよい。あるいは、所定の測定装置が、常にコーディネータとして機能してもよい。
以上の処理により、複数の測定装置は、時間と共に変化する、他の測定装置との間の受信電波強度と向きの情報を随時取得することができる。測定装置は、更新される受信電波強度と向きに基づいて、他の測定装置との間の距離を求め、互いの相対的な位置関係を表すデータを随時更新することができる。
なお、夫々の測定装置が保持する受信電波強度と向きの情報は、各測定装置間でなされる通信に含まれて送信されてもよい。これにより、前記情報を受信した測定装置は、前記情報に基づいて、距離及び相対的な位置関係を表すデータを計算することができる。
また、測定装置の位置関係によっては、当初ネットワークに参加していた測定装置に対して、通信が不可能になる場合がある。このような場合には、当該測定装置に係る情報は一時的に用いないか、古いデータを参照するか、他の測定装置から取得したデータを利用してもよい。
(5.相対的な位置関係を表すデータの計算フロー)
図5は、本発明の一実施形態における、測定装置の間の相対的な位置関係を表すデータを計算により取得するための処理フローを表す。当該処理により、図4で示された測定装置の受信電波強度と向きの情報に基づいて、各測定装置間の距離と、相対的な位置関係を求める。なお、当該処理が実行されるタイミングは任意である。例えば、図4において、他の測定装置の受信電波強度と向きの情報が取得された段階である、ステップS426又はステップS456の後に実行されてもよい。あるいは、図4の処理が複数回繰り返された後であって、既に他の測定装置の情報を有している場合には、その一部が更新される段階である、ステップS406、S416、S436、S446等において、その都度実行されてもよい。あるいは、他の測定装置からの通信に、他の測定装置の受信電波強度と向きの情報が含まれている場合には、それを受信したタイミングである、ステップS402、S412、S422等において、実行されてもよい。ここで、当該処理フローは、図1A及び図4で用いた測定システム1に基づいて説明されるが、測定装置の数や位置関係において、この例に限られない。
当該処理は、ステップS500から開始する。
ステップS502において、測定装置100は、図4のステップS400〜404、S410〜414、S420〜424の処理によって取得した受信電波強度(第一の受信電波強度)を用いて、他の測定装置に対する距離(第一の距離)を算出する。この時、上述したように、例えば、互いの向きの情報を用い、予め用意された電波強度−距離テーブル302を参照して、距離を求める。
ステップS504において、測定装置100は、図4のステップS404〜S406、S414〜S416、S424〜S426の処理によって取得した受信電波強度(第二の受信電波強度)を用いて、他の測定装置に対する距離(第二の距離)を算出する。距離を求める方法については上述した通りである。
ステップS506において、測定装置100は、第一の距離と第二の距離の差が所定の値より大きいかどうかを判定する。ここで、所定の値は、測定システム1が対象とする測定環境に依存して定めることができ、二つの距離の乖離が大きく、信頼性が低いものとみなせるような値に設定される。例えば、半径10mの範囲を測定対象とする測定システム1において、所定の値を5mと定めることができる。第一の距離と第二の距離の差が所定の値より大きい場合にはステップS512へ進む。第一の距離と第二の距離の差が所定の値以下である場合にはステップS508へ進む。
ステップS508において、測定装置100は、第一の距離と第二の距離の平均を算出する。
ステップS510において、測定装置100は、前記平均を、他の測定装置との間の距離データ304として記憶する。
一方、ステップS512において、測定装置100は、第一の距離を、他の測定装置との間の距離データ304として記憶する。あるいは、測定装置100は、第一の距離と第二の距離との小さいほうの距離を、距離データ304として記憶する。いずれの方法を用いるかは、測定環境に応じて任意に決定できる。前者においては、処理を単純化することができ、後者においては、マルチパスによる影響を小さくすることができる。
ステップS514において、測定装置100は、全ての他の測定装置に対して処理したかどうか判定する。全ての測定装置に対して処理が終わった場合には、ステップS514へと進む。全ての測定装置に対して処理が終わっていない場合には、ステップS502へと戻り、他の測定装置との距離を求める。ここで、特定の測定装置に関して、受信電波強度が取得できない等の理由によって、距離が求められない場合があり得る。このような場合には、一時的にその測定装置との距離は求めず、処理が終わったものとして、次のステップに進む。
ステップS516において、測定装置100は、上述したように、MDSを用い、利用可能な距離データ304に基づいて、全ての他の測定装置との相対的な位置関係を表す座標データを計算する。
ステップS518において、測定装置100は、ステップS516で求めた座標データを位置関係データ306として格納する。
以上の処理により、ある時点における、測定装置間の距離データに基づいて、各測定装置の座標データを求めることができる。これにより、外部のインフラから提供される基準位置を示す信号によることなく、測定装置間の相対的な位置関係を把握することが可能となる。
なお、測定装置が保持する座標データは、図4において説明したように、受信電波強度と向きの情報とともに各測定装置間の通信に含まれ、送受信されてもよい。これにより、一つの測定装置で求めた座標データを、全ての測定装置で共有することができる。
(6.分析の例)
次に、図6A、6Bを用いて、図1Aに示した測定システム1を用いて測定した相対的な位置関係(座標データ)に基づいた、分析装置150における分析の例について説明する。
図6Aは、本発明の一実施形態における分析装置150の表示例を表す。図6Aの表示例は、図1Aで示される例と対応しており、ある時点における、測定装置100〜106の位置関係、すなわち、測定対象者A〜Dの位置関係を表示する例である。図6Aには、各測定対象者を表す4つのマークと、ある時点を指定するためのスライダと、ある時点を表す時刻が表示されている。この例では、ユーザは、下のスライダを操作すると、対応する時点における測定対象者の位置関係が連続的に表示される。位置関係を表す縮尺は、各測定対象者(測定装置)の座標の分布する範囲に応じて自動的に調整されてもよいし、固定されてもよい。該縮尺は、ユーザの操作によって自由に変更することができる。ユーザは、このように、時系列に沿って測定対象者の位置関係の推移を確認することで、分析対象者の行動特性を視覚的に把握することができる。なお、図6Aの表示例は一例であり、時系列とともに変化する、測定対象者の位置関係(座標)を視覚的に確認するためのあらゆる形態をとり得る。
図6Bは、本発明の一実施形態における分析装置150の別の表示例を表す。図6Bの表示例は、図1A、図6Aで示される例と対応している。図6Bは、縦軸が時間軸を表しており、各測定対象者を表す4つの線と、グループを形成した二人以上の測定対象者に共通して付される、前記縦の線上の帯が表示されている。グループを形成したかどうかは、例えば、複数の測定装置が所定の範囲内に一定時間以上存在したかどうかを判定することによって判定することができる。この例では、測定対象者AとBがグループを形成しており、そこへCが加わり、その後グループが解散したことがわかる。さらに、測定対象者Dがいかなるグループをも構成していないこともわかる。なお、図6Bの表示例においては、一部の時間帯のみを抽出して表示しているが、実際には、全測定範囲か、あるいはユーザが指定した任意の範囲を表示することができる。また、図6Bの表示例においては、グループを形成したかどうかを帯で表示しているが、例えば測定対象者Aの項目において、「11:45−12:20 測定対象者Bと接触」、「12:20−12:15 測定対象者BとCと接触」のように、文字情報で表示してもよい。
(7.システムの変形例)
次に、図7A、7B、図8を用いて、図1Aの例とは異なる測定システム7の実施例について説明する。
図7Aは、本発明の一実施形態における測定システム7の概略図を表す。測定システム7は、測定システム1と対応する、測定対象者A、B、Cそれぞれに付される測定装置100、102、104と、測定対象物であるボールに付される測定装置108を有する。測定システム7の測定装置は、測定システム1に関して説明した方法と同様に、それぞれが他の測定装置との位置関係を知ることができる。したがって、ボールに一定時間触れていない(測定装置108が一定範囲内に存在していない)測定対象者Bの測定装置102の表示装置を点灯させ、測定対象者A、Cの注意を引くことができる。このように、本発明の一実施形態における測定装置を用いて、測定対象者の行動やコミュニケーションを促すきっかけを与えることができる。なお、図7Aの例において、測定装置102の表示装置を点灯させる代わりに、再生装置から音声を再生してもよい。あるいは、表示装置による点灯と、再生装置による再生とを組み合わせてもよい。
図7Bは、図7Aにおける測定システム7において測定された位置関係データに基づいた、分析装置150による分析の例を表している。図7Bは、分析装置150が図7Aの測定装置から受信した位置関係データに基づいて、測定装置100〜108の位置関係、すなわち測定対象者A、B、Cの間のボールのやりとりを表したものである。これは、ボールに係る測定装置108と、測定対象者との位置が近接した場合に、該測定対象者がボールを保持したものとみなすことによってなされる。図7Bにおいて、測定対象者Bの項目における三角のマークは、測定装置102の表示装置が点灯したことを表している。これにより、分析装置150のユーザは、測定装置102の点灯が、測定対象者の行動又はコミュニケーションに与えた作用について評価することができる。
図8Bは、本発明の一実施形態における測定システム8の概略図を表す。測定システム8は、測定システム1と対応する、測定対象者A〜Dそれぞれに付される測定装置100〜106を有する。この例では、所定の範囲内に、3つ以上の測定装置(すなわち、3人以上の測定対象者)が存在する(集まっている)場合に、表示装置が点灯するよう、予め構成されている。図8においては、測定対象者A〜Cの測定装置100〜104が点灯している。このような構成とすることで、測定対象者Dに、表示装置を点灯させたいという動機を与えることができる。また、測定対象者A〜Cに対しても、測定対象者Dの表示装置を点灯させたいという動機を与えることができる。このように、当該測定システム8によって、測定対象者の行動又はコミュニケーションを促進することができる。なお、図8の例において、表示装置を点灯させる代わりに、再生装置から音声を再生してもよい。あるいは、表示装置による点灯と、再生装置による再生とを組み合わせてもよい。
1、7、8 測定システム
100、102、104、106、108 測定装置
150 分析装置
300 記憶手段
302 電波強度−距離テーブル
304 距離データ
306 位置関係データ
308 通信手段
310 送信手段
312 位置関係データ送信手段
314 受信手段
316 第一の受信電波強度取得手段
318 第二の受信電波強度取得手段
320 第一の向き取得手段
322 第二の向き取得手段
324 距離計算手段
326 位置関係データ計算手段
328 再生手段
330 表示手段
332 制御手段
350 記憶手段
352 位置関係データ
354 通信手段
356 送信手段
358 受信手段
360 位置関係データ受信手段
362 分析手段
364 表示手段
366 制御手段
特開2010−191882号公報 特開2006−318247号公報 特開2009−259049号公報

Claims (8)

  1. 端末間での無線通信機能により相互に位置関係を測定する複数の測定装置と、該測定装置の前記位置関係を分析する分析装置とを有する測定システムであって、
    前記測定装置は、
    当該測定装置から送信された電波の、他の測定装置における第一の受信電波強度を取得する第一の受信電波強度取得手段と、
    前記他の測定装置から送信された電波の、当該測定装置における第二の受信電波強度を取得する第二の受信電波強度取得手段と、
    受信電波強度に基づいて当該測定装置と前記他の測定装置との間の距離を計算する距離計算手段と、
    前記第一の受信電波強度及び前記第二の受信電波強度に基づいて計算された、第一の距離及び第二の距離に基づいて、当該測定装置と前記他の測定装置の相対的な位置関係を表すデータを計算する位置関係データ計算手段と、
    計算された前記データを前記分析装置へ送信する位置関係データ送信手段と、
    を有し、
    前記分析装置は、
    前記データを受信する位置関係データ受信手段と、
    受信された前記データの履歴から、前記測定装置の夫々が形成する相対的な位置関係の傾向を分析する分析手段と、
    前記分析の結果を表示する表示手段と、
    を有し、
    前記分析手段は、前記データにおける、ある測定装置が他の測定装置から離れた位置に一定時間以上存在するか否か、所定の範囲に存在する測定装置のひとつが該所定の範囲から逸脱したか否か、ある測定装置の位置の移動の頻度が一定割合以下であるか否か、及び、複数の測定装置が形成するフォーメーションが崩れたか否か、の少なくともひとつの条件が満たされる場合に、前記測定装置に、前記複数の測定装置をそれぞれ有する測定対象者間のコミュニケーションの促進または改善のきっかけを与える出力を行わせる
    ことを特徴とする測定システム。
  2. 前記測定装置は、
    当該測定装置の向きを取得する第一の向き取得手段と、
    前記他の測定装置の向きを取得する第二の向き取得手段と、
    を有し、
    前記距離計算手段は、当該測定装置の向きと前記他の測定装置の向きとの関係をさらに用いて前記距離を計算する、
    請求項1に記載の測定システム。
  3. 前記距離計算手段は、前記第一の距離と前記第二の距離との平均を、当該測定装置と前記他の測定装置との間の距離とする、
    請求項1又は2に記載の測定システム。
  4. 前記距離計算手段は、前記第一の距離と前記第二の距離との差が所定の値より大きい場合には、前記第一の距離を当該測定装置と前記他の測定装置との間の距離とする、
    請求項1乃至3何れか一項に記載の測定システム。
  5. 前記距離計算手段は、前記第一の距離と前記第二の距離との差が所定の値より大きい場合には、前記第一の距離と前記第二の距離のうち、小さい方の距離を、当該測定装置と前記他の測定装置との間の距離とする、
    請求項1乃至3何れか一項に記載の測定システム。
  6. 前記測定装置は、
    前記相対的な位置関係に応じて光による所定の信号を表示する表示手段
    を有する、請求項1乃至5何れか一項に記載の測定システム。
  7. 前記測定装置は、
    前記相対的な位置関係に応じて音による所定の信号を再生する再生手段
    を有する、請求項1乃至6何れか一項に記載の測定システム。
  8. 端末間での無線通信機能により複数の測定装置間で相互に位置関係を測定する測定方法であって、
    測定装置の一から送信された電波の、該測定装置と異なる他の測定装置における第一の受信電波強度を取得する第一の受信電波強度取得段階と、
    前記他の測定装置から送信された電波の、前記測定装置の一における第二の受信電波強度を取得する第二の受信電波強度取得段階と、
    受信電波強度に基づいて前記測定装置の一と前記他の測定装置との間の距離を計算する距離計算段階と、
    前記第一の受信電波強度及び前記第二の受信電波強度に基づいて計算された、第一の距離及び第二の距離に基づいて、前記測定装置の一と前記他の測定装置の相対的な位置関係を表すデータを計算する位置関係データ計算段階と、
    前記測定装置の一が、計算された前記データを分析装置へ送信する位置関係データ送信段階と、
    前記分析装置が、前記データを受信する位置関係データ受信段階と、
    前記分析装置が、受信された前記データの履歴から、前記測定装置の夫々が形成する相対的な位置関係の傾向を分析する分析段階と、
    前記分析装置が、前記分析の結果を表示する表示段階と、
    を有し、
    前記データにおける、ある測定装置が他の測定装置から離れた位置に一定時間以上存在するか否か、所定の範囲に存在する測定装置のひとつが該所定の範囲から逸脱したか否か、ある測定装置の位置の移動の頻度が一定割合以下であるか否か、及び、複数の測定装置が形成するフォーメーションが崩れたか否か、の少なくともひとつの条件が満たされた場合に、前記測定装置に前記複数の測定装置をそれぞれ有する測定対象者間のコミュニケーションの促進又は改善のきっかけを与える出力を行わせる
    ことを特徴とする測定方法。

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