しかしながら、ケーシングチューブ200内の中堀りに際しては、ケリーバ105の下端に取り付けられた掘削バケット103が回転しながら地盤の掘削を行うことになり、地盤の堅さ等の地盤の状況によっては地盤の掘削が行い難い場合もある。硬い岩等に掘削バケット103が当接しても、ケリーバ105からの回転により掘削バケット103が硬い岩に対して掘削の実行にかかる。このとき、掘削バケット103が硬い岩等に当接した状態で掘削のための回転をしようとするが、硬い岩等のため掘削のための回転が十分にできず、ケリーバ105からの回転が掘削バケット103に伝達できなきなくなる。つまり、油圧モータ111からの出力が掘削バケット103に伝達できず、その出力がケリーバ105に負荷となって加わる。その結果、ケリーバ105は掘削バケット103側を支点として捻られ、負荷の加わり方によってはケリーバ105が折れてしまう可能性が高くなる。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、掘削する地盤が固く、掘削中の掘削バケットによる掘削が行い難くなり、掘削バケットに連結されたケリーバに掘削バケットによる掘削が行い難くなったことによる負荷が加わらない掘削装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、先端に土砂を掘削する掘削バケットを取り付けたケリーバと、該ケリーバが中心孔に入り、前記掘削バケットを取り付けた前記ケリーバの移動を支持する円筒部と、該円筒部内では、前記円筒部内の中心孔側に配置された、中心孔に前記ケリーバが組み込まれ、前記円筒部の、前記中心孔から外周に向かって複数の突出部が形成された回転部材と、前記円筒部内では、前記回転部材を囲み、前記円筒部の、前記外周から前記中心孔に向かって複数形成された凹部と、該凹部には、底部側に弾性部材が設けられ、該弾性部材に固定され前記凹部内に組み込まれた、前記円筒部の中心孔に向かう方向へ移動したり、前記円筒部の中心孔から離れる方向へ移動したりする、コマと、を備え、前記円筒部の側面から前記円筒部の径方向に沿って、対向して伸長して設けられ、前記ケリーバを回転させる回転力伝達バーと、該回転力伝達バーを挟み込んで配置する、径方向に少なくとも二箇所の溝部が形成されたケリーバ用アタッチメントと、該ケリーバ用アタッチメントの前記回転力伝達バーを挟み込んで配置する側とは反対側に、地盤に圧入されるケーシングが連結され、該ケーシングには、前記ケーシングを前記地盤に圧入するために前記ケーシングを回転させるケーシングドライバーが取り付けられ、前記円筒部内のコマと前記回転部材の突出部と噛み合ったり、前記円筒部内のコマが前記回転部材の突出部からの押圧により前記凹部側へ移動させられ、前記円筒部内のコマと前記回転部材の突出部とが噛み合わなかったりすることが可能であることを特徴とする
従って、請求項1に記載の発明によれば、ケーシングドライバによりケーシングが回転し地盤に圧入され、ケーシングに連結されたケリーバ用アタッチメントも回転し、ケリーバ用アタッチメントに配置された回転力伝達バーも回転することで回転力伝達バーに挟み込まれた円筒部が回転し、ケリーバが回転して掘削バケットがケーシング内の土砂を掘削する。このとき、円筒部内では、円筒部内のコマと回転部材の突出部と噛み合って、回転部材と共にケリーバが回転する。また、掘削中の掘削バケットが停止し、掘削バケットの回転が停止することでケリーバの回転が停止する。そして、ケーシングドライバによりケーシングが回転し地盤に圧入されており、ケリーバ用アタッチメント、回転力伝達バー、及び円筒部は回転する。このとき、円筒部内では、円筒部の回転によりコマが回転部材の突出部に当接し、ケリーバの停止により回転部材も停止することでコマが回転部材の突出部からの押圧により、弾性部材の働きで円筒部の中心孔から離れる方向へ移動させられ、さらなる円筒部の回転により、コマが回転部材の突出部を乗り越え、弾性部材の働きでコマは円筒部の中心孔に向かう方向へ移動させられ、以上の回転部材の突出部を基点とする、コマと弾性部材との動作の繰り返しにより、円筒部内のコマが回転部材の突出部と噛み合わず、実質的には空回りすることでケリーバが入った回転部材の回転は停止し、回転部材を囲む円筒部が回転する。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記掘削バケットによる前記ケーシング内の前記土砂の掘削の際の、前記ケリーバの強度を超えない負荷が前記掘削バケットに加わることで、前記掘削バケットを取り付けた前記ケリーバの回転が停止し前記回転部材の回転も停止し、前記ケーシングドライバーにより前記ケーシングは回転し、前記回転部材の突出部と噛み合っていた前記円筒部に形成された前記凹部からの前記コマに、前記ケリーバが組み込まれた前記回転部材の突出部からの押圧が加わり、前記ケリーバの強度を超えない負荷で変化する弾性力を備えた前記弾性部材により、前記コマを前記円筒部の中心孔から離れる方向へ移動させたり、前記円筒部の中心孔に向かう方向へ移動させたりして、前記円筒部を回転させることを特徴とする。
従って、請求項2に記載の発明によれば、回転部材の突出部と円筒部に形成された前記凹部からのコマとが噛み合って、回転部材と円筒部とが回転している際に、掘削バケットによるケーシング内の土砂の掘削の際のケリーバの強度を超えない負荷が前記掘削バケットに加わることで、掘削バケットを取り付けたケリーバの回転が停止し回転部材の回転も停止し、ケーシングドライバーによりケーシングは回転する。これは、円筒部内で、円筒部と回転部材とが一体化せずに、円筒部と回転部材とが連携しない動作が可能な状態で円筒部と回転部材とが共に回転しており、弾性部材の弾性力を超え、ケリーバの強度を超えない力がケリーバに加わることで、円筒部が回転し回転部材が停止するという、円筒部と回転部材とが連携しない動作が実現し、回転部材の突出部に対して、円筒部内のコマが円筒部の径方向の動作(円筒部の中心孔から離れる方向へ移動したり、円筒部の中心孔に向かう方向へ移動したり)により回転部材の突出部に対して、円筒部内のコマが空回りすることで円筒部を回転させる。
さらに、請求項3に記載の発明は、先端に土砂を掘削する掘削バケットを取り付けたケリーバと、該ケリーバが中心孔に入り、前記掘削バケットを取り付けた前記ケリーバが移動するのを支持する円筒部と、該円筒部の径方向に沿って、対向して伸長して設けられ、前記ケリーバを回転させる回転力伝達バーと、該回転力伝達バーを挟み込んで配置する、径方向に少なくとも二箇所の溝部が形成されたケリーバ用アタッチメントと、該ケリーバ用アタッチメントでは、円筒状の形状をなし、内部はドーナツ状の空間が形成され、中心軸方向に沿って、前記回転力伝達バーを挟み込んで配置する側である一方の端面側には、油圧ブレーキが取り付けられ、前記油圧ブレーキの先端に一方のブレーキパッドが取り付けられ、中心軸方向に沿って他方の端面に他方のブレーキパッドが取り付けられて、中心軸方向を横断する方向に対向して前記ブレーキパッドが設けられた、第一円筒部と、対向して設けられた前記ブレーキパッドに挟み込まれることで前記第一円筒部内に組み込まれる、中心軸方向に対して垂直に横断する方向で、一方の端部側に形成された円盤状の鍔部と、該鍔部に連続して中心軸方向に沿って伸びて他方の端部側に形成された円筒部と、により円筒状の形状をなす、第二円筒部と、からなり、前記第二円筒部の、該第一円筒部と連結された側とは反対側に、地盤に圧入されるケーシングが連結され、該ケーシングには、前記ケーシングを前記地盤に圧入するために前記ケーシングを回転させるケーシングドライバーが取り付けられていることを特徴とする。
従って、請求項3に記載の発明によれば、ケーシングドライバによりケーシングが回転し地盤に圧入され、ケーシングに連結されたケリーバ用アタッチメントも回転し、ケリーバ用アタッチメントに配置された回転力伝達バーも回転することで回転力伝達バーに挟み込まれた円筒部が回転し、ケリーバが回転して掘削バケットがケーシング内の土砂を掘削する。このとき、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内では第二円筒部の鍔部が油圧ブレーキにより押圧を加えられたブレーキパッドに挟持され、第二円筒部と共に第一円筒部が回転する。また、掘削中の掘削バケットが停止し、掘削バケットの回転が停止することでケリーバの回転が停止する。そして、ケーシングドライバによりケーシングが回転し地盤に圧入されており、ケリーバ用アタッチメントの第二円筒部は回転する。このとき、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内では、油圧ブレーキにより押圧を加えられたブレーキパッドに挟持された第二円筒部の鍔部がケーシングの回転に伴い、挟持されつつ回転を行い、つまり、ブレーキパッドの間を滑って回転を行い、第二円筒部が回転する。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の構成に加え、前記掘削バケットによる前記ケーシング内の前記土砂の掘削の際の、前記ケリーバの強度を超えない負荷が前記掘削バケットに加わることで、前記掘削バケットを取り付けた前記ケリーバの回転が停止し前記ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部の回転も停止し、前記ケーシングドライバーにより前記ケーシングは回転し、前記ケーシングの回転により、前記第二円筒部が回転させられ、前記第二円筒部の鍔部は、前記ブレーキパッドに挟持されつつ回転させられ、前記ブレーキパッドには、前記ケリーバ用アタッチメント内の第一円筒部内で前記油圧ブレーキにより、前記ケリーバの強度を超えない挟持する力を付与する押圧が加えられたことを特徴とする。
従って、請求項4に記載の発明によれば、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内では第二円筒部の鍔部が油圧ブレーキにより押圧を加えられたブレーキパッドに挟持され、第二円筒部と共に第一円筒部が回転している際に、掘削バケットによるケーシング内の土砂の掘削の際のケリーバの強度を超えない負荷が前記掘削バケットに加わることで、掘削バケットを取り付けたケリーバの回転が停止しケリーバ用アタッチメントの第一円筒部の回転も停止し、ケーシングドライバーによりケーシングは回転する。これは、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内で、ブレーキパッドと第二円筒部の鍔部とが一体化せずに、第一円筒部と第二円頭部とが連携しない動作が可能な状態で第一円筒部と第二円筒部とが共に回転しており、油圧ブレーキからの押圧による力を超え、ケリーバの強度を超えない力がケリーバに加わることで、第二円筒部の鍔部がブレーキパッドに挟持されつつ、回転を行うという、第一円筒部と第二円筒部とが連携しない動作が実現し、油圧ブレーキからの押圧が加わったブレーキパッドの間を滑って回転を行い、第一円筒部の回転が停止し、第二円筒部が回転する。
さらに、請求項5に記載の発明は、先端に土砂を掘削する掘削バケットを取り付けたケリーバと、該ケリーバが中心孔に入り、前記掘削バケットを取り付けた前記ケリーバの移動を支持する円筒部と、該円筒部内では、前記円筒部内の中心孔側に配置された、中心孔に前記ケリーバが組み込まれ、前記円筒部の、前記中心孔から外周に向かって複数の突出部が形成された回転部材と、前記円筒部内では、前記回転部材を囲み、前記円筒部の、前記外周から前記中心孔に向かって複数形成された凹部と、該凹部には、底部側に弾性部材が設けられ、該弾性部材に固定され前記凹部内に組み込まれた、前記円筒部の中心孔に向かう方向へ移動したり、前記円筒部の中心孔から離れる方向へ移動したりする、コマと、を備え、前記円筒部の側面から前記円筒部の径方向に沿って、対向して伸長して設けられ、前記ケリーバを回転させる回転力伝達バーと、該回転力伝達バーを挟み込んで配置する、径方向に少なくとも二箇所の溝部が形成されたケリーバ用アタッチメントと、該ケリーバ用アタッチメントでは、円筒状の形状をなし、内部はドーナツ状の空間が形成され、中心軸方向に沿って、前記回転力伝達バーを挟み込んで配置する側である一方の端面側には、油圧ブレーキが取り付けられ、前記油圧ブレーキの先端に一方のブレーキパッドが取り付けられ、中心軸方向に沿って他方の端面に他方のブレーキパッドが取り付けられて、中心軸方向を横断する方向に対向して前記ブレーキパッドが設けられた、第一円筒部と、対向して設けられた前記ブレーキパッドに挟み込まれることで前記第一円筒部内に組み込まれる、中心軸方向に対して垂直に横断する方向で、一方の端部側に形成された円盤状の鍔部と、該鍔部に連続して中心軸方向に沿って伸びて他方の端部側に形成された円筒部と、により円筒状の形状をなす、第二円筒部と、からなり、前記第二円筒部の、該第一円筒部と連結された側とは反対側に、地盤に圧入されるケーシングが連結され、該ケーシングには、前記ケーシングを前記地盤に圧入するために前記ケーシングを回転させるケーシングドライバーが取り付けられ、前記円筒部内のコマと前記回転部材の突出部と噛み合ったり、前記円筒部内のコマが前記回転部材の突出部からの押圧により前記凹部内へ移動させられ、前記円筒部内のコマと前記回転部材の突出部とが噛み合わなかったりすることが可能であることを特徴とする。
従って、請求項5に記載の発明によれば、ケーシングドライバによりケーシングが回転し地盤に圧入され、ケーシングに連結されたケリーバ用アタッチメントも回転し、ケリーバ用アタッチメントに配置された回転力伝達バーも回転することで回転力伝達バーに挟み込まれた円筒部が回転し、ケリーバが回転して掘削バケットがケーシング内の土砂を掘削する。このとき、円筒部内では、円筒部内のコマと回転部材の突出部と噛み合って、回転部材と共にケリーバが回転する。また、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内では第二円筒部の鍔部が油圧ブレーキにより押圧を加えられたブレーキパッドに挟持され、第二円筒部と共に第一円筒部が回転する。また、掘削中の掘削バケットが停止し、掘削バケットの回転が停止することでケリーバの回転が停止する。このとき、円筒部内では、円筒部の回転によりコマが回転部材の突出部に当接し、ケリーバの停止により回転部材も停止することでコマが回転部材の突出部からの押圧により、弾性部材の働きで円筒部の中心孔から離れる方向へ移動させられ、さらなる円筒部の回転により、コマが回転部材の突出部を乗り越え、弾性部材の働きでコマは円筒部の中心孔に向かう方向へ移動させられ、以上の回転部材の突出部を基点とする、コマと弾性部材との動作の繰り返しにより、円筒部内のコマが回転部材の突出部と噛み合わず、実質的には空回りすることでケリーバが入った回転部材の回転は停止し、回転部材を囲む円筒部が回転する。また、このとき、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内では、油圧ブレーキにより押圧を加えられたブレーキパッドに挟持された第二円筒部の鍔部がケーシングの回転に伴い、挟持されつつ回転を行い、つまり、ブレーキパッドの間を滑って回転を行い、第二円筒部が回転する。そして、ケーシングドライバによりケーシングが回転し地盤に圧入されており、ケリーバ用アタッチメント(第一円筒部及び第二円筒部)、回転力伝達バー、及び円筒部は停止しても、最終的には、ケリーバ用アタッチメントの第二円筒部が回転する。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記掘削バケットによる前記ケーシング内の前記土砂の掘削の際の、前記ケリーバの強度を超えない負荷が前記掘削バケットに加わることで、前記掘削バケットを取り付けた前記ケリーバの回転が停止し前記回転部材の回転も停止し、前記ケーシングドライバーにより前記ケーシングは回転し、前記回転部材の突出部と噛み合っていた前記円筒部に形成された前記凹部からの前記コマに、前記ケリーバが組み込まれた前記回転部材の突出部からの押圧が加わり、前記ケリーバの強度を超えない負荷で変化する弾性力を備えた前記弾性部材により、前記コマを前記円筒部の中心孔から離れる方向へ移動させたり、前記円筒部の中心孔に向かう方向へ移動させたりして、前記円筒部を回転させ、前記ケーシングの回転により、前記第二円筒部が回転させられ、前記第二円筒部の鍔部は、前記ブレーキパッドに挟持されつつ回転させられ、前記ブレーキパッドには、前記ケリーバ用アタッチメント内の第一円筒部内で前記油圧ブレーキにより、前記ケリーバの強度を超えない挟持する力を付与する押圧が加えられたことを特徴とする。
従って、請求項6に記載の発明によれば、回転部材の突出部と円筒部に形成された前記凹部からのコマとが噛み合って、回転部材と円筒部とが回転し、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内では第二円筒部の鍔部が油圧ブレーキにより押圧を加えられたブレーキパッドに挟持され、第二円筒部と共に第一円筒部が回転している際に、掘削バケットによるケーシング内の土砂の掘削の際のケリーバの強度を超えない負荷が前記掘削バケットに加わることで、掘削バケットを取り付けたケリーバの回転が停止し、ケーシングドライバーによりケーシングは回転する。このとき、円筒部内で、円筒部と回転部材とが一体化せずに、円筒部と回転部材とが連携しない動作が可能な状態で円筒部と回転部材とが共に回転しており、弾性部材の弾性力を超え、ケリーバの強度を超えない力がケリーバに加わることで、円筒部が回転し回転部材が停止するという、円筒部と回転部材とが連携しない動作が実現し、回転部材の突出部に対して、円筒部内のコマが円筒部の径方向の動作(円筒部の中心孔から離れる方向へ移動したり、円筒部の中心孔に向かう方向へ移動したり)により回転部材の突出部に対して、円筒部内のコマが空回りすることで円筒部を回転させ、回転部材の回転は停止する。また、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内で、ブレーキパッドと第二円筒部の鍔部とが一体化せずに、第一円筒部と第二円頭部とが連携しない動作が可能な状態で第一円筒部と第二円筒部とが共に回転しており、油圧ブレーキからの押圧による力を超え、ケリーバの強度を超えない力がケリーバに加わることで、第二円筒部の鍔部がブレーキパッドに挟持されつつ、回転を行うという、第一円筒部と第二円筒部とが連携しない動作が実現し、油圧ブレーキからの押圧が加わったブレーキパッドの間を滑って回転を行い、第一円筒部の回転が停止し、第二円筒部が回転する。
以上が請求項6に記載の発明の基本であるが、掘削する地盤の状態等によっては、掘削バケットによるケーシング内の土砂の掘削の際のケリーバの強度を超えない負荷が前記掘削バケットに加わることで、掘削バケットを取り付けたケリーバの回転が停止し、ケーシングドライバーによりケーシングが回転する際に、弾性部材の弾性力を超え、ケリーバの強度を超えない力がケリーバに加わることで、円筒部内のコマが円筒部の径方向の動作(円筒部の中心孔から離れる方向へ移動したり、円筒部の中心孔に向かう方向へ移動したり)により回転部材の突出部に対して、円筒部内のコマが空回りすることで円筒部を回転させ、回転部材の回転は停止する、か或いは、油圧ブレーキからの押圧による力を超え、ケリーバの強度を超えない力がケリーバに加わることで、第二円筒部の鍔部がブレーキパッドに挟持されつつ、油圧ブレーキからの押圧が加わったブレーキパッドの間を滑って回転を行い、第一円筒部の回転が停止し、第二円筒部が回転する、といういずれか一方の動作も起こり得る。
さらに、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の構成に加え、前記回転力伝達バーを挟み込んで前記ケリーバ用アタッチメントに配置する、前記ケリーバ用アタッチメントの径方向に形成される二箇所の前記溝部は、前記回転力伝達バーの長手方向を横断する方向から前記回転力伝達バーを挟み込む、前記ケリーバ用アタッチメントの端面から突出して、対向して設けられたブラケット同士で形成された溝部と、前記溝部と対向して、前記ケリーバ用アタッチメントの径方向に沿って、前記回転力伝達バーの長手方向を横断する方向から前記回転力伝達バーを挟み込む、前記ケリーバ用アタッチメントの端面から突出して、対向して設けられたブラケット同士で形成された溝部と、であることを特徴とする。
従って、請求項7に記載の発明によれば、対向してブラケットによる溝部を形成し、その溝部に回転力伝達バーを挟み込むことで、ケリーバ用アタッチメントに対する回転力伝達バーの位置決めを行い、ケリーバ用アタッチメントの回転に伴い、回転力伝達バー3、3の中心に位置する円筒部の回転もケリーバ用アタッチメントと同心で行うことが可能になり、円筒部の安定した回転を維持することになり、特に、回転力伝達バーを挟む込む溝部では、回転力伝達バーを挟み込んだ状態で溝部との間(ブラケットとの間)に隙間があり、ケリーバ用アタッチメントの回転により回転力伝達バーが隙間を移動し、溝部(ブラケット)と当接した状態で回転することになり、回転時における回転力伝達バーの安定した状態を維持することになる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の構成に加え、前記回転力伝達バーを挟み込んで前記ケリーバ用アタッチメントに配置する、前記ケリーバ用アタッチメントの径方向に形成される二箇所の前記溝部は、前記回転力伝達バーの長手方向を横断する方向から前記ケリーバ用アタッチメントを挟み込む、前記ケリーバ用アタッチメントの端面に切り込むことで形成された溝部と、前記溝部と対向して、前記ケリーバ用アタッチメントの径方向に沿って、前記回転力伝達バーの長手方向を横断する方向から前記回転力伝達バーを挟み込む、前記ケリーバ用アタッチメントの端面に切り込むことで形成された溝部と、であることを特徴とする。
従って、請求項8に記載の発明によれば、ケリーバ用アタッチメントの端面に対向して切り込みによる溝部を形成し、その溝部に回転力伝達バーを挟み込むことで、ケリーバ用アタッチメントに対する回転力伝達バーの位置決めを行い、ケリーバ用アタッチメントの回転に伴い、回転力伝達バー3、3の中心に位置する円筒部の回転もケリーバ用アタッチメントと同心で行うことが可能になり、円筒部の安定した回転を維持することになり、特に、回転力伝達バーを挟む込む溝部では、回転力伝達バーを挟み込んだ状態で溝部との間(切り込み(傾斜面)との間)に隙間があり、ケリーバ用アタッチメントの回転により回転力伝達バーが隙間を移動し、溝部(切り込み(傾斜面))と当接した状態で回転することになり、回転時における回転力伝達バーの安定した状態を維持することになる。
さらに、請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の構成に加え、前記溝部の、前記回転力伝達バーの長手方向を横断する方向から前記回転力伝達バーを挟み込む面部は、前記回転力伝達バーの長手方向を横断する方向から挟み込まれる前記回転力伝達バーの面部の傾斜と同じ方向に傾斜していることを特徴とする。
従って、請求項9に記載の発明によれば、回転力伝達バーを挟み込んだ状態でケリーバ用アタッチメントが回転すると、回転力伝達バーは、溝部内を(矢印a方向、或いは矢印b方向へ)移動し、溝部(いずれかのブラケット、或いは傾斜面)に当接した状態で支持されることになる。回転力伝達バーとブラケットとが当接するのが同じ方向の傾斜面同士であるため安定して当接することになり、回転力伝達バーの安定した回転を得ることになる。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1、2、5又は6のいずれかに記載の構成に加え、前記円筒部内のコマと前記回転部材の突出部とが噛み合ったり、噛み合わなかったりして当接する面部同士が円弧状の形状で形成されていることを特徴とする。
従って、請求項10に記載の発明によれば、円筒部内のコマの面部と回転部材の突出部の面部とがそれぞれ円弧状の形状をなし、ケリーバの回転が停止することで回転部材が停止し、ケーシングが回転し円筒部が回転するときに、円筒部内では、円筒部の回転によりコマが回転部材の突出部に当接し、コマが回転部材の突出部からの押圧により、弾性部材の働きで円筒部の中心孔から離れる方向へ移動させられ、さらなる円筒部の回転により、コマが回転部材の突出部を乗り越え、弾性部材の働きでコマは円筒部の中心孔に向かう方向へ移動させられる際に、当接する面部同士の形状が円弧状の形状をなしているため滑らかな移動を可能にし、回転が停止した、回転部材を囲む円筒部の回転を容易にする。
本発明によれば、掘削バケットによるケーシング内の土砂の掘削において、掘削バケットを取り付けたケリーバを組み込み、円筒部の中心孔側に配置された回転部材の、突出部と円筒部に形成された前記凹部からのコマとが噛み合って、回転部材と円筒部とが回転している際に、掘削バケットによるケーシング内の土砂の掘削の際のケリーバの強度を超えない負荷が前記掘削バケットに加わることで、掘削バケットを取り付けたケリーバの回転が停止し回転部材の回転も停止し、ケーシングドライバーによりケーシングは回転する。つまり、円筒部内で、円筒部と回転部材とが一体化せずに、円筒部と回転部材とが連携しない動作が可能な状態で円筒部と回転部材とが共に回転しており、弾性部材の弾性力を超え、ケリーバの強度を超えない力がケリーバに加わることで、円筒部と回転部材とが連携しない動作が実現し、回転部材の突出部に対して、円筒部内のコマが円筒部の径方向の動作(円筒部の中心孔から離れる方向へ移動したり、円筒部の中心孔に向かう方向へ移動したり)により回転部材の突出部に対して、円筒部内のコマが空回りすることで円筒部を回転させ回転部材が停止することになる。その結果、ケーシングドライバーによる回転がケリーバに伝わることがなく、掘削中のケリーバの保護することになる。
また、ケリーバ用アタッチメントを二つの部材で構成することにより、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内で、ブレーキパッドと第二円筒部の鍔部とが一体化せずに、第一円筒部と第二円頭部とが連携しない動作が可能な状態で第一円筒部と第二円筒部とが共に回転しており、油圧ブレーキからの押圧による力を超え、ケリーバの強度を超えない力がケリーバに加わることで、第二円筒部の鍔部がブレーキパッドに挟持されつつ、回転を行うという、第一円筒部と第二円筒部とが連携しない動作が実現し、油圧ブレーキからの押圧が加わったブレーキパッドの間を滑って回転を行い、第一円筒部の回転が停止し、第二円筒部が回転することになる。つまり、掘削バケットによるケーシング内の土砂の掘削において、ケリーバ用アタッチメントの第一円筒部内では第二円筒部の鍔部が油圧ブレーキにより押圧を加えられたブレーキパッドに挟持され、第二円筒部と共に第一円筒部が回転している際に、掘削バケットによるケーシング内の土砂の掘削の際のケリーバの強度を超えない負荷が前記掘削バケットに加わることで、掘削バケットを取り付けたケリーバの回転が停止しケリーバ用アタッチメントの第一円筒部の回転も停止し、ケーシングドライバーによりケーシングは回転する。その結果、ケーシングドライバーによる回転がケリーバに伝わることがなく、掘削中のケリーバの保護することになる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(例1)
図1に示す掘削装置1では、図示しないスイベルを介して、伸長可能に複数段に形成されたケリーバ4を備え、第一段目のケリーバ4内に第2段目以降のケリーバ4が収納されており、掘削に際して第一段目から第二段目、・・・第n段目が伸びて出ることになる。本例においては、第一段目から第四段目で構成されているケリーバ4を用いているが、特に、第一段目から第四段目で構成されているケリーバ4に限定されることなく、掘削する地盤の状態等により、第三段目以下の構成によるケリーバ4を用いたり、第五段目以上の構成によるケリーバ4を用いることになる。ケリーバ4には、図1に示すように、突起部44がケリーバ4の長手方向に沿って形成されている。本例におけるケリーバ4の外周面40には、ケリーバ4の長手方向を横断する断面方向において(円周方向に沿って)等間隔で複数の突起部44が形成されている。図示していないが、第二段目、第三段目のケリーバ4についても同様に突起部44が形成されている。そして、ケリーバ4の移動を支持し、ケリーバ4が移動することになる中心孔23が形成された円筒部2は、円盤に近い円筒状に形成された鋼板からなり、図1においては、移動前の第一段目のケリーバ4の状態が示されており、第一段目のケリーバ4が移動すると、図示しないストッパが円筒部2に当接することで第一段目のケリーバ4が円筒部2の孔部を通過することになり、その後、第二段目のケリーバ4が第一段目のケリーバ4から出て伸びる。
それから、第三段目のケリーバ4が第二段目のケリーバ4から出て伸びることになる。また、ケリーバ4の最終段、本例では、第三段目のケリーバ4の先端に土砂を掘削するための装置である掘削バケット6を連結するためのソケット42が取り付けられている。ソケット42には孔部43が形成されており、図示しないピン等をソケット42の孔部43に通すことでケリーバ4の先端(ケリーバ4の端部41)に掘削バケット6を連結することになる。そして、ケリーバ4の第一段目が通過する円筒部2では、円筒部2の側面21から円筒部2の側面21に対して、径方向に伸びる(伸長して)回転力伝達バー3、3が対向して取り付けられている(設けられている)。回転力伝達バー3は、本例においては四角柱状の部材であるが、特に四角柱状の部材に限定されることなく円柱状の部材を用いることも可能である。
回転力伝達バー3は、図1に示すように、円筒部2の中心軸方向に沿う辺31の長さが円筒部2の中心軸方向の長さである側面21の幅22より若干短いが、回転力伝達バー3の辺31の長さを側面21の幅22と同じにすることも可能である。ケリーバ4を回転させることによる生じる、回転力伝達バー3に加わる負荷に回転力伝達バー3が耐えられる強度にするために、回転力伝達バー3の辺31の長さを側面21の幅22と同じにする等して回転力伝達バー3の太さを決定することになる。そして、この対向する回転力伝達バー3、3がケリーバ用アタッチメント5に取り付けられることになる。ケリーバ用アタッチメント5は、図1に示すように、径の異なる二種類の円筒状の部材を重ね合わせた形状をなしている。第一円筒部53側には、回転力伝達バー3、3が取り付けられる。第一円筒部53は、円筒部2の外径より大きい外径をなしており、第一円筒部53の内径は、円筒部2が入り込める大きさになっている。第一円筒部53の端面51にはブロックであるブラケット52が設けられて、端面51から突出している。本例では、ブラケット52は、図1に示すように、直方体状の形状をなし、ブラケット52、52同士の間で回転力伝達バー3、3を挟み込んで回転力伝達バー3、3を支持している。
つまり、図1及び図2(a)に示すように、ケリーバ用アタッチメント5の第一円筒部53の径方向に対向して設けられたブラケット52、52の間に回転力伝達バー3を配置することで、径方向を横断する方向に対向して設けられた二つのブラケット52、52で(二つのブラケット52、52で溝部を形成し)回転力伝達バー3をそれぞれ挟む込むことで回転力伝達バー3、3を支持することになる。本例では、第一円筒部53の端面51上に設けられた計四つのブラケット52で回転力伝達バー3を挟み込んでいる。つまり、ケリーバ用アタッチメント5の径方向に形成される一箇所目の溝部は、回転力伝達バー3、3の長手方向を横断する方向から回転力伝達バー3、3を挟み込み、ケリーバ用アタッチメント5の端面51から突出して、対向して設けられたブラケット53、53同士で形成された溝部である。二箇所目の溝部は、溝部と対向して、ケリーバ用アタッチメント5の径方向に沿って、回転力伝達バー3、3の長手方向を横断する方向からケリーバ用アタッチメント5を挟み込み、ケリーバ用アタッチメント5の端面51から突出して、対向して設けられたブラケット53、53同士で形成された溝部である。そして、これらの対向する溝部で回転力伝達バー3、3を挟み込んでケリーバ用アタッチメント5に配置することになる。回転力伝達バー3、3をケリーバ用アタッチメント5に配置する際には、回転力伝達バー3、3の中心にある円筒部2をケリーバ用アタッチメント5と同心にし、円筒部2とケリーバ用アタッチメント5とが同心の状態でケリーバ用アタッチメント5が回転することになる。
そして、ケリーバ用アタッチメント5が回転しても回転力伝達バー3、3の支持を維持することになり、円筒部2及びケリーバ4の状態の支持も維持される。図2(a)に示すように、ブラケット52、52の間に(二つのブラケット52、52で溝部を形成し)回転力伝達バー3を挟み込んだ状態でケリーバ用アタッチメント5が回転すると、回転力伝達バー3は、矢印a方向、或いは矢印b方向へ移動し、いずれかのブラケット52に当接した状態で支持されることになる。以上のように、本例では、ブラケット53が直方体状の形状をなしているが、必ずしも、直方体状の形状に限定されるものではない。図2(b)では、ブラケット52の形状(ブラケット52の長手方向を横断する方向の(断面)形状)が、ブラケット52、52同士が対向する側(回転力伝達バー3の長手方向を横断する方向から回転力伝達バー3を挟み込む面部)が傾斜面521、521をなしている(台形形状)。また、この場合、回転力伝達バー3の形状(回転力伝達バー3の長手方向を横断する方向の面部の形状)も、ブラケット52、52の傾斜面521、521に対応する(同じ方向の)傾斜面32、32が形成されている。図2(b)に示すように、ブラケット52、52の間に(二つのブラケット52、52で溝部を形成し)回転力伝達バー3を挟み込んだ状態でケリーバ用アタッチメント5が回転すると、回転力伝達バー3は、矢印a方向、或いは矢印b方向へ移動し、いずれかのブラケット52に当接した状態で支持されることになる。回転力伝達バー3とブラケット52とが当接するのが傾斜面521、32同士であるため安定して当接することになる。そして、図2(b)においても、図2(a)と同様に、円筒部2及びケリーバ4の状態の支持も維持される。
図2(c)では、ブラケット52の形状(ブラケット52の長手方向を横断する方向の(断面)形状)が、ブラケット52、52同士が対向する側へ折り曲げられた形状である略L字状の形状をなしている。回転力伝達バー3は、図2(a)に示す回転力伝達バー3の形状と同じ直方体状の形状をなしている。図2(c)に示すように、ブラケット52、52の間に(二つのブラケット52、52で溝部を形成し)回転力伝達バー3を挟み込んだ状態でケリーバ用アタッチメント5が回転すると、回転力伝達バー3は、矢印a方向、或いは矢印b方向へ移動し、いずれかのブラケット52に当接した状態で支持されることになる。図2(c)においても、図2(b)と同様に、円筒部2及びケリーバ4の状態の支持も維持される。さらに、図2(d)では、ブラケット52を設けていた、図2(a)から図2(c)までとは異なり、第一円筒部53の端面51に溝部511を形成することで、回転力伝達バー3の支持を行っている。溝部511は、第一円筒部53の端面51に第一円筒部53の径方向に沿って形成し(径方向に沿って、二箇所に形成し)、その溝部511、511内に回転力伝達バー3、3を組み込むことになる。
つまり、ケリーバ用アタッチメント5の径方向に形成される一箇所目の溝部511は、回転力伝達バー3、3の長手方向を横断する方向から回転力伝達バー3、3を挟み込む、ケリーバ用アタッチメント5の端面51に切り込むことで形成された溝部である。二箇所目の溝部は、溝部511と対向して、ケリーバ用アタッチメント5の径方向に沿って、回転力伝達バー3、3の長手方向を横断する方向から回転力伝達バー3、3を挟み込む、ケリーバ用アタッチメント5の端面51に切り込むことで形成された溝部である。そして、これらの対向する溝部511、511で回転力伝達バー3、3を挟み込んでケリーバ用アタッチメント5に配置することになる。回転力伝達バー3、3をケリーバ用アタッチメント5に配置する際には、回転力伝達バー3、3の中心にある円筒部2をケリーバ用アタッチメント5と同心にし、円筒部2とケリーバ用アタッチメント5とが同心の状態でケリーバ用アタッチメント5が回転することになる。
図2(d)では、溝部511の対向する側(回転力伝達バー3の長手方向を横断する方向から回転力伝達バー3を挟み込む面部)に傾斜面512、512が形成されており、回転力伝達バー3(回転力伝達バー3の長手方向を横断する方向の面部)にも溝部511の傾斜面521、521に対応する(同じ方向の)傾斜面32、32が形成されている。そして、図2(a)から図2(c)までと同様に、図2(d)において、溝部511に回転力伝達バー3を組み込んだ状態でケリーバ用アタッチメント5が回転すると、回転力伝達バー3は、矢印a方向、或いは矢印b方向へ移動し、溝部511のいずれかの傾斜面512、512に当接した状態で支持されることになる。図2(b)と同様に、回転力伝達バー3と溝部511とが当接するのが傾斜面512、32同士であるため安定して当接することになる。そして、図2(d)においても、図2(a)から図2(c)と同様に、円筒部2及びケリーバ4の状態の支持も維持される。
以上のようにして、ケリーバ用アタッチメント5の、第一円筒部53に回転力伝達バー3、3を取り付けることになる。第一円筒部53に連続する第二円筒部54にはケーシング12が取り付けられることになる。本例においては、図1に示すように、第二円筒部54内にケーシング12を組み込み、第二円筒部54側から複数のボルト13を用いて第二円筒部54にケーシング12を固定している。本例では、ボルト13を用いることでケリーバ用アタッチメント5とケーシング12との固定を行っているが、ボルト13に限定されることなく、溶接等によりケリーバ用アタッチメント5とケーシング12との固定を行うことも可能である。
以上が図1に示す掘削装置1における、ケリーバ用アタッチメント5、ケーシング12、ケリーバ用アタッチメント5と回転力伝達バー3との支持構造の概要である。つぎに、図1において、矢印Aで示す、円筒部2内及びケリーバ4の構成の詳細について説明する。
図1における、矢印A示す位置である、円筒部2内では、第一段目のケリーバ4が入っている。本例でのケリーバ4の突起部44は、図3(a)に示すように、断面長方形の四角柱の形状をなしているが、この形状に限定されることなく、ケリーバ4の外周面40から突出する形状であればよい。本例では、ケリーバ4の長手方向を横断する方向で均等な三箇所の位置に突出部44が形成されているが、三箇所に限定されることなく、三箇所以上とすることも可能である。また、突出部44は、ケリーバ4と一体に成形することも可能であるし、ケリーバ4とは別体として、後からケリーバ4に取り付けることも可能である。その場合、例えば、ケリーバ4側には突出部44が取り付けられる位置(外周面40)に凹部を形成し、突出部44には凸部を形成し、この凹部と凸部とを接着剤等を介して嵌合させることで、ケリーバ4と突出部44と一体化することも可能である。
そして、このケリーバ4は、回転部材7に組み込まれることになる。図3(b)に示す回転部材7は、基本的に円筒状の形状をなしており、回転部材7の中心軸方向の長さは、円筒部2の中心軸方向の長さ(幅22)内に収まる長さになる。回転部材7の、ケリーバ4が組み込まれる中心孔71側では、内周面72から凹部73が形成されている。凹部73は、図3(b)に示すように、回転部材7の中心軸に対して垂直方向をなす(回転部材7の長手方向に沿う端部側の)端面74から切り込むことで端面74、74同士の間に形成されている。凹部73の形状は、凹部73に組み込まれるケリーバ4の突出部44の形状に対応している。本例においては、ケリーバ4の突出部44は、断面長方形の四角柱の形状をなしているため、凹部73は、そのケリーバ4の突出部44が組み込める矩形形状をなしている。また、凹部73は、ケリーバ4の突出部44の位置と数に対応して、ケリーバ4の突出部44が組み込まれるように回転部材7の内周面72側から形成されている。つまり、本例では、ケリーバ4に形成した突出部44が三箇所であり、回転部材7の凹部73が六ヶ所であり、掘削作業に際し、適宜、突出部44と凹部73との組み込み位置を換えることで凹部73の経時変化を防止することになる。また、ケリーバ4の突出部44の位置と数が変われば、それに応じて回転部材7の内周面72側に形成される凹部73の位置と数が変わることになる。
回転部材7の外周面75側には、突出部76が形成されている。突出部76は、図3(b)に示すように、回転部材7の中心軸に対して垂直方向では略三角形の形状をなしており、その略三角形は二等辺三角形に近い形状をなしている。具体的には、端辺761、761同士の長さが等しいため、端辺761、761のそれぞれ基点762、762から等しい距離に頂点763が形成されることになる。頂点763より回転部材7の中心軸方向に沿って端辺764が形成され、端辺764から、基点762、762より回転部材7の中心軸方向に沿って形成された端辺765、765それぞれに、面部766、766が形成されている。本例においては、頂点763(端辺764)を中心に端辺761、761同士(端辺764と端辺762、762との間の、図示しない面部同士)が直角に近い角度である角度αをなしている。ただし、角度αについては、特に直角に近い角度に限定されることなく、直角より大きい角度とすることも可能であり、直角より小さい角度とすることも可能である。本例においては、突出部76が外周面75に沿って均等に(等しい間隔で)形成されているが、特に均等に形成されることに限定されない。また、本例では、外周面75に沿って突出部76が8箇所に形成されているが、特に8箇所に限定されることなく、ケリーバ4の太さ等、掘削作業の状況等により8箇所より多く形成したり、少なく形成したりすることになる。
そして、以上の構成をなす回転部材7とケリーバ4との組立に際しては、円筒部2内の回転部材7の中心孔71へケリーバ4を挿入し、ケリーバ4の突出部44を回転部材7の端面74側から凹部73へ移動させ、ケリーバ4を回転部材7の中心孔71に沿う方向に移動させることでケリーバ4の突出部44が回転部材7の凹部73内を摺動できるようになる(図4参照)。つまり、ケリーバ4の第一段目が掘削作業中に円筒部2(回転部材7)を中心にケリーバ4の長手方向に沿って移動することが可能になる。また、ケリーバ4が回転部材7の中心孔71へ入ると、回転部材7の内周面72とケリーバ4の外周面40との間に隙間Sが形成されることになる(図4参照)。ケリーバ4の突出部44と回転部材7の凹部73と関係で、ケリーバ4の、外周面40から突出部44の端部までの長さが回転部材7の凹部73の深さより長いため、ケリーバ4の外周面40と回転部材7の内周面72とが接触し難くなりケリーバ4の第一段目の移動の抵抗を少なくしている。以上が回転部材7へのケリーバ4の組立(挿入)である。
以上のようにして、ケリーバ4は、円筒部2内の回転部材7に摺動可能な状態で組み込まれることになる。ケリーバ4が組み込まれた回転部材7を収納した円筒部2内は、図5(a)に示すように、内周面234に複数のコマ24が組み込まれて、コマ24が円筒部2の中心軸に向かう方向へ移動したり、円筒部2の中心軸から離れる方向へ移動したりすることになっている。なお、図5(a)では、円筒部2内の詳細を示すために、ケリーバ4及び回転部材7を省いて示してある。円筒部2内の内周面234には、複数の凹部231が形成されており、凹部231は凹部24内をコマ24が移動できる大きさであり、凹部231内にコマ24を組み込んだ際に、凹部231の内壁232とコマ24の側面部241との間で若干の隙間が形成される程度の大きさである。この凹部231の形状は、図5(a)に示すように、コマ24の底部242側の形状である四角柱が収まる形状をなしている。そして、図5(b)に示す、凹部231の深さ(円筒部2の径方向の長さ)L1は、コマ24の、底部242から頂部243までの長さL2より長く形成されている。凹部231内には、図5(a)に示すように、底部233側に弾性部材25が設けられている。
コイルバネ25の一方の端部251は、凹部231の底部233に固定されており、他方の端部252はコマ24の底部242に固定されている。そして、コイルバネ25が伸縮により、コイルバネ25の他方の端部252に固定されたコマ24が凹部231の内壁232に沿って、円筒部2の径方向に移動することになる。コマ24は、図5(c)に示すように、底部242側の四角柱の形状に続いて、頂部243側では三角柱状の形状をなしている。具体的には、四角柱の形状と三角柱の形状の境目である辺部244、244と頂部243との間には面部245、245が形成されている。面部245、245は、辺部244、244同士を結ぶ直線(図5(c)に示す点線)に対して角度βをなして傾斜して形成されている。本例においては、角度βは鋭角であるが、特に鋭角に限定されない。この頂部243側である三角柱状の形状は回転部材7の突出部76である、端辺764から、基点762、762より回転部材7の中心軸方向に沿って形成された端辺765、765との間にそれぞれ形成された、図示しない面部と噛み合うことになる。本例では、円筒部2内のコマ24の頂部243側と回転部材7の突出部76とが噛み合うことになるため、円筒部の中心軸方向に沿う長さが、円筒部2内のコマ24の頂部243側と回転部材7の突出部76側とではほぼ等しい長さとなっているが、回転部材7からの回転力が円筒部2内のコマ24に伝えることができれば、円筒部2内のコマ24の頂部243側と回転部材7の突出部76側との、円筒部の中心軸方向に沿う長さがほぼ等しくなることに限定されない。
本例においては、弾性部材25としてコイルバネを用いているが、特にコイルバネに限定されることなく弾力性のある部材であれば他の部材を用いることも可能である。例えば、弾性部材25の代わりに油圧パッドを配置し、油圧パッドを膨張させたり。収縮させたりすることでコマ24を弾性部材25としてコイルバネを用いた場合と同様に動作させることになる。
以上の構成をなす円筒部2へケリーバ4を組み込むことになる。円筒部2へケリーバ4を組み込む前に既に、図6に示すように、円筒部2内では、円筒部2内のコマ24の頂部243側と回転部材7の突出部76とが噛み合う状態になっている。この状態でケリーバ4を円筒部2(の中心孔23)に組み込むことでケリーバ4を回転部材7の中心孔71へ組み込むことになる。そして、円筒部2を通過して出たケリーバ4の先端(端部41)(ケリーバ4の第三段目)のソケット42の孔部43内に図示しないピン等を通すことで掘削バケット6を取り付ける。本例では、円筒部2の凹部231内に設けられた弾性部材25であるコイルバネは、掘削に際して回転するケリーバ4に12tの力が加わることでケリーバ4が停止し、ケーシング12側が回転を続けるばね力(弾性力)に設定してあるが、掘削される土地等の状態によってはケリーバ4の回転を停止させる、ケリーバ4に加わる力を12t以上とすることも可能であるし、12t以下とすることも可能である。掘削される土地等の状態によるが、本例においては、ケリーバ4に加わる力は、一例として、4tから14tの範囲で設定されることになる。ただし、掘削される土地等の状態によっては、ケリーバ4に加わる力が4tから14tの範囲内に収まらないことがあり、その場合には、ケリーバ4に加わる力に対応するために、4tから14tの範囲とは異なる範囲で、ケリーバ4が停止し、ケーシング12側が回転を続けるばね力(弾性力)を設定することになる。本例においては、ケリーバ4は、掘削中のケリーバ4の回転を阻止する力が、一例として、4tから14tの範囲内であればケリーバ4の強度を超えない負荷となる。具体的には、円筒部2と回転部材7とが共に回転することで(掘削を行い)、弾性部材25の弾性力を超え、ケリーバ4の強度を超えない力(負荷)がケリーバ4に加わることで、円筒部2が回転し回転部材7(ケリーバ4)が停止することになる。このとき、円筒部2内のコマ24が円筒部2の径方向の動作(円筒部2の中心孔23から離れる方向へ移動したり、円筒部2の中心孔23に向かう方向へ移動したり)を行わせる弾性部材25の弾性力も、設定される、4tから14tに対応して決定されることになる。
以上の構成の掘削装置1を用いた掘削に際しては、図7に示すように、地上Gに設置された回転駆動装置を内蔵したケーシングドライバー11で、下端に、図示しない掘削爪を備えたケーシング12を把持させてあり、ケーシング12を全周旋回させつつ一定長づつ間欠的に地中に圧入することになる。また、図示しない、クレーンのワイヤの先端にスイベルジョイントを介してケリーバ4の上端が吊持してあり、図示しないクレーンの操作によりケリーバ4を下降して掘削装置1がケーシング12内に下降する。ケリーバ4の第一段目は円筒部2(回転部材7の中心孔71)を移動し、ケリーバ4の先端(端部41)に取り付けられた地盤(土中)を掘削する掘削バケット6を掘削する土中に到達させる。
以上の状態となった掘削装置1を用いた掘削の際における、掘削装置1の動作について説明する。以下では、矢印X方向に回転する場合を例にとって説明しているが、矢印X方向とは反対方向である矢印X1方向に回転することも可能である。
ケーシングドライバー11を駆動することで、ケーシング12は回転しながら地中へ圧入され、図6に示す矢印X方向に沿う、ケーシング12の回転によりケリーバ用アタッチメント5も回転し、ケリーバ用アタッチメント5上の溝部で支持された回転力伝達バー3、3が回転する。回転力伝達バー3、3の中心にある、円筒部2の回転によりケリーバ4が回転し、ケーシング12内の掘削バケット6も回転しケーシング12内の土砂を掘削する。このとき、ケリーバ4に取り付けた回転部材7の突出部76は、図6に示す矢印X方向に回転し、円筒部2内のコマ24に当接する。つまり、回転部材7の突出部76の、端辺764から端辺765に形成された、図示しない面部と円筒部2内のコマ24の面部245とが当接する。このときの掘削に際して掘削バケット6を含めた円筒部2、ケリーバ4に加わる力が12t以下であれば、円筒部2内のコマ24の移動を制御するコイルバネ25は収縮せずに、回転部材7の突出部76が円筒部2内のコマ24に当接する前の長さ(状態)が維持される。そして、回転部材7の突出部76が円筒部2内のコマ24に当接した状態(回転部材7の突出部76と円筒部2内のコマ24とが噛み合った状態)、つまり、ケリーバ4と円筒部2を含めた掘削バケット6は一体となって矢印X方向へ回転し、ケーシング12の回転とともに掘削を続ける。
そして、ケーシング12内の土砂を掘削バケット6で掘削して行くと、固い地層等に当たる場合がある。このとき掘削に際して掘削バケット6を含めた円筒部2、ケリーバ4に加わる力(負荷)が12t以上であれば、ケーリバ4の回転が停止して掘削バケット6の掘削も停止し(回転による掘削が停止し)、ケーシング12の回転は続き、ケーシング12の回転により回転力伝達バー3、3の中心にある円筒部2の回転が続く。具体的には、ケリーバ4が回転しているときは回転部材7の突出部76が円筒部2内のコマ24に当接した状態が維持されているが、ケリーバ4が停止し(回転部材7が停止し)、円筒部3が回転を続けることで、回転部材7の突出部76に回転する円筒部2内のコマ24が当接する。具体的には、図8(a)に示すように、停止している回転部材7の突出部76の、端辺764から端辺765の面部766に、回転する円筒部2内のコマ24の、辺部243から辺部244の面部245が当接し、コマ24が矢印X方向へ回転すると、回転部材7の突出部76が停止しているため、コマ24に矢印Y方向の押圧が加わりコマ24は円筒部2内の凹部231内へ押され、コマ24の面部245の辺部243側が突出部76の面部766の端辺764側へ摺動し、コマ24は凹部231へ入りコイルバネ25は収縮する。
図8(b)に示すように、さらにコマ24が矢印X方向へ回転すると、コマ24にさらに矢印Y方向の押圧が加わり、コマ24の面部245の辺部243側が突出部76の面部766の端辺764側へ摺動し、コマ24の面部245の辺部243が突出部76の面部766の端辺764に接近し、コマ24はさらに凹部231へ入りコイルバネ25はさらに収縮する。続いてコマ24が矢印X方向へ回転すると、コマ24の面部245の辺部243が突出部76の面部766の端辺764に当接し、コマ24は凹部231へ最も入り込みコイルバネ25は最大限収縮する。そして、コマ24の面部245の辺部243が突出部76の面部766の端辺764を通過する。通過することにより、コマ24が矢印X方向へ回転することでコマ24に加わっていた回転部材7の突出部76からの押圧が解除され、図8(c)に示すように、コイルバネ25は収縮された状態から伸長し始め、コマ24の面部245が回転部材7の面部766を摺動する。つまり、矢印Z方向に沿って、コマ24の面部245の辺部243側が回転部材7の突出部76の端辺765側へ摺動する。コマ24が突出部76を乗り越えたことになる。以上のように、円筒部2内の、回転部材7とコマ24とが動作することでケリーバ4の回転が停止してケーシング12が回転し続ける。
(例2)
例2では、例1と異なり、掘削に際して掘削バケット6を含めた円筒部2、ケリーバ4に加わる力(負荷)が12t以上となるとであると、ケーシング12だけの回転が続き、ケリーバ4を含めた他の部材の動作(回転)は停止する掘削装置10である。例2における掘削装置10においても、基本的な構成は例1における掘削装置1と同じであるので、本例においては、例1と異なる部分を中心に説明する。なお、例2において、例1と同一の部材については例1の同一の参照符号を付してある。
図9に示す掘削装置10では、例1と同様に、図示しないスイベルを介して、伸長可能に複数段に形成されたケリーバ4を備え、ケリーバ4の外周面40には、突起部44がケリーバ4の長手方向に沿って等間隔に形成されている。ケリーバ4が移動することになる中心孔23が形成された円筒部2は、円盤に近い円筒状に形成された鋼板からなり、図9においては、移動前の第一段目のケリーバ4の状態が示されている。例1と同様に最終段(第三段目)のケリーバ4の先端に土砂を掘削するための装置である掘削バケット6を連結するための孔部43が形成されたソケット42が取り付けられており、図示しないピン等をソケット42の孔部43に通すことでケリーバ4の先端(ケリーバ4の端部41)に掘削バケット6を連結することになる。そして、ケリーバ4の第一段目が通過する円筒部2では、例1と同様に、円筒部2の側面21から円筒部2の側面21に対して、径方向に伸びる回転力伝達バー3、3が対向して取り付けられている。この対向する回転力伝達バー3、3がケリーバ用アタッチメント5に取り付けられることになる。
ケリーバ用アタッチメント5は、図9に示すように、例1と同様に、径の異なる二種類の円筒状の部材を重ね合わせた形状をなしており、第一円筒部55側には、回転力伝達バー3、3が取り付けられ、第一円筒部55は、円筒部2の外径より大きい外径をなしており、第一円筒部55の内径は、円筒部2が入り込める大きさになっている。例2においても、例1と同様に、ブラケット52、52同士の間で回転力伝達バー3、3を挟み込んで回転力伝達バー3、3を支持している。ただし、例1と同様に、図2に示す形態である溝部により回転力伝達バー3、3を支持することも可能である。このようにして、ケリーバ用アタッチメント5の、第一円筒部53に回転力伝達バー3、3を取り付けることになる。そして、例2では、例1における、一体成形である、第一円筒部53と第二円筒部54の連続とは異なる構成で、第一円筒部55と第二円筒部56の連結が行われている。
ケリーバ用アタッチメント5は、図10に示すように、第一円筒部55と第二円筒部56とが独立して回転できるように構成されている。例2における第一円筒部55は、円筒状の部材であり、内部にドーナツ状の空間551が形成されている。第一円筒部55に組み込まれる第二円筒部56は、例1と同様に径が第一円筒部55より小さく、同様に、基本的には円筒状の部材である。この第二円筒部56では、図10に示すように、第一円筒部55に組み込まれる、一方の端部側に鍔部561が円盤状に形成されている。この鍔部561は、第一円筒部55の径より小さく、鍔部561が第一円筒部55内に組み込まれても鍔部561は第一円筒部55の内周面551と接触することはない。そして、第一円筒部55の、第二円筒部56の鍔部561側を収納する側の端面553には、ブレーキパッド57(571)が取り付けられている。そして、端面(他方の端面)553に対向する、回転力伝達バー3、3を挟み込んで配置する側である端面(一方の端面)554側には油圧ブレーキ58が取り付けられ、油圧ブレーキ58の先端にはブレーキパッド57(571)が取り付けられている。第一円筒部55に第二円筒部56が組み込まれて連結されると、第一円筒部55の端面553側に第二円筒部56の鍔部561が配置され、第一円筒部55の中心軸方向(ケリーバ用アタッチメント5内(第一円筒部55及び第二円筒部56内)をケリーバ4が伸びる方向)を横断する方向に対向するブレーキパット57で挟み込まれる。
第二円筒部56では、鍔部561から連続して第二円筒部56の中心軸方向に沿って円筒部562が伸びて形成されており、円筒部562にケーシング12が取り付けられることになる。ケーシング12の取り付けも例1と同様に、円筒部562内にケーシング12を組み込み、円筒部562側から複数のボルト13を用いて円筒部562にケーシング12を固定している。例1と同様に、ボルト13ではなく溶接等によりケリーバ用アタッチメント5とケーシング12との固定を行うことも可能である。
例2における円筒部2は、例1における円筒部2と異なり、円筒部2内に、コマ24、弾性部材25、及び回転部材7は組み込まれておらず、図9に示すように、円筒部2の中心孔23は、第一段目のケリーバ4の外周面40に形成された突出部44が摺動可能に形成されている。つまり、円筒部2は、中心孔23だけが形成されているに過ぎない部材である。
以上のように、例2においては、例1とは異なり、ケリーバ用アタッチメント5(第一円筒部55)内に油圧ブレーキ58、ブレーキパッド57を組み込み、油圧ブレーキ58からの押圧がブレーキパッド572(57)に加わることで、ケリーバ用アタッチメント5(第二円筒部56)の回転を制御している。例2において、例えば、掘削に際して回転するケリーバ4に12tの力が加わることでケリーバ4が停止し、ケーシング12側が回転を続ける押圧に設定してあるが、掘削される土地等の状態によってはケリーバ4の回転を停止させる、ケリーバ4に加わる力を12t以上とすることも可能であるし、12t以下とすることも可能である。例1と同様に、掘削される土地等の状態によるが、本例においては、ケリーバ4に加わる力は、一例として、4tから14tの範囲で設定されることになる。ただし、掘削される土地等の状態によっては、ケリーバ4に加わる力が4tから14tの範囲内に収まらないことがあり、その場合には、ケリーバ4に加わる力に対応するために、4tから14tの範囲とは異なる範囲で、ケリーバ4が停止し、ケーシング12側が回転を続ける押圧に設定することになる。本例においては、ケリーバ4は、掘削中のケリーバ4の回転を阻止する力が、例1と同様に、一例として、4tから14tの範囲内であればケリーバ4の強度を超えない負荷となる。具体的には、第一円筒部55と第二円筒部56とが共に回転することで(掘削を行い)、油圧ブレーキ58からの押圧による力を超え、ケリーバ4の強度を超えない力がケリーバ4に加わることで、第二円筒部56が回転し第一円筒部55(ケリーバ4側)が停止することになる。このときの、第二円筒部の鍔部がブレーキパッドに挟持されつつ、回転を行う(ブレーキパッドの間を滑って回転を行う)という、油圧ブレーキ58からの押圧も、設定される、4tから14tに対応して決定されることになる。
以上の構成の掘削装置10を用いた掘削に際しては、基本的には、例1と同様である。つまり、図7に示すように、ケーシングドライバー11で(下端に掘削爪を備えた)ケーシング12を把持し、全周旋回させつつ一定長づつ間欠的に地中に圧入する。また、図示しない、クレーンのワイヤの先端にスイベルジョイントを介してケリーバ4の上端が吊持し、図示しないクレーンの操作によりケリーバ4を下降して掘削バケット6がケーシング12内を下降する。ケリーバ4の第一段目は円筒部2を移動し、ケリーバ4の先端(端部41)に取り付けられた地盤(土中)を掘削する掘削バケット6を掘削する土中に到達させる。
以上の状態となった掘削装置10を用いた掘削の際における、掘削装置10の動作について説明する。以下では、矢印X方向に回転する場合を例にとって説明しているが、矢印X方向とは反対方向である矢印X1方向に回転することも可能である。
ケーシングドライバー11を駆動することで、ケーシング12は回転しながら地中へ圧入され、図7及び図10に示す矢印X方向に沿う、ケーシング12の回転によりケリーバ用アタッチメント5も回転し、ケリーバ用アタッチメント5上の溝部で支持された回転力伝達バー3、3が回転する。回転力伝達バー3、3の中心にある、円筒部2の回転によりケリーバ4が回転し、ケーシング12内の掘削バケット6も回転しケーシング12内の土砂を掘削する。このとき、ケリーバ用アタッチメント5の第一円筒部55内では、油圧ブレーキ58からの押圧がブレーキパッド572(57)に加わり、第二円筒部56の鍔部561をブレーキパッド572(57)と第一円筒部55内の端面553に取り付けられているブレーキパッド571(57)とで挟み込むことで、第一円筒部55と第二円筒部56とが一体となったケリーバ用アタッチメント5が図7及び図10に示す矢印X方向に回転する。つまり、掘削に際して掘削バケット6を含めた円筒部2、ケリーバ4に加わる力が12t以下であれば、油圧ブレーキ58からの押圧によるブレーキパッド57での第二円筒部56の鍔部561が挟持された状態が維持される。そして、ケーシングドライバー11からの駆動により、矢印X方向へケリーバ用アタッチメント5が回転する。
そして、ケーシング12内の土砂を掘削バケット6で掘削して行くと、固い地層等に当たる場合がある。このとき掘削に際して掘削バケット6を含めた円筒部2、ケリーバ4に加わる力(負荷)が12t以上であれば、ケリーバ4の回転が停止して掘削バケット6の掘削も停止し(回転による掘削が停止し)、回転力伝達バー3、3の中心にある円筒部2の回転も停止し、ケーシングドライバー11によるケーシング12の回転は続く。具体的には、ブレーキパッド57による第二円筒部56の鍔部561を挟持する油圧ブレーキ58からの押圧より掘削バケット6を含めた円筒部2、ケリーバ4に加わる力(負荷)が大きくなり、掘削バケット6を含めた円筒部2、ケリーバ4の回転は停止する。ケーシングドライバー11の回転は停止していないので、ケーシング12に取り付けられ連結された第二円筒部56は回転する。第二円筒部56の鍔部561は、油圧ブレーキ58からの押圧によるブレーキパッド57での第二円筒部56の鍔部561が挟持された状態にあるが、ケーシング12の回転に伴い、ブレーキパッド57で挟持された鍔部561は、挟持されつつ回転を行い、つまり、ブレーキパッド571、572の間を滑って回転を行い、第二円筒部56が回転する。その結果、ケリーバ用アタッチメント5における、第一円筒部55は回転を停止し、第二円筒部56は回転を続け、例1と同様に、ケリーバ4の回転が停止してケーシング12が回転し続ける。
(例3)
図11に示す例3における掘削装置20では、例1における掘削装置1及び例2における掘削装置10の構成を合わせた構成をなしている。具体的には、図11に示す円筒部2内には、例1と同様に、円筒部2の内周面234に弾性部材25と共に組み込まれた複数のコマ24、このコマ24と噛み合うことが可能な突出部76を備え、ケリーバ4と共に回転する、ケリーバ4が組み込まれた回転部材7を備えている(図6等参照)。また、図11に示すケリーバ用アタッチメント5は、例2と同様に、第一円筒部55と第二円筒部56とからなり、第一円筒部55に第二円筒部56が組み込まれて連結されると、第一円筒部55の端面(他方の端面)553側に第二円筒部56の鍔部561が配置され、対向するブレーキパット57で第二円筒部56の鍔部561が挟み込まれ、第一円筒部55の端面(一方の端面)554に取り付けられた油圧ブレーキ58がブレーキパッド57に押圧を加え、第一円筒部55側で第二円筒部56を保持することを可能にしている(図10等参照)。なお、例3の他の構成については、基本的に例1及び例2と同じであり、例3において、例1及び例2と同一の部材については例1及び例2の同一の参照符号を付してある。
そして、例3においても、例1と同様に、円筒部2の凹部231内に設けられた弾性部材25であるコイルバネは、掘削に際して回転するケリーバ4に12tの力が加わることでケリーバ4が停止し、ケーシング12側が回転を続けるばね力(弾性力)に設定してあるが、掘削される土地等の状態によってはケリーバ4の回転を停止させる、ケリーバ4に加わる力を12t以上とすることも可能であるし、12t以下とすることも可能である。掘削される土地等の状態によるが、本例においては、ケリーバ4に加わる力は、一例として、4tから14tの範囲で設定されることになる。ただし、掘削される土地等の状態によっては、ケリーバ4に加わる力が4tから14tの範囲内に収まらないことがあり、その場合には、ケリーバ4に加わる力に対応するために、4tから14tの範囲とは異なる範囲で、ケリーバ4が停止し、ケーシング12側が回転を続けるばね力(弾性力)を設定することになる。本例においては、ケリーバ4は、掘削中のケリーバ4の回転を阻止する力が、一例として、4tから14tの範囲内であればケリーバ4の強度を超えない負荷となり、ケリーバ4に加わる力は、例1と同様に、4tから14tの範囲で設定されることになる。つまり、円筒部2と回転部材7とが共に回転することで(掘削を行い)、弾性部材25の弾性力を超え、ケリーバ4の強度を超えない力(負荷)である、4tから14tの範囲の力がケリーバ4に加わることで、円筒部2が回転し回転部材7(ケリーバ4)が停止することになる。このとき、円筒部2内のコマ24が円筒部2の径方向の動作(円筒部2の中心孔23から離れる方向へ移動したり、円筒部2の中心孔23に向かう方向へ移動したり)を行わせる弾性部材25の弾性力も、設定される、4tから14tに対応して決定されることになる。
また、例2と同様に、ケリーバ用アタッチメント5(第一円筒部55)内での油圧ブレーキ58からの押圧によるブレーキパッド57、57同士での第二円筒部56の鍔部561の挟持に対して、例えば、掘削に際して回転するケリーバ4に12tの力が加わることでケリーバ4が停止し(第一円筒部55側が停止し)、ケーシング12側(第二円筒部56側)が回転を続ける押圧に設定してあるが、掘削される土地等の状態によってはケリーバ4の回転を停止させる、ケリーバ4に加わる力を12t以上とすることも可能であるし、12t以下とすることも可能である。例1及び例2と同様に、掘削される土地等の状態によるが、本例においては、ケリーバ4に加わる力は、一例として、4tから14tの範囲で設定されることになる。ただし、掘削される土地等の状態によっては、ケリーバ4に加わる力が4tから14tの範囲内に収まらないことがあり、その場合には、ケリーバ4に加わる力に対応するために、4tから14tの範囲とは異なる範囲で、ケリーバ4が停止し、ケーシング12側が回転を続ける押圧に設定することになる。本例においては、ケリーバ4は、掘削中のケリーバ4の回転を阻止する力が、例1及び例2と同様に、一例として、4tから14tの範囲内であればケリーバ4の強度を超えない負荷となり、ケリーバ4に加わる力は、例1及び例2と同様に、4tから14tの範囲で設定されることになる。つまり、第一円筒部55と第二円筒部56とが共に回転することで(掘削を行い)、油圧ブレーキ58からの押圧による力を超え、ケリーバ4の強度を超えない力(負荷)である、4tから14tの範囲の力がケリーバ4に加わることで、第二円筒部56が回転し第一円筒部55(ケリーバ4側)が停止することになる。このときの、第二円筒部の鍔部がブレーキパッド57に挟持されつつ、回転を行う(ブレーキパッド571、572の間を滑って回転を行う)という、油圧ブレーキ58からの押圧も、設定される、4tから14tに対応して決定されることになる。
以上の構成の掘削装置20を用いた掘削に際しては、基本的には、例1及び例2と同様である。つまり、図7に示すように、ケーシングドライバー11で(下端に掘削爪を備えた)ケーシング12を把持し、全周旋回させつつ一定長づつ間欠的に地中に圧入する。また、図示しない、クレーンのワイヤの先端にスイベルジョイントを介してケリーバ4の上端が吊持し、図示しないクレーンの操作によりケリーバ4を下降して掘削バケット6がケーシング12内を下降する。ケリーバ4の第一段目は円筒部2を移動し、ケリーバ4の先端(端部41)に取り付けられた地盤(土中)を掘削する掘削バケット6を掘削する土中に到達させる。
以上の状態となった掘削装置20を用いた掘削の際における、掘削装置20の動作について説明する。以下では、矢印X方向に回転する場合を例にとって説明しているが、矢印X方向とは反対方向である矢印X1方向に回転することも可能である。
ケーシングドライバー11を駆動することで、ケーシング12は回転しながら地中へ圧入され、図6に示す矢印X方向に沿う、ケーシング12の回転によりケリーバ用アタッチメント5も回転し、ケリーバ用アタッチメント5上の溝部で支持された回転力伝達バー3、3が回転する。回転力伝達バー3、3の中心にある、円筒部2の回転によりケリーバ4が回転し、ケーシング12内の掘削バケット6も回転しケーシング12内の土砂を掘削する。このとき、ケリーバ4に取り付けた回転部材7の突出部76は、図6に示す矢印X方向に回転し、円筒部2内のコマ24に当接する。つまり、回転部材7の突出部76の、端辺764から端辺765に形成された、図示しない面部と円筒部2内のコマ24の面部245とが当接する。このときの掘削に際して掘削バケット6を含めた円筒部2、ケリーバ4に加わる力が12t以下であれば、円筒部2内のコマ24の移動を制御するコイルバネ25は収縮せずに、回転部材7の突出部76が円筒部2内のコマ24に当接する前の長さ(状態)が維持される。そして、回転部材7の突出部76が円筒部2内のコマ24に当接した状態(回転部材7の突出部76と円筒部2内のコマ24とが噛み合った状態)、つまり、ケリーバ4と円筒部2を含めた掘削バケット6は一体となって矢印X方向へ回転する。また、このとき、ケリーバ用アタッチメント5の第一円筒部55内では、油圧ブレーキ58からの押圧が加わったブレーキパッド57で第二円筒部56の鍔部561を端面554のブレーキパッド572(57)と第一円筒部55内の端面553に取り付けられているブレーキパッド571(57)とで挟持した状態であり、第一円筒部55と第二円筒部56とが一体となったケリーバ用アタッチメント5が図7に示す矢印X方向に回転する。
そして、ケーシング12内の土砂を掘削バケット6で掘削して行くと、固い地層等に当たる場合がある。このとき掘削に際して掘削バケット6を含めた円筒部2、ケリーバ4に加わる力(負荷)が12t以上であれば、ケーリバ4の回転が停止して掘削バケット6の掘削も停止し(回転による掘削が停止し)、ケーシング12の回転は続く。具体的には、ケリーバ4が停止し(回転部材7が停止し)、円筒部3が回転を続けることで、回転部材7の突出部76に回転する円筒部2内のコマ24が当接する。停止している回転部材7の突出部76の面部766に、回転する円筒部2内のコマ24の面部245が当接し、コマ24が矢印X方向へ回転すると、コマ24に矢印Y方向の押圧が加わりコマ24は円筒部2内の凹部231内へ押され、コマ24は凹部231へ入りコイルバネ25は収縮する(図8(a)参照)。さらにコマ24が矢印X方向へ回転すると、コマ24はさらに凹部231へ入りコイルバネ25はさらに収縮する(図8(b)参照)。続いてコマ24が矢印X方向へ回転すると、コマ24の面部245の辺部243が突出部76の面部766の端辺764を通過し、コマ24に加わっていた回転部材7の突出部76からの押圧が解除され、コイルバネ25は収縮された状態から伸長し始め、コマ24が突出部76を乗り越えたことになる(図8(c)参照)。そして、ケリーバ4の回転は停止するが、ケーシングドライバー11の回転は停止していないので、ケーシング12に取り付けられ連結された第二円筒部56は回転する。つまり、第二円筒部56の鍔部561は、油圧ブレーキ58からの押圧によるブレーキパッド57での第二円筒部56の鍔部561が挟持された状態にあるが、ケーシング12の回転に伴い、ブレーキパッド57で挟持された鍔部561は、挟持されつつ回転を行い、つまり、ブレーキパッド571、572の間を滑って回転を行い、第二円筒部56が回転し(図10参照)、ケーシング12が回転し続ける。
なお、例1及び例3では、円筒部2内のコマ24と回転部材7の突出部76との、噛み合ったり、噛み合いが解除されたりする部分は、実質的には三角柱状の形状をなしているが(図5(b)参照)、この形状に限定されることはない。特に、円筒部2内のコマ24の面部245と回転部材7の突出部76の面部766の摺動が滑らかに行われ、円筒部2内のコマ24と回転部材7の突出部76との、噛み合ったり、噛み合いが解除されたりすることがより実現し易ければ他の形態をとることも可能である。以下では、その一例として、円筒部2内のコマ24と回転部材7の突出部76との当接する部分を円弧同士とした場合を説明する。
図12(a)に示すように、円筒部2内の凹部231に弾性部材25と共に設けられる(組み込まれる)コマ24の、頂部243と辺部244、244との間の面部245、245が円弧状の形状で形成されている。また、図12(b)に示すように、コマ24の面部245、245と当接する、回転部材7の突出部76の、端辺764と端辺765との間の面部766、766も円弧状の形状で形成されている。そのため、円筒部2内のコマ24と回転部材7の突出部76との当接が円弧状の形状同士となり、円筒部2内のコマ24と回転部材7の突出部76との噛み合い、噛み合いの解除(噛み合ったり、噛み合わなかったり)が滑らかに行われることになる。そして、例1及び例3での、円筒部2内のコマ24の面部245、245と回転部材7の突出部76の面部766、766を、図12に示すように、円弧状の形状にすることでも、例1及び例3に示す、円筒部2内のコマ24の面部245、245と回転部材7の突出部76の面部766、766とが平面状の形状と同様に、噛み合い、噛み合いの解除が行われることになり、結果として、ケリーバ4とケーシング12とを共に回転させたり、ケリーバ4の回転を停止させて、ケーシング12だけを回転させたりすることが可能になる。
なお、以上では、掘削装置1、10、20におけるケリーバ4等の回転方向を矢印X方向としているが、矢印X方向と反対方向である矢印X1方向に回転することもあり、その場合の掘削装置1、10、20における動作は、矢印X方向の回転の場合と同じである。