[0033]様々な図面における同様の参照番号及び記号は、同様の要素を示す。
[0034]以下の説明は、本開示の発明的態様を記載する目的で、幾つかの実装態様を対象とする。しかしながら、本明細書の教示が多数の異なる方法で適用され得ることを、当業者なら容易に認識されよう。記載される実装形態は、動いていようと(ビデオなど)、静止していようと(静止画像など)、及びテキスト、グラフィック、又は絵であろうと、画像を表示するように構成され得る、任意の機器、装置、又はシステムにおいて実装される場合がある。より詳細には、記載される実装形態は、限定はしないが、モバイル電話、マルチメディアインターネット対応携帯電話、モバイルテレビジョン受信機、ワイヤレス機器、スマートフォン、Bluetooth(登録商標)機器、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス電子メール受信機、ハンドヘルドコンピュータ又はポータブルコンピュータ、ネットブック、ノートブック、スマートブック、タブレット、プリンタ、コピー機、スキャナ、ファクシミリ機器、全地球測位システム(GPS)受信機/ナビゲータ、カメラ、(MP3プレーヤなどの)デジタルメディアプレーヤ、カムコーダ、ゲームコンソール、腕時計、時計、計算機、テレビジョンモニタ、フラットパネル表示器、(電子リーダなどの)電子リーディング機器、コンピュータモニタ、(走行距離計表示器及び速度計表示器などを含む)自動車用表示器、コックピットコントロール及び/又は表示器、(車両内の後部ビューカメラの表示器などの)カメラビュー表示器、電子写真、電子広告板又は電子掲示板、プロジェクタ、アーキテクチャ構造物、電子レンジ、冷蔵庫、ステレオシステム、カセットレコーダ又はカセットプレーヤ、DVDプレーヤ、CDプレーヤ、VCR、ラジオ、ポータブルメモリチップ、洗濯機、乾燥機、洗濯機/乾燥機、パーキングメータ、(マイクロ電気機械システム(MEMS)適用例を含む電気機械システム(EMS)適用例、並びに非EMS適用例などにおける)パッケージング、(宝飾品又は衣類上の画像の表示器などの)美的構造物、及び様々なEMS機器などの、様々な電子機器に含まれるか、又はそれらに関連付けられる場合があると考えられる。本明細書の教示はまた、限定はしないが、電子スイッチング機器、無線周波フィルタ、センサ、加速度計、ジャイロスコープ、動き検知機器、磁力計、コンシューマエレクトロニクスのための慣性構成要素、コンシューマエレクトロニクス製品の部品、バラクタ、液晶機器、電気泳動機器、駆動方式、製造プロセス、及び電子テスト機器などの、非表示器適用例において使用され得る。従って、本教示は、単に図に描写される実装形態に限定されるものではなく、代わりに、当業者に容易に明らかになるであろう広い適用性を有する。
[0035]1つの画像形成プロセスでは、コントローラは、表示器上に画像フレームを形成するために、1組のフレーム独立寄与色(FICC)とともに使用するために1組のフレーム固有寄与色(FSCC)を選択する。幾つかの実装形態では、コントローラは、その画像フレームの色内容に基づいて、現在の画像フレーム用のFSCCを選択する。幾つかの他の実装形態では、コントローラは、現在の画像フレームの色内容に基づいて、次の画像フレーム用のFSCCを選択する。
[0036]幾つかの実装形態では、コントローラは、画像フレーム内の支配的な色相に基づいて、FSCCを決定するように構成される。幾つかの実装形態では、支配的な色相は、画像フレームの画素の全て又は選択されたセットをRGB色空間からL*a*b*色空間に変換することによって決定され得る。次いで、コントローラは、N個の最も支配的な色相角又は色相角範囲を決定することができる。N個の最も支配的な色相角又は色相角範囲は、N個のFSCCのセットを生成するために、RGB色空間に逆変換され得る。
[0037]本開示に記載される主題の特定の実装形態は、以下の潜在的な利点のうちの1つ又は複数を実現するために実装され得る。一般に、本明細書で開示される画像形成プロセスにより、FSCベースの表示器における色破壊(CBU)が軽減される。画像形成プロセスは、RGB色空間の代わりに色相色空間において決定されるフレーム固有寄与色(FSCC)を生成することによって、それを行う。2つ以上のフィールド独立寄与色(FICC)の光源を同時に合成することによって、色相順次式手法で、これらのFSCCが生成され、それによりCBUが低減される。幾つかの実装形態では、色相順次式手法は、画像フレームを再生するために必要とされるサブフレームの数を低減するために活用され得る。サブフレームの数を低減すると、FSCベースの表示器の電力消費を低減することができる。
[0038]図1Aは、例示的な直視型MEMSベースの表示装置100の概略図を示す。表示装置100は、行及び列に配列された複数の光変調器102a〜102d(全体として光変調器102)を含む。表示装置100において、光変調器102a及び102dは開状態にあり、光を通過させる。光変調器102b及び102cは閉状態にあり、光の通過を妨げる。光変調器102a〜102dの状態を選択的に設定することによって、表示装置100は、1つ又は複数のランプ105によって照明された場合、バックライト付き表示器用の画像104を形成するために利用され得る。別の実装形態では、装置100は、装置の前面から発する周辺光の反射によって、画像を形成する場合がある。別の実装形態では、装置100は、表示器の前面に配置された1つ又は複数のランプからの光の反射によって、即ちフロントライトを使用して、画像を形成する場合がある。
[0039]幾つかの実装形態では、各光変調器102は、画像104内の画素106に対応する。幾つかの他の実装形態では、表示装置100は、画像104内の画素106を形成するために、複数の光変調器を利用する場合がある。例えば、表示装置100は、3つの色固有光変調器102を含む場合がある。特定の画素106に対応する色固有光変調器102のうちの1つ又は複数を選択的に開くことによって、表示装置100は、画像104内のカラー画素106を生成することができる。別の例では、表示装置100は、画像104におけるルミナンスレベルを提供するために、画素106当たり2つ以上の光変調器102を含む。画像に関して、画素は、画像の解像度によって定義された最も小さい画素に対応する。表示装置100の構造的な構成要素に関して、画素という用語は、画像の単一画素を形成する光を変調するために利用される、組み合わされた機械的及び電気的な構成要素を指す。
[0040]表示装置100は、投影型アプリケーションで通常見出される結像光学素子を含まない場合があるという点で、直視型表示器である。投影型表示器では、表示装置の表面に形成される画像は、スクリーン又は壁に投影される。表示装置は、投影画像よりもかなり小さい。直視型表示器では、ユーザは、光変調器を含み、場合によっては表示器上で見られる輝度及び/又はコントラストを増強するためのバックライト又はフロントライトを含む表示装置を直接見ることによって、画像を見る。
[0041]直視型表示器は、透過モード又は反射モードのいずれかで動作することができる。透視型表示器では、光変調器は、表示器の後方に配置された1つ又は複数のランプから発する光をフィルタリング又は選択的に遮断する。ランプからの光は、各画素が一様に照明され得るように、場合によってはライトガイド又はバックライトに注入される。透過型直視型表示器は、光変調器を含む1つの基板がバックライトの上方に配置されるサンドイッチアセンブリ配列を容易にするために、透明基板又はガラス基板上にしばしば構築される。
[0042]各光変調器102は、シャッター108と、開口109とを含むことができる。画像104内の画素106を照明するために、シャッター108は、光が見ている人に向かって開口109を通過することが可能になるように配置される。画素106を未点灯のまま保つために、シャッター108は、光が開口109を通過することを妨げるように配置される。開口109は、各光変調器102内の反射材料又は光吸収材料を介してパターニングされた開口によって画定される。
[0043]表示装置は、シャッターの移動を制御するための、基板及び光変調器に接続された制御行列も含む。制御行列は、画素の行当たり少なくとも1つの(スキャンライン相互接続とも呼ばれる)書込み許可相互接続110と、画素の列ごとに1つのデータ相互接続112と、全ての画素に、又は少なくとも表示装置100内の複数の列と複数の行の両方からの画素に共通電圧を与える1つの共通相互接続114とを含む、(相互接続110、112、及び114などの)一連の電気相互接続を含む。適切な電圧(書込み許可電圧、VWE)の印加に応答して、画素の所与の行に対する書込み許可相互接続110は、新しいシャッター移動命令を受け入れるように行内の画素を準備する。データ相互接続112は、データ電圧パルスの形態で新しい移動命令を通信する。データ相互接続112に印加されるデータ電圧パルスは、幾つかの実装形態では、シャッターの静電移動に直接寄与する。幾つかの他の実装形態では、データ電圧パルスは、通常、データ電圧よりも大きい別個の作動電圧の光変調器102への印加を制御する、トランジスタ又は他の非線形回路要素などのスイッチを制御する。次いで、これらの作動電圧を印加した結果、シャッター108の静電駆動移動が生じる。
[0044]図1Bは、例示的なホスト機器120(即ち、携帯電話、スマートフォン、PDA、MP3プレーヤ、タブレット、電子リーダ、ネットブック、ノートブック、腕時計など)のブロック図を示す。ホスト機器120は、表示装置128と、ホストプロセッサ122と、環境センサ124と、ユーザ入力モジュール126と、電源とを含む。
[0045]表示装置128は、複数の(書込み許可電圧源とも呼ばれる)スキャンドライバ130と、複数の(データ電圧源とも呼ばれる)データドライバ132と、コントローラ134と、共通ドライバ138と、ランプ140〜146と、ランプドライバ148と、図1Aに示された光変調器102などの表示素子のアレイ150とを含む。スキャンドライバ130は、スキャンライン相互接続110に書込み許可電圧を印加する。データドライバ132は、データ相互接続112にデータ電圧を印加する。
[0046]表示装置の幾つかの実装形態では、データドライバ132は、画像104のルミナンスレベルがアナログ方式で導出されるべきである場合は特に、表示素子のアレイ150にアナログデータ電圧を与えるように構成される。アナログ動作では、光変調器102は、ある範囲の中間電圧がデータ相互接続112を介して印加されると、シャッター108においてある範囲の中間開状態が生じ、従って、画像104においてある範囲の中間照明状態又はルミナンスレベルが生じるように設計される。他の場合には、データドライバ132は、2つ、3つ、又は4つのデジタル電圧レベルの縮小セットのみをデータ相互接続112に印加するように構成される。これらの電圧レベルは、デジタル方式で、シャッター108の各々に対して、開状態、閉状態、又は他の不連続状態を設定するように設計される。
[0047]スキャンドライバ130及びデータドライバ132は、(コントローラ134とも呼ばれる)デジタルコントローラ回路134に接続される。コントローラは、予め決定され、行ごと及び画像フレームごとにグループ化され得るシーケンスに編成されたデータを、ほぼ直列方式でデータドライバ132に送る。データドライバ132は、直列並列データコンバータと、レベルシフティングと、適用例によってはデジタルアナログ電圧コンバータとを含むことができる。
[0048]表示装置は、場合によっては、共通電圧源とも呼ばれる1組の共通ドライバ138を含む。幾つかの実装形態では、共通ドライバ138は、例えば、一連の共通相互接続114に電圧を供給することによって、表示素子のアレイ150内の全ての表示素子にDC共通電位を与える。幾つかの他の実装形態では、共通ドライバ138は、コントローラ134からのコマンドに従って、表示素子のアレイ150に、電圧パルス又は信号、例えば、アレイ150の複数の行及び列内の全ての表示素子の同時作動を駆動及び/又は開始することが可能なグローバル作動パルスを発する。
[0049]様々な表示機能のための(スキャンドライバ130、データドライバ132、及び共通ドライバ138などの)ドライバの全ては、コントローラ134によって時間同期される。コントローラからのタイミングコマンドは、ランプドライバ148を介した赤、緑、青、及び白のランプ(それぞれ140、142、144、及び146)の照度と、表示素子のアレイ150内の特定の行の書込み許可及びシーケンシングと、データドライバ132からの電圧の出力と、表示素子の作動を提供する電圧の出力とを調整する。幾つかの実装形態では、ランプは発光ダイオード(LED)である。
[0050]コントローラ134は、それによりシャッター108の各々が新しい画像104に適した照明レベルに再設定され得る、シーケンシング方式又はアドレス指定方式を決定する。新しい画像104は、周期的間隔で設定され得る。例えば、ビデオ表示器の場合、ビデオのカラー画像104又はフレームは、10〜300ヘルツ(Hz)の範囲の周波数でリフレッシュされる。幾つかの実装形態では、アレイ150に対する画像フレームの設定は、交互の画像フレームが、赤、緑、青、及び白などの交互の一連の色で照明されるように、ランプ140、142、144、及び146の照明と同期される。それぞれの色ごとの画像フレームは、カラーサブフレームと呼ばれる。フィールド順次式カラー方法と呼ばれるこの方法では、カラーサブフレームが、20Hzを超過する周波数で交互に現れる場合、人間の脳は、交互のフレーム画像を、広い連続する範囲の色を有する画像の知覚に平均する。代替実装形態では、原色を有する4つ以上のランプは、赤、緑、青、及び白以外の原色を利用する表示装置100において利用され得る。
[0051]幾つかの実装形態では、表示装置100が開状態と閉状態との間のシャッター108のデジタル切替えのために設計される場合、コントローラ134は、前述されたように、時分割グレースケールの方法によって画像を形成する。幾つかの他の実装形態では、表示装置100は、画素当たり複数のシャッター108を使用することにより、グレースケールを提供することができる。
[0052]幾つかの実装形態では、画像104の状態についてのデータは、スキャンラインとも呼ばれる個々の行の順次アドレス指定により、コントローラ134によって表示素子アレイ150に負荷される。シーケンス内の行又はスキャンラインごとに、スキャンドライバ130は、アレイ150のその行についての書込み許可相互接続110に書込み許可電圧を印加し、その後、データドライバ132は、選択された行内の列ごとに、所望のシャッター状態に対応するデータ電圧を供給する。このプロセスは、アレイ150内の全ての行についてデータが負荷されるまで繰り返す。幾つかの実装形態では、データローディングのための選択された行のシーケンスは線形であり、アレイ150内で上から下に進む。幾つかの他の実装形態では、選択された行のシーケンスは、視覚的アーティファクトを最小化するために擬似ランダム化される。また、幾つかの他の実装形態では、シーケンシングはブロックによって編成され、ここで、あるブロックに対して、画像104の状態のある部分のみに対するデータが、例えば、シーケンス内のアレイ150の5つおきの行のみをアドレス指定することによって、アレイ150に負荷される。
[0053]幾つかの実装形態では、画像データをアレイ150に負荷するためのプロセスは、アレイ150内の表示素子を作動させるプロセスとは時間的に分離される。これらの実装形態では、表示素子アレイ150は、アレイ150内の表示素子ごとにデータメモリ素子を含む場合があり、制御行列は、メモリ素子に記憶されたデータに従って、共通ドライバ138からシャッター108の同時作動を開始するトリガ信号を搬送するためのグローバル作動相互接続を含む場合がある。
[0054]代替実装形態では、表示素子のアレイ150及び表示素子を制御する制御行列は、矩形の行及び列以外の構成で配列される場合がある。例えば、表示素子は、六角形アレイ又は曲線をなす行及び列に配列され得る。一般に、本明細書で使用するスキャンラインという用語は、書込み許可相互接続を共有する、任意の複数の表示素子を指すものとする。
[0055]ホストプロセッサ122は、一般に、ホストの動作を制御する。例えば、ホストプロセッサ122は、ポータブル電子機器を制御するための汎用プロセッサ又は専用プロセッサであり得る。ホスト機器120内に含まれる表示装置128に対して、ホストプロセッサ122は、画像データ及びホストについての追加データを出力する。そのような情報は、周辺光又は温度などの環境センサからのデータ、例えばホストの動作モード若しくはホストの電源に残っている電力量を含むホストについての情報、画像データのコンテンツについての情報、画像データのタイプについての情報、及び/又は撮像モードを選択する際に使用する表示装置に対する命令を含む場合がある。
[0056]ユーザ入力モジュール126は、直接、又はホストプロセッサ122を介してのいずれかで、ユーザの個人的な選好をコントローラ134に伝える。幾つかの実装形態では、ユーザ入力モジュール126は、ユーザが、色をより濃くする、コントラストをより良好にする、低電力にする、輝度を高める、スポーツ、動画、又はアニメーションなどの個人的な選好をプログラムするソフトウェアによって制御される。幾つかの他の実装形態では、これらの選好は、スイッチ又はダイヤルなどのハードウェアを使用して、ホストに入力される。コントローラ134への複数のデータ入力は、最適な撮像特性に対応する様々なドライバ130、132、138、及び148にデータを供給するようにコントローラに指示する。
[0057]環境センサモジュール124はまた、ホスト機器120の一部として含まれ得る。環境センサモジュール124は、温度及び又は周辺光の状況などの周辺環境についてのデータを受信する。センサモジュール124は、機器が屋内又はオフィス環境で動作しているのか、明るい昼光の中の屋外環境で動作しているのか、夜間の屋外環境で動作しているのかを区別するようにプログラムされ得る。センサモジュール124は、コントローラ134が周辺環境に応答して視覚状況を最適化することができるように、この情報を表示器コントローラ134に通信する。
[0058]図2A及び図2Bは、例示的な二重アクチュエータシャッターアセンブリ200の図を示す。二重アクチュエータシャッターアセンブリ200は、図2Aに描写されるように、開状態にある。図2Bは、閉状態にある二重アクチュエータシャッターアセンブリ200を示す。シャッターアセンブリ200は、シャッター206の両側にアクチュエータ202と204とを含む。各アクチュエータ202及び204は、独立して制御される。第1のアクチュエータ、シャッターオープンアクチュエータ202は、シャッター206を開く働きをする。第2の対向するアクチュエータ、シャッタークローズアクチュエータ204は、シャッター206を閉じる働きをする。アクチュエータ202と204は両方とも、コンプライアントビーム電極アクチュエータである。アクチュエータ202及び204は、シャッターがその上方に懸架されている開口層207に対して実質的に平行な平面にあるシャッター206を駆動することによって、シャッター206を開閉する。シャッター206は、アクチュエータ202及び204に取り付けられたアンカ208によって、開口層207の少し上方に懸架される。シャッター206の移動軸に沿って、シャッター206の両端に取り付けられた支持体を含むことにより、シャッター206の面外運動が低減され、基板に対して実質的に平行な平面への運動が制限される。
[0059]シャッター206は、光が通過できる2つのシャッター開口212を含む。開口層207は、3つの開口209のセットを含む。図2Aでは、シャッターアセンブリ200は開状態にあり、従って、シャッターオープンアクチュエータ202が作動しており、シャッタークローズアクチュエータ204がその緩和位置にあり、シャッター開口212の中心線が、開口層の開口209のうちの2つの中心線に一致する。図2Bでは、シャッターアセンブリ200は閉状態に移されており、従って、シャッターオープンアクチュエータ202がその緩和位置にあり、シャッタークローズアクチュエータ204が作動しており、シャッター206の遮光部分は、今や開口209を通る(点線として描写された)光の透過を遮断する位置にある。
[0060]各開口は、その周囲に少なくとも1つの辺を有する。例えば、方形の開口209は、4つの辺を有する。円形、楕円、卵形、又は他の湾曲開口が開口層207内に形成される代替実装形態では、各開口は、単一の辺のみを有する場合がある。幾つかの他の実装形態では、開口は、分離されるか、又は数学的な意味で互いに素である必要はなく、代わりに連結され得る。即ち、開口の部分又は成形断面が各シャッターとの対応関係を維持できる間、これらの断面の幾つかは、開口の単一の連続外周が複数のシャッターによって共有されるように連結される場合がある。
[0061]様々な出口角を有する光が開状態にある開口212と209とを通過することを可能にするために、開口層207内の開口209の対応する幅又はサイズよりも大きい幅又はサイズをシャッター開口212に与えることが有利である。閉状態において光が漏れることを効果的に阻止するために、シャッター206の遮光部分が開口209と重なることが好ましい。図2Bは、幾つかの実装形態では、シャッター206内の遮光部分の端部と、開口層207内に形成される開口209の一端との間に事前に画定され得る重複216を示す。
[0062]静電アクチュエータ202及び204は、それらの電圧変位挙動により、シャッターアセンブリ200に双安定特性が与えられるように設計される。シャッターオープンアクチュエータ及びシャッタークローズアクチュエータの各々について、作動電圧を下回る電圧範囲が存在し、この電圧範囲は、そのアクチュエータが閉状態である(シャッターが開又は閉のいずれかである)間に印加された場合、対向アクチュエータに作動電圧が印加された後でも、アクチュエータを閉に保持し、シャッターを所定の位置に保持する。そのような対向力に対してシャッターの位置を維持するために必要とされる最小電圧は、維持電圧Vmと呼ばれる。
[0063]図3は、コントローラ300用の例示的なアーキテクチャのブロック図を示す。例えば、表示装置128を制御するように図1Bに示されたコントローラ134は、同様のアーキテクチャに従って構築される場合がある。幾つかの他の実装形態では、図3に示されたコントローラ300は、表示器を内蔵するホスト機器のプロセッサ内に、又は表示器に提示するためのデータを処理する別のスタンドアロン機器内に実装される。コントローラ300は、入力302と、サブフィールド導出論理回路304と、サブフレーム生成論理回路306と、フレームバッファ307と、出力制御論理回路308とを含む。一緒に、これらの構成要素は画像を形成するプロセスを遂行する。
[0064]入力302は、任意のタイプのコントローラ入力であり得る。幾つかの実装形態では、入力は、HDMI(登録商標)ポート、VGAポート、DVIポート、ミニ表示器ポート、同軸ケーブルポート、又は1組のコンポーネントビデオケーブルポート若しくは合成ビデオケーブルポートなどの、外部機器から画像データを受信するための外部データポートである。入力302は、ワイヤレスに画像データを受信するためのトランシーバを含む場合もある。幾つかの他の実装形態では、入力302は、機器内部のプロセッサの1つ又は複数のデータポートを含む。そのようなデータポートは、メモリデバイス、ホストプロセッサ、トランシーバ、又は上述された外部データポートのいずれかから、データバスを介して表示データを受信するように構成される場合がある。
[0065]サブフィールド導出論理回路304、サブフレーム生成論理回路306、及び出力制御論理回路308は、各々、集積回路、ハードウェア、及び/又はファームウェアの組合せから形成され得る。例えば、サブフィールド導出論理回路304、サブフレーム生成論理回路306、及び出力制御論理回路308のうちの1つ又は複数は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はデジタル信号プロセッサ(DSP)の中に組み込まれ得るか、又はそれらの間で分担され得る。幾つかの他の実装形態では、サブフィールド導出論理回路304、サブフレーム生成論理回路306、及び出力制御論理回路308の機能の一部又は全ては、プロセッサ実行可能命令の中に組み込まれる場合があり、プロセッサ実行可能命令は、汎用プロセッサ又は専用プロセッサなどのプロセッサによって実行されると、本明細書に記載される機能をそのプロセッサに遂行させる。
[0066]フレームバッファ307は、本明細書で開示されるプロセスに適応するのに十分な速さで画像サブフレームを記憶し出力するのに十分な読み書きの速度を有する、任意の形態のデジタルメモリであり得る。幾つかの実装形態では、フレームバッファ307は、DRAM又はフラッシュメモリなどの集積回路メモリとして実装される。
[0067]図4は、画像を形成する例示的なプロセス400の流れ図を示す。プロセスは、画像フレームデータを受信すること(段階402)と、画像フレームを前処理すること(段階404)と、画像フレーム用のカラーサブフィールドを導出すること(段階406)と、カラーサブフィールドごとにサブフレームを生成すること(段階408)と、表示素子のアレイを使用してサブフレームを提示すること(段階410)とを含む。図3に示されたコントローラ300の構成要素とともに、これらの段階の各々が下記で更に記載される。
[0068]図1と図3と図4とを参照すると、入力302は、表示装置128に提示するための画像データを受信する(段階402)ように構成される。画像データは、通常、表示装置128内の画素ごとに、赤、緑、及び青などの1組の入力色の各々についての強度値のストリームとして受信される。画像データは、表示装置128の中に組み込まれた電子記憶媒体などの画像ソースから直接受信される場合がある。代替として、画像データは、その中に表示装置128が構築されているホスト機器120の中に組み込まれたホストプロセッサ122から受信される場合がある。
[0069]幾つかの実装形態では、受信された画像フレームデータは、画像形成プロセス400の残りが進行する前に前処理される(段階404)。例えば、幾つかの実装形態では、画像データは、表示装置128に含まれる画素よりも多い画素又は少ない画素についての色強度値を含む。そのような場合、入力302、サブフィールド導出論理回路304、又はコントローラ300の中に組み込まれた他の論理回路は、表示装置128に含まれる画素の数に適した画像データにスケーリングすることができる。幾つかの他の実装形態では、画像フレームデータは、所与の表示ガンマを想定して符号化されて受信される。幾つかの実装形態では、そのようなガンマ符号化が検出された場合、コントローラ300内の論理回路は、表示装置128のガンマにより適するように画素強度値を調整するために、ガンマ補正プロセスを適用する。例えば、画像データは、しばしば、典型的な液晶表示器(LCD)のガンマに基づいて符号化される。この通常のガンマ符号化に対処するために、コントローラ300は、1組のLCDガンマ符号化された画素値が与えられると、適切な強度値をそれから迅速に取り出すことができる、ガンマ補正参照テーブル(LUT)を記憶する場合がある。幾つかの実装形態では、LUTは、色あたり16ビットの解像度を有する、対応するRGB強度を含むが、他の実装形態において他の色解像度が使用される場合がある。
[0070]幾つかの実装形態では、コントローラ300は、画像の前処理の一部として、受信された画像フレームにヒストグラム関数を適用する(段階404)。ヒストグラム関数は、コントローラ300の他の構成要素によって使用され得る画像フレームについての様々な統計値を決定する。例えば、一実装形態では、ヒストグラム関数は、FICCごとに、画像フレーム内のFICCの平均強度と、0の強度を有する画素の比率とを計算する。このヒストグラムデータは、下記でより詳細に記載されるように、FSCCを選択する際に使用され得る。
[0071]コントローラ300はまた、フレームごとにヒストグラムデータの履歴を記憶することができる。一実装形態では、連続する画像フレームからのヒストグラムデータは、シーン変化が発生したかどうかを決定するために比較される。具体的には、現在のフレーム用のヒストグラムデータが前の画像フレームのヒストグラムデータとは閾値を超えて異なる場合、コントローラは、シーン変化が発生したと決定し、それに応じて現在の画像フレームを処理する。例えば、幾つかの実装形態では、シーン変化の検出に応答して、コントローラ300は、シーン変化が検出されない場合使用しないはずのコンテンツ適応型バックライト制御(CABC)プロセスを選ぶ。
[0072]幾つかの実装形態では、画像フレーム処理(段階404)は、ディザリング段階を含む。幾つかの実装形態では、表示装置128がそのような色あたり多数のビットを表示するために構成されていない場合でも、デガンマ符号化のプロセスは、色あたり16ビットの画素値をもたらす。ディザリングプロセスは、これらの画素値を、色あたり6ビット又は8ビットなどの表示器に利用可能な色解像度に変換することに関連する任意の量子化誤差を分散させる助けになることができる。
[0073]例示的なディザリングプロセスでは、コントローラは、表示器によって使用されるFICCの各々について、画素ごとに、その最初の多数のビット表現とその量子化表現との間の差分を計算する。この例の場合、FICCは赤、緑、及び青であると想定する。差分計算は、
と表され得、
ここで、RQ、GQ、及びBQは、画素用の量子化された赤、緑、及び青の強度値を表し、R、G、及びBは、量子化されていない赤、緑、及び青の強度値を表し、ΔR、ΔG、及びΔBは、それらのそれぞれの差分を表す。これらの差分値から、コントローラは、画素ごとに、合成ルミナンス誤差値を計算する。ルミナンス誤差ΔLは、
と計算され得、
但し、Yr gamut、Yg gamut、及びYb gamutは、表示器が動作している色域内で使用される赤、緑、及び青の原色の三刺激値のY成分を表す。次いで、コントローラ300は、決定されたルミナンス誤差に基づいて、適切な増分を識別し、各画素の赤、緑、及び青の強度値に適用する。一実装形態では、増分はLUTを使用して識別される。LUTに基づいて画素強度値を増分させた後、コントローラ300は、画素の最初の非量子化値とそれらの新しい量子化値との間の更新された差分を再計算する。画素用のこの差分値は、
と計算され得、
但し、LUTR(ΔL)、LUTG(ΔL)、及びLUTB(ΔL)は、前に計算されたルミナンス誤差ΔLに基づいて、LUTから取得された画素用の赤、緑、及び青の強度を増分させる値を表す。これらの新しい差分値は、色の追加に起因してより良好にルミナンスを表すが、ここでは色誤差を含み、次いで、色誤差は、誤差分散アルゴリズムを使用して隣接画素の間に分散される。幾つかの実装形態では、誤差は、ハードコードされた5×5カーネルを使用するフロイド−スタインバーグディザリングアルゴリズムを使用することによって分散される。幾つかの他の実装形態では、他のカーネルサイズ、及び/又は様々なディザリングアルゴリズム若しくはディザリングマスクが利用される。結果として、量子化からもたらされたルミナンス誤差は、分散形式でFICCカラーチャネルにさらなるルミナンスを分散させることによって補正され、特に検出するべきHVSにとって困難である補正を提供する。
[0074]前処理が完了した後、サブフィールド導出論理回路304は、受信された画像データを処理し、それをカラーサブフィールドに変換し(段階406)、次いで、カラーサブフィールドは、画像データ内で符号化された画像を再作成するようにユーザに表示される。幾つかの実装形態では、サブフィールド導出論理回路304は、入力色に加えて使用して任意の所与の画像フレームを形成するために、1つ又は複数の合成色を動的に選択することができる。合成色は、2つ以上の入力色の組合せから形成される色である。例えば、黄色は赤及び緑の合成であり、白は赤、緑、及び青の合成である。幾つかの他の実装形態では、サブフィールド導出論理回路304は、画像を形成するために入力色に加えて2つ以上の合成色を使用するように事前構成される。更に幾つかの他の実装形態では、サブフィールド導出論理回路304は、画像フレームごとに、そのような使用が節電をもたらすかどうかに基づいて、画像を形成するために任意の合成色を使用するべきか否かを決定するように構成される。これらの実装形態の各々において、サブフィールド導出論理回路304は、表示されている画素ごとに、画像を形成するために使用される(全体的に「寄与色」と呼ばれる)色ごとの1組の強度値を生成する。これらの実装形態の各々についてのさらなる詳細が以下に提供される。
[0075]サブフレーム生成論理回路306は、サブフィールド導出論理回路304によって導出されたカラーサブフィールドを取得し、受信された画像データ内で符号化された画像を再生するために、図1Bに示された表示素子のアレイ150などの表示素子のアレイに負荷され得る1組のサブフレームを生成する(段階408)。各表示素子が2つの状態、ON又はOFFのみに配置され得るバイナリ表示器の場合、サブフレーム生成論理回路306は、1組のビットプレーンを生成する。
[0076]各ビットプレーンは、所与のサブフレーム用のアレイ内の表示素子の各々の必要な状態を識別する。ビットプレーンの数が削減されることで達成され得るグレースケール値の数を増大させるために、サブフレーム生成論理回路306は、各サブフレームに重みを割り当てる。幾つかの実装形態では、各ビットプレーンはバイナリ重み付け方式に従って重みを割り当てられ、バイナリ重み付け方式では、所与の色用の各連続するサブフレームは、次の最低の重み、例えば、1、2、4、8、16、32などを有するサブフレームの重みの2倍の重みを割り当てられる。幾つかの他の実装形態では、重みは、非バイナリ重み付け方式に従って1つ又は複数の色に関連付けられたサブフレームに割り振られる。そのような非バイナリ重み付け方式は、同じ重みを有する複数のサブフレーム、及び/又は重みが次の最低の重みを有するサブフレームの重みの2倍の重みよりも大きいか小さいサブフレームを含む場合がある。
[0077]サブフレームを生成する(段階408)ために、サブフレーム生成論理回路306は、色強度値を、コードワードと呼ばれる1及び0のバイナリ列に変換する。1及び0は、画像フレーム用の色についての各サブフレーム内の所与の表示素子の必要な状態を表す。幾つかの実装形態では、サブフレーム生成論理回路306は、各強度値をコードワードと関連付けるLUTを含むか、それにアクセスする。次いで、画素ごとの色ごとのコードワードは、フレームバッファ307に記憶される。
[0078]出力制御論理回路308は、サブフレーム生成論理回路306によって生成されたサブフレームを見ている人に提示されるようにする(段階410)ために、表示装置の構成要素の残りへの信号の出力を制御するように構成される。例えば、図1Bに示された表示装置128内で使用される場合、出力制御論理回路308は、アレイ150内の表示素子にビットプレーンを負荷し、次いで、ランプ140、142、144、及び146で表示素子を照明するために、図1Bに示されたデータドライバ132、スキャンドライバ130、及びランプドライバ148への信号の出力を制御するはずである。出力制御論理回路308は、サブフレーム生成論理回路306によって生成されたサブフレームの各々がデータドライバ132に出力されるべき時間と、スキャンドライバ130がいつトリガされるべきかと、ランプドライバ148の各々がいつトリガされるべきかとを示すスケジューリングデータを含む。
[0079]図5は、例示的なサブフィールド導出論理回路500のブロック図を示す。サブフィールド導出論理回路500は、寄与色選択論理回路502と、画素変換論理回路504と、メモリ506とを含む。サブフィールド導出論理回路500は、1組のFICCとともに動的に選択された1組のFSCCを使用して、受信された画像フレームごとに見ている人に提示するために、1組のカラーサブフィールドを生成するように構成される。そのようなカラーサブフィールドを導出するための1つのプロセスが図6に示される。
[0080]図6は、カラーサブフィールドを導出する例示的なプロセス600の流れ図を示す。プロセス600は、図4に示された画像400を形成するプロセスの段階406を実行するために使用される場合がある。プロセス600は、画像フレームを受信すること(段階602)と、画像を形成する際に使用するために1組のFSCCを取得すること(段階604)と、画像フレーム用の1組のFSCCについてのカラーサブフィールドを導出すること(段階606)と、次いで、FSCCサブフィールドの画素値に基づいてFICCのカラーサブフィールドを調整すること(段階608)とを含む。これらの段階の各々、及びサブフィールド導出論理回路500の構成要素が、下記で更に記載される。
[0081]図5と図6とを参照すると、上述されたように、カラーサブフィールドを導出するプロセス600は、画像フレームを受信すること(段階602)から始まる。画像フレームは、例えば、図3に示されたコントローラ300の入力302から受信される場合がある。受信された画像フレームは、寄与色選択論理回路502に渡される。
[0082]寄与色選択論理回路502は、画像を形成する際に使用するために1組のFSCCを取得する(段階604)ように構成される。幾つかの実装形態では、寄与色選択論理回路502は、その画像フレームに関連付けられた画像データを使用して画像を形成する際に使用するために、1組のFSCCを取得するように構成される。幾つかの他の実装形態では、寄与色選択論理回路502は、1つ又は複数の前の画像フレームに関連付けられた画像データに基づいて、画像フレーム用の1組のFSCCを取得する。そのような実装形態では、寄与色選択論理回路502は、現在の画像フレームを分析し、次の画像フレーム(段階605)内で使用されるべき1組のFSCCをメモリ506に記憶し、前の画像フレームに基づいて記憶された1組のFSCCをメモリ506から取り出すことによって、現在のフレーム(段階604)内で使用するために1組のFSCCを取得する。
[0083](現在の画像フレーム又は次の画像フレームのいずれかのための)1組のFSCCを選択するために、寄与色選択論理回路502は、フレーム分析器508と選択論理回路510とを含む。一般に、フレーム分析器508は、その全体的な色特性を決定するために画像フレームを分析し、その出力に基づいて、選択論理回路510は1組のFSCCを選択する。幾つかの実装形態では、フレーム分析器508は、色相角ベースの色空間に基づいて、画像フレームを分析することができる。それにより寄与色選択論理回路502が1組のFSCCを選択することができる例示的なプロセスが、図7〜図8に関して下記で更に記載される。
[0084]図7は、1組のFSCCを選択する例示的なプロセス700の流れ図を示す。FSCC選択プロセス700は、寄与色選択論理回路502による実行に適したFSCC選択プロセスの一例である。プロセス700は、RGB画素値をL*a*b*色空間内の値に変換すること(段階702)と、画素ごとに色相角を決定すること(段階704)と、画像フレーム内の色の色相角のヒストグラムを取得し、N個の支配的な色相角を選択すること(段階706)と、N個の支配的な色相角の各々を対応するRGB値に変換すること(段階708)と、1組のFSCCとしてN個のRGB値を使用すること(段階710)とを含む。
[0085]上述されたように、プロセス700は、画像フレーム内の各画素のRGB画素値をL*a*b*色空間内の値に変換すること(段階702)を含む。幾つかの実装形態では、L*a*b*色空間の代わりに、L*C*h色空間、色相飽和値(HSV)色空間、色相飽和明度(HSL)色空間、又はマンセル表色系に基づく任意の色空間などの他の色相角ベースの色空間。幾つかの実装形態では、この変換は、図5に示されたフレーム分析器508によって遂行され得る。L*a*b*色空間への変換は、画像フレーム内の支配的な色相が決定され得るように遂行される。下記で更に説明されるように、画像フレーム内の支配的な色相の決定は、1組のFSCCを決定するために使用され得る。
[0086]幾つかの実装形態では、画像フレーム内の全ての画素のサブセットのみがL*a*b*色空間に変換される場合がある。例えば、(図5に示された)寄与色選択論理回路502は、画像フレーム全体の平均ルミナンス又は中央ルミナンス(若しくはそれらの何分の1)よりも大きいルミナンス値を有する画素を選択する場合がある。次いで、これらの選択された画素のみの画素値が、L*a*b*色空間内の値に変換される場合がある。
[0087]幾つかの実装形態では、RGB画素値をL*a*b*色空間内の値に変換するために、2段階プロセスが使用され得る。最初に、RGB画素値がXYZ色空間内のXYZ三刺激値に変換され得る。次いで、XYZ三刺激値がL*a*b*色空間内の均等値に変換され得る。幾つかの実装形態では、RGB画素値は、それらの均等XYZ三刺激値に分析的に変換され得る。
であり、
同様に、
Sr、Sg、及びSbは、全域の白点の形成に対する赤、緑、及び青の原色の相対強度に対応する。全域の白点は、全域によって利用される特定の白色を指す。
[0088]画像フレーム用の画素値がXYZ色空間に変換されると、L*a*b*色空間内の値は、
によって決定され得、但し、Xn、Yn、及びZnは、XYZ色空間内の白点の三刺激値座標であり、但し、
である。
[0089]このようにして、上述されたように、画像フレームのRGB画素値は、L*a*b*色空間内の値に変換され得る。幾つかの他の実装形態では、RGB画素値は、L*a*b*色空間に変換される前に、XYZ色空間以外の中間色空間に変換される場合がある。
[0090]上述されたように、プロセス700は、画像フレーム内の選択された画素用の色相角を決定すること(段階704)を更に含む。幾つかの実装形態では、画素用の色相角は、L*a*b*色空間内の画素値から決定され得る。具体的には、色相角θは、
によって決定され得る。
[0091]幾つかの他の実装形態では、RGB画素値をL*a*b*色空間内のそれらの対応する値に直接変換するために、参照テーブルが利用される場合がある。幾つかのそのような実装形態では、寄与色選択論理回路502は、RGB−L*a*b*参照テーブル(LUT)を生成し、記憶する場合がある。RGB画素値及び対応する色相角は、RGB−L*a*b*LUTを実装するために使用され得る。幾つかの実装形態では、RGB−L*a*b*LUTは、RGB画素値に色相角に関する情報を記憶することができる。幾つかの実装形態では、下記に記載されるように、RGB−L*a*b*LUT又はそれから導出される別のLUTは、支配的な色相角をRGB色空間内の画素値に逆変換するために利用され得る。幾つかの実装形態では、RGB−L*a*b*LUTに記憶される値は、経験的に決定され得る。
[0092]画像フレーム内の選択された画素用の色相角が決定されると、プロセス700は、画像フレーム内の色の色相角のヒストグラムを取得し、N個の支配的な色相角を選択すること(段階706)に進む。幾つかの実装形態では、画像フレーム内の全ての画素の色相角のヒストグラムが取得される場合がある。幾つかの他の実装形態では、画像フレーム全体の平均ルミナンス又は中央ルミナンス(若しくはそれらの何分の1)よりも大きいルミナンス値を有する、選択された画素のみの色相角のヒストグラムが取得される場合がある。ヒストグラムは、画像フレーム内の色相の分布に関する情報を提供することができる。そのため、ヒストグラムは、画像フレーム内の色相角の発生の測定値を含む。
[0093]図8は、画像フレームの色相角の例示的なヒストグラム800を示す。ヒストグラムの水平軸802は、(1から24の番号が振られた)様々なビンを表し、但し、各ビンは色相角の全範囲のサブセットを表す。通常、色相角の全範囲は、約2πラジアンであり得る。幾つかの実装形態では、色相角は、0ラジアンから2πラジアンの間の値を有することができる。幾つかの他の実装形態では、色相角は、−πラジアンからπラジアンの間の値を有することができる。幾つかの実装形態では、範囲は24ビンの間で等しく分割され得る。幾つかの他の実装形態では、範囲は24ビンの間で不均等に分割され得る。ビンの数は図8に示された数に限定されない。幾つかの実装形態では、支配的な色相の決定の精度を向上するために、より多数のビンが使用される場合がある。幾つかの他の実装形態では、ヒストグラム800を生成し処理するために必要とされる時間、メモリ、及び/又は処理電力を低減するために、ビンの数が減らされる場合がある。幾つかの他の実装形態では、現在の画像フレーム及び/又は1つ以上の前の画像フレーム内の色相角の分布に基づいて、ビンの数が調整される場合がある。幾つかの実装形態では、ビンの数は、16、32、41、50、100など、又はNよりも大きい任意の他の整数に等しくなり得る。
[0094]ヒストグラム800の垂直軸804は、画像フレーム内の画素の色相角が各ビン内で発生する頻度を表す。各ビン内の頻度は矩形によって表され、但し、矩形の高さはビン内の頻度を示す。例えば、ビン7用の矩形の高さは52である。これは、画像フレーム内の選択された画素のうちの約52が、ビン7によって表された色相角範囲内の色相角を有することを意味する。画像フレーム内の色相角の優占度は、その色相範囲に属する色相角がどれほど頻繁に画像フレーム内で発生するかによって示される。従って、ビン用の矩形の高さは、ビンに関連付けられた色相範囲の優占度を示す。例えば、ビン13用の矩形の高さ(80)がヒストグラム800内の全ての矩形の中で最も大きいので、ビン13に関連付けられた色相範囲が最も支配的である。支配的な色相範囲が決定されると、選択されたビンから色相角が決定され得る。
[0095]幾つかの実装形態では、N個の最も支配的な色相角を決定するために、寄与色選択論理回路502は、最初にN個の最も支配的な色相範囲を決定する場合がある。次いで、N個の最も支配的な色相範囲の各々からの1つの色相角が、N個の最も支配的な色相角の1つとして選択され得る。N個の最も支配的な色相範囲は、N個の最も高い頻度を決定し、次いでそれらの頻度に関連付けられたビンを選択することによって、ヒストグラム800から決定され得る。例えば、N=1の場合、80が最も高い頻度であり、ビン13が選択されるはずであり、N=2の場合、80及び66が2つの最も高い頻度であり、ビン13及びビン23が選択されるはずであり、N=3の場合、80、66、及び62が3つの最も高い頻度であり、ビン13、ビン23、及びビン9が選択されるはずである。
[0096]場合によっては、2つ以上のビンが同じ関連付けられた頻度を有する場合がある。例えば、N=4の場合、80、66、62、及び52が4つの最も高い頻度であるが、2つのビン、ビン7及びビン20は、同じ頻度52を有する。従って、N=4の場合でも、選択を受ける資格がある5つのビンが存在する。幾つかの実装形態では、寄与色選択論理回路502は、調停し、ビン7及びビン20のうちの1つを選択することができる。幾つかの実装形態では、調停は、ビン7及びビン20のうちの1つをランダムに選択することを含むことができる。幾つかの他の実装形態では、調停は、2つのビンに隣接するビンの頻度を識別し、それらのビン全体にわたってビンのより高い総計頻度を有するビンを選択することを含むことができる。例えば、寄与色選択論理回路502は、それぞれ、ビン7及びビン20の隣接ビンとして、ビン6及びビン8と、ビン19及びビン21とを識別することができる。ビン6〜8の総計頻度がビン19〜21の総計頻度よりも大きいので、ビン20と比較してビン7が選択され得る。
[0097]幾つかの実装形態では、寄与色選択論理回路502は、最初に重複しない連続するビンのN個のグループを識別し、次いでN個のグループの各々から1つのビンを選択することによって、N個の支配的なビンを決定することができる。例えば、N=3の場合、寄与色選択論理回路502は、第1のグループとしてビン1〜8を識別し、第2のグループとしてビン9〜16を識別し、第3のグループとしてビン17〜24を識別することができる。次いで、各グループ内で最も高い頻度を有するビンが、3つの支配的なビンの1つとして選択され得る。例えば、ビン7、ビン13、及びビン23が、それぞれ、第1のグループ、第2のグループ、及び第3のグループ内で最も高い頻度を有するビンである。従って、ビン7、ビン13、及びビン23が、3つの最も支配的なビンとして選択され得る。
[0098]幾つかの実装形態では、ヒストグラム800は、ヒストグラム800内のピークを決定するために、ピーク検出アルゴリズムを使用して処理される場合がある。幾つかの実装形態では、線又は曲線の適合プロセスがビンの頻度値に適用され得、得られた線又は曲線の中でピークが見出され得る。幾つかのそのような実装形態では、寄与色選択論理回路502は、ピーク検出アルゴリズムによって決定されたN個の最も高いピークに対応するN個のビンを選択することができる。
[0099]幾つかの実装形態では、寄与色選択論理回路502は、任意の2つの潜在的に支配的なビンの間に最小色相角分離を課す場合がある。例えば、N個の支配的なビンを選択するプロセスにおいて、寄与色選択論理回路502は、N個の最も支配的なビンのみを選択する場合があり、それらのうちの任意の2つは少なくとも最小色相角によって分離される。例えば、寄与色選択論理回路502は、少なくとも3つのビンによって分離されたそれらの支配的な色相範囲のみを選択する場合がある。幾つかのそのような実装形態では、N=4の場合、選択されるビンは、ビン13、ビン23、ビン9、及びビン20であるはずである。ビン7は、ビン9から2つのビンしか離れていないので、除外されるはずである。
[0100]上述されたように、N個の支配的な色相角を決定するために、識別されたN個の支配的なビンの各々から、1つの色相角が選択され得る。幾つかの実装形態では、寄与色選択論理回路502は、選択されたビンに関連付けられた色相角範囲の中央にある色相角を選択する場合がある。幾つかの他の実装形態では、選択されたビンに関連付けられた色相角範囲内の色相角の中央値が選択される場合がある。幾つかのそのような実装形態では、選択されたビンに関連付けられた色相角範囲内の色相角の分布から、中央値が決定され得る。幾つかの他の実装形態では、選択されたビンは、その対応する範囲内の事前選択された色相角に関連付けられる場合があり、その色相角は、そのビンがN個の支配的なビンの1つとして識別されると、支配的な色相角として選択される。
[0101]N個の支配的な色相角が決定されると、寄与色選択論理回路502は、N個の支配的な色相角をRGB色空間内のN個の強度値に変換することができる。上記で説明されたように、色相角は、L*a*b*色空間内のa*対b*の比の関数である。即ち、a*及びb*の幾つかの値は、同じ色相角をもたらすことができる。更に、色相角欠如情報は、明度又はL*値に関する。従って、N個の支配的な色相値からRGB色空間内のN個の均等な強度値への分析的変換は、実現可能ではない場合がある。幾つかの実装形態では、寄与色選択論理回路502によって記憶されるか、又はそれにアクセス可能な参照テーブルは、N個の支配的な色相角をRGB色空間内の対応するN個の強度値に変換するために利用され得る。例えば、RGB−L*a*b*LUT(又はそれから導出された1つ)は、様々な色相値にRGB色空間内の強度値を提供するために利用され得る。
[0102]N個の支配的な色相角又はN個の支配的なビンに対応するN個のRGB強度値が決定されると、寄与色選択論理回路502は、これらのN個のRGB強度値を1組のFSCCとして使用することができる(段階710)。上述されたように、1組のFSCCは、FSCCサブフィールドを生成する際に利用され得る。次に、FSCCサブフィールドは、画像フレームのFICCサブフィールドを調整する際に利用され得る。
[0103]再び図5と図6とを参照すると、サブフィールド導出論理回路500が現在の画像フレームに基づいて次の画像フレームに使用するために1組のFSCCを決定する実装形態では、サブフィールド導出論理回路500は、メモリ506から前に記憶された1組のFSCCを取り出し、新しく選択された1組のFSCCをメモリ506に記憶する(段階605)。サブフィールド導出論理回路500が現在の画像フレームに含まれるデータに基づいて現在の画像フレームに1組のFSCCを使用する実装形態では、サブフィールド導出論理回路500は、寄与色選択論理回路502によって選択された1組のFSCCを使用して、サブフィールド導出プロセス600の次の段階に直ちに進む。
[0104]更に図5と図6とを参照すると、寄与色選択論理回路502が(メモリから、又は現在の画像フレームに基づいて)画像フレームに使用するために1組のFSCCを取得したと想定すると、サブフィールド導出論理回路500は、1組のFSCCに属するFSCCごとにFSCCサブフィールドを導出すること(段階606)に進む。幾つかの実装形態では、サブフィールド導出論理回路500の画素変換論理回路504は、1度にFSCCサブフィールドを1つずつ、繰り返しFSCCサブフィールドを作成する。例えば、FSCCごとに、サブフィールド導出論理回路500は、FSCC強度値を識別し、FSCCサブフィールドにFSCC値を記憶し、識別されたFSCC強度値に基づいてFICCサブフィールドを更新することができる。幾つかの実装形態では、FSCCサブフィールドは、FSCCの選択において識別された色相角の相対的な優占度の順序で導出される場合がある。
[0105]幾つかの実装形態では、FSCC強度値は、画素の色度を変更せずにFSCCを使用して画素ごとに出力される可能性がある最大光強度に対応する強度値になるように識別される。そのようなFSCCサブフィールド導出方式は「最大交換方式」と呼ばれ、そのような方式から得られた値は「最大交換強度値」と呼ばれる。幾つかの他の実装形態では、サブフィールド導出論理回路500は、画素ごとに最大交換強度値の何分の1のみがFSCCサブフィールドに割り振られる、異なる方式を利用する。例えば、サブフィールド導出論理回路500は、幾つかの実装形態では、その画素用の最大交換強度値の約0.5倍と約0.9倍との間に等しくなるように、FSCCサブフィールド内の各画素に強度を割り当てるが、約0.5よりも小さい他の割合、及び約0.9と1.0との間の他の割合も利用され得る。この方式は、割合交換方式と呼ばれる。
[0106]上記で示されたように、FSCCサブフィールドが導出されるとき(段階606)、サブフィールド導出論理回路500の画素変換論理回路504は、FSCCサブフィールドに基づいてFICCサブフィールドを調整する(段階608)。選択されたFSCCに応じて、FICCサブフィールドのうちの2つ以上が調整される必要があり得る。より詳細には、画素変換論理回路504は、1組のFSCCの各々を形成するように、結合するFICCに関連付けられたFICCサブフィールドの画素強度を調整する。例えば、FICCが赤と緑と青とを含むと想定する。シアンがFSCCとして選択された場合、画素変換論理回路504は、青及び緑のサブフィールド用の画素強度値を調整することになる。黄色がFSCCとして選択された場合、画素変換論理回路504は、赤及び緑のサブフィールド用の画素強度値を調整することになる。白、又はRGB色域の縁部から離れた任意の他の色がFSCCとして選択された場合、画素変換論理回路504は、3つのFICCサブフィールド全ての画素強度値を調整することになる。
[0107]数学的に表現されると、画素n用のR、G、及びBの初期FICC強度値を有する画素の場合、画素変換論理回路504は、それぞれのFICCサブフィールド内の更新された強度値R’、G’、及びB’を以下のように設定する。
但し、xnは画素n用のFSCC強度値であり、xnR、xnG、及びxnBは、FSCC内の各FICC(それぞれ、赤、緑、及び青)の相対強度値である。
[0108]初期FICCサブフィールドは、必要であった場合がある任意の前処理(図4に示された段階404参照)が完了した後、図3に示されたコントローラ入力302から受信された画像フレーム用の画像データから導出される。FICCサブフィールドを調整するために、画素変換論理回路504は、初期FICCサブフィールドから始まり、FSCCサブフィールド内の画素用のそれぞれの画素強度を生成するために使用されるFICCの強度を、対応するFICCサブフィールド内の画素ごとの強度値から減算する。
[0109]単一の画素についての以下の例を考え、但し、寄与色選択論理回路502は、2つのFSCCとしてマゼンタと黄色とを選択している。FICCサブフィールド内の画素用の強度値が赤200、緑100、及び青50であると想定する。マゼンタは、等量の緑と青から形成される。従って、最大交換方式が利用された場合、画素変換論理回路504は、緑と青のフィールドから等しく減算され得る最も高い値である50の値を、画素用のマゼンタサブフィールドに割り当てることになる。これにより、緑と青のサブフィールドが、それに応じて、赤200、緑150、及び青0のFICCサブフィールド強度値になるように調整される結果にもなる。次いで、画素変換論理回路504は、第2のFSCCである黄色に基づいて、FICCサブフィールドを調整することに進むはずである。黄色は、等量の赤と緑から形成される。従って、最大交換方式が利用された場合、画素変換論理回路504は、赤と緑のサブフィールドから等しく減算され得る最も高い値である150の値を、画素用の黄色サブフィールドに割り当てるはずである。次いで、画素変換論理回路504は、それに応じて、その画素用の赤と緑のサブフィールド内の値を赤50及び緑0に低減するはずである。
[0110]このようにして、画素変換論理回路504は、FSCCごとにFICCサブフィールドを繰り返し調整することができる。幾つかの実装形態では、FICCサブフィールドを繰り返し調整するために1組のFSCCからFSCCが選択される順序は、画像フレーム内のFSCCの相対的な優占度に基づく場合がある。例えば、最も大きい相対的な優占度を有するFSCCは、FICCサブフィールドを調整するために最初に選択され得、最も小さい相対的な優占度を有するFSCCは、最後に選択され得る。FSCCの相対的な優占度は、L*a*b*空間内の対応する色相角又は対応する色相角範囲の相対的な優占度から決定され得る。例えば、3つのFSCCが選択された場合、図8のヒストグラム800を参照すると、選択されたFSCCの間で、ビン13によって表される色相範囲に対応するFSCCは、最も大きい優占度を有するものとして描写され得、ビン9によって表される色相範囲に対応するFSCCは、最も小さい優占度を有するものとして描写され得る。
[0111]幾つかの他の実装形態では、FSCCサブフィールドに画素強度値を割り振るために、低減サブフレーム交換方式が使用される。そのような実装形態では、サブフィールド導出論理回路500が組み込まれるコントローラは、FICC用のサブフレームよりも少ないFSCC用のサブフレームを生成するように構成される。即ち、コントローラは、1で始まり、64又は128までの範囲である相対重みを有するビットプレーンの総定数を使用して、FICCを表示する。しかしながら、N個のFSCCサブフィールドの場合、コントローラは、制限された数のより高く重み付けされたサブフレームを生成し、表示されるようにするだけである。N個のFSCCサブフィールドの各々の中のFSCCサブフレームは、より多数のさらなるサブフレームを利用せずに、それぞれのFSCCによって行われるルミナンス交換を最大化するために、より高い重みで生成される。
[0112]例えば、幾つかの実装形態では、コントローラは、FICCサブフィールドの各々のための4〜8個のサブフレームと、FSCCサブフィールドの各々のための2つ又は3つのみのより高い重みのサブフレームとの間で生成するように構成される。幾つかの他の実装形態では、コントローラは、FICCサブフィールドの各々のための4つのより低い重みのサブフレームと、FSCCサブフィールドの各々のための3つのみのより高い重みのサブフレームとの間で生成するように構成される。幾つかの実装形態では、FSCCサブフレームの重みは、バイナリサブフレーム重み付け方式の最も高い有効性の重みから選択される。色あたり8ビットのグレースケールプロセスの場合、コントローラは、N個のFSCCサブフィールドの各々のための32、64、及び128の重みを有する3つのFSCCサブフレームを生成するはずである。FICC用のサブフレームの重みは、バイナリ重み付け方式に従って割り当てられても、割り当てられなくてもよい。例えば、FICC用のサブフレームの重みは、少なくとも幾つかのグレースケール値の複数の表現を可能にするために、何らかの冗長度を含むように選択される場合がある。そのような冗長性は、動的偽輪郭(「DFC」)などの、幾つかの画像アーティファクトを低減する助けになる。このようにして、コントローラは、8ビットFICC値を表示するために、3つ又は4つのサブフレームを利用する場合がある。
[0113]幾つかの実装形態では、FICCサブフィールドの各々及びFSCCサブフィールドの各々のために生成されるサブフレームの数は、動的に変更され得る。幾つかのそのような実装形態では、生成されるサブフレームの数は、FSCCサブフィールド内のエネルギー及び調整されたFICCサブフィールド内のエネルギーの関数であり得る。幾つかの実装形態では、サブフィールド内のエネルギーは、サブフィールド内の画素の強度値を加算することによって決定され得る。幾つかの実装形態では、FSCCサブフィールド内のエネルギーの和が調整されたFICCサブフィールド内のエネルギーの和よりも大きい場合、FSCCサブフィールドを表示するために、より多くのサブフレームが再割振りされ得る。一方、FSCCサブフィールド内のエネルギーの和がFICCサブフィールド内のエネルギーの和よりも小さい場合、FICCサブフィールドを表示するために、より多くのサブフレームが再割振りされ得る。
[0114]より少ないFSCCサブフレームが使用される実装形態では、画素変換論理回路504は、FSCCサブフレームの総定数を利用する実装形態において行うように、高い細分性を有するFSCCサブフィールドに強度レベルを割り当てることができない。従って、FSCCサブフィールド内の画素用のFSCC強度レベルを決定するとき、画素変換論理回路504は、FICC光強度を交換するための使用される可能性がある最大FSCC強度に等しい値を各画素に割り当て、次いで、削減された数のサブフレーム及びそれらの対応する重みが与えられると、生成され得る最も近い強度レベルにその値を切り捨てる。
[0115]128、64、及び32のFSCCサブフレーム重みを使用するコントローラによって処理されている、赤125、緑80、及び青20のFICC強度を有する画素を考える。この例では、寄与色選択論理回路502がFSCCの1つとして黄色を選択すると想定する。サブフィールド導出論理回路206は、赤及び緑についての最大交換値を80として識別するはずである。次いで、サブフィールド導出論理回路500は、64が、画素内に存在するよりも大きい黄色の強度を提供せずに、上記の重み付け方式を使用して表示され得る黄色の最大強度なので、黄色サブフィールド内の画素に64の強度値を割り当てる。
[0116]画素が赤240、緑100、及び青200のFICC値を有する別の例を考える。この場合、FSCCの1つとして白が選択されると想定する。32,64、及び128のFSCCサブフレーム重みが与えられると、画素変換論理回路504は、利用可能なFSCCサブフレーム重みを使用して生成され得る、FICCの各々によって共有される最も高い共通の強度レベルである、96のFSCC強度値を選択する。従って、画素変換論理回路504は、画素用のFSCCカラーサブフィールド値とFICCカラーサブフィールド値とを、赤154、緑4、青154、及び白96になるように設定する。
[0117]FSCC用の低減された数のサブフレームを使用すると、余分なサブフレームを生成するための表示器上の負荷が低減され得るが、それは、同様の全体色を有するが、異なるFSCC値を使用して表示される隣接画素を表示するときにDFCを引き起こすリスクをもたらす。例えば、赤95、緑95、及び青0、ならびに赤96、緑96、及び青0などの色について、95及び96のそれぞれの最大交換強度値を有する隣接セルを表示するとき、DFCが発生する可能性がある。FSCCの1つが黄色であると想定すると、最初の画素は、64のFSCC強度と、それぞれ、赤31、緑31、及び青0である、赤、青、及び緑の強度とを使用して、表示されるはずである。2番目の画素は、96のFSCC強度と、赤0、緑0、青0である、赤、緑、及び青の強度とを使用して、表示されるはずである。赤及び緑のチャネル内の著しい差分と結合されたFSCCカラーチャネル内のこの著しい差分は、HVSによって検出され得、DFCアーティファクトをもたらす。
[0118]上述されたFSCC及びFICCの導出プロセスは、受信された画像内の画像データ内で符号化された画像を忠実に再生することができる。しかしながら、幾つかの実装形態では、コントローラのサブフィールド導出論理回路は、表示されると、入力画像データとは異なる表示された画像を故意にもたらすサブフィールドを生成するように構成される。例えば、幾つかの実装形態では、サブフィールド導出論理回路は、全体的に受信された画像フレーム内で示されたよりも高いルミナンスを有する画像フレームを生成するように構成され得る。
[0119]1つのそのような実装形態では、FSCCサブフィールドが上述された低減サブフレーム交換方式を使用して生成された後、スケーリング係数Mが導出され、FSCCサブフィールドに基づいてFICCサブフィールド内の画素値の各々を調整するときに適用される。画素用のスケーリング係数は、飽和パラメータ、最小画素ルミナンス値Ymin、及び最大画素ルミナンス値Ymaxの関数として計算され得る。飽和パラメータは、FSCCサブフィールドの各々を生成する際に使用されるサブフレーム低減の程度から導出され得る。
[0120]次いで、スケーリング係数Mを使用して元のFICC画素値RとGとBとをスケーリングし、FSCCチャネルサブフィールドの各々の中の各FICCの強度を減算することによって、画素用の新しい画素強度値R’、G’、及びB’が計算される。次に、これらの強度値は、画素用のFSCC強度値xnと、FSCC内の各FICCの相対強度値、即ち、xnR、xnG、及びxnBとの積に等しい。即ち、
である。
[0121]幾つかの実装形態では、FSCCサブフレーム用のより高く重み付けされたサブフレームのみを使用することから潜在的に発生するDFCを軽減する助けになるために、画素変換論理回路504は、FICCサブフィールドを更新する前に、FSCCサブフィールドに空間ディザリングアルゴリズムを適用することによって、FSCCサブフィールドを修正する。空間ディザリングは、低減された数のより高く重み付けされたサブフレームを使用することに関連する任意の量子化誤差を分散させる。誤差拡散アルゴリズム(又はその変形形態)を含む、様々な空間ディザリングアルゴリズムは、ディザリングを行うために使用され得る。幾つかの他の実装形態では、代わりに、ブロック量子化及び順序付けられたディザリングのアルゴリズムが利用される場合がある。更に他の実装形態では、一体型ディザー、ベクトル誤差拡散、又はベクトルディザリングのアルゴリズムが利用される場合がある。次いで、ディザリングされたFSCCサブフィールドに基づいて、FICCサブフィールド内の画素の強度値がそれに応じて計算される。
[0122]図5に示されたサブフィールド導出論理回路500と同様なサブフィールド導出論理回路の幾つかの実装形態は、CABC論理回路も組み込む。そのような実装形態では、FSCCサブフィールド及びFICCサブフィールドが導出された後、CABC論理回路は、サブフィールドのうちの1つ又は複数の中の強度値を正規化し、その結果、各正規化されたサブフィールド内の最大強度値は、表示器によって出力される最大強度値にスケーリングされる。例えば、256個のグレースケールレベルを出力することが可能な表示器では、その中の最大強度値が255に等しいようにスケーリングされる。次いで、サブフィールド導出論理回路500は、対応するLEDの照度レベルがそれに応じて調整されるように、それが組み込まれる装置の出力制御論理回路に対応する正規化係数を出力する。CABC論理回路を組み込むサブフィールド導出論理回路の一例が図9に示される。
[0123]図9は、第2の例示的なサブフィールド導出論理回路1000のブロック図を示す。サブフィールド導出論理回路1000は、寄与色選択論理回路1002と、サブフィールドストア1003と、画素変換論理回路1004と、CABC論理回路1006と、電力管理論理回路1008とを含む。一緒に、サブフィールド導出論理回路1000の構成要素は、図10に示されるプロセスなどの、画像を形成するプロセスを遂行するように機能する。構成要素の各々の機能は、図11の説明に関して下記に記載される。
[0124]図10は、画像を形成する別の例示的なプロセス1100の流れ図を示す。画像形成プロセス1100は、さらなる電力管理技法とともにCABC手法を利用する。電力管理機能は、各オプションに関連付けられた相対電力消費に応じて、フレームごとに、1組のFSCCを使用して画像を形成するべきか、又はFICCのみを使用するべきかを決定する。プロセス1100は、画像フレームを受信すること(段階1102)と、受信された画像フレームに基づいて1組のFSCCサブフィールドを導出すること(段階1104)と、FSCCサブフィールドに基づいて修正されたFICCサブフィールドを導出すること(段階1105)と、CABCを適用すること(段階1106)と、FICCのみを使用して画像を提示すること、FICCとFSCCの組合せを使用して画像を提示することに関連する電力消費を計算すること(段階1108)とを含む。プロセス1100は、2つのオプションの相対電力消費に基づいて、画像を生成するために1組のFSCCを使用することが正当化されるかどうかを決定すること(段階1110)を更に含む。FSCCの使用が正当化された場合、プロセスは、1組のFSCCを使用して画像を形成すること(段階1112)に進む。そうでない場合、プロセスは、FICCのみを使用して画像を形成すること(段階1114)に進む。
[0125]図9と図10とを参照すると、プロセス1100は、画像フレームの受信(段階1102)から始まる。サブフィールド導出論理回路1000は、サブフィールド導出論理回路1000が組み込まれる装置の入力から画像フレームを受信する。幾つかの実装形態では、受信された画像フレームは、サブフィールド導出論理回路1000においてその受信の前に前処理される。他の実装形態では、サブフィールド導出論理回路は、画像フレームを前処理するためにさらなる前処理論理回路ブロックを含む。例えば、前処理論理回路は、受信された画像フレームにスケーリング又はガンマ補正アルゴリズムを適用して、それが組み込まれる表示器の特定の仕様にそれを適合させることができる。次いで、画像フレームは、寄与色選択論理回路1002及びサブフィールドストア1003に渡される。サブフィールドストア1003は、入力データから形成された1組のFICCカラーサブフィールドとして画像フレームを記憶する。幾つかの実装形態では、サブフィールドストア1003は、図3に示された装置300のフレームバッファ307などの、サブフィールド導出論理回路1000が組み込まれる装置の他の構成要素の間で共有されるフレームバッファの一部である。幾つかの他の実装形態では、サブフィールドストア1003は、個別のメモリデバイス又は共有メモリデバイスの個別パーティションである。
[0126]寄与色選択論理回路1002は、図5に示された寄与色選択論理回路502と実質的に同じ機能を遂行する。寄与色選択論理回路1002は、それぞれ、一緒に受信された画像フレームを分析し、画像の提示に使用するために1組のFSCCを選択する、フレーム分析器1010と選択論理回路1012とを含む。寄与色選択論理回路1002は、現在の画像フレーム又は次の画像フレームのいずれかの、上述されたFSCC選択技法を実施することができる。
[0127]1組のFSCCが選択された後、画素変換論理回路1004は、FSCCサブフィールドを導出する(段階1104)ために、選択されたFSCCを使用して画像フレームを処理する。画素変換論理回路1004は、限定はしないが、最大交換技法、割合交換技法、又は(ディザリングあり、若しくはディザリングなしの)低減サブフレーム交換技法を含む、上述されたFSCCサブフィールド生成技法のいずれかを使用して、FSCCサブフィールドを導出することができる。次いで、画素変換論理回路1004は、FSCCサブフィールドに基づいて修正されたFICCサブフィールドを導出する(段階1105)。画素変換論理回路1004は、元のFICCサブフィールドを修正する代わりに新しいFICCサブフィールドを導出し、その結果、下記で更に記載されるように、1組のFSCCがある場合とない場合の、画像フレームを表示することに関連する電力消費が比較され得る。
[0128]新しいFICCサブフィールドが導出される(段階1105)と、CABC論理回路1008は、FSCCサブフィールド及び新しいFICCサブフィールド、及び上述された元のFICCサブフィールドを処理する(段階1106)。FSCCサブフィールドと新しいFICCサブフィールドとを処理することは、それぞれのサブフィールドを正規化することを含む。CABC論理回路1006は、1つ又は複数のサブフィールドの強度値を正規化し、その結果、各サブフィールド内の最大強度値は、表示器によって出力される最大強度値にスケーリングされる。スケーリング係数は、対応するLEDの照明レベルを調整するために、出力制御論理回路に通信される。次いで、正規化されたサブフィールドは、サブフィールドストア1003に保存される場合がある。幾つかの実装形態では、CABC論理回路1008は、導出されたサブフィールドを処理する前に、元のFICCサブフィールドを処理する。例えば、CABC論理回路1008は、サブフィールド導出論理回路1000の他の構成要素が1組のFSCCを選択し、FSCCサブフィールドを導出している間に、元のFICCサブフィールドを処理し得る。
[0129]電力管理論理回路1010は、選択された1組のFSCCを使用して画像を表示するべきか、又はFICCのみを使用するべきかを決定するように構成される。そうすることは2つの段階を含む。最初に、電力管理論理回路1010は、もし仮に、画像フレームがFSCCサブフィールドの有無にかかわらず提示された場合、消費されることになる電力を決定するために、CABC処理されたサブフィールドを処理する(段階1108)。次いで、電力管理論理回路1010は、それぞれの電力消費を比較し、比較に基づいて、1組のFSCCの使用が正当化されるか否かを決定する(段階1110)。
[0130]この簡単なケースでは、電力管理論理回路1010は、そうすることが電力を節約する場合、画像フレームを生成するために1組のFSCCを使用することを決定する。しかしながら、FSCCの使用は、場合によってはさらなる電力を潜在的に必要とするが、色破壊(CBU)などの幾つかの画像アーティファクトを低減する助けになることもできる。従って、幾つかの実装形態では、電力管理論理回路1010は、そうすることがFICCのみを使用して消費されるはずの電力よりも多いある程度の電力を消費する場合でも、1組のFSCCを使用することを決定する。この決定は、以下のように一般化され得る。
但し、RGBxは1組のFSCCを使用して画像フレームを表示することを指し、RGBはFICCのみを使用して画像フレームを表示することを指し、β≦1,PRGBは、もし仮に、画像フレームがFICCのみを使用して表示された場合に消費されたはずの電力であり、PRGBxは、もし仮に、画像フレームが1組のFSCCを使用して表示された場合に消費されたはずの電力である。
[0131]支配的なFSCCが白であり、表示器が白色光を生成する白色LEDを含むとき、節電が実現される可能性が高い。これは、飽和色を生成するLEDと比較して、白色LEDの実質的な高効率の結果である。しかしながら、白以外のFSCCの使用は、1つ又は複数のFICCに関連付けられた強度の一部をFSCCサブフィールドにシフトする能力に起因して、電力の利点を依然提供することができ、CABCの使用を介して、表示器が実質的に低い強度でそれらのFICCを照明することを可能にする。
[0132]一般的に言えば、画像を表示する際に消費される電力(PRGBx又はPRGBのいずれか)は、2つの主成分、アドレス指定電力消費(Pa)及び照明関連電力消費(Pi)に分類され得、通常、後者は前者をしのいでいる。
FICCの赤、緑、及び青のみを使用する画像フレームの表示からもたらされるPi、即ち、PiRGBは以下のように計算され得る。
但し、PiRは1組の赤のサブフレームを照明する際に消費される電力に対応し、PiGは1組の緑のサブフレームを照明する際に消費される電力に対応し、PiBは1組の青のサブフレームを照明する際に消費される電力に対応する。
[0133]FSCCのみを使用する画像フレームの表示からもたらされるPi、即ち、(PiRGBx、但し、xは1組のFSCCを表す)は、以下のように計算され得る。
但し、Pixは1組のFSCCを照明する際に消費される電力に対応する。
[0134]色に消費される電力は、色を生成するために使用されるLEDの電力カーブ、LEDの強度、及びサブフィールドを照明するために使用されるサブフレームにわたる色の照明の合計持続時間の関数である。LEDの強度は、利用されているグレースケールプロセス、CABCプロセスの間に決定された色についての正規化係数、及び、FSCC又は任意の他の合成色の場合、合成色を形成する際に使用される各色の相対強度の関数である。上記のパラメータ化を使用して、電力管理論理回路1010は、FSCCの使用がある場合とない場合の両方で画像を表示することに関連する、仮定的(即ち理論的)な電力消費を計算することができる。
[0135]上述された電力計算に基づいて、電力管理論理回路1010が、1組のFSCCの使用を正当化されたと見なす(段階1110)、即ち、βPRGBx<PRGBである場合、電力管理論理回路1010が組み込まれるコントローラは、1組のFSCCを使用して画像を形成すること(段階1112)に進む。そうでない場合、コントローラは、CABC補正された元のFICCサブフィールドのみを使用することに進む。
[0136]再び図5と図6とを参照すると、上述されたように、幾つかの実装形態では、コントローラのサブフィールド導出論理回路500は、「遅延FSCC」と呼ばれる、前の画像フレーム内のデータに基づいて選択された1組のFSCCを使用して、FSCCサブフィールドを生成するように構成される。そうすることは、カラーサブフィールド導出(段階406)が、次の画像フレーム用の1組のFSCCの選択(段階605)と並列に遂行されることを可能にするので、有利であり得る。そうすることはまた、FICCサブフィールドが1組のFSCCを決定するために処理されている間に、メモリがFICCサブフィールドを記憶する必要性を取り除く。しかしながら、画像フレームの色合成は、しばしばシーン変化の間に発生するように、前の画像フレームの色合成とは実質的に異なるので、遅延FSCCの使用は、現在の画像フレームについての画像品質の低下と、その後のフレームについてFSCCが変化するときの顕著なちらつきとをもたらす可能性がある。
[0137]しかし、遅延FSCCを使用することの潜在的な欠点は、FSCC平滑化プロセスの使用を介して軽減され得る。平滑化プロセスは、それぞれ、図5及び図10に示された選択論理回路510及び1010に組み込まれ得る。一般に、色平滑化プロセスは、1組のFSCCがフレームごとに変換することを許可される程度を制限する。
[0138]図11は、例示的なFSCC色平滑化プロセス1200の流れ図を示す。FSCC色平滑化プロセス1200は、それぞれ、図5及び図10に示された選択論理回路510又は1010によって実行される場合がある。プロセス1200は、(FSCColdと表記される1つ又は複数のFSCCを含む)前の1組のFSCCを取得すること(段階1202)と、(FSCCtargetと表記される1つ又は複数のFSCCを含む)新しい対象の1組のFSCCを取得すること(段階1204)と、ΔFSCCを取得するために、前の1組のFSCCに属するFSCCの各々と対象の1組のFSCCに属する対応するFSCCとの間の差分を計算すること(段階1206)と、各ΔFSCCを色変化閾値と比較すること(段階1208)とを行う選択論理回路を含む。ΔFSCCが色変化閾値を下回る場合、選択論理回路は、次のFSCCであるFSCCnextをFSCCtargetに設定する(段階1210)。そうでない場合、選択論理回路は、FSCCnextをFSCColdとFSCCtargetとの間の中間FSCCに設定する(段階1212)。いずれの場合も、次いで、FSCColdを使用して現在の画像フレームが生成される。
[0139]上述されたように、色平滑化プロセス1200は、前の1組のFSCCを取得する選択論理回路から始まる。前の1組のFSCCは、FSCColdと表記される1つ又は複数のFSCCの値を含むことができる。例えば、FSCColdは、プロセス1200を実行するコントローラ内のメモリに記憶される場合がある。次に、選択論理回路は新しい対象の1組のFSCCを取得する。新しい対象の1組のFSCCは、FSCCtargetと表記される1つ又は複数のFSCCの値を含むことができる(段階1204)。FSCCtargetは、いかなる色平滑化もプロセス1200によって実施されない場合に、次の画像フレームを生成するために使用されるはずのFSCCである。選択論理回路は、上述されたFSCC選択プロセスのいずれかに従って、FSCCtargetを選択することができる。
[0140]FSCCold及びFSCCtargetが取得されると、選択論理回路はΔFSCCを計算する(段階1206)。幾つかの実装形態では、前の1組のFSCCに属するFSCColdは、新しい対象の1組のFSCCに属する、XYZ色空間におけるユークリッド距離又は色相色空間における色相角度差として測定される、最も近いFSCCtargetと比較される。幾つかの実装形態では、ΔFSCCは、それぞれのFSCColdとFSCCtargetのペアを生成するために使用されるFICC成分ごとに計算される。即ち、選択論理回路は、FSCColdとFSCCtargetのペアの、それぞれ、赤成分、青成分、及び緑成分内の差分に等しい、ΔFSCCRedと、ΔFSCCGreenと、ΔFSCCBlueとを計算する。
[0141]次いで、FSCCnextの各FICC成分が個別に決定される。色成分内の強度変化が対応する色変化閾値を下回る場合、FSCCnext内のその色成分は、その色成分の対象強度に直接設定される(段階1208)。そうでない場合、FSCCnext内のその色成分は、FSCCold内の成分の値とFSCCtarget内の成分の値との間の中間値に設定される(段階1210)。それは以下のように計算される。
但し、iはFICC色成分であり、percent_shift(i)は、成分色がフレームからフレームにシフトすることが許可される程度を定義する、誤差パラメータである。幾つかの実装形態では、percent_shift(i)は、成分色ごとに個別に設定される。幾つかの実装形態では、その値は約1%から約5%の範囲であるが、他の実装形態では、それは、約10%の高さか、又は、1つ若しくは複数の成分色についてそれより高い場合がある。幾つかの実装形態では、選択論理回路はまた、色成分ごとに個別の色変化閾値を適用する。他の実装形態では、色変化閾値は全ての成分色について一定である。成分色の強度が0から255の範囲である、色あたり8ビットのグレースケール方式を想定すると、適切な閾値は約3から約25の範囲である。
[0142]幾つかの実装形態では、選択論理回路は、1つ又は複数の成分色に、複数の色変化閾値と、対応するpercent_shift(i)パラメータとを適用する。例えば、一実装形態では、ΔFSCC(i)が上限閾値を上回る場合、より低いpercent_shift(i)パラメータが適用される。ΔFSCC(i)が上限閾値と下限閾値との間に入る場合、第2のより高いpercent_shift(i)パラメータが適用される。幾つかの実装形態では、より低いpercent_shift(i)パラメータは、約10%以下であり、第2のより高いpercent_shift(i)パラメータは、約10%と約50%との間である。
[0143]幾つかの他の実装形態では、ΔFSCCは、FSCCold及びFSCCtargetのx座標とy座標とを使用して、CIE色空間内のFSCCについて総合的に計算される。そのような実装形態では、ΔFSCCは、CIEダイアグラム上のFSCC間のユークリッド距離である。距離が色変化閾値を上回る場合、FSCCnextは、CIEダイアグラム内でFSCColdとFSCCtargetとを接続する線に沿った道の割合(percent_shift_CIE)の点に対応する色に設定される。FSCCの三刺激値を使用して、同様の距離が計算され得る。
[0144]上記のプロセスは、1つ又は複数のFSCCnextを含む1組の次のFSCCを生成するために、それぞれ、前の1組のFSCC及び新しい対象の1対のFSCCに属する、FSCColdとFSCCtargetのペアごとに繰り返される。選択論理回路が全てのFSCCnextを決定した後、FSCColdを使用して現在の画像フレームが表示され、FSCCnextは、次の画像フレーム内で使用する新しいFSCColdとして記憶される。
[0145]再び図1Bと図3とを参照すると、表示装置128は、赤、緑、青、及び白のLEDのみを含む。しかしながら、上述されたように、上記で開示されたFSCC選択プロセスの幾つかは、コントローラ300などのコントローラ134がFSCCとして広範囲の色を選択することを可能にする。FSCCが白色LEDによって提供される厳密な白になるように選択されないと想定すると、表示装置128は、FSCCを生成するためにLEDのうちの2つ以上を照明する。コントローラ300の出力制御論理回路308は、FSCCを形成するためにLEDの照度の適切な組合せを計算するように構成される。理論上、表示装置が赤、緑、青、及び白のLEDを含むとすると、FSCCを生成するはずの無限の数の照度の組合せが存在する。従って、同じFSCCを生成するために、様々な時間に様々な色の組合せが利用される場合がある。幾つかの実装形態では、様々な時間に様々な色の組合せを使用して同じFSCCを生成することから生じる可能性がある画像アーティファクトを回避するために、出力制御論理回路308は、(1つの解決策などの)限られた数の可能な解決策のみを有するアルゴリズムを使用して、1組のLED照度を選択するように構成される。
[0146]図12は、FSCCを生成するためにLED強度を計算するプロセス1300の流れ図を示す。プロセス1300は、FSCCを選択すること(段階1302)と、FSCCの生成から除外するために白ではないLEDを識別すること(段階1304)と、選択されたFSCCに基づいてLEDのサブセット用のLED強度を計算すること(段階1306)とを含む。
[0147]図3と図12とを参照すると、上述されたように、プロセス1300は、FSCCの選択(段階1302)から始まる。FSCCは、上述されたFSCC選択プロセスのいずれかを使用して、コントローラ300のサブフィールド生成論理回路304によって選択され得る。
[0148]次いで、コントローラ300の出力制御論理回路308は、FSCCの生成から除外するために白ではないLEDを識別する(段階1304)。表示装置が白色LEDを含み、そのようなLEDがカラーLEDよりも効率的であるとすると、表示器の電力消費を低減するために、白色LEDによって提供される画像内に可能な限り多くのルミナンスを有することは有益である。加えて、いかなる合成色も、白と、赤、青、及び緑のうちの2つとの組合せから形成され得る。
[0149]図13は、LED選択のためにセグメント化されたCIE色空間における表示の色域を示す。概念的に、どの白ではないLEDが除外されるべきかについての決定は、LED除外領域にセグメント化された色域に関して記載され得る。各除外領域は、1組のFSCCとして選ばれた場合、対応する除外LEDを使用せずに生成される、1組の色を含む。一実装形態では、セグメント間の境界は、(白色LEDを除外する)LEDのCIE色空間内のx、y座標を、色域の白点に接続する線として設定され得る。従って、各領域は、2つのLED色座標及び白点の色座標によって画定される頂点を有する三角形内の1組の色を含む。領域に関連付けられた除外LEDは、その色座標が領域の頂点の1つとして働かないLEDである。
[0150]除外LEDが識別されると、2つの残りのLED及び白色LEDの相対強度は、式
を解くことによって計算され得、
但し、XFSCC、YFSCC、及びZFSCCはFSCCの三刺激値であり、XLED1、YLED1、及びZLED1は、FSCCを形成するために使用される第1のLEDの三刺激値に対応し、XLED2、YLED2、及びZLED2は、FSCCを形成するために使用される第2のLEDの三刺激値に対応し、XLEDW、YLEDW、及びZLEDWは、FSCCを形成するために使用される白色LEDの三刺激値に対応し、I1、I2、及びIWは、FSCCを生成するために第1のLED、第2のLED、及び白色LEDが照明されるべき強度に対応する。
[0151]図14は、表示器上に画像を生成するための例示的なプロセス1500の流れ図を示す。詳細には、図14に示されたプロセス1500は、第1の画像フレームを示すデータを受信すること(段階1502)と、画像フレーム内の少なくとも1つの支配的な色相に関連付けられた少なくとも1つの色相角を識別するために、色相ベースの色空間において少なくとも部分的に受信データを処理すること(段階1504)と、少なくとも1つの色相角に基づいて少なくとも1つのフレーム固有寄与色(FSCC)を選択すること(段階1506)と、1組のフレーム独立寄与色(FICC)を決定すること(段階1508)と、FICCと少なくとも1つのFSCCとを使用して第2の画像フレームを表示すること(段階1510)とを含み、但し、第2の画像フレームは、第1の画像フレーム及び第1の画像フレームに続く画像フレームのうちの1つである。
[0152]プロセス1500は、第1の画像フレームを示すデータを受信すること(段階1502)を含む。このプロセス段階の例は、図3、図5、及び図9に関して上記で説明されている。具体的には、図3に示されたように、入力論理回路302は、外部ソースから画像データを受信することをできるデータポートを含むことができる。次いで、入力論理回路302は、さらなる処理のために、受信された画像データをサブフィールド導出論理回路304に渡す。更に、図5は、第1の画像フレームに関するデータを受信するサブフィールド導出論理回路500の一例を示す。同様に、図9は、第1の画像フレームに関するデータを受信するサブフィールド導出論理回路1000の別の例を示す。
[0153]プロセス1500はまた、画像フレーム内の少なくとも1つの支配的な色相に関連付けられた少なくとも1つの色相角を識別するために、色相ベースの色空間において少なくとも部分的に受信データを処理すること(段階1504)を含む。このプロセス段階の一例は、図5及び図8に関して上記で説明されている。具体的には、図5は、第1の画像フレームを分析するための寄与色選択論理回路502を示す。寄与色選択論理回路502は、図8に示されたヒストグラムにより、画像フレーム内の色相角の分布を生成するために、第1の画像データを処理する。色相角の分布は、画像フレーム内の支配的な色相を決定するために使用される。例えば、図8に示されたように、寄与色選択論理回路502は、画像フレーム内の最も支配的な色相に関連付けられた色相角を表すものとして、ビン13に属する色相角を選択する。
[0154]プロセス1500は更に、少なくとも1つの色相角に基づいて少なくとも1つのフレーム固有寄与色(FSCC)を選択すること(段階1506)を含む。このプロセス段階の一例は、図5及び図7に関して上記で説明されている。具体的には、図5は、第1の画像フレームを分析するための寄与色選択論理回路502を示す。更に、図7に示されたプロセス700の段階708及び段階710は、色相ベースの色空間からRGB色空間にN個の支配的な色相を変換することと、FSCCの1つとして変換されたRGB値を使用することとを示す。
[0155]プロセス1500はまた、1組のフレーム独立寄与色(FICC)を決定すること(段階1508)を含む。このプロセス段階の一例は、図3及び図4に関して上記で説明されている。具体的には、図3は、入力論理回路302から受信された画像フレームを処理するためのサブフィールド導出論理回路304を含むコントローラを示す。更に、コントローラ300によって実行され得る、図4に示されたプロセスの段階406は、フレームに依存しないカラーサブフィールドの導出を示す。
[0156]プロセス1500はまた、FICCと少なくとも1つのFSCCとを使用して第2の画像フレームを表示すること(段階1510)を含み、但し、第2の画像フレームは、第1の画像フレーム及び第1の画像フレームに続く画像フレームのうちの1つである。このプロセス段階の一例は、図5及び図6に関して上記で説明されている。例えば、図5は、画像フレーム内で表示されるべき1組のFSCCならびにFICCを識別する、画素変換論理回路504を示す。更に、図6に示されたプロセス600の段階605及び段階608は、FICCが表示用にFSCCに基づいて調整されることと、FSCCが次の画像フレーム内の表示用に選択されることとを示す。
[0157]図15A及び図15Bは、複数の表示素子を含む例示的な表示装置40のシステムブロック図を示す。表示装置40は、例えば、スマートフォン、携帯電話、又はモバイル電話であり得る。しかしながら、表示装置40の同じ構成要素又はそのわずかな変形形態は、テレビジョン、コンピュータ、タブレット、電子リーダ、ハンドヘルド機器、及びポータブルメディア機器などの、様々なタイプの表示装置も示す。
[0158]表示装置40は、ハウジング41と、表示器30と、アンテナ43と、スピーカ45と、入力機器48と、マイクロフォン46とを含む。ハウジング41は、射出成形と真空成形とを含む、様々な製造プロセスのうちのいずれかから形成され得る。加えて、ハウジング41は、限定はしないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、及びセラミック、又はそれらの組合せを含む、様々な材料のうちのいずれかから作成される場合がある。ハウジング41は、異なる色の、又は異なるロゴ、写真、若しくはシンボルを含む、他の取外し可能な部分と交換され得る、取外し可能な部分(図示せず)を含むことができる。
[0159]表示器30は、本明細書に記載されたように、双安定表示器又はアナログ表示器を含む、様々な表示器のうちのいずれかであり得る。表示器30はまた、プラズマ、エレクトロルミネセント(EL)表示器、OLED、超ねじれネマチック(STN)表示器、LCD、又は薄膜トランジスタ(TFT)LCDなどのフラットパネル表示器、若しくは陰極線管(CRT)又は他のチューブ機器などの非フラットパネル表示器を含むように構成され得る。加えて、表示器30は、本明細書に記載されたように、機械的光変調器ベースの表示器を含むことができる。
[0160]表示装置40の構成要素が、図15Aに概略的に示される。表示装置40は、ハウジング41を含み、少なくとも部分的にその中に封入されたさらなる構成要素を含むことができる。例えば、表示装置40は、トランシーバ47に結合され得るアンテナ43を含む、ネットワークインターフェース27を含む。ネットワークインターフェース27は、表示装置40に表示される可能性がある画像データのためのソースであり得る。従って、ネットワークインターフェース27は画像ソースモジュールの一例であるが、プロセッサ21及び入力機器48も画像ソースモジュールとして働くことができる。トランシーバ47はプロセッサ21に接続され、プロセッサ21は調整ハードウェア52に接続される。調整ハードウェア52は、(信号をフィルタ処理するか、又は場合によっては操作するなど)信号を調整するように構成される場合がある。調整ハードウェア52は、スピーカ45及びマイクロフォン46に接続され得る。プロセッサ21はまた、入力機器48及びドライバコントローラ29に接続され得る。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28及びアレイドライバ22に結合され得、アレイドライバ22は、表示アレイ30に結合され得る。図15A及び図15Bに具体的に描写されていない要素を含む、表示装置40内の1つ又は複数の要素は、メモリデバイスとして機能するように構成され得、プロセッサ21と通信するように構成され得る。幾つかの実装形態では、電源50は、特定の表示装置40の設計では、実質的に全ての構成要素に電力を供給することができる。
[0161]ネットワークインターフェース27は、表示装置40がネットワークを介して1つ又は複数の機器と通信することができるように、アンテナ43と、トランシーバ47とを含む。ネットワークインターフェース27はまた、例えば、プロセッサ21のデータ処理要件を緩和するために、何らかの処理能力を有する場合がある。アンテナ43は、信号を送信及び受信することができる。幾つかの実装形態では、アンテナ43は、IEEE16.11(a)、(b)、若しくは(g)を含むIEEE16.11規格、又はIEEE802.11a、b、g、n、ac、及びそれらのさらなる実装形態を含むIEEE802.11規格に従って、RF信号を送信及び受信する。幾つかの他の実装形態では、アンテナ43は、Bluetooth規格に従ってRF信号を送信及び受信する。携帯電話の場合、アンテナ43は、3G、4G、又は5Gの技術を利用するシステムなどの、ワイヤレスネットワーク内で通信するために使用される、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、GSM/汎用パケット無線サービス(GPRS)、拡張データGSM環境(EDGE)、地上基盤無線(TETRA)、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))、エボリューションデータオプティマイズド(EV−DO)、1xEV−DO、EV−DO RevA、EV−DO RevB、高速パケットアクセス(HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、発展型高速パケットアクセス(HSPA+)、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))、AMPS、又は他の知られている信号を受信するように設計され得る。トランシーバ47は、アンテナ43から受信された信号がプロセッサ21によって受信され、更に操作され得るように、それらの信号を前処理することができる。トランシーバ47は、プロセッサ21から受信された信号がアンテナ43を介して表示装置40から送信され得るように、それらの信号を処理することもできる。
[0162]幾つかの実装形態では、トランシーバ47は、受信機によって置き換えられ得る。更に、幾つかの実装形態では、ネットワークインターフェース27は、プロセッサ21に送られるべき画像データを記憶又は生成することができる、画像ソースよって置き換えられ得る。プロセッサ21は、表示装置40の全体的な動作を制御することができる。プロセッサ21は、ネットワークインターフェース27又は画像ソースから圧縮された画像データなどのデータを受信し、そのデータを生画像データに、又は生画像データに容易に処理され得るフォーマットに、処理する。プロセッサ21は、処理されたデータを、ドライバコントローラ29に、又は記憶するためにフレームバッファ28に、送ることができる。生データは、通常、画像内の各ロケーションにおいて画像特性を識別する情報を指す。例えば、そのような画像特性には、色、飽和レベル、及びグレースケールレベルが含まれ得る。
[0163]プロセッサ21は、表示装置40の動作を制御するために、マイクロコントローラ、CPU、又は論理回路ユニットを含むことができる。調整ハードウェア52は、スピーカ45に信号を送信するための、及びマイクロフォン46から信号を受信するための、増幅器とフィルタとを含む場合がある。調整ハードウェア52は、表示装置40内の個別構成要素であり得るか、又はプロセッサ21若しくは他の構成要素内に組み込まれる場合がある。
[0164]ドライバコントローラ29は、プロセッサ21によって生成された生画像データを、プロセッサ21から直接、又はフレームバッファ28からのいずれかで取得することができ、アレイドライバ22への高速送信のために適切に生画像データを再フォーマットすることができる。幾つかの実装形態では、ドライバコントローラ29は、ラスタ様フォーマットを有するデータフローに生画像データを再フォーマットすることができ、その結果、そのデータフローは、表示アレイ30にわたって走査することに適した時間順序を有する。次いで、ドライバコントローラ29は、フォーマット化された情報をアレイドライバ22に送る。LCDコントローラなどのドライバコントローラ29は、しばしば、スタンドアロン集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21に関連付けられるが、そのようなコントローラは多くの方法で実装される場合がある。例えば、コントローラは、ハードウェアとしてプロセッサ21に埋め込まれるか、ソフトウェアとしてプロセッサ21に埋め込まれるか、又はアレイドライバ22とハードウェア内で完全に一体化される場合がある。
[0165]アレイドライバ22は、ドライバコントローラ29からフォーマット化された情報を受信することができ、表示素子の表示器のx−y行列から来る、数百、及び時には数千(又はより多く)のリード線に毎秒何回も印加される波形の並列セットに、ビデオデータを再フォーマットすることができる。幾つかの実装形態では、アレイドライバ22及び表示アレイ30は、表示器モジュールの一部である。幾つかの実装形態では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、及び表示アレイ30は、表示器モジュールの一部である。
[0166]幾つかの実装形態では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、及び表示アレイ30は、本明細書に記載されたタイプの表示器のうちのいずれにも適している。例えば、ドライバコントローラ29は、従来の表示器コントローラ又は(機械的光変調器表示素子コントローラなどの)双安定表示器コントローラであり得る。加えて、アレイドライバ22は、従来のドライバ又は(機械的光変調器表示素子コントローラなどの)双安定表示器ドライバであり得る。その上、表示アレイ30は、従来の表示アレイ又は(機械的光変調器表示素子のアレイを含む表示器などの)双安定表示アレイであり得る。幾つかの実装形態では、ドライバコントローラ29は、アレイドライバ22と一体化され得る。そのような実装形態は、高集積システム、例えば、モバイルフォン、ポータブル電子機器、腕時計、小エリア表示器において有用であり得る。
[0167]幾つかの実装形態では、入力機器48は、例えば、ユーザが表示装置40の動作を制御することが可能になるように構成され得る。入力機器48は、QWERTYキーボード若しくは電話キーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、ロッカー、タッチセンシティブスクリーン、表示アレイ30と一体化されたタッチセンシティブスクリーン、又は感圧膜若しくは感熱膜を含むことができる。マイクロフォン46は、表示装置40用の入力機器として構成され得る。幾つかの実装形態では、表示装置40の動作を制御するために、マイクロフォン46を介した音声コマンドが使用され得る。
[0168]電源50は、様々なエネルギー蓄積機器を含むことができる。例えば、電源50は、ニッケルカドミウム電池又はリチウムイオン電池などの充電式バッテリであり得る。充電式バッテリを使用する実装形態では、充電式バッテリは、例えば、壁ソケット又は光起電性機器若しくはアレイから来る電力を使用して充電可能であり得る。代替として、充電式バッテリは、ワイヤレス充電可能であり得る。電源50はまた、再生可能エネルギー源、キャパシタ、又は、プラスチック太陽電池若しくは太陽電池塗料を含む太陽電池であり得る。電源50はまた、壁コンセントから電力を受信するように構成され得る。
[0169]幾つかの実装形態では、制御プログラマビリティはドライバコントローラ29内に存在し、ドライバコントローラ29は電子表示器システム内の幾つかの場所に配置され得る。幾つかの他の実装形態では、制御のプログラマビリティはアレイドライバ22内に存在する。上述された最適化は、任意の数のハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素において、ならびに様々な構成において実装される場合がある。
[0170]本明細書で使用される項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」という句は、個々のメンバを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、又はcのうちの少なくとも1つ」は、aと、bと、cと、a〜bと、a〜cと、b〜cと、a〜b〜cとを包含するものとする。
[0171]本明細書で開示された実装形態に関して記載された様々な例示的な論理回路、論理回路ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムプロセスは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両方の組合せとして実装される場合がある。ハードウェアとソフトウェアの互換性が、概して機能に関して記載され、上述された様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びプロセスにおいて示されている。そのような機能がハードウェアに実装されるか、ソフトウェアに実装されるかは、特定の適用例及び全体的なシステムに課された設計制約に依存する。
[0172]本明細書で開示された態様に関して記載された様々な例示的な論理回路、論理回路ブロック、モジュール、及び回路を実装するために使用されるハードウェア及びデータ処理装置は、本明細書に記載された機能を実行するように設計された、汎用シングルチッププロセッサ若しくは汎用マルチチッププロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理回路機器、個別ゲート若しくはトランジスタ論理回路、個別ハードウェア構成要素、又はそれらの任意の組合せによって実装又は実行される場合がある。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ若しくは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械であり得る。プロセッサはまた、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成などの、コンピューティング機器の組合せとして実装される場合がある。幾つかの実装形態では、特定のプロセス及び方法が、所与の機能に固有の回路によって実行される場合がある。
[0173]1つ又は複数の態様では、記載された機能は、本明細書で開示された構造とそれらの構造的均等物とを含む、ハードウェア、デジタル電子回路、コンピュータソフトウェア、ファームウェアにおいて、又はそれらの任意の組合せにおいて実装される場合がある。本明細書に記載された主題の実装はまた、データ処理装置による実行用に、又はデータ処理装置の動作を制御するために、コンピュータ記憶媒体上に符号化された、1つ又は複数のコンピュータプログラム、即ち、コンピュータプログラム命令の1つ又は複数のモジュールとして実装され得る。
[0174]ソフトウェアに実装される場合、機能は、1つ又は複数の命令又はコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、又はコンピュータ可読媒体を介して送信される場合がある。本明細書で開示された方法又はアルゴリズムのプロセスは、コンピュータ可読媒体上に存在する場合がある、プロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールに実装される場合がある。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にされ得る任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体には、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROM若しくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気ストレージ機器、又は命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体が含まれ得る。また、任意の接続も、適切にコンピュータ可読媒体と呼ばれ得る。本明細書で使用するディスク(disk)及びディスク(disc)には、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、及びブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)が含まれ、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。加えて、方法又はアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込まれ得る、機械可読媒体及びコンピュータ可読媒体上のコード及び命令の1つ又は任意の組合せ又はセットとして存在する場合がある。
[0175]本開示に記載された実装形態への様々な修正は、当業者には容易に明らかになり得、本明細書で定義された一般原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の実装形態に適用される場合がある。従って、特許請求の範囲は、本明細書で示された実装形態に限定されるものではなく、本開示と、本明細書で開示された原理及び新規の特徴とに一致する、最も広い範囲を与られるべきである。
[0176]加えて、「上側」及び「下側」という用語は、時々図の説明を簡単にするために使用され、適切に配向されたページ上の図の配向に対応する相対的位置を示し、実装されたときに任意の機器の適切な配向を反映しない場合があることを、当業者なら容易に諒解されよう。
[0177]別々の実装形態という文脈で本明細書に記載された幾つかの特徴は、単一の実装形態において組合せでも実装され得る。逆に、単一の実装形態という文脈で記載された様々な特徴は、複数の実装形態において別個に、又は任意の適切な部分的組合せでも実装され得る。その上、特徴が特定の組合せで作用するものとして上述され、更に最初にそのように請求される場合があるが、請求される組合せからの1つ又は複数の特徴は、場合によっては、その組合せから切り離され得、請求される組合せは、部分的組合せ、又は部分的組合せの変形形態を対象とする場合がある。
[0178]同様に、動作は特定の順序で図面に描写されるが、これは、そのような動作が、望ましい結果を達成するために、示された特定の順序で、若しくは順番に実行されること、又は全ての図示された動作が実行されることを要求するものとして理解されるべきでない。更に、図面は、流れ図の形態でもう1つの例示的なプロセスを概略的に描写する場合がある。しかしながら、描写されていない他の動作が、概略的に図示された例示的なプロセスに組み込まれ得る。例えば、1つ又は複数のさらなる動作が、図示された動作のうちのいずれかの前に、後に、同時に、又はそれらの間に実行され得る。幾つかの状況では、マルチタスキング及び並列処理が有利であり得る。その上、上述された実装形態における様々なシステム構成要素の分離は、全ての実装形態においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、記載されたプログラム構成要素及びシステムは、概して、単一のソフトウェア製品において一緒に一体化されるか、又は複数のソフトウェア製品にパッケージ化され得ることを理解されたい。加えて、他の実装形態が以下の特許請求の範囲内に入る。場合によっては、特許請求の範囲に列挙された動作は、異なる順序で実行され、依然として望ましい結果を達成することができる。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
1組のフレーム独立寄与色(FICC)に略対応する複数の色を発するように構成された複数の光源と、
前記複数の光源に結合され、
第1の画像フレームを示すデータを受信するように構成された入力論理回路と、
前記第1の画像フレーム内の支配的な色相の色相角を識別するために、色相ベースの色空間において少なくとも部分的に前記データを処理することによって、第2の画像フレームの表示に使用する少なくとも1つのフレーム固有寄与色(FSCC)を識別することと、ここにおいて、前記第2の画像フレームは、前記第1の画像フレーム及び前記第1の画像フレームに続く画像フレームのうちの1つであり、
前記識別された色相角に基づいて前記FSCCを選択することと、
前記FICCと前記FSCCとを使用して、前記第2の画像フレームが表示されるようにすることと
を行うように構成されたサブフィールド導出論理回路と
を備える、コントローラと
を備える、装置。
[C2]
前記サブフィールド論理回路が、前記第1の画像フレーム内の3つの支配的な色相に関連付けられた色相角を識別することによって3つのFSCCを識別することと、前記FICCと識別された前記3つのFSCCとを使用して、前記第2の画像フレームが表示されるようにすることとを行うように更に構成される、C1に記載の装置。
[C3]
前記サブフィールド導出論理回路が、識別された前記支配的な色相に基づいて前記複数の光源についての1組の相対照度を取得することによって、識別された前記支配的な色相に対応するように、前記FSCCを設定するように更に構成される、C1に記載の装置。
[C4]
前記サブフィールド導出論理回路が、前記第1の画像フレーム内の複数の色相の頻度分布を決定することによって、前記色相ベースの色空間において少なくとも部分的に前記データを処理するように更に構成される、C1に記載の装置。
[C5]
前記サブフィールド導出論理回路が、前記受信データに含まれる複数の画素値をRGB色空間から前記色相ベースの色空間に変換することによって、前記色相ベースの色空間において少なくとも部分的に前記データを処理するように更に構成される、C4に記載の装置。
[C6]
前記第2の画像フレーム用の大部分の光エネルギー出力が、前記少なくとも1つのFSCCを使用して出力されるように、前記コントローラが、前記FICCと前記少なくとも1つのFSCCとを使用して前記第2の画像フレームを表示するように構成される、C1に記載の装置。
[C7]
少なくとも1つのFICCについて表示されるようにされた少なくとも1つのサブフレームが、前記少なくとも1つのFSCCについて表示される任意のサブフレームの最低の重みよりも小さい対応する重みを有するように、前記コントローラが、前記FICCと前記少なくとも1つのFSCCとを使用して前記第2の画像フレームを表示するように構成される、C1に記載の装置。
[C8]
FICCと前記FSCCとを使用して前記第2の画像フレームを表示するために前記装置によって消費される推定電力が、FICCのみを使用して前記第2の画像フレームを表示するために前記装置によって消費される推定電力よりも小さいとの決定に基づいて、前記サブフィールド導出論理回路が、前記FICCと前記FSCCとを使用して前記第2の画像フレームが表示されるようにするように更に構成される、C1に記載の装置。
[C9]
前記複数の光源を含む表示器と、
前記表示器と通信するように構成されたプロセッサと、前記プロセッサは、画像データを処理するように構成される、
前記プロセッサと通信するように構成されたメモリデバイスと
を更に備える、C1に記載の装置。
[C10]
前記表示器が、
前記表示器に少なくとも1つの信号を送るように構成されたドライバ回路と、
前記ドライバ回路に前記画像データの少なくとも一部分を送るように構成されたコントローラと
を更に含む、C9に記載の装置。
[C11]
前記表示器が、
前記プロセッサに前記画像データを送るように構成された画像ソースモジュールを更に含み、前記画像ソースモジュールが、受信機、トランシーバ、及び送信機のうちの少なくとも1つを含む、C9に記載の装置。
[C12]
前記表示器が、
入力データを受信し、前記プロセッサに前記入力データを通信するように構成された入力機器
を更に含む、C9に記載の装置。
[C13]
画像フレームを表示するための方法であって、
第1の画像フレームを示すデータを受信することと、
前記第1の画像フレーム内の少なくとも1つの支配的な色相に関連付けられた少なくとも1つの色相角を識別するために、色相ベースの色空間において少なくとも部分的に前記受信データを処理することと、
前記少なくとも1つの色相角に基づいて少なくとも1つのフレーム固有寄与色(FSCC)を選択することと、
1組のフレーム独立寄与色(FICC)を決定することと、
前記FICCと前記少なくとも1つのFSCCとを使用して第2の画像フレームを表示することと、ここにおいて、前記第2の画像フレームは、前記第1の画像フレーム及び前記第1の画像フレームに続く画像フレームのうちの1つである、
を備える、方法。
[C14]
前記少なくとも1つのFSCCを選択することが、前記第1の画像フレーム内の3つの支配的な色相に関連付けられた色相角を識別することに基づいて3つのFSCCを選択することを含み、前記第2の画像フレームを表示することが、前記FICCと前記3つのFSCCとを使用して前記第2の画像フレームを表示することを含む、C13に記載の方法。
[C15]
前記色相ベースの色空間において少なくとも部分的に前記受信データを処理することが、前記第1の画像フレーム内の複数の色相の頻度分布を決定することを含む、C13に記載の方法。
[C16]
前記色相ベースの色空間において少なくとも部分的に前記受信データを処理することが、前記受信データに含まれる複数の画素値をRGB色空間から前記色相ベースの色空間に変換することを更に含む、C15に記載の方法。
[C17]
前記FICCと前記少なくとも1つのFSCCとを使用して前記第2の画像フレームを表示することが、前記第2の画像フレーム用の大部分の光エネルギー出力が前記少なくとも1つのFSCCを使用して出力されるように、前記第2の画像フレームを表示することを含む、C13に記載の方法。
[C18]
前記FICCと前記少なくとも1つのFSCCとを使用して前記第2の画像フレームを表示することが、前記FICCのうちの少なくとも1つについて表示されるようにされた少なくとも1つのサブフレームが、前記少なくとも1つのFSCCについて表示されるようにされた任意のサブフレームの最低の重みよりも小さい対応する重みを有するように、前記第2の画像フレームを表示することを含む、C13に記載の方法。
[C19]
前記FICCと前記少なくとも1つのFSCCとを使用して前記第2の画像フレームを表示することが、前記FICCと前記少なくとも1つのFSCCとを使用して前記第2の画像フレームを表示するために消費される推定電力が、前記FICCのみを使用して前記第2の画像フレームを表示するために消費される推定電力よりも小さいと決定することを含む、C13に記載の方法。
[C20]
プロセッサによって実行されると、
第1の画像フレームを示すデータを受信することと、
前記第1の画像フレーム内の少なくとも1つの支配的な色相に関連付けられた少なくとも1つの色相角を識別するために、色相ベースの色空間において少なくとも部分的に前記受信データを処理することと、
前記少なくとも1つの色相角に基づいて少なくとも1つのフレーム固有寄与色(FSCC)を選択することと、
1組のフレーム独立寄与色(FICC)を決定することと、
前記FICCと前記少なくとも1つのFSCCとを使用して第2の画像フレームを表示することと、ここにおいて、前記第2の画像フレームは、前記第1の画像フレーム及び前記第1の画像フレームに続く画像フレームのうちの1つである、
を備える、画像を表示するための方法を前記プロセッサに実行させる、符号化された命令を有する、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
[C21]
前記少なくとも1つのFSCCを選択することが、前記第1の画像フレーム内の3つの支配的な色相に関連付けられた色相角を識別することに基づいて3つのFSCCを選択することを含み、前記第2の画像フレームを表示することが、前記FICCと前記3つのFSCCとを使用して、前記第2の画像フレームを表示することを含む、C20に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
[C22]
前記FICCと前記少なくとも1つのFSCCとを使用して前記第2の画像フレームを表示することが、前記FICCのうちの少なくとも1つについて表示されるようにされた少なくとも1つのサブフレームが、前記少なくとも1つのFSCCについて表示されるようにされた任意のサブフレームの最低の重みよりも小さい対応する重みを有するように、前記第2の画像フレームを表示することを含む、C20に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
[C23]
前記色相ベースの色空間において少なくとも部分的に前記受信データを処理することが、前記第1の画像フレーム内の複数の色相の頻度分布を決定することを含む、C20に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。