JP6116214B2 - 動力伝達装置 - Google Patents
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Description
被動歯車が駆動側、ギヤが被動側となってギヤに発生する軸方向力は、第1ローラの回転による第1内輪および第1外輪の引き離し力より先に第1内輪または第1外輪に作用する。その結果、第1外周軌道面および第1内周軌道面と第1ローラとの係合解除を素早く行うことができる効果がある。
また、ギヤ5c及び被動歯車112の歯面同士の摩擦係数をμとすれば、駆動歯車8bの歯面による摩擦力の軸方向分力S´は式(2)で表される。
ここで、外輪5を軸方向一方側(図2左側)へ移動させるには、被動歯車112に対してギヤ5cを軸方向(図4矢印A方向)に移動させることが必要である。そのためには摩擦力の軸方向分力S´の絶対値より軸方向力Sの絶対値が大きいこと、即ち式(3)が成立することが必要である。なお、S>0,S´>0なので、式(3)では絶対値記号を省略する。
式(3)に式(1)及び式(2)を代入して解くと、式(4)が導かれる。
式(4)に示すようにギヤ5c及び被動歯車112の歯面同士の摩擦係数μとギヤ5cのねじれ角βとを設定すれば、被動歯車112に対してギヤ5cを軸方向(図4矢印A方向)に移動させることができる。それに伴い外輪5を軸方向(図4矢印A方向)へ移動させることができるので、ギヤ5c及び被動歯車112の歯面同士の摩擦によって、第1内輪3及び外輪5の軸方向の引き寄せ力が抑制されることを防止できる。これによりクラッチ2は所定のトルクを確実に伝達できる。
<その他>
<手段>
技術的思想1の動力伝達装置は、駆動源からの動力を出力軸により後輪駆動系に伝達する一方、前記出力軸の動力を前輪駆動系に遮断可能に伝達するクラッチを備える4輪駆動車用の動力伝達装置であって、前記クラッチは、前記出力軸の径方向外側に配設される第1内輪と、その第1内輪の径方向外側に配設される第1外輪と、その第1外輪の内周面に形成される第1内周軌道面と、その第1内周軌道面に対向すると共に前記第1内輪の外周面に形成される第1外周軌道面と、その第1外周軌道面と前記第1内周軌道面との間に介設され、前記第1内輪および前記第1外輪の所定方向の相対回転により前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面に係合して回転動力を伝達する複数の第1ローラと、その複数の第1ローラを、前記出力軸の軸心を含む面から所定角度傾斜させつつ周方向に互いに間隔をあけて保持する第1保持器とを備え、前記第1内輪または前記第1外輪の一方は、前記出力軸と一体回転可能に構成され、前記第1内輪または前記第1外輪の他方は、前記第1内輪または前記第1外輪の一方に対して相対回転可能および軸方向に相対移動可能に構成されると共に、前記第1内輪または前記第1外輪の他方と一体回転可能に構成されるスプロケット又はギヤを備え、そのスプロケットは、前記前輪駆動系に動力を伝達する無端状のチェーンと係合し、前記ギヤは、前記軸心に対して歯すじが非平行となるように所定のねじれ角を有する歯が形成され、前記前輪駆動系に動力を伝達する被動歯車と係合し、前記ギヤのねじれ方向は、前記被動歯車と係合して動力を伝達するときの前記ギヤに生じるスラスト力の方向と、前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面に前記第1ローラが係合して動力を伝達するときの前記第1内輪または前記第1外輪の他方が移動する方向とを一致させるように設定され、前記後輪駆動系の回転速度が前記前輪駆動系の回転速度より大きいときに前記出力軸の動力を前記前輪駆動系に伝達可能に構成されている。
技術的思想2記載の動力伝達装置は、技術的思想1記載の動力伝達装置において、前記クラッチは、前記出力軸の径方向外側に配設されると共に、前記第1内輪の軸方向に並設される第2内輪と、その第2内輪の径方向外側に配設されると共に、前記第1外輪の軸方向に並設される第2外輪と、その第2外輪の内周面に形成される第2内周軌道面と、その第2内周軌道面に対向すると共に前記第2内輪の外周面に形成される第2外周軌道面と、前記第2外周軌道面と前記第2内周軌道面との間に介設され、前記第1ローラが係合する方向と反対方向の前記第2内輪および前記第2外輪の相対回転により前記第2内周軌道面および前記第2外周軌道面に係合して回転動力を伝達する複数の第2ローラと、その複数の第2ローラを、前記出力軸の軸心を含む面から所定角度傾斜させつつ周方向に互いに間隔をあけて保持する第2保持器とを備え、前記第2内輪または前記第2外輪の一方は、前記出力軸と一体回転可能に構成され、前記第2内輪または前記第2外輪の他方は、前記第2内輪または前記第2外輪の一方に対して相対回転可能および軸方向に相対移動可能に構成されると共に、前記スプロケット又は前記ギヤと共に前記第1内輪または前記第1外輪の他方と一体回転可能に構成され、前記第1内輪または前記第1外輪の他方、及び、それに並設される前記第2内輪または前記第2外輪を連動して軸方向に移動させる移動手段を備えている。
技術的思想3記載の動力伝達装置は、技術的思想2記載の動力伝達装置において、前記移動手段は、往復運動をするソレノイド又は回転運動をするモータの駆動力により前記第1内輪または前記第1外輪の他方、及び、それに並設される前記第2内輪または前記第2外輪を軸方向移動する。
技術的思想4記載の動力伝達装置は、技術的思想3記載の動力伝達装置において、前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面に前記第1ローラが係合して回転動力を伝達するときの前記第1内輪または前記第1外輪の軸方向の移動方向に前記第1内輪または前記第1外輪を付勢する第1弾性部材と、前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面と前記第1ローラとの係合を解除するときに、前記第1弾性部材による前記第1内輪または前記第1外輪の付勢を前記ソレノイド又は前記モータを作動させて解除する第1付勢解除手段とを備えている。
技術的思想5記載の動力伝達装置は、技術的思想3記載の動力伝達装置において、前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面と前記第1ローラとの係合を阻止する方向に前記第1内輪または前記第1外輪を軸方向に付勢する第2弾性部材と、前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面に前記第1ローラを係合するときに、前記第2弾性部材による前記第1内輪または前記第1外輪の付勢を前記ソレノイド又は前記モータを作動させて解除する第2付勢解除手段とを備えている。
技術的思想6記載の動力伝達装置は、技術的思想1から5のいずれかに記載の動力伝達装置において、前記第1外周軌道面および前記第1内周軌道面に前記第1ローラが係合するときの前記第1内輪または前記第1外輪の軸方向移動量を規制する移動規制手段を備えている。
技術的思想7記載の動力伝達装置は、技術的思想1から6のいずれかに記載の動力伝達装置において、前記クラッチから前記前輪駆動系までの動力伝達経路に配置され、動力の伝達を断続する断続手段を備えている。
<効果>
技術的思想1記載の4輪駆動車用の動力伝達装置によれば、駆動源からの動力が出力軸により後輪駆動系に伝達される一方、出力軸の動力を前輪駆動系に遮断可能に伝達するクラッチを備えるものであり、そのクラッチは、出力軸の径方向外側に第1内輪が配設され、その第1内輪の径方向外側に第1外輪が配設される。その第1外輪の内周面に第1内周軌道面が形成され、その第1内周軌道面に対向する第1外周軌道面が第1内輪の外周面に形成される。第1外周軌道面と第1内周軌道面との間に介設される複数の第1ローラは、第1保持器により、出力軸の軸心を含む面から所定角度傾斜させつつ周方向に互いに間隔をあけて保持される。
第1内輪または第1外輪の一方は出力軸と一体回転可能に構成されるので、駆動源からの動力が出力軸に伝達されると、動力は、第1内輪または第1外輪の一方および後輪駆動系に伝達される。第1内輪または第1外輪の他方は、第1内輪または第1外輪の一方に対して相対回転可能に構成されているので、第1内輪または第1外輪の一方に動力を伝達し、第1内輪および第1外輪に所定方向の相対回転を与えると、第1ローラは第1内周軌道面および第1外周軌道面に案内されて自転しつつ出力軸の回りを公転する。その第1ローラの回転に案内されて、第1内輪または第1外輪の他方は径方向に弾性変形しながら、第1内輪または第1外輪の一方に対して軸方向に相対移動する。第1内周軌道面および第1外周軌道面に複数の第1ローラが係合すると、第1内輪、第1外輪および第1ローラが一体に回転し回転動力が伝達される。
第1内輪または第1外輪の他方は、第1内輪または第1外輪の他方と一体回転可能なスプロケット又はギヤを備えている。スプロケットは、前輪駆動系に動力を伝達するチェーンと係合する。チェーンは巻き掛け方向と交差する方向に変位できるので、第1内輪または第1外輪の他方の軸方向移動に追随できる。
また、ギヤは、軸心に対して歯すじが非平行となるように所定のねじれ角を有する歯が形成され、前輪駆動系に動力を伝達する被動歯車と係合する。ギヤのねじれ方向は、被動歯車と係合して動力を伝達するときのギヤに生じるスラスト力の方向と、第1内周軌道面および第1外周軌道面に第1ローラが係合して動力を伝達するときの第1内輪または第1外輪の他方が移動する方向とを一致させるように設定される。よって、第1内輪または第1外輪の他方の軸方向移動に伴いギヤが軸方向に移動するときに、歯面のねじれ角によるギヤのスラスト力によって第1内輪または第1外輪の他方の軸方向移動を規制することを防止できる。
以上のように、第1内輪または第1外輪の他方と一体回転可能なスプロケット又はギヤを備えることにより、第1内輪または第1外輪の他方が軸方向に移動できなくなることを防止できる。即ち、第1内周軌道面および第1外周軌道面に第1ローラが係合できなくなることを防止できるので、後輪駆動系の回転速度が前輪駆動系の回転速度より大きいときに第1内輪および第1外輪に第1ローラが係合して、出力軸の動力を前輪駆動系に伝達する4輪駆動状態にできる。
第1ローラが第1内輪および第1外輪に係合するときには、第1ローラは第1内輪の第1外周軌道面および第1外輪の第1内周軌道面を転動すると共に、第1外周軌道面および第1内周軌道面は径方向に弾性変形する。第1ローラの転動や第1内輪および第1外輪の弾性変形により切り換え時の衝撃が吸収されるので、2輪駆動状態から4輪駆動状態へスムーズに切り換えられる効果がある。
技術的思想2記載の動力伝達装置によれば、クラッチは、出力軸の径方向外側に配設される第2内輪が第1内輪の軸方向に並設され、その第2内輪の径方向外側に配設される第2外輪が第1外輪の軸方向に並設される。第2外輪の内周面に第2内周軌道面が形成され、その第2内周軌道面に対向する第2外周軌道面が第2内輪の外周面に形成される。その第2外周軌道面と第2内周軌道面との間に複数の第2ローラが介設される。複数の第2ローラは、第2保持器により、出力軸の軸心を含む面から所定角度傾斜させつつ周方向に互いに間隔をあけて保持され、第1ローラが係合する方向と反対方向の第2内輪および第2外輪の相対回転により第2内周軌道面および第2外周軌道面に係合して回転動力を伝達する。
第2内輪または第2外輪の一方は出力軸と一体回転可能に構成され、第2内輪または第2外輪の他方は、第2内輪または第2外輪の一方に対して相対回転可能および軸方向に相対移動可能に構成される。第2内輪または第2外輪の他方は、スプロケット又はギヤと共に第1内輪または第1外輪の他方と一体回転可能に構成されるので、前進走行のときに第1内輪、第1外輪および第1ローラが係合可能となるように設定すれば、第2内輪、第2外輪および第2ローラを、コースティング走行や後退走行のときに係合可能となるように設定できる。第1内輪または第1外輪の他方、及び、それに並設される第2内輪または第2外輪を連動して移動手段により軸方向に移動させることができるので、前進走行、コースティング走行、後退走行等における駆動輪の切り換えを適宜行うことができる。よって、技術的思想1の効果に加え、駆動輪の選択の幅を広げる効果がある。
技術的思想3記載の動力伝達装置によれば、移動手段は、往復運動をするソレノイド又は回転運動をするモータの駆動力により第1内輪または第1外輪の他方、及び、それに並設される第2内輪または第2外輪を軸方向移動するので、技術的思想2の効果に加え、動力伝達装置を小型・軽量化できる効果がある。
技術的思想4記載の動力伝達装置によれば、第1内周軌道面および第1外周軌道面に第1ローラが係合して回転動力を伝達するときの第1内輪または第1外輪の軸方向の移動方向に、第1弾性部材により第1内輪または第1外輪が付勢される。第1内周軌道面および第1外周軌道面と第1ローラとの係合を解除するときに、第1付勢解除手段によりソレノイド又はモータを作動させて、第1弾性部材による第1内輪または第1外輪の付勢が解除される。その結果、技術的思想3の効果に加え、ソレノイド又はモータを作動させて、第1内周軌道面および第1外周軌道面と第1ローラとの係合を解除し、回転動力の伝達を遮断できる効果がある。
技術的思想5記載の動力伝達装置によれば、第1内周軌道面および第1外周軌道面と第1ローラとの係合を阻止する方向に、第2弾性部材により軸方向に第1内輪または第1外輪が付勢される。第1内周軌道面および第1外周軌道面に第1ローラを係合するときに、第2付勢解除手段によりソレノイド又はモータを作動させて、第2弾性部材による第1内輪または第1外輪の付勢が解除される。その結果、技術的思想3の効果に加え、ソレノイド又はモータを作動させて、第1内周軌道面および第1外周軌道面と第1ローラとを係合させ、回転動力を伝達できる効果がある。
技術的思想6記載の動力伝達装置によれば、第1外周軌道面および第1内周軌道面に第1ローラが係合するときの第1内輪または第1外輪の軸方向移動量が移動規制手段により規制されるので、規制された軸方向移動量を超えて軸方向に移動しなければ伝達できないような過大なトルク(ピークトルク)が出力軸に入力されたときには、第1ローラは、第1外周軌道面および第1内周軌道面に係合不能となる。これにより、前輪駆動系にピークトルクが伝達されることを阻止できるので、技術的思想1から5のいずれかの効果に加え、ピークトルクを考慮して前輪駆動系の構造を設計する必要をなくし、前輪駆動系を小型・軽量化できる効果がある。
技術的思想7記載の動力伝達装置によれば、動力の伝達を断続する断続手段が、クラッチから前輪駆動系までの動力伝達経路に配設される。断続手段により前輪駆動系の回転を停止することによって、2輪駆動時(後輪駆動)の回転によるフリクションロス及びユニット内のオイル撹拌によるエネルギーロスをなくすことができる。その結果、技術的思想1から6のいずれかの効果に加え、後輪駆動(2輪駆動状態)のときの燃費の向上を図ることができる。なお、4輪駆動が必要なときには、クラッチを締結して前輪駆動系の回転数を上昇させた後、断続手段を締結することで4輪駆動状態にできるので、駆動輪の選択の幅を広げられる効果がある。
2,22,52,62 クラッチ
3,23,53,63 第1内輪
3a,63a 第1外周軌道面
4,24,54,64 第2内輪
4a,64a 第2外周軌道面
5,65 外輪(第1外輪、第2外輪)
5a,65a 第1内周軌道面
5b,65b 第2内周軌道面
5c ギヤ
5c1 歯
5d,5e 段部(移動規制手段の一部)
6,66 第1ローラ
7,67 第2ローラ
8,68 第1保持器
9,69 第2保持器
10,12,25,27,56,72 ストッパ(移動規制手段の一部)
11,71 皿ばね(第1弾性部材)
13,29,57,74 移動手段
14,58 ソレノイド
26 コイルばね(第1弾性部材)
30 モータ
55 コイルばね(第2弾性部材)
65c スプロケット
70 皿ばね(第2弾性部材)
73 チェーン
100 4輪駆動車
101 エンジン(駆動源)
103 出力軸
104 後輪差動装置(後輪駆動系の一部)
105 左後輪駆動軸(後輪駆動系の一部)
106 右後輪駆動軸(後輪駆動系の一部)
112 被動歯車
113 前輪差動装置(前輪駆動系の一部)
114 左前輪駆動軸(前輪駆動系の一部)
115 右前輪第1駆動軸(前輪駆動系の一部)
116 断続装置(断続手段)
117 右前輪第2駆動軸(前輪駆動系の一部)
O 軸心
Claims (7)
- 駆動源からの動力を出力軸により後輪駆動系に伝達する一方、前記出力軸の動力を前輪駆動系に遮断可能に伝達するクラッチを備える4輪駆動車用の動力伝達装置であって、
前記クラッチは、
前記出力軸の径方向外側に配設される第1内輪と、
その第1内輪の径方向外側に配設される第1外輪と、
その第1外輪の内周面に形成される第1内周軌道面と、
その第1内周軌道面に対向すると共に前記第1内輪の外周面に形成される第1外周軌道面と、
その第1外周軌道面と前記第1内周軌道面との間に介設され、前記第1内輪および前記第1外輪の所定方向の相対回転により前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面に係合して回転動力を伝達する複数の第1ローラと、
その複数の第1ローラを、前記出力軸の軸心を含む面から所定角度傾斜させつつ周方向に互いに間隔をあけて保持する第1保持器とを備え、
前記第1内輪または前記第1外輪の一方は、前記出力軸と一体回転可能に構成され、
前記第1内輪または前記第1外輪の他方は、前記第1内輪または前記第1外輪の一方に対して相対回転可能および軸方向に相対移動可能に構成されると共に、前記第1内輪または前記第1外輪の他方と一体回転可能に構成されるギヤを備え、
前記ギヤは、前記軸心に対して歯すじが非平行となるように所定のねじれ角を有する歯が形成され、前記前輪駆動系に動力を伝達する被動歯車と係合し、
前記ギヤのねじれ方向は、前記被動歯車と係合して動力を伝達するときの前記ギヤに生じるスラスト力の方向と、前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面に前記第1ローラが係合して動力を伝達するときの前記第1内輪または前記第1外輪の他方が移動する方向とを一致させるように設定され、
前記後輪駆動系の回転速度が前記前輪駆動系の回転速度より大きいときに前記出力軸の動力を前記前輪駆動系に伝達可能に構成され、
前記被動歯車が駆動側、前記ギヤが被動側となって前記ギヤに発生する軸方向力は、前記第1ローラの回転による前記第1内輪および前記第1外輪の引き離し力より先に前記第1内輪または前記第1外輪に作用することを特徴とする動力伝達装置。 - 前記クラッチは、
前記出力軸の径方向外側に配設されると共に、前記第1内輪の軸方向に並設される第2内輪と、
その第2内輪の径方向外側に配設されると共に、前記第1外輪の軸方向に並設される第2外輪と、
その第2外輪の内周面に形成される第2内周軌道面と、
その第2内周軌道面に対向すると共に前記第2内輪の外周面に形成される第2外周軌道面と、
前記第2外周軌道面と前記第2内周軌道面との間に介設され、前記第1ローラが係合する方向と反対方向の前記第2内輪および前記第2外輪の相対回転により前記第2内周軌道面および前記第2外周軌道面に係合して回転動力を伝達する複数の第2ローラと、
その複数の第2ローラを、前記出力軸の軸心を含む面から所定角度傾斜させつつ周方向に互いに間隔をあけて保持する第2保持器とを備え、
前記第2内輪および前記第1内輪は、前記出力軸と一体回転可能に構成され、
前記第2外輪は、前記第2内輪に対して相対回転可能および軸方向に相対移動可能に構成されると共に、前記ギヤと共に前記第1外輪と一体回転可能に構成され、
前記第1内輪、及び、それに並設される前記第2内輪を連動して軸方向に移動させる移動手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。 - 前記移動手段は、往復運動をするソレノイド又は回転運動をするモータの駆動力により前記第1内輪、及び、それに並設される前記第2内輪を軸方向移動することを特徴とする請求項2記載の動力伝達装置。
- 前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面に前記第1ローラが係合して回転動力を伝達するときの前記第1内輪の軸方向の移動方向に前記第1内輪を付勢する第1弾性部材と、
前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面と前記第1ローラとの係合を解除するときに、前記第1弾性部材による前記第1内輪の付勢を前記ソレノイド又は前記モータを作動させて解除する第1付勢解除手段とを備えていることを特徴とする請求項3記載の動力伝達装置。 - 前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面と前記第1ローラとの係合を阻止する方向に前記第1内輪を軸方向に付勢する第2弾性部材と、
前記第1内周軌道面および前記第1外周軌道面に前記第1ローラを係合するときに、前記第2弾性部材による前記第1内輪の付勢を前記ソレノイド又は前記モータを作動させて解除する第2付勢解除手段とを備えていることを特徴とする請求項3記載の動力伝達装置。 - 前記第1外周軌道面および前記第1内周軌道面に前記第1ローラが係合するときの前記第1内輪または前記第1外輪の軸方向移動量を規制する移動規制手段を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の動力伝達装置。
- 前記クラッチから前記前輪駆動系までの動力伝達経路に配置され、動力の伝達を断続する断続手段を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の動力伝達装置。
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