JP6106846B2 - 薬剤混合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、医療などの分野において、シリンジを用いて薬剤を混合する薬剤混合に関する。
病院などでは、薬剤を入院患者などに施用するために、数種類の薬剤を異なった薬剤容器から取り出して混合する場合が多い。病院などで施用される薬剤の中には、抗がん剤など安全性に十分配慮して取り扱うべき薬剤もある。そのため、安全に取り扱えて、作業負担が少なくてなる薬剤混合装置の開発が望まれている。
ところで、輸液バッグやバイアル瓶などの薬剤容器からシリンジを用いて薬剤を混合する場合に、薬剤の混合が終わって薬剤容器からシリンジの針を抜き取る時に、薬剤容器のゴム栓やシリンジの針先から液状の薬剤が漏れる現象(以下、「スピル」とする)が生じることがある。スピルは、揮発性かつ人体に対して副作用の強い薬剤(抗がん剤など)で問題となる。そこで、薬剤の混合作業を薬剤混合装置の内部のみで行い、装置内部で薬剤が漏れた場合でも、装置外部の人が抗がん剤等に曝露することを防止する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図12は、従来の薬剤混合装置の例として、特許文献1の薬剤混合装置1の概略平面図を示すものである。図12に示す薬剤混合装置1は、周囲を箱型保持枠5などで囲まれた収容室4を有する。収容室4は、マガジン2と、薬剤の混合のための調剤ステーション3とを収容している。マガジン2内には、中心軸であるシャフト8の周囲に、コンテナ7が配置されている。コンテナ7には、薬剤を収容する握り搬送ユニット6が複数含まれ、コンテナ7を回転させることで所望の握り搬送ユニット6を選択して取得できる。薬剤を混合する時には、マガジン2と調剤ステーション3との間に配置された握り搬送手段9が、薬剤が収容された握り搬送ユニット6をコンテナ7から選択して取得し、調剤ステーション3に搬送する。
マガジン2が配置された位置と箱型保持枠5との間にはアクセスアパーチャ10が設けられており、このアクセスアパーチャ10と箱型保持枠5との間には無菌空気流が鉛直方向に流れている。そして、この無菌空気流とアクセスアパーチャ10により、薬剤混合装置1内部の空気が、外部環境に流出することを防止している。これにより、薬剤の混合の時に、スピルなどの薬剤が漏れる現象が起こった場合でも、薬剤混合装置1の外部の人が、スピルなどが原因で抗がん剤等に曝露することを防止できる。
特表2009−544391号公報
しかしながら、従来の薬剤混合装置1では、薬剤混合装置1内部の空気が外部へ曝露することは防止できるが、薬剤が薬剤混合装置1の内部へ漏れる現象であるスピルなどは防止できない。そのため、スピルが発生した場合には、薬剤混合装置1内に配置された他の薬剤への影響を避けるために、速やかに薬剤を拭き取り、かつ、中和等により無毒化する処理が必要である。だが、これらの処理をする人は、処理中に抗がん剤等の薬剤に曝露する可能性がある。
本発明は、この課題を解決するものであり、薬剤を混合する時などにスピルなどの薬剤が漏れる現象を防止できる薬剤混合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の薬剤混合方法は、薬剤容器から薬剤をシリンジに吸引する薬剤吸引部と、前記薬剤を吸引した前記シリンジを搬送する搬送部と、搬送された前記シリンジから保持された薬剤容器に前記薬剤を吐出する薬剤吐出部と、を少なくとも備えた薬剤混合装置内で行われる薬剤混合方法であって、前記薬剤吸引部が駆動し、倒立姿勢の前記シリンジを用いて前記薬剤を前記シリンジに吸引した後、前記薬剤吸引部が駆動し、空気を吸引することで前記シリンジと針との接合部近傍に球状気泡を形成し、前記搬送部が倒立姿勢以外の状態で前記シリンジを搬送し、前記シリンジを正立姿勢に変化させた状態で前記薬剤吐出部が駆動することで前記薬剤を混合することを特徴とする。
本発明によれば、スピルなどの薬剤が装置内部に漏れる現象を防止可能な薬剤混合方法を実現することができる。
(a)本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置の平面図、(b)本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置の正面図 本実施の形態1の薬剤混合装置の要部の斜視図 本実施の形態1の薬剤混合装置におけるシリンジの姿勢を示す図であって、(a)倒立姿勢を示す図、(b)水平姿勢を示す図、(c)正立姿勢を示す図 (a)、(b)シリンジの姿勢により液滴が発生した状態を示す模式図 (a)本実施の形態1においてシリンジ内に球状気泡を形成した状態を示す模式図、(b)図5(a)の領域Aの拡大図 (a)本実施の形態1において倒立状態で気体を吸引した時のシリンジの側面図、(b)本実施の形態1において正立状態で気体を吸引した時のシリンジの側面図、(c)図6(a)の領域Bの拡大図、(d)図6(b)の領域Cの拡大図 (a)、(b)過剰な量の気体を吸引した時のシリンジの接合部近傍の断面図 本実施の形態1における気体の許容最大吸引量を説明するための図 本実施の形態1にかかる薬剤混合方法のフローチャート 本実施の形態1にかかる薬剤混合装置の薬剤吸引部の要部を示す正面図 本実施の形態1にかかる薬剤混合装置の薬剤吐出部の要部を示す正面図 従来の薬剤混合装置の概略平面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合もある。また、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置20の平面図であり、図1(b)は、本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置20の正面図である。
図1(a)、(b)に示すように、本実施の形態1の薬剤混合装置20は、枠体24内に、薬剤吸引部21と、搬送部22と、薬剤吐出部23と、計量計25と、鑑査部26、混合された薬剤を揺動により更に混合するシェイカー27、トラッシュボックス28、貯蔵エリア30、操作パネル31を備えている。薬剤吸引部21は、薬剤容器17から薬剤(図示せず)をシリンジ11に吸引する。搬送部22は、ロボットアーム等により構成され、薬剤吸引部21から薬剤吐出部23へ、薬剤を吸引したシリンジ11を搬送する。薬剤吐出部23は、搬送されたシリンジ11から保持された薬剤容器17に薬剤を吐出する。計量計25は、薬剤の吸引量等を重量で監査する。鑑査部26は、薬剤の種類を監査する。トラッシュボックス28は、薬剤を吸引し終わった薬剤容器17などが廃棄される。貯蔵エリア30は、薬剤の混合に用いられる薬剤が入った薬剤容器17や、シリンジ11および輸液バッグ29などが保管される。操作パネル31は、装置の操作、情報の入力、現在の動作状況の表示等を行う。そして、操作パネル31又は医療サーバ(図示せず)を通じて入力された混合情報に基づいて、薬剤混合を行う。ここで、混合情報とは、薬剤混合に使用する薬剤16の混合量、および使用するシリンジ11や針11aの情報である。
薬剤吸引部21は、シリンジ11を搬送するための搬送口13aを有する混合モジュール13の一部であり、薬剤吐出部23は、シリンジ11を搬送するための搬送口15aを有する溶解モジュール15の一部である。
図1(a)、(b)に示す本実施の形態1の薬剤混合装置20は、薬剤吸引部21および搬送部22および薬剤吐出部23が、枠体24で囲まれ外部から閉鎖された空間の内部に配置された構成である。この構成により、薬剤混合装置20の内部の空気は、装置の外部に漏出しない。また、薬剤吸引部21と薬剤吐出部23とは、それぞれ閉じた空間に配置され、薬剤混合装置20の中でも分離して配置されている。薬剤混合装置20は、例えば病院の医療サーバなどと接続し、処方の情報等を読み込んで混合動作を行うことも可能である。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置の要部の斜視図である。図2は、図1に示す薬剤混合装置20において、混合モジュール13から溶解モジュール15に向けて、シリンジ11を搬送部22で搬送している状態を示す図である。ロボットアームなどの搬送部22は、計量計14の計量台14aの上に、針11aの付いたシリンジ11を配置して搬送する。
本実施の形態1の薬剤混合装置20の薬剤混合方法を説明する。本実施の形態1で薬剤を混合する場合、密閉された混合モジュール13内で薬剤容器17からシリンジ11へ薬剤を吸引した後に、混合モジュール13の搬送口13aから取り出したシリンジ11を計量計14の計量台14aに配置した状態で搬送部22により溶解モジュール15内に搬送し、密閉された溶解モジュール15内で別の薬剤との混合を行う。
ここで、本実施の形態1の薬剤混合装置20におけるシリンジ11の姿勢は、混合モジュール13の内部では、針11aを上に向けた姿勢(以下、「倒立姿勢」とする。)であり、搬送部22による搬送途中では、針11aの先を水平方向に向けた姿勢(以下、「水平姿勢」とする。)であり、溶解モジュール15内では、針11aを下に向けた姿勢(以下、「正立姿勢」とする。)である。シリンジ11の各状態での姿勢を図3(a)〜(c)に示す。図3(a)はシリンジ11の倒立姿勢を示す図であり、図3(b)はシリンジ11の水平姿勢を示す図であり、図3(c)はシリンジ11の正立姿勢を示す図である。
図4は、シリンジ11の針11aの先端から液滴11bが漏出する現象を示す図である。図4(a)は、シリンジ11を倒立姿勢から水平姿勢に変化させた場合に、姿勢の変化による遠心力により液滴11bが発生した状態を示す図であり、図4(b)は、シリンジ11を正立姿勢で維持した場合に、重力により液滴11bが発生した状態を示す図である。このように、シリンジ11の針11aの先端から液滴11bが漏出する現象が、スピルである。スピルが発生すると、例え、外壁などに囲まれて密閉された薬剤混合装置の中で薬剤の混合作業が行われていたとしても、薬剤混合装置内の他の薬剤にスピルが影響を及ぼす可能性がある。また、この影響を抑えるために、スピルで生じた薬剤を速やかに拭き取る処理または中和等による無毒化処理が考えられるが、このような処理は自動では難しく、通常は作業者により処理されることになる。そのため、薬剤が例えば抗がん剤等である場合、作業者が抗がん剤等の薬剤に曝露する可能性がある。
そこで、本発明では、このようなスピルを防止するために、倒立姿勢から水平姿勢に姿勢変化させる前に、薬剤を吸引するシリンジ11と針11aとの接合部11cの近傍に、図5(b)に示す球状気泡12を形成させている。このタイミングで接合部11cの近傍に球状気泡12を形成することで、この球状気泡12によりシリンジ11に蓋がされたような状態となり、スピルを防止することができる。図5は、本発明の実施の形態1において、シリンジ11に気体を吸引してシリンジ11内に球状気泡12を形成した状態を示す模式図であり、図5(b)は、図5(a)の領域Aの拡大図である。
さらに、本実施の形態1では、接合部11c近傍に形成される球状気泡12の体積を、シリンジ11及び針11aのサイズや薬剤種類に基づいて所定体積とすることによって、高い混合精度とスピルの抑制を両立させている。
シリンジ11の内部に形成する球状気泡12の所定体積について説明する。
図6(a)は、所定体積の気体12bを吸引した時の倒立姿勢におけるシリンジ11の側面図であり、図6(b)は、所定体積の気体12bを吸引した時の正立姿勢におけるシリンジ11の側面図であり、図6(c)は図6(a)の領域Bの拡大図であり、図6(d)は図6(b)の領域Cの拡大図である。また、図7(a)、(b)は、所定体積を超える過剰な量の気体12bを吸引した時の、倒立姿勢及び正立姿勢におけるシリンジ11の接合部11cからガスケット11dまでの範囲およびその近傍の断面図である。
図6(a)に示すように、例えば倒立姿勢のシリンジ11が薬剤を吸引した後に、一定の量の空気の一例である気体12bを吸引した場合を考える。この場合、前述のように、シリンジ11が倒立姿勢から水平姿勢に変化する前に空気を吸引すると、図6(c)に示すように、シリンジ11の内部の薬剤16の上部の接合部11cの近傍に、吸引された気体12bが位置する。発明者らは、種々の実験を行うことにより、吸引する空気の一例である気体12bの体積が所定体積(許容最大吸引量)であると、図6(a)に示すように球状気泡12が形成されることを見出した。発明者らの実験により、このように所定体積の球状気泡12が形成されると、シリンジ11の姿勢を図6(a)に示す倒立姿勢から図6(b)に示す正立姿勢に変化させても、図6(d)に示すように、球状気泡12がシリンジ11の接合部11cの近傍に留まることが分かった。
ここで、図7(a)に示すように、シリンジ11に吸引する気体12bの体積が所定体積を超えていると、倒立姿勢のシリンジ11を図7(b)に示す正立姿勢に姿勢変化させた場合に、気体12bの浮力が球状気泡12とシリンジ11間に生じる表面張力に勝り、気体12bの一部がガスケット11dの近傍に浮上することになる。この状態で、例えばシリンジ11の内部の薬剤16を他の薬剤容器に吐出しようとすると、ガスケット11d近傍にある気体12bが圧縮されるため、プランジャ11gの移動量とシリンジ11からの薬剤の吐出量の関係が複雑に変化し、シリンジ11から一定の量の薬剤を正確に吐出できないことがある。
そのため、本実施の形態1では、球状気泡12の体積を、シリンジ11及び針11aのサイズや薬剤種類により算出される特定の範囲内とすることによって、高い混合精度とスピルの抑制を両立した薬剤の混合を実現している。すなわち、本実施の形態1では、シリンジ11に吸引する気体12bの許容最大吸引量(所定体積)をシリンジ11及び針11aのサイズや薬剤種類により算出し、この許容最大吸引量を超えないように気体12bを吸引して薬剤の混合を行っている。
図8は、気体の許容最大吸引量を説明するための図である。ここで、気体の許容最大吸引量とは、薬剤16をシリンジ11に吸引した後にシリンジ11に気体12bを吸引した場合に、シリンジ11を図8に示す正立姿勢にしても気体12bがシリンジ11のテーパ部11hに付着したまま球状気泡12を形成することが可能な最大吸引量をいう。
球状気泡12の直径をdとし、シリンジ11が置かれた雰囲気温度での薬剤16の表面張力をσとし、同雰囲気温度での薬剤16の液体比重をρとし、重力加速度をgとすると、気体12bを許容最大吸引量まで吸引した時の球状気泡12の直径dmaxは、図8に示すように、浮力と表面張力の関係から下記(式1)で表される。
Figure 0006106846
気体の許容最大吸引量Vmaxは、(式1)の直径dmax、テーパ先端径D、テーパ部11hの針11aの長さ方向に対する角度および針11aの内部の容積から求められる。この許容最大吸引量を事前に実験により求めておくことで、シリンジ11が正立姿勢でも浮上しない球状気泡12を形成することが可能であり、スピルの発生しない高精度な薬剤混合を実現することができる。
なお、シリンジ11の個体差により微妙に形状にばらつきのあるテーパ先端径Dやテーパ部の角度について、個々のシリンジ11について測定し、メモリ(図示せず)などに記憶させておくことで、さらに高精度に混合する薬剤混合の処理を実現することができる。
さらに、球状気泡12の所定体積の下限は、針11aの内部の容積やシリンジ11のテーパ形状に基づいて設定される。例えば、針径が16Gであり、針長が0.5インチである針11aと、容積20mlのシリンジ11を用いた場合の、球状気泡12の内部の気体12bの体積の下限は、005mlである。
次に、本実施の形態1における薬剤混合方法について説明する。図9は、本実施の形態1における薬剤混合方法のフローチャートであり、図10は、本実施の形態1にかかる薬剤混合装置20の薬剤吸引部21の要部を示す正面図であり、図11は、本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置20の薬剤吐出部23の要部を示す正面図である。
図9に示すように、まず、本実施の形態1の薬剤混合装置20の搬送部22が、操作パネル31または医療サーバを通じて入力された混合情報に基づいて薬剤容器17およびシリンジ11および輸液バッグ29を貯蔵エリア30より取り出し、監査機26にて監査を行った後に、薬剤吸引部21(混合モジュール13)へと搬入する。そして、薬剤吸引部21(混合モジュール13)において、移動機構35を鉛直下方に移動させることで、薬剤容器17から薬剤16をシリンジ11に吸引する(ステップS01)。このとき、薬剤混合装置20の薬剤吸引部21は、図10に示すように、シリンジ11を倒立姿勢でシリンジ保持部32によりシリンジベース33に固定すると共に薬剤容器17を倒立姿勢で容器保持部34により支持することで、薬剤容器17内の薬剤16を下部のゴム栓17aの近傍に集めることが可能であり、この状態でシリンジ駆動部36によりプランジャ11gを駆動して薬剤16を吸引しやすくしている。
次に、シリンジ11の針11aを薬剤容器17から引き出した状態で、シリンジ11に気体を許容最大吸引量Vmax以下の所定の量だけ吸引することにより、シリンジ11の針11aとの接合部11cの近傍に所定体積以下の球状気泡12を形成する(ステップS02)。このようにして球状気泡12を形成することにより、その後に薬剤16を調製または混合する時にシリンジ11の姿勢を変化させても、スピルなどの現象を防止できる。
次に、搬送部22により薬剤吸引部21(混合モジュール13)からシリンジ11を取り出すために、シリンジ11の姿勢を変化させる。具体的には、シリンジ11を倒立姿勢から水平姿勢に変化させる(ステップS03)。
次に、搬送部22によって、吸引を終えたシリンジ11を、水平姿勢を維持したまま薬剤吐出部23に搬送する(ステップS04)。なお、搬送部22の加速度や旋回速度は、ステップS02において吸引した気体の量に応じて設定することで、搬送時の遠心力や慣性力によるスピルの発生を更に抑制することができる。
次に、搬送部22により薬剤吐出部23(溶解モジュール15)にシリンジ11を搬入するために、シリンジ11の姿勢を変化させる。具体的には、シリンジ11を水平姿勢から正立姿勢に変化させる(ステップS05)。
次に、薬剤吐出部23(溶解モジュール15)にてシリンジ11内に吸引した薬剤を薬剤容器17内に吐出して、混合する。このとき、薬剤混合装置20の薬剤吐出部23では、図11に示すように、シリンジ11を正立姿勢でシリンジベース33に固定すると共に薬剤容器17を正立姿勢で容器保持部34により支持することで、シリンジ11内の薬剤16を下部の接合部11cの近傍に集めることが可能であり、この状態でシリンジ駆動部36によりプランジャ11gを駆動して薬剤16を吐出しやすくしている。なお、薬剤容器17内部の薬剤16をより確実に溶解させるため、シェイカー27を利用してもよい。その後、混合された薬剤を有する薬剤容器17が監査機26での監査を経て払い出される。
このように、本実施の形態1の薬剤混合装置20では、シリンジ11の接合部11cの近傍に球状気泡12を形成しているので、薬剤を調製または混合する時にスピルなどの現象を防止できる。
なお、本実施の形態1は、粉末の薬剤を混合する場合でも、液体の薬剤を混合する場合でも有効である。
本発明によれば、薬剤を混合する時にスピルなどの薬剤が漏れる現象を直接的に防止でき、例えば病院で有用である。
11 シリンジ
11a 針
11b 液滴
11c 接合部
11d ガスケット
11g プランジャ
11h テーパ部
12 球状気泡
12b 気体
13 混合モジュール
13a、15a 搬送口
14 計量計
14a 計量台
15 溶解モジュール
16 薬剤
17 薬剤容器
17a ゴム栓
20 薬剤混合装置
21 薬剤吸引部
22 搬送部
23 薬剤吐出部
24 枠体
25 計量計
26 鑑査部
27 シェイカー
28 トラッシュボックス
29 輸液バッグ
30 貯蔵エリア
31 操作パネル
32 シリンジ保持部
33 シリンジベース
34 容器保持部
35 移動機構
36 シリンジ駆動部

Claims (7)

  1. 薬剤容器から薬剤をシリンジに吸引する薬剤吸引部と、前記薬剤を吸引した前記シリンジを搬送する搬送部と、搬送された前記シリンジから保持された薬剤容器に前記薬剤を吐出する薬剤吐出部と、を少なくとも備えた薬剤混合装置内で行われる薬剤混合方法であって、
    前記薬剤吸引部が駆動し、倒立姿勢の前記シリンジを用いて前記薬剤を前記シリンジに吸引した後、前記薬剤吸引部が駆動し、空気を吸引することで前記シリンジと針との接合部近傍に球状気泡を形成し、
    前記搬送部が倒立姿勢以外の状態で前記シリンジを搬送し、
    前記シリンジを正立姿勢に変化させた状態で前記薬剤吐出部が駆動することで前記薬剤を混合する、
    薬剤混合方法。
  2. 前記駆動部が前記シリンジを倒立姿勢から水平姿勢に変化させた状態で前記シリンジを搬送し、
    前記シリンジを水平姿勢から正立姿勢に変化させた状態で前記薬剤吐出部が駆動することで前記薬剤を混合する、
    請求項1に記載の薬剤混合方法。
  3. 前記球状気泡の体積は、前記薬剤および前記シリンジおよび前記針のデータに基づいて決定される、
    請求項1又は2に記載の薬剤混合方法。
  4. 前記球状気泡の体積に基づいて、前記シリンジを搬送する搬送速度が決定される、
    請求項1から3いずれか1項に記載の薬剤混合方法。
  5. 前記球状気泡の体積は、前記薬剤の表面張力及び比重から算出される前記球状気泡の最大直径を超えないように設定される、
    請求項1から4いずれか1項に記載の薬剤混合方法。
  6. 前記球状気泡の直径をdとし、前記薬剤の表面張力をσとし、前記薬剤の液体比重をρとし、重力加速度をgとすると、前記球状気泡の最大直径dmaxが、 dmax=2×√(3σ/ρ×g) で定義される、
    請求項5に記載の薬剤混合方法。
  7. 前記針の針径が16Gであると共に針長が0.5インチであり、前記シリンジの容積が20mlである場合に、前記球状気泡の体積の下限が005mlである、
    請求項1から6いずれか1項に記載の薬剤混合方法。
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