JP6104840B2 - タービン部品及びタービン部品の肉盛方法 - Google Patents

タービン部品及びタービン部品の肉盛方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6104840B2
JP6104840B2 JP2014062429A JP2014062429A JP6104840B2 JP 6104840 B2 JP6104840 B2 JP 6104840B2 JP 2014062429 A JP2014062429 A JP 2014062429A JP 2014062429 A JP2014062429 A JP 2014062429A JP 6104840 B2 JP6104840 B2 JP 6104840B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
build
turbine
powder
layer
overlay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014062429A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015135099A (ja
Inventor
日野 武久
武久 日野
春樹 大西
春樹 大西
久保 貴博
貴博 久保
雅士 高橋
雅士 高橋
今井 潔
潔 今井
斎藤 大蔵
大蔵 斎藤
河野 渉
渉 河野
徹 澤
徹 澤
伊藤 勝康
勝康 伊藤
福田 健
健 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2014062429A priority Critical patent/JP6104840B2/ja
Publication of JP2015135099A publication Critical patent/JP2015135099A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6104840B2 publication Critical patent/JP6104840B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23PMETAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; COMBINED OPERATIONS; UNIVERSAL MACHINE TOOLS
    • B23P6/00Restoring or reconditioning objects
    • B23P6/002Repairing turbine components, e.g. moving or stationary blades, rotors
    • B23P6/007Repairing turbine components, e.g. moving or stationary blades, rotors using only additive methods, e.g. build-up welding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Welding Or Cutting Using Electron Beams (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

本発明の実施形態は、タービン部品及びタービン部品の肉盛方法に関する。
ガスタービンの燃焼効率向上のためには燃焼温度の高温化が有効であり、近年では静翼入口ガス温度が1500℃にも至るような機種が開発されている。ガスタービン翼の翼先端には、燃焼ガスが翼先端から漏れることによる効率低下を抑制するために、チップスキーラと呼ばれる部分がある。この部分は、近年一層高温化が進んでいる燃焼ガスにさらされることに加えて、反対側の面にあるシュラウドセグメントと摺れることによって、高温酸化やエロージョンなどによって損耗を受けやすい。当該部分は、実使用において損耗が生じると、肉盛溶接によって補修される。
ガスタービン翼の材料として、Niマトリックス中にγ’相と呼ばれるNi3Al相を析出させた析出強化型Ni基超合金がよく用いられている。このような合金の例として、現在、ガスタービン1段動翼として使用されているGTD−111やReneN5(いずれも材料の商品名)等の単結晶超合金がある。これらの合金は、溶接時に凝固割れ、液化割れ、延性低下割れなどの溶接割れを引き起しやすく、溶接は非常に困難である。
このような溶接割れは溶接時に導入される溶接残留ひずみと関連があり、溶接残留ひずみを少なくすることで溶接割れを抑制することができる。溶接残留ひずみを低下させるためには溶接入熱を小さくすることが有効である。レーザ肉盛溶接は溶接入熱を比較的低くすることができるため、航空機用ガスタービンの補修を中心に採用されてきている。しかし、レーザ肉盛溶接を採用するだけでは、溶接割れ対策としては十分ではない。
溶接残留ひずみを低下させるためにはワークを予熱することも有効であり、このため、誘導加熱コイルを用いてワークを加熱した状態でレーザ肉盛溶接を行うことが知られている。しかし、誘導加熱コイルによるワーク温度の厳密な制御は困難であり、また、AlおよびTiの含有量が高い材料では表面酸化が生じる。従って、溶接割れ及び溶接肉盛層の品質低下等の問題がなおも生じる可能性がある。
また、蒸気タービンのタービン翼等のエロ−ジョンが問題となる部品、あるいは蒸気タービンの蒸気弁等の摩耗が問題をなる部品において、特に耐久性が求められる部位に対して、ステライト等の硬質合金をPTA(プラズマトランスファーアーク)溶接またはレーザ溶接を用いて肉盛溶接することも知られている。この場合にも、溶接割れが生じやすいという問題がある。
特表2003−533354号公報 特開2008−093725号公報
本発明が解決しようとする課題は、溶接割れを発生させずに効率良く肉盛りを行う技術を提供することである。
実施形態のタービン部品の肉盛方法は、下記の工程を含む。
(工程a)完成品形状から一部の領域が除かれた形状を有するとともに、被肉盛表面を有するタービン部品を用意する工程。
(工程b)被肉盛表面上に溶加材の粉末を供給するとともに当該粉末をエネルギービームにより溶解する工程。この工程により、タービン部品の対応する部位における断面形状に相当する形状を有する所定厚さの肉盛層が被肉盛表面上に形成される。
(工程c)肉盛層の表面を新たな被肉盛表面として工程(b)を実行することを複数回繰り返す工程。この工程により、タービン部品の上記の除かれた領域に、当該領域における完成品形状に相当する3次元形状が、複数の肉盛層の積層体によって形成される。
溶接肉盛りを実施するための装置の構成を概略的に示す斜視図。 実施形態に係る補修手順を説明する工程図。 ビーム走査を説明するための模式図。 溶接ビードを説明するための模式図。 溶接肉盛りを実施するための装置の他の構成を概略的に示す斜視図。 溶接肉盛りを実施するための装置のさらに他の構成を概略的に示す斜視図。 他の実施形態に係る硬質合金を用いた補修手順を説明する工程図。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[肉盛溶接装置]
まず、タービン動翼の補修に用いることができる肉盛溶接装置を図1に示す。肉盛溶接装置は、高エネルギービームここではレーザビームを発生させるビーム発生装置1と、補修対象物であるタービン動翼(タービン部品)100を固定する固定機構2と、ビーム照射ヘッド3と、ビーム照射ヘッド3を水平方向に移動させるX−Yポジショナー4と、X−Yポジショナー4の動作を数値制御する制御装置5と、ビーム発生装置1からビーム照射ヘッド3にビームを伝送する光ファイバー6と、固定機構2が取り付けられた粉末貯留部9(後述)の底板を昇降させることによりタービン動翼100を昇降させるZポジショナー7と、タービン動翼100の周囲に溶加材としての粉末を供給する粉末供給機構8とを備えている。
また、図2に示すように、肉盛溶接装置は、粉末供給機構8から供給された粉末20を貯留する粉末貯留部9と、粉末貯留部9の上端縁に沿って水平方向に移動して粉末貯留部9に貯留された粉末20の上面22を平らに均す均し部材10とを備えている。均し部材10は、例えばブレードまたはローラーからなる。粉末貯留部9内には、タービン動翼100の後述する被肉盛表面103の近傍を少なくとも収容することができる。
ビーム照射ヘッド3、X−Yポジショナー4及び粉末貯留部9等の部材は、溶接に適した所定の雰囲気、例えば不活性ガス若しくは真空雰囲気に調整可能なチャンバ11内に収容される。
次に、肉盛溶接装置を用いて実行される補修方法の一例について、図2を参照して説明する。以下に説明する例において、補修対象物は、GTD−111(商品名)を用いて製作されたガスタービン用のタービン動翼100であり、所定時間実機で使用された結果、図2(a)に示すようにチップ部に高温酸化やエロージョンなどによって損耗が生じ、補修対象部分101が存在しているものである。また、溶加材すなわち粉末20として、粒径45〜90μmのIN625(UNS No.06625)(商品名)のガスアトマイズ粉を用いる。
まず最初に、補修対象のタービン動翼100に対して、溶体化熱処理(その設備は図示せず)が施される。
次に、図2(b)に示すように、タービン動翼100の損耗箇所すなわち補修対象部位101を含む領域を、所定の切断平面102に沿って切削して除去することにより、平面である被肉盛表面103を形成する。タービン動翼100のチップ部(最先端)から被肉盛表面103までの距離は、例えば5mm程度である。タービン動翼100が翼長手方向に沿って指向性凝固させることにより鋳造された一方向凝固翼である場合、この被肉盛表面103は、翼長手方向すなわち凝固方向と直交する平面であることが好ましい。
次に、図2(c)に示すように、タービン動翼100を粉末貯留部9に配置して、タービン動翼100のルート部を肉盛溶接装置の固定機構2に取り付ける。このとき、タービン動翼100の被肉盛表面103が水平面と平行であって、かつ、X−Yポジショナー4の移動平面(X−Y平面)と平行となるようにする。また、被肉盛表面103は粉末貯留部9の上端縁より僅かに低い高さ位置に位置するようにする。
次に、図2(d)に示すように、肉盛溶接装置の粉末貯留部9内に、溶加材の粉末20を充填する。
図2(e)に示すように、粉末20を被肉盛表面103よりも高い適当な高さまで充填した後、均し部材10が水平方向に移動し、粉末20の表面を平らに均す。これにより、粉末の上面22を被肉盛表面103と平行にし、かつ、粉末の上面22が被肉盛表面103よりも所定量(例えば0.2mm)だけ高い位置に位置するようにする。従って、このとき、被肉盛表面103と同一平面上にあり被肉盛表面103を包含する有限平面の上に、均一な所定厚さ(例えば厚さ0.2mm)の粉末20の層が設けられることになる。
次に、図2(f)に示すように、X−Yポジショナー4によりビーム照射ヘッド3を水平方向に移動させながらレーザビームを前記有限平面上にある粉末20に照射することにより、すなわちレーザビームによるスキャン(走査)を行うことにより、粉末20が溶解され、被肉盛表面103上に肉盛層104が形成される。なお、ここでは、ビーム照射装置として能力5kWの半導体励起のファイバーレーザを使用して、500Wの出力で肉盛り溶接を行った。ビームスポット径は60μmとした。
ビーム照射ヘッド3の移動はタービン動翼100の3D−CADデータに基づいて行う。すなわち、被肉盛表面103に対応する高さ位置のタービン動翼100の断面形状は3D−CADデータにより既知であり、この断面形状をビームスポットで塗りつぶしてゆくようにビームスポットを移動させる。
具体的には、例えば図3に示すように、ビームスポットをX正方向に断面の一端から他端まで往復させながら、方向転換の際にY正方向に例えばビームスポット径の約半分に相当する距離だけビームスポットを移動させてゆく。これにより、図2(g)に示すように所定厚さ(例えば0.2mmとほぼ同じかやや薄い)の肉盛層104が、被肉盛表面103の上にほぼ均一に形成される。
3D−CADデータは、タービン動翼100の設計図面にアクセス可能であるならばそこから取得できる。設計図面にアクセスすることが不可能ならば、損耗したタービン動翼100の実物の形状を三次元スキャンまたはX線CT等により測定し、当該測定データに基づいて新品状態のタービン動翼100の形状データを推定することにより、3D−CADデータを得ることも可能である。
図4には肉盛層104の断面が概略的に示されている。肉盛層104は部分的に重なり合った溶接ビードの集合体からなる。肉盛層104の表面(上面)は、若干の凹凸はあるが、マクロ的には被肉盛表面103と概ね平行な平面とみなすことができる。
次に、図2(h)に示すように、Zポジショナー7により固定機構2を移動させ、肉盛層104の厚さ分だけタービン動翼100及び粉末貯留部9の底板を下降させる。次いで、肉盛層104の表面を新たな被肉盛表面103と見なして、図2(e)から図2(g)の手順を実行する。図2(e)の手順を行う前に、粉末貯留部9に粉末20が補充される。図2(e)から図2(g)の手順は、複数の肉盛層104の積層体によりタービン動翼100の切除部分が元の新品の形状に戻るまで繰り返し実行される。
その後、グラインダー加工などの研削、研磨加工により形状を整えた後、溶体化熱処理、必要に応じた表面コーティング処理、及び時効熱処理を行うことにより、タービン動翼100の補修が完了する。
レーザビームのスキャンを、X−Yポジショナー4を動作させることに代えて、図5に示すようにミラー12等を含む走査光学系を動作させることにより行ってもよい。図5の例では、制御装置5’が、ミラー12等を含む走査光学系の動作の制御を行っている。
上記の実施形態によれば、被肉盛表面103上に微小厚さの実質的に2次元形状の肉盛層104を多数積層させて3次元形状を形成する3D積層造形技術を用いることにより、高い形状精度で肉盛りを行うことができる。このため、肉盛り後の加工(研削、研磨等)の工数を削減することができる。また、肉盛層104の形成に先立ち、タービン動翼100の補修対象部分101を含む領域を除去して平面からなる被肉盛表面103を形成しているため、より高い形状精度で肉盛りを行うことができる。
しかも、上記の実施形態によれば、平面である被肉盛表面103上に微小厚さの実質的に2次元形状の肉盛層104の肉盛りを繰り返すことにより造形を行うため、1回の肉盛り当たりの入熱を比較的少なく抑えることができる。このため、溶接ビード及び溶接熱影響部において溶接により誘起される内部応力を低く抑えることができ、溶接割れ及びその後の熱処理時の割れを防止若しくは最小限に抑制することができる。
また、上記の実施形態によれば、被肉盛表面103を包含する平面上に予め粉末20を敷き詰めて、その粉末20に対してビームを照射することにより肉盛りを行うので、ビームエネルギ及びビームスポット径を比較的小さくしても肉盛り溶接を差し障りなく実行することができる。このため、溶接による入熱を一層小さくすることができ、溶接割れ及びその後の熱処理時の割れの防止効果をより高めることができる。また、肉盛層104の金属組織を均一にすることができる。
溶接による入熱が大きい場合には、例えば図4の隣接する肉盛層104の境界部近傍の部分105、特に母材の部分に割れが生じ易くなる。これに対して、実際に図1及び図5の肉盛補修装置を用いて、試験片により補修実験を行ったところ、いずれも肉盛り後に0.5mm以上の割れは認められなかった。
また、上記実施形態によれば、特にタービン動翼100一方向凝固翼であり、かつ、被肉盛表面103が凝固方向に直交する平面であった場合、上記のように肉盛りをしてゆくことにより、溶接ビードの金属組織における結晶方向がタービン動翼100の鋳造時の凝固方向を受け継ぎ、溶接ビードの金属組織における結晶の長手方向がタービン動翼100の鋳造時の凝固方向と概ね揃う。このため、被肉盛表面103が他の方向と向いている場合と比較して、元の鋳造部分と肉盛り部分との機械的特性の差が小さくなり、また、元の鋳造部分と肉盛り部分の境界部における機械的特性の変化も小さくなるという利点が生じる。
上記の実施形態では、高エネルギービームとしてレーザビームを用いたが、これに限定されるものではなく、電子ビームを用いてもよい。
図6に、電子ビームを用いて肉盛りを行うための構成を示す。ビーム照射ヘッド3に代えて電子銃(電子ビーム発生装置)13が発生した電子ビームを、電磁コイル14により偏向させることにより、ビームのスキャンを行う例を示す。電子ビームの偏向は、制御装置5”が図示しない電子銃/コイル制御部を介して行う。
補修対象材料は上述したGTD−111に限らず、他の析出強化型Ni基超合金例えばIN738であってもよい。さらに、析出強化型Ni基超合金に限らず、他のタービン部品材料であってもよい。補修対象部品も、ガスタービン動翼に限らずガスタービン静翼であってもよく、また、ガスタービン部品に限らず蒸気タービン部品であってもかまわない。
以上述べた実施形態によれば、溶接割れを発生させずに効率良く補修できる。
上記の肉盛りは、補修に限らず、母材よりも耐久性(例えば耐エロ−ジョン性、耐摩耗性)の高い硬質肉盛層を形成するために用いることができる。
図7を参照して、使用によりエロ−ジョンによって損傷した蒸気タービンの動翼(タービン動翼100’)の前縁(リーディングエッジ)付近に、ステライト(商品名)からなる硬質肉盛層を形成する例について説明する。
図7(a)には、タービン動翼100’の使用前の形状が概略的に示されている。このタービン動翼100’を所定時間使用することにより、前縁付近にエロ−ジョン(浸食)が生じた状態が、図7(b)に示されている。
補修にあたっては、まず、図7(c)に示すように、エロ−ジョンが生じている補修対象部位101’を含む領域を所定の切断平面102’ に沿って切削して除去することにより、平面である被肉盛表面103’を形成する。この場合、切断平面102’は、例えば、補修対象部位101’を包含しつつ除去部分の体積が最小となるように設定することができる。
図7(c)に示すように加工したタービン動翼100’を、図7(d)に示すように肉盛溶接装置の固定機構2’(翼を斜めに保持することができるように構成されている点においてのみ前述の固定機構2と異なる)に固定して、粉末貯留部9内に収容する。このとき、被肉盛表面103’が水平面と平行となるようにする。その後は、先に説明した図2(d)〜図2(f)と同様の手順を繰り返すことにより、図7(d)に破線で示す領域に硬質肉盛層を形成すればよい。
この場合、硬質肉盛層を形成するために粉末貯留部9に供給される肉盛用硬質合金粉末はステライト粉末に限定されるものではなく、例えば、コバルト基合金、ニッケル基合金、クロム炭化物を含むニッケル基合金、クロム炭化物を含むコバルト基合金、タングステン化合物を含むニッケル基合金、タングステン合金及びコバルト基合金の混合物からなる粉末を用いることもできる。
このように硬質合金の肉盛を行うことにより、蒸気タービンのタービン動翼100’の前縁付近の耐エロ−ジョン性を向上させることができる。
また、硬質合金の肉盛を3D積層造形技術を用いて行うことにより、以下の利点が得られる。まず、高い形状精度で肉盛りを行うことができので、肉盛り後の加工(研削、研磨等)の工数を削減することができる。また、結晶粒のサイズを小さくすることができるので、耐エロ−ジョン性をさらに向上させることができる。さらに、溶接に起因して生じる残留応力を小さくすることができるので、溶接肉盛時に溶接割れの発生を抑制することができる。
上記の図7の実施形態においては、使用により損傷を受けた蒸気タービンの動翼の補修時に硬質合金の肉盛を行ったが、これに限定されるものではなく、新品の動翼の作成時に、完成品形状から肉盛部の領域が除かれた形状の動翼(例えば図7(c)に示した形状を有するもの)を用意し、これに硬質合金の肉盛を行うことにより、新品の動翼の完成品形状に相当する(但し、仕上げ加工のための研削、研磨代を含む)3次元形状を作成してもよい。
硬質合金の肉盛対象は、蒸気タービンの動翼に限定されるものではなく、静翼であってもよい。また、肉盛対象は、蒸気タービンの弁(例えば蒸気加減弁)、ガスタービンの燃焼器の摺動部等の摺動部品であってもよい。この場合には、当該摺動部品の耐摩耗性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 ビーム発生装置
3 ビーム照射ヘッド
5、5’、5” 制御装置
8 粉末供給機構
11 チャンバ
12 ミラー
13 電子銃(電子ビーム発生装置)
14 励磁コイル
20 粉末
22 粉末の上面
100、100’ タービン動翼(タービン部品)
101、101’ 補修対象部分
103、103’ 被肉盛表面
104 肉盛層

Claims (7)

  1. (a)完成品形状から一部の領域が除かれた形状を有するとともに、被肉盛表面を有するタービン部品を用意する工程と、
    (b)前記被肉盛表面上に溶加材の粉末を供給するとともに当該粉末をエネルギービームにより溶解し、前記タービン部品の対応する部位における断面形状に相当する形状を有する所定厚さの肉盛層を前記被肉盛表面上に形成する工程と、
    (c)前記肉盛層の表面を新たな被肉盛表面として前記工程(b)を実行することを複数回繰り返すことにより、前記タービン部品の前記除かれた領域に、当該領域における完成品形状に相当する3次元形状を、複数の前記肉盛層の積層体によって形成する工程と、を備え
    前記工程(b)は、
    前記被肉盛表面を包含する平面上に、この平面と平行な上面を有する所定厚さの粉末の層を設けて、前記平面を前記粉末の層で覆うことと、
    前記上面のうちの前記タービン部品の対応する部位における断面形状に相当する領域にある粉末を前記エネルギービームにより溶解して、前記断面形状に対応する形状の肉盛層を前記被肉盛表面上に形成することと、
    を含むことを特徴とするタービン部品の肉盛方法。
  2. 前記タービン部品の成形方法は、損傷が生じたタービン部品を補修するために行われるものであり、
    前記工程(a)は、タービン部品の補修対象部分を含む領域を除去して、被肉盛表面を形成する工程であり、
    前記工程(c)は、前記工程(a)において除去された領域に、当該領域の元の3次元形状に相当する形状を、複数の前記肉盛層の積層体によって形成する工程である、請求項記載の肉盛方法。
  3. 前記タービン部品が一方向凝固翼であり、前記被肉盛表面は凝固方向と直交しており、前記肉盛層の金属組織における結晶方向が前記一方向凝固翼の凝固方向と揃っている、請求項記載の肉盛方法。
  4. 前記タービン部品の成形方法は、前記肉盛層として、前記タービン部品の母材よりも耐久性の高い硬質肉盛層を設けるために行われる、請求項1からのうちのいずれか一項に記載の肉盛方法。
  5. 前記工程(b)において、前記エネルギービームはレーザビームであり、前記レーザビームを走査光学系で走査する、請求項1からのうちのいずれか一項に記載の肉盛方法。
  6. 前記工程(b)において、前記エネルギービームは電子ビームであり、電磁コイルを偏向させて前記電子ビームを走査する、請求項1からのうちのいずれか一項に記載の肉盛方法。
  7. 請求項1からのうちのいずれか一項に記載の肉盛方法を用いて形成されたタービン部品。
JP2014062429A 2013-12-17 2014-03-25 タービン部品及びタービン部品の肉盛方法 Active JP6104840B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014062429A JP6104840B2 (ja) 2013-12-17 2014-03-25 タービン部品及びタービン部品の肉盛方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013260466 2013-12-17
JP2013260466 2013-12-17
JP2014062429A JP6104840B2 (ja) 2013-12-17 2014-03-25 タービン部品及びタービン部品の肉盛方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015135099A JP2015135099A (ja) 2015-07-27
JP6104840B2 true JP6104840B2 (ja) 2017-03-29

Family

ID=53767075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014062429A Active JP6104840B2 (ja) 2013-12-17 2014-03-25 タービン部品及びタービン部品の肉盛方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6104840B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6170994B2 (ja) 2015-12-22 2017-07-26 株式会社フジミインコーポレーテッド 粉末積層造形に用いるための造形用材料

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5914059A (en) * 1995-05-01 1999-06-22 United Technologies Corporation Method of repairing metallic articles by energy beam deposition with reduced power density
JP2002339003A (ja) * 2001-05-16 2002-11-27 Oki Electric Ind Co Ltd 光造形で製作した構造物の補強構造
JP2006016671A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Hitachi Ltd Ni基合金部材とその製造法及びタービンエンジン部品並びに溶接材料とその製造法
JP5302710B2 (ja) * 2009-02-24 2013-10-02 パナソニック株式会社 三次元形状造形物の製造装置および製造方法
JP2013148061A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Toshiba Corp スキーラ付きガスタービン動翼の補修方法
JP5941375B2 (ja) * 2012-08-29 2016-06-29 三菱日立パワーシステムズ株式会社 レーザ肉盛溶接装置及び肉盛溶接部品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015135099A (ja) 2015-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6723285B2 (ja) 金属構成要素の加法的製造および修復
Węglowski et al. Electron beam welding–Techniques and trends–Review
US9879535B2 (en) Laser net shape manufactured component using an adaptive toolpath deposition method
US9764423B2 (en) Method for manufacturing a hybrid component
EP1610923B1 (en) Laser powder fusion repair of z-notches with inconel 713 powder
KR100593053B1 (ko) 초내열합금 제품의 레이저 용접 방법
Shrivastava et al. Remanufacturing of nickel-based aero-engine components using metal additive manufacturing technology
CN111523198B (zh) 生成cad模型用于在工件上增材打印的增材制造系统和方法
US20160368052A1 (en) Device and method for additively producing at least one component region of a component
KR20160079873A (ko) 분말식 금속 및 분말식 플럭스의 유동화된 베드를 사용하는 적층 가공
EP2815823A1 (en) Method for producing a three-dimensional article and article produced with such a method
EP2543467A1 (en) Method of welding a gamma-prime precipitate strengthened material
Pinkerton Laser direct metal deposition: theory and applications in manufacturing and maintenance
JP2013510000A (ja) 方向性凝固された材料の単結晶溶接
US11179816B2 (en) Method of manufacturing turbine airfoil and tip component thereof using ceramic core with witness feature
JP2005349478A (ja) 超合金製物品の均一溶接法
EP3587005A1 (en) Control method for layerwise additive manufacturing, computer program product and control apparatus
US20180236557A1 (en) Method of manufacturing turbine airfoil and tip component thereof
JP2011256795A (ja) ガスタービン翼の補修方法及びガスタービン翼
JP6104840B2 (ja) タービン部品及びタービン部品の肉盛方法
McNutt An investigation of cracking in laser metal deposited nickel superalloy CM247LC
JP7041042B2 (ja) 硬化層の積層方法、及び積層造形物の製造方法
US20220168961A1 (en) Method for heating a base material in additive manufacturing
Charles et al. Development of a method to repair gas turbine blades using electron beam melting additive manufacturing technology
JP2015194137A (ja) タービン翼の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170301

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6104840

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350