JP6118077B2 - 炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素生産能を有する微細藻類を含有する培養溶液から微細藻類と培地等の水とを効率よく分離して、炭化水素生産能を有する微細藻類の含有率の高い分離水を得る分離回収方法に関し、特に炭化水素生産能を有する微細藻類を有価物として利用できるよう回収可能な微細藻類の分離回収方法に関する。
微細藻類は、数μm〜数十μmの大きさの単細胞生物である。この微細藻類は、太陽エネルギーを効率よく炭化水素に転換して蓄積し、また各種ミネラルや不飽和脂肪酸などを高濃度に含有することから、ディーゼル燃料などの代替燃料として用いたり、クロレラに代表されるようにそれ自身を健康食品としたり、体内に生産された脂質や油分を燃料原料としたり、不飽和脂肪酸などのサプリメント原料となる機能物質を回収したりするなどの種々の用途に用いる目的で人工培養されている。
このような燃料の原料や機能性物質を抽出した残渣の用途の一つとして、家畜飼料や水産飼料の原料としてや食品添加物としての利用が望まれている。その際、飼料、餌料あるいは食料への混合が認可されていない工業用の無機系凝集剤や、毒性のある高分子ポリマーを用いて微細藻類を凝集させて分離回収するのは好ましくない。
このような微細藻類を回収する方法において、健康食品などの高付加価値の商品の製造を目的とした場合には、遠心分離機を用いて培養液中の微細藻類を分離回収することが一般的に行われている。しかしながら、この方法では、設備の初期投資額が高い上に、多大な電力を消費するので、製品の製造コストが高くなってしまう、という問題点がある。特に微細藻類をバイオ燃料として用いることを目的とする場合には、製造に伴う消費エネルギーが生産されるバイオ燃料から得られるエネルギーを上回ることから環境負荷の低減にはつながらない、という問題点があった。
そこで、アオコや赤潮などの除去技術や、浄水製造工程における前処理工程などを適用することが考えられる。例えば、アオコを分離除去する技術として、特許文献1には、アオコを含む処理水を加圧浮上処理することによりアオコを分離する技術が開示されている。また、特許文献2及び特許文献3には、アオコを凝集ざせた後、加圧浮上処理することによりアオコを分離する技術が開示されている。一方、微細藻類を分離除去する技術として、微細藻類を含む処理水を重力沈降処理する方法が種々開示されている(特許文献4、5及び6)。さらに、特許文献7には、アオコを含む処理水をマイクロフィルターや織布スクリーンなどのろ過膜でろ過することにより、アオコを除去することが提案されている。
さらに、特許文献8には、本発明に好適な炭化水素生産能に優れた新規な微細藻類及びこの微細藻類を用いた炭化水素の生産方法が開示されている。
特公1991−37994号公報 特開1994−315602号公報 特公1990−15275号公報 特開1995−289240号公報 特開1995−95874号公報 特許第2904674号公報 特開2007−98342号公報 WO2006/109588号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように凝集剤を用いずに微細藻類を加圧浮上分離により分離する場合には、微細藻類の会合状態が良くないので、十分な回収率が得られない、という問題点や、安定した分離回収ができない、という問題点がある。
そこで、特許文献2及び特許文献3に記載されているように凝集剤を用いて微細藻類を凝集させることが行われている。この分離回収方法により微細藻類の回収率は向上し、回収性能は安定する。このとき凝集剤は、無機凝集剤を単独で使用するか、あるいは無機凝集剤と高分子凝集剤とを併用するのが一般的である。
この凝集剤を用いて微細藻類を加圧浮上分離により分離回収方法は、例えば、図3に示すようなシステムにより実施することができる。図3において、微細藻類の分離回収システムは、中和槽21と、凝集槽22と、スキマー23Aを備えた固液分離槽23とが管路27A、27Bにより順次連通しており、固液分離槽23のスキマー23Aはスカム回収槽24に接続している一方、固液分離槽23の底部には管路27Cが設けられていて処理水受槽25で受ける構造となっている。そして、処理水受槽25は引抜き管27Dにより加圧水タンク26に連通しており、さらに、この加圧水タンク26は管路27Eから管路27Bに合流している。なお、図3において、28A、28Bはそれぞれ攪拌装置であり、29はpH計であり、30はアルカリとしてのNaOH水溶液の薬注ポンプであり、この薬注ポンプ30は、pH計29の測定結果に基づき図示しない制御装置により制御可能となっている。
上述したような分離回収システムにおいて、微細藻類を含む原水Wを中和槽21に導入し、所定量の無機凝集剤を添加したあと攪拌装置28Aで攪拌する。このとき、無機凝集剤の種類に応じてNaOH水溶液などのアリカリ剤を添加してpHを制御する。
続いて、この凝集剤を添加した原水Wを凝集槽22に移送して、攪拌装置28Bでさらに攪拌することにより、微細藻類の凝集フロックを形成し、さらにポリアクリルアミド系高分子などの高分子凝集剤を添加してこの凝集フロックを粗大化する。
そして、この微細藻類の凝集フロックが形成された原水Wを固液分離槽23に移送し、微細藻類を加圧浮上分離してスキマー23Aで集合させ、この微細藻類を含む回収水Kをスカム回収槽24に一旦貯留した後回収する。これにより微細藻類を高濃度に回収することができる。
一方、固液分離槽23の残留水中にも原水Wよりも高濃度に微細藻類が含まれているので、この固液分離槽23の底部から分離水Sを引き抜き、処理水受槽25でこれを受けて、管路27Dにより加圧水タンク26に供給し、加圧水タンク26からエアーで押し出してこの加圧水Pを管路27Eから管路27Bに合流させて固液分離槽23に返送することにより、微細藻類の回収率の向上を図っている。
しかしながら、上述したような分離回収システムでは、代表的な無機凝集剤であるPACや硫酸バンド、ポリテツなどといった一般的な工業用凝集剤をある程度の量添加する必要があり、これらの無機凝集剤に由来するアルミニウムや不純物として含まれる重金属が回収水Kに混入する。しかも、高分子凝集剤も混入してしまう。これらのPACや鉄系凝集剤など工業用凝集剤や高分子凝集剤に由来する成分は、飼料添加物や食品添加物として認可されていないため、回収された微細藻類の用途が大きく制限される、という問題点がある。
一方、加圧浮上分離ではなく、特許文献4〜6に記載されているように沈降分離により微細藻類を分離する方法は、微細藻類の比重が大きい場合には効果的であるが、特許文献8に記載されている炭素水素生産能に優れた微細藻類は、比重が水とほぼ等しいため、十分に分離せず、回収率が低く安定処理が困難となる、という問題点がある。また、濃縮液の含水率が高いため、濃縮の後段の乾燥工程が大型化し、処理コストがかさむ、という問題点もある。
さらに、特許文献7に記載されているようにマイクロフィルターや織布スクリーンなどのろ過膜でろ過する場合、数μm〜数十μmの目開きの織布スクリーンを用いたときには、ろ過差圧が小さくポンプ動力を小さくできる利点がある反面、リークする微細藻類が多くなり回収率が低下する、という問題点がある。一方、細孔径がサブミクロン以下のマイクロフィルターを用いたときには、回収率は高いが、ろ過差圧が高く消費電力量が大きい上にファウリングによるフラックスの低下が起きやすい、という問題点がある。また、固液分離の前処理段階では、PACや鉄系凝集剤など工業用凝集剤や高分子凝集剤を用いることがあり、前述した問題を解消しうるものではない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、アルミニウムや毒性のある高分子ポリマーなどを含む凝集剤を使用することなく、飼料用添加物もしくは食品添加物として認可された物質を用いて、炭化水素生産能を有する微細藻類を含有する培養溶液から微細藻類を回収する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、シュードコリシスチス(Pseudochoricystis)属、またはコリシスチス(choricystis)属に属する炭化水素生産能を有する微細藻類を含有する原水から該微細藻類を分離回収する方法であって、微細藻類を含有する原水に難溶性水酸化物を生成する溶解性金属塩を添加した後、前記原水を難溶解性水酸化物が生成するpHに調整する水酸化物生成工程と、析出した難溶解性水酸化物により微細藻類を凝集させる凝集工程と、ここで生成した凝集フロックを固液分離する固液分離工程とを有することを特徴とする炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、原水に溶解性金属塩を添加して、pHを高くすることにより難溶解性水酸化物が生成し、この難溶解性水酸化物により炭化水素生産能を有する特定の微細藻類を凝集させて良好に微細藻類の凝集フロックを形成し、この凝集フロックを固液分離することにより、炭化水素生産能を有する微細藻類の含有率の高い分離水を得ることができる。このとき溶解性金属塩に起因する難溶性水酸化物は、飼料用添加物もしくは食品添加物として利用できる場合が多いので、回収された炭化水素生産能を有する微細藻類をこれらの用途に好適に利用することができる。
上記発明(発明1)においては、前記炭化水素生産能を有する微細藻類として、シュードコリシスチス エリプソイディア(Pseudochoricystis ellipsoidea)を好適に用いることができる(発明2)。また、シュードコリシスチス エリプソイディア セキグチ エト クラノ ジェン エト エスピー ノブ(Pseudochoricystis ellipsoidea Sekiguchi et Kurano gen.et sp.nov.)MBIC11204株を好適に用いることができる(発明3)。さらに、シュードコリシスチス エリプソイディア セキグチ エト クラノ ジェン エト エスピー ノブ(Pseudochoricystis ellipsoidea Sekiguchi et Kurano gen.et sp.nov.)MBIC11220株を好適に用いることができる(発明4)。さらにまた、コリシスチス マイナー(Choricystis minor)SAG251−1株、又はコリシスチス マイナー(Choricystis minor)SAG17.98株も好適に用いることができる(発明5)。
上記発明(発明1〜5)においては、前記固液分離工程が、加圧浮上分離であるのが好ましい(発明6)。
かかる発明(発明6)によれば、炭化水素生産能を有する特定の微細藻類は水と比重が近似するもの多いことにより、沈降分離には長時間を要するため、加圧浮上分離により効率よく固液分離を行うことができる。
上記発明(発明1〜5)においては、前記固液分離工程として、スクリーン分離を用いることができる(発明7)。
かかる発明(発明7)によれば、炭化水素生産能を有する特定の微細藻類は水と比重が近似するものが多いので、スクリーン分離により効率よく固液分離を行うことができる。
上記発明(発明1〜7)においては、前記溶解性金属塩が、飼料用添加物もしくは食品添加物として利用可能であるのが好ましい(発明8)。
かかる発明(発明8)によれば、回収された炭化水素生産能を有する特定の微細藻類を、家畜飼料、水産飼料の原料、食品添加物として利用することができる。
上記発明(発明1〜8)においては、前記固液分離工程からの排出水を、炭化水素生産能を有する微細藻類の培養液として再利用するのが好ましい(発明9)。
かかる発明(発明9)によれば、固液分離工程の分離水中には、固液分離工程の処理水よりも炭化水素生産能を有する特定の微細藻類が高濃度で含まれているので、これを、該炭化水素生産能を有する微細藻類の培養液として返送することにより、炭化水素生産能を有する特定の微細藻類の回収率をさらに向上させることができる。
上記発明(発明1〜9)においては、前記固液分離工程からの排出水を難溶解性水酸化物が生成するpHに調整し、前記排出水に残留した溶解性金属塩を難溶解性水酸化物として析出させて固液分離するのが好ましい(発明10)。
かかる発明(発明10)によれば、固液分離工程からの排出水から溶解性金属塩を除去することができるので、固液分離工程からの排出水の再利用あるいは外部環境への排出が可能となる。
本発明によれば、炭化水素生産能を有する特定の微細藻類を含有する原水に難溶性水酸化物を生成する溶解性金属塩を添加し、析出した難溶解性水酸化物により微細藻類を凝集させ、ここで生成した凝集フロックを固液分離する固液分離しているので、炭化水素生産能を有する特定の微細藻類の含有率の高い分離水を得ることができる。このとき溶解性金属塩に起因する難溶性水酸化物は、飼料用添加物もしくは食品添加物として利用できることが多いので、回収された炭化水素生産能を有する特定の微細藻類をこれらの用途に好適に利用することが可能となる。
本発明の第一の実施形態に係る炭化水素生産能を有する特定の微細藻類の分離回収方法を実施可能なシステムを示すフロー図である。 本発明の第二の実施形態に係る炭化水素生産能を有する特定の微細藻類の分離回収方法を実施可能なシステムを示すフロー図である。 従来の微細藻類の分離回収方法を実施可能なシステムを示すフロー図である。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。ただし、本実施形態はいずれも例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本実施形態の第一の実施形態による炭化水素生産能を有する特定の微細藻類の分離回収方法を実施可能な回収システムを示している。図1において、炭化水素生産能を有する微細藻類の分離回収システムは、pH調整凝集槽1と、スキマー2Aを備えた固液分離槽2とが管路6Aにより連通しており、固液分離槽2のスキマー2Aはスカム回収槽3に連続している一方、固液分離槽2の底部には管路6Bが設けられていて処理水受槽4で底部からの分離水Sを受ける構造となっている。この処理水受槽4は管路6Cにより加圧水タンク5に連通しており、さらにこの加圧水タンク5は、管路6Dから管路6Aに合流している。また、処理水受槽4の下部は傾斜面となっていて、底部には返送配管7が接続されている。
また、pH調整凝集槽1には、攪拌装置11と、溶解性金属塩供給ライン12と、ポンプ13Aを備えたpH調製剤としてのNaOH水溶液供給ライン13とがそれぞれ設けられている一方、pH調整凝集槽1中には、pH計14が設置されている。そして、ポンプ13Aは、pH計14の測定結果に基づき図示しない制御装置により制御可能となっている。
本実施形態においては、この回収システムにより回収する炭化水素生産能を有する特定の微細藻類として、炭化水素生産能に優れていることから、WO2006/109588号公報に開示されているシュードコリシスチス(Pseudochoricystis)属、またはコリシスチス(choricystis)属に属する新規微細藻類を用いる。特に、シュードコリシスチス エリプソイディア(Pseudochoricystis ellipsoidea)、シュードコリシスチス エリプソイディア セキグチ エト クラノ ジェン エト エスピー ノブ(Pseudochoricystis ellipsoidea Sekiguchi et Kurano gen.et sp.nov.)MBIC11204株、シュードコリシスチス エリプソイディア セキグチ エト クラノ ジェン エト エスピー ノブ(Pseudochoricystis ellipsoidea Sekiguchi et Kurano gen.et sp.nov.)MBIC11220株、及びコリシスチス マイナー(Choricystis minor)SAG251−1株又はコリシスチス マイナー(Choricystis minor)SAG17.98株を好適に用いることができる。
次に、上述したような回収システムを用いて、炭化水素生産能を有する特定の微細藻類を分離回収する本実施形態の回収方法について説明する。
(水酸化物生成工程)
まず、炭化水素生産能を有する特定の微細藻類を含む原水WをpH調整凝集槽1に導入し、難溶性水酸化物を生成する溶解性金属塩を添加する。ここで、溶解性金属塩としては、飼料用添加物もしくは食品添加物として利用可能なものであれば特に制限はなく、例えば、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、カリウムミョウバンなどを用いることができる。
これらの溶解性金属塩は、それぞれ所定のpHとすることにより、難溶解性の水酸化物を形成する。そこで、本実施形態においては、原水Wが難溶解性の水酸化物を形成する所望のpHとなるように、pH計14の測定値に基づいてポンプ13Aを起動することで、pH調整剤としての水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHの調整を行う。このpH調整剤としては、水酸化ナトリウム水溶液の他、例えば、水酸化カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液などのアルカリを用いるのが一般的である。調整するpH値は、使用する溶解性金属塩に応じて適切な値を選択する。例えば、硫酸亜鉛を用いた場合にはpH8〜10とするのが好ましく、硫酸第一鉄を用いた場合にはpH6〜10とするのが好ましく、カリウムミョウバンを用いた場合にはpH6〜8.5とするのが好ましい。なお、原水Wに溶解性金属塩を添加した状態ですでにpHが好適範囲にあれば、pH調整剤の添加を省略することができる。
このように必要に応じてpHを調整して不溶性の金属水酸化物を形成し、攪拌装置11により攪拌することにより、原水W中にZn2+、Fe2+、Ca2+などのカチオンが、微細藻類の表面電荷を中和して、凝結作用によりフロックが形成される。さらにこのカチオンからZn(OH)、Fe(OH)などの難溶解性の金属水酸化物が形成されフロックの形成が進行する。
添加する溶解性金属塩の量は、原水(被処理水)W中の微細藻類濃度(SS濃度)に応じて適宜選択することができるが、回収した微細藻類中の混入量を極力避ける目的で通常は数〜数百mg/Lの範囲で選択し、必要最小限の濃度とすることが好ましい。
このように必要に応じてpHを調整して不溶性の金属水酸化物を形成し、攪拌装置11により攪拌することにより、懸濁粒子の荷電の中和とフロックの形成がさらに進行する。凝集工程を行うpH調整凝集槽1での滞留時間は5〜10分であることが好ましく、攪拌装置11による撹拌速度は周速0.3〜3mm/秒であることが好ましい。
(固液分離工程)
続いて、上記凝集工程で生成した炭化水素生産能を有する特定の微細藻類により形成された凝集フロックを、固液分離槽2で処理水から分離する。具体的には、微細藻類を加圧浮上分離してスキマー2Aで集合させ、この微細藻類を含む回収水Kをスカム回収槽3に一旦貯留した後回収する。これにより微細藻類を高濃度に回収することができる。
一方、固液分離槽2の分離水S中にも原水Wよりも高濃度に微細藻類が含まれているので、この分離水Sを固液分離槽2の下部から引き抜き、処理水受槽4で受ける。本実施形態においては、処理水受槽4の底部を凹状の傾斜面とすることで、重力で沈降した微細藻類を集めて返送水Bとして、返送配管7から原水Wに返送する。このとき溶解性金属塩に含まれる亜鉛や鉄などは、微細藻類の生育に必要なミネラル元素であるので、返送水Bを原水Wに返送して、微細藻類の培養液として再利用しても何ら問題はないばかりか、使用する水の量を削減できる、という効果も奏する。
上述したような返送配管7から原水Wへの微細藻類の返送は、原水W中の微細藻類濃度が10〜200mg/L、特に30〜80mg/L上昇するように行うのが好ましい。返送に伴う原水W中の微細藻類の濃度の上昇が10mg/L未満では、返送による回収率の向上効果が十分でない一方、200mg/Lを超えると、フロックの形成に必要な溶解性金属塩の量が増加し、その結果回収水K中に残留する溶解性金属塩が多くなる恐れがあるため、好ましくない。
一方、処理水受槽4に残った分離水Sに含まれる微細藻類は容易に浮上分離するため、さらなるフロックの形成は不要であるので、管路6Cにより加圧水タンク5に供給し、加圧水タンク5からエアーで押し出して加圧水Pを管路6Dから管路6Aに合流させて固液分離槽2に返送すればよい。
上述したような各工程により、原水Wに溶解性金属塩を添加してpH調整した後、微細藻類を回収するとともに、未回収の微細藻類を返送して循環しながら回収することにより、溶解性金属塩の添加量を大幅に削減するとともに微細藻類を効率よく高い回収率で回収することができる。しかも、回収した微細藻類は燃料としての使用のみならず、飼料、食品あるいはこれらの添加物としての利用が可能となっている。
さらに、上述したような第一の実施形態によれば、pH調整凝集槽1の単槽で中和と凝集を行うので、槽の数が少なく装置を簡略化することができる上に、溶解性金属塩の添加量を削減することができるので、pH調整に用いるNaOHの必要量も削減することができる、という効果も奏する。これらにより、その後必要に応じて行われる後処理工程としての濃縮工程や乾燥工程における装置・設備の規模を縮小でき、これらの工程のコストおよび消費エネルギーを低減することができる。
次に、第二の実施形態について図2に基づいて詳細に説明する。図2においては、前述した第一の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第二の実施形態においては、固液分離槽2で凝集フロックと処理水とを分離する手段として、スキマー2Aの代わりにスクリーン2Bを設け、分離水Sを返送しない以外は、前述した第一の実施形態と同じ構成及び作用効果を有する。このように回収手段としてスクリーン2Bを用い、このスクリーン2B上で炭化水素生産能を有する特定の微細藻類を濾すことで効率的に回収可能となっている。
以上、本発明について添付図面を参照に説明してきたが、本発明は前記第一及び第二の実施形態に限定されず、種々の変更実施が可能である。例えば、本発明は、原水Wに難溶性水酸化物を生成する溶解性金属塩を添加した後、pH調整して析出した難溶解性水酸化物により微細藻類を凝集させことに特徴を有するものである。したがって、第一の実施形態においては、固液分離法として固液分離槽2を用いた加圧浮上分離を行ったが、固液分離工程に特に制限はなく、凝集フロックの性状に応じて、例えば、重力沈殿法、遠心沈殿法などの沈殿法や、減圧浮上法などの他の浮上法などを適宜選択して用いることができる。
さらに、処理水Sを廃棄する場合には、溶解性金属塩に起因するカチオンを再度難溶解性水酸化物が生成するpHに調整し、前記処理水Sに残留した溶解性金属塩を難溶解性水酸化物として析出させて、処理水S中に残留した難溶解性の金属塩とともに固液分離することで、環境上の規制に対応した処理システムとすることができる。
以下の実施例及び比較例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
炭化水素生産能を有する微細藻類である新規微細藻類シュードコリシスチス エリプソイディア(Pseudochoricystis ellipsoidea)の培養液を原料として、SS(微細藻類)濃度400〜700mg/Lとなるように市水に添加して原水Wを調製した。
図1に示す構成を有するパイロットテスト機を使用し、原水Wの処理量を100L/hrとして微細藻類の回収試験を実施した。pH調整凝集槽1の容量は10L、滞留時間6分、撹拌周速1m/secとし、pH調整凝集槽1に溶解性金属塩として、硫酸亜鉛・七水和物(和光純薬(株)製:CAS No.7733−02−0)を1〜50g/hrの割合で添加する一方、NaOH水溶液供給ライン13から水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを9.0を目標に調整して、不溶性の金属水酸化物と炭化水素生産能を有する特定の微細藻類の凝集フロックを形成させた。
次に、凝集フロックを生成させた原水Wを、容量13Lの固液分離槽2に導入し、滞留時間8分で固液分離を行い、回収水Kを回収した。固液分離槽2の分離水Sは容量5Lの処理水受槽4に一時貯留した後放流した。この分離水Sの一部は加圧水タンク5を経て加圧水として、管路6Dを経由して固液分離槽2に戻した。
硫酸亜鉛・七水和物の添加濃度は上記範囲内で、微細藻類の回収率(R)が高く、添加量を最小にできる濃度に最適化を行った。そして、原水Wの微細藻類濃度(C1)と流量(Q1)、及び浮上分離処理水の微細藻類濃度(C2)と流量(Q2)とをそれぞれ測定し、微細藻類の回収率(R)を下記式に基づき算出した。
R(%)=[1−(C2×Q2)÷(C1×Q1)]×100
また、pH調整凝集槽出口1において採水し、凝集した炭化水素生産能を有する特定の微細藻類のフロック径を測定した。これらの結果をスカム浮上速度、回収微細藻類濃度とともに表1に示す。
(実施例2)
pH調整凝集槽1に溶解性金属塩として硫酸第一鉄・七水和物(和光純薬(株)製:CAS No.7782−63−0)を1〜50g/hrの割合で添加し、pHを7.0を目標に調整した以外は実施例1と同様にして試験を行った。結果を表1にあわせて示す。
(比較例1)
図3に示す装置を用い、アニオン系高分子凝集剤(「クリフロックPA331」、栗田工業(株)製)50〜200mg/hrの割合で添加するとともに、ポリ塩化アルミニウムを5〜50g/hrとなるように添加し、さらに水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7.25に調整した以外は、実施例1と同様にして試験を行った。なお、凝集槽22の滞留時間は3分、撹拌周速は0.8m/secとした。結果を表1にあわせて示す。
Figure 0006118077
表1から明らかなとおり、従来の排水処理に用いられるアニオン系高分子凝集剤とポリ塩化アルミニウムとを用いた比較例1に比べて、難溶解性水酸化物を形成する溶解性金属塩を用いた実施例1、2の方が炭化水素生産能を有する特定の微細藻類の凝集フロックの径は小さいものの、スカム浮上速度、微細藻類回収率は同等以上の性能を示し、実用的に問題がないことが確認された。なお、回収した微細藻類は飼料化や食品化が可能なものであった。
上述したような本発明の炭化水素生産能を有する特定の微細藻類の回収方法によれば、炭化水素生産能を有する微細藻類の凝集に難溶性水酸化物を生成する溶解性金属塩を添加し、この溶解性金属塩に起因する難溶性水酸化物により炭化水素生産能を有する微細藻類を凝集させ、ここで生成した凝集フロックを固液分離しているので、炭化水素生産能を有する微細藻類の含有率の高い分離水を得ることができる。このとき溶解性金属塩に起因する難溶性水酸化物は、飼料用添加物もしくは食品添加物として利用できる場合が多いので、回収された微細藻類をこれらの用途に利用することが可能となる。
1…pH調整凝集槽(調整工程、凝集工程)
2…固液分離槽(固液分離工程)
2A…スキマー(固液分離工程)
3…スカム回収槽(固液分離工程)
7…返送配管(返送工程)
12…溶解性金属塩供給ライン
13…NaOH水供給ライン(調整工程)
W…原水
S…分離水
K…回収水
B…返送水

Claims (8)

  1. シュードコリシスチス(Pseudochoricystis)属、またはコリシスチス(choricystis)属に属する炭化水素生産能を有する微細藻類を含有する原水から該微細藻類を分離回収する方法であって、
    微細藻類を含有する原水に難溶性水酸化物を生成する溶解性金属塩を添加した後、前記原水を難溶解性水酸化物が生成するpHに調整する水酸化物生成工程と、
    析出した難溶解性水酸化物により微細藻類を凝集させる凝集工程と、
    ここで生成した凝集フロックを固液分離する固液分離工程と
    を有し、
    前記固液分離工程からの排出水を難溶解性水酸化物が生成するpHに調整し、前記排出水に残留した溶解性金属塩を難溶解性水酸化物として析出させて固液分離することを特徴とする炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法。
  2. 前記炭化水素生産能を有する微細藻類が、シュードコリシスチス エリプソイディア(Pseudochoricystis ellipsoidea)であることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法。
  3. 前記炭化水素生産能を有する微細藻類が、シュードコリシスチス エリプソイディア セキグチ エト クラノ ジェン エト エスピー ノブ(Pseudochoricystis ellipsoidea Sekiguchi et Kurano gen.et sp.nov.)MBIC11204株であることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法。
  4. 前記炭化水素生産能を有する微細藻類が、コリシスチス マイナー(Choricystis minor)SAG251−1株、又はコリシスチス マイナー(Choricystis minor)SAG17.98株であることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法。
  5. 前記固液分離工程が、加圧浮上分離であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法。
  6. 前記固液分離工程が、スクリーン分離であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法。
  7. 前記溶解性金属塩が、飼料用添加物もしくは食品添加物として利用可能であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法。
  8. 前記固液分離工程からの排出水を微細藻類の培養液として再利用することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の炭化水素生産能を有する微細藻類の回収方法。
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