JP2005164402A - 土壌中の油分の多面的分析方法 - Google Patents
土壌中の油分の多面的分析方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005164402A JP2005164402A JP2003403947A JP2003403947A JP2005164402A JP 2005164402 A JP2005164402 A JP 2005164402A JP 2003403947 A JP2003403947 A JP 2003403947A JP 2003403947 A JP2003403947 A JP 2003403947A JP 2005164402 A JP2005164402 A JP 2005164402A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soil
- oil
- content
- dichloromethane
- purification
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
- Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
Abstract
【課題】 土壌の油分汚染の状態を把握するために、或いは、土壌中の油分浄化方法における浄化能や浄化の程度を評価するための、統一的な分析手法の確立を目的とする。
【解決手段】 土壌中の油分をジクロロメタンで抽出した後赤外吸光しない溶媒で溶媒転換してクリーンアップの後赤外吸光法(IR)により油分を総量として分析し、ジクロロメタン抽出液を薄層展開クロマトグラフィーと水素炎イオン化検出器(TLC/FID)により飽和分、芳香属分、レジン分及びアスファルテン分に分画分析し、且つ、同じくジクロロメタン抽出液をシクロヘキサンに溶媒転換しクリーンアップの後ガスクロマトグラフィーと質量分析器(CG/MS)により個々の多環芳香族化合物(PAHs)の定量測定を行うことにより、土壌中の油分を多面的に分析する。
また、採取土壌をふるい分けし、1mm未満の土壌を試料に用いることにより、測定値のバラツキの改善を図る。
【選択図】 図2
【解決手段】 土壌中の油分をジクロロメタンで抽出した後赤外吸光しない溶媒で溶媒転換してクリーンアップの後赤外吸光法(IR)により油分を総量として分析し、ジクロロメタン抽出液を薄層展開クロマトグラフィーと水素炎イオン化検出器(TLC/FID)により飽和分、芳香属分、レジン分及びアスファルテン分に分画分析し、且つ、同じくジクロロメタン抽出液をシクロヘキサンに溶媒転換しクリーンアップの後ガスクロマトグラフィーと質量分析器(CG/MS)により個々の多環芳香族化合物(PAHs)の定量測定を行うことにより、土壌中の油分を多面的に分析する。
また、採取土壌をふるい分けし、1mm未満の土壌を試料に用いることにより、測定値のバラツキの改善を図る。
【選択図】 図2
Description
本発明は、土壌の油分汚染の状態を把握したり土壌中の油分浄化方法における浄化能や浄化の程度を評価したりするために、土壌中の油分の全量(総量)測定、分画定量及び個々の多環芳香属化合物(PAHs)の定量分析を行う、土壌中の油分の多面的分析方法に関するものである。
現在、土壌汚染の問題が社会の広い範囲に渡って大きな注目を集めつつある。土壌汚染とは、重金属や揮発性有機化合物等の有害物質が様々な理由により土壌中に蓄積することを言う。そして、このような土壌に直接触れたり農作物や水を摂取することにより、土壌中の有害物質が人体に蓄積され、様々な悪影響を及ぼすことが明らかになってきている。
そこで、国は土壌環境基準や土壌汚染対策法などを定め、工場跡地を住居などに転用する場合に所有者に土壌汚染の調査義務を負わすようになってきている。そのため、重金属(9物質)や揮発性有機化合物(塩素化炭化水素及びベンゼン:11物質)及び農薬等(5物質)について、測定方法や許容濃度等を定めている。
一方、ガソリンスタンド跡地や工場地帯特にボイラーや車庫等石油製品を扱った箇所の土壌を掘削した場合、油類即ち鉱物油系物質が水に虹色に浮いてきたり(油膜)油臭がしたりすることが多く見られる。このように、油類の場合一般的に汚染の有無が見てすぐ判るため、問題になりやすい。また、原油輸入基地である港湾や精油所、石油化学工場などでは輸送時の漏れなどもあって油類汚染は甚だしい。
しかし、現在のところこれら油類は、ベンゼンを除いて規制の対象になっていない。そのため、ベンゼンを除く油類については明確な土壌・地下水の環境基準はなく、また測定方法についての規定もない。
ただ、ベンゼン以外にもトルエン、エチルベンゼン、キシレン(以上4物質をBTEXと言う)やフェノール等の芳香族炭化水素、ナフタレン、ピレン等の多環芳香族炭化水素(PAHs)は、発癌性や変異原性のおそれがあると言われている。そのため、欧米では規制の対象になっている。また、飽和炭化水素は発癌性や変異原性はないが前述のように油膜や油臭の主原因になるので、その混入は非常に目立ち、法的には別として一般的に汚染土壌と見られており、土地取引上で問題になる。また、将来、規制の対象になる可能性が大きい。
そこで、実際上これら鉱物油系物質の浄化が必要になる。現在では、揮発し易い物質は揮発除去後に活性炭等で吸着回収し、低分子で分解し易いものは生物分解(バイオエレメンデーション)や土壌洗浄法、高分子のものは熱分解処理することなどが一般的に行われている。
ところで、これらの方法で土壌を浄化した場合どの程度浄化されたのか、或いは元々土壌がどれだけ油分で汚染されていたかを知るためには、土壌中の油分を分析することが必要となる。
土壌中の油分の分析は一般に有機溶媒を用いて抽出し、前処理を行った後分析器機で分析し、油分濃度を測定することによってなされている。しかし、わが国では土壌に関する油分分析の公定法がなく、土壌環境基準や土壌汚染対策法などでも測定方法は定められていない。そのため、各企業や研究機関の多くは、米国環境保護局:EPA)のMethod SW−846(1998)などを参考にして測定を行っているのが現状である(例えば、特許文献1)。また、特許出願2や特許出願3に記載されているようにマイクロ波や紫外線を利用した土壌油分の測定方法も提案されている。しかし、各企業や研究機関の測定法には統一性がなく、土地の油汚染度や浄化効果の評価をするにしても共通の尺度が存在しないと言う大きな問題がある。
特開2000−355664号公報
特開2002−71585公報
特開2002−156331公報
そこで、本発明者らは、上記に鑑み土壌の油分汚染の程度やその浄化の程度などを分析する場合の統一的な分析手法の確立を試み、種々研究して本発明を完成させたものである。
即ち、本発明者らは、油分汚染土壌のバイオレメデーション(微生物利用)における微生物活性助剤の利用について実験を行うについて、その効果を評価するために土壌中の油分濃度を測定する必要性に迫られた。しかし、油分測定には抽出や測定手段などに様々な方法がある。最も簡単なのは、廃水や底質汚泥中油分の公定法として定められているn−ヘキサン抽出物質−重量法である。しかし、この方法では油分のうちどの成分(揮発成分、低分子物質、高分子物質)が減少したのか掴めないし、発癌性などが問題になっているPAHsの濃度低下もわからない。
そこで、これらが総合的、多面的に把握できる分析手法が望まれた。このことは、バイオレメデーションに限らず、熱分解処理など各種の土壌処理方法においても同様である。
次に問題になるのは、土壌のサンプリングである。土壌中の微生物活性や油分濃度を表示する場合、測定される土試料によりその含水率が異なるため、ふつう乾燥土単位重量当たりの量で表示される。従って、採取してきた土壌を乾燥してサンプリングを行う。しかし、それでも土壌によっては測定した油分濃度に大きなバラツキを生じることがある。このバラツキは土質によって異なるが、バラツキが大きい土壌では得られた油分濃度値が正確に全体を代表しているか否かを断言することはできない。
そこで、本発明者らは、前述のMethod SW−846(1998)などを参考にし種々の方法から選択して、或いはこれらに改良を加えて、油分の全量測定、分画定量及び特定物質(PAHs)の定量を総合的に扱いやすく、安価、迅速で再現性よく行う分析方法を確立した。但し、本発明はバイオレメデーションなど各種の土壌浄化方法において、特にどの程度浄化が行われているかを知ることを主眼目としている。従って、必ずしも絶対的な油分濃度が分からなくても、測定値の再現性がよければそれでよい。もっとも、絶対的な油分濃度が必要な場合には、後述する回収率を利用して求めることは可能である。
以下、土壌のサンプリング、油分の抽出、油分の全量測定、分画定量及び特定物質(PAHs)の定量について、説明する。
(土壌のサンプリング)
採取土壌は、乾燥して供試される。土壌中油分の場合、80〜110℃で24時間乾燥する方法や常温で24〜48時間乾燥する方法、或いは無水硫酸ナトリウムとともに抽出する方法などがある。後者は、BTEXなどの低沸点物質が揮散しない利点がある。
採取土壌は、乾燥して供試される。土壌中油分の場合、80〜110℃で24時間乾燥する方法や常温で24〜48時間乾燥する方法、或いは無水硫酸ナトリウムとともに抽出する方法などがある。後者は、BTEXなどの低沸点物質が揮散しない利点がある。
次に、土質よる油分濃度値のバラツキについて説明する。バラツキの原因は、土粒子の粒径構造が場所によって不均一である場合に生起する。即ち、実施例2で詳しく説明するように、粒径によって油分量が大きく異なり、粒径が1mm未満、特に0.5未満以下では数値は大きくなるがほぼ一定の値を示す。これに対し、それ以上の粒径のものでは数値が小さくなるとともに粒径による数値の差が非常に大きくなる。そのため、比較的粒径が均一な底質土壌では油分濃度値のバラツキは少ないが、盛土や埋立地など大小の土粒子が入り交じっている土壌では油分濃度がサンプリングの位置によって様々な値を示す。
この問題は、分取試料量を多くすれば影響は少なくなるが、分取試料量の増加は溶媒の増量を招き、分析コストや環境汚染の観点から好ましくない。そこで、土壌試料中から少なくとも1mm以上、より好ましくは0.5mm以上の粒径のものを除去すれば、サンプリング箇所による油分濃度値のバラツキは大きく抑えることができる。但し、この場合油分濃度は高めにでるが、粒径帯を絞り込むことによってサンプリング誤差が改善され、浄化効果の確認などでは好ましいと判断される。
(油分の抽出)
抽出溶媒としては、ジクロロメタンを用いる。ジクロロメタンは、抽出効率が高く低沸点で濃縮が容易であり、また廉価で比較的入手しやすい利点を有する。そのため、土壌から石油系の油分を抽出する有機溶媒としてEPAが標準としている。
抽出溶媒としては、ジクロロメタンを用いる。ジクロロメタンは、抽出効率が高く低沸点で濃縮が容易であり、また廉価で比較的入手しやすい利点を有する。そのため、土壌から石油系の油分を抽出する有機溶媒としてEPAが標準としている。
油分の抽出方法には、ソックスレー抽出法、超音波抽出法、振とう抽出法など各種の抽出法があり、どの方法でも構わない。この内、振とう抽出法は抽出率にやや問題がありEPAでは認められていないが、非常に簡単な手法であり、石油系炭化水素の抽出によく用いられている方法である。本発明では、油分の分解量を定量することが大きな目的であり、そのため抽出効率が多少低くても一定の回収率が得られれば大きな問題はないことから、抽出に必要な時間が短く操作が簡便で安価な方法であるこの振とう抽出法が最も好ましいと思われる。
(油分の測定)
土壌の油分汚染の状態を把握したり土壌中の油分浄化方法における浄化能や浄化の程度を評価するためには、油分全体の量を知ることともに、油分のどの部分が微生物などによって分解されているかを把握することが必要となる。更に、欧米で土壌環境基準に指定されているPAHsの現状濃度や処理による浄化の程度を知っていることも非常に重要である。そのために、油分の全量(総量)測定、油分の分画定量及び油分中の個々の物質特にPAHsの定量を行う。
土壌の油分汚染の状態を把握したり土壌中の油分浄化方法における浄化能や浄化の程度を評価するためには、油分全体の量を知ることともに、油分のどの部分が微生物などによって分解されているかを把握することが必要となる。更に、欧米で土壌環境基準に指定されているPAHsの現状濃度や処理による浄化の程度を知っていることも非常に重要である。そのために、油分の全量(総量)測定、油分の分画定量及び油分中の個々の物質特にPAHsの定量を行う。
油分の全量測定は、赤外吸光(IR)法により行う。この方法は、重量法よりも測定の誤差が少なく短時間で分析でき、ガスクロマトグラフィー(GC)法よりも試料の前処理が容易で且つ要する技術も単純であること、更に、イムノアッセイ法よりも精度が高いという点で優れている。尚、IRの測定にはオゾン層保護法で規制されておらず、その他化学物質の危険有害性に関する法令で適用を受ける特別な法令のないダイフロンソルベントS系S−316(ダイキン社製)を使用した。S−316は、フレオンや四塩化炭素と同様に波長3.4〜3.5μm付近に吸収帯をもたず、油分のIR分析が可能な溶媒である。尚、今後同様な溶媒が開発されれば、それを使用することは当然可能である。但し、全量測定とは言っても、土壌試料の乾燥の仕方によってはBTEXなどの低沸点物質が揮発するため測定できない。この場合は、別途活性炭で吸着しガスクロ分析をするなどの方法により行うとよい。
次に、前記IR法では把握できない油分の組成(飽和分芳香族分、レジン分、アルファルテン分)については、薄層展開クロマトグラフィー(TCL)法で十分に補足することができる。本発明で使用したTCL/FID法(水素炎イオン化検出器法)は、カラムクロマトグラフィー(GC)による分離後のGCによる分析に比べて時間を要さず、容易な操作で定量できる利点がある。但し、この方法ではアスファルトを前処理で除去するため、アスファルト分を除いたものとなる。
多環芳香属化合物(PAHs)は、ガスクロマトグラフィー/質量分析器(GC/MS)により分析する。この方法は、非常に分離能がよく、蛍光が大きくない物質にも感度よく測定できる点で蛍光検出器を用いるHPLC法よりも優れている。
本発明は、油汚染土壌の浄化分野において、以下に述べるように様々な優れた効果を奏する。
(1)土壌中の油分の全量測定、分画定量及び個々の多環芳香属化合物(PAHs)の定量と言う一連の総合的、多面的分析を行うことにより、調査対象である土壌の油分汚染の状態や油分浄化方法における浄化能や浄化の程度を、油分組成の段階まで把握できる。従って、バイオレメデーションや熱分解処理など各種の土壌処理において、的確な浄化方法の選択や浄化の計画的進行を図ることができる。
(2)現在、土壌中油分の測定に関する公定法はベンゼンを除いて存在しないことに鑑み、合目的的に公知或いは公知方法に改良を加えたものを組み合わせて、試料の前処理から分析操作を総合的にみて短時間に比較的簡単かつ精度よく分析できる方法を開発した。
(3)特に、ジクロロメタンを用いる振とう抽出法は、揮発成分を除くすべての分析試料を同じ抽出液を利用して行うことができ、非常に効率がよい。回収率も良好で、揮発成分がほとんど存在しない汚染後長時間経過した土壌での分析には、この方法で十分である。
(4)また、採取土壌をふるい分けして粒径が小さいものを使用することにより、サンプリング箇所による油分濃度値のバラツキを大きく抑えることができ、再現性の良い測定が可能になった。この場合、油分濃度は高めにでるが、粒径帯を絞り込むことによってサンプリング誤差が改善され、浄化効果の確認などでは好ましいものである。
(5)ジクロロメタン抽出による回収率を求めることにより、土壌中油分の含有割合や分画割合が簡単に算出できる。或いは、ジクロロメタン抽出と土壌粒径帯の絞り込みを勘案することにより、試料のジクロロメタンによる抽出割合が、ほぼ元の土壌の油分含有割合に近いものと推察することができる。
(2)現在、土壌中油分の測定に関する公定法はベンゼンを除いて存在しないことに鑑み、合目的的に公知或いは公知方法に改良を加えたものを組み合わせて、試料の前処理から分析操作を総合的にみて短時間に比較的簡単かつ精度よく分析できる方法を開発した。
(3)特に、ジクロロメタンを用いる振とう抽出法は、揮発成分を除くすべての分析試料を同じ抽出液を利用して行うことができ、非常に効率がよい。回収率も良好で、揮発成分がほとんど存在しない汚染後長時間経過した土壌での分析には、この方法で十分である。
(4)また、採取土壌をふるい分けして粒径が小さいものを使用することにより、サンプリング箇所による油分濃度値のバラツキを大きく抑えることができ、再現性の良い測定が可能になった。この場合、油分濃度は高めにでるが、粒径帯を絞り込むことによってサンプリング誤差が改善され、浄化効果の確認などでは好ましいものである。
(5)ジクロロメタン抽出による回収率を求めることにより、土壌中油分の含有割合や分画割合が簡単に算出できる。或いは、ジクロロメタン抽出と土壌粒径帯の絞り込みを勘案することにより、試料のジクロロメタンによる抽出割合が、ほぼ元の土壌の油分含有割合に近いものと推察することができる。
油類汚染土壌からジクロロメタンを用いて振とう法により抽出した試料を用いて、土壌中の油分の全量(総量)測定、分画定量及び多環芳香属化合物(PAHs)を定量分析することにより、油分を多面的に分析し、土壌中の油分浄化方法における浄化能や浄化の程度を評価する。
(使用土壌)
本発明で使用した土壌は約40年前の地震時に漏洩した原油によって汚染された表層土壌である。土壌の基本的な性質として、純水を用いた浸漬水のpH(H2 O)、塩化カリウム溶液(1mol/L)浸漬水のpH(KCl)及び含水率を測定した。また、土壌中の油分量を、一般的に土壌中油分の測定で最もよく使われる方法であるn−ヘキサン抽出物質−重量法によって測定した。更に、比較のため、本発明で使用する抽出溶媒のジクロロメタン(DCM)による抽出物質を、重量法によって測定した。その結果を、表1に示す。表1から分かるように、DCM抽出の方が約20%多く、DCMが石油系油分の抽出に向いていることを示す。
本発明で使用した土壌は約40年前の地震時に漏洩した原油によって汚染された表層土壌である。土壌の基本的な性質として、純水を用いた浸漬水のpH(H2 O)、塩化カリウム溶液(1mol/L)浸漬水のpH(KCl)及び含水率を測定した。また、土壌中の油分量を、一般的に土壌中油分の測定で最もよく使われる方法であるn−ヘキサン抽出物質−重量法によって測定した。更に、比較のため、本発明で使用する抽出溶媒のジクロロメタン(DCM)による抽出物質を、重量法によって測定した。その結果を、表1に示す。表1から分かるように、DCM抽出の方が約20%多く、DCMが石油系油分の抽出に向いていることを示す。
(試料のサンプリング)
実施例1の土壌とは異なるが、長期間屋外で曝された廃車工場の汚染土に真砂土を混ぜたものについて、油分濃度を測定した。測定は、n−Hexaneを用いたソックスレー抽出により行った。その結果、表2のA方法(従来法)に示すように、値が著しく変動した(変動係数:56%)。これに対し、B方法(改良法)では、A方法に比べて値は高いものの、測定値のバラツキは少なかった(変動係数:2%)。ここに、A方法は適宜に試料(乾燥土壌)のサンプリングを行った場合、B方法は乾燥土壌をふるい分けし、0.5mm未満のものを使用した場合である。
実施例1の土壌とは異なるが、長期間屋外で曝された廃車工場の汚染土に真砂土を混ぜたものについて、油分濃度を測定した。測定は、n−Hexaneを用いたソックスレー抽出により行った。その結果、表2のA方法(従来法)に示すように、値が著しく変動した(変動係数:56%)。これに対し、B方法(改良法)では、A方法に比べて値は高いものの、測定値のバラツキは少なかった(変動係数:2%)。ここに、A方法は適宜に試料(乾燥土壌)のサンプリングを行った場合、B方法は乾燥土壌をふるい分けし、0.5mm未満のものを使用した場合である。
何故、このような結果になったかを考察したところ、埋め立てや盛土などに使われている土壌は、大小の土粒子が入り交じっており且つその粒径構成は場所によって極めて不均一である。その粒径構成の不均一さが、A方法(従来の一般方法)の値のバラツキの主要な要因であると推察された。そこで、供試土壌の各粒径帯の重量構成比及び油分量等を求める分析を行ってみた。その結果を、表3に示す。尚、油分構成比は、試料油分量が100%として、各粒径帯の構成比を換算したものである。また同累積とは、油分構成比を順次加算したものである。
表3からわかるように、試料土壌は様々な粒径帯で構成されていることが再確認された。一方、各粒径帯の重量構成比と油分構成比は大きく異なり、油分は小さい粒径帯に多く含有・付着している傾向を示した。
ところが、1回の抽出に使用する土壌の分取量は、たかだか数g程度である。粒径構成が不均一な土壌から僅かな試料を分取する場合、毎回同じ重量構成比のものを採取することは極めて困難である。毎回分取試料の重量構成が異なれば、毎回油分構成比が変わることになり、そのため油分測定値がバラツクことになる。表3において、A方法の値がばらついたのは、この理由によるものと判断される。かといって、採取試料の量を多くすれば、溶剤等の増量を招きコスト高になる。
そこで、本発明者らは、測定値の再現性に重点をおき、油分量が安定する小さい粒径帯の土壌(1mm未満、或いは0.5mm未満)に絞り込んで油分量を測定することにした。但し、この場合試料全体の油分量は分からないが、測定値よりは低下すると推察される。このようにすれば、サンプリング誤差が改善され、浄化方法の評価などにはむしろ適していると言える。
(油分の抽出及び油分の全量測定)
油分の抽出は、前述の理由によりジクロロメタンを用い、振とう法により行った。即ち、実施例1で得た乾燥土約1.0gを容量50mLのガラス製遠沈管に秤取し、ジクロロメタン10mLを加えた。直ちに共栓をし、垂直振とう器により300spin (振とう幅:40mm)で15分間振とうした。これを遠心分離機により600g(2000rpm)で5分間遠心分離した。この上澄み液をIR分析及びTLC/FID分析用として各分析の前処理にまわした。GC分析の前処理にまわす試料は、より高いPAHs濃度の試料が必要であったため、乾燥土2.0gに対し、ジクロロメタン10mLを加えて抽出を行ったものを使用した。
油分の抽出は、前述の理由によりジクロロメタンを用い、振とう法により行った。即ち、実施例1で得た乾燥土約1.0gを容量50mLのガラス製遠沈管に秤取し、ジクロロメタン10mLを加えた。直ちに共栓をし、垂直振とう器により300spin (振とう幅:40mm)で15分間振とうした。これを遠心分離機により600g(2000rpm)で5分間遠心分離した。この上澄み液をIR分析及びTLC/FID分析用として各分析の前処理にまわした。GC分析の前処理にまわす試料は、より高いPAHs濃度の試料が必要であったため、乾燥土2.0gに対し、ジクロロメタン10mLを加えて抽出を行ったものを使用した。
油分の全量測定は、IR(赤外吸光法)により行った。油類は、その構造中に(−CH2 −)や(−CH3 )などのC−H結合を有するが、これは波長3.4〜3.5μmの赤外線を吸収する性質をもっている。この性質を利用して、波長3.4〜3.5μmの波長域に吸収帯をもたない溶媒(前記のS−316)で抽出した油分による赤外線の吸収量の変化から水中や土壌中の油分濃度を測定した。但し、この場合問題が3つある。
まず、抽出液中にはフミン酸などC−H結合を有する石油系以外の有機物質や、アスファルトやそれに近い非常に粘性の高い着色物質を多く含有するため、測定装置のセル等に負荷を与える。これらは脂肪族や芳香族炭化水素類に比べて極性が高いので、シリカゲルカラムカートリッジを使用して除去した(クリーンアップ)。そのため、本発明における油分の全量測定は、高分子のアスファルトを含まない。元々、アスファルトは人体への影響も殆ど無いうえ微生物では分解しにくいので、本発明者らが評価しようとしているバイオレメデーション浄化方法の圏外にある。
次に、ジクロロメタンは赤外を吸光するため、吸光しない溶媒(S−316)に溶媒転換する必要がある。溶媒転換の方法は、クリーンアップして試験管に回収した試料5mLを遠沈管(50mL)に移し、窒素ガスを当てながら遠沈管を手で回転させてジクロロメタンを揮発させ、油分を濃縮乾固した。次いで、遠沈管に50mLのS−316を入れて乾固した油分を溶解させた。
ところで、もともとS−316を抽出溶媒として用いれば、転換操作は不要になり時間のロスも少ない。しかし、表4に示すように、ジクロロメタンの方が抽出力が大きい。しかも、S−316は高価なうえ沸点が134℃(ジクロロメタンは約40℃)と高く、且つ不燃性であるためTLC−FIDやGC−MSによる分析試料の溶媒には使用できない。ジクロロメタンはこれらの溶媒として使用できるので、これらの分析結果と比較検討するうえでも便利である。尚、表4は、両者とも同じ実汚染土壌から油分を抽出し、クリーンアップの操作を行ったのち土壌中の油分濃度を測定したものである。
最後に、ジクロロメタンの抽出効率が問題になる。本発明では迅速性と手軽さの観点から、抽出効率が劣る振とう法を採用した。そこで、どの程度の割合で土壌中の油分を抽出しているかの確認実験(添加回収実験)を行った。
実施例1で得た汚染乾燥土1.0gを容量50mLのガラス製遠沈管に採り取り、20μL(OCB換算で17.9mg)のB重油を添加し、垂直振とう器で1時間振とうした。これを上記の方法で抽出・クリーンアップ・溶媒転換・測定し、全過程にわたる回収率をB重油添加汚染土の油分濃度から汚染土の油分濃度を差し引いて求めた。同様に、汚染土10.0gからジクロロメタン10mLによって抽出した油分0.5mL(測定した結果OCB換算で17.9mg)を上記の方法と同様に汚染乾燥土1.0gに添加してジクロロメタンを揮発させた後、1 時間振とうした。これを抽出・分析し、全過程にわたる回収率を求めた。両者の添加回収実験の結果を、表5に示した。平均回収率は、どちらも76%であった。尚、OCBとはイソオクタン、セタン及びベンゼンのことであり、その混合物質を検量試料に用いた。これは、JIS工場排水試験法の「四塩化炭素抽出物質」であり、OCB混合標準物質対応量(測定単位:mgOCB/L)で表している。
従って、本発明の抽出効率は、その都度、標準添加法によって産出する。
(油分の分画定量)
次に、土壌中の抽出油分の組成(分画)を知ることを目的として、薄層展開クロマトグラフィーと水素炎イオン化検出器(TLC/FID)による分析を行った。分析装置はイアトロスキャン(MK−6s、Iatron Laboratories )を使用し、分析方法はイアトロスキャン取扱説明書附属資料イアトロスキャン分析法(11、11−11)等を参考にした。試料の前処理として窒素ガスによる濃縮とステアリルアルコール( 内部標準物質) を添加する作業を施した。そして、飽和分、芳香族分、レジン分及びアスファルテン分の4成分に分画することによって定性し、内部標準法によって定量した。尚、実施例1で述べたように、供試土壌が油汚染後長時間経過しているので、低沸点のBTEXは殆ど存在しない。汚染後時間が経っていない土壌の場合にはBTEXも含まれている可能性はあるが、この場合にはGC−MS法等で分析する必要がある。
次に、土壌中の抽出油分の組成(分画)を知ることを目的として、薄層展開クロマトグラフィーと水素炎イオン化検出器(TLC/FID)による分析を行った。分析装置はイアトロスキャン(MK−6s、Iatron Laboratories )を使用し、分析方法はイアトロスキャン取扱説明書附属資料イアトロスキャン分析法(11、11−11)等を参考にした。試料の前処理として窒素ガスによる濃縮とステアリルアルコール( 内部標準物質) を添加する作業を施した。そして、飽和分、芳香族分、レジン分及びアスファルテン分の4成分に分画することによって定性し、内部標準法によって定量した。尚、実施例1で述べたように、供試土壌が油汚染後長時間経過しているので、低沸点のBTEXは殆ど存在しない。汚染後時間が経っていない土壌の場合にはBTEXも含まれている可能性はあるが、この場合にはGC−MS法等で分析する必要がある。
石油系炭化水素の分析にイアトロスキャンを用いる場合、1μLの試料のスポット量で感度よく定性定量するためには、試料中の各成分の総量を10〜20mg/mLにしなければならない。振とう法で抽出したジクロロメタン溶液の上澄み液には5mg/mL程度の油分が含有されていたため、感度よく分析するためには上澄み液を2倍に濃縮する必要があった。そこで、一旦、窒素ガスでジクロロメタンを完全に揮発させて油分を濃縮乾固した。ここに2,500mg/Lのステアリルアルコールを内部標準物質として含むジクロロメタン溶液1mLを加えて溶解し、これを測定試料とした。
測定手順を、図1に示す。溶媒の展開は3段階で行い、2段目の展開後は部分測定モードでスキャンし、飽和分、芳香族分及び内標準物質( ステアリルアルコール) を検出した。その後3段目の展開をおこなった後は通常モードでスキャンし、レジン分及びアスファルテン分を検出した。
レジン分、アスファルテン分の標準試料は一般的に売れられておらず、重油に含まれる飽和分、芳香族分の標準物質の入手も困難である。また、本実施例では風化した汚染土壌中の油分の各画分を定量することが目的であり、対象とする物質群とそれと異なる組成の分画試料とではFIDによる検出感度が異なるため、正確な定量を行うことができない。そこで本発明では使用した油汚染土壌から抽出した油分をカラムクロマトグラフィーによって分離することによって得た飽和分、芳香族分、レジン分及びアスファルテン分それぞれの画分を標準試料とし、検量線の作成に用いた。これら標準試料の油分組成をイアトロスキャンで分析した結果を表6に示す。また、標準試料作成方法の概略(抽出油のシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分画法の概略)を図2に示す。更に、このようにして得られた試料をイアトロスキャンによって測定した結果を、表7に示す。
(PAHsの分析)
実施例3及び実施例4では、油分の全量及び分画定量(アスファルト及びBTEXは除く)の測定手法を説明したが、これだけでは、一般に有害或いは発ガン性や変異原性の有害性が疑われているPAHsやBTEXのような土壌の浄化目標に設定されうる特定の化学物質が評価できない。実際の土壌浄化を想定した場合、油分の総量よりもこれら特定の微量有機毒性汚染物質の方がむしろ重要な浄化対象となる場合もある。そこで本発明では、この中でも環境中に残留しやすく、一般にバイオレメディエーションでは難分解性といわれる4環以上のPAHsを含むEPAの定める16種類のPAHsを対象とした(表8:環境庁化学物質研究会(1993))。
実施例3及び実施例4では、油分の全量及び分画定量(アスファルト及びBTEXは除く)の測定手法を説明したが、これだけでは、一般に有害或いは発ガン性や変異原性の有害性が疑われているPAHsやBTEXのような土壌の浄化目標に設定されうる特定の化学物質が評価できない。実際の土壌浄化を想定した場合、油分の総量よりもこれら特定の微量有機毒性汚染物質の方がむしろ重要な浄化対象となる場合もある。そこで本発明では、この中でも環境中に残留しやすく、一般にバイオレメディエーションでは難分解性といわれる4環以上のPAHsを含むEPAの定める16種類のPAHsを対象とした(表8:環境庁化学物質研究会(1993))。
分析方法はEPA法8270Cを参考にしてこれを改良し、測定装置としてはGC−17A(島津製:ガスクロ)、QP−5000(同:質量分析計)を使用した。また試料の前処理として、シクロヘキサンへの溶媒転換後、シリカゲルカートリッジによるクリーンアップを施した。クリーンアップは、アスファルトのような高分子や高沸点物質等、カラム劣化因子や測定対象物質以外の不要な物質を除去してカラムや質量分析系への負荷を低減するために行う。その場合、クリーンアップをジクロロメタン溶液のままで行うとジクロロメタンが高極性物質であるために脂肪族と芳香族の炭化水素を分離することができないだけでなく、高分子物質の溶出も速くなるため、目的物質付近の画分のみを分離・獲得することができない。そのために、溶媒転換を行った。
溶媒の転換は、実施例1の土壌2.0gに対しジクロロメタン10mLを用い振とう抽出を行い、この上澄み液4mLををとって実施例3と同様にして油分を濃縮乾固した。乾固した油分をシクロヘキサン2mLで溶解してクリーンアップ操作にまわす試料とした。このシクロヘキサン溶液と0.5mLのシクロヘキサン共洗い液をコンディショニング後のシリカゲルカラムに通した。次に、シリカゲルが乾燥する前に2mLのヘキサンを入れ1番目の分画を得た。この分画は廃棄した。つぎに5mLのヘキサン/トルエン(50/50)(v/v)によって2 番目の分画を得た。この分画をガラス試験普(容量10mL)に回収し、GC−MSによる分析試料とした。
測定は、表9に示したGCの分析条件によって目的物質である各PAHsを分離し、SIM(Singl Ion Monitoring)モ一ドで分析し、内部標準法によって定量をおこなった。Retention Timeの確認と検量線作成のための標準物質にはTCL多環芳香族炭化水素(各成分2000μg/mLジクロロメタン:べンゼン(50:50)溶液16成分)を使用し、内部標準物質には半揮発性内部標準物質MiX(各成分1000μg/mLジクロロメタン溶液)を使用した。また、回収率の測定のためのサロゲート物質として、EPA8270塩基性/中性類サロゲ−ト添加用MiX(各成分1000μg/mLジクロロメタン溶液)を使用した。これら16種類のPAHs標準物質、5種類の内部標準物質及び3種類のサロゲート物質をそれぞれ2ppm 、1ppm 及び2ppm ずつ含む混合溶液の分析条件(表9)下におけるクロマトグラム(SIMモ一ド)を図3に示した。更に、これら全物質(24種類)の分子量、Retention Time、Primary Ion及びSecondary Ion(s)を、表10に示した。尚、図3中のピーク番号は、表10中の番号の化学物質にそれぞれ対応している。
PAHs測定のための前記操作によるPAHsの損失には、抽出効率、濃縮時の揮散及びクリーンアップ時の回収率による損失がある。そこで、サロゲート物質による添加回収実験を行い、一連の操作過程による損失を評価した。
実施例1の汚染乾燥土壌2gをガラス遠沈管( 容量50mL)に採取し、250mLに希釈したサロゲート物質(表11)混合ジクロロメタン溶液を10μL添加し、垂直振とう器で60分間振とうした。このサロゲート添加土壌を上記抽出、前処理、測定方法によって分析し、サロゲート物質の回収率を求めた。この結果を表11に示す。表11から分かるように、低分子で揮発性の高いNitrobenzene-ds は回収率6.4%と低かったが、分子量172の2-Fluorobiphenyl、244のρ一Terphenyl-dl4 はともに87%であった。これは、実施例3で示すIRによる全石油系炭化水素の回収率76%(表5)よりは良好であった。
本発明は、油分汚染土壌をバイオレメデーションなどにより浄化する場合に、特に、油分のどの分画がどの程度浄化されたか、或いは有害なPAHs成分のうちどの物質がどの程度浄化されたかなど、浄化方法や浄化の程度を評価するために使用される。
Claims (4)
- 土壌の油分汚染の状態を把握するために、或いは、土壌中の油分浄化方法における浄化能や浄化の程度を評価するために、土壌中の油分の全量(総量)測定、分画定量及び多環芳香属化合物(PAHs)の定量分析をするものであって、土壌中の油分をジクロロメタンで抽出した後赤外吸光しない溶媒で溶媒転換してクリーンアップの後赤外吸光法(IR)により油分を総量として分析する一方、ジクロロメタン抽出液を薄層展開クロマトグラフィーと水素炎イオン化検出器(TLC/FID)により飽和分、芳香属分、レジン分及びアスファルテン分に分画分析するとともに、同じくジクロロメタン抽出液をシクロヘキサンに溶媒転換しクリーンアップの後ガスクロマトグラフィーと質量分析器(CG/MS)により個々の多環芳香属化合物(PAHs)の定量測定を行うことを特徴とする、土壌中の油分の多面的分析方法。
- 油分の抽出をジクロロメタンを用いた振とう法により行い、その回収率は、汚染土壌と汚染土壌に抽出した油分を添加した添加汚染土壌における抽出量の差を、該添加した抽出油分量で除して求めるものである、請求項1記載の土壌中の油分の多面的分析方法。
- 土壌の油分汚染の状態を把握するために、或いは土壌中の油分浄化方法における浄化能や浄化の程度を評価するために土壌中の油分を測定する場合において、土壌試料として、粒径が1.0mm未満、より好ましくは0.5mm未満のものを使用することを特徴とする、土壌中の油分の分析方法。
- 土壌試料として、粒径が1.0mm未満、より好ましくは0.5mm未満のものを使用するものである、請求項1又は請求項2記載の土壌中の油分の多面的分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003403947A JP2005164402A (ja) | 2003-12-03 | 2003-12-03 | 土壌中の油分の多面的分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003403947A JP2005164402A (ja) | 2003-12-03 | 2003-12-03 | 土壌中の油分の多面的分析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005164402A true JP2005164402A (ja) | 2005-06-23 |
Family
ID=34727062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003403947A Pending JP2005164402A (ja) | 2003-12-03 | 2003-12-03 | 土壌中の油分の多面的分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005164402A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007085896A (ja) * | 2005-09-22 | 2007-04-05 | Daihen Corp | 付着物中の絶縁油の分析方法 |
CN100350244C (zh) * | 2005-10-19 | 2007-11-21 | 大连轻工业学院 | 一种伏马菌素b1的薄层层析测定方法 |
JP2007327830A (ja) * | 2006-06-07 | 2007-12-20 | Shimizu Corp | 土壌汚染の調査方法 |
WO2008092180A1 (de) * | 2007-01-31 | 2008-08-07 | Roland Aschauer | Verfahren zur messung der konzentration von kohlenwasserstoffen in proben |
CN101644698A (zh) * | 2009-08-27 | 2010-02-10 | 国家海洋局第一海洋研究所 | 一种原油sara族组分棒状薄层色谱分析方法及应用 |
WO2013109964A1 (en) * | 2012-01-18 | 2013-07-25 | Hanby International, Llc | Spectrometric device for the analysis of environmental and geological samples |
CN105044015A (zh) * | 2015-06-29 | 2015-11-11 | 郑州翱翔医药科技股份有限公司 | 红外光谱压片法测试胶塞表面硅油含量的方法 |
KR20160087962A (ko) * | 2015-01-14 | 2016-07-25 | 한국해양과학기술원 | 박막크로마토그래피 전개용매 증발방법 및 이에 사용되는 증발장치 |
US9448220B2 (en) | 2012-01-18 | 2016-09-20 | Charles D. FATOR | Spectrometric device for the analysis of environmental and geological samples |
RU2599131C1 (ru) * | 2015-04-08 | 2016-10-10 | Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Всероссийский научно-исследовательский институт агрохимии им. Д.Н. Прянишникова" (ФГБНУ "ВНИИ агрохимии") | Способ изготовления стандартных образцов массовой доли нефтепродуктов в кварцевом песке |
CN109337708A (zh) * | 2018-09-28 | 2019-02-15 | 国家能源投资集团有限责任公司 | 煤直接液化循环溶剂中氢化芳烃分子水平表征的方法 |
-
2003
- 2003-12-03 JP JP2003403947A patent/JP2005164402A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007085896A (ja) * | 2005-09-22 | 2007-04-05 | Daihen Corp | 付着物中の絶縁油の分析方法 |
CN100350244C (zh) * | 2005-10-19 | 2007-11-21 | 大连轻工业学院 | 一种伏马菌素b1的薄层层析测定方法 |
JP2007327830A (ja) * | 2006-06-07 | 2007-12-20 | Shimizu Corp | 土壌汚染の調査方法 |
JP4702669B2 (ja) * | 2006-06-07 | 2011-06-15 | 清水建設株式会社 | 土壌汚染の調査方法 |
WO2008092180A1 (de) * | 2007-01-31 | 2008-08-07 | Roland Aschauer | Verfahren zur messung der konzentration von kohlenwasserstoffen in proben |
CN101644698A (zh) * | 2009-08-27 | 2010-02-10 | 国家海洋局第一海洋研究所 | 一种原油sara族组分棒状薄层色谱分析方法及应用 |
WO2013109964A1 (en) * | 2012-01-18 | 2013-07-25 | Hanby International, Llc | Spectrometric device for the analysis of environmental and geological samples |
US9448220B2 (en) | 2012-01-18 | 2016-09-20 | Charles D. FATOR | Spectrometric device for the analysis of environmental and geological samples |
US9802183B2 (en) | 2012-01-18 | 2017-10-31 | Charles D. FATOR | Diffusion/chemical reaction/spectrometric device for the analysis of petroleum hydrocarbons in environmental and geological formation samples |
KR20160087962A (ko) * | 2015-01-14 | 2016-07-25 | 한국해양과학기술원 | 박막크로마토그래피 전개용매 증발방법 및 이에 사용되는 증발장치 |
KR101707937B1 (ko) * | 2015-01-14 | 2017-02-21 | 한국해양과학기술원 | 박막크로마토그래피 전개용매 증발방법 및 이에 사용되는 증발장치 |
RU2599131C1 (ru) * | 2015-04-08 | 2016-10-10 | Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Всероссийский научно-исследовательский институт агрохимии им. Д.Н. Прянишникова" (ФГБНУ "ВНИИ агрохимии") | Способ изготовления стандартных образцов массовой доли нефтепродуктов в кварцевом песке |
CN105044015A (zh) * | 2015-06-29 | 2015-11-11 | 郑州翱翔医药科技股份有限公司 | 红外光谱压片法测试胶塞表面硅油含量的方法 |
CN109337708A (zh) * | 2018-09-28 | 2019-02-15 | 国家能源投资集团有限责任公司 | 煤直接液化循环溶剂中氢化芳烃分子水平表征的方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Manoli et al. | Polycyclic aromatic hydrocarbons in natural waters: sources, occurrence and analysis | |
Filipkowska et al. | Polycyclic aromatic hydrocarbon analysis in different matrices of the marine environment | |
Popp et al. | Application of a polysiloxane-based extraction method combined with column liquid chromatography to determine polycyclic aromatic hydrocarbons in environmental samples | |
Berset et al. | Quantitative determination of polycyclic aromatic hydrocarbons, polychlorinated biphenyls and organochlorine pesticides in sewage sludges using supercritical fluid extraction and mass spectrometric detection | |
Alonso et al. | Headspace needle-trap analysis of priority volatile organic compounds from aqueous samples: Application to the analysis of natural and waste waters | |
Avino et al. | New protocol based on high-volume sampling followed by DLLME-GC-IT/MS for determining PAHs at ultra-trace levels in surface water samples | |
Makoś et al. | Method for the simultaneous determination of monoaromatic and polycyclic aromatic hydrocarbons in industrial effluents using dispersive liquid–liquid microextraction with gas chromatography–mass spectrometry | |
Mills et al. | Method for quantifying the fate of petroleum in the environment | |
Eriksson et al. | Determination of hydrocarbons in old creosote contaminated soil using headspace solid phase microextraction and GC–MS | |
Falkova et al. | Automated IR determination of petroleum products in water based on sequential injection analysis | |
Mottaleb et al. | Determination of benzene, toluene, ethylbenzene and xylene in river water by solid-phase extraction and gas chromatography | |
Duarte et al. | Organic pollutants in soils | |
JP2005164402A (ja) | 土壌中の油分の多面的分析方法 | |
Kuppusamy et al. | Methodologies for analysis and identification of total petroleum hydrocarbons | |
Jefimova et al. | Leaching of polycyclic aromatic hydrocarbons from oil shale processing waste deposit: A long-term field study | |
Humbert et al. | Direct thermal desorption-gas chromatography-tandem mass spectrometry versus microwave assisted extraction and GC-MS for the simultaneous analysis of polyaromatic hydrocarbons (PAHs, PCBs) from sediments | |
Zhu et al. | Simultaneous determination of 32 polycyclic aromatic hydrocarbon derivatives and parent PAHs using gas chromatography–mass spectrometry: application in groundwater screening | |
Tobiszewski et al. | Determination of parent and methylated polycyclic aromatic hydrocarbons in water samples by dispersive liquid–liquid microextraction–two dimensional gas chromatography–time-of-flight mass spectrometry | |
Pavlova et al. | Determination of petroleum hydrocarbons and polycyclic aromatic hydrocarbons in sludge from wastewater treatment basins | |
Biache et al. | Fast method to quantify PAHs in contaminated soils by direct thermodesorption using analytical pyrolysis | |
Sadeghi et al. | Validation of an analytical method for determination of 13 priority polycyclic aromatic hydrocarbons in mineral water using dispersive liquid-liquid microextraction and GC-MS | |
Hossain et al. | Gas chromatograph–mass spectrometry determination of carcinogenic naphthalene, anthracene, phenanthrene and fluorene in the Bangsai river water of Bangladesh | |
Moja et al. | Application of solid phase extraction (SPE) method in determining polycyclic aromatic hydrocarbons (PAHs) in river water samples | |
Jabali et al. | Determination of 16 polycyclic aromatic hydrocarbons (PAHs) in surface and groundwater in North Lebanon by using SPME followed by GC–ITMS/MS | |
Froehner et al. | Estimation of bioavailability of polycyclic aromatic hydrocarbons in river sediments |