図1Aは、1つまたは複数の開示される実施形態を実施できる例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送などのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多元接続システムとすることができる。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用を通して、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、およびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を利用することができる。
図1Aに示されるように、通信システム100は、無線送受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことができるが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例を挙げると、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成することができ、ユーザ機器(UE)、移動局、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、および家電製品などを含むことができる。
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bも含むことができる。基地局114a、114bの各々は、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを円滑化するために、WTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つと無線でインタフェースを取るように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例を挙げると、基地局114a、114bは、基地送受信局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、および無線ルータなどとすることができる。基地局114a、114bは各々、単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されよう。
基地局114aは、RAN104の部分とすることができ、RAN104は、他の基地局、および/または基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどのネットワーク要素(図示されず)も含むことができる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示されず)と呼ばれることがある特定の地理的領域内で、無線信号を送信および/または受信するように構成することができる。セルは、さらにセルセクタに分割することができる。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割することができる。したがって、一実施形態では、基地局114aは、送受信機を3つ、すなわち、セルのセクタ毎に1つずつ含むことができる。別の実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を利用することができ、したがって、セルのセクタ毎に複数の送受信機を利用することができる。
基地局114a、114bは、エアインタフェース116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数と通信することができ、エアインタフェース116は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)とすることができる。エアインタフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立することができる。
より具体的には、上で言及したように、通信システム100は、多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC−FDMAなどの、1つまたは複数のチャネルアクセス方式を利用することができる。例えば、RAN104内の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用してエアインタフェース116を確立できる、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実施することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
別の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE−A)を使用してエアインタフェース116を確立できる、進化型UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実施することができる。
他の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわちマイクロ波アクセス用の世界的相互運用性(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、暫定標準2000(IS−2000)、暫定標準95(IS−95)、暫定標準856(IS−856)、移動体通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、GSMエボリューション用の高速データレート(EDGE)、およびGSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実施することができる。
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントとすることができ、職場、家庭、乗物、およびキャンパスなどの局所的エリアにおける無線接続性を円滑化するために、任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実施して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。別の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実施して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。また別の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図1Aに示されるように、基地局114bは、インターネット110への直接的な接続を有することがある。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介して、インターネット110にアクセスする必要がないことがある。
RAN104は、コアネットワーク106と通信することができ、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークとすることができる。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、請求サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供することができ、および/またはユーザ認証など、高レベルのセキュリティ機能を実行することができる。図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用する他のRANと直接的または間接的に通信できることが理解されよう。例えば、E−UTRA無線技術を利用できるRAN104に接続するのに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を利用する別のRAN(図示されず)と通信することもできる。
コアネットワーク106は、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするための、WTRU102a、102b、102c、102dのためのゲートウェイとしてサービスすることもできる。PSTN108は、基本電話サービス(POTS)を提供する回路交換電話網を含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイート内の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)など、共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークとデバイスとからなるグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用できる1つまたは複数のRANに接続された、別のコアネットワークを含むことができる。
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのいくつかまたはすべては、マルチモード機能を含むことができ、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含むことができる。例えば、図1Aに示されたWTRU102cは、セルラベースの無線技術を利用できる基地局114aと通信するように、またIEEE802無線技術を利用できる基地局114bと通信するように構成することができる。
図1Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。図1Bに示されるように、WTRU102は、プロセッサ118と、送受信機120と、送信/受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、着脱不能メモリ106と、着脱可能メモリ132と、電源134と、全地球測位システム(GPS)チップセット136と、他の周辺機器138とを含むことができる。WTRU102は、一実施形態との整合性を保ちながら、上記の要素の任意のサブコンビネーションを含むことができる。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態機械などとすることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作することを可能にする他の任意の機能を実行することができる。プロセッサ118は、送受信機120に結合することができ、送受信機120は、送信/受信要素122に結合することができる。図1Bは、プロセッサ118と送受信機120を別々のコンポーネントとして示しているが、プロセッサ118と送受信機120は、電子パッケージまたはチップ内に一緒に統合できることが理解されよう。
送信/受信要素122は、エアインタフェース116を介して、基地局(例えば基地局114a)に信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成することができる。例えば、一実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。別の実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成された放射器/検出器とすることができる。また別の実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号と光信号の両方を送信および受信するように構成することができる。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成できることが理解されよう。
加えて、図1Bでは、送信/受信要素122は単一の要素として示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含むことができる。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を利用することができる。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインタフェース116を介して無線信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば複数のアンテナ)を含むことができる。
送受信機120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成することができる。上で言及したように、WTRU102は、マルチモード機能を有することができる。したがって、送受信機120は、WTRU102が、例えばUTRAおよびIEEE802.11などの複数のRATを介して通信することを可能にするための、複数の送受信機を含むことができる。
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶表示(LCD)ディスプレイユニットもしくは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合することができ、それらからユーザ入力データを受け取ることができる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。加えて、プロセッサ118は、着脱不能メモリ130および/または着脱可能メモリ132など、任意のタイプの適切なメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。着脱不能メモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。着脱可能メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、およびセキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態では、プロセッサ118は、WTRU102上に物理的に配置されたメモリではなく、サーバまたはホームコンピュータ(図示されず)などの上に配置されたメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、WTRU102内の他のコンポーネントへの電力の分配および/または制御を行うように構成することができる。電源134は、WTRU102に給電するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケル−カドミウム(NiCd)、ニッケル−亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、および燃料電池などを含むことができる。
プロセッサ118は、GPSチップセット136に結合することもでき、GPSチップセット136は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(例えば経度および緯度)を提供するように構成することができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば基地局114a、114b)からエアインタフェース116を介して位置情報を受け取ることができ、および/または2つ以上の近くの基地局から受信した信号のタイミングに基づいて、自らの位置を決定することができる。WTRU102は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切な位置決定方法を用いて、位置情報を獲得できることが理解されよう。
プロセッサ118は、他の周辺機器138にさらに結合することができ、他の周辺機器138は、追加的な特徴、機能、および/または有線もしくは無線接続性を提供する、1つまたは複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、eコンパス、衛星送受信機、(写真またはビデオ用の)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、バイブレーションデバイス、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、およびインターネットブラウザなどを含むことができる。
図1Cは、一実施形態による、RAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上で言及したように、RAN104は、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するために、E−UTRA無線技術を利用することができる。RAN104は、コアネットワーク106と通信することもできる。
RAN104は、eノードB140a、140b、140cを含むことができるが、RAN104は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の数のeノードBを含むことができることが理解されよう。eノードB140a、140b、140cは、各々が、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数の送受信機を含むことができる。一実施形態では、eノードB140a、140b、140cは、MIMO技術を実施することができる。したがって、eノードB140aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信することができる。
eノードB140a、140b、140cの各々は、特定のセル(図示されず)に関連付けることができ、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、ならびにアップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成することができる。図1Cに示されるように、eノードB140a、140b、140cは、X2インタフェースを介して互いに通信することができる。
図1Cに示されるコアネットワーク106は、モビリティ管理エンティティ、すなわちモビリティ管理ゲートウェイ(MME)142、サービングゲートウェイ144、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ146を含むことができる。上記の要素の各々は、コアネットワーク106の部分として示されているが、これらの要素は、どの1つをとっても、コアネットワーク運営体とは異なる主体によって所有および/または運営できることが理解されよう。
MME142は、S1インタフェースを介して、RAN104内のeノードB140a、140b、140cの各々に接続することができ、制御ノードとしての役割を果たすことができる。例えば、MME142は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、102cの初期接続中における特定のサービングゲートウェイの選択などを担うことができる。MME142は、RAN104とGSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を利用する他のRAN(図示されず)との間の交換のためのコントロールプレーン機能を提供することもできる。
サービングゲートウェイ144は、S1インタフェースを介して、RAN104内のeノードB140a、140b、140cの各々に接続することができる。サービングゲートウェイ144は、一般に、ユーザデータパケットのWTRU102a、102b、102cへの/からの経路選択および転送を行うことができる。サービングゲートウェイ144は、eノードB間ハンドオーバ中におけるユーザプレーンのアンカリング(anchoring)、ダウンリンクデータがWTRU102a、102b、102cに利用可能な場合に行う一斉呼出のトリガ、ならびにWTRU102a、102b、102cのコンテキストの管理および記憶など、他の機能を実行することもできる。
サービングゲートウェイ144は、PDNゲートウェイ146に接続することもでき、PDNゲートウェイ146は、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を円滑化することができる。
コアネットワーク106は、他のネットワークとの通信を円滑化することができる。例えば、コアネットワーク106は、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと従来の陸線通信デバイスの間の通信を円滑化することができる。例えば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108の間のインタフェースとしての役割を果たすIPゲートウェイ(例えばIPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むことができ、またはIPゲートウェイと通信することができる。加えて、コアネットワーク106は、ネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができ、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線または無線ネットワークを含むことができる。
本明細書では、セルエッジユーザのデータスループットを高めるために、コンポーネントキャリア連携(CCC:component carrier cooperation)を使用する、基地局(すなわち、eノードB)またはゲートウェイなどのネットワークノードにおいて利用可能な仮想データフローおよびデータペイロードの分割を用いる、マルチフローおよびマルチサイトデータフローを可能にするための方法および装置が説明される。これらの方法および装置は、エッジキャッシングが、仮想データフロー分割を用いずに、通信事業者のドメイン内で実行されるシナリオも可能にすることができる。
方法および装置は、無線アクセスネットワーク(RAN)において、仮想データフローを設定し、システムアーキテクチャエボリューション(SAE:System Architecture Evolution)ベアラのデータ分割サービスを維持するための手順にも対処する。例えば、これは、キャッシュデータフォーマッティングおよび伝送レートのレイヤ間調整を送信元インターネットプロトコル(IP)レイヤに提供する無線を意識したインタワーキングフロー制御(IWFC:Inter−Working Flow Control)エンティティ、キャッシュデータソーシングレート(cache data sourcing rate)を制御することによってWTRUに対する協力サイト伝送レートを調整するための手順、ならびにインタフェース(例えば、S1AP、X2AP、および無線リソース制御(RRC))、エッジキャッシュされたデータを使用してマルチサイトデータフローを構成するのに必要な変更を含むことができる。それは、データキャッシングのために外部記憶データデバイスを基地局に取り付けるためのシステムアーキテクチャをさらに含むことができる。
方法および装置は、RAN、非アクセス層(NAS)、および進化型パケットコア(EPC)ノードが、仮想データフロー分割が使用されないエッジキャッシングを可能にするための、解決策および手順更新をさらに提供することができる。これは、例えば、(コンテンツサーバノードとしても知られる)データがキャッシュされるローカルキャッシュの決定、RANおよびEPCノードを変更/更新してエッジキャッシングを可能にするために、セルラネットワークがこの情報をどのように使用するかについての手順更新および解決策、コンテンツがキャッシュされたサーバによってローカルにサービスされるサービスに対する課金サポートの強化、コンテンツがキャッシュされたサーバノードによってローカルにサービスされるサービスに対するポリシ実施サポートの強化、ならびにコンテンツがキャッシュされたサーバによってローカルにサービスされるデータルーティングサービスに対するサポートを含むことができる。
一般に、方法および装置は、(基地局またはゲートウェイなどの)ネットワーク内の記憶デバイスをダウンリンク(DL)データ分割またはハンドオーバのためのデータペイロードの送信元として指定する無線ベアラサービスの設定および維持を強化するためのRAN手順に対処することができる。それは、エッジキャッシングが、仮想データフロー分割を用いずに、通信事業者のドメイン内で実行される、RAN、NAS、およびEPCコア手順もカバーすることができる。
ファジーなセル配置をサポートすることによって、大幅なセルエッジスループット利得を得ることができる。各コンポーネントキャリア上で利用可能な帯域幅を完全に利用するために、対応するデータストリームを関連する基地局に送る/から受け取ることができる。
総データ配送の爆発的な増加が、通信事業者のネットワークの有線および無線部分の両方に負担を掛けている。これらのセルラネットワークにおけるビデオ配送は、総トラフィックの大きな部分を占め、増加し続けている。これらのファイルは、大きくなりがちであるが、数の上では他のトラフィックよりも少ないので、特にビデオの爆発的な増加は、ネットワークのエッジまたはエッジ付近においてビデオデータをキャッシュするというアイデアを魅力的なものにする。これは、データ記憶コストの劇的な低下と組み合わされて、基地局におけるビデオキャッシングを実現可能で経済的なものにする。
より優れたネットワーク負荷バランシング、より優れたセルエッジパフォーマンス、およびより優れたリソース活用を可能にすることによって、マルチフロー送信を使用して、キャッシング方式の利益を拡大することができる。図2は、マルチフロー送信をサポートするシステムにおいてコンテンツが基地局内にキャッシュされる、バックホール負荷を低減するために使用される例示的なキャッシング方式アーキテクチャおよびシステム200を示している。システム200は、限定することなく、スケジューラAを有する基地局210(例えば、eNB1)およびスケジューラBを有する基地局215(例えば、eNB2)と通信するWTRU205を含む。各基地局210、215は、それぞれ、ローカルキャッシュ220、225を有することができる。システム200は、コアネットワーク235を介して基地局210、215に接続される、アプリケーションサーバ/認証/課金エンティティ230も含むことができる。
ローカルキャッシュ220、225は、それぞれ、各基地局210、215のためにコンテンツキャッシングを記憶および提供し、基地局210、215が、バックホールを通過することなく、データペイロードに直接的にアクセスすることを可能にすることができ、すなわち、該当する場合は、データペイロードにアクセスするために、(S1アプリケーションプロトコル(S1AP)としても知られる)S1シグナリングインタフェースも、(X2アプリケーションプロトコル(X2AP)としても知られる)X2シグナリングインタフェースも使用する必要がない。例えば、(YouTube(登録商標)ビデオクリップまたはNetflix(登録商標)ストリーミングビデオコンテンツなど)選択された人気のある/頻繁にダウンロードされる大きなファイルは、ユーザダウンロードの最中に、または先を見越してネットワーク利用が少ないときに(例えば、午前3〜6時に)、ローカルキャッシュ220、225内に記憶することができる。その後、基地局210、215は、このコンテンツにアクセスする場合、ローカルキャッシュ220、225から送信を受けることができる。ローカルキャッシュ、例えば、ローカルキャッシュ220、225からの、これらのマルチサイト送信は、「仮想データフロー分割」(VDFS)と呼ばれることがある。
各ローカルキャッシュ220、225における識別子「1」および「2」は、それぞれ、ローカルキャッシュ220、225に存在するデータフローを示し、または表す。例えば、記憶されたデータは、同じデータを異なるロケーションに記憶したものとすることができ(すなわち、複製データ記憶)、またはデータの異なる部分を異なるロケーションに記憶したものとすることができる。WTRUは、データフロー「1」および「2」を組み合わせて、両方のフローが同じデータを搬送する場合はデータ受信品質を高めることが、または両方のフローが異なるデータを搬送する場合はデータレートを高めることができる。
例示的なシステム200およびそれの他の変形は、協力基地局における暗号鍵の欠如、キャッシュされたデータに対するマルチフロー制御メカニズムの欠如、キャッシュされたデータを有する基地局および有さない基地局に対するマルチフロー制御メカニズムの欠如、必要なデータを候補協力基地局がキャッシュしているかどうかをプライマリ基地局が知るためのメカニズムの欠如、ならびにハンドオーバ先の基地局におけるデータキャッシュの利用可能性の確認の欠如に対処する。
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、アプリケーションおよび加入者プロファイル、要求されたサービスに対して許可された無線ベアラリソースなどに基づいて、PCCルールのカスタマイズを可能にすることができる、ポリシ制御および課金(PCC:Policy Control and Charging)機能を有することができる。PCCルールに基づいて、コアネットワーク(CN)エンティティ、ポリシ課金および実施機能(PCEF:Policy Charging and Enforcement Function)は、要求されたアプリケーションサービスを予想されるサービスレートおよびサービス品質(QoS)にマッピングし、適切な無線ベアラサービス(すなわち、進化型無線アクセスベアラ(E−RAB))を用いて無線アクセスネットワーク(RAN)を構成し、ユーザIPパケットが提供されるサービングゲートウェイ(S−GW)のIPアドレスを提供する。RANは、要求されたサービスレートおよびQoSでの転送を満たすように、適切な無線リソースを割り当てることを担当する。本明細書で説明される例示的な実施形態は、ゲートウェイノードの代わりに、データキャッシュを使用する基地局を構成するためのシグナリングメカニズムの欠如に対処する。
例示的な実施形態は、LTE−Aシステムアーキテクチャを参照して説明されるが、限定することなく、高速パケットアクセス(HSPA)を含む、任意の無線通信システムにも適用可能である。HSPAの場合、eノードBは、無線ネットワークコントローラ(RNC)またはノードBに置き換えられ、S1APに適用可能な変更は、無線アクセスネットワークアプリケーションパート(RANAP)に対応し、X2APに適用可能な変更は、無線ネットワークサブシステムアプリケーションパート(RNSAP)またはノードBアプリケーションパート(NBAP)に対応する。
サービングゲートウェイにおけるユーザプレーンデータ分割が、図3に関して本明細書で説明される。図3は、キャッシュされたデータの仮想データフロー分割をサポートするマルチフロー/マルチサイト送信の例示的なシステムアーキテクチャ300であり、破線の接続は、制御シグナリングフローを表し、実線の接続は、データフローを表す。システム300は、少なくとも、サービングまたはプライマリ基地局310(例えば、eNB1)および協力基地局320(例えば、eNB2)と通信するWTRU305を含むことができる。サービング基地局310は、少なくとも、物理(PHY)レイヤ/エンティティ311を含み、それが、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ/エンティティ313に接続され、次に、それが、無線リンク制御(RLC)レイヤ/エンティティ315に接続され、次に、それが、パケットデータ収束プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)レイヤ/エンティティ317に接続される。無線リソースマネージャ(RRM)エンティティ314は、MACレイヤ/エンティティ313に接続され、無線リソースコントローラ(RRC)318にも接続される。協力基地局320は、少なくとも、物理(PHY)レイヤ/エンティティ321を含み、それが、媒体アクセス(MAC)レイヤ/エンティティ323に接続され、次に、それが、無線リンク制御(RLC)レイヤ/エンティティ325に接続され、次に、それが、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)レイヤ/エンティティ327に接続される。無線リソースマネージャ(RRM)エンティティ324は、MACレイヤ/エンティティ323に接続される。
サービング基地局310のPDCP317は、インターネットプロトコル(IP)エンティティ330とデータフロー通信を行い、RRC318は、インタワーキングフロー制御(IWFC)エンティティ335と制御シグナリングフローを行い、次に、IP330およびIWFC335の両方が、それぞれ、ローカルキャッシュ340とデータフロー通信および制御シグナリングフロー通信を行う。RRC318およびIWFC335は、CN350内のPCEFエンティティ345と制御信号通信を行う。IPエンティティ330およびIWFC335はともに、基地局310内に配置される。
協力基地局320のPDCP327は、インターネットプロトコル(IP)エンティティ355とデータフロー通信を行い、IWFC335は、IWFC360と制御シグナリングフロー通信を行う。IPエンティティ355およびIWFC360は、それぞれ、ローカルキャッシュ365とデータフロー通信および制御シグナリングフロー通信を行う。IPエンティティ355およびIWFC360はともに、基地局320内に配置される。VDFSを利用するWTRU毎に、WTRUは、CCCを行う複数の基地局と関連付けることができる。しかし、プライマリ基地値のRRCだけが、CCC固有の無線リソース制御サポートを提供する、X2リンク上のリソース使用フィードバックを介して、協力基地局からの無線リソースについての割り当て決定を行う。基地局は、WTRU AのためのアクティブなRRCを有するプライマリ基地局として、またはプライマリ基地局動作をサポートするリソース使用フィードバックをWTRU Bに提供する協力基地局として、WTRU VDFSサービスをサポートすることができる。
IPエンティティのロケーションおよびIWFCエンティティの導入が、マルチフロー送信を可能にする。一般に、進化型UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)における機能およびインタフェースは、コントロールプレーンにおいてキャッシングデータを構成および監視するために、既存メッセージに新しい情報要素(IE)を追加する変更によって、維持することができる。データプレーンでは、バックホール(S1およびX2)上のデータフローは、ローカルキャッシュ(ストレージ)アクセスによって置き換えることができる。インタフェース変更の詳細は、本明細書において以下で説明される。説明されるアーキテクチャは、マルチフローS−GWデータ分割アーキテクチャに相当する。しかし、RANデータ分割オプションも、このアーキテクチャをサポートすることができる。キャッシングをサポートしないサイトをマルチサイト送信が含む代替的なVDFSが、本明細書でさらに説明される。
混合されたキャッシングを用いるVDFSが、本明細書で説明される。マルチサイト送信のためにS1および/またはX2インタフェース上のバックホール負荷を軽減することの最大の利益は、キャッシングが各基地局で利用可能な場合に提供することができる。サイトの1つがキャッシング機能を有さない場合でも、例えば、協力サイトキャッシングを用いるVDFSを説明する図4、およびプライマリサイトキャッシングを用いるVDFSを説明する図5に示されるように、S1またはX2上のバックホール節約を依然として達成することができる。協力サイトキャッシングは、X2上のデータトラフィック負荷を削減することができ、一方、プライマリサイトキャッシングは、S1上のデータトラフィック負荷を削減することができる。一般に、WTRU当たり1つのプライマリ基地局が存在するが、WTRUにアクティブなデータリンクを提供する各基地局は、サービング基地局と見なされる。明確にしておくと、協力という語は、WTRUへのアクティブなデータリンクを有する非プライマリ基地局を識別するために使用される。
図4は、キャッシュされたデータの仮想データフロー分割をサポートするマルチフロー/マルチサイト送信をサポートする例示的なVDFSシステム400を示しており、破線の接続は、制御シグナリングフローを表し、実線の接続は、データフローを表す。システム400は、少なくとも、プライマリ基地局410(例えば、eNB1)および協力基地局420(例えば、eNB2)と通信するWTRU405を含むことができる。プライマリ基地局410は、少なくとも、物理(PHY)レイヤ/エンティティ411を含み、それが、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ/エンティティ413に接続され、次に、それが、無線リンク制御(RLC)レイヤ/エンティティ415に接続され、次に、それが、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)レイヤ/エンティティ417に接続される。無線リソースマネージャ(RRM)エンティティ414は、MACレイヤ/エンティティ413に接続され、無線リソースコントローラ(RRC)418にも接続される。協力基地局420は、少なくとも、物理(PHY)レイヤ/エンティティ421を含み、それが、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ/エンティティ423に接続され、次に、それが、無線リンク制御(RLC)レイヤ/エンティティ425に接続され、次に、それが、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)レイヤ/エンティティ427に接続される。無線リソースマネージャ(RRM)エンティティ424は、MACレイヤ/エンティティ423に接続される。
プライマリ基地局410のPDCP417は、CN450内に配置されたIPエンティティ430とデータフロー通信を行い、RRC418は、IWFCエンティティ435と制御シグナリングフローを行い、次に、IP430およびIWFC435の両方が、それぞれ、CN450内に配置されたローカルキャッシュ440とデータフロー通信および制御シグナリングフロー通信を行う。RRC418およびIWFC435は、CN450内のPCEFエンティティ445と制御信号通信を行う。
協力基地局420のPDCP427は、IPエンティティ455とデータフロー通信を行い、IWFC435は、IWFC460と制御シグナリングフロー通信を行う。IPエンティティ455およびIWFC460は、それぞれ、ローカルキャッシュ465とデータフロー通信および制御シグナリングフロー通信を行う。ローカルキャッシング機器のコストは、著しく低減することが予想されるが、図4およびCNキャッシングは、すべての基地局へのキャッシング機器のインストールに代わる代替案を提供する。トレードオフが、サイト毎にローカルキャッシュをインストールするコストと、混合されたキャッシングを用いるVDFSに関して本明細書で説明されるようなバックホール上のトラフィック負荷との間に生じる。
図5は、キャッシュされたデータの仮想データフロー分割をサポートするマルチフロー/マルチサイト送信をサポートする例示的なVDFSシステム500を示しており、破線の接続は、制御シグナリングフローを表し、実線の接続は、データフローを表す。システム500は、少なくとも、サービングまたはプライマリ基地局510(例えば、eNB1)および協力基地局520(例えば、eNB2)と通信するWTRU505を含むことができる。サービング基地局510は、少なくとも、レイヤ2エンティティ513に接続される物理(PHY)レイヤ/エンティティ511を含む。無線リソースマネージャ(RRM)エンティティ514は、レイヤ2エンティティ513に接続され、無線リソースコントローラ(RRC)518にも接続される。協力基地局520は、少なくとも、レイヤ2エンティティ523に接続される物理(PHY)レイヤ/エンティティ521を含む。無線リソースマネージャ(RRM)エンティティ524は、レイヤ2エンティティ523に接続される。サービング基地局510のレイヤ2エンティティ513は、IPエンティティ530とデータフロー通信を行い、RRC518は、IWFCエンティティ535と制御シグナリングフローを行い、次に、IP530およびIWFC535の両方が、それぞれ、ローカルキャッシュ540とデータフロー通信および制御シグナリングフロー通信を行う。RRC518およびIWFC535は、CN550内のPCEFエンティティ545と制御信号通信を行う。協力基地局520のレイヤ2エンティティ523は、レイヤ2エンティティ513とデータフロー通信を行う。
RANにおけるユーザプレーンデータ分割が、本明細書で説明される。図3を再び参照すると、CNにおけるセキュアゲートウェイ(S−GW)データ分割、またはRANにおけるPDCPデータ分割に適合した、プロトコルスタックが示されている。どちらの場合も、データ暗号化のためにセキュリティ鍵を割り当てることができる。この場合、各サイトに異なるセキュリティ鍵を割り当てることができる。すなわち、各協力送信サイトは、データフロー暗号化のために、WTRU毎に割り当てられたセキュリティ鍵を知る必要がある。あるいは、すべてのサイトに同じセキュリティ鍵を割り当てることができるが、各サイトは、異なるPDCPシーケンス番号(SN)パターンを使用して送信することができる。例えば、2つのサイトの送信の場合、プライマリサイトは、奇数を使用して送信することができ、協力サイトは、偶数を使用して送信することができる。
協力サイトは、(定期的または要求に応じたものとすることができる)報告期間の間に、配送されるデータの総量を(例えば、バイト単位で)フィードバックすることができる。S−GW/PDCP分割の場合、報告されるデータカウントは、IP/PDCPデータペイロードとすることができる。RLC分割の場合、報告されるデータカウントは、PDCPパケットデータユニット(PDU)とすることができる。MAC分割の場合、報告されるデータカウントは、RLC PDUとすることができる。
このフィードバック情報を使用して、すべての協力サイトからの仮想データ分割のIP伝送レートを決定することができる。プライマリサイト上のIWFCエンティティは、設定された期間の間に各サイトによって配送されたデータを収集し、報告された個別サイト負荷と比較して、IWFCエンティティに信号を送るための新しい伝送レートを決定することができる。
伝送レートは、所定の比または指定された数とすることができる。例えば、比は、目標レートの設定を伴った、1:9、2:8、3:7、および4:6など、事前に定義された配送比のリストの中の1つとすることができる。指定された数は、N kBpsという特定のレート、または目標レートの10%などとすることができる。
指定された構成のための処理についての例示的な実施形態が、本明細書で説明される。MACまたはRLCエンティティにおけるRANデータ分割の場合、共通のより高位のレイヤ(すなわち、RLC分割の場合の1つのPDCPエンティティ、またはMAC分割の場合の1つのRLCエンティティ)を仮定することができる。これは、図5に示されるような代替的なVDFSに適合するが、図3および図4に示されるようなアーキテクチャとは調和しない。
プロトコルスタックは、この場合、すべてのVDFS構成をサポートするために、協力サイトにおいてRLCまたはより下位(例えば、MAC)におけるデータ分割を実施する、マルチサイトデータフローのために変更することができる。協力サイトは、プライマリサイトからサブフローを受信する代わりに、同じサイトにおけるPDCPレイヤが、分割されたサブフローを提供することを可能にすることができる。セキュリティ鍵割り当て要件は、S−GWデータ分割と同じとすることができる。報告されたデータカウントは、分割比調整のために、IP/PDCPにマッピングすることができる。
IWFCエンティティは、無線環境フィードバックおよびデータ配送統計に関するフィードバックを使用して、キャッシュされたデータ(すなわち、コンテンツサーバから)のフェッチを調整する機能エンティティである。協力サイトまたはWTRUによって収集された無線ステータスは、利用可能な容量およびサイト毎の無線品質(例えば、基準信号受信品質(RSRQ))の形で、プライマリサイトに提供することができ、その後、IWFCエンティティに提供することができる。
IWFCエンティティは、以下の機能の1つまたは複数を実行することができる。例えば、プライマリサイト内のIWFCエンティティは、WTRUに配送されるデータの報告された量を使用して、現在のサイト伝送レートを決定することができる。このWTRUデータ配送レートは、報告期間中はアクティブなキャッシュされたデータのセッション(active cached data session)からのデータ、または新規セッションを開始する場合は、任意のWTRUもしくは利用可能ならば同じWTRUによる以前のセッションからのデータとすることができる。
別の例では、IWFCは、例えば、運用および保守(O&M)インタフェースまたは事前設定された構成によって、例えば、利用可能な無線容量の定められたパーセンテージを加えることによって、予想されるサイト伝送レートを決定することができる。
別の例では、IWFCは、各基地局において(またはO&Mによって)、スキップされる平均データの一定の比(certain ratios of average data skipped)を予想する、キャッシュされたデータのデータフェッチパターンを事前設定することができる。各パターンの逆も、VDFSのための任意の基地局ペアリングを調整するのに有効なパターンとすることができる。VDFSは、N個の基地局を用いて行うことができる。N個の基地局に各比を割り当てた場合、フェッチパターンは、重複を含まず、すべてのデータが送信された後にまとめ合わせることができる。
別の例では、プライマリサイト上のIWFCは、協力サイト上のIWFCエンティティに、同じサイト上のIPレイヤのためのキャッシュデータをソーシングするためのデータフェッチパターンを構成するために使用される1つの入力として、予想されるサイト伝送レートを、X2インタフェースを介して伝えることができる。
プライマリ基地局内のIWFCエンティティは、フェッチパターンインデックス(または等価的に、平均のスキップされるデータの比(average skipped data ratio))、および総計の平均伝送レート(または等価的に、各基地局の平均伝送レート)を分配することができる。
プライマリ基地局内のIWFCエンティティは、各基地局からのデータフローのレート間の目標の許容可能な短期ミスマッチ(target permissible short term mismatch)を基地局に知らせる、目標伝送レートからの目標最大偏差を分配することができる。
協力基地局内のIWFCエンティティは、伝送レートが調整される(引き上げるまたは引き下げる)ことがあったとき、予想したとき、または要求するとき、プライマリ基地局内のIWFCエンティティに伝えることができる。
プライマリ基地局内のIWFCエンティティは、実際の配送レート、および協力基地局からのIWFCメッセージを監視することができ、均一な配送を維持するために、フローレートに補正を施すことができる。
プライマリ基地局内のIWFCエンティティは、フェッチパターンに何らかの変更が行われるときについてのタイミング情報(またはインデックスを用いてファイルセグメント/もしくはペイロードメモリを指し示す代替的な方法)を知らせることができる。そのようなインデックスが伝えられない場合にも、フェッチパターンを指し示すデフォルトインデックスをパターンの変更時に使用することができる。
プライマリ基地局内のIWFCエンティティは、スケーラブルビデオコーデック(SVC:scalable video codec)ビデオのどのレイヤを送信すべきかを協力基地局に伝えることもできる。この場合、フェッチパターンが、存在しないことがあり、またはフェッチパターンは、複数の基地局から送信されるビデオレイヤに適用される。ビデオの場合、フェッチパターンは、ビットの単位ではなく、ビデオフレーム全体に適用することができる。
チャネル状態が所望のレートをサポートしない場合、IWFCエンティティは、より低い品質の、より低いデータレートのビデオフレームを送信することを選択することができるが、ビデオビューレート(video view rate)に関しては同じ全体レートを有する(例えば、チャネル品質が低下した場合、IWFCエンティティは、1/2のビットを有するフレームを1/2のレートで送信することを決定することができ、したがって、同じビューレートを維持することができる)。
SVCの場合、複数の基地局における平均利用可能レートは変化し、それをプライマリIWFCエンティティは対応するメッセージを介して知るので、プライマリIWFCエンティティは、各協力基地局が使用するレート、フェッチパターン、およびSVCレイヤの変化を伝えることができる。
データ転送最適化の別の側面を提供するために、ビデオストリーミングの使用事例では、伝送レートに加えて、無線伝送品質および輻輳を使用することができる。ビデオストリーミングは、SVCを使用して最適化することができる。プライマリサイト上のIWFCエンティティは、異なるサイト間でRSRQまたは全体的な配送レートに著しい相違が存在するかどうかを検査することによって、さらなる最適化を行うことができる。RSRQまたは配送可能レートが設定可能な閾値を上回って逸脱した場合、IWFCエンティティは、より低いRSRQまたは配送レートを有するサイトからはより低いクラスのビデオフレームを、より高いRSRQまたは配送レートを有するサイト上ではベースクラスフレームを送信するように協力サイトに命令することができる。
RANは、呼設定中に設定されるサービス品質(QoS)クラス識別子(QCI)から呼のサービスタイプを知る。プライマリサイトIWFCエンティティは、基地局上に記憶されたWTRUコンテキスト内のこの情報にアクセスする。サービスタイプがライブストリーミング(QCI7)でない場合、IWFCエンティティは、各サイトにファイルのセグメントを転送するように要求することを選択することができる。
IWFCエンティティは、以下の2つのIPデータソーシング設定タイプ(IP data sourcing configuration type)の間で、すなわち、フレームインタリーブまたはファイルセグメンテーションの間で選択を行うことができる。フレームインタリーブは、ビデオクリップまたはムービーなどの、ストリーミングファイルに適合する。この方法は、IPレベルのエラー再送を保証しないサービスタイプの場合に、より良く機能する。ビデオの場合、併せてSVCを使用することによって、サービスを改善することができる。ファイルセグメンテーションは、ビデオファイルダウンロード、実行可能プログラム、または電子ブックなど、大きなファイルに適合する。この方法は、サイトからのリンクが障害を起こした場合に、より簡単なIPレベルの再送方式を可能にする。
IWFCは、IP転送レート調整を開始するために、利用可能ならば、L2プロトコルスタックバッファステータス報告を使用することができる。例えば、IWFCは、バッファ変化レートを監視し、設定された閾値と比較して、任意の特定のサイトについてIP転送レートを調整すべきかどうかを決定することができる。
VSDFの場合は、S−GWが存在せず、図3に示されるようにサービス配送情報が提供されないことがあるので、IWFCエンティティは、サービス課金を決定するために必要な情報を呼終了時にCN PCFEに提供することができる。新しい目標基地局へのハンドオーバ(HO)の場合、IWFCは、HO目標移動先において所望のデータキャッシングが利用可能であることの確認を開始しなければならないことがある。これは、本明細書において以下で説明される。
不均等なサイト配送レートの処理が、本明細書で説明される。各サイトからの個々の無線リンクの配送レートは、WTRUから基地局までの距離、WTRUのスピード、および他の無線デバイスからの干渉など、変化する要因が組み合わされた結果として動的に変化する。個々のサイトの基地局内のスケジューラは、基地局の送信バッファのデータトラフィック負荷を管理し、データトラフィックのレートを調整して、バッファのトラフィック負荷を目標レートの何らかの閾値内に維持するように、より高位のレイヤに通知する。
個々のサイトが、配送するように要求されたアプリケーションコンテンツの完全な複製コピーを有する場合、VDFSのために動的な無線容量を管理するには、より高位のレイヤのレートを調整すれば十分である。個々のサイトが、部分的なアプリケーションコンテンツしか有さず、サイト上で利用可能でない場合、サイトのキャッシュ内の利用可能なデータコンテンツは、他のサイト上にキャッシュされた利用可能なデータよりも高速に配送することができる。サイト上のすべての利用可能なキャッシュデータが配送されたとき、単一のサイト上のトラフィック配送レートは、ゼロまで低下することができるが、その間も、他のサイトは、データを配送し続けていることがある。これは、特定のサイトが、他の協力サイトよりも少量のキャッシュされた関心データしか有さない場合、または1つのサイトからの配送レートが、別の協力サイトよりもはるかに高く、その結果、利用可能なコンテンツの配送が、はるかに迅速に完了する場合に起こることがある。どちらの場合も、プライマリIWFCは、サイトの送信バッファが空になったことを検出する。サイトの送信バッファがゼロであることを検出した場合、IWFCは、それぞれの基地局のIWFCを介し、以下の情報を、すなわち、利用可能な配送帯域幅(データ分割パターン)を有する基地局のIPアドレスと、他の協力基地局のIPアドレスとを、他の協力サイト上のデータストレージレイヤに通知する。
他の協力基地局上のより高位のレイヤにおけるアプリケーションデータストレージ管理は、配送される残りのデータコンテンツを調整し、利用可能な帯域幅を有する基地局のIPアドレスに直接的にデータコンテンツを送信してデータ配送を再開するために、IPアドレスを使用して、データストレージ管理エンティティとの接続を確立する。
あるいは、データストレージ内の関心コンテンツの枯渇が回避されるように、管理システムが追加のコンテンツを前もって能動的にキャッシュすることを可能にするために、すべてのアクティブな基地局のIPアドレスを、より高度なアプリケーションデータストレージ管理システムによって、要求時または設定中に提供することができる。
呼サービス構成が、本明細書で説明される。基地局の無線制御プロトコルスタックは、基地局内にキャッシュされたローカルデータの内容が可視でないことがある。配送されるデータのための無線リソースの選択は、レイヤ間対話において実行することができる。例えば、アプリケーションは、TCP/IPサービスを利用するファイル転送を開始することができる。その後、TCP/IPトラフィックパターンが、ネットワークノード(ゲートウェイ)によって認識され、事前定義されたトラフィックフローテンプレート(TFT:traffic flow template)にマッピングされる。その後、無線リソース割り当てのために、TFTを使用して、特定のQoSのEPSベアラをマッピングする。その後、ネットワークレイヤエンティティが、データサービスのトラフィックパターンを検出し、QoS要件を識別する。CNデータルーティングリソースの割り当ておよび呼配送QoSの要件を決定するPCCルールが、CNにおいて構成される。ネットワークは、アプリケーションがローカルキャッシングを利用できるサービスを要求したとき、VDFSのためのS1AP E−RAB設定手順を使用して、要求されたデータのキャッシングサポートを行う基地局にマッピングされるソースデータトランスポート宛先との(MMEによってE−RABに変換される)EPSベアラ接続を開始するために、PCEFが要求を変換できるように、PCCルールを定義することができる。
通常の呼が、基地局がキャッシングをサポートしないエリアで確立されたが、後でキャッシングサポートを有する領域に移動する場合、アプリケーションは、キャッシングサービスを使用するために、サービス変更を要求することができる。この場合、通常サービスをVDFSサービスに変更するために、CNによってE−RAB変更手順を開始することができる。
VDFSのためのデータ送信元を伝えるために、また個々のサイトがデータをS−GWから受信しているか、それとも基地局に関連するローカルキャッシュから受信しているかを示すためにも、複数のサイトIPアドレス(IPアドレスはS−GWまたは基地局に対応できる)を提供できるように、S1AP手順を変更することができる。
WTRUは、それぞれのサイトからのデータ受信を暗号解除するために、個々のサイトに割り当てられたセキュリティ情報を用いるように構成することができる。
図6Aおよび図6Bは、VDFS呼の確立を引き起こすストリーミングビデオを開始するWTRU605の例示的な呼設定シーケンス600である。呼設定シーケンス600を実行するためのシステムは、WTRU605と、プライマリ基地局610(すなわち、プライマリeNB)と、セカンダリ協力基地局615(すなわち、セカンダリeNB)と、MME/S−GW620と、ポリシおよび課金規則機能(PCRF:Policy and Charging Rules Function)/アプリケーション機能(AF)625とを含むことができる。WTRU605は、低い非保証ビットレート(NGBR:none−guarantee bit rate)対話サービスQoSを使用して、アプリケーションサーバに接続するために、RRC接続を開始することができる(630)。ネットワークは、WTRU605が公衆データネットワーク(PDN)とPDNゲートウェイ(P−GW)を介して情報を交換することを可能にするために、デフォルトEPSベアラを確立する。デフォルトベアラが設定されると(632)、WTRU605は、アプリケーションレイヤを介して、ストリーミングビデオサービスを要求することができる(634)。
データサービスのこの変更は、ネットワークにおいて検出され、新しいE−RABが確立される原因となることができる。ネットワークは、さらに、ビデオファイルがプライマリ基地局610内にキャッシュされていることを識別することができ、したがって、キャッシュされたファイルを使用するビデオストリーミングサービス(QCI6)を確立する。基地局は、さらに、所与の現在の無線環境ではデータ分割が有利であると決定することができ、VDFSのためにWTRUを構成する。特にPCRF/AF625は、好ましいユーザサービスとしてVDFSを識別し、サポートノードのリストを提供することができる(636)。
このシナリオでは、P−GW(図示されず)が、ビデオサービス呼をサポートするために、新しい専用EPSベアラを開始する。このシナリオにおけるVDFS呼は、(以下に示されるような)ユーザ情報の完全な組が、ローカルキャッシュから直接的に来ることを仮定する。したがって、データ経路内にP−GWは必要とされない。しかし、WTRUは、PCRF/AF625へのP−GWリンクを有するデフォルトベアラを依然として有する。デフォルトベアラは、初期アプリケーション交換において使用され、開始ユーザサービスのサポートされるQoSを決定するために、サービス情報をPCRFに提供する。この情報は、VDFSを確立するために、(P−GWを介する直接接続がない場合)MME/S−GW620に提供される。専用ベアラ要求メッセージを生成する際、P−GWは、送信元および宛先IPアドレス、ポート番号、トラフィックフローテンプレート(TFT)におけるプロトコル情報、およびQoSパラメータなど、すべての利用可能なトラフィックフロー記述情報を、MME/S−GW620のS−GWに提供することができ、S−GWは、同じ情報をMME/S−GW620のMMEに転送する。特に、QoSポリシ決定が、PCRF/AF625によってMME/S−GW620に送信される(638)。
その後、MME/S−GW620は、サポートノードのリストをプライマリ基地局610および近隣ノードにマッピングすることによって、E−RABを構成する(640)。E−RAB設定要求が、MME/S−GW620によってプライマリ基地局610に送信される(642)。MME/S−GW620のMMEは、(TFTで提供された)DLデータがキャッシュされた送信元ノードにマッピングされるダウンリンク(DL)トランスポートアドレスを用いて、E−RAB設定要求を開始する。キャッシングノードは、本明細書において上で説明されたようなサポートするキャッシュアーキテクチャに応じて、S−GW、P−GW、プライマリ基地局、および/またはサービング基地局とすることができる。アップリンク(UL)トランスポートアドレスも、専用EPSベアラS/P−GWにマッピングすることによって、確立される。この経路は、適切な課金会計情報が、適切なサービス料金の貸方記帳のために、汎用パケット無線サービス(GPRS)トンネリングプロトコル(GTP)によってPCEFまでトンネルされることを可能にするために維持される。ファイルキャッシングが基地局においてソーシングされるこのシナリオでは、基地局が、本明細書で説明されるような課金情報を提供することができる。
プライマリ基地局は、キャッシングノードにマッピングするE−RAB設定要求をサポートするように、無線ネットワークリソースを構成する(644)。データ分離サポートが望ましい場合、本明細書において上で説明されたようなマルチサイトユーザデータサブフローのために、X2を介して協力基地局を設定することによって、VDFSが構成される(646)。プライマリ基地局610は、CCC候補セットをしかるべく準備し、SC監視および潜在候補発見のために、WTRU測定を構成することができる(648)。
サポート無線リンクを確立するために、RRC接続再構成が開始される(650)。基地局は、課金およびデータサービス制御のために、EPSベアラULアドレスをキャッシングエンティティに提供する。キャッシングエンティティのアドレスは、成功したE−RAB設定応答メッセージでMMEに提供され(652)、その後、ベアラ生成応答メッセージでP−GWに転送される。プライマリ基地局610は、ビデオファイル転送を開始するために、制御メッセージを送信する(654)。その後、ビデオファイル転送処理が、プライマリ基地局610とセカンダリ/協力基地局615の間で実行される(656)。
ハンドオーバ準備中、プライマリ基地局上のIWFCエンティティは、目標サイトがストレージ内にキャッシュされた所望のアプリケーションデータを有するかどうかをチェックするために、CNアプリケーションサービスまたはネットワーク内の代替的な確認エンティティに向けた(EPSベアラ上のGTP制御フレームによる)要求を開始することができる。目標基地局がキャッシュされた所望のデータを有する場合、ハンドオーバの一環として、VSDFを構成することができる。この場合、未完了転送のデータ転送は、必要とされないことがある。代わりに、SNステータス転送メッセージを、連続送信のためのキャッシュのインデックスを提供するように変更することができ、または継続情報を提供する新しいメッセージによって置き換えることができる。目標基地局がキャッシュされた所望のデータを有さない場合、VDFSは、オフにされるか、または図5におけるように構成され、通常のマルチサイトハンドオーバが実行される。
図7Aおよび図7Bは、プライマリ基地局がやはりキャッシングサポートを行う目標基地局にハンドオフする、既存のVDFS呼の例示的なMME内ハンドオーバシーケンス700である。MME内ハンドオーバシーケンス700を実行するためのシステムは、WTRU705と、プライマリ基地局710と、セカンダリ基地局715と、目標基地局720とを含むことができる。述べたように、VDFS呼の準備はすでにできている(725)。ハンドオーバが、WTRU測定イベントによってトリガされ(727)、RRC測定レポートが、プライマリ基地局710に送信される(729)。
VDFS呼では、DLデータは、S5/S8ベアラを用いずに、ファイルキャッシュから直接的に提供され、したがって、目標基地局720がキャッシュデータもしくはどちらかのDL EPSベアラ(S5/S8)の代替リンクを提供できるかどうかを決定することが必要であり、または直接転送が利用可能な場合は、現在のキャッシュからのX2トンネルを確立する必要がある。特に、IWFCは、目標サイトストレージにおける関心データの利用可能性をチェックするために、キャッシング問い合わせを開始する(731)。プライマリ基地局710は、目標基地局720に利用可能性を確認する(733)。
この例では、目標基地局720は、直接X2ラインを用いるキャッシュサポートも有し(735)、確立されたQoSおよびルーティング情報のX2ハンドオーバは、プライマリ基地局710によって目標基地局720に、ハンドオーバ要求メッセージによって転送される(737)。プライマリ基地局は、肯定応答(ACK)の受信時に(739)、VDSF HOを開始し(741)、シーケンス番号(SN)ステータス転送を送信する(743)。
RRC接続再構成手順(745)が実行され、同期が確立され(747)、RRC接続構成完了が送信される(749)。SNステータス転送が、最後に成功した送信のステータスを提供するために、X2インタフェース上で送信されるが、パケットはローカルキャッシュにおいてすでに利用可能であるので、PDCPデータパケット転送は必要ではない。無線ネットワークハンドオーバが完了すると、目標基地局720は、EPSベアラを更新するために、MMEに向けた経路スイッチ要求を開始する。新しいキャッシュアドレスが、MMEによってセッション生成要求メッセージを用いて関連するゲートウェイに提供され、旧いセッションの削除も行われる。ビデオファイル転送プロセスが、目標基地局720、セカンダリ/協力基地局715、およびWTRU705の間で実行される(751)。
図8A、図8B、および図8Cは、プライマリ基地局がやはりキャッシングサポートを行う目標基地局にハンドオフする、既存のVDFS呼の例示的なMME間ハンドオーバシーケンス800である。MME内ハンドオーバシーケンス800を実行するためのシステムは、WTRU805と、プライマリ基地局810と、セカンダリ基地局815と、目標基地局820と、送信元MME825と、目標MME830と、サービングGW835とを含むことができる。述べたように、VDFS呼の準備はすでにできている(840)。ハンドオーバが、WTRU測定イベントによってトリガされ(842)、RRC測定レポートが、プライマリ基地局810に送信される(844)。VDFS呼では、DLデータは、S5/S8ベアラを用いずに、ファイルキャッシュから直接的に提供され、したがって、目標基地局720がキャッシュデータもしくはどちらかのDL EPSベアラ(S5/S8)の代替リンクを提供できるかどうかを決定することが必要であり、または直接転送が利用可能な場合は、現在のキャッシュからのX2トンネルを確立する必要がある。特に、IWFCは、目標サイトストレージにおける関心データの利用可能性をチェックするために、キャッシング問い合わせを開始する(846)。
目標基地局820は、プライマリ(送信元)基地局810との直接的なX2インタフェースを有さず、S1ハンドオーバがトリガされる(848)。プライマリ基地局810およびハンドオーバ要求は、MME825を介して(850)、目標MME830に送信される(852)。送信元MME825は、MME再割り当て(例えば、追跡エリア更新)が必要とされていると判断し、したがって、VDFS構成を含むEPSベアラコンテキストが、目標MME830に転送される。目標MME830は、EPSベアラサポートをしかるべく構成するために、目標基地局820に向けたハンドオーバ要求手順を開始する(854)。目標基地局820は、VDFSがサポートされているかどうかを確認し、ハンドオーバ要求肯定応答メッセージでトランスポートレイヤ情報を提供する(856)。新しいVDFS構成は、転送再割り当て応答で送信元MME825に返送され(858)、ハンドオーバコマンドでプライマリ(送信元)基地局810に転送され(860)、無線リンクハンドオーバを開始する(862)。目標基地局820は、ファイルキャッシングもサポートし、したがって、eNB/MMEステータス転送メッセージは、VDFS送信ステータスのみを提供し(864)、ユーザパケット転送は実行されない
送信元MME825は、転送アクセスコンテキスト通知を目標MME830に送信し(866)、目標MME830は、返信として、ACKを送信元MME825に送信する(868)。目標MME830は、MMEステータス転送メッセージも転送する(870)。RRC接続再構成手順が実行され(872)、同期が確立され(874)、RRC接続構成完了が送信される(876)。ハンドオーバ通知メッセージが、目標基地局820によって目標MME830に送信される(878)。ビデオファイル転送プロセスが、目標基地局820、セカンダリ/協力基地局815、およびWTRU805の間で実行される(880)。
目標MME830は、転送再割り当て完了通知メッセージを送信元MME825に送信し(882)、今度は、送信元MME825が、ACKを目標MME830に返信する(884)。ベアラ変更要求が、サービングGW835に送信され(886)、今度は、サービングGW835が、ベアラ変更応答を目標MME830に返信する(888)。成功したハンドオーバが目標基地局をプライマリ基地局として確立した後、送信元プライマリ基地局上の旧いWTRUコンテキストは解放される(890)。
キャッシングネットワーク動作が、本明細書で説明される。キャッシングネットワークを構成する2つのエンティティ、すなわち、ユーザデータストレージエンティティ(すなわち、ファイルキャッシング/コンテンツサーバ)と、(システム内でキャッシュされるサービストラフィックのタイプに応じて、ネットワークファイルサーバおよび/またはドメインネームサーバとすることができる)ネットワークサーバとが存在する。ネットワークサーバは、ファイルネームサーバ(FNS)またはドメインネームシステム(DNS)サーバと呼ばれることがある。コンテンツサーバ/ローカルキャッシュは、場合に応じて、ゲートウェイノードまたは基地局に存在することができる。ネットワークファイルサーバは、PDNおよびサービングゲートウェイへのインタフェースを有する進化型パケットコアネットワークの一部である。ネットワークサーバは、どのユーザデータがキャッシュされるべきかを決定するためのルールをユーザデータストレージエンティティに提供する。
仮想データトラフィックパターン検出が、本明細書で説明される。図6において概説したように、VDFSを確立する前に、デフォルトEPSベアラが、EPCにおいて確立される。キャッシングをサポートするネットワークでは、ネットワークファイルサーバまたはドメインネームサーバは、デフォルトおよび(バッファビデオストリームなど)何らかの専用EPSベアラトラフィックを傍受して、専用EPSベアラ上でのエッジキャッシングサービスの開始を検出し、P−GW/PCEFに通知するように構成される。
MME構成が、本明細書で説明される。MMEは、EPSアクセスベアラセッションを開始するとき、または要求されたEPSアクセスベアラに対応する無線ベアラを構成するときにキャッシングサポート情報をゲートウェイに中継することを担当する。MMEは、ファイルキャッシングがサービング基地局でサポートされる場合にのみ、キャッシングサポートを通知される。このステータスを提供する2つのS1APメッセージが存在する。一方のメッセージは、初期WTRUメッセージであり、この場合、MMEは、デフォルトアクセスベアラルーティング設定のための情報をS−GWに中継する。もう一方のメッセージは、ハンドオーバ要求肯定応答メッセージであり、この場合、MMEは、EPSアクセスベアラ変更が、すなわち、キャッシングをサポートしない基地局またはキャッシングをサポートする基地局へのVDFS呼のハンドオーバが必要とされているかどうかを決定するために、情報を使用する。
S−GWは、それがMMEによってVDFS使用可能に構成された場合、選択されたEPSアクセスベアラトラフィックを傍受するために、キャッシュファイルサーバ/ローカルキャッシュをサポートする必要があることがある。S−GWがファイルキャッシングをサポートする場合、VDFSサポートは常に使用可能にされる。
MMEは、VDFSをサポートするために設定/変更されたEPSアクセスベアラを用いるように、ゲートウェイによって構成することができる。MMEは、TFTおよびQoSを対応する無線ベアラにマッピングし、基地局をしかるべく構成するためのE−RAB設定/変更手順を開始する。
MMEは、加入者データを検討し、ユーザに対してデータ分割サービスをサポートしない決定を下すことができる。この場合、MMEは、初期コンテキスト設定要求メッセージで、VDFSをサポートしないことを基地局に伝えることができる。しかし、VDFSのための同じEPSアクセスベアラ構成シーケンスを使用して、ファイルキャッシングを依然としてサポートすることができるが、1つのサイトからの単一の無線リンクデータフローのみが設定される。
VFDSを設定および維持するために変更できるインタフェースを以下に示す。影響されることがあるS1AP手順は、例えば、基地局上でVDFをサポートするための新しいIEを含むことができる初期WTRUメッセージを含む。別の例示的な手順は、VDFS動作を可能にするための新しいIEを含むことができる初期コンテキスト設定要求とすることができる。別の例示的な手順は、WTRUコンテキスト変更要求とすることができ、この場合、セキュリティ構成オプションは、データ分割サブフローのためのセキュリティ鍵構成を指定するために変更することができ、VDFSに対応する複数のセキュリティ鍵を提供することができる。別の例示的な手順は、E−RAB設定とすることができ、この場合、E−RABは、VDFSが使用可能かどうかを指定するために変更することができ、VDFSが使用可能な場合、各サイトのトランスポートレイヤアドレスおよび関連するVDFSキャッシュサポートインジケータ(関心データが利用可能かどうか)を提供することができる。
別のS1AP手順は、例えば、E−RAB変更とすることができ、この場合、E−RAB変更は、VDFSが使用可能かどうかを指定するために変更することができ、VDFSが使用可能な場合、各サイトのトランスポートレイヤアドレスおよび関連するVDFSキャッシュサポートインジケータ(関心データが利用可能かどうか)を提供することができる。別の例示的な手順は、VDFS HO指示のための新しいIEを含むことができるハンドオーバ準備とすることができる。この手順は、VDFSが有効かどうかを指定するために、ハンドオーバコマンドメッセージ情報要素(IE)「転送されるE−RABの項目(E−RABs subject to forwarding item)」も変更することができ、VDFSが使用可能な場合、各サイトのトランスポートレイヤアドレスおよび関連するVDFSキャッシュサポートインジケータ(関心データが利用可能かどうか)を提供することができる。送信元基地局は、目標基地局においてキャッシングがサポートされていない場合、X2キャッシュ内容転送を設定することができる。
別のS1AP手順は、ハンドオーバリソース割り当てとすることができ、この場合、ハンドオーバ要求(設定されるE−RABの項目(E−RAB to be setup item))は、VDFSが使用可能かどうかを指定するために変更することができ、VDFSが使用可能な場合、各サイトのトランスポートレイヤアドレスおよび関連するVDFSキャッシュサポートインジケータ(関心データが利用可能かどうか)を提供することができる。さらに、それは、データ分割サブフローのためのセキュリティ鍵構成を指定でき、VDFSに対応する複数のセキュリティ鍵を提供できる、セキュリティ構成オプションのための新しいIEを含むように変更することができる。加えて、ハンドオーバ要求肯定応答(承認されたE−RABの項目(E−RAB admitted item))は、VDFSが使用可能かどうかを、および関連するVDFSキャッシュサポートインジケータを指定するために変更することができる。
別のS1AP手順は、IP送信を再開するための開始ポイント(すなわち、送信元ペイロードのための開始インデックス)の構成のための新しいIEを含むことができる、ENBステータス転送とすることができる。別の例は、IP送信を再開するための開始ポイント(すなわち、送信元ペイロードのための開始インデックス)の構成のための新しいIEを含むことができる、MMEステータス転送とすることができる。
影響されることがあるX2AP手順は、例えば、VDFSが使用可能かどうかを指定するために変更でき(設定されるE−RABの項目)、VDFSが使用可能な場合、各サイトのトランスポートレイヤアドレスおよび関連するVDFSキャッシュサポートインジケータ(関心データが利用可能かどうか)を提供できる、ハンドオーバ要求を含む。加えて、ASセキュリティ情報を変更することができ、データ分割サブフローのためのセキュリティ鍵構成を指定するために、新しいIEを含めることができ、新しいIEは、VDFSに対応する複数のセキュリティ鍵を提供することができる。別の例示的な手順は、VDFSが使用可能かどうかを、および関連するVDFSキャッシュサポートインジケータを指定するために変更できる(承認されたE−RABの項目)、ハンドオーバ要求肯定応答とすることができる。別の例示的な手順は、IP送信を再開するための開始ポイント(すなわち、送信元ペイロードのための開始インデックス)の構成のための新しいIEを含むことができる、SNステータス転送とすることができる。
影響されることがあるRRCメッセージは、コンポーネントキャリア(CC)固有のセキュリティ情報の構成のためのIEを変更できる、RRC接続再構成とすることができる。
IPデータ同期が、本明細書で説明される。以下のインタフェースは、同じサイトにおいてIPレイヤに提供されるキャッシングデータの調整をサポートするために変更することができる。X2APまたはG−TPUインタフェースは、例えば、協力サイト伝送レート、伝送レート、および協力送信比などを含む何らかの情報を協力サイトに伝えるプライマリサイトをサポートするように変更することができる。IWFCエンティティと外部ストレージの間のインタフェースは、(ビデオストリーミングの場合の)SVCクラス選択を含むファイルのストリーミング、または要求されたデータレートおよび/もしくはファイルセグメンテーション(送信開始情報および転送されるサイズ)を含むファイルダウンロードに合致するフレームインタリーブのために、IPサービス(v6またはv4)を提供するキャッシュの構成を有するように変更することができる。
データキャッシング機能の追加は、機器故障または保守、および既存の基地局への機能の後の追加の影響を受けることがある、基地局内部または外部のハードウェアデバイスとすることができる。したがって、以下で示されるような基地局機器ステータス報告内に、この機能サポートの報告のためのパラメータ(例えば、ビットまたはブール値など)を追加することができる。あるいは、この機能は、運用および保守(O&M)構成または他の独自仕様インタフェースによってサポートされる独自仕様構成とすることができる。影響されることがあるS1APメッセージは、基地局構成更新、および基地局構成更新肯定応答を含む。影響されることがあるX2APメッセージは、リソースステータス更新、およびリソースステータス応答などを含む。
データ分割を行わないエッジキャッシング構成が、本明細書で説明される。本明細書において以下で説明される例示的な実施形態は、ベースラインLTEリリース8以降のネットワークを使用するが、UMTS/3GPP2ネットワークにも適用可能である。P−GWおよびPDN−GWという用語は、本文書では交換可能に使用される。
通信事業者は、無線アクセスネットワークノードに近接して、静的なコンテンツをキャッシュするコンテンツサーバを配置することによって、大きな利益を得ることができる。言い換えると、コンテンツが無線アクセスネットワーク(RAN)に近いほど、例えば、通信事業者のコアネットワークを介して搬送しなければならないトラフィックの量の削減、エンドユーザに到るまでのサービス遅延の削減、およびユーザのエクスペリエンスの質(QoE)の向上を含むいくつかの理由のためにより良く、また通信事業者のネットワークにおける負荷バランスのためのより良い機会となる。
コンテンツサーバがRANのより近くに配置される場合、コンテンツサーバはエッジノードに物理的により近いので、これは改善をもたらすことができる。しかし、これは、いくつかの課題をもたらすことがある。1)データがキャッシュされるコンテンツサーバノードをどのように決定するか? 2)データがキャッシュされる場所を決定した後、セルラネットワークは、この情報をどのように使用して、必要でない進化型パケットシステム(EPS)ベアラの部分を変更/除去するか? 3)コンテンツがキャッシュされたサーバによってローカルにサービスされるサービスについての請求をどのように処理するか? 4)コンテンツがキャッシュされたサーバによってローカルにサービスされるサービスについてのポリシ実施をどのように処理するか? 5)コンテンツがキャッシュされたサーバによってローカルにサービスされるサービスについてのデータをどのようにルーティングするか?
図9は、FNSおよび対応するインタフェースを有するEPCシステムアーキテクチャ900の一例を示している。EPCシステムアーキテクチャは、少なくとも、基地局910と通信するWTRU905を含み、今度は、基地局910が、S−GW915およびMME920と通信する。S−GW915は、MME920、P−GW925、およびPCRF930とも通信する。P−GW925は、インターネット935に接続される。PCRF930は、さらに、アプリケーション機能(AF)940に接続され、今度は、AF940が、Fxインタフェースを介して、FNS945に接続される。
ユーザがサービスを開始したとき、エンドツーエンドアプリケーションシグナリングが、AF940によって傍受される。例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)の場合、AF940は、プロキシ呼セッション制御機能(P−CSCF)と同じになる。FNS945は、キャッシュ関連の問い合わせに応答し、要求されたデータがキャッシュされているかどうかに関する応答を提供することができ、このファイルをキャッシュしているノードのアドレスを含むこともできる。これは、ローカル/外部DNSサーバと協力して行うことができる。アプリケーションシグナリングがAF940によって受信された場合、それは、FNS945をチェックして、このサービスのためのデータがコンテンツサーバ(図示されず)の1つにすでにキャッシュされているかどうかを調べる。データがキャッシュされているとFNS945が判定した場合、それは、データが現在キャッシュされているノードのアドレスも含む。
コンテンツサーバがRANノードまたはEPCノードと同一場所に配置される場合、それは、DNSサーバが、(例えば、同一場所に配置されたノードおよび近接性を可能にするために)ネームオーソリティポインタ(NAPTR:Name Authority Pointer)およびサービスレコード(SRVレコード)などのより強力な機能をサポートする場合、このノードのアドレスを提供することができる。コンテンツサーバが、RAN/EPCノードと同一場所に配置されずに、通信事業者のドメイン内のどこかに配置される場合、DNSサーバは、このキャッシュサーバに最も近いデータ経路上のRAN/EPCノードに関連する情報も獲得することができる。言い換えると、DNSサーバは、このコンテンツサーバ/ローカルキャッシュに最も近いのは、基地局か、S−GWか、それともPDN−GWかに関する情報を提供する。
コンテンツサーバの配置は、通信事業者の配置の好みとすることができ、複数の要因によって左右される。本明細書で説明される方法は、コンテンツサーバが通信事業者のドメイン内のどこに配置されるかに係わらず、キャッシング情報の獲得を容易にする。コンテンツサーバが既存のRANまたはEPCノードの一方と同一場所に配置できる配置シナリオを可能にするための方法も説明される。いくつかの実施では、通信事業者のドメイン内に複数のコンテンツサーバが存在することができ、いくつかは、RAN/EPCノードと同一場所に配置され、その他は、物理的に隔たっていることができる。本明細書で説明される方法は、コンテンツサーバ配置のこれらの組み合わせのすべてまたはいずれかに適用される。
コンテンツサーバが配置されたノードが、AFとFNS/DNSサーバの間のシグナリングの交換によって、データ経路内の最も近いRAN/EPCノードとともに決定されると、この情報は、更新されたRxインタフェースを介して、PCRFに提供される。LTEでは、セッション情報が、AFにおいて、関与するIPフローについてのQoS情報および5タプル(5−tuple)情報を一般に含むセッション記述プロトコル(SDP)からマッピングされる。例示的な方法では、Rxインタフェースは、追加の情報を用いて、例えば、このIPフローのためのコンテンツがキャッシュされている場合は、コンテンツサーバのアドレス、および通信事業者のドメイン内にローカルにデータがキャッシュされているIPフローについての、このサーバに最も近いEPC/RANノードのアドレスを用いて更新することができる。コンテンツサーバに達するために、当業者によく知られている、GTPまたはプロキシモバイルIPv6(またはPMIPv6もしくはPMIP)などのトンネリングプロトコルを使用することによって、必要なIPフローを基地局からコンテンツサーバに送ることができる。
例示的な一実施形態では、最も近いRAN/EPCノードの機能は、PCEF機能のサブセットとともにIPフローベースのルーティングポリシを含むように、増強することができる。IPフローベースのルーティングポリシは、コンテンツサーバによってサービスされるデータは、コンテンツサーバへと行先を転じられること、またデータの残りは、ベースラインLTEシステムにおけるように、通信事業者のネットワークを通って流れることを保証することができる。これは、通信事業者のドメイン内にコンテンツサーバを有するEPSにおけるデータフロー処理を示す図10に示されている。システムアーキテクチャ1000は、少なくとも、基地局1010と通信するWTRU1005を含み、今度は、基地局1010が、S−GW1015およびMME1020と通信する。S−GW1015は、MME1020、P−GW1025、およびPCRF1030とも通信する。P−GW1025は、インターネット1035に接続される。PCRF1030は、さらに、アプリケーション機能(AF)1040に接続され、今度は、AF1040が、Fxインタフェースを介して、FNS/DNS1045に接続される。コンテンツサーバ/ローカルキャッシュ1050は、通信事業者のドメイン内に配置される。
この例では、コンテンツサーバ1050は、基地局1010に物理的により近い。基地局1010内のIPフローベースのルーティングポリシは、それが受け取ったIPフローベースのルーティング情報を使用して、IPフローの各々をどのようなルートで送るかを決定する。IPフロー1060は、コンテンツサーバ1050内にキャッシュされ、それは、基地局1010からコンテンツサーバ1050に送られ、S−GW1015および/またはP−GW1025を通って、インターネット/パケットデータネットワーク(PDN)には行かない。代わりに、IPデータフローは、コンテンツサーバ1050によってサービスされ、ユーザが経験する待ち時間を劇的に短縮する。他のフロー1070は、LTEシステムのように、RANおよびEPCを通って流れる。
また上の例では、IPデータフロー1060は、従来はPCEF機能がLTEシステムによって実行されるP−GW1025を通過しないので、PCRF1030によって設定されるポリシを実施し、課金のための記録を獲得するための方法が、必要とされることがある。これは、PCEF機能のサブセットを基地局1010において実行することによって達成することができる。本明細書において上で説明された例は、コンテンツサーバ1050をS−GW1015のより近くに配置するように変更することができる。コンテンツサーバ1050は、基地局1010またはS−GW1015と同一場所に配置することもできる。別の例では、特定のユーザ(または複数のユーザ)にサービスする複数のコンテンツサーバが存在することができる。そのようなシナリオでは、いくつかのIPフローは、コンテンツサーバ1を終点とすることができ、他のIPフローは、コンテンツサーバ2を終点とすることができ、残りは、EPCを通過して、インターネットまたはそれぞれのPDNに達することができる。これらすべてのシナリオでは、基地局を例に用いて上で説明した手順を適用することができる。主な相違は、コンテンツサーバのいくつかは基地局により近く、他はS−GWにより近い場合、基地局およびS−GWの両方が、PCEF機能のサブセットとともにIPフローベースのルーティングポリシを備える必要があることがあることである。
PCEF機能を基地局および/またはS−GWに与えるため、既存のS1−UおよびGTPv2−CベースのS5インタフェースを更新する必要があることがある。これは、S1−UおよびS5上の既存のメッセージを拡張することによって、またはGxインタフェース上のものと類似したメッセージを導入することによって行うことができる。P−GWにおけるインテリジェンスを拡張して、それがPCRFから受け取ったPCCルールを、それぞれのIPフローのためのコンテンツサーバにより近い、対応する(1つまたは複数の)エンティティに送信することができる。各ユーザに対して、IPフロー毎に、P−GWは、そのIPフローがキャッシュされているかどうかを識別することができ、キャッシュされている場合、コンテンツサーバおよびそれに最も近いデータ経路上のRAN/EPCノードのIPアドレスを獲得することができる。その後、これは、本明細書において上で説明したように、更新されたS1およびS5インタフェースを介して、対応するPCCルールとともに、最も近いRAN/EPCノードに転送することができる。S1−UおよびS5インタフェースは、基地局および/またはS−GWからP−GWへの課金記録の送信に対応する必要があることがある。
手順詳細が、本明細書で説明される。ベースラインLTEシステムでは、PCCアーキテクチャに関して2つのモデルが、すなわち、オフパス(off−path)およびオンパス(on−path)モデルが存在する。オフパスモデルは、ベアラ結合およびイベント報告機能(BBERF:Bearer Binding and Event Reporting Function)を用い、オンパスモデルは、BBERFを用いない。オフパスモデルでは、PCRFは、PCCルールをプルするように求めるWTRU要求を待つが、オンパスモデルでは、PCRFが、PCCルールをPDN−GWにプッシュする。本明細書で説明する方法は、オンパスおよびオフパスモデルの両方に適用される。
オフパスモデルでは、WTRUは、新しいIPフローのためのQoS要求を開始することができる。この要求は、これらの新しいIPフローについてのQoS要件を含むことができる。オフパスモデルでは、S−GW内のBBREFは、この要求を提供され、PCRFと対話を開始する。この要求の前に、WTRUとAFは、アプリケーションレベルシグナリングを交換する。上で説明した更新された手順によって、AFは、FNS/DNSサーバと協力して、これらのフローのいずれかが、通信事業者のドメイン内のどこかにキャッシュされたコンテンツを使用する必要があるかどうかを決定する。必要がある場合、AFは、更新されたRxインタフェースを介して、この情報をPCRFに提供する。この時点において、PCRFは、これらの新しいIPフローのためのポリシPCCルールおよびQoSルールが何であるかを決定するために必要なすべての情報を有する。加えて、PCRFは、AFから受け取ったコンテンツサーバ情報に基づいて、IPルーティングポリシを決定することができる。
PCCルールをP−GW内のPCEFに送ることとは別に、LTEベースラインによって、PCRFは、QoSルールもBBERFに送る。BBERFは、この情報を使用して、ベアラをどのように確立すべきかを決定する。(P−GWとしても知られる)PDN−GWは、コンテンツサーバに関するPCRFによって提供される情報に基づいて、IPフローのいずれかのためのコンテンツサーバのいずれかが、データ経路上のS−GWおよび基地局と比較して、より近いかどうかを決定することができる。PDN−GWが、IPフローのいずれかが、それ(すなわち、P−GW)により近いコンテンツサーバによってサービスされることを認識した場合、またはコンテンツサーバが、それと同一場所に配置されている場合、PDN−GWは、このデータが適切なコンテンツサーバに送られるようにIPルーティングポリシを更新し、これらのIPフローに関するコンテンツサーバ情報のいずれもS−GWに転送しない。
例えば、S−GW、MME、および基地局など、P−GWの下流にあるEPC/RANノードの場合、それらは、これらのIPフローについての知識を有さない。これは、図11において、通信事業者のドメイン内に複数のコンテンツサーバを有するEPSにおけるデータフロー処理の例である、4つのフローを使用して示すことができる。システム1100は、少なくとも、基地局1110と通信するWTRU1105を含み、今度は、基地局1110が、S−GW1115およびMME1120と通信する。S−GW1115は、MME1120、P−GW1125、およびPCRF1130とも通信する。P−GW1125は、インターネット1135に接続される。PCRF1130は、さらに、アプリケーション機能(AF)1140に接続され、今度は、AF1140が、Fxインタフェースを介して、FNS/DNS1145に接続される。コンテンツサーバ/ローカルキャッシュ1150は、通信事業者のドメイン内に配置され、別のコンテンツサーバ1160は、S−GW1115と同一場所に配置され、別のコンテンツサーバ1170は、G−GW1125と同一場所に配置される。インターネット1135は、少なくとも、アプリケーションサーバ1180を含むことができる。
図11には、4つのフロー、フロー#1 1190、フロー#2 1192、フロー#3 1194、およびフロー#4 1196が示されている。フロー#1 1190は、コンテンツサーバ1150によってサービスされ、フロー#2 1192は、コンテンツサーバ1160によってサービスされ、フロー#3 1194は、コンテンツサーバ1170によってサービスされ、フロー#4 1196は、いずれのコンテンツサーバによってもサービスされない。このフローは、LTEシステムと同様である。
この場合、P−GW1125(またはオフパスモデルにおけるPCRF1130)は、S−GW1115に、それがコンテンツサーバによってサービスされていても、フロー#3 1194についてのいかなるコンテンツサーバ情報も提供しない。フロー#3 1194がコンテンツサーバ1170によってサービスされるという事実は、P−GW1125によって追跡され、下流ノードには必要とされない。フロー#3 1194のための(基地局、MME、S−GW)動作は、LTEシステムのものと同様である。フロー#3 1194がコンテンツサーバ1170によってサービスされるという事実は、純粋にP−GW1125によって扱われる。P−GW1125におけるIPルーティングポリシは、フロー#3 1194については、データがコンテンツサーバ1170から来ること/に行くことを保証する。P−GW1125およびP−GW内のPCEF機能は、フロー#3についてのデータ経路、ポリシ実施、および課金関連の側面を扱うことができる。
フロー#1 1190およびフロー#2 1192の場合、P−GW1125(またはオフパスモデルにおけるPCRF1130)は、S−GW1115にP−GW1125必要なコンテンツサーバ情報を提供する。S5インタフェースは、1つまたは複数のコンテンツサーバによってサービスできるフローに関する情報を含むように更新することができる。この更新された情報は、以下のうちの、すなわち、キャッシュされたデータによってサービスされるIPフローの識別情報(5タプル)、IPフローと対応するコンテンツサーバの間の関連、各コンテンツサーバのアドレス(IPまたはその他)、コンテンツサーバのRAN/EPCノードとの同一場所配置に関する情報、対応するコンテンツサーバに最も近いデータ経路上のRAN/EPCノード、およびコンテンツサーバによってサービスされるIPフローに関するQoS情報のうちの1つまたは複数を含むことができる。
この情報は、S5インタフェース上のGTPv2−Cインタフェースを介して送られる。説明の目的で、S5/S8インタフェース上で使用される「ベアラ生成要求」メッセージが、図12ならびに図13Aおよび図13Bにおいて更新されており、上記の情報をS5/S8インタフェース上でどのように送ることができるかを示している(グレーの陰影)。同様の更新は、「ベアラ変更要求」などの他のS5/S8メッセージ、ならびにベアラ生成応答およびベアラ変更応答などの対応する応答メッセージにおいても行うことができる。
オフパスモデルでは、BBERFは、PCC/QoSルールでこの情報を受け取り、データのいずれかがコンテンツサーバによってサービスできるかどうかを判定する。データのいずれかが通信事業者のドメイン内でローカルにキャッシュされている場合、それは、これらのフローに関するQoSおよびARPを獲得する。S−GW1115内のBBERFは、適切なベアラの確立をトリガする。P−GW1125において処理されるフロー#3 1194についての上で提供された説明と同様に、S−GW1115は、フロー#2 1192に関するいかなるコンテンツサーバ情報もMME1120に提供する必要はない。
この場合、S−GW1115は、フロー#2 1192について、それはコンテンツサーバ1160によってサービスされるので、いかなるコンテンツサーバ情報もMME1120に提供しないことがある。このフロー#2 1192がコンテンツサーバ1160によってサービスされるという事実は、それが同一場所に配置されたコンテンツサーバによってサービスされるので、S−GW1115によって追跡され、したがって、情報を下流ノードに送る必要はない。フロー#2 1192のための(eNB、MME)動作は、LTEシステムのものと同様である。フロー#2 1192がコンテンツサーバ1170によってサービスされるという事実は、S−GW1115によって扱われる。
S−GW1115におけるIPルーティングポリシは、フロー#2については、データがコンテンツサーバから来ること/に行くことを保証する。S−GW1115およびS−GW1115内のPCEF機能は、フロー#2 1192についてのデータ経路、ポリシ実施、および課金関連の側面を扱うことができる。S−GW1115は、PCEFのサブセットおよびフロー#2 1192についての課金責務も含む必要があることに留意されたい。これが、フロー#2 1192についてのトラフィックを同一場所に配置されたコンテンツサーバ1160に行かせ/から来させる、IPルーティングポリシ処理に追加される。S5インタフェースは、S−GW1115が、フロー#2 1194の寿命についての収集された情報をP−GW1125に転送できるように、拡張される必要があることがある。これは、S5インタフェース上でポリシ実施および課金情報を搬送するための新しいメッセージを導入することによって達成される。
フロー#1 1190の場合、S−GW1115は、必要なコンテンツサーバ情報をMME1120に提供する。それは、適宜、コンテンツサーバ情報を、他の情報とともに、S11インタフェースを介してMME1120に送信する。この情報は、例えば、S11インタフェースを介する「ダウンリンクデータ通知」メッセージを使用して、送信することができる。メッセージの更新箇所は、図14では、陰影を付けて示されている。
MME1120が、例えば、コンテンツサーバ1150など、基地局に近い、または基地局と同一場所に配置されたコンテンツサーバによってサービスされるフローに関する情報を(QoSおよびARP情報とともに)S−GW1150から受信すると、MME1120は、この情報を処理する。MME1120は、基地局1110が、LTEベースラインと同様のUuインタフェースを構成でき、LTEベースライン挙動と著しく異なるS1−Uインタフェースを構成する必要がないように、この情報を基地局1110に送信する。代わりに、MME1120は、これらのフローについてはデータをコンテンツサーバ1150に送信/から受信するようにIPルーティングポリシを構成するように基地局1110に命令する。
フロー#1 1190の場合、MME1120は、必要なコンテンツサーバ情報を基地局1110に提供する。それは、適宜、コンテンツサーバ情報を、他の情報とともに、S1−Cインタフェースを介して基地局1110に送信する。この情報は、例えば、S1−Cインタフェースを介するE−RAB設定またはE−RAB変更メッセージを使用して、送信することができる。メッセージの更新箇所は、図15では、陰影を付けて示されている。説明の目的で、E−RAB設定メッセージのみが示されている。MME1120は、ポリシ実施および課金関連情報もこれらのフローに関する基地局1110に送信する。
S1−Uインタフェースは、基地局1110が、フロー#1 1190の寿命についての収集された情報をS−GW1115に転送でき、今度は、S−GW1115が、これをP−GW1125に転送できるように、拡張することができる。これは、S1−Uインタフェース上でポリシ実施および課金情報を搬送するための新しいメッセージを導入することによって達成される。別の例では、S1−Cインタフェースは、基地局1110が、フロー#1 1190の寿命についての収集された情報をMME1120に転送でき、今度は、MME1120が、これをS−GW1115に転送できるように、今度は、S−GW1115が、情報をP−GW1125に転送できるように、更新することができる。
基地局1110は、MME1120によって提供されたコンテンツサーバ情報を使用して、同一場所に配置されたまたはローカルなコンテンツサーバによってサービスされるフローを識別することができる。それは、これらのポリシについてのこの情報に基づいて、IPルーティングポリシを更新する。基地局1110は、S−GW1115に向かうこれらのフローのためのS1−Uリンクを確立しないことがある。基地局1110は、これらのフローについてのポリシ実施および課金情報を使用することができる。それは、呼の寿命にわたって課金情報を収集し、オフラインまたはオンラインのどちらの課金方式が使用されるかに基づいて、この情報をS−GW1115またはMME1120に送信する。
実施形態
1.ローカルデータキャッシングを用いるデータフロー分割の方法であって、データを少なくとも1つのローカルデータストレージ内にキャッシュするステップであって、各ローカルデータストレージサイトは、ネットワークノードに接続される、ステップを含む方法。
2.分割データ送信の配送統計に関するフィードバックを受信するステップをさらに含む実施形態1に記載の方法。
3.無線送受信ユニット(WTRU)へのキャッシュされたデータの分割データ送信のために、協力基地局と連携するステップをさらに含む上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
4.無線ベアラサービスを少なくとも1つのローカルデータストレージにマッピングするステップをさらに含む上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
5.無線ベアラサービスのアドレスを少なくとも1つのローカルデータストレージに送信するステップをさらに含む上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
6.エッジキャッシングのための方法であって、サービスについてのアプリケーションシグナリングを傍受するステップを含む方法。
7.データがコンテンツサーバにキャッシュされているかどうかを判定するために、ファイルネームサーバに問い合わせるステップをさらに含む上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
8.コンテンツサーバにおけるデータの記憶に関する応答を受信するステップをさらに含む上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
9.応答は、データがコンテンツサーバにキャッシュされているという条件でコンテンツサーバのアドレスを含む上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
10.ネットワークエンティティに関連付けられた少なくとも1つのコンテンツサーバを備えるエッジキャッシングのためのシステム。
11.無線送受信ユニット(WTRU)からのサービスのアプリケーションシグナリングを傍受するように構成されたアプリケーション機能エンティティをさらに備える実施形態10に記載のシステム。
12.少なくとも1つのコンテンツサーバのコンテンツを決定するように構成されたファイルネームサーバをさらに備える実施形態10〜11のいずれか1つに記載のシステム。
13.アプリケーション機能とファイルネームサーバの間で通信するように構成されたインタフェースをさらに備える実施形態10〜12のいずれか1つに記載のシステム。
14.ファイルネームサーバとともに動作するように構成されたドメインネームシステムをさらに備える実施形態10〜13のいずれか1つに記載のシステム。
15.アプリケーション機能エンティティと通信するように構成されたポリシおよび課金ルール機能(PCRF)エンティティであって、アプリケーション機能エンティティは、少なくとも1つのコンテンツサーバにおけるデータキャッシングステータス、コンテンツサーバアドレス、および少なくとも1つのコンテンツサーバに最も近いネットワークノードのアドレスを送信する、PCRFエンティティをさらに備える実施形態10〜14のいずれか1つに記載のシステム。
16.最も近いネットワークノードは、少なくともインターネットプロトコル(IP)フローベースのルーティングポリシを含む実施形態10〜15のいずれか1つに記載のシステム。
17.IPフローは、要求されたデータが少なくとも1つのコンテンツサーバ上に存在するという条件で特定のネットワークノードをバイパスする実施形態10〜16のいずれか1つに記載のシステム。
18.少なくともインターネットプロトコル(IP)フローベースのルーティングポリシをサポートするインタフェースを介してサービングゲートウェイに接続された基地局をさらに備える実施形態10〜17のいずれか1つに記載のシステム。
19.所与のIPフローのためのポリシ制御および課金(PCC)ルールを最も近いネットワークノードに送信するように構成されたパケットデータネットワークゲートウェイ(P−GW)をさらに備える実施形態10〜18のいずれか1つに記載のシステム。
20.無線送信環境に従ってデータファイルをスケーリングするように前記少なくとも1つのコンテンツサーバを構成するように構成されたプライマリ基地局をさらに備える実施形態10〜19のいずれか1つに記載のシステム。
21.データファイルのスケーリングは、伝送レートまたはサービス品質の変更を少なくとも含む実施形態10〜20のいずれか1つに記載のシステム。
22.データフローのためのポリシを決定するための方法であって、少なくとも1つのデータフローのためにアプリケーション機能エンティティからコンテンツサーバ情報を受信するステップを含む方法。
23.コンテンツサーバ情報に基づいて各データフローのためのポリシを決定するステップをさらに含む実施形態1〜9および22のいずれか1つに記載の方法。
24.各データフローのためのポリシをネットワークエンティティに送信するステップをさらに含む実施形態1〜9および22〜23のいずれか1つに記載の方法。
25.ネットワークエンティティは、ポリシ制御および実施機能エンティティを含むPDNゲートウェイ(P−GW)を介する公衆データネットワーク(PDN)である実施形態1〜9および22〜24のいずれか1つに記載の方法。
26.ネットワークエンティティは、ベアラ結合およびイベント報告機能(BBERF)を含むサービングゲートウェイ(S−GW)である実施形態1〜9および22〜25のいずれか1つに記載の方法。
27.ポリシは、少なくともルーティングポリシである実施形態1〜9および22〜26のいずれか1つに記載の方法。
28.少なくとも1つのデータフローは、インターネットプロトコルフローである実施形態1〜9および22〜27のいずれか1つに記載の方法。
29.ローカルデータキャッシングを用いるデータフロー分割の方法であって、データを基地局に接続されたローカルデータストレージ内にキャッシュするステップを含む方法。
30.無線送受信ユニット(WTRU)へのキャッシュされたデータの分割データ送信のために、協力基地局と連携するステップをさらに含む実施形態1〜9および22〜29のいずれか1つに記載の方法。
31.サービングゲートウェイ(S−GW)データは、コアネットワークにおいて分割される実施形態1〜9および22〜30のいずれか1つに記載の方法。
32.パケットデータ収束プロトコル(PDCP)データは、無線アクセスネットワークにおいて分割される実施形態1〜9および22〜31のいずれか1つに記載の方法。
33.異なるセキュリティ鍵が各サイトに割り当てられる実施形態1〜9および22〜32のいずれか1つに記載の方法。
34.同じセキュリティ鍵がすべてのサイトに割り当てられ、各サイトは、異なるパケットデータ収束プロトコル(PDCP)シーケンス番号(SN)パターンを使用して送信する実施形態1〜9および22〜33のいずれか1つに記載の方法。
35.報告期間中に配送されたデータの総量のフィードバックを受信するステップをさらに含む実施形態1〜9および22〜34のいずれか1つに記載の方法。
36.フィードバックに基づいてすべての協力サイトからの分割データの伝送レートを決定するステップをさらに含む実施形態1〜9および22〜35のいずれか1つに記載の方法。
37.伝送レートは、所定の比または指定された数である実施形態1〜9および22〜36のいずれか1つに記載の方法。
38.データは、媒体アクセス制御(MAC)または無線リンク制御(RLC)エンティティにおいて分割される実施形態1〜9および22〜37のいずれか1つに記載の方法。
39.データを記憶するためのキャッシュを備える装置。
40.キャッシュデータのフェッチとデータ配送統計に関するフィードバックとを連携させるように構成されたインタワーキングフロー制御(IWFC)エンティティをさらに備える実施形態39に記載の装置。
41.IWFCエンティティは、無線送受信ユニット(WTRU)に配送されるデータの報告された量を使用して、現在のサイトの伝送レートを決定するように構成される実施形態39〜40のいずれか1つに記載の装置。
42.サイトの伝送レートは、利用可能な無線容量の設定されたパーセンテージを加えることによって決定される実施形態39〜41のいずれか1つに記載の装置。
43.データフェッチパターンが事前設定される実施形態39〜42のいずれか1つに記載の装置。
44.サイトの伝送レートは、X2インタフェースを介して、協力サイト上のIWFCエンティティに伝えられる実施形態39〜43のいずれか1つに記載の装置。
45.IWFCエンティティは、フェッチパターンインデックスまたは平均スキップデータ比を分配するように構成される実施形態39〜44のいずれか1つに記載の装置。
46.IWFCエンティティは、総計の平均伝送レートまたは各基地局の平均伝送レートを分配するように構成される実施形態39〜45のいずれか1つに記載の装置。
47.IWFCエンティティは、目標伝送レートからの目標最大偏差を分配するように構成される実施形態39〜46のいずれか1つに記載の装置。
48.IWFCエンティティは、伝送レートを調整する必要があるときを伝えるように構成される実施形態39〜47のいずれか1つに記載の装置。
49.IWFCエンティティは、実際の配送レートおよび協力基地局からのIWFCメッセージを監視し、フローレートに補正を施すように構成される実施形態39〜48のいずれか1つに記載の装置。
50.IWFCエンティティは、フェッチパターンの変更が行われる場合のタイミング情報を示すように構成される実施形態39〜49のいずれか1つに記載の装置。
51.IWFCエンティティは、スケーラブルビデオコーデック(SVC)ビデオのどのレイヤを送信すべきかを協力基地局に伝えるように構成される実施形態39〜50のいずれか1つに記載の装置。
52.IWFCエンティティは、ビデオビューレートの観点からは同じ全体レートで、より低い品質の、より低いデータレートのビデオフレームを送信することを選択するように構成される実施形態39〜51のいずれか1つに記載の装置。
53.IWFCエンティティは、データ転送最適化のために、無線伝送品質および輻輳を使用するように構成される実施形態39〜52のいずれか1つに記載の装置。
54.IWFCエンティティは、異なるサイトの間で基準信号受信品質(RSRQ)または全体的な配送レートに著しい相違が存在するかどうかを検査するように構成される実施形態39〜53のいずれか1つに記載の装置。
55.RSRQまたは配送可能レートが設定可能な閾値を上回って逸脱した場合、IWFCエンティティは、より低いクラスのビデオフレームをより低いRSRQまたは配送レートで、また基本クラスのフレームをより高いRSRQまたは配送レートで送信するように協力サイトに命令するように構成される実施形態39〜54のいずれか1つに記載の装置。
56.IWFCエンティティは、呼のサービスタイプにアクセスするように構成される実施形態39〜55のいずれか1つに記載の装置。
57.サービスタイプがライブストリーミングに属さない場合、IWFCエンティティは、ファイルのセグメントを転送するように各サイトに要求することを選択する実施形態39〜56のいずれか1つに記載の装置。
58.IWFCエンティティは、フレームインタリーブまたはファイルセグメンテーションの間で選択を行うように構成される実施形態39〜57のいずれか1つに記載の装置。
59.IWFCエンティティは、サービス課金を決定するのに必要な情報をコアネットワークに提供するように構成される実施形態39〜58のいずれか1つに記載の装置。
60.IWFCエンティティは、ハンドオーバの目標サイトがキャッシュされた所望のアプリケーションデータを有するかどうかをチェックするために、コアネットワークアプリケーションサービスまたは確認エンティティに向けた要求を開始するように構成される実施形態39〜59のいずれか1つに記載の装置。
61.実施形態1〜9および22〜38のいずれか1つに記載のプロセスを実施するように構成された装置。
62.実施形態1〜9および22〜38のいずれか1つに記載のプロセスを実施するように構成された集積回路。
上では特徴および要素を特定の組み合わせで説明したが、各特徴または要素は、単独で使用でき、または他の特徴および要素との任意の組み合わせで使用できることを当業者であれば理解されよう。加えて、本明細書で説明した方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行する、コンピュータ可読媒体内に包含された、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読媒体の例は、(有線接続または無線接続を介して送信される)電子信号と、コンピュータ可読記憶媒体とを含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよび着脱可能ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含むが、それらに限定されない。ソフトウェアと連携するプロセッサは、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータのための無線周波送受信機を実施するために使用することができる。