JP6106664B2 - 原油中のメタノール含量を決定するための方法 - Google Patents

原油中のメタノール含量を決定するための方法 Download PDF

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Description

(分野)
本明細書中に開示される主題は、0.5ppmもの低さのレベルまで原油(又はクルードオイル)中のメタノール含量を決定するための試験方法に関する。
(背景)
メタノール(MeOH)が、原油の製造に一般的に使用されている。メタノールは、油田が一時的に閉鎖される場合または生産速度が低下される場合に低温に曝される原油中のガス水和物の形成を防止するために深海生産において使用される。特に、メタノールは、例えば、深海原油生産におけるガス水和物の形成を防止するために原油中に人工的に導入される。
原油中の残留メタノールの存在は、原油を汚染し、これは、原油が処理される際に、その後の精製操作において問題になり得る。メタノールは、水に対して混和性であるため、原油中の水とともに製油所へと運ばれる。主な影響は、製油所の水処理システムに対するものである。製油所が、脱塩装置中で、メタノールを含む原油を処理する場合、メタノールは、水とともに除去され、水処理システムに送られ、ここで、水処理システムの均衡を著しく乱す可能性がある。具体的には、メタノールが存在する場合、通常は他の成分を分解する細菌が代わりにメタノールを好み、他の炭化水素および毒素が未処理のままになる。これにより、製油所にとって環境規制上の問題が生じ、結果として、罰金および許可証の発行(permit issue)につながることがある。システムの均衡の乱れは、水処理システムが使えなくなる大惨事につながることもあり、修復のための多大な労力が必要となる。結果として、製油所は、通常、環境問題のリスクを冒す代わりにメタノールで汚染された原油の通油を停止する(cut run)ことを選択するであろう。
原油中の残留メタノール含量の決定は、メタノールの過負荷のために水処理設備を停止させて、製油所にとって弊害となり得る汚染された原油の処理から製油所を保護するために重要である。上述したように、原油中の高いレベルのメタノールは、製油所の水処理システムを脅かし得る。したがって、メタノール汚染のある原油は、特定の製油所において処理されないことがある。しかしながら、精製操作に影響を与える汚染のレベルは、全ての製油所で同じではない場合もある。ある製油所における設備およびシステムは、別の製油所と比較して、より高いレベルのメタノール汚染を有する原油を処理することが可能である場合がある。製油所によっては、メタノール汚染に対する許容度が非常に低い。
現在、非特許文献1には、15〜900ppmのメタノールの範囲で、多次元ガスクロマトグラフィーを用いて、原油中のメタノール含量を決定するための試験方法が開示されている。非特許文献2では、試料調製が限られるが、複雑なハードウェア要件を有するガスクロマトグラフィーを使用する。ASTMによって規定されるこの方法は、5ppmまでの濃度を測定できるに過ぎない。原油中のメタノールの低いレベルの検出を可能にする試験方法が必要とされている。例えば、5ppmのメタノールまたはそれ以下の、低いレベルのメタノール検出により、製油所の原油の選択の枠を広げることができる。これは、含酸素物(oxygenate)を含有する原油を処理する際または流出水を排出する際に能力の限界を有する製油所に特に有用であり得る。さらに、低濃度のメタノールの検出は、製油所が、原油のメタノール汚染によって生じる、そのシステムに対する影響を定量化するのに役立ち得る。したがって、製油所は、(i)どの原油が処理に適しているか、および(ii)どの原油が、容認または拒絶されるべきかの実用的な指針を作成することができ、これにより、多くの製油所にわたる原油の最も経済的な展開が可能になるであろう。
ASTM D7059−04 ASTM D7079
(要旨)
0.5ppmもの低さのレベルまで原油(又はクルードオイル)中のメタノールを決定するための試験方法が開示される。本方法は、原油の試験試料(又はテストサンプル)からメタノールを水相中に抽出して試験試料抽出物(又はテストサンプル抽出物)を形成する工程を含む。本方法は、同じ原油の基準試料(又はリファレンスサンプル)からメタノールを水相中に抽出して基準試料抽出物(又はリファレンスサンプル抽出物)を形成する工程をさらに含み、前記基準試料には、所定の量のメタノールが加えられている。本方法は、前記試験試料抽出物中のメタノール含量および前記基準試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程をさらに含む。また、本方法は、前記試験試料抽出物中のメタノール含量および前記基準試料抽出物中のメタノール含量に基づいて、前記原油のメタノール含量を決定する工程を含む。
前記原油の試験試料または基準試料のいずれかからメタノールを水相中に抽出する工程は、一定量の特定の試料を水と溶媒との混合物と混合する工程を含む。同じ量および比率の水および溶媒が、前記試験試料および前記基準試料の両方の抽出に関して使用される。メタノールの抽出の際、原油は水から分離され、そしてメタノールは水中に含まれる。原油および水の分離が許容できない場合(unacceptableの場合)、前記試料におけるさらなる分離操作が、前記試料を分析する前に行われ得る。
前記試験試料抽出物および前記基準試料抽出物は、両方とも、分離された水およびメタノールを含む。前記両方の試料抽出物中のメタノール含量の測定は、ガスクロマトグラフで試料抽出物の少なくとも一部を分析(又は解析)する工程を含む。前記試料抽出物の分析(又は解析)によって、前記抽出物が干渉(又は重複もしくはインターフェアレンス)することを含むことが示される場合、前記試料抽出物におけるさらなる清浄化(又はクリーンアップ(clean-up))操作が行われ得る。次に、清浄化された試料抽出物は、ガスクロマトグラフで再び分析(又は解析)され得る。
開示される主題の様々な特徴および利点が、本明細書において記載され、添付の図ならびに特許請求の範囲を含め、以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになるであろう。
本明細書に開示される試験方法に係る、良好なまたは許容可能な原油/水分離の図である。 本明細書に開示される試験方法に係る、良好でないまたは許容できない原油/水分離の図である。 積分されたメタノール「ピーク」応答を示す、1ppmのメタノールが添加された(spiked)試料のGC分析の例である。 ブランク水または添加されていない試料のGC分析の例である。 干渉する成分を除去するための試料の清浄化プロセスの図である。 水中で準備される一連のメタノール検量標準(calibration standard)によるGCハードウェアの直線性の確認の図である。 1ppmのメタノールレベルにおける、本明細書に開示される主題に係る標準添加法による計算の例である。
(詳細な説明)
以下、本明細書中に開示される主題に係る試験方法が、より詳細に説明される。本方法は、(i)原油から水中へのメタノールの抽出、(ii)抽出物の精製、および(iii)例えば、ガスクロマトグラフィーを用いる抽出物のその後の分析を含む。水中への抽出の使用によって、ごく低いレベル(すなわち、5ppm未満のメタノール、好ましくは1ppm未満)でのメタノール濃度の決定が可能になる。しかしながら、本発明の方法は、原油中の低いレベルのメタノールの決定のみに使用されることは意図されておらず、最大で1000ppmの濃度および1000ppmを超える濃度が、本方法を用いて有効に決定され得る。
本明細書に開示される主題によれば、試験される原油の試料が分析のために取られる。試料は、好ましくは、その組成が全体を通して実質的に同じであるように十分に均質化される。原油は、それが均質化されるように混合または撹拌され得る。十分に均質化された試料を作製するための他の手段が用いられてもよいと考えられる。原油の試験試料が、十分に均質化された試料から取られる。原油の基準試料も、十分に均質化された試料から取られる。
次に、試験試料は、試験試料からメタノールを抽出するように処理される。原油および水の分離を促進するために、水と溶媒との混合物が試験試料に加えられる。この分離の際、原油中に含まれるメタノールは、水中に抽出される。混合物は、等量の水および溶媒を含有し得るが、このような比率に限定されるとみなされない。水対溶媒の比率が、原油が水から分離され得るように油を可溶化するのに十分である場合、他の比率が考えられる。この溶媒は、好ましくは、原油成分を沈殿させない(例えば、アスファルテンを沈殿させない)有機溶媒である。トルエンは、非常に有効な溶媒であることが分かっている。キシレンは、別の有効な溶媒である。しかしながら、ペンタンは、アスファルテンおよび他の有機成分の沈殿を引き起こす可能性が高いため、有効な溶媒でないことがある。また、適切な溶媒の選択は、原油の組成自体に基づいて変化し得る。
水と溶媒との混合物および試験試料は、等量(例えば、1対1の比率)で組み合わせられ得る。本明細書に開示される試験方法は、このような比率に限定されるとみなされず;むしろ、試験試料対混合物のより高い比率および試験試料対混合物のより低い比率の両方を含む他の比率が、このような比率が原油および水の分離を可能にする場合に考えられる。水/溶媒混合物および試験試料の混合は、例えば、図1および2に示されるように、分液漏斗中で行われ得る。次に、組み合わされた混合物は、激しく振とうまたは撹拌されてから、静置される。所定の期間にわたって、原油は、水から分離する。溶媒は、原油中に残る。メタノールは、原油から水中へと移動または分離し、それによって、メタノールは、原油から水中に抽出される。この所定の期間は、原油および水が分離し得るのに十分である。30分間が、この分離を行うのに好適であり得る。
原油と水との間の良好なまたは許容可能な分離の例が、図1に示されている。このような分離を用いると、抽出されたメタノールを含有する水が、さらなる処理のための漏斗から取り出され得る。水中のメタノール含量の決定に影響し得るあらゆる成分を除去するために、さらなる処理の前に水がろ過されるのが好ましい。ろ紙が、このようなろ過を行うのに好適であり得る。原油と水との間の良好でないまたは許容できない分離の例が、図2に示されている。このような分離を用いると、水が、除去され、ろ過され得る前に、追加の処理が必要とされる。水から原油を好適に分離するために十分な時間にわたって試料を遠心分離する必要があり得る。試料は、遠心分離のためにいくつかの遠心管中へと分離され得る。遠心分離の後、水中のメタノール含量の決定に影響し得るあらゆる成分を除去するために、メタノールを含有する水が、除去され、ろ過され得る。
次に、試験試料抽出物が、原油から除去されたメタノールを含有するろ水から取られる。次に、試験試料抽出物のメタノール含量が測定される。試験試料のメタノール含量は、キャピラリーカラムおよび水素炎イオン化検出器(FID)または他の同等の検出器を備えたガスクロマトグラフ(GC)へと試験試料抽出物を注入することによって測定されるのが好ましい。GCは、測定されるメタノールピークの面積を正確に積分することが可能なデータ処理システムを備える。キャピラリーカラムまたは装置、例えばDBWAXは、石油の原油中の他の水溶性成分からメタノールを分離することができる。
後述される試験試料抽出物または基準試料抽出物を試験する前に、GCハードウェアの直線性が、水中で準備される一連のメタノール検量標準を用いて確認される。直線性の確認は、メタノールの低いレベルの決定について図6に示されている。より高い濃度のメタノールについては、適切な直線性の検量が行われる。
GCによってメタノールピークを測定する。場合によっては、試験試料抽出物または基準試料抽出物中の他の成分の存在は、メタノール含量の測定を妨げ得る。干渉(又は重複もしくはインターフェアレンス)が生じる場合、干渉するピークが取り除かれるようにこれらの干渉を取り除くために追加の清浄化操作(又はクリーンアップ操作)を行う必要がある。これは、その試料抽出物をさらに処理することによって行われる。試料抽出物の一部が、干渉する成分(例えば、炭化水素)に対する親和性(又はアフィニティ)を利用して成分をさらに分離する、例えば、Oasis SepPak C18カートリッジまたは同等のデバイスを用いて清浄化される。清浄化抽出カートリッジ、「Oasis」C18 SepPakは、Waters Corp(Milford,MA,USA)から入手可能である。試料抽出物を清浄化するための方法が、図5に示されている。次に、清浄化された試料水抽出物は、GCを用いて分析(又は解析)される。干渉するピークのないメタノールピーク面積が、例えば、図3に、低いメタノール濃度として示される。
原油の基準試料は、試験試料と同じ方法で処理される。処理の前に、基準試料には、所定の量のメタノールが添加される。例えば、基準試料には、1ppmのメタノールが添加され得る。本明細書に開示される主題は、1ppmのメタノールに限定されることが意図されず、1ppm超および1ppm未満の他の体積が、十分に本開示の範囲内であるとみなされる。次に、基準試料は、同じ比率または割合の水と溶媒との同じ混合物を用いて、上記の試験試料と同じ方法で基準試料からメタノールを抽出するように処理される。分離およびその後のろ過の後、次に、基準試料抽出物が、原油から除去されたメタノールを含有するろ過水から取られる。次に、基準試料抽出物のメタノール含量は、試験試料抽出物のメタノール含量と同じ方法で測定される。GC分析が何らかの干渉の存在を示す場合、上記の清浄化プロセスが、基準試料抽出物にも使用され得る。
試験試料抽出物および基準試料抽出物の測定されるメタノール含量から、原油のメタノール含量は、標準添加法を用いて求められ得る。原油のメタノール含量は、1ppmを例とすると、以下の関係式にしたがって求められる。
crude=(A1×Cspike)/(A2−A1)
式中、
crudeは、原油のメタノール含量であり、
spikeは、原油の基準試料に加えられる標準添加メタノール含量(例えば、1ppm)であり、
A1は、試験試料抽出物中のメタノールのGCピーク面積であり、
A2は、基準試料抽出物中のメタノールのGCピーク面積である。
図7は、1ppmのメタノールレベルにおける標準添加法による計算の例を示す。メタノール濃度は、2つの試料間のメタノールピーク面積の差から計算される。試験方法は、0.5〜1.0ppmの範囲内のメタノール含量を監視するのに有効である。これは、許容できないメタノール含量を有する特定の原油を製油所に選択または除外させるのに有効であり得、これは、保守および汚染された原油を処理する結果として必要とされる他の手段の回避に関連して製油所にとってかなりの節約になり得る。このような節約は、メタノール含量によって悪影響を受けるいくつかの製油所では年間で一千万ドル(10,000,000米国ドル)を超え得ると推定される。より高い濃度のメタノールについては、標準添加法の確立した手順が、複数回の添加を用いて使用され得る。
本明細書に開示される試験方法は、(i)下位のppmレベルにおけるごく低い濃度の分析に特に有効な、他の炭化水素からの干渉を防止するための特殊な清浄化工程の使用、および(ii)様々な原油の差異によるマトリクス効果の結果としての良好でない抽出による誤差を最小限に抑える、標準添加法による定量化を含むいくつかの理由のための特に有効である。さらに、本明細書に開示される試験方法は、比較的簡単な抽出およびGCに典型的に使用されるハードウェアを使用する。
開示される主題の様々な実施形態が示され、記載されるが、本発明がそれに限定されず、以下の特許請求の範囲内での実施のために様々に実現され得ることが理解されるべきである。以下の特許請求の範囲によって規定される本発明の精神および範囲から逸脱せずに様々な変更を行い得ることが当業者に明らかであろう。
本明細書の開示内容は、以下の態様を含み得る。
(態様1)
原油中のメタノール含量を決定するための方法であり、
原油の試験試料からメタノールを水相中に抽出して試験試料抽出物を形成する工程と、
前記原油の基準試料からメタノールを水相中に抽出して基準試料抽出物を形成する工程であり、前記基準試料には所定の量のメタノールが加えられている工程と、
前記試験試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程と、
前記基準試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程と、
前記試験試料抽出物中のメタノール含量および前記基準試料抽出物中のメタノール含量に基づいて前記原油のメタノール含量を決定する工程と
を含む方法。
(態様2)
前記原油の試験試料からメタノールを水相中に抽出する工程が、一定量の前記試験試料を水と溶媒との混合物と混合する工程を含む、態様1に記載の方法。
(態様3)
前記原油の試験試料からメタノールを水相中に抽出する工程が、前記原油を前記水から分離する工程をさらに含み、前記メタノールが前記水中に含まれる、態様2に記載の方法。
(態様4)
前記原油の前記水からの分離が許容できない場合、前記試験試料においてさらなる分離操作を行う工程をさらに含む、態様3に記載の方法。
(態様5)
前記試験試料抽出物が、メタノールを含む前記分離された水を含む、態様3に記載の方法。
(態様6)
前記試験試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程が、前記試験試料抽出物の少なくとも一部をガスクロマトグラフで分析する工程を含む、態様1〜5のいずれか1項に記載の方法。
(態様7)
前記試験試料抽出物の分析が干渉を含む場合、前記試験試料抽出物におけるさらなる清浄化操作をさらに含む、態様6に記載の方法。
(態様8)
前記試験試料抽出物の少なくとも一部を前記ガスクロマトグラフで再び分析する工程をさらに含む、態様7に記載の方法。
(態様9)
前記原油の基準試料からメタノールを水相中に抽出する工程が、一定量の前記基準試料を水と溶媒との混合物と混合する工程を含む、態様1〜8のいずれか1項に記載の方法。
(態様10)
前記原油の基準試料からメタノールを水相中に抽出する工程が、前記原油を前記水から分離する工程をさらに含み、前記メタノールが前記水中に含まれる、態様9に記載の方法。
(態様11)
前記原油の前記水からの分離が許容できない場合、前記試験試料においてさらなる分離操作を行う工程をさらに含む、態様10に記載の方法。
(態様12)
前記基準試料抽出物が、メタノールを含む前記分離された水を含む、態様10に記載の方法。
(態様13)
前記基準試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程が、前記基準試料抽出物の少なくとも一部をガスクロマトグラフで分析する工程を含む、態様12に記載の方法。
(態様14)
前記基準試料抽出物の前記分析が干渉を含む場合、前記基準試料抽出物においてさらなる清浄化操作をさらに含む、態様13に記載の方法。
(態様15)
前記基準試料抽出物の少なくとも一部を前記ガスクロマトグラフで再び分析する工程をさらに含む、態様14に記載の方法。
(態様16)
前記基準試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程が、前記基準試料抽出物の少なくとも一部をガスクロマトグラフで分析する工程を含む、態様1〜15のいずれか1項に記載の方法。
(態様17)
前記基準試料抽出物の前記分析が干渉を含む場合、前記基準試料抽出物においてさらなる清浄化操作を行う工程をさらに含む、態様16に記載の方法。
(態様18)
前記試験試料抽出物の少なくとも一部を前記ガスクロマトグラフで再び分析する工程をさらに含む、態様17に記載の方法。
(態様19)
前記原油の前記決定されるメタノール含量が1000ppm未満である、態様1〜18のいずれか1項に記載の方法。
(態様20)
前記原油の前記決定されるメタノール含量が5ppm未満である、態様19に記載の方法。
(態様21)
前記原油の前記決定されるメタノール含量が1ppm未満である、態様20に記載の方法。

Claims (21)

  1. 原油中のメタノール含量を決定するための方法であり、
    メタノールを含む原油の試験試料に水を添加することによって形成される水相中に、前記メタノールを抽出することによって、前記メタノールを含む水相からなる試験試料抽出物を形成する工程と、
    前記試験試料のメタノールを含む原油と同一の原油に所定の量のメタノールを添加することで形成される基準試料に水を添加することによって形成される水相中に、前記メタノールを抽出することによって、前記メタノールを含む水相からなる基準試料抽出物を形成する工程と、
    前記試験試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程と、
    前記基準試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程と、
    前記試験試料抽出物中のメタノール含量および前記基準試料抽出物中のメタノール含量に基づいて前記原油のメタノール含量を決定する工程と
    を含む方法。
  2. 前記原油の試験試料から前記メタノールを前記水相中に抽出することが、一定量の前記試験試料を水と溶媒との混合物と混合する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記原油の試験試料から前記メタノールを前記水相中に抽出することが、前記原油を前記水から分離する工程をさらに含み、前記メタノールが前記水中に含まれる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記原油を前記水から分離する工程が遠心分離を行う工程をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記試験試料抽出物が、メタノールを含む前記分離された水を含む、請求項3に記載の方法。
  6. 前記試験試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程が、前記試験試料抽出物の少なくとも一部をガスクロマトグラフで分析する工程を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記ガスクロマトグラフでの分析において、前記メタノールのピークが他の成分のピークと重複する場合、アフィニティを利用して他の成分を分離する工程をさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記試験試料抽出物の少なくとも一部を前記ガスクロマトグラフで再び分析する工程をさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記原油の基準試料から前記メタノールを前記水相中に抽出することが、一定量の前記基準試料を水と溶媒との混合物と混合する工程を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記原油の基準試料から前記メタノールを前記水相中に抽出することが、前記原油を前記水から分離する工程をさらに含み、前記メタノールが前記水中に含まれる、請求項9に記載の方法。
  11. 前記原油を前記水から分離する工程が遠心分離を行う工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記基準試料抽出物が、メタノールを含む前記分離された水を含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記基準試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程が、前記基準試料抽出物の少なくとも一部をガスクロマトグラフで分析する工程を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記ガスクロマトグラフでの分析において、前記メタノールのピークが他の成分のピークと重複する場合、アフィニティを利用して他の成分を分離する工程をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記基準試料抽出物の少なくとも一部を前記ガスクロマトグラフで再び分析する工程をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記基準試料抽出物中のメタノール含量を測定する工程が、前記基準試料抽出物の少なくとも一部をガスクロマトグラフで分析する工程を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記ガスクロマトグラフでの分析において、前記メタノールのピークが他の成分のピークと重複する場合、アフィニティを利用して他の成分を分離する工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記試験試料抽出物の少なくとも一部を前記ガスクロマトグラフで再び分析する工程をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記原油の前記決定されるメタノール含量が1000ppm未満である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記原油の前記決定されるメタノール含量が5ppm未満である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記原油の前記決定されるメタノール含量が1ppm未満である、請求項20に記載の方法。
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