<第一実施形態>
<全体構造>
図1は本発明の一実施形態の係るスロットマシン100の斜視図である。図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔143はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<内部構造>
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、下部の音孔143に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部>
図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン1100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部1300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(例えば9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図4(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図4(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する特別役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる再遊技役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。なお、ビッグボーナス、レギュラーボーナスの各入賞役を総称してボーナスまたはボーナス役と呼ぶ場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特別役又は特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる再遊技役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。BB遊技と、RB遊技とを総称してボーナス遊技と呼ぶ場合がある。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特別役又は特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
<制御部の処理例>
<主制御部メイン処理>
図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップSA01で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップSA03ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップSA05へ進む。
ステップSA05では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップSA07では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップSA09では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップSA07で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップSA11では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップSA13では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップSA15では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップSA11で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップSA17へ進む。
ステップSA17では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップSA19では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップSA21では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップSA03へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップSB07では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。ステップSB09では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップSB11では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB13では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップSB15では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップSB17では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB21に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB19に進む。
ステップSB19では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB21では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図7(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSC07では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップSC11では、ステップC09の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップSC13では、ステップC09の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップSC15では、ステップC09の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップSC03へ戻る。
次に、図7(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図7(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップSE01では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップSE03では、ステップSC15で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
図8を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図8(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図8(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図8(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図8(a)のステップSG01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSF01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSF03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSF05の処理に移行する。
ステップSF05では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSF07では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSF09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSF07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップSF11では、ステップSF09の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップSF09読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップSF13では、ステップSF09の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップSF09読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップSF03へ戻る。
次に、図8(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSG01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図8(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップSH01では、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSF03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSF03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップSH03では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図8(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップSF13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSI01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップSI03では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSI05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSI05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップSI01でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSI07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSI09では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSI11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSI11では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<表示制御例>
<概要>
液晶表示装置157の画像の表示制御例について説明する。液晶表示装置157に表示させる画像は、一例として、デモ画像、通常def動画、カットイン動画及びその他の動画に大別される。デモ画像は一定期間遊技が行われなかった場合に表示される動画である。その他の動画とはデモ画像、通常def動画及びカットイン動画以外の動画であり、その他の動画が無い構成でもよい。
通常def動画は、遊技中に表示される演出用の動画である。defとはデフォルト(default)を略したものであり、本実施形態の場合、通常def動画は、遊技中にバックグラウンドとして再生される背景動画としている。本実施形態の場合、通常def動画は、繰り返し再生される動画であり、一通り表示されると先頭から再び表示されることになる。通常def動画は、画像が連続的に変化する動画の他、単数の画像または複数の画像の表示位置を変化させるなどして表示する動画であってもよい。また、予め記憶された画像を用いた動画の他、種々の生成方法でリアルタイムに生成された画像を含む動画であってもよい。通常def動画は、1種類であっても複数種類であってもよい。また、通常def動画は、遊技状態が通常遊技の場合に再生されてもよいし、ボーナス遊技等、他の遊技状態において再生されるものであってもよく、遊技状態毎に1種類又は複数種類あってもよい。複数種類の通常def動画がある場合、順番に再生することを繰り返してもよいし、1つの通常def動画を繰り返し再生してもよい。
図9(a)は通常def動画の例の説明図である。同図の例では複数種類の通常def動画が設定されている場合を想定している。同図の例において、通常def動画1は殿様のキャラクタが城下町を散歩する物語を示す動画である。通常def動画2は殿様のキャラクタが城内で繰り広げる物語を示す動画である。
カットイン動画は、遊技中に表示される演出用の動画である。本実施形態の場合、カットイン動画は、通常def動画の再生中に、通常def動画の表示を中断して表示される動画である。カットイン動画は、例えば、遊技結果の報知をする表示とすることができる。逆に言えば、通常def動画は遊技結果を報知しない表示とすることができる。
遊技結果としては、例えば、内部抽選結果、入賞結果等、何らかの特典の抽選結果或いは確定結果を挙げることができる。また、遊技結果としては、例えば、何らかの不利益の抽選結果或いは確定結果を含むことができる。報知は、遊技結果を示唆するものであってもよいし告知するものであってもよい。示唆は例えば遊技結果を一定の信頼性で知らせるものであり、不正確な情報を知らせる場合が含まれる。告知は示唆の一態様であり、例えば遊技結果を正確に知らせるものである。
本実施形態の場合、カットイン動画は複数種類設定される。図9(b)はカットイン動画の例の説明図である。同図の例において、動画Aは殿様のキャラクタが天丼を食べるシーンの動画となっており、天ぷら(黄色)が小役:ベルの内部当選を告知している態様を想定している。また、動画Bは殿様のキャラクタと侍のキャラクタとが対決して勝敗を決する勝敗表示の動画を想定している。動画Bは、(1)→(2)→(3)→(4)→(5)→(6)の順に動画が再生されてゆき、(7−1)又は(7−2)の画像が表示されて終了する。(7−1)は殿様のキャラクタが勝利した場合を示し、(7−2)は殿様のキャラクタが敗北した場合を示す。殿様のキャラクタが勝利した場合、例えば、ボーナスに内部当選していることを示し、殿様のキャラクタが敗北した場合、例えば、ボーナスに内部当選していないことを示すことになる。
ここで、本実施形態のように、通常遊技において動画(つまり通常def動画)が再生される場合、遊技者においてこれを最初から最後まで一通り見てみたいという欲求を生じさせる場合がある。特に、通常def動画の一通りの再生時間が長い場合や、図9(a)の例のように、物語の動画とした場合、遊技者が最初から最後まで動画を楽しみたい場合がある。物語性が高い場合、多くの表示が行われるため、一通りの再生時間が更に長くなる。一通りの再生時間を長くした場合、長時間の遊技を退屈にさせない場合がある。
通常def動画の表示に替えて、カットイン動画のような期待感を高める表示を行った後、通常def動画を再開して再生する場合に、通常def動画の再生開始位置が問題となる。毎回最初から表示する仕様とすると、同じ場面の表示を頻度高く見させられ遊技意欲が低下する問題がある。
本実施形態では、カットイン動画の表示制御を実行した後、2種類の再開制御を選択的に実行する。
再開制御の一つは、中途再開制御であり、通常def動画の中断位置に基づく再生再開位置から通常def動画の表示を再開する制御である。これは、例えば、中断位置から再生を再開するものである。遊技者としては通常def動画中の既に見た部分を繰り返し見ることなく、続きを見ることができる。カットイン動画が短時間で一通り再生される場合や、カットイン動画の印象が薄い場合に有効な再開制御である。
再開制御の他の一つは、デフォルト再開制御であり、通常def動画の中断位置に関係なく、デフォルトの再生再開位置から通常def動画の表示を再開する制御である。デフォルトの再生再開位置は、本実施形態の場合、通常def動画の先頭(初期位置)である。つまり、通常def動画を最初から再生する。遊技者としては通常def動画中の既に見た部分を見直しつつ、続きを見ることができる。カットイン動画が一通り再生されるのに時間がかかる場合や、カットイン動画の印象が強い場合に有効な再開制御である。
このように本実施形態では、2種類の再開制御を選択的に実行することで、遊技意欲の低下を防止しつつ通常def動画全体を遊技者に楽しませることができる場合がある。
図10(a)〜(c)は通常def動画及びその再開態様の説明図である。図10(a)は通常def動画の長さの例を示している。同図の例では通常def動画のフレーム数が1800f(f:フレーム)である場合を例示している。一秒間に30フレームの再生を行う場合を想定すると、最初から最後まで一通りの再生をするのに必要な時間は約1分となる。この時間は、遊技者が数ゲーム以上消化可能な時間である。
図10(b)は中途再開制御の例を示している。通常def動画の再生途中でその再生を中断し、カットイン動画A(例えば図9(b)の動画A)の再生を開始している。同図の例では動画Aのフレーム数が300fである場合を例示している。一秒間に30フレームの再生を行う場合を想定すると、最初から最後まで一通りの再生をするのに必要な時間は約10秒となる。比較的短いスポット的な動画であるため、中途再開制御を採用し、動画Aの再生実行後に、中断位置から通常def動画の再生を再開している。
図10(c)はデフォルト再開制御の例を示している。通常def動画の再生途中でその再生を中断し、カットイン動画B(例えば図9(b)の動画B)の再生を開始している。同図の例では動画Bのフレーム数が600fである場合を例示している。一秒間に30フレームの再生を行う場合を想定すると、最初から最後まで一通りの再生をするのに必要な時間は約20秒となる。比較的長く、印象が強い勝敗表示の動画であるため、デフォルト再開制御を採用し、動画Bの再生実行後に、先頭から(最初から)通常def動画の再生を再開している。勝敗表示の動画の場合、遊技者としては、遊技の”山場”を迎えている場合があり、敗北の場合は気分を新たにして遊技に挑みたいと考える場合や、今の遊技者に変わり次の遊技者が遊技を行うことも想定されるので、デフォルト再開制御が好適な場合がある。
<処理例>
上述した再開制御の具体な処理例について説明する。ここでは、カットイン動画の種類に応じて再開制御の種類を選択する場合を説明する。
図11は第1副制御部400が図7(a)のSC09で実行する演出制御処理の例を示すフローチャートである。
S1では通常def演出の開始タイミングか否かを判定する。開始タイミングであればS2へ進み、開始タイミングでなければS6へ進む。
通常def演出は、上述した通常def動画の再生と音声の出力等を行う演出である。開始タイミングは、電源投入後に主制御部300がメイン処理(図5)を開始し、最初にメダルが投入された場合や、カットイン動画の再生完了後、通常def動画の再生を再開する場合等である。
S2では再開情報がRAM408の所定の記憶領域に記憶されているか否かを判定する。記憶されている場合は再開情報をクリアしてS3へ進み、記憶されていない場合はS4へ進む。
再開情報は中途再開制御とデフォルト再開制御のうち、どちらを選択するかを判定するための情報であり、本実施形態の場合、再開情報がRAM408に記憶されていれば、中途再開制御を、記憶されていなければデフォルト再開制御を、それぞれ選択するようにしている。
S3では第2副制御部500に対して通常def演出の再開情報を送信することを設定する。これにより図7のSC15で第2副制御部500に対して通常def演出の再開情報が送信されることになる。再開情報は中途再開制御を選択することを示す情報である。その後、S5へ進む。
S4では第2副制御部500に対して通常def演出の新規開始情報を送信することを設定する。これにより図7のSC15で第2副制御部500に対して通常def演出の新規開始情報が送信されることになる。新規開始情報は、電源投入後の最初の通常def演出の開始、又は、デフォルト再開制御を選択することを示す情報である。その後、S5へ進む。
S5では通常def演出を新規に開始する設定を行う。ここでは第1副制御部400が制御する演出デバイスについて通常def演出を新規に開始する設定を行う。第1副制御部400が制御する演出デバイスとしては、音声に関するデバイス(スピーカ272、277、音源IC418等)が挙げられる。本実施形態の場合、通常def演出を実行するにあたり、第2副制御部500が表示制御を行う通常def動画については中途再開制御が選択される場合があるが、第1副制御部400が出力制御を行う音声については常に先頭から(最初から)再開する制御としている。つまり、音声は通常def動画の進行に同期しないBGMとし、途中からの再生を行わないものとしている。なお、音声を通常def動画の進行に同期する構成としてもよく、その場合は、通常def動画の再開位置に対応する再開位置から音声の再生を行えばよい。S5の処理が終わるとS13へ進む。
S6では割り込み演出の開始タイミングか否かを判定する。開始タイミングであればS7へ進み、開始タイミングでなければS13へ進む。
割り込み演出は、上述したカットイン動画の再生と音声の出力等を行う演出であり、通常def演出を中断して実行される演出である。開始タイミングは、例えば、内部抽選結果が所定の結果であった場合、演出抽選結果が所定の結果であった場合、入賞判定結果が所定の結果であった場合等である。
S7では割り込み演出の種類の選択と、選択した演出の演出情報を取得する。演出の種類の選択は、例えば、内部抽選結果或いは入賞判定結果に基づき、抽選により選択することができる。演出情報は演出選択テーブルに基づき取得する。図12は演出選択テーブルの例を示している。
演出選択テーブルは、割り込み演出の種類と、演出情報とを含み、演出情報は再開情報と、演出データとを含む。同図の例では割り込み演出の種類には、演出A〜Dがある。つまり中途再開制御が実行される演出が少なくとも1つあり、デフォルト再開制御が実行される演出が少なくとも1つある。再開情報は、上述したS2の処理で参照される情報であり、割り込み演出の終了後(つまりカットイン動画の再生完了後)に中途再開制御とデフォルト再開制御のうち、どちらを選択するかを判定するための情報である。演出Aのように再開情報が「有」の場合、RAM408に再開情報を記憶する。これにより、上述したS2の処理で中途再開制御が選択されることになる。演出Bのように再開情報が「無」の場合、RAM408に再開情報を記憶しない。これにより、上述したS2の処理でデフォルト再開制御が選択されることになる。演出データは第1副制御部400が制御する演出デバイスに実行させる処理(主に音声の出力)を区別するデータである。なお、他の方法であっても、演出A〜Dのうちの1つの演出の実行があると、中途再開制御とデフォルト再開制御のうちどちらかが選択される方法であればよい。
図11に戻り、S8ではS7で取得した演出情報において再開情報が「有」か否かを判定し、「有」の場合はS9へ「無」の場合はS11へ進む。S9ではRAM408に再開情報を記憶する。S10では第2副制御部500に対して通常def演出の中断情報を送信することを設定する。これにより図7のSC15で第2副制御部500に対して通常def演出の中断情報が送信されることになる。中断情報は通常def画像の再生を中断することを示す情報である。その後、S11へ進む。
S11ではS7で取得した演出情報で示される演出データの設定を行う。S12では第2副制御部500に対して表示情報を送信することを設定する。これにより図7のSC15で第2副制御部500に対して表示情報が送信されることになる。表示情報は、S7で選択した演出の種類を示す情報であり、再生すべきカットイン動画の種類を示す情報である。S13ではその他の処理を行う。その後、一単位の処理を終了する。その他の処理には、S5同様の通常def演出の新規の開始設定が含まれる。例えば、デモ画像が表示されている場合に遊技メダルの投入があったとき、デモ画像から通常def動画への切り替えが行われる。
本実施形態では、このように、割り込み演出(つまりカットイン動画)の種類に、中途再開制御とデフォルト再開制御のうち、どちらを選択するかの情報を設定しているので、割り込み演出に合わせた再開制御を設定することができる。
図13は第2副制御部500が図8(a)のSF09で実行する演出制御処理の例を示すフローチャートである。S21では第1副制御部400から受信したコマンドに中断情報が含まれるか否かを判定する。含まれる場合はS22へ進み、含まれない場合はS24へ進む。
S22では通常def動画の再生を中断する。S23では中断位置情報を保存する。中断位置情報は、通常def動画の中断位置(中断したときの再生位置)を示す情報である。ここでは、例示的に、通常def動画を中断したときに再生中であったフレーム番号とする。中断位置情報はRAM508の所定の領域に記憶しておくことができる。S23の処理が終了するとS32へ進む。
S24では第1副制御部400から受信したコマンドに再開情報が含まれるか否かを判定する。つまり中途再開制御を実行するか否かの判定である。再開情報がコマンドに含まれる場合はS25へ進み、含まれない場合はS28へ進む。S25では、S23で保存した中断位置情報に基づいて再生再開位置を判定する。再生再開位置は、本実施形態の場合、通常def動画のフレーム番号により規定し、再開フレームとも呼ぶ。再開フレームは中断フレームと同じフレームであってもよい。再開フレームは、中断フレームの次のフレーム等、中断フレームから所定数以内のフレームであってもよい。また、再開フレームは、動画データの処理に効率的なフレームであってもよい。具体例は後述する。
S26ではS25で判定したフレームから通常def動画の再生を再開することを設定する。S27ではS26での設定に基づき、通常def動画の再生再開に必要な設定を行い、再生を開始する。その後、S32へ進む。
S28では第1副制御部400から受信したコマンドに新規開始情報が含まれるか否かを判定する。つまりデフォルト再開制御を実行するか否かの判定である。新規開始情報がコマンドに含まれる場合はS29へ進み、含まれない場合はS30へ進む。S29では、通常def動画を先頭から再生するための設定を行い、再生を開始する。その後、S32へ進む。
S30では第1副制御部400から受信したコマンドに表示情報が含まれるか否かを判定する。つまり、カットイン動画の再生開始か否かの判定である。表示情報がコマンドに含まれる場合はS31へ進み、含まれない場合はS32へ進む。S31では表示情報で指定されている種類のカットイン動画を再生するための設定を行い、再生を開始する。その後、S32へ進む。S32ではその他の処理を行う。その後、一単位の処理を終了する。
本実施形態では、このように、中断情報を受信した場合に中断位置情報を保存しておくことで、中途再開制御を実行する場合の再生再開位置を中断位置に応じて設定することができる。また、第1副制御部400から受信したコマンドに含まれる情報によって、中途再開制御を実行するかデフォルト再開制御を実行するかを選択することができる。
<再開フレームの判定例>
S25における再開フレームの判定例について説明する。通常def動画は表示データを符号化してROM508に記憶しておくことができる。一例として、フレーム間予測による符号化方式を採用した場合を想定する。図14(a)は、通常def動画のフレームデータの再生順とデコード順とを示している。公知の通り、フレームはIフレーム、Pフレーム、Bフレームに大別することができ、Iフレームは単独で表示画像を形成可能なデータであり、Pフレーム、Bフレームは他のフレームデータを要するデータである。図14(a)の例では、これらのフレームの区別に更に数字を付けて個々のフレームを区別して表している。図14(a)の例ではフレームの再生順は、I1→B1→B2→P1→...となっている一方、デコード順は、I1→P1→B1→B2→...である。
図14(b)はVRAM518に含まれる記憶領域の構成例を示しており、デコードされたフレームデータを格納する複数(ここでは3つ)の展開バッファ0〜2と、液晶表示装置157に表示させる画像を格納する複数(ここでは2つ)の描画バッファ0〜1とが設定されている。
図14(c)は展開バッファ0〜2及び描画バッファ0〜1に格納されるフレームデータの推移の例を示している。
段階1では、I1フレームの符号化データがROM508から読み出され、デコードされて展開バッファ0に格納される。
段階2では、P1フレームの符号化データがROM508から読み出され、デコードされてI1フレームのデータを利用して表示データが作成され、展開バッファ1に格納される一方、展開バッファ0に格納されたI1フレームの表示データが描画バッファ1に格納され、液晶表示装置157に表示される。
段階3では、B1フレームの符号化データがROM508から読み出され、デコードされてI1フレーム及びP1フレームの表示データを利用してB1フレームの表示データが作成され、展開バッファ2に格納される。また、展開バッファ2に格納されたB1フレームの表示データが描画バッファ2に格納され、液晶表示装置157に表示される。
段階4では、B2フレームの符号化データがROM508から読み出され、デコードされてI1フレーム及びP1フレームの表示データを利用してB2フレームの表示データが作成され、展開バッファ2に格納(上書き)される。また、展開バッファ2に格納されたB2フレームの表示データが描画バッファ1に格納(上書き)され、液晶表示装置157に表示される。
以降、同様にして、各バッファの格納データが更新されてゆき、通常def動画が再生されることになる。カットイン動画の再生も同様の処理とすることができる。
このような処理を行った場合、中断フレームと再開フレームとを完全に一致させようとすると、中断位置によって通常def動画の再開に要する時間が異なる場合がある。例えば、Iフレームで中断し、再開する場合はIフレームをデコードすれば表示データが得られるため、相対的に早く再開できる。一方、PフレームやBフレームで中断した場合、他のフレームデータのデコードを必要とするため、相対的に再開が遅くなる。
そこで、中断フレームに応じて、効率的な再開フレームの候補を設定しておいてもよい。図15(a)はその一例を示す。同図の例では、中断フレームの範囲と、その範囲に対応する再開フレームが設定されている。再開フレームは通常def動画の再開候補位置を示し、中断フレームに基づいていずれかが再生再開位置として選択される。例えば、フレームf1〜f9のいずれかで中断した場合は、いずれも、フレームf10から再開される。同様に、フレームf10〜f18のいずれかで中断された場合は、いずれもフレームf19から再開される。再開フレームはいずれもIフレームとしてもよい。
図15(b)は、図15(a)の設定を利用した第1副制御部400と第2副制御部500の処理の流れの例を示している。第1副制御部400から中断情報が送信されると(S10)、第2副制御部500は中断位置情報として中断フレームを保存する(S23)。ここでは中断フレームがフレームf5であった場合を想定する。
カットイン動画の終了により、第1副制御部400から再開情報が送信されると(S3)、第2副制御部500は図15(a)の設定に基づき、再生再開位置を判定する。中断フレームが、各範囲のどれに該当するか否かが順に判定される。中断フレームがフレームf5の場合、f1〜f9の範囲に該当するので再生再開位置はフレームf10と判定される。
図16(a)はフレームf5で中断し、フレームf10で再開した例を模式的に示している。フレームf6〜f9はパスしてフレームf10から再開されることになる。
図16(a)の例では中断フレームと再開フレームとが一致しない構成例としているが、中断フレームの範囲に再開フレームを含む構成としてもよい。例えば、中断フレームのf1〜f9の範囲をf1〜f10の範囲に設定すると、中断フレームがf10の場合、再開フレームもf10となる。同様に、中断フレームのf28〜f35の範囲をf28〜f36の範囲に設定すると、図16(b)に示すように、中断フレームがf36の場合、再開フレームもf36となる。これにより、中断フレーム次第では、中断フレームと再開フレームとを一致させることができる場合がある。
<メモリの利用例1>
展開バッファを、通常def動画用と、カットイン動画用とで区分けしてもよい。この構成の場合、中断フレームから通常def動画の再生再開が可能となる。また、この構成例の場合、再開フレームを判定する必要はなく、図13の処理例のうち、S25及びS26の処理は不要となり、S27では通常def動画用の展開バッファを利用して通常def動画の再生を再開する処理を行えばよいことになる。
図17は本例の説明図である。同図に示すようにVRAM518は、通常def動画用の展開バッファ0〜2と、カットイン動画用の展開バッファ3〜5が設定されている。展開バッファ0〜2にはカットイン動画用のフレームデータは格納せず、同様に、展開バッファ3〜5には通常def動画用のフレームデータは格納しない。描画バッファは図14(b)の例と同様に2つ(描画バッファ0、1)設定される。
この例では、通常def動画の中断時に、展開バッファ0〜2には中断時のフレームの再生に必要なフレームデータが格納されている状態となる。この後、カットイン動画を再生するが、展開バッファ0〜2にはデータが上書きされないので、中断時の記憶内容が保持される。
図17に示すように、通常def動画を再開する場合、展開バッファ0〜2に保存されているフレームデータから表示データを生成し、描画バッファ0又は1に格納する。これにより、液晶表示装置157に中断時の画像が表示される。その後は順次通常def動画を再生すればよいことになる。
<メモリの利用例2>
ROM506に記憶されているフレームの符号化データのうち、再生が予定されているフレームのデータについては、VRAM518に予め転送しておくことで、動画再生処理の効率を向上できる場合がある。例えば、再生が予定されている再開フレームのフレームデータを生成するためのデータを、再生フレームとなる以前のフレームで生成しておく。また、VRAM518にはフレームデータを記憶できる領域があれば演出画像のバリエーションを増加できる場合がある。VRAM518にはこのようなデータが記憶できる領域が多く確保されることが好ましい。
上述したメモリの利用例1において、再開制御としてデフォルト再開制御を選択した場合、カットイン動画再生時に通常def動画用の展開バッファは不要である。そこで、再開制御の種類において、VRAM518の記憶領域の割り当てを切り替え、中途再開制御を選択する場合は通常def動画の展開バッファの上書きを禁止し、デフォルト再開制御を選択する場合は通常def動画の展開バッファの上書きを許可して他のデータを格納できるようにする。
図18はその一例を示す説明図である。図18(a)は中途再開制御を採用する場合のVRAM518の記憶領域の割り当ての例を示す。同図に示すようにVRAM518は、通常def動画用の展開バッファ0〜2と、カットイン動画用の展開バッファ3〜5が設定されている。この他に、描画バッファ0及び1、並びに、画像記憶領域が設定されている。画像記憶領域はROM506から転送されるフレームの符号化データやスプライト画像等の記憶領域として用いることができる。カットイン動画の再生中、展開バッファ0〜2は上書きが禁止され、再生中断時における通常def動画のフレームデータが格納された状態が維持される。
図18(b)はデフォルト再開制御を採用する場合のVRAM518の記憶領域の割り当ての例を示す。同図に示すようにVRAM518は、展開バッファ0〜2が設定されている点は図18(a)と同じであるが、展開バッファ3〜5は設定されておらず、その分、画像記憶領域が拡大して設定されている。描画バッファ0及び1については同様である。カットイン動画の再生中、展開バッファ0〜2は上書きが許可され、デコードされたカットイン動画のフレームデータを格納するために用いられる。デフォルト再開制御の場合は、通常def動画の中断時のフレームデータを記憶しておく必要はないので、その分だけ画像記憶領域を拡大したものである。画像記憶領域に格納可能なデータ量が増えるので、カットイン動画として演出効果が高い動画の採用が可能となる場合がある。
<中途再開制御の他の例>
中断フレームと再開フレームとを一致させるために、Iフレームからフレームデータの展開をやり直してもよい。図19はその説明図である。
図19(a)は通常def動画の展開バッファ0〜2等の格納データの変遷を示している。図19(a)において、段階5において通常def動画の再生が中断したとする。段階5の再生処理におけるIフレームは段階1で展開されるI1フレームである。したがって、段階1〜段階5までの展開処理をやり直せば、中断フレームから通常def動画を再開することができる。
図19(b)は再生再開時の処理例を示す。カットイン動画の再生が完了すると、通常def動画の再生を再開する。このとき、図19(a)の段階1〜5と同じ処理を1フレーム内の処理で連続的にやり直す。ただし、描画バッファ1及び2へのデータの格納は不要であり、その分だけ図19(a)の段階1〜5の処理よりは処理速度を向上できる場合がある。段階6の処理で再開時の表示データ(フレームB3)が描画バッファ1に格納され、液晶表示装置157に表示される。以降、通常def動画が再生されていくことになる。よって、再開時には遅滞なくフレームB3の画像を表示することができる。
この処理の場合、段階1〜5の処理をやり直すため、中断位置によっては再生再開が遅くなる場合があるが、中断位置からの再生再開をより確実に行うことができる。さらに、中断位置がどのフレームであっても中断位置からの再開が可能であり、この場合、中断位置の次のフレームからの再開であってもよい。なお、中断位置のフレームについては、中断情報を受信したときに該フレームを特定する情報を保存しておき、再開情報を受信したときに保存した情報から、展開処理をやり直すIフレーム等を特定すればよい。
<カットイン動画の連続再生>
通常def動画を中断してカットイン動画を再生し、続いてに別のカットイン動画を再生した後、通常def動画の再生を再開してもよい。
図20はその一例を示す。図20(a)は通常def動画を中断してカットイン動画Aを再生した例を示している。カットイン動画Aは再開情報:有の動画であり、その終了後には中途再開制御により通常def動画の再生が再開されている。
図20(b)はカットイン動画Aの再生に続いてカットイン動画Bを再生する条件が成立した場合を想定している。カットイン動画Bは再開情報:無の動画である場合を想定している。通常def動画を中断してカットイン動画Aを再生した後、連続してカットイン動画Bを再生する。カットイン動画Bの終了後にはデフォルト再開制御により通常def動画が先頭から再生されている。
なお、カットイン動画を連続的に再生する場合、先行するカットイン動画の再生を途中で中断して後続のカットイン動画の再生を開始してもよい。図20(b)の例で言えば、カットイン動画Aの途中でその再生を中断し、カットイン動画Bの再生を開始する。カットイン動画Bの再生が完了すると通常def動画の再生を再開する。
連続的に再生するカットイン動画の数は図20(b)の例では2つであるが3以上であってもよい。例えば、カットイン動画Aの再生に続いてカットイン動画Bを再生し、カットイン動画Bの再生に続いてカットイン動画Cを再生するような連続的な再生があってもよい。多数のカットイン動画が連続することで遊技者の期待感を高めることができる場合がある。
再開制御の種類の選択については、図20(b)の例では後続のカットイン動画Bの再開情報に基づいてデフォルト再開制御を選択するようにしているが、先行するカットイン動画Aの再開情報に基づいて中途再開制御を選択するようにしてもよい。或いは、カットイン動画を連続再生する場合は、トータルの再生時間が長くなることから、一律にデフォルト再開制御を選択するようにしてもよい。再生される動画に応じた再開制御の実行が可能である。
まとめると以下の通りである。すなわち、一のカットイン動画の再生を終了した後、連続的に別のカットイン動画の再生を再開してもよい。例えば、一のカットイン動画の再生途中で、別のカットイン動画の開始条件が成立した場合や、一のカットイン動画を完遂した後、別のカットイン動画の開始条件が成立している場合や予定されている場合である。このように連続的に複数種類のカットイン動画を再生する場合、最後のカットイン動画の再生完遂後に中途再開制御とデフォルト再開制御のうち、どちらを選択するかは、例えば、最後のカットイン動画(割り込み演出)に設定されている再開情報により選択してもよいし、最後以外のカットイン動画に設定されている再開情報により選択してもよいし、連続的に実行され得るカットイン動画のグループ毎に再開情報を設定しておき、この再開情報により選択してもよいし、カットイン動画を連続再生する場合は、一律にデフォルト再開制御を選択するようにしてもよい。
<デフォルト再開制御における再生再開位置>
デフォルト再開制御の再生再開位置は、通常def動画の先頭の他、通常def動画の表示データの区切りとなる位置でもよい。以下、図21を参照して具体例について説明する。
図21(a)は、通常def動画を、通常def動画A〜通常def動画Cの3種類の動画を連結して構成した場合を例示している。通常def動画Aは例えば殿様のキャラクタが城内を散歩する物語の動画であり、通常def動画Bは例えば殿様が城下町を散歩する物語の動画であり、通常def動画Cは例えば殿様が居酒屋で飲食する物語の動画である。
同図の例では通常def動画Aが最初に再生され、変更条件が成立すると通常def動画Bの再生が開始される。通常def動画Bの再生開始後、変更条件が成立すると通常def動画Cの再生が開始される。変更条件は、基本的に先行する通常def動画の再生完了であるが、その再生途中に成立し得る条件であってもよい。通常def動画Cの再生が完了すると、通常def動画Aの先頭から再生される。こうして通常def動画A〜通常def動画Cが繰り返し再生される。
図21(b)及び(c)は通常def動画Bの再生を中断し、カットイン動画Bの再生を開始した場合を想定している。カットイン動画Bが再開情報:無の動画の場合、デフォルト再開制御が選択されてデフォルトの再開位置から再生することになる。
図21(b)はデフォルトの再開位置を、表示データの区切りに設定した例を示し、中断した通常def動画の先頭に設定した場合を例示している。同図の例では通常def動画Bの再生が中断されてカットイン動画Bが再生されたので、通常def動画Bの先頭からその再生を再開する。再開した通常def動画Bの再生が完了すると、通常def動画Cが再生され、これが完了すると通常def動画Aの再生が開始されることになる。
図21(c)はデフォルトの再開位置を、一連の通常def動画の先頭に設定した場合を例示しており、通常def動画Bの再生が中断されてカットイン動画Bが再生されているが、通常def動画Aの先頭からその再生を再開する。再開した通常def動画Aの再生が完了すると、通常def動画Bが再生され、これが完了すると通常def動画Cの再生が開始されることになる。
なお、この他に、デフォルトの再開位置を、表示データの区切りに設定した例として、中断した通常def動画の次の通常def動画の先頭としてもよい。図21(b)の例で言うと、通常def動画Bの再生が中断されてカットイン動画Bが再生されたので、通常def動画Cの先頭からその再生を再開することになる。
また、デフォルトの再開位置は、複数の再開候補位置の中から条件に応じて選択してもよい。例えば、通常def動画A〜通常def動画Cのうち、通常def動画Aの過去の再生回数が多い場合は、通常def動画B又は通常def動画Cの先頭を再開位置としてもよい。逆に通常def動画Aの過去の再生回数が少ない場合は、通常def動画Aの先頭を再開位置としてもよい。また、前回の再開位置とは異なる再開位置を選択するようにしてもよい。例えば、前回の再開位置が通常def動画Aの先頭であった場合、通常def動画Bの先頭或いは通常def動画Cの先頭にしてもよい。
カットイン動画を連続再生した場合についても、デフォルト再開制御の再生再開位置は、通常def動画の先頭の他、通常def動画の表示データの区切りとなる位置でもよい。図25(a)〜(c)はその一例を示す。同図の例は、カットイン動画Aの再生に続いてカットイン動画Bを再生する条件が成立した場合を想定しており、カットイン動画Aは再開情報:有の動画であり、カットイン動画Bは再開情報:無の動画である場合を想定している。通常def動画を中断してカットイン動画Aを再生した後、連続してカットイン動画Bを再生する。カットイン動画Bの終了後にはデフォルト再開制御により通常def動画が先頭から再生される。
図25(a)の例では、通常def動画Bの再生を中断し、カットイン動画Aの再生を開始し、その終了後にカットイン動画Bを連続的に再生した場合を例示している。カットイン動画Bの再生が終了すると、通常def動画Bの先頭からその再生を再開する。再開した通常def動画Bの再生が完了すると、通常def動画Cが再生され、これが完了すると通常def動画Aの再生が開始されることになる。
図25(b)の例は、通常def動画全体の先頭、つまり、通常def動画Aの先頭から再生を再開した例を示している。
図25(a)および(b)の例のように、カットイン動画Aおよびカットイン動画Bを連続して再生すると、これらを単独で実行する場合よりも、再生時間が長くなる。よって、通常def動画Bがどこまで再生されていたのかを遊技者を忘れる可能性がある。図25(a)の例のように、通常def動画の再生再開を通常def動画Bの先頭とすることで、遊技者に通常def動画Bを楽しませることができる。また、図25(b)の例のように、通常def動画の再生再開を通常def動画Aの先頭とすることで、中断された通常def動画Bの前ふりとなっている通常def動画Aを遊技者に再確認させた上で、通常def動画Bを楽しませることができる。
通常def動画の再開を迅速に行うためには、デコードした動画データを保存しておくことが有利である。図25(a)の例と図25(b)の例とを比較すると、図25(a)の例の場合、通常def動画Bのデコードした動画データを保存しておけばよく、通常def動画Aのデコードした動画データは消去してもよいことから、メモリの記憶領域の利用の点で図25(a)の例の方が有利である。
図25(c)の例は、通常def動画Bの再生を中断し、カットイン動画Aの再生を開始し、その終了後にカットイン動画Bを連続的に再生した場合を例示している。そして、カットイン動画Bの再生が終了すると、通常def動画Cの先頭からその再生を再開する。例えば、通常def動画Bの再生中断位置が通常def動画Bの終了位置に近い場合、終了位置直前の動画の再生は、間が悪い再生となる場合がある。図25c)の例のように、終了位置直前の動画の再生を飛ばして通常def動画Bに続く通常def動画Cの再生を開始することにより、遊技者に違和感を与える事態を回避できる場合がある。カットイン動画Aを見た遊技者は、カットイン動画Aの次に再生される動画として通常def動画Bの中断箇所の動画を期待するところであるが、カットイン動画Aの次にカットイン動画Bが再生されたため、カットイン動画Bの終了時には、カットイン動画Aだけが表示された場合に比べて時間が長く経過した印象になる。その場合、通常def動画Cの先頭からその再生を行うと、時間経過の印象に見合う演出になる場合がある。
<カットイン動画の構成例>
カットイン動画は、終了条件が成立するまで繰り返し再生される動画であってもよい。図22(a)はその一例を示す。同図の例では、カットイン動画Bはカットイン動画bから構成されており、終了条件が成立するまで同じ動画であるカットイン動画bを繰り返し再生するものとして構成されている。このような繰り返し再生されるカットイン動画は例えば特定の遊技状態(ボーナス遊技等)の間、再生されてもよい。
この場合、再生情報:有のカットイン動画については1回の再生とし、再生情報:無のカットイン動画については終了条件が成立するまで繰り返し再生される動画であってもよい。再生情報:無の場合は、通常def動画が先頭から再生されるので、再生終了まで長時間を要してもよく、逆に、再生情報:有の場合は、通常def動画が中断位置付近から再生されるので、中断位置の画像のイメージが失われないように再生終了までの時間が短い方がよい場合がある。終了条件は、例えば、遊技結果や遊技状態によって設定することができる。
カットイン動画は、カットイン動画を寄せ集めて構成されるものであってもよい。図22(b)はその一例を示す。同図の例では、カットイン動画Bは、カットイン動画1、カットイン動画2、カットイン動画A及びカットイン動画3を連結して構成されている。カットイン動画1、カットイン動画2、カットイン動画A及びカットイン動画3は、それぞれ、単独でもカットイン動画を構成するものである。
このように、カットイン動画をカットイン動画の寄せ集めとすることで、データ量の削減を図りながら、演出画像の多様化を図ることができる場合がある。また、寄せ集めのカットイン動画が再生されることで、遊技者は複数種類のカットイン動画を一度に見ることができる場合があるため、寄せ集めのカットイン動画は、特定の条件が成立した場合に再生される再生頻度の低い演出とすることもできる。このような寄せ集めのカットイン動画の場合、再生に時間を要する場合があるため、再生情報は無に設定し、デフォルト再開制御が行われるようにしてもよい。
カットイン動画は、通常def動画よりも1回の再生時間が長い動画であってもよい。また、終了条件が成立するまで繰り返し再生される動画であってもよい。図22(c)はその一例を示す。同図の例では、通常def動画のフレーム数fが1800であり、カットイン動画Bのフレーム数fは2400である。一秒間に30フレームの再生を行う場合を想定すると、最初から最後まで一通りの再生をするのに必要な時間は通常def動画では約1分で、カットイン動画Bでは約1分20秒となる。
通常def動画よりも1回の再生時間が長いカットイン動画の場合、再開情報:無に設定し、再開制御はデフォルト再開制御が選択されてもよい。遊技者は、カットイン動画の再生完了を契機として遊技を終了して別の台に移ったり、帰宅する場合がある。例えば、ビッグボーナス遊技中にカットイン動画を繰り返し再生する構成とした場合、カットイン動画の終了はビッグボーナス遊技の終了となり、遊技者が席を立つ可能性がある。このような場合は、次の遊技者をむかえる準備をしたほうが望ましく、通常def動画を先頭から再生した方がよいことになる。
<ボーナス関連の演出例>
カットイン動画として、ボーナス役に関連する動画を採用してもよい。ボーナス役に関連する動画としては、ボーナス役の内部当選を示唆するボーナス当選示唆演出動画や、ボーナス役に入賞したことを条件として開始されるボーナス中演出動画を挙げることができる。ボーナス当選示唆演出動画は、ボーナス役に内部当選していないことを示す内容を含む動画と、ボーナス役に内部当選していることを示す内容を含む動画とに大別することができる。ボーナス中演出動画は、ボーナス役に入賞したことを示す内容と、ボーナス遊技中であることを示す内容(例えばボーナス遊技を盛り上げる内容)とを含む動画とすることができる。
ボーナス当選示唆演出動画に採用可能な動画の構成例としては、ボーナス役に内部当選していないことを示す動画と、ボーナス役に内部当選していることを示す動画とを別々に用意してもよいが、一部を共通とし、複数種類の要素動画を繋いだ動画としてもよい。図26(a)はその一例を示すカットイン動画Aの構成例を示す図である。
図26(a)の例は、始めに再生される共通動画A−0と、共通動画A−0に連続して再生される選択動画A−1、選択動画A−2とを含む。選択動画A−1と選択動画A−2とはいずれかが選択される動画である。ここでは二種類であるが、三種類以上の動画から選択可能であってもよい。
図26(a)の例をボーナス当選示唆演出動画に適用する場合、例えば、選択動画A−1はボーナス役に内部当選していないことを示す内容とし、選択動画A−2はボーナス役に内部当選していることを示す内容とし、共通動画A−0は、ボーナス役に内部当選しているか否かがこれから示されることを示す内容とすることができる。図9(b)の例を参照して具体例を挙げられば、(1)〜(6)までの内容を共通動画A−0とし、(7−1)の内容を選択動画A−2とし、(7−2)の内容を選択動画A−1とすることができる。図26(b)〜(e)は、この具体例における再開制御の例を例示している。
図26(b)は、カットイン動画Aが、動画A−0と動画A−1とで構成される場合、つまり、ボーナス役に内部当選しておらず、これを示唆する例である。この場合は、カットイン動画Aの終了後には中途再開制御により通常defの再生が再開されている。
図26(c)〜(d)は、カットイン動画Aが、動画A−0と動画A−2とで構成される場合、つまり、ボーナス役に内部当選した状態にあり、これを示唆する例である。
カットイン動画Aの開始後、ボーナス役に入賞しない場合、図26(c)または(d)の再開制御が可能である。図26(c)の例では、カットイン動画Aの終了後に中途再開制御により通常defの再生が再開されている。図26(d)の例では、カットイン動画Aの終了後にはデフォルト再開制御により通常defの再生が再開されている。
ボーナス役に入賞した場合、図26(e)の再開制御が可能である。図26(e)の例では、カットイン動画Aに連続してカットイン動画Bが開始されている。カットイン動画Bはボーナス中演出動画である。カットイン動画Bの終了後にはデフォルト再開制御により通常defの再生が再開されている。ボーナス中演出動画は、ボーナス役の入賞を条件として開始されるので、図26(b)に例示したように、カットイン動画Aが、動画A−0と動画A−1とで構成される場合、つまり、ボーナス役に内部当選していない場合は、カットイン動画Aに連続してカットイン動画Bが再生されることはない。
カットイン動画Aがボーナス役に内部当選していることを示唆する場合(共通動画A−0と選択動画A−2とで構成される場合)、常に図26(e)に示すように、カットイン動画Aに連続してボーナス中演出動画であるカットイン動画Bの再生を開始してもよい。ボーナス役に入賞しない場合は、入賞するまでカットイン動画Aの再生を維持していればよい。例えば、選択動画A−2の全部や最終画面を繰り返し再生していてもよい。逆に、選択動画A−2の完遂前にボーナス役に入賞した場合、選択動画A−2の再生を終了してカットイン動画Bの再生を開始してもよい。図26(f)は、選択動画A−2を用いた場合のカットイン動画Aの終了後にカットイン動画Bを再生するパターンを例示している。
(f−1)は選択動画A−2の完遂後にカットイン動画Bの再生を開始している。(f−2)は選択動画A−2を途中で終了してカットイン動画Bの再生を開始している。(f−3)は選択動画A−2を再生せずに、共通動画A−0の完遂後または途中でカットイン動画Bの再生を開始している。
カットイン動画Bは、カットイン動画Aを再生せずに、再生される場合がある。例えば、ボーナス役に内部当選した遊技において、ボーナス役に入賞する場合である。図26(g)はこの場合の再開制御例を示している。図26(g)は、通常def動画を中断してカットイン動画Aを再生せずに、カットイン動画Bを再生している。カットイン動画Bの終了後にはデフォルト再開制御により通常def動画が先頭から再生されている。
通常def動画を中断してカットイン動画Aが再生された結果、遊技者は中断後の背景動画を見逃す場合がある。また、ボーナス遊技の終了後には特典を得た満足感によって遊技者が遊技を終了する場合がある。本例では、カットイン動画B(ボーナス中演出動画)が表示された場合には、通常def動画が先頭から再開されることにより、通常def動画の見逃した部分を見るために、遊技者がボーナス遊技後も遊技を続行する場合があり、遊技意欲を向上できる場合がある。
<再開制御の他の選択方法>
上述した実施形態では、カットイン動画に再開情報:有/無を設定することで、再開制御の種類を選択したが、通常def動画の再生を中断した位置に基づいて再開制御の種類を選択してもよい。図23はその説明図である。
図23(a)は通常def動画の先頭側でその再生が中断され、図23(b)は通常def動画の末尾側でその再生が中断され、カットイン動画Lの再生が開始された場合を想定している。図23(a)の例では中途再開制御を選択し、図23(b)の例ではデフォルト再開制御を選択する。このように通常def動画の再生の進み具合によって、再開制御の種類を選択することもできる。図23(a)及び図23(b)の例とは逆に、通常def動画の先頭側でその再生が中断された場合はデフォルト再開制御を選択し、通常def動画の末尾側でその再生が中断された場合は中途再開制御を選択してもよい。
図23(a)の例のように、通常def動画の先頭側で再生が中断された場合に中途再開制御を選択することで、通常def動画の冒頭部分が繰り返し再生されて飽きられる事態を回避できる場合がある。図23(b)の例のように、通常def動画の末尾側で再生が中断された場合にデフォルト再開制御を選択することで、通常def動画の末尾の場面が突然再生されて遊技者に違和感を与える事態を回避できる場合がある。
再開制御を選択するための期間は通常def動画に設定することができる。図24(a)はその一例を示す。
同図の例では、通常def動画はフレーム数fが1800の動画である場合を想定しており、互いに異なる期間である中途再開期間と新規再開期間とが設定されている。通常def動画の先頭から1000フレーム目までの期間を中途再開期間とし、1001フレーム目から最終フレームまでの期間を新規再開期間としている。
カットイン動画の再生のために、通常def動画の再生を中断した位置が中途再開期間に含まれる位置である場合、中途再開制御を選択する。一方、通常def動画の再生を中断した位置が新規再開期間に含まれる位置である場合、デフォルト再開制御を選択する。
図24(b)は通常def動画の再生を中断した位置に基づいて再開制御の種類を選択する場合の処理例を示し、図13に代えて第2副制御部500が図8(a)のSF09で実行する演出制御処理の例を示すフローチャートである。本処理では第1副制御部400側は、カットイン動画の再生開始時に中断情報を含むコマンドを第2副制御部500に送信し、また、カットイン動画の再生時間経過時や通常def動画の開始時に、通常def動画の再開を指示する再生指示情報を含むコマンドを第2副制御部500に送信する場合を想定している。通常def動画の再開制御の選択は第2副制御部500側で行う。
S41では第1副制御部400から受信したコマンドに中断情報が含まれるか否かを判定する。含まれる場合はS42へ進み、含まれない場合はS45へ進む。S42では通常def動画の再生を中断すると共に中断位置(フレーム)を特定する。
S43ではS42で特定した中断位置が中途再開期間に含まれるか新規再開期間に含まれるかを判定し、中途再開期間に含まれる場合はS44へ、新規再開期間に含まれる場合はS49へ進む。S44ではS42で特定した中断位置を示す情報をRAM508に保存する。
S45では第1副制御部400から受信したコマンドに再生指示情報が含まれるか否かを判定する。再生指示情報が含まれる場合S46へ進み、含まれない場合はS49へ進む。S46では中断位置情報が保存されているか否かを判定し、保存されている場合はS47へ進み、保存されていない場合はS48へ進む。
S47では中断位置情報に基づいて通常def動画を中断位置に基づき再生する処理を行う。その後、中断位置情報をクリアしてS49へ進む。S48では通常def動画を先頭から再生する処理を行い、S49へ進む。
S49では他の処理を行い、その後、一単位の処理を終了する。
<異常発生を示すカットイン動画>
異常が発生したことを報知するカットイン動画(異常発生報知動画と呼ぶ場合がある。)を用意しておき、異常が発生した場合に通常def動画の再生を中断して、異常発生報知動画を再生してもよい。
図27(a)は異常発生報知動画の例を示している。同図の動画Cおよび動画Dは、いずれもカットイン動画であって、スロットマシン100に発生した異常を報知する異常発生報知動画である。動画Cは、メダルセレクタ170に異常が発生したこと(メダルの詰まり検知等)を報知する動画であり、動画Dは、メダル払出装置180(ホッパー)に異常が発生したこと(払出し不良等)を報知する動画である。
なお、異常検知の監視処理は、電源投入後から開始される(例えば、メダルセレクタ170が備えるセンサは、電源投入があると後述するSB15にて異常検知の監視が行われる)。
なお、異常の有りと判定された場合には、一遊技の終了を待たず直ぐに異常発生報知動画の表示を行う。不正な操作があった場合の異常に係わる表示であれば、早々と表示を行い店員らに知らしめることが好ましいからである。
なお、異常有りと判定された場合には、一遊技の終了を待ってから異常発生報知動画の表示を行ってもよい。異常有りと判定されて直ぐに異常発生報知動画の表示を行うと、この表示に驚いた遊技者に誤操作させてしまう場合があるからである。この場合、一遊技の終了前に複数種類の異常が発生した場合には、図27(c)に示すよう順に表示するとよい。重要度の高い表示を先に店員らに知らしめることができる場合がある。
なお、本実施形態では、カットイン動画Aを終了して異常発生報知動画の再生を開始することがある。
そこで、一般的には演出動画は一遊技の終了または開始を契機に変更されることが多いことから、カットイン動画Aも一遊技終了とともに終了することがある動画とし、異常発生報知動画の表示は一遊技の終了を待ってから行うようにする。すると、一遊技終了とともにカットイン動画Aが終了して異常発生報知動画の表示が行われることになり、カットイン動画Aと異常発生報知動画とを違和感少なく連続的に表示できる場合がある。
図27(b)および(c)は異常発生報知動画に関わる再開制御例を示している。図27(b)は、異常の検知により、通常def動画を中断して異常発生報知動画Cを再生している。ホール従業員等により復旧されると、異常発生報知動画Cが終了し、デフォルト再開制御により通常def動画が先頭から再生されている。異常発生報知動画Cは、異常が復旧されるまで繰り返し再生することができる。
異常が発生した場合、遊技者は、より確実に復旧されていることを望む。復旧作業中、遊技者は離席している場合が多いため、戻ってきたときに正常に再開できることを印象付けることで遊技者に安心感を与えることが重要である。この点に関し、異常発生動画Cの終了後にはデフォルト再開制御を行うことで、中途再開制御を行う場合に比べて、スロットマシン100が初期化されたように感じさせることができる場合があり、復旧した印象を与えやすくなる場合がある。また、異常の復旧に要する時間は不確定であり、異常発生報知動画の再生時間は不確定であって、比較的長い時間を要する場合が多い。この点に関し、異常発生動画Cの終了後にはデフォルト再開制御を行うことで、通常def動画を最初から遊技者に見せることができ、遊技者の気分を新たにすることができる場合がある。
なお、デフォルト再開制御によって、通常def動画を先頭から再生する場合、メッセージ動画を再生してから通常def動画を再生してもよい。メッセージ動画は、初期化されたことを印象付ける動画や、遊技者に役に立つ動画としてもよい。例えば、スロットマシン100のメーカのロゴ動画、デモ画像、遊技カードの取り忘れの注意を促す動画、遊技に夢中になり過ぎることの注意を促す動画等を挙げることができる。
図27(c)は、複数種類の異常が発生した場合を例示している。複数種類の異常が発生した場合、各異常を同時に報知してもよいが、順番に報知した方が確実な対応が可能となる場合がある。図27(c)の例は、メダルセレクタ170とメダル払出装置180に同時的に異常が発生した場合を例示している。
同図の例では、通常def動画を中断して異常発生報知動画Cを再生している。ホール従業員等により復旧されると、異常発生報知動画Cが終了し、異常発生報知動画Dを連続的に再生している。ホール従業員等により復旧されると、異常発生報知動画Dが終了し、デフォルト再開制御により通常def動画が先頭から再生されている。異常発生報知動画Cと異常発生報知動画Dの再生順序は、異常の発生検知順でもよいし、優先する動画が予め定められていてもよい。
次に、図28(a)および(b)はカットイン動画の再生中に異常が発生した場合を例示している。カットイン動画Aは例えばボーナス当選示唆演出動画であり、通常def動画を中断してカットイン動画Aが再生されている。
図28(a)の例は、カットイン動画Aの再生中に異常判定を行い、異常を検知したら、直ちにカットイン動画Aを終了して異常発生報知動画(ここでは動画C)の再生を開始する例であり、カットイン動画Aの再生は途中で終了している。カットイン動画Aは、例えば、全リールの停止後に実行される演出動画である。
図28(b)の例は、カットイン動画Aの再生中に異常判定を行い、異常を検知したら、カットイン動画Aの完遂後に異常発生報知動画(ここでは動画C)の再生を連続して開始する例である。カットイン動画Aは、例えば、リールの回転開始から全リールの停止までの間に実行される演出動画である。リールの回転開始から全リールの停止までの間に異常を検知し、異常を検知した場合、全リールの停止時に異常を報知するか否かを判定し、報知すると判定した場合に異常発生報知動画を再生することができる。
カットイン動画Aは、図26(b)〜(d)に示したように、中途再開制御が選択される場合と、デフォルト再開制御が選択される場合とがあり得るが、図28(b)および(c)に例示するように、異常発生報知動画がカットイン動画Aに連続して再生された場合、その終了後にはデフォルト再開制御が選択される。
次に、図29(a)〜(c)は、通常def動画を通常def動画A〜通常def動画Cの3種類の動画を連結して構成した場合における再開制御例を例示しており、図21や図25の例を異常発生報知動画に適用した例を示している。図29の例は、カットイン動画Aの再生に続いて異常発生報知動画を連続的に再生する場合を想定しており、カットイン動画Aは例えばボーナス当選示唆演出動画である。
図29の例は、通常def動画Bの再生を中断し、カットイン動画Aの再生を開始し、その終了後に異常発生報知動画Cを連続的に再生した場合を例示している。図29(a)の例では、異常発生報知動画Cの再生が終了すると、通常def動画Bの先頭からその再生を再開する。再開した通常def動画Bの再生が完了すると、通常def動画Cが再生され、これが完了すると通常def動画Aの再生が開始されることになる。例えば、通常def動画A〜Cの順序をランダムに再生する場合に、中断した通常def動画Bが先頭から再生されるので、遊技者にとって違和感の少ない動画再生を行える場合がある。
なお、別の例として、異常発生報知動画の再生が終了すると、中断した通常def動画の次の通常def動画を再生してもよい。図29(a)の例で言えば、通常def動画Bの再生を中断し、カットイン動画Aの再生を開始し、その終了後に異常発生報知動画Cを連続的に再生した場合、通常def動画Cが先頭から再生されてもよい。異常発生報知動画は、遊技店員の操作によって再生を終了するため、異常発生報知動画が長期間に再生される傾向にある。よって、通常def動画Bの中断箇所から再生するより通常def動画Cの先頭から再生されたほうが、遊技者にとって違和感の少なく時間経過に見合う印象にできる場合がある。
図29(b)の例は、通常def動画全体の先頭、つまり、通常def動画Aの先頭から再生を再開した例を示している。例えば、通常def動画A〜Cを順番に再生する場合に、通常def動画全体の先頭から再生されるので、スロットマシン100が初期化された印象を遊技者に与えることができる場合がある。
図29(c)の例は、図29(b)の例と同様に、通常def動画全体の先頭、つまり、通常def動画Aの先頭から再生を再開した例を示しているが、その前に上述したメッセージ動画である動画Eを再生してから通常def動画Aの再生を再開している。
<カットイン動画に連続する通常def動画>
カットイン動画の後に通常def動画の再生を行う場合と行わない場合とで再開制御を切り替えてもよい。図30(a)〜(c)はその説明図である。
図30(a)は、通常def動画の構成例と、カットイン動画Aの後の再開制御例とを示している。通常def動画は、通常def動画Aと通常def動画Bとを連結して構成されている。
図30(a)の例では、カットイン動画Aの後に新たな通常def動画の再生を行わず、中断した通常def動画を再開する場合を例示しており、再開制御は中途再開制御が採用される。具体的には、通常def動画Aの再生を中断してカットイン動画Aの再生を開始した場合、通常def動画Aについて中途再開制御によりその再生が再開される。また、通常def動画Bの再生を中断してカットイン動画Aの再生を開始した場合、通常def動画Bについて中途再開制御によりその再生が再開される。
通常def動画Bは、通常遊技において表示される動画でもよいし、遊技者にとって有利な遊技状態(以下、有利状態と呼ぶ場合がある。)で表示される動画であってもよい。有利な遊技状態としては、ボーナス遊技、AT(アシスト)遊技等を挙げることができる。AT遊技としては、例えば、停止操作の正解を報知する遊技を挙げることができる。
一回の通常def動画Bの再生が終わると、別の通常def動画を再生してもよいが、本例では、図30(b)に示すように通常def動画Aを先頭から再生する場合を想定している。そして、一回の通常def動画Aの再生が終わると通常def動画Bの再生が開始される。
図30(b)において、通常def動画Aから通常def動画Bへの切り替えに際しては、切替抽選に当選した場合に切り替えるようにしてもよい。例えば、通常def動画Aの完遂時に、切替抽選にはずれた場合は再び通常def動画Aを先頭から再生し、当選した場合に通常def動画Bの再生を開始してもよい。同様に、通常def動画Bの完遂時に切り替え抽選を行い、切替抽選にはずれた場合は再び通常def動画Bを先頭から再生し、当選した場合は通常def動画Aの再生を開始してもよい。通常def動画Bが有利な遊技状態で表示される動画とした場合は、有利な遊技状態の終了により通常def動画Aの再生を開始してもよい。
図30(c)は、通常def動画Aの再生を中断してカットイン動画Aの再生を開始し、その終了後に、通常def動画Bの再生を開始した場合を例示している。通常def動画Bの再生を終了した後には、カットイン動画Aにより中断された通常def動画Aの中断位置から再生を再開することと、通常def動画Aの再生を先頭から再開することが考えられるが、本例では後者、すなわち、通常def動画Aを先頭から再生することとしている。カットイン動画Aの表示後に、通常def動画Bが表示される場合と、表示されない場合とで、再開位置を異ならせることで、遊技者に演出の違いを分りやすく認識させることができる場合があり、通常def動画Bが表示された場合の方が、通常def動画Aが先頭から再開されて、いわばリセットされた感じになるため、特殊な状態であると認識させ易くなる場合がある。
カットイン動画Aの終了後に、通常def動画Bの再生を開始する場合(図30(c))と、しない場合(図30(a))としては、以下の例を挙げることができる。第一の例として、例えば、カットイン動画Aを、図26に例示したボーナス当選示唆演出動画とし、ボーナス役に内部当選していない場合は図30(a)に示したように、カットイン動画Aの後に通常def動画Bの再生を開始せず、中途再開制御を採用する。ボーナス役に内部当選している場合は図30(c)に示したように、カットイン動画Aの後に通常def動画Bの再生を開始し、その終了後にデフォルト再開制御(通常def動画Aの先頭からの再生)を採用してもよい。
なお、ボーナス役に内部当選していない場合であっても、カットイン動画Aの後に通常def動画Bの再生が開始される場合があってもよい。例えば、通常def動画Aの再生期間が閾値未満(例えば100ゲーム未満)の場合には、通常def動画Bが再生されず、閾値以上(例えば100ゲーム以上)の場合には、通常def動画Bの再生が開始されてもよい。これにより長時間、遊技者を飽きさせない場合がある。
第二の例として、例えば、通常遊技において通常def動画Aの再生中にAT抽選に当選した場合は、カットイン動画Aを再生した後、通常def動画Bを再生し、AT抽選に当選しない場合は、カットイン動画Aを再生した後、通常def動画Aの再生を中途再開制御により再開してもよい。
また、図30(c)の変形例として、通常def動画Aや通常def動画Bを、連続的に再生される複数の部分動画(パート動画)で構成し、一の部分動画の再生を中断してカットイン動画を再生を開始した後、通常def動画の再生を再開する場合、次の部分動画の先頭から再生を開始してもよい。例えば、通常def動画Aを、連続的に再生されるパート動画A−1とパート動画A−2とから構成する。パート動画A−1の再生を中断してカットイン動画を再生した場合、カットイン動画の終了後には、パート動画A−1の中断位置から再生せずに、パート動画A−2の先頭から再生を開始する。実質的に再生する必要性がない部分を飛ばして、次のパート動画を再生することで、遊技者に違和感を与えない動画再生を実現できる場合がある。
<切替動画>
通常def動画を複数の通常def動画から構成する場合、一の通常def動画から次の通常def動画に切り替わる際に、切替動画の再生を介在させてもよい。切替動画は、通常def動画の切り替えを示唆するものであってもよいし、通常def動画の切り替えが遊技状態の移行に連動する場合、遊技状態の移行を示唆するものであってもよい。
図31(a)は、切替動画を介在させる通常def動画の再生態様を例示している。通常def動画Aから通常def動画Bに再生動画が切り替わる際、切替動画が再生され、また、通常def動画Bから通常def動画Aに再生動画が切り替わる際、切替動画が再生される。切替動画は、一回の再生時間が例えば数秒程度の短時間の動画であってもよく、通常def動画Aから通常def動画Bに再生動画が切り替わる際の切替動画と、通常def動画Bから通常def動画Aに再生動画が切り替わる際の切替動画は、同じであってもよいし異なっていてもよい。切替動画を介在させることで、通常def動画の切り替えに際し、遊技者に対してスムーズな切り替えの印象を与えることができる場合がある。
次に、通常def動画を複数種類の通常def動画の中から選択する構成の場合、複数種類の切替動画の中から対応する切替動画を選択する構成であってもよい。図31(b)および(c)はその一例を示す。
図31(b)は複数種類の通常def動画を例示している。同図には、図31(a)に例示した通常def動画Aの候補として、通常def動画A1〜A3の三種類を例示し、通常def動画Bの候補として、通常def動画B1〜B3の三種類を例示している。通常def動画A1〜A3は、遊技状態が通常遊技の場合に再生される動画として例示されており、通常def動画B1〜B3は、遊技状態が有利状態の場合に再生される動画として例示されている。通常def動画の再生順序は、通常def動画A→通常def動画B→通常def動画A...に限らず、通常def動画A1→通常def動画A3→通常def動画B3...としたり、通常def動画A1→通常def動画A1→通常def動画A2→通常def動画A2...等のように、同じグループの動画が連続的に再生されてもよい。
各動画は、動画に登場するキャラクタが異なるものとすることができる。例えば、通常def動画A1およびB1には殿様のキャラクタが登場し、通常def動画A2およびB2には家老(爺)のキャラクタが登場し、通常def動画A3およびB3にはお姫様のキャラクタが登場してもよい。キャラクタは、人物を模した画像を指したが、人物を除く動物や、動物を除く生物や、生物ではない物であってもよい。さらには何らかのシンボル、文字、および、記号等の生物以外の物を示す画像であってもよく、遊技者が、図柄として認識できるものであれば、あらゆる画像が含まれる。
図31(c)は複数種類の切替動画L〜Nを例示している。上記のように、通常def動画にキャラクタが登場する構成の場合、切替動画は次のキャラクタの登場を示唆する動画とすることができる。例えば、切替動画Nは殿様のキャラクタの登場を示唆する動画とし、切替動画Mは爺のキャラクタの登場を示唆する動画とし、切替動画Lは姫のキャラクタの登場を示唆する動画とすることができる。そして、例えば、通常def動画Bとして、通常def動画B1が選択された場合、その直前の切替動画としては切替動画Nを選択することができる。また、例えば、通常def動画Aとして、通常def動画A3が選択された場合、その直前の切替動画としては切替動画Lを選択することができる。これにより、動画の切替を違和感なく見せることができる場合がある。
本例の場合、通常def動画Aと通常def動画Bの切り替えパターンは、3×3=9通りある。全パターンに対応して切替動画を用意してもよいが、9通りの切替動画を用意すると、動画データ量が増大する。本例のように、切替動画を次のキャラクタの登場を示唆する動画とするために、次の通常def動画に登場するキャラクタ単位で3通りの切替動画L〜Nを用意することで動画データ量を削減できる場合がある。
なお、通常def動画Aと通常def動画Bとの切り替えを遊技状態の移行に連動させる構成の場合、切替動画は遊技状態の移行を示唆する内容を含んでもよい。切替動画によって、遊技状態の移行に対する期待感を演出できる場合がある。例えば、通常def動画Aは遊技状態A(例えば、AT遊技の当選確率A)に連動する動画とし、通常def動画Bは遊技状態B(例えば、AT遊技の当選確率B。AT遊技の当選確率を比較すると確率A<確率B)に連動する動画とし、通常def動画Aは、背景を青空とする動画とし、通常def動画Bは、背景を夜空とする動画とし、通常def動画Aと通常def動画Bとの切り替えでは切替動画として夜空を背景とする動画とする。
図32(a)〜(c)は、図31(b)および(c)に例示した通常def動画および切替動画の再生例を示している。図32(a)は遊技状態の移行がなく、通常遊技が維持されている場合の再生例を示している。同図の例では、通常def動画A−1の再生を中断してカットイン動画Aを再生し、その後、通常def動画A−2を先頭から再生する場合を例示している。通常def動画A−2の再生の前には切替動画Mが再生される。切替動画Mと通常def動画A−2とは、いずれも爺のキャラクタが登場する動画であり、切替動画Mは、例えば、「次は爺が登場するよ!」等のフレーズを含む。カットイン動画Aから通常def動画A−2へ動画が切り替わるのに際して、登場キャラクタを報知することで動画の切替を違和感なく見せることができる場合がある。また、爺が登場する動画としては、有利状態の場合に再生される通常def動画B−2もあるため、切替動画Mを介在させることで、有利状態への期待感も演出できる。なお、カットイン動画Aを、有利状態に移行しないことを示唆する動画としてもよい。
同図の例では、通常def動画A−2の後には、殿様のキャラクタが登場する通常def動画A−1が先頭から再生される。その際、殿様のキャラクタが登場する切替動画Nの再生が介在するので、動画の切替を違和感なく見せることができる場合がある。
図32(b)は遊技状態が通常状態から有利状態に移行する場合の再生例を示している。同図の例では、通常def動画A−1の再生を中断してカットイン動画Aを再生し、その後、通常def動画B−2を先頭から再生する場合を例示している。通常def動画B−2の再生の前には切替動画Mが再生される。図32(a)で述べたとおり、カットイン動画Aから通常def動画B−2へ動画が切り替わるのに際して、登場キャラクタを報知することで動画の切替を違和感なく見せることができる場合がある。また、有利状態への移行の期待感を演出でき、通常def動画B−2の再生により、有利状態への移行を確認できる。なお、カットイン動画Aを、有利状態に移行することを示唆する動画としてもよい。
同図の例では、遊技状態が通常状態に戻る際、通常def動画B−2の後には、殿様のキャラクタが登場する通常def動画A−1が先頭から再生される。その際、殿様のキャラクタが登場する切替動画Nの再生が介在するので、動画の切替を違和感なく見せることができる場合がある。
図32(c)は遊技状態が有利状態から通常状態に移行する場合の再生例を示している。同図の例では、通常def動画B−2の再生を中断してカットイン動画Aを再生し、その後、通常def動画A−1を先頭から再生する場合を例示している。通常def動画A−1の再生の前には切替動画Nが再生される。通常def動画A−1および切替動画Nはいずれも殿様のキャラクタが登場する動画である。図32(a)や(b)で述べたとおり、カットイン動画Aから通常def動画B−2へ動画が切り替わるのに際して、登場キャラクタを報知することで動画の切替を違和感なく見せることができる場合がある。また、有利状態が継続するか通常遊技に戻るかの期待感を演出でき、通常def動画A−1の再生により、通常遊技への移行を確認できる。
なお、カットイン動画Aを、有利状態に移行しないことを示唆する動画としてもよい。また、有利状態が維持される場合には、カットイン動画Aを、有利状態に移行することを示唆する動画としてもよい。
同図の例では、遊技状態が通常状態から再び有利状態に移行する際、通常def動画A−1の後には、爺のキャラクタが登場する通常def動画B−2が先頭から再生される。その際、爺のキャラクタが登場する切替動画Mの再生が介在するので、動画の切替を違和感なく見せることができる場合がある。
なお、図32(a)〜(c)の例では、通常def動画の切り替えの際に、カットイン動画Aを介在したが、カットイン動画Aを省略する構成も採用可能である。例えば、図柄組み合せの出目から、有利状態への移行や通常遊技への移行が分かる場合、カットイン動画Aを省略することで、無駄な待ち時間を発生させずに、遊技をテンポよく進めることができる場合がある。
<第二実施形態>
上記実施形態では本発明をスロットマシンに適用した例を例示したが、本発明はぱちんこ機や封入式遊技機といったスロットマシン以外の遊技台にも適用可能である。以下、ぱちんこ機の例について説明する。
<全体構成>
図33を用いて、本発明の実施形態に係るぱちんこ機100の全体構成について説明する。なお、同図はぱちんこ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
ぱちんこ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにぱちんこ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、ぱちんこ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図34は、図33のぱちんこ機100を背面側から見た外観図である。
ぱちんこ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してぱちんこ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、ぱちんこ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図35は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、ぱちんこ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口を設けている。
このぱちんこ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、ぱちんこ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。
遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。
また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図36を用いて、このぱちんこ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
ぱちんこ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、ぱちんこ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、ぱちんこ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器316が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器316が出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にぱちんこ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、ぱちんこ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、ぱちんこ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、ぱちんこ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、ぱちんこ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、ぱちんこ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図37(a)〜(c)を用いて、ぱちんこ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図37(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。
これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」は、図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。
したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図37(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図37(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のぱちんこ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。
また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のぱちんこ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図37(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図37(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図37(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図37(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図38を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図38に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップSA01では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップSA03では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップSA05では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップSA03に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップSA07に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップSA03に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップSA05は繰り返し実行される。
ステップSA07では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップSA09では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップSA13)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進む。
一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。
そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップSA11に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、ぱちんこ機100を初期状態にすべくステップSA13に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップSA13に進む。
ステップSA11では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、ぱちんこ機100は電源断時の状態に復帰する。
すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップSA15内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図36に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップSA11では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA13では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップSA13)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA15では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップSB07でも更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップSA15の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図39を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップSB05では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。
このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップSB05では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
図36に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップSB05では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップSB07およびステップSB09では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップSA15で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。
例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップSB11では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップSB13では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップSB15では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップSB17では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップSB03における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップSB19では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップSB21では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。
また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図37(c)に示す普図A)および外れ図柄(図37(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップSB23に移行するようにしている。
ステップSB23では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。
なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップSB25)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図37(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。
この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、ぱちんこ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップSB27に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップSB27)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップSB25およびステップSB27における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップSB29)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップSB31)。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップSB33では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップSB33では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB35では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してぱちんこ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップSB37では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップSB19)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップSB39では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB43に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB41に進む。
ステップSB41では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図38に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB43では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図38に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図40を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のストローブ割込み処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。
ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSC07では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、SC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSC11では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップSC09で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップSC13では、SC09で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。ステップSC15では、SC09で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップSC17では、SC09で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。ステップSC19では、SC09で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップSC21では、SC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、SC03へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE01では、図40(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE03では、ステップSC19で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップSC13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSF01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップSF03では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSF05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSF05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップSF01でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSF07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSF09では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSF11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSF11では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
図41を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSG01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSG01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSG03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSG05の処理に移行する。
ステップSG05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSG07では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップSG09では、演出制御処理を行う。例えば、SG07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSG11では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップSG13では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、SG03に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSH01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップSI01では、図40(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSG03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSG03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップSI03では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<表示制御例>
第一実施形態で説明した通常def動画、カットイン動画、異常発生報知動画、その他の動画の再生に関わる内容は、本実施形態にも適用可能である。本実施形態においてこれらの動画を表示可能な装置としては、装飾図柄の変動表示を行う装飾図柄表示装置208を挙げることができる。
通常def動画は、例えば、通常遊技時において再生する動画とし、カットイン動画としては、大当り示唆演出動画や大当たり中演出動画としてもよい。大当り示唆演出動画は、大当りを示唆する演出動画であり、例えば、リーチ状態の場合に表示される演出動画である。大当り中演出動画は、大当りと決定したことを条件として開始される演出動画であり、例えば、大当りであることを報知する表示や大当たり遊技中の表示を含む。第一実施形態で説明した内容を本実施形態に適用するにあたり、ボーナス役内部当選示唆演出動画に関する事項を大当り示唆演出動画に適用可能であり、ボーナス遊技中演出動画に関する事項を大当り中演出動画に適用可能である。例えば、再開制御については、大当り示唆演出動画は中途再開制御またはデフォルト再開制御とし、大当り中演出動画はデフォルト再開制御とすることができる。大当り示唆演出動画においては、大当りではない場合は中途再開制御とし、大当りである場合は大当り中演出動画を連続して再生してもよい。
また、通常def動画は、例えば、確変時において再生する動画とし、カットイン動画としては、ショートリーチ表示やロングリーチ表示としてもよい。ショートリーチ表示の場合、中途再開制御を行い、大ロングリーチ表示の場合、デフォルト再開制御を行ってもよい。
以下、図42〜図47を参照して具体例を説明する。
図42(a)〜(h)は動画の再生例を時系列で示している。図42(a)は、装飾図柄表示装置208において通常def動画1の再生が実行されている。また、通常def動画1の表示と共に、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cにおいて各装飾図柄の変動表示が実行され、また、特図変動遊技の保留数の表示が実行されている。特渦変動遊技の保留数は、一のキャラクタの表示につき、一の保留があることを示している。
図42(b)は、通常def動画1の表示を中断してカットイン動画Aを再生している状態を示し、図42(c)は中途再開制御により通常def動画1の再生を再開している。カットイン動画Aの再生時間は、数秒程度とすることができる。カットイン動画Aを割り込ませることで、何かあるのではないかと遊技者に期待させ、大当りに対する期待感を演出できる。
図42(d)は、通常def動画1の再生が継続されつつ、左図柄と右図柄の変動が停止して、リーチ状態になった場合を示している。このようにリーチ状態の前にカットイン動画を短時間表示することで、カットイン動画の再生によりリーチ状態への期待感を高まることができる。
図42(e)は、通常def動画1の表示を中断してカットイン動画Bを再生している状態を示している。カットイン動画Bは、例えば、大当り示唆演出動画であり、殿様と侍が対決する動画である。殿様が勝てば大当りであることを示し、殿様が負ければ大当りではないことを示す。カットイン動画Bの再生中、装飾図柄の変動表示と保留数表示は縮小され、かつ、表示領域の端部に表示位置が変更されている。
図42(f)の表示を経て図42(g)では殿様が負けた画像表示されており、大当りではないことが示されている。大当りでない場合はデフォルト再開制御が選択される。したがって、カットイン動画Bの後、図42(h)に示すように、デフォルト再開制御により、通常def動画1が先頭から再開される。通常def動画1の先頭の画像は、「城下町」等の文字、あるいは、タイトル付きの画像とされており、これから再生される動画の内容を示唆する紹介画像とされている。これにより、遊技者は通常def動画1が先頭から再生されることを認識し易くなる場合がある。
次に、図43(a)〜(h)は動画の再生例を時系列で示しており、図42の例よりも大当りの期待感が高い場合の演出例を示している。
図43(a)は、装飾図柄表示装置208において通常def動画1の再生が実行されている。また、通常def動画1の表示と共に各装飾図柄の変動表示および特図変動遊技の保留数の表示が実行されている。
図43(b)は、通常def動画1の表示を中断してカットイン動画Aを再生している状態を示し、図43(c)はカットイン動画Aの再生が継続している状態を示している。図42の例と異なり、カットイン動画Aの再生時間を長くしている。再生時間を長くする方法としては、例えば、カットイン動画Aを繰り返し再生することを挙げることができる。
図43(d)は、カットイン動画Aの再生が継続されつつ、左図柄と右図柄の変動が停止して、リーチ状態になった場合を示している。図42の例と異なり、通常def動画1の再生を再開せずにリーチ状態になっており、遊技者に対して、いつもと異なって期待感が高いケースであると認識させることができる場合がある。
図43(e)は、カットイン動画Aが終了し、連続的にカットイン動画Bの再生が開始されている。カットイン動画Bは、図42の例と同様の大当り示唆演出動画であり、また、カットイン動画Bの再生中、装飾図柄の変動表示と保留数表示は縮小され、かつ、表示領域の端部に表示位置が変更されている。
図43(f)の表示を経て図43(g)では殿様が負けた画像表示されており、大当りではないことが示されている。その後、図43(h)に示すように、デフォルト再開制御により、通常def動画1が先頭から再開される。
次に、図44、図45は、第一実施形態の図26(b)、図26(e)に対応する動画の再生例を示している。図44(a)〜(d)の流れが図26(b)に対応し、図44(e)〜図45(d)の流れが図26(e)に対応している。
図44(a)は、装飾図柄表示装置208において通常def動画1の再生が実行されている。また、通常def動画1の表示と共に各装飾図柄の変動表示および特図変動遊技の保留数の表示が実行されている。
図44(b)は、通常def動画1の表示を中断してカットイン動画Bを再生している状態を示しており、装飾図柄の変動表示はリーチ状態となっている。カットイン動画Bは、図42の例と同様の大当り示唆演出動画であり、また、カットイン動画Bの再生中、装飾図柄の変動表示と保留数表示は縮小され、かつ、表示領域の端部に表示位置が変更されている。
図44(c)では殿様が負けた画像表示されており、大当りではないことが示されている。その後、図44(d)に示すように、中途再開制御により、通常def動画1の再生が再開される。
図44(e)は、装飾図柄表示装置208において通常def動画1の再生が実行されている。また、通常def動画1の表示と共に各装飾図柄の変動表示および特図変動遊技の保留数の表示が実行されている。
図44(f)は、通常def動画1の表示を中断してカットイン動画Bを再生している状態を示しており、装飾図柄の変動表示はリーチ状態となっている。カットイン動画Bは、図42の例と同様の大当り示唆演出動画であり、また、カットイン動画Bの再生中、装飾図柄の変動表示と保留数表示は縮小され、かつ、表示領域の端部に表示位置が変更されている。
図44(g)では殿様が勝利した画像表示されており、大当りであることが示されている。大当りの場合、通常def動画1を連続的に再開せず、図44(h)に示すように、カットイン動画Bの終了により、連続的にカットイン動画Cの再生が開始される。カットイン動画Cは、大当り中演出動画であり、図44(h)の段階では、大当りであることを示す画像が表示されている。
図45(a)は、カットイン動画Cの再生が継続され、大当り遊技中の演出画像が表示されている状態を示している。図45(b)はカットイン動画Cの再生が継続され、大当り遊技が終了したことを示す画像が表示されている状態を示している。図45(c)はカットイン動画Cの再生が継続され、注意が表示されている状態を示している。この注意表示の内容としては、例えば、ぱちんこ機100のメーカロゴ等が含まれる。注意表示が無い大当り中演出動画も採用可能である。
その後、図45(d)に示すように、デフォルト再開制御により、通常def動画1が先頭から再開される。なお、図示しないが、図44(e)の状態から、カットイン動画Aの再生を行わずにリーチ状態となり、大当りが発生する場合もある。その場合、カットイン動画Aの再生を行わずに、通常def動画1の表示を中断してカットイン動画Cの再生を開始し、その終了後には、デフォルト再開制御により、通常def動画1が先頭から再開されることになる。
次に、図46、図47は、第一実施形態の図30(a)、図30(c)に対応する動画の再生例を示している。図46(a)〜(d)の流れが図30(a)に対応し、図47(a)〜(d)の流れが図30(c)に対応している。
図46(a)は、装飾図柄表示装置208において通常def動画1の再生が実行されている。また、通常def動画1の表示と共に各装飾図柄の変動表示および特図変動遊技の保留数の表示が実行されている。
図46(b)は、通常def動画1の表示を中断してカットイン動画Aを再生している状態を示している。カットイン動画Aの終了後には、図46(c)に示すように中途再開制御により、通常def動画1の再生が再開されている。そして、図46(d)では通常def動画1の再生が継続されつつ、装飾図柄の変動表示が停止している。
図47(a)は、装飾図柄表示装置208において通常def動画1の再生が実行されている。また、通常def動画1の表示と共に各装飾図柄の変動表示および特図変動遊技の保留数の表示が実行されている。
図47(b)は、通常def動画1の表示を中断してカットイン動画Aを再生している状態を示している。カットイン動画Aの終了後には、図47(c)に示すように通常def動画2の再生が連続的に開始されている。そして、図47(d)では通常def動画2の再生が継続されつつ、装飾図柄の変動表示が停止している。図示しないが、通常def動画2の再生が終了すると、デフォルト再開制御により通常def動画1の再生が先頭から開始される。また、図示しないが、カットイン動画Aが介在せずに、通常def動画1の再生終了後、連続的に通常def動画2の再生を開始した場合は、通常def動画2の終了後、通常def動画1の再生が先頭から開始される。カットイン動画Aが介在しない場合、一の遊技の装飾図柄の変動表示を終了してから、次遊技の装飾図柄の変動表示を終了するまでの間に、通常def動画1を表示し、その後、通常def動画2を表示してもよい。
<他の実施形態>
また、本発明は、テレビゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型電話機、スマートホン、タブレット等、表示手段を備える端末にも適用可能であり、特に、該端末のコンピュータが実行する遊技台のゲーム(シミュレーションゲーム)のゲームプログラム(アプリケーションプログラム)に適用可能である。そして、この遊技台のゲームのゲームプログラムにおいて、上述した通常def動画やカットイン動画の表示制御を、該端末が備える表示手段の表示制御に適用可能である。このゲームプログラムは、ぱちんこ機又はスロットマシンの実機と同様のゲームを仮想的に行うシミュレーションゲームのゲームプログラムであってもよく、上述した通常def動画やカットイン動画の表示制御は、該端末が備える表示手段に表示された仮想的なぱちんこ機又はスロットマシンが備える表示部において実行されるものとすることができる。
なお、このゲームプログラムは、ぱちんこ機又はスロットマシンの実機と同様のゲームを仮想的に行うシミュレーションゲームをゲームの一部に行うゲームのゲームプログラムであってもよい。上述した通常def動画やカットイン動画の表示制御は、該端末が備える表示手段に表示された仮想的なぱちんこ機又はスロットマシンが備える表示部において実行されるものとすることができる。
なお、このゲームプログラムは、ぱちんこ機又はスロットマシンの実機を模した機体のゲームを仮想的に行うシミュレーションゲームのゲームプログラムであってもよい。上述した通常def動画やカットイン動画の表示制御は、該端末が備える表示手段に表示された仮想的なぱちんこ機又はスロットマシンを模した機体が備える表示部において実行されるものとすることができる。
なお、このゲームプログラムは、キャラクタ同士で戦うバトルゲームのゲームプログラムであってもよい。上述した通常def動画やカットイン動画の表示制御は、該端末が備える表示手段に表示された表示部の一部又は全部において実行されるものとすることができる。通常def動画とは、例えば、バトルするバトルキャラクタの背景に表示される背景シーンの動画であり、カットイン動画とは、例えば、バトルキャラクタ及び背景シーンに上書かれて表示される動画である。
なお、このゲームプログラムは、育成ゲームのゲームプログラムであってもよい。上述した通常def動画やカットイン動画の表示制御は、該端末が備える表示手段に表示された表示部の一部又は全部において実行されるものとすることができる。通常def動画とは、例えば、育成キャラクタの背景に表示される背景シーンの動画であり、カットイン動画とは、例えば、育成キャラクタ及び背景シーンに上書かれて表示される動画である。
<実施形態のまとめ>
第一実施形態および第二実施形態は以下の通り、まとめることができる。括弧内の数字は、実施形態において対応する構成の符号等を示しており、数字のみの場合は第一実施形態の符号を示し、数字の前に”第2−”と表記している場合は第二実施形態の符号を示す。
A1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
表示手段(例えば157)と、
前記表示手段を制御する表示制御手段(例えば500)と、
を備えた遊技台であって、
前記表示制御手段は、第一の表示(例えば通常def動画)を前記表示手段に表示させる第一の表示制御を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第一の表示を中断して第二の表示(例えばカットイン動画)を前記表示手段に表示させる第二の表示制御を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御を実行した後に、第一の再開制御(例えば中途再開制御)を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御を実行した後に、第二の再開制御(例えばデフォルト再開制御)を実行可能な手段であり、
前記第一の再開制御は、前記第一の表示の中断位置に基づく再生再開位置から前記第一の表示を前記表示手段に再開させる制御であり、
前記第二の再開制御は、デフォルトの再生再開位置から前記第一の表示を前記表示手段に再開させる制御である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、表示に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、一律に最初から再生し直す場合に比べて、前記第一の表示を万遍なく見せることができる場合がある。
A2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の表示は、複数種類の表示の中から選択される表示であり(例えば図9(b))、
前記複数種類の表示のうちの一つは、第一の種類の表示であり(例えばカットイン動画A)、
前記複数種類の表示のうちの一つは、第二の種類の表示であり(例えばカットイン動画B)、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御において前記第一の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行した場合、前記第一の再開制御を実行可能な手段であり(例えば図10(b))、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御において前記第二の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行した場合、前記第二の再開制御を実行可能な手段である(例えば図10(c))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、割り込む動画に合わせた再開設定をできる場合がある。
A3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の表示は、第一の期間(例えば中途再開期間)が設定された表示であり、
前記第一の表示は、前記第一の期間と異なる第二の期間(例えば新規再開期間)が設定された表示であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御における前記第一の表示の中断位置が、前記第一の期間に含まれる位置である場合、前記第一の再開制御を実行可能な手段であり(例えば図23(a))、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御における前記第一の表示の中断位置が、前記第二の期間に含まれる位置である場合、前記第二の再開制御を実行可能な手段である(例えば図23(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の表示に好適な再開制御の選択を行える場合がある。
A4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の期間は、前記第一の表示の先頭から所定の期間である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の表示のうちの最後のほうの表示を見せやすくすることができる場合がある。
A5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の表示は、複数の再開候補位置の設定がなされた表示であり(例えば図15(a))、
前記表示制御手段は、前記第一の表示の中断位置を示す情報を保存可能な手段であり(例えばS23)、
前記第一の表示の中断位置に基づく再生再開位置は、前記複数の再開候補位置の中から選択される位置である(例えば図15(a)(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、データの処理負担を軽減できる場合があり、また、第一の表示を迅速に再開できる場合がある。
A6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
データを一時的に記憶可能な記憶手段(例えば518)を備え、
前記表示制御手段は、前記第一の表示制御において、前記記憶手段の所定の記憶領域(例えば展開バッファ0-2)に前記第一の表示のためのデータを一時的に記憶させる制御を実行可能な手段であり、
前記所定の記憶領域は、前記第一の再開制御を実行する場合、前記第二の表示制御の実行中に上書きが禁止される記憶領域であり(例えば図18(a))、
前記所定の記憶領域は、前記第二の再開制御を実行する場合、前記第二の表示制御の実行中に上書きが許可される記憶領域である(例えば図18(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば前記記憶手段を効率良く使える場合があり、前記第二の表示のためのデータをより多く扱える場合がある。
A7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の種類の表示は、勝敗を示唆する勝敗表示である(例えば図9(b)の動画B)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、勝敗が負けであって遊技者が席を離れて遊技者が変わった場合に、新たな遊技者に前記第一の表示を、例えば、冒頭から再生することで、楽しませ易くすることができる場合がある。
A8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記デフォルトの再生再開位置とは、前記第一の表示の先頭、又は、前記第一の表示のための表示データの区切りの位置である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、区切りのよい位置から前記第一の表示を遊技者に見せることができる場合がある。
A9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の表示は、一通り表示されると先頭から再び表示される表示であり、
前記第二の表示は、遊技状態の変化を示唆する表示である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の表示を遊技者に楽しませることができる場合があり、前記第二の表示で遊技を盛り上げることができる場合がある。
A10.上記実施形態のゲームプログラムは、
表示手段を備える端末が備えるコンピュータを、
前記表示手段を制御する表示制御手段として機能させるゲームプログラムであって、
前記表示制御手段は、第一の表示を前記表示手段に表示させる第一の表示制御を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第一の表示を中断して第二の表示を前記表示手段に表示させる第二の表示制御を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御を実行した後に、第一の再開制御を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御を実行した後に、第二の再開制御を実行可能な手段であり、
前記第一の再開制御は、前記第一の表示の中断位置に基づく再生再開位置から前記第一の表示を前記表示手段に再開させる制御であり、
前記第二の再開制御は、デフォルトの再生再開位置から前記第一の表示を前記表示手段に再開させる制御である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、表示に特徴を持ったゲームプログラムを提供できる場合がある。また、一律に最初から再生し直す場合に比べて、前記第一の表示を万遍なく見せることができる場合がある。
A11.上記実施形態のゲームプログラムは、
前記コンピュータを、
ぱちんこ機又はスロットマシンの実機と同様のゲームを仮想的に行うシミュレーション手段として機能させる、
ことを特徴とする。
この構成によれば、ぱちんこ機やスロットマシンの遊技者を端末においても楽しませることができる場合がある。
A21.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
表示手段(例えば157)と、
前記表示手段を制御する表示制御手段(例えば500)と、
を備えた遊技台であって、
前記表示制御手段は、第一の表示(例えば通常def動画)を前記表示手段に表示させる第一の表示制御を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第一の表示を中断して第二の表示(例えばカットイン動画)を前記表示手段に表示させる第二の表示制御を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御を実行した後に、第一の再開制御(例えば中途再開制御)を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御を実行した後に、第二の再開制御(例えばデフォルト再開制御)を実行可能な手段であり、
前記第一の再開制御は、前記第一の表示の中断位置に基づく再生再開位置から前記第一の表示を前記表示手段に再開させる制御であり、
前記第二の再開制御は、デフォルトの再生再開位置から前記第一の表示を前記表示手段に再開させる制御であり、
前記第二の表示は、複数種類の表示の中から選択される表示であり(例えば図9(b))、
前記複数種類の表示のうちの一つは、第一の種類の表示であり(例えばカットイン動画A)、
前記複数種類の表示のうちの一つは、第二の種類の表示であり(例えばカットイン動画B)、
前記表示制御手段は、前記第一の種類の表示を終了させて前記第二の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行する場合のある手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御において前記第一の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行した場合、前記第一の再開制御を実行する手段であり(例えば図10(b))、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御において前記第二の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行した場合、前記第二の再開制御を実行する手段であり(例えば図10(c))、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御において前記第一の種類の表示を終了させて前記第二の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行した場合、前記第二の再開制御を実行する手段である(例えば図20(b))、
ことを特徴とする。
A22.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記表示制御手段は、前記第一の種類の表示を終了させて前記第二の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行する場合、前記第一の種類の表示を途中で中断させることなく前記第一の種類の表示を最後まで表示させた後に前記第二の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行する手段である(例えば図20(b))、
ことを特徴とする。
A23.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
演出動画を表示する演出動画表示手段(例えば157)を備えた遊技台であって、
前記演出動画表示手段は、通常デフォルト動画(例えば通常def動画)を表示する手段であり、
前記演出動画表示手段は、前記通常デフォルト動画の表示を中断して演出動画(例えばカットイン動画)を表示する手段であり、
前記演出動画は、演出動画Aと演出動画Bとを含み(例えばカットイン動画A、B)、
前記演出動画表示手段は、前記通常デフォルト動画の表示を中断して前記演出動画Aのみを表示した場合、該演出動画Aの表示が終わると、中断した前記通常デフォルト動画の表示を中断位置に基づく位置から再開する手段であり(例えば図10(b))、
前記演出動画表示手段は、前記通常デフォルト動画の表示を中断して前記演出動画Bのみを表示した場合、該演出動画Bの表示が終わると、中断した前記通常デフォルト動画の表示を初期位置から再開する手段であり(例えば図10(c))、
前記演出動画表示手段は、前記通常デフォルト動画の表示を中断して前記演出動画Aの表示を終了した後、連続して前記演出動画Bを表示した場合、前記演出動画Bの表示が終わると、中断した前記通常デフォルト動画の表示を初期位置から再開する手段である(例えば図20(b))、
ことを特徴とする。
A24.上記実施形態のプログラムは、
表示手段を備える端末が備えるコンピュータを、
前記表示手段を制御する表示制御手段として機能させるゲームプログラムであって、
前記表示制御手段は、第一の表示を前記表示手段に表示させる第一の表示制御を実行可能な手段であり、
前記表示制御手段は、前記第一の表示を中断して第二の表示を前記表示手段に表示させる第二の表示制御を実行する手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御を実行した後に、第一の再開制御を実行する手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御を実行した後に、第二の再開制御を実行する手段であり、
前記第一の再開制御は、前記第一の表示の中断位置に基づく再生再開位置から前記第一の表示を前記表示手段に再開させる制御であり、
前記第二の再開制御は、デフォルトの再生再開位置から前記第一の表示を前記表示手段に再開させる制御であり、
前記第二の表示は、複数種類の表示の中から選択される表示であり、
前記複数種類の表示のうちの一つは、第一の種類の表示であり、
前記複数種類の表示のうちの一つは、第二の種類の表示であり、
前記表示制御手段は、前記第一の種類の表示を終了させて前記第二の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行する場合のある手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御において前記第一の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行した場合、前記第一の再開制御を実行する手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御において前記第二の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行した場合、前記第二の再開制御を実行する手段であり、
前記表示制御手段は、前記第二の表示制御において前記第一の種類の表示を終了させて前記第二の種類の表示を前記表示手段に表示させる制御を実行した場合、前記第二の再開制御を実行する手段である、
ことを特徴とする。
B1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
動画を表示する動画表示手段(例えば157)を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、ボーナス役に入賞するとボーナス遊技を開始するスロットマシンであり、
前記動画表示手段は、背景動画(例えば通常def動画)を表示する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して演出動画(例えばカットイン動画)を表示可能な手段であり、
前記演出動画のうちの1つは、前記ボーナス役の内部当選を示唆するボーナス当選示唆演出動画であり、
前記演出動画のうちの1つは、前記ボーナス役に入賞したことを条件として開始されるボーナス中演出動画であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記ボーナス当選示唆演出動画を表示せずに前記ボーナス中演出動画を表示し、該ボーナス中演出動画を表示した後に、中断した該背景動画の表示を再開する場合、初期位置から該背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記ボーナス当選示唆演出動画を表示し、該ボーナス当選示唆演出動画を表示した後に前記ボーナス中演出動画を表示せずに、中断した該背景動画の表示を再開する場合、中断位置に基づく位置から該背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記ボーナス当選示唆演出動画を表示し、該ボーナス当選示唆演出動画を表示した後に前記ボーナス中演出動画を表示し、該ボーナス中演出動画を表示した後に、中断した該背景動画の表示を再開する場合、初期位置から該背景動画の表示を再開する手段である(例えば図26)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、表示に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、背景動画を中断して演出動画が再生された結果、遊技者は中断後の背景動画を見逃す場合がある。また、ボーナス遊技の終了後には特典を得た満足感によって遊技者が遊技を終了する場合がある。この実施形態では、ボーナス中演出動画が表示された場合には、背景動画が初期位置から再開されることにより、背景動画の見逃した部分を見るために、遊技者がボーナス遊技後も遊技を続行する場合があり、遊技意欲を向上できる場合がある。
B2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記ボーナス当選示唆演出動画は、前記ボーナス役に内部当選していないことを示す第一の内容または該ボーナス役に内部当選していることを示す第二の内容のいずれかを選択的に含む動画である(例えば図9(b)、図26(a))、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、ボーナス役の内部当選の有無が遊技者において分りやすい場合がある。
B3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記第一の内容を含む前記ボーナス当選示唆演出動画を表示した場合は、前記ボーナス中演出動画を表示せずに、中断した該背景動画の表示を再開する手段である(例えば図26)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、ボーナス役に内部当選していない場合に、背景動画の続きを遊技者に楽しませることができる場合がある。
B4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記第二の内容を含む前記ボーナス当選示唆演出動画を表示した場合は、前記ボーナス中演出動画を表示して、中断した該背景動画の表示を再開する場合と、該ボーナス中演出動画を表示せずに、中断した該背景動画の表示を再開する場合とがある手段である(例えば図26)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、ボーナス役の入賞の有無に応じた演出制御が可能な場合がある。
B5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記ボーナス中演出動画は、前記ボーナス役に入賞したことを示す動画と、ボーナス遊技中であることを示す動画とを含む、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、演出内容を遊技者が把握し易い場合がある。
B6.上記実施形態の遊技台(例えば第2−100)は、
動画を表示する動画表示手段(例えば第2−208)を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、大当りと決定した場合に大当り遊技を開始するぱちんこ機であり、
前記動画表示手段は、図柄変動動画(例えば第2−208a〜208cの表示動画)を表示する手段であり、
前記動画表示手段は、背景動画(例えば通常def動画)を表示する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して演出動画(例えばカットイン動画)を表示可能な手段であり、
前記演出動画のうちの1つは、大当りを示唆する大当り示唆演出動画であり、
前記演出動画のうちの1つは、大当りと決定 したことを条件として開始される大当り中演出動画であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記大当り示唆演出動画を表示せずに前記大当り中演出動画を表示し、該大当り中演出動画を表示した後に、中断した該背景動画の表示を再開する場合、初期位置から該背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記大当り示唆演出動画を表示し、該大当り示唆演出動画を表示した後に前記大当り中演出動画を表示せずに、中断した該背景動画の表示を再開する場合、中断位置に基づく位置から該背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記大当り示唆演出動画を表示し、該大当り示唆演出動画を表示した後に前記大当り中演出動画を表示し、該大当り中演出動画を表示した後に、中断した該背景動画の表示を再開する場合、初期位置から該背景動画の表示を再開する手段である(例えば図44、図45)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、表示に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、背景動画を中断して演出動画が再生された結果、遊技者は中断後の背景動画を見逃す場合がある。また、大当りの終了後には特典を得た満足感によって遊技者が遊技を終了する場合がある。この実施形態では、大当り中演出動画が表示された場合には、背景動画が初期位置から再開されることにより、背景動画の見逃した部分を見るために、遊技者が大当り終了後も遊技を続行する場合があり、遊技意欲を向上できる場合がある。
C1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
動画を表示する動画表示手段(例えば157)を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、ボーナス役に入賞するとボーナス遊技を開始するスロットマシンであり、
前記動画表示手段は、背景動画(例えば通常def動画)を表示する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して演出動画(例えばカットイン動画)を表示可能な手段であり、
前記演出動画のうちの1つは、前記ボーナス役の内部当選を示唆するボーナス当選示唆演出動画であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して異常発生報知動画を表示可能な手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記ボーナス当選示唆演出動画を表示せずに前記異常発生報知動画を表示し、該異常発生報知動画を表示した後に、中断した該背景動画の表示を再開する場合、初期位置から該背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記ボーナス当選示唆演出動画を表示し、該ボーナス当選示唆演出動画を表示した後に前記異常発生報知動画を表示せずに、中断した該背景動画の表示を再開する場合、中断位置に基づく位置から該背景動画の表示を再開可能な手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記ボーナス当選示唆演出動画を表示し、該ボーナス当選示唆演出動画を表示した後に前記異常発生報知動画を表示し、該異常発生報知動画を表示した後に、中断した該背景動画の表示を再開する場合、初期位置から該背景動画の表示を再開する手段である(例えば図27)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、表示に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。異常発生報知動画を表示した場合は、背景動画を初期位置から再開することで、遊技台が初期化されたように遊技者に感じさせることができる場合があり、復旧した印象を与えやすくなる場合がある。
C2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示として、第一の背景動画を表示した後に第二の背景動画を表示可能な手段であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を中断して前記異常発生報知動画を表示した場合、該第一の背景動画の初期位置から該第一の背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記第二の背景動画の表示を中断して前記異常発生報知動画を表示した場合、該第二の背景動画の初期位置から該第二の背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を中断して前記ボーナス当選示唆演出動画を表示し、該ボーナス当選示唆演出動画を表示した後に前記異常発生報知動画を表示し、該異常発生報知動画を表示した後に、中断した該第一の背景動画を再開する場合、初期位置から該第一の背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記第二の背景動画の表示を中断して前記ボーナス当選示唆演出動画を表示し、該ボーナス当選示唆演出動画を表示した後に前記異常発生報知動画を表示し、該異常発生報知動画を表示した後に、中断した該第二の背景動画を再開する場合、初期位置から該第二の背景動画の表示を再開する手段である(例えば図29)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、異常発生報知動画が表示された場合には、中断時の背景動画の表示が初期位置から再開されるので、別の背景動画の再生が開始される場合よりも遊技者に違和感を感じさせない場合がある。
C3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記動画表示手段は、前記背景動画を初期位置から表示する場合、所定のデモ表示を行った後に前記背景動画を表示可能な手段である(例えば図29(c))、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、遊技台が初期化されたように遊技者に感じさせることができる場合があり、復旧した印象を与えやすくなる場合がある。
C4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記ボーナス当選示唆演出動画は、前記ボーナス役に内部当選していないことを示す第一の内容または該ボーナス役に内部当選していることを示す第二の内容のいずれかを選択的に含む動画であり(例えば図9(b)、図26(a))、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記第一の内容を含む前記ボーナス当選示唆演出動画を表示した後、中断した該背景動画の表示を再開する場合、中断位置に基づく位置から該背景動画の表示を再開する手段である(例えば図26(b))、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、ボーナス役に内部当選していない場合に、背景動画の続きを遊技者に楽しませることができる場合がある。
C5.上記実施形態の遊技台(例えば第2−100)は、
動画を表示する動画表示手段(例えば第2−208)を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、大当りと決定した場合に大当り遊技を開始するぱちんこ機であり、
前記動画表示手段は、図柄変動動画(例えば第2−208a〜208cの表示動画)を表示する手段であり、
前記動画表示手段は、背景動画(例えば通常def動画)を表示する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して演出動画(例えばカットイン動画)を表示可能な手段であり、
前記演出動画のうちの1つは、大当りを示唆する大当り示唆演出動画であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して異常発生報知動画を表示可能な手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記大当り示唆演出動画を表示せずに前記異常発生報知動画を表示し、該異常発生報知動画を表示した後に、中断した該背景動画の表示を再開する場合、初期位置から該背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記大当り示唆演出動画を表示し、該大当り示唆演出動画を表示した後に前記異常発生報知動画を表示せずに中断した該背景動画の表示を再開する場合、中断位置に基づく位置から該背景動画の表示を再開可能な手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記大当り示唆演出動画を表示し、該大当り示唆演出動画を表示した後に前記異常発生報知動画を表示し、該異常発生報知動画を表示した後に、中断した該背景動画の表示を再開する場合、初期位置から該背景動画の表示を再開する手段である(例えば図27)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、表示に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。異常発生報知動画を表示した場合は、背景動画を初期位置から再開することで、遊技台が初期化されたように遊技者に感じさせることができる場合があり、復旧した印象を与えやすくなる場合がある。
C6.上記実施形態の遊技台(例えば第2−100)は、
前記大当り示唆演出動画は、前記大当りではないことを示す第一の内容または該大当りであることを示す第二の内容のいずれかを選択的に含む動画であり(例えば図42)、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して前記第一の内容を含む前記大当り示唆演出動画を表示した後、中断した該背景動画の表示を再開する場合、中断位置に基づく位置から該背景動画の表示を再開する手段である(例えば図42)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、大当りでない場合に、背景動画の続きを遊技者に楽しませることができる場合がある。
C7.上記実施形態の遊技台(例えば第2−100)は、
前記動画表示手段は、一遊技中に異常発生があったとしても、該一遊技終了後に前記異常発生報知動画を表示可能な手段である、
ことを特徴とする。
異常有りと判定されて直ぐに異常発生報知動画の表示を行うと、この表示に驚いた遊技者に誤操作させてしまう場合があるところ、この実施形態によれば、遊技者が驚いて誤操作することを防止できる場合がある。
D1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
動画を表示する動画表示手段(例えば157)を備えた遊技台であって、
前記動画表示手段は、背景動画(例えば通常def動画)を表示する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して演出動画(例えばカットイン動画)を表示可能な手段であり、
前記背景動画は、第一の背景動画と第二の背景動画とを含む動画であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を中断して前記演出動画を表示し、該演出動画を表示した後に、中断した該第一の背景動画の表示を再開する場合、中断位置に基づく位置から該第一の背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画を表示し、該第一の背景動画を表示した後に前記演出動画を表示することなく前記第二の背景動画を表示した場合、初期位置から前記第二の背景動画の表示を開始する手段であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を中断して前記演出動画の表示し、該演出動画を表示した後に前記第二の背景動画を表示した場合、初期位置から前記第二の背景動画の表示を開始する手段である(例えば図30)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、表示に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、演出動画の表示後に、第二の背景動画が表示される場合と、表示されない場合とで、再開位置を異ならせることで、遊技者に演出の違いを分りやすく認識させることができる場合があり、第二の背景動画が表示された場合の方が、特殊な状態であると認識させ易くなる場合がある。
D2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を終了した後、前記第二の背景動画を表示する場合、第一の切替動画を表示した後に、前記第二の背景動画の表示を表示する手段である(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、動画の切り替えを遊技者が分り易い場合がある。
D3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記動画表示手段は、前記第二の背景動画の表示を終了した後、前記第一の背景動画を表示する場合、第二の切替動画を表示した後に、前記第一の背景動画の表示を表示する手段である(例えば図32)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、動画の切り替えを遊技者が分り易い場合がある。
D4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の背景動画は、遊技状態が第一の状態である場合に表示される動画であり、
前記第二の背景動画は、前記遊技状態が前記第一の状態とは異なる第二の状態である場合に表示される動画であり、
前記第一の切替動画は、前記遊技状態が前記第二の状態となることを示唆する動画であり、
前記第二の切替動画は、前記遊技状態が前記第一の状態となることを示唆する動画である(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、遊技状態と動画の切り替えを遊技者が分り易い場合がある。
D5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の背景動画は、複数種類の動画の中から選択される動画であり、
前記第二の背景動画は、複数種類の動画の中から選択される動画である(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、遊技者を飽きさせない演出をできる場合がある。
D6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記動画表示手段は、前記演出動画の表示として、第一の演出動画および第二の演出動画を表示可能な手段であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を中断して前記第一の演出動画を表示した後、前記第二の背景動画を表示せずに、中断した該第一の背景動画の表示を再開する場合、中断位置に基づく位置から該第一の背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を終了した後、前記第二の背景動画を表示した場合、前記第二の背景動画の表示が終わると、前記第一の背景動画の表示を初期位置から再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を中断して前記第二の演出動画を表示した後、前記第二の背景動画を表示して、中断した該第一の背景動画の表示を再開する場合、初期位置から該第一の背景動画の表示を再開する手段である(例えば図30)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、第一の演出動画と第二の演出動画とで、その表示後に、第二の背景動画が表示される場合と、表示されない場合があり、かつ、再開位置を異ならせることで、遊技者に演出の違いを分りやすく認識させることができる場合があり、第二の背景動画が表示された場合の方が、特殊な状態であると認識させ易くなる場合がある。
D7.上記実施形態の遊技台(例えば第2−100)は、
動画を表示する動画表示手段(例えば第2−208)を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機であり、
前記動画表示手段は、図柄変動動画(例えば第2−208a〜208cの表示動画)を表示する手段であり、
前記動画表示手段は、背景動画(例えば通常def動画)を表示する手段であり、
前記動画表示手段は、前記背景動画の表示を中断して演出動画(例えばカットイン動画)を表示可能な手段であり、
前記背景動画は、第一の背景動画と第二の背景動画とを含む動画であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を中断して前記演出動画を表示し、該演出動画を表示した後に、中断した該第一の背景動画の表示を再開する場合、中断位置に基づく位置から該第一の背景動画の表示を再開する手段であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画を表示し、該第一の背景動画を表示した後に前記演出動画を表示することなく前記第二の背景動画を表示した場合、初期位置から前記第二の背景動画の表示を開始する手段であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の表示を中断して前記演出動画の表示し、該演出動画を表示した後に前記第二の背景動画を表示した場合、初期位置から前記第二の背景動画の表示を開始する手段である(例えば図46、図47)、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、表示に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、演出動画の表示後に、第二の背景動画が表示される場合と、表示されない場合とで、再開位置を異ならせることで、遊技者に演出の違いを分りやすく認識させることができる場合があり、第二の背景動画が表示された場合の方が、特殊な状態であると認識させ易くなる場合がある。
D8.上記実施形態の遊技台(例えば100、第2−100)は、
前記第一の背景動画は、少なくとも第一のパート動画と第二のパート動画からなり、前記第一のパート動画の表示を終了した後、連続して前記第二のパート動画を表示する動画であり、
前記動画表示手段は、前記第一の背景動画の前記第一のパート動画の表示を中断して前記演出動画を表示した後、該第一の背景動画の表示を再開する場合、前記第二のパート動画の初期位置から該第一の背景動画の表示を再開する手段である、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、実質的に再生する必要性がない部分を飛ばして、次のパート動画を再生することで、遊技者に違和感を与えない動画再生を実現できる場合がある。