JP6121734B2 - マイクロニードル用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物及びマイクロニードルデバイス - Google Patents

マイクロニードル用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物及びマイクロニードルデバイス Download PDF

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Description

本発明は、マイクロニードル用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物及びマイクロニードルデバイスに関する。
ゾルミトリプタンは、5HTレセプターアゴニストとして片頭痛、群発性頭痛、慢性発作性片頭痛、血管障害に伴う頭痛、薬物またはその離脱に伴う頭痛、反動性頭痛(rebound headache)および緊張性頭痛のような頭痛に伴う病状の治療に有用である。
経皮によるゾルミトリプタンの投与に関しては、特許文献1及び2にある通りマイクロプロジェクション又はマイクロニードルによる投与が開示されている。
また、特許文献1、特許文献3および特許文献4には、マイクロプロジェクションに生物学的有効成分を含有する組成物を被覆した後、乾燥する工程が開示されている。そして、このような被覆製剤の好ましい粘度として3〜500cpsが開示されている。
更に、上記特許文献の他、特許文献5には、被覆製剤をマイクロプロジェクションやマイクロニードルに被覆させる際の被覆方法として、浸漬方法が開示されている。
国際公開第2008/115586号 特表2009-509634号公報 特表2007−527392号公報 特表2007−511508号公報 米国特許出願公開第2008/0213461号明細書
しかしながら、ゾルミトリプタンをマイクロニードルにコーティングしてマイクロニードルを製造する際に、特許文献1〜5に記載されるコーティング組成物では、コーティング組成物中にゾルミトリプタンが十分に溶解しないことや、粘度が低いために、マイクロニードルをコーティングした後直ちに乾燥させたとしても、乾燥工程に至るまでに、液ダレが生じ、組成物がマイクロニードルに十分量保持されない場合があることを本発明者らは見出した。その結果、投与に必要なゾルミトリプタンがマイクロニードル上に十分量保持されないため、ゾルミトリプタンの皮内への利用率が低下し、十分な薬効を示さない。また、組成物がマイクロニードル上に十分量保持されていないと、コーティング操作を繰り返す必要が生じるため、製造コストが高くなるという問題が生じる。
本発明の目的は、溶媒に対する溶解性が高く、粘性も高いためコーティング後に液ダレしない、ゾルミトリプタンを含有するマイクロニードル用コーティング組成物を提供することにある。
本発明は、ゾルミトリプタンと、酸と、沸点90℃以上の極性溶媒と、を含み、上記酸と上記ゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:5である、マイクロニードルデバイス用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物を提供する。
上記組成物は、酸を含有することで、溶媒に対するゾルミトリプタンの溶解性を向上させ、組成物中のゾルミトリプタン濃度を高く、かつ、均一にすることが可能になる。そのため、組成物をマイクロニードルにコーティングした場合、有効量のゾルミトリプタンを安定して投与することができる。さらに、沸点90℃以上の極性溶媒を使用することにより、コーティング組成物を乾燥させる前の段階での溶媒の蒸散を防ぐことができ、コーティング組成物の組成を一定に維持しながら、マイクロニードルデバイスを製造することができる。
上記酸は、クエン酸、酒石酸、メシル酸、コハク酸、酢酸、及び塩酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸であることが好ましい。これらの酸を使用することにより、ゾルミトリプタンの溶媒への溶解性が向上すると同時に、組成物の粘度も向上する。
また、酸とゾルミトリプタンとの質量比がこのような配合比であることにより、ゾルミトリプタンの溶解性及び組成物の皮膚への刺激性の2つの問題を同時に解消することが可能である。特に、酸が塩酸の場合、酸とゾルミトリプタンとの質量比が1:2〜1:10であることが好ましい。酸が氷酢酸の場合、酸とゾルミトリプタンとの質量比が1:2〜1:8であることが好ましい。酸が酒石酸の場合、酸とゾルミトリプタンとの質量比が1:2〜1:6であることが好ましい。酸がクエン酸の場合、酸とゾルミトリプタンとの質量比が1:2〜1:8であることが好ましい。酸がメシル酸の場合、酸とゾルミトリプタンとの質量比が1:2〜1:5であることが好ましい。酸がコハク酸の場合、酸とゾルミトリプタンとの質量比が1:2〜1:8であることが好ましい。この質量比の範囲内であれば、ゾルミトリプタンの溶媒中の溶け残りを50%以下に抑えることが可能であると同時に、皮膚に対する刺激の問題も回避できる。
また、上記マイクロニードルデバイス用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物は、高い粘度を有するため、マイクロニードルの先端又はその付近にゾルミトリプタンをとどめておくことができ、コーティング後の液ダレが極めて少ないという特徴を有する。
上記組成物中のゾルミトリプタンの濃度は、20%w/w〜80%w/wであることが好ましい。濃度が上記の範囲であることにより、高粘度の組成物が得られ、マイクロニードルにコーティングする際に、所望の厚さに制御することが可能である。
上記組成物の粘度は600mPa・s〜45000mPa・sであることが好ましい。粘度が上記の範囲であることにより、マイクロニードルに組成物をコーティングする際に、液ダレを最小限にとどめることができる。
上記組成物は、溶媒が水であり、酸がクエン酸、酒石酸、コハク酸又は塩酸であり、コーティング組成物中のゾルミトリプタンの濃度が55%w/w〜75%w/wであることが好ましい。ゾルミトリプタンの濃度及び組成物の粘度が上記範囲であることにより、ゾルミトリプタンの溶媒への溶解性及び組成物の粘度がともに良好であり、さらに皮膚への刺激性の問題も解消することができる。
本発明はまた、上記組成物がコーティングされているマイクロニードルデバイスを提供する。
本発明者らは、ゾルミトリプタンを経皮的に投与する研究の過程で、十分な薬効を得るためには、ゾルミトリプタン1mg以上を血中へ移行するように投与する必要があることを見出し、さらに経皮的に吸収を高めるためマイクロニードルデバイスによる投与を利用し、その場合は、マイクロニードル上に100μg/cm以上で投与することが好ましいことを見出した。上記組成物及びマイクロニードルデバイスにより、これを達成することができる。
本発明のマイクロニードルデバイス用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物は、溶解性が高く、粘度が高い。高い溶解性のため、組成物中のゾルミトリプタン濃度が均一になるため、治療に十分なゾルミトリプタンを患者に投与することができる。また、高粘度のため、上記ゾルミトリプタン組成物をマイクロニードルにコーティングした際に、マイクロニードル上の液ダレを抑えるとともに、コーティング組成物を所望の厚さに制御することができる。さらに、本発明のマイクロニードルデバイス用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物を備えるマイクロニードルデバイスは、投与する際のゾルミトリプタンの皮内への放出性が良好である。
コーティング組成物を塗布する前のマイクロニードルデバイスの一実施形態を示す斜視図である。 コーティング組成物を塗布した後のマイクロニードルデバイスの一実施形態を示す斜視図である。 図2のII−II線断面図である。 (a)〜(c)は、マイクロニードルデバイスの製造方法の一実施形態を示す図である。 酸を混合した場合のゾルミトリプタン濃度及び粘度の関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、好適な実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面は理解を容易にするため一部を誇張して描いており、寸法比率は説明のものとは必ずしも一致しない。
図1は、本発明に係るゾルミトリプタン含有コーティング組成物を塗布する前のマイクロニードルデバイスの一実施形態を示す斜視図である。図1に示すマイクロニードルデバイス1は、マイクロニードル基板2と、マイクロニードル基板2上に二次元状に配置された、複数のマイクロニードル3とを備える。図2は、コーティング組成物を塗布した後のマイクロニードルデバイスの一実施形態を示す斜視図である。マイクロニードル3に、ゾルミトリプタン含有コーティング組成物5が付着している。
マイクロニードル基板2は、マイクロニードル3を支持するための土台である。マイクロニードル基板2の形態は特に限定されるものではなく、例えばマイクロニードル基板2には、複数の貫通孔が二次元状に配置されるように形成されていてもよい。マイクロニードル3と貫通孔とは、マイクロニードル基板2の対角線方向において交互に配置され得る。貫通孔により、マイクロニードル基板2の背面からゾルミトリプタンを投与することが可能になる。マイクロニードル基板2の面積は、0.5〜10cmであり、好ましくは1〜5cm、より好ましくは1〜3cmである。このマイクロニードル基板2を数個つなげることで所望の大きさの基板を構成するようにしてもよい。
マイクロニードル3は微小構造であり、その高さ(長さ)は、好ましくは50〜600μmである。ここで、マイクロニードル3の長さを50μm以上とするのは、ゾルミトリプタンの経皮投与を確実にするためであり、600μm以下とするのは、マイクロニードルが神経に接触するのを回避して、痛みの可能性を確実に減少させるとともに、出血の可能性を確実に回避するためである。また、マイクロニードル3の長さが500μm以下であると、皮内に入るべき量のゾルミトリプタンを効率良く投与することができ、皮膚を穿孔させずに投与することも可能である。マイクロニードル3の長さは、300〜500μmであることが特に好ましい。
ここで、マイクロニードルとは、凸状構造物であって広い意味での針形状、又は針形状を含む構造物を意味する。もっとも、マイクロニードルは、鋭い先端を有する針形状のものに限定されるものではなく、先の尖っていない形状のものも含む。マイクロニードル3が円錐状構造である場合には、その基底における直径は50〜200μm程度である。本実施形態ではマイクロニードル3は円錐状であるが、四角錐などの多角錐状や、別の形状のマイクロニードルを用いてもよい。
マイクロニードル3は、典型的には、針の横列について1ミリメートル(mm)当たり約1〜10本の密度が提供されるように間隔を空けて設けられている。一般に、隣接する横列は横列内の針の空間に対して実質的に等しい距離だけ互いに離れており、1cm当たり100〜10000本の針密度を有する。100本以上の針密度があると、効率良く皮膚を穿孔することができる。一方、10000本を超える針密度では、マイクロニードル3の強度を保つことが難しくなる。マイクロニードル3の密度は、好ましくは200〜5000本、さらに好ましくは300〜2000本、特に好ましくは400〜850本である。
マイクロニードル基板2又はマイクロニードル3の材質としては、シリコン、二酸化ケイ素、セラミック、金属(ステンレス、チタン、ニッケル、モリブテン、クロム、コバルト等)及び合成又は天然の樹脂素材等が挙げられるが、マイクロニードルの抗原性及び材質の単価を考慮すると、ポリ乳酸、ポリグリコリド、ポリ乳酸−co−ポリグリコリド、プルラン、カプロノラクトン、ポリウレタン、ポリ無水物等の生分解性ポリマーや、非分解性ポリマーであるポリカーボネート、ポリメタクリル酸、エチレンビニルアセテート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシメチレン等の合成又は天然の樹脂素材が特に好ましい。また、多糖類であるヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、プルラン、デキストラン、デキストリン若しくはコンドロイチン硫酸等も好適である。
マイクロニードル基板2又はマイクロニードル3の製法としては、シリコン基板を用いたウエットエッチング加工又はドライエッチング加工、金属又は樹脂を用いた精密機械加工(放電加工、レーザー加工、ダイシング加工、ホットエンボス加工、射出成型加工等)、機械切削加工等が挙げられる。これらの加工法により、針部と支持部は、一体に成型される。針部を中空にする方法としては、針部を作製後、レーザー加工等で2次加工する方法が挙げられる。
上記ゾルミトリプタン含有コーティング組成物をマイクロニードル上及び/又は基板上に塗布する方法としては、噴霧コーティング及び浸漬コーティング等が挙げられ、塗布方法は浸漬コーティングであることが好ましい。
図4(a)〜(c)は、マイクロニードルデバイス1の製造方法の一実施形態を示す図である。この方法では、まず、図4(a)に示すように、ゾルミトリプタン含有コーティング組成物10をマスク版11上でヘラ12により矢印A方向に掃引する。これにより、開口部13にゾルミトリプタン含有コーティング組成物が充填される。続いて、図4(b)に示すように、マスク版11の開口部13にマイクロニードル3を挿入する。その後、図4(c)に示すように、マスク版11の開口部13からマイクロニードル3を引き出す。これにより、マイクロニードル3上(マイクロニードル上及び/又は基板上)にはゾルミトリプタン含有コーティング組成物10を付着させる。ゾルミトリプタン含有コーティング組成物10は、好ましくは、図4(c)に示すように、涙滴形状に形成される。その後、風乾、真空乾燥、凍結乾燥又はそれらの組み合わせの既知の方法により、マイクロニードル上のゾルミトリプタン含有コーティング組成物を乾燥する。ゾルミトリプタン含有コーティング組成物10は、十分に高い粘度を有しているため、乾燥中に液ダレすることはなく、乾燥後も乾燥前の形状を保持している。これにより、固形のゾルミトリプタン含有コーティング組成物10が、マイクロニードル3上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物5として、好ましくは涙滴形状でマイクロニードル3により強固に付着する。すなわち、固形のゾルミトリプタン組成物10が、マイクロニードル3に固着する。このようにして、マイクロニードルデバイスが製造される。なお、ゾルミトリプタン組成物を乾燥してマイクロニードル上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物の水分含有量は通常、組成物の全量基準で55質量%以下、好ましくは、30質量%以下、さらには10質量%以下である。なお、本発明において、液ダレとは、針先からコーティング組成物が垂れてくることを指し、図4(c)ではH部分が長くなることを意味する。
マイクロニードル3上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物の高さHは、図4(b)に示すクリアランス(ギャップ)Cで調整される。このクリアランスCは、マイクロニードル3の基底からマスク表面までの距離(基板厚みは関与しない)で定義され、マスク版11のテンションとマイクロニードル3の長さに応じて設定される。クリアランスCの距離の範囲は、好ましくは、0〜500μmである。クリアランスCの距離が0の場合には、ゾルミトリプタン組成物がマイクロニードル3の全体に対して塗布されることを意味する。マイクロニードル3上に付着しているゾルミトリプタン組成物の高さHはマイクロニードル3の高さhによって変動するが、0〜500μmとすることができ、通常10〜500μmであり、好ましくは30〜300μm程度で、特に好ましくは40〜250μm程度である。ゾルミトリプタンを有効に用いるためには、できるだけニードルの先端に近いところに集中的に存在させた方が好ましく、また、皮膚に対する刺激及び薬物の皮膚への移行率の観点からも、先端から200μmまでに存在させることが好ましい。
マイクロニードル3上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物5の厚さは50μm未満であり、好ましくは40μm未満、さらに好ましくは1〜30μmである。一般に、マイクロニードル上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物の厚さは、乾燥後にマイクロニードル3の表面にわたって測定される平均の厚さである。マイクロニードル上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物の厚さは、一般に、ゾルミトリプタン含有コーティング組成物の複数の被膜を適用することにより増大させること、すなわち、ゾルミトリプタン含有コーティング組成物を付着させた後のマイクロニードル3上に付着工程を繰り返すことで増大させることができる。
ゾルミトリプタン含有コーティング組成物をマイクロニードル3に付着させる際には、装置の設置環境の温湿度は、一定に制御されることが好ましい。また、必要によってはゾルミトリプタン組成物に使用する、後述する(B)成分である、溶媒を充満させることもできる。これにより、ゾルミトリプタン含有コーティング組成物中の溶媒の蒸散を極力防ぐことができる。
図3は図2のII−II線断面図である。図3に示すように、マイクロニードルデバイス1は、マイクロニードル基板2と、当該マイクロニードル基板2上に設けられた、マイクロニードル3と、当該マイクロニードル3上及び/又は当該基板上に設けられたマイクロニードル上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物5と、を備えるものである。マイクロニードル上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物5は、(A)「ゾルミトリプタン」と、(B)「沸点90℃以上の極性溶媒」と、(C)「酸」と、を含むものであり、例えば図4(a)〜(c)に示される工程を経て製造される。なお、(B)成分が実質的に水を含まない場合、ゾルミトリプタン含有コーティング組成物及びマイクロニードル上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物も、水を含まないが、製造したゾルミトリプタン組成物の保管において、取り巻く雰囲気により水分等の溶媒を保持することもある。この場合の水分含量は上記のとおりである。
マイクロニードルデバイス用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物は、(A)「ゾルミトリプタン」と、(B)「沸点90℃以上の極性溶媒」と、(C)「酸」と、を含有し、(C)「酸」と(A)「ゾルミトリプタン」との質量比が1:2〜1:5である。
コーティング組成物中の(A)「ゾルミトリプタン」の濃度は、好ましくは20〜80%w/wであり、より好ましくは40〜80%w/wであり、更に好ましくは40〜78%w/wであり、最も好ましくは55〜75%w/wである。
(B)「沸点90℃以上の極性溶媒」は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール及びジメチルスルホキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒であってもよいし、水(精製水)であってもよいが、水、グリセリン、プロピレングリコールが好ましく、特に水が好ましい。コーティング組成物をマイクロニードルに付着させる際、溶媒が乾燥前に蒸散するのをできるだけ防ぐため、極性溶媒の沸点は90℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。
上記(B)成分が水である場合、ゾルミトリプタン含有コーティング組成物はさらに、高分子担体(粘度付与剤)を含んでもよい。高分子担体としては、ポリエチレンオキサイド、ポリヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリメチルセルロース、デキストラン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、プルラン、カルメロースナトリウム、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、デキストラン、アラビアゴム等が挙げられる。なお、高分子担体として用いられるポリエチレングリコールの重量平均分子量は、600を超え、500,000以下であることが好ましい。
高分子担体としては、ゾルミトリプタンと相容性(均一に交わる性質)の高い担体が好ましく、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、プルランなどが特に好ましい。
ゾルミトリプタン含有コーティング組成物中の高分子担体の含有量は、0.005〜30質量%であり、好ましくは0.01〜20質量%であり、より好ましくは0.05〜10質量%である。また、この高分子担体は、液ダレすることのないようある程度の粘性が必要である場合があり、粘度として室温(25℃)で600〜45,000mPa・s程度必要である。より好ましい粘度は、600〜20,000mPa・sである。更に好ましい粘度は、2500〜12,000mPa・sである。粘度がこの範囲にあることにより、マイクロニードルの材質に依存することなく、所望量のコーティング液を一度に塗布することが可能となる。また、一般的に粘度が高くなればなるほどゾルミトリプタン含有コーティング組成物の量が増える傾向になる。
(C)「酸」は、特に限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、マレイン酸、リン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、クエン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グルクロン酸、乳酸、リンゴ酸、ピルビン酸、酒石酸、タルトロン酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、ペンタン酸、炭酸、マロン酸、アジピン酸、シトラコン酸、レブリン酸、グルタル酸、イタコン酸、メグルトール、メサコン酸、シトラマル酸、クエン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリカルバリル酸及びエチレンジアミン四酢酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸である。このような酸を使用することにより、ゾルミトリプタンの溶媒中への溶解性を著しく高め、それにより組成物の粘度を向上させることができる。このような酸のうち、より好ましい酸は、クエン酸、酒石酸、メシル酸、コハク酸、酢酸及び塩酸である。
組成物中の(C)成分と(A)成分との質量比は、1:2〜1:5である。ただし、(C)成分が塩酸の場合、塩酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:10であり、(C)成分が氷酢酸の場合、氷酢酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:8であり、(C)成分が酒石酸の場合、酒石酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:6であり(C)成分がクエン酸の場合、クエン酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:8であり、(C)成分がメシル酸の場合、メシル酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:5であり、(C)成分がコハク酸の場合、コハク酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:8でもよい。また、好ましくは、(C)成分が塩酸の場合、1:2〜1:7であり、(C)成分が氷酢酸の場合、1:2〜1:4であり、(C)成分が酒石酸の場合、1:2〜1:3であり、(C)成分がクエン酸の場合、1:2〜1:4であり、(C)成分がコハク酸の場合、1:2〜1:4である。酸とゾルミトリプタンとの質量比が上記範囲内である場合、皮膚刺激性の問題もなく、溶媒中のゾルミトリプタンの溶け残りが発生しないという利点がある。
上記の他、ゾルミトリプタン含有コーティング組成物には、必要に応じて溶解補助剤又は吸収促進剤として、炭酸プロピレン、クロタミトン、l−メントール、ハッカ油、リモネン、ジイソプロピルアジペート等や、薬効補助剤として、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、l−メントール、チモール、ハッカ油、ノニル酸ワニリルアミド、トウガラシエキス等が添加されていてもよい。
さらに、必要に応じて、安定化剤、抗酸化剤、乳化剤、界面活性剤、塩類等の化合物が添加されても良い。本発明において界面活性剤とは、非イオン界面活性剤、イオン界面活性剤(カチオン、アニオン、両性)のいずれでもよいが、安全性の面から通常医薬品基剤に用いられる非イオン界面活性剤が望ましい。これらの化合物としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステルなどの糖アルコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。
他の既知の製剤補助物質は、それらがゾルミトリプタン含有コーティング組成物の溶解性及び粘度向上の効果、並びに乾燥されたマイクロニードル上に付着しているゾルミトリプタン組成物の性状及び物性に有害な影響を及ぼさない限り、ゾルミトリプタン組成物に添加されていてもよい。
ゾルミトリプタン含有コーティング組成物には、塗布後のマイクロニードル上で液ダレすることのないよう、ある程度の粘性が必要であり、具体的には600〜60,000mPa・s程度の粘度が必要である。コーティング組成物の粘度がこの範囲にあることにより、マイクロニードルの材質に依存することなく、所望量のゾルミトリプタン組成物を一度に付着させることが可能となる。
コーティング組成物の粘度が45,000mPa・s以下の場合、せん断応力の上昇をもたらし物質間の剥離への抵抗を大きくする。このため、dip(浸漬)法にて薬液を塗布する場合、マイクロニードルからの解離に抵抗する個体の性質(凝集性)が強くなり、より多くのコーティング組成物をマイクロニードル上に保持することが可能になる。一方、45,000mPa・s以上の場合、マイクロニードル上に付着しているコーティング組成物中のゾルミトリプタン含量が減少に転じ、経済的に好ましくない。コーティング組成物の粘度が600mPa・s以上の場合、凝集性が強いため、多くのコーティング組成物をマイクロニードル上に保持することが可能になる。このような特徴から、コーティング組成物の粘度は、600〜45,000mPa・sとすることが好ましく、より好ましくは、600〜20,000mPa・sであり、更に好ましくは、2,500〜12,000mPa・sである。
本発明に係る組成物の特に好ましい実施形態において、(B)「溶媒」は水であり、(C)「酸」はクエン酸、酒石酸、コハク酸又は塩酸であり、コーティング組成物中の(A)「ゾルミトリプタン」の濃度は55%w/w〜75%w/wである。また、(B)「溶媒」が水であり、(C)「酸」がクエン酸、酒石酸又はコハク酸であるとき、好ましくは(A)「ゾルミトリプタン」の濃度は55%w/w〜70%w/wである。かかる組成物は、溶解性と粘度が特に優れている。
本実施形態に係るマイクロニードルデバイスは、上記組成物をコーティングして乾燥させて得られるものである。かかるマイクロニードルデバイスは、皮膚への投与の際、有効量のゾルミトリプタンを皮内に放出させることができ、十分な薬効が発揮される。
以下、本発明の実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
(実施例1)
<ゾルミトリプタンを含有するコーティング組成物への酸の添加>
チューブ1に、ゾルミトリプタンに水を加え50%w/wのゾルミトリプタン溶液の調製を試みた。チューブ2には、氷酢酸とゾルミトリプタンを1:4.8の質量比で秤取し、水を加え50%w/wのゾルミトリプタン溶液の調製を試みた。その後、チューブ1及び2を、自転公転ミキサー(あわとり錬太郎ARE−500,株式会社シンキー製)を用いて、練合、攪拌を行った。氷酢酸を添加していないチューブ1では、ゾルミトリプタンの沈殿が観察されたが、氷酢酸を添加したチューブ2では、ゾルミトリプタンが完全に溶解し、ゾルミトリプタン含有コーティング液の調製に成功した。
次に、他の酸(塩酸、メシル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸)について、3段階の質量比を用いてゾルミトリプタン含有コーティング液の調製をした。各コーティング液について、溶解性を評価し、クエン酸及び酒石酸についてはpHを測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006121734
上記により、酸とゾルミトリプタンの質量比は下記の比率が好ましいことを見出した。添加する酸の比率が増加し過ぎると余剰の酸が存在するため、コーティング液のpHが皮膚のpH(4.5〜6)より低くなり、皮膚への刺激性が問題になる。一方、添加する酸が少なすぎると、ゾルミトリプタンが溶解できないことが問題になる。下記表2の範囲内であれば、刺激性、溶解性の両方の問題をクリアー出来るため、至適な配合比として設定した。
Figure 0006121734
(実施例2)
<ゾルミトリプタンの溶媒に対する溶解性>
ゾルミトリプタンに水を加え、50%w/wのゾルミトリプタン懸濁液をチューブ3〜8に加えた。チューブ3には塩酸を、チューブ4にはメシル酸を、チューブ5には氷酢酸を、チューブ6にはコハク酸を、チューブ7には酒石酸を、チューブ8にはクエン酸を少しずつ添加していき、酸:ゾルミトリプタンの重量比が1:10から1:1になるまで、ゾルミトリプタンの溶解性を逐次観察した。結果を表3に示す。
Figure 0006121734
次に、溶媒として水の代わりにグリセリン又はプロピレングリコールを使用して30%w/wのゾルミトリプタン懸濁液を調製し、同様の実験を行った。結果を表4及び5に示す。
Figure 0006121734
Figure 0006121734
上記の結果より、いずれの溶媒を用いた場合も、ゾルミトリプタンの溶け残りが50%未満となる酸:ゾルミトリプタンの重量比は、1:2〜1:5であり、この範囲内であれば、コーティング組成物をマイクロニードルに塗布する際、ゾルミトリプタンが完全に溶解し、適切なゾルミトリプタン濃度のコーティング組成物が得られることが示唆された。また、酸とゾルミトリプタンとの質量比について、酸が塩酸の場合、1:2〜1:10の範囲において、酸が氷酢酸の場合、1:2〜1:8の範囲において、酸が酒石酸の場合、1:2〜1:6の範囲において、酸がクエン酸の場合、1:2〜1:8の範囲において、酸がメシル酸の場合、1:2〜1:5の範囲において、酸がコハク酸の場合、1:2〜1:8の範囲において、ゾルミトリプタンの溶媒中の溶け残りを50%以下に抑えることができ、ゾルミトリプタン濃度及び組成物の粘性の点で良好なコーティング組成物が得られることが示唆された。
(実施例3)
<コーティングの粘度>
5種類の酸をゾルミトリプタンと各々の質量比{酒石酸(1:3.8)、メシル酸(1:3)、コハク酸(1:4.8)、クエン酸(1:4.5)、1mol/L塩酸(1.75:1)}で秤取し、水を加え50〜74%w/wのゾルミトリプタン溶液を調製した。なお、塩酸添加処方は、ゾルミトリプタンに1mol/L塩酸を添加したものを凍結乾燥し、その後、水を加えることによって70−74%の溶液を調製した。その後、各コーティング液の粘度測定を、微量サンプル粘度計(VROC、RheoSense社製)を用いて行った。結果を図5に示す。粘度はゾルミトリプタン濃度に依存して増加した。ゾルミトリプタンの濃度が同じでも、添加する酸が異なることで粘度が大きく異なることは、興味深い事象である。この原因としては、理論に拘束されるものではないが、添加する酸の立体的かさ高さに要因があると推測される。
(実施例4)
<コーティングの高さ>
先端から200μmまでにゾルミトリプタン溶液(クエン酸添加処方)を付着させたマイクロニードル(密度:640本/cm、長さ:500μm、アレイ面積:1cm)を、アプリケータのピストン速度11.41m/sでラットに投与した。なお、作動したピストンの速度は、レーザー変位計(LK−H160,キーエンス社製)で計測した。ニードルは皮膚に5分間適用し、剥離した後のラット皮膚の刺激を観察した。観察結果を表6に示す。0.5時間後には点状出血の刺激が観察されたが、24〜48時間後には刺激は殆ど無くなっていた。
Figure 0006121734
また、上記試験と同様のゾルミトリプタン溶液を付着させたニードルを、アプリケータのピストン速度11.94m/sでヒト皮膚に投与し、5分間適用の後、残存量をHPLCを用いて下記条件にて測定した。ゾルミトリプタンの皮膚内への移行量は、コーティング組成物中のゾルミトリプタン含量から残存量を差し引くことにより算出した。
HPLC測定条件
波長:230nm
カラム:TSK gel ODS−80TsQA(φ4.6mm x 150mm)
移動相:0.1%リン酸+11mM SDS:CHCN=60:40(Vol/Vol)
流速:1.0mL/min.
注入量:10μL
カラム温度:40℃
測定結果を表7に示す。
Figure 0006121734
マイクロニードルの先端から200μmまでに塗布すると皮内移行量は先端からの距離に依存して増加し、移行率も80%以上と穿刺結果が良好だった。一方、先端から260μmに塗布すると、塗布含量が多くなるため移行量も268.9μgと多くなるが、移行率は51.2%と不良だった。この結果から、ゾルミトリプタン溶液はマイクロニードルの先端から200μmまでに存在させると、皮内に確実に移行させ得ることが示唆された。
1…マイクロニードルデバイス、2…マイクロニードル基板、3…マイクロニードル、5…マイクロニードル上に付着しているゾルミトリプタン含有コーティング組成物、10…ゾルミトリプタン含有コーティング組成物。

Claims (6)

  1. ゾルミトリプタンと、
    水、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール及び1,3−ブチレングリコールからなる群から選ばれる1種の、沸点90℃以上の極性溶媒と、
    クエン酸、酒石酸、コハク酸及び塩酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸と、
    を含み、
    前記酸と前記ゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:5であり、
    ゾルミトリプタン濃度が、55%w/w〜75%w/wである
    マイクロニードルデバイス用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物。
  2. ゾルミトリプタンと、
    水、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール及び1,3−ブチレングリコールからなる群から選ばれる1種の、沸点90℃以上の極性溶媒と、
    クエン酸、酒石酸、コハク酸及び塩酸からなる群から選ばれる1種の酸と、
    を含み、
    前記酸が塩酸の場合、塩酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:10であり
    記酸が酒石酸の場合、酒石酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:6であり、
    前記酸がクエン酸の場合、クエン酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:8であり
    記酸がコハク酸の場合、コハク酸とゾルミトリプタンとの質量比は、1:2〜1:8であ
    ゾルミトリプタン濃度が、55%w/w〜75%w/wである、
    マイクロニードルデバイス用ゾルミトリプタン含有コーティング組成物。
  3. 前記溶媒は、水、グリセリン又はプロピレングリコールである、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 粘度は、600mPa・s〜45000mPa・sである、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記溶媒は、水である、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物をコーティングして乾燥させたマイクロニードルデバイス。
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