JP6109534B2 - 中性子吸収部材と臨界状態発生防止方法及び核分裂性物質回収方法 - Google Patents

中性子吸収部材と臨界状態発生防止方法及び核分裂性物質回収方法 Download PDF

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Description

この発明は中性子吸収部材に関し、更に詳しくは、原子炉の内部に存在する損傷核燃料を、臨界状態に達しないように担保する臨界状態発生防止方法及び核分裂性物質回収方法に関する。
原子炉事故の中でも炉心溶融は重大である。何故ならば、放射性物質の外部への大規模な漏出を引き起こしてその原子炉を中心とする広範囲の地域に放射能汚染をもたらして大きな環境問題を生じるからである。
原子炉事故が発生した場合に、核燃料棒が溶融して原子炉圧力容器もしくは格納容器の底部に留まるときには、原子炉圧力容器もしくは格納容器内に大量の水を貯留して核燃料から発生する崩壊熱を除去するとともに、原子炉圧力容器もしくは格納容器の底部に滞留する核分裂性物質を回収することが必要である。
原子炉圧力容器もしくは格納容器内に貯留された水の中で原子炉圧力容器もしくは格納容器の底部に存在する核分裂性物質は、非常に細かな物質粒子と表面が粗い性状になった大きな塊状物と火山岩のように固い壁状の塊とが入り混じった状態中に存在すると推定される。このような性状になっている核分裂性物質を含有するものを、デブリと称される。
原子炉圧力容器もしくは格納容器内に貯留する大量の水中の底に沈む核分裂性物質は、大量の放射線を発しているので、人間が直接にこれを回収する作業をすることができない。
原子炉圧力容器もしくは格納容器内の水中の底に存在する核分裂性物質を、塵芥を集めるようにして一つ所に何らかの方法で集めてこれを回収するとすれば、再臨界を引き起こして再び核分裂反応の暴走を生じさせる恐れがある。
原子炉圧力容器もしくは格納容器内の水中に存在する核分裂性物質は臨界に達することがないように保たれている場合においても、核分裂性物質を何らかの方法で移動させたり、ひびや亀裂を生じさせたりする際には、水と核分裂性物質の比が変化することで定常状態から非定常状態に変化し、結果的に再臨界を引き起こす可能性がある。
原子炉事故例としては、アメリカのスリーマイル島の原子力発電所事故と福島第一原発事故とがある。
非特許文献1〜3に示されるように、スリーマイル島の原子炉事故では、原子炉圧力容器もしくは格納容器内に貯留された水に大量のホウ素を添加することにより原子炉圧力容器もしくは格納容器内の水を高濃度のホウ素水溶液にして、核分裂性物質を含有するデブリを回収した例がある。
しかしながら、原子炉の原子炉圧力容器もしくは格納容器が損傷している場合には、原子炉圧力容器もしくは格納容器内の水に投入されたホウ素の濃度を一定に管理することは困難である。
損傷した原子炉圧力容器もしくは格納容器の底部に堆積した、核分裂性物質を含有するデブリを回収する技術は、今のところ確立されてはいない。今までに発生した原子力発電所における原子炉事故はいずれも状況が異なり、損傷した原子炉圧力容器もしくは格納容器の底部に堆積したデブリを回収する技術は、開発途上であると言える。
本発明に対する直近の発明を記載した文献として、スリーマイル島の原子力発電所事故に関する非特許文献1〜3がある。
EPRI NP-6931 Research Project 2558-8 Final Report「The Cleanup of ThreeMile Island Unit2 A technical History:1979 to 1990」(Sep.1990) 日本原子力研究所 JAERI-M-93-111 TMI-2の事故調査・復旧に関する成果と教訓-ニュークリア・テクノロジ誌TMI特集号の紹介-」(1993年6月) CRITICALITY PREVENTION DURING POSTACCIDENT DECONTAMINATION OF THREE MILE ISLAND UNIT 2 PLANT SYSTEMS / Gerald L.Palau, Bechtel National. Inc."NUCLEAR TECHNOLOGY" Vol.87, PP679, (Nov. 1989)
この発明の課題は、原子炉における圧力容器もしくは格納容器内に存在する、核分裂性物質を含有するデブリを、再臨界を発生させずに回収することのできる中性子吸収部材を提供することであり、この中性子吸収部材を使用して前記デブリを原子炉圧力容器もしくは格納容器内から回収する方法を提供することであり、また、臨界状態の発生を防止する臨界状態発生防止方法を提供することである。
前記課題を解決するための手段は、
(1) 耐熱性及び耐放射線性のシート状物と、このシート状物に固定された中性子吸収材とを備えることを特徴とする中性子吸収部材であり、
(2) 前記シート状物が、平面形状物、及び立体形状物に形成されて成る物体である前記(1)に記載の中性子吸収部材であり、
(3) 前記シート状物は、溶融温度が低くても200℃であり、少なくとも106[Gy/hr]の放射線量が放出されている高放射線環境下においても、少なくとも20時間は機械的特性が変化しない素材で形成されて成る前記(1)又は(2)に記載の中性子吸収部材であり、
(4) 前記シート状物が炭素繊維またはガラス繊維で形成されて成る前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の中性子吸収部材であり、
(5) 前記シート状物が前記中性子吸収材を収容する収容部を有してなる前記(1)〜(4)に記載の中性子吸収部材であり、
(6) 前記シート状物は、積層された複数のシートと、積層された複数のシートが一体化されることにより重なっているシートに挟まれた空隙を小領域に区分することにより形成された収容部とを有して成る前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の中性子吸収部材であり、
(7) 前記シート状物は、積層された複数のシートと、積層された複数のシートを一体化する縫製糸と、重なるシートと縫製糸の縫い目とで形成された収容部とを有して成る前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の中性子吸収部材であり、
(8) 前記シート状物は、水が通り抜ける隙間を有してなる前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の中性子吸収部材であり、
(9) 前記中性子吸収材が粒子状である前記(1)〜(7)のいずれか一項に記載の中性子吸収部材であり、
(10) 前記(1)〜(7)のいずれか一項に記載の中性子吸収部材に核分裂性物質包含物を包含して核分裂性物質包含物を回収することを特徴とする核分裂性物質回収方法であり、
(11) 前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載の中性子吸収部材により臨界状態の発生を防止する臨界状態発生防止方法である。
この発明によると、中性子吸収材を固定したシート状物で核分裂性物質を包含することができ、水中で核分裂性物質を含有するデブリを移動させても核分裂性物質から放出される中性子を中性子吸収材で吸収することができるので、再臨界を起こさず、また、水中から核分裂性物質を包含するシート状物を露出させても核分裂性物質から放出される中性子を中性子吸収材で吸収することができるので再臨界を起こさずに、核分裂性物質を含有するデブリを例えば原子炉の圧力容器もしくは格納容器から回収することができる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、シート状物が平面形状物に形成されていると、中性子吸収材を固定するシート状物を、例えば核分裂性物質を含有する大きなデブリの塊の上に被せ、前記デブリをシート状物で包み込むようにしてシート状物に前記デブリを包含させ、前記デブリを包含するシート状物を原子炉の圧力容器又は格納容器の外に移送した上で、デブリを回収するので、治具でデブリを切ったり、割ったりしても、シート状物に固定された中性子吸収材により、核分裂性物質から放出される中性子を吸収することができるので、再臨界を起こさず、安全に作業を行うことができる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、シート状物が平面形状物に形成されていると、中性子吸収材を固定するシート状物を、例えば核分裂性物質を含有するデブリの上に被せ、デブリをシート状物で包み込むようにしてデブリをシート状物で確保することができ、シート状物に固定された中性子吸収材により、核分裂性物質から放出される中性子を吸収することができるので、水中でデブリを移動し、また水中から空気中にデブリを移動しても再臨界を起こすことなくデブリを例えば原子炉の圧力容器もしくは格納容器から再臨界を起こさずに回収することができる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、シート状物が立体形状物例えば袋状物、又は容器状物であると、例えば核分裂性物質を含有するデブリを袋状物又は容器状物の中に収容することができ、しかも中性子吸収材を固定するシート状物で袋状物又は容器状物が形成されているので、再臨界を起こさずに例えば原子炉の圧力容器もしくは格納容器内から核分裂性物質含有のデブリを圧力容器もしくは格納容器内から回収することのできる中性子吸収部材を提供することができる。
シート状物が立体形状物の一例である棒状物である場合、その棒状をしたシート状物を核分裂性物質を含有するデブリの亀裂もしく隙間部分に挿入もしくは工具によりデブリに穴を開けてその穴部に挿入することができ、棒状をしたシート状物に固定された中性子吸収材により、核分裂性物質から放出される中性子を吸収することができるので、水中でデブリを移動し、また水中から空気中にデブリを移動しても再臨界を起こすことなくデブリを例えば原子炉の圧力容器もしくは格納容器から再臨界を起こさずに回収することができる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、シート状物が低くても200℃の溶融温度を有し、少なくとも10[Gy/hr]の放射線量が放出されている高放射線環境下においても短くても20時間の期間中に機械的特性が変化しない耐放射線性の素材で形成されているので、核分裂性物質を回収する作業中にシート状物が溶融することも劣化することもないので、核分裂性物質を回収作業中に核分裂性物質包含物を取りこぼすことなく、回収することができる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、シート状物が炭素繊維又はガラス繊維で形成されていることにより、核分裂性物質を回収する作業中にシート状物が溶融することも劣化することもないので、核分裂性物質を回収作業中に核分裂性物質包含物を取りこぼすことなく、回収することができる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、シート状物が中性子吸収材を収容する収容部を有しているので、シート状物から中性子吸収材が脱離し、又は分離することがなく、また、中性子吸収材がシート状物の一部に偏在することもなく、核分裂性物質包含物例えばデブリを再臨界させることなくこれを回収することのできる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、中性子吸収材を挟み込んだ複数のシート状物を縫製糸で縫い込んでおり、シート状物とシート状物とに挟まれ、縫製糸で区画された内部空間である収容部内に中性子吸収材を収容しているので、中性子吸収材がシート状物の一部に偏在することもなく、核分裂性物質包含物例えばデブリを再臨界させることなくこれを回収することのできる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、中性子吸収材が粒子状であるので、シート状物に均一にこの中性子吸収材を固定することができ、したがって核分裂性物質包含物例えばデブリを再臨界させることなくこれを回収することのできる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、水が通り抜ける隙間を持つシート状物にすることで高温の核分裂性物質包含物例えばデブリで水の対流が起こった場合においても、シートが浮き上がらず水中の底に堆積したデブリを確実に包みこむことにより核分裂性物質包含物例えばデブリを再臨界させることなくこれを回収することのできる中性子吸収部材を提供することができる。
この発明によると、再臨界することなく核分裂性物質を回収することのできる核分裂性物質回収方法及び臨界状態発生防止方法を提供することができる。
図1は、平面形状物であるシート状物を示す斜視図である。 図2は、袋状物の形態をしたシート状物を示す斜視図である。 図3は、容器状物の形態をしたシート状物を示す斜視図である。 図4は、シートとシートとの間に粒子状の中性子吸収材を介在させた状態を示す説明図である。 図5は、実際に製造した中性子吸収材であるガドリニア粒子を示す写真図である。 図6は、炭素繊維製布と炭素繊維糸とで縫製された炭素繊維シートとガドリニア粒子とで形成された中性子吸収材を示す写真図である。
この発明に係る中性子吸収部材は、シート状物と中性子吸収材とを有する。
シート状物は、シート状に形成され、耐熱性及び耐放射線性を有している。
シート状物の形態は、一枚又は複数のシートで形成された形態であればよい。シート状物としては、一枚のシートで形成された単体物、シートである単体物の複数をつなぎ合わせてなる結合物、複数のシートを積層してなる積層物、複数のシートを積層してなる積層物同士を、又は前記積層物と単体物若しくは結合物とを結合してなる積層結合物であっても良い。
シート状物は、前記単体物、結合物、積層物、積層結合物それ自体で平面形状物となっていても良く、また、前記単体物、結合物、積層物、積層結合物を用いて立体形状物となっていても良い。立体形状物としては、袋状の形状に加工されてなる袋状物、また、前記単体物、結合物、積層物、積層結合物を用いて容器状の形状に加工されてなる容器状物、また、棒状物であっても良い。
前記シート状物は、平面形状物及び立体形状物のいずれの態様であっても良い。
前記平面形状物として前記単体物、結合物、積層物、積層結合物等を挙げることができる。
また、前記立体形状物としては、袋状物、容器状物及び棒状物等を挙げることができる。
なお、平面形状物及び立体形状物と称するときのその「平面形状」及び「立体形状」の意味は、シート状物の大きさ等に応じて相対的である。通常の幾何学的な言葉の意味として、平面は厚みのない二次元形状であり、立体は三次元形状であるが、現実の物体は必ず三次元形状をしているところ、平面における厚みに比べて十分にその平面の寸法が大きい場合には、そのシート状物は平面形状と称することができ、平面におけるその平面の寸法例えば縦寸法及び横寸法に対してその平面の厚みが無視できない程度の大きさであると、そのシート状物は平面形状物と称するよりも立体形状物と称するのが適切である。
図1に平面形状物であるシート状物を示す。シート状物は、図1(a)に示されるように平坦な平面を有する薄い膜状のシート状物1、図1(b)に示されるように厚みのある反物状のシート状物1、厚みのある板状等の態様を取り得る。平面形状物であるシート状物で核分裂性物質を有するデブリを包み込むからである。平面形状物であるシート状物で核分裂性物質を有するデブリを包み込む必要から、平面形状物であるシート状物は、いずれも柔軟性を有することが望ましい。平面形状物であるシート状物の大きさは、包含するデブリの容積によって任意に決定される。一例を挙げると、縦120cm及び横120cmの平面形状物を挙げることができる。
図2に示されるように、シート状物1は、袋状の形態を取り得る。この袋状の形態となったシート状物1は、例えば複数のシート2を用いて一端を開口部3とする袋に形成されている。袋の内部空間がデブリを収容する部位となる。袋部分の大きさ乃至内容積は、収容するデブリの容量に応じて適宜に決定されることができる。
図3に示されるように、シート状物1は複数のシート2で一端を開口部3とする容器状に形成されても良い。図3において、4で示すのはシート2で形成されたシャベル板である。容器状に形成されたシート状物は硬質であることが望ましい。また、シート状物は、金属製の容器の内表面に内貼りされることにより金属製容器の内部容器に形成されていても良い。
シート状物は、水が通り抜ける通水性を有することが好ましい。通水性を有するシート状物は、織布、編物、又は不織布であっても良い。また、シート状物を形成する素材が耐熱性及び耐放射線性を有する合成樹脂であるときには、このシート状物は、耐熱性以下の溶融温度で成形加工されてなるシートであっても良い。
通水性は前記した織布における経糸と横糸との空隙、編物における空隙、不織布における空隙により実現することができ、また、図3又は4に示されるように加工により形成された開口部であっても良い。

このシート状物は、耐熱性として低くても200℃で溶融する特性を備える。このシート状物が耐熱性を備えているので、水中に存在する核分裂性物質を含むデブリをこのシート状物で包含してデブリを回収する作業中に、このシート状物が核分裂性物質が放出する崩壊熱で溶融し、又は劣化する程度が極めて低くなる。
耐熱性を有するシート状物は、その溶融温度が200℃以上であることが好ましい。
核分裂性物質を本発明の中性子吸収部材で包み込む場合に、デブリには、核分裂性物質、核分裂親物質とともに、それらが中性子を吸収することによって生じたアクチニドが含まれる。さらに、核分性物質の核分裂によって生じた核分裂生成物が含まれる。これらの中には、放射性崩壊を起こすものがあり、放射性崩壊の際に生じた放射線のエネルギがデブリ中に熱エネルギに変わるため、デブリが高温になっている場合がある。またデブリから放出される放射線が中性子吸収部材にあたることにより、中性子吸収部材の温度が上昇する場合がある。このような場合であっても中性子吸収部材の機能を損なわないために、耐熱性が要求される。
このシート状物は耐放射線性を有する。このシート状物は高放射線環境下にあっても実質的にその機械的特性が劣化しない程度に耐放射線性を有していればよい。例えば耐放射線性のあるシート状物は、少なくとも実質的に10[Gy/hr]の放射線量が放出されている高放射線環境下においた場合に、少なくとも実質的に20時間はその機械的特性が、デブリを包含した状態で移送することができない程度に劣化しないことが望ましい。
また、この発明において耐放射線性は、シート状物を形成する素材が高分子化合物である場合には、空気中で高線量率電子線(5kGy/s)を照射したときの引張伸びが初期値の50%に低下する線量が少なくとも20MGyであるときに、その高分子化合物は耐放射線性を有するものとすることができる。このような高分子化合物で形成されたシート状物で核分裂性物質を含有する水中のデブリを包み込み、原子炉圧力容器もしくは格納容器からデブリを取り出す作業時間を含む長くとも20時間の間にこのシート状物の引張伸びが作業困難なほどに低下しないからである。このような耐放射線性を有する高分子化合物として、例えば非結晶性PEEK、結晶性PEEK、ポリアミド、ポリイミド等のエンジニアリングプラスチックを挙げることができる。
また、このシート状物は、炭素繊維単体で形成することもでき、また、炭素繊維とエポキシ樹脂等との複合材料で形成することもできる。一般に有機化合物が放射線場で使用されると高分子鎖の間の結合(架橋)と分子鎖の切断、および二重結合等の増大により材料としての力学特性や電気特性を低下させることが多い。炭素繊維は、炭素間の共有結合のみで構成されており、分子鎖の切断等が起こりくいことから、前記したエンジニアリングプラスチックよりも耐放射線性に優れている。シート状物を炭素繊維で形成する場合には、炭素繊維の織物、編物、不織布の形態にすることができる。また、このシート状物は、炭素繊維とエポキシ樹脂、PEEK、ポリアミド、ポリイミド等のエンジニアリングプラスチックとの複合材で形成することもできる。なお、非特許文献4として、「日本原子力研究所 JAERI-Data/Code 2003-015 高分子系材料の耐放射線特性とデータ集(2003年7月)」を示す。
中性子吸収材は、中性子を吸収する物質であればよく、例えば硼砂、ポリホウ酸ナトリウム、ホウ酸、硝酸ガドリニウム等を挙げることができ、また水と反応しないことを条件にしてロジウム、カドミウム、インジウム、サマリウム、ユーロピウム、ジスプロシウム、エルビウム、ツリウム、ハフニウム、水銀等の元素単体、又はこれら元素の化合物等を挙げることができる。これらの中でも好ましいのは、ガドリニウム酸化物である。
この発明において使用される中性子吸収材の形態としては、粒子状、薄片状、短冊状、板状、針状等の様々の形態を取り得る。
中性子吸収材の形態はシート状物の形態に応じて適宜に決定することができる。例えば、シート状物が複数のシートを積層してなる積層物であるときには、シートとシートとの間にほぼ均一に分散された粒子の形態が好適である。粒子は取扱いが容易であり、シートとシートとの間に中性子吸収材の粒子を分散することも容易にできるからである。図4に示すように、炭素繊維で布状に形成されたシートである炭素繊維シート5Aとこの炭素繊維シート5Aと同様の炭素繊維シート5Bとの間に、球状に形成された中性子吸収材6を分散させ、次いで二枚の炭素繊維シート5A、5Bを炭素繊維糸7で縫製することにより平面形状に形成された中性子吸収部材8とすることができる。なお、図4では、炭素繊維糸で縦方向及び横方向に縫製しているが、縫製する方向は任意で良い。中性子吸収材の種類によってその中性子吸収材を薄片状に形成することができるのであれば、薄片状にした中性子吸収材をシートとシートとの間に介在させることもできる。
この発明に係る中性子吸収部材は、シート状物に中性子吸収材を固定している。中性子吸収部材は、中性子吸収材がシート状物から脱落し、分離し、回収作業中に移動して偏在することがないように、シート状物に一体化するように固定される。
固定の態様としては、中性子吸収材の形態に応じて種々の態様を挙げることができる。中性子吸収材が粒子状であるときには、シートとシートとを積層してなる積層体であるシート状物に形成された収容部に、中性子吸収材を収容することにより、中性子吸収材をシート状物に固定することができる。
図4に示されるように、収容部の一例として、積層物を形成する、重ねられたシート例えば炭素繊維シート5Aと他のシート例えば炭素繊維シート5Bとの間に粒子状の中性子吸収材6を分散させ、次いで重ねられたシートを縫製糸例えば炭素繊維糸7で縫製することにより炭素繊維シート5Aと炭素繊維シート5Bとを一体化することにより、炭素繊維シート5Aと炭素繊維シート5Bとで挟まれ、縫製糸例えば炭素繊維糸7の縫い目とで形成された空間を収容部9とすることができる。
このようなシートの積層物におけるシート間に中性子吸収材が挟まれ、縫製糸で複数のシートが一体化されることにより形成される収容部内に収容される粒子状の中性子吸収材の粒径は、例えば5mm以下、特に0.1〜3mmであるのが好ましい。また、シート間に形成される収容部に収容される中性子吸収材の量としては、例えば0.7〜2.7g質量/cm、好ましくは0.7〜0.9g質量/cmを挙げることができる。デブリとその周辺に存在する核分裂性物質と中性子との相互作用を断ち切るのに十分な量が含有されていることが好ましい。
中性子吸収材が細長い箔状に形成されることができるのであれば、その箔状の中性子吸収材を一枚のシートであるシート状物の表面に張り付けることもできる。中性子吸収材が細長い糸状に形成されることができるのであれば、シート状物にその糸状の中性子吸収材を縫い付けることにより中性子吸収材をシート状物に固定することができる。
この発明に係る中性子吸収部材を用いて次のようにして核分裂性物質を含有するデブリを回収することができる。
原子炉の原子炉圧力容器もしくは格納容器の底部に核分裂性物質を含有するデブリが存在し、そのデブリは原子炉圧力容器もしくは格納容器内に貯留された水中に沈んでいる場合、遠隔操作のできるロボットハンドを使用してこの発明に係る例えば平面形状物の形態となっているシート状物を有する中性子吸収部材をデブリに被せる。
遠隔操作のできる多指ロボットハンドを使用して中性子吸収部材を原子炉圧力容器もしくは格納容器に貯留された水中に沈め、デブリの上に平面形状物となっている中性子吸収部材を配置する。多指ロボットハンドを操作することによりデブリを中性子吸収部材で覆い、次いでデブリを中性子吸収部材で包み込むように中性子吸収部材を操作し、デブリを包み込んだ状態にして,所定の場所に移動させ、その所定の場所に核分裂性物質を中性子吸収材から分離する。
このようにして中性子吸収部材を使用して核分裂性物質を原子炉内部から回収することができ、しかも中性子吸収部材を有するので中性子吸収部材に包含されるデブリ中の核分裂性物質は再臨界を引き起こすことがなく、安全に核分裂性物質を原子炉内が回収することができる。
この中性子吸収部材が袋状物であるときには、例えば二基の多指ロボットハンドを利用して、一基の多指ロボットハンドで中性子吸収部材を把持してこの中性子吸収部材を原子炉圧力容器もしくは格納容器内のデブリ近傍に中性子吸収部材を配置する。他方の多指ロボットハンドは例えばスコップ等を把持してデブリ近傍に配置する。多指ロボットハンドが把持するスコップ等によりデブリを砕き、砕かれたデブリを他方の多指ロボットハンドが把持する袋状の中性子吸収部材に収容する。袋状の中性子吸収部材に収容されたデブリは、中性子吸収部材ごと原子炉圧力容器もしくは格納容器から回収される。この場合においても、中性子吸収部材に中性子吸収材が含まれているので、デブリを収容する袋状の中性子吸収部材を移動させてもデブリ中の核分裂性物質は再臨界を引き起こすことがない。
この中性子吸収部材が容器状物であるときには、例えば金属製のバケットの内貼りとして容器状物である中性子吸収部材を用いる。金属製のバケットの内側面に中性子吸収部材が内部容器として装着された状態にしておくと、金属製のバケットで原子炉の圧力容器もしくは格納容器の底部に存在するデブリを掻き取ることができ、バケットにデブリを収容したまま原子炉の圧力容器もしくは格納容器の底部から圧力容器もしくは格納容器外へとデブリを移動させて回収することができる。中性子吸収部材が金属製のバケットの内側に設けられているから核分裂性物質の再臨界を生じることがない。
中性子吸収材として、以下のようにして粒状のガドリニアを製造した。増粘剤(商品名ポバール、クラレ(株)製)35〜55gを添加した水溶液150〜300mLにガドリニア粉末を70〜130gを溶解して滴下原液を調製した。この滴下原液をアセトン中に滴下して粗ガドリニア粒子を生成した。生成した粗ガドリニア粒子を集め、洗浄し、乾燥し、次いで1150〜1750℃で焼結することによりガドリニア粒子を得た。得られたガドリニア粒子の平均粒径は0.6〜1.5mmであった。得られたガドリニア粒子を図5に示した。
一方、炭素繊維の織布から縦15cm、横15cm、厚み0.5mmの布を2枚裁断し、得られた1枚の炭素繊維製布の表面に、単位面積当たり0.8gとなるように前記ガドリニア粒子を配置した。ガドリニア粒子が頒布されている炭素繊維製布の上に、前記ガドリニア粒子が覆われるように2枚目の炭素繊維製布を重ねた。次いで、2枚の炭素繊維製布を、炭素繊維糸で縫製した。縫製は、炭素繊維糸の縦方向の縫製線と隣接する縦方向の縫製線との間隔が1〜5cmであり、炭素繊維糸の横方向の縫製線と隣接する横方向の縫製線との間隔が1〜5cmであるように、行われた。二枚の炭素繊維製布の間であって縦の縫製線と横の縫製線とで形成される空間が、ガドリニア粒子を収容する収容部である。
図6に示されるように、かくして得られた炭素繊維布製のシート状物は、柔軟であり、固形物例えばデブリと見立てた複数のコンクリート塊(縦最長2cm、横最長2cm、奥行き最長2cmの塊)を包み込むことができた。
1 シート状物
2 シート
3 開口部
4 シャベル板
5A 炭素繊維シート
5B 炭素繊維シート
6 中性子吸収材
7 炭素繊維糸
8 中性子吸収部材
9 収容部

Claims (10)

  1. 耐熱性及び耐放射線性のシート状物と、このシート状物に固定された中性子吸収材とを備え、前記シート状物が、一端を開口部とする容器状であって、前記開口部にはシャベル板が形成されていることを特徴とする中性子吸収部材。
  2. 前記シート状物は、溶融温度が低くても200℃であり、少なくとも10[Gy/hr]の放射線量が放出されている高放射線環境下においても、少なくとも20時間は、機械的特性が変化せず、核分裂性物質包含物を含有するデブリを移送可能である前記請求項に記載の中性子吸収部材。
  3. 前記シート状物が炭素繊維またはガラス繊維で形成されて成る前記請求項1又は2に記載の中性子吸収部材。
  4. 前記シート状物が前記中性子吸収材を収容する収容部を有してなる前記請求項1〜に記載の中性子吸収部材。
  5. 前記シート状物は、積層された複数のシートと、積層された複数のシートが一体化されることにより重なっているシートに挟まれた空隙を小領域に区分することにより形成された収容部とを有して成る前記請求項1〜のいずれか一項に記載の中性子吸収部材。
  6. 前記シート状物は、積層された複数のシートと、積層された複数のシートを一体化する縫製糸と、重なるシートと縫製糸の縫い目とで形成された収容部とを有して成る前記請求項1〜のいずれか一項に記載の中性子吸収部材。
  7. 前記シート状物は、水が通り抜ける隙間を有してなる前記請求項1〜のいずれか一項に記載の中性子吸収部材。
  8. 前記中性子吸収材が粒子状である前記請求項1〜のいずれか一項に記載の中性子吸収部材。
  9. 前記請求項1〜のいずれか一項に記載の中性子吸収部材に核分裂性物質包含物を包含して核分裂性物質包含物を回収することを特徴とする核分裂性物質回収方法。
  10. 前記請求項1〜のいずれか一項に記載の中性子吸収部材により臨界状態の発生を防止する臨界状態発生防止方法。
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