JP6095872B1 - カプセル型医療装置誘導システム - Google Patents

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Abstract

内部に永久磁石が設けられ、被検体内に導入されるカプセル型内視鏡(10)と、被検体外に設けられた誘導用磁界発生装置(30)と、カプセル型内視鏡(10)の位置又は姿勢を変更させる操作信号を入力する操作入力部(43)と、操作入力部(43)から入力される操作信号に基づいて誘導用磁界発生装置(30)を制御することにより、磁界を変化させてカプセル型内視鏡(10)の位置又は姿勢を変化させると共に、操作入力部(43)に対して行われた操作の開始前又は開始時における誘導用磁界発生装置(30)に対する制御状態を表す制御情報を取得し、上記操作の終了後に、該制御情報を用いて誘導用磁界発生装置(30)を制御する誘導用磁界制御部(471)とを備える。これにより、操作入力に対するカプセル型医療装置の応答性を向上させることができるカプセル型医療装置誘導システムを提供する。

Description

本発明は、被検体内に導入されたカプセル型医療装置を誘導するカプセル型医療装置誘導システムに関する。
従来、被検体内に導入され、被検体に関する種々の情報を取得する、或いは、被検体に薬剤を投与するといった機能を有するカプセル型医療装置が開発されている。一例として、内視鏡の分野においては、被検体の消化管内に導入可能な大きさに形成されたカプセル型内視鏡が知られている。
カプセル型内視鏡は、カプセル形状をなす筐体の内部に撮像機能及び無線通信機能を備えたものであり、被検体に嚥下された後、蠕動運動等によって消化管内を移動しながら撮像を行い、被検体の臓器内部の画像(以下、体内画像ともいう)の画像データを順次、無線送信する。無線送信された画像データは、被検体外に設けられた受信装置によって受信され、さらに、ワークステーション等の画像表示装置に取り込まれて所定の画像処理が施される。それにより、画像表示装置の画面に、被検体の体内画像を静止画表示又は動画表示することができる。
近年では、被検体内に導入されたカプセル型医療装置を磁界によって誘導するシステムが提案されている。例えば特許文献1には、永久磁石を内蔵したカプセル型医療装置を被検体内に導入すると共に、被検体の外部に磁界発生部を設け、磁界発生部を移動させてカプセル型医療装置内の永久磁石に作用する磁界を変化させることによりカプセル型医療装置を誘導する磁気誘導医療システムが開示されている。
特開2006−68501号公報
磁界により誘導を行うカプセル型医療装置誘導システムにおいては、カプセル型医療装置が消化管の壁等に接触して移動できなくなる場合がある。それにもかかわらず、ユーザがカプセル型医療装置を移動させる操作を入力し続けた場合、当該操作によるカプセル型医療装置の目標位置とカプセル型医療装置が停止している実際の位置との間に乖離が生じてしまう。その結果、別の操作が新たに入力された際に、新たな操作によって意図される動きをカプセル型医療装置が開始するまでに時間がかかってしまう。
また、カプセル型医療装置は、磁界発生部が発生する磁界の変化に対して若干遅れて移動する。そのため、カプセル型医療装置がユーザ所望の位置に到達した際に、カプセル型医療装置を移動させる操作の入力を停止しても、磁界発生部が発生する磁界におけるカプセル型医療装置の拘束位置はその時のカプセル型医療装置の位置に対して先行している。その結果、カプセル型医療装置が停止するまでに時間を要すると共に、カプセル型医療装置の停止位置がユーザ所望の位置からずれてしまう。
このように、カプセル型医療装置を磁界により誘導する従来のシステムにおいては、操作入力に対するカプセル型医療装置の応答性が低いという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操作入力に対するカプセル型医療装置の応答性を向上させることができるカプセル型医療装置誘導システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るカプセル型医療装置誘導システムは、内部に永久磁石が設けられ、被検体内に導入されるカプセル型医療装置と、前記被検体の外部に設けられた磁界発生部と、前記カプセル型医療装置の位置と姿勢との少なくとも一方を変更させる操作信号を入力する操作入力部と、前記操作入力部から入力される操作信号に基づいて前記磁界発生部を制御することにより、前記磁界発生部が発生する磁界を変化させて前記カプセル型医療装置の位置と姿勢との少なくとも一方を変化させると共に、前記操作入力部に対して行われた操作の開始前又は開始時における前記磁界発生部に対する制御状態を表す制御情報を取得し、前記操作の終了後、前記制御情報を用いて前記磁界発生部を制御する誘導用磁界制御部と、を備えることを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムにおいて、前記誘導用磁界制御部は、前記操作の終了時における前記カプセル型医療装置の状態を基準として、前記操作の開始前又は開始時における前記制御情報によって表される制御状態を再現する制御を行う、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムにおいて、前記制御情報は、前記磁界発生部が発生する磁界により前記永久磁石に作用する磁気引力の強さを含む、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムは、前記カプセル型医療装置の位置を検出する検出部をさらに備え、前記制御情報は、前記磁界発生部と前記カプセル型医療装置との間の距離を含む、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムは、前記カプセル型医療装置の位置を検出する検出部をさらに備え、前記制御情報は、前記磁界発生部が形成する磁界において前記カプセル型医療装置が拘束される特定の軸の位置と前記カプセル型医療装置の位置との間の相対的な関係を含むことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムは、前記カプセル型医療装置の姿勢を検出する検出部をさらに備え、前記制御情報は、前記磁界発生部が形成する磁界において前記カプセル型医療装置が拘束される特定の軸の向きと前記カプセル型医療装置の姿勢との間の相対的な関係を含むことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムにおいて、前記誘導用磁界制御部は、前記操作の終了時における前記磁界発生部に対する制御状態を表す制御情報を取得し、前記操作の開始前又は開始時における前記制御情報と前記操作の終了時における前記制御情報との差が閾値を超える場合にのみ、前記操作の開始前又は開始時における前記制御情報を用いて、前記操作の終了後における前記磁界発生部を制御する、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムは、前記カプセル型医療装置の位置と姿勢とのうちの少なくとも一方を検出する検出部をさらに備え、前記誘導用磁界制御部は、前記位置と姿勢とのうちの少なくとも一方の単位時間当たりの変動が閾値以下である場合に、前記制御情報を取得する、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムは、前記カプセル型医療装置の位置と姿勢とのうちの少なくとも一方を検出する検出部をさらに備え、前記誘導用磁界制御部は、前記操作の終了時に、前記検出部による検出結果に基づき、前記操作に応じた前記カプセル型医療装置の誘導がなされたか否かを判定し、前記操作に応じた前記カプセル型医療装置の誘導がなされた場合、前記制御情報を、前記操作の終了時における前記磁界発生部に対する制御状態を表す制御情報に更新する、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムにおいて、前記磁界発生部は、電力供給を受けて磁界を発生する電磁石によって形成され、前記誘導用磁界制御部は、前記電磁石に供給する電力を調節することにより、前記永久磁石に作用する磁界を変化させる、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムにおいて、前記磁界発生部は、電力供給を受けて磁界を発生する電磁石によって形成され、前記誘導用磁界制御部は、前記電磁石の位置と姿勢との少なくとも一方を変化させることにより、前記永久磁石に作用する磁界を変化させる、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムにおいて、前記磁界発生部は、各々が電力供給を受けて磁界を発生する複数の電磁石によって形成され、前記誘導用磁界制御部は、前記複数の電磁石の各々に供給する電力を調節することにより、前記複数の電磁石がそれぞれ発生する磁界を変化させる、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムにおいて、前記誘導用磁界制御部は、前記カプセル型医療装置を前記被検体の鉛直方向の上側又は下側の内壁に接触させた状態から鉛直方向に沿って、前記カプセル型医療装置が前記内壁から離れるように誘導する制御を行い、前記カプセル型医療装置が前記内壁に接触した状態から接触しない状態に移行した際の前記磁界発生部に対する制御状態を表す制御情報を、前記操作の開始前又は開始時における前記制御情報として取得する、ことを特徴とする。
上記カプセル型医療装置誘導システムにおいて、前記誘導用磁界制御部は、前記カプセル型医療装置を前記被検体の鉛直方向の上側又は下側の内壁に接触させた状態から鉛直方向に沿って、前記カプセル型医療装置が前記内壁から離れるように誘導する制御を行い、前記カプセル型医療装置が前記内壁に接触した状態から接触しない状態に移行した際の前記磁界発生部に対する制御状態を表す第2の制御情報を取得し、前記磁界発生部に対する制御状態を表す制御情報のうち、前記第2の制御情報に対する差分が所定の範囲内であるときの制御情報を、前記操作の開始前又は開始時における制御情報として取得する、ことを特徴とする。
本発明によれば、操作入力部への操作の開始前又は開始時における磁界発生部に対する制御状態を表す制御情報を用いて、当該操作の終了後に磁界発生部を制御するので、操作の開始前又は開始時におけるカプセル型医療装置と磁界発生部との相対的な関係を再現することができる。従って、操作入力の最中に、カプセル型医療装置に対する制御状態と実際のカプセル型医療装置の状態との間で乖離が生じたとしても、操作の終了後にこの乖離を素早く解消することができ、操作入力に対するカプセル型医療装置の応答性を向上させることが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1に係るカプセル型医療装置誘導システムの構成例を示す図である。 図2は、図1に示すカプセル型内視鏡の内部構造の一例を示す模式図である。 図3は、図1に示す誘導用磁界発生装置の構成例を示す模式図である。 図4は、カプセル型内視鏡の水平面内において並進させる場合の誘導方法を説明するための模式図である。 図5Aは、カプセル型内視鏡を鉛直方向において並進させる場合の誘導方法を説明するための図である。 図5Bは、カプセル型内視鏡を鉛直方向において並進させる場合の誘導方法を説明するための図である。 図6は、図1に示すカプセル型医療装置誘導システムの動作を示すフローチャートである。 図7Aは、図1に示すカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図7Bは、図1に示すカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図7Cは、図1に示すカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図7Dは、図1に示すカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図8は、カプセル型内視鏡を鉛直方向に移動させる操作入力の有無に応じた制御方法を説明するためのグラフである。 図9は、本発明の実施の形態1の変形例1−3における制御装置の動作を示すフローチャートである。 図10は、本発明の実施の形態1の変形例1−5における制御装置の動作を示すフローチャートである。 図11Aは、本発明の実施の形態2に係るカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図11Bは、本発明の実施の形態2に係るカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図11Cは、本発明の実施の形態2に係るカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図11Dは、本発明の実施の形態2に係るカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図12は、カプセル型内視鏡を水平方向に移動させる操作入力の有無に応じた制御方法を説明するためのグラフである。 図13Aは、本発明の実施の形態2の変形例2−2における制御方法を説明するための模式図である。 図13Bは、本発明の実施の形態2の変形例2−2における制御方法を説明するための模式図である。 図13Cは、本発明の実施の形態2の変形例2−2における制御方法を説明するための模式図である。 図14Aは、本発明の実施の形態3に係るカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図14Bは、本発明の実施の形態3に係るカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図14Cは、本発明の実施の形態3に係るカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡の誘導方法を説明するための模式図である。 図15は、カプセル型内視鏡を水平方向に移動させる操作入力の有無に応じた制御方法を説明するためのグラフである。
以下に、本発明の実施の形態に係る誘導装置及びカプセル型医療装置誘導システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、本実施の形態に係るカプセル型医療装置誘導システムが誘導対象とするカプセル型医療装置の一形態として、被検体内に経口にて導入されて被検体内(管腔内)を撮像するカプセル型内視鏡を例示するが、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。即ち、本発明は、例えば被検体の食道から肛門にかけて管腔内を移動するカプセル型内視鏡や、被検体内に薬剤等を配送するカプセル型医療装置や、被検体内のpHを測定するpHセンサを備えるカプセル型医療装置など、カプセル型をなす種々の医療装置の誘導に適用することが可能である。
また、以下の説明において、各図は本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、及び位置関係を概略的に示してあるに過ぎない。従って、本発明は各図で例示された形状、大きさ、及び位置関係のみに限定されるものではない。なお、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るカプセル型医療装置誘導システムの概要を示す模式図である。図1に示すように、実施の形態1に係るカプセル型医療装置誘導システム1は、カプセル型医療装置の一例としてのカプセル型内視鏡10と、被検体が載置されるベッド21の近傍に設けられ、カプセル型内視鏡10の位置検出用の磁界を検出する磁界検出装置20と、ベッド21の近傍に設けられ、カプセル型内視鏡10の誘導用の磁界を発生する磁界発生部としての誘導用磁界発生装置30と、磁界検出装置20が検出した位置検出用磁界に基づいてカプセル型内視鏡10の位置又は姿勢を検出すると共に、該位置又は姿勢の検出結果に基づいてカプセル型内視鏡10の誘導用磁界を制御する制御装置40とを備える。
図2は、図1に示すカプセル型内視鏡10の内部構造の一例を示す模式図である。図2に示すように、カプセル型内視鏡10は、被検体内に導入し易い大きさに形成されたカプセル型をなす筐体100と、該筐体100内に収納された機能部11と、永久磁石12と、カプセル型内視鏡10の位置検出用磁界を発生する磁界発生部13と、カプセル型内視鏡10の各部に電力を供給する電源部14とを備える。
筐体100は、被検体の臓器内部に導入可能な大きさに形成された外装ケースである。筐体100は、円筒形状をなす筒状筐体101と、ドーム形状をなすドーム状筐体102、103とを有し、筒状筐体101の両側開口端を、ドーム形状をなすドーム状筐体102、103によって塞ぐことによって実現される。本実施の形態1において、筒状筐体101は、可視光に対して略不透明な有色の部材によって形成されている。また、ドーム状筐体102、103の少なくとも一方(図2においては後述する撮像部111側であるドーム状筐体102)は、可視光等の所定波長帯域の光に対して透明な光学部材によって形成されている。このような筐体100は、機能部11と、永久磁石12と、磁界発生部13と、電源部14とを液密に内包する。
機能部11は、カプセル型医療装置の用途に応じて適宜構成される。カプセル型医療装置が被検体内を撮像するカプセル型内視鏡10である場合、機能部11は、被検体内を撮像して撮像信号を取得する撮像部111と、撮像部111を含むカプセル型内視鏡10の各部の動作を制御すると共に、撮像部111により取得された撮像信号に対して所定の信号処理を施す制御部112と、信号処理が施された撮像信号を無線送信する無線通信部113とを備える。
撮像部111は、LED等の照明部114と、集光レンズ等の光学系115と、CMOSイメージセンサ又はCCDイメージセンサ等の撮像素子116とを有する。照明部114は、撮像素子116の撮像視野に白色光等の照明光を発光して、ドーム状筐体102越しに撮像視野内の被検体を照明する。光学系115は、この撮像視野からの反射光を撮像素子116の撮像面に集光して結像させる。撮像素子116は、撮像面において受光した撮像視野からの反射光(光信号)を電気信号に変換し、画像信号として出力する。
なお、図2においては、一方のドーム状筐体102側にのみ撮像部111を1つ設けているが、撮像部111を2つ設けても良く、この場合、ドーム状筐体103も透明な光学部材によって形成される。
制御部112は、所定の撮像フレームレートで撮像部111を動作させると共に、撮像フレームレートと同期して、照明部114を発光させる。また、制御部112は、撮像部111が生成した撮像信号に対し、A/D変換や、その他所定の信号処理を施して画像データを生成する。さらに、制御部112は、電源部14から磁界発生部13に電力を供給させることにより、磁界発生部13から位置検出用磁界を発生させる。
無線通信部113は、送信アンテナを備え、制御部112によって信号処理が施された画像データ及び関連情報を取得して変調処理を施し、送信アンテナを介して外部に順次無線送信する。
なお、カプセル型医療装置が、被検体内への薬剤配送用カプセルである場合、機能部11として、例えば、薬剤を収納する収納部及び薬剤の放出タイミングを検知する検知部等が設けられる。或いは、カプセル型医療装置が、被検体内のpHを測定する測定用カプセルである場合、機能部11として、例えば、pHセンサ及びpHセンサから出力された検出信号を無線送信する無線通信部等が設けられる。
永久磁石12は、誘導用磁界発生装置30が発生した誘導用磁界によるカプセル型内視鏡10の磁気誘導を可能にするためのものであり、磁化方向が筐体100の長軸Laに対して傾きを持つように、カプセル形状をなす筐体100の内部に固定配置される。なお、図2においては、永久磁石12の磁化方向を矢印で示している。実施の形態1においては、永久磁石12を、磁化方向が長軸Laに対して直交するように配置している。永久磁石12は、外部から印加された磁界に追従して動作し、この結果、誘導用磁界発生装置30によるカプセル型内視鏡10の磁気誘導が実現する。
磁界発生部13は、共振回路の一部をなし、電流が流れることにより磁界を発生する磁界発生コイル131と、該磁界発生コイル131と共に共振回路を形成するコンデンサ132とを含み、電源部14からの電力供給を受けて所定の周波数の交番磁界を位置検出用磁界として発生する。
電源部14は、ボタン型電池やキャパシタ等の蓄電部であって、磁気スイッチや光スイッチ等のスイッチ部を有する。電源部14は、磁気スイッチを有する構成とした場合、外部から印加された磁界によって電源のオンオフ状態を切り替え、オン状態の場合に蓄電部の電力を機能部11及び磁界発生部13に適宜供給する。また、電源部14は、オフ状態の場合に、カプセル型内視鏡10の機能部11及び磁界発生部13への電力供給を停止する。
再び図1を参照すると、磁界検出装置20は、ベッド21の下方に設置されている。磁界検出装置20は、カプセル型内視鏡10の磁界発生部13が発生した位置検出用磁界を検出する。磁界検出装置20は、ベッド21の上面(被検体の載置面)と平行に設置されたパネル22と、該パネル22上に配列された複数の検出コイル23とを備える。
各検出コイル23は、コイル線材をコイルバネ状に巻回した筒型コイルであり、自身の位置に分布する磁界に応じた電流を発生し、この電流を磁界の検出信号として出力する。
誘導用磁界発生装置30は、被検体内に導入されたカプセル型内視鏡10の位置及び姿勢の少なくとも一方を変化させるための誘導用磁界を発生する。ここで、カプセル型内視鏡10の姿勢は、重力方向の軸(Z軸)に対するカプセル型内視鏡10の長軸Laの傾き(傾斜角)及び、該Z軸回りの長軸Laの回転角(方位角)によって表される。
図3は、誘導用磁界発生装置30の構成を示す模式図である。図3に示すように、誘導用磁界発生装置30は、磁界を発生する永久磁石(以下、体外永久磁石という)31と、該体外永久磁石31の位置及び姿勢を変化させる磁石駆動部32とを備える。このうち、磁石駆動部32は、平面位置変更部321、鉛直位置変更部322、仰角変更部323、及び旋回角変更部324を有する。
体外永久磁石31は、例えば直方体形状を有する棒磁石によって実現される。体外永久磁石31は、初期状態において、自身の磁化方向と平行な4つの面の内の1つの面(以下、カプセル対向面PLともいう)が水平面(重力方向と直交する面)と平行になるように配置される。以下、体外永久磁石31が初期状態にあるときの体外永久磁石31の配置を基準配置という。
平面位置変更部321は、体外永久磁石31を水平面(XY面)内において並進させる。即ち、体外永久磁石31において磁化された2つの磁極の相対位置が確保された状態のままで水平面内に移動を行う。
鉛直位置変更部322は、体外永久磁石31を重力方向(Z方向)に沿って並進させる並進機構である。即ち、体外永久磁石31において磁化された2つの磁極の相対位置が確保された状態のままで鉛直方向に沿って移動を行う。
仰角変更部323は、体外永久磁石31の磁化方向を含む鉛直面内において、体外永久磁石31を回転させることにより、水平面に対する磁化方向の角度を変化させる。即ち、仰角変更部323は、カプセル対向面PLと平行且つ磁化方向と直交し、体外永久磁石31の中心を通るY方向の軸YC回りに体外永久磁石31を回転させる。
旋回角変更部324は、体外永久磁石31の中心を通るZ方向の軸Zmに対して体外永久磁石31を回転させる。
図4、図5A及びBは、カプセル型内視鏡10の誘導方法を説明するための模式図である。図4に示すように、カプセル型内視鏡10を水平方向に並進させる場合、カプセル型内視鏡10内の永久磁石12を水平面内の特定の位置に拘束する方向に磁気引力を生じさせる磁界を生成し、永久磁石12に作用させる。この特定の位置に永久磁石12を引きつけることによりカプセル型内視鏡10を拘束し、この状態で平面位置変更部321によって体外永久磁石31を水平面内で移動させることにより、カプセル型内視鏡10を水平方向に並進させることができる。
図4に示すような直方体状の体外永久磁石31を用いる場合、カプセル型内視鏡10は、カプセル対向面PLと直交し、体外永久磁石31の中心を通る軸PC上に拘束される。また、永久磁石12の磁化方向がカプセル型内視鏡10の長軸Laと直交する場合(図2参照)、カプセル型内視鏡10は、長軸Laが軸PCと平行になる向きに拘束される。以下、カプセル型内視鏡10が拘束される軸PCを拘束軸PCという。
図5Bに示すように、カプセル型内視鏡10を鉛直方向に並進させる場合、図5Aに示すように、磁気勾配の分布がカプセル対向面PLと直交する方向における距離に応じて変化する磁界を生成し、カプセル型内視鏡10の永久磁石12に作用させる。具体的には、鉛直位置変更部322によって体外永久磁石31を鉛直方向に移動させ、体外永久磁石31と永久磁石12との距離を変化させることにより、体外永久磁石31から永久磁石12に作用する磁界強度が変化して、カプセル型内視鏡10を鉛直方向に並進させることができる。
カプセル型内視鏡10の傾斜角を変化させる場合、カプセル型内視鏡10を拘束軸PCに拘束した状態で、仰角変更部323によって体外永久磁石31を軸YC回りに回転させる(図3参照)。それにより、拘束軸PCが鉛直軸Zmに対して傾斜し、この拘束軸PCと共にカプセル型内視鏡10を傾斜させることができる。
また、カプセル型内視鏡10を旋回させる場合、カプセル型内視鏡10を拘束軸PCに拘束した状態で、旋回角変更部324によって体外永久磁石31を鉛直軸Zm回りに回転させる(図3参照)。それにより、拘束軸PCが鉛直軸Zm回りに旋回し、この拘束軸PCと共にカプセル型内視鏡10を旋回させることができる。
再び図1を参照すると、制御装置40は、例えばパーソナルコンピュータやワークステーション等の汎用コンピュータによって構成され、磁界検出装置20から出力された検出信号に基づいてカプセル型内視鏡10の位置や姿勢を検出すると共に、この位置や姿勢の検出結果をもとに、ユーザによってなされる操作入力に従って誘導用磁界発生装置30を制御することにより、カプセル型内視鏡10を誘導する。
詳細には、制御装置40は、カプセル型内視鏡10との間で無線通信を行い、カプセル型内視鏡10から送信された画像信号を含む無線信号を受信する受信部41と、該受信部41が受信した無線信号に含まれる画像信号に所定の信号処理を施して、被検体内の画像信号を表示する表示部42と、当該制御装置40に対する操作の入力を受け付ける操作入力部43と、磁界検出装置20から出力された検出信号に対して信号処理を施す信号処理部44と、信号処理部44により信号処理が施された検出信号に基づいて演算処理を行う演算部45と、記憶部46と、当該制御装置40及びカプセル型医療装置誘導システム1の各部の動作を制御する制御部47とを備える。
受信部41は、複数の受信アンテナ41aを備え、これらの受信アンテナ41aを介してカプセル型内視鏡10からの無線信号を順次受信する。受信部41は、これらの受信アンテナ41aの中から最も受信電界強度の高いアンテナを選択し、選択したアンテナを介して受信したカプセル型内視鏡10からの無線信号に対して復調処理等を行うことにより、無線信号から画像信号を抽出し、表示部42に出力する。
表示部42は、液晶ディスプレイ等の各種ディスプレイからなる画面を有し、受信部41から入力された画像信号に基づく画像や、カプセル型内視鏡10の位置情報や、その他各種情報を画面に表示する。
操作入力部43は、ジョイスティック、各種ボタンやスイッチを備えた操作卓、キーボード等の入力デバイスによって構成され、外部からなされる操作に応じた信号を制御部47に入力する。具体的には、操作入力部43は、ユーザによりなされる操作に従って、被検体内に導入されたカプセル型内視鏡10の位置と姿勢との少なくともいずれかを変化させる操作信号を制御部47に入力する。
信号処理部44は、複数の検出コイル23からそれぞれ出力された検出信号を処理する複数のチャネルを有する。各チャネルは、対応する検出コイル23から出力された検出信号を増幅する増幅部441と、増幅された検出信号にA/D変換処理を施すことにより、デジタルの検出信号を生成するA/D変換部442と、A/D変換部442によりデジタル変換された検出信号に対して高速フーリエ変換(FFT)処理を施すFFT処理部443とを備える。
演算部45は、信号処理部44から出力された複数の検出信号に基づき、複数の検出コイル23の位置とこれらの検出コイル23によりそれぞれ検出された磁界の強度及び位相とから、カプセル型内視鏡10の位置及び姿勢を検出する演算を行う位置及び姿勢検出部451を備える。位置及び姿勢検出部451は、カプセル型内視鏡10の位置及び姿勢の検出結果を、カプセル型内視鏡10の位置情報として制御部47に出力すると共に、記憶部46に記憶させる。
なお、カプセル型内視鏡10の位置及び姿勢の検出方法は、位置検出用磁界を用いる方法に限定されない。例えば、受信部41が受信した無線信号の強度分布に基づいてカプセル型内視鏡10の位置及び姿勢を検出しても良い。一例として、カプセル型内視鏡10の位置の初期値を適宜設定し、ガウス−ニュートン法により位置の推定値を算出する処理を、算出した推定値と前回の推定値とのずれ量が所定値以下となるまで反復することにより、カプセル型内視鏡10の位置を求めることができる(例えば特開2007−283001号公報参照)。
記憶部46は、フラッシュメモリ、又はハードディスク等の書き換え可能に情報を保存する記憶媒体及び書込読取装置等によって構成される。記憶部46は、制御装置40の各部を制御するための各種プログラムや各種パラメータ、カプセル型内視鏡10の位置及び姿勢を検出するための演算プログラム等を記憶する。また、記憶部46は、演算部45から出力されたカプセル型内視鏡10の位置情報を記憶する。さらに、表示部42に表示される画像の画像データを記憶部46に記憶させることとしても良い。
制御部47は、誘導用磁界発生装置30の動作を制御する誘導用磁界制御部471を備える。誘導用磁界制御部471は、演算部45から出力されたカプセル型内視鏡10の位置情報に基づき、操作入力部43から入力される操作信号に応じた制御信号を誘導用磁界発生装置30に出力する。
次に、カプセル型医療装置誘導システム1の動作について説明する。図6は、制御装置40の動作を示すフローチャートである。また、図7A〜Dは、カプセル型内視鏡10の誘導方法を説明するための模式図である。図8は、カプセル型内視鏡10を鉛直方向に移動させる操作入力の有無に応じた制御方法を説明するためのグラフである。このうち、図8の(a)は、操作入力部43に対する操作の有無(ON又はOFF)を示す。また、図8の(b)は、カプセル型内視鏡10内の永久磁石12に作用する磁気引力Fmを示す。図8の(c)は、カプセル型内視鏡10の鉛直方向(Z方向)における位置を示す。
カプセル型内視鏡10の電源をオンにすると、カプセル型内視鏡10は、撮像動作を開始すると共に、位置検出用磁界の発生を開始する。これに応じて、ステップS10において、制御装置40は、カプセル型内視鏡10から送信された無線信号を受信し、該無線信号に含まれる画像信号に基づいて、画像の表示を開始する。また、制御装置40は、カプセル型内視鏡10から送信された位置検出用磁界を検出し、この検出信号に基づいて、カプセル型内視鏡10の位置及び姿勢の検出を開始する。この状態で、ユーザは、カプセル型内視鏡10を被検体内に導入し、表示部42に表示された画像を観察しながら、操作入力部43を用いてカプセル型内視鏡10を誘導する操作を行う。
図7A〜Dに示すように、カプセル型内視鏡10は、経口摂取等により液体Wと共に被検体内に導入され、被検体の臓器(胃等)内において、液体W中に浮遊した状態で撮像等の所定の動作を実行する。液体Wは、例えば水や生理食塩水のように、人体に無害な液体である。
実施の形態1において、カプセル型内視鏡10は、液体Wの比重よりも小さい比重を有し、誘導用磁界発生装置30が発生する磁界が作用していない状態では液体Wに浮くように設計されているものとする。液体W内においては、カプセル型内視鏡10に作用する浮力Fbと、重力Fgと、誘導用磁界により永久磁石12に作用する磁気引力Fmとのバランスにより、カプセル型内視鏡10をユーザ所望の位置に停止させ、或いは移動させて臓器内を観察することができる。
ステップS11において、制御部47は、操作入力部43から操作信号が入力されているか否か、つまり、カプセル型内視鏡10を誘導する操作入力が行われているか否かを判定する。
操作信号が入力されていない場合(ステップS11:No)、制御部47は、誘導用磁界発生装置30に対する現在の制御状態を表す制御情報を取得する(ステップS12)。具体的には、カプセル型内視鏡10が被検体内に導入された後、操作入力部43に対して最初の操作が行われるまでの間(t=0〜t11)や、操作入力部43に対する操作が停止した後(t=t13〜)のタイミングが、この場合に相当する。
本実施の形態1においては、演算部45から出力された位置情報からカプセル型内視鏡10の位置Z=Z1を取得すると共に、誘導用磁界発生装置30が備える体外永久磁石31の位置を取得し、カプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離によって決まる磁気引力Fm=Fm1を制御情報として取得する。或いは、カプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離を制御情報として取得しても良い。
続くステップS13において、誘導用磁界制御部471は、誘導用磁界発生装置30に対し、カプセル型内視鏡10を静止させる制御を行う。
図7Aに示すように、カプセル型内視鏡10は、被検体内に導入された液体W中において、浮力Fbと重力Fgと誘導用磁界による磁気引力Fmとを受ける。これらの3つの力が釣り合うとき、カプセル型内視鏡10は液体W中において安定的に静止する状態となる。誘導用磁界制御部471は、演算部45から出力される位置情報に基づいて誘導用磁界発生装置30を制御し、カプセル型内視鏡10の位置や姿勢の単位時間あたりの変化が小さくなるように、カプセル型内視鏡10に作用する磁気引力Fmを調節させることにより、カプセル型内視鏡10を静止させる。その後、制御装置40の動作は、後述するステップS17に移行する。
これらのステップS12、S13を、カプセル型内視鏡10を誘導する操作が行われていない間繰り返すことにより制御情報が更新され、カプセル型内視鏡10に作用する浮力Fbと重力Fgと磁気引力Fmとが釣り合った安定的な静止状態における制御情報が取得される。このような制御情報の取得は、操作入力部43に対する操作が開始される時まで実行される。
一方、ステップS11において、操作入力部43から制御部47に操作信号が入力されている場合(ステップS11:Yes)、誘導用磁界制御部471は、操作入力部43から入力された操作信号に従って、カプセル型内視鏡10を誘導する制御を行う(ステップS14)。具体的には、操作入力部43に対する操作に応じた方向に、該操作に応じた量だけカプセル型内視鏡10が移動するように、誘導用磁界発生装置30を制御してカプセル型内視鏡10に作用する磁気引力Fmを変化させる。
例えば、臓器の底に向けてカプセル型内視鏡10を誘導する操作が入力された際(t=t11)、誘導用磁界制御部471は、図7Bに示すように、カプセル型内視鏡10に作用する磁気引力Fmが強くなるように(Fm=Fm1→Fm2)、誘導用磁界発生装置30を制御する。即ち、体外永久磁石31を被検体に近づける。
続くステップS15において、制御部47は、操作入力部43からの操作信号の入力が停止したか否かを判定する。操作信号の入力が継続している場合(ステップS15:No)、制御部47の動作はステップS14に戻る。
一方、操作信号の入力が停止した場合(ステップS15:Yes)、誘導用磁界制御部471は、ステップS12において取得した制御情報をもとに、誘導用磁界発生装置30を制御する(ステップS16)。
ここで、図7Cに示すように、カプセル型内視鏡10が液体Wの底の内壁STに接触した場合を考える。この場合、図8の(c)のt=t12以降に示すように、カプセル型内視鏡10の位置はZ=Z2のまま変化しない。一方、ユーザは、被検体内のカプセル型内視鏡10の位置や状態を、表示部42に表示される位置情報や被検体内の画像を介して、間接的にしか認識することができない。そのため、カプセル型内視鏡10が内壁STに接触したことを認識するまで、ユーザは操作入力部43に対する操作を続けてしまう。その結果、カプセル型内視鏡10に作用する磁気引力Fmが大きくなってしまう。
このとき、カプセル型内視鏡10は、浮力Fbと、重力Fgと、磁気引力Fm3と、内壁STから受ける垂直抗力Frとの釣り合いにより静止している。言い換えると、浮力Fbと重力Fgと磁気引力Fm1とが釣り合い、カプセル型内視鏡10が液体W中に安定的に静止している状態に対して、磁気引力ΔFm及び垂直抗力Frが過分にかかっている状態になっている。つまり、誘導用磁界発生装置30に対する制御により意図されるカプセル型内視鏡10の状態(内壁STがなければ磁気引力ΔFmの分だけ移動する状態)と、実際のカプセル型内視鏡10の状態(内壁STにより移動が妨げられている状態)との間で乖離が生じてしまう。
その後、ユーザが操作入力部43に対する操作を停止した際(t=t13)に、誘導用磁界発生装置30に対する制御状態を変化させずにおくと、誘導用磁界発生装置30に対する制御により意図される状態と実際の状態との乖離がそのまま維持される。この場合、次にカプセル型内視鏡10を浮上させる操作が行われた際に、カプセル型内視鏡10に作用する磁気引力Fmを減少させ、カプセル型内視鏡10を安定的な静止状態(ΔFm=Fr=0)にした上で、操作入力部43に対する操作に応じた誘導用磁界の制御を開始しなければならない。そのため、操作入力部43への操作に対するカプセル型内視鏡10の応答性が低下してしまう。
そこで、誘導用磁界制御部471は、操作入力部43に対する操作が停止した際(t=t13)に、ステップS12において取得した制御情報をもとに、誘導用磁界発生装置30を制御する。より詳細には、操作入力部43に対する操作が停止した際におけるカプセル型内視鏡10の状態を基準として、制御情報によって表される制御状態を再現する制御を行う。具体的には、図7Dに示すように、カプセル型内視鏡10の位置をそのまま維持しつつ、カプセル型内視鏡10に作用する磁気引力がFm=Fm1となるように、誘導用磁界発生装置30に体外永久磁石31の位置を調節させる。それにより、カプセル型内視鏡10を安定的な静止状態にした上で、次の操作の入力を待機する。
続くステップS17において、制御部47は、カプセル型内視鏡10による観察を終了するか否かを判定する。例えば、カプセル型内視鏡10による観察を終了する旨の指示信号が操作入力部43から入力された、カプセル型内視鏡10からの無線信号の送信が停止した、或いは、カプセル型内視鏡10からの位置検出用磁界の検出が停止したといった場合に、制御部47はカプセル型内視鏡10による観察を終了すると判定する(ステップS17:Yes)。この場合、制御装置40の動作は終了する。一方、カプセル型内視鏡10による観察を終了しない場合(ステップS17:No)、制御装置40の動作はステップS11に戻る。
以上説明したように、本発明の実施の形態1においては、操作入力部43に対する操作の開始前又は開始時における制御状態を表す制御情報を取得し、操作入力部43に対する操作が停止した際に、この制御情報をもとに誘導用磁界発生装置30を制御する。それにより、操作中に生じた制御の乖離を解消し、カプセル型内視鏡10に作用する浮力Fbと重力Fgと磁気引力Fm1とが釣り合ってカプセル型内視鏡10が液体W中に安定的に静止する状態を制限することができる。従って、操作入力部43に対する操作が次に行われた際には、この静止状態から制御を開始すれば良いので、操作に対するカプセル型内視鏡10の応答性を向上させることが可能となる。
(変形例1−1)
本発明の実施の形態1の変形例1−1について説明する。上記実施の形態1においては、操作入力部43への操作が終了した際に(ステップS15:Yes)、そのときの制御状態と、操作の開始前又は開始時における制御状態との乖離が大きい場合にのみ、操作の開始前又は開始時における制御状態に基づく制御を行うこととしても良い。
具体的には、制御部47は、ステップS15において操作信号の入力が停止した際に(ステップS15:Yes)、そのときのカプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との位置関係から、カプセル型内視鏡10に作用する磁気引力Fm3を、操作の終了時における制御情報として算出する。そして、この磁気引力Fm3と、ステップS12において制御情報として取得した磁気引力Fm1との差ΔFmを算出し、この差ΔFmが予め設定された閾値を超える場合にのみ、ステップS12において取得した制御情報に基づく制御を行う。
或いは、ステップS12において制御情報としてカプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離を取得した場合には、この距離と、操作の終了時におけるカプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離との差を算出し、この差が閾値を超える場合にのみ、ステップS12において取得した制御情報に基づく制御を行う。
(変形例1−2)
本発明の実施の形態1の変形例1−2について説明する。上記実施の形態1においては、ステップS11において操作信号の入力がない場合に(ステップS11:No)、制御部47は、誘導用磁界発生装置30に対する現在の制御状態を表す制御情報を取得することとしたが(ステップS12)、カプセル型内視鏡10が安定的な静止状態にあることを確認した上で制御情報を取得することとしても良い。詳細には、制御部47は、演算部45から出力されたカプセル型内視鏡10の位置情報に基づき、カプセル型内視鏡10の位置及び姿勢の単位時間あたりの変化が閾値以下であるか否かを判定し、この変化が閾値以下である場合にカプセル型内視鏡10は安定的な静止状態であると判定し、制御情報の取得を行う。
(変形例1−3)
本発明の実施の形態1の変形例1−3について説明する。上記実施の形態1においては、カプセル型内視鏡10が安定的な静止状態にあるときの制御情報として、操作信号の入力がないときの制御情報(ステップS12)の代わりに、キャリブレーションにより予め取得した情報を用いても良い。
図9は、本変形例1−3における制御装置40の動作を示すフローチャートである。なお、図9に示すステップS10は、実施の形態1と同様である(図6参照)。
ステップS10に続くステップS21において、制御部47は、操作入力部43からキャリブレーションモードに切り替える旨の指示信号が入力されたか否かを判定する。キャリブレーションモードに切り替える指示信号が入力された場合(ステップS21:Yes)、誘導用磁界制御部471は誘導用磁界発生装置30に対し、カプセル型内視鏡10を液体Wの底に誘導させる制御を行う(ステップS22)。このときのカプセル型内視鏡10は、図7Cに示すように、内壁STに押し付けられている状態(垂直抗力Frが発生している状態)であっても良い。
続くステップS23において、誘導用磁界制御部471は誘導用磁界発生装置30に対し、体外永久磁石31を下方に移動させる制御を行う(ステップS23)。それにより、カプセル型内視鏡10に作用する磁気引力Fmを小さくする。このキャリブレーションモードにおいては、カプセル型内視鏡10を水中に静止させる必要がないため、このときの体外永久磁石31の移動速度はある程度早くても良い。
続くステップS24において、制御部47は、演算部45から出力されたカプセル型内視鏡10の位置情報に基づいて、カプセル型内視鏡10が内壁STから離れて浮上開始したか否かを判定する。この判定は、カプセル型内視鏡10のZ座標の変化に基づいて行うことができる。或いは、表示部42に表示される被検体内の画像に対してパターンマッチング等の画像処理を行い、画像の変化を検出することにより判定を行っても良い。
カプセル型内視鏡10が未だ浮上開始していない場合(ステップS24:No)、誘導用磁界制御部471は、引き続き体外永久磁石31を下方に移動させる制御を行う(ステップS23)。
一方、カプセル型内視鏡10が浮上開始した場合(ステップS24:Yes)、誘導用磁界制御部471は、カプセル型内視鏡10が浮上開始した際の体外永久磁石31の位置を取得し、カプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離をキャリブレーション条件として記憶部46に記憶させる(ステップS25)。その後、制御装置40の動作はステップS11に移行する。なお、キャリブレーションモードに切り替える指示信号が入力されていない場合(ステップS21:No)も、同様に制御装置40の動作はステップS11に移行する。ステップS11の動作は、実施の形態1と同様である。
ステップS11において操作信号の入力がない場合(ステップS11:No)、制御装置40の動作はそのままステップS13に移行する。ステップS13の動作は実施の形態1と同様である。
一方、ステップS11において操作信号の入力があった場合(ステップS11:Yes)、制御装置40の動作はステップS14、S15に移行する。ステップS14、S15の動作は実施の形態1と同様である。
ステップS15において操作信号の入力が停止した場合(ステップS15:Yes)、誘導用磁界制御部471は、記憶部46からキャリブレーション条件を取得し、このキャリブレーション条件をもとに誘導用磁界発生装置30を制御する(ステップS26)。即ち、カプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離が、キャリブレーション条件であるカプセル型内視鏡10が液体Wの底から浮上開始した際の両者間の距離となるように、誘導用磁界発生装置30に体外永久磁石31の位置を調節させる。その後のステップS17は実施の形態1と同様である。
本変形例1−3によれば、キャリブレーション条件を用いて誘導用磁界発生装置30に対する制御を行うので、カプセル型内視鏡10が内壁STから受ける垂直抗力Frがちょうどゼロになったときの制御状態、即ち、カプセル型内視鏡10に対する磁気引力Fmと浮力Fbと重力Fgとが釣り合ったときの制御状態を正確に再現することができる。
(変形例1−4)
本発明の実施の形態1の変形例1−4について説明する。上記変形例1−2のステップS12においては、カプセル型内視鏡10が安定的な静止状態にあることを確認した上で制御情報を取得することとしたが、安定的な静止状態にあるか否かの判定を、上記変形例1−3において取得したキャリブレーション条件に基づいて行っても良い。詳細には、キャリブレーション条件として取得したカプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離に対し、実際のカプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離が所定の範囲内(例えば±数%の誤差の範囲内)である場合に、カプセル型内視鏡10が安定的な静止状態にあると判定する。
本変形例1−4によれば、カプセル型内視鏡10が内壁STに押し付けられているときの制御状態が、ステップS12において制御情報として取得されるのを防ぐことができる。
(変形例1−5)
本発明の実施の形態1の変形例1−5について説明する。図10は、本変形例における制御装置40の動作を示すフローチャートである。このうち、ステップS10〜S15は、実施の形態1と同様である。
ステップS15において操作信号の入力が停止した場合(ステップS15:Yes)、制御部47は、演算部45から出力されたカプセル型内視鏡10の位置情報に基づいて、カプセル型内視鏡10が操作信号に応じた動きをしたか否かを判定する(ステップS31)。即ち、ステップS11において操作信号が入力された際のカプセル型内視鏡10の位置と、ステップS15において操作信号の入力が停止した際のカプセル型内視鏡10の位置とから、カプセル型内視鏡10の変位を取得し、この変位と、操作信号に対応するカプセル型内視鏡10の移動量とを比較する。或いは、カプセル型内視鏡10の変位及び経過時間から実際のカプセル型内視鏡10の移動速度を算出し、この移動速度と、操作信号に対応するカプセル型内視鏡10の移動速度とを比較しても良い。
制御部47は、操作信号に対応するカプセル型内視鏡10の移動量又は移動速度に対し、カプセル型内視鏡10の実際の変位又は移動速度の誤差が閾値以下である場合、カプセル型内視鏡10が操作信号に応じた動きをしたと判定する。
カプセル型内視鏡10が操作信号に応じた動きをした場合(ステップS31:Yes)、制御部47は、制御情報を、誘導用磁界発生装置30に対する現在の制御状態を表す制御情報に更新する(ステップS32)。その後のステップS17は実施の形態1と同様である。
一方、カプセル型内視鏡10が操作信号に応じた動きをしなかった場合(ステップS31:No)、制御部47は、既に取得してある制御情報をもとに、誘導用磁界発生装置30を制御する(ステップS16)。その後のステップS17は実施の形態1と同様である。
本変形例1−5によれば、操作入力部43に対する操作に従ってカプセル型内視鏡10が動いた場合に、操作信号の入力停止後に誘導用磁界発生装置30を制御する際に用いる制御情報を更新するので、カプセル型内視鏡10の位置や環境(臓器の形状等)に応じて設定された最新の制御情報に基づいて誘導用磁界発生装置30を制御することができる。
(変形例1−6)
上記実施の形態1においては、制御情報として、カプセル型内視鏡10が安定的な静止状態にあるときにカプセル型内視鏡10に作用する磁気引力、または、この磁気引力を生じさせるカプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離を取得したが、制御情報の種類はこれに限定されない。
例えば、カプセル型内視鏡10と体外永久磁石31との間の距離と共に、体外永久磁石31の姿勢(仰角及び旋回角)を制御情報としても良い。この場合、操作入力部43に対する操作が停止した際に、カプセル型内視鏡10の安定的な静止状態をより精度良く再現することができる。
(変形例1−7)
上記誘導用磁界発生装置30においては、体外永久磁石31の代わりに電磁石を用いても良い。この場合、電磁石に供給する電流又は電圧を制御することにより誘導用磁界の強さを調節して、カプセル型内視鏡10に作用する磁気引力Fmを変化させることができる。また、図6のステップS12においては、操作入力部43に対する操作の開始前又は開始時に電磁石に供給していた電流又は電圧の大きさを制御情報として取得すれば良い。
或いは、電流又は電圧の大きさに加えて、カプセル型内視鏡10の位置情報を制御情報として取得しても良い。この場合、電流又は電圧の大きさと共に、カプセル型内視鏡10と電磁石との距離を調節することにより、カプセル型内視鏡10に作用する磁気引力Fmをより精度良く制御することができる。
(変形例1−8)
上記実施の形態1及び変形例1−1〜1−7においては、カプセル型内視鏡10の比重を液体Wの比重よりも小さくし、カプセル型内視鏡10に作用する浮力と重力と鉛直下向きの磁気引力とのバランスによってカプセル型内視鏡10を誘導する場合の制御を説明した。しかしながら、カプセル型内視鏡10の比重を液体Wの比重よりも大きくする場合にも、同様の制御を行うことができる。この場合、体外永久磁石31(図3参照)を被検体が載置されるベッド21の上方に設置し、カプセル型内視鏡10に作用する浮力と重力と鉛直上向きの磁気引力とによってカプセル型内視鏡10を誘導する。また、この場合には、カプセル型内視鏡10を鉛直上向きに移動させる操作が入力され、カプセル型内視鏡10が被検体内の上側の内壁に接触した際に、当該操作の開始前又は開始時における制御情報に基づいて、当該操作の終了後における誘導用磁界発生装置30に対する制御を行う。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施の形態2に係るカプセル型医療装置誘導システムの構成及び動作は、全体として実施の形態1と同様であり(図1、図6参照)、本実施の形態2においては、カプセル型内視鏡10を水平方向に移動させる場合における制御方法を説明する。なお、以下においては、カプセル型内視鏡10をX方向に移動させる場合を説明するが、Y方向についても同様の制御が行われる。
図11A〜Dは、本発明の実施の形態2に係るカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡10の誘導方法を説明するための模式図である。また、図12は、カプセル型内視鏡10を水平方向に移動させる操作の有無に応じた制御方法を説明するためのグラフである。このうち、図12の(a)は、操作入力部43に対する操作の有無(ON又はOFF)を示す。また、図12の(b)は、カプセル型内視鏡10及び拘束軸PCの水平方向(X方向)における位置を示す。
図6を参照しながら、本実施の形態2に係るカプセル型医療装置誘導システムの動作を説明する。なお、ステップS10、S11は実施の形態1と同様である。
ステップS11において操作入力部43から制御部47に操作信号が入力されていない場合(ステップS11:No、t=0〜t21)、制御部47は、誘導用磁界発生装置30に対する現在の制御状態を表す制御情報を取得する(ステップS12)。本実施の形態2においては、図11Aに示すように、カプセル型内視鏡10(例えば長軸La)の位置X Cと、体外永久磁石31(図3参照)の位置によって決まるカプセル型内視鏡10の拘束軸PCの位置XPとを取得し、カプセル型内視鏡10の位置XCと拘束軸PCの位置XPとの相対的な関係である誤差Δxを制御情報として取得する。
続くステップS13において、誘導用磁界制御部471は、誘導用磁界発生装置30に対して、カプセル型内視鏡10を静止させる制御を行う。具体的には、体外永久磁石31を静止させ、拘束軸PCが移動しないようにすれば良い。
このステップS12、S13を繰り返すことにより、カプセル型内視鏡10の水平位置が安定している状態における制御情報(誤差Δx)が取得される。
一方、ステップS11において操作信号が入力されている場合(ステップS11:Yes、t=t21〜t23)、誘導用磁界制御部471は、操作入力部43から入力された操作信号に従って、カプセル型内視鏡10を誘導する制御を行う(ステップS14)。
例えば、カプセル型内視鏡10を水平方向(X方向)に誘導する操作入力が行われた場合、誘導用磁界制御部471は、図11Bに示すように、誘導用磁界発生装置30に体外永久磁石31をX方向に並進させることにより、拘束軸PCをX方向に移動させる。これにより、拘束軸PCの方向への磁気引力Fmにより、カプセル型内視鏡10が拘束軸PCに追随して移動する。続くステップS15は、実施の形態1と同様である。
ステップS15において操作信号の入力が停止した場合(ステップS15:Yes、t=t23)、誘導用磁界制御部471は、ステップS12において取得した制御情報をもとに、誘導用磁界発生装置30を制御する(ステップS16)。
ここで、図11Cに示すように、カプセル型内視鏡10が臓器の側面の内壁STに接触した場合を考える。この場合、図12のt=t22〜t23に示すように、カプセル型内視鏡10の位置はXC=XC1のまま変化しない。しかし、ユーザは、カプセル型内視鏡10が内壁STに接触したことを、例えば表示部42に表示される位置情報や被検体内の画像から認識するまで、操作入力部43に対する操作を続けてしまう。その結果、拘束軸PCが内壁STを超えて移動し続けてしまう。
このとき、カプセル型内視鏡10は、拘束軸PCの方向への磁気引力Fmと内壁STから受ける垂直抗力Frとの釣り合いにより静止している状態となる。つまり、誘導用磁界発生装置30に対する制御により意図されるカプセル型内視鏡10の状態(内壁STがなければ拘束軸PCの位置に静止する状態)と、実際のカプセル型内視鏡10の状態(内壁STの位置に静止している状態)とに乖離が生じてしまう。
その後、ユーザが操作入力部43に対する操作を停止した際(t=t23)に、誘導用磁界発生装置30に対する制御状態を変えずにおくと、拘束軸PCの位置XP=XP1とカプセル型内視鏡10の位置XC=XC1との乖離がそのまま維持される。この場合、操作入力部43に対してカプセル型内視鏡10を水平方向に移動させる操作が次に行われた際に、拘束軸PCを実際のカプセル型内視鏡10まで戻した上で、操作入力部43に対する操作に応じた誘導用磁界の制御を開始しなければならない。そのため、操作入力部43への操作に対するカプセル型内視鏡10の応答性が低下してしまう。
そこで、誘導用磁界制御部471は、操作入力部43に対する操作が停止した際(t=t23)に、演算部45から出力された位置情報をもとにカプセル型内視鏡10の位置XCを取得し、ステップS12において制御情報として取得した誤差Δxをもとに誘導用磁界発生装置30を制御する。具体的には、図11Dに示すように、カプセル型内視鏡10の位置XCに対する拘束軸PCの位置XPの誤差がΔxとなるように、誘導用磁界発生装置30に体外永久磁石31を移動させる。それにより、カプセル型内視鏡10が拘束軸PCに拘束されている状態を再現した上で、次の操作の入力を待機する。続くステップS17は、実施の形態1と同様である。
以上説明したように、本発明の実施の形態2においては、操作入力部43に対する操作の開始前又は開始時における制御情報として、カプセル型内視鏡10の位置XCと拘束軸PCの位置XPとの間の誤差Δxを取得し、操作入力部43に対する操作が停止した際に、この誤差Δxが再現されるように誘導用磁界発生装置30を制御する。それにより、操作中に生じた制御の乖離を解消することができる。従って、操作入力部43に対する操作が次に行われた際には、カプセル型内視鏡10が拘束軸PCの位置で拘束された状態から制御を開始すれば良いので、操作に対するカプセル型内視鏡10の応答性を向上させることができる。
(変形例2−1)
上記実施の形態2においても、実施の形態1の変形例1−1と同様に、操作入力部43に対する操作の開始前又は開始時における制御状態と、操作の終了時における制御状態との乖離が大きい場合にのみ、操作の開始前又は開始時における制御状態を表す制御情報に基づく制御を実行することとしても良い。
具体的には、制御部47は、ステップS15において操作信号の入力が停止した際に、そのときの拘束軸PCの位置XPとカプセル型内視鏡10の位置XCとを取得し、両者間の距離を、操作の終了時における制御情報として算出する。そして、算出した距離と、ステップS12において制御情報として取得した誤差Δxとの差が予め設定された閾値を超える場合に、拘束軸PCとカプセル型内視鏡10との間の距離が誤差Δxとなるように、拘束軸PCを移動させる制御を行う。
(変形例2−2)
図13A〜Cは、本発明の実施の形態2の変形例2−2における制御方法を説明するための模式図である。上記実施の形態2においては、カプセル型内視鏡10をX方向に移動させる場合の制御について説明したが、カプセル型内視鏡10の姿勢を変化させる場合、即ち、カプセル型内視鏡10を傾斜させたり旋回させたりする場合にも同様の制御を行うことができる。
例えば、図13Aに示すように、カプセル型内視鏡10を直立した状態から傾斜した状態に変化させる場合を考える。この場合、図3に示す体外永久磁石31を軸YC回りに回転させることにより、拘束軸PCを傾斜させる。それにより、図13Bに示すように、拘束軸PCと共にカプセル型内視鏡10が傾斜する。
ここで、カプセル型内視鏡10の一端が臓器の内壁STに接触したにもかかわらず、操作入力部43に対する操作が続いた場合、カプセル型内視鏡10(長軸La)の傾斜角はそのままで、拘束軸PCのみがさらに傾斜してしまう。つまり、誘導用磁界発生装置30に対する制御により意図されるカプセル型内視鏡10の状態と、実際のカプセル型内視鏡10の状態とが乖離してしまう。
そこで、制御部47は、操作入力部43に対する操作の開始前又は開始時に、演算部45から出力される位置情報に基づくカプセル型内視鏡10の長軸Laの傾斜角と、体外永久磁石31の軸YC回りの角度に基づく拘束軸PCの傾斜角とを取得し、これらの傾斜角同士の誤差を制御情報として取得する(図6のステップS12参照)。そして、操作入力部43に対する操作が開始され(ステップS11:Yes)、その後操作が停止した際に(ステップS15:Yes)、誘導用磁界制御部471は、図13Cに示すように、カプセル型内視鏡10の長軸Laに対して拘束軸PCが、制御情報として取得した誤差をなすように、誘導用磁界発生装置30を制御する。それにより、次に操作入力部43に対して操作が行われた際のカプセル型内視鏡10の応答性を向上させることができる。
また、カプセル型内視鏡10を旋回させる場合には、カプセル型内視鏡10の長軸La及び拘束軸PCをXY平面に投影した場合の両者のなす角度に基づき、同様の制御を行えば良い。
(変形例2−3)
上記実施の形態2においても、実施の形態1の変形例1−2と同様に、カプセル型内視鏡10が安定的な静止状態にあることを確認した上で制御情報を取得することとしても良い。また、上記実施の形態2においても、実施の形態1の変形例1−5と同様に、操作入力部43に対する操作に従ってカプセル型内視鏡10が動いた場合にのみ、制御情報を更新することとしても良い。
(変形例2−4)
上記実施の形態2においても、実施の形態1の変形例1−7と同様に、体外永久磁石31の代わりに電磁石を用いても良い。この場合、1つの電磁石を並行移動、傾斜、又は回転させることにより、拘束軸PCを並行移動、傾斜、又は旋回させることができる。
或いは、体外永久磁石31の代わりに複数の電磁石を設け、これらの電磁石が発生する磁界の合成磁界にカプセル型内視鏡10を拘束しても良い。この場合、複数の電磁石がそれぞれ発生する磁界を制御して合成磁界を変化させることにより、拘束軸PCを並行移動、傾斜、又は旋回させることができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施の形態3に係るカプセル型医療装置誘導システムの構成及び動作は、全体として実施の形態1と同様であり(図1、図6参照)、本実施の形態3においては、カプセル型内視鏡10を水平方向に移動させる場合における制御方法を説明する。なお、以下においては、カプセル型内視鏡10をX方向に移動させる場合を説明するが、Y方向についても同様の制御が行われる。
図14A〜Cは、本発明の実施の形態3に係るカプセル型医療装置誘導システムにおけるカプセル型内視鏡10の誘導方法を説明するための模式図である。また、図15は、カプセル型内視鏡10を水平方向に移動させる操作の有無に応じた制御方法を説明するためのグラフである。このうち、図15の(a)は、操作入力部43に対する操作の有無(ON又はOFF)を示す。また、図15の(b)は、カプセル型内視鏡10及び拘束軸Pcの水平方向(X方向)における位置を示す。
図6を参照しながら、本実施の形態3に係るカプセル型医療装置誘導システムの動作を説明する。なお、ステップS10、S11は実施の形態1と同様である。
ステップS11において操作入力部43から制御部47に操作信号が入力されていない場合(ステップS11:No、t=0〜t31)、制御部47は、実施の形態2と同様に、カプセル型内視鏡10の位置XCと拘束軸PCの位置XPとの誤差Δxを制御情報として取得する(ステップS12)。その後のステップS13は実施の形態2と同様である。
一方、ステップS11において操作信号が入力されている場合(ステップS11:Yes、t=t31〜t32)、誘導用磁界制御部471は、実施の形態2と同様に、操作信号に従って体外永久磁石31をX方向に並進させ、拘束軸PCを移動させる制御を行う(ステップS14)。それにより、カプセル型内視鏡10が拘束軸PCに追随して移動する。
この際、図14Aに示すように、カプセル型内視鏡10は拘束軸PCの方向への磁気引力Fmを受けて移動するため、拘束軸PCに対して若干遅れて動く。このため、拘束軸PCの位置XPに対してカプセル型内視鏡10の位置XCに乖離が生じる。
ステップS15において操作信号の入力が停止した場合(ステップS15:Yes)、誘導用磁界制御部471は、ステップS12において取得した制御情報をもとに、誘導用磁界発生装置30を制御する(ステップS16)。
ここで、カプセル型内視鏡10をユーザ所望の位置XC2に停止させる場合を考える。この場合、ユーザは、表示部42に表示される位置情報等に基づき、カプセル型内視鏡10が位置XC2に到達したと認識した時点(t=t32)で操作入力部43に対する操作を停止させる。このとき、拘束軸PCはカプセル型内視鏡10よりも先行しているため、この先行する位置XP2に拘束軸PCが留まっていると、カプセル型内視鏡10が拘束軸PCに引き付けられてさらに移動してしまう(図15の細い一点鎖線参照)。その結果、ユーザが意図した位置XC2にカプセル型内視鏡10を停止させることができなくなってしまう。
そこで、誘導用磁界制御部471は、操作入力部43に対する操作が停止した際(t=t32)に、演算部45から出力された位置情報をもとにカプセル型内視鏡10の位置XCを取得し、ステップS12において制御情報として取得した誤差Δxをもとに誘導用磁界発生装置30を制御する。具体的には、カプセル型内視鏡10の位置XCに対する拘束軸PCの位置XPの誤差がΔxとなるように、誘導用磁界発生装置30に体外永久磁石31を移動させる。この際、図14B及びCに示すように、拘束軸PCを一旦カプセル型内視鏡10を通り越す位置XP3(t=t33)まで振った上で、誤差Δxとなる位置XP4に拘束軸PCを戻す。つまり、カプセル型内視鏡10に対して拘束軸PCを往復させる。それにより、カプセル型内視鏡10をユーザ所望の位置XC2に素早く停止させることができる。
操作入力部43に対する操作が停止した時点での拘束軸PCの位置XP2から最終的な停止位置XP4までの変位ΔX1は、拘束軸PCの位置XP2とカプセル型内視鏡10の位置XC2との差ΔX2よりも概ね誤差Δxの分だけ小さくなる。また、拘束軸PCの振り幅ΔX3=XP2−XP3は、拘束軸PCの最終的な停止位置XP4への変位ΔX1が概ね半分程度となるように決定すると良い。続くステップS17は、実施の形態1と同様である。
以上説明したように、本発明の実施の形態3においては、操作入力部43に対する操作の開始前又は開始時における制御情報として、カプセル型内視鏡10の位置XCと拘束軸PCの位置XPとの誤差Δxを取得し、操作入力部43に対する操作が停止した際に、この誤差Δxが再現されるように誘導用磁界発生装置30を制御するので、カプセル型内視鏡10をユーザが意図した位置XC2に停止させることが可能となる。この際、拘束軸PCを、カプセル型内視鏡10の位置XC2を通り越す位置XP3まで一旦振った上で、最終的な位置XP4に戻すので、カプセル型内視鏡10を位置XC2に素早く停止させることが可能となる。
(変形例3−1)
上記実施の形態3においても、実施の形態1の変形例1−2と同様に、カプセル型内視鏡10が安定的な静止状態にあることを確認した上で制御情報を取得することとしても良い。また、上記実施の形態3においても、実施の形態1の変形例1−5と同様に、操作入力部43に対する操作に従ってカプセル型内視鏡10が動いた場合にのみ、制御情報を更新することとしても良い。
(変形例3−2)
上記実施の形態3においても、実施の形態1の変形例1−7と同様に、体外永久磁石31の代わりに電磁石を用いても良い。拘束軸PCを並行移動、傾斜、又は旋回させる際には、1つの電磁石を並行移動、傾斜、又は回転させても良いし、複数の電磁石が発生する磁界を制御することにより合成磁界を変化させても良い。
以上説明した実施の形態1〜3及びこれらの変形例においては、カプセル型内視鏡10を鉛直方向と水平方向とのいずれかに移動させる場合を説明したが、鉛直方向と水平方向との両方において同時に移動させても良い。この場合、操作入力部43に対する鉛直方向成分の操作に対して、実施の形態1又は変形例1−1〜1−7と同様の制御を行い、操作入力部43に対する水平方向成分の操作に対して、実施の形態2、変形例2−1〜2−4又は実施の形態3と同様の制御を行えば良い。
以上説明した実施の形態1〜3及び変形例は、本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、実施の形態1〜3や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成できる。本発明は、仕様等に応じて種々変形することが可能であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能であることは、上記記載から自明である。
1 カプセル型医療装置誘導システム
10 カプセル型内視鏡
11 機能部
12 永久磁石
13 磁界発生部
14 電源部
20 磁界検出装置
21 ベッド
22 パネル
23 検出コイル
30 誘導用磁界発生装置
31 体外永久磁石
32 磁石駆動部
40 制御装置
41 受信部
42 表示部
43 操作入力部
44 信号処理部
45 演算部
46 記憶部
47 制御部
100 筐体
101 筒状筐体
102、103 ドーム状筐体
111 撮像部
112 制御部
113 無線通信部
114 照明部
115 光学系
116 撮像素子
131 磁界発生コイル
132 コンデンサ
321 平面位置変更部
322 鉛直位置変更部
323 仰角変更部
324 旋回角変更部
441 増幅部
442 A/D変換部
443 FFT処理部
451 位置及び姿勢検出部
471 誘導用磁界制御部

Claims (15)

  1. 内部に永久磁石が設けられ、被検体内に導入されるカプセル型医療装置と、
    前記被検体の外部に設けられており、前記カプセル型医療装置に印加する磁界を発生する磁界発生部と、
    前記カプセル型医療装置の位置又は姿勢の少なくとも一方を変更させる操作情報を入力する操作入力部と、
    記操情報に基づいて前記磁界発生部を制御することにより、前記磁界を変化させて前記カプセル型医療装置の位置又は姿勢の少なくとも一方を変化させると共に、前記操作入力部に対して行われた操作の開始前又は開始時に前記カプセル型医療装置に作用する力が釣り合った状態における前記磁界発生部に対する制御情報を取得し、前記操作の終了後、前記制御情報を用いて前記磁界発生部を制御する誘導用磁界制御部と、
    を備えることを特徴とするカプセル型医療装置誘導システム。
  2. 前記カプセル型医療装置の位置を検出する検出部をさらに備え、
    前記誘導用磁界制御部は、前記カプセル型医療装置の位置に基づいて、前記カプセル型医療装置に作用する力が釣り合うように前記磁界発生部を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  3. 前記誘導用磁界制御部は、前記操作の終了時における前記カプセル型医療装置の状態を基準として、前記操作の開始前又は開始時における前記制御情報によって表される制御状態を再現する制御を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  4. 前記制御情報は、前記磁界発生部が発生する磁界により前記永久磁石に作用する磁気引力の強さを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  5. 前記カプセル型医療装置の位置を検出する検出部をさらに備え、
    前記制御情報は、前記カプセル型医療装置の位置に基づいて算出される前記磁界発生部と前記カプセル型医療装置との間の距離を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  6. 前記カプセル型医療装置の位置を検出する検出部をさらに備え、
    前記制御情報は、前記磁界発生部が形成する磁界において前記カプセル型医療装置が拘束される特定の軸の位置と前記カプセル型医療装置の位置との間の相対的な関係を含むことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  7. 前記カプセル型医療装置の姿勢を検出する検出部をさらに備え、
    前記制御情報は、前記磁界発生部が形成する磁界において前記カプセル型医療装置が拘束される特定の軸の向きと前記カプセル型医療装置の姿勢との間の相対的な関係を含むことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  8. 前記誘導用磁界制御部は、前記操作の終了時における前記磁界発生部に対する制御情報を取得し、前記操作の開始前又は開始時における前記制御情報と前記操作の終了時における前記制御情報との差が閾値を超える場合にのみ、前記操作の開始前又は開始時における前記制御情報を用いて、前記操作の終了後における前記磁界発生部を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  9. 前記カプセル型医療装置の位置又は姿勢のうちの少なくとも一方を検出する検出部をさらに備え、
    前記誘導用磁界制御部は、前記位置又は姿勢のうちの少なくとも一方の単位時間当たりの変動が閾値以下である場合に、前記制御情報を取得する、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  10. 前記カプセル型医療装置の位置又は姿勢のうちの少なくとも一方を検出する検出部をさらに備え、
    前記誘導用磁界制御部は、
    前記操作の終了時に、前記検出部による検出結果に基づき、前記操作に応じた前記カプセル型医療装置の誘導がなされたか否かを判定し、
    前記操作に応じた前記カプセル型医療装置の誘導がなされた場合、前記制御情報を、前記操作の終了時における前記磁界発生部に対する制御情報に更新する、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  11. 前記磁界発生部は、電力供給を受けて磁界を発生する電磁石によって形成され、
    前記誘導用磁界制御部は、前記電磁石に供給する電力を調節することにより、前記永久磁石に作用する磁界を変化させる、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  12. 前記磁界発生部は、電力供給を受けて磁界を発生する電磁石によって形成され、
    前記誘導用磁界制御部は、前記電磁石の位置又は姿勢の少なくとも一方を変化させることにより、前記永久磁石に作用する磁界を変化させる、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  13. 前記磁界発生部は、各々が電力供給を受けて磁界を発生する複数の電磁石によって形成され、
    前記誘導用磁界制御部は、前記複数の電磁石の各々に供給する電力を調節することにより、前記複数の電磁石がそれぞれ発生する磁界を変化させる、ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  14. 前記誘導用磁界制御部は、前記カプセル型医療装置を前記被検体の鉛直方向の上側又は下側の内壁に接触させた状態から鉛直方向に沿って、前記カプセル型医療装置が前記内壁から離れるように誘導する制御を行い、前記カプセル型医療装置が前記内壁に接触した状態から接触しない状態に移行した際の前記磁界発生部に対する制御情報を、前記操作の開始前又は開始時における前記制御情報として取得する、ことを特徴とする請求項4に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
  15. 前記誘導用磁界制御部は、
    前記カプセル型医療装置を前記被検体の鉛直方向の上側又は下側の内壁に接触させた状態から鉛直方向に沿って、前記カプセル型医療装置が前記内壁から離れるように誘導する制御を行い、前記カプセル型医療装置が前記内壁に接触した状態から接触しない状態に移行した際の前記磁界発生部に対する第2の制御情報を取得し、
    前記磁界発生部に対する制御情報のうち、前記第2の制御情報に対する差分が所定の範囲内であるときの制御情報を、前記操作の開始前又は開始時における制御情報として取得する、ことを特徴とする請求項4に記載のカプセル型医療装置誘導システム。
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