JP6101827B2 - がん幹細胞の増殖抑制剤および細胞内活性酸素蓄積誘導剤 - Google Patents

がん幹細胞の増殖抑制剤および細胞内活性酸素蓄積誘導剤 Download PDF

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Description

本発明は、がん幹細胞の増殖抑制剤および細胞内活性酸素蓄積誘導剤に関する。
がん治療においては、抗がん剤や放射線などの治療に対して抵抗性を持つ細胞が存在することが、再発や転移の原因となり、がんの治療を妨げている。このような治療抵抗性細胞として、近年がん幹細胞の存在が注目されている。がん幹細胞は、各種ストレスに対して抵抗性が高く、がん幹細胞を標的とした薬剤の開発ががんの根治のためには急務である。しかし、がん幹細胞を標的にした治療の開発のための、がん幹細胞のストレス抵抗性の分子機構の解析は端緒についたばかりである。
上皮性がん幹細胞のマーカーの一つであるCD44は、そのストレス抵抗性に関与する分子として知られている(Cancer Cell. 2011 Mar 8;19(3):387-400)。CD44には、スプライスバリアントフォーム(以下、CD44v)が存在し、CD44vが細胞膜上にシスチントランスポーターxCTを安定して発現させる。xCTは細胞内にシスチンを取り込む機能を有し、それによって取り込まれたシスチンはグルタチオン(GSH)の産生に用いられるために、CD44vを高発現している細胞では、GSHの量が増加する。GSHは強力な抗酸化作用を持ち、細胞に生じたストレスを減少させる役割を持つために、CD44vを高発現するがん幹細胞は、治療に対して抵抗性を有するとされる。
本発明は、がん幹細胞の増殖抑制剤および細胞内活性酸素蓄積誘導剤を提供することを課題とするものである。
本発明の一実施態様は、下記式(1)または(2)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴とするがん幹細胞の増殖抑制剤及びがん幹細胞内活性酸素蓄積誘導剤である。
(1)
(2)
ここで、前記がん幹細胞はCD44vを発現していることが好ましい。また、前記がん幹細胞は固形がんに含まれていることが好ましい。また、抗がん剤と併用して投与されてもよい。前記抗がん剤がスルファサラジンであってもよい。
本発明の他の実施態様は、下記式(1)または(2)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩を、がん幹細胞を有する脊椎動物に投与する工程を有する、がんの治療方法である。
(1)
(2)

ここで、前記がん幹細胞はCD44vを発現していることが好ましい。また、前記がん幹細胞は固形がんに含まれていることが好ましい。また、前記工程では、式(1)または(2)で表される化合物を抗がん剤と併用して投与してもよい。前記抗がん剤がスルファサラジンであってもよい。
==関連文献とのクロスリファレンス==
本出願は、2014年1月29日付で出願した日本国特許出願2014−14857に基づく優先権を主張するものであり、当該基礎出願を引用することにより、本明細書に含めるものとする。
本発明の一実施例において、扁平上皮がん細胞株HSC4、HSC3、HSC2およびOSC19の、CD44v発現量を示す図である。 本発明の一実施例において、扁平上皮がん細胞株HSC4、HSC3、HSC2およびOSC19の、グルタチオン含有量を示す図である。 本発明の一実施例において、シスプラチンを各濃度で添加した培地で72時間培養した場合の、扁平上皮がん細胞株HSC4、HSC3、HSC2およびOSC19の細胞生存率を示す図である。 本発明の一実施例において、各種化合物を添加した培地において培養した場合の扁平上皮がん細胞株HSC4およびOSC19の細胞生存率を示す図である。 本発明の一実施例において、各種化合物を添加した培地において培養した扁平上皮がん細胞株HSC4およびOSC19の細胞生存率の比を示す図である。 本発明の一実施例において、扁平上皮がん細胞株OSC19を、各種化合物を添加した培地で培養した場合の活性酸素種 reactive oxygen species(ROS)レベルの変化を示す図である。 本発明の一実施例において、ピモジドを各濃度で添加した培地で72時間培養した場合の、扁平上皮がん細胞株HSC4およびOSC19の細胞生存率を示す図である。 本発明の一実施例において、スルファサラジンを各濃度で添加した培地で72時間培養した場合の、扁平上皮がん細胞株HSC4およびOSC19の細胞生存率を示す図である。 本発明の一実施例において、マウスに1×106個のOSC19細胞を皮下移植し、移植5日目から1日1回生理食塩水又はピモジドを腹腔内投与した場合の腫瘍の体積変化を示す図である。 本発明の一実施例において、マウスに1×106個のOSC19細胞を皮下移植し、移植5日目から1日1回生理食塩水又はピモジドを腹腔内投与した場合の腫瘍の重量変化を示す図である。 本発明の一実施例において、ピモジド又はスルファサラジンを添加した場合の、扁平上皮がん細胞株OSC19およびHSC−4のROS量を示す図である。 本発明の一実施例において、セルチンドールを添加した培地において培養した場合の、扁平上皮がん細胞株HSC4およびOSC19の細胞生存率を示す図である。 本発明の一実施例において、DMSO、セルチンドール、スルファサラジンを添加した場合の、Hoechst33342により染色された細胞数に対するH2DCFDAにより染色された細胞数の比を示す図である。 本発明の一実施例において、OSC19に対する細胞増殖阻害効果について、ピモジドとスルファサラジンの併用効果を調べた結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、実施例を挙げながら詳細に説明する。なお、本発明の目的、特徴、利点、および、そのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をこれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
なお、実施の形態及び実施例に特に説明がない場合には、J. Sambrook, E. F. Fritsch & T. Maniatis (Ed.), Molecular cloning, a laboratory manual (3rd edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2001); F. M. Ausubel, R. Brent, R. E. Kingston, D. D. Moore, J.G. Seidman, J. A. Smith, K. Struhl (Ed.), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons Ltd.などの標準的なプロトコール集に記載の方法、あるいはそれを修飾したり、改変した方法を用いる。また、市販の試薬キットや測定装置を用いる場合には、特に説明が無い場合、それらに添付のプロトコールを用いる。
==がん幹細胞の増殖抑制剤および細胞内活性酸素蓄積誘導剤==
本発明にかかる薬剤は、がん幹細胞の増殖抑制剤及び細胞内活性酸素蓄積誘導剤であって、表1および表2に示される化合物の少なくともいずれか1種またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する。すなわち単剤であってもよいし、合剤であってもよい。
これらの化合物は、医薬用原薬(バルク)、実験用試薬、工業原料などとして購入することもできるし、当業者はCAS登録番号に基づき化学合成方法が記載された文献を入手し、それに従って製造することもできる。
なおこれらの化合物は、誘導体化(分子内の一部に、付加、置換、欠失)されていても良い。
また、本発明における薬理学的に許容される塩とは、本発明にかかる化合物と塩を形成するものであれば限定されないが、具体的には例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩などの無機酸の付加塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩などの有機酸の付加塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩などのスルホン酸の付加塩、アミノ酸の付加塩などを挙げることができ、好ましくは塩酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩である。
さらに本発明にかかる化合物またはその薬理学的に許容される塩は、無水物のみならず水和物や結晶多形も含まれることは言うまでもない。
特に、US077(ピモジド)は、既に国内外で精神疾患に対する治療のために用いられている既存薬であることから、安全性や血中動態などが明らかであり、しかも安価であることから好ましい。
またSER(セルチンドール)も欧州や豪州などで精神疾患治療薬として承認され、臨床使用されており、ヒトでの安全性は確認されている。
ここで、がん幹細胞とは、がん組織中で、特に治療抵抗性を示すがん細胞のことであるが、本発明にかかる薬剤の標的となるがん幹細胞はCD44vを発現していることが好ましい。このがん幹細胞が含まれるがんは特に限定されないが、固形がんであることが好ましく、大腸腺癌、胃腺癌、乳腺癌、肺腺癌、膵腺癌、頭頸部の偏平上皮癌を例示することができる。
==抗がん剤==
本発明にかかる薬剤は、上記の各化合物を医薬品として用いるため、通常の方法により、錠剤、粉剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、液剤、乳剤、懸濁剤などに剤形化されてもよい。本発明にかかる薬剤は、当業者に知られた薬学的に許容できる添加剤、例えば賦形剤や担体を用いて製造される。
本発明にかかる薬剤の投与対象は、脊椎動物であれば特に限定されないが、ヒトのがん患者であることが好ましい。本発明の薬剤を上記のようながんの患者に投与することによって、そのがんに含まれるがん幹細胞の増殖を抑制することおよびがん幹細胞内に活性酸素の蓄積を誘導し、ストレス抵抗性を下げることができる。
本発明にかかる薬剤は、効果を有する投与量の範囲内において、投与対象に対し、必要量を適した方法で投与すればよい。効果を有する投与量は、剤形の種類、投与方法、投与対象の年齢や体重、投与対象の病状等を考慮して、最終的には医師または獣医師の判断により適宜決定することができる。化合物の投与量は、0.3mg/kg以上であることが好ましく、0.5mg/kg以上であることがより好ましく、0.8mg/kg以上であることが最も好ましく、2mg/kg以下であることが好ましく、1.5mg/kg以下であることがより好ましく、1.3mg/kg以下であることが最も好ましい。投与方法は、特に限定されず、例えば、経口投与してもよいし、腹腔内や静脈内への注射や点滴により非経口投与してもよいし、注射等によりがん内に直接投与してもよい。
本発明にかかる薬剤は、従来用いられている他の抗がん剤と併用して投与することにより、抗がん剤の効果を増強する併用薬剤として使用することができる。ここで、併用とは、時間的に同時に投与することが好ましいが、一方の効果が残っている間に、他方を投与する限り、時間的に前後してそれぞれ単独で投与しても良い。併用する抗がん剤としては、例えば、シクロフォスファミド、ダカルバジン、クロラムブチル、メトトレキサート、シタラビン、アクチノマイシンD、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、イリノテカン、ストレプトゾトシン、パクリタキセル、ドセタキセル、エトポシド、ゲムシタビン、ベバシズマブ、リツキシマブ、ブレフェルジンA、トラスツズマブ、イマチニブ、ペメトレキセド、カペシタビン、ボルテゾミブ、リュープロレリン、エルロチニブ、スニチニブ、セツキシマブ、ゴセレニン、ダサチニブ、ソラフェニブ、5-FUなどであるが、これらに限定されない。
本発明にかかる薬剤は、従来の抗がん剤による治療後に投与しつづけることによって、従来の抗がん剤では殺しきれなかったがん幹細胞に働きかけ、がんの再発・転移を抑制することができる。
<実験例1>
本実施例では、口腔扁平上皮がん細胞株HSC2、HSC3、HSC4およびOSC19の、CD44v発現量とGSH含有量および抗がん剤シスプラチンに対する感受性を調べた。
(方法)
まず、HSC2、HSC3、HSC4およびOSC19について、CD44の発現抑制株を作成した。すなわち、日本バイオサービスから購入した下記配列を有するオリゴヌクレオチドでアニーリングして作製したCD44に対するsiRNAをLipofectamin RNAi MAX(Invitrogen社)を用いてHSC2、HSC3、HSC4およびOSC19に導入して72時間培養して、CD44の発現が抑制されたクローンを得た。
(Sense) 5'-GUAUGACACAUAUUGCUUCTT-3'
(Antisense) 5'-GAAGCAAUAUGUGUCAUACTT-3'
これらのクローンで、CD44の発現が抑制されていることを確認した。すなわち、細胞をRIPA Bufferを用いて溶解した溶解物を用いて、イムノブロットを行った。
次に、細胞内GSH濃度をGSH-Glo(登録商標) Glutathione Assay(Promega社)により測定し、CD44vの発現量との関連を検討した。さらに、シスプラチンに対するCD44の発現抑制株の感受性を検討するため、各細胞株を2000個/ウエルで96ウエルプレートに播種し、翌日1、2.5、5、7.5μMの各濃度でシスプラチンを添加した。その72時間後、Celltiter-Glo(Promega社)によって細胞生存率の測定を行った。
(結果)
図1が示すように、HSC2、HSC3、HSC4およびOSC19はいずれもCD44vを発現しているが、OSC19のCD44vの発現量が有意に多い。そして、いずれのがん細胞においても、CD44の発現を抑制することによりCD44vの発現量が低下することが確認できた。
次に、図2において、HSC2、HSC3、HSC4およびOSC19の各細胞株におけるGSH含有量を示す。GSH含有量は、HSC4のGSH含有量を100%として表したものである。OSC19については、RNAiによりCD44の発現を抑制した場合を(+)で示し、CD44の発現を抑制していない場合を(−)で示す。
図2が示すように、OSC19のGSHの含有量は、HSC2、HSC3、HSC4に比べて有意に多く、CD44vの発現量との相関がみられた。そして、OSC19のCD44の発現を抑制すると、GSHの含有量が低下した。このように、CD44の過剰発現は、細胞のGSH含有量を増加させる。
そして、図3において、シスプラチンを培地に添加した場合のHSC2、HSC3、HSC4およびOSC19の細胞生存率を示す。図3が示すように、HSC2、HSC3およびHSC4に比べて、GSHの含有量がHSC2〜HSC4に比べて有意に多いOSC19はシスプラチンに対する感受性が非常に低かった。
このように、OSC19はCD44vの高発現によりGSHを多く含有し、既存の抗がん剤に抵抗性を有するがん幹細胞の性質を有している。以下、通常のがん細胞の代表例としてHSC4を、がん幹細胞の代表例としてOSC19をもちいて、実験を行った。
<実験例2>
本実験例では、表1に示した各化合物の細胞増殖阻害効果および細胞内活性酸素蓄積誘導効果を示す。
(方法)
96ウエルプレートにOSC19を3000個/ウエル、HSC4を2000個/ウエルでそれぞれ播種し、培養を開始した。培養開始2日後、表1に示した各化合物を10μMで添加し、いずれの化合物も添加していないものをコントロールとして用意した。その48時間後、4%PFA−PBSにて細胞を固定し、Hoechst33342による核染色を行った。Hoechst33342の蛍光強度をプレートリーダーにて測定し、コントロールの細胞生存数を100%として、各化合物を添加した場合の細胞生存率を算出した。また、HSC4の細胞生存率とOSC19の細胞生存率の比を算出することで化合物のOSC19選択性の評価を行った。
次に、OSC19選択性が高かった化合物による細胞内活性酸素種濃度の変化を検討した。24ウエルのガラス底プレートにOSC19を1×105個/ウエルで播種し、翌日、各化合物を10μMで添加した。その後、24時間培養し、酸化還元蛍光指示薬である2',7'-ジクロロハイドロフルオレッセインジアセテート(H2DCFDA)による染色を行い、蛍光顕微鏡にて観察した。また、その蛍光強度より、4段階で活性酸素誘導能の評価を行った。
(結果)
図4において、各化合物を添加した培地で培養したOSC19およびHSC4の細胞生存率を示す。図5は、OSC19の細胞生存率に対するHSC4の細胞生存率の比を示したものである。このように、ここで調べた表1の化合物は全て、HSC4に対するより、OSC19に対して、細胞増殖抑制効果が高い。
図6は、表1に示した各化合物を投与したOSC19の蛍光顕微鏡写真であり、OSC19におけるROSの上昇を4段階で評価した結果を示す。NTは、表1に示した化合物のいずれも投与していないOSC19の蛍光顕微鏡写真である。「4段階の基準」は次の通りである。なお、NTは化合物を投与していないものの蛍光顕微鏡写真である。
0:明らかなROSレベルの上昇が認められない。
1:明らかなROSレベルの上昇が認められる。
2:比較的高いROSレベルの上昇が認められる。
3:非常に高いROSレベルの上昇が認められる。
図が示すように、表1に示した化合物は全て、OSC19のROSレベルを上昇させたが、特に、ピモジド含有培地で培養したOSC19は、非常に高いROSレベルの上昇が認められた。
<実験例3>
本実験例では、US077(ピモジド)の細胞増殖阻害効果を示す。
(方法)
US077(ピモジド)を添加した培地においてOSC19およびHSC4を培養した場合の、細胞生存率を調べた。陽性対照として、CD44v陽性の癌細胞に対して選択的に抑制効果を有することが確認されているスルファサラジン(Cancer Cell. 2011 Mar 8;19(3):387-400参照)を添加した培地においても、OSC19およびHSC4を培養し、細胞生存率を調べた。
OSC19を3000個/ウエル、HSC4を2000個/ウエルにて96ウエルプレートに播種し、翌日にピモジドを0μM(添加せず)、0.3μM、1μM、3μM、10μM、30μM、100μM、または、スルファサラジンを0μM(添加せず)、10μM、30μM、100μM、300μM、1000μMとなるように添加した。その後72時間培養し、Celltiter-Glo(Promega社)により細胞生存率を測定した。
次に、1×106個のOSC19細胞をヌードマウス皮下に移植し、移植後5日目よりピモジド又は生理食塩水を1日1回、1mg/kgの投与量で腹腔内投与し、35日目まで続けた。3〜4日おきに、腫瘍の短径、長径を測定し、以下の式により腫瘍体積を算出した。
腫瘍体積=(長径×(短径)2)/2
比腫瘍体積=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
腫瘍体積の統計解析は、Two−way ANOVAにより行った。また、治療実験終了後に腫瘍を取り出し、その腫瘍重量を測定した。腫瘍重量の統計解析はt検定を行った。結果を図9および10に示す。
(結果)
図7および図8はそれぞれ、OSC19およびHSC4のピモジド又はスルファサラジン投与量に対する細胞生存率を示す。図7が示すように、OSC19はHSC4と比べてピモジドに高い感受性を示す。また、図8が示すように、OSC19はHSC4と比べてスルファサラジンにも高い感受性を示したが、ピモジドは、スルファサラジンよりも低濃度で細胞増殖阻害効果を有する。
図9は、1×106個のOSC19細胞をヌードマウス皮下に移植し、移植後5日目よりピモジド又は生理食塩水を1日1回、1mg/kgの投与量で腹腔内投与を行った場合の、腫瘍体積変化を示す。図10は、その35日目の腫瘍重量を示す。これらの図が示すように、ピモジドを投与することによりOSC19の増殖が抑制された。
このように、ピモジドはCD44v陽性がん幹細胞に対して選択的に増殖抑制効果を有し、それによって、がんの増殖が効率よく抑制される。
<実験例4>
本実験例では、US077(ピモジド)の細胞内活性酸素蓄積誘導効果を示す。
(方法)
24ウエルのガラス底プレートにOSC19とHSC4をそれぞれ1×105個/ウエルで播種し、翌日、ピモジドを0μM(添加せず)、1μM、3μM、10μM、または、スルファサラジンを300μMとなるように添加した。その後、24時間培養し、H2DCFDAによる細胞内活性酸素種の染色を行い、蛍光顕微鏡を用いて観察した。
(結果)
図11は、ピモジドを1、3、10μMとなるように又はスルファサラジンを300μMとなるように投与した培地で培養したOSC19およびHSC4の蛍光顕微鏡写真を示す。図に示されるように、ピモジドは、スルファサラジンと同様にOSC19に選択的に細胞内活性酸素蓄積誘導効果を有するが、スルファサラジンと比べて非常に低濃度で、極めて高い細胞内活性酸素蓄積誘導効果を有する。
このように、ピモジドは、がん幹細胞の特性であるストレス抵抗性を効果的に抑制することができる化合物である。
<実験例5>
次に、セルチンドールの細胞増殖阻害効果の一例を示す。
(方法)
OSC19細胞は3000個/ウエル、HSC4は2000個/ウエルで96ウエルプレート上に播種し、培養を開始した。培養2日目に、セルチンドールを0μM(添加せず)、0.19μM、0.56μM、1.67μM、5.00μM、15.00μM、又は、45.00μMとなるように添加した。その後72時間培養した後にCelltiter-Glo(登録商標)(Luminescent Cell Viability Assay: Promega社)を用いて生存細胞数を測定し、培養初日の細胞数に対する生存細胞数の比を細胞生存率として算出した。
(結果)
図12は培地中に添加したセルチンドール濃度に対する細胞生存率を示す。図で示されるように、OSC19はHSC4に比べて非常に低濃度のセルチンドールの添加により細胞増殖が抑制された。
このように、セルチンドールは、通常のがん細胞より、CD44v陽性がん幹細胞に対してより強い増殖抑制効果を有する。
<実験例6>
次に、セルチンドールの活性酸素蓄積誘導効果を調べた。
(方法)
24ウエルのガラス底プレートにOSC19細胞を1×105個/ウエルで播種し、培養を開始した。培養2日目に、セルチンドールを0.1μM、1μM、10μMとなるように、または、スルファサラジンを300μMとなるように添加した。なお、コントロールとしてDMSOを添加した。その後24時間培養し、細胞に活性酸素種により酸化され蛍光を発する酸化還元蛍光指示薬である2',7'−ジクロロジハイドロフルオレッセインジアセテート(H2DCFDA)および細胞の核を染色するHoechst33342を添加した。Hoechst33342により染色された細胞の数に対するH2DCFDAにより染色された細胞の数の比を算出した。結果を図13に示す。
(結果)
図13が示すとおり、セルチンドールを10μMとなるように添加した場合には、その30倍もの濃度のスルファサラジンを添加した場合よりも細胞内のROSレベルが高かった。
このように、セルチンドールは、がん幹細胞の特性であるストレス抵抗性を効果的に抑制することができる化合物である。
<実施例7>
本実施例では、細胞増殖阻害効果について、ピモジドとスルファサラジンの併用効果を調べた。
(方法)
口腔扁平上皮癌細胞株OSC19を3000個/ウエルにて96ウエルプレートに播種し、翌日にピモジドを0μM(添加せず、DMSOのみ)、1μM、2μM、3μM、および、スルファサラジンを0μM(添加せず、DMSOのみ)、10μM、50μM、100μM、150μM、200μMの組み合わせとなるように添加した。その後72時間培養し、CellTiter-Glo Luminescent Cell Viability Assayキット(Promega社)を使用して細胞生存率を測定した。各濃度におけるピモジドとスルファサラジンの効果を図14のグラフに示した。
(結果)
図14に示すように、ピモジドとスルファサラジンの併用では、それらの相乗効果が観察された。一例として、ピモジド2μMでの細胞の致死率が約40%、スルファサラジン150μMでの致死率が約30%であるのに、これらの併用では、細胞致死率は90%以上に達する。
このように、細胞増殖阻害効果については、ピモジドとスルファサラジンには相乗効果が見られる。
産業状の利用可能性
本発明によれば、がん幹細胞の増殖抑制剤および細胞内活性酸素蓄積誘導剤を提供することができる。

Claims (9)

  1. 下記式(1)または(2)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、CD44vを発現しているがん幹細胞の増殖抑制剤。
  2. 前記がん幹細胞は固形がんに含まれている、請求項1に記載のがん幹細胞の増殖抑制剤。
  3. 抗がん剤と併用して投与される、請求項1または2に記載のがん幹細胞の増殖抑制剤。
  4. 前記抗がん剤がスルファサラジンである、請求項3に記載のがん幹細胞の増殖抑制剤。
  5. 下記式(1)または(2)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、CD44vを発現しているがん幹細胞内における活性酸素蓄積誘導剤。
  6. 前記がん幹細胞は固形がんに含まれている、請求項5に記載の活性酸素蓄積誘導剤。
  7. 抗がん剤と併用して投与される、請求項5または6に記載の活性酸素蓄積誘導剤。
  8. 前記抗がん剤がスルファサラジンである、請求項7に記載の活性酸素蓄積誘導剤。
  9. 下記式(1)または(2)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、CD44vを発現しているがん幹細胞を含むがんに対する抗がん剤。
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