以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、特別図柄の可変表示に同期した飾り図柄の可変表示を行う飾り図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を、例えば上から下に移動するように可変表示する。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L,9C,9Rがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、特別図柄表示器8で特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、特別図柄表示器8は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。
演出表示装置9の下方には、始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8での可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、保留記憶数が上限数(例えば4)に達しているときに始動入賞口に遊技球が入賞しても、その始動入賞は無効始動入賞になる。すなわち、その始動入賞は、可変表示の実行条件である始動条件を成立させない。
また、演出表示装置9の表示画面には、保留記憶数を表示する領域(以下、保留記憶表示部18cという。)が設けられている。なお、特別図柄保留記憶表示器18が設けられているので、保留記憶表示部18cは、設けられていなくてもよい。
特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を停止表示する。
特別図柄表示器8において、特別図柄の可変表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果である停止図柄を停止表示する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が停止表示された場合には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、小当り図柄が停止表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄にする。「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄にする。特別図柄表示器8に15ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(例えば、29秒間)または所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが開始される。15ラウンド大当り状態では、ラウンドの回数は第1回数(例えば、15)である。以下、ラウンドの回数が第1回数である大当り遊技状態を15ラウンド大当り状態ともいう。
また、特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、ラウンドの回数が第2回数(例えば、「2」)である大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)に移行する。また、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドの期間は、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば、0.5秒間)になる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば、「2」)である。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、大当り遊技状態が終了した後、時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、例えば、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
確率状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、確率状態が確変状態に制御される。確変状態は、例えば、次に可変表示結果として大当り図柄が停止表示されるまで継続する。大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に停止表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、大当り状態に制御しないことに決定されている場合に停止表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
2ラウンド大当り状態が終了した後にも、確率状態が確変状態(高確率状態)に制御される。2ラウンド大当り状態が終了した後に制御される確変状態を、突然確変(突確)状態ともいう。
特別図柄表示器8に小当り図柄が停止表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、可変入賞球装置20における開閉板が第2期間(例えば、0.5秒間)開放状態になって大入賞口が開放される。開放回数は第2回数(例えば、2)である。ただし、2ラウンド大当り状態とは異なり、確率状態は変更されない。すなわち、小当り遊技状態に制御される前の確率状態が継続する。ただし、時短状態の終了条件が成立する場合には、確率状態は低確率状態に制御される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態の場合と同様に、その入賞球装置を第1状態に変化させる。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。例えば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、低確率状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、第2始動入賞口14が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、低確率状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。
演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄(演出図柄)の可変表示を行う。特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。特別図柄表示器8において大当り図柄が停止表示されるときと、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動が開始され、例えば、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の停止図柄が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて同時に停止図柄を停止表示してもよい。なお、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて停止表示される飾り図柄として、例えば、「0」〜「9」の各数字の図柄がそれぞれ用意されている。そして、確変大当り時には、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて、例えば、「7」が停止表示される(つまり、「7」「7」「7」が停止表示される)。また、通常大当り時には、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて、例えば、「2」が停止表示される(つまり「2」「2」「2」が停止表示される)。なお、確変大当り時の各図柄表示エリアにおける飾り図柄の組み合わせ(例えば、「7」「7」「7」)、および通常大当り時の各図柄表示エリアにおける飾り図柄の組み合わせ(例えば、「2」「2」「2」)を大当り組み合わせという。突然確変大当り時および小当り時には、「左」の図柄表示エリアにおいて「1」が停止表示され、「中」の図柄表示エリアにおいて「3」が停止表示され、「右」の図柄表示エリアにおいて「5」が停止表示される(つまり「1」「3」「5」が停止表示される)。以上に述べた組み合わせ以外の組み合わせがはずれ組み合わせである。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて停止図柄が停止表示されるまでの期間(可変表示期間=変動時間)で、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。リーチ演出時には、例えば、「左」の図柄表示エリアおよび「右」の図柄表示エリアにおいて大当り組み合わせと同じ飾り図柄が停止表示される。そして、例えば、「中」の図柄表示エリアにおいて「左」の図柄表示エリアおよび「右」の図柄表示エリアにおいて大当り組み合わせと同じ飾り図柄が停止表示された場合に、大当りとなり、「左」の図柄表示エリアおよび「右」の図柄表示エリアにおいて大当り組み合わせと異なる飾り図柄が停止表示された場合に、はずれ(リーチはずれ)となる。
また、飾り図柄の変動中に、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などによって遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」といった特定演出が実行可能である。
擬似連演出では、特別図柄の可変表示の開始条件が1回成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄を再び変動(再変動または擬似連変動という。)させる演出表示を、所定回(例えば、最大4回まで)行う。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、右側には、3つの右演出LED85Rが設けられ、左側には、3つの左演出LED85Lが設けられている。右演出LED85Rおよび左演出LED85Lは、特定演出としての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行される場合に点灯したり点滅したりする。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が停止表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
演出表示装置9の上側には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、低確率状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(演出表示装置9等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている演出装置としての装飾発光体の一例である。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、特別図柄および飾り図柄の可変表示は、始動入賞口への入賞に対応する。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示(変動表示)する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25や枠側に設けられている枠LED(天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c)等の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出制御プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用CPU101と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用CPU101とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28(具体的には、天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c)などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25、右演出LED85Rおよび左演出LED85Lに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用CPU101は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を更新する。
また、CPU56は、演出制御用CPU101に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
なお、ステップS32の処理で、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄の変動を開始するのではなく、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン決定後の特別図柄変動中処理を示す値(具体的には3)となった(または、表示結果特定コマンド送信処理を示す値(具体的には2)となった)ことにもとづいて、特別図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理を示す値(具体的には4)となったことにもとづいて、特別図柄の変動を停止するようにしてもよい。そのようにすれば、開始フラグおよび終了フラグを不要とすることができ、RAM55の必要容量を低減することができる。
さらに、CPU56は、普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
なお、ステップS33の処理で、開始フラグがセットされたことにもとづいて普通図柄の変動を開始するのではなく、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動中処理を示す値となったことにもとづいて、普通図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理を示す値となったことにもとづいて、普通図柄の変動を停止するようにしてもよい。そのようにすれば、開始フラグおよび終了フラグを不要とすることができ、RAM55の必要容量を低減することができる。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8に大当り図柄(例えば、「3」や「7」)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
特別図柄表示器8に小当り図柄(例えば、「5」)が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.5秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、確率状態は変化しない。すなわち、確変状態から低確率状態に移行したり低確率状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.5秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の確率状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.5秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には再変動が2回行われ、スーパーPA3−1を用いる場合には再変動が3回行われ、スーパーPA3−2を用いる場合には再変動が4回行われる。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPB3−3を用いる場合には再変動が2回行われ、スーパーPA3−3を用いる場合には再変動が3回行われ、スーパーPA3−4を用いる場合には再変動が4回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連4回のスーパーリーチBの場合には変動時間が35.50秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチBの場合には変動時間が18.50秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2:変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3:変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5:ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
この実施の形態では、ランダム1の値は、図5に示すタイマ割込処理のステップS23の処理で、0〜39の範囲で1ずつカウントアップする。この実施の形態では、2ms毎にタイマ割込がかかるように構成されているので、ランダム1の値は、2ms毎に0〜39の範囲で1ずつカウントアップする。ランダム2の値は、図5に示すタイマ割込処理のステップS25の処理で、1〜251の範囲で1ずつカウントアップする。この実施の形態では、2ms毎にタイマ割込がかかるように構成されているので、ランダム2の値は、2ms毎に1〜251の範囲で1ずつカウントアップする。また、ランダム2の値は、図4に示すステップS17の処理でも1〜251の範囲で1ずつカウントアップする。つまり、ランダム2の値は、タイマ割込処理の余り時間(次のタイマ割込処理が発生するまでの時間)にも1〜251の範囲で1ずつカウントアップする。
この実施の形態では、ランダム3の値は、図5に示すタイマ割込処理のステップS25の処理で、1〜997の範囲で1ずつカウントアップする。この実施の形態では、2ms毎にタイマ割込がかかるように構成されているので、ランダム3の値は、2ms毎に1〜997の範囲で1ずつカウントアップする。また、ランダム3の値は、図4に示すステップS17の処理でも1〜997の範囲で1ずつカウントアップする。つまり、ランダム3の値は、タイマ割込処理の余り時間(次のタイマ割込処理が発生するまでの時間)にも1〜997の範囲で1ずつカウントアップする。ランダム4の値は、図5に示すタイマ割込処理のステップS23の処理で、3〜13の範囲で1ずつカウントアップする。この実施の形態では、2ms毎にタイマ割込がかかるように構成されているので、ランダム4の値は、2ms毎に3〜13の範囲で1ずつカウントアップする。
この実施の形態では、ランダム5の値は、図5に示すタイマ割込処理のステップS24の処理で、3〜13の範囲で1ずつカウントアップする。この実施の形態では、2ms毎にタイマ割込がかかるように構成されているので、ランダム5の値は、2ms毎に3〜13の範囲で1ずつカウントアップする。また、ランダム5の値は、図4に示すステップS18の処理でも3〜13の範囲で1ずつカウントアップする。つまり、ランダム5の値は、タイマ割込処理の余り時間(次のタイマ割込処理が発生するまでの時間)にも3〜13の範囲で1ずつカウントアップする。
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動4回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りや確変大当りである場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3に種別分けされている。また、小当りや突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−3と、ノーマルリーチおよび再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、スーパーリーチおよび再変動3回または4回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA2−6とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、低確率状態(確変状態でない確率状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。また、図8(B)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。具体的には、図8(C)は、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル131である。
大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されない(この実施の形態では、時短状態にのみ移行される)大当りである。
大当り種別判定テーブル131には、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
図9に示す例では、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A、および大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bには、いずれもスーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値のみが割り当てられている。
しかし、例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A、および大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bに、異なる複数の変動パターン種別(例えば、ノーマルCA2−3〜ノーマルCA2−5等)に対してそれぞれ判定値が割り当てられていてもよい。そして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A、および大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bに、それら複数の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっていてもよい。
大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっていたり、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられるように構成された場合には、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、通常大当りまたは確変大当りである場合には、スーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A),(B)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135Bを示す説明図である。このうち、図10(A)は、確率状態が低確率状態であるとともに保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、確率状態が確変状態または時短状態であるか、または保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135Bは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、この実施の形態では、保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルのみを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、保留記憶数0個用、保留記憶数1個用、保留記憶数2個用、保留記憶数3個用、保留記憶数4個用のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、保留記憶数の他の複数の値の組み合わせに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、保留記憶数0〜2用、保留記憶数3用、保留記憶数4用のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−3〜ノーマルCA2−5、スーパーCA2−6の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、この実施の形態では、図9および図10に示すように、現在の確率状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルやはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の確率状態が確変状態であるか低確率状態であるかや、時短状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルやはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の確率状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の保留記憶数の閾値を異ならせてもよい。例えば、確率状態が低確率状態である場合には、保留記憶数が3である場合に、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、確率状態が確変状態である場合や、時短状態である場合には、保留記憶数がより少ない1や2の場合でも、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をスーパーCA3−3にする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用CPU101は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を停止表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用CPU101は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を停止表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。
コマンド9501〜9502(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。入賞時判定結果指定コマンドには、入賞時判定結果が確変大当りまたは通常大当りであったときに送信される入賞時判定結果1指定コマンド(コマンド9501(H))と、入賞時判定結果がはずれであったときに送信される入賞時判定結果2指定コマンド(コマンド9502(H))とがある。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、確率状態が低確率状態であることを指定する演出制御コマンド(低確率状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、時短状態(確変状態を含む)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。
コマンドC1XX(H)は、保留記憶数を指定する演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用CPU101は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用CPU101に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用CPU101は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図14は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を停止表示するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用CPU101に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を停止表示させる。また、演出制御用CPU101に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用CPU101に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用CPU101に行わせるための制御を行う。また、確率状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用CPU101に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図15は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理では、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、所定の乱数を抽出して記憶する処理等を行う。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数をカウントするための保留記憶数カウンタの値が上限値(この実施の形態では4)であるか否かを確認する(ステップS211)。保留記憶数カウンタの値が上限値であれば、処理を終了する。
保留記憶数カウンタの値が上限値になっていない場合には、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンしたか否か確認する(ステップS212A)。すなわち、第1始動口スイッチ13aから検出信号が出力されているか否か確認する。第1始動口スイッチ13aがオンしていない場合には、ステップS212Bに移行する。第1始動口スイッチ13aがオンしている場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(大当り種別判定用乱数(ランダム1),変動パターン種別判定用乱数(ランダム2):図7参照)を生成するためのカウンタから値を抽出し、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214A)。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)も抽出して、保存領域に格納するようにしてもよい。また、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタや保留記憶バッファおよび保留記憶数カウンタは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1増やし(ステップS215A)、保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216A)。
なお、演出制御用CPU101に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
また、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(ステップS217A)。そして、保留記憶数カウンタの値が上限値(この実施の形態では4)でなければ、ステップS212Bに移行する。
ステップS212Bでは、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否か確認する(ステップS212B)。すなわち、第2始動口スイッチ14aから検出信号が出力されているか否か確認する。第2始動口スイッチ14aがオンしていない場合には、処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオンしている場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(大当り種別判定用乱数(ランダム1),変動パターン種別判定用乱数(ランダム2):図7参照)を生成するためのカウンタから値を抽出し、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214B)。
次いで、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1増やし(ステップS215B)、保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216B)。さらに、入賞時判定処理を実行する(ステップS217B)。
図16は、ステップS217A,S217Bの入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理は、始動入賞について、その始動入賞にもとづく特別図柄および演出図柄の変動が実際に開始される前に、確変大当りまたは通常大当りが生ずるか否か判定する処理である。
入賞時判定処理において、CPU56は、ステップS214A,S214Bの処理で保存領域に記憶されたランダムRの値を読み出す(ステップS219A)。そして、ランダムRの値が大当り判定値(図8(A)左欄参照)のいずれかと一致するか否か確認することによって、発生した始動入賞にもとづいて将来実行される可変表示において大当り図柄が停止表示されるか否か(すなわち、大当りになるか否か)判定する(ステップS219B)。ランダムRの値がいずれの判定値とも一致しない場合には(ステップS219BのN)、ステップS219Gの処理に移行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致する場合には(ステップS219BのY)、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)を読み出し(ステップS219C)、大当り種別判定用テーブルにもとづいて、大当り種別を判定する(ステップS219D)。
大当り種別が通常大当りまたは確変大当りである(つまり、突然確変大当りでない)場合には(ステップS219EのY)、演出制御用CPU101に対して入賞時判定結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS219F)。従って、入賞時判定結果1指定コマンドは、通常大当りまたは確変大当りであると判定された場合に送信され、突然確変大当りであると判定された場合には送信されない。
大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致しなければ(ステップS219BのN)、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS219G)。大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致しなければ(ステップS219GのN)、すなわち、はずれであれば、CPU56は、演出制御用CPU101に対して入賞時判定結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS219H)。従って、入賞時判定結果2指定コマンドは、はずれであると判定された場合に送信され、小当りであると判定された場合には送信されない。
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域に格納されているランダムRの値が大当り判定値(図8(A),(B)参照)のいずれかと一致するか否か確認する。一致した場合には、ステップS71に移行する(ステップS54)。なお、ステップS54の処理が実際の大当り判定の処理(実際に大当りにするか否か決定する処理)である。
大当り判定の処理では、確率状態が確変状態(高確率状態)の場合は、確率状態が非確変状態(低確率状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、確率状態が確変状態であるか否かを確認し、確率状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、確率状態が低確率状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。
なお、現在の確率状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、確率状態を確変状態に移行するときにセットされ、確率状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りとすることに決定されている場合に、大当り遊技を開始するときにリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS55)。一致しない場合には、ステップS74の処理に移行する。一致した場合には、小当りフラグをセットした後(ステップS60)、ステップS74の処理に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図8(C)に示す大当り種別判定テーブル131を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(ステップS72)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS73)。なお、例えば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS74)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされて場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定し、大当り種別を「突確」に決定した場合には、「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」または「確変」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS75)。
図18は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102の処理に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102の処理に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS95のY)、CPU56は、ステップS98の処理に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102の処理に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)または保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102の処理に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S98の処理が実行されることによって、時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−2が決定される場合があり、非リーチCA2−2の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、この実施の形態では、時短状態である場合であっても、保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97またはS98の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用CPU101に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図19は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよびおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用CPU101に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS139Aに移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用CPU101に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。そして、CPU56は、演出制御用CPU101に低確率状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135A)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
ステップS139Aでは、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS139B)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS140)。また、CPU56は、時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS141)、時短フラグをリセットする(ステップS142)。また、CPU56は、演出制御用CPU101に対して低確率状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS142A)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS143)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用CPU101に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS144)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS145)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS146)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS147)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS143のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS148)。
図22は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS155のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS156)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS157)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS158)。そして、ステップS161に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして確率状態を確変状態に移行させる(ステップS159)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS160)。そして、ステップS161に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS157,S160でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS157,S160でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
ステップS161では、CPU56は、演出制御用CPU101に対して時短状態指定コマンドを送信する制御を行う。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS166)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図23は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、予告実行判定用乱数や、第1予告決定用乱数、第2予告決定用乱数、第3予告決定用乱数、第4予告決定用乱数、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。また、保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702の処理に移行する。
図24は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13参照)であるのか解析する。
図25および図26は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS627)、演出制御用CPU101は、その保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を保留記憶数保存領域に格納する(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1または2指定コマンドであれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、大当り終了1または2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果指定コマンドであり(ステップS631のY)、連続予告実行フラグがセットされていなければ(ステップS632AのN)、受信した入賞時判定結果指定コマンドが、入賞時判定結果1指定コマンドであるのか、入賞時判定結果2指定コマンドであるのかを判断する(ステップS632B)。入賞時判定結果1指定コマンドである場合に(ステップS632BのN)、ステップS636の処理に移行する。なお、連続予告実行フラグは、連続予告が実行される場合に後述するステップS636の処理でセットされ、連続予告が終了する場合に後述するステップS820Dの処理でリセットされるフラグである。そして、ステップS632Aの処理を実行することにより、連続予告実行フラグがセットされている場合に、後述するステップS632B〜S638の処理を実行しないようにして、連続予告が重複して実行される事態を防ぐことができる。
演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドが入賞時判定結果2指定コマンドである場合に(ステップS632BのY)、予告実行判定用乱数を抽出する(ステップS633)。図27は、予告実行判定用テーブルの例を示す説明図である。図27に示す予告実行判定用テーブルには、連続予告を実行することに対する判定値と、連続予告を実行しないことに対する判定値とが設定されている。図27に示す例では、連続予告を実行することに対して1%の確率(割合)の判定値が設定され、連続予告を実行しないことに対して99%の確率(割合)の判定値が設定されている。入賞時判定結果2指定コマンドである場合とは、はずれになる場合である。はずれになる場合であっても一定の割合で連続予告を実行することにより、演出図柄の可変表示開始前に、連続予告が実行開始されたか否かによって大当りとなるか否かを遊技者に認識される事態を防ぐことができる。
演出制御用CPU101は、ステップS633の処理で抽出した予告実行判定用乱数の値が、予告実行判定用テーブルにおいて連続予告を実行することに対して設定された判定値に合致した場合に連続予告を実行すると決定し、予告実行判定用テーブルにおいて連続予告を実行しないことに対して設定された判定値に合致した場合に連続予告を実行しないと決定する(ステップS634)。そして、連続予告を実行すると決定した場合に(ステップS635のY)、ステップS636の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS636の処理で、連続予告を実行すると決定したことに応じて連続予告実行フラグをセットする(ステップS636)。そして、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数を変動回数カウンタにセットし(ステップS637)、連続予告回数として所定の連続予告回数記憶領域に記憶する(ステップS638)。なお、現在の保留記憶数は、例えば、ステップS628の処理で保留記憶数保存領域に格納されたデータにもとづいて特定される。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS640)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS641)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS642)。そして、ステップS611の処理に移行する。
図28は、図23に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を停止表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図29は、変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図30〜図31は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、連続予告実行フラグがセットされているか否か判断する(ステップS820A)。連続予告実行フラグは、連続予告を実行する場合に、ステップS636の処理でセットされるフラグである。そして、演出制御用CPU101は、連続予告実行フラグがセットされていない場合に(ステップS820AのN)、ステップS821の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、連続予告実行フラグがセットされている場合に(ステップS820AのY)、変動回数カウンタの値を1減算し(ステップS820B)、変動回数カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS820C)。変動回数カウンタの値が0でない場合に(ステップS820CのN)、ステップS821の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値が0である場合に(ステップS820CのY)、連続予告実行フラグをリセットし(ステップS820D)、連続予告が終了したことを示す連続予告終了済みフラグをセットする(ステップS820E)。
演出制御用CPU101は、ステップS821の処理で、ステップS615の処理で変動パターンコマンド格納領域に格納した変動パターンコマンドを読み出し(ステップS821)、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)の変動パターンの変動パターンコマンドであるか否か判断する(ステップS822)。具体的には、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4、スーパーPB3−3、スーパーPB3−4のいずれかであれば、確変大当りまたは通常大当りの変動パターンの変動パターンコマンドであると判断する(図11(A)参照)。
そして、演出制御用CPU101は、確変大当りまたは通常大当りの変動パターンの変動パターンコマンドであると判断した場合に(ステップS822のY)、演出ポイントとして100を所定の演出ポイント記憶領域に記憶し(ステップS823A)、確変大当りまたは通常大当りの変動パターンの変動パターンコマンドでないと判断した場合(つまり、突然確変大当り、小当り、またははずれの変動パターンコマンドと判断した場合)に(ステップS822のN)、演出ポイントとして80を所定の演出ポイント記憶領域に記憶する(ステップS823B)。
演出制御用CPU101は、連続予告終了済みフラグがセットされている場合に(ステップS824のY)、ステップS823Aの処理またはステップS823Bの処理で演出ポイント記憶領域に記憶した演出ポイントから、連続予告回数に応じた値を減算し(ステップS825)、連続予告終了済みフラグをリセットする(ステップS826)。連続予告回数は、連続予告が実行される前に、ステップS638の処理で、保留記憶数に応じて(つまり、連続予告の実行回数に応じて)連続予告回数記憶領域に記憶されている値である。そして、ステップS826の処理は、連続予告終了済みフラグがセットされている場合に実行される処理であるので、終了した連続予告の回数に応じた値が演出ポイントから減算されることとなる。ここで、連続予告の回数に応じた値とは、例えば、連続予告1回あたり10ポイント加算するとし、連続予告が1回行われた場合には10であり、連続予告が2回行われた場合には20であり、連続予告が3回行われた場合には30である。なお、連続予告の回数に応じて同数のポイント(前述した例では10)を加算するのではなく、連続予告が1回行われた場合には10であり、連続予告が2回行われた場合には15であり、連続予告が3回行われた場合には20であるように、各回数に応じて異なる値を加算するように構成されていてもよい。なお、演出制御用CPU101は、ステップS825の処理の終了後に、連続予告回数記憶領域に記憶されている値をクリアする。
そして、演出制御用CPU101は、第1予告決定用乱数を抽出し(ステップS827A)、図32に示す第1予告選択テーブルを参照して第1予告を実行するか否か、および第1予告を実行する場合に実行する第1予告の種類を選択する(ステップS827B)。
図32は、第1予告選択テーブルの例を示す説明図である。第1予告は、演出図柄の変動表示時等の所定のタイミングで、予め定められた小型のキャラクタ画像(ミニキャラ)が演出表示装置9に表示されることにより、大当りか否かを予告する演出(ミニキャラ予告)である。図32に示すように、第1予告として、キャラクタA(例えば、カブト虫961(図40(a1)参照)。)が登場する演出と、キャラクタB(例えば、木962(図40(b1)参照)。)が登場する演出と、キャラクタAおよびキャラクタBが登場する演出(例えば、カブト虫961および木962(図40(c1)参照)。))とが用意され、各演出と、第1予告を実行しないこととに対して判定値が設定されている。具体的には、第1予告を実行しないことに対して判定値の50%が設定され、キャラクタAが登場する演出に判定値の25%が設定され、キャラクタBが登場する演出に判定値の15%が設定され、キャラクタAおよびキャラクタBが登場する演出に判定値の10%が設定されている。
また、第1予告選択テーブルにおいて、各演出にはポイントが設定されている。具体的には、キャラクタAが登場する演出に10ポイントが設定され、キャラクタBが登場する演出に15ポイントが設定され、キャラクタAおよびキャラクタBが登場する演出に30ポイントが設定されている。つまり、キャラクタAおよびキャラクタBが登場する演出に設定されているポイント(30ポイント)は、キャラクタAのみが登場する演出に設定されているポイント(10ポイント)と、キャラクタBのみが登場する演出に設定されているポイント(15ポイント)との和よりも大きな値である。従って、登場するキャラクタを組み合わせた演出に大きな値の演出ポイントを設定することにより、演出に登場するキャラクタの種類を増加させて演出に要するデータ量を増大させることなく、大きな値の演出ポイントを設定することができる。また、各キャラクタが別個に登場する演出に設定されたポイントが小さい値であっても、複数のキャラクタが同時に登場する演出には大きな値のポイントを設定することにより、遊技者に、複数のキャラクタが登場するか否かに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、第1予告決定用乱数の値と第1予告選択テーブルに設定されている判定値とにもとづいて、第1予告を実行するか否か、および実行する第1予告の種類を決定する。演出制御用CPU101は、第1予告を実行するか否か、および実行する第1予告の種類を示す情報を所定の第1予告格納領域に格納する。そして、第1予告についての決定結果に応じたポイント(つまり、実行する第1予告の種類にそれぞれ設定されているポイント)を加算ポイントとして所定の加算ポイント記憶領域に記憶する。
そして、演出制御用CPU101は、演出ポイントと加算ポイントとの差(残ポイント)に応じた第2予告選択テーブルを選択する(ステップS828A)。図33は、第2予告選択テーブルの例を示す説明図である。第2予告は、1回の図柄の変動(可変表示)中に予め定められた順番に従って、予め定められたタイミングで予告演出(第1ステップから複数ステップまでの予告演出)を1回または複数回変化(発展)させることによって大当りとなる可能性があることを段階的に遊技者に報知する予告演出(ステップアップ予告)である。この実施の形態では、予告演出を変化させる回数が増えるほど(多段階の予告演出まで実行されるほど)、大当りの可能性が高いことを遊技者に報知する。なお、ステップアップ予告は、最初のステップ(第1ステップ)の予告演出が変化せずに終了する場合もある。図33に示すように、第2予告選択テーブルは、演出ポイント記憶領域に記憶した演出ポイントと加算ポイント記憶領域に記憶した加算ポイントとの差(残ポイント)が20〜29である場合に使用されるテーブル(図33(A)に示すテーブル)、残ポイントが30〜49である場合に使用されるテーブル(図33(B)に示すテーブル)、および残ポイントが50以上である場合に使用されるテーブル(図33(C)に示すテーブル)が用意されている。
本実施の形態では、従来の遊技機のように大当りであるか否かに応じたテーブルを用意する代わりに、残ポイントに応じたテーブルが用意されている(後述する第3予告選択テーブルおよび第4予告選択テーブルについても同様)。大当りであるか否かに応じたテーブルを用意する代わりに残ポイントに応じたテーブルを用意することで、残ポイントが同じであれば、大当り時とはずれ時とで同じテーブルが用いられて予告演出が決定され、実行された予告演出によって遊技者の大当りとなることへの期待感が喪失する事態を防ぐことができる。また、残ポイントに応じた各テーブルに当該残ポイントに応じたポイントの演出パターンが設定されているので、残ポイントを超えない演出パターンを選択することができる。
残ポイントが20〜29である場合に使用される図33(A)に示すテーブルには、第2予告を実行しないことに対して判定値の65%が設定され、第1ステップまで実行される演出(図40(a2)に示す演出)に判定値の20%が設定され、第1ステップから第2ステップまでステップアップする演出(図40(a2)に示す演出を実行した後に図40(b2)に示す演出を実行する演出)に判定値の15%が設定されている。
また、第1ステップまで実行される演出に10ポイントが設定され、第1ステップから第2ステップまでステップアップする演出に20ポイントが設定されている。
残ポイントが30〜49である場合に使用される図33(B)に示すテーブルには、第2予告を実行しないことに対して判定値の55%が設定され、第1ステップまで実行される演出に判定値の20%が設定され、第1ステップから第2ステップまでステップアップする演出に判定値の15%が設定され、第1ステップから第2ステップを介して第3ステップまでステップアップする演出(図40(a2)に示す演出および図40(b2)を実行した後に図40(c2)に示す演出を実行する演出)に判定値の10%が設定されている。
また、第1ステップまで実行される演出に10ポイントが設定され、第1ステップから第2ステップまでステップアップする演出に20ポイントが設定され、第1ステップから第2ステップを介して第3ステップまでステップアップする演出に30ポイントが設定されている。
残ポイントが50以上である場合に使用される図33(C)に示すテーブルには、第2予告を実行しないことに対して判定値の50%が設定され、第1ステップまで実行される演出に判定値の20%が設定され、第1ステップから第2ステップまでステップアップする演出に判定値の15%が設定され、第1ステップから第2ステップを介して第3ステップまでステップアップする演出に判定値の10%が設定され、第1ステップから第2ステップ、第3ステップを介して第4ステップまでステップアップする演出(図40(a2)に示す演出、図40(b2)に示す演出、および図40(c2)に示す演出を実行した後に図40(d2)に示す演出を実行する演出)に判定値の3%が設定され、第1ステップから第2ステップ、第3ステップを介して第4ステップまでステップアップし、第2ステップの演出を通常よりも遅れて実行する演出(図40(a2)に示す演出、図40(b2’)に示す演出(人物B964が登場するタイミングが図40(b2)に示す演出よりも遅い演出)、および図40(c2)に示す演出を実行した後に図40(d2)に示す演出を実行する演出)に判定値の2%が設定されている。
また、第1ステップまで実行される演出に10ポイントが設定され、第1ステップから第2ステップまでステップアップする演出に20ポイントが設定され、第1ステップから第2ステップを介して第3ステップまでステップアップする演出に30ポイントが設定され、第1ステップから第2ステップ、第3ステップを介して第4ステップまでステップアップする演出に40ポイントが設定され、第1ステップから第2ステップ、第3ステップを介して第4ステップまでステップアップし、第2ステップの演出を通常よりも遅れて実行する演出に50ポイントが設定されている。第4ステップまでステップアップする演出において、第2ステップの演出が通常よりも遅れたタイミングで実行される演出に設定されたポイント(50ポイント)は、第2ステップの演出が通常のタイミングで実行される演出に設定されたポイント(40ポイント)よりも大きい値である。従って、演出が実行されるタイミングに応じて大きな値の演出ポイントを設定することにより、演出の種類を増加させて演出に要するデータ量を増大させることなく、大きな値の演出ポイントを設定することができる。
演出制御用CPU101は、第2予告決定用乱数を抽出し(ステップS828B)、ステップS828Aの処理で選択した第2予告選択テーブルを参照して第2予告を実行するか否か、および第2予告を実行する場合に実行する第2予告の種類を選択する(ステップS828C)。
演出制御用CPU101は、第2予告を実行するか否か、および実行する第2予告の種類を示す情報を所定の第2予告格納領域に格納する。そして、第2予告についての決定結果に応じたポイント(つまり、実行する第2予告の種類にそれぞれ設定されているポイント)を新たに加算ポイントに加算するポイントとして所定の加算ポイント記憶領域に記憶されている加算ポイントに加算し、加算ポイントとして加算ポイント記憶領域に記憶する(ステップS828D)。
演出制御用CPU101は、ステップS821の処理で読み出した変動パターンコマンドが非リーチはずれの変動パターンの変動パターンコマンドである場合に(ステップS828FのY)、ステップS831の処理に移行する。非リーチはずれの変動パターンとは、具体的には、非リーチPA1−1〜PA1−4の変動パターンである(図12参照)。非リーチはずれの変動パターンの変動パターンコマンドである場合に(ステップS828FのY)、第3予告および第4予告を決定することなくステップS831の処理に移行するのは、後述するように、第3予告および第4予告の演出はリーチ発生後に実行される演出だからであり、非リーチはずれ時には実行されない演出だからである。
また、演出制御用CPU101は、演出ポイント記憶領域に記憶領域に記憶されている演出ポイントと、ステップS828Dの処理で加算ポイント記憶領域に記憶された加算ポイントとの差が所定値(例えば9)以下である場合に(ステップS828FのY)、ステップS831の処理に移行する。演出ポイントと加算ポイントとの差が所定値(例えば9)以下である場合に(ステップS828FのY)、第3予告および第4予告を決定することなくステップS831の処理に移行するのは、後述する図34および図35に示すように、第3予告および第4予告の演出は所定値よりも大きい値(例えば10)が演出パターンに設定されたポイントの最小値だからである。
演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドが非リーチはずれの変動パターンの変動パターンコマンドでなく(ステップS828EのN)、演出ポイントと加算ポイントとの差が所定値(例えば9)以下でない場合に(ステップS828FのN)、演出ポイントと加算ポイントとの差(残ポイント)に応じた第3予告選択テーブルを選択する(ステップS829A)。
図34は、第3予告選択テーブルの例を示す説明図である。図34に示すように、第3選択判定テーブルは、演出ポイント記憶領域に記憶した演出ポイントと加算ポイント記憶領域に記憶した加算ポイントとの差(残ポイント)が10〜14である場合に使用されるテーブル(図34(A)に示すテーブル)、残ポイントが15〜29である場合に使用されるテーブル(図34(B)に示すテーブル)、および残ポイントが30以上である場合に使用されるテーブル(図33(C)に示すテーブル)が用意されている。
残ポイントが10〜14である場合に使用される図34(A)に示すテーブルには、第3予告を実行しないことに対して判定値の75%が設定され、群予告(少数)横方向の演出に判定値の25%が設定されている。なお、群予告(少数)横方向の演出とは、例えば、少数の鳥966が横方向に群をなして移動することを示す演出である。
そして、群予告(少数)横方向の演出に10ポイントが設定されている。
残ポイントが15〜29である場合に使用される図34(B)に示すテーブルには、第3予告を実行しないことに対して判定値の60%が設定され、群予告(少数)横方向の演出に判定値の25%が設定され、群予告(多数)横方向の演出に判定値の15%が設定されている。なお、群予告(少数)横方向の演出とは、例えば、少数の鳥(例えば、3羽の鳥966)が横方向に群をなして移動することを示す演出(例えば、図41(a)に示す演出)である。群予告(多数)横方向の演出とは、例えば、多数の鳥(例えば、6羽の鳥966)が横方向に群をなして移動することを示す演出(例えば、図41(b)に示す演出)である。
また、群予告(少数)横方向の演出に10ポイントが設定され、群予告(多数)横方向の演出に15ポイントが設定されている。
残ポイントが30以上である場合に使用される図34(C)に示すテーブルには、第3予告を実行しないことに対して判定値の50%が設定され、群予告(少数)横方向の演出に判定値の25%が設定され、群予告(多数)横方向の演出に判定値の15%が設定され、群予告縦方向の演出に判定値の10%が設定されている。なお、群予告縦方向の演出とは、例えば、鳥966が縦方向に群をなして移動することを示す演出(例えば、図41(c)に示す演出)である。
また、群予告(少数)横方向の演出に10ポイントが設定され、群予告(多数)横方向の演出に15ポイントが設定され、群予告縦方向の演出に30ポイントが設定されている。
なお、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)である場合にノーマルリーチの演出を実行するための変動パターン(ノーマルリーチ当りの変動パターン)が用意され、変動パターンがノーマルリーチ当りである場合に使用されるテーブルが用意されていてもよい。例えば、ノーマルリーチ当りである場合に使用されるテーブルには、例えば、群予告縦方向の演出に全ての判定値が設定され、30ポイントが設定されている。そして、演出制御用CPU101は、ステップS829Aの処理で、ノーマルリーチ当りの変動パターンである場合に、ノーマルリーチ当りである場合に使用されるテーブルを選択する。
演出制御用CPU101は、第3予告決定用乱数を抽出し(ステップS829B)、ステップS829Aの処理で選択した第3予告選択テーブルを参照して第3予告を実行するか否か、および第3予告を実行する場合に実行する第3予告の種類を選択する(ステップS829C)。
演出制御用CPU101は、第3予告を実行するか否か、および実行する第3予告の種類を示す情報を所定の第3予告格納領域に格納する。そして、第3予告についての決定結果に応じたポイント(つまり、実行する第3予告の種類にそれぞれ設定されているポイント)を新たに加算ポイントに加算するポイントとして所定の加算ポイント記憶領域に記憶されている加算ポイントに加算し、加算ポイントとして加算ポイント記憶領域に記憶する(ステップS829D)。
演出制御用CPU101は、ステップS821の処理で読み出した変動パターンコマンドがノーマルリーチの変動パターンの変動パターンコマンドである場合に(ステップS829EのY)、ステップS831の処理に移行する。ノーマルリーチの変動パターンとは、具体的には、ノーマルPA2−1〜PA2−2、ノーマルPB2−1〜PB2−2の変動パターンである(図12参照)。ノーマルリーチの変動パターンの変動パターンコマンドである場合に(ステップS829EのY)、第4予告を決定することなくステップS831の処理に移行するのは、後述するように、第4予告の演出はスーパーリーチ発生後に実行される演出だからであり、ノーマルリーチ時には実行されない演出だからである。
また、演出制御用CPU101は、演出ポイント記憶領域に記憶領域に記憶されている演出ポイントと、ステップS829Dの処理で加算ポイント記憶領域に記憶された加算ポイントとの差が所定値(例えば14)以下である場合に(ステップS829FのY)、ステップS831の処理に移行する。演出ポイントと加算ポイントとの差が所定値(例えば14)以下である場合に(ステップS828FのY)、第4予告を決定することなくステップS831の処理に移行するのは、後述する図35(A)に示す第4予告の演出に設定されたポイントの最大値(例えば、15)が所定値よりも大きい値であることから、当該所定値以下の残ポイントでは当該所定値より大きい値のポイントが設定された第4予告の演出を選択することができないからである。
演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドがノーマルリーチの変動パターンの変動パターンコマンドでなく(ステップS829EのN)、演出ポイントと加算ポイントとの差が所定値(例えば14)以下でない場合に(ステップS829FのN)、演出ポイントと加算ポイントとの差(残ポイント)に応じた第4予告選択テーブルを選択する(ステップS830A)。
図35は、第4予告選択テーブルの例を示す説明図である。図35に示すように、第4予告選択テーブルは、演出ポイント記憶領域に記憶した演出ポイントと加算ポイント記憶領域に記憶した加算ポイントとの差(残ポイント)が15〜79である場合に使用されるテーブル(図35(A)に示すテーブル)、および残ポイントが80以上である場合に使用されるテーブルと、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)であって加算ポイントが20未満である場合に使用されるテーブルとが用意されている。なお、ステップS830Aの処理では、変動パターンが通常大当りまたは確変大当りの変動パターンであり、加算ポイント記憶領域に記憶されている加算ポイントの値が20未満である場合に、大当りであって加算ポイントが20未満である場合に使用されるテーブルを選択する。なお、通常大当りまたは確変大当りの変動パターンとは、具体的には、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4、スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンである(図11(A)参照)。
残ポイントが15〜79である場合に使用される図35(A)に示すテーブルには、第4予告を実行しないことに対して判定値の60%が設定され、キャラクタC967が突然登場する(キャラクタCカットイン)演出(図42(a)に示す演出)に判定値の25%が設定され、キャラクタD968が突然登場する(キャラクタDカットイン)演出(図42(b)に示す演出)に判定値の15%が設定されている。
そして、キャラクタCカットイン演出に10ポイントが設定され、キャラクタDカットイン演出に15ポイントが設定されている。
残ポイントが80以上である場合に使用される図35(B)に示すテーブルには、第4予告を実行しないことに対して判定値の50%が設定され、キャラクタC967が突然登場する(キャラクタCカットイン)演出に判定値の25%が設定され、キャラクタD968が突然登場する(キャラクタDカットイン)演出に判定値の15%が設定され、キャラクタE969が突然登場する(キャラクタEカットイン)演出(図42(c)に示す演出)に判定値の10%が設定されている。
そして、キャラクタCカットイン演出に10ポイントが設定され、キャラクタDカットイン演出に15ポイントが設定され、キャラクタEカットイン演出に80ポイントが設定されている。
大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)であって加算ポイントが20未満である場合に使用される図35(C)に示すテーブルには、キャラクタE969が突然登場する(キャラクタEカットイン)演出にすべての判定値が設定され、80ポイントが設定されている。図35(C)に示すように、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)であって加算ポイントが20未満である場合に使用されるテーブルが用意されているので、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)時に実行された演出に設定されているポイントの総数が20未満になることはない。つまり、本実施の形態では、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)時に実行される演出に設定されているポイントの総数の範囲は、20〜100である。一方、はずれ時には図35(C)に示すテーブルは用いられないので、はずれ時に実行される演出に設定されるポイントの総数の範囲は、0〜80である。つまり、大当り時とはずれ時とで、ポイントの総数の範囲は一部で重複している。なお、はずれ時に、加算ポイントが所定の値未満である場合に必ず所定の演出を実行するように設定されたテーブルが用意されていてもよい。そうすると、はずれ時のポイント総数の範囲の下限値を0から当該所定の値にすることができる。つまり、はずれ時のポイント総数の範囲を0よりも大きな値にしてもよい。
演出制御用CPU101は、第4予告決定用乱数を抽出し(ステップS830B)、ステップS830Aの処理で選択した第4予告選択テーブルを参照して第4予告を実行するか否か、および第4予告を実行する場合に実行する第4予告の種類を選択する(ステップS830C)。
演出制御用CPU101は、第4予告を実行するか否か、および実行する第4予告の種類を示す情報を所定の第4予告格納領域に格納する。
演出制御用CPU101は、ステップS831の処理で、ステップS827B,S828C,S829C,S830Cの処理で決定した予告演出の種類(第1〜第4予告格納領域に格納されている情報)、および変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS831)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS832)。また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS833)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプの点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS834)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS835)。
上述した演出図柄変動開始処理では、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)であるか否かに関わらず、残ポイントに応じたテーブルを選択して予告演出を決定するように構成されている。ここで、残ポイントの最大値は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)時には100であり、はずれ(小当り、突然確変大当りを含む。)時には80であるが(ステップS823A,S823B参照)、いずれの場合であっても第1予告から順に予告演出を決定するに従って、残ポイントが減少する(ステップS828D,S829D参照)。そうすると、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)時であっても、はずれ(小当り、突然確変大当りを含む。)時の残ポイントの最大値よりも小さな残ポイントにもとづいて予告演出が決定される場合がある。つまり、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)時とはずれ(小当り、突然確変大当りを含む。)時とで予告演出を決定するための残ポイントの範囲が一部重複する。従って、実行された予告演出に設定されているポイントにもとづいて、遊技者に、演出図柄の停止前に大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)であるのか否かを認識され、遊技者を興ざめさせる事態を防ぐことができる。
なお、擬似連の変動パターンコマンドが送信された場合には、演出制御用CPU101は、擬似連における最終変動(最終停止図柄が停止表示される直前の変動)において実行する予告演出として、ステップS827B,S828C,S829C,S830Cの処理で予告内容を決定し、ポイント加算の対象とする。また、擬似連における仮停止前の変動において実行する予告演出として、図32に示すテーブルと、図33(A),(B),(C)に示すテーブルのいずれかのテーブルとを用いて予告演出を決定し、ポイント加算の対象とはしない。なお、仮停止前の変動において実行する予告演出に設定されているポイントを加算の対象としてもよい。また、同じ演出であっても、擬似連において実行されたタイミングに応じて異なるポイントが設定されるように構成されていてもよい。具体的には、例えば、図33に示すように、第1ステップの演出には10ポイントが設定されているが、擬似連において、最初の仮停止前の変動中に実行される当該演出には10ポイント、2回目の仮停止前の変動中に実行される当該演出には15ポイント、3回目の仮停止前の変動中に実行される当該演出には20ポイント等として、同様な演出であっても、実行されるタイミングが異なれば異なるポイントが加算されるように構成して、必要なデータ容量を増大させることなく、演出の種類を増加させるようにしてもよい。
また、同様な演出について、演出図柄の変動開始時に開始される場合とリーチ発生時に開始される場合とで異なるポイントを設定することにより、同様な演出であっても、実行されるタイミングが異なれば異なるポイントが加算されるように構成して、必要なデータ容量を増大させることなく、演出の種類を増加させるようにしてもよい。
図36は、演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
連続予告実行フラグがセットされていれば(ステップS845AのY)、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値が3以上であるか否かを確認する(ステップS845B)。変動回数カウンタの値が3以上であれば(ステップS845BのY)、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中である演出表示装置9の表示画面に、第1の背景画像を重畳表示する(ステップS845C)。そして、ステップS845Gの処理に移行する。
変動回数カウンタの値が2であれば(ステップS845DのY)、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中である演出表示装置9の表示画面に、第2の背景画像を重畳表示する(ステップS845E)。そして、ステップS845Gの処理に移行する。
変動回数カウンタの値が2でもなければ、変動回数カウンタの値が1である場合である。この場合(ステップS845DのN)、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中である演出表示装置9の表示画面に、第3の背景画像を重畳表示する(ステップS845F)。そして、ステップS845Gの処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS845Gの処理で、連続演出画面表示フラグをセットする(ステップS845G)。
入賞時判定処理結果にもとづいて連続予告を実行すると決定され、連続予告実行フラグがセットされていれば(ステップS845AのY)、演出図柄の可変表示前の保留記憶にもとづいて演出表示装置9にポイントが設定された背景画像を表示されるので、演出図柄の複数回の可変表示に亘って加算されるポイントに遊技者を注目させ、大当りへの期待感を長期間持続させることができる。つまり、可変表示が開始される前から事前演出としての連続予告が実行され、可変表示が終了して停止図柄が停止表示されるまでの長期間に亘って大当りへの期待感を持続させることができる。
なお、連続予告で実行された演出をポイント加算の対象外としてもよい。そのように構成された場合には、遊技者にポイント加算方法を容易に理解させることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS848)。ここで、演出制御用CPU101は、演出ポイント記憶領域や加算ポイント記憶領域に記憶されている値、第1〜第4予告格納領域に格納されている情報をクリアする。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS847)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図37は、背景画像の例を示す説明図である。図37(A)は第1の背景画像を示す説明図であり、図37(B)は第2の背景画像を示す説明図であり、図37(C)は第3の背景画像を示す説明図である。図37(A)に示す例では、第1の背景画像は、晴天であることを示す背景画像である。また、図37(B)に示す例では、第2の背景画像は、曇天であることを示す背景画像である。図37(C)に示す例では、第3の背景画像は、雨天であることを示す背景画像である。
前述したように、第1の背景画像は、変動回数カウンタの値が3以上である場合に、ステップS845Cの処理で表示される。また、第2の背景画像は、変動回数カウンタの値が2である場合に、ステップS845Eの処理で表示される。第3の背景画像は、変動回数カウンタの値が1である場合に、ステップS845Fの処理で表示される。
従って、演出図柄の可変表示が順次行われ、変動回数カウンタの値がカウントダウンされていくのに伴って、演出表示装置9に表示されている背景画像が、晴天から曇天、雨天に順次変化していき、遊技興趣を向上させることができる。
図38は、演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップS853)。また、演出制御用CPU101は、連続演出画面表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS854)。連続演出画面表示フラグがセットされていれば(ステップS854のY)、演出制御用CPU101は、表示中の背景画像(図37(A)〜(C)のいずれか)を消去し(ステップS855)、連続演出画面表示フラグをリセットする(ステップS856)。そして、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS857)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS858)。
大当りまたは小当りとしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS859)。
第1予告〜第4予告における各予告演出のタイミングについて説明する。図39は、各予告演出が実行されるタイミングを示す説明図である。図39に示すように、第1予告は、例えば、演出図柄の変動開始直後に実行される予告演出である。また、第2予告は、例えば、演出図柄の高速変動中に第1ステップから順に実行される予告演出である。また、第3予告は、例えば、演出図柄のうち、最初に停止する第1停止図柄(例えば、左図柄)および2番目に停止する第2停止図柄(例えば、右図柄)の停止後に実行される予告演出(具体的には、ノーマルリーチ発生後に実行される予告演出)である。また、第4予告は、第1停止図柄および第2停止図柄の停止後であって、最後に停止する最終停止図柄の変動速度が低下したときに実行される予告演出(具体的には、スーパーリーチ発生後に実行される演出)である。なお、スーパーリーチの演出は、ノーマルリーチから発展した態様の演出である。具体的には、例えば、ノーマルリーチの発生後、最終停止図柄の可変表示速度がノーマルリーチにおける可変表示速度からさらに低速化し、遊技者の大当りへの期待感を高める。
図40は、第1予告における各予告演出の内容と第2予告における各予告演出の内容を示す説明図である。第1予告(図40において左側(図40(a1)〜(c1))に示す予告演出)では、3つの予告演出(図40(a1)に示すキャラクタA(カブト虫961)が登場する演出(図32においてキャラクタA登場で示す演出)、図40(b1)に示すキャラクタB(木962)が登場する演出(図32においてキャラクタB登場で示す演出)、図40(c1)に示すキャラクタAとキャラクタBとが登場する演出(図32においてキャラクタA,B登場で示す演出))のいずれかが実行される。図40(a1)に示すように、キャラクタAが登場する演出として、演出表示装置9の表示画面においてカブト虫のキャラクタ961が画面右から飛んでくる演出が行われる。図40(b1)に示すように、キャラクタBが登場する演出として、演出表示装置9の表示画面において木962が表示される演出が行われる。また、キャラクタAとキャラクタBとが登場する演出として、図40(c1)に示すように、カブト虫のキャラクタ961が木962にとまる演出が行われる。
第2予告(図40において右側(図40(a2)〜(d2))に示す予告演出)は、5つの予告演出(図40(a2)に示す第1ステップの演出(図33において第1ステップで示す演出)、図40(b2)に示す第2ステップの演出A(図33の第1→第2(または第2ステップ)→・・・で示す演出のうち第2(または第2ステップ)に対応する演出)、図40(b2’)に示す第2ステップの演出B(図33の第1→第2(遅れ)→・・・で示す演出のうち第2(遅れ)に対応する演出)、図40(c2)に示す第3ステップの演出(図33の第1→第2(または第2(遅れ))→第3(または第3ステップ)→・・・で示す演出のうち第3(または第3ステップ)に対応する演出)、図40(d2)に示す第4ステップの演出(図33の第1→第2(または第2(遅れ))→第3→第4ステップで示す演出のうち第4ステップに対応する演出))で構成されている。図40(a2)に示すように、第1ステップの演出として、演出表示装置9の表示画面の下部領域において人物A963が画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。図40(b2)に示すように、第2ステップの演出Aとして、第1ステップの演出の終了後に演出表示装置9の表示画面の下部領域において人物B964が画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。また、図40(b2’)に示すように、第2ステップの演出Bとして、第1ステップの演出の終了後に演出表示装置9の表示画面の下部領域において、第2ステップの演出Aよりも遅いタイミングで、人物B964が画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。図40(c2)に示すように、第3ステップの演出として、第2ステップAまたは第2ステップBの演出の終了後に演出表示装置9の表示画面の下部領域において人物C965が画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。図40(d2)に示すように、第4ステップの演出として、第3ステップの演出の終了後に演出表示装置9の表示画面の下部領域において人物A963,B964,C965が同時に画面左から登場し、画面の中央で停止する演出が行われる。
図41は、第3予告における各予告演出の内容を示す説明図である。第3予告では、図34の各テーブルに示す3つの予告演出(群予告(少数)横方向の演出(図41(a)に示す演出)、群予告(多数)横方向の演出(図41(b)に示す演出)、群予告縦方向の演出(図41(c)に示す演出))のいずれかが実行される。図41(a)に示すように、群予告(少数)横方向の演出として、演出表示装置9の表示画面において少数の鳥のキャラクタ966が画面右から飛んでくる演出が行われる。図41(b)に示すように、群予告(多数)横方向の演出として、演出表示装置9の表示画面において、群予告(少数)横方向の演出よりも多数の鳥のキャラクタ966が画面右から飛んでくる演出が行われる。図41(b)に示すように、群予告縦方向の演出として、演出表示装置9の表示画面において、鳥のキャラクタ966が画面下から飛んでくる演出が行われる。
図42は、第4予告における各予告演出の内容を示す説明図である。第4予告では、3つの予告演出(図42(a)に示すキャラクタC967(トランプ)が登場する演出(図35においてキャラクタCカットインで示す演出)、図42(b)に示すキャラクタD968(メール)が登場する演出(図35においてキャラクタDカットインで示す演出)、図42(c)に示すキャラクタE969(宝箱)が登場する演出(図35においてキャラクタEカットインで示す演出))のいずれかが実行される。図42(a)に示すように、キャラクタC967が登場する演出として、演出表示装置9の表示画面において突然トランプが表示される演出が行われる。図42(b)に示すように、キャラクタD968が登場する演出として、演出表示装置9の表示画面において突然メールが表示される演出が行われる。図42(c)に示すように、キャラクタE969が登場する演出として、演出表示装置9の表示画面において突然宝箱が表示される演出が行われる。
以上に述べたように、本実施の形態によれば、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)とするか否かに応じて異なる演出ポイントを設定して、予告演出を決定するように構成されているので、単に乱数値によって予告演出を実行するか否かを決定する場合に比べて、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)とすると決定されたときに演出が実行されない状況の発生割合を低減することができる。また、ポイントに応じた演出が実行され、大当り(確変大当りまたは通常大当り。突然確変大当りを除く。)とすると決定されたことへの期待度を遊技者に容易に認識させることができる。
(変形例)
以上に述べた実施の形態では、演出表示装置9等に、実行した演出(予告演出や連続予告)に応じたポイント(加算ポイント)が表示されないように構成されていた。しかし、遊技者にポイントを容易に認識させるように、予告演出や連続予告の実行開始時に、演出表示装置9にポイントを表示させるように構成されていてもよい。具体的には、本変形例における演出制御用CPU101は、演出図柄変動中処理のステップS1845D,S1845F,S1845Gの処理で、連続予告としての背景画像(第1の背景画像、第2の背景画像または第3の背景画像)を重畳表示することに決定したことにもとづいて、当該決定にもとづく背景画像を演出表示装置9に重畳表示させ、ステップS843Aの処理で、未だ開始されていない可変表示に対する連続予告のポイントとしての第1表示ポイントに10を加算して演出表示装置9の第1表示領域301に当該第1表示ポイントを表示させる。つまり、未だ開始されていない可変表示に対する連続予告のポイントが第1表示ポイントとして演出表示装置9の第1表示領域301に表示され、当該決定にもとづく背景画像が演出表示装置9に重畳表示されることになる。また、本変形例における演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理のステップS825Aの処理で、演出ポイントから連続予告回数に応じた値を減算し(つまり、実行した連続予告の回数に応じた値(例えば、1回の連続予告:10、2回の連続予告:20、3回の連続予告:30)を演出ポイントから減算し)、連続予告回数に応じた値(つまり、実行開始される可変表示に対して実行された連続予告のポイント)を第2表示ポイントに設定(セット)する。そして、当該第2表示ポイントを演出表示装置9において実行中の可変表示に対する予告演出に応じたポイントを表示する第2表示領域302に表示させる。つまり、演出図柄の可変表示の開始時に、当該可変表示の開始前に実行された連続予告に対するポイントの表示領域が第1表示領域301から第2表示領域302に移動(シフト)する。そして、本変形例における演出制御用CPU101は、演出図柄変動中処理のステップS843Bの処理で、実行中の可変表示に対する予告演出に応じたポイントを第2表示ポイントに加算して演出表示装置9における第2表示領域302に表示させる。つまり、予告演出が実行開始されると、当該予告演出に応じたポイントが第2表示ポイントに加算されて第2表示領域302に表示されることになる。従って、第2表示領域302に表示される第2表示ポイントは、実行中の可変表示に対する予告演出に応じたポイントと、当該可変表示の開始前に実行された連続予告に応じたポイントとの総数である。つまり、第1表示ポイントは、入賞時判定処理結果にもとづいて、次回実行される可変表示に対する連続予告に応じたポイントである。また、第2表示ポイントは、実行中の可変表示に対して実行される予告演出に応じたポイントと、入賞時判定処理結果にもとづいて当該可変表示の実行開始前に実行された連続予告に応じたポイントとの総数である。
図43は、演出図柄変動開始処理の変形例を示すフローチャートである。本変形例では、演出制御用CPU101は、図30に示す演出図柄変動開始処理におけるステップS825に代えて、ステップS825Aの処理を行う。すなわち、演出制御用CPU101は、ステップS825Aの処理において、ステップS823Aの処理またはステップS823Bの処理で演出ポイント記憶領域に記憶した演出ポイントから連続予告回数に応じた値を減算し、第2表示ポイントとして、所定の第2表示ポイント記憶領域に連続予告回数に応じた値をセット(記憶)し、演出表示装置9における第2表示領域302に表示させる(ステップS825A)。なお、第2表示ポイントとして、所定の第2表示ポイント記憶領域に記憶される連続予告回数に応じた値とは、例えば、連続予告が1回行われた場合には10であり、連続予告が2回行われた場合には20であり、連続予告が3回行われた場合には30である。ステップS825Aの処理により、演出図柄の可変表示の開始時に、当該可変表示開始前に実行された連続予告のポイントを演出表示装置9における第2表示領域302に表示させることができる。
図44は、演出図柄変動中処理の変形例を示すフローチャートである。本変形例では、演出制御用CPU101は、連続予告実行フラグがセットされ、連続演出画面表示フラグがセットされていない場合に(ステップS1845AのY,S1845BのN)、図36に示す演出図柄変動中処理におけるステップS845C,S845E,S845Fの処理に代えて、ステップS1845D,S1845F,S1845Gの処理を実行する。すなわち、本変形例では、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値に応じて(ステップS1845C,S1845E)、第1の背景画像、第2の背景画像、または第3の背景画像を演出表示装置9に重畳表示すると決定すると共に、当該決定にもとづく背景画像を演出表示装置9に重畳表示させる(ステップS1845D,S1845E,S1845G)。また、プロセスタイマがタイムアウトした場合に(ステップS843のY)、ステップS1845D,S1845F,S1845Gの処理で第1の背景画像、第2の背景画像、または第3の背景画像を演出表示装置9に重畳表示すると決定した場合に、当該決定にもとづく背景画像を演出表示装置9に重畳表示させ、所定の第1表示ポイント記憶領域に記憶されている第1表示ポイントの値に10を加算して、演出表示装置9における第1表示領域301に第1表示ポイントを表示させる(ステップS843A)。従って、ステップS1845Dの処理で第1の背景画像を演出表示装置9に重畳表示すると決定して当該背景画像を重畳表示した場合には、第1表示ポイントの値に10を加算して、第1表示ポイントを10とする。また、ステップS1845Fの処理で第2の背景画像を演出表示装置9に重畳表示すると決定して当該背景画像を重畳表示した場合には、第1表示ポイントの値に10を加算して、第1表示ポイントを20とする。さらに、ステップS1845Gの処理で第3の背景画像を演出表示装置9に重畳表示すると決定して当該背景画像を重畳表示した場合には、第1表示ポイントの値に10を加算して、第1表示ポイントを30とする。なお、ステップS1845D,S1845F,S1845Gの処理結果は所定の連続予告決定記憶領域に記憶され、ステップS843Aの処理で参照される。また、連続予告決定記憶領域の記憶内容は、演出図柄変動中処理を終了する際(例えば、ステップS848の処理)に、クリアされる。演出制御用CPU101は、実行した予告演出に応じたポイントを第2表示ポイント記憶領域に記憶されている第2表示ポイントに加算して、加算後の第2表示ポイントを演出表示装置9における第2表示領域302に表示させる(ステップS843A)。ステップS843Aの処理により、第1表示ポイント(未だ開始されていない可変表示に対する連続予告のポイント)を演出表示装置9における第1表示領域301に表示させることができる。また、ステップS843Bの処理により、第2表示ポイント(実行中の可変表示に対して可変表示開始前に実行された連続予告のポイントと可変表示実行中に実行される予告演出のポイントとの総数)を演出表示装置9における第2表示領域302に表示させることができる。
図45は、第1表示領域301に第1表示ポイントが表示され、第2表示領域302に第2表示ポイントが表示される場合の画面例を示す説明図である。
図45(a)には、演出表示装置9に第1の背景画像が表示された後に、第2の背景画像が表示されている場合が例示されている(つまり、連続予告回数は2)。この場合、第2の背景画像が表示されるときの演出図柄変動中処理におけるステップS843Aの処理で、第1の背景画像を演出表示装置9に重畳表示すると決定したこと(ステップS1845D)、および第2の背景画像を演出表示装置9に重畳表示すると決定したこと(ステップS1845F)にもとづいて第1表示ポイントに加算された値である20が第1表示領域301に「変動前のポイント」として表示されている。なお、第1表示領域301に表示される第1の表示ポイントは、第2の背景画像の重畳表示実行時(重畳表示の開始直後や終了時でもよい)に、更新される。
また、図45(a)には、演出表示装置9で、演出図柄の変動中に群予告(少数)横方向の演出が実行されており、演出図柄変動中処理におけるステップS843Bの処理で第2表示ポイントに加算された値である50が第2表示領域302に「変動中のポイント」として表示されている。
図45(b)には、演出図柄の停止図柄が表示され、20が第1表示領域301に「変動前のポイント」として表示され、50が第2表示領域302に「変動中のポイント」として表示されている。
図45(c)に示すように、演出図柄の次の可変表示が開始されるときに、演出図柄変動開始処理のステップS825Aの処理で、第2表示ポイントに連続予告回数に応じた値がセットされ、第2表示領域302に表示される。上述したように、連続予告回数は2であるので、第2表示ポイントとして20がセットされ、第2表示領域302に「変動中のポイント」として20が表示される。つまり、第1表示領域301に表示されていた第1表示ポイントが、第2表示領域302に移動(シフト)している。また、図45(c)に示すように、ステップS1845Dの処理で第1の背景画像が演出表示装置9に重畳表示すると決定されたことにもとづいて、ステップS843Aの処理で第1表示ポイントの値に10を加算して第1表示ポイントを10とし、第1表示領域301に「変動前のポイント」として10が表示される。なお、第1表示領域301に表示される第1の表示ポイントは、第1の背景画像の重畳表示実行時(重畳表示の開始直後や終了時でもよい)に、更新される。
図45(d)に示すように、演出図柄の変動中に、演出図柄変動中処理のステップS843Bの処理において、第1予告のキャラクタAが登場する演出を実行するプロセスタイマがスタートすることに伴って、第1予告のキャラクタAが登場する演出に設定されたポイント(本例では、10(図32参照))が第2表示ポイントに加算されて30となり、「変動中のポイント」として第2表示領域302に30が表示される。なお、第2表示領域302に表示される第2の表示ポイントは、第1予告の演出実行時(第1予告のキャラクタA961の登場直後や退場時でもよい)に、更新される。
以上に述べたように、本変形例によれば、連続予告に応じた第1表示ポイント(つまり、未だ開始されていない可変表示における演出に対するポイント:変動前のポイント)と、実行中の可変表示における予告演出と当該可変表示実行前の連続予告とに対する第2表示ポイント(変動中のポイント)とを遊技者に容易に認識させることができる。
なお、パチンコ遊技機1に遊技者によって操作可能に設けられたボタンが操作された場合に、第1表示領域301や第2表示領域302にポイントを表示しないように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、遊技者の趣向に応じて、ポイントを表示するか否かを変更することができる。
なお、図46に示すように、第1表示領域301を設けることなく、第2表示領域302が設けられ、実行中の可変表示における予告演出と当該可変表示実行前の連続予告とに対するポイントのみを演出表示装置9に表示させるように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、演出が実行されたことに伴って加算されたポイントを容易に認識させることができる。
なお、以上に述べた実施の形態では、ステップS822,S823A,S823Bの処理で、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された変動パターンコマンドにもとづいて演出ポイントを決定するように構成されているが、変動パターンコマンドに代えて、表示結果指定コマンドにもとづいて演出ポイントを決定するように構成されていてもよい。さらに、表示結果指定コマンドにもとづいて、はずれ時、通常大当り時、確変大当り時、突然確変大当り時、および小当り時で異なる演出ポイントを決定するように構成されていてもよい。また、大当り遊技の終了後に時短状態に移行する大当りであるか否かに応じて異なる演出ポイントを決定したり、大当り遊技の終了後に時短状態に移行し、演出図柄が複数回数のうちいずれかの回数可変表示した後非時短状態に移行する大当りにおいて、非時短状態に移行するまでの演出図柄の可変表示回数に応じて異なる演出ポイントを決定したり、大当り遊技の終了後に確変状態に移行し、演出図柄が複数回数のうちいずれかの回数可変表示した後非確変状態に移行する大当りにおいて、非確変状態に移行するまでの演出図柄の可変表示回数に応じて異なる演出ポイントを決定したり、大当り遊技のラウンド数が複数ラウンド数のいずれかである大当りにおいて、当該ラウンド数に応じて異なる演出ポイントを決定したりしてもよい。つまり、遊技者に付与される遊技価値に応じて演出ポイントを決定するように構成されていてもよい。
また、演出図柄の可変表示毎に、変動パターンコマンドの種類や、表示結果指定コマンドの種類に応じて設定された範囲内で、乱数等を用いて複数の値から演出ポイントを決定するように構成されていてもよい。また、確率状態(確変状態であるか否か)や、ベース状態(例えば、時短状態であるか否か等)、前回大当りからの演出図柄の可変表示回数、大当り回数等に応じて、異なる演出ポイントを決定するように構成されていてもよい。
なお、予告演出は、図40〜図42に示す例に限られず、パチンコ遊技機1に遊技者によって操作可能に設けられたボタンが所定のタイミングで操作されたか否かによって演出内容を異ならせるボタン予告演出や、モータ等によって動作するように設けられた可動物を用いた可動物予告演出、スピーカ27から出力される音声を用いた予告演出等であってもよい。また、枠LED28や、装飾LED25、左演出LED85L、右演出LED85R等を用いた予告演出であってもよいし、それらを組み合わせた演出であってもよい。
なお、以上に述べた本実施の形態では、ステップS828A,S829A,S830Aの処理で、残ポイントにもとづいて各予告演出についてのテーブルをそれぞれ選択するように構成されているが、演出ポイントや残ポイントに関わらず第1予告〜第4予告の内容を決定し、決定結果の各演出に設定されているポイントの総数が演出ポイントを超えた場合に、一部の演出を実行せず、ポイントの総数が演出ポイントの範囲内となるように実行する演出を決定するように構成されていてもよい。また、決定結果の各演出に設定されているポイントの総数が演出ポイントの下限値(例えば、大当り時の20)未満である場合に、強制的に所定の演出を実行するように構成されていてもよい。なお、大当り時の演出ポイントの上限値を定めないようにしてもよい。具体的には、大当り時には演出ポイントに関わらず実行する演出を決定するようにする。これにより、決定結果の各演出に設定されているポイントの総数が演出ポイントを超えた場合や、演出ポイントの下限値未満である場合にポイントを調整するような処理を行う必要がなくなる。
また、以上に述べた本実施の形態では、各予告演出にポイントが設定され、ステップS828A,S829A,S830Aの処理で、残ポイントにもとづいて各予告演出についてのテーブルをそれぞれ選択するように構成されているが、予告演出の組み合わせにポイントが設定され、演出ポイントに応じた予告演出の組み合わせを決定し、決定した組み合わせの予告演出を順に実行するように構成されていてもよい。
また、予告演出に設定されているポイントを同じ値とし、予告演出の内容(種類)に関係なく、予告演出が実行された回数に応じてポイント(大当りの期待度)を示唆するように構成されていてもよい。
また、非リーチはずれ時やノーマルリーチ時であっても第4予告まで決定(すべての予告演出の決定)を行うように構成されていてもよい。そして、非リーチはずれ時には第1予告または第2予告の演出で予告演出を終了するようにして第3予告および第4予告の演出を実行しないようにし、ノーマルリーチ時には第1予告、第2予告または第3予告の演出で予告演出を終了するようにして第4予告の演出を実行しないようにする。そのように構成された場合には、ステップS828E,S829Eの処理が不要になり、演出制御用CPU101の処理負担を軽減することができる。
なお、各演出に設定されているポイントは、パチンコ遊技機1についての記事が掲載された雑誌や、パチンコ遊技機1の近傍に設置されたチラシや小冊子において開示されるとする。それにより、初めて遊技をする遊技者に、各演出に設定されているポイントを認識させることができるとともに、遊技経験のある遊技者には多様な演出とそれら演出に設定されているポイントを認識させて遊技興趣を向上させ、パチンコ遊技機1の稼働率を向上させることができる。
なお、現状のパチンコ機では、大当り期待度の異なる変動パターンやリーチ演出を複数種類備え、変動パターンやリーチ演出の選択とは別に予告演出パターンを選択するものが一般的である。そして、パチンコ機の設計者によって、選択された変動パターンやリーチ演出の種類によっては特定の予告演出パターンが選択されないように禁則が設定されたり、逆に特定の予告演出パターンの選択割合を高くするように設定されたりする。その理由は、パチンコ機の設計者が、大当り期待度が高い変動パターン(例えば、スーパーリーチ)と位置づけたものが選択されたときには大当り期待度が低い予告演出パターンと位置づけたものが選択されないようにしたり、予告演出自体を行わないようにしたり、逆に大当り期待度が高い予告演出パターンが選択されやすいようにしたいという意図があるからである。
しかし、このような予告演出の選択方式を用いると、選択された変動パターンに対応した予告演出パターンの選択テーブルを各々別個に設けることとなり、パチンコ機の開発途中で、変動パターンや予告演出の追加、削除、選択率の変更を行う場合に、それら作業に膨大な時間がかかるという問題があった。
よって、以上に述べた本実施の形態のように、変動パターンやリーチ演出の選択と、予告演出パターンの選択との関連性をなくすことで、そのような問題の発生を回避することができる。以上に述べた本実施の形態のように構成すれば、変動パターンの追加、削除を行っても予告演出の選択テーブルを変更する必要がない。
また、従前のパチンコ機では、上述したように、パチンコ機の設計者によって、信頼度の高い変動パターンやリーチ演出が選択されたときには、信頼度の高い予告演出が実行されるように制限されることが多かったため、リーチが発生する前に信頼度の低い予告演出しか実行されなかったり、予告演出自体が実行されなかったりした場合には、その後にリーチが発生しても、遊技者は、そのリーチにほとんど期待感を持つことができなかった。
しかし、以上に述べた本実施の形態のように、変動パターンやリーチ演出の選択と、予告演出パターンの選択との関連性をなくすことで、遊技者は、リーチとなる前の予告演出でポイント数が少ない場合(例えば、予告演出が実行されない場合)であっても、リーチ後の予告演出で大きなポイントが設定されている予告演出が実行されれば・・・との期待感を抱き、その後にリーチ状態となったときに、リーチ演出に対して期待感を持ち続けることができる。
なお、上記に示した実施の形態では、以下の(1)〜(7)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
(1)各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄)を可変表示する可変表示手段(例えば、特別図柄表示器8)を備え、可変表示手段において識別情報の表示結果(例えば、停止図柄)があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、特定表示結果とするか否かを、識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS54の処理を実行する部分)と、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの所定の複数のタイミング(例えば、図40(a1)〜(c1)に示す第1予告の予告演出が実行開始される演出図柄の変動開始時や、図40(a2)〜(d2)に示す第2予告の予告演出が実行される演出図柄の高速変動中、図41(a)〜(c)に示す第3予告の予告演出が実行されるリーチ発生後のタイミング、図42(a)〜(c)に示す第4予告の予告演出が実行されるスーパーリーチ発生後のタイミング。)で実行可能であり、予め定められたポイントが各々設定された複数種類の演出(例えば、図32に示すように、10ポイントが設定されたキャラクタAが登場する演出(図40(a1)参照)や、15ポイントが設定されたキャラクタBが登場する演出(図40(b1)参照)。また、図33に示すように、10ポイントが設定された第1ステップの演出(図40(a2)参照)や、20ポイントが設定された第1ステップから第2ステップにステップアップする演出(図40(a2),(b2)参照)や、30ポイントが設定された第1ステップから第2ステップを介して第3ステップにステップアップする演出(図40(a2),(b2),(c2)参照)や、40ポイントが設定された第1ステップから第2ステップ、第3ステップを介して第4ステップにステップアップする演出(図40(a2),(b2),(c2),(d2)参照)。また、図34に示すように、10ポイントが設定された群予告(少数)横方向の演出(図41(a)参照)や、15ポイントが設定された群予告(多数)横方向の演出(図41(b)参照)や、30ポイントが設定された群予告縦方向の演出(図41(c)参照)。また、図35に示すように、10ポイントが設定されたキャラクタCカットインの演出(図42(a)参照)や、15ポイントが設定されたキャラクタDカットインの演出(図42(b)参照)や、80ポイントが設定されたキャラクタEカットインの演出(図42(c)参照))のうちいずれの演出を実行するかを決定する演出決定手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS827B,S828C,S829C,S830Cの処理を実行する部分)と、演出決定手段が決定した演出を実行する演出実行手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS841〜S845の処理を実行する部分)と、を備え、演出決定手段は、事前決定手段が特定表示結果としないと決定した場合(例えば、ステップS54の処理でNと判定した場合)には1回の可変表示において複数のタイミングのそれぞれで実行される複数の演出のポイントの総数(例えば、第1予告〜第4予告において、実行すると決定された各予告演出に設定されたポイントの総数)が第1範囲(例えば、80以下の範囲。なお、0以上80以下の値から選択された値以下の範囲であってもよい。)内となる演出を決定し(演出制御用CPU101が、はずれに対応する変動パターンコマンドに応じてステップS822の処理でNと判断した場合に、ステップS823Bの処理で演出ポイントを80とし、ステップS828A,S829A,S830Aの処理で、実行する演出に設定されるポイントの総数が演出ポイントを超えないように設定されたテーブルを選択し、ステップS828C,S829C,S830Cの処理で、選択したテーブルを用いて演出を決定し、ポイントを加算する)、特定表示結果とすると決定した場合(例えば、ステップS54の処理でYと判定した場合)には1回の可変表示において複数のタイミングのそれぞれで実行される複数の演出のポイントの総数が第1範囲の下限値よりも大きい値を下限値とする第2範囲(例えば、20以上100以下の範囲。なお、上限値は100以上のいずれかの値であってもよい。)内となる演出を決定する(演出制御用CPU101が、大当りに対応する変動パターンコマンドに応じてステップS822の処理でYと判断した場合に、ステップS823Aの処理で演出ポイントを100とし、ステップS828A,S829A,S830Aの処理で、実行する演出に設定されるポイントの総数が演出ポイントを超えないように設定されたテーブルを選択し、ステップS828C,S829C,S830Cの処理で、選択したテーブルを用いて演出を決定し、ポイントを加算する。なお、図35(C)に示すように、加算ポイントが20未満である場合にはキャラクタEカットインの演出が実行されるように構成されているので、大当り時に実行される演出に設定されたポイントの総数の下限値(つまり、第2範囲の下限値)は20となる。一方、はずれ時には演出が実行されない場合があり、そのような場合のポイントの総数(つまり、第1範囲の下限値)となる0よりも大きい。)ことを特徴とする遊技機。
そのような構成によれば、事前決定手段の決定結果に応じて閾値が第1の範囲または第2の範囲の値に決定され、特定表示結果とすると決定された場合に演出が実行されない状況の発生割合を低減することができる。また、ポイントに応じた演出が実行され、特定表示結果とすると決定されたことへの期待度を遊技者に容易に認識させることができる。
(2)演出決定手段は、特定表示結果とすると決定した場合にはポイントの総数が第1範囲の一部と重複する第2範囲(0〜80である第1範囲の一部と重複する20〜100の範囲)内となる演出を決定可能であるように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、識別情報の表示結果が表示される前に、演出に設定されているポイントから特定表示結果とすると決定されたか否かを認識される事態を回避することができる。
(3)所定の始動領域を遊技媒体が通過したが未だ開始されていない可変表示について、少なくとも、特定遊技状態に制御するか否かを特定するための情報(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS214A,S214Bの処理で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や大当り種別決定用乱数(ランダム1))を保留記憶情報として記憶する保留記憶手段(例えば、RAM55に形成された保存領域(保留記憶バッファ))と、保留記憶手段に記憶されている一の保留記憶情報にもとづく可変表示より前に表示結果が導出表示される1回または複数回の可変表示において実行可能であり、予め定められたポイントが設定された事前演出(例えば、それぞれ10ポイントが設定された演出であって、図37(A)に示す第1の背景画像を演出表示装置9に表示される演出や、図37(B)に示す第2の背景画像を演出表示装置9に表示される演出や、図37(C)に示す第3の背景画像を演出表示装置9に表示される演出)を実行するか否か決定する事前演出決定手段(例えば、演出制御用CPU101において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入賞時判定処理におけるステップS219B〜ステップS219E,S219Gの処理結果にもとづいて、ステップS219Fの処理で送信された入賞時判定結果1指定コマンドまたは入賞時判定結果2指定コマンドにもとづいて、図27に示す予告実行判定用テーブルを参照してステップS631〜ステップS634の処理を実行する部分)と、事前演出決定手段が事前演出を実行すると決定した場合に、当該事前演出を実行する事前演出実行手段(例えば、演出制御用CPU101において、ステップS845C,S845E,S845Fの処理を実行する部分)と、を備え、演出決定手段は、一の保留記憶情報にもとづく可変表示より前に表示結果が導出表示される1回または複数回の可変表示において事前演出が実行された場合(例えば、ステップS824のY)には、事前決定手段が特定表示結果としないと決定したときに(例えば、ステップS822のN)、当該事前演出のポイントと一の保留記憶情報にもとづく可変表示において実行される演出のポイントとの総数が第1範囲内となる演出を決定し(例えば、演出制御用CPU101が、ステップS823Bの処理で演出ポイントを80とし、ステップS825の処理で演出ポイントから連続予告の回数(事前演出)に応じた値を減算し、ステップS828A,S829A,S830Aの処理で、実行する演出に設定されるポイントの総数が減算結果の演出ポイントを超えないように設定されたテーブルを選択し、ステップS828C,S829C,S830Cの処理で、選択したテーブルを用いて演出を決定する)、特定表示結果とすると決定したときに(例えば、ステップS822のY)、当該事前演出のポイントと一の保留記憶情報にもとづく可変表示において実行される演出のポイントの総数が第2範囲内となる演出を決定する(例えば、演出制御用CPU101が、ステップS823Aの処理で演出ポイントを100とし、ステップS825の処理で演出ポイントから連続予告の回数(事前演出)に応じた値を減算し、ステップS828A,S829A,S830Aの処理で、実行する演出に設定されるポイントの総数が減算結果の演出ポイントを超えないように設定されたテーブルを選択し、ステップS828C,S829C,S830Cの処理で、選択したテーブルを用いて演出を決定する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、遊技者に、複数回の可変表示に亘って事前演出が実行されることに応じたポイントに注目させ、特定表示結果と決定されたことへの期待感を持続させることができる。
(4)演出決定手段は、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの特定のタイミングで実行される特定演出(例えば、第1予告)として、予め第1の特定ポイント(例えば、10ポイント。図32参照。)が設定された第1特定演出(例えば、図40(a1)に示すキャラクタAが登場する演出)と、予め第2の特定ポイント(例えば、15ポイント。図32参照。)が設定された第2特定演出(例えば、図40(b1)に示すキャラクタBが登場する演出)と、第1の特定ポイントと第2の特定ポイントとの合計ポイント(例えば、10ポイントと15ポイントとの和である25ポイント。)と異なる第3の特定ポイント(例えば、30ポイント。図32参照。)が予め設定され第1特定演出と第2特定演出との両方が実行される第3特定演出(例えば、図40(c1)に示すキャラクタAおよびキャラクタBが登場する演出)とのうちいずれの演出を実行するかを決定可能である(例えば、演出制御用CPU101が、ステップS827Aの処理で抽出した第1予告決定用乱数と図32に示す第1予告選択テーブルとにもとづいて、キャラクタAが登場する演出、キャラクタBが登場する演出、キャラクタAおよびキャラクタBが登場する演出のいずれかに決定する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、演出の種類を削減し、演出を実行するためのデータの記憶容量を削減することができる。
(5)演出決定手段は、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの第1のタイミング(例えば、図40(a2)〜(d2)に示す演出において、図40(b2)に示す演出が実行開始されるタイミング)で所定演出(人物B964が登場する演出(図40(b2),(b2’)参照))が実行され、予め第1の所定ポイント(例えば、40ポイント。図33(C)参照。)が設定された第1所定演出(図40(a2),(b2),(c2),(d2)に示す順に実行する演出)と、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでのタイミングであって、第1のタイミングと異なる第2のタイミング(例えば、図40(a2)〜(d2)に示す演出において、図40(b2’)に示す演出が実行開始されるタイミング。図40(b2)に示す演出が実行される場合よりも遅いタイミングで人物B964が登場する。)で第1所定演出と同様な所定演出が実行され、第1の所定ポイントとは異なる第2の所定ポイント(例えば、50ポイント。図33(C)参照。)が設定された第2所定演出(図40(a2),(b2’),(c2),(d2)に示す順に実行する演出)とのうちいずれの演出を実行するかを決定可能である(例えば、演出制御用CPU101が、ステップS828Bの処理で抽出した第2予告決定用乱数と図33(C)に示す第2予告選択テーブルとにもとづいて、第1ステップの演出(図40(a2)参照)や、第1ステップから第2ステップにステップアップする演出(図40(a2),(b2)参照)や、第1ステップから第2ステップを介して第3ステップにステップアップする演出(図40(a2),(b2),(c2)参照)や、第1ステップから第2ステップ、第3ステップを介して第4ステップにステップアップする演出(図40(a2),(b2),(c2),(d2)参照)や、第1ステップから第2ステップ、第3ステップを介して第4ステップにステップアップする演出であって、第2ステップを遅れて実行する演出(図40(a2),(b2’),(c2),(d2)参照)のいずれかに決定する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、演出の種類を削減し、演出を実行するためのデータの記憶容量を削減することができる。
(6)1回の可変表示において実行された演出のポイントの総数をポイント表示部(例えば、第2表示領域302)に表示するポイント表示手段(例えば、変形例の演出制御用CPU101において、ステップS843Bの処理を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、遊技者に、演出が実行されたことに伴って加算されたポイントを容易に認識させることができる。
(7)所定の始動領域を遊技媒体が通過したが未だ開始されていない可変表示について、少なくとも、特定遊技状態に制御するか否かを特定するための情報を保留記憶情報として記憶する保留記憶手段と、保留記憶手段に記憶されている一の保留記憶情報にもとづく可変表示より前に表示結果が導出表示される1回または複数回の可変表示において実行可能であり、予め定められたポイントが設定された事前演出を実行するか否か決定する事前演出決定手段と、事前演出決定手段が決定した事前演出を実行する事前演出実行手段と、事前演出実行手段が実行した事前演出のポイントの総数をポイント表示部とは異なる事前演出用ポイント表示部(例えば、第1表示領域301)に表示する事前演出ポイント表示手段(例えば、変形例の演出制御用CPU101において、ステップS843Aの処理を実行する部分)と、一の保留記憶情報にもとづく可変表示が開始されるときに事前演出用ポイント表示部に表示されている事前演出のポイントの総数をポイント表示部にシフト表示させるシフト表示手段(例えば、変形例の演出制御用CPU101において、ステップS825Aの処理を実行する部分)とを備えるように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、遊技者に、識別情報のいずれの可変表示についてのポイントであるのかを容易に認識させることができる。