JP6101644B2 - 通信システム、識別子付与装置および通信方法 - Google Patents
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CSCFは、サービス制御ネットワークの制御の核であるセッション制御を行う機能であり、移動端末間の通信セッションの設定、解放や、サービス条件にしたがってASを選択して、セッション制御プロトコルであるSIP(Session Initiation Protocol)信号を転送することを行う。CSCFは、P−CSCF(Proxy−CSCF)、S−CSCF(Serving−CSCF)、I−CSCF(Interrogating−CSCF)の3つの機能要素に分けられる。
この実現方法としては、サービスを優先的に提供されるべきユーザはHSSにおいて優先加入者として登録されており、当該ユーザは加入者識別子や優先加入者情報が書き込まれたカードであるUICC(Universal Integrated Circuit Card)を実装したUE(User Equipment)を使用してIMS登録を行う。
ただし、SIPはアプリケーション層に位置するテキストベースのプロトコルであり、人間が解釈しやすいという性質上、悪意のあるユーザはUEが送出する信号に載せるSIPヘッダの内容を容易に書き換えることができると考えるべきである。このため、UEが設定したSIPヘッダのみを信頼してIMSが優先制御を行うときには、悪意のあるユーザが自身を優先ユーザであると偽装できるUEを使用して優先度を示すSIPヘッダを付与してきた場合に、本当の優先加入者であるのかまたは偽装された優先加入者であるのかを判断することができない。IMSが優先加入者を適切に判断することができなければ、IMS装置の輻輳において偽装された優先加入者が多数の通信を占めた場合に、優先加入者にサービスを提供できないことが起こる。
以上のことから、従来技術ではIMS登録要求信号を含めた制御信号の優先処理を行うことができない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の装置構成を示すブロック図である。本実施形態では、代表的な構成例を示す。
図2は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の概略的な機能構成を示すブロック図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の装置構成(図1に示される例)と機能構成(図2に示される例)との対応の一例を示すブロック図である。
LTE/EPC部12は、eNB(evolved Node B)21と、SGW(Serving−Gateway)22と、PGW(PDN(Packet Data Network)−Gateway)23と、MME(Mobility Management Entity)24を備える。
IMS部13は、P−CSCF31と、I−CSCF32と、S−CSCF33と、AS34を備える。
HSS部14は、PCRF(Policy and Charging Rules Function)41と、HSS42を備える。
契約情報サーバ103は、優先加入者契約判定機能111と、優先加入者識別情報付与機能112を備える。
GW102は、優先加入者識別子割り当て機能121を備える。
呼処理サーバ104は、優先加入者識別子判定機能131と、SIP優先識別子割り当て機能132を備える。
図3の例では、PGW23がGW102に対応し、P−CSCF31が呼処理サーバ104に対応し、PCRF41が契約情報サーバ103に対応し、UE11が端末101に対応する。
また、EPC網においては、PGW23およびPCRF41が設定される。PGW23は、インターネット、IMSなどのPDNとの接続点があり、PDNからUE11へのIPパケットをすべて受ける。PCRF41は、PGW23、SGW22での伝達品質制御を行うためのQoS(Quality of Service)、課金方法などのIPパケット伝達ポリシーを決定する。
優先加入者契約判定機能111は、IP接続確立処理において、接続要求をした端末101の契約者情報から優先加入者であるか否かを判定する。
優先加入者識別情報付与機能112は、優先加入者契約判定機能111により端末101が優先加入者であると判定された場合に、優先加入者を示す情報を付与し、優先加入者識別子割り当て機能121に通知する。
優先加入者識別子割り当て機能121は、優先加入者識別情報付与機能112から伝えられた優先加入者識別情報を元に、該当する端末101に対して特定の識別子を割り当てる。
優先加入者識別子判定機能131は、IMS登録処理において、端末101が優先加入者識別子割り当て機能121で割り当てられた識別子を付与したIMS登録処理信号を送信したときに、その識別子が優先加入者用の識別子であるか否かを判定する。
SIP優先識別子割り当て機能132は、優先加入者識別子判定機能131により優先加入者であると判定されたIMS登録処理信号に対して優先識別子を付与する。
なお、本実施形態に係る通信システム1において、UE11とeNB21とは無線により通信する。それ以外の各通信経路では、例えば、有線により通信が行われ、または、無線により通信が行われてもよい。また、ある装置と他の装置とが通信する場合、これらの装置の間に存在する別の装置は当該通信の中継や転送を行う。
事前設定として、P−CSCF31の優先加入者識別子判定機能131に、優先加入者用の識別子を登録しておく。一例として、識別子としてIPアドレスを利用することとし、UE11に割り当てるIPアドレスがIPv6のものである場合、P−CSCF31に、ある特定のprefixを持つIPアドレスを優先加入者用のIPアドレスとして登録しておく。以下では、識別子としてUE11のIPアドレスを利用する場合について説明する。
他の識別子の例として、P−CSCF31のIPアドレスを利用することとし、P−CSCF31は、通常のIPアドレスの他に、優先加入者受付用のIPアドレスを登録(記憶)しておき、優先加入者受付用のIPアドレス宛てに登録を行うSIPメッセージを優先加入者のSIPメッセージとして扱う、構成が用いられてもよい。
さらに他の識別子の例として、SIPメッセージを転送するために利用されるUDP(User Datagram Protocol)における宛先ポート番号を利用することとし、P−CSCF31は、通常のポート番号の他に、優先加入者受付用のポート番号を登録(記憶)しておき、優先加入者受付用のポート番号宛てに登録を行うSIPメッセージを優先加入者のSIPメッセージとして扱う、構成が用いられてもよい。
UE11は、電源オンなどを契機として、アクセス要求(アクセス要求信号)を送信する。このときUE11は、UICCに書き込まれた優先加入者情報を元に、優先識別子を付与したアクセス要求を行うことが可能であり、本例では、それを行う。
MME24は、UE11からeNB21を介してアクセス要求を受信すると、UE11からのアクセス要求により通知された加入者情報と、HSS42から通知される加入者情報とを取得して、これらの加入者情報について照合、認証を行う。また、MME24は、加入者情報の更新を行ってもよい。
MME24は、認証が正常に完了すると、IMS向けの新規PDN接続要求(新規PDN接続要求信号)を送信する。SGW22は、MME24からの新規PDN接続要求信号をPGW23に転送する。
PGW23は、SGW22から新規PDN接続要求信号を受信すると、新規PDNに対する通信路の品質レベルを決めるために、PCRF41にQos要求(Qos要求信号)を送出する。本例では、PCRF41は、受信したQos要求信号に応じて、優先加入者契約判定機能111によりIMS接続かつ優先加入者であることを判定し、優先加入者識別情報付与機能112により、優先加入者を識別する情報(優先加入者識別情報)として、あらかじめ優先加入者に割り当てられた適切なQos情報を割り当てて、PGW23に通知する。本例では、Qos情報として、QCI(QoS Class Identifier)や、ARP(Allocation and Retention Priority)等の情報が用いられる。
本来、QCIやARPはその接続のQos情報やリソース割り当て優先度を規定するためのものであるが、本実施形態では、QCIやARPとして特定の値を用いることで優先加入者を示す識別子として利用する。
なお、加入者(ユーザ)が優先加入者であるか否かは、例えば、契約時に固定的に設定されるが、他のタイミングで設定されてもよく、また、可変であってもよい。
PGW23は、PCRF41から通知された優先加入者識別情報(優先加入者識別子)となるQoS情報などを基に、優先加入者用のPDN通信路を設立し、また、優先加入者識別子割り当て機能121により、UE11に割り当てるIPアドレスおよびUE11がアクセスするP−CSCF31のIPアドレスを確定して、このQoS情報およびこれらのIPアドレスの情報を新規PDN接続成功応答(新規PDN接続成功応答信号)としてSGW22に通知する。SGW22は、これをMME24に転送する。
ここで、本実施形態では、PGW23が、QoS情報を基に優先加入者である場合には、優先加入者用のIPアドレスを割り当てるようにしている。例えば、PGW23は、複数の優先加入者用のIPアドレスと、複数の他の加入者用のIPアドレス(例えば、一般のIPアドレス)をあらかじめ保持しており、優先加入者に対しては複数の優先加入者用のIPアドレスのうちの1つを割り当て、他の加入者(例えば、一般の加入者)に対しては複数の他の加入者用のIPアドレスのうちの1つを割り当てる。
なお、識別子としては、例えば、ある一つの種類の識別子が用いられてもよく、または、複数の種類の識別子が組み合わされて用いられてもよい。
MME24は、QoS情報などが通知されると、QoS情報を基に、優先加入者用のPDN通信路の設立を行い、それをIPアドレス情報を含むアクセス成功応答(アクセス成功応答信号)に合わせて、eNB21を介して、UE11向けに通知する。
MME24は、UE11向けに優先加入者用のPDN通信路を確保することができた後に、UE11およびeNB21の情報をSGW22およびPGW23に通知して、PDN通信路情報の修正を行う。
以上の処理T1〜処理T7により、アクセス網の登録手順が完了となる。
UE11は、アクセス網の登録完了後に、UE11用のIPアドレス(本例では、優先加入者用のIPアドレス)を送信元アドレスに設定するとともにP−CSCF31のIPアドレスを送信先アドレスに設定したIPパケット上に、IMS登録要求のSIP信号を載せて、IMS登録要求の信号を生成する。そして、UE11は、この要求信号(IMS登録要求信号)を優先加入者用のPDN通信路を使用して送出する。
ここで、このようなアクセス制御を行う機能部(IPパケットの破棄部)は、通信システム1における様々な装置に備えられてもよく、例えば、PGW23や他の装置のうちの1つ以上の装置に備えられてもよい。
なお、このようなアクセス制御は、実施されてもよく、または、実施されなくてもよい。つまり、このような機能部(IPパケットの破棄部)は、備えられてもよく、または、備えられなくてもよい。
IMS登録要求信号を受信したP−CSCF31は、優先加入者識別子判定機能131によりIP層の送信元アドレスとSIPに記述される送信元アドレス(Contactアドレス)を照合し、これらが一致すれば、続いて、SIPに記述された送信元アドレスと事前に設定されていた優先加入者用のIPアドレスとを比較して、これらが一致すれば、SIP優先識別子割り当て機能132により、IMS登録要求信号に対して、優先識別子を付与する。
ここで、本実施形態では、SIPに記述される送信元アドレスとしては、IP層の送信元アドレスが用いられる。
ここで、上述のように、本実施形態では、処理T9において識別子としてUE11のIPアドレスを利用する場合を説明するが、他の識別子の例として、P−CSCF31のIPアドレスや、SIPメッセージを転送するUDPの宛先ポート番号が、識別子として利用されてもよい。
P−CSCF31は、付与された優先識別子付きのIMS登録要求信号をI−CSCF32に転送する。
I−CSCF32は、受信した優先識別子に基づいて、HSS42へのサーバ問い合わせ信号に優先識別子を付与し、HSS42からS−CSCF33のアドレス情報を取得する。
I−CSCF32は、受信した優先識別子に基づいて、優先識別子付きのIMS登録要求(IMS位置登録要求信号)をS−CSCF33に転送する。
S−CSCF33は、受信したIMS位置登録要求信号に付与された優先識別子に基づいて、HSS42へのサーバ割り当て要求(サーバ割り当て要求信号)に優先識別子を付与し、HSS42から成功応答として加入者情報(本例では、優先加入者の加入者情報)を取得する。
S−CSCF33は、HSS42から受信した優先加入者情報を保持するとともに、I−CSCF32にIMS登録成功応答(IMS登録成功応答信号)を送る。I−CSCF32は、この信号をP−CSCF31に転送する。P−CSCF31は、この信号に基づいて、優先加入者情報を保持するとともに、この信号をUE11に転送する。
ここで、IMS登録成功応答信号には、優先加入者情報が含まれる。
以上の処理T8〜処理T14(および処理T21〜処理T22)により、IMS登録手順が完了となる。
加入者がマルチメディア通信サービスの提供を受けるためにUE11を操作した場合に、UE11は、IMSサービス要求(IMSサービス要求信号)をP−CSCF31に送出する。
ここで、IMSサービス要求信号には、加入者の情報が含まれる。
本例では、P−CSCF31は、UE11から受信したIMSサービス要求信号について、IMS登録で保持していた優先加入者情報を参照して、優先加入者であることを判定し、優先識別子を付与したIMSサービス要求信号をS−CSCF33に送出する。S−CSCF33は、受信したIMSサービス要求信号に付与された優先識別子に基づいて、IMSサービス要求信号を後続装置に転送する。
なお、本シーケンスにおいては、後続装置の処理の詳細を省略するが、後続装置は、受信したIMSサービス要求信号に応じて所定のサービスを提供するための処理を実行し、それに成功した場合にはIMSサービス成功応答(IMSサービス成功応答信号)をS−CSCF33に送信する。
S−CSCF33は、後続装置からIMSサービス成功応答信号を受信した際に、P−CSCF31に対してIMSサービス成功応答信号を転送する。P−CSCF31は、この信号をUE11に転送し、これにより、IMSサービスの確立および提供を行う。
以上の処理T15〜処理T17(および処理T23)により、IMSサービス手順が完了となる。
このように、本実施形態に係る通信システム1によると、効果的な優先制御を行うことができる。
第1実施形態と同様な構成部分については同一の符号を付して説明する。また、第1実施形態と同様な構成部分については詳しい説明を省略する。
また、第1実施形態の場合と同様に、識別子として、UE11のIPアドレスが用いられる場合を示すが、他の識別子が用いられてもよい。
図5は、本発明の一実施形態に係る通信システム1(通信システム1についても、第1実施形態と同一の符号を用いる。)の装置構成(図1に示される例であり、一部の装置24、41の符号を変更する。)と機能構成(図2に示される例であり、一部の機能111〜112の符号を変更する。)との対応の一例を示すブロック図である。
図5に示されるように、図1に示される装置構成と図2に示される機能構成との対応の一例では、MME24aが優先加入者契約判定機能111aと優先加入者識別情報付与機能112aを備え、PGW23が優先加入者識別子割り当て機能121を備え、P−CSCF31が優先加入者識別子判定機能131とSIP優先識別子割り当て機能132を備える。
図5の例では、PGW23がGW102に対応し、P−CSCF31が呼処理サーバ104に対応し、MME24aが契約情報サーバ103に対応する。
なお、本実施形態では、PCRF41aには、優先加入者契約判定機能と優先加入者識別情報付与機能が備えられていない。
MME24aは、認証手続きにおいて、優先加入者契約判定機能111aにより接続ユーザ(UE11の加入者)が優先加入者であるか否かを判定し、優先加入者であると判定された接続ユーザに対して、優先加入者識別情報付与機能112aにより優先加入者を識別する情報(優先加入者識別情報)を付与する。
MME24aは、新規PDN接続要求信号をPGW23に送る。その後、MME24aは、付与した優先加入者を識別する情報をPGW23に通達する。
ここで、本実施形態では、優先加入者識別情報としては、例えば、QoS情報や割り当て優先度に、優先加入者用の情報をセットする。
PCRF41aは、MME24aからSGW22、PGW23を経由して伝えられたQoS情報や割り当て優先度をそのまま利用する。
PGW23は、MME24aから伝えられた優先加入者識別情報を元に、優先加入者識別子割り当て機能121により、優先加入者用のIPアドレスを割り当てる。
このように、本実施形態に係る通信システム1によると、効果的な優先制御を行うことができる。
第2実施形態と同様な構成部分については同一の符号を付して説明する。また、第2実施形態と同様な構成部分については詳しい説明を省略する。
また、第2実施形態の場合と同様に、識別子として、UE11のIPアドレスが用いられる場合を示すが、他の識別子が用いられてもよい。
第2実施形態(および第1実施形態)では、複数のPGW23が存在するネットワークにおいて、すべてのPGW23が優先加入者識別子割り当て機能121を持つ必要があるが、本実施形態では、ある一部のPGW23のみが優先加入者識別子割り当て機能121を持ち、他のPGW23は優先加入者識別子割り当て機能121を持たない。
本実施形態では、優先加入者識別子割り当て機能121を正しく機能させるために、MME24aにおいて、PGW23の選択を実行し、優先加入者に対して、優先加入者識別子割り当て機能121を持つPGW23を選択させる。
MME24aは、認証手続きにおいて、優先加入者契約判定機能111aにより接続ユーザ(UE11の加入者)が優先加入者であるか否かを判定し、優先加入者であると判定された接続ユーザに対して、優先加入者識別情報付与機能112aにより、優先加入者識別子割り当て機能121を持つPGW23を選択するための情報を、優先加入者を識別する情報(優先加入者識別情報)として、付与する。これにより、PGW23の選択が実現される。
具体的な一例として、MME24aは、PGW選択のための識別子パラメータの一つであるAPI−OI−Replacementというパラメータについて、優先加入者に対しては、特定のPGW23(本実施形態では、優先加入者識別子割り当て機能121を持つPGW23)を示すためのパラメータを割り当てる。これにより、優先加入者については、優先加入者識別子割り当て機能121を持つPGW23が選択されることになり、逆に、他の加入者については他のPGW23が選択されるようにする。
優先加入者識別子割り当て機能121を持つPGW23は、接続してきた優先加入者に対して、優先加入者識別子割り当て機能121により、優先加入者用のIPアドレスを割り当てる。逆に、優先加入者識別子割り当て機能121を持たないPGW23は、接続してきた他の加入者に対して、優先加入者用のIPアドレスを割り当てない。
このように、本実施形態に係る通信システム1によると、効果的な優先制御を行うことができる。
以上の実施形態では、IMSを例として説明したが、同様な構成や動作を様々なシステムに適用することが可能である。
また、以上の実施形態の場合と同様に、識別子として、UE11のIPアドレスが用いられる場合を示すが、他の識別子が用いられてもよい。
一例として、端末を認証する認証装置と、認証装置による認証の結果に応じたIPアドレスを端末に対して付与するIPアドレス付与装置と、IPアドレスを用いてサービスを要求した端末に対して当該IPアドレスに応じたサービスを提供するサービス提供装置(例えば、アプリケーションサーバ(AS)など)と、を含む通信システムを構成することができる。
ここで、一例として、IPアドレス付与装置のIPアドレス付与機能がレイヤ3に形成され、サービス提供装置のサービス提供機能がレイヤ4以上のレイヤに形成される。
また、IPアドレスとしては、一例として、付加価値(プレミアム)が与えられる権限を有するIPアドレスを含む。具体例として、付加価値が与えられる権限を有するIPアドレスと、付加価値が与えられないIPアドレスが用いられる。また、付加価値が与えられる権限を有するIPアドレスごとに、さらに、付加価値の種類(例えば、レベルなど)が設定されてもよい。これにより、端末のIPアドレスに設定された付加価値に基づいて、当該付加価値のサービスを当該端末に提供することができる。
また、IPアドレスとしては、一例として、複数の分類(カテゴリ)のうちの特定の分類として扱われる権限を有するIPアドレスを含む。具体例として、複数の分類のそれぞれについて、それぞれの分類として扱われる権限を有するIPアドレスが用いられる。これにより、端末のIPアドレスに設定された分類にしたがって、当該分類に属するものとして当該端末にサービスを提供することができる。
なお、IPアドレスに他の様々な権限が設定されてもよい。
また、IPアドレスに設定される権限としては、様々な権限が用いられてもよく、例えば、通信の速度(あるいは、通信するデータ量など)、通信や各種の処理が実行される順序、商品購入の課金における割り引きなど、ゲームや映像や音楽などのコンテンツの視聴等における分野あるいは特典など、に関する権限が用いられてもよい。
また、通信システムにおける各装置は、任意の者により所有や管理等されてもよい。例えば、通信システムにおいて、認証装置や、IPアドレス付与装置や、サービス提供装置などは、それぞれ、同一の者(例えば、事業者)により所有や管理等されてもよく、異なる者により所有や管理等されてもよい。
一構成例として、端末(図2の例では、端末101)を認証する認証部(図2の例では、契約情報サーバ103の優先加入者契約判定機能111および優先加入者識別情報付与機能112)と、前記認証部による認証の結果に応じた権限を有する識別子を前記端末に対して付与する識別子付与部(図2の例では、GW102の優先加入者識別子割り当て機能121)と、前記識別子を用いてサービスを要求した前記端末に対して前記識別子の権限に応じたサービスを提供するサービス提供部(図2の例では、呼処理サーバ104の優先加入者識別子判定機能131およびSIP優先識別子割り当て機能132)と、を備える通信システム(第1〜3実施形態では、通信システム1)である。
一構成例として、通信システムにおいて、前記識別子の権限は、優先的に扱われる権限、付加価値が与えられる権限、または、複数の分類のうちの特定の分類として扱われる権限のうちのいずれかである。なお、前記識別子の権限としては、他の権限が用いられてもよく、2つ以上の異なる権限を同時に有してもよい。
一構成例として、通信システムにおいて、前記識別子の権限は、優先的に扱われる権限であり、前記識別子の権限に応じたサービスは、IMSにおける優先ユーザ向け優先制御が行われるサービスであり、前記認証部は、MME(図5の例では、MME24a)であり、前記識別子付与部は、PGW(図5の例では、PGW23)であり、前記サービス提供部は、P−CSCF(図5の例では、P−CSCF31)である(第2〜3実施形態の構成例)。
一構成例として、通信システムにおいて、前記識別子は、前記端末に割り当てられるIPアドレスである。
一構成例として、端末を認証し、前記認証の結果に応じた権限を有する識別子を前記端末に対して付与し、前記識別子を用いてサービスを要求した前記端末に対して前記識別子の権限に応じたサービスを提供する、通信方法(第1〜3実施形態では、通信システム1において行われる通信の方法)である。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
Claims (5)
- 端末を認証する認証部と、
前記認証部による認証の結果に応じた権限を有する識別子を前記端末に対して付与する識別子付与部と、
前記識別子を用いてサービスを要求した前記端末に対して前記識別子の権限に応じたサービスを提供するサービス提供部と、を備え、
前記識別子の権限は、優先的に扱われる権限であり、
前記識別子の権限に応じたサービスは、IMSにおける優先ユーザ向け優先制御が行われるサービスであり、
前記認証部は、MMEであり、
前記識別子付与部は、第1のPGWであり、
前記サービス提供部は、P−CSCFであり、
さらに、優先的に扱われる権限を有する前記識別子を前記端末に対して付与する機能を有しない第2のPGWを備え、
前記MMEは、前記端末の認証の結果に応じて、優先的に扱われる前記端末を前記第1のPGWに接続させ、優先的に扱われない前記端末を前記第2のPGWに接続させる、
通信システム。 - 前記識別子付与部が形成されるレイヤと、前記サービス提供部が形成されるレイヤとが異なる、
請求項1に記載の通信システム。 - 前記端末から送信された信号に前記権限を有する前記識別子が含まれないと判定した場合に、当該信号を破棄する破棄部を備える、
請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の通信システム。 - 前記識別子は、前記端末に割り当てられるIPアドレスである、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信システム。 - MMEが、端末を認証し、
第1のPGWが、前記認証の結果に応じた権限を有する識別子を前記端末に対して付与し、
P−CSCFが、前記識別子を用いてサービスを要求した前記端末に対して前記識別子の権限に応じたサービスを提供し、
前記識別子の権限は、優先的に扱われる権限であり、
前記識別子の権限に応じたサービスは、IMSにおける優先ユーザ向け優先制御が行われるサービスであり、
さらに、前記MMEは、前記端末の認証の結果に応じて、優先的に扱われる前記端末を前記第1のPGWに接続させ、優先的に扱われない前記端末を第2のPGWに接続させ、
前記第2のPGWは、優先的に扱われる権限を有する前記識別子を前記端末に対して付与する機能を有しない、
通信方法。
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