[0022]ここで、様々な構成について、同様の参照番号が機能的に類似した要素を示し得る図を参照して説明される。本明細書の図中に一般的に説明され、示されるシステムおよび方法は、多種多様な異なる構成で編成および設計され得る。したがって、図中に表されるいくつかの構成に関する以下のより詳細な説明は、特許請求される範囲を限定するように意図されているのではなく、システムおよび方法を表しているにすぎない。
[0023]図1は、パワーリセットシナリオにおけるタイマ継続のためのシステムおよび方法が実装され得る、ビークル内システム(IVS:in-vehicle system)102の一構成を示すブロック図である。IVS102は、ビークル(たとえば自動車、トラック、モータサイクル、ボートなど)に組み込まれる電子デバイスであり得る。たとえば、IVS102は、ダッシュボード、コンソール、および/または天井モジュールに組み込まれ得る。IVS102は、ネットワーク110とワイヤレス通信し得る。IVS102は、たとえば、ユーザ機器(UE)、移動局(MS)、および/または端末の一例であり得る。
[0024]ネットワーク110は、通信を中継する1つまたは複数のデバイスを含み得る。ネットワーク110の例としては、セルラーネットワーク、パブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)などがある。いくつかの構成では、ネットワーク110は、IVS102から緊急呼応答ポイント(たとえば公共安全応答ポイント(PSAP)112)に通信を中継する、1つまたは複数の基地局、ゲートウェイ、ルータ、モデム、スイッチ、サーバなどを含み得る。たとえば、ネットワーク110は、ワイヤレス通信ネットワークであり得る。ワイヤレス通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなどの様々な通信サービスを提供するために、広く配備されている。これらのワイヤレスネットワークは、利用可能なネットワーク資源を共用することによって複数のユーザをサポートすることの可能な、多元接続ネットワークであり得る。そのような多元接続ネットワークの例としては、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、およびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークがある。
[0025]ネットワーク110は、IVS102とPSAP112との間の通信をサポートし得る。IVS102は、緊急イベントに応答して、緊急呼をかけ得る。緊急呼は、緊急サービス(たとえば警察、消防、医療、または他の緊急サービス)を求める呼であり、緊急サービス呼と呼ばれることもある。場合によっては、緊急呼は、北米における「911」や欧州における「112」などの公知の緊急電話番号をユーザがダイヤルすることによって開始され得る。緊急呼のためのIVS102とネットワーク110との間のシグナリングを効率的に交換することが望ましい場合がある。
[0026]eCallは、IVS102において、ビークル内センサのアクティブ化により自動的に、またはビークルの乗員により手動で発せられる緊急呼である。eCallは、(たとえばユーザが「911」をダイヤルすることによって開始される緊急呼に類似した)緊急呼を確立することと、追加データを送ることとを含み得る。eCallは、アクティブ化されると、通知と関連ロケーション情報とを、最も適切なPSAP112に、ネットワーク110によって供給する。たとえば、IVS102は、標準化された140バイトの関連データセットを送信する音声モデムを含み得る。追加データは、ビークル識別情報、ビークルロケーション、トリガイベントなどを含み得、音声経路に沿って帯域内で、および/または別個のシグナリングもしくはデータ/テキスト転送を介して帯域外で送られ得る。
[0027]次いで、IVS102は、ユーザ(たとえばビークルの乗員)と最も適切なPSAP112との間に音声チャネルを確立する。いくつかの構成では、IVS102は、「eCallオンリー」IVSであり得る。たとえば、ネットワーク110の輻輳を低減させるために、多くのビークルはeCallオンリーIVSを備えることができ、eCallオンリーIVSはeCallを開始するまでネットワーク110への登録をしない。他の構成では、IVS102は、「ミックスモードeCall」IVSであり得る。ミックスモードeCallIVSは、緊急eCallならびに非緊急のサブスクリプションベースの呼を実施するために使用され得る。
[0028]より詳細には、ビークルと関連付けられ、万一事故が発生した場合に緊急呼をかけることを唯一の目的として設計されたような専用eCallデバイスが、一般に、eCallオンリーモードで動作するデバイスと呼ばれる。すなわち、eCallオンリーモードでは少なくとも、デバイスが緊急呼を開始しようと試みているとき、および緊急呼の間を除いて、またはデバイスがテストもしくは再構成接続を開始しようと試みているときを除いて、PLMN上への登録を含むモビリティ管理手順をデバイスが実施しないことが必要である。
[0029]eCallオンリーモードにあるIVS102(たとえば「eCallオンリーIVS」)は、eCallがトリガされるまではネットワーク110上に登録しない。eCall緊急トリガの場合、2つの動作が実施され得、すなわち、IVSがモバイルネットワーク上に登録しようと試み得、またIVSがeCallを開始し得る。従来は、eCallのためのネットワーク110上への登録が実施され、次いで、緊急呼を開始するためのセットアップ情報が、IVS102からネットワーク110に送られている。
[0030]eCallシステムの1つの特徴は、eCallオンリーデバイスが、1つまたは複数のタイマ106(たとえば12時間で満了するT3242タイマおよび/またはT3243タイマ)の持続時間の間、ネットワーク110上に登録された状態に留まり得ることである。登録された状態に留まることにより、緊急時応答者がIVS102に発呼して、ユーザ(たとえばビークルの乗員)と通信し、またはデータ更新を要求することが可能になり得る。
[0031]緊急事態(たとえばビークルの衝突)においては、IVS102への電力供給が一時的に途絶されることがある。たとえば、ビークル内の電気系統が、衝突によって途絶され、次いで回復することがあり、またはビークルがオフにされて、再度オンにされることがある。IVS102をパワーオンまたはアクティブ化すること(たとえばIVSに電力を供給すること)は、本明細書では「パワーリセット(power reset)」と呼ばれることがある。
[0032]パワーリセットシナリオにおいて、IVS(たとえばeCallオンリータイプのサブスクリプションを備えたIVS)についてある特定の問題が生じることがある。周知の手法では、パワーリセット後に、1つまたは複数のタイマがリセットされる(および稼働していない)。たとえば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))技術仕様書(TS)24.008、セクション4.2.1.1は、「パワーオン後のサービス状態の選択」について取り上げている。詳細には、セクション4.2.1.1は、「(USIM[(汎用加入者識別モジュール)]内に設定された情報によって決定される)eCallオンリー基地局の場合、タイマT3242およびタイマT3243は、パワーオン時に満了しているものと考えられる」と述べている。また、3GPP TS 24.008のセクション4.4.7は、「eCall非アクティブ状態手順」について説明している。詳細には、セクション4.4.7は、「基地局は、eCALL INACTIVE状態にある間、可能なサービスネットワーク内の可能なサービスセルの認識を維持するが、ネットワークを用いたMM[(モビリティ管理)シグナリング]を開始せず、どんなページング要求も無視する」と述べている。「MMシグナリング」は、たとえば、ロケーションエリア更新手順用シグナリングおよび/またはInternational Mobile Subscriber Identity(IMSI)デタッチ手順用シグナリングを含み得る。したがって、これらの周知の手法においてIVSで電力が途絶した場合、T3242/T3243タイマがリセットされ、IVSがブートアップしてeCall非アクティブ状態に至る。非アクティブ状態では、IVSは、ネットワークに登録されず、どんなページング要求も無視する。たとえば、IVSは、モバイル着信(MT)ページングを無視し得、または着呼もしくは受信テキストがあるかどうかページングチャネルを監視し得ない。eCall非アクティブ状態にある間、PSAPは、IVSをページングすることができない。IVSをネットワーク上に再登録するようにし、IVSがページング可能になることを可能にするために、別のeCallが開始される必要があり得る。これは、緊急事態においては望ましくない場合がある。たとえば、ビークルの乗員は、身動きが取れず、別のeCallを開始することができない可能性がある。
[0033]本明細書に開示されるシステムおよび方法は、パワーリセットシナリオにおいて生じるこれらの問題に対処し得る。たとえば、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、万一IVS102のパワーリセットが発生した場合に、タイマ106(たとえばeCallタイマ、テストまたは再構成eCallタイマ、T3242タイマおよび/またはT3243タイマ)の継続を可能にし得る。たとえば、タイマ106(たとえばT3242タイマおよび/またはT3243タイマ)が稼働していた間にIVS102がアクティブ化解除され、パワーリセットされた場合、電力復旧時に、IVS102は、タイマ106(たとえばT3242タイマおよび/もしくはT3243タイマ)をリセットしないことがあり、ロケーションエリア更新手順を開始し得、アイドル状態(たとえばMM IDLE状態)に入り得、ならびに/またはタイマ106(たとえばT3242タイマおよび/もしくはT3243タイマ)の残りの持続時間の間、登録された状態のままであり得る。タイマ106の残りの持続時間は、パワーリセット前のタイマ106の値によって決定され得る。
[0034]図1に示される構成では、IVS102は、タイマ制御モジュール104と、通信制御モジュール108とを含む。IVS102の要素(たとえばタイマ制御モジュール104および/または通信制御モジュール108)のうちの1つまたは複数が、ハードウェア(たとえば回路)として実装されてもよく、ハードウェアとソフトウェア(たとえばプロセッサと命令)の組合せとして実装されてもよい。図中に提供されるブロック図では、矢印および/またはラインが、構成要素間または要素間の結合を示し得る。たとえば、タイマ制御モジュール104は、通信制御モジュール108に結合され得る。本明細書では、「結合する」または「結合すること」という用語の変形は、直接的または間接的な接続を意味し得る。たとえば、タイマ制御モジュール104は、(たとえば介在する要素を伴わずに)通信制御モジュール108に直接的に接続されてもよく、(たとえば1つまたは複数の介在する要素を伴って)通信制御モジュール108に間接的に接続されてもよい。
[0035]緊急呼は、トリガされ得る。たとえば、緊急呼は、ビークル内のビークルセンサもしくは衝突センサに基づいて、および/または受け取られた入力(たとえばボタン押下、音声指令など)に基づいて、トリガされ得る。いくつかの構成では、IVS102は、衝突センサおよび/または1つもしくは複数の入力デバイス(たとえばボタン、タッチスクリーン、マイクロホン、カメラなど)を含み得、それらが緊急呼をトリガし得る。それに加えてまたはその代わりに、IVS102は、ビークルセンサもしくは衝突センサおよび/または1つもしくは複数の入力デバイスに結合され得る。IVS102は、ビークルセンサもしくは衝突センサおよび/または1つもしくは複数の入力デバイスからの1つまたは複数の信号に基づいて、緊急呼をトリガし得る。緊急呼の例としては、正規の緊急呼(たとえばeCall)、およびテストまたは再構成緊急呼(たとえばテストまたは再構成eCall)があり得る。正規の緊急呼(たとえばeCall)は、実際の緊急イベント(たとえばビークルの衝突、医療的緊急時、犯罪、火災など)に基づいてトリガされる緊急呼であり得る。テストまたは再構成緊急呼(たとえばテストまたは再構成eCall)は、テストまたは再構成目的でトリガされる緊急呼である。
[0036]緊急呼がトリガされると、通信制御モジュール108は、緊急呼を開始するために、ネットワーク110に1つまたは複数の信号を送り得る。たとえば、通信制御モジュール108は、緊急呼を遂行するために、ネットワーク110に登録メッセージおよび/または他のシグナリングを送り得る。
[0037]タイマ制御モジュール104は、1つまたは複数のタイマ106を制御し得る。緊急呼(たとえばeCall)がトリガされると、タイマ制御モジュール104は、1つまたは複数のタイマ106を始動させ得る。したがって、タイマ106は、緊急呼と関連付けられ得る。たとえば、タイマ制御モジュール104は、クロック信号を提供するクロックを含み得、および/またはそのクロックに結合され得る。タイマ制御モジュール104は、タイマ106にクロック信号に基づいて時間の追跡(たとえば計数)を開始させることによって、タイマ106を始動させ得る。タイマ106の例としては、正規の緊急呼(たとえばeCall)用タイマ、およびテストまたは再構成緊急呼(たとえばテストまたは再構成eCall)用タイマがある。したがって、タイマ制御モジュール104は、タイマ106を、正規の緊急呼(たとえばeCall)のために始動させ得、および/またはタイマ制御モジュール104は、同じもしくは異なるタイマ106を、テストもしくは再構成緊急呼(たとえばテストもしくは再構成eCall)のために始動させ得る。タイマ106のより具体的な例としては、3GPP仕様書によるT3242タイマおよびT3243タイマがある。
[0038]いくつかの構成では、タイマ制御モジュール104は、タイマ106の状態を記録し得る。たとえば、タイマ制御モジュール104は、タイマ106が始動された、および/または稼働していたことを示すタイマフラグをセットし得る(たとえばタイマフラグをメモリ内に記憶させ得る)。たとえば、タイマ106が始動されると、タイマ106が始動された、および/または稼働していたことを示すようにタイマフラグがセットされ得る。タイマが満了した(たとえばしきい値時間量に達した)場合、タイマ制御モジュール104は、タイマ106が稼働していないことを示すようにタイマフラグをセットし得る。それに加えてまたはその代わりに、タイマ制御モジュール104は、タイマ106の量を示すタイマ値を(たとえばメモリ内に)記憶させ得る。タイマ値は、定期的に(たとえば定期的な間隔で)更新されてもよく、連続して更新されてもよい。いくつかの構成では、タイマ106が始動されなかった、または稼働していなかったことを示すように、タイマ値がヌルに、または特定の値(たとえばしきい値を上回る値、負の量など)にセットされ得る。いくつかの構成では、パワーダウン(たとえば電力喪失、アクティブ化解除など)の場合にタイマフラグおよび/またはタイマ値を維持するために、タイマフラグおよび/またはタイマ値が、不揮発性メモリ内に記憶され得る。
[0039]いくつかの構成では、タイマ制御モジュール104はそれに加えて、タイマ値と関連するタイムスタンプ値を記憶させることもできる。たとえば、IVS102は、時刻を示す時刻クロックを含んでもよく、IVS102は、別のデバイスから時刻を受け取ってもよい。タイムスタンプは、タイマ値が記憶された時点での時刻を示し得る。
[0040]タイマ106が稼働している間、通信制御モジュール108は、ネットワーク110上への登録を維持し得る。たとえば、通信制御モジュール108は、タイマ制御モジュール104から、タイマ106が稼働しているか、それとも停止されているかを示すインジケータを取得し得る。タイマ106が稼働している間、通信制御モジュール108は、ネットワーク110への登録を維持するために、ネットワーク110にシグナリングを送り、および/またはネットワーク110からシグナリングを受信し得る。たとえば、通信制御モジュール108は、登録を開始および/または維持するために、ネットワーク110にモビリティ管理シグナリングを送り得る。
[0041]上で説明されたように、IVS102は、場合によっては、電力途絶を被ることがある。たとえば、IVS102は、衝突、パワーダウン(たとえばユーザがビークルをオフにすること)、および/またはバックアップもしくは非常用電力への切替えの結果として、動作を継続するための電力を喪失することがある。別の例では、電力途絶は、IVS102上でのソフトウェアおよび/またはファームウェアのクラッシュのため引き起こされることがある。たとえば、ソフトウェアおよび/またはファームウェアのクラッシュは、IVS102上でのパワーリセットを引き起こすことがある。
[0042]IVS102は、パワーリセットを開始し得る。たとえば、IVS102は、電力が復旧されると(たとえば衝突後に電力が復旧されると、ユーザがビークルをオンにすると、および/もしくはバックアップ/非常用電力が供給されると)、ならびに/またはソフトウェアおよび/もしくはファームウェアが再始動されると、電力を取り戻し得る。パワーリセットを開始する際に、IVS102は、たとえば、タイマ制御モジュール104に、および/または通信制御モジュール108に、電力を供給し得る。IVS102はまた、いくつかの構成では、1つまたは複数の初期化手順および/またはブート手順を起動させ得る。
[0043]タイマ制御モジュール104は、パワーリセットの前に緊急呼と関連付けられるタイマ106が稼働していたかどうかを決定し得る。いくつかの構成では、タイマ制御モジュール104は、パワーリセットの前にタイマ106が稼働していたかどうかを示すタイマフラグを取得(メモリから読出し)し得る。タイマ106が始動された、または稼働していたことを示すようにタイマフラグがセットされている場合、タイマ制御モジュール104は、パワーリセットの前にタイマ106が稼働していたと決定し得る。タイマ106が始動されなかった、または稼働していなかったことをタイマフラグが示す場合、タイマ制御モジュール104は、パワーリセットの前にタイマ106が稼働していなかったと決定し得る。
[0044]他の構成では、タイマ制御モジュール104は、以前に記憶されたタイマ値を取得し得る。たとえば、タイマ制御モジュール104は、以前に記憶されたタイマ値をメモリから取得し得る。以前に記憶されたタイマ値が、しきい値(たとえば満了量)未満の値を示す場合、タイマ制御モジュール104は、パワーリセットの前にタイマ106が稼働していたと決定し得る。ヌル値、またはタイマが始動されなかった、もしくは稼働していなかったことを示す何らかの他の値(たとえばしきい値を上回る値、負の量など)をタイマ値が示す場合、タイマ制御モジュール104は、パワーリセットの前にタイマが稼働していなかったと決定し得る。
[0045]タイマ制御モジュール104が、パワーリセットの前にタイマ106が稼働していたと決定した場合、タイマ制御モジュール104は、タイマ使用を継続し得る。いくつかの構成では、タイマ制御モジュール104は、タイマを再始動させ得る。たとえば、タイマ制御モジュール104は、タイマ106を初期値または0から新たに始動させ得る。
[0046]他の構成では、タイマ制御モジュール104は、以前に記憶されたタイマ値に基づいてタイマ106を再開させ得る。一手法では、タイマ制御モジュール104は、以前に記憶されたタイマ値からタイマを再開させ得る。たとえば、タイマ制御モジュール104は、以前に記憶されたタイマ値をメモリから取得し得、以前に記憶されたタイマ値からタイマ106を始動させ得る。別の手法では、タイマ制御モジュール104は、以前に記憶されたタイマ値に追加時間を加えた値からタイマ106を再開させ得る。たとえば、追加時間は、以前に記憶されたタイマ値が記録された時刻と、現在の時刻との時差であり得る。たとえば、IVS102は、この追加時間を、以前に記憶されたタイマ値が記録された時間と関連する(たとえばメモリ内の)タイムスタンプと、現在の時間との間の差を取ることによって決定し得る。この手法では、IVS102は、(たとえばバックアップバッテリによる)電力喪失の間中ずっと時刻を維持する時刻クロックを含み得、および/または別のデバイスから時刻を受け取り得る。追加時間は、現在の時刻からタイムスタンプを減算することによって導出され得る。したがって、タイマ制御モジュール104は、電力途絶が生じていなかったかのように時間値を提供するように、タイマ106を再開させ得る。
[0047]IVS102は、パワーリセットの前にタイマが稼働していた場合に、ネットワーク110上にIVS102を登録し得る。たとえば、通信制御モジュール108が、ネットワーク110上に登録するために、ネットワーク110にシグナリングを送り得る。たとえば、通信制御モジュール108は、ネットワーク110上に登録するために、ネットワーク110にモビリティ管理シグナリングを送り得る。
[0048]IVS102はオプションで、ロケーションエリア更新手順を開始し得る。たとえば、パワーリセットの前にタイマが稼働していた場合に、タイマ制御モジュール104または通信制御モジュール108が、ロケーションエリア更新手順を開始し得る。たとえば、タイマ制御モジュール104は、信号を通信制御モジュール108に送ることによってロケーションエリア更新手順を開始し得、通信制御モジュール108は、ロケーションエリア更新手順を開始するために、ネットワーク110にシグナリングを送り得る。あるいは、通信制御モジュール108は、タイマ制御モジュール104から、パワーリセットの前にタイマ106が稼働していたことを示すインジケータを受け取り得、ロケーションエリア更新手順を開始するために、ネットワーク110にシグナリングを送り得る。シグナリングは、IVS102のロケーションエリアを示し得る。
[0049]IVS102はオプションで、パワーリセットの前にタイマ106が稼働していた場合に、アイドル状態に入り得る。たとえば、IVS102は、ネットワーク上に登録を維持し得る(たとえば登録された状態に留まり得る)。いくつかの構成では、タイマ制御モジュール104が、通信制御モジュール108にネットワーク上への登録を維持するように指示するインジケータを通信制御モジュール108に送ることによって、IVS102をアイドル状態に入らせ得る。他の構成では、通信制御モジュール108が、タイマ制御モジュール104から、パワーリセットの前にタイマ106が稼働していたことを示すインジケータを受け取り得る。この場合、通信制御モジュール108は、ネットワーク上への登録を維持することによって、IVS102をアイドル状態に入らせ得る。アイドル状態は、ネットワーク上にIVS102が登録されないeCall非アクティブ状態とは異なり得る。アイドル状態にあることにより、IVS102が、ネットワーク110からページングメッセージ、データ、および/または呼を受信することが可能になり得る。したがって、IVS102は、データ(たとえばビークルVIN番号、衝突データ、ロケーションデータなど)を送ることによって、および/または呼を受信することによって、応答できるようになり得る。
[0050]タイマ106(たとえばT3242タイマまたはT3243タイマ)は、しきい値時間(たとえば満了時間)に達するまで継続して稼働し得る。しきい値時間または満了時間の一例は、12時間である。他のしきい値時間または満了時間が利用されてもよい。いくつかの構成では、IVS102(たとえば通信制御モジュール108)が、タイマ106が満了した後にネットワークから登録解除するために、ネットワーク110にデタッチシグナリングを送り得る。
[0051]図2は、IVS102によるパワーリセットシナリオにおけるタイマ継続のための方法200の一構成を示す流れ図である。IVS102は、パワーリセットを開始202し得る。たとえば、IVS102は、電力途絶後ならびに/またはソフトウェアおよび/もしくはファームウェアのクラッシュ後に、パワーリセットを開始202し得る。これは、上で図1に関連して説明されたように行われ得る。
[0052]IVS102は、パワーリセットの前に緊急呼と関連付けられるタイマ106が稼働していたかどうかを決定204し得る。たとえば、IVS102は、上で図1に関連して説明されたように、この決定204をタイマフラグおよび/または以前に記憶されたタイマ値に基づいて行い得る。
[0053]IVS102が、パワーリセットの前にタイマが稼働していなかったと決定204した場合、動作が終了206し得る。たとえば、IVS102は、eCall非アクティブ状態に置かれ得る。
[0054]しかしながら、IVS102が、パワーリセットの前にタイマが稼働していたと決定204した場合、IVS102は、タイマ使用を継続208し得る。たとえば、IVS102は、上で図1に関連して説明されたように、タイマ106を再始動または再開させ得る。この場合、IVS102は、eCall非アクティブ状態に置かれないことがあり、および/またはタイマ106を満了したものとしてセットしないことがある。
[0055]IVS102は、パワーリセットの前にタイマ106が稼働していた場合に、ネットワーク110上にIVS102を登録210し得る。たとえば、IVS102は、上で図1に関連して説明されたように、ネットワーク110上に登録するために、ネットワーク110にシグナリングを送り得る。
[0056]図3は、本明細書に開示されるシステムおよび方法によるパワーリセットシナリオを示すスレッド図である。詳細には、図3は、図1に関連して説明されたIVS102の一例であり得るIVS302を示す。図3は、上で図1に関連して説明されたネットワーク110の一例であり得るネットワーク310も示す。
[0057]IVS302は、緊急呼(たとえばeCall)をトリガ312し得る。たとえば、IVS302は、緊急事態または衝突が生じているかどうかを示すビークルセンサまたは衝突センサを含み得る。たとえば、衝突センサは、異常減速が生じたときを検出する加速度計を含み得る。それに加えてまたはその代わりに、衝突センサは、衝突の結果としてのビークルの衝撃および/または変形(たとえば損なわれたビークルボディ完全性)を検出する電気機械デバイスを含み得る。それに加えてまたはその代わりに、ビークルセンサまたは衝突センサは、エアバッグセンサまたはエアバッグ展開機構を含み得る。衝突センサは、緊急呼をトリガ312し得る。それに加えてまたはその代わりに、IVS302は、入力(たとえばボタン押下、タッチスクリーン上への接触、音声指令など)を受け取り得る。IVS302は、受け取られた入力に基づいて、緊急呼をトリガ312し得る。
[0058]IVS302は、1つまたは複数のタイマを始動314し得る。たとえば、IVS302は、(たとえばeCallオンリーデバイスの)eCallのためにT3242タイマを始動314し得、または(たとえばeCallオンリーデバイスの)テストもしくは再構成eCallのためにT3243タイマを始動314し得る。上で図1に関連して説明されたように、IVS302は、タイマフラグおよび/またはタイマ値を記憶させ得る。
[0059]IVS302は、緊急呼316を遂行し得る。たとえば、IVS302は、緊急呼を開始し、遂行するために、ネットワーク310に1つまたは複数の信号を送り得る。IVS302は、タイマを始動314させる前、タイマを始動314させた後、またはタイマを始動314させるのと同時に、緊急呼316を開始し得ることに留意されたい。
[0060]IVS302は、電力途絶318を被ることがある。電力途絶318が生じると、IVS302は、機能することを部分的にまたは完全に中断することがある。上で説明されたように、たとえば、IVS302は、衝突、パワーダウン(たとえばユーザがビークルをオフにすること)、および/またはバックアップもしくは非常用電力への切替えの結果として、電力を喪失することがある。電力途絶は、緊急呼316の間または緊急呼316の後に生じる可能性があることに留意されたい。たとえば、IVS302は、電力途絶318が生じたとき、緊急呼316の最中にある可能性がある。別の例では、緊急呼316の後に(たとえばIVS302がデータを送った後、および/またはIVS302に対して音声チャネルが開かれた後に)、電力途絶318が生じる可能性がある。たとえば、ユーザがPSAPの緊急サービスオペレータと話している可能性があり、電力途絶318が生じたとき、呼をターミネートしてしまう可能性がある。
[0061]IVS302は、パワーリセットを開始320し得る。上で説明されたように、たとえば、IVS302は、電力が復旧されると(たとえば衝突後に電力が復旧されると、ユーザがビークルをオンにすると、および/もしくはバックアップ/非常用電力が供給されると)、ならびに/またはソフトウェアおよび/もしくはファームウェアが再始動されると、電力を取り戻し得る。
[0062]IVS302は、パワーリセットの前に緊急呼と関連付けられるタイマが稼働していたかどうかを決定322し得る。上で図1に関連して説明されたように、IVS302はタイマが稼働していたかどうかを、タイマフラグに基づいて、および/または以前に記憶されたタイマ値に基づいて決定322し得る。
[0063]パワーリセットの前にタイマが稼働していた場合、IVS302は、タイマ使用を継続324し得る。たとえば、IVS302は、タイマを(たとえば0から)再始動させてもよく、タイマを以前に記憶されたタイマ値に基づいて再開させてもよい。いくつかの構成では、IVS302は、パワーリセットの前にタイマが稼働していたかどうかを決定322するために、タイマフラグだけを利用し得る。これらの構成では、IVS302は、タイマを再始動させ得る。他の構成では、IVS302は、パワーリセットの前にタイマが稼働していたかどうかを決定322するために、以前に記憶されたタイマ値を利用し得る。これらの構成では、IVS302は、タイマを(たとえば0から)再始動させてもよく、タイマを以前に記憶されたタイマ値に基づいて再開させてもよい。さらに他の構成では、IVS302は、パワーリセットの前にタイマが稼働していたかどうかを決定322するために、タイマフラグを利用し得る。これらの構成では、IVS302は次いで、以前に記憶されたタイマ値に基づいてタイマを再開させるために、以前に記憶されたタイマ値を利用し得る。
[0064]パワーリセットの前にタイマが稼働していたかどうかを決定322する、および/または(タイマが稼働していた場合に)タイマ使用を継続324するために、IVS302は、タイマフラグおよび/または以前に記憶されたタイマ値を取得すべくメモリにアクセスし得る。タイマフラグはメモリ内に記憶されるがタイマ値は記憶されない構成では、IVS302は、パワーリセットの前にタイマが稼働していたかどうかを決定322する前(およびタイマ使用を継続324する前)にメモリにアクセスし得る。以前に記憶されたタイマ値はメモリ内に記憶されるがタイマフラグは記憶されない構成では、IVS302は、パワーリセットの前にタイマが稼働していたかどうかを決定322する前(およびタイマ使用を継続324する前)にメモリにアクセスし得る。タイマフラグと以前に記憶されたタイマ値の両方がメモリ内に記憶される構成では、異なる手法が実施され得る。一手法では、IVS302は、タイマが稼働していたかどうかを決定322する前に、タイマフラグと以前に記憶されたタイマ値の両方を取得し得る。別の手法では、IVS302は、タイマフラグだけを、タイマが稼働していたかどうかを決定322する前に取得し得、以前に記憶されたタイマ値を、タイマが稼働していたと決定322して初めて(ただし、たとえばタイマが以前に記憶されたタイマ値に基づいて再開される構成においてタイマ使用を継続324する前に)取得し得る。
[0065]IVS302は、パワーリセットの前にタイマが稼働していた場合に、ネットワーク310上にIVS302を登録326し得る。たとえば、IVS302は、上で図1に関連して説明されたように、ネットワーク310上に登録するために、ネットワーク310にシグナリングを送り得る。
[0066]いくつかの場合には、IVS302は、パワーリセット後に1つまたは複数の音声呼328(たとえばeCall)に参加し得る。たとえば、IVS302は、入力(たとえばボタン押下、音声指令など)に基づいて、別のeCallを開始し得る。これは、発信緊急呼であり得る。別の例では、IVS302は、(たとえば緊急サービスからの)着呼を受信することによって、別の音声呼328を遂行する。いくつかの構成では、着呼が緊急呼であるというインジケータがないことがある。音声呼328に加えてまたはその代わりに、IVS302は、テキストおよび/またはデータを送り、および/または受信し得る。
[0067]さらに別の例では、IVS302は、呼進行中(call-in-progress)フラグに基づいて、別の緊急呼を開始し得る。たとえば、いくつかの構成では、IVS302は、(電力途絶318の前に)緊急呼316が開始されたとき、呼進行中フラグを記憶させ得る。呼進行中フラグは、緊急呼316の開始時に緊急呼が進行中であることを示すようにセットされ得る。呼進行中フラグは、緊急呼316の終了時に緊急呼が進行中ではないことを示すようにセットされ得る。電力途絶318が生じたときに緊急呼316が進行中または存続中であった場合、IVS302は、パワーリセット320の後に、別の緊急呼328を自動的に開始し得る。たとえば、IVS302は、呼進行中フラグをメモリから取得し得る。呼進行中フラグが、(電力途絶318が生じたときに)緊急呼316が進行中であったことを示す場合、IVS302は、別の緊急呼328を自動的に開始し得る(およびその他の場合には開始しないことがある)。
[0068]他の場合には、IVS302は、パワーリセット320の後に別の緊急呼328を遂行しないことがある。たとえば、別の緊急呼が前述の例のいずれかにおいて説明されたように開始されない場合、別の緊急呼328は開始されないことがある。IVS302が別の緊急呼328を遂行していないとき、IVS302はアイドル状態にあり得る。
[0069]タイマが満了330し得る。たとえば、タイマ(たとえばT3242タイマまたはT3243タイマ)は、しきい値時間(たとえば満了時間)に達するまで継続して稼働し得る。いくつかの構成では、IVS302が、タイマが満了330した後にネットワークから登録解除するために、ネットワーク310にデタッチシグナリングを送ることによってネットワーク310からデタッチ332し得る。
[0070]図4は、パワーリセットシナリオにおけるタイマ継続のためのシステムおよび方法が実装され得るIVS402の、より具体的な構成を示すブロック図である。IVS402は、図1に関連して説明されたIVS102の一例であり得る。IVS402は、通信制御モジュール408と、1つまたは複数のタイマ406を制御するタイマ制御モジュール404とを含み得る。タイマ制御モジュール404は、図1に関連して説明されたタイマ制御モジュール104の一例であり得る。それに加えて、通信制御モジュール408も、図1に関連して説明された通信制御モジュール108の一例であり得る。したがって、タイマ制御モジュール404および通信制御モジュール408は、上で説明された対応する機能を実施し得る。IVS402は、メモリ434、1つもしくは複数のトランシーバ440、および/または1つもしくは複数のアンテナ442a〜nも含み得る。しかしながら、いくつかの構成では、メモリ434およびトランシーバ440のうちの1つまたは複数が、IVS402とは分離し得、またIVS402に結合され得ることに留意されたい。
[0071]メモリ434は、タイマ制御モジュール404に結合され得る。タイマ制御モジュール404は、メモリ434に情報を書き込み、および/またはメモリ434から情報を読み出し得る。メモリ434は、電子情報を記憶する任意の電子デバイスであり得る。たとえば、メモリ434は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、不揮発性RAM(NVRAM)、フラッシュメモリ、RAM内のフラッシュメモリデバイス、プロセッサとともに含まれるオンボードメモリ、プログラマブル読出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM(登録商標))、レジスタなどであり、また、それらの組合せを含み得る。メモリ434が不揮発性である構成では、電力途絶中にメモリ434に電力が供給されないことがある。メモリ434が揮発性である構成では、記憶された情報を維持するために、メモリ434に電力が供給され得る。たとえば、メモリ434は、電力が途絶した場合、バックアップ電源(たとえばバックアップバッテリ)に結合され得る。
[0072]上で説明されたように、タイマ制御モジュール404は、タイマフラグ438および/またはタイマ値436をメモリ434内に記憶させ得る。いくつかの構成では、タイマ制御モジュール404は、タイマフラグ438をメモリ434内に記憶させ得る。たとえば、タイマフラグ438は、単一ビットによって表され得、この場合、ビットの一状態(たとえば「1」)が、タイマ406が始動された、および/または稼働していたことを示し、ビットの別の状態(たとえば「0」)が、タイマ406が稼働していなかったことを示す。たとえば、タイマ406が始動されると、タイマ406が始動された、および/または稼働していたことを示すようにタイマフラグ438が「1」にセットされ得る。タイマが満了した(たとえばしきい値時間量に達した)場合、タイマ制御モジュール404は、タイマ406が稼働していないことを示すようにタイマフラグ438を「0」にセットし得る。
[0073]それに加えてまたはその代わりに、タイマ制御モジュール404は、タイマ406の量を示すタイマ値436をメモリ434内に記憶させ得る。タイマ値436は、1つもしくは複数の整数として、および/または1つもしくは複数の浮動小数点数として表され得る。整数および/または浮動小数点数は、1組または複数組のビットとして記憶され得る。たとえば、タイマ値436は、3組のビットとして表され得、この場合、第1組が整数の時を表し、第2組が整数の分を表し、第3組が整数の秒を表す。別の例では、タイマ値436は、浮動小数点数の秒を表す1組のビットとして記憶され得る。タイマ制御モジュール404は、タイマ値436を定期的に(たとえば定期的な間隔で)更新してもよく、連続して更新されてもよい。いくつかの構成では、タイマ406が始動されなかった、または稼働していなかったことを示すように、タイマ値436がヌルに、または特定の値(たとえばしきい値を上回る値、負の量など)にセットされ得る。
[0074]いくつかの構成では、1つまたは複数のタイマ値436は記憶され得るがタイマフラグ438は記憶されないことがあることに留意されたい。他の構成では、1つまたは複数のタイマフラグ438は記憶され得るが、タイマ値436は記憶されないことがある。さらに他の構成では、1つまたは複数のタイマ値436と1つまたは複数のタイマフラグ438の両方が記憶され得る。
[0075]上で説明されたように、いくつかの構成では、タイマ制御モジュール404はそれに加えて、いくつかの構成ではタイムスタンプ値もメモリ434内に記憶させ得る。タイムスタンプ値は、タイマ値436と関連し得、タイマ値436が記憶された時刻を示す。
[0076]トランシーバ440は、通信制御モジュール408に結合され得る。トランシーバ440は、信号をフォーマット、デフォーマット、送信、および/または受信する。たとえば、通信制御モジュール408は、信号(たとえば制御シグナリング、モビリティ管理シグナリング、登録信号、ロケーションエリア更新シグナリング、データ、音声信号、デタッチ信号など)をトランシーバ440に供給し得る。トランシーバ440は、送信のために、信号をスクランブル、符号化、変調、プリコーディング、アップコンバート、および/または増幅し得る。トランシーバ440は次いで、フォーマット化された信号を1つまたは複数のアンテナ442a〜nに供給し得、アンテナ442a〜nは、フォーマット化された信号をワイヤレス電磁信号として放射し得る。トランシーバ440はまた、別のデバイス(たとえばネットワーク)から、1つまたは複数のアンテナ442a〜nからの信号(たとえばページングシグナリング、データ、音声信号、制御シグナリングなど)を受信し得る。トランシーバ440は、受信された信号を増幅、ダウンコンバート、復調、復号、および/またはデスクランブルし得る。トランシーバ440は、デフォーマット化された信号を、通信制御モジュール408に供給し得る。
[0077]図5は、IVS402によるパワーリセットシナリオにおけるタイマ継続のための方法500のより具体的な構成を示す流れ図である。IVS402は、緊急呼をトリガ502し得る。たとえば、IVS402は、上で図1から図4のうちの1つまたは複数に関連して説明されたように、緊急呼をトリガし得る。
[0078]IVS402は、緊急呼がトリガされると、タイマ406を始動504させ得る。たとえば、IVS402は、上で図1から図4のうちの1つまたは複数に関連して説明されたように、タイマ406を始動504させる。
[0079]IVS402は、タイマ値436および/またはタイマフラグ438をメモリ434内に記憶506させ得る。たとえば、IVS402は、上で図1から図4のうちの1つまたは複数に関連して説明されたように、タイマ値436および/またはタイマフラグ438をメモリ434内に記憶506させ得る。
[0080]上で説明されたように、電力途絶が生じることがある。電力途絶は、たとえば、緊急呼が存続している間に、または緊急呼の後で、ただしタイマ406が満了してしまう前に生じることがある。
[0081]IVS402は、パワーリセットを開始508し得る。たとえば、IVS402は、上で図1から図4のうちの1つまたは複数に関連して説明されたように、パワーリセットを開始508し得る。
[0082]IVS402は、以前に記憶されたタイマ値436および/またはタイマフラグ438をメモリ434から取得510し得る。たとえば、IVS402は、上で図1から図4のうちの1つまたは複数に関連して説明されたように、(以前に記憶された)タイマ値436および/またはタイマフラグ438をメモリ434から取得510し得る。以前に記憶されたタイマ値436および/またはタイマフラグ438をメモリ434から取得510することは、上で図3に関連して説明された順序のいずれかにおいて実施され得ることに留意されたい。いくつかの構成では、IVS402はそれに加えて、タイムスタンプもメモリ434から取得し得る。
[0083]IVS402は、パワーリセットの前に緊急呼と関連付けられるタイマ406が稼働していたかどうかを決定512し得る。たとえば、IVS402は、上で図1から図4のうちの1つまたは複数に関連して説明されたように、この決定512をタイマフラグ438および/または以前に記憶されたタイマ値436に基づいて行い得る。IVS402が、パワーリセットの前にタイマが稼働していなかったと決定512した場合、動作が終了514し得る。たとえば、IVS402は、eCall非アクティブ状態に置かれ得る。
[0084]IVS402が、パワーリセットの前にタイマが稼働していたと決定512した場合、IVS402は、タイマ使用を継続516し得る。たとえば、IVS402は、上で図1から図4のうちの1つまたは複数に関連して説明されたように、タイマ406を再始動または再開させ得る。
[0085]IVS402は、パワーリセットの前にタイマ406が稼働していた場合に、ネットワーク上にIVS402を登録518し得る。たとえば、IVS402は、上で図1から図4のうちの1つまたは複数に関連して説明されたように、ネットワーク上に登録するために、ネットワークにシグナリングを送り得る。
[0086]図6は、IVS402によるパワーリセットシナリオにおけるタイマ継続のための方法600の別のより具体的な構成を示す流れ図である。IVS402は、緊急呼をトリガ602し、タイマ406を始動604させ、タイマ値436および/またはタイマフラグ438をメモリ434内に記憶606させ得る。これらの動作は、上で図5に関連して説明されたように実施され得る。
[0087]上で説明されたように、電力途絶が生じることがある。電力途絶は、たとえば、緊急呼が存続している間に、または緊急呼の後で、ただしタイマ406が満了してしまう前に生じることがある。
[0088]IVS402は、パワーリセットを開始608し得る。たとえば、IVS402は、上で図1から図5のうちの1つまたは複数に関連して説明されたように、パワーリセットを開始608し得る。
[0089]IVS402は、(以前に記憶された)タイマ値436および/またはタイマフラグ438をメモリ434から取得610し得、パワーリセットの前に緊急呼と関連付けられるタイマ406が稼働していたかどうかを決定612し得る。これらの動作は、上で図5に関連して説明されたように実施され得る。
[0090]IVS402が、パワーリセットの前にタイマが稼働していなかったと決定612した場合、上で説明されたように、動作が終了614し得る。IVS402が、パワーリセットの前にタイマが稼働していたと決定612した場合、IVS402は、タイマ使用を継続616し、ネットワーク上にIVS402を登録618し得る。これらの動作は、上で図5に関連して説明されたように実施され得る。
[0091]パワーリセットの前にタイマ406が稼働していた場合、IVS402は、ロケーションエリア更新手順を開始620し得る。たとえば、IVS402は、ロケーションエリア更新手順を開始するために、ネットワークにシグナリングを送り得る。たとえば、IVS402は、ネットワークにロケーション更新要求(たとえば「LOCATION UPDATING REQUEST」)メッセージを送り得る。IVS402は、ネットワークからロケーションエリア識別情報(たとえば「LOCATION UPDATING ACCEPT」メッセージ内の「ロケーションエリア識別子(Location Area Identification)」)を受信し得る。IVS402はそれに加えて、ロケーションエリア識別情報を記憶させ得る。IVS402は、ロケーション更新に成功した後、更新ステータスを(たとえば加入者識別モジュール(SIM)/USIM内で「UPDATED」に)セットし得る。いくつかの構成では、ロケーションエリア更新手順は、たとえば、3GPP TS24.008、セクション4.4.1および4.4.2に従ってよい。
[0092]パワーリセットの前にタイマ406が稼働していた場合、IVS402は、アイドル状態(たとえばMM IDLE)に入る622ことができる。IVS402は、任意の更なる呼(たとえばeCall、発呼および/または着呼)の間はアクティブ状態に入り得ることを除き、タイマ406の持続時間の間アイドル状態に留まり得る。いくつかの構成では、アイドル状態(たとえばMM IDLE)は、1つまたは複数の副状態を含み得る。たとえば、IVS402は、アイドル状態にある間、IVS402が登録され、ページングチャネルを監視しており、および/または利用可能なPLMN/セルを常に把握している通常サービス(normal service)副状態(たとえば「NORMAL SERVICE」状態)にあり得る。いくつかの構成では、アイドル状態は、たとえば、3GPP TS24.008、セクション4.1.2.1.2に従ってよい。
[0093]IVS402は、タイマ406の満了後に(たとえばタイマ406がしきい値量に達したとき)、ネットワークからからデタッチ624し得る。たとえば、IVS402はネットワークに、ネットワークデタッチメントを示すシグナリングを送り得る。たとえば、IVS402は、ネットワークにデタッチメッセージ(たとえば「IMSI DETACH INDICATION」メッセージ)を送り得る。いくつかの構成では、ネットワークからのデタッチは、たとえば、3GPP TS24.008、セクション4.3.4に従ってよい。IVS402はオプションで、タイマ406の満了後に、非アクティブ状態(たとえばeCALL INACTIVE)に入り得る。
[0094]図7は、パワーリセットシナリオにおけるタイマ継続のためのシステムおよび方法が実装され得る、eCallオンリーIVS702の一構成を示すブロック図である。eCallオンリーIVS702は、図1から図6のうちの1つまたは複数に関連して説明されたビークル内システムのうちの1つまたは複数の一例であり得る。eCallオンリーIVS702は、通信制御モジュール708と、T3242タイマ706aおよびT3243タイマ706bを制御するタイマ制御モジュール704とを含み得る。タイマ制御モジュール704は、図1および図4に関連して説明されたタイマ制御モジュール104、404のうちの1つまたは複数の一例であり得る。それに加えて、通信制御モジュール708も、図1および図4に関連して説明された通信制御モジュール108、408のうちの1つまたは複数の一例であり得る。eCallオンリーIVS702は、メモリ734、1つもしくは複数のトランシーバ740、および/または1つもしくは複数のアンテナ742a〜nも含み得る。メモリ734、トランシーバ740、およびアンテナ742a〜nは、上で図4に関連して説明されたメモリ434、トランシーバ440、およびアンテナ442a〜nの例であり得る。したがって、タイマ制御モジュール704、通信制御モジュール708、メモリ734、およびトランシーバ740は、上で説明された対応する機能を実施し得る。
[0095]図7に示される構成では、タイマ制御モジュール704は、T3242タイマフラグ738a、T3243タイマフラグ738b、T3242タイマ値736a、およびT3243タイマ値736bのうちの1つまたは複数を、メモリ734内に記憶させ得る。たとえば、T3242タイマフラグ738aはT3242タイマ706aに対応し、T3243タイマフラグ738bはT3243タイマ706bに対応し、T3242タイマ値736aはT3242タイマ706aに対応し、T3243タイマ値736bはT3243タイマ706bに対応する。T3242タイマ706aは、eCall(たとえば正規のeCall)用タイマの一例であり得、T3243タイマ706bは、テストまたは再構成eCall用タイマの一例であり得る。
[0096]上で説明されたように、eCallオンリーIVS702は、eCallをトリガし得る。正規のeCallが開始されると、タイマ制御モジュール704は、T3242タイマ706aを始動させる。したがって、タイマ制御モジュール704は、T3242タイマ706aが稼働していることを示すようにT3242タイマフラグ738aをセットし得、および/またはT3242タイマ値736aを(たとえば定期的にまたは連続して)メモリ734内に記憶させ得る。
[0097]テストまたは再構成eCallが開始されると、タイマ制御モジュール704は、T3243タイマ706bを始動させる。したがって、タイマ制御モジュール704は、T3243タイマ706bが稼働していることを示すようにT3243タイマフラグ738bをセットし得、および/またはT3243タイマ値736bを(たとえば定期的にまたは連続して)メモリ734内に記憶させ得る。
[0098]電力途絶の後、パワーリセットを開始するとすぐに、タイマ制御モジュール704は、パワーリセットの前にT3242タイマ706aまたはT3243タイマ706bのいずれかが稼働していたかどうかを決定し得る。
[0099]タイマ制御モジュール704が、パワーリセットの前にT3242タイマ706aまたはT3243タイマ706bが稼働していたと決定した場合、タイマ制御モジュール704は、上の説明に従って、対応するタイマ706a〜bを再始動および/または再開させ得る。たとえば、T3242タイマ値736aおよび/またはT3242タイマフラグ738aが、パワーリセットの前にT3242タイマが稼働していたことを示す場合、タイマ制御モジュール704は、T3242タイマを再始動または再開させ得る。eCallオンリーIVS702はまた、ネットワーク上にeCallオンリーIVSを登録し得る。たとえば、通信制御モジュール708が、ネットワークに登録信号を送り得る。eCallオンリーIVS702はそれに加えて、上で説明されたように、ロケーションエリア更新手順を開始し得る。
[00100]T3242タイマ706aおよびT3243タイマ706bのうちの少なくとも1つが稼働しているとき、eCallオンリーIVS702は、タイマの持続時間の間アイドル状態(たとえばMM IDLE)に入り得る(ただし、eCallが現在遂行されている最中である場合は除外され、その場合、eCallオンリーIVS702はアクティブ状態で動作し得る)。たとえば、eCallオンリーIVS702は、ネットワーク上に登録された状態に留まり得る。通信制御モジュール708は、ネットワーク上に登録された状態に留まるために、トランシーバ740を介してネットワークにシグナリングを送り得る。
[00101]T3242タイマ706aおよび/またはT3243タイマ706bが満了すると、eCallオンリーIVS702は、ネットワークからデタッチし得る。たとえば、通信制御モジュール708は、デタッチメッセージをトランシーバ740に供給し、トランシーバ740がデタッチメッセージをアンテナ742a〜nを介して送信し得ることによって、ネットワークにデタッチメッセージを送り得る。
[00102]図8は、訪問先ネットワーク(visited network)848と、ホームネットワーク854と、サードパーティネットワーク858とを含み得る、ネットワーク配備868の一例を示す。訪問先ネットワーク848、ホームネットワーク854、および/またはサードパーティネットワーク858の1つまたは複数の要素が、図1に関連して説明されたネットワーク110とともに含まれる要素の例であり得る。訪問先ネットワーク848は、訪問先パブリックランドモバイルネットワーク(V−PLMN)、サービスネットワークなどと呼ばれることもある。ホームネットワーク854は、ホームPLMN(H−PLMN)と呼ばれることもある。訪問先ネットワーク848は、端末844のためのサービスネットワークであり得、それは、そのホームネットワーク854からローミングしてもよい。訪問先ネットワーク848およびホームネットワーク854は、端末844がローミングしていない場合は、同じネットワークであり得る。端末844は、図1に関連して説明されたIVS102の一例であり得る。
[00103]訪問先ネットワーク848は、無線アクセスネットワーク(RAN)850と、モバイル交換局(MSC)/ビジターロケーションレジスタ(VLR)852と、簡単にするために図8に示されていない他のネットワークエンティティとを含み得る。RAN850は、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))ネットワーク、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))ネットワーク、汎用パケット無線サービス(GPRS)アクセスネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))ネットワーク、CDMA1Xネットワーク、高速パケットデータ(HRPD)ネットワーク、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)ネットワークなどであり得る。GSM、WCDMA、GPRS、およびLTEは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部であり、これらについては、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織からの文献に説明されている。CDMA1XおよびHRPDは、cdma2000の一部であり、cdma2000およびUMBについては、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織からの文献に説明されている。(たとえばMSC/VLR852内に含まれている)MSCは、回路交換呼のための交換機能を実施し得、ショートメッセージサービス(SMS)メッセージのルーティングもし得る。(たとえばMSC/VLR852内に含まれている)VLRは、訪問先ネットワーク848に登録された端末の登録情報を記憶し得る。
[00104]ホームネットワーク854は、ホームロケーションレジスタ(HLR)/認証センター(AC)856と、簡単にするために図8に示されていない他のネットワークエンティティとを含み得る。HLRは、ホームネットワーク854とのサービスサブスクリプションを有する端末のサブスクリプション情報を記憶し得る。ACは、ホームネットワーク854とのサービスサブスクリプションを有する端末の認証を実施し得る。
[00105]サードパーティネットワーク858は、ルータまたはスイッチ860(たとえばPSAP選択ルータ)と、PSAP862と、公衆交換電話網(PSTN)864と、場合によっては、図8に示されていない他のネットワークエンティティとを含み得る。ルータまたはスイッチ860は、MSCとPSAP862との間で呼をルーティングし得る。PSAP862は、緊急呼への応答を担当し得、緊急センター(EC)と呼ばれることもある。PSAP862は、図1に関連して説明されたPSAP112の一例であり得る。PSAP862は、政府機関(たとえば郡または市)によって運営または所有され得る。PSTN864は、電話866などの従来のワイヤライン電話のための電話サービスを提供し得る。
[00106]図8は、訪問先ネットワーク848およびホームネットワーク854内に存在し得るネットワークエンティティの一部だけを示している。たとえば、訪問先ネットワーク848は、パケット交換呼および他のサービスをサポートするネットワークエンティティ、ならびに端末ロケーションの取得を支援するロケーションサーバを含み得る。
[00107]端末844は、固定でもよく、モバイルでもよく、またGSMおよびCDMA1Xにおける移動局(MS)、WCDMAおよびLTEにおけるユーザ機器(UE)、HRPDにおけるアクセス端末(AT)、Secure User Plane Location(SUPL)におけるSUPL対応端末(SET)、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。端末844は、セルラー電話もしくは他のワイヤレス通信デバイス、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、パーソナルインフォメーションマネージャ(PIM)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ラップトップ、またはワイヤレス通信信号および/もしくはナビゲーション信号を受信することの可能な他の適切なモバイルデバイスなどのデバイスであり得る。端末844はパーソナルナビゲーションデバイス(PND)と、衛星信号受信、アシスタンスデータ受信、および/または位置関連処理がそのデバイスで行われるか、それともPNDで行われるかにかかわらず、短距離ワイヤレス接続、赤外線接続、ワイヤライン接続、または他の接続などによって通信するデバイスであってもよい。また、端末844は、(たとえばインターネット、Wi−Fi(登録商標)、または他のネットワークを介して)サーバと、衛星信号受信、アシスタンスデータ受信、および/または位置関連処理がそのデバイスで行われるか、サーバで行われるか、それともネットワークと関連付けられた別のデバイスで行われるかにかかわらず通信することの可能な、ワイヤレス通信デバイス、コンピュータ、ラップトップなどを含むすべてのデバイスを含むことが意図されている。上記のもののいかなる動作可能な組合せも含まれる。端末844は、ビークルに永久に取り付けられ得る(および場合によってはビークルの一部であり得る)専用ビークル内システム(IVS)であってもよい。
[00108]図8に示されるように、端末844は、ホームネットワーク854とのサービスサブスクリプションを有し得ると同時に、訪問先ネットワーク848内にローミングしていてよい。端末844は、訪問先ネットワーク848内のRAN850から信号を受信し得、または通信サービスを取得するためにそのRANと通信し得る。端末844はまた、ローミングしていないときは(図8には示されていない)、通信サービスを得るためにホームネットワーク854と通信し得る。端末844は、衛星測位システム(SPS)の一部であり得る1つまたは複数の衛星846からも、信号を受信し得る。SPSは、典型的には、トランスミッタから受信された信号に少なくとも部分的に基づいてエンティティが地球上または地球上空でのそのロケーションを決定できるように配置されたトランスミッタのシステムを含む。そのようなトランスミッタは、典型的には、セットされたチップ数の反復する疑似ランダムノイズ(PN)コードでマーキングされた信号を送信し、地上ベースの制御局、ユーザ機器、および/または宇宙ビークル上に位置付けられ得る。特定の例では、そのようなトランスミッタは、地球周回衛星ビークル(SV)上に位置付けられ得る。たとえば、全地球測位システム(GPS)、Galileo、Glonass、またはCompassなどの全地球航法衛星システム(GNSS)のコンスタレーション内のSVは、(たとえばGPSの場合のように各衛星について異なるPNコードを用いることによって、またはGlonassの場合のように異なる周波数上の同じコードを用いることによって)そのコンスタレーション内の他のSVによって送信されるPNコードとは区別可能なPNコードでマーキングされた信号を送信し得る。端末844は、衛星846からの信号を測定し、衛星に関する疑似距離測定値を取得し得る。端末844はまた、RAN850内の基地局からの信号を測定し、基地局に関するタイミング測定値および/または信号強度測定値を取得し得る。疑似距離測定値、タイミング測定値、および/または信号強度測定値は、端末844に関する位置推定値を導出するために使用され得る。位置推定値は、ロケーション推定値、位置フィックス(position fix)などと呼ばれることもある。
[00109]端末844は、端末に割り当てられる一意の番号である、International Mobile Equipment Identity(IMEI)を有し得る。端末844は、ユーザのサービスサブスクリプションに関して使用され得る。サービスサブスクリプションは、GSMネットワークおよびUMTSネットワークのサブスクリプションに割り当てられる一意の番号である、International Mobile Subscriber Identity(IMSI)と関連付けられ得る。サービスサブスクリプションは、そのサービスサブスクリプションの電話番号である、Mobile Subscriber Integrated Services Digital Network Number(MSISDN)とも関連付けられ得る。IMSIは、(たとえばHLR/AC856内に含まれる)HLR内の加入者データベースにおいてそのサービスサブスクリプションを探すための手がかりとして使用され得る。MSISDNは、そのサービスサブスクリプションに関して使用される端末844に呼を接続するために、他のユーザによってダイヤルされ得る。IMSI、MSISDN、および他のサブスクリプション情報は、端末844に挿入され得る加入者識別モジュール(SIM)または汎用加入者識別モジュール(USIM)内に記憶され得る。端末844は、SIM/USIMを有していないこともあり、その場合、端末844は、IMEIのみを有し得るが、IMSIまたはMSISDNは有し得ない。
[00110]ワイヤレスネットワークは、様々なタイプの緊急呼をサポートするように要求されることがある。緊急呼の1つのタイプに、上で説明された特色を有し得る緊急呼であるeCallがあり得る。eCallのサポートは、欧州連合によって、また世界の他の地域および/または国によって要求されることがある。eCallは、eCallを確立するために追加の緊急関連データが送られ、eCallを処理するためにそのデータが使用され得る、より特定のタイプの緊急呼であり得る。たとえば、追加データは、eCallがどのようにして開始されたか、登録要求、後続の要求、IVSに関係する情報(たとえばeCallオンリーモードもしくはミックスモード)、ビークルタイプおよびビークル識別番号(VIN)、タイムスタンプ、位置推定値および位置信頼性フラグ、進行方向、(たとえばシートベルトが締められていた)搭乗者の数、端末のサービスプロバイダ(存在する場合)、トリガタイプ(たとえばエアバッグの展開、バンパセンサなど)、ならびに/または場合によっては他の情報を示し得る。追加データは、eCallをかけているIVSまたは端末の登録のために以前に確立された接続を用いて、eCallがセットアップされることを可能にし得る。いくつかの構成では、eCallは、端末844の地理的なロケーションをPSAP862に供給し得る。
[00111]図9は、eCallオンリーIVSとして動作するように設定され得るIVS902の別のより具体的な例を示すブロック図である。IVS902は、図1から図8のうちの1つまたは複数に関連して説明されたビークル内システム102、302、402、702、および端末844のうちの1つまたは複数の、一例であり得る。IVS902は、プロセッサモジュール978と、それが結合された、IVS902がワイヤレスで通信することを可能にする複数のワイヤレスモジュールとを含み得る。たとえば、ワイヤレスモジュールとしては、ワイヤレス音声/データモジュール970、別のデータモジュール972(たとえばBluetooth(登録商標)モジュール)、および測位モジュール974(たとえばGPSモジュール)があり得るが、IVS902は、図示されているワイヤレスモジュールに限定されない。図示されているワイヤレスモジュールの各々は、それぞれのアンテナ942a〜cに結合される。アンテナ942a〜cは、別々のアンテナとして示されているが、単一のユニタリアンテナまたは追加のアンテナが使用され、ワイヤレス音声/データモジュール970に、他のデータモジュール972に、および/または測位モジュール974に結合されてもよい。
[00112]プロセッサモジュール978は、スピーカ/マイクロホンモジュール980、eCallボタン982、ビークルセンサインターフェース984、および/またはディスプレイスクリーンモジュール986にも結合され得る。さらに、プロセッサモジュール978は、IVS902をeCallオンリー対応デバイスとして設定する情報を含み得る記憶モジュール976に結合され得る。eCallボタン982は、万一事故、または緊急サービスからの注目もしくは支援を必要とする他の事態が発生した場合に、緊急呼を手動で開始するために使用され得る。ビークルセンサインターフェース984は、ビークル内に配備され、緊急サービスからの注目または支援を必要とする可能性のある事故(たとえば衝突)状態を検出するように設計された、センサ(図示されていない)に結合され得る。そのようなビークルセンサは、エアバッグ展開機構、ビークルボディ完全性センサなどに取り付けられ得る。
[00113]IVS902は、音声通信およびデータ通信をネットワークに送信し、ネットワークから受信するように構成され得る。たとえば、IVS902は、(たとえば登録試行後の)緊急呼の間に、RAN850を介してMSCに信号を送信し、MSCからRAN850を介して信号を受信し得る。より具体的には、MSCは、IVS902からの緊急情報が、ルータもしくはスイッチ860またはPSTN864を介してPSAP862に通信されることを可能にする。そのような緊急情報は、IVS902が、デバイス内に記憶された適切な緊急電話番号(たとえば112、911、000など)を用いて緊急呼を開始した後に、PSAP862に通信され得る。緊急情報または緊急データは、ユーザからの直接の、スピーカ/マイクロホンモジュール980を介した音声通信、ビークルセンサインターフェース984に結合されたセンサから生成されたデータ、および/または測位モジュール974からの測位情報を含み得る。
[00114]前述されたように、IVS902は、いくつかの構成では、eCallオンリーデバイスとして設定され得る。そのような設定情報は、記憶モジュール976内に記憶され得る。記憶モジュール976は、不揮発性ストレージ、揮発性ストレージ、加入者識別モジュール(SIM)、汎用加入者識別モジュール(USIM)、および/または任意の他の適切な記憶可能要素であり得る。たとえば、記憶モジュール976は、構成に応じて、上で説明されたメモリ内に含まれてもよく、そのメモリから分離していてもよい。
[00115]スピーカ/マイクロホンモジュール980は、IVS902とPSAP(たとえばPSAP112、862)との間の音声呼の間に使用され得る。eCallオンリーIVSをアクティブ化するために、またはその他の場合には、特定の緊急データメッセージおよび/もしくは緊急音声通信の生成とその、eCallシステムを介したPSAP(たとえばPSAP112、862)への送信を開始するために、eCallボタン982などのテレマティックス用途に特化したボタンが使用され得る。さらに、データ通信の開始はまた、エアバッグ展開機構に結合されたセンサなどのビークルセンサを介して自動的に行われ得る。
[00116]ワイヤレス音声データモジュール970、他のデータモジュール972、および/または測位モジュール974の各々は、音声メッセージおよびデータメッセージを符号化するためのトランスミッタを含み得、この音声メッセージおよびデータメッセージは、アンテナ942a〜cを用いて、CDMA、WCDMA、GSM、TDMAなどのようなオーバーザエアプロトコルを介して送信され得る。ワイヤレス音声データモジュール970、他のデータモジュール972、および/または測位モジュール974は、衛星通信など、他のワイヤレス通信によって送信するように構成されてもよい。ワイヤレス音声データモジュール970、他のデータモジュール972、および/または測位モジュール974の各々は、(基地局、MSC、PSAP862、または通信ネットワークと関連付けられた任意の他の構成要素から)音声メッセージおよびデータメッセージを受信し、それを復号するためのレシーバも含み得る。受信されるそのような音声メッセージおよびデータメッセージは、CDMA、WCDMA、GSM、TDMAなどのようなオーバーザエアプロトコルを介して受信され得る。ワイヤレス音声データモジュール970、他のデータモジュール972、および/または測位モジュール974は、衛星通信など、他のワイヤレス通信を受信するように構成されてもよい。トランスミッタおよびレシーバは、統合トランシーバデバイスであってよい。
[00117]図10は、電子デバイス1088内で利用され得る様々な構成要素を示す。図示されている構成要素は、同一の物理構造内にあってもよく、別々のハウジングまたは構造内にあってもよい。図10に関連して説明される電子デバイス1088は、本明細書で説明されたIVS102、302、402、702、902、および/または端末844のうちの1つまたは複数に従って実装され得る。電子デバイス1088は、プロセッサ1096を含む。プロセッサ1096は、汎用のシングルまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえばARM)、専用マイクロプロセッサ(たとえばデジタル信号プロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであり得る。プロセッサ1096は、中央処理ユニット(CPU)と呼ばれることがある。図10の電子デバイス1088内にはただ1つのプロセッサ1096だけが示されているが、代替構成では、プロセッサの組合せ(たとえばARMとDSP)が使用され得る。
[00118]電子デバイス1088は、プロセッサ1096と電子通信するメモリ1090も含む。すなわち、プロセッサ1096は、メモリ1090から情報を読み出し、および/またはメモリ1090に情報を書き込み得る。メモリ1090は、電子情報を記憶することの可能な任意の電子的構成要素であり得る。メモリ1090は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAM内のフラッシュメモリデバイス、プロセッサとともに含まれるオンボードメモリ、プログラマブル読出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタなどであり、また、それらの組合せを含み得る。
[00119]メモリ1090内に、データ1094aおよび命令1092aが記憶され得る。命令1092aは、1つまたは複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャなどを含み得る。命令1092aは、単一のコンピュータ可読ステートメントまたは多数のコンピュータ可読ステートメントを含み得る。命令1092aは、上で説明された方法、関数、およびプロシージャのうちの1つまたは複数を実装するために、プロセッサ1096によって実行可能であり得る。命令1092aの実行には、メモリ1090内に記憶されているデータ1094aの使用が伴うことがある。図10は、いくつかの命令1092bとデータ1094bとがプロセッサ1096内にロードされている様子(これは、命令1092aおよびデータ1094aに由来し得る)を示す。
[00120]電子デバイス1088は、他の電子デバイスと通信するための1つまたは複数の通信インターフェース1098も含み得る。通信インターフェース1098は、有線通信技術、ワイヤレス通信技術、または両方に基づき得る。様々なタイプの通信インターフェース1098の例としては、シリアルポート、パラレルポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)、イーサネット(登録商標)アダプタ、米国電気電子学会(IEEE)1394バスインターフェース、小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)バスインターフェース、赤外線(IR)通信ポート、Bluetoothワイヤレス通信アダプタ、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)トランシーバ、IEEE802.11(「Wi−Fi」)トランシーバなどがある。たとえば、通信インターフェース1098は、ワイヤレス信号を送信および受信するために、1つまたは複数のアンテナ(図示されていない)に結合され得る。
[00121]電子デバイス1088はまた、1つまたは複数の入力デバイス1001と、1つまたは複数の出力デバイス1005とを含み得る。様々な種類の入力デバイス1001の例としては、キーボード、マウス、マイクロホン、遠隔制御デバイス、ボタン、ジョイスティック、トラックボール、タッチパッド、ライトペンなどがある。たとえば、電子デバイス1088は、音響信号を捕捉するための1つまたは複数のマイクロホン1003を含み得る。一構成では、マイクロホン1003は、音響信号(たとえば音声、スピーチ)を電気信号または電子信号に変換するトランスデューサであり得る。様々な種類の出力デバイス1005の例としては、スピーカ、プリンタなどがある。たとえば、電子デバイス1088は、1つまたは複数のスピーカ1007を含み得る。一構成では、スピーカ1007は、電気信号または電子信号を音響信号に変換するトランスデューサであり得る。電子デバイス1088内に含まれることも含まれないこともある、出力デバイスの特定の一タイプが、ディスプレイデバイス1009である。本明細書に開示される構成で使用されるディスプレイデバイス1009は、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)、ガスプラズマ、エレクトロルミネセンスなどのような、任意の適切な画像投影技術を利用し得る。オプションで、メモリ1090内に記憶されたデータを、ディスプレイデバイス1009上に示されるテキスト、グラフィックス、および/または動画(適宜)に変換するために、ディスプレイコントローラ1011も設けられ得る。
[00122]電子デバイス1088の様々な構成要素は、電力バス、制御信号バス、ステータス信号バス、データバスなどを含み得る1本または複数本のバスによって、互いに結合され得る。簡単にするために、様々なバスは図10にバスシステム1013として示されている。図10は、電子デバイス1088の可能な一構成を示しているにすぎないことに留意されたい。様々な他のアーキテクチャおよび構成要素が利用され得る。
[00123]本明細書で説明された技法は、直交多重化方式に基づく通信システムを含む、様々な通信システムに使用され得る。そのような通信システムの例としては、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システムなどがある。OFDMAシステムは、直交周波数分割多重化(OFDM)を利用し、これは、システム帯域幅全体を複数の直交サブキャリアに区分する変調技法である。これらのサブキャリアは、トーン、ビンなどと呼ばれることもある。OFDMでは、各サブキャリアは独立してデータにより変調され得る。SC−FDMAシステムは、システム帯域幅にわたって分散されたサブキャリア上で送信するためのインターリーブドFDMA(IFDMA)、隣接するサブキャリアのブロック上で送信するためのローカライズドFDMA(LFDMA)、または隣接するサブキャリアの複数のブロック上で送信するためのエンハンストFDMA(EFDMA)を利用し得る。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMAでは時間領域で送られる。
[00124]上の説明では、様々な用語とともに参照番号が時々使用されてきた。用語が参照番号とともに使用されている場合、これは、図のうちの1つまたは複数に示されている特定の要素を指すためのものであり得る。用語が参照番号なしで使用されている場合、これは、いずれかの特定の図に限定することなく、一般にその用語を指すためのものであり得る。
[00125]「決定すること」という用語は、多種多様なアクションを包含し、したがって、「決定すること」は、計算すること、コンピューティングすること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえばテーブル、データベース、または別のデータ構造内でルックアップすること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受け取ること(たとえば情報を受け取ること)、アクセスすること(たとえばメモリ内のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することなどを含み得る。
[00126]「〜に基づいて」という句は、別段の明示的な指定がない限り、「〜のみに基づいて」を意味するものではない。言い換えれば、「〜に基づいて」という句は、「〜のみに基づいて」と「少なくとも〜に基づいて」の両方を説明するものである。
[00127]本明細書で説明された構成のうちのいずれか1つに関連して説明された特徴、機能、手順、構成要素、要素、構造などのうちの1つまたは複数は、本明細書で説明された他の構成のうちのいずれかに関連して説明された機能、手順、構成要素、要素、構造などのうちの1つまたは複数が適合する場合、それと組み合わされ得ることに留意されたい。言い換えれば、本明細書で説明された機能、手順、構成要素、要素などの任意の適合する組合せは、本明細書に開示されたシステムおよび方法に従って実施され得る。
[00128]本明細書で説明された機能は、1つまたは複数の命令として、プロセッサ可読媒体またはコンピュータ可読媒体上に記憶され得る。「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る、任意の利用可能な媒体を指す。限定ではなく例として、そのような媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)もしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形をとる所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備え得る。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書では、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含み、ただし、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、一方、ディスク(disc)はデータをレーザで光学的に再生する。コンピュータ可読媒体は、有形で非一時的であり得ることに留意されたい。「コンピュータプログラムプロダクト」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行、処理、またはコンピューティングされ得るコードまたは命令(たとえば「プログラム」)と組み合わせた、コンピューティングデバイスまたはプロセッサを指す。本明細書では、「コード」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行可能なソフトウェア、命令、コード、またはデータを指し得る。
[00129]ソフトウェアまたは命令は、伝送媒体を経由して伝送されてもよい。たとえば、ソフトウェアがウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を用いて伝送される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、伝送媒体の定義に含まれる。
[00130]本明細書に開示された方法は、説明された方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲に記載の範囲から逸脱することなく、互いに置き換えられ得る。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が、説明されている方法の適正な動作に必要とされない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲に記載の範囲から逸脱することなく修正され得る。
[00131]特許請求の範囲は、上で示された正にその構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲に記載の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明されたシステム、方法、および装置の編成、動作、および詳細において、様々な修正、変更、および変形が加えられ得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ビークル内システムによるパワーリセットシナリオにおけるタイマ継続のための方法であって、
パワーリセットを開始することと、
前記パワーリセットの前に緊急呼と関連付けられるタイマが稼働していたかどうかを決定することと、
前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、タイマ使用を継続することと、
前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、ネットワークに前記ビークル内システムを登録することと
を備える方法。
[C2]
前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、ロケーションエリア更新手順を開始することをさらに備えるC1に記載の方法。
[C3]
前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、アイドル状態に入ることをさらに備えるC1に記載の方法。
[C4]
前記緊急呼がeCallであり、前記タイマが前記eCallのために始動される、C1に記載の方法。
[C5]
前記緊急呼がテストまたは再構成eCallであり、前記タイマが前記テストまたは再構成eCallのために始動される、C1に記載の方法。
[C6]
タイマ使用を継続することは、以前に記憶されたタイマ値に基づいて前記タイマを再開させることを備える、C1に記載の方法。
[C7]
タイマ使用を継続することは、前記タイマを再始動させることを備える、C1に記載の方法。
[C8]
ビークル内システムであって、
パワーリセットの前に緊急呼と関連付けられるタイマが稼働していたかどうかを決定するタイマ制御回路と、ここにおいて、前記タイマ制御回路は、前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、タイマ使用を継続する、
前記タイマ制御回路に結合された通信制御回路と、ここにおいて、前記通信制御回路は、前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、ネットワークに前記ビークル内システムを登録する、
を備えるビークル内システム。
[C9]
前記通信制御回路は、前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、ロケーションエリア更新手順を開始する、C8に記載のビークル内システム。
[C10]
前記通信制御回路は、前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、前記ビークル内システムをアイドル状態に入らせる、C8に記載のビークル内システム。
[C11]
前記緊急呼がeCallであり、前記タイマが前記eCallのために始動される、C8に記載のビークル内システム。
[C12]
前記緊急呼がテストまたは再構成eCallであり、前記タイマが前記テストまたは再構成eCallのために始動される、C8に記載のビークル内システム。
[C13]
タイマ使用を継続することは、以前に記憶されたタイマ値に基づいて前記タイマを再開させることを備える、C8に記載のビークル内システム。
[C14]
タイマ使用を継続することが、前記タイマを再始動させることを備える、C8に記載のビークル内システム。
[C15]
パワーリセットシナリオにおけるタイマ継続のためのコンピュータプログラムプロダクトであって、命令を有する一時的でない有形のコンピュータ可読媒体を備え、前記命令は、
ビークル内システムにパワーリセットを開始させるためのコードと、
前記ビークル内システムに、前記パワーリセットの前に緊急呼と関連付けられるタイマが稼働していたかどうかを決定させるためのコードと、
前記ビークル内システムに、前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、タイマ使用を継続させるためのコードと、
前記ビークル内システムに、前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、ネットワークに前記ビークル内システムを登録させるためのコードと
を備える、コンピュータプログラムプロダクト。
[C16]
前記命令は、前記ビークル内システムに、前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、ロケーションエリア更新手順を開始させるためのコードをさらに備える、C15に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
[C17]
前記命令は、前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、前記ビークル内システムをアイドル状態に入らせるためのコードをさらに備える、C15に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
[C18]
前記緊急呼がeCallであり、前記タイマが前記eCallのために始動される、C15に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
[C19]
前記緊急呼がテストまたは再構成eCallであり、前記タイマが前記テストまたは再構成eCallのために始動される、C15に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
[C20]
タイマ使用を継続することは、以前に記憶されたタイマ値に基づいて前記タイマを再開させることを備える、C15に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
[C21]
タイマ使用を継続することは、前記タイマを再始動させることを備える、C15に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
[C22]
パワーリセットシナリオにおけるタイマ継続のための装置であって、
パワーリセットを開始するための手段と、
前記パワーリセットの前に緊急呼と関連付けられるタイマが稼働していたかどうかを決定するための手段と、
前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、タイマ使用を継続するための手段と、
前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、ネットワークに前記装置を登録するための手段と
を備える装置。
[C23]
前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、ロケーションエリア更新手順を開始するための手段をさらに備えるC22に記載の装置。
[C24]
前記パワーリセットの前に前記タイマが稼働していた場合に、アイドル状態に入るための手段をさらに備えるC22に記載の装置。
[C25]
前記緊急呼がeCallであり、前記タイマが前記eCallのために始動される、C22に記載の装置。
[C26]
前記緊急呼がテストまたは再構成eCallであり、前記タイマが前記テストまたは再構成eCallのために始動される、C22に記載の装置。
[C27]
タイマ使用を継続することは、以前に記憶されたタイマ値に基づいて前記タイマを再開させることを備える、C22に記載の装置。
[C28]
タイマ使用を継続することは、前記タイマを再始動させることを備える、C22に記載の装置。