JP6118163B2 - 生体再生可能で迅速に結晶化する転相インク - Google Patents

生体再生可能で迅速に結晶化する転相インク Download PDF

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Description

本実施形態は、室温で固体であり、高温で溶融し、この状態で溶融インクを基材に塗布することを特徴とする固体インク組成物に関する。これらの固体インク組成物をインクジェット印刷に使用することができる。本実施形態は、アモルファス化合物と、結晶性化合物と、場合により着色剤とを含む新規固体インク組成物、およびこれを製造する方法に関する。相溶性が低いアモルファス化合物と結晶性化合物との組み合わせを含む本発明に記載に特定の配合物は、コーティング紙の上に高品質の画像を形成するか、または印刷する、迅速に結晶化するインク組成物を提供する。
インクジェット印刷プロセスは、室温で固体であり、高温で液体であるインクを使用してもよい。このようなインクは、固体インク、ホットメルトインク、転相インクなどと呼ばれることがある。例えば、米国特許第4,490,731号(この開示内容は、参照することにより全体的に本明細書に組み込まれる)は、紙のような記録媒体に印刷するための固体インクを分注する装置を開示する。ホットメルトインクを使用するピエゾインクジェット印刷プロセスでは、印刷装置中の加熱器によって固体インクを溶融し、従来のピエゾインクジェット印刷の場合と同様の様式で液体として利用する(吐出させる)。印刷記録媒体と接触したら、溶融したインクは迅速に固化し、着色剤が、毛管作用によって記録媒体(例えば、紙)に保持されるのではなく、記録媒体の表面にかなりの量がとどまり、それによって、一般的に液体インクを用いて得られるよりも高い印刷密度を可能にすることができる。したがって、インクジェット印刷における転相インクの利点は、取扱い中にインクが漏れる可能性がないこと、広範囲にわたる印刷密度および品質、紙のしわまたは歪みが最低限であること、ノズルにふたをしなくても、ノズルが目詰まりする危険性がなく、期間を決めずに印刷しない期間が可能になることである。
一般的に、転相インク(「ホットメルトインク」または「固体インク」と呼ばれることがある)は、周囲温度で固相であるが、インクジェット印刷デバイスの高温での操作温度では液相で存在する。吐出温度で、液体インクの液滴が印刷デバイスから吐出され、インクの液滴が記録媒体表面と直接的に、または加熱した中間転写ベルトまたはドラムを介して接触すると、インクの液滴は迅速に固化し、あらかじめ定められた模様の固化したインク液滴を生成する。
カラー印刷のための転相インクは、典型的には、転相インクと相溶性の着色剤と組み合わせた転相インク担体組成物を含む。具体的な実施形態では、インク担体組成物と、相溶性の減法混色の着色剤とを合わせることによって、一連のカラー転相インクを作成することができる。減法混色のカラー転相インクは、4要素の染料または顔料(つまり、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)を含んでいてもよいが、インクは、これら4種類の色に限られない。1種類の染料または顔料、または染料または顔料の混合物を用いることによって、これらの減法混色のカラーインクを作成することができる。
転相インクは、運搬、長期間にわたる保存などの間、室温で固相のままであるため、インクジェット印刷に望ましい。それに加え、液体インクジェットインクからインクが蒸発した結果起こるノズルの目詰まりに関連する問題は、大部分がなくなり、そのため、インクジェット印刷の信頼性が上がる。さらに、インクの液滴を最終的な記録基材(例えば、紙、透明材料など)に直接塗布する転相インクジェップリンタにおいて、記録媒体と接触すると、液滴はすぐに固化し、その結果、インクが印刷媒体に沿って移動するのが防がれ、ドット品質が向上する。
上の従来の固体インク技術は、一般的に、鮮明な画像をうまく生成し、多孔性の紙に対する吐出部の使用の経済性および基材の自由度を与えるが、このような技術は、コーティング基材にとって満足がいくものではない。したがって、これらの意図する目的のために既知の組成物およびプロセスが適しているが、コーティングした紙基材の上で画像を作成するか、または印刷するさらなる手段が依然として必要である。このように、固体インク組成物の代替となる組成物を見つけ、あらゆる基材の上で優れた画質を顧客に提供する将来的な印刷技術を見つけることが必要である。さらに、製品の印刷のような迅速な印刷環境に適する転相インク組成物を提供することが必要である。
上述の米国特許および特許明細書は、参照することによりそれぞれ本明細書に組み込まれる。さらに、上述の米国特許および特許明細書それぞれの適切な要素およびプロセスの態様を、本開示の実施形態のために選択してもよい。
本明細書に示す実施形態によれば、相溶性が制限されたアモルファス材料および結晶性材料と、染料または有機顔料とを含み、コーティング紙基材への印刷のようなインクジェット高速印刷に適した新規固体インク組成物が提供される。特に、転相インクは、有機顔料または相溶性が制限されているアモルファス要素および結晶性要素のいずれかを含まない同じ組成物よりも、液体状態から迅速に結晶化する。
特に、本実施形態は、アモルファス要素と、以下の構造を有するジエステル化合物である結晶性要素、
〔RおよびR’は、同じであってもよく、異なっていてもよく、RおよびR’は、それぞれ互いに独立して、飽和またはエチレン性不飽和の脂肪族基である〕と、任意要素の着色剤とを含む、転相インクを提供する。
さらなる実施形態では、アモルファス要素と、以下の構造を有するジエステル化合物である結晶性要素、
とを含み、この結晶性要素は、場合により触媒存在下、テレフタル酸ジメチルまたはテレフタル酸と、アルキルアルコールとを、アルキルアルコール対テレフタル酸ジメチルまたはテレフタル酸のモル比が2:1になるような反応から合成される。
さらに他の実施形態では、Abitol Eコハク酸ジ−エステル、酒石酸ジメンチルおよびこれらの混合物からなる群から選択されるアモルファス要素と、テレフタル酸ジステアリル、テレフタル酸ジドコシル、テレフタル酸ジドデシルおよびこれらの混合物からなる群から選択される結晶性要素と、任意要素の着色剤とを含み、このインクは、標準化された時間分解光学顕微鏡(TROM)手順(以下に記載する)によって測定する場合、総結晶化時間が15秒未満であるような転相インクが提供される。
図1は、本実施形態にしたがって作られた結晶性化合物1のレオロジーデータを示すグラフである。 図2は、本実施形態にしたがって作られたインクのレオロジーデータを示すグラフである。
従来の転相インク技術は、鮮明な画像をうまく生成し、多孔性の紙に対する吐出部の使用の経済性および基材の自由度を与える。しかし、このような技術は、コーティング基材にとって満足がいくものではない。本実施形態は、インク組成物で使用するための生体再生可能な材料を使用する。「生体再生可能な」との用語は、植物材料に由来する1種類以上のモノマーから構成される材料を意味するように用いられる。このような生体由来で再生可能な原料を用いることによって、製造業者は、原料のカーボンフットプリントを減らし、ゼロカーボンまたは増減のないカーボンニュートラルフットプリントへと移行するだろう。生体由来の材料は、個別のエネルギーおよび排出量の節約という観点でもきわめて魅力滴である。生体再生可能な原料を利用すると、埋め立ての対象となる廃棄物を減らすことができ、不安定な領域から輸入される石油に頼ることに付随する経済的な危険性および不確実性を減らすことができる。
本願発明者らは、結晶性要素およびアモルファス要素から作られる組成物の迅速な結晶化が、この組成物に固有の性質ではないことを発見した。結晶性/アモルファス混合物の結晶加速度は、独立して結晶性要素およびアモルファス要素の関数であるだけではなく、もっと重要なことに、結晶性材料とアモルファス材料の対の選択によって影響を受ける。例えば、所与の結晶性要素は、アモルファス要素と混合すると、迅速に結晶化する組成物を与える場合があるが、同じ結晶性要素を、異なるアモルファス要素と混合すると、ゆっくりと結晶化する組成物を得ることができる。結晶性要素とアモルファス要素の対の化学構造の関係によって、与えられる混合物の結晶加速度が制御される。しかし、迅速に結晶化するインクを提供するために結晶性要素とアモルファス要素の具体的な対を選択することは、複雑である。
本実施形態は、結晶性要素およびアモルファス要素に基づき、堅牢性の高いインクを提供するインク組成物を提供するだけではなく、特に、コーティング紙の上に堅牢性の高い画像を示し、さらに、迅速に結晶化し、生体再生可能な材料から誘導される転相インクを提供する。
本実施形態は、一般的にそれぞれ60:40〜95:5の重量比の(1)結晶性化合物および(2)アモルファス化合物のブレンドを含む、新しい種類のインクジェット固体インク組成物を提供する。さらに具体的な実施形態では、結晶性化合物とアモルファス化合物の重量比は、65:35〜95:5、または70:30〜90:10である。
それぞれの化合物または要素は、固体インクに特殊な性質を付与し、これらのアモルファス化合物と結晶性化合物のブレンドを組み込んで得られたインクは、未コーティング基材およびコーティング基材の上で優れた堅牢性を示す。インク配合物中の結晶性化合物は、冷却すると迅速に結晶化することによって転相する。結晶性化合物は、最終的なインク膜の構造も決め、アモルファス化合物の粘着性を下げることによって、硬いインクを作り出す。アモルファス化合物は、印刷したインクに粘着性に与え、堅牢性を付与する。
結晶性要素とアモルファス要素の相溶性が制御されている組成物を使用することによって、迅速に固化するインクを得るひとつの方法。これは、相溶性が制限されていることによって、この2つの要素が溶融状態から冷却すると迅速に相分離する傾向があることを意味する。制限された相溶性は、迅速に結晶化する能力を与えるために、結晶性要素とアモルファス要素の選択された対のそれぞれの化学構造中に存在する官能基間の関係に関する一連の設計ルールを満足するように結晶性要素およびアモルファス要素を選択することによって達成される。この設計ルールを以下に記載する。
(1)転相インク組成物は、アモルファス化合物と結晶性化合物とを含み、
(2)アモルファス化合物は、少なくとも1つの官能基を有し、少なくとも1つのアモルファス末端基に接続しているアモルファスコア部分を含み、アモルファス末端基は、アルキル基を含み、アルキルは、炭素原子を1〜40個含む直鎖、分枝鎖または環状の飽和または不飽和、置換または非置換であり、アモルファス化合物の構造を示す図を以下に示す。
(3)結晶性化合物は、少なくとも1つの官能基を有し、少なくとも1つの結晶性末端基に接続している結晶性コア部分を含み、結晶性末端基は、芳香族基を含み、結晶性化合物の構造を示す図を以下に示す。
(4)アモルファスコア部分の官能基は、どれも結晶性コア部分の任意の官能基と同じではない。
特に、本実施形態は、疎水性の特徴を有し、生分解可能で迅速に結晶化するジエステルと、生体再生可能な材料に由来するアモルファス要素とを使用する。いくつかの実施形態では、本実施形態は、少なくとも20%の生体再生可能な内容物、または約20〜約85%、または約65〜約83%の生体再生可能な内容物を含むインクを提供する。このことは、インク要素の少なくとも20%が、再生可能な資源(例えば植物)に由来することを意味する。特に、インク組成物は、脂肪酸モノアルコールおよび二酸(例えば、テレフタル酸)に由来する安価で鋭敏に溶融し、転相要素として機能する結晶性材料を、アモルファスバインダー樹脂として機能する他のジエステルに加えて含む。脂肪族アルコールは、インクにある程度の疎水性の特徴を与え、この特徴は、インクの塗布性を高め、他のインク配合物からの改良に役立つ。結晶性材料は、安価であり、生分解可能でもある。これらの材料から作られる転相インクは、同じ基材の上に載せた市販の転相インクと比較すると、優れた堅牢性を示す。
迅速な印刷のために試験インクの適合性を評価するために、結晶性要素を含有する転相インクの結晶加速度を測定するための定量的な方法を開発した。時間分解光学顕微鏡(TROM)は、さまざまなサンプル間の比較を与え、その結果、迅速に結晶化するインクの設計に関してなされた進歩をモニタリングする有用なツールである。TROMは、2012年4月26日に電子出願されたGabriel Iftimeらに対する米国特許出願第13/456,847号(代理人整理番号第20110828−401275)に記載されており、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
TROMは、偏光光学顕微鏡(POM)を用い、結晶の概観および成長を監視する。サンプルを、顕微鏡の交差する偏光板の間に置く。結晶性材料は、複屈折であるため、目に見える。光を透過しないアモルファス材料または液体(例えば、溶融状態のインク)は、POMでは黒色に見える。したがって、POMは、結晶性要素を見ると、画像のコントラストを与え、溶融状態から設定温度まで冷却すると、結晶性−アモルファスインクの結晶化動力学を追跡することができる。異なるサンプルおよびさまざまなサンプルの間の比較を可能にするデータを得るために、標準化されたTROM実験条件を設定し、その目標は、実際の印刷プロセスに関連する多くのパラメータとして含む。インクまたはインク基剤を、18mmの薄い円形ガラス板で挟む。インク層の厚みを5〜25μmに維持し(ガラスファイバースペーサーで制御)、この厚みは、実際に印刷されたインク層に近い。結晶化の測定のために、オフラインのホットプレートによってサンプルを予想吐出温度(粘度10〜12cp)まで加熱し、次いで、光学顕微鏡に接続した冷却ステージに移す。冷却ステージは、あらかじめ設定した温度で恒温状態にあり、熱および液体窒素を制御しつつ供給することによって維持される。この実験の設定は、現実の印刷プロセスでインク液滴が上に吐出されると予想されるドラム/紙の温度をモデリングする(本開示で報告する実験の場合、40℃)。結晶の生成および成長をカメラで記録する。
選択したインクについてTROM方法を用いて得られた結晶化時間は、実際の印刷デバイス中でのインク液滴の結晶化時間と思われる時間と同じではないことが理解されたい。プリンタのような実際の印刷デバイスでは、インクは、もっと迅速に固化する。TROM方法によって測定されるような総結晶化時間と、プリンタ中のインクの固化時間との間に良好な相関関係があることが決定された。上述の標準化された条件において、TROM方法によって決定される場合、インクが20秒以内、15秒以内、または10秒以内に固化することも決定され(すなわち、総結晶化時間<20秒、<15秒、または<10秒)、迅速な印刷、典型的には、100フィート/分またはそれより速い速度での印刷に適している。したがって、本開示の目的のために、15秒よりも低い結晶加速度は、迅速な結晶化と考えられる。しかし、500フィート/分またはそれ以上の程度での非常に高速の印刷は、標準化されたTROM条件で、TROMによって測定された結晶加速度が7秒未満であるインクを必要とする。
実際に、本願発明者らは、TROM試験において、Timetotal(結晶性およびアモルファス)が15秒以下であることが、100フィート/分またはそれより速い速度での印刷に適していることを発見した。
特定の実施形態では、転相インクの総結晶化時間は、結晶性化合物単独の総結晶化時間の5倍を超えない。さらなる実施形態では、転相インクの総結晶化時間は、結晶性化合物単独の総結晶化時間の4倍を超えない。なおさらなる実施形態では、転相インクの総結晶化時間は、結晶性化合物単独の総結晶化時間の3倍を超えない。
いくつかの実施形態では、転相インクは、ある特定の物理特性を満たす。例えば、本実施形態の転相インクは、融点(T溶融)が約65℃〜約150℃、または約70℃〜約140℃、または約80℃〜約135℃である。他の実施形態では、このインクは、DSCによって10℃/分の速度で測定した場合、結晶化温度(T結晶)が約40℃〜約140℃、または約45℃〜約130℃、または約50℃〜約120℃である。他の実施形態では、本実施形態のインクは、約100〜約140℃の吐出範囲での粘度が約1〜約22cpである。特に、本実施形態のインクは、140℃での粘度が12cp未満、または約12cp〜約3cp、または約10cp〜約5cpである。このインクは、室温での粘度は、約10cpより大きいだろう。
いくつかの実施形態では、アモルファス化合物は、結晶性要素および着色剤または他の少量添加剤のバインダー剤として機能する。本実施形態では、アモルファス化合物は、一般式、
を有するエステル化合物であり、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または二環系であり、Zは、アルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基またはアルキルアリーレン基である。具体的な実施形態では、アモルファス化合物は、以下に記載する構造を有する。
ある種の適切なアモルファス材料は、Morimitsu et.alに対する米国特許出願第13/095,784号に開示されており、参照することにより全体的に本明細書に組み込まれる。アモルファス材料は、以下の式を有する酒石酸エステル、
を含んでいてもよく、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、同じであってもよく、異なっていてもよく、アルキル部分が、炭素原子を約1〜約40個含み、直鎖、分岐したまたは環状、飽和または不飽和、置換または非置換であるアルキル基、または置換または非置換の芳香族またはヘテロ芳香族基、およびこれらの混合物からなる群から選択される。特定の実施形態では、RおよびRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびt−ブチルから選択される1個以上のアルキル基で場合により置換されたシクロヘキシル基である。
酒石酸の骨格は、L−(+)−酒石酸、D−(−)−酒石酸、DL−酒石酸、またはメソ酒石酸、これらの混合物から選択される。酒石酸のR基および立体化学に依存して、エステルは、結晶または安定なアモルファス化合物を生成することができる。具体的な実施形態では、アモルファス化合物は、ジ−L−メンチル L−酒石酸エステル、ジ−DL−メンチル L−酒石酸エステル(DMT)、ジ−L−メンチル DL−酒石酸エステル、ジ−DL−メンチル DL−酒石酸エステル、およびこれらの任意の立体異性体およびこれらの混合物からなる群から選択される。
これらの材料は、吐出温度(≦140℃、または約100〜約140℃、または約105〜約140℃)で比較的低い粘度(<10センチポイズ(cp)、または約1〜約100cp、または約5〜約95cp)を示すが、室温では非常に高い粘度(>10cp)を示す。
アモルファス要素を合成するために、酒石酸を種々のアルコールと反応させ、米国特許出願第13/095,784号に示される合成スキームに示されるようなジ−エステルを製造する。本実施形態とともに使用されるべき適切なアルコールは、アルキルアルコールからなる群から選択されてもよく、このアルコールのアルキル部分は、炭素原子を約1〜約40個含み、直鎖、分枝鎖または環状、飽和または不飽和、置換または非置換、または置換または非置換の芳香族またはヘテロ芳香族基、およびこれらの混合物であってもよい。例えば、メントール、イソメントール、ネオメントール、イソネオメントールおよび任意の立体異性体およびこれらの混合物のような種々のアルコールをエステル化に使用してもよい。複数の脂肪族アルコールの混合物をエステル化に使用してもよい。例えば、2種類の脂肪族アルコールの混合物をエステル化に使用してもよい。これらの混合反応で使用可能な脂肪族アルコールの適切な例は、シクロヘキサノールおよび置換シクロヘキサノール(例えば、2−、3−または4−t−ブチルシクロヘキサノール)である。脂肪族アルコールのモル比は、25:75〜75:25、40:60〜60:40、または約50:50であってもよい。
別の実施形態では、アモルファス材料は、一般式を有するジエステル、
または一般式Iおよび/またはIIの1種類以上の化合物の混合物
〔Rは、置換および非置換のアルキレン基を含め、アルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基、アルキルアリーレン基であり、アルキレン基(例えば、炭素原子を2〜約12個含むアルキレン基)にヘテロ原子が存在していてもよく、存在していなくてもよく、R〜R25基は、独立して、水素、アルキル基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、ヘテロ環基からなる群から選択され、R〜R25基のうち1つ以上が環構造に含まれており、(CH)xは、1個以上のメチレン基を示し、xは、1〜約20の整数である〕
または一般式Iおよび/またはIIの1種類以上の化合物の混合物を含んでいてもよい。
さらに具体的には、アモルファス化合物は、以下の句構造を有するコハク酸または酒石酸とAbitol Eアルコールのエステルである。
アモルファス要素を合成するために、コハク酸または酒石酸をABITOL E(商標)アルコール(Hercules,Inc.(ウィルミントン、デラウエア)から入手可能)と反応させた。ABITOL Eは、代表的な構造によって示されており、ヒドロアビエチルアルコール(CAS[13393−93−6])、水素化ロジンのメチルエステル(CAS[8050−15−5])、脱炭酸したロジン(CAS[8050−18−8]))を含む。
具体的な実施形態では、アモルファスバインダーは、メントールと酒石酸のジエステルである(DMT)(以下の表1に示す化合物1)。酒石酸は、生体再生可能な材料であり、ワイン産業の一般的な副生成物である。メントールも供給場所によっては生体再生可能なことがある。他の実施形態では、アモルファスバインダーは、シクロヘキサノールおよびt−ブチルシクロヘキサノールの混合物(比率50:50)と酒石酸のエステルである(以下の表1に示す化合物2)。化合物1および2は、Morimitsu et.alに対する米国特許出願第13/095,784号に開示されており、全体的に本明細書に参考として組み込まれる。別の具体的な実施形態では、アモルファスバインダーは、Abitol Eとコハク酸ジエステルとのエステルである(以下の表1に示す化合物3)。Abitol Eは、パインサップおよびトウモロコシまたはソルガムから入手可能な生体由来のコハク酸から誘導される樹脂である。生体再生可能な内容物は、生体由来の材料の重量%に基づく。
アモルファス化合物は、吐出温度付近(≦140℃)で相対的に低い粘度を示す(<10センチポイズ(cp)、または約1〜約100cp、または約5〜約95cp)が、室温では非常に高い粘度を示す(>10cp)。
いくつかの実施形態では、アモルファス化合物を結晶性化合物と一緒に配合し、固体インク組成物を作成する。結晶性要素およびバインダーはすべてエステルである。この種の材料は、容易に生分解可能であることがよく知られている。このインク組成物は、良好なレオロジープロフィールを示す。K−proofにより、固体インク組成物によってコーティング紙の上に作られた印刷サンプルは、優れた堅牢性を示す。
いくつかの実施形態では、アモルファス材料は、インク組成物の合計重量の約5重量%〜約50重量%、または約10重量%〜約40重量%、または約15重量%〜約30重量%の量で存在する。
ある具体的な実施形態では、RとR’は同じである。いくつかの実施形態では、結晶性化合物は、以下のスキーム1から作られるジエステル化合物、
スキーム1
であり、式中、Rは、飽和またはエチレン性不飽和の脂肪族基であり、一実施形態では、少なくとも炭素原子を約6個含み、別の実施形態では、少なくとも約8個含み、一実施形態では、訳00個を超えず、別の実施形態では、約80個を超えず、さらに別の実施形態では、約60個を超えないが、炭素原子の数は、これらの範囲から外れていてもよい。具体的な実施形態では、結晶性化合物は、天然の脂肪族アルコール(例えば、オクタノール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール,ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、カプリックアルコール、リノレイルアルコールなど)から誘導される。上の反応は、スズ触媒、例えば、ジブチルスズジラウレート(Fascat 4202)、ジブチルスズオキシド(Fascat 4100)、亜鉛触媒、例えば、Bi cat Z、またはビスマス触媒、例えば、Bi cat 8124、Bi cat 8108、チタン触媒、例えば、二酸化チタン)存在下、テレフタル酸ジメチルとアルコールとを溶融状態で合わせることによって行われてもよい。このプロセスには痕跡量の触媒しか必要とされない。
いくつかの実施形態では、触媒は、生成物合計の約0.01重量%〜2重量%、または約0.05重量%〜約1重量%の量で存在する。
この反応は、約150℃〜約250℃、または約160℃〜約210℃の高温で行われる。無溶媒プロセスは、環境的に持続可能であり、副生成物の問題がなく、反応器のスループットが高くなることを意味する。
これらのアルコールは、ほとんどが綿、ココナツ、パーム核、トウゴマの種子、菜種、大豆、ヒマワリのような植物油から誘導される生体再生可能な材料である。これらのアルコールをテレフタル酸ジメチルまたはテレフタル酸と反応させ、対応するジエステルを得る。生体再生可能なテレフタル酸はまだ入手可能ではないが、今後数年のうちに入手可能にすべく、多くの企業が力を入れている。したがって、本実施形態とともに使用するための100%生体再生可能なテレフタル酸ジアルキルを近い将来に得る可能性は、高い。
ジエステル化合物(結晶性化合物として使用するための)を製造するために使用する特定のアルコールを表2に示す。3種類すべての化合物が、望ましい温度範囲(すなわち、60℃<T<130℃)で非常に鋭敏な転移を示し(表2)、このことは、インクの転相材料として有望な特性を示している。
生体再生可能な内容物は、生体由来の材料の重量%に基づく。本実施形態の結晶性要素を製造するために用いられる出発材料はすべて安価である。さらに、これらの材料は、メタノールを唯一の副精製物として伴う無溶媒宿業手順を用いた単純で低コスト、環境に良い合成経路によって調製される。
本実施形態の転相インクの別の重要な要求事項は、インク要素が高い吐出温度で長期間にわたって安定なことである。表2の化合物1を140℃のオーブンで7日間熟成させ、安定性を試験した。図1は、熟成したサンプルおよび新しいサンプルのレオロジーを示し、両レオロジーは非常に似ており、このことは、この結晶性サンプルが高い吐出温度で安定であることを示している。
結晶性材料は、鋭敏な結晶化、約140℃では比較的低い粘度(≦10センチポイズ(cp)、または約0.5〜約20cp、または約1〜約15cp)を示すが、室温では非常に高い粘度(>10cp)を示す。これらの材料は、融点(T溶融)が150℃未満、または約65〜約150℃、または約66〜約145℃であり、結晶化温度(T結晶)が60℃より大きく、または約60〜約140℃、または約65〜約120℃である。T溶融とT結晶のΔTは、約55℃未満である。
いくつかの実施形態では、アモルファス化合物は、いかに示す構造からなる群から選択されるジエステル化合物およびこれらの混合物である。
いくつかの実施形態では、結晶性材料は、インク組成物の合計重量の約60重量%〜約95重量%、または約65重量%〜約95重量%、または約70重量%〜約90重量%の量で存在する。
インクは、画像が酸化しないように保護するために、場合により酸化防止剤を含んでいてもよく、また、インク容器内で加熱した溶融物として存在している間にインク成分が酸化しないように保護してもよい。酸化防止剤が存在する場合、酸化防止剤は、インク中に望ましい任意の量または有効な量で、例えば、インクの約0.25重量%〜約10重量%、または約1重量%〜約5重量%の量で存在していてもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の転相インク組成物は、着色剤も含む。したがって、本実施形態のインクは、着色剤を含むものであってもよく、含まないものであってもよい。転相インクは、場合により、染料または顔料のような着色剤を含んでいてもよい。着色剤は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(CMYK)のセット、または特注の色染料または顔料または顔料混合物から得られるスポットカラーのいずれかであってもよい。染料系着色剤は、結晶性要素およびアモルファス要素と任意の他の添加剤とを含むインク系組成物と混和性である。
着色剤をインク担体に溶解または分散させることができる限り、染料、顔料、これらの混合物などを含む任意の望ましい着色剤または有効な着色剤を転相インク組成物に使用してもよい。インク担体に分散または溶解させることができ、他のインク要素と相溶性である限り、任意の染料または顔料を選択してもよい。転相担体組成物を従来の転相インク着色剤材料と組み合わせて使用してもよい。
顔料は、転相インクに適した着色剤でもある。適切な顔料の例としては、PALIOGEN Violet 5100(BASF)、PALIOGEN Violet 5890(BASF)、HELIOGEN Green L8730(BASF)、LITHOL Scarlet D3700(BASE)、SUNFAST Blue 15:4(Sun Chemical)、Hostaperm Blue B2G−D(Clariant)、Hostaperm Blue B4G(Clariant)、Permanent Red P−F7RK、Hostaperm Violet BL(Clariant)、LITHOL Scarlet 4440(BASF)、Bon Red C(Dominion Color Company)、ORACET PINK RF(BASF)、PALIOGEN Red 3871 K(BASF)、SUNFAST Blue 15:3(Sun Chemical)、PALIOGEN Red 3340(BASF)、SUNFAST Carbazole Violet 23(Sun Chemical)、LITHOL Fast Scarlet L4300(BASF)、SUNBRITE Yellow 17(Sun Chemical)、HELIOGEN Blue L6900、L7020(BASF)、SUNBRITE Yellow 74(Sun Chemical)、SPECTRA PAC C Orange 16(Sun Chemical)、HELIOGEN Blue K6902、K6910(BASF)、SUNFAST Magenta 122(Sun Chemical)、HELIOGEN Blue D6840、D7080(BASF)、Sudan Blue OS(BASF)、NEOPEN Blue FF4012(BASF)、PV Fast Blue B2GO1(Clariant)、IRGALITE Blue GLO(BASF)、PALIOGEN Blue 6470(BASF)、Sudan Orange G(Aldrich)、Sudan Orange 220(BASF)、PALIOGEN Orange 3040(BASF)、PALIOGEN Yellow 152、1560(BASF)、LITHOL Fast Yellow 0991 K(BASF)、PALIOTOL Yellow 1840(BASF)、NOVOPERM Yellow FGL(Clariant)、INK Jet Yellow 4G VP2532(Clariant)、Toner Yellow HG(Clariant)、Lumogen Yellow D0790(BASF)、Suco−Yellow L1250(BASF)、Suco−Yellow D1355(BASF)、Suco Fast Yellow D1355、D1351(BASF)、HOSTAPERM PINK E 02(Clariant)、Hansa Brilliant Yellow 5GX03(Clariant)、Permanent Yellow GRL 02(Clariant)、Permanent Rubine L6B 05(Clariant)、FANAL PINK D4830(BASF)、CINQUASIA Magenta(DU PONT)、PALIOGEN Black L0084(BASF)、Pigment Black K801(BASF)、およびカーボンブラック、例えば、REGAL 330TM(Cabot)、Nipex 150(Evonik)Carbon Black 5250およびCarbon Black 5750(Columbia Chemical)など、およびこれらの混合物が挙げられる。
インク基剤中の顔料分散物は、共力剤および分散剤によって安定化されていてもよい。一般的に、適切な顔料は、有機材料または無機物であってもよい。例えば、堅牢性の高い磁気インク文字認識(MICR)インクを製造するための磁気材料系の顔料も適している。磁気顔料としては、磁気ナノ粒子、例えば、強磁性ナノ粒子も挙げられる。
いくつかの実施形態では、溶媒染料が使用される。本発明で使用するのに適した溶媒染料の例としては、本明細書に開示しているインク担体との相溶性のため、スピリット可溶性染料を挙げることができる。適切なスピリット溶媒染料の例としては、Neozapon Red 492(BASF)、Orasol Red G(Pylam Products)、Direct Brilliant Pink B(Global Colors)、Aizen Spilon Red C−BH(Hodogaya Chemical)、Kayanol Red 3BL(Nippon Kayaku)、Spirit Fast Yellow 3G、Aizen Spilon Yellow C−GNH(Hodogaya Chemical)、Cartasol Brilliant Yellow 4GF(Clariant)、Pergasol Yellow 5RA EX(Classic Dyestuffs)、Orasol Black RLI(BASF)、Orasol Blue GN(Pylam Products)、Savinyl Black RLS(Clariant)、Morfast Black 101(Rohm and Haas)、Thermoplast Blue 670(BASF)、Savinyl Blue GLS(Sandoz)、Luxol Fast Blue MBSN(Pylam)、Sevron Blue 5GMF(Classic Dyestuffs)、Basacid Blue 750(BASF)、Keyplast Blue(Keystone Aniline Corporation)、Neozapon Black X51(C.I.Solvent Black、C.I.12195)(BASF)、Sudan Blue 670(C.I.61554)(BASF)、Sudan Yellow 146(C.I.12700)(BASF)、Sudan Red 462(C.I. 260501)(BASF)、これらの混合物などが挙げられる。
着色剤は、転相インク中に、望ましい色または色相を得るのに望ましい任意の量または有効な量で、例えば、インクの少なくとも約0.1重量%〜約50重量%、少なくとも約0.2重量%〜約20重量%、少なくとも約0.5重量%〜約10重量%の量で存在していてもよい。
インク組成物を、任意の望ましい方法または適切な方法によって調製することができる。例えば、インク担体のそれぞれの要素を一緒に混合した後、融点まで、例えば、約60℃〜約150℃、80℃〜約145℃、85℃〜約140℃まで混合物を加熱する。インク成分を加熱する前に着色剤を加えてもよく、またはインク成分を加熱した後に加えてもよい。顔料が所定の着色剤である場合、溶融した混合物をアトライタまたはメディアミル装置で研磨し、インク担体中に顔料を有効に分散させてもよい。次いで、加熱した混合物を約5秒〜約30分またはそれ以上の間攪拌し、実質的に均質で均一な溶融物を得た後、インクを周囲温度(典型的には、約20℃〜約25℃)まで冷却する。このインクは、周囲温度で固体である。直接的に印刷するインクジェットプロセスおよび間接的に(オフセットで)印刷するインクジェット用途のための装置にこのインクを使用してもよい。本明細書に開示する別の実施形態は、本明細書に開示するインクをインクジェット印刷装置に組み込むことと、インクを溶融させることと、溶融したインクの液滴を記録基材の上に画像の模様になるように吐出させることとを含むプロセスに関する。直接的な印刷プロセスは、例えば、米国特許第5,195,430号にも開示されており、参照することにより、その開示内容は、本明細書に組み込まれる。本明細書に開示されるさらに別の実施形態は、本明細書に開示するインクをインクジェット印刷装置に組み込むことと、インクを溶融させることと、溶融したインクの液滴を中間転写体の上に画像の模様になるように吐出させることと、この画像の模様のインクを中間転写体から最終的な記録基材に転写することとを含むプロセスに関する。具体的な実施形態では、中間転写体を、最終的な記録シートの温度より高く、印刷装置中の溶融インクの温度より低い温度まで加熱する。別の具体的な実施形態では、中間転写体および最終的な記録シートを両方とも加熱し、この実施形態では、中間転写体および最終的な記録シートを両方とも、印刷装置中の溶融したインクの温度より低い温度まで加熱し、この実施形態では、中間転写体および最終的な記録シートの相対温度は、(1)中間転写体を、最終的な記録基材の温度より高く、印刷装置中の溶融インクの温度より低い温度まで加熱するか、(2)最終的な記録基材を、中間転写体の温度より高く、印刷装置中の溶融インクの温度より低い温度まで加熱するか、または(3)中間転写体および最終的な記録シートをほぼ同じ温度まで加熱する。ある具体的な実施形態では、印刷装置は、圧電によって振動する要素の振動によってインク液滴を画像の模様になるように吐出する圧電印刷プロセスを使用する。本明細書に開示するインクを他のホットメルト印刷プロセス(例えば、ホットメルト音響インクジェット印刷、ホットメルトサーマルインクジェット印刷、ホットメルト連続流インクジェット印刷またはホットメルト偏光インクジェット印刷など)に使用することもできる。本明細書に開示する転相インクを、ホットメルトインクジェット印刷プロセス以外の印刷プロセスに使用することもできる。
普通紙、例えば、XEROX 4200紙、XEROX Image Series紙、Courtland 4024 DP紙、罫線付きノート紙、ボンド紙、シリカコーティング紙、例えば、Sharp Companyのシリカコーティング紙、JuJo紙、HAMMERMILL LASERPRINT紙など、光沢コーティング紙、例えば、XEROX Digital Color Elite Gloss、Sappi Warren Papers LUSTROGLOSS、特殊紙、例えば、Xerox DURAPAPERなど、透明材料、布地、繊維製品、プラスチック、ポリマー膜、無機記録媒体(例えば、金属および木材など)、透明材料、布地、繊維製品、プラスチック、ポリマー膜、無機記録媒体(例えば、金属および木材など)を含む任意の適切な基材または記録シートを使用してもよい。
本明細書に記載のインクを以下の実施例でさらに説明する。あらゆる部およびパーセントは、他の意味であると示されていない限り、重量基準である。
(実施例1)
テレフタル酸ジステアリル(化合物1、表2)の合成
2LのBuchi反応器に二重タービンアジテーターおよび蒸留装置を取り付け、これにテレフタル酸ジメチル(315.8グラム)、ステアリルアルコール(879.7グラム)を入れ、窒素をパージしつつ、130℃で1時間加熱し、その後に、攪拌を行った後、Tyzor触媒(3.0グラム、Dupontから入手可能)を加えた。次いで、反応混合物を145℃まで加熱した後、発生するメタノールが制御した様式で蒸留されるように、温度を3〜4時間かけて190℃までゆっくりと上げた。H NMR分光法によって決定するときに生成物への変換率が96%を超えるまで、反応温度を190℃にさらに16時間維持した。生成物を低粘度の液体として取り出し、冷却すると固化し、白色固体1050グラムを得た(収率96.2%)。この生成物は、H NMR分光法によって純粋であることが示され、痕跡量のモノエステルを含んでいた。この化合物の物理特性を表2に示す。
(実施例2)
テレフタル酸ジドコシル(化合物2、表2)の合成
3ッ首の500mL丸底フラスコにDean Starkトラップおよび凝縮器、熱電対およびアルゴン注入口を取り付け、これにテレフタル酸ジメチル(49.57グラム、Sigma Aldrichから入手可能)、1−ドコサノール(167.76グラム、Spectrum Chemicalから入手可能)、Fascat 4100(0.22グラム、Arkema Incから入手可能)、キシレン(100mL、Sigma Aldrichから入手可能)を加えた。アルゴン下、混合物を160℃までゆっくりと加熱し、この間に試薬が溶融した。温度を180℃まで上げた。反応混合物を180℃で一晩(約20時間)加熱し、この間に、キシレンとメタノールの混合物63mLを集めた。約10分間、減圧状態にして(1〜2mm−Hg)、この間にすべてのキシレンを留去した。アルゴン下、溶液を約140℃まで冷却し、アルミニウム皿に取り出し、室温まで冷却し、生成物196.6グラムをオフホワイト色固体として得た(収率98%)。生成物は、H NMR分光法によって純粋であることが示され、痕跡量のモノエステルを含んでいた。この化合物の物理特性を表2に示す。
テレフタル酸ジメチルの昇華を防ぐため、少量のキシレンを使用した。反応を加圧反応器で行う場合、溶媒が不要な場合もある。
(実施例3)
テレフタル酸ジドデシル(化合物3、表1)の合成
化合物3を化合物2について概要を説明したのと同じ手順を用いて、但し、1−ドコサノールの代わりにラウリルアルコールを用いて合成した。この化合物の物理特性を表2に示す。
(インク組成物)
表2の化合物1および2と、表3に示すバインダーである酒石酸ジメンチル(DMT)およびAbitol Eコハク酸を用い、インクを配合した。
(インク実施例1)
転相インク1の調製
30mLの褐色瓶に、テレフタル酸ジステアリル3.92g(表2の化合物1、78.4重量%)、Abitol Eコハク酸ジエステル0.98gをこの順に加えた。この材料を140℃で溶融させ、磁気攪拌棒を用いて30分間攪拌した後、溶融した混合物にKeyplast Solventブルー101染料(2重量%、Keystoneから購入)0.1gを加えた。このインクを140℃でさらに1時間攪拌し、アルミニウム皿に注ぎ、室温まで冷却した。図2は、インク1のレオロジープロフィールを示す。
(インク実施例2)
転相インク2の調製
インク2を、インク1と同じ様式で、但し、ジ−D/L−メンチルL−酒石酸エステル(DMT、Morimitsuらに対する米国出願第13/095,784号に記載されるアモルファスバインダー)をAbitol Eコハク酸ジ−エステルの代わりに使用して調製した。インク2のレオロジープロフィールを図2に示す。
(インク実施例3)
転相インク3の調製
インク3を、インク1と同じ様式で、但し、テレフタル酸ジドコシル(表2の化合物2)をテレフタル酸ジステアリルの代わりに使用して調製した。インク3のレオロジープロフィールを図2に示す。
(比較例のインク)
比較例のインクの調製
実施例2のインクと同様の様式で、但し、ブタン−1,4−ジイルビス(3−フェニルアクリレート)を結晶性要素として用い、インクを配合した。
得られたインクサンプルを、RFS3制御型歪みRheometer(TA instruments社)にPeltier加熱プレートを取り付け、25mm平行板を用いて測定した。使用した方法は、それぞれの温度間の均熱(平衡)時間120秒、1Hzの一定周波数での高温から低温まで5℃ごとの温度掃引であった。製造した転相インクのレオロジーデータを図2に示す。3種類すべてのインクが、非常に広い吐出自由度を示し、粘度は、インク2および3の場合、140〜110℃の広い温度範囲で10cp未満であり、インク1の場合、さらに低かった(100℃で9.2cp)。これらのインクは、すべて低い吐出温度を有すると予想され、このことは、少ないエネルギーを使用することが可能な印刷にとって重要である。
これらのインクは、以下の表3に示すように、非常に多くの生体再生可能な内容物を含む。本願発明者が知っている従来の転相インクは、いずれもこのような多くの生体再生可能な内容物を含んでいない。
(結晶化速度)
結晶化速度は、インクの製造にとって非常に重要な特徴であり、印刷した後にインクに触れることができるようになるまでの速度を示し、印刷速度に影響を及ぼす。その結果、結晶化速度が速いほど、印刷速度が速くなる。表4に示すように、結晶化速度を、Iftime et.alに対する米国特許出願第13/456,847号で上に記載したような時間分解光学顕微鏡(TROM)実験を用いて測定した。
インク2も比較例のインクも、アモルファス材料としてジ−D/L−メンチル L−酒石酸エステル(DMT)とSolventブルー101染料を同じ比率で含んでいた。
テレフタル酸ジステアリルを用いて製造したインクは、標準化されたTROM実験条件で測定した場合、ブタン−1,4−ジイルビス(3−フェニルアクリレート)を用いて世知蔵した比較例のインク(203秒)と比較して、結晶化速度がかなり速かった(5秒)。これらの結果は、本実施形態で使用した結晶性要素(表2の化合物1)が、かなり速い結晶化速度を有し、使用した2種類のアモルファス要素および染料によって低下しないことを示している。いかなる理論にも束縛されないが、この結果は、末端の長いアルキル鎖が十分に封入されており、材料に高い結晶性を与えているためであると推測される。
インク堅牢性の評価
インク1および2をXerox(登録商標)Digital Color Elite Gloss、120gsm(DCEG)コーティング紙に、定圧に設定した加圧ロールを装備したK−プルーファーグラビア印刷プレートを用いて印刷した。グラビアプレートの温度を142℃に設定したが、実際のプレートの温度は約134℃である。K−プルーファー装置(RK Print Coat Instrument Ltd.(Litlington、Royston、Heris、SG8 0OZ、U.K.)製)は、小スケールでさまざまなインクを調べ、種々の基材の上で画質を評価するのに有用な印刷器具である。このインクは、堅牢性の高い画像を与え、基材から簡単にはがすことはできなかった。鉛直方向から約15℃の角度に湾曲した先端を有する金属片に528gの錘を取り付け、これを画像全体に約13mm/sの速度で引きずったところ、目で見る限り、インクは画像からはがれなかった。この先端は、曲率半径が約12mmの先端を旋盤で丸めた切断辺と類似している。

Claims (16)

  1. 転相インクであって、
    以下に示す式Iの酒石酸エステルまたは式IIのエステル化合物、

    [RおよびRは、それぞれ同じであってもよく、異なっていてもよく、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、アルキル基であり、前記アルキル基は、炭素原子を1〜40個含み、直鎖、分枝鎖または環状、飽和または不飽和、置換または非置換であり、Rは、置換および非置換のアルキレン基ある]であるアモルファス化合物と、
    以下の構造を有するジエステル化合物である結晶性化合物、


    〔RおよびR’は、同じであってもよく、異なっていてもよく、RおよびR’は、それぞれ互いに独立して、飽和またはエチレン性不飽和の脂肪族基である〕と、
    任意要素の着色剤とを含み、生体再生可能な内容物を少なくとも20重量%含む、転相インク。
  2. RおよびR’は、少なくとも8個から50個を超えない炭素原子を有するアルキル基である、請求項1に記載の転相インク。
  3. 前記転相インクが、標準化されたTROM手順によって測定される場合、15秒未満の総結晶化時間で結晶化可能である、請求項1に記載の転相インク。
  4. 前記結晶性化合物が、前記転相インクの合計重量の60重量%〜95重量%の量で存在する、請求項1に記載の転相インク。
  5. 前記アモルファス化合物が、前記転相インクの合計重量の5重量%〜40重量%の量で存在する、請求項1に記載の転相インク。
  6. 前記結晶性化合物の前記アモルファス化合物に対する比が、60:40〜95:5である、請求項1に記載の転相インク。
  7. 顔料、染料およびこれらの混合物より選択される着色剤を含む、請求項1に記載の転相インク。
  8. 前記結晶性化合物が、140℃での粘度が12cp未満である、請求項1に記載の転相インク。
  9. 前記結晶性化合物が、T溶融が150℃未満である、請求項1に記載の転相インク。
  10. 前記結晶性化合物が、T結晶が60℃よりも高い、請求項1に記載の転相インク。
  11. 100〜140℃の吐出範囲での粘度が1〜22cpsである、請求項1に記載の転相インク。
  12. 室温での粘度が10cpsより大きい、請求項1に記載の転相インク。
  13. 酸化防止剤をさらに含む、請求項1に記載の転相インク。
  14. 転相インクであって、
    以下に示す式Iの酒石酸エステルまたは式IIのエステル化合物、

    [RおよびRは、それぞれ同じであってもよく、異なっていてもよく、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、アルキル基であり、前記アルキル基は、炭素原子を1〜40個含み、直鎖、分枝鎖または環状、飽和または不飽和、置換または非置換であり、Rは、置換および非置換のアルキレン基ある]であるアモルファス化合物と、
    以下の構造を有するジエステル化合物である結晶性化合物、


    〔RおよびR’は、同じであってもよく、異なっていてもよく、RおよびR’は、それぞれ互いに独立して、飽和またはエチレン性不飽和の脂肪族基である]とを含み、
    体再生可能な内容物を少なくとも20重量%含む、転相インク。
  15. コハク酸ジエステルである以下に示す式IIの化合物[Rは、エチレン基である]、

    ジメンチル酒石酸およびその混合物からなる群から選択されるアモルファス化合物と、
    テレフタル酸ジステアリル、テレフタル酸ジドコシル、テレフタル酸ジドデシルおよびこれらの混合物からなる群から選択される結晶性化合物と、
    任意要素の着色剤とを含み、
    ここで、標準化されたTROM手順によって測定される場合、15秒未満の総結晶化時間で結晶化可能であり、生体再生可能な内容物を少なくとも20重量%含む、転相インク。
  16. 前記結晶性化合物が、前記転相インクの合計重量の60重量%〜95重量%の量で存在し、
    前記アモルファス化合物が、前記転相インクの合計重量の5重量%〜40重量%の量で存在する、請求項15に記載の転相インク。
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