JP6122141B2 - 無線lanシステムのスロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ方法及び装置 - Google Patents

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Description

以下の説明は、無線通信システムに関し、特に、無線LANシステムのスロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ方法及び装置に関する。
近年、情報通信技術の発展に伴って様々な無線通信技術が開発されている。その中でも無線LAN(WLAN)は、無線周波数技術に基づいて個人携帯用情報端末機(Personal Digital Assistant;PDA)、ラップトップコンピュータ、携帯用マルチメディアプレーヤー(Portable Multimedia Player;PMP)などのような携帯用端末機を用いて家庭、企業又は特定サービス提供地域において無線でインターネットにアクセスできるようにする技術である。
無線LANで脆弱点とされてきた通信速度の限界を克服するために、最近の技術標準では、ネットワークの速度と信頼性を増大させるとともに無線ネットワークの運営距離を拡張したシステムを導入している。例えば、IEEE 802.11nでは、データ処理速度が最大540Mbps以上である高処理率(High Throughput;HT)を支援し、送信エラーを最小化し、データ速度を最適化するために送信端及び受信端の両方に多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術の適用が導入された。
次世代通信技術としてM2M(Machine−to−Machine)通信技術が議論されている。IEEE 802.11 WLANシステムでもM2M通信を支援するための技術標準がIEEE 802.11ahとして開発されている。M2M通信では、数多くの機器が存在する環境でたまに少量のデータを低速で通信するシナリオを考慮することができる。
また、このような無線LANシステムでは機器が競合ベース(contention based)でチャネル(又は、媒体(medium))にアクセスすることができる。
本発明では、無線LANシステムにおいて特定機器のみのチャネルアクセスが許容される区間(例えば、RAW(Restricted Access Window))が設定される場合に、ネットワークリソース利用効率性及び公平性(fairness)を向上させる新しい競合ベースチャネルアクセス方案を提供することを目的とする。
本発明で遂げようとする技術的課題は以上に言及した技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以降の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
上記の技術的課題を解決するために、本発明の一実施例に係る、無線LANシステムにおいてステーション(STA)がチャネルアクセスを行う方法は、アクセスポイント(AP)から前記STAに関するRAW(Restricted Access Window)設定情報を受信するステップと、前記RAW内でチャネルアクセスのために第2バックオフ機能状態(backoff function state)を用いてバックオフ過程を行うステップと、前記RAWが終了すると、第1バックオフ機能状態を用いてバックオフ過程を行うステップとを有することができる。前記STAは、前記RAW外で用いられる前記第1バックオフ機能状態と前記RAW内で用いられる前記第2バックオフ機能状態とを含む複数個のバックオフ機能状態を維持する(maintain)ことができる。
上記の技術的課題を解決するために、本発明の他の実施例に係る、無線LANシステムにおいてチャネルアクセスを行うステーション(STA)装置は、送受信器と、プロセッサと、メモリとを備えることができる。前記プロセッサは、アクセスポイント(AP)から前記STA装置に関するRAW(Restricted Access Window)設定情報を前記送受信器を用いて受信し、前記RAW内でチャネルアクセスのために第2バックオフ機能状態(backoff function state)を用いてバックオフ過程を行い、前記RAWが終了すると、第1バックオフ機能状態を用いてバックオフ過程を行うように設定されてもよい。前記メモリは、前記RAW外で用いられる前記第1バックオフ機能状態と前記RAW内で用いられる前記第2バックオフ機能状態とを含む複数個のバックオフ機能状態を維持することができる。
上記の本発明に係る実施例において以下の事項を共通に適用することができる。
前記RAW以前に実行中のバックオフ過程が存在する場合、前記RAWの開始で、前記RAW以前に実行中のバックオフ過程を保留する(suspend)ことができる。
前記RAWの開始で、前記RAW以前に実行中のバックオフ過程に対する前記バックオフ機能状態は前記第1バックオフ機能状態として保存する(store)ことができる。
前記RAWの終了で、前記保存された第1バックオフ機能状態を復元(restore)し、前記RAW以前に実行中だったバックオフ過程を再開する(resume)ことができる。
前記第1バックオフ機能状態が保存されていないと、前記RAWが終了する場合に行われるバックオフ過程を新しいバックオフ過程として行うことができる。
前記RAW設定情報によってクロススロット境界が許容されない場合、前記RAW内で前記STAに割り当てられた一つ以上のスロット内でのみバックオフカウントダウンを行うことができる。
前記RAW設定情報によってクロススロット境界が許容される場合、前記RAW内で前記STAに割り当てられたスロット後にバックオフカウントダウンを行うことができる。
前記バックオフ過程は、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)に基づいて行うことができる。
発明について前述した一般的な説明と後述する詳細な説明は、例示的なものであり、請求項に記載の発明に関する更なる説明のためのものである。
本発明によれば、無線LANシステムにおいて特定機器のみのチャネルアクセスが許容される区間(例えば、RAW(Restricted Access Window))が設定される場合に、ネットワークリソース利用効率性及び公平性(fairness)を向上させる新しい競合ベースチャネルアクセス方法及び装置を提供することができる。
本発明で得られる効果は以上に言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、以降の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明らかになるであろう。
本明細書に添付される図面は、本発明に関する理解を提供するためのもので、本発明の様々な実施の形態を示し、明細書の記載と共に本発明の原理を説明するためのものである。
本発明を適用できるIEEE 802.11システムの例示的な構造を示す図である。 本発明を適用できるIEEE 802.11システムの他の例示的な構造を示す図である。 本発明を適用できるIEEE 802.11システムの更に他の例示的な構造を示す図である。 無線LANシステムの例示的な構造を示す図である。 無線LANシステムにおけるリンクセットアップ過程を説明するための図である。 バックオフ過程を説明するための図である。 隠されたノード及び露出されたノードを説明するための図である。 RTSとCTSを説明するための図である。 電力管理動作を説明するための図である。 TIMを受信したSTAの動作を詳しく説明するための図である。 TIMを受信したSTAの動作を詳しく説明するための図である。 TIMを受信したSTAの動作を詳しく説明するための図である。 グループベースAIDについて説明するための図である。 IEEE 802.11システムで用いられるフレーム構造の一例を説明するための図である。 既存のTIMベースチャネルアクセス方式を説明するための図である。 スロットベースチャネルアクセス方式の基本的な概念を説明するための図である。 RPS IEの例示的なフォーマットを示す図である。 本発明の一例によるRAWの構成を説明するための図である。 本発明に係るスロットベースチャネルアクセスの一例を説明するための図である。 本発明に係るスロットベースチャネルアクセスの他の例を説明するための図である。 スロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の例示を説明するための図である。 本発明に係るスロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の一例を説明するための図である。 スロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の他の例を説明するための図である。 本発明に係るスロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の他の例を説明するための図である。 本発明に係るスロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の更に他の例を説明するための図である。 本発明に係るチャネルアクセス方法を説明するための図である。 本発明の一実施例に係る無線装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明に係る好適な実施の形態を添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのもので、本発明の唯一の実施の形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、このような具体的な細部事項なしにも本発明が実施され得るということが当業者には理解される。
以下の実施例は、本発明の構成要素と特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、特別の言及がない限り、選択的なものと考慮することができる。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合していない形態で実施されてもよく、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられてもよい。
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されるものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更してもよい。
場合によって、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示されることもある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
本発明の実施例は、無線アクセスシステムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE−A(LTE−Advanced)システム、並びに3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書によって裏付けることができる。すなわち、本発明の実施例において、本発明の技術的思想を明確にするために説明を省いた段階又は部分は、上記の文書によって裏付けることができる。また、本文書で開示している用語はいずれも上記の標準文書によって説明することができる。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような様々な無線アクセスシステムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。明確性のために、以下では3GPP LTE及び3GPP LTE−Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
WLANシステムの構造
図1は、本発明を適用できるIEEE 802.11システムの例示的な構造を示す図である。
IEEE 802.11構造は複数個の構成要素を含むことができ、それら構成要素の相互作用によって上位層に対してトランスペアレントなSTA移動性を支援するWLANを提供することができる。基本サービスセット(Basic Service Set;BSS)はIEEE 802.11 LANにおける基本的な構成ブロックに該当し得る。図1では、2個のBSS(BSS1及びBSS2)が存在し、それぞれのBSSのメンバーとして2個のSTAが含まれること(STA1及びSTA2はBSS1に含まれ、STA3及びSTA4はBSS2に含まれる)を例示的に示している。図1で、BSSを示す楕円は、当該BSSに含まれたSTAが通信を維持するカバレッジ領域を示すものと理解してもよい。この領域をBSA(Basic Service Area)と称することができる。STAがBSAの外へ移動すると、当該BSA内の他のSTAと直接通信できなくなる。
IEEE 802.11 LANにおいて最も基本的なタイプのBSSは、独立したBSS(Independent BSS;IBSS)である。例えば、IBSSは、2個のSTAだけで構成された最小の形態を有することができる。また、最も単純な形態であるとともに他の構成要素が省略されている図1のBSS(BSS1又はBSS2)がIBSSの代表的な例示に該当する。このような構成は、STA同士が直接通信できる場合に可能である。また、このような形態のLANは、あらかじめ計画して構成されるものではなく、LANが必要な場合に構成され、これをアド−ホック(ad−hoc)ネットワークと呼ぶこともできる。
STAがついたり消えたりすること、STAがBSS領域に/から入ったり出たりすることなどによって、BSSにおいてSTAのメンバーシップが動的に変更することがある。BSSのメンバーになるためには、STAは同期化過程を用いてBSSにジョインすればよい。BSS基盤構造の全てのサービスにアクセスするためには、STAはBSSに連携されなければならない。このような連携(association)は動的に設定され、分配システムサービス(Distribution System Service;DSS)の利用を含んでもよい。
図2は、本発明を適用できるIEEE 802.11システムの他の例示的な構造を示す図である。図2は、図1の構造において、分配システム(Distribution System;DS)、分配システム媒体(Distribution System Medium;DSM)、アクセスポイント(Access Point;AP)などの構成要素が追加された形態である。
LANにおいて直接的なステーション−対−ステーションの距離はPHYの性能によって制限されることがある。このような距離の限界が充分な場合もあれば、より遠い距離のステーション間の通信が必要な場合もある。拡張されたカバレッジを支援するために分配システム(DS)を構成することができる。
DSは、BSS同士が相互接続される構造を意味する。具体的に、図1のようにBSSが独立して存在する代わりに、複数個のBSSで構成されたネットワークの拡張された形態の構成要素としてBSSが存在してもよい。
DSは論理的な概念であり、分配システム媒体(DSM)の特性によって特定することができる。これと関連して、IEEE 802.11標準では無線媒体(Wireless Medium;WM)と分配システム媒体(DSM)とを論理的に区別している。それぞれの論理的媒体は互いに異なる目的のために使用され、互いに異なる構成要素によって使用される。IEEE 802.11標準の定義では、このような媒体を互いに同一なものとも、互いに異なるものとも制限しない。このように複数個の媒体が論理的に互いに異なるという点で、IEEE 802.11 LAN構造(DS構造又は他のネットワーク構造)の柔軟性を説明することができる。すなわち、IEEE 802.11 LAN構造は様々に具現することができ、それぞれの具現例の物理的な特性によって独立的に当該LAN構造を特定することができる。
DSは複数個のBSSのシームレス(seamless)な統合を提供し、あて先へのアドレスを扱うために必要な論理的サービスを提供することによって移動機器を支援することができる。
APとは、連携されているSTAに対してWMを介してDSへのアクセスを可能にし、且つSTA機能性を有するエンティティ(entity)を意味する。APを介してBSS及びDS間のデータ移動が行われてもよい。例えば、図2に示すSTA2及びSTA3は、STAの機能性を有するとともに、連携されているSTA(STA1及びSTA4)をDSにアクセスさせる機能を持つ。また、いかなるAPも基本的にSTAに該当するため、APはいずれもアドレス可能なエンティティである。WM上での通信のためにAPによって用いられるアドレスとDSM上での通信のためにAPによって用いられるアドレスは必ずしも同一である必要はない。
APに連携されているSTAのいずれか一つから当該APのSTAアドレスに送信されるデータは、常に非制御ポート(uncontrolled port)で受信され、IEEE 802.1Xポートアクセスエンティティによって処理されてもよい。また、制御ポート(controlled port)が認証されると、送信データ(又は、フレーム)はDSに伝達されてもよい。
図3は、本発明を適用できるIEEE 802.11システムのさらに他の例示的な構造を示す図である。図3では、図2の構造にさらに広いカバレッジを提供するための拡張されたサービスセット(Extended Service Set;ESS)を概念的に示す。
任意の(arbitrary)大きさ及び複雑度を有する無線ネットワークがDS及びBSSで構成されてもよい。IEEE 802.11システムではこのような方式のネットワークをESSネットワークと称する。ESSは、一つのDSに接続されたBSSの集合に該当し得る。しかし、ESSはDSを含まない。ESSネットワークはLLC(Logical Link Control)層でIBSSネットワークとして見える点が特徴である。ESSに含まれるSTAは互いに通信することができ、移動STAはLLCにトランスペアレントに一つのBSSから他のBSSに(同一ESS内で)移動することができる。
IEEE 802.11では、図3におけるBSSの相対的な物理的位置について何ら仮定しておらず、次のようないずれの形態も可能である。BSSは部分的に重なってもよく、これは、連続したカバレッジを提供するために一般に利用される形態である。また、BSSは物理的に接続していなくてもよく、論理的にはBSS同士間の距離に制限はない。また、BSS同士は物理的に同一位置に位置してもよく、これはリダンダンシーを提供するために用いることができる。また、一つ(又は、一つ以上の)IBSS又はESSネットワークが一つ(又は一つ以上の)ESSネットワークとして同一空間に物理的に存在してもよい。これは、ESSネットワークが存在する位置にアド−ホックネットワークが動作する場合、互いに異なる機関(organizations)によって物理的に重なるIEEE 802.11ネットワークが構成される場合、又は、同一位置で2つ以上の互いに異なるアクセス及び保安政策が必要な場合などにおける、ESSネットワーク形態に該当し得る。
図4は、無線LANシステムの例示的な構造を示す図である。図4では、DSを含む基盤構造BSSの一例が示されている。
図4の例示で、BSS1及びBSS2がESSを構成する。無線LANシステムにおいてSTAはIEEE 802.11のMAC/PHY規定に従って動作する機器である。STAはAP STA及び非−AP(non−AP)STAを含む。Non−AP STAは、ラップトップコンピュータ、移動電話機のように、一般にユーザが直接扱う機器に該当する。図4の例示で、STA1、STA3、STA4はnon−AP STAに該当し、STA2及びSTA5はAP STAに該当する。
以下の説明で、non−AP STAは、端末(terminal)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit;WTRU)、ユーザ装置(User Equipment;UE)、移動局(Mobile Station;MS)、移動端末(Mobile Terminal)、移動加入者局(Mobile Subscriber Station;MSS)などと呼ぶことができる。また、APは、他の無線通信分野における基地局(Base Station;BS)、ノード−B(Node−B)、発展したノード−B(evolved Node−B;eNB)、基底送受信システム(Base Transceiver System;BTS)、フェムト基地局(Femto BS)などに対応する概念である。
リンクセットアップ過程
図5は、一般のリンクセットアップ(link setup)過程を説明するための図である。
STAがネットワークに対してリンクをセットアップし、データを送受信するためには、まず、ネットワークを発見(discovery)し、認証(authentication)を行い、連携(association)を確立(establish)し、保安(security)のための認証手順などを行わなければならない。リンクセットアップ過程をセッション開始過程、セッションセットアップ過程と呼ぶこともできる。また、リンクセットアップ過程における発見、認証、連携、保安設定の過程を総称して連携過程と呼ぶこともできる。
図5を参照して例示的なリンクセットアップ過程について説明する。
段階S510で、STAはネットワーク発見動作を行うことができる。ネットワーク発見動作はSTAのスキャニング(scanning)動作を含むことができる。すなわち、STAがネットワークにアクセスするためには、参加可能なネットワークを探さなければならない。STAは無線ネットワークに参加する前に互換可能なネットワークを識別しなければならないが、特定領域に存在するネットワーク識別過程をスキャニングという。
スキャニング方式には、能動的スキャニング(active scanning)と受動的スキャニング(passive scanning)がある。
図5では例示として能動的スキャニング過程を含むネットワーク発見動作を示す。能動的スキャニングにおいて、スキャニングを行うSTAはチャネルを移りながら周辺にどのAPが存在するかを探索するためにプローブ要請フレーム(probe request frame)を送信して、それに対する応答を待つ。応答者(responder)は、プローブ要請フレームを送信したSTAに、プローブ要請フレームに対する応答としてプローブ応答フレーム(probe response frame)を送信する。ここで、応答者は、スキャニングされているチャネルのBSSで最後にビーコンフレーム(beacon frame)を送信したSTAであってもよい。BSSでは、APがビーコンフレームを送信するため、APが応答者となり、IBSSでは、IBSS内のSTAが交互にビーコンフレームを送信するため、応答者が一定でない。例えば、1番チャネルでプローブ要請フレームを送信し、1番チャネルでプローブ応答フレームを受信したSTAは、受信したプローブ応答フレームに含まれたBSS関連情報を保存し、次のチャネル(例えば、2番チャネル)に移動して同一の方法でスキャニング(すなわち、2番チャネル上でプローブ要請/応答の送受信)を行うことができる。
図5には示していないが、スキャニング動作は受動的スキャニング方式で行われてもよい。受動的スキャニングにおいて、スキャニングを行うSTAはチャネルを移りながらビーコンフレームを待つ。ビーコンフレームは、IEEE 802.11において管理フレーム(management frame)の一つであり、無線ネットワークの存在を知らせ、スキャニングを行うSTAが無線ネットワークを探して無線ネットワークに参加できるように、周期的に送信される。BSSでAPがビーコンフレームを周期的に送信する役割を担い、IBSSではIBSS内のSTAが交互にビーコンフレームを送信する。スキャニングを行うSTAはビーコンフレームを受信すると、ビーコンフレームに含まれたBSSに関する情報を保存し、他のチャネルに移動しながら各チャネルでビーコンフレーム情報を記録する。ビーコンフレームを受信したSTAは、受信したビーコンフレームに含まれたBSS関連情報を保存し、次のチャネルに移動して同一の方法で次のチャネルでスキャニングを行うことができる。
能動的スキャニングと受動的スキャニングとを比較すれば、能動的スキャニングが受動的スキャニングに比べてディレー(delay)及び電力消耗が小さいという利点がある。
STAがネットワークを発見した後に、段階S520で認証過程を行うことができる。このような認証過程は、後述する段階S540の保安セットアップ動作と明確に区別するために、第1の認証(first authentication)過程と呼ぶことができる。
認証過程は、STAが認証要請フレーム(authentication request frame)をAPに送信し、これに応答してAPが認証応答フレーム(authentication response frame)をSTAに送信する過程を含む。認証要請/応答に用いられる認証フレーム(authentication frame)は管理フレームに該当する。
認証フレームは、認証アルゴリズム番号(authentication algorithm number)、認証トランザクションシーケンス番号(authentication transaction sequence number)、状態コード(status code)、検問テキスト(challenge text)、RSN(Robust Security Network)、有限循環グループ(Finite Cyclic Group)などに関する情報を含むことができる。これは、認証要請/応答フレームに含まれ得る情報の一例示に過ぎず、他の情報に置き換わったり、追加の情報がさらに含まれたりしてもよい。
STAは認証要請フレームをAPに送信することができる。APは、受信された認証要請フレームに含まれた情報に基づいて、当該STAに対する認証を許容するか否かを決定することができる。APは認証処理の結果を認証応答フレームを用いてSTAに提供することができる。
STAが成功的に認証された後に、段階S530で連携過程を行うことができる。連携過程は、STAが連携要請フレーム(association request frame)をAPに送信し、それに応答してAPが連携応答フレーム(association response frame)をSTAに送信する過程を含む。
例えば、連携要請フレームは、様々な能力(capability)に関する情報、ビーコン聴取間隔(listen interval)、SSID(service set identifier)、支援レート(supported rates)、支援チャネル(supported channels)、RSN、移動性ドメイン、支援オペレーティングクラス(supported operating classes)、TIM放送要請(Traffic Indication Map Broadcast request)、相互動作(interworking)サービス能力などに関する情報を含むことができる。
例えば、連携応答フレームは、様々な能力に関する情報、状態コード、AID(Association ID)、支援レート、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)パラメータセット、RCPI(Received Channel Power Indicator)、RSNI(Received Signal to Noise Indicator)、移動性ドメイン、タイムアウト間隔(連携カムバック時間(association comeback time))、重畳(overlapping)BSSスキャンパラメータ、TIM放送応答、QoSマップなどの情報を含むことができる。
これは連携要請/応答フレームに含まれ得る情報の一例に過ぎず、他の情報に置き換わったり、追加の情報がさらに含まれたりしてもよい。
STAがネットワークに成功的に連携された後に、段階S540で保安セットアップ過程を行うことができる。段階S540の保安セットアップ過程は、RSNA(Robust Security Network Association)要請/応答を通じた認証過程ということもでき、上記の段階S520の認証過程を第1の認証(first authentication)過程とし、段階S540の保安セットアップ過程を単純に認証過程と呼ぶこともできる。
段階S540の保安セットアップ過程は、例えば、EAPOL(Extensible Authentication Protocol over LAN)フレームを通じた4−ウェイ(way)ハンドシェーキングを通じて、プライベートキーセットアップ(private key setup)をする過程を含むことができる。また、保安セットアップ過程は、IEEE 802.11標準で定義しない保安方式によって行われてもよい。
WLANの進化
無線LANで通信速度の限界を克服するために比較的最近に制定された技術標準としてIEEE 802.11nがある。IEEE 802.11nは、ネットワークの速度と信頼性を増大させ、且つ無線ネットワークの運営距離を拡張することに目的がある。より具体的に、IEEE 802.11nは、データ処理速度が最大540Mbps以上である高処理率(High Throughput;HT)を支援するとともに、送信エラーを最小化し、データ速度を最適化するために送信端と受信端の両方とも多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基づいている。
無線LANの普及が活性化され、さらにそれを用いたアプリケーションが多様化するに伴って、最近ではIEEE 802.11nが支援するデータ処理速度よりも高い処理率を支援するための新しい無線LANシステムの必要性が台頭している。超高処理率(Very High Throughput;VHT)を支援する次世代無線LANシステムは、IEEE 802.11n無線LANシステムの次のバージョン(例えば、IEEE 802.11ac)であり、MACサービスアクセスポイント(Service Access Point;SAP)で1Gbps以上のデータ処理速度を支援するために最近に新しく提案されているIEEE 802.11無線LANシステムの一つである。
次世代無線LANシステムは、無線チャネルを效率的に利用するために複数のSTAが同時にチャネルにアクセスするMU−MIMO(Multi User Multiple Input Multiple Output)方式の送信を支援する。MU−MIMO送信方式によれば、APが、MIMOペアリング(pairing)された一つ以上のSTAに同時にパケットを送信することができる。
また、ホワイトスペース(white space)で無線LANシステム動作を支援することが議論されている。例えば、アナログTVのデジタル化による遊休状態の周波数帯域(例えば、54〜698MHz帯域)のようなTVホワイトスペース(TVWS)での無線LANシステムの導入は、IEEE 802.11af標準として議論されている。しかし、これは例示に過ぎず、ホワイトスペースは、許可されたユーザ(licensed user)が優先して使用できる許可された帯域といえる。許可されたユーザは、許可された帯域の使用が許可されたユーザのことを意味し、許可された装置(licensed device)、プライマリユーザ(primary user)、優先的ユーザ(incumbent user)などと呼ぶこともできる。
例えば、WSで動作するAP及び/又はSTAは、許可されたユーザに対する保護(protection)機能を提供しなければならない。例えば、WS帯域で特定帯域幅を有するように規約(regulation)上分割されている周波数帯域である特定WSチャネルを、マイクロホン(microphone)のような許可されたユーザが既に使用している場合、許可されたユーザを保護するために、AP及び/又はSTAは当該WSチャネルに該当する周波数帯域は使用することができない。また、AP及び/又はSTAは、現在フレーム送信及び/又は受信のために使用している周波数帯域を許可されたユーザが使用するようになると、当該周波数帯域の使用を中止しなければならない。
このため、AP及び/又はSTAは、WS帯域中の特定周波数帯域の使用が可能か否か、すなわち、当該周波数帯域に許可されたユーザが存在するか否かを把握する手順を先行しなければならない。許可されたユーザが特定周波数帯域に存在するか否かを把握することをスペクトルセンシング(spectrum sensing)という。スペクトルセンシングメカニズムとして、エネルギー探知(energy detection)方式、信号探知(signature detection)方式などが活用される。受信信号の強度が一定値以上であれば、許可されたユーザが使用中であると判断したり、DTVプリアンブル(preamble)が検出されると、許可されたユーザが使用中であると判断することができる。
また、次世代通信技術としてM2M(Machine−to−Machine)通信技術が議論されている。IEEE 802.11無線LANシステムでもM2M通信を支援するための技術標準がIEEE 802.11ahとして開発されている。M2M通信は、一つ以上のマシン(Machine)が含まれる通信方式を意味し、MTC(Machine Type Communication)又は事物通信と呼ばれることもある。ここで、マシンとは、人間の直接的な操作や介入を必要としないエンティティ(entity)を意味する。例えば、無線通信モジュールが搭載された検針機(meter)や自動販売機のような装置を含めて、ユーザの操作/介入無しで自動でネットワークに接続して通信を行うことができるスマートフォンのようなユーザ機器もマシンの例示に該当し得る。M2M通信は、デバイス間の通信(例えば、D2D(Device−to−Device)通信)、デバイスとサーバー(application server)間の通信などを含むことができる。デバイスとサーバー間の通信の例示としては、自動販売機とサーバー、POS(Point of Sale)装置とサーバー、電気、ガス又は水道検針機とサーバー間の通信が挙げられる。その他にも、M2M通信ベースのアプリケーション(application)には、保安(security)、運送(transportation)、ヘルスケア(health care)などが含まれてもよい。このような適用例の特性を考慮すると、一般に、M2M通信は、数多くの機器が存在する環境でたまに少量のデータを低速で送受信することを支援できるものでなければならない。
具体的に、M2M通信は多数のSTAを支援できるものでなければならない。現在定義されている無線LANシステムでは、一つのAPに最大2007個のSTAが連携される場合を仮定するが、M2M通信ではそれよりも多い個数(約6000個)のSTAが一つのAPに連携される場合を支援する方案が議論されている。また、M2M通信では低い送信速度を支援/要求するアプリケーションが多いと予想される。これを円滑に支援するために、例えば、無線LANシステムでは、TIM(Traffic Indication Map)要素に基づいてSTAが自身に送信されるデータの有無を認知できるが、TIMのビットマップサイズを減らす方案が議論されている。また、M2M通信では送信/受信間隔が非常に長いトラフィックが多いと予想される。例えば、電気/ガス/水道の使用量のように長い周期(例えば、1ケ月)ごとに大変少ない量のデータをやり取りすることが要求される。そのため、無線LANシステムでは、一つのAPに連携され得るSTAの個数が非常に多くなっても、一つのビーコン周期の間にAPから受信するデータフレームが存在するSTAの個数が大変少ない場合を效率的に支援する方案が議論されている。
このように無線LAN技術は急速に進化しつつあり、前述の例示に加えて、直接リンクセットアップ、メディアストリーミング性能の改善、高速及び/又は大規模の初期セッションセットアップの支援、拡張された帯域幅及び動作周波数の支援などのための技術が開発されている。
媒体アクセスメカニズム
IEEE 802.11に基づく無線LANシステムにおいて、MAC(Medium Access Control)の基本アクセスメカニズムは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)メカニズムである。CSMA/CAメカニズムは、IEEE 802.11 MACの分配調整機能(Distributed Coordination Function、DCF)とも呼ばれるが、基本的に「listen before talk」アクセスメカニズムを採用している。このような類型のアクセスメカニズムによれば、AP及び/又はSTAは送信を開始するに先立ち、所定の時間区間(例えば、DIFS(DCF Inter−Frame Space)の間に無線チャネル又は媒体(medium)をセンシング(sensing)するCCA(Clear Channel Assessment)を行うことができる。センシングの結果、媒体が遊休状態(idle status)と判断されると、当該媒体を介してフレーム送信を始める。一方、媒体が占有状態(occupied status)と感知されると、当該AP及び/又はSTAは自分の送信を開始せず、媒体アクセスのための遅延期間(例えば、任意バックオフ周期(random backoff period))を設定して待った後、フレーム送信を試みることができる。任意バックオフ周期の適用から、複数のSTAはそれぞれ異なった時間待った後にフレーム送信を試みることが期待されるため、衝突(collision)を最小化することができる。
また、IEEE 802.11 MACプロトコルはHCF(Hybrid Coordination Function)を提供する。HCFはDCFとPCF(Point Coordination Function)に基づく。PCFは、ポーリング(polling)ベースの同期式アクセス方式で、全ての受信AP及び/又はSTAがデータフレームを受信できるように周期的にポーリングする方式のことをいう。また、HCFは、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)とHCCA(HCF Controlled Channel Access)を有する。EDCAは、提供者が複数のユーザにデータフレームを提供するためのアクセス方式を競合ベースとするものであり、HCCAは、ポーリングメカニズムを用いた非競合ベースのチャネルアクセス方式を用いるものである。また、HCFは、WLANのQoS(Quality of Service)を向上させるための媒体アクセスメカニズムを含み、競合周期(Contention Period;CP)、非競合周期(Contention Free Period;CFP)のいずれにおいてもQoSデータを送信することができる。
図6は、バックオフ過程を説明するための図である。
図6を参照して任意バックオフ周期に基づく動作について説明する。占有(occupy又はbusy)状態だった媒体が遊休(idle)状態に変更されると、複数のSTAはデータ(又はフレーム)送信を試みることができる。この時、衝突を最小化するための方案として、STAはそれぞれ任意バックオフカウントを選択し、それに該当するバックオフスロット時間だけ待機した後、送信を試みることができる。任意バックオフカウントは、擬似−任意整数(pseudo−random integer)値を有し、0乃至CW範囲の値のいずれか一つに決定され得る。ここで、CWは、競合ウィンドウ(Contention Window)パラメータ値である。CWパラメータは初期値としてCWminが与えられるが、送信失敗の場合(例えば、送信されたフレームに対するACKを受信できなかった場合)に2倍の値を取ることができる。CWパラメータ値がCWmaxになると、データ送信に成功するまでCWmax値を維持しながらデータ送信を試みることができ、データ送信に成功する場合にはCWmin値にリセットされる。CW、CWmin及びCWmax値は2n−1(n=0,1,2,…)に設定されることが好ましい。
任意バックオフ過程が始まると、STAは、決定されたバックオフカウント値によってバックオフスロットをカウントダウンする間に続けて媒体をモニタする。媒体が占有状態とモニタされるとカウントダウンを止めて待機し、媒体が遊休状態になると残りのカウントダウンを再開する。
図6の例示で、STA3のMACに送信するパケットが到達した場合に、STA3はDIFSだけ媒体が遊休状態であることを確認し、直ちにフレームを送信することができる。一方、残りのSTAは、媒体が占有(busy)状態であることをモニタして待機する。その間にSTA1、STA2及びSTA5のそれぞれでも送信するデータが発生することがあり、それぞれのSTAは、媒体が遊休状態とモニタされると、DIFSだけ待機した後に、それぞれ選択した任意バックオフカウント値によってバックオフスロットのカウントダウンを行うことができる。図6の例示では、STA2が最も小さいバックオフカウント値を選択し、STA1が最も大きいバックオフカウント値を選択した場合を示す。すなわち、STA2がバックオフカウントを終えてフレーム送信を始める時点でSTA5の残余バックオフ時間はSTA1の残余バックオフ時間よりも短い場合を例示する。STA1及びSTA5は、STA2が媒体を占有する間に暫くカウントダウンを止めて待機する。STA2の占有が終了して媒体が再び遊休状態になると、STA1及びSTA5はDIFSだけ待機した後に、止めていたバックオフカウントを再開する。すなわち、残余バックオフ時間だけの余りのバックオフスロットをカウントダウンした後にフレーム送信を始めることができる。STA5の残余バックオフ時間がSTA1よりも短かったため、STA5がフレーム送信を始めるようになる。一方、STA2が媒体を占有する間にSTA4でも送信するデータが発生することがある。このとき、STA4の立場では、媒体が遊休状態になるとDIFSだけ待機した後、自身が選択した任意バックオフカウント値によるカウントダウンを行ってフレーム送信を始めることができる。図6の例示では、STA5の残余バックオフ時間がSTA4の任意バックオフカウント値と偶然に一致する場合を示し、この場合、STA4とSTA5間に衝突が発生することがある。衝突が発生する場合はSTA4、STA5両方ともACKを受けることができず、データ送信に失敗することになる。この場合、STA4とSTA5はCW値を2倍に増やした後に任意バックオフカウント値を選択してカウントダウンを行うことができる。一方、STA1は、STA4とSTA5の送信によって媒体が占有状態である間に待機しているが、媒体が遊休状態になると、DIFSだけ待機した後、残余バックオフ時間が経過するとフレーム送信を開始することができる。
STAのセンシング動作
前述したように、CSMA/CAメカニズムは、AP及び/又はSTAが媒体を直接センシングする物理的キャリアセンシング(physical carrier sensing)の他、仮想キャリアセンシング(virtual carrier sensing)も含む。仮想キャリアセンシングは、隠されたノード問題(hidden node problem)などのように媒体アクセスで発生し得る問題を補完するために用いられる。仮想キャリアセンシングのために、無線LANシステムのMACはネットワーク割当てベクトル(Network Allocation Vector;NAV)を用いることができる。NAVは、現在媒体を利用していたり又は利用する権限のあるAP及び/又はSTAが、媒体を使用可能な状態になるまで残っている時間を、他のAP及び/又はSTAに指示(indicate)する値である。したがって、NAVに設定された値は、当該フレームを送信するAP及び/又はSTAによって媒体の利用が予定されている期間に該当し、NAV値を受信するSTAは、当該期間において媒体アクセスが禁止される。NAVは、例えば、フレームのMACヘッダー(header)の「duration」フィールドの値によって設定することができる。
また、衝突可能性を低減するために堅牢な衝突検出(robust collision detect)メカニズムが導入された。これについて図7及び図8を参照して説明する。実際にキャリアセンシング範囲と送信範囲は同一でないこともあるが、説明の便宜のために両者は同一であると仮定する。
図7は、隠されたノード及び露出されたノードを説明するための図である。
図7(a)は、隠されたノードに対する例示であり、STA AとSTA Bとが通信中にあり、STA Cが送信する情報を持っている場合である。具体的に、STA AがSTA Bに情報を送信している状況であるにもかかわらず、STA CがSTA Bにデータを送る前にキャリアセンシングを行う際、媒体が遊休状態にあると判断することがある。これは、STA Aの送信(すなわち、媒体占有)をSTA Cの位置ではセンシングできないこともあるためである。このような場合、STA BはSTA AとSTA Cの情報を同時に受け、衝突が発生することになる。このとき、STA AをSTA Cの隠されたノードということができる。
図7(b)は、露出されたノード(exposed node)に対する例示であり、STA BがSTA Aにデータを送信している状況で、STA CがSTA Dに送信する情報を持っている場合である。この場合、STA Cがキャリアセンシングを行うと、STA Bの送信によって媒体が占有された状態であると判断することができる。そのため、STA CがSTA Dに送信する情報を持っていても、媒体占有状態とセンシングされたため、媒体が遊休状態になるまで待たなければならない。しかし、実際にはSTA AはSTA Cの送信範囲外にあるため、STA Cからの送信とSTA Bからの送信とがSTA Aの立場では衝突しないこともあるため、STA Cは、STA Bが送信を止めるまで余計に待機することになる。このとき、STA CをSTA Bの露出されたノードということができる。
図8は、RTSとCTSを説明するための図である。
図7のような例示的な状況で衝突回避(collision voidance)メカニズムを效率的に利用するために、RTS(request to send)とCTS(clear to send)などの短いシグナリングパケット(short signaling packet)を利用することができる。両STA間のRTS/CTSは周囲のSTAがオーバーヒヤリング(overhearing)できるようにし、この周囲のSTAが上記両STA間の情報送信の有無を考慮するようにすることができる。例えば、データを送信しようとするSTAがデータを受けるSTAにRTSフレームを送信すると、データを受けるSTAはCTSフレームを周囲のSTAに送信することによって、自身がデータを受けることを知らせることができる。
図8(a)は、隠されたノード問題を解決する方法に関する例示であり、STA AとSTA CがいずれもSTA Bにデータを送信しようとする場合を仮定する。STA AがRTSをSTA Bに送ると、STA BはCTSを自身の周囲にあるSTA A及びSTA Cの両方に送信する。その結果、STA CはSTA AとSTA Bのデータ送信が終わるまで待機し、衝突を避けることができる。
図8(b)は、露出されたノード問題を解決する方法に関する例示であり、STA AとSTA B間のRTS/CTS送信をSTA Cがオーバーヒヤリングすることによって、STA Cは自身が他のSTA(例えば、STA D)にデータを送信しても衝突が発生しないと判断することができる。すなわち、STA Bは周囲の全STAにRTSを送信し、実際に送るデータを持っているSTA AのみがCTSを送信するようになる。STA Cは、RTSのみを受信し、STA AのCTSは受信できなかったため、STA AがSTA Cのキャリアセンシング外にあるということがわかる。
電力管理
前述したように、無線LANシステムではSTAが送受信を行う前にチャネルセンシングを行わなければならないが、チャネルを常にセンシングすることはSTAの持続的な電力消耗を引き起こす。受信状態での電力消耗は送信状態での電力消耗と大差がないため、受信状態を持続することも、電力の制限された(すなわち、バッテリーによって動作する)STAには大きな負担となる。したがって、STAが持続的にチャネルをセンシングするために受信待機状態を維持すると、無線LAN処理率の側面で特別な利点もなく電力を非効率的に消耗することになる。このような問題点を解決するために、無線LANシステムではSTAの電力管理(power management;PM)モードを支援する。
STAの電力管理モードはアクティブ(active)モード及び節電(power save;PS)モードに区別される。STAは基本的にアクティブモードで動作する。アクティブモードで動作するSTAは、アウェイク状態(awake state)を維持する。アウェイク状態は、フレーム送受信やチャネルスキャニングなどの正常動作が可能な状態である。一方、PSモードで動作するSTAは、スリープ状態(sleep state)(又は、ドーズ(doze)状態)とアウェイク状態(awake state)を切り替えながら動作する。スリープ状態で動作するSTAは、最小限の電力で動作し、フレーム送受信もチャネルスキャニングも行わない。
STAがスリープ状態でできるだけ長く動作するほど電力消耗が減るため、STAの動作期間が増加する。しかし、スリープ状態ではフレーム送受信が不可能なため、無条件に長く動作するわけにはいかない。スリープ状態で動作するSTAがAPに送信するフレームを有すると、アウェイク状態に切り替わってフレームを送信することができる。一方、APがSTAに送信するフレームがある場合、スリープ状態のSTAはそれを受信できないことはもとより、受信するフレームが存在するということも把握できない。したがって、STAは自身に送信されるフレームが存在するか否かを確認するために(また、存在するならそれを受信するために)特定周期に従ってアウェイク状態に切り替わる動作が必要でありうる。
図9は、電力管理動作を説明するための図である。
図9を参照すると、AP 210は、一定の周期でビーコンフレーム(beacon frame)をBSS内のSTAに送信する(S211、S212、S213、S214、S215、S216)。ビーコンフレームには、TIM(Traffic Indication Map)情報要素(Information Element)が含まれる。TIM情報要素は、AP 210が自身と連携されているSTAに対するバッファされたトラフィックが存在し、フレームを送信することを知らせる情報を含む。TIM要素には、ユニキャスト(unicast)フレームを知らせるために用いられるTIMと、マルチキャスト(multicast)又はブロードキャスト(broadcast)フレームを知らせるために用いられるDTIM(delivery traffic indication map)がある。
AP 210は、3回のビーコンフレームを送信する度に1回ずつDTIMを送信することができる。STA1 220及びSTA2 230はPSモードで動作するSTAである。STA1 220及びSTA2 230は、所定の周期のウェイクアップインターバル(wakeup interval)ごとにスリープ状態からアウェイク状態に切り替わり、AP 210によって送信されたTIM要素を受信できるように設定されてもよい。それぞれのSTAは、自身のローカルクロック(local clock)に基づいてアウェイク状態に切り替わる時点を計算することができ、図9の例示ではSTAのクロックがAPのクロックと一致すると仮定する。
例えば、所定のウェイクアップインターバルは、STA1 220がビーコンインターバルごとにアウェイク状態に切り替わってTIM要素を受信できるように設定されてもよい。そのため、STA1 220は、AP 210が最初にビーコンフレームを送信する時(S211)にアウェイク状態に切り替わり得る(S221)。STA1 220は、ビーコンフレームを受信してTIM要素を取得することができる。取得されたTIM要素が、STA1 220に送信されるフレームがあることを示すと、STA1 220は、AP 210にフレーム送信を要請するPS−Poll(Power Save−Poll)フレームをAP 210に送信することができる(S221a)。AP 210は、PS−Pollフレームに対応してフレームをSTA1 220に送信することができる(S231)。フレーム受信を完了したSTA1 220は再びスリープ状態に切り替わって動作する。
AP 210が二番目にビーコンフレームを送信するにあたり、他の装置が媒体にアクセスするなどして媒体が占有された(busy medium)状態であるから、AP 210は正確なビーコンインターバルに合わせてビーコンフレームを送信できず、遅延された時点に送信することがある(S212)。この場合、STA1 220はビーコンインターバルに合わせて動作モードをアウェイク状態に切り替えるが、遅延送信されるビーコンフレームを受信できず、再びスリープ状態に切り替わる(S222)。
AP 210が三番目にビーコンフレームを送信する時、当該ビーコンフレームはDTIMと設定されたTIM要素を含むことができる。ただし、媒体が占有された(busy medium)状態であるから、AP 210はビーコンフレームを遅延して送信する(S213)。STA1 220は、ビーコンインターバルに合わせてアウェイク状態に切り替わって動作し、AP 210によって送信されるビーコンフレームからDTIMを取得することができる。STA1 220が取得したDTIMは、STA1 220に送信されるフレームはなく、他のSTAのためのフレームが存在することを示す場合を仮定する。この場合、STA1 220は、自身が受信するフレームがないことを確認し、再びスリープ状態に切り替わって動作することができる。AP 210はビーコンフレーム送信後にフレームを該当のSTAに送信する(S232)。
AP 210は、四番目にビーコンフレームを送信する(S214)。ただし、STA1 220は、その以前の2回にわたるTIM要素受信から、自身に対するバッファされたトラフィックが存在するという情報が取得できなかったため、TIM要素受信のためのウェイクアップインターバルを調整してもよい。又は、AP 210によって送信されるビーコンフレームにSTA1 220のウェイクアップインターバル値を調整するためのシグナリング情報が含まれた場合、STA1 220のウェイクアップインターバル値が調整されてもよい。本例示で、STA1 220はビーコンインターバルごとにTIM要素受信のために運営状態を切り替えたが、3回のビーコンインターバルごとに1回起床するように運営状態を切り替えるように設定してもよい。したがって、STA1 220は、AP 210が四番目のビーコンフレームを送信し(S214)、五番目のビーコンフレームを送信する時点に(S215)スリープ状態を維持するため、TIM要素を取得することができない。
AP 210が六番目にビーコンフレームを送信する時(S216)、STA1 220はアウェイク状態に切り替わって動作し、ビーコンフレームに含まれたTIM要素を取得することができる(S224)。TIM要素は、ブロードキャストフレームが存在することを示すDTIMであるから、STA1 220はPS−PollフレームをAP 210に送信することなく、AP 210によって送信されるブロードキャストフレームを受信することができる(S234)。一方、STA2 230に設定されたウェイクアップインターバルはSTA1 220に比べて長い周期に設定されてもよい。そのため、STA2 230は、AP 210が五番目にビーコンフレームを送信する時点(S215)にアウェイク状態に切り替わってTIM要素を受信することができる(S241)。STA2 230は、TIM要素から、自身に送信されるフレームが存在することがわかり、フレーム送信を要請するためにAP 210にPS−Pollフレームを送信することができる(S241a)。AP 210はPS−Pollフレームに対応してSTA2 230にフレームを送信することができる(S233)。
図9のような節電モードの運営のためにTIM要素には、STAに送信されるフレームが存在するか否かを示すTIM、又はブロードキャスト/マルチキャストフレームが存在するか否かを示すDTIMが含まれる。DTIMはTIM要素のフィールド設定によって具現することができる。
図10乃至図12は、TIMを受信したSTAの動作を詳しく説明するための図である。
図10を参照すると、STAは、APからTIMを含むビーコンフレームを受信するためにスリープ状態からアウェイク状態に切り替わり、受信したTIM要素を解釈して、自身に送信されるバッファされたトラフィックがあることを確認できる。STAは、PS−Pollフレームの送信のための媒体アクセスのために他のSTAと競合(contending)を行った後に、APにデータフレーム送信を要請するためにPS−Pollフレームを送信することができる。STAによって送信されたPS−Pollフレームを受信したAPは、STAにフレームを送信することができる。STAはデータフレームを受信し、それに対する確認応答(ACK)フレームをAPに送信することができる。以降、STAは再びスリープ状態に切り替わり得る。
図10のように、APは、STAからPS−Pollフレームを受信した後、所定の時間(例えば、SIFS(Short Inter−Frame Space))後にデータフレームを送信する即時応答(immediate response)方式によって動作することができる。一方、APがPS−Pollフレームを受信した後に、STAに送信するデータフレームをSIFS時間の間に用意できなかった場合は、遅れた応答(deferred response)方式によって動作してもよく、それについて図11を参照して説明する。
図11の例示で、STAがスリープ状態からアウェイク状態に切り替わってAPからTIMを受信し、競合を経てPS−PollフレームをAPに送信する動作は、図10の例示と同一である。APがPS−Pollフレームを受信したが、SIFSの間にデータフレームを用意できなかった場合、データフレームを送信する代わりにACKフレームをSTAに送信してもよい。APは、ACKフレーム送信後にデータフレームが用意されると、競合を行った後、データフレームをSTAに送信することができる。STAはデータフレームを成功的に受信したことを示すACKフレームをAPに送信し、スリープ状態に切り替わり得る。
図12は、APがDTIMを送信する例示に関するものである。STAはAPからDTIM要素を含むビーコンフレームを受信するためにスリープ状態からアウェイク状態に切り替わってもよい。これらのSTAは、受信したDTIMから、マルチキャスト/ブロードキャストフレームが送信されることがわかる。APは、DTIMを含むビーコンフレームを送信後に、PS−Pollフレームの送受信動作無しで直ちにデータ(すなわち、マルチキャスト/ブロードキャストフレーム)を送信することができる。これらのSTAは、DTIMを含むビーコンフレームを受信してから引き続きアウェイク状態を維持しながらデータを受信し、データ受信が完了した後再びスリープ状態に切り替わり得る。
TIM構造
図9乃至図12を参照して上述したTIM(又は、DTIM)プロトコルに基づく節電モード運営方法において、STAは、TIM要素に含まれたSTA識別情報から、自身のために送信されるデータフレームが存在するか否かを確認することができる。STA識別情報は、STAとAPとの連携(association)時にSTAに割り当てられた識別子であるAID(Association Identifier)に関する情報であってよい。
AIDは一つのBSS内ではそれぞれのSTAに対する固有の(unique)識別子として使われる。一例として、現在無線LANシステムにおいてAIDとしては1から2007までのいずれか一つの値を割り当てることができる。現在定義されている無線LANシステムでは、AP及び/又はSTAが送信するフレームにはAIDのために14ビットを割り当てることができ、AID値は16383まで割り当てることができるが、2008〜16383は予備(reserved)値として設定されている。
既存の定義によるTIM要素は、一つのAPに多数(例えば、2007個を超える)のSTAが連携され得るM2Mアプリケーションの適用には適していない。既存のTIM構造をそのまま拡張するとTIMビットマップのサイズが過大になるため、既存のフレームフォーマットでは支援することができず、また、低い伝送レートのアプリケーションを考慮するM2M通信に適していない。また、M2M通信では、一つのビーコン周期の間に受信データフレームが存在するSTAの個数は大変少ないと予想される。したがって、このようなM2M通信の適用例を考慮すれば、TIMビットマップのサイズは大きくなるが、大部分のビットが0値を有する場合が多く発生すると予想されるため、ビットマップを效率的に圧縮する技術が要求される。
既存のビットマップ圧縮技術として、ビットマップの先頭部分に連続する0を省略し、オフセット(offset)(又は、開始点)値で定義する方案がある。しかし、バッファされたフレームが存在するSTAの個数は少ないが、それぞれのSTAのAID値の差が大きい場合には圧縮効率が高くない。例えば、AIDが10と2000の値であるただ2つのSTAに送信するフレームのみがバッファされている場合、圧縮されたビットマップの長さは1990であるが、両端を除いてはいずれも0の値を有することになる。一つのAPに連携され得るSTAの個数が少ない場合にはビットマップ圧縮の非効率性があまり問題にならないが、STAの個数が増加する場合は、このような非効率性が全体システム性能を阻害する要素になることもある。
これを解決するための方案として、AIDを複数のグループに分けてより効果的なデータ送信を行うようにすることができる。各グループには、指定されたグループID(GID)が割り当てられる。このようなグループベースで割り当てられるAIDについて図13を参照して説明する。
図13(a)は、グループベースで割り当てられたAIDの一例を示す図である。図13(a)の例示では、AIDビットマップの先頭部におけるいくつかのビットを、GIDを示すために用いることができる。例えば、AIDビットマップにおける先頭の2ビットを用いて4個のGIDを示すことができる。AIDビットマップの全体長がNビットである場合、先頭の2ビット(B1及びB2)の値は当該AIDのGIDを示す。
図13(b)は、グループベースで割り当てられたAIDの他の例を示す図である。図13(b)の例示では、AIDの位置によってGIDを割り当てることができる。このとき、同一のGIDを使用するAIDはオフセット(offset)及び長さ(length)の値で表現することができる。例えば、GID 1がオフセットA及び長さBで表現されると、ビットマップ上でA乃至A+B−1のAIDがGID 1を有するということを意味する。例えば、図13(b)の例示で、全体1乃至N4のAIDが4個のグループに分割されると仮定する。この場合、GID 1に属するAIDは1乃至N1であり、このグループに属するAIDはオフセット1及び長さN1で表現することができる。次に、GID 2に属するAIDをオフセットN1+1及び長さN2−N1+1で表現することができ、GID 3に属するAIDをオフセットN2+1及び長さN3−N2+1で表現することができ、GID 4に属するAIDをオフセットN3+1及び長さN4−N3+1で表現することができる。
このようなグループベースで割り当てられるAIDが導入されると、GIDによって異なる時間区間にチャネルアクセスを許容できるようにすることによって、多数のSTAに対するTIM要素不足の問題を解決すると同時に、効率的なデータの送受信を行うことができる。例えば、特定時間区間では特定グループに該当するSTAにのみチャネルアクセスが許容され、残り他のSTAにはチャネルアクセスが制限(restrict)されてもよい。このように特定STAにのみアクセスが許容される所定の時間区間を、制限されたアクセスウィンドウ(Restricted Access Window;RAW)と呼ぶこともできる。
GIDによるチャネルアクセスについて図13(c)を参照して説明する。図13(c)では、AIDが3個のグループに分けられている場合、ビーコンインターバルによるチャネルアクセスメカニズムを例示的に示す。一番目のビーコンインターバル(又は、一番目のRAW)は、GID 1に属するAIDに該当するSTAのチャネルアクセスが許容される区間で、他のGIDに属するSTAのチャネルアクセスは許容されない。これを具現するために、一番目のビーコンにはGID 1に該当するAIDのみのためのTIM要素が含まれる。二番目のビーコンフレームにはGID 2を有するAIDのみのためのTIM要素が含まれ、これによって二番目のビーコンインターバル(又は、二番目のRAW)の間には、GID 2に属するAIDに該当するSTAのチャネルアクセスのみが許容される。三番目のビーコンフレームには、GID 3を有するAIDのみのためのTIM要素が含まれ、これによって三番目のビーコンインターバル(又は、三番目のRAW)の間には、GID 3に属するAIDに該当するSTAのチャネルアクセスのみが許容される。四番目のビーコンフレームには再びGID 1を有するAIDのみのためのTIM要素が含まれ、これによって四番目のビーコンインターバル(又は、四番目のRAW)の間には、GID 1に属するAIDに該当するSTAのチャネルアクセスのみが許容される。続いて、五番目以降のビーコンインターバル(又は、五番目以降のRAW)のそれぞれにおいても、当該ビーコンフレームに含まれたTIMで示す特定グループに属したSTAのチャネルアクセスのみが許容されてもよい。
図13(c)では、ビーコンインターバルによって許容されるGIDの順序が循環的又は周期的である例示を示しているが、これに制限されることはない。すなわち、TIM要素に特定GIDに属するAIDのみを含めることによって、特定時間区間(例えば、特定RAW)の間に、これら特定AIDに該当するSTAのみのチャネルアクセスを許容し、残りのSTAのチャネルアクセスは許容しない方式で動作してもよい。
前述したようなグループベースAID割当て方式は、TIMの階層的(hierarchical)構造と呼ぶこともできる。すなわち、全体AID空間を複数個のブロックに分割し、0以外の値を持つ特定ブロックに該当するSTA(すなわち、特定グループのSTA)のチャネルアクセスのみが許容されるようにすることができる。これによって、大きいサイズのTIMを小さいブロック/グループに分割して、STAがTIM情報を維持しやすくし、STAのクラス、サービス品質(QoS)、又は用途によってブロック/グループが管理しやすくなる。図13の例示では2−レベルの階層を示しているが、2つ以上のレベルの形態で階層的構造のTIMが構成されてもよい。例えば、全体AID空間を複数個のページ(page)グループに分割し、それぞれのページグループを複数個のブロックに区別し、それぞれのブロックを複数個のサブ−ブロックに分割することができる。このような場合、図13(a)の例示の拡張として、AIDビットマップにおいて先頭のN1個のビットはページID(すなわち、PID)を示し、その次のN2個のビットはブロックIDを示し、その次のN3個のビットはサブ−ブロックIDを示し、残りのビットがサブ−ブロック内のSTAビット位置を示す方式で構成されてもよい。
以下に説明する本発明の例示において、STA(又は、それぞれのSTAに割り当てられたAID)を所定の階層的なグループ単位に分割して管理する様々な方式が適用されてもよく、グループベースAID割当て方式が上記の例示に制限されるものではない。
フレーム構造
図14は、IEEE 802.11システムで用いられるフレーム構造の一例を説明するための図である。
PPDU(Physical Layer Convergence Protocol(PLCP)Packet Data Unit)フレームフォーマットは、STF(Short Training Field)、LTF(Long Training Field)、SIG(SIGNAL)フィールド、及びデータ(Data)フィールドで構成することができる。最も基本的な(例えば、non−HT(High Throughput))PPDUフレームフォーマットは、L−STF(Legacy−STF)、L−LTF(Legacy−LTF)、SIGフィールド及びデータフィールドのみで構成することができる。また、PPDUフレームフォーマットの種類(例えば、HT−mixedフォーマットPPDU、HT−greenfieldフォーマットPPDU、VHT(Very High Throughput)PPDUなど)によって、SIGフィールドとデータフィールドとの間に追加の(又は、他の種類の)STF、LTF、SIGフィールドを含めることもできる。
STFは、信号検出、AGC(Automatic Gain Control)、ダイバーシティ選択、精密な時間同期などのための信号であり、LTFは、チャネル推定、周波数誤差推定などのための信号である。STFとLTFを合わせてPCLPプリアンブル(preamble)と称することができ、PLCPプリアンブルは、OFDM物理層の同期化及びチャネル推定のための信号ということができる。
SIGフィールドは、RATEフィールド及びLENGTHフィールドなどを含むことができる。RATEフィールドは、データの変調及びコーディングレートに関する情報を含むことができる。LENGTHフィールドは、データの長さに関する情報を含むことができる。さらに、SIGフィールドは、パリティ(parity)ビット、SIG TAILビットなどを含むことができる。
データフィールドは、SERVICEフィールド、PSDU(PLCP Service Data Unit)、PPDU TAILビットを含むことができて、必要時には埋め草ビット(padding bit)も含むことができる。SERVICEフィールドの一部ビットは、受信端らおけるデスクランブラの同期化のために用いることができる。PSDUは、MAC層で定義されるMAC PDU(Protocol Data Unit)に対応し、上位層で生成/利用されるデータを含むことができる。PPDU TAILビットは、エンコーダを0状態にリターンするために用いることができる。埋め草ビットは、データフィールドの長さを所定の単位に合わせるために用いることができる。
MAC PDUは、様々なMACフレームフォーマットによって定義され、基本的なMACフレームは、MACヘッダー、フレームボディー、及びFCS(Frame Check Sequence)で構成される。MACフレームはMAC PDUとして構成され、PPDUフレームフォーマットにおけるデータ部分のPSDUを介して送信/受信されてもよい。
MACヘッダーは、フレーム制御(Frame Control)フィールド、期間(Duration)/IDフィールド、アドレス(Address)フィールドなどを含む。フレーム制御フィールドはフレーム送信/受信に必要な制御情報を含むことができる。期間/IDフィールドは、当該フレームなどを送信するための時間に設定することができる。4個のアドレスフィールド(Address 1、Address 2、Address 3、Address 4)は、BSSID(Basic Service Set Identifier)、SA(Source Address)、DA(Destination Address)、TA(Transmitter Address)、RA(Receiver Address)などを示すために用いることができ、フレームタイプによって4個のアドレスフィールドの一部のみを含めてもよい。
例えば、Address 1フィールドは、当該MACフレームを受信すべき受信者のアドレス(すなわち、RA)に該当する値に設定することができ、Address 2フィールドは、当該MACフレームを送信する送信者のアドレス(すなわち、TA)に該当する値に設定することができる。
3個のアドレスフィールドを用いる場合、Address 1フィールドはRAに設定し、Address 2フィールドはTAに設定することができる。Address 3フィールドは、BSSIDに設定してもよく、下りリンク(From DS)の場合には当該MACフレームのソースアドレス(Source Address;SA)に設定したり、又は上りリンク(To DS)の場合には当該MACフレームの宛先アドレス(Destination Address;DA)に設定してもよい。
4個のアドレスフィールドを全て用いる場合には、Address1フィールドはRAに設定し、Address 2フィールドはTAに設定し、Address 3フィールドはDAに設定することができ、Address 4フィールドはSAに設定することができる。
これらのアドレスフィールド(Address 1、Address 2、Address 3、又はAddress 4)の値は、48ビットサイズのイーサネット(ethernet)MACアドレス(address)の形態で設定することができる。
一方、ヌル−データパケット(NDP)フレームフォーマットは、データパケットを含まない形態のフレームフォーマットを意味する。すなわち、NDPフレームは、一般的なPPDUフォーマットにおいてPLCPヘッダー部分(すなわち、STF、LTF及びSIGフィールド)のみを含み、残りの部分(すなわち、データフィールド)は含まないフレームフォーマットを意味する。NDPフレームは、短い(short)フレームフォーマットと称することもできる。
APSDメカニズム
APSD(Automatic Power Save Delivery)を支援できるAPは、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、又は連携応答フレーム(又は、再連携応答フレーム)などのケーパビリティ情報フィールドにあるAPSDサブフィールドを用いて、APSDを支援できる旨をシグナルすることができる。APSDを支援できるSTAは、フレームのFCフィールドにあるPower Managementフィールドを用いて、アクティブモードで動作するか又はPSモードで動作するかを示すことができる。
APSDは、PS動作中のSTAに下りリンクデータ及びバッファー可能な管理フレームを伝達するためのメカニズムである。APSDを用いているPSモードのSTAによって送信されるフレームのFCフィールドのPower Managementビットは1に設定され、これによって、APでのバッファリングをトリガすることができる。
APSDは、U−APSD(Unscheduled−APSD)及びS−APSD(Scheduled−APSD)の2種類の伝達メカニズム(delivery mechanism)を定義する。STAは、スケジュールされていないサービス期間(Service Period;SP)でBU(Bufferable Unit)の一部又は全部が伝達されるようにするためにU−APSDを用いることができる。また、STAは、スケジュールされたSPでBUの一部又は全部が伝達されるようにするためにS−APSDを用いることができる。
U−APSDメカニズムによれば、U−APSD SPを使用するために、STAはAPに要請送信期間(requested transmission duration)を知らせることができ、APは、該SPでSTAにフレームを送信することができる。U−APSDメカニズムによれば、STAは自身のSPを用いてAPから一度に複数のPSDUを受信することができる。
STAは、ビーコンのTIM要素から、APが自身に送ろうとするデータがあることを認知することができる。その後、STAが所望の時点でトリガーフレーム(Trigger frame)をAPに送信することによって、自身のSPが始まったことをAPに知らせながら。APにデータを送信することを要請することができる。APは、トリガーフレームに対する応答としてACKを送信することができる。その後、APは、競合を経てSTAにRTSを送信し、STAからCTSフレームを受信すると、STAにデータを送信することができる。ここで、APが送信するデータは、一つ以上のデータフレームで構成することができる。APが最後のデータフレームを送信する際に、当該データフレームにおけるEOSP(End Of Service Period)を1に設定してSTAに送信すると、STAはそれを認知してSPを終了することができる。これによって、STAはAPに、成功的なデータ受信を知らせるACKを送信することができる。このように、U−APSDメカニズムによれば、STAは、所望の時点に自身のSPを始めてデータを受信することができ、一つのSPにおいて複数のデータフレームを受信することができ、効率的なデータの受信が可能となる。
U−APSDを用いるSTAは、干渉によって、サービス区間でAPから送信されたフレームを受信できないことがある。APは、たとえ干渉を感知できなくても、STAがフレームを正確に受信していないと決定することはできる。U−APSD共存ケーパビリティ(coexistence capability)を用いて、STAは要請送信期間(requested transmission duration)をAPに知らせ、これをU−APSDのためのSPとして用いることができる。APはSPでフレームを送信することができ、これによって、STAが、干渉を受ける状況で、フレームを受信できる可能性を向上させることができる。また、U−APSDは、SPでAPが送信したフレームが成功的に受信されない可能性を減らすことができる。
STAは、U−APSD共存要素(Coexistence element)を含むADDTS(Add Traffic Stream)要請フレームをAPに送信することができる。U−APSD共存要素は、要請されたSPに関する情報を含むことができる。
APは、要請されたSPに対して処理し、ADDTS要請フレームに対する応答としてADDTS応答フレームを送信することができる。ADDTS応答フレームには状態コードを含むことができる。状態コードは、当該要請されたSPに対する応答情報を示すことができる。状態コードは、要請されたSPに対して許容するか否かを示すことができ、要請されたSPに対して拒絶する場合、拒絶の理由をさらに示すことができる。
要請されたSPがAPによって許容された場合、APは、SPでフレームをSTAに送信することができる。SPの持続時間は、ADDTS要請フレームに含まれたU−APSD共存要素によって特定することができる。SPの開始は、STAがAPにトリガーフレーム(trigger frame)を送信してAPが正常に受信した時点にすることができる。
STAは、U−APSD SPが満了するとスリープ状態(又は、ドーズ状態)に進入することができる。
スロットベースチャネルアクセス方式
図15は、既存のTIMベースチャネルアクセス方式を説明するための図である。
図15で、ビーコンフレームに含まれるTIM要素において1に設定されたビットに対応するSTAは、ビーコンインターバル内で自身に送信されるデータが存在することがわかり、よって、STAはAPにPS−Pollフレーム又はトリガーフレームを送信することができる。図15の例示では、一つのAPに多数(例えば、2007個以上)のSTAが連携している場合(例えば、アウトドアスマートグリッドネットワークなど)を仮定する。ここで、TIM要素においてn個のビットが1に設定された場合に、ビーコンフレームが送信された後の短い時間区間で、n個のSTA(すなわち、STA1、STA2、...、STAn)がAPにPS−Pollフレーム又はトリガーフレームの送信を試みる。
この場合、APのカバレッジ境界の部分に多数のSTAが存在すると、これらSTAの上りリンク送信はお互いに対して隠されるという問題が発生しうる。しかも、TIM要素の数多くのビットが1に設定され、数多くのSTAからのPS−Pollフレーム又はトリガーフレームの送信がビーコンフレーム以降の短い時間区間で行われると、隠されたノード問題から、STAの送信衝突が増加するという問題につながる。
本発明では、このような問題を解決するために、スロットベースチャネルアクセス(slotted channel access)方式を提案する。基本的に、本発明では、より少ない個数のSTAの上りリンクチャネルアクセスが許容される特定時間区間(例えば、RAW)を設定したり、数多くのSTAの上りリンクチャネルアクセス試行を広い時間区間に分散させる方式によって、衝突を減らし、ネットワーク性能を向上させる解決策を提案する。
図16は、スロットベースチャネルアクセス方式の基本的な概念を説明するための図である。
APは、DTIM通知(announcement)及びこれに続くTIM通知を用いてAIDセグメント(segment)に関する情報をSTAに配布することができる。全体TIMビットマップは、一つ以上のセグメントブロックに分割することができ、一つ以上のTIM要素の組合せで全体TIMビットマップを構成することができる。すなわち、セグメントブロックは、全体TIMビットマップの一部に該当できる。DTIM通知又はTIM通知に含まれるAIDセグメント情報は、例えば、セグメントブロックオフセット(offset)、セグメントブロック範囲(range)、AIDセグメントに対するTIM、及びRAWのデューレーション(duration)などに関する情報を含むことができる。セグメントブロックオフセットは、AIDセグメントの開始位置であり、セグメントブロック範囲はその長さを意味できる。このため、当該AIDセグメントによってカバーされるSTA(すなわち、AIDセグメントに含まれるAIDを有するSTA)のみが、DTIM又はTIM通知直後のRAW内でチャネルにアクセスすることが許容される。
また、一つのRAWは、一つ以上の時間スロットに分割することができる。それぞれのRAWごとにスロットデューレーションが異なるように設定することができる。ただし、一つのRAWが複数個のスロットを含む場合、複数個のスロットのデューレーションは、同一の値に設定することができる。ビーコンフレームはそれぞれのRAWに対するスロットデューレーションに関する情報を含むことができ、ドーズモードのSTAは、TBTT(Target Beacon Transmission Time)にウェイクアップしてビーコンフレームを聴取(listen)することでRAWにおけるスロットデューレーション情報を取得することができる。
このようにDTIM又はTIM通知によって提供されるAIDセグメントに該当するSTAは、自身がDTIM又はTIM直後のRAWにおけるチャネルアクセスが許容されるSTAであることがわかり、スロットデューレーション情報から当該RAWにおけるスロットデューレーションが確認できる。また、STAがRAWデューレーションに関する情報も確認できると、スロットデューレーション情報及びRAWデューレーション情報から、当該RAWが含むスロットの数を類推又は決定することができる。
ここで、STAは、RAW内で自身がチャネルアクセスを行うべき(又は、チャネルアクセスが許容される)スロットの位置を、自身のAIDビット位置に基づいて決定することができる。STAは、自身のAIDビット位置を特定情報要素(Information Element;IE)から取得することができる。本発明では、このようなIEを、STAのグループに対してのみ制限的に許容される媒体アクセスに必要なパラメータのセットという意味から、RPS(RAW Parameter Set)IEと称したり、又はグルーピングパラメータセット(GrPS IE)と称する。
図17は、RPS IEの例示的なフォーマットを示す図である。
要素ID(element ID)フィールドは、当該IEがRPS IEであることを示す値に設定することができる。
長さ(Length)フィールドは、長さフィールド以降のフィールドの長さを示す値に設定することができる。長さフィールドの値によって、続くRAWフィールド(又は、RAW割当て(assignment)フィールド)の個数を決定することができる。
RPS IE内にN個のRAWフィールド(又は、RAW割当てフィールド)を含むことができ、一つのRAWフィールドは一つのRAWに対するパラメータを含む。
図17で示す一つのRAWフィールドに含まれるサブフィールド(subfield)について、図18をさらに参照して具体的に説明する。
図18は、本発明の一例によるRAWの構成を説明するための図である。
図17のグループID(Group ID)フィールドは、セグメントビットマップ又はブロックビットマップを含み、当該RAW区間内でアクセスが制限的にに許容されるグループの識別情報を提供する。すなわち、グループIDフィールドは、AIDセグメントブロックを特定する情報(例えば、AIDセグメントブロックの開始インデックス、ブロックの長さ、又は終了インデックスなど)を含むことができる。このような意味から、グループIDフィールドはRAWグループフィールドと称することもできる。
図17のRAW開始時点(RAW Start Time)フィールドは、STAグループの媒体アクセスが許容される開始時点に関する情報を含むことができる。RAW開始時点は、ビーコン送信が終了した時点とRAWが始まる時点との差分値(又は、その間のデューレーション値)で表現することができ、その単位はTU(Time Unit)であってもよい。TUは、マイクロ秒(μs)の単位とすることができ、例えば、1024μsと定義することができる。仮に、RAW開始時点が0値に設定されると、図18の例示のように、ビーコンフレームが終了すると直ぐにRAWを開始することができる。
図17のRAWデューレーション(RAW Duration)フィールドは、STAグループの媒体アクセスが許容される時間長(すなわち、デューレーション)に関する情報を含むことができる。RAWデューレーションは、RAW開始時点とRAW終了時点間の差分値に当該し、その単位はTUであってもよい。
図17のRAWスロットデューレーション(RAW Slot Duration)フィールドは、一つのRAWに含まれるチャネルアクセススロットのそれぞれの時間長(すなわち、デューレーション)に関する情報を含むことができる。前述したように、一つのRAWが一つのスロットで構成されてもよく、一つのRAWが複数個の時間スロットで構成されてもよい。この場合、一つのRAWに含まれる複数個のスロットのデューレーションは同一の値を有する。図18では、一つのRAWデューレーション内で6個のスロットが定義される場合を示しており、6個のスロットのデューレーションは同一の値に設定される。
図17のRAWスロット境界(RAW Slot Boundary)フィールドは、送信機会(Transmission Opportunity;TXOP)又はTXOPにおける送信がスロット境界を含めて延びる(extend across)こと(又は、渡る(cross)こと)が許容されるか否かを示す値に設定することができる。スロット境界は、図18に示すように、連続するスロットを区分付ける基準となる時点を意味する。このような意味から、RAWスロット境界(RAW Slot Boundary)フィールドはクロススロット境界(cross slot boundary)フィールと呼ぶこともできる。
TXOP(又は、TXOPにおける送信)がスロット境界を渡る(cross)ことが許容されない場合、TXOP(又は、TXOPにおける送信)は、スロット境界以前に終了しなければならない。例えば、図18の例示で、最初のスロットでチャネルアクセスを試みる(すなわち、上りリンクフレーム(PS−Poll又はトリガーフレーム)を送信する)STAは、APからデータを下りリンクフレームを用いて受信し、これに応答してACKフレームをAPに送信することができる。この場合、TXOP(又は、TXOPにおける送信)がスロット境界を渡ることが許容されないと、ACKフレームの送信まで当該スロット内で完了しなければならない。また、APは、それぞれのRAW別に、上記のTXOP規則(すなわち、TXOP(又は、TXOPにおける送信)がスロット境界を渡ることが許容されないこと)が適用されるか否かを知らせることができる。このTXOP規則が適用される場合には、STAはスロット境界で起床した時、プローブディレー(ProbeDelay)の分だけ待たなくてもよい。
図17のRAWスロットAID(RAW Slot AID)フィールドは、TIM要素において、STAのAIDに当該するビットが1に設定されたSTAのみに対してチャネルアクセスが許容されるか否かを示す値に設定することができる。すなわち、TIMビットマップでビット値が1に設定された(すなわち、ページングされた(paged))AIDに当該するSTAのチャネルアクセス(すなわち、上りリンクフレーム送信)のみが許容されるか、又はTIMビットマップでビット値が1に設定されるか否かによらず(すなわち、ページングされたSTA及びページングされていないSTAの全てに)チャネルアクセス(すなわち、上りリンクフレーム送信)が許容されるかを、RAWスロットAIDフィールドによって示すことができる。このような意味から、RAWスロットAIDフィールドは、ページングされたSTAのみにアクセスが制限(Access Restricted to Paged STAs Only)フィールドと称することができる。
図17のGrPS IE又はRPS IEに含まれるフィールドは例示的なものであり、上に述べたフィールドと実質的に同一の情報を含むフィールドが他の形態で構成される場合も、本発明の範囲に含まれる。また、本発明で提案するGrPS IE又はRPS IEのフォーマットは、図17のフィールドに制限されるものではなく、図17のフィールドの中の一部を含む形態、又は図17に示していない他のフィールドをさらに含む形態も含む。
また、図17を参照して説明したGrPS IE又はRPS IEは、ビーコンフレーム、プローブ応答フレームなどを用いて送信することができる。ビーコンフレームを用いて送信する場合は、APがGrPS IE又はRPS IEをブロードキャストすることと表現することもでき、プローブ応答フレームを用いて送信する場合は、APがGrPS IE又はRPS IEをユニキャストすることと表現することもできる。
スロット割当て(slot assignment)
STAは、自身が割り当てられたチャネルアクセススロット以前にはドーズ(又は、スリープ)状態で動作することができる。STAは、自身が割り当てられたチャネルアクセススロットのスロット境界でウェイクアップしてEDCA方式で(すなわち、競合方式で)チャネルアクセスを始めることができる。
ここで、いずれのSTAがいずれのスロットに割り当てられるかは、次のような方式で決定することができる。
それぞれのSTAのチャネルアクセススロットは、基本的に、該当のSTAのAID及び該当のRAWの全体スロットの個数のモジューロ(modulo)演算によって決定することができる。例えば、STAは、チャネルアクセスを始めることが許容されるスロットのインデックス(islot)を、次のような式に基づいて決定することができる。
Figure 0006122141
上記の式1で、f(AID)は、該当のSTAのAIDに基づいて決定された値である。例えば、f(AID)は、AID自体の値を用いたり、AIDの一部のビットを用いる形態で定義することができる。
上記の式1で、NRAWは、当該RAWの全体スロットの個数であり、NRAW=TRAW/Tslotによって計算することができる。ここで、TRAWは、RAWデューレーション値であり、Tslotは、スロットデューレーション値である。
上記の式1で、modは、モジューロ(modulo)演算を意味し、A mod Bは、AをBで割った余の値を意味する。A mod Bは、A%Bと表現することもできる。
上記の式1の例示で、f(AID)にSTAの全体AID(full AID)を用いることができる。又は、f(AID)に、AIDの代わりに部分AID(Partial AID)を用いることもできる。部分AIDは、STAの非固有(non−unique)の識別子であり、全体AIDの一部ビットを用いたハッシュ関数によって決定することができる。
スロット割当ての計算において、部分AIDが用いられる場合に、複数個のSTA(例えば、連続するAID値を有するSTA)が同一のチャネルアクセススロットを用いるようにスロットが割り当てられてもよい。例えば、上記の式1で、f(AID)は、AID[a:b]に基づいて決定されるものと定義することができる。ここで、AID[a:b」は、二進数AIDのBit[a]からBit[b]までを意味する。a又はbの値は、APがそれぞれのスロットに提供することができる。
例えば、AID[3:12]を用いてスロット割当てが決定される場合を仮定することができる。AID[3:12」は、全体14ビット(すなわち、Bit 0からBit 13まで)のAIDの中でBit 3からBit 12までを意味する。この場合、AIDのBit 0、Bit 1、Bit 2、Bit 13の値に関係なく、AIDのBit 3乃至Bit 12の値が同一である全STAが、当該スロットにおけるチャネルアクセスが許容されるものとして動作することができる。
又は、後述する図20のような例示で、TIM要素のビットマップ上でビット値が1であるビットに当該するAIDを有するSTA(すなわち、ページングされたSTA)に制限的にRAWが割り当てられる場合には、上記の式1で、f(AID)は、TIM要素におけるAIDビットの位置インデックス(position index)値に基づいて決定されてもよい。すなわち、図20のような例示で、TIMビットマップの中で総4個のビット(すなわち、1番目、3番目、6番目及び9番目ビット)が1に設定される場合、1番目のビットに当該するAID1の位置インデックスは1、3番目のビットに当該するAID3の位置インデックスは2、6番目のビットに当該するAID6の位置インデックスは3、9番目のビットに当該するAID9の位置インデックスは4と決定することができる。すなわち、TIM要素で1のビット値を有するAIDを増加する順に整列したとき、その順序値を上記の位置インデックスとすることができる。このため、AID1を有するSTAには、RAW内で1番目のスロットを割り当て、AID3を有するSTAにはRAW内で2番目のスロットを割り当て、AID6を有するSTAにはRAW内で3番目のスロットを割り当て、AID9を有するSTAにはRAW内で4番目のスロットを割り当ることができる。
これに比べて、前述したように、f(AID)値がSTAのAID(又は、部分AID)を用いると定義される場合は、TIM要素のビットマップ上でビット値が1であるビットに当該するAIDを有するSTA(例えば、ページングされたSTA)にのみRAWが割り当てられる場合以外にも用いる場合と定義されてもよい。すなわち、任意の(any)STA(例えば、ページングされたか否かにかかわらず、全てのSTA)にRAWにおけるチャネルアクセスが許容される場合に、当該のSTAのAIDに基づいて、当該RAWにおけるいずれのスロットが当該STAに割り当てられるかを決定することができる。
前述したようなスロット割当てに関する情報は、図17に示したGrPS又はRPS IEにさらに(例えば、スロット割当て(slot assignment)というフィールドの形態で)含まれてもよい。
スロットベースチャネルアクセスの例示的な動作
図19は、本発明に係るスロットベースチャネルアクセスの一例を説明するための図である。
図19の例示で、RAW1に対するGrPS又はRPS IEは、次のような条件を満たすSTAのみがRAW1上でチャネルアクセスが許容されることを示すと仮定する。
− RAW Slot AIDフィールド:STAのAIDに当該するTIM要素のビット値による制限が適用される(すなわち、TIM要素でSTAのAIDビット値が1に設定された(すなわち、ページングされた)STAのチャネルアクセスのみが許容される)ことを示す。図19では、TIMビットマップで1番目、3番目、6番目、9番目のビットに当該するAIDを有するSTAのみがRAW1でチャネルにアクセスすることが許容される場合を例示している。
− RAW Slot Durationフィールド:Ts1に設定される(ここで、Ts1=PS−Pollフレームの長さ+SIFS+ACKフレームの長さ、又はTs1=Null Data Trigger frameの長さ+SIFS+ACKフレームの長さ)。
− RAW Slot Boundaryフィールド:TXOP(又は、TXOPにおける送信)がスロット境界を渡る(cross)ことが許容されないことを示す。
このように設定される場合、図19のRAW1を、PS−Poll又はヌル−データ(Null−Data)トリガーフレームのためにのみ用いることができる。
一方、図19の例示で、RAW2に対するGrPS又はRPS IEは、次のような条件を満たすSTAのみがRAW2上でチャネルアクセスが許容されることを示すと仮定する。
− RAW Slot AIDフィールド:STAのAIDに当該するTIM要素のビット値による制限が適用される(すなわち、TIM要素でSTAのAIDビット値が1に設定された(すなわち、ページングされた)STAのチャネルアクセスのみが許容される)ことを示す。図19では、TIMビットマップで1番目、3番目、6番目、9番目のビットに当該するAIDを有するSTAのみがRAW2でチャネルにアクセスすることが許容される場合を例示している。
− RAW Slot Durationフィールド:Ts2に設定される(ここで、Ts2≧データフレームの長さ+SIFS+ACKフレームの長さ)。
− RAW Slot Boundaryフィールド:TXOP(又は、TXOPにおける送信)がスロット境界を渡る(cross)ことが許容されないことを示す。
このように設定される場合、図19のRAW2は、TIMビットマップでビット値が1であるビットに当該するAIDを有するSTAにAPがデータフレームを送信するために用いることができる。
図20は、本発明に係るスロットベースチャネルアクセスの他の例を説明するための図である。
図20の例示で、RAW1に対するGrPS又はRPS IEは、次のような条件を満たすSTAのみがRAW1上でチャネルアクセスが許容されることを示すと仮定する。
− RAW Slot AIDフィールド:STAのAIDに当該するTIM要素のビット値による制限が適用されない(すなわち、TIM要素でSTAのAIDビット値が1に設定されるか否かにかかわらず(すなわち、ページングされるか否かにかかわらず)、RAW1で全STAのチャネルアクセスが許容される)ことを示す。図20では、TIMビットマップで1番目、3番目、6番目、9番目のビットに当該するAIDを有するSTAだけでなく、そうでない他のSTAのチャネルアクセスもRAW1で許容される。
− RAW Slot Durationフィールド:Ts1に設定される(ここで、Ts1=PS−Pollフレームの長さ+SIFS+ACKフレームの長さ、又はTs1=Null Data Trigger frameの長さ+SIFS+ACKフレームの長さ)。
− RAW Slot Boundaryフィールド:TXOP(又は、TXOPにおける送信)がスロット境界を渡る(cross)ことが許容されないことを示す。
このように設定される場合、図20のRAW1は、任意のSTAのPS−Poll、ヌル−データ(Null−Data)トリガーフレーム、又は任意の(any)小さい制御フレームのために用いることができる。
一方、図20の例示で、RAW2に対するGrPS又はRPS IEは、次のような条件を満たすSTAのみがRAW2上でチャネルアクセスが許容されることを示すと仮定する。
− RAW Slot AIDフィールド:STAのAIDに当該するTIM要素のビット値による制限が適用されない(すなわち、TIM要素でSTAのAIDビット値が1に設定されるか否かにかかわらず(すなわち、ページングされるか否かにかかわらず)、RAW2で全STAのチャネルアクセスが許容される)ことを示す。図20では、TIMビットマップで1番目、3番目、6番目、9番目のビットに当該するAIDを有するSTAだけでなく、そうでない他のSTAのチャネルアクセスもRAW2で許容される。
− RAW Slot Durationフィールド:Ts2に設定される(ここで、Ts2≧データフレームの長さ+SIFS+ACKフレームの長さ)。
− RAW Slot Boundaryフィールド:TXOP(又は、TXOPにおける送信)がスロット境界を渡る(cross)ことが許容されないことを示す。
このように設定される場合、図20のRAW2は、AP又は任意のSTAがデータフレームを任意のSTA又はAPにそれぞれ送信するために用いることができる。
スロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフメカニズム
STAは、ビーコンフレームを受信した後、ビーコンフレームに含まれたTIMから、自身が受信すべきバッファされたフレームがあるか否かを確認することができる。バッファされたフレームを受信するために、STAはPS−Pollフレーム又はトリガーフレームをAPに送信することができる。
本発明で提案するスロット方式チャネルアクセスメカニズムでは、APでRAWを設定することができる。特定RAWにおける送信が許容されるSTAのみが、当該RAWでチャネルアクセスを行うことができる。RAWは、前述したように、RPS IE又はGrPS IEによって設定することができる。
RAWは、一つ以上のスロットに区別することができ、RAWで送信が許容されるSTAは、自身に割り当てられたスロットで競合ベースチャネルアクセスを開始することができる。
図18のようにビーコンインターバル内でRAWが設定されると、STAが自身に割り当てられたスロットでDCF(又は、EDCA)技法を用いた競合ベースチャネルアクセスを始めることができる。APはRAWを設定しながら、スロットにおけるTXOP規則を併せて設定することができる。RAWスロット境界フィールド(又は、クロススロット境界フィールド)が「not allowed」に設定される場合、TXOP又はTXOPにおけるフレーム送信がスロット境界を渡る(cross)ことが許容されない。この場合、STAに割り当てられたスロット以外のスロットでは、当該STAのTXOP又はTXOPにおけるフレーム送信を行うことができない。
STAに、RAWでチャネルアクセスが許容されるスロットがAPから割り当てられると、当該STAは、PS−Poll、トリガーフレーム、又は上りリンクデータフレームを送信するために競合を行わなければならない。本発明では、一般的な競合ベースチャネルアクセス方式と違い、RAW(及び/又はスロット)が割り当てられる特別な状況における競合ベースチャネルアクセス方式について提案する。
APからRAWにおけるスロットが割り当てられたSTAは、DCF又はEDCAメカニズムと同様に、自身に割り当てられたスロットで競合を行うためにDIFS又はAIFS(Arbitration Inter−Frame Space)時間においてチャネル状態をチェックすることができる。チャネルが遊休(idle)状態である場合、STAは、任意バックオフカウントを選択し、それに当該するバックオフスロット(これは、RAWで割り当てられるスロットと区別される概念である。)時間だけ待機した後に、送信を試みることができる。任意バックオフカウントは、擬似−任意整数(pseudo−random integer)値を有し、0乃至CW範囲で均一分布(uniform distribution)された値の中から一つとして決定することができる。ここで、CWは競合ウィンドウ(Contention Window)パラメータ値である。CWパラメータは、初期値としてCWminを与えるが、送信失敗の場合(例えば、送信されたフレームに対するACKを受信しないと、衝突が発生したことと見なすことができる)には2倍の値を取ることができる。CWパラメータ値がCWmaxになると、データ送信に成功するまでCWmax値を維持しながらデータ送信を試みることができ、データ送信に成功すると、CWmin値にリセットする。CW、CWmin及びCWmax値は、2n−1(n=0,1,2,...)に設定することが好ましい。
任意バックオフ過程が始まると、STAは、0乃至CW範囲から決定されたバックオフカウント値によってバックオフスロットをカウントダウンする間に続けて媒体をモニタする。媒体が占有状態としてモニタされると、カウントダウンを止めて待機し、媒体が遊休状態になると残りのカウントダウンを再開する。
従来の技術による競合ベースチャネルアクセスメカニズム(又は、バックオフメカニズム)をスロットベースチャネルアクセス方式にそのまま適用する場合に、バックオフ過程は、次のように行うことができる。
仮に、クロススロット境界フィールドが「not allowed」である場合、任意バックオフ過程が完了する前に(すなわち、バックオフカウントダウンを成功的に完了してTXOPを取得する前に)、STAに割り当てられたスロットのデューレーションが満了する場合が発生しうる。この場合、当該STAは、次のスロットでチャネルアクセスが許容されないことから、自身に割り当てられていないスロットではNAVを設定してチャネル(又は、媒体)が占有中(busy)であると見なし、チャネルアクセスを試みない。また、当該STAは、自身のチャネルアクセスが許容されないスロットの間にはバックオフ過程(又は、バックオフカウントダウン)を保留(suspend)(すなわち、バックオフカウント値を変更させずにそのまま維持しながらバックオフカウントダウンを中止)する。
この場合、RAW内に複数のスロットが存在し、それぞれのスロットごとに、スロットデューレーションの満了によってバックオフ過程を行う途中でチャネルアクセスが延期(defer)されたSTAが存在しうる。これらのSTAは、RAWが終わる時点にNAV値がbusyからidleに変更され(又は、NAVがリセット又は解除され)、バックオフ過程を同時に再開することになる。ここで、STAは、自身に割り当てられたスロットにバックオフカウントダウンを行うが、自身のチャネルアクセスが許容されないスロットになったところでバックオフカウントダウンを保留したため、STAがRAWにおけるバックオフ過程のために保存(store)しているバックオフカウント値は類似の範囲内に属する確率が高い。この場合、STAがRAWの終了する時点(すなわち、全てのSTAが制限無しでチャネルアクセスを行ってもよい時点)で同時にバックオフ過程を再開するようになると、これらSTA間にチャネルアクセスの衝突が発生する確率が非常に高くなる。
このような問題を解決するために、本発明では、STAにRAWが設定されるとともに、クロススロット境界フィールドが「not allowed」に設定される場合、STAが自身に割り当てられたスロット内でバックオフ過程を行う途中で、スロットデューレーションの満了によってTXOPを取得しないと、該STAは、自身のバックオフカウントを復旧するためにCWを初期競合ウィンドウ(Initial Contention Window)に設定し、0乃至CWの範囲で均一分布(uniform distribution)された値の中から任意に選択された一つをバックオフカウント値に設定することができる。RAWが終了する時点で、当該STAは、復旧されたバックオフカウント値によってバックオフ過程を再び行うことができる。
また、RAWで一つのSTAに割り当てられたスロットが複数個であってもよい。例えば、一つのSTAにスロットM及びスロットNが割り当てられてもよい。スロットM及びNは、時間的に連続していてもよく、不連続していてもよい。この場合、STAは、一つのRAW区間において自身に割り当てられた複数個のスロットのデューレーションが全て満了するまではバックオフカウントの復旧を行わない。例えば、スロットMでバックオフ過程を行う途中でスロットデューレーション満了によってTXOPを取得できなかったSTAは、RAWが満了していない状態ではバックオフカウント値を維持し、自身に割り当てられた他のスロットNになると、維持しているバックオフカウント値から始めてバックオフカウントダウンを再開することができる。仮にスロットNでバックオフ過程を行う途中でスロットデューレーション満了によってTXOPを取得できなかったSTAは、まずバックオフカウントダウンを保留することができる。仮にRAWが終了すると(すなわち、全STAに共通にチャネルアクセスが許容される時点で)、STAは、維持していたバックオフカウント値を復旧して新しく任意のバックオフカウント値を選択し、新しいバックオフ過程を始めることができる。
一方、RAWでSTAがバックオフカウントを選択する場合に、初期競合ウィンドウの値が大きいか、RAW内のスロットに割り当てられるSTAの個数が少ない場合には、RAWが終了する時点でSTAのバックオフカウントが新しく設定されなくても、STAのチャネルアクセスの衝突が発生する確率が高くないこともある。この場合には、STAがバックオフカウントを復旧することが、更なる電力消耗を引き起こすという側面で非効率的でありうる。このため、RAW内でバックオフカウント選択に関連した初期競合ウィンドウの値に対する所定の臨界値、及び/又はスロットに割り当てられるSTAの個数に対する所定の臨界値を設定し、所定の臨界値よりも大きい(又は、以上である)場合にのみ、RAWが終了する時点でバックオフカウントに対する復旧が行われるようにし、所定の臨界値以下である(又は、より小さい)場合には、既存のバックオフ方式のと同様に、STAが保留していたバックオフカウント値をそのまま使用し、RAWが終了する時点でバックオフ過程を再開するように動作することもできる。
図21は、スロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の例示を説明するための図である。
図21の例示では、RAWが2個のスロット(Slot1及びSlot2)で構成され、STA1及びSTA2はSlot1で、STA3及びSTA4はSlot2でチャネルアクセスが許容されると仮定する。
Slot1で、STA1は、初期バックオフカウント値として4を任意に選択し、STA2は7を任意に選択した場合を仮定する。4個のバックオフスロットが経過した後に、STA1がまずデータフレームを送信する。STA1のデータフレーム送信によって(例えば、データフレームのDurationフィールドの値によって)、STA2はNAVを設定し、STA1のチャネルアクセス(すなわち、データフレーム送信及びACKフレーム受信)が完了するまで、チャネルアクセスを試みないでバックオフカウントダウンを保留する(すなわち、STA2は、バックオフカウント値を3までカウントダウンした状態でそれ以上カウントダウンを進行しない)。STA1のチャネルアクセスが完了した後、STA2はバックオフカウントダウンを再開する。ここで、STA2のバックオフカウントダウンが完了する前に(すなわち、STA2のバックオフカウント値が1までカウントダウンにされ、まだ0に到達していない状態で)、Slot1のデューレーションが満了する場合を仮定する。この場合、STA2は、RAW内でチャネルアクセスを行うことができず、RAWが終了する時点でバックオフ過程を再開することができる。
Slot2では、STA3は、初期バックオフカウント値として5を選択し、STA4は6を任意に選択したと仮定する。5個のバックオフスロットが経過した後に、STA3がまずデータフレームを送信する。STA3のデータフレーム送信によって(例えば、データフレームのDurationフィールドの値によって)、STA4はNAVを設定し、STA3のチャネルアクセス(すなわち、データフレーム送信及びACKフレーム受信)が完了するまでチャネルアクセスを試みないでバックオフカウントダウンを保留する(すなわち、STA4は、バックオフカウント値を1までカウントダウンした状態でそれ以上カウントダウンを進行しない)。STA3のチャネルアクセスが完了した時点でSlot2のデューレーションが満了する場合を仮定する。この場合、STA4は、RAW内でチャネルアクセスを行うことができず、RAWが終了する時点でバックオフ過程を再開することができる。
STA2及びSTA4は、RAWが終了する時点でバックオフ過程を同時に再開することになる。ここで、STA2とSTA4がそれぞれRAW内のバックオフ過程のために保存していたバックオフカウント値をそのまま使用すると、STA2とSTA4のバックオフカウント値が1と同一であるため、これらは1個のバックオフスロットが経過した後にデータフレーム送信を行い、結果として衝突が発生する。
このような問題点を解決するために、本発明では、RAW内のスロットが割り当てられたSTAが、該当のスロットでバックオフカウントダウンを行ったが、フレームを送信できなかった場合には、RAWが終了する時点でバックオフカウント値を復旧し、新しいバックオフ過程を行うことができる。
図22は、本発明に係るスロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の一例を説明するための図である。
図22の例示では、図21と同様に、RAWが2個のスロット(Slot1及びSlot2)で構成され、STA1及びSTA2はSlot1で、STA3及びSTA4はSlot2でチャネルアクセスが許容されると仮定する。また、RAW内でそれぞれのスロットにおけるSTAのバックオフ過程及びチャネルアクセス動作も、図21と同様に行われると仮定し、重複する説明は省略する。
ただし、図22の例示では、RAWが終了した後のSTA2及びSTA4のバックオフ過程が図21の場合と異なっている。
具体的に、STA2及びSTA4は、RAWが終了する時点にバックオフ過程を始めるが、RAW内のバックオフ過程のために保存していた(又は、保留された)バックオフカウント値をそのまま使用せず、新しくバックオフカウント値として任意の値を選択してバックオフ過程を始める。言い換えると、STAがRAW内における(within RAW)バックオフ過程のために使用するバックオフカウント値(又は、RAW内で適用されるバックオフ機能状態(backoff function state)、又はRAW内で適用されるバックオフ状態)と、RAW外の(outside RAW)におけるバックオフ過程のために使用するバックオフカウント値(又は、RAW外で適用されるバックオフ機能状態又はRAW外で適用されるバックオフ状態)を個別に又は独立して保存し、これによってRAW内とRAW外で独立したバックオフ過程を行うことができる。
図22の例示で、RAWが終了した時点でSTA2はバックオフカウント値として5を任意に選択し、STA4は7を任意に選択したことを仮定する。5個のバックオフスロットが経過した後に、STA2が先にデータフレームを送信する。STA2のデータフレーム送信によって(例えば、データフレームのDurationフィールドの値によって)、STA4はNAVを設定し、STA2のチャネルアクセス(すなわち、データフレーム送信及びACKフレーム受信)が完了するまでチャネルアクセスを試みないでバックオフカウントダウンを保留する(すなわち、STA4は、バックオフカウント値を2までカウントダウンした状態でそれ以上カウントダウンを進行しない)。STA2のチャネルアクセスが完了した後、STA4はバックオフカウントダウンを再開し、バックオフカウント値が0に到達するとデータフレームを送信することができ、その応答としてACKフレームを受信することができる。
本発明の更なる例示として、あるSTAに割り当てられたRAWスロットのスロットデューレーションが満了する前に当該STAのバックオフカウント値が0に到達してTXOPを取得したが、送信しようとするフレームの長さが、残っているスロットデューレーションを超える(又は、スロット境界と重なる)場合にも、当該STAはチャネルアクセス(又は、TXOP過程)を行うことができない。この場合、STAがRAWの終了する時点でバックオフ過程を始める時、RAW内におけるバックオフ過程のために保存しているバックオフカウント値は使用せず、別のバックオフカウント値を任意に決定(例えば、CWを初期競合ウィンドウに設定した後に、0乃至CWの範囲内で均一分布している値の中からいずれかを選択してバックオフカウント値を復旧)し、チャネルアクセスを行うことができる。
図23は、スロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の他の例を説明するための図である。
図23の例示では、STA1、STA2、STA3、STA4、STA5及びSTA6がページングされたSTAであり、RAWが割り当てられると仮定する。ここで、RAW内で、Slot0はSTA1及びSTA2に割り当てられ、Slot1はSTA3及びSTA4に割り当てられ、Slot2はSTA5及びSTA6に割り当てられると仮定する。また、競合ウィンドウの値は8であり、STA1のバックオフタイマーは1、STA2のバックオフタイマーは4、STA3のバックオフタイマーは2、STA4のバックオフタイマーは5、STA5のバックオフタイマーは3、そしてSTA6のバックオフタイマーは6と決定される場合を仮定する。
Slot0では、STA1のバックオフカウントが先に0に到達してSTA1がPS−Pollフレームを送信し、それに対するACKを受信することができる。一方、STA2は、チャネルが遊休状態であることを確認してバックオフカウントダウンを再開し、Slot0のデューレーションが満了する前にバックオフカウント値が0に到達した後、PS−Pollフレームを送信しようとする。しかし、PS−Pollフレームの送信が次のスロット(すなわち、STA2に割り当てられていないSlot1)との境界にまたがることが予想されるため、STA2はPS−Pollフレームを送信することができない。このため、STA2はPS−Pollフレームの送信をRAWの終了する時点まで延期(defer)することができる。
Slot1ではSTA3のバックオフカウントが先に0に到達してSTA3がPS−Pollフレームを送信し、それに対するACKを受信することができる。一方、STA4は、チャネルが遊休状態であることを確認してバックオフカウントダウンを再開し、Slot1のデューレーションが満了する前にバックオフカウント値が0に到達した後、PS−Pollフレームを送信しようとする。しかし、PS−Pollフレームの送信が次のスロット(すなわち、STA4に割り当てられていないSlot2)との境界にまたがることが予想されるため、STA4はPS−Pollフレームを送信することができない。このため、STA4はPS−Pollフレームの送信をRAWの終了する時点まで延期することができる。
Slot2では、STA5のバックオフカウントが先に0に到達してSTA5がPS−Pollフレームを送信し、それに対するACKを受信することができる。一方、STA6は、チャネルが遊休状態であることを確認してバックオフカウントダウンを再開し、Slot2のデューレーションが満了する前にバックオフカウント値が0に到達した後、PS−Pollフレームを送信しようとする。しかし、PS−Pollフレームの送信がRAWの終了によってSlot2内で送信されないことが予想されるため、STA6はPS−Pollフレームを送信することができない。このため、STA6はPS−Pollフレームの送信をRAWの終了する時点まで延期することができる。
RAWの終了した時点でSTA2、STA4及びSTA6がPS−Poll送信を行うことができるが、RAW内でバックオフ過程のために用いられるバックオフカウント値をそのまま使用すると、これらSTAのバックオフカウント値がいずれも0に到達した状態であるがため、同時にPS−Pollフレーム送信を行うことになり、衝突が発生する。このような問題を解決するために、STA2、STA4、STA6は、RAW内におけるバックオフ過程のために用いられるバックオフカウント値ではなく、別のバックオフカウント値を用いてRAW外におけるバックオフ過程を行うことによって、衝突の可能性を下げることができる。
図24は、本発明に係るスロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の他の例を説明するための図である。
図24の例示では図23の例示と類似の状況を仮定する。ただし、図24の例示では、RAW内で適用されるバックオフカウント値がRAWの終了した後にそのまま適用されず、RAW外では別個のバックオフカウント値によるバックオフ動作が行われる場合を示す。
RAW内におけるSTAの動作は図23の説明と同一であり、重複する説明は省略する。
RAWが終了した後に、STA2は、RAW内で適用されるバックオフカウント値と独立した別のバックオフカウント値(例えば、3)を用いてバックオフカウントダウンを行うことができる。同様に、RAWが終了した後に、STA4及びSTA6も、RAW内で適用されるバックオフカウント値と独立した別のバックオフカウント値(例えば、STA4は7、STA6は6)を用いてバックオフカウントダウンを行うことができる。この場合、STA2のバックオフカウント値が先に0に到達し、STA2がPS−Pollフレームを送信してACKを受信することができる。次に、RAW終了時点でバックオフカウント値として6を選択したSTA6のバックオフカウント値が0に到達すると、STA6がPS−Pollフレームを送信することができる。図24には示していないが、STA6のPS−Pollフレーム送信及びACKフレーム受信が完了した後に、STA4のバックオフカウントが再開され、その値が0に到達すると、STA4がPS−Pollフレームを送信することができる。
要するに、前述した本発明の提案事項によれば、STAがRAW内で適用するバックオフ機能状態(backoff function state)とRAW外で適用するバックオフ機能状態、すなわち、2個の互いに異なるバックオフ機能状態を別個に又は独立して維持管理することによって、STAのチャネル(又は、媒体)アクセスの公平性及びネットワークリソース利用効率性を向上させることができる。
本発明の提案事項によれば、RAWの設定と関連して独立した複数個のバックオフ機能状態(backoff function state)を設定することができる。
例えば、STAがRAWの設定される以前の共通アクセスウィンドウ(すなわち、RAWが設定されていない時間区間)でEDCA技法によってチャネルアクセス過程(又は、バックオフ過程)を行っている途中に、STAにRAWが割り当てられる場合を仮定する。この場合、RAWが設定される以前のRAW外に適用されるバックオフ機能状態を第1バックオフ機能状態と称し、RAWが設定された後にRAW内で適用されるバックオフ機能状態を第2バックオフ機能状態と称する。
具体的に、第1バックオフ機能状態は、RAW以外の共通アクセスウィンドウ(すなわち、制約無しでチャネルアクセスが可能な区間)で用いられるバックオフカウンタ(又は、バックオフカウント値)、競合ウィンドウパラメータ(例えば、最小競合ウィンドウ、最大競合ウィンドウ、再送信限界(retransmit limit)など)などに当該する。
第2バックオフ機能状態は、RAW内でEDCA技法によるチャネルアクセスが行われる時に用いられるバックオフカウンタ(又は、バックオフカウント値)、競合ウィンドウパラメータ(例えば、最小競合ウィンドウ、最大競合ウィンドウ、再送信限界など)などに当該する。
APがビーコンフレームを用いてRAWを設定又は割り当てる際、RAWで適用される第2バックオフ機能状態に関する競合ウィンドウパラメータ(例えば、最小競合ウィンドウ、最大競合ウィンドウ、再送信限界など)をそれぞれのアクセスカテゴリー別に指定することができる。アクセスカテゴリーとは、所定のサービス品質を提供するために設定されるアクセス優先順位を意味することができる。すなわち、STA別にアクセスカテゴリーがそれぞれ設定され、STAごとにRAW外で適用されるパラメータとRAW内で適用されるパラメータとが異なってもよい。このため、第1バックオフ機能状態に含まれるパラメータ値と、第2バックオフ機能状態に含まれるパラメータ値とが異なってもよく、共通アクセスウィンドウとRAWのそれぞれで用いられるバックオフ機能状態は別々に維持管理されることが好ましい。
前述した事項に基づくSTAのバックオフ過程を説明すると、次のとおりである。
RAWが始まる時点で、STAは以前のバックオフを保留(suspend)し、第1バックオフ機能状態(first backoff function state)を保存しておく。
STAがRAWで参加(participate)する場合、STAは、RAWバックオフパラメータ(例えば、第2バックオフ機能状態)を用いて新しいバックオフ機能を作動(invoke)させる。
STAは、クロススロット境界が許容されない場合、RAW内で自身の割り当てられたスロット内でのみバックオフカウントダウンを行うことができる。仮にクロススロット境界が許容されていると、自身の割り当てられたスロットが満了した後にもバックオフカウントダウンを続けることができる。
RAWが終了すると、以前に保存した第1バックオフ機能状態を復元(restore)し、これによってバックオフ機能を再開(resume)する。
図25は、本発明に係るスロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ過程の更に他の例を説明するための図である。
図25の例示で、STAは、上りリンクデータフレームを送信するために第1バックオフ機能状態パラメータを用いてEDCA技法によるバックオフ過程を行っていると仮定する。第1バックオフカウント値として6を任意に選択したSTAは、バックオフスロットを6,5,4,3,...の順にカウントダウンする。バックオフカウント値が3に到達した時点でSTAはAPからビーコンフレームを受信し、ビーコンフレームに含まれた情報から、自身にRAWが設定されたことが確認できる。
RAW内でチャネルアクセスが許容される区間としてSlot1がAPからSTAに割当てられると、STAは、Slot1でバックオフ過程を行ってチャネルアクセスを行うことができる。このとき、RAWが始まる以前に進行していた第1バックオフ機能状態、すなわち、RAW開始以前のバックオフカウンタ(又は、バックオフカウント値)、競合ウィンドウパラメータ(例えば、最小競合ウィンドウ、最大競合ウィンドウ、再送信限界など)を保存しておく。このような第1バックオフ機能状態は、EDCAが用いられる場合に、アクセスカテゴリー別に全て保存しておくことができる。
一方、RAW内のSlot1では、RAW外で適用される第1バックオフ機能状態ではなく、別の第2バックオフ機能状態によってバックオフ過程を行う。すなわち、RAW以前に第1バックオフ機能状態のバックオフカウント値が3に到達したが、RAW内では別のバックオフカウント値によってバックオフカウントダウンを行う。例えば、RAW内で適用される第2バックオフ機能状態に対してバックオフカウント値を7からカウントダウンすることができる。
STAがバックオフカウント値を7,6,5,4,...の順にカウントダウンする途中でSlot1のデューレーションが満了する場合も考慮できる。この場合、STAがスロット境界を越えてバックオフを続けないようにAPによって制約が設定されている(例えば、クロススロット境界が「not allowed」に設定されている)と、STAはRAW内でチャネルアクセスをそれ以上試みない。
RAWが終了する時点で、STAは、自身の保存しておいた第1バックオフ機能状態を復旧し、RAW以降のチャネルアクセスを再開することができる。これによって、STAがRAWの始まる以前の最後の状態におけるバックオフカウント値である3からバックオフカウントダウンを再開することができる。
RAWの終了する時点でSTAに保存された第1バックオフ機能状態がない場合(例えば、STAに対してRAWが設定される前にSTAがバックオフ過程を行っていない場合)も考慮することができる。この場合には、RAW内で用いた第2バックオフ機能状態ではなく、新しいバックオフ機能状態として第1バックオフ機能状態を設定して新しいバックオフカウント値を任意に選択し、それによってRAW外におけるバックオフ過程を行うことができる。
図26は、本発明に係るチャネルアクセス方法を説明するための図である。
段階S2610で、STAはAPからRAW設定情報を受信することができる。RAW設定情報は、例えば、ビーコンフレームに含まれるRPS要素として提供されてもよい。
段階S2620で、STAは、RAW内で第2バックオフ機能状態を用いてバックオフ過程を行うことができる。
段階S2630で、STAは、RAW外で(例えば、RAWの終了後又はRAWの開始前に)第1バックオフ機能状態を用いてバックオフ過程を行うことができる。
図26の例示で、STAは複数個のバックオフ機能状態(例えば、上記の第1バックオフ機能状態及び第2バックオフ機能状態)を別個に/独立して維持/管理することができる。
図26で説明する例示的な方法は、説明の簡明化のために動作のシリーズで表現したが、これは、段階が行われる順序を制限するためのものではなく、必要に応じて、それぞれの段階を同時に又は異なる順序で行ってもよい。また、本発明で提案する方法を具現する上で、図26で例示する段階を全て必要とするわけではない。
また、図26で例示する方法において、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立して適用されたり、又は2つ以上の実施例が同時に適用されるように具現することができる。
図27は、本発明の一実施例に係る無線装置の構成を示すブロック図である。
STA 10は、プロセッサ11、メモリ12、送受信器13を備えることができる。送受信器13は、無線信号を送信/受信することができ、例えば、IEEE 802システムに基づく物理層を具現することができる。プロセッサ11は、送受信器13と接続してIEEE 802システムに基づく物理層及び/又はMAC層を具現することができる。プロセッサ11は、前述した本発明の様々な実施例に係る動作を行うように構成されてもよい。また、前述した本発明の様々な実施例に係るSTAの動作を具現するモジュールをメモリ12に保存させ、プロセッサ11によって実行されるようにすることができる。メモリ12は、プロセッサ11の内部に設けられたり又はプロセッサ11の外部に設けられ、プロセッサ11と公知の手段によって接続されるようにすることもができる。
図27のSTA 10は、本発明に係るチャネルアクセスを行うように設定することができる。プロセッサ11は、APからRAW設定情報を送受信器13を用いて受信するように設定することができる。また、プロセッサ11は、RAW内では第2バックオフ機能状態を用いてバックオフ過程を行い、RAW外では(例えば、RAWの終了後に又はRAWの開始前に)第1バックオフ機能状態を用いてバックオフ過程を行うように設定することができる。また、メモリ12には複数個のバックオフ機能状態(例えば、上記第1バックオフ機能状態及び上記第2バックオフ機能状態)を保存させることができる。
上記のようなSTA装置の具体的な構成は、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立して適用されたり又は2つ以上の実施例が同時に適用されるように具現することができて、重複する内容は明確性のために説明を省略する。
上述した本発明の実施例は、様々な手段を用いて具現することができる。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、一つ又はそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、以上で説明した機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などの形態として具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶してプロセッサによって駆動することができる。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
以上、開示された本発明の好適な実施の形態に関する詳細な説明は、当業者が本発明を具現し実施できるように提供された。上記では、本発明の好適な実施の形態を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当業者にとっては、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更させることができるということは明らかである。したがって、本発明は、ここに開示された実施の形態に制限されるものではなく、ここに開示された原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。
上述したような本発明の様々な実施の形態は、IEEE802.11システムを中心に説明したが、様々な移動通信システムに同様の方式で適用可能である。

Claims (9)

  1. 無線LANシステムにおいてステーション(STA)がチャネルアクセスを行う方法であって、
    アクセスポイント(AP)から前記STAに関するRAW設定情報を受信するステップと、
    前記RAW以前のチャネルアクセスのために第1バックオフ機能状態値をカウントダウンすることにより、第1バックオフ過程を実行するステップと、
    前記RAW設定情報に対応するRAW内でチャネルアクセスのために第2バックオフ機能状態値をカウントダウンすることにより、第2バックオフ過程を実行するステップと、
    前記RAWが終了すると、前記第1バックオフ機能状態値を再度カウントダウンすることにより、前記第1バックオフ過程を実行するステップと、
    を有し、
    前記STAは、前記RAW外で用いられる前記第1バックオフ機能状態と前記RAW内で用いられる前記第2バックオフ機能状態とを含む複数個のバックオフ機能状態個別に保存する、チャネルアクセス方法。
  2. 前記RAW以前の前記第1バックオフ過程は、前記RAWの開始で保留される、請求項1に記載のチャネルアクセス方法。
  3. 前記RAWの開始で、前記RAW以前に実行中の前記第1バックオフ過程に対する前記第1バックオフ機能状態値が保存される、請求項2に記載のチャネルアクセス方法。
  4. 前記RAWの終了で、前記保存された第1バックオフ機能状態が復元され、前記RAW以前に実行中の前記第1バックオフ過程は、前記保存された第1バックオフ機能状態値からカウントダウンすることにより再開される、請求項3に記載のチャネルアクセス方法。
  5. 前記第1バックオフ機能状態が保存されていないと、前記RAWが終了する場合に実行される前記第1バックオフ過程は、新しいバックオフ過程として実行される、請求項1に記載のチャネルアクセス方法。
  6. 前記RAW設定情報によってクロススロット境界が許容されない場合、前記RAW内で前記STAに割り当てられた一つ以上のスロット内でのみバックオフカウントダウンが実行される、請求項1に記載のチャネルアクセス方法。
  7. 前記RAW設定情報によってクロススロット境界が許容される場合、前記RAW内で前記STAに割り当てられたスロット後にバックオフカウントダウンが実行される、請求項1に記載のチャネルアクセス方法。
  8. 前記第1バックオフ過程及び前記第2バックオフ過程は、EDCAに基づいて実行される、請求項1に記載のチャネルアクセス方法。
  9. 無線LANシステムにおいてチャネルアクセスを行うステーション(STA)装置であって、
    送受信器と、
    プロセッサと、
    メモリと、
    を備え、
    前記プロセッサは、アクセスポイント(AP)から前記STA装置に関するRAW設定情報を前記送受信器を用いて受信し、前記RAW以前のチャネルアクセスのために第1バックオフ機能状態値をカウントダウンすることにより、第1バックオフ過程を実行し、前記RAW設定情報に対応するRAW内でチャネルアクセスのために第2バックオフ機能状態値をカウントダウンすることにより、第2バックオフ過程を実行し、前記RAWが終了すると、前記第1バックオフ機能状態値を再度カウントダウンすることにより、前記第1バックオフ過程を実行するように設定され、
    前記メモリは、前記RAW外で用いられる前記第1バックオフ機能状態と前記RAW内で用いられる前記第2バックオフ機能状態とを含む複数個のバックオフ機能状態個別に保存する、チャネルアクセスSTA装置。
JP2015547837A 2012-12-19 2013-10-30 無線lanシステムのスロット方式チャネルアクセスにおけるバックオフ方法及び装置 Active JP6122141B2 (ja)

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