JP6099463B2 - 凍結乾燥機に適用される被乾燥材料の乾燥状態監視装置及び乾燥状態監視方法 - Google Patents

凍結乾燥機に適用される被乾燥材料の乾燥状態監視装置及び乾燥状態監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、食品や医薬品等の原材料液を凍結乾燥により所定の含水率まで乾燥させて製品とする凍結乾燥機に適用され、被乾燥材料の凍結乾燥状態を監視する乾燥状態監視装置及び乾燥状態監視方法に関する。
医薬品等の凍結乾燥は、制御盤により自動制御される凍結乾燥機の乾燥庫内に被乾燥材料を充填した多数のトレイやバイアル等の容器を装入し、各容器内の被乾燥材料を所定の含水率になるまで乾燥させることにより行われる。この種の凍結乾燥機を用いた被乾燥材料の凍結乾燥工程は、一般に、被乾燥材料が乾燥固体になるまで氷状の被乾燥材料中に含まれる水分を除去する一次乾燥工程と、一次乾燥工程を経て乾燥固体となった被乾燥材料中に含まれる微量の不凍水を除去して、被乾燥材料を所定の含水率になるまで乾燥する二次乾燥工程とからなる。
本願の出願人は先に、温度センサを用いて直接被乾燥材料の昇華面温度を測定するのではなく、他のパラメータの測定値から被乾燥材料の昇華面温度を計算により求め、これに基づいて、一次乾燥工程中における被乾燥材料の乾燥状態を監視する装置及び方法を提案した(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に記載の技術によれば、温度センサを被乾燥材料内に挿入しないので、温度センサを用いることによって発生する不都合、例えば、(1)乾燥庫内に装入される全ての被乾燥材料についての昇華面温度を求めることができない、(2)菌が被乾燥材料に混入しやすいので無菌製剤に適用できない、(3)被乾燥材料を自動的に乾燥庫内に装入する自動ローディング装置を備えた凍結乾燥機に適用することができない、等を解消することができる。また、本願の出願人が先に提案した装置及び方法は、被乾燥材料の一次乾燥工程において、真空度調節手段を駆動して乾燥庫内の真空度を一時的に高める方向に変化させ、少なくとも当該変化の前後における乾燥庫内の真空度及びコールドトラップ内の真空度を含む測定データから、一次乾燥期における被乾燥材料の平均昇華面温度、平均底部品温及び昇華速度を算出する。これにより、測定データの収集時に乾燥庫内の真空度が真空制御値よりも高くなる方向に遷移し、昇華面温度が下がるため、従来のMTM(Manometric Temperature Measurement)法とは異なり、被乾燥材料がコラプスする危険性を完全に排除することができる。
WO2012/108470A1パンフレット
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、一次乾燥工程中における被乾燥材料の乾燥状態を監視可能な装置及び方法に係るものであり、二次乾燥工程については考慮されていない。上述したように、被乾燥材料の凍結乾燥工程は、一次乾燥工程と二次乾燥工程とからなるので、被乾燥材料の乾燥状態をより的確に監視するため、二次乾燥工程中における被乾燥材料の乾燥状態を監視することができる装置及び方法の開発が嘱望されている。勿論、この装置及び方法には、温度センサを用いないこと、及び、被乾燥材料がコラプスする危険性を完全に排除できることが求められる。
本発明は、このような要請に応えるためになされたものであり、その目的は、温度センサを用いることなく二次乾燥工程中における被乾燥材料の乾燥状態を監視でき、かつ被乾燥材料がコラプスする危険性を完全に排除可能な凍結乾燥機用の乾燥状態監視装置及び乾燥状態監視方法を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため、乾燥状態監視方法に関しては、被乾燥材料を装入する乾燥庫(DC)と、該乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料から発生する水蒸気を凝結捕集するコールドトラップ(CT)と、前記乾燥庫(DC)と前記コールドトラップ(CT)とを連通する主管(a)と、該主管(a)を開閉する主弁(MV)と、前記乾燥庫(DC)内の真空度を調節する真空度調節手段と、前記乾燥庫(DC)内の絶対圧力及び前記コールドトラップ(CT)内の絶対圧力を検出する真空検出手段と、前記乾燥庫(DC)内に設置された棚板の温度(Th)を検出する棚温検出手段と、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記真空度調節手段の稼働を自動的に制御する制御手段(PLC)を備えた凍結乾燥機に適用される乾燥状態監視方法において、前記制御手段(PLC)は、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記真空度調節手段の制御プログラムと、所要の計算プログラムと、所要の関係式を記憶しており、前記被乾燥材料が二次乾燥期に入ったとき、前記制御手段(PLC)による前記真空度調節手段の開閉制御を停止した状態で前記乾燥庫DC内の真空度(Pdc)を変化させ、当該変化中に前記制御手段(PLC)に取り込まれた前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)、前記棚温検出手段により検出された前記棚板の温度(Th)を含む測定データ及び前記関係式から、前記二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出し、算出された被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を記録手段(e)に記録することを特徴とする。
また本発明は、前記構成の乾燥状態監視方法において、前記真空度調節手段として開度調節器(C)を前記主管(a)内に備えると共に、前記制御手段(PLC)には、前記関係式として、前記主弁(MV)を全開した状態における水負荷による脱湿速度(Qm)と前記開度調節器(C)の開度角度(θ)と主管抵抗R(θ)との関係式を記憶し、前記乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料が二次乾燥期に入り、前記開度調節器(C)が全開方向への回動を開始した後、前記制御手段(PLC)は、所定時間間隔毎に、前記開度調節器(C)の開度角度(θ)と、乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)と、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)と、前記棚板の温度(Th)の測定データから、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出することを特徴とする。
また本発明は、前記構成の乾燥状態監視方法において、前記真空度調節手段としてリーク制御弁(LV)付きの真空制御回路(f)を、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記主管(a)を含む真空系統のいずれかに備えると共に、前記制御手段(PLC)には、前記関係式として、前記主弁(MV)を全開した状態における水負荷による脱湿速度(Qm)と前記主管(a)の水蒸気流動抵抗係数(Cr)との関係式を記憶し、前記乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料が二次乾燥期に入った後、前記制御手段(PLC)は、前記リーク制御弁(LV)を駆動して前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)を設定値に制御するか、前記リーク制御弁(LV)を閉じ、しかる後、所定の時間間隔毎に、前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)と、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)と、前記棚温(Th)の測定データから、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出することを特徴とする。
一方、乾燥状態監視装置に関しては、被乾燥材料を装入する乾燥庫(DC)と、該乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料から発生する水蒸気を凝結捕集するコールドトラップ(CT)と、前記乾燥庫(DC)と前記コールドトラップ(CT)とを連通する主管(a)と、該主管(a)を開閉する主弁(MV)と、前記乾燥庫(DC)内の真空度を調節する真空度調節手段と、前記乾燥庫(DC)内の絶対圧力及び前記コールドトラップ(CT)内の絶対圧力を検出する真空検出手段と、前記乾燥庫(DC)内に設置された棚板の温度(Th)を検出する棚温検出手段と、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記真空度調節手段の稼働を自動的に制御する制御手段(PLC)を備え、前記制御手段(PLC)は、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記真空度調節手段の制御プログラムと、所要の計算プログラムと、所要の関係式を記憶しており、前記被乾燥材料が二次乾燥期に入ったとき、前記制御手段(PLC)による前記真空度調節手段の開閉制御を停止した状態で前記乾燥庫DC内の真空度(Pdc)を変化させ、当該変化中に前記制御手段(PLC)に取り込まれた前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)、前記棚温検出手段により検出された前記棚板の温度(Th)を含む測定データ及び前記関係式から、前記二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出し、算出された被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を記録手段(e)に記録することを特徴とする。
また本発明は、前記構成の乾燥状態監視装置において、前記真空度調節手段として開度調節器(C)を前記主管(a)内に備えると共に、前記制御手段(PLC)には、前記関係式として、前記主弁(MV)を全開した状態における水負荷による脱湿速度(Qm)と前記開度調節器(C)の開度角度(θ)と主管抵抗R(θ)との関係式を記憶し、前記乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料が二次乾燥期に入り、前記開度調節器(C)が全開方向への回動を開始した後、前記制御手段(PLC)は、所定時間間隔毎に、前記開度調節器(C)の開度角度(θ)と、乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)と、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)と、前記棚板の温度(Th)の測定データから、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出することを特徴とする。
また本発明は、前記構成の乾燥状態監視装置において、前記真空度調節手段としてリーク制御弁(LV)付きの真空制御回路(f)を、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記主管(a)を含む真空系統のいずれかに備えると共に、前記制御手段(PLC)には、前記関係式として、前記主弁(MV)を全開した状態における水負荷による脱湿速度(Qm)と前記主管(a)の水蒸気流動抵抗係数(Cr)との関係式を記憶し、前記乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料が二次乾燥期に入った後、前記リーク制御弁(LV)を閉じ、しかる後、所定時間間隔毎に、前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)と、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)と、前記棚温(Th)の測定データから、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出することを特徴とする。
本発明によると、乾燥庫内に装入された全ての被乾燥材料についての二次乾燥期における平均品温Tm及び平均脱湿速度Qmを計算により求めることができるので、一次乾燥期における平均品温Tm及び平均昇華速度Qmの算出と組み合わせることにより、凍結乾燥工程の開始から終了に至るまでの被乾燥材料の凍結乾燥状態を一貫して監視できる。よって、被乾燥品のコラプスを回避することができ、凍結乾燥製品の生産性を高めることができる。
第1実施形態に係る監視装置及び監視方法が適用される流路開度真空制御方式の凍結乾燥機の構成図である。 流路開度真空制御のフローチャートである。 第2実施形態に係る監視装置及び監視方法が適用されるリーク式真空制御方式の凍結乾燥機の構成図である。 リーク式真空制御のフローチャートである。 流路開度真空制御方式により算出される二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温のグラフである。 リーク式真空制御方式により算出される二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温のグラフである。
以下、本発明に係る乾燥状態監視装置及び乾燥状態監視方法を、実施形態毎に図を用いて説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る乾燥状態監視装置及び乾燥状態監視方法は、図1及び図2に示すように、乾燥庫とコールドトラップとをつなぐ主管内に、乾燥庫内の真空度を調節するための開度調節器(ダンパ)を備えた流路開度真空制御方式の凍結乾燥機に適用されるものである。
〈凍結乾燥機の構成〉
即ち、第1実施形態に係る凍結乾燥機W1は、図1に示すように、被乾燥材料を装入する乾燥庫DCと、乾燥庫DC内に装入された被乾燥材料から発生する水蒸気をトラップコイルctにて凝結捕集するコールドトラップCTと、乾燥庫DCとコールドトラップCTを連通する主管aと、主管aを開閉する主弁MVと、主管a内に備えられたダンパ方式の開度調節器Cと、コールドトラップCTに付設された引口弁Vと、引口弁Vに接続された真空ポンプPと、乾燥庫DC内の絶対圧力及びコールドトラップCT内の絶対圧力を検出する真空計(真空検出手段)bと、乾燥庫(DC)内に設置された被乾燥材料載置用の棚板Bの温度(棚温)を検出する温度センサ(棚温検出手段)Sと、上述した装置各部の稼働を自動制御する制御盤CRとから主に構成されている。本例においては、制御盤CRにシーケンサPLCと記録計(記録手段)eが組み込まれており、シーケンサPLCには、主弁MVを全開した状態における水負荷による脱湿速度Qmと開度調節器Cの開度角度θと主管抵抗R(θ)との関係式と、所要の計算プログラムとが予め記憶されている。なお、制御盤CRを用いる構成に代えて、上述の関係式及び計算プログラムが記録されたパーソナルコンピュータを用いることもできる。また、乾燥庫DCとコールドトラップCTのそれぞれに絶対圧力を検出する真空計bを備える構成に代えて、乾燥庫DC内の絶対圧力とコールドトラップCT内の絶対圧力の差圧を検出する差圧真空計を備えることもできる。開度角度θとは、全開状態(0°)からの開度調節器Cの回転角度をいう。
シーケンサPLCは、被乾燥材料の乾燥状態が二次乾燥期に入った場合、乾燥庫DC内の真空度Pdcを成り行きにまかせて変化させ、当該変化の前後における乾燥庫DC内の真空度Pdc、コールドトラップCT内の真空度Pct、温度センサSにより検出された棚温Thを含む測定データ、及び前記関係式から、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出し、算出された被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を記録計eに記録する。作業者は、記録計eに記録された被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を確認することにより、被乾燥材料の凍結乾燥状態を監視することができる。以下、流路開度真空制御方式における平均品温Tm及び脱湿速度Qmの算出方法について説明する。
〈流路開度真空制御方式による平均品温Tm及び脱湿速度Qmの算出方法〉
脱湿速度Qmは、凍結乾燥機W1の乾燥庫DCとコールドトラップCTにそれぞれ付設した真空計bで測定した乾燥庫DC内の真空度PdcとコールドトラップCT内の真空度Pctとから算出する。この方法によると、真空計e以外の高価な計測器を装備する必要がないので、脱湿速度Qmの算出を容易かつ低コストに行うことができる。
被乾燥材料から脱湿した水蒸気は、乾燥庫DCから主管aを通してコールドトラップCT内に流れ、トラップコイルCtにて凝結捕集される。流路開度真空制御方式の場合、二次乾燥工程に入った段階で、開度調節器Cが全開方向へ回動する。開度調節器Cが全開方向へ回動しても、Pct/Pdc<0.53の期間中は主管a内における水蒸気の流れが噴流状態となるので、被乾燥材料からの脱湿速度Qmは、主管抵抗をRとしたとき、次の式で計算できる。
Qm=3.6×Pdc/R
開度調節器Cが更に全開方向へ回動し、Pct/Pdc>0.53になると、主管a内における水蒸気の流れが粘性流状態となる。この場合、被乾燥材料からの脱湿速度Qmは、主管抵抗をRとしたとき、次の式で計算できる。
Qm=3.6×(Pdc−Pct)/R
主管抵抗Rは、水負荷を掛けたときの被乾燥材料からの昇華量を測定するか、算出することにより求められる。そして、主管抵抗Rが求まれば、上述したように、乾燥庫DC内の真空度PdcとコールドトラップCT内の真空度Pctの測定データから脱湿速度Qmを求めることができる。
具体的には、乾燥庫DC内に被乾燥材料を装入した状態で、図2に示す凍結乾燥機W1を作動させ、棚温をThに設定し、かつ乾燥庫DC内の真空度Pdcを開度調節器Cにて制御値に設定して被乾燥材料の凍結乾燥を開始する。凍結乾燥開始後、まず一次乾燥工程に入り、液状の被乾燥材料が乾燥固体になるまで、氷状の被乾燥材料中に含まれる水分が除去される。一次乾燥工程の終了後は、二次乾燥工程に入り、一次乾燥工程を経て乾燥固体となった被乾燥材料中に含まれる微量の不凍水が除去されて、被乾燥材料が所定の含水率になるまで乾燥される。
二次乾燥工程に入ると、被乾燥材料から脱湿される水蒸気がほとんどなくなるので、開度調節器Cが急激に全開方向へ回動する。このとき、シーケンサPLCは、一定の時間間隔(例えば、1〜5min間隔)で、開度調節器Cの開度角度θ、乾燥庫DC内の真空度Pdc、コールドトラップCT内の真空度Pct及び棚温Thを取り込み、記録計eに記録する。また、シーケンサPLCは、シーケンサPLCに記憶された計算プログラムに従い、以下の手順で二次乾燥における被乾燥材料の全体の平均品温Tm及び平均脱湿速度Qmを計算する。
(1)水負荷で測定した主管抵抗R(θ)と開度調節器Cの開度角度θとの関係式から、主管抵抗Rを計算する。
(2)主管a内の水蒸気流動が噴流状態となるPct/Pdc<0.53の状態では、
Qm=3.6×Pdc/Rの計算式で平均脱湿速度を計算する。
また、主管a内の水蒸気流動が粘性流状態となるPct/Pdc>0.53の状態では、Qm=3.6×(Pdc−Pct)/Rの計算式で平均脱湿速度を計算する。
(3)水負荷で測定した主管抵抗R(θ)と開度調節器Cの開度角度θとの関係式から、底部品温Tmを計算する。
流路開度真空制御方式の凍結乾燥機W1では、乾燥庫DCとコールドトラップCTを連通する主管aと開度調節器Cとを通して流れる水蒸気の主管抵抗R(θ)が、R(θ)=(Pdc−Pct)/Qmで表され、Pct/Pdc<0.53では水蒸気の流れが噴流となる。よって、水蒸気の主管抵抗R(θ)は、R(θ)=Pdc/Qmで計算できる。以下にその計算方法を示す。
(1)主管aの入口、主弁MV及び主管a内の抵抗R1(θ)は、圧力降下の粘性流計算式Pdc−P1=Cr×ρ×u/2から、Pdc−P1=R1(θ)×Qm、R1(θ)=Cr×R×T/(2×Pdc×M×A0)×Qmで計算できる。
(2)開度調節器Cの抵抗R2(θ)は、開度調節器Cの前後の圧力の比Pct/Plが0.53以下となったときに噴流となり、噴流の計算式は、
Qm=ρ×A´×u´で表される。
但し、u´は局所音速であり、u´=(K×R×T/M)1/2である。
また、A´は収縮面積であり、A´=0.6〜0.7×Aである。
従って、噴流の計算式は、R2(θ)=(R×T/(K×M))1/2/A´と置いたとき、
Qm=P1×A´×〔K×M/(R×T)〕1/2=P1/R2(θ)
と書き換えられる。
(3)一方、主管抵抗R(θ)は、
R(θ)=R1(θ)+R2(θ)
=[〔C0+(R2(θ)/2)1/2+R2(θ)/2
で表される。
但し、C0=Cr×R×T/(2×Pdc×M×A0)=3408.65、
R2(θ)=2223.7/Aであり、
開度調節器Cの断面積A(cm)は、Dを主管aの内径、d1を開度調節器Cの直径、tを開度調節器Cの厚みとしたとき、
A=0.01×(π×D/4−d1×t×cosθ−π×d1/4×sinθ)
で計算される。
計算結果の一例を下記の表1に示す。
〈開度調節器Cの開度角度θと主管抵抗R(θ)との関係式の導出〉
二次乾燥における被乾燥材料の平均品温Tm及び平均脱湿速度Qmの算出に際しては、事前に、水負荷で乾燥負荷Qm(Kg/hr)と乾燥庫DC内の真空度PdcとコールドトラップCT内の真空度Pctを測定し、開度調節器Cの開度角度θと主管抵抗R(θ)との関係式を求める。その方法は、トレイ底部に品温センサを取り付け、トレイに水を入れ、−40℃まで凍結し、一次乾燥時に棚温を設定して、乾燥庫内の真空度を26.7Paから6.7Paまで順次に制御し、棚温Thと底部品温Tbを測定し、庫内圧力PdcとCT圧力Pctを絶対圧真空計bにて計測する。各真空制御値における開度調節器Cの開度角度θも計測する。
乾燥負荷Qm(Kg/hr)の確定は、乾燥前後の被乾燥材料の重量差から乾燥量を求める方法と、入熱量計算から解析する方法の二つの方法がある。入熱量計算からの解析による場合には、乾燥庫DC内の真空度Pdcにて棚からトレイ底部への熱伝達係数αを計算し、次にQ=A1×α×(Th−Tb)の計算式でトレイ底部への熱流量を計算し、乾燥負荷Qmが氷の昇華潜熱2850KJ/Kgより計算式Qm=Q/2850で求められる。それにより開度調節器Cの開度角度θと主管抵抗R(θ)との関係式が得られる。
次いで、凍結乾燥プログラムにしたがって被乾燥材料の凍結乾燥を行うときに、開度調節器Cの開度角度θ、乾燥庫DC内の真空度PdcとコールドトラップCT内の真空度Pct及び棚温Thを計測して記録すれば、上述した水負荷の測定で得られた開度調節器Cの開度角度θと水蒸気抵抗R(θ)との関係式から、個別容器の品温を測定することなく、二次乾燥期における全体の平均品温Tm及び平均脱湿速度Qmを監視することができる。
以下に、開度調節器Cの開度角度θと主管抵抗R(θ)との関係式を導出する際の具体的な実施例を示す。
先ず、水負荷の試験で、開度調節器Cの開度角度θと主管抵抗R(θ)との関係式を求める。水負荷の試験は、乾燥庫DC内に水を充填したトレイを装入し、通常の被乾燥材料の凍結乾燥と同一の手順で凍結乾燥機W1を制御することにより行う。一例として、トレイ内の水を−45℃まで凍結し、一次乾燥時に棚温Thを−20℃に設定し、乾燥庫DC内の真空度Pdcを4Pa、6.7Pa、10Pa、13.3Pa、20Pa、30Pa、40Pa、60Paに制御して、それぞれ3時間保持し、合計8例の水負荷試験を実施した。そのときの開度調節器Cの開度角度θ、棚温Th、トレイ底部の氷温度Tb、乾燥庫DC内の真空度PdcとコールドトラップCT内の真空度Pctをそれぞれ測定して、記録計eに記録した。
氷の乾燥負荷Qm(Kg/h)を乾燥量の測定や入熱量による計算で決定し、開度調節器Cの開度角度θと主管抵抗R(θ)との関係式を求めた。表2に、開度調節器Cの開度角度θと計算により求められた主管抵抗R(θ)との関係、及び、開度調節器Cの開度角度θと測定により求められた主管抵抗R(θ)との関係を示す。
次いで、表2のデータから、以下に示す主管抵抗R(θ)の計算式、及び開度調節器Cの断面積A(cm)の計算式を求めた。
R(θ)=〔3408.65+(2223.7/A)1/2+2223.7/A、
A=0.01×(π×D/4−d1×t×cosθ−π×d1/4×sinθ)
但し、Dは主管aの内径、d1は開度調節器Cの直径、tは開度調節器Cの厚みである。
以上の手順で水負荷テストで開度調節器Cの開度角度θと主管抵抗R(θ)と乾燥負荷Qmとの関係式が得られる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る乾燥状態監視装置及び乾燥状態監視方法は、図3及び図4に示すように、乾燥庫内の真空度を調節するためのリーク弁を乾燥庫に備えたリーク式真空制御方式の凍結乾燥機に適用されるものである。
〈凍結乾燥機の構成〉
第2実施形態に係る凍結乾燥機W2は、図3に示すように、被乾燥材料を装入する乾燥庫DCと、乾燥庫DC内に装入された被乾燥材料から発生する水蒸気をトラップコイルctにて凝結捕集するコールドトラップCTと、乾燥庫DCとコールドトラップCTを連通する主管aと、主管aを開閉する主弁MVと、乾燥庫DCに接続されたリーク制御弁LV付きの真空制御回路fと、コールドトラップCTに付設された引口弁Vと、引口弁Vに接続された真空ポンプPと、乾燥庫DC内の絶対圧力及びコールドトラップCT内の絶対圧力を検出する真空計(真空検出手段)bと、乾燥庫(DC)内に設置された被乾燥材料載置用の棚板Bの温度(棚温)を検出する温度センサ(棚温検出手段)Sと、上述した装置各部の稼働を自動制御する制御盤CRとから主に構成されている。本例においては、制御盤CRにシーケンサPLC及び記録計(記録手段)eが組み込まれており、シーケンサPLCには、主弁MVを全開とした状態において求めた水負荷による脱湿速度Qmと主管a内の水蒸気流動抵抗係数Crとの関係式と、所要の計算プログラムとが予め記憶されている。その他については、第1実施形態に係る凍結乾燥機W1と同じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
シーケンサPLCは、被乾燥材料の乾燥状態が二次乾燥期に入った場合、リーク制御弁LVを開閉して乾燥庫DC内の真空度Pdcを制御値に制御するか、リーク制御弁LVを閉じて乾燥庫DC内の真空度Pdcを成り行きにまかせて変化させる。そして、当該変化の前後における乾燥庫DC内の真空度Pdc、コールドトラップCT内の真空度Pct、温度センサSにより検出された棚温Thを含む測定データ、及び前記関係式から、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出し、算出された被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を記録計eに記録する。作業者は、記録計eに記録された被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を確認することにより、被乾燥材料の凍結乾燥状態を監視することができる。以下、リーク真空制御方式における平均品温Tm及び脱湿速度Qmの算出方法について説明する。
〈リーク真空制御方式による平均品温Tm及び平均脱湿速度Qmの算出方法〉
上述したように、二次乾燥期に被乾燥材料から脱湿した水蒸気は、乾燥庫DCから主管aを通してコールドトラップCT内に流れ、トラップコイルCtにて凝結捕集される。リーク真空制御方式による場合、主管a内における水蒸気の流れは粘性流となるので、被乾燥材料からの脱湿速度Qmは、次の式で計算できる。
Qm=3・6×(Pdc−Pct)/R=3・6×ΔP/R
上式において、Pdcは乾燥庫DC内の真空度(乾燥庫真空度)
PctはコールドトラップCT内の真空度(コールドトラップ真空度)
ΔPは乾燥庫真空度Pdcとコールドトラップ真空度Pctとの差圧
Rは主管抵抗である。
差圧ΔPは、粘性流の管路圧力降下の計算式から、以下のように表される。
ΔP=Cr/2×ρ×u=Cr/2×ρ×〔Qm/(3600×A×ρ)〕
但し、Crは主管流路の水蒸気流動抵抗係数
ρは理想気体の状態方程式ρ=P×M/(R×T)で表される値(Pは気体の圧力、Mは気体の分子量、Rは気体定数、Tは気体の温度)
Aは主管aの流路面積である。
上記ΔPの式に、理想気体状態方程式ρ=P×M/(R×T)、分子量M=18、気体定数R=8314、気体温度T=288、ΔP=Pdc−Pctを代入し、脱湿速度Qmの式に変換すると、
Qm=A×〔(Pdc−Pct)/(8314×288/(18×36002)×Cr)〕1/2 となる。
二次乾燥工程に入った後は、リーク制御弁LVを開閉して乾燥庫DC内の真空度Pdcを制御値に制御するか、リーク制御弁LVを閉じて乾燥庫DC内の真空度Pdcを成り行きにまかせて変化させる。この変化の前後における乾燥庫DC内の真空度Pdcの測定値をPdc1、とコールドトラップCT内の真空度Pctの測定値をPct1とすると、被乾燥材料の脱湿速度Qmは下式で表わせる。
Qm=A×〔(Pdc1−Pct1)/(0.0103×Cr)〕1/2
〈脱湿速度Qmと主管流路の水蒸気流動抵抗係数Crとの関係式の導出〉
主管流路の水蒸気流動抵抗係数Crは、水負荷で実際の乾燥量を測定する方法と計算による方法の二つ方法で求めることができる。
計算により求める場合には、主管aの流路面積Aは既知であるので、上述した
Qm=A×〔(Pdc−Pct)/(8314×288/(18×36002)×Cr)〕1/2
の式より、主管流路の水蒸気流動抵抗係数Crが求めれば、乾燥庫DC内の真空度PdcとコールドトラップCT内の真空度Pctを測定することによって、脱湿速度Qmを算出できる。なお、乾燥庫DC内の真空度Pdcの測定及びコールドトラップCT内の真空度Pctの測定には、高精度の真空計bを設置することが要求される。
具体的には、乾燥庫DC内に被乾燥材料を装入し、棚温をThに設定して図4に示す凍結乾燥機W2を稼動させ、被乾燥材料の乾燥状態が二次乾燥期に入ったとき、乾燥庫DC内の真空度Pdcをリーク制御弁LVの開閉にて制御値に設定するか、或いは、リーク制御弁LVを閉じて成り行きで乾燥庫DC内の真空度Pdcを変化させる。この状態において、一定時間間隔(例えば、1〜5min間隔)で乾燥庫DC内の真空度PdcとコールドトラップCT内の真空度Pctと棚温Thを記録計eにて記録する。そして、それらの測定データをシーケンサPLCに取り込み、該シーケンサPLCに記憶された計算プログラムに従って、以下の手順で二次乾燥における被乾燥材料の全体の平均品温Tm及び脱湿速度Qmを計算する。
(1)水負荷で測定した主管aの水蒸気流動抵抗係数Crと脱湿速度Qmとの関係式から、計測時の水蒸気流動抵抗係数Cr値と主管流路の断面積Aをシーケンサ(PLC)に取り込む。
(2)粘性流の管路圧力降下の計算式
ΔP=Cr/2×ρ×u=Cr/2×ρ×〔Qm/(3600×A×ρ)〕
から、二次乾燥時の脱湿速度Qmを、下式により算出する。
Qm=A×〔(Pdc1−Pct1)/(0.0103×Cr)〕1/2
(3)平均品温Tmを計算する。
次いで、乾燥庫DCとコールドトラップCTを連通する主管aを通して流れる水蒸気の流動抵抗係数Crを求める。水蒸気の流動抵抗係数Crは、主管aの入口から出口までに至る各区間の水蒸気流動抵抗係数の総和であり、本試験例では、主管aを、主管入口、主管出口、エルボ箇所、主弁MVの設置箇所、及び主管aの入口区間(水蒸気の流れの助走区間)を除く流れが十分に発達した区間の5区間に分け、主管入口の流動抵抗係数Cr1=0.5、主管出口の流動抵抗係数Cr2=0.5、エルボ箇所の流動抵抗係数Cr3=1.2、主弁MVの設置箇所の流動抵抗係数Cr4=1.7とした。
なお、エルボ箇所の流動抵抗係数Cr3は、1.13×n(90°×n箇所)で求められる。本試験例においては、乾燥庫DCとコールドトラップCTとをつなぐ主管a内に開度調節器Cを備える(図1参照)と共に、乾燥庫DCに乾燥庫DC内の真空度を調節するためのリーク弁LVを備えた(図3参照)凍結乾燥機を用いたので、これをエルボに相当する流動抵抗として、Cr3=1.2とした。
主管aの入口区間(水蒸気の流れの助走区間)を除く流れが十分発達する区間の流動抵抗係数Cr5は、Cr5=λ×L/D+ξ(但し、ξ=2.7、Lは主管の長さ、Dは主管内径、λは摩擦係数)で求められ、摩擦係数λは、λ=64/Re(但し、Reはレイノルズ数)で求められ、レイノルズ数Reは、Re=u×D/ν≒40×Qm/D(但し、Qmは昇華速度、Dは主管aの内径)で求められる。
本例の試験機では、L=0.7mで、Qm=0.05Kg/hrのとき、Cr=6.6+1.6×0.7/0.05=29となった。
一方、測定により主管流路の水蒸気流動抵抗係数Crと脱湿速度Qmの関係式を求める場合には、トレイ底部に品温センサを取り付け、トレイに水を入れ、−40℃まで凍結し、一次乾燥期に棚温を設定して、乾燥庫内の真空度を26.7Paから6.7Paまで順次に制御し、棚温Thと底部品温Tbを測定し、乾燥庫DC内の真空度PdcとコールドトラップCT内の真空度Pctとを絶対圧真空計にて記録する。
脱湿速度Qm(Kg/hr)の確定は、乾燥前後の被乾燥材料の重量差から乾燥量を求める方法と、入熱量計算から解析する方法の二つの方法がある。解析による場合には、乾燥庫DC内の真空度Pdcにて棚からトレイ底部への熱伝達係数αを計算し、次にQ=A1×α×(Th−Tb)の計算式でトレイ底部への熱流量を計算し、脱湿速度Qmが氷の昇華潜熱2850KJ/Kgより計算式Qm=Q/2850で求められる。それにより主管流路の水蒸気流動抵抗係数Crと脱湿速度Qmとの関係式が得られる。
リーク式真空制御方式においては、実際に凍結乾燥プログラムを設定して被乾燥材料の凍結乾燥を行うとき、乾燥庫内の真空度PdcとCT内の真空度Pctを計測して記録すれば、水負荷の測定で得られた主管流路の水蒸気抵抗係数Crと脱湿速度Qmとの関係式を利用して、二次乾燥時に脱湿した水蒸気流量が求められ、脱湿速度も算出できる。
以下に、リーク式真空制御方式の凍結乾燥機W2に適用される二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温Tm及び平均脱湿速度Qmの算出方法及び算出装置のより具体的な実施例を示す。
〈水蒸気流動抵抗係数Crと脱湿速度Qmとの関係式の導出〉
先ず、水負荷の試験で、主管流路の水蒸気流動抵抗係数Crと脱湿速度Qmとの関係式を求める。水負荷の試験は、乾燥庫DC内に水を充填したトレイを装入した状態で、制御盤CRにより凍結乾燥機W2の稼動を制御し、所定の乾燥工程を実行することにより行われる。本例においては、トレイ内の水を−45℃まで凍結した後の一次乾燥時に、棚温Thを−20℃に設定すると共に乾燥庫DC内の真空度Pdcを6.7Paに設定して3時間保持した。また、棚温Thを−10℃に設定すると共に乾燥庫DC内の真空度Pdcを6.7Pa、13.3Pa、20Paに制御してそれぞれ3時間保持した。また、棚温Thを5℃に設定すると共に乾燥庫DC内の真空度Pdcを6.7Pa、13.3Paに制御して、3時間保持した。また、棚温Thを20℃に設定すると共に乾燥庫DC内の真空度Pdcを6.7Pa、13.3Paに制御して、それぞれ3時間保持した。上記9条件の水負荷試験を実施しながら、棚温Th、トレイ底部品温Tb、乾燥庫DC内の真空度Pdc及びコールドトラップCT内の真空度Pctを測定して記録した。更に、これらの測定結果から、脱湿速度Qm(Kg/h)と主管流路の水蒸気流動抵抗係数Crを求めた。表3に、水負荷の試験で求められた棚温Th、乾燥庫DC内の真空度Pdc、コールドトラップCT内の真空度Pct、脱湿速度Qm及び主管流路の水蒸気流動抵抗係数Crを示す。
表3のデータに基づいて作成した主管流路の水蒸気流動抵抗係数Crと脱湿速度Qmとの関係を表すグラフを示す。このグラフから、
Cr=5.4+0.85/Qm1.25
の関係式が得られた。
本実施例では、主管aの長さが比較的短いために、主管a全体が入口区間(助走区間)となっており、水蒸気の流れが十分に発達した区間での計算式Cr=6.6+1.6×L/Qmと比べると、水蒸気流動抵抗係数Crが乾燥速度Qm1.25に反比例している。
〈平均品温Tmの算出方法〉
二次乾燥期における被乾燥材料の全体の平均品温Tmは、次式から算出できる。
まず、乾燥品の伝熱方程式は、次の式で表される。
C×dTm/dt=Qh+Qr−Qm×ΔHs
但し、この式において、Cは被乾燥材料の熱容量、Tmは平均品温、Qhは気体伝導による棚段から容器底部への入熱量、Qrは乾燥庫壁から全容器への幅射入熱量、Qmは脱湿速度、ΔHsは蒸発潜熱である。
まず、気体伝導による棚段から容器底部への入熱量Qhは、次の式で計算される。
Qh=Ae×K×(Th−Tm)
但し、Aeは有効伝熱面積(m)、Kは気体伝導による棚段から容器底部への熱伝達係数、Thは棚温(℃)、Tmは二次乾燥期における被乾燥材料の全体の平均品温(℃)である。
有効伝熱面積Aeは、Ae=2/(1/Av+1/At)で算出でき、
気体伝導による棚段から容器底部への熱伝達係数K(W/m℃)は、
K=16.86/(δ+2.12×29×0.133/Pdc)である。
有効伝熱面積Aeの計算式において、Avは容器底部面積(m)であり、Atはトレイ枠面積(m)である。
容器底部面積Avは、Av=π/4×n1×d(但し、n1はバイアル本数、dはバイアル直径)で算出でき、トレイ枠面積Atは、At=n2×W×L(但し、n2は枠枚数;Wは枠の幅寸法、Lは枠の長さ寸法)で算出できる。
また、気体伝導による棚段から容器底部への熱伝達係数Kの計算式において、δは容器底部の隙間であり、単位はmmである。
一方、乾燥庫壁から全容器への幅射入熱量Qrは、次式から求められる。
Qr=5.67×ε×Ar×〔(Tw/100)−(Tm/100)
但し、式中のεは輻射係数、Arは輻射熱を受ける面積(m )、Twは乾燥庫壁温度、Tmは平均品温である。輻射熱を受ける面積Arは有効伝熱面積Aeで近似できる。
また、この乾燥庫壁から全容器への幅射入熱量Qrは、次式で近似的に計算できる。
Qr=Ar×Kr×(Tw−Tm)
但し、Krは輻射入熱による相当熱伝達係数であり、試験機でKr=0.7W/m℃、生産機でKr=0.2W/m℃と近似できる。
入熱量の計算式を伝熱方程式に入れると、下式が成り立つ。
C×dTm/dt
=Ae×K×(Th−Tm)+Ar×Kr×(Tw−Tm)−Qm×ΔHs
但し、ΔHsは蒸発潜熱であり、ΔHs=2850KJ/Kgである。
二次乾燥期に被乾燥材料の平均品温は以下の式で計算できる。
C×(Tm−Tm0)/Δt
Ae×K×(Th−Tm)+Ar×Kr×(Tw−Tm)−Qm×ΔHs
Tm=(Tm0+a1×Th+a2×Tw−a3)/(1+a1+a2)
a1=K×Ae×Δt/C、
a2=Kr×Ar×Δt/C、
a3=Qm×ΔHs×Δt/C
但し、Cは被乾燥材料の熱容量である。
したがって、以上の計算式から、二次乾燥期に脱湿速度Qmを測定すれば、被乾燥材料の全体の平均品温Tmを算出することができる。
〈被乾燥材料の熱容量Cの算出方法〉
二次乾燥工程に入ると、棚温を二次乾燥の設定温度まで昇温する。これにより、被乾燥材料中の不凍水が脱湿し、品温も上昇する。なお、被乾燥材料の熱容量Cには、トレイの熱容量Ct、バイアルとゴム栓の熱容量Cv、薬分の熱容量Cs及び不凍水の熱容量Cwを含める。
(1)トレイの熱容量Ctは、Ct=csus×Wtで計算される。csusはステンレスの比熱である。Wtはトレイ重量であり、引き抜きトレイと底付きトレイの合計値となる。
(2)バイアルとゴム栓の熱容量Cvは、Cv=cv×Wv+cc×Wcで計算される。cvはバイアルの比熱、Wvはバイアル重量、ccはゴム栓の比熱、Wvはゴム栓の重量である。
(3)薬分の熱容量Csは、Cs=cs×Wsで計算される。csは薬分の比熱、Wsは薬分重量である。
(4)不凍水の熱容量Cwは、Cw=cw×Wwで計算される。cwは不凍水の比熱、Wwは不凍水の重量である。
(5)したがって、被乾燥材料の熱容量Cは、C=Ct+Cv+Cs+Cwとなる。
〈平均品温Tm及び脱湿速度Qmの算出結果〉
以下に、流路開度真空制御方式の凍結乾燥機W1を用いた場合、及び、リーク真空制御方式の凍結乾燥機W2を用いた場合のそれぞれについて、実負荷を用いた凍結乾燥テストを行うことにより求められた、二次乾燥期における被乾燥材料の全体の平均品温Tm及び脱湿速度Qmの計算結果を示す。
〈流路開度真空制御方式の凍結乾燥機W1を用いた場合〉
凍結乾燥機W1は、乾燥庫DC内に被乾燥材料であるスクロース(Sucrose、分子式:C122211)の10%水溶液を分注したバイアル660本が装入され、制御盤CRにより制御されて、所定の乾燥工程を開始している。なお、本発明に係る算出方法及び算出装置の適切性を検証するために、棚中央部に装入された3本のバイアルには品温センサを挿入して、バイアル内に分注された被乾燥材料スクロースの品温(品温1、品温2、品温3)を測定した。溶液を−45℃で3時間凍結させ、一次乾燥時に棚温Thを−20℃に設定すると共に、開度調節器Cの開度角度θを調整して乾燥庫DC内の真空度Pdcを10.0Paに制御し、被乾燥材料を凍結乾燥した。二次乾燥では、棚温を1時間で−20℃から30℃まで昇温し、真空度調節手段を駆動して乾燥庫DC内の真空度Pdcを成り行きに変化させ、開度調節器Cを全開方向へ回動させた。二次乾燥期に1分間の間隔で開度調節器Cの開度角度θ、乾燥庫DC内の真空度PdcとコールドトラップCT内の真空度Pct及び棚温Thをそれぞれ測定して記録し、シーケンサPLCに記憶された計算ソフトを用いて、被乾燥材料の平均品温Tmと平均脱湿速度Qmを算出した。図5に、その算出結果を示す。
図5は、上述の条件で算出した流路開度真空制御方式による二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温Tm及び脱湿速度Qmのグラフである。この図から明らかなように、算出された被乾燥材料の平均品温Tmは、品温センサにより検出された被乾燥材料の品温(品温1、品温2、品温3)とよく一致している。これにより、本発明に係る算出方法及び算出装置の適切性を検証することができた。図5に示すデータは、制御盤CRに備えられた記録計eに記録される。凍結乾燥機W1のオペレータは、記録計eに記録された平均品温Tmのデータ及び脱湿速度Qmのデータを監視することにより、被乾燥材料の二次乾燥状態を知ることができる。
〈リーク真空制御方式の凍結乾燥機W2を用いた場合〉
凍結乾燥機W2は、乾燥庫DC内に被乾燥材料であるマンニトール(Mannitol、分子式:C14)の10%水溶液を分注したバイアル660本が装入され、制御盤CRにより制御されて、所定の乾燥工程を開始している。なお、本発明に係る算出方法及び算出装置の適切性を検証するために、棚中央部に装入された3本のバイアルには品温センサを挿入して、バイアル内に分注された被乾燥材料マンニトールの品温(品温1、品温2、品温3)を測定した。溶液を−45℃で3時間凍結させ、一次乾燥時に棚温Thを0℃に設定すると共に、真空制御回路fに備えられた可変リーク弁及びリーク制御弁LVを経由して外部空気を凍結乾燥機W2内に導入することにより、乾燥庫DC内の真空度Pdcを10Paに制御し、被乾燥材料を凍結乾燥した。二次乾燥では、棚温を1時間で0℃から20℃まで昇温し、乾燥庫DC内の真空度Pdcを1時間で10Paから1Paに制御し、その後に真空を成り行きにした。二次乾燥期に1分間隔で乾燥庫DCの真空度PdcとコールドトラップCTの真空度Pct及び棚温Thをそれぞれ測定して記録し、シーケンサPLCに記憶された計算ソフトを用いて、被乾燥材料の平均品温Tmと脱湿速度Qmを算出した。表4及び図6に、その算出結果を示す。
図6は、上述の条件で算出したリーク式真空制御方式による二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温Tm及び脱湿速度Qmのグラフである。この図から明らかなように、算出された被乾燥材料の平均品温Tmは、品温センサにより検出された被乾燥材料の品温(品温1、品温2、品温3)とよく一致している。これにより、本発明に係る算出方法及び算出装置の適切性を検証することができた。図6に示すデータは、制御盤CRに備えられた記録計eに記録される。凍結乾燥機W2のオペレータは、記録計eに記録された平均品温Tmのデータ及び脱湿速度Qmのデータを監視することにより、被乾燥材料の二次乾燥状態を知ることができる。
本発明は、食品や薬品等の凍結乾燥に用いられる凍結乾燥機に利用できる。
C 開度調節器
CT コールドトラップ
CR 制御盤
DC 乾燥庫
MV 主弁
P 真空ポンプ
PLC シーケンサ
V 引口弁
W 凍結乾燥機
a 主管
b 真空計
ct トラップコイル(プレート)
e 記録計
f 真空制御回路

Claims (6)

  1. 被乾燥材料を装入する乾燥庫(DC)と、該乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料から発生する水蒸気を凝結捕集するコールドトラップ(CT)と、前記乾燥庫(DC)と前記コールドトラップ(CT)とを連通する主管(a)と、該主管(a)を開閉する主弁(MV)と、前記乾燥庫(DC)内の真空度を調節する真空度調節手段と、前記乾燥庫(DC)内の絶対圧力及び前記コールドトラップ(CT)内の絶対圧力を検出する真空検出手段と、前記乾燥庫(DC)内に設置された棚板の温度(Th)を検出する棚温検出手段と、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記真空度調節手段の稼働を自動的に制御する制御手段(PLC)を備えた凍結乾燥機に適用される乾燥状態監視方法において、
    前記制御手段(PLC)は、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記真空度調節手段の制御プログラムと、所要の計算プログラムと、所要の関係式を記憶しており、前記被乾燥材料が二次乾燥期に入ったとき、前記制御手段(PLC)による前記真空度調節手段の開閉制御を停止した状態で前記乾燥庫DC内の真空度(Pdc)を変化させ、当該変化中に前記制御手段(PLC)に取り込まれた前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)、前記棚温検出手段により検出された前記棚板の温度(Th)を含む測定データ及び前記関係式から、前記二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出し、算出された被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を記録手段(e)に記録することを特徴とする凍結乾燥機に適用される乾燥状態監視方法。
  2. 前記真空度調節手段として開度調節器(C)を前記主管(a)内に備えると共に、前記制御手段(PLC)には、前記関係式として、前記主弁(MV)を全開した状態における水負荷による脱湿速度(Qm)と前記開度調節器(C)の開度角度(θ)と主管抵抗R(θ)との関係式を記憶し、
    前記乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料が二次乾燥期に入り、前記開度調節器(C)が全開方向への回動を開始した後、前記制御手段(PLC)は、所定時間間隔毎に、前記開度調節器(C)の開度角度(θ)と、乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)と、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)と、前記棚板の温度(Th)の測定データから、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出することを特徴とする請求項1に記載の凍結乾燥機に適用される乾燥状態監視方法。
  3. 前記真空度調節手段としてリーク制御弁(LV)付きの真空制御回路(f)を、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記主管(a)を含む真空系統のいずれかに備えると共に、前記制御手段(PLC)には、前記関係式として、前記主弁(MV)を全開した状態における水負荷による脱湿速度(Qm)と前記主管(a)の水蒸気流動抵抗係数(Cr)との関係式を記憶し、
    前記乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料が二次乾燥期に入った後、前記制御手段(PLC)は、前記リーク制御弁(LV)を駆動して前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)を設定値に制御するか、前記リーク制御弁(LV)を閉じ、しかる後、所定の時間間隔毎に、前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)と、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)と、前記棚温(Th)の測定データから、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出することを特徴とする請求項1に記載の凍結乾燥機に適用される乾燥状態監視方法。
  4. 被乾燥材料を装入する乾燥庫(DC)と、該乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料から発生する水蒸気を凝結捕集するコールドトラップ(CT)と、前記乾燥庫(DC)と前記コールドトラップ(CT)とを連通する主管(a)と、該主管(a)を開閉する主弁(MV)と、前記乾燥庫(DC)内の真空度を調節する真空度調節手段と、前記乾燥庫(DC)内の絶対圧力及び前記コールドトラップ(CT)内の絶対圧力を検出する真空検出手段と、前記乾燥庫(DC)内に設置された棚板の温度(Th)を検出する棚温検出手段と、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記真空度調節手段の稼働を自動的に制御する制御手段(PLC)を備え、
    前記制御手段(PLC)は、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記真空度調節手段の制御プログラムと、所要の計算プログラムと、所要の関係式を記憶しており、前記被乾燥材料が二次乾燥期に入ったとき、前記制御手段(PLC)による前記真空度調節手段の開閉制御を停止した状態で前記乾燥庫DC内の真空度(Pdc)を変化させ、当該変化中に前記制御手段(PLC)に取り込まれた前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)、前記棚温検出手段により検出された前記棚板の温度(Th)を含む測定データ及び前記関係式から、前記二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出し、算出された被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を記録手段(e)に記録することを特徴とする凍結乾燥機に適用される乾燥状態監視装置。
  5. 前記真空度調節手段として開度調節器(C)を前記主管(a)内に備えると共に、前記制御手段(PLC)には、前記関係式として、前記主弁(MV)を全開した状態における水負荷による脱湿速度(Qm)と前記開度調節器(C)の開度角度(θ)と主管抵抗R(θ)との関係式を記憶し、
    前記乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料が二次乾燥期に入り、前記開度調節器(C)が全開方向への回動を開始した後、前記制御手段(PLC)は、所定時間間隔毎に、前記開度調節器(C)の開度角度(θ)と、乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)と、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)と、前記棚板の温度(Th)の測定データから、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出することを特徴とする請求項4に記載の凍結乾燥機に適用される乾燥状態監視装置。
  6. 前記真空度調節手段としてリーク制御弁(LV)付きの真空制御回路(f)を、前記乾燥庫(DC)、前記コールドトラップ(CT)及び前記主管(a)を含む真空系統のいずれかに備えると共に、前記制御手段(PLC)には、前記関係式として、前記主弁(MV)を全開した状態における水負荷による脱湿速度(Qm)と前記主管(a)の水蒸気流動抵抗係数(Cr)との関係式を記憶し、
    前記乾燥庫(DC)内に装入された被乾燥材料が二次乾燥期に入った後、前記制御手段(PLC)は、前記リーク制御弁(LV)を駆動して前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)を設定値に制御するか、前記リーク制御弁(LV)を閉じ、しかる後、所定の時間間隔毎に、前記乾燥庫(DC)内の真空度(Pdc)と、前記コールドトラップ(CT)内の真空度(Pct)と、前記棚温(Th)の測定データから、二次乾燥期における被乾燥材料の平均品温及び平均脱湿速度を算出することを特徴とする請求項4に記載の凍結乾燥機に適用される乾燥状態監視装置。
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