JP6098601B2 - 酸濃度制御方法、酸濃度制御装置、および金属板の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)現在の酸濃度c1、c2、c3を測定する。
(2)目標濃度r1、r2、r3と実績濃度c1、c2、c3の差である濃度偏差e1、e2、e3を計算する。
e2=r2−c2 (式2)
e3=r3−c3 (式3)
(3)鋼板の幅やライン速度といった操業条件のスケジュールから、濃度変動Δc1、Δc2、Δc3を計算する。
(4)現在の濃度偏差(FB)とある時点での濃度変動(FF)を補償する投入量u2、u3の酸液を投入する。
(5)以上の(1)〜(4)の手順を所定の時間間隔で繰り返す。
(1)各槽の目標濃度r1、r2、r3と、現在の酸消費速度から、特許文献3の(12)〜(15)式にしたがって酸液の投入量u2、u3を決定することによって、定常状態での最適な酸液の投入量u2、u3を算出する。
(2)算出された投入量u2、u3の酸液を投入する。
(3)以上の(1)および(2)の手順を所定の時間間隔で繰り返す。
(1)現在の酸濃度c1、c2、c3を測定する。
(2)現在の酸濃度c1、c2、c3と、操業条件と1制御周期前の濃度とから求められた現在の酸濃度を表すモデルに基づいて計算される濃度cm1、cm2、cm3との差から、外乱d1、d2、d3を推定する。
d2=c2−cm2 (式5)
d3=c3−cm3 (式6)
(3)式(1)〜(3)に示される濃度偏差e1、e2、e3を補償すると共に、外乱d1、d2、d3を打ち消すように、酸液の投入量u2、u3を算出して投入する。
(4)以上の(1)〜(3)の手順を所定の時間間隔で繰り返す。
[1] 複数の酸洗槽を直列に接続し、後段槽から流出した酸液が前段槽へ流入するよう構成された、金属板のスケールを除去する酸洗設備の酸濃度制御方法であって、
検出された各酸洗槽の現時点での酸濃度と、各酸洗槽で化学反応により消費される酸の量と、仮決めした各酸洗槽へ投入する酸の量と、各酸洗槽へ後段槽から流入する酸の量と、各酸洗槽から前段槽へ流出する酸の量に基づいて、所定時間後の各酸洗槽における酸濃度を予測し、
予測した各酸洗槽における酸濃度値と、所定時間後の各酸洗槽における酸濃度の目標値とに基づいて、実際に各酸洗槽へ投入する酸の量を決定し、
決定した酸の量を投入することを特徴とする酸洗設備における酸濃度制御方法。
[2] 3つの酸洗槽A、B、Cが直列に接続され、後段槽から流出した酸液が前段槽へ流入するよう構成され、酸洗槽BおよびCに酸が供給される酸洗設備において、酸濃度を予測する際に、下記の制御モデルを用いる請求項1に記載の酸濃度制御方法。
各酸洗槽の現時点での酸濃度を検出する酸濃度計と、
酸濃度計によって検出された各酸洗槽の現時点での酸濃度と、各酸洗槽で化学反応により消費される酸の量と、仮決めした各酸洗槽へ投入する酸の量と、各酸洗槽へ後段槽から流入する酸の量と、各酸洗槽から前段槽へ流出する酸の量に基づいて、所定時間後の各酸洗槽における酸濃度を予測し、予測した各酸洗槽における酸濃度値と、所定時間後の各酸洗槽における酸濃度の目標値とに基づいて、実際に各酸洗槽へ投入する酸の量を決定する制御装置と、
決定された酸の量に調整する流量調整弁と、を有することを特徴とする酸洗設備における酸濃度制御装置。
[4] 酸洗設備は、3つの酸洗槽A、B、Cが直列に接続され、後段槽から流出した酸液が前段槽へ流入するよう構成され、酸洗槽BおよびCに酸が供給される酸洗設備であって、
制御装置は、酸濃度を予測する際に、下記の制御モデルを用いる[3]に記載の酸濃度制御装置。
各酸洗槽2A、2B、2C内の酸濃度c1、c2、c3は、各酸洗槽2B、2Cへ投入する酸の量(仮決め)と、各酸洗槽へ後段槽から流入する酸の量と、各酸洗槽から前段槽へ流出する酸の量と、さらに図示しない各酸洗槽2A、2B、2Cで化学反応により消費される酸の量の関係から、以下の制御モデル(式7)〜(式9)により表現することができる。
そして、時刻t1での各槽の酸濃度目標値をr1(t1)、r2(t1)、r3(t1)として、例えば(式10)の評価関数を最小化する時刻t0からある時刻t1までの酸投入量u2(t)、u3(t)を、適当な数値最適化手法を用いて求めることができる。
また、本発明におけるモデルは、操業条件の変化などにより酸濃度バランスが過渡的に変化した過渡状態をも表現できるダイナミックモデルであるから、そのような過渡状態においても効果的な酸濃度制御が行えるという効果もある。また、本発明では、所定時間後の酸濃度予測値と、所定時間後の目標値とから酸の投入量を決定し、操作するようにしたから、現時点から所定時間後までの操業条件の変化が所定時間後の酸濃度に与える影響を予測し、それが実際に酸濃度変動として表れる前に対応できる。
この間における酸の投入量の推移から、本発明例では、第1槽の酸濃度低下を補償しつつ、第2槽、第3槽の酸濃度を一定に保つよう投入量をコントロールしていることがわかる。すなわち、本発明例では、酸濃度バランスが悪化した過渡状態においても、他槽に与える影響を抑えつつ、酸濃度バランスを改善できていることがわかる。
2A 第1槽
2B 第2槽
2C 第3槽
4A、4B、4C 酸濃度計
5 酸濃度制御装置
6A、6B 流量調整弁
7A、7B 流量計
8 給酸タンク
9 ポンプ
Claims (5)
- 複数の酸洗槽を直列に接続し、後段槽から流出した酸液が前段槽へ流入するよう構成された、金属板のスケールを除去する酸洗設備の酸濃度制御方法であって、
検出された各酸洗槽の現時点での酸濃度と、各酸洗槽で化学反応により消費される酸の量と、仮決めした各酸洗槽へ投入する酸の量と、各酸洗槽へ後段槽から流入する酸の量と、各酸洗槽から前段槽へ流出する酸の量に基づく微分方程式で表現される制御モデルから、所定時間後の各酸洗槽における酸濃度を予測し、
予測した各酸洗槽における酸濃度値と、所定時間後の各酸洗槽における酸濃度の目標値との誤差の2乗和を評価関数として、この評価関数を最小化する計算に基づいて、実際に各酸洗槽へ投入する酸の量を決定し、
決定した酸の量を投入することを特徴とする酸洗設備における酸濃度制御方法。 - 複数の酸洗槽を直列に接続し、後段槽から流出した酸液が前段槽へ流入するよう構成した酸洗設備の酸液の濃度を制御する酸濃度制御装置であって、
各酸洗槽の現時点での酸濃度を検出する酸濃度計と、
酸濃度計によって検出された各酸洗槽の現時点での酸濃度と、各酸洗槽で化学反応により消費される酸の量と、仮決めした各酸洗槽へ投入する酸の量と、各酸洗槽へ後段槽から流入する酸の量と、各酸洗槽から前段槽へ流出する酸の量に基づく微分方程式で表現される制御モデルから、所定時間後の各酸洗槽における酸濃度を予測し、予測した各酸洗槽における酸濃度値と、所定時間後の各酸洗槽における酸濃度の目標値との誤差の2乗和を評価関数として、この評価関数を最小化する計算に基づいて、実際に各酸洗槽へ投入する酸の量を決定する制御装置と、
決定された酸の量に調整する流量調整弁と、を有することを特徴とする酸洗設備における酸濃度制御装置。 - 複数の酸洗槽を直列に接続し、後段槽から流出した酸液が前段槽へ流入するよう構成した酸洗設備を用いて金属板のスケールを除去するにあたり、請求項1または2に記載の酸濃度制御方法を用いることを特徴とする金属板の製造方法。
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