JP6105464B2 - ヒータおよびこれを備えたグロープラグ - Google Patents

ヒータおよびこれを備えたグロープラグ Download PDF

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Description

本発明は、例えば燃焼式車載暖房装置における点火用もしくは炎検知用のヒータ、石油ファンヒータ等の各種燃焼機器の点火用のヒータ、自動車エンジンのグロープラグ用のヒータ、酸素センサ等の各種センサ用のヒータまたは測定機器の加熱用のヒータ等に利用されるヒータおよびこれを備えたグロープラグに関するものである。
ヒータとして、例えば、特許文献1に開示されたセラミックヒータが知られている。特許文献1に開示されたセラミックヒータは、セラミック製の基体とこの基体中に埋設された発熱素子とを備えている。発熱素子は、本体部分と、この本体部分と外部の電源とを電気的に接続するための電極取出部とを有している。電極取出部は、基体の表面側から基体の内部側に向かうに連れて断面積が大きくなるように形成されている。さらに、電極取出部は、電極取出部と基体との界面において接線を引いたときに、この接線の基体の表面に対する傾斜角が基体の表面側から基体の内部側に向かうに連れて小さくなるように形成されている。
特開2007−240080号公報
近年、より急速に昇温できるヒータが要求されている。このような要求は、例えばエンジンの始動時に発熱素子に大電流を流す必要があることによるものである。しかしながら、発熱素子に大電流を流した場合には、電極取出部が局所的に発熱して、大きな熱膨張を起こす場合があった。そのため、電極取出部と基体との間に熱応力が生じてクラックが発生する場合があった。特許文献1に開示されたセラミックヒータのように、電極取出部と基体との界面における接線の基体の表面に対する傾斜角が基体の表面側から基体の内部側に向かうに連れて小さくなるように形成されている場合には、基体の表面側において電極取出部と基体との間に生じたクラックが、基体と電極取出部との界面を進行した後に、電極取出部の内部に進入する場合があった。そのため、電極取出部の抵抗値が変化してしまう場合があった。その結果、発熱素子の全体の抵抗値が変化してしまうことから、発熱素子を所望の温度で発熱させることが困難になってしまう場合があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は急速昇温を繰り返したとしても、発熱素子の抵抗値が変化せずに、所望の温度で発熱させることが可能なヒータおよびこれを備えたグロープラグを提供することである。
本発明のヒータは、セラミック体と、該セラミック体に埋設された発熱抵抗体と、該発熱抵抗体に接続されて前記セラミック体の表面に引き出されたリードとを備え、該リードは、一部が前記表面に露出しているとともに前記表面から離れるにつれて広がっている第1領域および該第1領域に隣接して該第1領域から離れるにつれて広がっている第2領域を有するとともに、前記表面に垂直で前記リードに沿った断面において前記第1領域と前記セラミック体との界面における第1接線および前記第2領域と前記セラミック体との界面における第2接線を引いたときに、前記第1接線の前記表面に対する傾斜角よりも前記第2接線の前記表面に対する傾斜角の方が大きいことを特徴とするものである。
また、本発明のグロープラグは、上記の構成のヒータと、該ヒータに取り付けられた筒状の金属部材とを備えたことを特徴とするものである。
本発明のヒータによれば、上記の構成を備えることによって、仮に第1領域とセラミック体との界面にクラックが生じて、このクラックが第1領域とセラミック体との界面を進行したとしても、クラックの進行方向の延長線上にリードではなく基体が存在していることから、リードの内部にクラックが進入する可能性を低減できる。そのため、リードの抵抗値が変化してしまう可能性を低減できる。その結果、急速昇温を繰り返したとしても、リードの抵抗値の変化が抑制されて、所望の温度で発熱させることが可能なヒータとすることができる。
本発明のヒータの実施形態の一例を示す概略透視図である。 図1に示すヒータの部分拡大断面図である。 本発明のヒータの変形例を示す部分拡大断面図である。 本発明のグロープラグの実施形態の一例を示す概略透視図である。
本発明のヒータの実施の形態の例について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態のヒータ1は、セラミック体2と、セラミック体2に埋設された発熱抵抗体3と、発熱抵抗体3に接続されてセラミック体2の表面に引き出されたリード4とを備えている。
本実施の形態のヒータ1におけるセラミック体2は、例えば棒状に形成されたものである。このセラミック体2には発熱抵抗体3およびリード4が埋設されている。ここで、セラミック体2はセラミックスからなる。これにより急速昇温時の信頼性が高いヒータ1を提供することが可能になる。セラミックスとしては、酸化物セラミックス、窒化物セラミックスまたは炭化物セラミックス等の電気的な絶縁性を有するセラミックスが挙げられる。特に、セラミック体2は、窒化珪素質セラミックスからなることが好適である。窒化珪素質セラミックスは、主成分である窒化珪素が強度、靱性、絶縁性および耐熱性の観点で優れているからである。窒化珪素質セラミックスからなるセラミック体2は、例えば、主成分の窒化珪素に対して、焼結助剤として3〜12質量%のY、YbまたはEr等の希土類元素酸化物、0.5〜3質量%のAlおよび焼結体に含まれるSiO量が1.5〜5質量%となるようにSiOを混合し、所定の形状に成形し、その後、1650〜1780℃でホットプレス焼成することによって得ることができる。セラミック体2の長さは、例えば20〜50mmに形成され、セラミック体2の直径は例えば3〜5mmに形成される。
なお、セラミック体2として窒化珪素質セラミックスからなるものを用いる場合は、MoSiOまたはWSi等を混合し、分散させることが好ましい。この場合には、母材である窒化珪素質セラミックスの熱膨張率を発熱抵抗体3の熱膨張率に近付けることができ、ヒータ1の耐久性を向上させることができる。
発熱抵抗体3は、セラミック体2に埋設されている。発熱抵抗体3は、電流を流すことによって発熱する部材である。発熱抵抗体3は、セラミック体2の軸方向に平行な2つの直線部と、これら2つの直線部を連結する折返し部とからなる。発熱抵抗体3の形成材料としては、W,MoまたはTiなどの炭化物、窒化物または珪化物などを主成分とするも
のを使用することができる。セラミック体2が窒化珪素質セラミックスからなる場合は、セラミック体2との熱膨張率の差が小さい点、高い耐熱性を有する点および比抵抗が小さい点で、上記の材料の中でも炭化タングステン(WC)が発熱抵抗体3の材料として優れている。
さらに、セラミック体2が窒化珪素質セラミックスからなる場合は、発熱抵抗体3は、無機導電体のWCを主成分とし、これに添加される窒化珪素の含有率が20質量%以上であるものが好ましい。例えば、窒化珪素質セラミックスからなるセラミック体2中において、発熱抵抗体3となる導体成分は窒化珪素と比較して熱膨張率が大きいため、通常は引張応力がかかった状態にある。これに対して、発熱抵抗体3中に窒化珪素を添加することにより、熱膨張率をセラミック体2のそれに近付けて、ヒータ1の昇温時および降温時の熱膨張率の差による応力を緩和することができる。
また、発熱抵抗体3に含まれる窒化珪素の含有量が40質量%以下であるときには、発熱抵抗体3の抵抗値を比較的小さくして安定させることができる。従って、発熱抵抗体3に含まれる窒化珪素の含有量は20質量%〜40質量%であることが好ましい。より好ましくは、窒化珪素の含有量は25質量%〜35質量%がよい。また、発熱抵抗体3への同様の添加物として、窒化珪素の代わりに窒化硼素を4質量%〜12質量%添加することもできる。発熱抵抗体3は全長を3〜15mm、断面積を0.15〜0.8mmに設定することができる。
リード4は、発熱抵抗体3と外部の電源とを電気的に接続するための部材である。リード4は、発熱抵抗体3に接続されるとともにセラミック体2の表面に引き出されている。具体的には、発熱抵抗体3の両端部にそれぞれリード4が接合されていて、一方のリード4は、一端側で発熱抵抗体3の一端に接続され、他端側でセラミック体2の後端寄りの側面から導出され、他方のリード4は、一端側で発熱抵抗体3の他端に接続され、他端側でセラミック体2の後端部から導出されている。
このリード4は、例えば、発熱抵抗体3と同様の材料を用いて形成される。リード4は、発熱抵抗体3よりも断面積を大きくしたり、セラミック体2の形成材料の含有量を発熱抵抗体3よりも少なくしたりすることによって、単位長さ当たりの抵抗値が低くなっているものである。特に、WCが、セラミック体2との熱膨張率の差が小さい点、高い耐熱性を有する点および比抵抗が小さい点で、リード4の材料として好適である。また、リード4は無機導電体であるWCを主成分とし、これに窒化珪素を含有量が15質量%以上となるように添加することが好ましい。窒化珪素の含有量が増すにつれて、リード4の熱膨張率を、セラミック体2を構成する窒化珪素の熱膨張率に近付けることができる。また、窒化珪素の含有量が40質量%以下であるときには、リード4の抵抗値が低くなるとともに安定する。従って、窒化珪素の含有量は15質量%〜40質量%が好ましい。より好ましくは、窒化珪素の含有量は20質量%〜35質量%とするのがよい。
本実施の形態のリード4は、図2に示すように、一部がセラミック体2の表面に露出しているとともに表面から離れるにつれて広がっている第1領域41および第1領域41に隣接して第1領域41から離れるにつれて広がっている第2領域42を有する。そして、表面に垂直でリード4に沿った断面において第1領域41とセラミック体2との界面における第1接線410および第2領域42とセラミック体2との界面における第2接線420を引いたときに、第1接線410のセラミック体2の表面に対する傾斜角θよりも第2接線420のセラミック体2の表面に対する傾斜角θの方が大きい。
これにより、仮に第1領域41とセラミック体2との界面にクラックが生じて、このクラックが第1領域41とセラミック体2との界面を進行したとしても、クラックの進行方
向の延長線上にリード4ではなくセラミック体2が存在していることから、リード4の内部にクラックが進入する可能性を低減できる。そのため、リード4の抵抗値が変化してしまう可能性を低減できる。その結果、急速昇温を繰り返したとしても、リード4の抵抗値の変化が抑制されて、所望の温度で発熱させることが可能なヒータ1とすることができる。
第1接線410のセラミック体2の表面に対する傾斜角θは、例えば10〜80°に設定することができる。特に、30°以上にすることによって、リード4の内部にクラックが進入する可能性を低減できる。また、70°以下にすることによって、リード4の内部にクラックが進入する可能性を低減できる。また、第2接線420のセラミック体の表面に対する傾斜角θは、例えば30〜89°に設定することができる。特に、50°以上にすることによって、リード4の内部にクラックが進入する可能性を低減できる。また、85°以下にすることによって、リード4の内部にクラックが進入する可能性を低減できる。
また、リード4は、セラミック体2の表面に平行な方向の断面の形状が、例えば円形状または楕円形状等である。リード4の断面の形状が円形状の場合には、第1領域41のうちセラミック体2の表面に露出している部分の径は、例えば0.15〜0.8mmである。また、第1領域41と第2領域42との境界部分の径は、例えば0.2〜0.9mmである。また、第2領域42と発熱抵抗体との境界部分の径は、例えば0.25〜1.0mmである。
また、図3に示すヒータ1の変形例のように、リード4は、第2領域42に第1領域41とは反対側で隣接する第3領域43をさらに有するとともに、この第3領域43が第2領域42から離れるにつれて狭まっていてもよい。ここで、表面に垂直でリード4に沿った断面において第3領域43とセラミック体2との界面において引いた接線を第3接線430とする。このように第3領域43を有することによって、仮に第2領域42とセラミック体2との間にクラックが生じて、このクラックが第2領域42とセラミック体2との界面を進行したとしても、第2接線420と第3接線430とがセラミック体2の表面に対して異なる方向に傾斜していることによって、リード4とセラミック体2との界面のうち第2領域42と第3領域43との境界部分において、クラックの進行を抑制することができる。その結果、リード4の抵抗値が変化してしまう可能性を低減できる。その結果、急速昇温を繰り返したとしても、リード4の抵抗値の変化が抑制されて、所望の温度で発熱させることが可能なヒータ1とすることができる。
次に、図4は、本発明のグロープラグの実施の形態の一例を示す、一部を断面で示した概略透視図である。図4に示すように、このグロープラグ10は、上述のヒータ1と、ヒータ1の後端側に取り付けられた筒状の金属部材5とを備えている。また、金属部材5の内側に配置されてヒータ1の後端に取り付けられた電極金具6を備えている。本実施の形態のグロープラグ10によれば、上述のヒータ1を使用していることから、急速昇温を繰り返したとしても、リード4の抵抗値の変化が抑制されて、所望の温度で発熱させることが可能とすることができるので、グロープラグの繰り返しの耐久性を向上させることが可能となる。
金属部材5は、セラミック体2を保持するための部材である。金属部材5は、筒状の部材であって、セラミック体2の後端側を囲むように取り付けられている。すなわち、筒状の金属部材5の内側に棒状のセラミック体2が挿入されている。金属部材5は、セラミック体2の後端側の側面に設けられてリード4が露出している部分に電気的に接続されている。金属部材は、例えば、ステンレスまたは鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金からなる。
金属部材5とセラミック体2とは、ろう材によって接合されている。ろう材は、金属部材5とセラミック体2との間にセラミック体2の後端側を囲むように設けられている。このろう材が設けられていることによって、金属部材5とリード4とが電気的に接続されている。
ろう材としては、ガラス成分を5〜20質量%含んだ銀(Ag)−銅(Cu)ろう、AgろうまたはCuろう等を用いることができる。ガラス成分はセラミック体2のセラミックスとの濡れ性が良く、摩擦係数が大きいために、ろう材とセラミック体2との接合強度またはろう材と金属部材5との接合強度を向上させることができる。
電極金具6は、金属部材5の内側に位置してセラミック体2の後端にリード4に電気的に接続するように取り付けられている。電極金具6は、種々の形態のものを用いることができるが、図4に示す例では、セラミック体2の後端にリード4を含んで被さるように取り付けられるキャップ部と外部の接続電極に電気的に接続されるコイル状部とが線状部で接続された構成である。この電極金具6は、金属部材5との間で短絡が生じないように金属部材5の内周面から離れて保持されている。
電極金具6は、外部の電源との接続における応力緩和のために設けられたコイル状部を有する金属線である。電極金具6は、リード4に電気的に接続されるとともに、外部の電源と電気的に接続される。外部の電源によって金属部材5と電極金具6との間に電圧を加えることによって、金属部材5および電極金具6を介して発熱抵抗体2に電流を流すことができる。電極金具6は、例えばニッケルまたはステンレスからなる。
本実施の形態においては、第1領域41および第2領域42を有するリード4が、発熱抵抗体2の両端にそれぞれ接続されているが、これに限られない。例えば、発熱抵抗体2の一端にのみ第1領域41および第2領域42を有するリード4が接続されており、他端には第1領域41および第2領域42を有していないリードが設けられていてもよい。この場合には、リード4として、例えば、径が一定の円柱状のリードを用いることができる。なお、この場合には、第1領域41および第2領域42を有するリード4に、外部電源の陽極が接続されることが好ましい。陰極はグランドに接続されるためヒータ1に加わる印加電圧が大きく変動しても電流が流れやすく発熱しにくいのに対して、陽極には回路上に発熱抵抗体2が接続されているために電流が流れにくい。そのため、ヒータ1に印加される電圧が変動すると印加電圧が大きくなった瞬間に陽極に高電圧で高い電流が負荷されて発熱してしまう。印加電圧が変動する状態でヒータ1を連続駆動することにより陽極側には陰極側と比較して特に大きな発熱が生じる。このように、大きな発熱が生じる側に第1領域41および第2領域42を有するリード4の構成を採用することによって、リードにクラックが発生する可能性を低減することができる。
次に、本実施の形態のヒータ1の製造方法の一例について説明する。
本実施の形態のヒータ1は、例えば、上記本実施の形態の構成の発熱抵抗体3、リード4およびセラミック体2の形状の金型を用いた射出成形法等によって形成することができる。
まず、導電性セラミック粉末および樹脂バインダー等を含む、発熱抵抗体3およびリード4となる導電性ペーストを作製するとともに、絶縁性セラミック粉末および樹脂バインダー等を含むセラミック体2となるセラミックペーストを作製する。
次に、導電性ペーストを用いて射出成形法によって発熱抵抗体3となる所定パターンの
導電性ペーストの成形体を形成する。そして、発熱抵抗体3を金型内に保持した状態で、導電性ペーストを金型内に充填してリード4となる所定パターンの導電性ペーストの成形体を形成する。このとき、所望の形状の金型を準備しておくことによって、第1領域41および第2領域42を有するリード4を形成することができる。また、図3に示すように、第1領域41、第2領域42および第3領域43を有するリード4を形成する場合にも、同様に所望の形状をした金型にしておけばよい。
次に、金型内に発熱抵抗体3およびリード4の一部を保持した状態で、金型の一部をセラミック体2の成形用のものに取り替えた後、金型内にセラミック体2となるセラミックペーストを充填する。これにより、発熱抵抗体3およびリード4がセラミックペーストの成形体で覆われたヒータ1の成形体が得られる。
次に、得られた成形体を例えば1650℃〜1780℃の温度および30MPa〜50MPaの圧力で焼成することにより、ヒータ1を作製することができる。なお、焼成は水素ガス等の非酸化性ガス雰囲気中で行なうことが好ましい。
本発明の実施例のヒータを以下のようにして作製した。
まず、炭化タングステン(WC)粉末を50質量%、窒化珪素(Si)粉末を35質量%、樹脂バインダーを15質量%含む導電性ペーストを金型内に射出成形して、図1に示すような形状の発熱抵抗体2を作製した。
次に、この発熱抵抗体2を金型内に保持した状態で、リード4となる上記の導電性ペーストを射出成形することにより、図2に示すような第1領域41および第2領域42を有するリード4を形成した。具体的には、第1接線410の傾斜角θが50°程度に、第2接線420の傾斜角θが80°程度でなるようにリード4を形成した。
次に、発熱抵抗体3およびリード4を金型内に保持した状態で、窒化珪素(Si)粉末を85質量%、焼結助剤としてのイッテリビウム(Yb)の酸化物(Yb)を10質量%、抵抗抵抗体3およびリード4に熱膨張率を近付けるための炭化タングステン(WC)を5質量%含むセラミックペーストを、金型内に射出成形した。これにより、セラミック体2の中に発熱抵抗体3およびリード4が埋設された構成のヒータ1を形成した。
次に、得られたヒータ1を円筒状の炭素製の型に入れた後、窒素ガスからなる非酸化性ガス雰囲気中で、1700℃の温度および35Mpaの圧力でホットプレスを行ない焼結して、本発明の実施例となるヒータ1を作製した。また、比較例として、リードとセラミック体との界面における接線の基体の表面に対する傾斜角が基体の表面側から基体の内部側に向かうに連れて小さくなるように形成されているヒータを作製した。
そして、得られたそれぞれのヒータの後端側に金属部材5および電極金具6をそれぞれろう付けして、実施例および比較例のグロープラグを作製した。
これらのグロープラグを用いて、サイクル試験を行なった。サイクル試験の条件は、まずヒータに通電して、セラミック体の表面の温度が1400℃になるように電圧を設定し、5分間の通電を行なった後に2分間通電を停止するサイクルを1サイクルとして、これを1万サイクル繰り返した。
サイクル試験前後の発熱抵抗体およびリードの抵抗値の合計値を測定したところ、本発
明の実施例のヒータ1においては、サイクル試験前の抵抗値が0.325Ωであり、サイクル試験後の抵抗値が0.324Ωであって、抵抗変化率は1%未満であった。これに対して、比較例のヒータにおいては、サイクル試験前の抵抗値が0.321Ωであり、サイクル試験後の抵抗値が0.363Ωであって、抵抗変化率は5%以上であった。
さらに、実施例および比較例のヒータに関して、それぞれサイクル試験後にリードの断面を確認したところ、実施例のヒータ1に関しては、セラミック体2とリード4との界面に発生したクラックがリード4の内部に進行していなかったのに対して、比較例のヒータに関してはリードの内部にクラックが進行していた。
1:ヒータ
2:セラミック体
3:発熱抵抗体
4:リード
41:第1領域
42:第2領域
10:グロープラグ

Claims (4)

  1. セラミック体と、該セラミック体に埋設された発熱抵抗体と、該発熱抵抗体に接続されて前記セラミック体の表面に引き出されたリードとを備え、該リードは、一部が前記表面に露出しているとともに前記表面から離れるにつれて広がっている第1領域および該第1領域に隣接して該第1領域から離れるにつれて広がっている第2領域を有するとともに、前記表面に垂直で前記リードに沿った断面において前記第1領域と前記セラミック体との界面における第1接線および前記第2領域と前記セラミック体との界面における第2接線を引いたときに、前記第1接線の前記表面に対する傾斜角よりも前記第2接線の前記表面に対する傾斜角の方が大きいことを特徴とするヒータ。
  2. 前記リードは、前記第2領域に前記第1領域とは反対側で隣接する第3領域をさらに有するとともに、該第3領域は前記第2領域から離れるにつれて狭まっていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のヒータと、該ヒータに取り付けられた筒状の金属部材とを備えたことを特徴とするグロープラグ。
  4. 前記リードは、前記セラミック体の前記表面に露出している一部に陽極が接続されることを特徴とする請求項3に記載のグロープラグ。
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