JP6120818B2 - 照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、照明装置に関し、特に、光学素子を用いて光源からの出射光の配光を制御する照明装置に関する。
一般に、照明装置には、設置する環境に応じて種々の配光特性が要求される。例えば、道路脇に立設されるタイプの街路灯(道路灯)には、道路の通行方向と、通行方向に直交する幅方向とで異なる配光特性が要求される場合がある。典型的には、道路の通行方向には、広い範囲にわたって均一に照明することを目的として、いわゆるバットウィング配光が要求され、一方、道路の幅方向には、街路灯の立設位置から主として道路側を照明するような非対称配光が要求される。
ここで、バットウィング配光は、照明装置の鉛直下方から互いに反対側の2つの角度方向にピークを有する2峰性の配光分布である。この配光によって、広い範囲にわたって均一な水平面照度分布(例えば、路面上の照度分布)が得られるとともに、所定の鉛直面照度分布(例えば、安全等の観点から歩道や横断歩道上の歩行者を照明するために要求される照度分布)を確保することが可能となる。
従来、このような配光分布を達成するために、光源からの出射光の配光を光学素子により制御する照明装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−93233号公報
しかしながら、特許文献1に記載の照明装置では、照明光の配光を制御するための光学素子としてバルク状のレンズ体を用いていることから、光学素子、ひいては照明装置の小型化及び薄型化が困難である。また、レンズ体の出射面が複数の複雑な3次元曲面から構成されていることから、量産性(生産性)が低いという問題がある。また、上述したバットウィング配光は、街路灯に限らず、室内照明用の天井灯などの他の照明用途においても広く要求される配光特性であるため、バットウィング配光を実現する小型で量産性に優れた照明装置の実現も強く求められている。
上記課題に鑑みて、本発明は、薄型化に適し、かつ量産性に優れた板状の光学部材を用いてバットウィング配光を実現する照明装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、薄型化に適し、かつ量産性に優れた板状の光学部材を用いて、一方向に対しては非対称配光を実現し、一方向と直交する方向に対してはバットウィング配光を実現する、街路灯に適した照明装置を提供することを第2の目的とする。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項分けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、さらに他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)光源部と、前記光源部の前方に配置される板状の光学部材と、を備える照明装置であって、前記光学部材は、光を屈折させる作用を有する第1の屈折プリズムと、前記第1の屈折プリズムの外側に配置され、光を反射させる作用を有する反射プリズムと、を有し、前記光源部の光軸は、前記第1の屈折プリズムが配置された領域内を通るとともに、前記第1の屈折プリズムは、入射した光を前記光軸とは反対側に進行させるように構成され、前記反射プリズムは、入射した光を前記光軸側に進行させるように構成されており、前記反射プリズムの外側に、光を屈折させる作用をする第2の屈折プリズムをさらに有する、ことを特徴とする照明装置(請求項1)。
ここで、本発明に関して、「光軸側」及び「光軸とは反対側」という用語について説明すれば、次の通りである。
まず、本発明に係る照明装置において、その配光制御に関連して、光源部の光軸(以下、単に光軸という)を含むかまたは光軸と平行な一連の仮想平面(以下、配光面という)が設定されているものとする。また、光軸を含まない配光面には、光軸をその配光面に垂直に投影した軸を設定するものとし、以下、配光面に含まれる光軸及び配光面に光軸を垂直に投影した軸を総称して、面内光軸という。
そして、本発明では、第1の屈折プリズムまたは反射プリズムでそれぞれ屈折または反射された後の光の進路を、その入射位置を含む配光面に垂直に投影したときに、投影された進路が面内光軸に一旦近づくものである場合、その光は「光軸側」に進行するという(通常、この投影された進路は、面内光軸と交差した後、面内光軸から遠ざかる)。同様に、配光面に垂直に投影された進路が、面内光軸から、面内光軸と交差することなく遠ざかる場合、その光は「光軸とは反対側」に進行するという。
したがって、本項に記載の発明において、第1の屈折プリズムが、入射した光を光軸とは反対側に進行させるように構成されていることは、適切な1つの方法に基づいて設定された一連の配光面に関して、第1の屈折プリズムが、その任意の位置から入射した光を、屈折後に上述した意味で光軸側とは反対側に進行させるように構成されていることを意味する。また、反射プリズムが、入射した光を光軸側に進行させるように構成されていることは、第1の屈折プリズムと同一の方法に基づいて設定された一連の配光面に関して、反射プリズムが、その任意の位置を入射位置とする光を、反射後に上述した意味で光軸側に進行させるように構成されていることを意味する。
また、本発明において、「外側」とは、一連の配光面のそれぞれにおいて、面内光軸から遠い側をいう。
ここで、第1の屈折プリズム及び反射プリズムが光学部材の出射面に設けられている場合、第1の屈折プリズム及び反射プリズムへの入射光について、第1の屈折プリズム及び反射プリズムによって、それぞれ光軸とは反対側及び光軸側に向けられた進行方向は、すなわち光学部材の出射面からの出射光の進行方向である。また、第1の屈折プリズム及び反射プリズムが光学部材の出射面とは反対側の面(通常、光源部からの光の入射面であり、以下では入射面ともいう)に設けられている場合、第1の屈折プリズム及び反射プリズムへの入射光は、それぞれ光軸とは反対側及び光軸側に進行するように進路が変更された後に、一般には、光学部材の出射面によって再度屈折されて出射されるが、この場合でも、出射光の進行方向について、それぞれ光軸とは反対側及び光軸側に進行する特性は維持されるものである。
したがって、本項に記載の発明では、光を屈折させる作用を有する第1の屈折プリズムが、入射した光を光軸とは反対側に進行させるように構成され、反射プリズムが、入射した光を光軸側に進行させるように構成されていることによって、第1の屈折プリズム及び反射プリズムが光学部材の出射面及び入射面のいずれに設けられている場合でも、第1の屈折プリズムを介して光学部材から出射される出射光及び反射プリズムを介して光学部材から出射される出射光は、それぞれ光軸とは反対側及び光軸側に進行するものである。
一般に、照明装置に対して設定される適切な一連の配光面は、照明装置に要求される配光分布に応じて定まるものであり、それに対応して、光学部材に設けられる屈折プリズム及び反射プリズムが構成される。
例えば、照明装置に要求される配光分布を、直線状または曲線状に延びるとともに互いに平行に配列された複数のプリズムによって実現する場合、複数のプリズムのそれぞれは、典型的には、プリズムがそれに沿って延びる直線または曲線上の任意の位置で、その位置における接線と、要求される配光分布に従って設定される一連の配光面のうちの1つとが直交するように構成される。
具体的には、例えば、照明装置に対して、一方向に沿って何らかの特徴を備える配光分布が要求される場合には、光軸を含み、かつ上記一方向に平行な配光面を、上記一方向に直交する方向に沿って互いに平行に連続的に連ねた一連の配光面が好適に設定される。それにともなって、複数のプリズムは、それぞれ上記一方向と直交する方向(したがって、一連の配光面の配列方向)に延びる直線状のプリズムを、上記一方向に沿って互いに平行に配列することにより構成される。この場合、各プリズムの任意の位置において、設定された一連の配光面のうちの1つが、プリズムがそれに沿って延びる直線(この場合、その位置における接線と同一)と直交する。
また、例えば、照明装置に対して、光軸回りに対称な(または、光源部の配光分布をそのまま反映する)配光分布が要求される場合には、光軸を含む配光面を、光軸を回転軸として回転させることにより連続的に連ねた一連の配光面が好適に設定される。それにともなって、複数のプリズムは、それぞれ光軸と光学部材のプリズム形成面との交点を中心とする円の円周状に延びるプリズムを、半径方向に沿って互いに平行に(言い換えれば、同心円状に)配列することにより構成される。この場合、各配光面は、光軸と同心円の直径とを含む平面となるため、各プリズムの任意の位置において、設定された一連の配光面のうちの1つが、プリズムがそれに沿って延びる円周状の曲線のその位置における接線と直交する。
但し、本項に記載の照明装置は、上述したような一連の配光面の設定方法の例、及び、それに伴うプリズムの構成例を含むものであるが、これらの例によって限定されるものではない。
本項に記載の照明装置は、上記のように構成されていることによって、特に、照明装置に要求される配光分布に応じた任意の適切な一連の配光面の設定の下に、光源部の光軸が、第1の屈折プリズムが配置された領域内を通るとともに、第1の屈折プリズムは、入射した光を光軸とは反対側に進行させるように構成され、反射プリズムは、入射した光を前記光軸側に進行させるように構成されていることによって、後述するような特有の作用効果を奏するものである。
尚、本項に記載の照明装置において、光学部材を平面視したときに、第1の屈折プリズムまたは反射プリズムへの入射位置と、その入射光が光学部材の出射面から出射されるときの出射位置とが実質的に異なる場合には、上述した配光面は、出射位置を基準として(具体的には、出射位置を含み、かつ光軸を含むかまたは光軸と平行な平面として)、設定されるものであってもよい。
本明細書では、第1の屈折プリズムまたは反射プリズムへそれぞれの入射位置から入射する光に関する配光面を、その入射位置を含む配光面というものとするが、この用語は、必要に応じて、その入射光が光学部材から出射されるときの出射位置を含む配光面である場合を含むものとする。
本項に記載の照明装置では、光軸が、第1の屈折プリズムが配置されている領域(以下、第1の屈折プリズム部ともいう)内を通るため、少なくとも光軸を含む配光面内において、光軸と第1の屈折プリズム部との交点で分割される一方の側と他方の側の両方に、第1の屈折プリズムが存在する。しかるに、第1の屈折プリズムは、入射した光を光軸とは反対側に進行させるように構成されているため、上記一方の側に存在する第1の屈折プリズムにより屈折されて出射する出射光と、上記他方の側に存在する第1の屈折プリズムにより屈折されて出射する出射光とは、配光面内に垂直に投影した進路に関して、光軸に対して互いに反対側(すなわち、それぞれ外側)に広がる角度方向に進行することになる。
勿論、光軸を含まない配光面が存在するような配光面設定において、光軸を含まない配光面内においても、面内光軸と第1の屈折プリズム部との交点で分割される一方の側と他方の側の両方に、第1の屈折プリズムが存在する場合には、上記一方の側に存在する第1の屈折プリズムにより屈折されて出射する出射光と、上記他方の側に存在する第1の屈折プリズムにより屈折されて出射する出射光とは、配光面内に垂直に投影した出射方向に関して、面内光軸に対して互いに反対側に広がる角度方向に出射される。
さらに、本項に記載の照明装置では、第1の屈折プリズムの外側に光を反射させる作用を有する反射プリズムが配置されており、反射プリズムは、入射した光を光軸側に進行させるように構成されているため、その出射光により、特定の配光面内において、面内光軸に対して角度を有する方向に進行する光が配光分布に追加される。
このように、本願請求項1に記載の照明装置では、第1の屈折プリズム及び反射プリズムが、入射した光を光軸に対して角度を有する方向に出射させる配光機能を備えており、その角度には、少なくとも光軸を含む配光面内において、面内光軸に対して互いに反対側の2方向が含まれているため、これらの配光機能を適切に組み合わせることにより、薄型化に適し、かつ量産性に優れた板状の光学部材を用いて、所望のバットウィング配光を実現することができる。
さらに、本項の記載の照明装置によれば、反射プリズムを第1の屈折プリズムの外側に配置したことにより、光学部材に入射する光を効率良く出射することが可能となる。
そして、本項に記載の照明装置において、第1の屈折プリズムの外側に配置される反射プリズムを、入射した光を(光軸とは反対側ではなく)光軸側に進行させるように構成したことは、任意の配光面内において、反射プリズムに入射した光の反射後の進路について、配光面内に垂直に投影したときに、面内光軸に対して大きな角度を有する方向に進行させるために有利な構成である。
本項に記載の照明装置において、好ましくは、第1の屈折プリズムは、設定された全ての配光面内において、面内光軸と第1の屈折プリズム部との交点で分割される一方の側と他方の側の両方に、第1の屈折プリズムが存在するように、配置されるものである。
これによって、バランスの良いバットウィング配光をより容易に実現することができる。
本項に記載の照明装置において、より好ましくは、第1の屈折プリズムは、設定された全ての配光面内において、面内光軸と第1の屈折プリズム部との交点で分割される一方の側と他方の側の両方に、第1の屈折プリズムが存在するように配置され、反射プリズムは、設定された全ての配光面内において、第1の屈折プリズムの上記一方及び他方の側とそれぞれ同じ側に、反射プリズムが存在するように配置されるものである。
言い換えれば、本項に記載の照明装置において、反射プリズムは、第1の屈折プリズムが配置されている領域の全体(全長)を囲むように、配置されていることが好ましい。
さらに、本項に記載の照明装置によれば、光軸に対して大きな角度を有する方向にピークが存在する配光分布を効率良く達成することが可能となる。
尚、本項に記載の照明装置において、第2の屈折プリズムは、好ましくは、入射した光を屈折させて、入射した光を光軸とは反対側に進行するよう構成されているものである。
また、本項に記載の照明装置において、第2の屈折プリズムは、反射プリズムが配置されている領域の全体(全長)を囲むように、配置されていることが好ましい。
これによって、ピーク角度が大きく、かつバランスの良いバットウィング配光を容易に実現することができる。
)()項に記載の照明装置において、前記第1及び第2の屈折プリズムは、前記光軸側を向くように傾斜している傾斜面を有することを特徴とする照明装置(請求項)。
本項に記載の照明装置によれば、第1及び第2屈折プリズムが、光軸側を向くように傾斜している傾斜面を有することにより、それぞれ入射した光を光軸とは反対側に進行させる構成を容易に実現することができる。
尚、本発明において、傾斜面が光軸側を向くように傾斜しているとは、任意の配光面において、その配光面で切断された傾斜面の断面(その配向面内における傾斜面)が、面内光軸を向くように傾斜していることをいう。
)(1)または2)項に記載の照明装置において、前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光軸に関して対称に構成されていることを特徴とする照明装置(請求項)。
本項に記載の照明装置によれば、光軸に関して対称な、バランスの良いバットウィング配光を容易かつ確実に実現することができる。
例えば、本項に記載の照明装置は、第1の屈折プリズム及び反射プリズムが、光軸を含む所定の平面(典型的には、配光面に直交する平面)を対称面として、面対称性を有するように構成されるものであってもよい。
あるいは、本項に記載の照明装置は、第1の屈折プリズム及び反射プリズムが、光軸を対称軸として、軸対称性を有するように構成されるものであってもよい。
)(1)から()のいずれか1項に記載の照明装置において、前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光学部材の出射面側に設けられていることを特徴とする照明装置(請求項)。
本項に記載の照明装置によれば、光軸に対して大きな角度を有する方向にピークが存在する配光分布を容易に達成することが可能となる。
)()項に記載の照明装置において、前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、一方向に沿って線状に設けられているとともに、前記光学部材の入射面側に、前記一方向とは直交する方向に沿って線状のプリズムが設けられていることを特徴とする照明装置(請求項)。
本項に記載の照明装置によれば、光学部材の出射面側に、一方向に沿って線状に設けられている第1の屈折プリズム及び反射プリズムによって、上記一方向に直交する方向にはバットウィング配光を実現し、光学部材の入射面側に、上記一方向とは直交する方向に沿って設けられている線状のプリズムによって、上記一方向には、任意の所望の配光分布を実現することが可能となる。
本項に記載の照明装置において、光学部材の入射面側に、上記一方向とは直交する方向に沿って設けられている線状のプリズムによって、上記一方向に達成される配光分布は、好ましくは、バットウィング配光とは異なる配光分布である。
特に、本項に記載の照明装置は、上記一方向に直交する方向にはバットウィング配光を実現し、上記一方向に対しては非対称配光を実現するように構成されるものであってもよい。この場合、本項に記載の照明装置は、街路灯として好適に使用されるものである。
)()項に記載の照明装置において、前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光軸を中心として同心円状に設けられていることを特徴とする照明装置(請求項)。
本項に記載の照明装置は、第1の屈折プリズム及び反射プリズムが、光軸を中心として同心円状に設けられていることによって、同心円の直交方向に関して、バットウィング配光を実現することが可能となる。
本項に記載の照明装置は、例えば、室内照明用の天井灯として好適に用いられるものである。
光源部と、前記光源部の前方に配置される板状の光学部材と、を備える照明装置であって、前記光学部材は、光を屈折させる作用を有する第1の屈折プリズムと、前記第1の屈折プリズムの外側に配置され、光を反射させる作用を有する反射プリズムと、を有し、前記光源部の光軸は、前記第1の屈折プリズムが配置された領域内を通るとともに、前記第1の屈折プリズムは、入射した光を前記光軸とは反対側に進行させるように構成され、前記反射プリズムは、入射した光を前記光軸側に進行させるように構成されており、前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光学部材の一方の主面側に一方向に沿って線状に設けられているとともに、前記光学部材の他方の主面側に、前記一方向とは直交する方向に沿って線状のプリズムが設けられ、該線状のプリズムは、前記光軸に関して非対称に構成されている、ことを特徴とする照明装置(請求項7)。
(8)(7)項に記載の照明装置において、前記反射プリズムの外側に、光を屈折させる作用をする第2の屈折プリズムをさらに有することを特徴とする照明装置(請求項8)。
(9)(8)項に記載の照明装置において、前記第1及び第2の屈折プリズムは、前記光軸側を向くように傾斜している傾斜面を有することを特徴とする照明装置(請求項9)。
(10)(7)から(9)のいずれか1項に記載の照明装置において、前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光軸に関して対称に構成されていることを特徴とする照明装置(請求項10)。
(11)(7)から(10)のいずれか1項に記載の照明装置において、前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光学部材の出射面側に設けられていることを特徴とする照明装置(請求項11)。
(12)(7)から(11)のいずれか1項に記載の照明装置において、前記光学部材の他方の主面側に設けられた線状のプリズムは、配光制御の基準軸を含みかつ該線状のプリズムと平行な基準面で分けられる両側の領域のうち、一方の領域に設けられた反射プリズムと、他方の領域に設けられた屈折プリズムとを含むことを特徴とする請求項1から11に記載の照明装置。
(13)(12)に記載の照明装置において、前記光学部材の他方の主面側の前記屈折プリズムは、前記基準軸側を向くように傾斜している傾斜面を有することを特徴とする照明装置(請求項13)。
(14)(12)または(13)に記載の照明装置において、前記光源部の光軸は、前記光学部材の他方の主面側の前記屈折プリズムが配置された領域内を通ることを特徴とする照明装置(請求項14)。
(15)光源部と、前記光源部の前方に配置される板状の光学部材と、を備える照明装置であって、前記光学部材は、光を屈折させる作用を有する第1の屈折プリズムと、前記第1の屈折プリズムの外側に配置され、光を反射させる作用を有する反射プリズムと、を有し、前記光源部の光軸は、前記第1の屈折プリズムが配置された領域内を通るとともに、前記第1の屈折プリズムと前記反射プリズムとは、入射した光を前記光軸に対して互いに異なる側に進行させるように構成されている、ことを特徴とする照明装置。
16)光源部の前方に配置される板状の光学部材であって、前記光学部材は、光を屈折させる作用を有する第1の屈折プリズムと、前記第1の屈折プリズムの外側に配置され、光を反射させる作用を有する反射プリズムと、を有し、前記第1の屈折プリズムは、入射した光を前記光軸とは反対側に進行させるように構成され、前記反射プリズムは、入射した光を前記光軸側に進行させるように構成されている、ことを特徴とする光学部材。
本発明は、以上のように構成したため、薄型化に適し、かつ量産性に優れた板状の光学部材を用いてバットウィング配光を実現する照明装置を提供することが可能となる。特に、本発明によれば、薄型化に適し、かつ量産性に優れた板状の光学部材を用いて、一方向に対しては非対称配光を実現し、一方向と直交する方向に対してはバットウィング配光を実現する、街路灯に適した照明装置を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施形態における照明装置の要部を示す図であり、(a)は、照明装置の光軸を含む側断面図、(b)は、照明装置が備える光学部材を出射面側から見た平面図である。 図1に示す照明装置において、任意の配光面内の配光制御の態様を示す側断面図である。 図1に示す照明装置において、第1の屈折プリズム、反射プリズム、及び第2の屈折プリズムの構成を示す部分側断面図である。 (a)及び(b)は、図1に示す照明装置において、第1の屈折プリズムと反射プリズムの配置構成とその作用効果との関係を説明するための図である。 (a)、(b)、及び(c)は、図1に示す照明装置において、反射プリズムの構成とその作用効果との関係を説明するための図である。 (a)及び(b)は、図1に示す照明装置において、反射プリズムと第2の屈折プリズムの配置構成とその作用効果との関係を説明するための図である。 図1に示す照明装置において、1つの配光面内の配光特性を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態における照明装置の別の例において、その光学部材の構成を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態における照明装置において、その光学部材を示す図であり、(a)は、光学部材を出射面側から見た平面図、(b)は、光学部材を入射面側から見た平面図である。 図9に示す照明装置において、任意の配光面内の配光制御の態様を示す側断面図である。 図9に示す照明装置において、1つの配光面内の配光特性と、その配光面の直交する配光面内の配光特性とを示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。尚、本発明に係る照明装置の構成を示す各図(図1〜6、8〜10)は、いずれも、その要部のみを模式的に示す図である。したがって、本発明の各実施形態における照明装置は、図示された構成要素を内部に保持する筐体等の、図示が省略された他の構成要素を備えるものであってもよい。また、図示された各部分の相対的な寸法は、説明のために特徴を強調して示すものであって、必ずしも実際の縮尺を反映するものではない。
本発明の第1実施形態における照明装置10は、図1(a)に示すように、前方(図示上方)に向かって光を出射させる光源部12と、光源部12の前方に所定の距離を置いて配置される光学部材14と、光源部12及び光学部材14を一体に保持する筐体5とを備えている。光学部材14は、2つの主面14a、14bを有する板状の部材であり、一方の主面14bを光源部12に向けて配置されている。すなわち、照明装置10において、光源部12から出射された光は、光学部材14の一方の主面14bを介して光学部材14に入射し、他方の主面14aを介して出射するものであり、以下、主面14aを出射面、主面14bを入射面ともいう。
尚、照明装置10は、図1(a)に示した構成要素以外の構成要素をさらに備えるものであってもよく、例えば、光学部材14の前方に、透明のカバーが配置されるものであってもよい。
ここで、上記の「板状」という用語は、例えば、類似の用語である「シート状」、「フイルム状」と比較した場合、一般的には、板、シート(薄板)、フイルムの順に厚さが薄くなることが示唆されるものであるが、例えば可撓性の有無等の厚さに関連する明確な技術的な意味を持って「シート状」、「フイルム状」等の用語と常に使い分けられるものではないため、本発明でも、この「板状」という用語は、単に2つの主面14a、14bを有する形状を具体的に示すために、「薄板状」を含めて「シート状」、「フイルム状」等の用語と適宜置き換え可能な用語として使用されるものである。
照明装置10において、光源部12は、いわゆるCOB(Chip On Board)型のLEDからなる。また、光源部12に関して、図1(a)に符号qで示す軸は、光源部12の配光の基準軸であり、通常、光源部12の発光面12aに垂直で、測光中心(光源部12から発散する光の原点として想定する点)を通る仮想の軸として決まるものである。以下、軸qを光源部12の光軸qという。図示の例では、光源部12の発光面12aは、光源部12の外形上の前面12aと一致し、その測光中心は、発光面12aの幾何学的中心上に位置するものとする。
但し、照明装置10において、光源部12は、その発光面が光源部12の外形上の表面として不明確な場合又は曲面の場合等を含むものであり、その場合、光軸qの定義に用いられる発光面及び測光中心は、光源部12の形状等を考慮して適切な仮想面及び位置としてそれぞれ決定される。以下の説明では、このような場合を含めて、光源部12の発光面に符号12aを付して参照する。尚、光源部12が、発光面12aに垂直な軸回りに対称な配光分布を有する場合、通常、光軸qは、その配光分布の対称軸であり、典型的には、発光面12aの幾何学的中心軸に一致する。
また、照明装置10は、後述するように、光源部12からの出射光の配光を光学部材14により所望の配光に制御し、このように配光が制御された光を照明光として出射するものであるが、照明装置10は、その照明光の配光の基準軸(照明装置10の光軸)が、光源部12の光軸qと一致するように構成されているものである。
そして、照明装置10において、光学部材14は、透明樹脂材料(例えば、アクリル樹脂)により、平面視略矩形状(図1(b)参照)の板状に成形されている。また、図1(b)に示すように、光学部材14の出射面14a上の一方向(図1(b)に示す矢印T方向。以下、横方向ともいう)に関する中心線をCとし、光軸qは、この中心線C上を通るものとする。図1(b)には、光軸qと出射面14aとの交点が、同様に符号qを付して示されている。
光学部材14は、主として横方向Tの配光分布を制御することを意図した構成を備えるものである。それに伴って、光学部材14に関して、一連の配光面が、光軸qを含み、かつ横方向Tに平行な仮想平面を、横方向に直交する方向(図1(b)に示す矢印L方向。以下、縦方向ともいう)に沿って、光学部材14の縦方向の一端21から他端22まで、互いに平行に連続的に連ねた一連の仮想平面として設定される。図1(b)には、このような配光面の例として、光軸qを含む配光面Dと出射面14aとの交線(同様に、符号Dを付す)、及び、光軸qを含まない任意に選択された配光面Dと出射面14aとの交線(同様に、符号Dを付す)が示されている。また、図1(b)には、光軸qを配光面Dに垂直に投影した軸qと出射面14aとの交点(同様に、符号qを付す)も示されている。
本明細書において、配光面(例えば、D)に含まれる光軸q及び光軸qを配光面(例えば、D)に垂直に投影した軸(例えば、q)を総称して、面内光軸q’という。
ここで、光学部材14において、「外側」とは、上述した配光面(例えば、D、D)に沿って、面内光軸q’から遠い(距離の大きい)側をいう。したがって、図1(b)に示す例では、横方向Tの中心線Cに対して、図示右側では、より右側が外側(より左側が内側)であり、中心線Cに対して、図示左側では、より左側が外側(より右側が内側)である。そして、光学部材14では、縦方向Lには、内側及び外側の区別はなく、出射面14a上の位置は、縦方向Lに沿って同等である。
照明装置10において、光学部材14の出射面14aには、縦方向Lに沿って光学部材14の一端21から他端22まで(同一断面形状で)直線状に延びる複数のプリズム15、16、17が、横方向Tに互いに平行に配列されて設けられている(図2参照)。これらの線状のプリズム15、16、17は、光を屈折させる作用を有する第1の屈折プリズム15、光を反射させる作用を有する反射プリズム16、及び光を屈折させる作用を有する第2の屈折プリズム17を含むように構成され、複数の第1の屈折プリズム15は、出射面14a上の最も内側の、縦方向Lに光学部材14の一端21から他端22まで延びる帯状の領域Aに配置され、複数の反射プリズム16は、第1の屈折プリズム15の外側の、縦方向Lに光学部材14の一端21から他端22まで延びる帯状の領域B1、B2に配置され、複数の第2の屈折プリズム17は、反射プリズム16の外側の、縦方向Lに光学部材14の一端21から他端22まで延びる帯状の領域C1、C2に配置される。
ここで、複数の第1の屈折プリズム15が配置される領域(以下、第1の屈折プリズム部ともいう)Aには光軸qが通っており、したがって、第1の屈折プリズム部Aには、光軸qに対して一方の側(例えば、図1(b)上、左側)の領域と、他方の側(例えば、図1(b)上、右側)の領域とが含まれている。言い換えれば、光学部材14では、設定された全ての配光面内において、面内光軸q’と第1の屈折プリズム部Aとの交点で分割される一方の側と他方の側の両方(図2のa1、a2参照)に、第1の屈折プリズム15が存在している。
また、光学部材14では、複数の反射プリズム16が配置される領域(以下、反射プリズム部ともいう)B1、B2には、出射面14aの横方向Tの中心線Cに対して一方の側(例えば、図1(b)上、左側)で第1の屈折プリズム部Aの外側(左側)に存在する領域(以下、左側領域ともいう)B1と、他方の側(例えば、図1(b)上、右側)で第1の屈折プリズム部Aの外側(右側)に存在する領域(以下、右側領域ともいう)B2との両方が含まれている。しかも、反射プリズム部B1、B2の左領域B1及び右側領域B2は、いずれも、第1の屈折プリズム部Aと同様に光学部材14の縦方向Lに、その一端21から他端22に(図示の例では、それぞれ第1の屈折プリズム部Aと境界を接して)延びる帯状の領域である。この配置構成は、縦方向Lには内側及び外側の区別がない光学部材14において、複数の反射プリズム16が、第1の屈折プリズム部Aの全体(縦方向Lの全長)を囲むように配置されていることを意味する。
言い換えれば、光学部材14では、設定された全ての配光面内において、面内光軸q’と第1の屈折プリズム部Aとの交点で分割される一方の側と他方の側の両方に第1の屈折プリズム15が存在するとともに、その第1の屈折プリズム15が存在する一方の側及び他方の側とそれぞれ同じ側に、第1の屈折プリズム15の外側に配置された反射プリズム16が存在するものである(図2のb1、b2参照)。
さらに、光学部材14において、複数の第2の屈折プリズム17が配置される領域(以下、第2の屈折プリズム部ともいう)C1、C2には、出射面14aの横方向Tの中心線Cに対して一方の側(例えば、図1(b)上、左側)で、反射プリズム部B1の左側領域B1の外側(左側)に存在する領域C1(以下、左側領域ともいう)と、他方の側(例えば、図1(b)上、右側)で第1の屈折プリズム部B2の外側(右側)に存在する領域C2(以下、右側領域ともいう)との両方が含まれている。しかも、第2の屈折プリズム部C1、C2の左側領域C1及び右側領域C2は、いずれも、反射プリズム部B1、B2と同様に、光学部材14の縦方向Lに、その一端21から他端22に(図示の例では、それぞれ反射プリズム部B1、B2の左側領域B1及び右側領域B2と境界を接して)延びる帯状の領域である。この配置構成は、縦方向Lには内側及び外側の区別がない光学部材14において、複数の第2の屈折プリズム17が、反射プリズム部B1、B2の全体(縦方向Lの全長)を囲むように配置されていることを意味する。
言い換えれば、光学部材14では、設定された全ての配光面内において、面内光軸q’と第1の屈折プリズム部Aとの交点で分割される一方の側と他方の側の両方に第1の屈折プリズム15が存在し、かつその第1の屈折プリズム15が存在する一方の側及び他方の側とそれぞれ同じ側に、第1の屈折プリズム15の外側に配置された反射プリズム16が存在するとともに、その第1の屈折プリズム15が存在する一方の側及び他方の側とそれぞれ同じ側に、反射プリズム16の外側に配置された第2の屈折プリズム部17が存在するものである(図2のc1、c2参照)。
加えて、光学部材14では、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17は、光軸q及び中心線Cを含む平面を対称面として、面対称(鏡映対称)に構成されている。すなわち、第1の屈折プリズム部A、反射プリズム部B1、B2、及び第2の屈折プリズム部C1、C2は、それぞれに配置される複数の第1の屈折プリズム15、複数の反射プリズム16、及び複数の第2の屈折プリズム17の形状及び配置を含めて、上記のような面対称性を有するように構成されている。ただし、本発明はこれに限定されず、例えば、中心線Cを基準として左右の領域におけるプリズムの本数が互いに異なっていてもよい。
次に、図2を参照して、照明装置10において、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17の光学的特性について説明すれば、次の通りである。ここで、図2は、光学部材14を特定の配光面(例えば、配光面D)で切断したときの側断面を、出射面14aから出射される光の進路を、その配光面に垂直に投影したときの進路Pa1、Pa2、Pb1、Pb2、Pc1、Pc2とともに示した図である。尚、照明装置10において、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17の光学的特性は、その幾何学的構成から、出射面14aの縦方向Lには一様であるため、図2を参照して以下に説明する特徴は、全ての配光面に関して共通のものである。
ここで、図2に対応する配光面は、進路Pa1、Pa2、Pb1、Pb2、Pc1、Pc2に対応する、第1の屈折プリズム15(進路Pa1、Pa2の場合)、反射プリズム16(進路Pb1、Pb2の場合)、及び第2の屈折プリズム17(進路Pc1、Pc2の場合)への、それぞれの入射位置を含む配光面であり、図示される進路Pa1、Pa2、Pb1、Pb2、Pc1、Pc2は、各入射位置に対応する第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17からの出射光の実際の進路を、その配光面に垂直に投影した進路である。
但し、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17への光の入射位置と、各入射光が光学部材から出射されるときの出射位置とが平面視して実質的に異なる場合には、この配光面を、出射面14aからの出射位置を含む配光面としてもよいことは、上述した通りである。
まず、照明装置10において、第1の屈折プリズム15は、入射した光を主として光軸qとは反対側に進行させるように構成されている。そして、照明装置10では、第1の屈折プリズム15は、光学部材14の出射面14aに設けられているため、第1の屈折プリズム15が、入射した光を光軸qとは反対側に進行させるように構成されていることは、すなわち、光学部材14の出射面14aから、第1の屈折プリズム15を介して出射する出射光が、光軸qとは反対側に進行することを意味する。したがって、照明装置10では、第1の屈折プリズム15は、光学部材14の出射面14aから第1の屈折プリズム15を介して出射した出射光について、その第1の屈折プリズム15への入射位置を含む配光面に垂直に投影された進路Pa1、Pa2が、面内光軸q’からそれと交差することなく遠ざかる(すなわち、外側に向かう)ように構成されている。
次に、反射プリズム16は、入射した光を主として光軸q側に進行させるように構成されている。そして、照明装置10では、反射プリズム16は、光学部材14の出射面14aに設けられているため、反射プリズム16が、入射した光を光軸q側に進行させるように構成されていることは、すなわち、光学部材14の出射面14aから、反射プリズム16を介して出射する出射光が、光軸q側に進行することを意味する。すなわち、照明装置10では、反射プリズム16は、光学部材14の出射面14aから反射プリズム16を介して出射した出射光について、その反射プリズム16への入射位置を含む配光面に垂直に投影された進路Pb1、Pb2が、面内光軸q’に一旦近づく(その後、面内光軸q’と交差した後、遠ざかる)ように構成されている。
そして、第2の屈折プリズム17は、第1の屈折プリズム15と同様に、入射した光を主として光軸qとは反対側に進行させるように構成されている。この構成により、第2の屈折プリズム17が、光学部材14の出射面14aから第2の屈折プリズム17を介して出射した出射光について、その入射位置を含む配光面に垂直に投影された進路Pc1、Pc2が、面内光軸q’からそれと交差することなく遠ざかる(すなわち、外側に向かう)ように進行させる点については、第1の屈折プリズム15と同様のものである。
ここで、図3を参照して、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17の具体的な構成について説明すれば、次の通りである。ここで、図3は、図2に対応する光学部材14の側断面において、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17の具体的構成を模式的に示した図である。尚、図3は、光学部材14の側断面のうち、面内光軸q’の右側のみを部分的に示す図であるが、上述したように、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17は、光軸q及び中心線Cを含む平面を対称面として、面対称(鏡映対称)に構成されているため、光学部材14の側断面のうち、面内光軸q’の右側の部分は、面内光軸q’を対称軸として、線対称な形状を有するものである。
照明装置10において、第1及び第2の屈折プリズム15、17は、それぞれ光軸q側を向くように傾斜している傾斜面(屈折面)15a、17aを有しており、入射した光の少なくとも一部を傾斜面15a、17aで屈折させて出射するもの(光を屈折させる作用を有するもの)である。これによって、第1及び第2の屈折プリズム15、17は凹屈折プリズムとなり、凹型のシリンドリカルレンズと同等のリニアフレネルレンズとして機能する。ここで、傾斜面15a、17aが光軸q側を向くように傾斜していることは、全ての配光面において、その配光面で切断された傾斜面15a、17aの断面(その配向面内での傾斜面15a、17a)が、図3に示すように、面内光軸q’を向くように傾斜していることを意味する。
また、照明装置10において、反射プリズム16は、いわゆる全反射(TIR:Total Internal Reflection)型のプリズムであり、具体的には、光軸q側を向く第1の面16aと、光軸qとは反対側を向く第2の面16bとからなる一対のプリズム面16a、16bを備え、入射した光の少なくとも一部を第2の面16bで全反射することにより、第1の面16aから出射するもの(光を屈折させる作用を有するもの)である。ここで、第1の面16a及び第2の面16bについて、それぞれ光軸q側を向く及び光軸qとは反対側を向くとは、上述した傾斜面15a、17aと同様の意味でいうものである。
照明装置10は、以上のように構成されていることにより、次のような作用効果を奏する。
まず、照明装置10では、全ての配光面内において、面内光軸q’と第1のプリズム部Aとの交点で分割される一方の側(例えば、図2上、左側)にある第1の屈折プリズム15(a1)からの出射光、それと同じ側にある第2の屈折プリズム17(c1)からの出射光、及び、他方の側(例えば、図2上、右側)にある反射プリズム16(b2)からの出射光(以下、第1の出射光ともいう)は、配光面内に垂直に投影された進路Pa1、Pc1、Pb2に関して、面内光軸q’に対して上記一方の側(図2上、左側)に傾斜する方向に進行する。
一方、全ての配光面内において、面内光軸q’と第1のプリズム部Aとの交点で分割される他方の側にある第1の屈折プリズム15(a2)からの出射光、それと同じ側にある第2の屈折プリズム17(c2)からの出射光、及び、上記一方の側(例えば、図2上、左側)にある反射プリズム16(b1)からの出射光(以下、第2の出射光ともいう)は、配光面内に垂直に投影された進路Pa2、Pc2、Pb1に関して、面内光軸q’に対して上記他方の側(図2上、右側)に傾斜する方向に進行する。
すなわち、照明装置10では、全ての配光面内において、第1の出射光と第2の出射光とが、配光面内に垂直に投影した進路に関して、光軸qに対して互いに反対側(すなわち、それぞれ外側)に広がるような角度方向に出射されることになる。
これによって、照明装置10では、設定された一連の配光面に関して、光軸に対して互いに反対側の2つの角度方向にピークを有する2峰性のバットウィング配光を実現することが可能となり、ひいては、光学部材14の横方向Tに沿って、比較的長い領域を均一に照明することが可能となる。
照明装置10は、このようなバットウィング配光を、薄型化に適し、かつ量産性に優れた板状の光学部材14を用いて実現する点で、有利なものである。
加えて、照明装置10では、反射プリズム16は、第1の屈折プリズム部Aの全体を囲むように配置され、第2の屈折プリズム17は、反射プリズム部B1、B2の全体を囲むように配置されているとともに、第1の屈折プリズム部15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17は、光軸q及び中心線Cを含む平面を対称面として面対称に構成されているため、バランスの良い(例えば、光軸q及び中心線Cを含む平面を対称面として対称な配光分布を有する)バットウィング配光を実現することが可能となる。
また、照明装置10において、第1及び第2の屈折プリズム15、17を、凹屈折プリズムとして構成したことは、光学部材14からの出射光を、光軸qに対して外側に広げる方向に出射させるために有利な構成である。そして、照明装置10のように、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17を、光学部材14の出射面14aに設けた構成は、入射面14bに設けた構成と比較して、出射光の進行方向について、光軸qに対して広がる角度を増大させるために有利である。
さらに、照明装置10において、第1の屈折プリズム15の外側に反射プリズム16を配置したことの作用効果について、図4を参照して説明すれば、次の通りである。
一般に、図4(a)に示すような屈折プリズム20は、光軸qの近傍では、入射角θが小さいため、屈折面20aでの反射光rが少ないことにより、出射光を、図4(b)に示すような反射プリズム21よりも効率良く出射することができる。しかし、光軸qから遠い位置では、入射角θが大きくなり、屈折面20aでの反射光rが増大するため、反射プリズム21の方が出射効率が高くなる。
したがって、照明装置10では、光学部材14の出射面14aにおいて、内側(すなわち、光軸qの近傍)に第1の屈折プリズム15を配置し、その外側に反射プリズム16を配置することによって、光学部材14の出射面14aから出射光を効率良く出射することができる。
次に、照明装置10において、反射プリズム16を、入射光を光軸q側に進行させるように構成したことの作用効果について、図5を参照して説明すれば、次の通りである。
一般に、図5(a)に示すような反射プリズム22では、金型からの離型性を良くするため、第1の面23a及び第2の面23bの(主面に平行な仮想平面に対する)傾斜角を90°以下にする必要がある。特に、反射面である第2の面23bの傾斜角αが90°以下であるため、図5(b)に示す反射プリズム24のように、反射プリズム24からの出射光を、対応する入射光と同方向に傾くように構成した場合、第2の面24bの傾斜角を増大させることによる出射光の角度を増大させることには限界がある。一方、図5(c)に示すように、反射プリズム25は、その出射光が入射光とは反対の方向に大きな角度を有して出射されるように構成することは容易である。
したがって、照明装置10では、反射プリズム16を、入射光を光軸q側に進行させるように構成することによって、任意の配光面内において、反射プリズム16に入射した光の反射後の進路(すなわち、反射プリズム16からの出射光の進路)を、面内光軸q’に対して大きな角度を有する方向とすることが可能となる。
次に、照明装置10において、反射プリズム16の外側に第2の屈折プリズム17を配置したことの作用効果について、図6を参照して説明すれば、次の通りである。
一般に、光軸qから遠い位置に、図6(a)に示すような反射プリズム26を配置した場合、反射面として機能する第2の面26bに対する入射光の入射角βを臨界角以上とするために、傾斜角(図5(a)のα参照)を大きくする必要がある。このため、光軸qから遠い位置に配置された反射プリズム26では、光軸qに対して大きい角度を有する方向に出射した光のうち、その進路が隣接する反射プリズム27に遮られる光が増大する。一方、図6(b)に示すように、屈折プリズム28の場合には、屈折面(傾斜面)28aに対する入射光の入射角γが臨界角以下となるように構成することによって、屈折面28aでの反射光は増大するものの、出射光を、光軸qに対して大きい角度を有する方向に出射することは可能である。
したがって、照明装置10では、第2の屈折プリズム17を、反射プリズム16の外側に配置することによって、光軸qから(外側方向に)遠い位置で光学部材14に入射する光に関して、任意の配光面内において、屈折後の進路(すなわち、第2の屈折プリズム17からの出射光の進路)を、面内光軸q’に対して大きな角度を有する方向に進行させることが可能となり、ひいては、光軸qに対して大きな角度を有する方向にピークが存在する配光分布を効率良く達成することが可能となる。
ここで、図7に、照明装置10の配光分布を数値解析により検証した結果をグラフとして示す。解析に使用した光学部材14は、厚さを1.5mm、平面形状を100mm角の正方形とした。また、第1の屈折プリズム部A、反射プリズム部B1、B2、及び第2の屈折プリズム部C1、C2の面積比は、1:3:6とし、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、第2の屈折プリズム17について、各プリズムのピッチは、全て50μmとした。
図7に示すグラフは、照明装置10の光軸qを含む配光面における配光分布を示すグラフであり、0°方向が、光軸q方向である。図7から、照明装置10において、±50°近辺にピークを有し、光軸qに関して対称なバットウィング配光が得られていることが分かる。
尚、図示は省略するが、この数値解析において、図7に示す配光面に直交する方向(光学部材14の縦方向L)については、光軸qに関して対称な単峰の配光分布が得られている。
ここで、本実施形態における照明装置において、光学部材の別の例を図8に示す。図8に示す光学部材40は、平面視円状に形成されており、光軸qはその円の中心Oを通るものである。そして、光学部材40において、複数の第1の屈折プリズム45、複数の反射プリズム46、及び複数の第2の屈折プリズム47は、その出射面40a上に、中心O回りに同心円状に設けられている。
この場合、設定される適切な一連の配光面は、光軸qを含む仮想平面を、光軸qを回転軸として、1周にわたって回転させることにより連続的に連ねてなるものである。この場合には、全ての配光面に光軸qが含まれることになる(すなわち、面内光軸q’は、全て光軸q自体である)。図8には、このような配光面の例として、配光面Fと出射面40aとの交線(同様に、符号Fを付す)、及び、配光面Fと異なる方位を有する、任意に選択された配光面Fφと出射面40aとの交線(同様に、符号Fφを付す)が示されている。
尚、光学部材40において、配光面(例えば、F、Fφ)に沿って、面内光軸q’から遠い(距離の大きい)側である「外側」とは、全ての配光面内において、中心Oから半径方向に沿って遠い側であり、内側とは、中心Oに対して半径方向に沿って近い側である。
したがって、図8に示す光学部材40においても、環状の領域Bに配置された反射プリズム46は、第1の屈折プリズム45の外側に、第1の屈折プリズム部Aの全体(全外周)を囲むように配置されており、環状の領域Cに配置された第2の屈折プリズム47は、反射プリズム46の外側に、反射プリズム部Bの全体(全外周)を囲むように配置されていることになる。そして、光学部材40では、第1の屈折プリズム45、反射プリズム46、及び第2の屈折プリズム47は、光軸qを対称軸として、軸対称に形成されているものである。
図8に示す光学部材40の第1の屈折プリズム45、反射プリズム46、及び第2の屈折プリズム47の構成及び作用効果は、図2〜図6を参照して説明した第1のプリズムプリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17と共通のものである。但し、光学部材40は、光軸qを含むとともに、上述したように設定される一連の配光面(例えば、F、Fφ)内において、バットウィング配光を実現するものであるため、光学部材40を備えた照明装置(同様に、符号10を付す)は、全方位について比較的一様な広がりある平面(例えば、通常の室内の床面)を均一に照明する照明装置として、好適に使用されるものである。
ここで、本実施形態における照明装置10において、光学部材14、40の入射面14b、40bには、光散乱素子を設けるものであってもよい。
また、本実施形態における照明装置10において、第1の屈折プリズム15、45及び第2の屈折プリズム17、47のいずれか一方(例えば、第1の屈折プリズム15、47)または両方を、光学部材14、40の入射面14b、40bに設けるものであってもよい。
第1の屈折プリズム15、45及び第2の屈折プリズム17、47のいずれか一方または両方は、光学部材14、40の出射面14a、40a及び入射面14b、40bの両面に、平面視して重なるように設けたプリズムから構成されるものであってもよく、その場合、例えば、出射面14a、40aには、凸屈折プリズムを設け、入射面14b、40bには、凹屈折プリズムを設けるものであってもよい。
また、本実施形態における照明装置10において、第2の屈折プリズム17、47は必須の構成要件ではなく、配光分布のピーク角度をそれほど大きくする必要がない場合には、光学部材14、40は、第2の屈折プリズム17、47を備えないものであってもよい。
次に、図9〜図11を参照して、本発明の第2実施形態における照明装置について説明する。但し、本発明の第2の実施形態における照明装置は、図1に示す照明装置10とその光学部材の入射面の構成のみが異なるものであるため、図1に示す照明装置10と共通の事項については、適宜説明を省略し、以下では主としてその相違点について説明する。
本実施形態における照明装置が備える光学部材50は、その外形及び出射面50aの構成は、出射面50aに設けられる第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び第2の屈折プリズム17の構成を含めて、光学部材14と同一であり、これによって、光学部材14について設定された一連の配光面と共通の配光面に関して、同一の配光分布を実現するものである。
加えて、光学部材50は、その入射面50bに、出射面50aに設けられた複数のプリズム15、16、17が延びる方向とは直交する方向(すなわち、光学部材50の横方向T)に延びる複数のプリズム51、52が、縦方向Lに互いに平行に配列されて設けられている。
ここで、これらの複数のプリズム51、52は、光学部材50によって、主として縦方向Lの配光分布を制御することを意図して設けられるものである。したがって、光学部材50の入射面50bの構成に関して適切な一連の配光面は、光軸qを含み、かつ縦方向Lに平行な仮想平面を、横方向Tに沿って、互いに平行に連続的に連ねた一連の仮想平面である。図9(b)には、このような配光面の例として、光軸qを含む配光面Mと入射面50bとの交線(同様に、符号Mを付す)、及び、光軸qを含まない任意に選択された配光面Mと入射面50bとの交線(同様に、符号Mを付す)が示されている。また、図9(b)には、光軸qを配光面Mに垂直に投影した軸qと出射面50aとの交点(同様に、符号qを付す)も示されている。光軸q及び軸qを総称して、面内光軸q’ということは、出射面50a側の構成に関連して設定される一連の配光面の場合と同様である。
以下、光学部材50の出射面50aにおける配光制御に関連して設定される一連の配光面を第1系列の配光面、光学部材50の入射面50bにおける配光制御に関連して設定される一連の配光を第2系列の配光面という。
さらに、光学部材50には、その入射面50b側の複数のプリズム51、52による配光制御に関連して、その配光制御作用の基準(または複数のプリズム51、52を配置する基準)となる仮想的な軸である基準軸Caを備えており、複数のプリズム51、52は、次のように、この基準軸Caに基づいて配置されている。
すなわち、光学部材50において、複数のプリズム51、52は、基準軸Caを含み、横方向Tに平行な仮想平面(以下、基準面ともいう)で分けられる両側の領域G、Hに設けられており、領域G、Hのうちの第1の領域G(図9(b)上、下側の領域)には、反射プリズム51が配置され、第2の領域H(図9(b)上、上側の領域)には、屈折プリズム52が配置されている。
尚、図9(b)には、基準軸Caを配光面Mに垂直に投影した軸Caと出射面50aとの交点(同様に、符号Caを付す)も示されており、以下、基準軸Ca及び軸Caを総称して、面内基準軸Ca’という。
ここで、反射プリズム51は、反射プリズム16、46と同様の全反射型のプリズムである。また、屈折プリズム52は、第1及び第2の屈折プリズム15、45及び17、47と同様の凹屈折プリズムである。但し、屈折プリズム52において、屈折作用を有する傾斜面(図3における傾斜面15a、17aに相当)は、基準軸Ca側を向くように傾斜している。
そして、光学部材50において、入射面50bを第1及び第2の領域G、Hに分ける基準軸Caは、光軸qが、屈折プリズム52が配置される第2の領域H内を通るように、縦方向Lにずらして設定される。
以上のように構成された反射プリズム51及び屈折プリズム52の作用効果を、図9とともに図10も参照して説明すれば、次の通りである。
ここで、図10は、光学部材50を、第2系列の特定の配光面(例えば、配光面M)で切断したときの側断面を、出射面50aから出射される光の進路を、その配光面に垂直に投影した進路R1、R2、R3とともに示した図である。
尚、光学部材50において、反射プリズム51及び屈折プリズム52の光学的特性は、その幾何学的構成から、入射面50bの横方向Tには一様であるため、図10を参照して以下に説明する特徴は、第2系列の全ての配光面に関して共通のものである。
まず、光源部12から出射され、入射面50bにおいて第2の領域Hに到達する光の多くは、屈折プリズム52の屈折作用を有する傾斜面を介して光学部材50に入射する。そして、屈折プリズム52の上記傾斜面は、基準軸Ca側を向くように形成されているため、その傾斜角度を適切に設定することにより、この入射光は、図10に相当する配光面に垂直に投影した進路が、面内光軸q’に対して第1の領域G側(図10に示すg)から第2の領域H側(図10に示すh)に向かう方向に傾いて、出射面50aから出射されることになる(図10に示す進路R2参照)。
そして、本実施形態における照明装置では、光学部材50の入射面50bの第1の領域Gには、複数の反射プリズム51が設けられているため、光源部12から、面内光軸q’に対して、第2の領域H側(図10に示すh)から第1の領域G側(図10に示すg)に向かう方向に比較的大きく傾いて出射され、第1の領域Gで入射面50bに到達する光は、反射プリズム51を介して光学部材50に入射し、図10に相当する配光面に垂直に投影した進路が、面内光軸q’に対して第1の領域G側から第2の領域H側に向かう方向に傾いて、出射面50aから出射されることになる(図10に示す進路R1参照)。
このように、光学部材50を備えた照明装置によれば、第2の系列に全ての配光面内において、面内光軸q’に対して、光学部材50の第1の領域G側から第2の領域H側に向かう方向に傾いて出射する光の光量を、他の方向に出射される光の光量よりも相対的に増大させることができ、ひいては、面内光軸q’に対して角度を有する一方向にピークを有する非対称な配光分布を実現することができる。
ここで、図11に、光学部材50を備えた照明装置の配光分布を数値解析により検証した結果をグラフとして示す。解析に使用した光学部材50は、入射面50bに反射プリズム51及び屈折プリズム52が設けられている点を除いて、図7に結果を示す数値解析に用いた光学部材14と同様のものである。尚、反射プリズム51及び屈折プリズム52において、各プリズムピッチは、第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、第2の屈折プリズム17と同様に、全て50μmとした。
図11に示すグラフは、光軸qを含む第1系列の配光面における配光分布(言い換えれば、光学部材50の横方向Tの配光分布)、及び光軸qを含む第2の系列の配光面における配光分布(言い換えれば、光学部材50の縦方向Lの配光分布)を、それぞれ実線(0°)及び破線(90°)で示したグラフである。また、図11に示す0°方向が、光軸q方向である。図11から、この照明装置において、横方向Tには、±50°近辺にピークを有し、光軸qに関して対称なバットウィング配光が得られ、一方、横方向Tと直交する縦方向Lには、−25〜−30°の範囲にピークを有する非対称な配光分布が得られることが分かる。
尚、本発明者等による調査において、試作実機においても、この数値解析とよく一致する配光特性が得られることが確認されている。
本実施形態における照明装置は、このような配光特性を備えるため、道路脇等に立設される街路灯(道路灯)として使用した場合、道路の通行方向を、バットウィング配光により比較的長い範囲にわたって均一に照明し、一方、通行方向と直交する道路の幅方向については、非対称配光により、主として道路側を照明するといった、街路灯として望ましい特性を備えた照明装置として、好適に使用することができる。
ここで、本実施形態における照明装置において、光学部材50の入射面50bに設けられる複数のプリズムによって実現される配光分布は、上述したような非対称な配光分布に限定されるものではない。例えば、光学部材50の入射面50bに設けられる横方向Tに延びる複数のプリズムを、縦方向Lの配光分布の配光幅を狭めるように構成することによって、横方向Tの均一性に優れた、横方向Tに延びる線状の照明光を得ることができる。
また、第1及び第2の実施形態において、複数の光源部12を間隔を置いて離散的に配置するとともに、それぞれの光源部12に対応して、光学部材50に複数組のバットウィング配光用のプリズム(第1の屈折プリズム15、反射プリズム16、及び、必要な場合、第2の屈折プリズム17)を設けることによって、照明装置を長尺状に形成するものであってもよい。
10:照明装置、12:光源部、14,40,50:光学部材、15,45:第1の屈折プリズム、16,46:反射プリズム、17,47:第2の屈折プリズム、q:光軸

Claims (14)

  1. 光源部と、前記光源部の前方に配置される板状の光学部材と、を備える照明装置であって、
    前記光学部材は、光を屈折させる作用を有する第1の屈折プリズムと、前記第1の屈折プリズムの外側に配置され、光を反射させる作用を有する反射プリズムと、を有し、
    前記光源部の光軸は、前記第1の屈折プリズムが配置された領域内を通るとともに、前記第1の屈折プリズムは、入射した光を前記光軸とは反対側に進行させるように構成され、前記反射プリズムは、入射した光を前記光軸側に進行させるように構成されており、
    前記反射プリズムの外側に、光を屈折させる作用をする第2の屈折プリズムをさらに有する、ことを特徴とする照明装置。
  2. 前記第1及び第2の屈折プリズムは、前記光軸側を向くように傾斜している傾斜面を有することを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  3. 前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光軸に関して対称に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
  4. 前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光学部材の出射面側に設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の照明装置。
  5. 前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、一方向に沿って線状に設けられているとともに、前記光学部材の入射面側に、前記一方向とは直交する方向に沿って線状のプリズムが設けられていることを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  6. 前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光軸を中心として同心円状に設けられていることを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  7. 光源部と、前記光源部の前方に配置される板状の光学部材と、を備える照明装置であって、
    前記光学部材は、光を屈折させる作用を有する第1の屈折プリズムと、前記第1の屈折プリズムの外側に配置され、光を反射させる作用を有する反射プリズムと、を有し、
    前記光源部の光軸は、前記第1の屈折プリズムが配置された領域内を通るとともに、前記第1の屈折プリズムは、入射した光を前記光軸とは反対側に進行させるように構成され、前記反射プリズムは、入射した光を前記光軸側に進行させるように構成されており、
    前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光学部材の一方の主面側に一方向に沿って線状に設けられているとともに、前記光学部材の他方の主面側に、前記一方向とは直交する方向に沿って線状のプリズムが設けられ、該線状のプリズムは、前記光軸に関して非対称に構成されている、ことを特徴とする照明装置。
  8. 前記反射プリズムの外側に、光を屈折させる作用をする第2の屈折プリズムをさらに有することを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
  9. 前記第1及び第2の屈折プリズムは、前記光軸側を向くように傾斜している傾斜面を有することを特徴とする請求項8に記載の照明装置。
  10. 前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光軸に関して対称に構成されていることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の照明装置。
  11. 前記第1の屈折プリズム及び前記反射プリズムは、前記光学部材の出射面側に設けられていることを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の照明装置。
  12. 前記光学部材の他方の主面側に設けられた線状のプリズムは、配光制御の基準軸を含みかつ該線状のプリズムと平行な基準面で分けられる両側の領域のうち、一方の領域に設けられた反射プリズムと、他方の領域に設けられた屈折プリズムとを含むことを特徴とする請求項7から11に記載の照明装置。
  13. 前記光学部材の他方の主面側の前記屈折プリズムは、前記基準軸側を向くように傾斜している傾斜面を有することを特徴とする請求項12に記載の照明装置。
  14. 前記光源部の光軸は、前記光学部材の他方の主面側の前記屈折プリズムが配置された領域内を通ることを特徴とする請求項12または13に記載の照明装置。
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