JP6101144B2 - 風車翼及びその除氷装置、並びに除氷方法 - Google Patents

風車翼及びその除氷装置、並びに除氷方法 Download PDF

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Description

本開示は、翼に付着した氷雪を除去する機能を備えた風車翼及びその除氷装置、並びに除氷方法に関する。
近年、地球環境の保全の観点から、再生エネルギーとしての風を利用して発電を行う風力発電装置の普及が進んでいる。一般に、風力発電装置は、タワーの上部に設けられたナセルに、ハブを介して風車翼が回転自在に支持された構成を有する。
風力発電装置は、山岳地や洋上等のように厳しい環境下に設置されることも多く、寒冷地においては氷雪が風車翼に付着することがある。特に、風力発電装置の停止時には、風車翼が静止しているため、付着した氷雪が振り落されず風車翼に氷着することがある。風車翼への氷雪の付着は、風力発電装置の性能低下を引き起こしたり適正な運転を阻害する可能性があることから、風車翼に付着した氷雪を除去するための各種の除氷装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、ヒータで加熱した空気を風車翼の内部空間で循環させ、風車翼に付着した氷雪を溶かすようにした除氷方法が開示されている。この方法では、強度部材として風車翼の内部空間に設けられたシアウェブによって加熱空気の往路と復路を形成している。また、特許文献2には、風車翼の前縁側の内部空間において加熱空気を循環させる目的で、チューブにより形成された外側流路及び返送流路の2つの流路を前縁側の内部空間に設けた構成が開示されている。
国際公開第1997/06367号 米国特許出願公開第2006/0018752号明細書
ところで、風力発電装置は、近年、発電出力の向上の観点から大型化する傾向にあり、これに伴って風車翼も長大化しつつある。そのため、特許文献1のように、風車翼の内部空間全体で加熱空気を循環させると空気循環量が多くなり、ヒータやファンが大型化し、さらに空気を加熱するための加熱エネルギや空気を循環させるための動力エネルギが過大に必要となってしまう。
また、風車翼の長大化により重量も増加する。翼重量の増加は、荷重増加及び全体重量やコストの増加につながるので、風車翼の軽量化が求められている。この点、特許文献2では、風車翼の内部に外側流路と返送流路として用いられる2つのパイプを新たに設ける必要があり、風車翼の大幅な重量増加は避けられない。
そこで、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、軽量化及び省エネルギ化が可能な風車翼の除氷装置及び該除氷装置を備えた風車翼、並びに風車翼の除氷方法を提供することである。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風車翼の除氷装置は、
翼根部と翼先端部との間に延在する翼型部と、前記翼型部の内部空間を前縁側の第1空間と後縁側の第2空間とに仕切るように翼長方向に設けられたシアウェブとを含む風車翼の除氷装置であって、
前記第1空間のうち翼根側領域から翼先端側領域まで延びるように前記第1空間内に設けられ、前記翼先端側領域に位置するパイプ開口を有するパイプと、
前記パイプの内部に形成されるパイプ内流路と、前記第1空間のうち前記パイプの外側の領域によって形成され、前記パイプ開口を介して前記パイプ内流路に連通するパイプ外流路とを含む循環流路内に空気の循環流を形成するための循環ユニットと、
前記翼根部側に設けられ、前記循環流路を流れる前記空気を加熱して加熱空気を生成するための加熱空気生成部とを備え、
前記循環流路は、前記パイプ外流路に前記加熱空気を導くように構成される。
上記風車翼の除氷装置は、シアウェブで仕切られた前縁側の第1空間内にパイプを設けた構成となっている。パイプは翼根側領域から翼先端側領域まで延在し、そのパイプ開口は翼先端側領域に位置している。この構成により、パイプの内部に形成されるパイプ内流路と、パイプの外側に形成されるパイプ外流路とを含む循環流路が前縁側の第1空間内に形成される。加熱空気生成部で生成された加熱空気は、循環流路を介してパイプ外流路に導かれる。パイプ外流路を加熱空気が流れる際、翼型部の前縁に付着した氷雪は加熱空気の熱により溶けて除去される。このように、翼型部の強度部材として設置されるシアウェブを有効利用し、シアウェブによって仕切られる前縁側の第1空間内に設けたパイプの内側のパイプ内側流路とパイプの外側のパイプ外側流路とで加熱空気の循環流路が形成される。そのため、往路用と復路用の2種類のパイプを翼根部から翼先端部にわたって設置する場合に比べて、簡素且つ軽量な構成で加熱空気を循環させることができる。また、シアウェブで仕切られた前縁側の第1空間(パイプ内側流路及びパイプ外側流路)内で加熱空気を循環させる構成としているので、加熱空気生成部や循環ユニットの大容量化を回避できるとともに、加熱のための熱エネルギや循環のための動力エネルギの削減が図れる。さらに、上記風車翼の除氷装置は、パイプ、加熱空気生成部及び循環ユニットを設置すれば実現可能であるため、既存の風車翼にも容易に追設できる。
幾つかの実施形態では、前記翼根側領域に位置し、前記加熱空気生成部からの前記加熱空気を前記翼根側領域に噴出するための噴出部をさらに備え、前記パイプは、前記パイプ外流路を通って前記翼根側領域から前記翼先端側領域に流れた前記加熱空気を前記パイプ開口から吸引し、該加熱空気を返送空気として前記加熱空気生成部に向けて前記パイプ内流路を介して導くように構成され、前記パイプ外流路の断面積は、前記翼根側領域から前記翼先端側領域に向かって減少する。
上記実施形態において、噴出部から翼根側領域に噴出された加熱空気は、パイプ外流路を翼先端側領域に向けて流れる。パイプ外流路の断面積はスムースな流れを維持しながら翼根側領域から翼先端側領域に向かって徐々に減少するので、流れの剥離や渦が発生せず加熱空気の流れが速度を上げながら均一化されるとともに加熱空気の温度も均一化される。これにより、前縁側に付着した氷を一様に溶かすことが可能となる。
幾つかの実施形態では、前記翼根部に形成された収容空間の内部に設けられ、前記パイプと前記噴出部を連通する連通流路をさらに備え、前記加熱空気生成部は、前記連通流路に設けられて前記収容空間に収容されるヒータを含み、前記循環ユニットは、前記連通流路のうち前記ヒータの上流側に設けられて前記収容空間に収容される吸込みファンを含む。
上記実施形態では、翼根部に形成された収容空間に、加熱空気を生成するためのヒータと、加熱空気を循環させるためのファンとを設置する構成としている。翼根部は翼先端側よりも径が大きく、ヒータやファンを設置するための空間を十分に確保できる。また、風車翼の中でも比較的強度が高い翼根部にヒータやファンを設置するようにしたので、風車翼の強度低下を防げる。
幾つかの実施形態では、前記翼根部に設けられ、前記収容空間の前記翼先端部側の境界を形成するためのFRP板をさらに備える。
このように、収容空間の翼先端部側の境界をFRP板により形成するようにしたので、収容空間の形成に起因した風車翼の重量増加を抑制できる。
幾つかの実施形態では、前記翼根部に設けられ、前記収容空間の前記翼根部側の境界を形成するための金属板をさらに備え、前記金属板は、前記風車翼が取り付けられる風力発電装置のハブと、前記風車翼の前記翼根部との間に取り付けられる。
このように、収容空間の翼根部側の境界を形成するための金属板を翼根部に設ける構成としたので、ハブに接続される翼根部の強度向上を図りながら収容空間を形成することができる。
幾つかの実施形態では、前記噴出部は、一端側が前記連通流路に接続され、他端側が前記第1空間の前記翼根側領域に開口した前記パイプよりも短い噴出管(ejection tube)を含み、前記第1空間と前記第2空間は、前記シアウェブの翼根側端部よりも前記翼根部側において互いに連通しており、前記噴出管の前記他端側は、前記シアウェブの前記翼根側端部よりも前記翼先端部側に位置する。
上記実施形態では、パイプ外流路に加熱空気を噴出する噴出部として噴出管を用いる構成としている。そして、噴出管の加熱空気を噴出する側の端部(他端側)を、シアウェブの翼根側端部よりも翼先端部側に位置させている。これにより、噴出管からパイプ外流路に供給される加熱空気の流れの乱れが抑制され、加熱空気を確実にパイプ外流路に供給することが可能となる。
幾つかの実施形態では、前記パイプ内流路の断面積は、前記パイプ外流路の断面積よりも小さい。
これにより、除氷に寄与するパイプ外流路では加熱空気が低速で流れ、パイプ内流路では空気が高速で流れる。そのため、除氷に寄与するパイプ外流路においては加熱空気の滞留時間を長くして除氷を効果的に行うとともに、除氷に直接的には寄与しないパイプ内流路では空気の滞留時間を短くして空気の放熱による熱損失を抑制できる。
幾つかの実施形態では、前記第1空間は、前記風車翼に複数設けられたシアウェブのうち最も前記前縁に近い前縁側シアウェブによって、該前縁側シアウェブよりも前記後縁側の前記第2空間と仕切られている。
このように複数のシアウェブのうちの最も前縁に近い前縁側シアウェブによって仕切られる第1空間内において加熱空気の循環路を形成することで、氷雪が付着しやすい前縁側を効果的に加熱することができる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風車翼は、
翼根部と翼先端部との間に延在する翼型部と、
前記翼型部の内部空間を前縁側の第1空間と後縁側の第2空間とに仕切るように翼長方向に設けられたシアウェブと、
前記前縁に付着した氷を除去するための除氷装置とを備える風車翼であって、
前記除氷装置は、
前記第1空間のうち翼根側領域から翼先端側領域まで延びるように前記第1空間内に設けられ、前記翼先端側領域に位置するパイプ開口を有するパイプと、
前記パイプの内部に形成されるパイプ内流路と、前記第1空間のうち前記パイプの外側の領域によって形成され、前記パイプ開口を介して前記パイプ内流路に連通するパイプ外流路とを含む循環流路内に空気の循環流を形成するための循環ユニットと、
前記翼根部側に設けられ、前記循環流路を流れる前記空気を加熱して加熱空気を生成するための加熱空気生成部とを含み、
前記循環流路は、前記加熱空気生成部から前記パイプ外流路に前記加熱空気を導くように構成される。
上記風車翼によれば、翼型部の強度部材として設置されるシアウェブを有効利用し、シアウェブによって仕切られる前縁側の第1空間内に設けたパイプの内側のパイプ内側流路とパイプの外側のパイプ外側流路とで加熱空気の循環流路が形成される。そのため、往路用と復路用の2種類のパイプを翼根部から翼先端部にわたって設置する場合に比べて、簡素且つ軽量な構成で加熱空気を循環させることができる。また、シアウェブで仕切られた前縁側の第1空間(パイプ内側流路及びパイプ外側流路)内で加熱空気を循環させる構成としているので、加熱空気生成部や循環ユニットの大容量化を回避できるとともに、加熱のための熱エネルギや循環のための動力エネルギの削減が図れる。さらに、上記風車翼の除氷装置は、パイプ、加熱空気生成部及び循環ユニットを設置すれば実現可能であるため、既存の風車翼にも容易に追設できる。
幾つかの実施形態では、前記第1空間で発生した結露水を排出するためのドレン穴をさらに備える。
これにより、加熱空気の温度低下に起因した結露水が風車翼の内部で発生した場合であっても、ドレン穴から排出することができる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風車翼の除氷方法は、
翼根部と翼先端部との間に延在する翼型部と、前記翼型部の内部空間を前縁側の第1空間と後縁側の第2空間とに仕切るように翼長方向に設けられたシアウェブとを含む風車翼の除氷方法であって、
前記第1空間のうち翼根側領域から翼先端側領域まで延びるように前記第1空間内に設けられ、前記翼先端側領域に位置するパイプ開口を有するパイプの内部に形成されるパイプ内流路と、前記第1空間のうち前記パイプの外側の領域に形成され、前記パイプ開口を介して前記パイプ内流路に連通するパイプ外流路とを含んで構成される循環流路内で空気を循環させる循環ステップと、
前記翼根部側に設けられた加熱空気生成部により前記循環流路内の前記空気を加熱する加熱ステップとを備え、
前記循環ステップでは、前記加熱ステップで加熱された加熱空気を前記パイプ外流路に導くようになっている。
上記風車翼の除氷方法によれば、循環ステップにおいて、シアウェブで仕切られた前縁側の第1空間(パイプ内側流路及びパイプ外側流路)内で加熱空気を循環させるようにしたので、加熱空気生成部や循環ユニットの大容量化を回避できるとともに、加熱のための熱エネルギや循環のための動力エネルギの削減が図れる。また、翼型部の強度部材として設置されるシアウェブを有効利用し、シアウェブによって仕切られる前縁側の第1空間内に設けたパイプの内側のパイプ内側流路とパイプの外側のパイプ外側流路とで加熱空気の循環流路が形成されるので、簡素且つ軽量な構成で加熱空気を循環させることができる。
幾つかの実施形態では、前記循環ステップでは、前記翼根側領域に位置する噴出部から前記加熱空気を前記翼根側領域に噴出し、前記パイプ外流路を通って前記翼根側領域から前記翼先端側領域に流れた前記加熱空気を前記パイプ開口から吸引し、該加熱空気を返送空気として前記加熱空気生成部に向けて前記パイプ内流路を介して導く。
これにより、循環ステップにおいて加熱空気を円滑に第1空間内で循環させることができる。
幾つかの実施形態では、前記噴出部は、一端側が連通流路を介して前記パイプに接続され、他端側が前記第1空間の前記翼根側領域に開口した噴出管を含み、前記第1空間と前記第2空間は、前記シアウェブの翼根側端部よりも前記翼根部側において互いに連通しており、前記循環ステップでは、前記シアウェブの前記翼根側端部よりも前記翼先端部側に位置する前記噴出管の前記他端側から前記加熱空気を前記パイプ外流路に噴出するようになっている。
上記実施形態では、パイプ外流路に加熱空気を噴出する噴出部として噴出管を用いる構成としている。そして、噴出管の加熱空気を噴出する側の端部(他端側)を、シアウェブの翼根側端部よりも翼先端部側に位置させている。これにより、噴出管からパイプ外流路に供給される加熱空気の流れの乱れが抑制され、加熱空気を確実にパイプ外流路に供給することが可能となる。
幾つかの実施形態では、前記循環ステップにて前記第1空間で発生した結露水を、前記風車翼に形成されたドレン穴から排出する排出ステップをさらに備える。
これにより、加熱空気の温度低下に起因した結露水が風車翼の内部で発生した場合であっても、ドレン穴から排出することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、翼型部の強度部材として設置されるシアウェブを有効利用し、シアウェブによって仕切られる前縁側の第1空間内に設けたパイプの内側のパイプ内側流路とパイプの外側のパイプ外側流路とで加熱空気の循環流路が形成される。そのため、往路用と復路用の2種類のパイプを翼根部から翼先端部にわたって設置する場合に比べて、簡素且つ軽量な構成で加熱空気を循環させることができる。また、シアウェブで仕切られた前縁側の第1空間(パイプ内側流路及びパイプ外側流路)内で加熱空気を循環させる構成としているので、加熱空気生成部や循環ユニットの大容量化を回避できるとともに、加熱のための熱エネルギや循環のための動力エネルギの削減が図れる。さらに、上記風車翼の除氷装置は、パイプ、加熱空気生成部及び循環ユニットを設置すれば実現可能であるため、既存の風車翼にも容易に追設できる。
風力発電装置の構成例を示す図である。 一実施形態に係る風車翼の内部空間の構成例を示す断面図である。 図2のA−A線断面図である。 一実施形態に係る翼根部側の風車翼の装置構成を例示的に示す概略図である。 一実施形態に係る先端部側の風車翼の外観斜視図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、実施形態として以下に記載され、あるいは、実施形態として図面で示された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、風力発電装置の構成例を示す図である。
図1に示すように、風力発電装置1は、1本以上(この例では3本)の風車翼2と、風車翼2が取り付けられるハブ4と、風車翼2及びハブ4を含むロータを支持するナセル6と、ナセル6を旋回自在に支持するタワー8とを備える。なお、ロータの回転は不図示の発電機に入力されて、該発電機において電力が生成されるようになっている。
一実施形態において、風車翼2はハブ4に対して翼軸線を中心に回動自在に取り付けられ、ピッチ駆動機構によってピッチ角を調整可能となっている。通常、ピッチ駆動機構の電源はハブ4又はナセル6内に設置される。また、タワー8は基礎上に立設される。基礎は、陸上風力発電装置の場合は地上に、洋上風力発電装置の場合は洋上に設けられている。なお、本実施形態に係る風力発電装置1は、陸上風力発電装置及び洋上風力発電装置のいずれにも適用可能である。
次に、図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係る風車翼2の構成について説明する。なお、図2は一実施形態に係る風車翼の内部空間の構成例を示す断面図である。図3は図2のA−A線断面図である。図4は一実施形態に係る翼根部側の風車翼の装置構成を例示的に示す概略図である。
図2に示すように、風車翼2は、ハブ4(図1参照)に連結される翼根部22と、翼先端部24と、翼根部22と翼先端部24との間に位置する翼型部26とを備え、翼根部22から翼先端部24まで延在する長尺な形状を有している。翼型部26は、前縁(リーディングエッジ)28と後縁(トレイリングエッジ)30とを有する。
風車翼2の内部空間には、翼長方向に延在するシアウェブ32が設けられている。シアウェブ32は、翼型部26の腹側(圧力面)と背側(負圧面)とを連結するように配置されて、風車翼2の強度部材として機能する。例えば、シアウェブ32は、前縁28側に配置されるシアウェブ32Aと、後縁30側に配置されるシアウェブ32Bとを含む。前縁28側のシアウェブ32Aと後縁30側のシアウェブ32Bとの間隔は、一定であってもよいし、翼長方向位置に応じて変化させてもよく、例えば翼型部26のコード長に変化に合わせて比例的に変化させてもよい。
風車翼2の内部空間は、シアウェブ32によって前縁28側の第1空間34と後縁30側の第2空間36とに仕切られている。なお、図2に示すように、前縁28側に配置されるシアウェブ32Aと後縁30側に配置されるシアウェブ32Bとを含む複数のシアウェブ32が設けられる場合、前縁28に最も近いシアウェブ32Aで仕切られる前縁28側の空間を第1空間34とする。
シアウェブ32(32A,32B)は、図2に示すようにシアウェブ32の翼先端側端部と翼先端部24との間に隙間が形成されるように配置されてもよい。その場合、第1空間34と第2空間36は、シアウェブ32の翼先端側端部よりも翼先端部24側において互いに連通する。同様に、シアウェブ32(32A,32B)は、図2〜図4に示すように、シアウェブ32の翼根側端部と翼根部22との間に隙間が形成されるように配置されてもよい。その場合、第1空間34と第2空間36は、シアウェブ32の翼根側端部よりも翼根部22側において互いに連通する。
上記構成を有する風車翼2は、風車翼2の前縁28側に付着した氷雪を除去するための除氷装置40をさらに備える。
図2〜図4を参照し、幾つかの実施形態において、除氷装置40は、第1空間34に延設されたパイプ42と、翼根側領域に設けられた噴出管(ejection tube)44と、翼根部22に設けられた循環ユニット及び加熱空気生成部とを備える。
一実施形態では、循環ユニットは吸引ファン46を含み、加熱空気生成部はヒータ48を含む。
パイプ42は、第1空間34のうち翼根側領域から翼先端側領域まで延びるように第1空間34内に設けられ、第1空間34の翼先端側領域に位置するパイプ開口42Aを有する。そして、パイプ42の内部にはパイプ内流路が形成される。また、パイプ42の外周側にはパイプ外流路が形成される。パイプ外流路は、第1空間34のうちパイプ42の外側の領域によって形成され、パイプ開口42Aを介してパイプ内流路に連通するようになっている。
噴出管44は、パイプ42よりも短く、一端側が後述する連通流路52(図4参照)に接続され、他端側は第1空間34に開口している。そして、噴出管44は、第1空間34に開口した他端側から翼根側領域にヒータ48で生成される加熱空気を噴出するようになっている。シアウェブ32の翼根側端部が翼根部22に接しておらず、シアウェブ32の翼根側端部と翼根部22との間に隙間が形成されている場合、噴出管44の他端側は、シアウェブ32の翼根側端部よりも翼先端部24側に位置する。例えば、図3に示すようにシアウェブ32Aの翼根側端部に切欠き33が設けられている場合、切欠き33よりも翼先端部24側に噴出管44の他端側が位置する。これにより、噴出管44からパイプ外流路に供給される加熱空気の流れの乱れが抑制され、加熱空気を確実にパイプ外流路に供給することが可能となる。
一実施形態において、翼根部22には収容空間50が形成されている。収容空間50は、翼根部22の翼型部26と、翼先端部24側の境界を形成するためのFRP板54と、翼根部22側の境界を形成するための金属板56とで構成されてもよい。その場合、翼根部22の強度向上を図る観点から、金属板56は、ハブ4と翼根部22との間に取り付けられてもよい。
収容空間50内には、パイプ42の翼根部22側端部と、噴出管44の翼根部22側端部とを連通する連通流路52が設けられている。連通流路52には、循環ユニットとしての吸込みファン46と、加熱空気生成部としてのヒータ48ととが配置される。吸込みファン46はヒータ48の上流側に配置されてもよい。また、吸込みファン46の替わりに押出しファンを含む循環ユニットを用いてもよい。吸込みファン46によってパイプ内流路から連通流路52に吸引された空気(返送空気)は、連通流路52でヒータ48によって加熱されて加熱空気として噴出管44からパイプ外流路に噴出される。通常、風車翼2において翼根部22は翼先端部24側よりも径が大きいので、ヒータ46や吸込みファン46を設置するための空間を十分に確保できる。また、風車翼2の中でも比較的強度が高い翼根部22にヒータ48や吸込みファン46を設置するようにしたので、風車翼2の強度低下を防げる。
吸込みファン46又はヒータ48の電源には、風車翼2のピッチ駆動機構の電源を利用してもよい。本実施形態における除氷装置40は、風車翼2の内部空間のうち前縁28側の第1空間34のみで加熱空気を循環させる構成であり空気循環量を低減できるので、ピッチ駆動機構の電源によって吸込みファン46又はヒータ48の動力を賄うことも可能となる。なお、吸込みファン46又はヒータ48の電源として、新たに電源を設置してもよいし、ピッチ駆動機構の電源以外の既設の電源を用いてもよいことは勿論である。
上記構成により、パイプ42の内部に形成されるパイプ内流路と、パイプ42の外側に形成されるパイプ外流路とを含む循環流路が前縁28側の第1空間34内に形成される。ヒータ48で生成された加熱空気は、循環流路を介してパイプ外流路に導かれる。パイプ外流路を加熱空気が流れる際、翼型部26の前縁28に付着した氷雪は加熱空気の熱により溶けて除去される。このように、翼型部26の強度部材として設置されるシアウェブ32(32A,32B)を有効利用し、シアウェブ32によって仕切られる前縁28側の第1空間34内に設けたパイプ42の内側のパイプ内側流路とパイプ42の外側のパイプ外側流路とで加熱空気の循環流路が形成される。そのため、往路用と復路用の2種類のパイプを翼根部22から翼先端部24にわたって設置する場合に比べて、簡素且つ軽量な構成で加熱空気を循環させることができる。また、シアウェブ32で仕切られた前縁28側の第1空間34(パイプ内側流路及びパイプ外側流路)内で加熱空気を循環させる構成としているので、加熱空気生成部や循環ユニットの大容量化を回避できるとともに、加熱のための熱エネルギや循環のための動力エネルギの削減が図れる。
また、一実施形態では、パイプ内流路の断面積は、パイプ外流路の断面積よりも小さい。これにより、除氷に寄与するパイプ外流路では加熱空気が低速で流れ、パイプ内流路では空気が高速で流れる。そのため、除氷に寄与するパイプ外流路においては加熱空気の滞留時間を長くして除氷を効果的に行うとともに、除氷に直接的には寄与しないパイプ内流路では空気の滞留時間を短くして空気の放熱による熱損失を抑制できる。
なお、他の実施形態として、ヒータ48で生成された加熱空気はパイプ内流路(往路)を通って翼根側領域から翼先端側領域まで流れ、パイプ開口42Aを介してパイプ外流路に流出し、パイプ外流路を翼先端側領域から翼根側領域まで流れるようにしてもよい。この場合、パイプ外流路を翼先端側領域から翼根側領域まで流れる時に、翼型部26の前縁28に付着した氷雪は加熱空気の熱により溶けて除去される。
図5に示すように、幾つかの実施形態では、第1空間34で発生した結露水を排出するための少なくとも一つのドレン穴60をさらに備える。なお、図5は一実施形態に係る先端部側の風車翼の外観斜視図である。
一実施形態において、ドレン穴60は、翼型部36のうち翼先端部24側に設けられ、第1空間34と外部とを連通するようになっている。ドレン穴60は複数設けられてもよい。これにより、加熱空気の温度低下に起因した結露水が風車翼2の内部で発生した場合であっても、ドレン穴60から排出することができる。また、除氷装置40による加熱空気の循環時に、ドレン穴60から加熱空気が多量に漏れ出すことを防止するために、ドレン穴60はドレンを抜き出し可能でありながらも十分に径が小さいものとする。さらに、ドレン抜き出し時以外はドレン穴60が蓋部(不図示)によって封止可能な構成としてもよい。
例えば、第1空間34内にドレンが溜まった時、ドレン抜き出し対象の風車翼2の先端部24が下方に位置するようにロータを回転させる。これにより、第1空間34内に溜まったドレンを第1空間34内で先端部24側に流下させ、ドレン穴60から翼の外部へ排出することができる。あるいは、第1空間34内にドレンが溜まった時、ロータの回転によって生じる遠心力によりドレンを第1空間34内で先端部24側に集め、ドレン穴60から排出してもよい。なお、ドレン穴60は、翼型部26の翼長方向の中央付近に設けてもよいし、翼根部22側に設けてもよい。
以下、一実施形態に係る風車翼2の除氷方法について詳述する。なお、ここでは図1〜図5に示した符号を用いて説明する。
一実施形態に係る風車翼2の除氷方法は、吸込みファン46を駆動して、パイプ外流路及びパイプ内流路を含む循環流路内で空気を循環させる循環ステップと、ヒータ48により循環流路内の空気を加熱する加熱ステップとを備える。なお、循環ステップと加熱ステップとは同時に実施されてもよいし、別々に実施されてもよい。
循環ステップでは、加熱ステップで加熱された加熱空気をパイプ外流路に導く。また、循環ステップでは、翼根側領域に位置する噴出管44から加熱空気を翼根側領域に噴出し、パイプ外流路を通って翼根側領域から翼先端側領域に流れた加熱空気をパイプ開口42Aから吸引し、該加熱空気を返送空気としてヒータ48に向けてパイプ内流路を介して導くようにしてもよい。これにより、循環ステップにおいて加熱空気を円滑に第1空間34内で循環させることができる。
また、一実施形態において、風車翼2の除氷方法は、循環ステップにて第1空間34で発生した結露水を、風車翼2に形成されたドレン穴60から排出する排出ステップをさらに備えてもよい。これにより、風車翼2の内部で結露水が発生した場合であっても、ドレン穴60から円滑に排出することができる。
風車翼2の除氷を行う時期は、風力発電装置1の運転開始前であってもよい。メンテナンス等により風力発電装置1を運転停止すると、風車翼2が静止状態となるので氷雪が振り落とされず風車翼2に氷着しやすくなる。氷着した状態のまま風力発電装置1の運転を開始すると、風力発電装置1の性能低下を引き起こしたり適正な運転を阻害する可能性がある。そのため、風力発電装置1の運転開始前に除氷を行うことによって、風力発電装置1の性能が高く維持され、円滑な運転を行うことが可能となる。
以上説明したように、上述の実施形態によれば、翼型部26の強度部材として設置されるシアウェブ32(32A,32B)を有効利用し、シアウェブ32によって仕切られる前縁28側の第1空間34内に設けたパイプ42の内側のパイプ内側流路とパイプ42の外側のパイプ外側流路とで加熱空気の循環流路が形成される。そのため、往路用と復路用の2種類のパイプ42を翼根部22から翼先端部24にわたって設置する場合に比べて、簡素且つ軽量な構成で加熱空気を循環させることができる。また、シアウェブ32で仕切られた前縁28側の第1空間34(パイプ内側流路及びパイプ外側流路)内で加熱空気を循環させる構成としているので、加熱空気生成部(ヒータ48を含む)や循環ユニット(吸込みファン36を含む)の大容量化を回避できるとともに、加熱のための熱エネルギや循環のための動力エネルギの削減が図れる。さらに、上記風車翼2の除氷装置40は、パイプ42、加熱空気生成部及び循環ユニットを設置すれば実現可能であるため、既存の風車翼にも容易に追設できる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。
例えば、上述の実施形態では、加熱空気をパイプ外流路へ噴出させるための噴出部として噴出管44を例示したが、噴出部は、加熱空気を噴出するノズルであってもよいし、連通流路52とパイプ外流路とを連通する穴であってもよい。
また、上述の実施形態では、加熱空気生成部として、電源を用いるヒータ48を例示したが、熱媒との熱交換により返送空気を加熱する熱交換器であってもよい。
1 風力発電装置
2 風車翼
4 ハブ
6 ナセル
8 タワー
22 翼根部
24 先端部
26 翼型部
28 前縁
30 後縁
32,32A,32B シアウェブ
33 切欠き
34 第1空間
36 第2空間
40 除氷装置
42 パイプ
42A パイプ開口
44 噴出管
46 吸込みファン
48 ヒータ
50 収容空間
52 連通流路
54 FRP板
56 金属板
60 ドレン穴

Claims (13)

  1. 翼根部と翼先端部との間に延在する翼型部と、前記翼型部の内部空間を前縁側の第1空間と後縁側の第2空間とに仕切るように翼長方向に設けられたシアウェブとを含む風車翼の除氷装置であって、
    前記第1空間のうち翼根側領域から翼先端側領域まで延びるように前記第1空間内に設けられ、前記翼先端側領域に位置するパイプ開口を有するパイプと、
    前記パイプの内部に形成されるパイプ内流路と、前記第1空間のうち前記パイプの外側の領域によって形成され、前記パイプ開口を介して前記パイプ内流路に連通するパイプ外流路とを含む循環流路内に空気の循環流を形成するための循環ユニットと、
    前記翼根部側に設けられ、前記循環流路を流れる前記空気を加熱して加熱空気を生成するための加熱空気生成部と
    前記翼根側領域に位置し、前記加熱空気生成部からの前記加熱空気を前記翼根側領域に噴出するための噴出部と、を備え、
    前記循環流路は、前記パイプ外流路に前記加熱空気を導くように構成され
    前記パイプは、前記パイプ外流路を通って前記翼根側領域から前記翼先端側領域に流れた前記加熱空気を前記パイプ開口から前記パイプ内流路に取り込み、該加熱空気を返送空気として前記加熱空気生成部に向けて前記パイプ内流路を介して導くように構成され、
    前記翼根部に形成された収容空間の内部に設けられ、前記パイプと前記噴出部を連通する連通流路をさらに備え、
    前記加熱空気生成部は、前記連通流路に設けられて前記収容空間に収容されるヒータを含み、
    前記循環ユニットは、前記収容空間内の前記連通流路に設けられるファンを含み、
    前記翼根部に設けられ、前記収容空間の前記翼先端部側の境界を形成するためのFRP板をさらに備える
    ことを特徴とする風車翼の除氷装置。
  2. 記パイプ外流路の断面積は、前記翼根側領域から前記翼先端側領域に向かって減少することを特徴とする請求項1に記載の風車翼の除氷装置。
  3. 翼根部と翼先端部との間に延在する翼型部と、前記翼型部の内部空間を前縁側の第1空間と後縁側の第2空間とに仕切るように翼長方向に設けられたシアウェブとを含む風車翼の除氷装置であって、
    前記第1空間のうち翼根側領域から翼先端側領域まで延びるように前記第1空間内に設けられ、前記翼先端側領域に位置するパイプ開口を有するパイプと、
    前記パイプの内部に形成されるパイプ内流路と、前記第1空間のうち前記パイプの外側の領域によって形成され、前記パイプ開口を介して前記パイプ内流路に連通するパイプ外流路とを含む循環流路内に空気の循環流を形成するための循環ユニットと、
    前記翼根部側に設けられ、前記循環流路を流れる前記空気を加熱して加熱空気を生成するための加熱空気生成部と、
    前記翼根側領域に位置し、前記加熱空気生成部からの前記加熱空気を前記翼根側領域に噴出するための噴出部と、を備え、
    前記循環流路は、前記パイプ外流路に前記加熱空気を導くように構成され、
    前記パイプは、前記パイプ外流路を通って前記翼根側領域から前記翼先端側領域に流れた前記加熱空気を前記パイプ開口から前記パイプ内流路に取り込み、該加熱空気を返送空気として前記加熱空気生成部に向けて前記パイプ内流路を介して導くように構成され、
    前記翼根部に形成された収容空間の内部に設けられ、前記パイプと前記噴出部を連通する連通流路をさらに備え、
    前記加熱空気生成部は、前記連通流路に設けられて前記収容空間に収容されるヒータを含み、
    前記循環ユニットは、前記収容空間内の前記連通流路に設けられるファンを含み、
    前記翼根部に設けられ、前記収容空間の前記翼根部側の境界を形成するための金属板をさらに備え、
    前記金属板は、前記風車翼が取り付けられる風力発電装置のハブと、前記風車翼の前記翼根部との間に取り付けられることを特徴とする風車翼の除氷装置。
  4. 前記噴出部は、一端側が前記連通流路に接続され、他端側が前記第1空間の前記翼根側領域に開口した前記パイプよりも短い噴出管を含み、
    前記第1空間と前記第2空間は、前記シアウェブの翼根側端部よりも前記翼根部側において互いに連通しており、
    前記噴出管の前記他端側は、前記シアウェブの前記翼根側端部よりも前記翼先端部側に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の風車翼の除氷装置。
  5. 前記パイプ内流路の断面積は、前記パイプ外流路の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の風車翼の除氷装置。
  6. 前記第1空間は、前記風車翼に複数設けられたシアウェブのうち最も前記前縁に近い前縁側シアウェブによって、該前縁側シアウェブよりも前記後縁側の前記第2空間と仕切られたことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の風車翼の除氷装置。
  7. 翼根部と翼先端部との間に延在する翼型部と、
    前記翼型部の内部空間を前縁側の第1空間と後縁側の第2空間とに仕切るように翼長方向に設けられたシアウェブと、
    前記前縁に付着した氷を除去するための請求項1乃至6の何れか一項に記載の除氷装置とを備える風車翼。
  8. 前記第1空間で発生した結露水を排出するためのドレン穴をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の風車翼。
  9. 翼根部と翼先端部との間に延在する翼型部と、前記翼型部の内部空間を前縁側の第1空間と後縁側の第2空間とに仕切るように翼長方向に設けられたシアウェブとを含む風車翼の除氷方法であって、
    前記第1空間のうち翼根側領域から翼先端側領域まで延びるように前記第1空間内に設けられ、前記翼先端側領域に位置するパイプ開口を有するパイプの内部に形成されるパイプ内流路と、前記第1空間のうち前記パイプの外側の領域に形成され、前記パイプ開口を介して前記パイプ内流路に連通するパイプ外流路とを含んで構成される循環流路内で空気を循環させる循環ステップと、
    前記翼根部側に設けられた加熱空気生成部により前記循環流路内の前記空気を加熱する加熱ステップとを備え、
    前記循環ステップでは、前記加熱ステップで加熱された加熱空気を前記パイプ外流路に導くようにし
    前記循環ステップでは、
    前記翼根部に設けられるFRP板によって翼先端部側の境界が形成された収容空間の内部に設けられた連通流路を含む前記循環流路を前記収容空間に収容されたファンによって形成し、
    前記パイプ外流路を通って前記翼根側領域から前記翼先端側領域に流れた前記加熱空気を前記パイプ開口から前記パイプ内流路に取り込み、
    該加熱空気を返送空気として前記加熱空気生成部に向けて前記パイプ内流路を介して前記循環流路に導いた後、
    前記加熱空気生成部からの前記加熱空気を前記翼根側領域に噴出する
    とともに、
    前記加熱ステップでは、前記連通流路に設けられて前記収容空間に収容されるヒータにより前記空気を加熱する
    ことを特徴とする風車翼の除氷方法。
  10. 翼根部と翼先端部との間に延在する翼型部と、前記翼型部の内部空間を前縁側の第1空間と後縁側の第2空間とに仕切るように翼長方向に設けられたシアウェブとを含む風車翼の除氷方法であって、
    前記第1空間のうち翼根側領域から翼先端側領域まで延びるように前記第1空間内に設けられ、前記翼先端側領域に位置するパイプ開口を有するパイプの内部に形成されるパイプ内流路と、前記第1空間のうち前記パイプの外側の領域に形成され、前記パイプ開口を介して前記パイプ内流路に連通するパイプ外流路とを含んで構成される循環流路内で空気を循環させる循環ステップと、
    前記翼根部側に設けられた加熱空気生成部により前記循環流路内の前記空気を加熱する加熱ステップとを備え、
    前記循環ステップでは、前記加熱ステップで加熱された加熱空気を前記パイプ外流路に導くようにし、
    前記循環ステップでは、
    前記風車翼が取付けられる風力発電装置のハブと前記風車翼の前記翼根部との間に取り付けられる金属板によって翼根部側の境界が形成された収容空間の内部に設けられた連通流路を含む前記循環流路を前記収容空間に収容されたファンによって形成し、
    前記パイプ外流路を通って前記翼根側領域から前記翼先端側領域に流れた前記加熱空気を前記パイプ開口から前記パイプ内流路に取り込み、
    該加熱空気を返送空気として前記加熱空気生成部に向けて前記パイプ内流路を介して前記循環流路に導いた後、
    前記加熱空気生成部からの前記加熱空気を前記翼根側領域に噴出する
    とともに、
    前記加熱ステップでは、前記連通流路に設けられて前記収容空間に収容されるヒータにより前記空気を加熱する
    ことを特徴とする風車翼の除氷方法。
  11. 前記循環ステップでは、前記翼根側領域に位置する噴出部から前記加熱空気を前記翼根側領域に噴出し、前記パイプ外流路を通って前記翼根側領域から前記翼先端側領域に流れた前記加熱空気を前記パイプ開口から吸引し、該加熱空気を返送空気として前記加熱空気生成部に向けて前記パイプ内流路を介して導くことを特徴とする請求項9又は10に記載の風車翼の除氷方法。
  12. 前記加熱空気を前記翼根側領域に噴出する噴出部は、一端側が連通流路を介して前記パイプに接続され、他端側が前記第1空間の前記翼根側領域に開口した噴出管を含み、
    前記第1空間と前記第2空間は、前記シアウェブの翼根側端部よりも前記翼根部側において互いに連通しており、
    前記循環ステップでは、前記シアウェブの前記翼根側端部よりも前記翼先端部側に位置する前記噴出管の前記他端側から前記加熱空気を前記パイプ外流路に噴出することを特徴とする請求項9乃至11の何れか一項に記載の風車翼の除氷方法。
  13. 前記循環ステップにて前記第1空間で発生した結露水を、前記風車翼に形成されたドレン穴から排出する排出ステップをさらに備えることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか一項に記載の風車翼の除氷方法。
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