JP6100562B2 - 補聴器及びこもり音抑制装置 - Google Patents

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Description

本発明は、外耳道内で発生するこもり音を抑制可能な構成を具備する補聴器及びこもり音抑制装置に関する。
中度から重度難聴者が使用する一般的な補聴器は、外耳道を密閉した状態で装着されるため、補聴器の使用者にとって不快なこもり感が生じることが課題となっている。すなわち、外耳道を伝わる自声や咀嚼音(以下、「こもり音」と呼ぶ)が密閉された外耳道に達すると、そのこもり音が不自然に増大して使用者に不快感(こもり感)を与えることがある。このようなこもり感を解消する方策として、補聴器にベントを設ける構造や、あるいは外耳道を密閉しないオープンタイプの補聴器を用いることが考えられるが、これらの手法はイヤホンから出力された大きな音がマイクロホンに戻りやすく、必然的にハウリングが発生しやすくなる欠点がある。
従来から、補聴器の外耳道の側に設けた耳内マイクロホンの出力信号に対し、ディジタル信号処理を適用することにより、所望の信号から不要な成分を除去する技術が提案されている(特許文献1、2参照)。例えば、特許文献1には、耳内マイクロホンにより外耳道の音を収集し、耳内マイクロホンの出力信号に基づいて、ディジタル信号処理プロセッサの出力信号(補聴処理後の信号)を適応させるように制御する補聴器が開示されている。また例えば、特許文献2には、耳内マイクロホンにより外耳道の音を収集し、耳内マイクロホンの出力信号のうち低周波成分をイヤホンへの信号にフィードバックするように制御する補聴器が開示されている。
特表2002−530034号公報 米国特許第7477754号明細書
しかしながら、特許文献1、2に開示された技術を応用して、使用者に不快なこもり音を除去する構成を実現するためには様々な不都合がある。まず、特許文献1に開示された補聴器は、こもり音等の不要成分を除去する処理が通常の補聴処理と一体的に組み込まれている。この場合、補聴器における補聴処理は、使用者の聴力の特性や使用環境に応じて音声信号のレベルや周波数特性を適切に調整するディジタル信号処理であるため、不要成分を除去する処理を組み込むことは補聴処理に大きな影響を与えることは避けられず、使用者にとって補聴器の調整が不適切になる恐れがある。また、特許文献2に開示された補聴器は、こもり音の低周波成分を抑制するに際し、使用者にとって必要な通常の音声信号の低周波成分も抑制されてしまう点で好ましくない。また、イヤホンから外耳道内の空間を介して耳内マイクロホンに至る経路の伝達関数が考慮されていないため、こもり音を打ち消す十分な効果を得ることは難しい。以上のように、従来の補聴器によれば、補聴器の装着時に、補聴処理に大きな影響を与えることなく、使用者にとって不快なこもり音を十分に抑制することが困難であるという問題があった。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、補聴器を装着した際に補聴処理に悪影響を与えることなく、使用者にとって不快な外耳道内のこもり音を十分に抑制し得る補聴器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の補聴器は、外耳道に装着される補聴器であって、外部音を電気信号に変換する外部マイクロホン(2)と、前記外部マイクロホン(2)の出力信号に対し補聴処理を施して第1の信号(s(n))を生成する補聴処理手段(20)と、前記第1の信号(s(n))に基づいて生成される第2の信号(u1(n))を音に変換し、前記外耳道内の空間に出力するイヤホン(4)と、前記外耳道内の空間に面して設けられ、前記外耳道を伝わる音を電気信号に変換する耳内マイクロホン(5)と、前記イヤホン(4)の入力側から前記耳内マイクロホン(5)の出力側までの経路に対応する所定の伝達関数に基づいて、前記耳内マイクロホン(5)に入力される音(e(n))のうち前記イヤホン(4)から出力される音以外の不要成分(d(n))を適応的に推定して第3の信号(y(n))を生成する適応フィルタ(26)を含む信号処理手段(21〜26)と、を備え、前記第3の信号(y(n))に基づいて前記第1の信号(s(n))に前記不要成分(d(n))を打ち消す成分を付加した前記第2の信号(u1(n))を生成し、前記信号処理手段(21〜26)は、前記適応フィルタ(26)に加えて、前記第1の信号(s(n))から前記第3の信号(y(n))を減算して前記第2の信号(u1(n))を出力する第1の減算器(21)と、前記第2の信号(u1(n))を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第4の信号(u1’(n))を出力する第1の推定フィルタ(23)と、前記耳内マイクロホン(5)の出力信号(e’(n))から前記第4の信号(u1’(n))を減算して、前記適応フィルタ(26)の入力信号である第5の信号(x(n))を出力する第2の減算器(22)と、前記第5の信号(x(n))を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第6の信号(x’(n))を出力する第2の推定フィルタ(24)と、前記耳内マイクロホン(5)の出力信号(e’(n))及び前記第6の信号(x’(n))に基づいて、前記適応フィルタ(26)のフィルタ係数を適応的に更新する係数更新部(25)とを含めて構成されることを特徴としている。
本発明の補聴器によれば、外部マイクロホン、補聴処理手段、イヤホンを経由して外耳道に出力された音は、外耳道内の空間でこもり音等の不要成分が付加されて、耳内マイクロホンに入力されるが、信号処理手段の適応フィルタのフィードバック動作により、適応的に推定した不要成分を基に外耳道内の空間で不要成分を打ち消すことができる。このとき、単純に耳内マイクロホンで採取したこもり音と逆位相の信号を生成して、イヤホンから出力される音にフィードバックさせたとしても、イヤホンの入力側から耳内マイクロホンの出力側に至る経路の伝達関数の影響を受けるので、こもり音を適切に打ち消すことができないが、本発明によれば、補聴処理手段と分離して設けた適応フィルタを用いて、こもり音が前述の伝達関数の経路を伝搬したときの信号を推定することで、的確にこもり音を外耳道内の空間で打ち消すことができる。
本発明の前記信号処理手段の構成により、第1の推定フィルタと第2の減算器を用いて、こもり音の成分のみを含む第5の信号を適応フィルタに入力し、第2の推定フィルタと係数更新部を用いて適応フィルタのフィルタ係数を適応的に更新し、最終的に第1の減算器を用いて、必要な音の信号にこもり音を打ち消す成分を付加することができる。
本発明の補聴器において、前記係数更新部は、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムに従って前記適応フィルタのフィルタ係数を更新するように構成してもよい。LMSアルゴリズムの基本は最急降下法であり、誤差の2乗平均を最小化するようにフィルタ係数が更新され、簡素な構成で収束速度の向上を実現することができる。
本発明の補聴器において、前記第1の推定フィルタ及び前記第2の推定フィルタは、前記イヤホンの特性を表す伝達関数R(z)と、前記イヤホンの出力側から前記耳内マイクロホンの入力側までの伝達関数F(z)と、前記耳内マイクロホンの特性を表す伝達関数M(z)とを用いて、P(z)=R(z)・F(z)・M(z)と表される伝達関数P(z)を有するように構成する。この場合、伝達関数P(z)を構成するR(z)とM(z)はイヤホンと耳内マイクロホンの各特性に基づき正確に決定でき、外耳道内の音の伝搬に関連するF(z)を決定する周知な手法が知られている。
また、上記課題を解決するために、本発明のこもり音抑制装置は、外耳道に装着される筐体を有するこもり音抑制装置であって、入力される信号を第1の信号とし、前記第1の信号に基づいて生成される第2の信号を音に変換し、前記外耳道内の空間に出力するイヤホンと、前記外耳道内の空間に面して設けられ、前記外耳道を伝わる音を電気信号に変換する耳内マイクロホンと、少なくとも、前記イヤホンの入力側から前記耳内マイクロホンの出力側までの経路に対応する伝達関数に基づいて、前記耳内マイクロホンに入力される音のうち前記イヤホンから出力される音以外の不要成分を適応的に推定して第3の信号を生成する適応フィルタを含む信号処理手段とを備え、前記信号処理手段は、前記適応フィルタに加えて、前記第1の信号から前記第3の信号を減算して前記第2の信号を出力する第1の減算器と、前記第2の信号を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第4の信号を出力する第1の推定フィルタと、前記耳内マイクロホンの出力信号から前記第4の信号を減算して、前記適応フィルタの入力信号である第5の信号を出力する第2の減算器と、前記第5の信号を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第6の信号を出力する第2の推定フィルタと、前記耳内マイクロホンの出力信号及び前記第6の信号に基づいて、前記適応フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新部とを含んで構成されることを特徴としている。このように、本発明は、補聴器には限られず、使用者の外耳道に装着される多様な機器に適用でき、それらの機器の装着時に使用者にとって不快なこもり音を十分に抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、補聴器等を装着して外耳道を実質上密閉した状態にしたとき、外耳道内で発生するこもり音に起因して、使用者がこもり感(不快感)を受けることを防止することができる。この場合、補聴処理とは分離して、適応フィルタを含む信号処理手段により、こもり音を打ち消す処理を実行するため、補聴処理により補聴器の調節に支障を来すことがない。また、イヤホンから外耳道内を経由して耳内マイクロホンに至る経路の伝達関数を適切に考慮して、こもり音を打ち消すことができるので、こもり音を打ち消す効果を向上させ、より高品質の補聴器を実現することができる。
本実施形態の補聴器の概略の構成を示すブロック図である。 本実施形態の補聴器において、ディジタル信号処理に関連する具体的な構成例を示すブロック図である。 一般的なfiltered-x LMSの構成の例を示す図である。 本実施形態の構成を簡略化し、図3のfiltered-x LMSの構成に当てはめて考えたときの概念図である。 本発明を適用した補聴器の効果を説明する図であって、入力音圧の時間波形及びこもり音の模擬信号の時間波形の例を示す図である。 図5のこもり音の模擬信号を用いて、本実施形態の構成を採用しない場合と、本実施形態の構成を採用した場合とのそれぞれについて、外耳道内における音圧の時間波形を比較して示す図である。 第1の変形例に係る補聴器の構成例を示す図である。 第2の変形例に係る補聴器の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。以下の実施形態は、使用者の外耳道に装着される補聴器に対して本発明を適用した例である。
図1は、本実施形態の補聴器の概略の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の補聴器は、使用者の耳に挿入可能な形状を有する筐体としてのケース1内に、外部マイクロホン2と、DSP(Digital Signal Processor)3と、イヤホン4と、耳内マイクロホン5と、電池ホルダ6及びその内部のボタン電池7とをそれぞれ収容して構成される。ケース1は、耳の外部空間に面するフェースプレート1aと、外耳道10に沿って配置されるシェル1bからなる。フェースプレート1aには、外部マイクロホン2が音口を介して取り付けられ、シェル1bのうち外耳道10の奥の鼓膜11との間の空間Sに面した部分には、イヤホン4と耳内マイクロホン5がそれぞれ音口を介して取り付けられている。なお、図1には示されないが、ケース1のシェル1bには、外部と外耳道10とを連通するベントを設けてもよい。この場合、ベントの役割は外耳道10の湿気を外部に排出するとともに、こもり音の抑圧効果も有するので、それが不十分であるときは、本発明を適用する効果が期待できる。
図1の構成において、外部マイクロホン2は、外部空間から伝わる音を収集し、電気信号に変換する。これに対し、耳内マイクロホン5は、外耳道10内の空間Sから伝わる音を収集し、電気信号に変換する。また、耳内マイクロホン5に隣接するイヤホン4は、電気信号を音に変換し、上記の空間Sに出力する。外耳道10内の空間S側に位置するイヤホン4及び耳内マイクロホン5は、外耳道10内のこもり音の打ち消し処理に欠かせない部材である。すなわち、補聴器使用者の自声や咀嚼音などが外耳道10に伝わったときに、ケース1によって開口が塞がれていると、これらの音が大きく聞こえる(こもり音)ため、使用者に不快感(こもり感)を与える恐れがある。そのための対策として、本実施形態では、補聴器において、こもり音の打ち消し処理を実行するものであるが、詳細については後述する。
DSP3は、外部マイクロホン2及び耳内マイクロホン5からそれぞれ入力される電気信号と、イヤホン4に出力される電気信号に対し、前述のこもり音の打ち消し処理を含むディジタル信号処理を施すものであるが、具体的な処理については後述する。電池ホルダ6の内部に保持されるボタン電池7は、補聴器の各構成部材に対して電源を供給する。なお、必要に応じて電池ホルダ6の開口部を開閉してボタン電池7の交換が可能に構成されている。
次に図2は、本実施形態の補聴器において、ディジタル信号処理に関連する具体的な構成例を示すブロック図である。図2に示すように、DSP3の機能要素には、補聴処理部20と、2つの減算器21、22と、2つの推定フィルタ23、24と、係数更新部25と、適応フィルタ26とを含む。このうち、補聴処理部20以外の他の機能要素は、一体的に本発明の信号処理手段として機能する。また、図2においては、図1の外部マイクロホン2、イヤホン4、耳内マイクロホン5をそれぞれ示すとともに、外耳道10内の空間Sにおけるイヤホン4から耳内マイクロホン5に達する音と、上述のこもり音のそれぞれの伝達経路を示している。
まず、外部マイクロホン2の出力信号は補聴処理部20に入力される。補聴処理部20は、外部マイクロホン2の出力信号に対し、各々の使用者に適合して個別に設定された所定の補聴処理を施す補聴処理手段であり、信号s(n)を生成する。補聴処理部20によって施される補聴処理としては、例えば、外部マイクロホン2の出力信号に対するマルチバンドコンプレッション、ノイズリダクション、トーンコントロール、ボリュームコントロール、出力制限処理など、補聴器の使用者の聴力特性や使用環境に合わせた多様な処理を適用可能である。なお、図2においては省略しているが、外部マイクロホン2及び耳内マイクロホン5の出力側には、アナログ信号をディジタル信号に変換するAD変換器を設けるとともに、イヤホン4の入力側には、ディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換器を設ける必要がある。
補聴処理部20から出力される信号s(n)は、減算器21(本発明の第1の減算器)に入力される。減算器21は、信号s(n)から、適応フィルタ26の出力信号y(n)を減算した信号u1(n)を生成する。この場合、信号u1(n)は、次の(1)式で表される。
u1(n)=s(n)−y(n) (1)
適応フィルタ26は、こもり音を打ち消すための出力信号y(n)を適応的に生成するフィルタであるが、詳細については後述する。減算器21から出力される信号u1(n)は、イヤホン4と推定フィルタ23のそれぞれに入力される。図1で説明したように、イヤホン4から出力された音は、外耳道10内の空間Sを伝搬して鼓膜11に達するとともに、耳内マイクロホン5にも入力される。このとき、イヤホン4から出力された音とは異なる経路で、空間Sに達したこもり音が耳内マイクロホン5に入力される。
ここで、イヤホン4の伝達関数をR(z)、イヤホン4の出力側から耳内マイクロホン5の入力側までの経路の伝達関数をF(z)、耳内マイクロホン5の伝達関数をM(z)とそれぞれ表すものとする。この場合、上述の信号u1(n)は、伝達関数R(z)と伝達関数F(z)と経由して、出力音u2(n)に変換されることになる。そして、イヤホン4からの出力音u2(n)と、こもり音d(n)とが仮想的な加算器12によって加算された結果の合成音e(n)として耳内マイクロホン5に入力されると考えることができる。この場合、合成音e(n)は、次の(2)式で表される。
e(n)=u2(n)+d(n) (2)
上述の合成音e(n)は、耳内マイクロホン5の伝達関数M(z)を経由して信号e’(n)に変換された後、減算器22と係数更新部25のそれぞれに入力される。一方、上述の推定フィルタ23(本発明の第1の推定フィルタ)は、信号u1(n)が、イヤホン4から耳内マイクロホン5を通る経路で伝搬したと仮定したときの推定信号u1’(n)を生成するフィルタである。よって、推定フィルタ23の伝達関数P(z)は、上述の各伝達関数R(z)、F(z)、M(z)を用いて、次の(3)式で表される。
P(z)=R(z)F(z)M(z) (3)
推定フィルタ23から出力される推定信号u1’(n)は、減算器22に入力される。減算器22(本発明の第2の減算器)は、耳内マイクロホン5から出力される上述の信号e’(n)から、推定信号u1’(n)を減算し、適応フィルタ26への入力信号x(n)を生成する。この場合、入力信号x(n)は、次の(4)式で表される。
x(n)=e’(n)−u1’(n) (4)
一方、この入力信号x(n)は、適応フィルタ26に加えて、推定フィルタ24にも入力される。この推定フィルタ24(本発明の第2の推定フィルタ)は、入力信号x(n)が、イヤホン4から耳内マイクロホン5を通る経路で伝搬したと仮定したときの推定信号x’(n)を生成するフィルタである。推定フィルタ23は、(3)式と同じ伝達関数P(z)を有している。
このように、2つの推定フィルタ23、24は、互いに等しい伝達関数P(z)=R(z)F(z)M(z)を有するようにする。一方、推定フィルタ24から出力される推定信号x’(n)は、係数更新部25に入力される。係数更新部25は、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムに従って、適応フィルタ26の演算に用いるフィルタ係数を適応的に更新する。すなわち、係数更新部25では、上述の信号e’(n)及び推定信号x’(n)をそれぞれ入力し、信号e’(n)の二乗平均を最小化するようなフィルタ係数が算出される。
適応フィルタ26は、係数更新部25により決定されたフィルタ係数に基づいて、入力信号x(n)に対し、伝達関数C(z)に基づくフィルタ演算を行い、出力信号y(n)を生成する。このとき、推定フィルタ23と減算器22の動作により、入力信号x(n)はこもり音を推定した信号になっている。よって、適応フィルタ26の出力信号y(n)は、推定フィルタ24、係数更新部25、適応フィルタ26が介在することにより、イヤホン4から耳内マイクロホン5に至るまでの伝達関数R(z)、F(z)の影響を考慮した状態のこもり音を含む信号になっている。なお、適応フィルタ26としては、例えば、所定のタップ数(例えば、32タップ)を有するFIR(Finite Impulse Response)を用いることができる。
以上のように、補聴処理部20から出力される信号s(n)から、適応フィルタ26の出力信号y(n)を減算することにより、伝達関数の影響を反映して、こもり音の成分が効果的に打ち消される信号を付加した信号u1(n)を生成でき、それをイヤホン4から音として出力することができる。従って、補聴器を装着した使用者は、外耳道10内でこもり音が十分に抑制された快適な音を聞くことができる。この場合、図2からわかるように、DSP3内において、補聴処理部20の後段に、こもり音を打ち消すために必要な信号処理手段の全体が配置されるので、補聴処理部20の補聴処理に悪影響を与えることなく、こもり音を打ち消すことができる。
ここで、図2の適応フィルタ26とその周辺は、所謂filtered-x LMSの構成を有している。図3は、一般的なfiltered-x LMSの構成の例を示している。すなわち、図3においては、入力信号x(n)を入力して出力信号y(n)を出力する適応フィルタ30と、信号d(n)から出力信号y(n)を減算した誤差信号e(n)の二乗平均を最小化するようにフィルタ係数Wnの更新値ΔWnを求めるLMS係数更新部31に加えて、入力信号x(n)が入力されるLMS係数更新部31の手前にフィルタ32が挿入されている。
一方、図4は、本実施形態の構成(図2)を簡略化し、図3のfiltered-x LMSの構成に当てはめて考えたときの概念図である。図4においては、図2における構成要素を省略した基本的な信号経路を想定し、耳内マイクロホン5の伝達関数M(z)も無視している。図4において、適応フィルタ26及び係数更新部25は、それぞれ図3の適応フィルタ30及びLMS係数更新部31に相当する。そして、伝達関数A(z)を有するフィルタ32は、図3の構成と同様に設けられているが、これに加えて、出力信号y(n)に挿入された伝達関数A(z)を有するフィルタ33が設けられている点で図3とは異なる。このフィルタ33は、図2のイヤホン4から加算器12までの経路に対応し、フィルタ33の出力信号がこもり音と合成されることを想定したものである。なお、フィルタ32、33の伝達関数A(z)は、A(z)=R(z)F(z)と表すことができる。
一般に、適応フィルタ26の出力側にフィルタを挿入すると、適応フィルタ26が適切に動作しないことが知られている。しかし、図4の構成において、システムの線形性を考慮すると、適応フィルタ26とフィルタ33の位置を入れ替えて考えることができる。また、入力信号x(n)が分岐した後の経路において、2個のフィルタ32、33が並列に挿入された形態は、システムの線形性を考慮すると、伝達関数A(z)を有する1個のフィルタが入力信号x(n)の分岐前に挿入され、それ以降の位置で適応フィルタ26と係数更新部25に経路が分岐する構成と等価である。従って、本実施形態の構成においては、推定フィルタ24により、適応フィルタ26の適切な動作が保証されると考えることができる。
一方、図4においては、図2に示す耳内マイクロホン5を考慮していないが、実際には図4の誤差信号e(n)の経路に、耳内マイクロホン5の伝達関数M(z)を挿入した構成が想定される。この場合、適応フィルタ26の正常な動作のためには、入力信号x(n)から適応フィルタ26及びフィルタ33を経由して係数更新部25に至る経路と、入力信号x(n)からフィルタ32を経由して係数更新部25に至る経路との間で、相対的な位相遅れが適応フィルタ26による位相遅れ分しかないことが前提となる。ここで、伝達関数A(z)を有する場合の2個のフィルタ32、33の各々の位相遅れをτとし、伝達関数M(z)の位相遅れをτとすると、前者の経路の適応フィルタ26による位相遅れ分を除いた位相遅れはτ+τとなり、後者の経路の位相遅れはτとなる。従って、位相遅れを解消するには、フィルタ32の伝達関数をA(z)M(z)=R(z)F(z)M(z)とすればよく、フィルタ32に対応する推定フィルタ24(図2)は、この関係を満たすことがわかる。ただし、耳内マイクロホン5がフラットな周波数特性を有する場合は、位相遅れが問題とならないので、推定フィルタ24の伝達関数をA(z)に設定してもよい。
次に、図5及び図6を参照して、本発明を適用した補聴器の効果を説明する。図5及び図6においては、図2の構成例に対し、所定の条件の下でシミュレーションを実行し、こもり音が実際に抑制される効果を確認した。まず、図5(A)は、外部マイクロホン2への入力音圧の時間波形の例を示し、図5(B)は、図5(A)の音声信号に基づいて、外耳道10内に印加されるこもり音d(n)を模擬して生成された信号の時間波形を示している。例えば、録音された所定の音声信号に対してローパスフィルタを適用することにより、図5(B)に示すこもり音d(n)の模擬信号を生成することができる。一方、図6(A)は、本実施形態との比較のため、図5(B)のこもり音d(n)の模擬信号を用いて、本実施形態の構成を採用しない場合の外耳道10内における音圧の時間波形を示している。また、図6(B)は、図5(B)のこもり音d(n)の模擬信号を用いて、本実施形態の構成(図2)を採用した場合の外耳道10内における音圧の時間波形を示している。図6(A)、(B)を比較すると明らかなように、本実施形態の構成を採用することにより、こもり音d(n)の大きさを十分に抑制できることがわかる。
以上のように、図1〜図6を用いて本実施形態の補聴器について説明したが、本発明の適用対象は補聴器には限られない。すなわち、外耳道に装着される筐体と、イヤホンから外耳道に音声を出力する構成を具備する各種機器に対して、本発明を適用することができる。例えば、オーディオ用のイヤホン装置に対して本発明を適用することができる。例えば、図2において、補聴処理部20を設けることなく、オーディオ装置から出力される音響信号が入力される入力手段を設け、この入力手段から出力される信号を、図2の信号s(n)として、本発明を適用することができる。また、この入力手段も設けずに、適応フィルタ26の出力信号y(n)を反転させる反転増幅器を設け、その出力を図2の信号u1(n)とすることにより、こもり感を低減する効果を有する耳せんに対し、本発明を適用することができる。それ以外にも、外耳道に装着可能な多様な機器に対し、こもり音抑制装置として本発明を適用することができる。
さらに、本発明は、上述の実施形態には限られず、多様な変形例がある。例えば、図7は、第1の変形例に係る補聴器の構成例を示している。図7に示すように、第1の変形例は、図2の構成に対し、それぞれの推定フィルタ23、24の伝達関数P(z)を設定する伝達関数設定部27を設けたものである。第1の変形例により、使用者の外耳道10や鼓膜11の形状や大きさに応じて、伝達関数設定部27を適宜に設定し、推定フィルタ23、24に対して所望の伝達関数P(z)を付与することができる。一方、図8は、第2の変形例に係る補聴器の構成例を示している。図8に示すように、第2の変形例は、図2の構成に対し、推定フィルタ23を適応フィルタ23aで置き換えるとともに、適応フィルタ23aに付随する係数更新部28を設けたものである。適応フィルタ23aで得られた伝達関数P(z)は、推定フィルタ24にコピーされる。なお、適応フィルタ23a及び係数更新部28の機能については、図2の適応フィルタ26及び係数更新部25を用いて説明した通りである。第2の変形例により、適応フィルタ23a及び推定フィルタ24で用いる伝達関数P(z)の精度を高め、こもり音の打ち消し効果の向上が可能となり、伝達関数F(z)が変化しても性能を保つことができる。
以上、本実施形態に基づき本発明の内容を具体的に説明したが、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことができる。例えば、図2において、補聴処理部20の後段の構成については、適応フィルタ26を含み、イヤホン4の入力側から耳内マイクロホン5の出力側までの経路に対応する伝達関数が考慮されていることを前提に、こもり音を含む不要成分を除去するための多様な構成を採用することができる。
1…ケース
2…外部マイクロホン
3…DSP
4…イヤホン
5…耳内マイクロホン
6…電池ホルダ
7…ボタン電池
10…外耳道
11…鼓膜
12…加算器
20…補聴処理部
21、22…減算器
23、24…推定フィルタ
25、28…係数更新部
26、23a…適応フィルタ
27…伝達関数設定部

Claims (5)

  1. 外耳道に装着される補聴器であって、
    外部音を電気信号に変換する外部マイクロホンと、
    前記外部マイクロホンの出力信号に対し補聴処理を施して第1の信号を生成する補聴処理手段と、
    前記第1の信号に基づいて生成される第2の信号を音に変換し、前記外耳道内の空間に出力するイヤホンと、
    前記外耳道内の空間に面して設けられ、前記外耳道内の空間の音を電気信号に変換する耳内マイクロホンと、
    前記イヤホンの入力側から前記耳内マイクロホンの出力側までの経路に対応する所定の伝達関数に基づいて、前記耳内マイクロホンに入力される音のうち前記イヤホンから出力される音以外の不要成分を適応的に推定して第3の信号を生成する適応フィルタを含む信号処理手段と、
    を備え、
    前記信号処理手段は、前記適応フィルタに加えて、
    前記第1の信号から前記第3の信号を減算して前記第2の信号を出力する第1の減算器と、
    前記第2の信号を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第4の信号を出力する第1の推定フィルタと、
    前記耳内マイクロホンの出力信号から前記第4の信号を減算して、前記適応フィルタの入力信号である第5の信号を出力する第2の減算器と、
    前記第5の信号を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第6の信号を出力する第2の推定フィルタと、
    前記耳内マイクロホンの出力信号及び前記第6の信号に基づいて、前記適応フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新部と、
    を含んで構成されることを特徴とする補聴器。
  2. 前記係数更新部は、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムに従って前記適応フィルタのフィルタ係数を更新することを特徴とする請求項に記載の補聴器。
  3. 前記第1の推定フィルタ及び前記第2の推定フィルタは、前記イヤホンの特性を表す伝達関数R(z)と、前記イヤホンの出力側から前記耳内マイクロホンの入力側までの伝達関数F(z)と、前記耳内マイクロホンの特性を表す伝達関数M(z)とを用いて、
    P(z)=R(z)・F(z)・M(z)
    と表される伝達関数P(z)を有することを特徴とする請求項又はに記載の補聴器。
  4. 外耳道に装着される筐体を有するこもり音抑制装置であって、
    外部から信号を入力し第1の信号として出力する入力手段と、
    前記第1の信号に基づいて生成される第2の信号を音に変換し、前記外耳道内の空間に出力するイヤホンと、
    前記外耳道内の空間に面して設けられ、前記外耳道内の空間の音を電気信号に変換する耳内マイクロホンと、
    少なくとも、前記イヤホンの入力側から前記耳内マイクロホンの出力側までの経路に対応する伝達関数に基づいて、前記耳内マイクロホンに入力される音のうち前記イヤホンから出力される音以外の不要成分を適応的に推定して第3の信号を生成する適応フィルタを含む信号処理手段と、
    を備え、
    前記信号処理手段は、前記適応フィルタに加えて、
    前記第1の信号から前記第3の信号を減算して前記第2の信号を出力する第1の減算器と、
    前記第2の信号を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第4の信号を出力する第1の推定フィルタと、
    前記耳内マイクロホンの出力信号から前記第4の信号を減算して、前記適応フィルタの入力信号である第5の信号を出力する第2の減算器と、
    前記第5の信号を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第6の信号を出力する第2の推定フィルタと、
    前記耳内マイクロホンの出力信号及び前記第6の信号に基づいて、前記適応フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新部と、
    を含んで構成されることを特徴とするこもり音抑制装置。
  5. 外耳道に装着される筐体を有するこもり音抑制装置であって、
    外耳道内の空間に音を出力するイヤホンと、
    前記外耳道内の空間に面して設けられ、前記外耳道内の空間の音を電気信号に変換する耳内マイクロホンと、
    前記イヤホンの入力側から前記耳内マイクロホンの出力側までの経路に対応する伝達関数に基づいて、前記耳内マイクロホンに入力される音のうち前記イヤホンから出力される音以外の不要成分を推定して不要成分信号を生成する適応フィルタを含む信号処理手段と、
    前記不要成分信号を反転させ、前記イヤホンの入力信号を出力する反転手段と、
    を備え、
    前記信号処理手段は、前記適応フィルタに加えて、
    前記イヤホンの入力信号を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第1の信号を出力する第1の推定フィルタと、
    前記耳内マイクロホンの出力信号から前記第1の信号を減算して、前記適応フィルタの入力信号である第2の信号を出力する減算器と、
    前記第2の信号を入力し、前記所定の伝達関数に基づいて推定される第3の信号を出力する第2の推定フィルタと、
    前記耳内マイクロホンの出力信号及び前記第3の信号に基づいて、前記適応フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新部と、
    を含んで構成されることを特徴とするこもり音抑制装置。
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