JP6092328B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、遊技球が始動領域(例えば始動口)を通過した際に取得した大当たり乱数等の判定情報を用いて特別遊技である大当たりの判定を行うことにより、一連の特別図柄による図柄ゲームを行う遊技機が知られている。特別図柄の図柄ゲームにおいて、遊技機は、特別図柄表示部に特別図柄を変動表示させて、大当たりの判定結果を示す図柄を停止表示させる。
特別図柄の図柄ゲームにおいて停止表示させた図柄が大当たりを示す図柄である場合、遊技機は、大入賞口を開放させる大当たり遊技を行う。一方、特別図柄の図柄ゲームにおいて停止表示させた図柄がハズレを示す図柄である場合、遊技機は、次の始動条件の成立により次の特別図柄の図柄ゲームを行う。
また、遊技機は、上記の始動口とは異なる始動領域(例えばゲート)を遊技球が通過した際に取得した普通図柄乱数等の判定情報を用いて、普通図柄の判定を行うことにより、一連の普通図柄のゲームも行う。普通図柄のゲームにおいて、遊技機は、普通図柄表示部に普通図柄を変動表示させて、普通図柄の判定の結果を示す図柄を停止表示させる。
普通図柄の図柄ゲームにおいて停止表示させた図柄が開放を示す図柄である場合、遊技機は、普通電動役物(例えば電動チューリップ)を開放させる補助遊技を行う。一方、普通図柄の図柄ゲームにおいて停止表示させた図柄がハズレを示す図柄である場合、遊技機は、次の始動条件の成立により次の普通図柄の図柄ゲームを行う。
例えば、近年の遊技機では、普通図柄の図柄ゲームにおいて、普通電動役物を長時間(例えば5.6秒)開放させる長開放当たりをとり得るものがある。長開放当たりに当選すると、遊技機は、普通電動役物を長時間開放させる補助遊技を行う。これにより、遊技球を始動口へ入賞させることが容易になる。
また、長開放当たりの補助遊技を行う際に、普通図柄の変動表示中や変動停止後の補助遊技において、長開放当たりの補助遊技を示す補助遊技演出を行う遊技機が知られている(例えば、下記特許文献1参照。)。また、長開放当たりの補助遊技において、遊技球が始動口へ入賞した場合には、遊技における所定の特典(通常の特典とは異なる特典)を付与することが可能である。
特開2013−255643号公報
しかしながら、従来技術は、長開放当たりの補助遊技を行う場合であっても、特別図柄の変動表示に応じて高信頼度の遊技演出を行っている場合には、当該遊技演出を妨げないようにするために、補助遊技演出を行わないことがある。例えば、補助遊技中における始動口への入賞による変動表示によって所定の特典を付与する場合において、補助遊技演出の有無に応じて、付与する特典に差異を設けたとすると、遊技者に不利益となることがあり、遊技の面白みが低減してしまうという問題がある。
本発明は、上述した問題点を解消するため、遊技の面白みが低減することを抑えることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる遊技機は、第1条件の成立により遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段の判定結果に基づいて、所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段と、前記第1条件とは異なる第2条件の成立により、通常の遊技に比べて前記第1条件の成立を容易とする補助遊技を行うか否かの判定を行う補助遊技判定手段と、前記補助遊技判定手段によって前記補助遊技を行うと判定された場合、前記補助遊技を制御する補助遊技制御手段と、前記特別遊技判定手段による判定結果に基づく第1特定演出と、前記補助遊技判定手段による判定結果に基づく第2特定演出とのいずれかを実行可能な特定演出実行手段と、を有し、前記補助遊技制御手段は、通常遊技状態とは異なる特定遊技状態では前記通常遊技状態よりも前記補助遊技を実行しやすいように制御し、前記特定演出実行手段は、前記第1特定演出と前記第2特定演出とでは前記第1特定演出を前記第2特定演出よりも優先して実行するとともに、前記特定遊技状態では前記第2特定演出を実行せず、前記特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第2特定演出が実行されて行われた前記補助遊技において前記第1条件が成立した場合と、前記特定演出実行手段により前記第2特定演出が実行されることなく行われた前記補助遊技において前記第1条件が成立した場合とで、同一の付与条件に基づいて決定する前記所定の特典を付与することを特徴とする。
本発明によれば、遊技の面白みが低減することを抑えることができる。
遊技システムの構成の一例を示す図である。 履歴記録遊技を開始するときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図(その1)である。 履歴記録遊技を開始するときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図(その2)である。 履歴記録遊技を終了するときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図である。 実機カスタマイズを行うときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図(その1)である。 実機カスタマイズを行うときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図(その2)である。 遊技システムの動作シーケンスの一例を示す図である。 遊技履歴の情報を記録するデータベース(ユーザ1の遊技開始前)の一例を示す図である。 遊技履歴の情報を記録するデータベース(ユーザ1の遊技終了後)の一例を示す図である。 履歴記録遊技中処理の一例を示すフローチャートである。 ミッションテーブルの一例を示す図である。 シナリオテーブルの一例を示す図である。 アイテム獲得演出判定テーブルの一例を示す図である。 アイテム獲得確率が1/4の場合のアイテム獲得演出の画面の一例を示す図である。 アイテム獲得確率が3/4の場合のアイテム獲得演出の画面の一例を示す図である。 ぱちんこ遊技機の一例を示す図である。 ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成を示す図である。 演出制御部の構成を示す図である。 ルーレット演出の一例を示す説明図である。 ルーレット演出の識別表示を示す説明図である。 長開放当たり時の演出の一例を示す図(その1)である。 長開放当たり時の演出の一例を示す図(その2)である。 ルーレット演出におけるポイント付与演出の一例を示す図である。 ぱちんこ遊技機の機能的構成の一例を示す図である。 主制御部が行うタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御部が行う始動口スイッチ処理を示すフローチャートである。 主制御部が行う特別図柄処理を示すフローチャートである。 主制御部が行う大当たり判定処理を示すフローチャートである。 低確率大当たり判定テーブルの一例を示す図である。 高確率大当たり判定テーブルの一例を示す図である。 第1始動口への入賞に基づく図柄判定に用いられる図柄判定テーブルの一例を示す図である。 第2始動口への入賞に基づく図柄判定に用いられる図柄判定テーブルの一例を示す図である。 主制御部が行う変動パターン判定処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態において用いられる通常時変動パターンテーブルの一例を示す図である。 時間短縮機能が付加された遊技状態において用いられる時間短縮時変動パターンテーブルの一例を示す図である。 主制御部が行う停止中処理を示すフローチャート(その1)である。 主制御部が行う停止中処理を示すフローチャート(その2)である。 主制御部が行う大入賞口処理を示すフローチャート(その1)である。 主制御部が行う大入賞口処理を示すフローチャート(その2)である。 主制御部が行う遊技状態設定処理を示すフローチャートである。 主制御部が行うゲートスイッチ処理を示すフローチャートである。 主制御部が行う普通図柄処理を示すフローチャートである。 普図当たり判定テーブルの一例を示す図である。 普図図柄判定テーブルの一例を示す図である。 主制御部が行う普通電動役物処理を示すフローチャートである。 開放パターンテーブルの一例を示す図である。 演出統括部が行う演出タイマ割込処理を示すフローチャートである。 演出統括部が行うコマンド受信処理の処理内容を示すフローチャートである。 演出統括部が行う長開放開始処理を示すフローチャートである。 演出統括部が行う保留演出処理を示すフローチャートである。 演出統括部が行う変動開始コマンド処理を示すフローチャートである。 演出統括部が行う特図変動演出処理を示すフローチャートである。 演出統括部が行う変動演出パターン選択処理を示すフローチャートである。 演出統括部が行う普図変動演出処理を示すフローチャートである。 演出統括部が行う普図ルーレット演出設定処理を示すフローチャートである。 普通図柄の変動・停止と普図ルーレット演出との関係を示すタイムチャートである。 特別図柄の変動・停止と特図ルーレット演出との関係を示すタイムチャートである。 特図ルーレット演出と普図ルーレット演出の優先関係を示すタイムチャート(その1)である。 特図ルーレット演出と普図ルーレット演出の優先関係を示すタイムチャート(その2)である。 演出統括部が行う変動停止コマンド処理を示すフローチャートである。 特図変動演出終了処理の処理内容を示すフローチャートである。 演出モードテーブルの一例を示す図である。 普図変動演出終了処理の処理内容を示すフローチャートである。
以下に図面を参照して、遊技機の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(遊技システムの構成)
図1は、遊技システムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、遊技システムYSは、複数のぱちんこ遊技機100と、携帯端末MPと、情報処理サーバSSと、を有する。携帯端末MPと、情報処理サーバSSとは、インターネットなどの公衆回線INを介して接続される。
ぱちんこ遊技機100は、履歴記録遊技を行うことが可能である。履歴記録遊技は、いわゆるぱちログ遊技であり、遊技者がこれまでに遊技を行った際の遊技履歴を用いて、遊技者にポイントなどの特典を付与して、当該特典を蓄積する遊技である。遊技履歴は、変動回数や、大当たり回数や、出力した演出内容や、履歴記録遊技において付与される特典など、様々な遊技に関する履歴を含む。獲得した特典(例えばポイント)は、演出の画像や音声を遊技者の好みの仕様にするカスタマイズを行うためのアイテムに交換することができる。
ぱちんこ遊技機100は、遊技者が遊技の開始時に所定の操作を行うことにより、二次元コードを生成して、表示する。二次元コードには、ぱちんこ遊技機100の機種情報や、情報処理サーバSSに対してパスワードの発行を要求する旨の情報が含まれる。携帯端末MPは、公衆回線INにアクセス可能な携帯電話やスマートフォンなどである。携帯端末MPは、ぱちんこ遊技機100に表示された二次元コードを読み取ることが可能な撮影機能を有するとともに、文字や記号を表示することが可能な表示部を有する。
携帯端末MPは、遊技者の操作により、ぱちんこ遊技機100に表示された二次元コードを読み取る。そして、携帯端末MPは、公衆回線INを介して、パスワード要求情報を情報処理サーバSSに送信する。パスワード要求情報は、二次元コードに含まれる機種情報や、携帯端末MP毎のユーザIDなどを含む。
情報処理サーバSSは、データベースDBを有する。情報処理サーバSSは、携帯端末MPとの間で、情報の送受信を行う。データベースDBは、登録(会員登録)された遊技者の遊技履歴の情報を遊技者毎に記録する。また、データベースDBは、機種毎に、各遊技者(各ユーザID)の遊技履歴の情報や特典の情報を記録する。
情報処理サーバSSは、携帯端末MPからパスワード要求情報を受信すると、データベースDBに記録されている遊技履歴の情報の中から、パスワード要求情報に対応する機種および遊技者の遊技履歴の情報を抽出する。そして、情報処理サーバSSは、遊技履歴の情報を抽出すると、履歴記録遊技を開始させるために必要なパスワード(開始情報)を生成して、携帯端末MPへ送信する。
そして、携帯端末MPは、情報処理サーバSSからパスワードを受信すると、受信したパスワードを携帯端末MPの表示部に表示する。このパスワードを、遊技者がぱちんこ遊技機100に入力すると、ぱちんこ遊技機100は、履歴記録遊技を開始する。これにより、ぱちんこ遊技機100は、前回までの累積ポイントや前回のカスタマイズの内容を引き継いで、図柄ゲームを開始することができる。
ぱちんこ遊技機100は、履歴記録遊技において、遊技者の遊技履歴の情報を記録する。遊技者が遊技を終了する際に所定の操作を行うと、ぱちんこ遊技機100は、記録した遊技履歴の情報を含む二次元コードを生成して、表示する。
遊技者の操作により、携帯端末MPは、ぱちんこ遊技機100に表示された二次元コードを読み取る。そして、携帯端末MPは、公衆回線INを介して、読み取った二次元コードに含まれる遊技履歴の情報を情報処理サーバSSへ送信する。
情報処理サーバSSは、携帯端末MPから遊技履歴の情報を受信すると、受信した遊技履歴の情報をデータベースDBに記録させるか否かの認証を行う。認証に成功すると、情報処理サーバSSは、受信した遊技履歴の情報をデータベースDBに記録させる。これにより、今回の遊技によって獲得したポイントや今回のカスタマイズの内容をデータベースDBに記録させることができ、次回の遊技に引き継ぐことができる。
(履歴記録遊技を開始するときのぱちんこ遊技機の画面の遷移)
図2−1は、履歴記録遊技を開始するときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図(その1)である。図2−2は、履歴記録遊技を開始するときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図(その2)である。図2−1に示すように、ぱちんこ遊技機100は、ぱちんこ遊技機100が図柄の変動表示を行っていない客待ち状態において、トップメニュー画面G1を表示することが可能である。トップメニュー画面G1には、「履歴記録遊技」、「実機カスタマイズ」、「戻る」、のいずれか1つが遊技者によって選択可能に表示されている。
「履歴記録遊技」が選択されると、(2)の履歴記録メニュー画面G2に遷移する。「実機カスタマイズ」が選択されると、図4−1および図4−2を用いて後述するが、遊技者が獲得した特典(例えばポイント)に基づいて、演出の画像や音声を遊技者の好みの仕様にするカスタマイズを行うことができる。「戻る」が選択されると、トップメニュー画面G1を終了し、例えば客待ち画面に戻る。
(2)の履歴記録メニュー画面G2には、「履歴記録遊技開始」、「履歴記録遊技終了」、「トップメニューへ戻る」、のいずれか1つが遊技者によって選択可能に表示されている。「履歴記録遊技開始」が選択されると、(3)のパスワード入力画面G3に遷移する。「履歴記録遊技開始」が選択されると、(3)のパスワード入力画面G3に遷移する。「履歴記録遊技終了」が選択されると、後述する図3の(3)に遷移する。「トップメニューへ戻る」が選択されると、(1)のトップメニュー画面G1に戻る。
また、(2)の履歴記録メニュー画面G2では、二次元コードcdが表示されている。二次元コードcdには、例えば、ぱちんこ遊技機100の機種の種別を示す機種情報や、情報処理サーバSSへの接続を遊技者から承認を得るための表示を行う情報や、情報処理サーバSSのアドレスなどが含まれる。携帯端末MPは、遊技者の操作により二次元コードを読み取ると、遊技者の承認により、読み取った情報と、遊技者(携帯端末MP)を識別するユーザID(例えば携帯端末MPの電話番号)と、を関連付けたパスワード要求情報を情報処理サーバSSへ送信する。
情報処理サーバSSは、データベースDBに、ユーザIDに対応する遊技履歴の情報を記録している。なお、情報処理サーバSSがユーザIDを記録していない場合は、すなわち、会員登録がされていない場合は、会員登録を行うことにより、情報処理サーバSSにユーザIDを記録させることができる。
情報処理サーバSSは、携帯端末MPからパスワード要求情報を受信すると、データベースDBに記録されている遊技履歴の情報の中から、機種情報やユーザIDに対応する遊技履歴の情報を抽出し、抽出した遊技履歴の情報についてぱちんこ遊技機100において復元可能なパスワード(PW)を生成し、携帯端末MPへ送信する。
(3)のパスワード入力画面G3において、携帯端末MPが受信したパスワードを、遊技者がぱちんこ遊技機100の操作部を用いて操作入力すると、図2−2の(4)のパスワード成功確認画面G4に遷移する。
図2−2の(4)のパスワード成功確認画面G4は、パスワード入力に成功した旨が表示されている。パスワード成功確認画面G4には、「履歴記録遊技の開始画面」が遊技者により選択可能に表示されており、「履歴記録遊技の開始画面」が選択されると、(5)の履歴記録遊技の開始指示画面G5に遷移する。
履歴記録遊技の開始指示画面G5には、履歴記録遊技を開始する旨を示す「Yes」のボタンか、履歴記録メニュー画面G2に戻る旨を示すボタンか、が遊技者により選択可能に表示されている。履歴記録メニュー画面G2に戻る旨を示すボタンが選択されると、履歴記録メニュー画面G2(図2−1参照)に戻る。「Yes」のボタンが選択されると、(6)の履歴記録遊技開始画面G6に遷移する。履歴記録遊技開始画面G6には、履歴記録遊技を開始する旨が表示されており、履歴記録遊技の開始を容認する「OK」が選択されると、履歴記録遊技が開始される。このような表示画面および遊技者の操作により、前回のカスタマイズを引き継いだ履歴記録遊技により、遊技(図柄ゲーム)を開始させることができる。
(履歴記録遊技を終了するときのぱちんこ遊技機の画面の遷移)
図3は、履歴記録遊技を終了するときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図である。図3において、トップメニュー画面G1および履歴記録メニュー画面G2は、図2−1に示したものと同様である。図3に示すように、(1)のトップメニュー画面G1において「履歴記録遊技」が選択されると、(2)の履歴記録メニュー画面G2に遷移し、履歴記録メニュー画面G2において、「履歴記録遊技終了」が選択されると、(3)に示す遊技終了時確認画面G11に遷移する。
遊技終了時確認画面G11には、二次元コードを表示する旨を示す「Yes」か、履歴記録メニュー画面G2に戻る旨を示すボタンか、が遊技者により選択可能に表示されている。履歴記録メニュー画面G2に戻る旨を示すボタンが選択されると、履歴記録メニュー画面G2(図2−1参照)に戻る。「Yes」が選択されると、(4)の二次元コード表示画面G12に遷移する。
二次元コード表示画面G12では、二次元コードcdが表示されている。二次元コードcdには、例えば、履歴記録遊技開始画面G6(図2−2参照)を経由して遊技を開始してからの遊技履歴の情報や、情報処理サーバSSへの接続を遊技者から承認を得るための表示を行う情報や、情報処理サーバSSのアドレスなどが含まれる。
携帯端末MPは、遊技者の操作により二次元コードを読み取ると、読み取った遊技履歴を含む情報を情報処理サーバSSへ送信する。情報処理サーバSSは、携帯端末MPから遊技履歴を含む情報を受信すると、データベースDB内にユーザIDに対応する遊技履歴の情報がない場合には、当該遊技履歴の情報を新たに記録し、また、既に遊技履歴がある場合には遊技履歴の情報を更新する。
また、二次元コード表示画面G12には、履歴記録遊技を終了する旨が表示されており、履歴記録遊技の終了を容認する「OK」が遊技者により選択されると、履歴記録遊技を終了する。このような表示画面および遊技者の操作により、履歴記録遊技を終了することができる。
次に、実機カスタマイズを行うときのぱちんこ遊技機100の画面の遷移について説明する。なお、ぱちんこ遊技機100は、図2−1および図2−2に示した手順により、例えば前回のカスタマイズを引き継いだ履歴記録遊技により、遊技(図柄ゲーム)を開始させることができる。また、遊技者は、例えば、以下に説明する手順によって、遊技開始前や遊技の途中などの図柄ゲームが行われていないときに、ぱちんこ遊技機100を操作して実機カスタマイズを行うことができる。なお、実機カスタマイズは、ぱちんこ遊技機100を操作することに限らず、例えば、履歴記録遊技の開始前に携帯端末MPへの操作によっても行うことが可能である。
(実機カスタマイズを行うときのぱちんこ遊技機の画面の遷移)
図4−1は、実機カスタマイズを行うときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図(その1)である。図4−2は、実機カスタマイズを行うときのぱちんこ遊技機の画面の遷移を示す図(その2)である。図4−1に示すように、(1)のトップメニュー画面G1において「実機カスタマイズ」が選択されると、(2)のカスタマイズメニュー画面G21に遷移する。
(2)のカスタマイズメニュー画面G21には、「MUSICカスタマイズ」および「キャラクタカスタマイズ」のいずれかが遊技者によって選択可能に表示されている。「MUSICカスタマイズ」が選択されると、(3)のMUSICカスタマイズ画面G22に遷移する。MUSICカスタマイズ画面G22では、獲得した特典(例えばポイント)に基づいて獲得した楽曲アイテムが表示されている。楽曲アイテムは、それぞれ、遊技演出において楽曲毎に対応する所定のタイミングで再生することが可能な楽曲を示す。例えば、大当たり中の楽曲を楽曲アイテムに応じた楽曲にすることができる。
楽曲アイテムが選択されると、例えば、遊技演出において楽曲アイテムに応じた楽曲を再生することができる。楽曲アイテムに応じた楽曲は、カスタマイズによってのみ設定することが可能である。MUSICカスタマイズ画面G22において、未獲得の楽曲アイテムについては明示されておらず、既に獲得した楽曲アイテムについてのみ明示されている。このような表示画面および遊技者の操作により、遊技演出における楽曲をカスタマイズすることができる。
また、図4−2に示すように、(5)のカスタマイズメニュー画面G21において「キャラクタカスタマイズ」が選択されると、(6)のキャラクタカスタマイズ画面G31に遷移する。キャラクタカスタマイズ画面G31では、獲得した特典(例えばポイント)に基づいて取得した画像アイテムが表示されている。画像アイテムは、それぞれ、遊技演出において画像アイテム毎に対応する所定のタイミングで出現することが可能な画像を示す。例えば、カットイン演出における画像を画像アイテムに応じた画像にすることができる。
画像アイテムが選択されると、例えば、遊技演出において画像アイテムに応じた画像を表示することができる。画像アイテムに応じた画像は、カスタマイズによってのみ設定することが可能である。キャラクタカスタマイズ画面G31において、未獲得の画像アイテムについては明示されておらず、既に獲得した画像アイテムについてのみ明示されている。このような表示画面および遊技者の操作により、遊技演出における画像をカスタマイズすることができる。
なお、カスタマイズによる演出は、カスタマイズによってのみ設定することが可能な演出に限らず、例えば、カスタマイズによらない通常の遊技において出現可能な演出の出現率を変えたりすることも可能である。例えば、カスタマイズによって、プレミア演出の出現率を向上させたりすることも可能である。
(遊技システムの動作シーケンスの一例)
図5は、遊技システムの動作シーケンスの一例を示す図である。図5において、ぱちんこ遊技機100は、履歴記録遊技の開始(図2−1の履歴記録メニュー画面G2参照)を受け付けたか否かを判定する(ステップS501)。ぱちんこ遊技機100は、履歴記録遊技の開始を受け付けるまで待機し(ステップS501:No)、履歴記録遊技の開始を受け付けると(ステップS501:Yes)、ぱちんこ遊技機100の機種情報を含む二次元コードを表示する(ステップS502)。
そして、携帯端末MPが二次元コードを読み取ると、二次元コードに含まれる機種情報と、遊技者ID(例えば携帯端末の電話番号)と、を関連付けたパスワード(PW)要求情報を情報処理サーバSSへ送信する(ステップS503)。情報処理サーバSSは、携帯端末MPからパスワード要求情報を受信すると、遊技履歴の情報を記録するデータベース(図6−1)に記録されている遊技履歴の情報の中から、機種情報および遊技者IDに対応する遊技履歴の情報を抽出する(ステップS504)。そして、情報処理サーバSSは、機種情報および遊技者IDに対応する遊技履歴の情報のPWを作成して携帯端末MPへ送信する(ステップS505)。
携帯端末MPは、情報処理サーバSSからパスワードを受信すると、画面上にパスワードを表示する(ステップS506)。そして、ぱちんこ遊技機100は、パスワード入力画面G3(図2−1参照)を表示しており、パスワードの入力が完了したか否かを判定する(ステップS507)。ぱちんこ遊技機100は、パスワードの入力が完了するまで待機し(ステップS507:No)、パスワードの入力が完了すると(ステップS507:Yes)、パスワードに対応する演出情報を選択する(ステップS508)。パスワードに対応する演出情報は、カスタマイズされた演出内容や、累計の特典などを含む。
そして、ぱちんこ遊技機100は、履歴記録遊技中処理(図7参照)を実行する(ステップS509)。次に、ぱちんこ遊技機100は、カスタマイズの変更(図4−1および図4−2参照)を受け付けたか否かを判定する(ステップS510)。なお、カスタマイズの変更は、ぱちんこ遊技機100が図柄の変動表示を行っていない客待ち状態において行うことが可能である。カスタマイズの変更を受け付けない場合(ステップS510:No)、ぱちんこ遊技機100は、ステップS512へ移行する。カスタマイズの変更を受け付けた場合(ステップS510:Yes)、ぱちんこ遊技機100は、カスタマイズの内容を更新する(ステップS511)。
そして、ぱちんこ遊技機100は、履歴記録遊技の終了(図3参照)を受け付けたか否かを判定する(ステップS512)。履歴記録遊技の終了を受け付けない場合(ステップS512:No)、ぱちんこ遊技機100は、ステップS509へ移行する。履歴記録遊技の終了を受け付けた場合(ステップS512:Yes)、ぱちんこ遊技機100は、遊技履歴の情報を含む二次元コードを生成して表示する(ステップS513)。そして、ぱちんこ遊技機100は、遊技履歴の情報を消去し(ステップS514)、一連の処理を終了する。
携帯端末MPは、携帯端末MPが二次元コードを読み取ると、二次元コードに含まれる遊技履歴の情報を情報処理サーバSSへ送信するとともに(ステップS515)、携帯端末MPの表示画面上に遊技履歴の情報を表示し(ステップS516)、一連の処理を終了する。
また、情報処理サーバSSは、携帯端末MPから遊技履歴の情報を受信すると、遊技履歴の情報を記録するデータベース(図6−2)を更新し(ステップS517)、一連の処理を終了する。
(遊技履歴の情報を記録するデータベースの一例)
図6−1は、遊技履歴の情報を記録するデータベース(ユーザ1の遊技開始前)の一例を示す図である。図6−2は、遊技履歴の情報を記録するデータベース(ユーザ1の遊技終了後)の一例を示す図である。
図6−1および図6−2においてデータベースDBは、機種情報毎に各ユーザIDに対応する遊技履歴の情報を記録する。機種情報は、ぱちんこ遊技機100の機種(例えばCR○×物語など)を示す情報である。ユーザIDは、遊技者(携帯端末MP)を識別することが可能な情報であればよく、例えば、携帯端末MPの電話番号である。
ユーザ名は、会員登録時にユーザが登録した名前である。また、データベースDBは、ユーザ名とともに不図示のユーザパスワードも記録している。ユーザパスワードは、ログイン時の認証に用いられる。遊技履歴の情報は、シナリオ、レベル、ポイント、獲得済みアイテムID、画像カスタマイズ情報、楽曲カスタマイズ情報、などを含む。
ここで、本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機100は、履歴記録遊技におけるポイントとして、例えば、1変動毎に1ポイントを付与したり、特定の条件が成立した場合に所定数のポイント(高ポイント)を付与したりする。合計のポイント数が所定値(例えば100ポイント)になると、レベルが1つ上がるとともに、所定値に達したポイントはリセットされて、再び0から計数される。レベルは、所定値(例えば500レベル)が最大である。レベルが1つ上がると、カスタマイズ用のアイテムを獲得することが可能になる。
アイテムは、例えば、最大レベルの数よりも少ない数分(例えば250個)用意されており、レベルアップ時における獲得抽選に当選した場合に遊技者に獲得させる。レベルアップしたとしても、獲得抽選に当選しない場合には獲得されない。獲得抽選は、例えば、レベルが低いときほど高確率で当選することとし、アイテムを獲得しやすくしている。なお、仮に、獲得抽選において非当選が連続したことにより、高レベルになったときに未獲得のものが多数あったとしても、例えば所定レベルに達した場合には、無条件で獲得させることとしてもよい。
このように、100ポイント×500レベル分の合計5万ポイントを獲得するまで、アイテムを獲得することが可能な履歴記録遊技としている。なお、レベルは、ポイントが所定値(100ポイント)になったことを示す区切りを示すものであり、すなわち、ポイントの100の位を示す値である。このため、レベルアップする構成とせずに、5万ポイントまでカウントすることとしてもよい。
また、本実施の形態においては、どの遊技者に対しても一律に定めた順番でアイテムを獲得させたとすると、例えば、遊技者が他人の遊技を閲覧したりすることにより、次に獲得可能なアイテムを容易に推測できてしまい、アイテムを獲得する際の期待感が低減してしまうおそれがある。そのため、本実施の形態では、アイテムを獲得させる際の順番がそれぞれ異なる複数(例えば7個)のシナリオを用意しておくこととしている。
シナリオは、例えば、アイテム1→アイテム37→アイテム5→…、というように、最初に獲得するアイテムから最後に獲得するアイテムまで順番を定めたものである。ぱちんこ遊技機100は、各遊技者の初回の履歴記録遊技の開始時(例えば初回の二次元コードの作成時)に、複数のシナリオの中からいずれのシナリオを用いるかのシナリオ判定を行って、判定により得られた一のシナリオを設定する。これにより、遊技者毎に設定されたシナリオに基づく順番でアイテムを獲得させることができる。
また、本実施の形態において、特定の条件が成立した場合に所定数のポイント(高ポイント)を付与するが、この特定の条件の成立は、例えば、特定のリーチ演出で大当たりすることや、特定の時間帯に大当たりすることなどであり、予め定められている。このような、特定の条件をミッションという。すなわち、ミッションが成立することにより、高ポイントを付与することができ、レベルアップの機会やアイテムを獲得させる機会を増やすことが可能になる。
図6−1に示すデータベースDBにおいて、遊技履歴の情報に含まれるシナリオは、アイテムの獲得順を定めたものである。レベルおよびポイントは、遊技者に付与された特典を示す。獲得済みアイテムIDは、シナリオ毎に定められた順番で獲得するアイテムのうちの既に獲得したアイテムを示す情報である。
画像カスタマイズ情報は、遊技者がカスタマイズした画像アイテムを示す情報である。楽曲カスタマイズ情報は、遊技者がカスタマイズした楽曲アイテムを示す情報である。このようにして、データベースDBは、機種情報毎に各ユーザの遊技履歴の情報を記録することとしている。
図6−2のデータベースDBは、ユーザ1の遊技終了後を示したものである。このため、図6−2のデータベースDBは、図6−1のデータベースDBと比較して、ユーザ1の遊技履歴の情報のうち、レベル、ポイント、獲得済みアイテムID、楽曲カスタマイズ情報、が異なる。これにより、次回の遊技においては、図6−2のデータベースDBに記録される遊技履歴の情報を用いることができる。なお、データベースDBにおいて、記録する遊技履歴の情報は、図示したものに限らず、遊技に関する様々な情報を含めることが可能である。
(履歴記録遊技中処理の一例)
図7は、履歴記録遊技中処理の一例を示すフローチャートである。履歴記録遊技中処理は、動作シーケンスに含まれる処理である(図5のステップS509参照)。図7において、ぱちんこ遊技機100は、ポイント付与のタイミングであるか否かを判定する(ステップS701)。ポイント付与のタイミングは、例えば、変動開始(1ポイント付与)のタイミングや、ミッションの達成(所定ポイント付与)のタイミングである。ぱちんこ遊技機100は、ポイント付与のタイミングとなるまで待機し(ステップS701:No)、ポイント付与のタイミングとなると(ステップS701:Yes)、ポイントの付与がミッションの達成によるものか否かを判定する(ステップS702)。
ミッションの達成によるものではない場合(ステップS702:No)、ぱちんこ遊技機100は、ステップS704へ移行する。ミッションの達成によるものである場合(ステップS702:Yes)、ぱちんこ遊技機100は、ミッションテーブル(図8参照)を参照して、ミッションに対応付けられているポイントを取得する(ステップS703)。そして、ぱちんこ遊技機100は、ポイントを付与して記録する(ステップS704)。
そして、ぱちんこ遊技機100は、ポイント数が所定値(例えば100ポイント)に達したことによるレベルアップであるか否かを判定する(ステップS705)。レベルアップではない場合(ステップS705:No)、ぱちんこ遊技機100は、そのまま履歴記録遊技中処理を終了する。レベルアップである場合(ステップS705:Yes)、ぱちんこ遊技機100は、付与されたポイント数をリセットし、アイテムの獲得順を定めたシナリオテーブル(図9−1参照)を参照し(ステップS706)、獲得させるアイテムを選択する(ステップS707)。
この後、ぱちんこ遊技機100は、アイテム獲得演出判定テーブル(図9−2参照)を用いて、アイテムを獲得させるか否かの演出(図10−1および図10−2参照)であるアイテム獲得演出処理を行う(ステップS708)。そして、ぱちんこ遊技機100は、アイテムの獲得結果を記録し(ステップS709)、履歴記録遊技中処理を終了する。
(ミッションテーブルの一例)
図8は、ミッションテーブルの一例を示す図である。図8において、ミッションテーブルMtは、カテゴリ毎に、ミッションIDと、ミッション内容と、ポイントと、回数制限と、通知タイミングとを対応付けたものである。カテゴリは、ミッションの内容に応じて区分けしたものであり、例えば、「変動」や、「総当たり回数」などがある。ミッションIDは、ミッションの内容を識別する情報である。ミッション内容は、ミッションの具体的内容を示したものであり、例えば、変動のカテゴリにおいては、ルーレット演出(図14−1〜図14−5参照)における「Pt」の停止や、電チューロング開放時の入賞(普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞)による変動表示などがある。
また、ミッション内容は、総当たり回数のカテゴリにおいては、大当たり5回や、大当たり10回などがある。ポイントは、それぞれのミッションを達成した場合に付与されるポイントの値である。通知タイミングは、ミッションを達成した場合にポイントの付与を通知するタイミングである。
このような、ミッションテーブルを用いることにより、ミッション達成時に遊技者にポイントの付与を通知することができる。なお、変動毎に付与される1ポイントについては、通知しないこととするが、通知してもよく、例えば、変動開始時にその都度通知してもよい。
(シナリオテーブルの一例)
図9−1は、シナリオテーブルの一例を示す図である。図9−1において、シナリオテーブルStは、アイテムを獲得させる順番を定めたものである。例えば、シナリオID=S1のシナリオは、アイテムの獲得順が、アイテム名に示す「ミュージック1」→「ミュージック37」→「画像5」→「ミュージック13」→…、のように定められている。
同様に、シナリオID=S2のシナリオについても、アイテムの獲得順が定められている。シナリオは、例えば7種類(S1〜S7)用意されている。各遊技者の初回の履歴記録遊技の開始時(例えば初回の二次元コードの作成時)に、ぱちんこ遊技機100が7種類のシナリオのうちの一のシナリオをランダムに選択するシナリオ判定を行うことによって、遊技者毎に一のシナリオを設定することができる。
(アイテム獲得演出判定テーブルの一例)
図9−2は、アイテム獲得演出判定テーブルの一例を示す図である。図9−2において、アイテム獲得演出判定テーブルItは、演出パターンと、アイテム獲得確率と、レベルと、を有する。演出パターンは、例えば4種類あり、アイテム獲得確率に対応する。
アイテム獲得確率は、アイテムが獲得可能な確率であり、例えば、演出パターン1の場合には4/4(100%)であり、演出パターン2の場合(図10−2参照)には3/4(75%)であり、演出パターン3の場合には2/4(50%)であり、演出パターン4の場合(図10−1参照)には1/4(25%)である。
各演出パターンは、レベルに対応している。例えば、レベルが1〜10の場合には演出パターン1が選択され、レベルが11〜100の場合には演出パターン2が選択され、レベルが101〜300の場合には演出パターン3が選択され、レベルが301〜500の場合には演出パターン4が選択される。これにより、レベルが低いときほど、獲得抽選に高確率で当選させることができ、アイテムを獲得させやすくすることができる。
本実施の形態では、図10−1および図10−2を用いて後述するが、4つの停止可能位置を有するルーレット上に、アイテムの獲得を示す1〜4つのいずれかの景品を表示して、ルーレットを停止表示させることにより、1/4,2/4,3/4,4/4のいずれかの確率でアイテムを獲得させる演出としている。
(アイテム獲得演出における画面の一例)
図10−1は、アイテム獲得確率が1/4の場合のアイテム獲得演出の画面の一例を示す図である。図10−2は、アイテム獲得確率が3/4の場合のアイテム獲得演出の画面の一例を示す図である。図10−1に示す演出画面G41には、装飾図柄Szの変動演出が表示されている。例えば、変動演出中において、履歴記録遊技におけるレベルアップが行われたとすると、アイテム獲得演出1010が行われる。
アイテム獲得演出1010では、4つの停止可能位置を有するルーレット上に、アイテムの獲得を示す景品が1つ表示されている。すなわち、アイテム獲得演出1010は、アイテム獲得確率が1/4であることを示している。
図10−2に示す演出画面G42のアイテム獲得演出1020では、4つの停止可能位置を有するルーレット上に、アイテムの獲得を示す景品が3つ表示されている。すなわち、アイテム獲得演出1020は、アイテム獲得確率が3/4であることを示している。
なお、本実施の形態において、履歴記録遊技におけるレベルが所定レベル以下の場合には、すなわち、獲得しているアイテムが少ない場合には、アイテム獲得確率を3/4や4/4を必ず選択することとしているが、これに限らず、アイテム獲得確率が3/4や4/4の演出パターンを高確率で選択することとしてもよい。また、この場合、アイテム獲得確率が1/4や2/4の演出パターンを選択した場合でも、例えばルーレットの停止位置を高確率で景品の位置とすることにより、アイテムを獲得させやすくしてもよい(強制的にアイテムを獲得させてもよい。)。
また、本実施の形態において、履歴記録遊技におけるレベルが所定レベルを超える場合には、すなわち、例えば、獲得しているアイテムが多い場合には、アイテム獲得確率を1/4や2/4を必ず選択することとしているが、これに限らず、アイテム獲得確率が1/4や2/4の演出パターンを高確率で選択することとしてもよい。また、この場合、アイテム獲得確率が3/4の演出パターンが選択された場合でもルーレットの停止位置を高確率でハズレの位置とすることにより、アイテムを獲得させにくくしてもよい(強制的にアイテムを獲得させないこととしてもよい。)。
このように、本実施の形態では、履歴記録遊技において付与されたポイントが所定値(例えば100ポイント)に達すると、アイテムの獲得の機会を与えることができる。また、遊技者は、獲得したアイテムを用いて、ぱちんこ遊技機100の演出を、ユーザ毎の仕様にするカスタマイズを行うことができる。また、獲得したポイントやカスタマイズした内容は、次回の遊技において引き継ぐことができる。
(ぱちんこ遊技機の基本構成)
図11は、ぱちんこ遊技機の一例を示す図である。図11に示すぱちんこ遊技機100は、旧第1種に属するぱちんこ遊技機(いわゆる「デジパチ」)である。図11に示すように、ぱちんこ遊技機100は、遊技盤101を有する。遊技盤101の下部位置には、発射部116が配置されている。
発射部116の駆動によって発射された遊技球は、レール102に沿って上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、複数の釘が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に向けて落下する。また、遊技領域103において遊技球の落下途中となる位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や各種入賞口(始動口や大入賞口など)が配置されている。
遊技盤101のほぼ中央部分には、メイン液晶104が配置されている。メイン液晶104の手前側(遊技者側)には、メイン液晶104よりも表示面積の小さいサブ液晶114が配置されている。メイン液晶104およびサブ液晶114は、液晶表示器(LCD:Liquid Crystal Display)である。サブ液晶114は、不図示の移動機構により、左右に揺動したり、手前側や後方側に傾倒することにより遊技者に対する表示画面の角度を変えたりすることが可能である。
メイン液晶104の下方には、第1始動口105および第2始動口106が配置されている。第1始動口105および第2始動口106は、図柄ゲームを開始させるための入賞口である。
第2始動口106の開口領域には、普通電動役物107が設けられている。普通電動役物107は、開状態と閉状態とをとる。普通電動役物107は、開状態において第2始動口106へ入賞可能にし、また、閉状態において第2始動口106への入賞を規制する。
普通電動役物107の開状態および閉状態の切替えは、普通電動役物107が備えるソレノイドによって行われる。普通電動役物107は、盤面から遊技者側(手前側)に引き出された状態の開状態と、盤面側(奥側)に収納された状態の閉状態とをとる、いわゆるベロと呼ばれるものである。なお、普通電動役物107は、ベロに限らず、左右に開放するいわゆる電動チューリップと呼ばれるものを用いることもできる。普通電動役物107は、普通図柄判定において普通図柄の当たりであると判定されると開放する。普通図柄判定は、メイン液晶104の左側および右側に配置された各ゲート108のいずれかを遊技球が通過することによって行われる。
また、メイン液晶104の右下には上大入賞口109aが配置されている。上大入賞口109aの下方には、下大入賞口109bが配置されている。各大入賞口109a,109b(以下、適宜「大入賞口109」と称する)は、図柄ゲームによって当選した大当たりの種類(大当たり図柄)に応じた開放態様で開放する。大入賞口109に遊技球が入賞すると、所定個数(例えば15個)の賞球が払い出される。
メイン液晶104の下方には普通入賞口110が配置されている。普通入賞口110に遊技球が入賞すると、所定個数(例えば10個)の賞球が払い出される。遊技領域103の最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する不図示の回収口が設けられている。
また、図11において、遊技盤101の左下部分には、特別図柄や普通図柄などの遊技情報を遊技者に明示する情報表示部112が設けられている。情報表示部112は、例えば、第1特別図柄や第2特別図柄を表示する。第1特別図柄は、遊技球が第1始動口105へ入賞することにより行われる図柄ゲーム中であることや、図柄ゲームの結果(大当たり判定結果)を表すものである。第2特別図柄は、遊技球が第2始動口106へ入賞することにより行われる図柄ゲーム中であることや、図柄ゲームの結果を表すものである。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材113が設けられている。枠部材113は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有する。また、枠部材113は、遊技盤101の盤面から手前側(遊技者側)に突出する形状を有する。
枠部材113において、遊技領域103の上側にはスピーカが組み込まれている。また、枠部材113において遊技領域103の上側部分には、演出ライト部(枠ランプ)115が設けられている。演出ライト部115の図中手前側には、操作レバー120が設けられている。操作レバー120は、所定の演出時に、遊技者が把持して、図中下側へ操作することが可能である。また、演出ライト部115の両脇には、枠部材113の一部であり、図中手前側に突出する装飾部131が設けられている。
枠部材113の下部位置には、発射部116が配置されている。発射部116は、操作ハンドル116aと、発射指示部材116bと、を有する。操作ハンドル116aには、遊技者が発射指示部材116bを直接操作していることを検出するセンサが設けられている。発射指示部材116bは、駆動して遊技球を発射させる。遊技者が操作ハンドル116aを操作すると、発射指示部材116bは、駆動して、操作された回転量に応じた打撃の大きさで遊技球を発射させる。
枠部材113において、遊技領域103の下側部分には、演出ボタン118および十字キー119が設けられている。演出ボタン118および十字キー119は、遊技者からの操作を受け付ける。
また、枠部材113において、遊技領域103の下側部分には、不図示の打球供給皿が設けられている。打球供給皿は、遊技球を収容するとともに、順次遊技球を発射部116へ送り出す。
また、遊技盤101上には、所定の演出時に動作する可動役物130(いわゆるギミック)が設けられている。可動役物130は、例えばベル(鐘)の形状を有し、所定の演出時に、不図示の移動機構によってベルが図中の左右に揺動する。なお、図示する可動役物130のほかにも、不図示の可動役物も設けられている。不図示の可動役物としては、例えば、所定の演出時にメイン液晶104の前面に進出し、所定の演出時以外ではメイン液晶104の前面から退避するものがある。
(ぱちんこ遊技機の基本動作)
次に、本実施の形態のぱちんこ遊技機100の基本動作の一例について説明する。ぱちんこ遊技機100は、遊技球が第1始動口105や第2始動口106へ入賞すると、図柄ゲームを行う。ここで、図柄ゲームについて詳細に説明する。ぱちんこ遊技機100は、遊技球が第1始動口105や第2始動口106へ入賞すると、大当たり乱数などの判定情報を取得し、取得した判定情報を用いて、大当たり判定や変動パターン判定などの各種判定を行う。
遊技球が第1始動口105へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は、各種判定を行って、第1特別図柄表示部241(図12参照)に第1特別図柄を変動表示させる。変動表示の開始から、変動パターン判定により得られた変動パターンによって表される期間が経過すると、ぱちんこ遊技機100は、第1特別図柄表示部241に大当たり判定の判定結果を示す図柄を停止表示させる。
遊技球が第2始動口106へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は、各種判定を行って、第2特別図柄表示部242(図12参照)に第2特別図柄を変動表示させる。変動表示の開始から、変動パターン判定により得られた変動パターンによって表される期間が経過すると、ぱちんこ遊技機100は、第2特別図柄表示部242に大当たり判定の判定結果を示す図柄を停止表示させる。
ぱちんこ遊技機100は、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示に同期させて、メイン液晶104において3つの装飾図柄(例えば数字図柄や文字図柄)を変動表示させる。そして、ぱちんこ遊技機100は、特別図柄の停止表示に同期させて、装飾図柄を停止表示させる。例えば、ぱちんこ遊技機100は、大当たりを示す特別図柄を停止表示させる場合には、大当たりを示す組み合わせで装飾図柄を停止表示させる。
大当たりを示す組み合わせとは、関連性のある組み合わせであり、例えば、「7・7・7」などの同じ図柄の組み合わせや、「松・竹・梅」といった観念的に関係のある図柄の組み合わせである。大当たりを示す組み合わせで装飾図柄を停止表示させるときには、ぱちんこ遊技機100は、装飾図柄の停止表示に至るまでに、リーチ演出などの遊技者に大当たりとなることを期待させる演出を行う。
リーチ演出は、例えば、複数の装飾図柄(第1装飾図柄、第2装飾図柄および第3装飾図柄)のうちの一部(例えば2つ)を同一または関連性のある図柄で停止表示させて(テンパイ状態とさせて)、残りの一部(例えば1つ)を、通常よりも長時間の変動表示とさせる特殊な演出である。大当たりの場合、ぱちんこ遊技機100は、リーチ演出において変動表示中の1つを停止表示中の2つと関連性のある装飾図柄で停止表示させる。
また、大当たり判定の結果がハズレである場合には、ぱちんこ遊技機100は、通常のハズレ変動(以下「通常ハズレ変動」という。)、または、ハズレとなるリーチ演出を行う。通常ハズレ変動では、例えば、第1装飾図柄の次に停止表示させる第2装飾図柄を、第1装飾図柄とは関連性のない図柄で停止表示させ、つまり、リーチ演出に発展することのない図柄で停止表示させ、その後に、第3装飾図柄を停止表示させる。
また、ハズレとなるリーチ演出の場合、ぱちんこ遊技機100は、テンパイ状態の2つの装飾図柄とは関連性のない図柄で第3装飾図柄を停止表示させる。なお、リーチハズレを含むハズレの変動表示において停止表示させた装飾図柄の出目(当たり以外の出目)をハズレ目という。
このように、第1始動口105や第2始動口106へ遊技球が入賞することにより、ぱちんこ遊技機100は、大当たり判定を行って、当該大当たり判定の結果に基づいて図柄を変動表示させる一連の図柄ゲームを行う。
また、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口105や第2始動口106へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は、所定数を上限に、大当たり判定を受ける権利(図柄ゲームの権利)を示す保留情報を記憶する。保留情報は、第1始動口105や第2始動口106への遊技球の入賞時に取得した各種乱数を示す判定情報や、判定情報に対して大当たり判定や変動パターン判定などの事前判定を行った事前判定結果や、入賞順や変動順を示す情報などを含む。所定数とは、第1始動口105および第2始動口106のそれぞれについて、例えば4である。ぱちんこ遊技機100は、例えば、通常ハズレ変動では、保留情報の数(以下「保留数」という)に応じた変動時間だけ特別図柄を変動表示させる。
通常ハズレ変動における変動時間は、例えば、変動開始時における保留数が2以下の場合には13秒、保留数が3の場合には8秒、保留数が4以上の場合には3秒である。ぱちんこ遊技機100は、通常ハズレ変動では、ハズレ目で装飾図柄を停止表示させ、図柄ゲームを終了させる。装飾図柄を停止表示させると、ぱちんこ遊技機100は、次の図柄ゲームを行うことが可能な状態となる。
保留情報が記憶されている場合には、ぱちんこ遊技機100は、最も優先順位の高い保留情報について大当たり判定を行って、装飾図柄を変動表示および停止表示させる、次の図柄ゲームを行う。なお、優先順位は、入賞した始動口105,106が異なる保留情報の場合については、第1始動口105への入賞による保留情報よりも第2始動口106への入賞による保留情報の方が上位となる。また、優先順位は、入賞した始動口105,106が同じ保留情報の場合については、入賞したタイミングが最も古いものが上位となる。
大当たりの場合、ぱちんこ遊技機100は、大当たりを示す組み合わせで装飾図柄を停止表示させて図柄ゲームを終了させ、大当たり遊技状態に移行させる。大当たり遊技状態では、例えば、遊技領域103のうちの右側の領域に遊技球を打ち出すいわゆる右打ちによって遊技が行われ、右側領域に配置された上大入賞口109aまたは下大入賞口109b内へ遊技球を入賞させて遊技が行われる。
ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態においては、当選した大当たり(大当たり図柄)に応じたラウンド数や開放時間だけ、大入賞口109(上大入賞口109aまたは下大入賞口109b)を開放させる。例えば、1ラウンドは、開放させた大入賞口109への所定個数(例えば10球)の入球があるまでの期間、または所定時間(例えば、長開放は29.5秒、短開放は0.1秒)が経過するまでの期間である。遊技球が開放中の大入賞口109へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は、所定個数の賞球を払い出す。
ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態においては、図柄ゲームを行わない。ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態を終了させると、再び、図柄ゲームを行うことが可能な状態へ復帰する。大当たり遊技状態を終了させた後は、例えば、時間短縮機能を付加する遊技状態など、特定の遊技状態となる。
(ぱちんこ遊技機の遊技状態)
大当たり遊技状態を除く遊技状態には、通常遊技状態(時間短縮機能が付加されない低確率状態)と、確変遊技状態(確率変動遊技状態:時間短縮機能が付加される高確率遊技状態)と、潜確遊技状態(潜伏確変遊技状態:時間短縮機能が付加されない高確率遊技状態)と、時短遊技状態(時間短縮機能が付加される低確率遊技状態)、の4つの遊技状態がある。ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態を除いて、この4つの遊技状態のうち、いずれか1つの遊技状態で遊技を制御する。
時間短縮機能は、通常遊技状態に比べて始動入賞しやすくなる遊技である。例えば、時間短縮機能は、普通図柄の変動時間の短縮化や特図変動時間の短縮化を図る機能である。また、本実施の形態において、時間短縮機能は、普通図柄当たりの当選確率の向上(普通電動役物107の開放頻度の増加)、普通電動役物107の開放時間の長時間化、といった、いわゆる入賞容易状態とする機能を含む。このため、時間短縮機能が付加されると、図柄ゲームを行う頻度が通常よりも高くなる。
本実施の形態において、時間短縮機能を付加する遊技状態(確変遊技状態や時短遊技状態)においては、遊技領域103のうち、右側領域に遊技球が打ち出される右打ちによって遊技が行われ、主に第2始動口106への入賞によって遊技が進行される。また、時間短縮機能を付加しない遊技状態(通常遊技状態や潜確遊技状態)では、遊技領域103のうち、左側領域に遊技球が打ち出される左打ちによって遊技が行われ、主に第1始動口105への入賞によって遊技が進行される。
通常遊技状態や時短遊技状態といった低確率遊技状態では、大当たりに当選しにくい低確率遊技状態用の低確率当たり判定テーブルを用いた大当たり判定が行われる。低確率遊技状態における大当たりの当選確率は、例えば、1/400である。
確変遊技状態や潜確遊技状態といった高確率遊技状態では、大当たりに当選しやすい高確率遊技状態用の当たり判定テーブルを用いた大当たり判定が行われる。高確率遊技状態における大当たりの当選確率は、例えば、1/50である。
ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態を終了させた後に、例えば、大当たり図柄に応じた遊技状態に移行させ、さらに、移行後に所定回数の図柄ゲームを行うと、さらに別の遊技状態に移行させる。ここで、遊技状態の移行について説明する。
例えば、ぱちんこ遊技機100は、大当たりの種類として、15ラウンド(R)確変大当たりと、4R確変大当たりと、2R潜確大当たりと、4R通常大当たりと、の4種類の大当たりをとり得る。例えば、装飾図柄が「7」のゾロ目で停止すると15R確変大当たりを示し、「7」以外のゾロ目で停止すると4R確変大当たりを示し、特定の図柄(例えば、「3,5,7」)で停止すると、2R潜確大当たりを示し、2R潜確大当たりを示す図柄とは異なる特定の図柄(例えば、「1,2,3」)で停止すると、4R通常大当たりを示す。なお、「3,5,7」や「1,2,3」は、それぞれ、「第1装飾図柄、第3装飾図柄、第2装飾図柄」を示す。
15R確変大当たりや4R確変大当たりに当選すると、ぱちんこ遊技機100は、大入賞口109をラウンド数分だけ長開放(例えば29.5秒の開放)させて大当たり遊技を実行することにより、ラウンド数に応じた賞球を払い出し、大当たり遊技の終了後に遊技状態を確変遊技状態にする。2R潜確大当たりに当選すると、ぱちんこ遊技機100は、大入賞口109を2ラウンド分だけ短開放(例えば0.1秒の開放)させて賞球数がほとんどない大当たり遊技を実行し、大当たり遊技の終了後に遊技状態を潜確遊技状態にする。
また、4R通常大当たりに当選すると、ぱちんこ遊技機100は、大入賞口109をラウンド数分だけ長開放させて大当たり遊技を実行することにより、4ラウンド分だけ賞球を払い出し、大当たり遊技の終了後に遊技状態を時短遊技状態にする。ぱちんこ遊技機100は、時短遊技状態において100変動が経過すると、通常遊技状態にする。
また、ぱちんこ遊技機100は、各遊技状態に対応する演出モードによる演出を行う。ぱちんこ遊技機100は、例えば、通常遊技状態においては通常モードによる演出を行い、確変遊技状態においては確変モードによる演出を行う。また、ぱちんこ遊技機100は、潜確遊技状態においては潜確モードによる演出を行い、時短遊技状態においては時短モードによる演出を行う。
また、ぱちんこ遊技機100は、小当たりをとり得る。小当たりは、ハズレの一種であるが、大入賞口109の開放態様を潜確大当たりと同一または類似させた遊技である。ぱちんこ遊技機100は、小当たりに当選した際の変動演出において、潜確大当たりに当選した際の変動演出と同様の演出(特定の図柄(例えば、「3,5,7」の停止表示))を行い、また、小当たり遊技中においても潜確大当たり遊技中と同様の演出を行う。さらに、小当たり遊技後においても、潜確大当たり遊技後と同様の潜確モードによる演出を行う。
つまり、ぱちんこ遊技機100は、小当たり、および潜確大当たりのいずれかに当選した場合、同様の演出を行うことにより、高確率遊技状態にあるのか低確率遊技状態にあるのかを遊技者に秘匿する。また、ぱちんこ遊技機100は、潜確モードにおいては、潜確遊技状態のときには潜確遊技状態である可能性が高いことを示唆する演出を行ってもよい。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成)
図12は、ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成を示す図である。図12に示すように、ぱちんこ遊技機100の制御部200は、遊技の進行を制御する主制御部210と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部250と、演出内容を制御する演出制御部280と、を有する。以下にそれぞれの制御部の構成について詳細に説明する。
(1.主制御部)
主制御部210は、CPU(Central Processing Unit)211と、ROM(Read Only Memory)212と、RAM(Random Access Memory)213と、不図示の入出力インターフェース(I/O)と、を有する。
主制御部210は、CPU211がRAM213をワークエリアとして使用しながら、ROM212に記憶された各種プログラムを実行することによって、ぱちんこ遊技機100の遊技の進行を制御する。例えば、主制御部210は、大当たり判定や、普通図柄判定や、遊技状態の設定、などを行い、遊技の進行を制御する。主制御部210は、主制御基板によって実現される。
主制御部210には、遊技球を検出する各種SW(Switch)221〜225が接続される。第1始動口SW221は、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する。第2始動口SW222は、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する。ゲートSW223は、ゲート108を通過した遊技球を検出する。
上大入賞口SW224は、上大入賞口109aへ入賞した遊技球を検出する。下大入賞口SW225は、下大入賞口109bへ入賞した遊技球を検出する。普通入賞口SW226は、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する。各種SW221〜226は、それぞれ検出結果を主制御部210へ入力する。各種SW221〜226としては、近接スイッチなどが用いられる。
また、主制御部210には、各種ソレノイド231〜233、第1特別図柄表示部241、第2特別図柄表示部242、普通図柄表示部243、保留表示部244、右打ち表示部245、などの制御対象が接続される。電動チューリップソレノイド231は、普通電動役物107を開閉動作させる。上大入賞口ソレノイド232は、上大入賞口109aを開閉動作させる。下大入賞口ソレノイド233は、下大入賞口109bを開閉動作させる。各種ソレノイド231〜233は、主制御部210によって駆動が制御される。
主制御部210のCPU211は、予めROM212に記憶された各種プログラムに基づいて、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行する。ROM212は、例えば、特別図柄判定プログラムや普通図柄判定プログラムを記憶している。特別図柄判定プログラムは、特図(特別図柄)保留記憶プログラム、大当たり判定プログラム、事前判定プログラム、特図変動パターン選択プログラム、特図変動表示プログラム、などである。普通図柄判定プログラムは、普図保留記憶プログラム、普図当たり判定プログラム、普図変動パターン選択プログラム、普図変動表示プログラム、などである。また、このほかも、ROM212は、大入賞口制御プログラム、遊技状態設定プログラム、普通電動役物開放プログラム、などを記憶している。
特図保留記憶プログラムは、第1始動口SW(スイッチ)221によって遊技球が検出されると、当該検出時に取得した判定情報(大当たり乱数や変動パターン乱数などの各種乱数)や当該判定情報を用いた事前判定結果を含む第1保留情報をRAM213に記憶させ、特別図柄の変動表示が開始されると第1保留情報を消去させる。
また、特図保留記憶プログラムは、第2始動口SW222によって遊技球が検出されると、当該検出時に取得した判定情報(各種乱数)や当該判定情報を用いた事前判定結果を含む第2保留情報をRAM213に記憶させ、特別図柄の変動表示が開始されると第2保留情報を消去させる。これにより、保留表示部244は、RAM213に保留情報が記憶されると保留情報を1加算して表示し、特別図柄の変動表示が開始されると保留情報を1減算して表示する。
大当たり判定プログラムは、第1保留情報および第2保留情報に含まれる各判定情報を用いて、特別遊技である大当たりの判定および大当たり図柄の判定を行わせる。なお、特別図柄が変動表示をしていない客待ち状態中の始動入賞では保留情報を記憶させない構成とすることも可能である。この場合、大当たり判定プログラムは、第1始動口SW221または第2始動口SW222によって遊技球が検出された際に取得した判定情報をRAM213に記憶させることなく、当該判定情報を用いて、大当たり判定を行わせればよい。
特図変動パターン選択プログラムは、大当たり判定結果に応じて、特別図柄の変動開始から変動停止までの変動態様を示した変動パターンを選択させる。特図変動パターン選択プログラムは、大当たり判定の結果がハズレの場合、保留数に応じて変動パターンを選択させる。例えば、大当たり判定の結果がハズレの場合、保留数が多いときには、変動時間の短い変動パターンを選択させる。特図変動表示プログラムは、特図変動パターン選択プログラムを実行することによって得た変動パターンを用いて特別図柄を変動表示および停止表示させる。
これにより、第1特別図柄表示部241は、第1特別図柄(特図1)を変動表示し、所定時間経過後に停止表示する。また、第2特別図柄表示部242は、第2特別図柄(特図2)を変動表示し、所定時間経過後に停止表示する。
事前判定プログラムは、大当たり判定プログラムによる大当たり判定を行うタイミング以前に、例えば、第1始動口SW221や第2始動口SW222によって遊技球が検出された際に、当該検出時に取得した各種判定情報を用いて、大当たり判定や特別図柄の変動パターン判定を行わせる。事前判定プログラムによる判定結果は、RAM213に記憶される。
普図保留記憶プログラムは、ゲートSW223によって遊技球が検出されると、当該検出時に取得した各種判定情報を、普通図柄判定を受ける権利を示す普図保留情報としてRAM213に記憶させる。普図当たり判定プログラムは、普通図柄判定を受ける権利を示す普図保留情報に基づいて、普図当たり判定や普図図柄判定を行わせる。普図当たり判定は、普通電動役物107を開放させる当たりか否かの判定である。普図図柄判定は、普図当たり判定において、当たりであると判定された場合に、普通電動役物107を、開放時間の長い(例えば5.6秒)長開放(長開放図柄)とするか、開放時間の短い(例えば0.1秒)短開放(短開放図柄)とするか、の判定である。
普図変動パターン選択プログラムは、普通図柄の当たり判定結果に応じて、普通図柄の変動開始から変動停止までの変動態様を示した変動パターンを選択させる。普図変動表示プログラムは、普図変動パターン選択プログラムを実行することによって得た変動パターンを用いて普通図柄を変動表示および停止表示させる。これにより、普通図柄表示部243は、普通図柄を変動表示し、所定時間経過後に停止表示する。
大入賞口制御プログラムは、大当たり図柄の判定結果に応じて、上大入賞口ソレノイド232の駆動を制御することにより上大入賞口109aを開放させ、下大入賞口ソレノイド233の駆動を制御することにより下大入賞口109bを開放させる。遊技状態設定プログラムは、例えば、大当たりの種類(大当たり図柄)に応じて、大当たり終了後の遊技状態を、確変遊技状態、潜確遊技状態および時短遊技状態のいずれかに設定させ、確変遊技状態や時短遊技状態においては遊技者に右打ちを示唆するために右打ち表示部245を点灯させる。
普通電動役物開放プログラムは、普通図柄判定の結果に基づいて、普図当たりの図柄に応じた開放態様で、電動チューリップソレノイド231の駆動を制御することにより普通電動役物107を開放させる。普通電動役物開放プログラムは、普通電動役物107を、長開放当たり(長開放図柄)の場合には例えば5.6秒開放させ、短開放当たり(短開放図柄)の場合には、時間短縮機能が付加されない遊技状態においては例えば0.1秒×1回の開放をさせ、時間短縮機能が付加される遊技状態においては1.7秒×3回の開放をさせる。
さらに、主制御部210は、賞球制御部250および演出制御部280に接続され、それぞれに対して各種コマンドを出力する。例えば、主制御部210は、賞球制御部250に対しては賞球コマンドを出力する。賞球コマンドには、払い出させる賞球の個数を示す情報などが含まれている。また、主制御部210は、演出制御部280に対しては変動開始コマンド、変動停止コマンド、特図保留コマンド、などの各種コマンドを出力する。
(2.賞球制御部)
次に、賞球制御部250の構成について説明する。賞球制御部250は、CPU251と、ROM252と、RAM253と、不図示の入出力インターフェース(I/O)と、を有する。CPU251は、払い出す賞球を制御する賞球制御処理を実行する。ROM252には、賞球制御処理を行うためのプログラムなどが記憶されている。RAM253は、CPU251のワークエリアとして機能する。
また、賞球制御部250は、発射部116と、定位置検出SW261と、払出球検出SW262と、球有り検出SW263と、満タン検出SW264と、払出部(払出駆動モータ)265と、に接続される。
賞球制御部250は、払出部265に対して入賞時の賞球数を払い出す制御を行う。払出部265は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータを有する。具体的には、賞球制御部250は、払出部265に対して各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、上大入賞口109a、下大入賞口109b、普通入賞口110)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。
また、賞球制御部250は、発射部116に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部116は、遊技者による遊技操作を検出するセンサや、遊技球を発射させるソレノイドなどを有する。賞球制御部250は、発射部116のセンサにより遊技操作が検出されると、検出された遊技操作に対応してソレノイドを駆動させて遊技球を所定間隔で発射することにより、遊技球を遊技盤101の遊技領域103に送り出す。
また、賞球制御部250には、払い出す遊技球の状態を検出する各種の検出部が接続され、賞球のための払い出し状態を検出する。これらの検出部には、定位置検出SW261、払出球検出SW262、球有り検出SW263、満タン検出SW264、などがある。賞球制御部250は、賞球制御基板によって実現される。
また、主制御部210には、盤用外部情報端子基板271が接続されており、主制御部210が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。賞球制御部250には、枠用外部情報端子基板272が接続されており、賞球制御部250が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。
(3.演出制御部)
次に、図13を用いて演出制御部280について説明する。
図13は、演出制御部の構成を示す図である。図13に示すように、演出制御部280は、演出統括部310と、画像・音声制御部330と、ランプ制御部350と、を有する。演出制御部280は、ぱちんこ遊技機100の演出内容を制御する。演出統括部310は、主制御部210から受信した各種コマンドに基づいて演出制御部280全体を統括する。
画像・音声制御部330は、演出統括部310からの指示内容を示す演出コマンドに基づいて、画像や音声などの制御を行う。また、ランプ制御部350は、演出統括部310からの指示内容を示す演出コマンドに基づいて、遊技盤101および枠部材113などに設けられた各種ランプの点灯や可動役物130の動作などを制御する。
(3−1.演出統括部)
まず、演出統括部310の構成について説明する。演出統括部310は、CPU311と、ROM312と、RAM313と、RTC(Real Time Clock)314と、不図示の入出力インターフェース(I/O)と、を有する。
CPU311は、予めROM312に記憶された各種プログラムに基づいて、演出内容を決定したり、画像・音声制御部330やランプ制御部350に演出を行わせたりする処理を実行する。ROM312には、CPU311が各種処理を実行するために必要となるプログラムが記憶されている。RAM313は、CPU311のワークエリアとして機能する。CPU311が各種プログラムを実行することにより、所定のタイミングで各種の演出コマンドを画像・音声制御部330およびランプ制御部350に対して出力する。
演出統括部310は、CPU311がRAM313をワークエリアとして使用しながら、ROM312に記憶された、大当たり演出選択プログラム、変動演出選択プログラム、予告演出選択プログラム、保留表示プログラム、履歴記録遊技プログラム、などの演出制御プログラムを実行することによって、演出制御部280全体を統括するように機能する。
大当たり演出選択プログラムは、大当たり中の演出内容を選択させる。変動演出選択プログラムは、特別図柄の変動パターンに対応する変動演出パターンを選択させる。変動演出パターンは、装飾図柄を用いたリーチ演出などの変動演出の内容を示す演出パターンである。予告演出選択プログラムは、特別図柄の変動パターンに基づいて、予告演出を選択させる。
予告演出は、リーチ演出に発展する前や後の所定のタイミングで行われて、例えば、変動演出の大当たりに対する信頼度や、変動演出が大当たりに至るか否かを示唆する演出である。予告演出は、例えば、会話演出、ステップアップ演出、カットイン演出、キャラクタ演出、可動役物演出などである。
会話演出は、会話の内容が段階的に発展する演出であり、高段階に発展した場合や文字の色や背景の色が特定の色の場合に、大当たりに対する信頼度が高いことを示す演出である。ステップアップ演出は、キャラクタ等の動作など表示画像が段階的に発展する演出であり、高段階に発展した場合やキャラクタが特定の動作をした場合に、大当たりに対する信頼度が高いことを示す演出である。
カットイン演出は、変動演出の信頼度に応じたカットイン画像を表示させる演出である。カットイン演出は、例えば、カットイン画像の色や種類などに応じて、大当たりに対する信頼度が異なる演出である。
キャラクタ演出は、例えば、キャラクタの出現の有無や出現したキャラクタの色によって大当たりに対する信頼度が異なる演出である。可動役物演出は、可動役物130を動作させる演出である。例えば、複数の可動役物130を備えた構成の場合、動作した可動役物130の種類数が多いときほど、大当たりの信頼度が高くなり、また、特定の可動役物130が動作したときには、高信頼度の変動であることを示唆したり、大当たりを確定させたりする演出である。
保留表示プログラムは、保留情報を用いて、通常の保留表示である通常保留表示、および通常保留表示に比べて大当たりに対する信頼度が高い特殊保留表示、のいずれかの表示形態で保留情報を表示させる。履歴記録遊技プログラムは、「ぱちログ遊技」において遊技者にポイントを付与したり、演出のカスタマイズを可能にしたりする。
RTC314は、実時間を計時出力する。RTC314は、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されているときもバックアップ電源(不図示)により計時動作を継続する。また、演出統括部310には、演出ボタン118が接続されており、遊技者から演出ボタン118が操作された旨を示す信号が入力される。また、演出統括部310には、十字キー119が接続されており、遊技者によって選択されたキーに対応する信号が入力される。演出統括部310は、演出統括基板によって実現される。
(3−2.画像・音声制御部)
次に、画像・音声制御部330の構成について説明する。画像・音声制御部330は、CPU331と、ROM332と、RAM333と、VDP(Video Display Processor)334と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)335と、VRAM(Video RAM)336と、SND(SOUND)ROM337と、音制御回路338と、を有する。
CPU331は、画像や音声の生成処理および出力処理を実行する。ROM332には、画像や音声の生成処理および出力処理のためのプログラムや、画像指示情報などが記憶されている。画像指示情報は、VDP334に対して、メイン液晶104やサブ液晶114に表示させる画像を指示するための情報である。RAM333は、CPU331のワークエリアとして機能し、画像指示情報や、スピーカ341から出力させる音声データが一時的に格納する。
CGROM335には、各種画像データが記憶されている。各種画像データは、例えば、背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像、予告画像、保留画像、操作指示画像、などのデータである。VDP334は、所定周期毎(例えば16.6msec毎)にパルス信号を生成する不図示の水晶発振器に接続され、当該パルス信号を基準にして動作する。なお、CPU331についても、例えば、当該水晶発振器によって発振されるパルス信号を用いて各種処理を行うことができる。
SNDROM337には、各種音声データが記憶されている。VDP334は、CPU331からの画像指示情報に基づいて、処理に必要な画像データをCGROM335から読み出して、メイン液晶104やサブ液晶114に表示する描画データを生成して、VRAM336などの所定の記憶領域に書き込む。VDP334は、VRAM336に書き込んだ背景画像や装飾図柄画像などの画像データを、メイン液晶104やサブ液晶114に対して出力し、メイン液晶104の表示画面上において重畳表示する。例えば、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合などには、VDP334は、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することにより、図柄画像を優先して表示する。
また、VDP334は、CPU331からの画像指示情報に基づいて、処理に必要な音声データをSNDROM337から読み出して、音制御回路338へ出力する。音制御回路338は、VDP334から出力された音声データを所定のタイミングでスピーカ341へ出力することにより、スピーカ341から所定の音声を出力させる。画像・音声制御部330は、画像・音声制御基板によって実現される。
(3−3.ランプ制御部)
次に、ランプ制御部350の構成について説明する。ランプ制御部350は、CPU351と、ROM352と、RAM353と、不図示の入出力インターフェース(I/O)と、を有する。CPU351は、ランプを点灯させる処理などを実行する。ROM352には、各種プログラム、ランプ点灯に用いる制御データなどが記憶されている。RAM353は、CPU351のワークエリアとして機能する。
ランプ制御部350は、演出ライト部115と、可動役物130と、盤ランプ361と、に接続され、点灯制御するデータや動作制御するデータを出力する。これにより、ランプ制御部350は、遊技盤101および枠部材113などに設けられたランプの点灯を制御したり、可動役物130の動作を制御したりする。ランプ制御部350は、ランプ制御基板によって実現される。
演出統括部310と、画像・音声制御部330と、ランプ制御部350とは、それぞれ異なる基板によって実現されるものとしたが、これらは同じプリント基板上に組み込まれるものとしてもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であっても、それぞれの機能は独立しているものとする。
(ルーレット演出の一例)
次に、本実施の形態の概要について説明する。具体的には、図柄ゲームにおける各種遊技演出のうちのルーレット演出について説明する。ルーレット演出は、複数の表示内容のうちのいずれかに停止表示可能なことを示すルーレット表示(移動表示)を行って、ルーレットが停止表示されると、停止表示された表示内容が以降に行われることを示す一連の演出である。ルーレット演出は、例えば、普通図柄判定の結果や特別図柄判定の結果に基づいて行われる。
例えば、ぱちんこ遊技機100は、普通図柄判定により長開放当たり(長開放図柄)であると判定した場合に、普通図柄の変動表示に対応させてルーレットの移動表示を行って、普通図柄の停止表示に対応するタイミングで、長開放当たりを示す表示内容の箇所でルーレットを停止表示させることにより、長開放当たりに当選した旨を示唆する。
本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機100は、時間短縮機能が付加されない遊技状態(例えば通常遊技状態)における長開放当たりにより、通常遊技状態において第2始動口106への入賞が可能であり、すなわち、通常遊技状態において第1始動口105への入賞に比べて遊技者にとって利益度合いの高い第2始動口106への入賞による大当たり判定を行うことが可能である。通常遊技状態において、このような利益度合いの高い大当たり判定を受けることが可能な長開放当たりに当選した場合には、その旨を示す演出を行うことにより、遊技を盛り上げることができる。
また、ぱちんこ遊技機100は、特別図柄判定により大当たりに当選した場合や特図変動パターン判定により信頼度の高い変動パターンを選択した場合に、特別図柄の変動表示中に、ルーレットの移動表示を行って、高信頼度の特別図柄の変動表示であることを示唆する表示内容でルーレットを停止表示させることにより、遊技者に信頼度の高い変動表示であることを示唆する。
このように、ルーレット演出は、普通図柄判定の結果や特別図柄判定の結果に基づいて行われる。すなわち、ルーレット演出における示唆対象を、普通図柄としたり、特別図柄としたりすることができる。
図14−1は、ルーレット演出の一例を示す説明図である。図14−1の(1)において、メイン液晶104には、装飾図柄Szの変動表示と、履歴記録表示1400と、保留表示1401と、が行われている。現在の遊技状態は、時間短縮機能が付加されない遊技状態(例えば通常遊技状態)であるものとする。履歴記録表示1400は、履歴記録遊技におけるレベルと、表示中のレベル(図示ではレベル25)において付与されたポイント(図示では40ポイント)と、が表示されている。
なお、100ポイントに達するとレベルアップするため、これまでに付与されたポイントの累計は、「100ポイント」×「レベル」+「表示中のポイント」として表すことができる。図示においては、レベル25であり、表示中のポイントが40ポイントであるため、累計のポイントは、2540(100×25+40)となる。
また、(1)において、保留表示1401は、例えば、第1始動口105へ入賞した遊技球の保留情報を示している。図示では、2つの保留情報が記憶されていることを示している。
(2)は、ルーレット演出1410の開始を示している。ルーレット演出1410は、例えば、普通図柄の判定が行われた場合に行われる。ルーレット演出1410では、複数の識別表示(アイコン)を表示してルーレット演出を行って、ルーレットが停止した識別表示が示す内容の演出が以降に行われる内容を示唆する。ここで、ルーレット演出1410における識別表示について、図14−2を用いて説明する。
図14−2は、ルーレット演出の識別表示を示す説明図である。説明図Rtは、識別表示と、内容と、示唆対象の図柄と、を対応付けたものである。識別表示は、以降に行われることを示唆する遊技内容を示しており、具体的には、「×」、「Pt」、「開」、「激熱」、「確変」がある。
「×」の識別表示は、普通図柄を示唆対象とし、例えば、普通図柄判定の結果がハズレであるか、または、短開放当たりであるかを示す。短開放当たりは、普通電動役物107の開放時間が短い(例えば0.1秒)当たりである。なお、0.1秒の間に遊技球が第2始動口106へ入賞することはほとんどあり得ないため、短開放当たりは、実質的にハズレと同等である。
「Pt」の識別表示は、履歴記録遊技において、ルーレット演出1410を行ったことによってポイントが付与されることを示している。なお、ルーレット演出1410におけるルーレットの「Pt」の停止は、ミッションテーブルMt(図8のミッションIDのm001を参照)に記録されるミッション内容であり、5ポイントが付与される。
また、「Pt」の識別表示は、普通図柄の判定の結果がハズレである場合や短開放当たりの場合の一部において「×」の識別表示に代わって表示され得る識別表示である。すなわち、「Pt」の識別表示は、ルーレット演出1410において、普通図柄の判定結果が長開放当たりではない場合に行われ得る演出である。
「開」の識別表示は、普通図柄を示唆対象とし、長開放当たりであることを示す。長開放当たりは、普通電動役物107の開放時間が長い(例えば5.6秒)当たりであり、第2始動口106への多数の入賞が見込める当たりである。なお、以下では、ルーレット演出1410のうち、普通図柄を示唆対象とする「開」や「×」や「Pt」の識別表示とする演出については、適宜「普図ルーレット演出」という。
「激熱」の識別表示は、特別図柄を示唆対象とし、装飾図柄Szによる変動演出が、大当たりに対する信頼度の高い変動パターン(変動演出)であることを示唆する。「確変」の識別表示は、特別図柄を示唆対象とし、装飾図柄Szによる変動演出における結果が大当たりである場合における大当たり図柄を示唆する。ルーレット演出1410において「確変」でルーレットが停止すると、4R確変大当たりまたは15R確変大当たりであることが確定することとなる。
このように、ルーレット演出1410は、普通図柄や特別図柄を示唆対象とする演出である。また、ルーレット演出1410における「Pt」の識別表示は、普通図柄の判定結果に基づいて行う場合に限らず、例えば、特別図柄の判定結果に基づいて行ってもよいし、また、特別図柄の変動演出中にあたかも普通図柄の判定が行われたかのように見せる演出として行ってもよい。なお、以下では、ルーレット演出1410のうち、特別図柄について示唆対象とする「激熱」や「確変」の識別表示とする演出については、適宜「特図ルーレット演出」という。なお、特別図柄を示唆対象とするルーレット演出1410は、特別図柄の判定結果に基づいて行うが、これに限らず、普通図柄の判定に基づいて(普通図柄の判定を契機に)行うこととしてもよい。
(長開放当たり時の演出の一例)
図14−3は、長開放当たり時の演出の一例を示す図(その1)である。図14−3の(3−1)は、図14−1の(2)の後に行われる長開放当たりを示す演出である。(3−1)のルーレット演出1410では、ルーレットが長開放当たりを示す「開」の識別表示の位置で停止している。
この後、(4−1)に示すように、普通電動役物107が長開放当たりすると長開放演出1430が表示される。そして、保留表示1402は、例えば、普通電動役物107が長開放して、第2始動口106へ遊技球が入賞したことによる保留情報を示している。保留表示1402は、遊技球が3球ほど第2始動口106へ入賞したことにより、3つの保留情報が記憶されたことを示している。
ここで、普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞による変動表示は、ミッションテーブルMt(図8のミッションIDのm002を参照)に記録されるミッション内容である。このため、(5−1)に示すように、普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞による変動表示が開始されると、5ポイントが付与される。具体的には、(5−1)に示すように、ポイント付与表示1431が行われ、普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞による変動表示があると、1変動につき5ポイントが付与されることを示す。図示の例では、第2始動口106へ3球ほど入賞しているため、この3球によって3変動が行われると、結果として、履歴記録表示1400のポイント数が15ポイント加算されることとなる。
図14−4は、長開放当たり時の演出の一例を示す図(その2)である。図14−4の(3−2)は、図14−1の(2)の後に行われる長開放当たりを示す演出である。(3−2)のルーレット演出1410(特図ルーレット演出)においては、ルーレットは、変動演出が高信頼度であることを示す「激熱」の識別表示の位置で停止している。
そして、(4−2)に示すように、装飾図柄Szがテンパイ状態となったリーチ演出となる。また、メイン液晶104には、変動演出が高信頼度であることを示す高信頼度演出1440が表示される。ここで、高信頼度演出1440が行われた場合には、普通電動役物107が長開放当たりとなったとしても、長開放演出1430(図14−3(4−1)参照)は行わない。そして、保留表示1402は、例えば、普通電動役物107が長開放して、第2始動口106へ遊技球が入賞したことによる保留情報を示している。保留表示1402は、遊技球が3球ほど第2始動口106へ入賞したことにより、3つの保留情報が記憶されたことを示している。
ここで、普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞による変動表示は、ミッションテーブルMt(図8のミッションIDのm002を参照)に記録されるミッション内容である。このため、(5−2)に示すように、普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞による変動表示が開始されると、5ポイントが付与される。具体的には、(5−2)に示すように、ポイント付与表示1431が行われ、普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞による変動表示があると、1変動につき5ポイントが付与されることを示す。図示の例では、第2始動口106へ3球ほど入賞しているため、この3球によって3変動が行われると、結果として、履歴記録表示1400のポイント数が15ポイント加算されることとなる。
なお、本実施の形態において、1変動毎に付与するポイント数は、上述したように5ポイントのほかにも、1ポイントの場合がある。1ポイントが付与されるのは、第1始動口105への入賞による変動表示が行われた場合や、ルーレット演出1410における「×」や「Pt」の停止時において普通電動役物107が短開放した際にたまたま第2始動口106へ入賞したことにより変動表示が行われた場合、などが挙げられる。
ただし、本実施の形態のぱちんこ遊技機100は、時短遊技が付加されない遊技状態において普通電動役物107の長開放が起こり得るとはいえ、時短遊技が付加されない遊技状態での普通電動役物107への入賞の機会は少ない。具体的には、図28−2および図28−3を用いて後述するが、時短遊技が付加されない遊技状態における普通図柄判定で長開放となる確率は、例えば「1/100」である。このため、時短遊技が付加されない遊技状態における普通電動役物107の入賞における変動では、この変動自体が希なため、入賞時における普通電動役物107の開放態様が長開放であるか短開放であるかにかかわらず、5ポイントを付与することとしてもよい。
図14−3および図14−4に示したように、本実施の形態では、普通電動役物107の長開放時に第2始動口106へ遊技球が入賞した場合には、長開放演出1430が行われているか否かにかかわらず、変動表示において同一のポイントを付与することとした。これにより、長開放演出1430に優先して高信頼度演出1440を行うことができるとともに、高信頼度演出1440によって長開放演出1430が行われなかった場合でも、長開放演出1430が行われた場合と同様のポイントを付与することができる。したがって、長開放演出1430が行われなかった場合に遊技者に不利益となることを抑えることができ、履歴記録遊技の面白みが低減することを抑えることができる。
(ルーレット演出におけるポイント付与演出の一例)
図14−5は、ルーレット演出におけるポイント付与演出の一例を示す図である。図14−5に示す演出は、図14−1の(2)の後に行われるポイント付与演出を示している。図14−5において、ルーレット演出1410は、ルーレットが「Pt」の識別表示で停止している。「Pt」の識別表示は、普通図柄の判定の結果がハズレである場合や短開放当たりの場合に表示され得る識別表示である。ルーレット演出1410におけるルーレットの「Pt」の停止は、ミッションテーブルMt(図8のミッションIDのm001を参照)に記録されるミッション内容であり、5ポイントが付与される。
このため、ルーレット演出1410において「Pt」で停止すると、ルーレット演出1410が行われたことによるポイントの付与を示す、ポイント付与表示1450が行われる。そして、履歴記録表示1400のポイント数が5ポイント加算される。
(ぱちんこ遊技機の機能的構成の一例)
図15は、ぱちんこ遊技機の機能的構成の一例を示す図である。図15に示すように、ぱちんこ遊技機100は、特別遊技判定部1501と、特典付与部1502と、補助遊技判定部1503と、補助遊技実行部1504と、特定演出実行部1505と、を有する。
特別遊技判定部1501は、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う。具体的には、特別遊技判定部1501は、第1条件の成立により特別遊技を行うか否かの判定を行う。第1条件の成立とは、特別図柄の変動表示を開始させる始動条件が整うことであり、例えば、保留情報を記憶していない場合には遊技球が第1始動口105や第2始動口106へ入賞することであり、保留情報を記憶している場合には前回の図柄の変動表示が停止して次の変動表示が可能になることである。
特別遊技は、通常の図柄ゲームを行う遊技とは異なる遊技であり、例えば、遊技者にとって有利な遊技である。特別遊技は、具体的には、遊技者が利益を得る遊技であり、例えば、大当たりである。大当たりには、賞球数(出玉)の多い大当たりや、賞球数の少ない大当たりがある。さらに、大当たりには、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態とする大当たりや低確率遊技状態とする大当たりのほか、大当たり遊技の終了後に時間短縮機能を付加する大当たりや時間短縮機能を付加しない大当たりなどがある。
特典付与部1502は、特別遊技判定部1501の判定結果に基づいて、所定の特典を遊技者に付与する。所定の特典は、履歴記録遊技に関する特典であり、大当たりに伴う遊技者の利益(賞球や遊技状態の変更など)とは異なる特典であり、例えば、ポイントである。所定の特典は、例えば、ゲーム、コンテンツの着ボイスや画像、遊技機をカスタマイズするアイテム、などと交換することが可能である。なお、特典付与部1502は、所定の特典として、直接、ゲーム、コンテンツの着ボイスや画像、遊技機をカスタマイズするアイテム、などを付与してもよい。特典付与部1502は、例えば、第1始動口105への入賞による特別図柄の変動表示により1ポイントを付与するが、この他にも、ミッションを達成した際に所定のポイントを付与する(図8参照)。
特典付与部1502が特別図柄の変動表示によりポイントを付与するタイミングは、特別図柄の変動表示の開始時とするが、変動表示の終了時としてもよいし、保留情報を記憶したタイミング(始動入賞したタイミング)としてもよい。また、例えば、時間短縮機能が付加されない遊技状態(通常遊技状態や潜確遊技状態)における第1始動口105への入賞に基づく変動表示や、時間短縮機能が付加される遊技状態(時短遊技状態や確変遊技状態)における普通電動役物107の短開放時の第2始動口106への入賞に基づく変動表示、によって1ポイントが付与される。
補助遊技判定部1503は、第1条件とは異なる第2条件の成立により、通常の遊技に比べて第1条件の成立を容易とする補助遊技を行うか否かの判定を行う。第2条件の成立とは、普通図柄の変動表示を開始させる条件が整うことであり、例えば、普通図柄の保留情報を記憶していない場合には遊技球が各ゲート108を通過することであり、普通図柄の保留情報を記憶している場合には前回の普通図柄の変動表示が停止して次の変動表示が可能になることである。
補助遊技は、普通電動役物107を開放させる遊技である。例えば、補助遊技は、普通電動役物107を長時間(第1時間=例えば5.6秒)開放させる長開放遊技であり、第2始動口106への遊技球の入賞を容易にする遊技である。ただし、補助遊技は、第2始動口106への入賞を容易にする遊技に限らず、第1始動口105への入賞を容易にする遊技でもよい。ただし、この場合、第1始動口105への入賞を容易にする普通電動役物107を設ける構成とする。
また、補助遊技は、時間短縮機能が付加されない遊技状態(通常遊技状態や潜確遊技状態)や、時間短縮機能が付加される遊技状態(時短遊技状態や確変遊技状態)において行われる。時間短縮機能が付加される遊技状態における補助遊技では、例えば、上述した普通電動役物107を長開放させる遊技も行われるが、主に、普通電動役物107を長開放の第1時間(5.6秒)よりも短い第2時間(例えば1.7秒)の開放を複数回(3回)行う遊技が行われる。つまり、補助遊技は、普通電動役物107を長開放させる第1補助遊技と、普通電動役物107を複数回開放させる第2補助遊技と、を含む。
補助遊技を行うか否かの判定は、普通図柄の当たりか否かを判定するための普通図柄判定であり、例えば、普通電動役物107を長時間(5.6秒)開放させる長開放当たりであるか否かの判定を含む。
補助遊技実行部1504は、補助遊技判定部1503によって補助遊技を行うと判定された場合、補助遊技を実行する。
特定演出実行部1505は、特別遊技判定部1501による判定結果に基づく第1特定演出と、補助遊技判定部1503による判定結果に基づく第2特定演出とのいずれかを実行可能にする。第1特定演出は、例えば、大当たりであるか否かを示唆する演出や、大当たりの信頼度を示唆する演出や、大当たり図柄を示唆する演出である。第1特定演出は、例えば、ルーレット演出1410(図14−4参照)における「激熱」や「確変」の識別表示を停止させる演出(特図ルーレット演出)や、ルーレットの停止後の高信頼度演出1440を含む。
第2特定演出は、普通図柄の変動表示中の演出と、当該変動表示が停止表示した後の演出を含む。例えば、第2特定演出は、普通図柄判定の結果が長開放当たりであるか否かを示唆する演出、短開放当たりであることを示唆する演出、ハズレであることを示唆する演出を含む。また、第2特定演出は、例えば、ルーレット演出1410(図14−3参照)における「開」の識別表示に停止させる演出や、ルーレットの停止後の長開放演出1430を含む。
特定演出実行部1505は、第1特定演出と第2特定演出とでは第1特定演出を第2特定演出よりも優先して実行する。第1特定演出は、高信頼度の変動演出(例えばスーパーリーチ)において行われることとするが、低信頼度の変動演出(例えば通常ハズレ)においても実行可能としてもよい。
本実施の形態において、特定演出実行部1505は、時間短縮機能が付加されない遊技状態において第2特定演出を実行可能にし、時間短縮機能が付加される遊技状態における補助遊技では第2特定演出を行わないこととする。
ここで、時短遊技状態において第2特定演出を行わない理由について説明すると、まず、時短遊技状態における普通図柄の変動時間が短く(例えば2秒)、この間に、例えば12秒といった演出時間を有する第2特定演出を行うことができないためである。また、時間短縮機能が付加される遊技状態では、補助遊技の発生頻度が高く、すなわち、普通電動役物107が長開放となることが珍しいことではなく、これにより、第2特定演出を行ったとすると煩わしい演出となり兼ねないためである。
なお、時間短縮機能が付加されない遊技状態では補助遊技の発生頻度が低いため、すなわち、普通電動役物107が長開放となることが珍しいため、補助遊技に対して第2特定演出を行う。これにより、遊技者に有利な特別図柄の判定が行われる第2始動口106への入賞が見込めることを遊技者に示唆することができる。
このように、本実施の形態では、普通図柄の変動時間に時間的制約があることや、補助遊技の発生頻度が遊技状態によって異なることから、遊技状態に応じて第2特定演出を行う場合と行わない場合とがある。
なお、本実施の形態において、補助遊技は、普通電動役物107を長開放させる第1補助遊技と、普通電動役物107を複数回開放させる第2補助遊技と、を含むため、時間短縮機能が付加される遊技状態における第1補助遊技(長開放)の場合には第2特定演出を行うこととし、第2補助遊技(複数回開放)の場合には第2特定演出を行わないこととしてもよい。ただし、この場合、第1補助遊技を行う際の普通図柄の変動時間を、第2特定演出の演出時間以上とすればよい。
特典付与部1502は、補助遊技において第1条件が成立した場合に所定の特典を付与する。具体的には、特典付与部1502は、普通電動役物107の長開放遊技において第2始動口106への入賞があり、この入賞による変動表示があった場合に、ミッションを達成したことにより5ポイントを付与する(図8のミッションIDのm002を参照)。なお、特典付与部1502は、普通電動役物107の長開放遊技において第2始動口106への入賞があった場合に(変動表示を待たずに)、ミッションが達成したことにより5ポイントを付与することとしてもよい。
本実施の形態では、補助遊技は、第1補助遊技(長開放)と第2補助遊技(複数回開放)とを含み、時間短縮機能が付加される遊技状態では、第1補助遊技(長開放)において第1条件が成立した場合に所定の特典(5ポイント)を付与することとする。また、時間短縮機能が付加される遊技状態では、第2補助遊技(複数回開放)において第1条件が成立した場合に所定の特典(5ポイント)を付与しないこととし、第1始動口105への入賞に基づく変動表示によるポイント数と同じ1ポイントのみを付与することとする。
ただし、時間短縮機能が付加される遊技状態では補助遊技の発生頻度が高いことや、遊技者にとって第1補助遊技(長開放)と第2補助遊技(複数回開放)とに遊技の進行上大差がないため、特典付与部1502は、時間短縮機能が付加される遊技状態では、第1補助遊技(長開放)において第1条件が成立した場合であっても、所定の特典を付与しないこととしてもよい。
特典付与部1502は、特定演出実行部1505により第2特定演出が実行された場合と、実行されない場合とで、同一の付与条件に基づいて決定する所定の特典を付与する。同一の付与条件とは、例えば、同一のミッションテーブルMtを用いることである。所定の特典は、例えば、同一のポイントである。特定演出実行部1505により第2特定演出が実行されない場合とは、特定演出実行部1505により第1特定演出が優先して実行されることによって、第2特定演出が実行されない場合である。
このように、本実施の形態では、補助遊技において第1条件が成立(補助遊技状態での第2始動口106への入賞による変動)した場合には、第2特定演出(普図ルーレット演出や普図開放演出)が行われているか否かにかかわらず、同じ特典を付与することとした。これにより、第2特定演出に優先して第1特定演出を行うことができるとともに、第1特定演出によって第2特定演出が行われなかった場合でも、第2特定演出が行われた場合と同様の特典を付与することができる。したがって、第2特定演出が行われなかった場合に遊技者に不利益となることを抑えることができ、履歴記録遊技の面白みが低減することを抑えることができる。
また、本実施の形態では、補助遊技を、普通電動役物107を長開放させる第1補助遊技と、普通電動役物107を複数回開放させる第2補助遊技と、に区別し、時間短縮機能が付加される遊技状態では、発生頻度の高い第2補助遊技(複数回開放)において第1条件が成立した場合に所定の特典(5ポイント)を付与しないこととする。つまり、第1補助遊技(長開放)における第1条件の成立を除く第1条件の成立では、全て1ポイントを付与することとした。これにより、遊技状態にかかわらず、第1補助遊技(長開放)における第1条件の成立によってのみ、所定の特典(5ポイント)を付与することができる。
ここで、時間短縮機能が付加される遊技状態における第2補助遊技(複数回開放)での入賞による変動によって所定の特典を付与したとすると、大量の特典が付与されるといった事態が生ずるが、本実施の形態では、このような事態を抑えることができる。また、同じ第2始動口106への入賞でも、発生頻度の低い第1補助遊技の場合には所定のポイントを付与することができる。また、同じ第2始動口106への入賞でも、所定のポイントが付与されないことがあるため、履歴記録遊技を面白みのあるものとすることができる。
ただし、時間短縮機能が付加される遊技状態における第1補助遊技において第1条件が成立した場合には、1ポイントを付与することとし、通常遊技状態における第1補助遊技において第1条件が成立した場合にのみ、所定の特典(5ポイント)を付与することとしてもよい。これにより、通常遊技状態においてのみ所定の特典(5ポイント)を付与することができ、履歴記録遊技の通常遊技状態における興趣を向上させることができる。
上述した、特別遊技判定部1501と、補助遊技判定部1503と、補助遊技実行部1504とは、例えば、主制御部210のCPU211によって実現される。すなわち、CPU211がROM212に記憶されている各種プログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。また、特典付与部1502と、特定演出実行部1505とは、例えば、演出統括部310のCPU311によって実現される。すなわち、CPU311がROM312に記憶されている各種プログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。
(ぱちんこ遊技機が行う基本処理)
次に、ぱちんこ遊技機100が上述した動作を実現するために行う基本処理の内容について説明する。
(1.主制御部が行う基本処理)
まず、ぱちんこ遊技機100の主制御部210が行う基本処理について説明する。なお、以下に説明する主制御部210の各処理は、主制御部210のCPU211がROM212に記憶されたプログラムを実行することにより行う。まず、主制御部210が行うタイマ割込処理について説明する。
(タイマ割込処理)
図16は、主制御部が行うタイマ割込処理を示すフローチャートである。主制御部210は、電源の供給が開始されると、起動処理や電源遮断監視処理などを含む不図示のメイン処理の実行を開始する。主制御部210は、電源が供給されている間、このメイン処理を継続的に実行する。主制御部210は、このメイン処理に対して、タイマ割込処理を所定周期(例えば4ms)で割り込み実行する。
図16に示すタイマ割込処理において、主制御部210は、主制御部210が行う各種判定に用いる乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する(ステップS1601)。次に、主制御部210は、この乱数更新処理において、当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、などの更新を行う。
そして、主制御部210は、各種スイッチにより検出を行うスイッチ処理を実行する(ステップS1602)。このスイッチ処理において、主制御部210は、第1始動口105や第2始動口106への遊技球の入賞を検出する始動口スイッチ処理(図17参照)や、ゲート108への遊技球の通過を検出するゲートスイッチ処理(図27参照)を行う。
また、この他にも、スイッチ処理には、上大入賞口109aへの遊技球の入賞を検出する上大入賞口スイッチ処理(不図示)または下大入賞口109bへの遊技球の入賞を検出する下大入賞口スイッチ処理(不図示)、普通入賞口110への遊技球の入賞を検出する普通入賞口スイッチ処理(不図示)などがある。主制御部210は、スイッチ処理において、各種スイッチによる検出結果を示すコマンドを演出統括部310へ出力するためにRAM213に設定する。
次に、主制御部210は、特別図柄や普通図柄に関する図柄処理を実行する(ステップS1603)。図柄処理には、特別図柄を変動表示させる特別図柄処理(図18参照)や、普通図柄を変動表示させる普通図柄処理(図28−1参照)がある。主制御部210は、図柄処理において、各種判定結果に基づくコマンドを演出統括部310へ出力するためにRAM213に設定する。
次に、主制御部210は、各種電動役物の動作制御に関する電動役物処理を実行する(ステップS1604)。電動役物処理には、普通電動役物107の動作を制御する不図示の普通電動役物処理(図29参照)や、上大入賞口109aまたは下大入賞口109bの動作を制御する大入賞口処理(図25−1および図25−2参照)などがある。主制御部210は、電動役物処理において、例えば、動作対象となる電動役物の動作タイミングを示すコマンドを演出統括部310へ出力するためにRAM213に設定する。
そして、主制御部210は、賞球に関する賞球処理を実行する(ステップS1605)。賞球処理において、主制御部210は、第1始動口105、第2始動口106、上大入賞口109a、下大入賞口109b、普通入賞口110、などへの遊技球の入賞により、所定個数の賞球の払い出しを指示するための賞球コマンドを賞球制御部250へ出力するためにRAM213に設定する。
そして、主制御部210は、ステップS1601〜S1605の各処理においてRAM213に設定したコマンドを演出統括部310などに対して出力する出力処理を実行し(ステップS1606)、タイマ割込処理を終了する。タイマ割込処理を終了すると、主制御部210はメイン処理へ戻る。
(始動口スイッチ処理)
図17は、主制御部が行う始動口スイッチ処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ処理は、スイッチ処理(図16のステップS1602参照)に含まれる処理である。始動口スイッチ処理において、主制御部210は、第1始動口SW221がONであるか否かを判定する(ステップS1701)。第1始動口SW221がOFFである場合(ステップS1701:No)、主制御部210は、ステップS1709へ移行する。
第1始動口SW221がONである場合(ステップS1701:Yes)、主制御部210は、第1始動口105への入賞により記憶されている保留情報の数を示す第1保留数U1が4未満であるか(U1<4)否かを判定する(ステップS1702)。第1保留数U1が4未満ではない場合(ステップS1702:No)、すなわち、第1保留数U1が4以上である場合、主制御部210は、ステップS1709へ移行する。
第1保留数U1が4未満である場合(ステップS1702:Yes)、主制御部210は、各乱数カウンタのカウント値(乱数値)を含む判定情報を取得し(ステップS1703)、第1保留数U1に「1」を加算する(ステップS1704)。
次に、主制御部210は、取得した判定情報を用いて、大当たり判定や変動パターン判定を事前に行う事前判定処理を実行する(ステップS1705)。そして、主制御部210は、RAM213の保留情報記憶領域に判定情報や事前判定結果を含む保留情報を記憶させる(ステップS1706)。次に、主制御部210は、事前判定結果を示す事前判定コマンドをRAM213に設定するとともに(ステップS1707)、保留情報を示す特図保留コマンドをRAM213に設定する(ステップS1708)。
次に、主制御部210は、第2始動口SW222がONであるか否かを判定する(ステップS1709)。第2始動口SW222がOFFである場合(ステップS1709:No)、主制御部210は、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
第2始動口SW222がONである場合(ステップS1709:Yes)、主制御部210は、第2始動口106への入賞により記憶されている保留情報の数を示す第2保留数U2が4未満であるか(U2<4)否かを判定する(ステップS1710)。第2保留数U2が4未満ではない場合(ステップS1710:No)、すなわち、第2保留数U2が4以上である場合、主制御部210は、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
第2保留数U2が4未満である場合(ステップS1710:Yes)、主制御部210は、各乱数カウンタのカウント値(乱数値)を含む判定情報を取得し(ステップS1711)、第2保留数U2に「1」を加算する(ステップS1712)。次に、主制御部210は、取得した判定情報を用いて、大当たり判定や変動パターン判定を事前に行う事前判定処理を実行する(ステップS1713)。
そして、主制御部210は、RAM213の保留情報記憶領域に判定情報や事前判定結果を含む保留情報を記憶させる(ステップS1714)。なお、主制御部210は、第2始動口106への入賞に基づく保留情報を、第1始動口105への入賞に基づく保留情報よりも変動表示の順番が優先されるように記憶させる。次に、主制御部210は、事前判定結果を示す事前判定コマンドをRAM213に設定するとともに(ステップS1715)、保留情報を示す特図保留コマンドをRAM213に設定し(ステップS1716)、始動口スイッチ処理を終了する。
(特別図柄処理)
図18は、主制御部が行う特別図柄処理を示すフローチャートである。特別図柄処理は、図柄処理(図16のステップS1603参照)に含まれる処理である。特別図柄処理において、主制御部210は、特別遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS1801)。特別遊技は、例えば、大当たりや小当たりである。特別遊技フラグは、現在の遊技状態が、大当たり遊技状態や小当たり遊技状態であることを示すフラグである。
特別遊技フラグがONである場合(ステップS1801:Yes)、主制御部210は、特別図柄を変動表示させずに、そのまま特別図柄処理を終了する。特別遊技フラグがOFFである場合(ステップS1801:No)、主制御部210は、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS1802)。特別図柄の変動表示中である場合(ステップS1802:Yes)、主制御部210は、ステップS1811へ移行する。
特別図柄の変動表示中ではない場合(ステップS1802:No)、主制御部210は、第2保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS1803)。第2保留数U2が「0」の場合(ステップS1803:No)、主制御部210は、第1保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS1804)。
第1保留数U1が「0」の場合(ステップS1804:No)、主制御部210は、特別図柄処理を終了する。第1保留数U1が「1」以上である場合(ステップS1804:Yes)、主制御部210は、第1保留数U1から「1」を減算し(ステップS1805)、ステップS1807へ移行する。
ステップS1803において、第2保留数U2が「1」以上である場合(ステップS1803:Yes)、主制御部210は、第2保留数U2から「1」を減算し(ステップS1806)、大当たり図柄判定を含む大当たり判定処理(図19参照)を実行する(ステップS1807)。
ここで、本実施の形態において、第2始動口106への入賞による保留情報の大当たり判定では、第1始動口105への入賞による保留情報の大当たり判定よりも、遊技者にとって利益度合いの高い大当たりの当選確率が高い。このため、ステップS1803〜S1806に示したように、主制御部210は、第2始動口106への入賞による保留情報に対しては、第1始動口105への入賞による保留情報よりも優先して大当たり判定および変動表示を行うこととしている。
なお、大当たり判定処理では、当たりであるか否かの小当たりの判定も行われる。次に、主制御部210は、大当たり判定処理の判定結果を参照し、特別図柄の変動パターンの判定を行う変動パターン判定処理(図22参照)を実行する(ステップS1808)。大当たり判定処理および変動パターン判定処理における各判定結果は、各処理においてRAM213内の所定の記憶領域に記憶される。
次に、主制御部210は、変動パターン判定処理の判定結果を示す変動パターンを用いて、第1特別図柄表示部241および第2特別図柄表示部242のいずれかの特別図柄の変動表示を開始させる(ステップS1809)。ステップS1809において、主制御部210は、第2始動口106への入賞による保留情報の判定結果に基づいて特別図柄を変動表示させる場合は、第2特別図柄表示部242の第2特別図柄を変動表示させる。また、ステップS1809において、主制御部210は、第1始動口105への入賞による保留情報の判定結果に基づいて特別図柄を変動表示させる場合は、第1特別図柄表示部241の第1特別図柄を変動表示させる。
次に、演出統括部310に装飾図柄の変動表示を開始させるために、主制御部210は、特図変動開始コマンドをRAM213に設定する(ステップS1810)。ステップS1810で設定される特図変動開始コマンドには、例えば、ステップS1807およびステップS1808の各種判定結果が含まれる。また、ステップS1810で設定された特図変動開始コマンドは、図16のステップS1606に示した出力処理の実行時に、演出制御部280へ出力される。
次に、主制御部210は、特別図柄の変動表示の開始から変動時間(変動パターンが示す変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS1811)。変動表示の開始から変動時間が経過していない場合(ステップS1811:No)、主制御部210は、そのまま特別図柄処理を終了する。
変動表示の開始から変動時間が経過した場合(ステップS1811:Yes)、主制御部210は、第1特別図柄表示部241および第2特別図柄表示部242のいずれかにおいて変動表示中の特別図柄を停止させ(ステップS1812)、特図変動停止コマンドをRAM213に設定する(ステップS1813)。ステップS1813で設定された特図変動停止コマンドは、図16のステップS1606に示した出力処理の実行時に、演出制御部280へ出力される。次に、主制御部210は、特別図柄の停止中に行う停止中処理(図24−1および図24−2参照)を実行して(ステップS1814)、特別図柄処理を終了する。
(大当たり判定処理)
図19は、主制御部が行う大当たり判定処理を示すフローチャートである。大当たり判定処理は、特別図柄処理(図18のステップS1807参照)に含まれる処理である。大当たり判定処理において、主制御部210は、現在の遊技状態が高確率遊技状態(確変遊技状態)であることを示す高確率フラグがONであるか否かを判定する(ステップS1901)。
高確率フラグがONである場合(ステップS1901:Yes)、主制御部210は、高確率用の大当たり判定テーブルである、高確率大当たり判定テーブル(図20−2参照)を選択する(ステップS1902)。高確率フラグがOFFである場合(ステップS1901:No)、つまり、現在の遊技状態が低確率遊技状態(通常遊技状態)である場合、主制御部210は、低確率用の大当たり判定テーブルである、低確率大当たり判定テーブル(図20−1参照)を選択する(ステップS1903)。
そして、主制御部210は、ステップS1902およびステップS1903のいずれかにおいて選択したテーブルを用いて、優先順位が最も高い判定対象の保留情報に含まれる当たり乱数が各当たりに対応する判定値と一致するかを判定する、大当たり判定を行う(ステップS1904)。
そして、主制御部210は、大当たり判定の結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップS1905)。大当たり判定の結果が大当たりである場合(ステップS1905:Yes)、主制御部210は、判定対象が第1始動口105への入賞による第1保留情報であるか否かを判定する(ステップS1906)。判定対象が第1保留情報である場合(ステップS1906:Yes)、主制御部210は、第1図柄判定テーブル(図21−1参照)を選択し(ステップS1907)、ステップS1909へ移行する。
判定対象が第1保留情報ではない場合(ステップS1906:No)、すなわち第2始動口106への入賞による第2保留情報である場合、主制御部210は、第2図柄判定テーブル(図21−2参照)を選択する(ステップS1908)。そして、主制御部210は、ステップS1907およびステップS1908のいずれかにおいて選択した図柄判定テーブルを用いて、判定対象の保留情報に含まれる図柄乱数がいずれの大当たり図柄(15R確変大当たり、4R確変大当たり、2R潜確大当たり、および4R通常大当たり、のいずれかを示す図柄)の判定値に対応するかを判定する、図柄判定を行う(ステップS1909)。
そして、主制御部210は、図柄判定の判定結果を表す大当たり図柄をRAM213に設定して(ステップS1910)、大当たり判定処理を終了する。一方、ステップS1905において、大当たり判定の判定結果が大当たりでない場合(ステップS1905:No)、主制御部210は、小当たりであるか否かの小当たり判定を行う(ステップS1911)。小当たり判定では、ハズレを示す大当たり乱数に含まれる特定の乱数が所定の小当たり判定値と一致するか否かの判定が行われる。そして、小当たり図柄を含むハズレ図柄をRAM213に設定して(ステップS1912)、大当たり判定処理を終了する。
(大当たり判定テーブルの一例)
次に、図20−1および図20−2を用いて、ROM212に記憶されている大当たり判定テーブルの一例について説明する。図20−1は、低確率大当たり判定テーブルの一例を示す図である。図20−2は、高確率大当たり判定テーブルの一例を示す図である。
図20−1に示す低確率大当たり判定テーブルAt1は、低確率遊技状態における大当たり判定で用いられる。図20−2に示す高確率大当たり判定テーブルAt2は、高確率遊技状態における大当たり判定で用いられる。低確率大当たり判定テーブルAt1および高確率大当たり判定テーブルAt2は、それぞれ、判定結果と、範囲と、判定値と、割合と、を含む。
判定結果は、大当たりとハズレとを示している。範囲は、始動入賞時に取得可能な大当たり乱数のとり得る範囲であり、「0〜399」である。判定値は、大当たりを示す値と、ハズレを示す値とを示している。割合は、範囲の数に対する判定値の数の比であり、大当たり確率とハズレ確率とを示している。
例えば、低確率大当たり判定テーブルAt1では、大当たりを示す判定値に「0(1個)」が割り当てられており、割合が1/400である。つまり、始動入賞時に取得した大当たり乱数が「0」の場合に、大当たりであると判定される。
また、低確率大当たり判定テーブルAt1では、ハズレを示す判定値に「1〜399(399個)」が割り当てられており、割合が399/400である。つまり、始動入賞時に取得した大当たり乱数が「1〜399」の場合に、ハズレであると判定される。
また、高確率大当たり判定テーブルAt2では、大当たりを示す判定値に「0〜7(8個)」が割り当てられており、割合が1/50(8/400)である。つまり、始動入賞時に取得した大当たり乱数が「0〜7」の場合に、大当たりであると判定される。
また、高確率大当たり判定テーブルAt2では、ハズレを示す判定値に「8〜399(392個)」が割り当てられており、割合が49/50(392/400)である。つまり、始動入賞時に取得した大当たり乱数が「8〜399」の場合に、ハズレであると判定される。
高確率大当たり判定テーブルAt2が用いられる高確率遊技状態では、低確率大当たり判定テーブルAt1が用いられる低確率遊技状態に比べて、高確率で大当たりに当選する。
なお、低確率大当たり判定テーブルAt1および高確率大当たり判定テーブルAt2においては、乱数のとり得る範囲を、説明の便宜上「0〜399」としたが、実際には、例えば数万の数の範囲をとる。また、大当たりを示す判定値についても、例えば、低確率時および高確率時の大当たり確率がそれぞれ所定の割合となるように、大当たり乱数のとり得る範囲に応じた数の値が設定される。
(図柄判定テーブルの一例)
次に、図21−1および図21−2を用いて、ROM212に記憶されている図柄判定テーブルについて説明する。図21−1は、第1始動口への入賞に基づく図柄判定に用いられる図柄判定テーブルの一例を示す図である。図21−2は、第2始動口への入賞に基づく図柄判定に用いられる図柄判定テーブルの一例を示す図である。
図21−1および図21−2に示すように、第1図柄判定テーブルZt1および第2図柄判定テーブルZt2は、それぞれ、大当たり図柄と、範囲と、判定値と、割合と、を含む。
大当たり図柄は、停止させる特別図柄の種類(大当たりの種類)を示す。大当たり図柄Aは、15R確変大当たりを示す図柄であり、具体的には、大当たり遊技において15ラウンド分の賞球を払い出すことが可能な大当たりである。大当たり図柄Bは、4R確変大当たりを示す図柄であり、具体的には、大当たり遊技において4ラウンド分の賞球を払い出すことが可能な大当たりである。15R確変大当たりおよび4R確変大当たりの場合、大当たり遊技後の遊技状態は確変遊技状態となる。
大当たり図柄Cは、2R潜確大当たりを示す図柄であり、具体的には、大当たり遊技において賞球がほとんどない大当たりである。2R潜確大当たりの場合、大当たり遊技後の遊技状態は潜確遊技状態となる。
大当たり図柄Dは、4R通常大当たりを示す図柄であり、具体的には、大当たり遊技において4ラウンド分の賞球を払い出すことが可能な大当たりである。4R通常大当たりの場合、大当たり遊技後の遊技状態は、所定変動回数が経過するまで時短遊技状態となり、所定変動回数が経過すると通常遊技状態となる。
範囲は、始動入賞時に取得可能な大当たり図柄乱数のとり得る範囲であり、「0〜99」である。判定値は、各大当たり図柄に割り当てられた値である。割合は、範囲の数に対する判定値の数の比であり、すなわち、各大当たり図柄が選択される確率である。
例えば、第1図柄判定テーブルZt1では、「0〜99」の範囲のうち、大当たり図柄A(15R確変大当たり)に「0〜19(20個)」の判定値が割り当てられており、大当たり図柄Aが選択される割合は20%(=20/100)となっている。つまり、始動入賞時に取得した大当たり図柄乱数が「0〜19」の場合に、大当たり図柄Aであると判定される。他の大当たり図柄についても同様に、判定値および割合が対応付けられている。
また、第2図柄判定テーブルZt2においても、それぞれ、大当たり図柄毎に、判定値および割合が対応付けられている。第1図柄判定テーブルZt1と、第2図柄判定テーブルZt2と、を比較すると、第2図柄判定テーブルZt2では、遊技者にとって利益度合いが高い大当たり図柄Aの割合が、第1図柄判定テーブルZt1よりも高くなっており、また、大当たり図柄Bや大当たり図柄Cの割合が低くなっている。このため、第2始動口106への入賞による図柄判定は、第1始動口105への入賞による図柄判定よりも、遊技者にとって利益度合いが高い大当たりに当選しやすい判定となっており、すなわち、遊技者にとって有利な判定となっている。
また、時短遊技状態や確変遊技状態においては、時間短縮機能が付加されるため、ほとんどの場合、第2始動口106への入賞によって第2図柄判定テーブルZt2を用いた図柄判定が行われる。ただし、時短遊技状態や確変遊技状態において、第2始動口106への入賞による保留情報がなくなり、第1始動口105への入賞による保留情報のみが記憶されている状態となった場合には、第1図柄判定テーブルZt1を用いた図柄判定が行われる。
なお、本実施の形態においては、大当たり図柄乱数のとり得る範囲は、説明の便宜上、「0〜99」としたが、実際には、例えば数万の数の範囲をとる。また、判定値についても、各大当たり図柄の選択される割合がそれぞれ所定の割合となるように、大当たり図柄乱数のとり得る範囲に応じた数の値が設定される。
(変動パターン判定処理)
図22は、主制御部が行う変動パターン判定処理を示すフローチャートである。変動パターン判定処理は、特別図柄処理(図18のステップS1808参照)に含まれる処理である。変動パターン判定処理において、主制御部210は、遊技状態を参照する(ステップS2201)。そして、主制御部210は、時間短縮機能付きの遊技状態(図中「時短付き遊技状態」と記載)であるか否かを判定する(ステップS2202)。時間短縮機能付きの遊技状態は、時短遊技状態や確変遊技状態である。また、時間短縮機能付きの遊技状態であるか否かは、例えば、時短フラグがONであるか否かによって行われる。
時間短縮機能付きの遊技状態ではない場合(ステップS2202:No)、すなわち、通常遊技状態である場合や潜確遊技状態である場合、主制御部210は、通常時変動パターンテーブル(図23−1参照)を選択し(ステップS2203)、ステップS2205に移行する。
時間短縮機能付きの遊技状態である場合(ステップS2202:Yes)、すなわち、時短遊技状態である場合や確変遊技状態である場合、主制御部210は、時間短縮時変動パターンテーブル(図23−2参照)を選択する(ステップS2204)。
そして、主制御部210は、ステップS2203およびステップS2204のいずれかにおいて選択した変動パターンテーブルを用いて、判定対象の保留情報に含まれる変動パターン乱数がいずれの変動パターンの判定値に対応するかを判定する、変動パターン判定を行う(ステップS2205)。そして、主制御部210は、この判定結果をRAM213に設定し(ステップS2206)、変動パターン判定処理を終了する。
(変動パターンテーブルの一例)
次に、図23−1および図23−2を用いて、変動パターンテーブルの一例について説明する。
図23−1は、通常遊技状態において用いられる通常時変動パターンテーブルの一例を示す図である。図23−2は、時間短縮機能が付加された遊技状態において用いられる時間短縮時変動パターンテーブルの一例を示す図である。
図23−1および図23−2に示すように、各変動パターンテーブルHt1,Ht2は、それぞれ、判定結果と、リーチ演出と、保留数と、変動パターンと、変動時間と、範囲と、判定値と、割合と、を含む。
判定結果は、大当たり判定処理(図18のステップS1807参照)における大当たり判定の判定結果であり、大当たりであるかハズレであるかのいずれかを示す。リーチ演出は、「あり」、「なし」、のいずれかであり、大当たりの場合に必ず「あり(リーチ当たり)」が選択され、ハズレの場合には「あり(リーチハズレ)」および「なし(通常ハズレ)」のいずれかが選択される。
保留数は、特別図柄の変動開始時に記憶している保留情報の数であり、「2以下」、「3」、「4以上」のいずれかである。通常ハズレの場合には、保留数に応じた変動パターン(変動パターンI,J,K)が選択される。変動パターンは、特別図柄の変動態様を示したものであり、例えば、通常時変動パターンテーブルHt1では変動パターンA〜Kの11種類のうちのいずれか1つが選択され、時間短縮時変動パターンテーブルHt2では変動パターンA〜I,Lの10種類のうちのいずれか1つが選択される。
なお、ハズレの場合にリーチハズレとするか、通常ハズレとするかは、例えば、不図示のリーチ判定によって判定される。リーチ判定において、リーチハズレと判定される割合は、通常ハズレと判定される割合よりも低い。例えば、リーチハズレと判定される割合は、1/20である。また、通常ハズレと判定される割合は、19/20である。
各変動パターンテーブルHt1,Ht2において、大当たり用の変動パターンAとリーチハズレの変動パターンEとは、いずれも90秒の変動時間を有し、最終的に停止表示させる特別図柄が異なるものの、同一または類似の変動態様である。また、大当たり用の変動パターンBとリーチハズレの変動パターンFとは、いずれも60秒の変動時間を有し、最終的に停止表示させる特別図柄が異なるものの、同一または類似の変動態様である。また、大当たり用の変動パターンCとリーチハズレの変動パターンGとは、いずれも30秒の変動時間を有し、最終的に停止表示させる特別図柄が異なるものの、同一または類似の変動態様である。また、大当たり用の変動パターンDとリーチハズレの変動パターンHとは、いずれも15秒の変動時間を有し、最終的に停止表示させる特別図柄が異なるものの、同一または類似の変動態様である。
各変動パターンにはそれぞれ判定値が対応付けられており、対応付けられた判定値に応じた割合で各変動パターンが選択される。具体的には、各変動パターンテーブルHt1,Ht2において、範囲は、始動入賞時に取得可能な変動パターン乱数のとり得る範囲であり、「0〜249」である。判定値は、大当たり、リーチハズレおよび通常ハズレ毎に、各変動パターンに割り当てられた値である。割合は、範囲の数に対する判定値の数の比であり、すなわち、各変動パターンが選択される確率である。
大当たりの場合に各変動パターンが選択される割合を不等号で表すと、変動パターンA>変動パターンB>変動パターンC>変動パターンD、となる。つまり、大当たりの場合には、変動時間の長いものほど選択されやすくなっている。
また、リーチハズレの場合に各変動パターンが選択される割合を不等号で表すと、変動パターンH>変動パターンG>変動パターンF>変動パターンE、となる。つまり、リーチハズレの場合には、変動時間の短いものほど選択されやすくなっている。
また、大当たりのときに選択されやすく且つハズレのときに選択されにくいものほど、信頼度の高い変動パターンであると言える。このため、変動時間が長い変動パターンほど大当たりに対する信頼度の高い変動パターンと言え、変動時間が短い変動パターンほど信頼度の低い変動パターンと言える。具体的には、大当たりの場合における変動パターンの信頼度を不等号で表すと、変動パターンA>変動パターンB>変動パターンC>変動パターンD、となる。なお、小当たりに当選した際には、例えば、変動パターンE,F,G,Hのうちのいずれかが選択される。
通常ハズレの変動パターンは、保留数に対応して選択される。例えば、通常時変動パターンテーブルHt1において、保留数が「2以下」の場合に変動時間が13秒の変動パターンIが選択され、保留数が「3」の場合に変動時間が7秒の変動パターンJが選択され、保留数が「4以上」の場合に変動時間が3秒の変動パターンKが選択される。
これにより、保留数が多い場合に、迅速な遊技を可能にし、大当たり判定を行う機会を増やすことができる。また、保留数が少ない場合には、変動表示を遊技者に見せて遊技を楽しませることができるとともに、遊技球が始動入賞する時間(保留情報を記憶するための時間)を稼ぐことにより、図柄ゲームが行われていない状態が生じることを抑えることができる。
また、時間短縮時変動パターンテーブルHt2において、保留数は、例えば第2保留数を対象にする。第2保留数が「2以上」の場合に変動時間が1秒の変動パターンLが選択され、それ以外の、第2保留数が「1以下」の場合や第1保留による変動表示の場合に変動時間が13秒の変動パターンIが選択される。
時間短縮機能が付加される確変遊技状態や時短遊技状態では、入賞容易状態となっており、第2保留数が往々にして2以上となるため、変動パターンLによる変動時間の短い変動表示を行いやすくすることにより、迅速な遊技を可能にし、大当たり判定を行う機会を増やすこととしている。
一方で、第2始動口106への入賞による第2保留数が1以下の場合には、第1始動口105への入賞による第1保留数にかかわらず、変動時間が13秒の変動パターンIが選択される。ここで、第2保留数が0になり、第1保留数が1以上記憶されている場合には、第1保留情報による遊技者にとって利益度合いの低い大当たり判定に基づく変動表示が開始される。
このような遊技者にとっての利益度合いの低い大当たり判定を行いにくくするために、第2保留数が1以下の場合には、変動パターンIによる13秒の変動を行うことにより、第2始動口106へ入賞させるための時間(第2保留情報を記憶するための時間)を稼ぎ、第1保留情報による大当たり判定を行う機会を少なくすることができる。なお、第2始動口106へ入賞させるための時間を稼ぐという観点からすると、第2保留数が1以下の通常ハズレ変動においては、13秒よりも長い変動時間の変動パターンを用いることとしてもよい。
なお、変動パターンテーブルHt1,Ht2においては、変動パターンの数は、説明の便宜上、全部で10個程度を示しているが、実際には、例えば数百種類といった数の変動パターンが記憶されている。また、変動パターンには、疑似連続変動演出を行うための変動パターンや、その他、特殊な変動演出を行うための変動パターンもある。また、変動パターン乱数のとり得る範囲も、実際には、例えば数万の数の範囲をとる。また、判定値についても、各変動パターンの選択される割合がそれぞれ所定の割合となるように、変動パターン乱数のとり得る範囲に応じた数の値が設定される。
(停止中処理)
図24−1は、主制御部が行う停止中処理を示すフローチャート(その1)である。図24−2は、主制御部が行う停止中処理を示すフローチャート(その2)である。停止中処理は、特別図柄処理(図18のステップS1814参照)に含まれる処理である。
停止中処理において、主制御部210は、時間短縮機能が付加された遊技状態(確変遊技状態や時短遊技状態)を示す時短フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2401)。時短フラグがONではない場合(ステップS2401:No)、主制御部210は、ステップS2406へ移行する。
時短フラグがONである場合(ステップS2401:Yes)、主制御部210は、時間短縮機能の残余変動回数を示す時短残余カウンタJから「1」を減算する(ステップS2402)。なお、時短残余カウンタJは、例えば、確変大当たり終了後に「10000」に、通常大当たり終了後に「100」に、設定される値である。次に、主制御部210は、時短残余カウンタJが「0」であるか否かを判定する(ステップS2403)。
時短残余カウンタJが「0」ではない場合(ステップS2403:No)、主制御部210は、ステップS2406へ移行する。時短残余カウンタJが「0」である場合(ステップS2403:Yes)、主制御部210は、時短フラグをOFFにする(ステップS2404)。そして、主制御部210は、右打ち表示部245を消灯させるための右打ち報知終了処理を実行する(ステップS2405)。
次に、主制御部210は、高確率遊技状態を示す高確率フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2406)。高確率フラグがOFFである場合(ステップS2406:No)、主制御部210は、ステップS2410へ移行する。高確率フラグがONである場合(ステップS2406:Yes)、主制御部210は、高確率遊技状態の残余変動回数を示す高確率残余カウンタXから「1」を減算する(ステップS2407)。高確率残余カウンタXは、確変大当たりや潜確大当たりの終了後に、例えば「10000」に設定される。
次に、主制御部210は、高確率残余カウンタXが「0」であるか否かを判定する(ステップS2408)。なお、本実施の形態のように、高確率残余カウンタXを「10000」に設定すると、高確率残余カウンタXが「0」になることは、ほとんど起こり得ないが、高確率残余カウンタXを「100」に設定する大当たりをとり得る構成とした場合には、高確率残余カウンタXから「1」を減算していくことにより、高確率残余カウンタXが「0」になることはある。
高確率残余カウンタXが「0」ではない場合(ステップS2408:No)、主制御部210は、ステップS2410へ移行する。高確率残余カウンタXが「0」である場合(ステップS2408:Yes)、主制御部210は、高確率フラグをOFFにする(ステップS2409)。
そして、主制御部210は、停止した特別図柄が大当たりや小当たりを示す特別遊技図柄であるか否かを判定する(ステップS2410)。停止した特別図柄が特別遊技図柄ではない場合(ステップS2410:No)、主制御部210は、停止中処理を終了する。停止した特別図柄が特別遊技図柄である場合(ステップS2410:Yes)、主制御部210は、右打ち報知を促す右打ち表示部245を点灯させるための右打ち報知開始処理を実行する(ステップS2411)。
そして、主制御部210は、停止した特別遊技図柄が小当たりを示す小当たり図柄であるか否かを判定する(ステップS2412)。停止した特別遊技図柄が小当たり図柄である場合(ステップS2412:Yes)、主制御部210は、停止中処理を終了する。停止した特別遊技図柄が小当たり図柄ではない場合(ステップS2412:No)、すなわち、停止した特別図柄が大当たりを示す特別遊技図柄である場合、主制御部210は、時短残余カウンタJおよび高確率残余カウンタXを「0」にする(ステップS2413)。
そして、主制御部210は、時短フラグおよび高確率フラグをOFFにする(ステップS2414)。次に、主制御部210は、特別遊技フラグをONにし(ステップS2415)、オープニングコマンドをRAM213に設定する(ステップS2416)。そして、主制御部210は、大当たりのオープニングを開始し(ステップS2417)、停止中処理を終了する。
(大入賞口処理)
図25−1は、主制御部が行う大入賞口処理を示すフローチャート(その1)である。図25−2は、主制御部が行う大入賞口処理を示すフローチャート(その2)である。大入賞口処理は、電動役物処理(図16のステップS1604)に含まれる処理である。
大入賞口処理において、主制御部210は、大当たり遊技中や小当たり遊技中を示す特別遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2501)。特別遊技フラグがOFFである場合(ステップS2501:No)、そのまま処理を終了する。特別遊技フラグがONである場合(ステップS2501:Yes)、オープニング中であるか否かを判定する(ステップS2502)。オープニングは、大入賞口109を開放する前の所定期間である。
オープニング中である場合(ステップS2502:Yes)、主制御部210は、オープニング期間が経過したか否かを判定する(ステップS2503)。オープニング期間が経過していない場合(ステップS2503:No)、主制御部210は、そのまま大入賞口処理を終了する。
オープニング期間が経過した場合(ステップS2503:Yes)、主制御部210は、動作パターンの設定を行う(ステップS2504)。動作パターンの設定において、主制御部210は、停止表示中の特別図柄(大当たり図柄や小当たり図柄)に応じて、大入賞口109を開放させるラウンド数と大入賞口109の動作パターンとを設定する。
具体的には、動作パターンの設定では、例えば、確変大当たりや通常大当たりの場合、ラウンド数を所定のラウンド(15ラウンドまたは4ラウンド)に設定し、1ラウンド29.5秒の動作パターンを設定する。また、2R潜確大当たりの場合、ラウンド数を2ラウンドに設定し、1ラウンド0.1秒の動作パターンを設定する。また、小当たりの場合、例えば、ラウンド数を1ラウンドに設定し、1ラウンド0.1秒×2回の動作パターンを設定する。
そして、主制御部210は、各ラウンドにおける大入賞口109への入賞カウント値Cを「0」に設定する(ステップS2505)。そして、主制御部210は、ラウンド数Rに「1」を加算し(ステップS2506)、演出統括部310に次のラウンドの演出を開始させるためのラウンド進行コマンドをRAM213に設定する(ステップS2507)。さらに、主制御部210は、上大入賞口ソレノイド232を制御して、大入賞口109を開放させ(ステップS2508)、ステップS2511に移行する。
ステップS2502において、オープニング中ではない場合(ステップS2502:No)、主制御部210は、エンディング中であるか否かを判定する(ステップS2509)。エンディング中とは、大入賞口109の動作終了後の所定の期間である。エンディング中である場合(ステップS2509:Yes)、主制御部210は、ステップS2518へ移行する。エンディング中ではない場合(ステップS2509:No)、主制御部210は、大入賞口109が開放中であるか否かを判定する(ステップS2510)。大入賞口109が開放中ではない場合(ステップS2510:No)、主制御部210は、ステップS2505へ移行する。
大入賞口109が開放中である場合(ステップS2510:Yes)、主制御部210は、開放期間が経過したか否かを判定する(ステップS2511)。開放期間の経過とは、大入賞口109の開放開始から所定期間(例えば、29.5秒や0.1秒)が経過することである。ステップS2511において、開放期間が経過した場合(ステップS2511:Yes)、主制御部210は、ステップS2513へ移行する。
開放期間が経過していない場合(ステップS2511:No)、主制御部210は、大入賞口109への遊技球の入賞カウント値Cが規定数(例えば「10」)であるか否かを判定する(ステップS2512)。入賞カウント値Cが規定数ではない場合(ステップS2512:No)、主制御部210は、大入賞口処理を終了する。入賞カウント値Cが規定数である場合(ステップS2512:Yes)、主制御部210は、大入賞口109を閉口させる(ステップS2513)。
そして、主制御部210は、現在のラウンドRが最大ラウンドRmaxとなったか否かを判定する(ステップS2514)。現在のラウンドRが最大ラウンドRmaxではない場合(ステップS2514:No)、主制御部210は、大入賞口処理を終了する。現在のラウンドRが最大ラウンドRmaxである場合(ステップS2514:Yes)、主制御部210は、エンディングコマンドをRAM213に設定する(ステップS2515)。
エンディングコマンドは、演出統括部310にエンディング演出を行わせるためのコマンドである。そして、主制御部210は、エンディングを開始し(ステップS2516)、ラウンド数Rを「0」に設定する(ステップS2517)。次に、主制御部210は、エンディング期間が経過したか否かを判定する(ステップS2518)。エンディング期間が経過していない場合(ステップS2518:No)、主制御部210は、大入賞口処理を終了する。エンディング期間が経過した場合(ステップS2518:Yes)、主制御部210は、遊技状態設定処理(図26参照)を実行する(ステップS2519)。
そして、主制御部210は、特別遊技フラグをOFFにする(ステップS2520)。次に、主制御部210は、右打ち表示部245を消灯させるための右打ち報知終了処理を行い(ステップS2521)、大入賞口処理を終了する。
(遊技状態設定処理)
図26は、主制御部が行う遊技状態設定処理を示すフローチャートである。遊技状態設定処理は、大入賞口処理(図25−2のステップS2519参照)に含まれる処理である。
遊技状態設定処理において、主制御部210は、停止表示中の特別図柄が確変大当たり図柄であるか否かを判定する(ステップS2601)。停止表示中の特別図柄が確変大当たり図柄である場合(ステップS2601:Yes)、主制御部210は、高確率遊技状態を示す高確率フラグをONにする(ステップS2602)。そして、主制御部210は、高確率残余カウンタXを「10000」に設定する(ステップS2603)。
次に、主制御部210は、時短残余カウンタJを「10000」に設定する(ステップS2604)。そして、主制御部210は、時間短縮機能が付加された遊技状態であることを示す時短フラグをONに設定する(ステップS2605)。次に、主制御部210は、右打ち表示部245を点灯させるための右打ち報知開始処理を実行し(ステップS2606)、遊技状態設定処理を終了する。
ステップS2601において、停止表示中の特別図柄が確変大当たり図柄ではない場合(ステップS2601:No)、主制御部210は、停止表示中の特別図柄が通常大当たり図柄であるか否かを判定する(ステップS2607)。
停止表示中の特別図柄が通常大当たり図柄である場合(ステップS2607:Yes)、主制御部210は、時短残余カウンタJを「100」に設定し(ステップS2608)、ステップS2605へ移行する。停止表示中の特別図柄が通常大当たり図柄ではない場合(ステップS2607:No)、すなわち、停止表示中の特別図柄が潜確大当たり図柄である場合、主制御部210は、高確率残余カウンタXを「10000」に設定し(ステップS2609)、遊技状態設定処理を終了する。
(ゲートスイッチ処理)
図27は、主制御部が行うゲートスイッチ処理を示すフローチャートである。ゲートスイッチ処理は、スイッチ処理(図16のステップS1602参照)に含まれる処理である。ゲートスイッチ処理において、主制御部210は、ゲート108のゲートSW223がONであるか否かを判定する(ステップS2701)。
ゲートSW223がOFFである場合(ステップS2701:No)、主制御部210は、そのまま処理を終了する。ゲートSW223がONである場合(ステップS2701:Yes)、主制御部210は、遊技球の各ゲート108の通過により記憶されている普図保留情報の数を示す普図保留数Gが4未満であるか(G<4)否かを判定する(ステップS2702)。
普図保留数Gが4未満ではない場合(ステップS2702:No)、すなわち、普図保留数Gが4以上である場合、主制御部210は、そのままゲートスイッチ処理を終了する。
普図保留数Gが4未満である場合(ステップS2702:Yes)、主制御部210は、普図保留数Gに「1」を加算し(ステップS2703)、各乱数カウンタのカウント値(乱数値)を含む判定情報を取得する(ステップS2704)。そして、主制御部210は、RAM213の普図保留情報記憶領域に判定情報や事前判定結果を含む普図保留情報を記憶させ(ステップS2705)、ゲートスイッチ処理を終了する。
(普通図柄処理)
図28−1は、主制御部が行う普通図柄処理を示すフローチャートである。普通図柄処理は、図柄処理(図16のステップS1603参照)に含まれる処理である。普通図柄処理において、主制御部210は、普通電動役物107の開放遊技である補助遊技中であることを示す補助フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2801)。
補助フラグがONである場合(ステップS2801:Yes)、主制御部210は、普通図柄処理を終了する。補助フラグがOFFである場合(ステップS2801:No)、主制御部210は、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS2802)。普通図柄の変動表示中ではない場合(ステップS2802:No)、主制御部210は、普図保留数Gが「1」以上であるか否かを判定する(ステップS2803)。
普図保留数Gが「0」の場合(ステップS2803:No)、主制御部210は、普通図柄処理を終了する。普図保留数Gが「1」以上である場合(ステップS2803:Yes)、主制御部210は、普図保留数Gから「1」を減算し(ステップS2804)、遊技状態(時短フラグ)を参照するとともに、普図当たり判定テーブル(図28−2参照)を用いて、普図当たり判定処理を実行する(ステップS2805)。
そして、主制御部210は、普図当たり判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する(ステップS2806)。当たりではない場合(ステップS2806:No)、主制御部210は、ハズレ図柄をRAM213に設定し(ステップS2807)、ステップS2812へ移行する。
当たりである場合(ステップS2806:Yes)、主制御部210は、普図図柄判定テーブル(図28−3参照)を用いて、普図図柄判定処理を行い(ステップS2808)、長開放図柄であるか否かを判定する(ステップS2809)。普図図柄判定処理の結果が長開放図柄である場合(ステップS2809:Yes)、主制御部210は、長開放図柄をRAM213に設定し(ステップS2810)、ステップS2812へ移行する。普図図柄判定処理の結果が長開放図柄ではない場合(ステップS2809:No)、短開放図柄をRAM213に設定する(ステップS2811)。
そして、主制御部210は、時間短縮機能が付加された遊技状態(時短遊技状態または確変遊技状態)を示す時短フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2812)。時短フラグがONである場合(ステップS2812:Yes)、主制御部210は、普通図柄の変動時間を2秒に設定し(ステップS2813)、ステップS2815へ移行する。
時短フラグがOFFである場合(ステップS2812:No)、主制御部210は、普通図柄の変動時間を12秒に設定する(ステップS2814)。そして、演出統括部310に普図ルーレット演出などの各種演出を実行可能にさせるために、主制御部210は、普図変動開始コマンドをRAM213に設定する(ステップS2815)。ステップS2815で設定される普図変動開始コマンドには、例えば、普図当たり判定処理の判定結果や普通図柄の変動時間の情報などが含まれる。また、ステップS2815で設定された普図変動開始コマンドは、図16のステップS1606に示した出力処理の実行時に、演出制御部280へ出力される。
次に、主制御部210は、普通図柄の変動表示を開始するとともに(ステップS2816)、普通図柄の経過時間の計測を開始し(ステップS2817)、普通図柄処理を終了する。ステップS2802において、普通図柄の変動表示中である場合(ステップS2802:Yes)、主制御部210は、普通図柄の変動時間(2秒または12秒)が経過したか否かを判定する(ステップS2818)。普通図柄の変動時間が経過していない場合(ステップS2818:No)、主制御部210は、普通図柄処理を終了する。
普通図柄の変動時間が経過した場合(ステップS2818:Yes)、主制御部210は、普図変動停止コマンドをRAM213に設定する(ステップS2819)。そして、主制御部210は、変動表示中の普通図柄の変動を停止させ(ステップS2820)、変動時間をリセットする(ステップS2821)。そして、主制御部210は、停止表示させた普通図柄が当たりであるか否かを判定する(ステップS2822)。
当たりである場合(ステップS2822:Yes)、主制御部210は、補助フラグをONに設定し(ステップS2823)、普通図柄処理を終了する。当たりではない場合(ステップS2822:No)、主制御部210は、普通図柄処理を終了する。
(普図当たり判定テーブルの一例)
次に、図28−2を用いて、ROM212に記憶されている普図当たり判定テーブルの一例について説明する。図28−2は、普図当たり判定テーブルの一例を示す図である。
図28−2に示す普図当たり判定テーブルFt1は、時短フラグと、範囲と、判定値と、割合と、を含む。時短フラグは、時間短縮機能が付加された遊技状態であることを示すフラグであり、確変遊技状態や時短遊技状態を示す「ON」か、潜確遊技状態や通常遊技状態を示す「OFF」、のいずれかをとる。範囲は、始動入賞時に取得可能な普図当たり乱数のとり得る範囲であり、例えば「0〜9」である。
判定値は、当たりであると判定される値であり、例えば、時短フラグがOFFの場合には「0」が設定されており、時短フラグがONの場合には「0〜9」が設定されている。割合は、範囲の数に対する判定値の数の比であり、時短フラグがOFFの場合には「1/10」であり、時短フラグがONの場合には「10/10」である。このように、普図当たり判定テーブルFt1では、時短フラグがONのときにはOFFのときよりも、普図当たりに当選しやすくなっている。
なお、普図当たり判定テーブルFt1においては、普図当たり乱数のとり得る範囲を、説明の便宜上「0〜9」としたが、実際には、例えば数万の数の範囲をとる。また、各判定値についても、例えば、割合がそれぞれ所定の値となるように、普図当たり乱数のとり得る範囲に応じた値が設定される。
(普図図柄判定テーブルの一例)
次に、図28−3を用いて、ROM212に記憶されている普図図柄判定テーブルの一例について説明する。図28−3は、普図図柄判定テーブルの一例を示す図である。
図28−3に示す普図図柄判定テーブルFt2は、図柄と、範囲と、判定値と、割合と、を含む。図柄は、長開放図柄と、短開放図柄と、を含む。範囲は、始動入賞時に取得可能な普図図柄乱数のとり得る範囲であり、例えば「0〜9」である。判定値は、例えば、長開放図柄については「0」が割り当てられており、短開放図柄については「1〜9」が割り当てられている。
割合は、範囲の数に対する判定値の数の比であり、長開放図柄については「1/10」であり、短開放図柄については「9/10」である。このように、普図図柄判定テーブルFt2では、長開放図柄よりも短開放図柄が選択されやすくなっている。普図当たり判定テーブルFt1(図28−2)および普図図柄判定テーブルFt2により、時短遊技が付加されない遊技状態において長開放図柄に当選する確率は、「1/100」である。
なお、普図図柄判定テーブルFt2においては、普図図柄乱数のとり得る範囲を、説明の便宜上「0〜9」としたが、実際には、例えば数万の数の範囲をとる。また、各判定値についても、例えば、割合がそれぞれ所定の値となるように、普図図柄乱数のとり得る範囲に応じた値が設定される。
(普通電動役物処理)
図29は、主制御部が行う普通電動役物処理を示すフローチャートである。普通電動役物処理は、電動役物処理(図16のステップS1604)に含まれる処理である。
普通電動役物処理において、主制御部210は、普通電動役物107の開放遊技である補助遊技中であることを示す補助フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2901)。補助フラグがOFFである場合(ステップS2901:No)、主制御部210は、普通電動役物処理を終了する。補助フラグがONである場合(ステップS2901:Yes)、主制御部210は、普通電動役物107が動作中であるか否かを判定する(ステップS2902)。普通電動役物107が動作中である場合(ステップS2902:Yes)、主制御部210は、ステップS2911へ移行する。
普通電動役物107が動作中ではない場合(ステップS2902:No)、主制御部210は、開放パターンテーブル(図30参照)を参照する(ステップS2903)。そして、主制御部210は、停止中の普通図柄が長開放図柄であるか否かを判定する(ステップS2904)。普通電動役物107の長開放図柄ではない場合(ステップS2904:No)、すなわち、短開放図柄である場合、主制御部210は、時間短縮機能が付加された遊技状態(時短遊技状態または確変遊技状態)を示す時短フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2905)。
時短フラグがOFFである場合(ステップS2905:No)、主制御部210は、0.1秒×1回の開放パターンを設定し(ステップS2906)、ステップS2910へ移行する。なお、開放期間が0.1秒の普通電動役物107の開放において遊技球が第2始動口106へ入賞することはほとんどない。時短フラグがONである場合(ステップS2905:Yes)、主制御部210は、1.7秒×3回の開放パターンを設定する(ステップS2907)。
ステップS2904において、普通電動役物107の長開放図柄である場合(ステップS2904:Yes)、主制御部210は、5.6秒×1回の開放パターンを設定し(ステップS2908)、長開放開始コマンドをRAM213に設定する(ステップS2909)。
そして、主制御部210は、普通電動役物107の動作を開始し(ステップS2910)、普通電動役物107の動作が完了したか否かを判定する(ステップS2911)。動作が完了していない場合(ステップS2911:No)、主制御部210は、普通電動役物処理を終了する。動作が完了した場合(ステップS2911:Yes)、主制御部210は、補助フラグをOFFにし(ステップS2912)、長開放の終了であるか否かを判定する(ステップS2913)。
長開放の終了ではない場合(ステップS2913:No)、主制御部210は、普通電動役物処理を終了する。長開放の終了である場合(ステップS2913:Yes)、主制御部210は、長開放終了コマンドをRAM213に設定し(ステップS2914)、普通電動役物処理を終了する。
(開放パターンテーブルの一例)
次に、図30を用いて、ROM212に記憶されている開放パターンテーブルの一例について説明する。図30は、開放パターンテーブルの一例を示す図である。
図30に示す開放パターンテーブルKtは、図柄と、時短フラグと、開放パターンと、を含む。図柄は、停止表示された普通図柄であり、長開放図柄と、短開放図柄と、を含む。時短フラグは、時間短縮機能が付加された遊技状態であることを示すフラグであり、確変遊技状態や時短遊技状態を示す「ON」か、潜確遊技状態や通常遊技状態を示す「OFF」、のいずれかをとる。開放パターンは、普通電動役物107の開放態様を示したものである。
例えば、長開放図柄の場合、時短フラグが「ON」であるか、「OFF」であるかにかかわらず、5.6秒×1回の開放パターンが選択される。短開放図柄の場合、時短フラグが「ON」の場合には、1.7秒×3回の開放パターンが選択される。また、短開放図柄の場合、時短フラグが「OFF」の場合には、0.1秒×1回の開放パターンが選択される。
このように、開放パターンテーブルKtを用いることにより、長開放図柄が停止表示された場合には、時短フラグが「ON」であるか、「OFF」であるかにかかわらず、5.6秒×1回の開放パターンで普通電動役物107を開放させることができる。したがって、通常遊技状態や潜確遊技状態においても、普通電動役物107を開放させて、第2始動口106への入賞を容易にすることができる。
また、短開放図柄が停止表示された場合には、時短フラグが「ON」の場合には1.7秒×3回の開放パターンで普通電動役物107を開放させることができる。したがって、時短遊技が付加された遊技状態において、普通電動役物107の開放頻度を向上させることができる。
また、短開放図柄が停止表示された場合には、時短フラグが「OFF」の場合には0.1秒×1回の開放パターンで普通電動役物107を開放させることができる。したがって、通常遊技状態や潜確遊技状態において、第2始動口106への入賞を行いにくくすることができる。
(2.演出統括部が行う処理)
次に、演出制御部280の演出統括部310が行う処理について説明する。以下に示す演出統括部310が行う各処理は、例えば、演出統括部310のCPU311がROM312に記憶されているプログラムを実行することによって行われるものである。
(演出タイマ割込処理)
図31は、演出統括部が行う演出タイマ割込処理を示すフローチャートである。演出統括部310は、起動中継続的に所定のメイン演出処理(不図示)を行っており、このメイン演出処理に対して、図31に示す演出タイマ割込処理を、所定の周期(例えば4ms)で割り込み実行する。
演出タイマ割込処理において、演出統括部310は、演出ボタン118などの操作部が遊技者からの操作を受け付けることによってコマンドを設定する、操作受付処理を行う(ステップS3101)。そして、演出統括部310は、コマンド受信処理(図32参照)を行う(ステップS3102)。
次に、演出統括部310は、コマンド送信処理を行って(ステップS3103)、演出タイマ割込処理を終了する。コマンド送信処理では、コマンド受信処理、操作受付処理、変動演出中処理などにおいてRAM313に設定されたコマンドを、画像・音声制御部330やランプ制御部350に対して送信する処理を行う。演出統括部310は、演出タイマ割込処理を終了すると、メイン演出処理に戻る。
(コマンド受信処理)
図32は、演出統括部が行うコマンド受信処理の処理内容を示すフローチャートである。コマンド受信処理は、演出タイマ割込処理(図31のステップS3102参照)に含まれる処理である。コマンド受信処理において、演出統括部310は、主制御部210から事前判定コマンド(図17参照)を受信したか否かを判定する(ステップS3201)。事前判定コマンドを受信していない場合(ステップS3201:No)、演出統括部310は、ステップS3205へ移行する。事前判定コマンドを受信した場合(ステップS3201:Yes)、演出統括部310は、主制御部210から特図保留コマンド(図17参照)を受信したか否かを判定する(ステップS3202)。
特図保留コマンドを受信していない場合(ステップS3202:No)、演出統括部310は、ステップS3205へ移行する。特図保留コマンドを受信した場合(ステップS3202:Yes)、すなわち、事前判定コマンドおよび特図保留コマンドを受信した場合、演出統括部310は、RAM313に記憶する演出保留情報を更新する(ステップS3203)。
演出保留情報は、大当たりであるか否かの情報や、遊技状態の情報や、変動パターンの情報などのほか、各種演出乱数(変動演出パターン乱数などの演出用乱数)を含む。なお、各種演出乱数は、例えば特図保留コマンドを受信したタイミングで演出統括部310によって取得される。
演出統括部310は、記憶した演出保留情報に対して、通常の保留演出や信頼度の高い特殊保留演出を行うための保留演出処理(図34参照)を行う(ステップS3204)。そして、演出統括部310は、主制御部210から、特図変動開始コマンド(図18参照)および普図変動開始コマンド(図28−1参照)のいずれかの変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3205)。いずれの変動開始コマンドも受信していない場合(ステップS3205:No)、演出統括部310は、ステップS3207へ移行する。いずれかの変動開始コマンドを受信した場合(ステップS3205:Yes)、演出統括部310は、変動開始コマンド処理(図35参照)を行う(ステップS3206)。
そして、演出統括部310は、主制御部210から、特図変動停止コマンド(図18参照)および普図変動停止コマンド(図28−1参照)のいずれかの変動停止コマンド(図18参照)を受信したか否かを判定する(ステップS3207)。いずれの変動停止コマンドも受信していない場合(ステップS3207:No)、演出統括部310は、ステップS3209へ移行する。いずれかの変動停止コマンドを受信した場合(ステップS3207:Yes)、演出統括部310は、特別図柄の変動表示に対応する演出や普通図柄の変動表示に対応する演出を終了させる変動停止コマンド処理(図44参照)を行う(ステップS3208)。
そして、演出統括部310は、長開放開始コマンド(図29参照)を受信したか否かを判定する(ステップS3209)。長開放開始コマンドを受信していない場合(ステップS3209:No)、演出統括部310は、ステップS3211へ移行する。長開放開始コマンドを受信した場合(ステップS3209:Yes)、演出統括部310は、普通電動役物107の長開放遊技の開始時に行う長開放開始処理(図33参照)を実行する(ステップS3210)。
そして、演出統括部310は、長開放終了コマンド(図29参照)を受信したか否かを判定する(ステップS3211)。長開放終了コマンドを受信していない場合(ステップS3211:No)、演出統括部310は、ステップS3213へ移行する。長開放終了コマンドを受信した場合(ステップS3211:Yes)、演出統括部310は、普通電動役物107の長開放遊技においてONに設定される長開放フラグをOFFにする(ステップS3212)。長開放フラグは、普通電動役物107の長開放遊技の開始時にONに設定されるフラグである(図33参照)。
そして、演出統括部310は、主制御部210から大当たり遊技の開始を示すオープニングコマンド(図24−2参照)を受信したか否かを判定する(ステップS3213)。オープニングコマンドを受信していない場合(ステップS3213:No)、ステップS3215へ移行する。
オープニングコマンドを受信した場合(ステップS3213:Yes)、演出統括部310は、大当たり演出を選択する大当たり演出パターン選択処理を行う(ステップS3214)。そして、演出統括部310は、主制御部210からエンディングコマンド(図25−2参照)を受信したか否かを判定する(ステップS3215)。エンディングコマンドを受信していない場合(ステップS3215:No)、演出統括部310は、コマンド受信処理を終了する。
エンディングコマンドを受信した場合(ステップS3215:Yes)、演出統括部310は、大当たり遊技の終了を示すエンディング演出を選択するための、エンディング演出パターン選択処理を行い(ステップS3216)、コマンド受信処理を終了する。
(長開放開始処理)
図33は、演出統括部が行う長開放開始処理を示すフローチャートである。長開放開始処理は、コマンド受信処理(図32のステップS3210参照)に含まれる処理である。長開放開始処理において、演出統括部310は、演出モードテーブルMoを参照し、現在のモードフラグが、時間短縮機能が付加されない遊技状態を示すモードフラグ0(通常モード)かモードフラグ2(潜確モード)のいずれかであるかを判定する(ステップS3301)。
モードフラグが0または2ではない場合(ステップS3301:No)、すなわち、モードフラグが1(確変モード)または3(時短モード)である場合、演出統括部310は、ステップS3303へ移行する。モードフラグが0または2である場合(ステップS3301:Yes)、演出統括部310は、長開放演出(図14−3の長開放演出1430参照)を選択する(ステップS3302)。そして、演出統括部310は、長開放フラグをONにし(ステップS3303)、長開放開始処理を終了する。
(保留演出処理)
図34は、演出統括部が行う保留演出処理を示すフローチャートである。保留演出処理は、コマンド受信処理(図32のステップS3204参照)に含まれる処理である。保留演出処理において、演出統括部310は、記憶した演出保留情報が第2始動口106への入賞による保留情報であるか否かを判定する(ステップS3401)。
第2始動口106への入賞による保留情報ではない場合(ステップS3401:No)、演出統括部310は、保留演出処を終了する。第2始動口106への入賞による保留情報である場合(ステップS3401:Yes)、演出統括部310は、普通電動役物107の長開放遊技においてONに設定される長開放フラグがONであるか否かを判定する(ステップS3402)。
長開放フラグがOFFである場合(ステップS3402:No)、演出統括部310は、保留演出処を終了する。長開放フラグがONである場合(ステップS3402:Yes)、演出統括部310は、普通電動役物107の長開放遊技中に第2始動口106へ入賞したことを示す長開放入賞情報を演出保留情報に含ませて記憶し(ステップS3403)、保留演出処理を終了する。
(変動開始コマンド処理)
図35は、演出統括部が行う変動開始コマンド処理を示すフローチャートである。変動開始コマンド処理は、コマンド受信処理(図32のステップS3206参照)に含まれる処理である。変動開始コマンド処理において、演出統括部310は、受信した変動開始コマンドが特図変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS3501)。
特図変動開始コマンドである場合(ステップS3501:Yes)、特図変動演出処理(図36参照)を実行し(ステップS3502)、変動開始コマンド処理を終了する。受信した変動開始コマンドが特図変動開始コマンドではない場合(ステップS3501:No)、すなわち、受信した変動開始コマンドが普図変動開始コマンドである場合、普図変動演出処理(図38参照)を実行し(ステップS3503)、変動開始コマンド処理を終了する。
(特図変動演出処理)
図36は、演出統括部が行う特図変動演出処理を示すフローチャートである。特図変動演出処理は、変動開始コマンド処理(図35参照)に含まれる処理である。特図変動演出処理において、演出統括部310は、コマンド受信処理において受信された特図変動開始コマンド(図18参照)を解析し(ステップS3601)、各種判定結果や遊技状態を示す情報などを取得する。
そして、演出統括部310は、演出保留情報に、普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞であることを示す長開放入賞情報が含まれるか否かを判定する(ステップS3602)。長開放入賞情報が含まれる場合(ステップS3602:Yes)、演出統括部310は、普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞による変動表示が開始されることにより、履歴記録遊技における5ポイントを加算して記録する(ステップS3603)。なお、普通電動役物107の長開放時における第2始動口106への入賞による変動表示は、履歴記録遊技におけるミッション内容(図8のミッションIDのm002を参照)であり、5ポイントが付与される。
そして、演出統括部310は、5ポイントを付与するためのポイント付与演出を選択し(ステップS3604)、ステップS3606へ移行する。また、長開放入賞情報が含まれない場合(ステップS3602:No)、演出統括部310は、履歴記録遊技における1ポイントを加算して記録する(ステップS3605)。
そして、演出統括部310は、特別図柄の保留数を「1」減算する保留数減算処理を行う(ステップS3606)。次に、演出統括部310は、演出モードテーブル(図46参照)を用いて、現在の演出モードを示すモードフラグを参照する(ステップS3607)。モードフラグは、通常モード、確変モード、潜確モードおよび時短モードのいずれかを示す。そして、演出統括部310は、変動演出パターンテーブルを用いて、変動演出の内容を示す変動演出パターンの選択を行う変動演出パターン選択処理(図37参照)を実行する(ステップS3608)。
次に、演出統括部310は、不図示の予告演出選択テーブルを用いて、ステップアップ演出やカットイン演出等の予告演出の選択を行う予告演出選択処理を行う(ステップS3609)。予告演出選択処理では、カットイン演出やステップアップ演出などを選択することが可能であるとともに、例えば、大当たりの変動パターンの場合や高信頼度のハズレ変動パターンの場合には、特図ルーレット演出が所定の確率で選択される。特図ルーレット演出は、ルーレット演出において特別図柄を示唆対象とする演出である(図14−1および図14−2参照)。
そして、演出統括部310は、予告演出選択処理の結果、特図ルーレット演出を行うか否かを判定する(ステップS3610)。なお、図示において、「ルーレット演出」を「rlt:roulette」と表記する。特図ルーレット演出を行わない場合(ステップS3610:No)、演出統括部310は、ステップS3613へ移行する。特図ルーレット演出を行う場合(ステップS3610:Yes)、演出統括部310は、識別表示を「激熱」や「確変」とする特図ルーレット演出を選択するとともに(ステップS3611)、特図ルーレット演出フラグをONにする(ステップS3612)。
選択した特図ルーレット演出の演出時間は、例えば12秒の演出時間である。そして、演出統括部310は、画像・音声制御部330やランプ制御部350に対して、各種選択した演出を指示するための特図変動演出開始コマンドをRAM313に設定し(ステップS3613)、特図変動演出処理を終了する。
(変動演出パターン選択処理)
図37は、演出統括部が行う変動演出パターン選択処理を示すフローチャートである。変動演出パターン選択処理は、特図変動演出処理(図36参照)に含まれる処理である。変動演出パターン選択処理において、演出統括部310は、不図示の変動演出パターンテーブルを選択する(ステップS3701)。変動演出パターンテーブルには、例えば、変動パターン毎にそれぞれ複数の変動演出パターンが選択可能に対応付けられている。
そして、演出統括部310は、選択した変動演出パターンテーブルを用いて、判定対象の演出保留情報に含まれる変動演出パターン乱数がいずれの変動演出パターンの判定値に対応するかを判定する、変動演出パターン判定を行う(ステップS3702)。そして、演出統括部310は、変動演出パターン判定の結果をRAM313に設定し(ステップS3703)、変動演出パターン選択処理を終了する。
(普図変動演出処理)
図38は、演出統括部が行う普図変動演出処理を示すフローチャートである。普図変動演出処理は、変動開始コマンド処理(図35参照)に含まれる処理である。普図変動演出処理において、演出統括部310は、コマンド受信処理において受信された普図変動開始コマンド(図28−1参照)を解析し(ステップS3801)、普図ルーレット演出実行判定処理を行う(ステップS3802)。なお、普図変動開始コマンドの解析の結果、例えば、変動時間が、時間短縮機能が付加される遊技状態(時短遊技状態または確変遊技状態)における変動時間(2秒)である場合には、普図ルーレット演出実行判定処理において普図ルーレット演出を行わないと判定する。
また、普図ルーレット演出実行判定処理では、演出統括部310は、例えば、時間短縮機能が付加されない遊技状態(通常遊技状態または潜確遊技状態)を示す演出モード(モードフラグ0(通常モード)または2(潜確モード))における普図当たり判定処理(図28−1のステップS2805参照)や普図図柄判定処理(図28−1のステップS2808参照)において、長開放図柄であると判定された場合に普図ルーレット演出を実行すると判定し、また、短開放当たりやハズレの場合でも所定の割合(例えば5/100)で、普図ルーレット演出を実行すると判定する。
そして、演出統括部310は、普図ルーレット演出実行判定処理の判定結果が普図ルーレット演出を実行しない場合(ステップS3803:No)、演出統括部310は、普図変動演出処理を終了する。普図ルーレット演出を実行する場合(ステップS3803:Yes)、特図ルーレット演出フラグがONであるか否かを判定する(ステップS3804)。特図ルーレット演出フラグは、特図変動演出処理(図36参照)において、特図ルーレット演出を行うと判定された場合にONに設定されるフラグである。
特図ルーレット演出フラグがONである場合(ステップS3804:Yes)、演出統括部310は、普図変動演出処理を終了する。特図ルーレット演出フラグがOFFである場合(ステップS3804:No)、演出統括部310は、普図ルーレット演出の設定を行う普図ルーレット演出設定処理(図39参照)を実行する(ステップS3805)。そして、演出統括部310は、普図ルーレット演出の実行中であることを示す普図ルーレット演出フラグをONにする(ステップS3806)。
そして、演出統括部310は、画像・音声制御部330やランプ制御部350に対して、各種選択した演出を指示するための普図変動演出開始コマンドをRAM313に設定し(ステップS3807)、普図変動演出処理を終了する。
上述した処理によれば、特図ルーレット演出フラグがONの場合、すなわち、特図ルーレット演出を行う場合には、普図ルーレット演出を実行できる場合であっても、普図ルーレット演出は行われないこととなる。すなわち、演出統括部310は、普通図柄を示唆対象とする普図ルーレット演出よりも、特別図柄を示唆対象とする特図ルーレット演出を優先して行うことができる。
(普図ルーレット演出設定処理)
図39は、演出統括部が行う普図ルーレット演出設定処理を示すフローチャートである。普図ルーレット演出設定処理は、普図変動演出処理(図38参照)に含まれる処理である。普図ルーレット演出設定処理において、演出統括部310は、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS3901)。特別図柄の変動表示中ではない場合(ステップS3901:No)、演出統括部310は、ステップS3903へ移行する。
特別図柄の変動表示中である場合(ステップS3901:Yes)、演出統括部310は、変動表示中の特別図柄の変動表示の範囲内で今回の普通図柄の変動表示(12秒)が終了するか否かを判定する(ステップS3902)。変動表示中の特別図柄の変動表示の範囲内で今回の普通図柄の変動表示が終了する場合(ステップS3902:Yes)、すなわち、特別図柄の変動停止まで12秒以上ある場合、演出統括部310は、普図ルーレット演出の演出時間を12秒に設定する(ステップS3903)。
変動表示中の特別図柄の変動表示の範囲内で今回の普通図柄の変動表示が終了しない場合(ステップS3902:No)、すなわち、特別図柄の変動停止まで12秒未満である場合、演出統括部310は、普図ルーレット演出の演出時間を6秒(前半の6秒は待機)に設定する(ステップS3904)。これにより、特別図柄の変動停止間際における普図ルーレット演出の演出時間を短時間としたり、次の特別図柄の変動が開始してから普図ルーレット演出を開始させたりすることができる。そして、演出統括部310は、識別表示を「開」や「×」や「Pt」とする普図ルーレット演出を選択し(ステップS3905)、普図ルーレット演出設定処理を終了する。
(普通図柄の変動・停止と普図ルーレット演出との関係)
図40は、普通図柄の変動・停止と普図ルーレット演出との関係を示すタイムチャートである。図40の(1)および(2)に示すタイムチャートTc1において、普通図柄は、タイミングT1で変動表示を開始し、タイミングT2で停止表示となる。図40の(1)では、12秒の普通図柄の変動表示の間、普図ルーレット演出が行われることを示している。
また、普図ルーレット演出の演出時間が6秒の場合には、(2)に示すように、普通図柄の変動表示の開始から、6秒の待機期間が経過した後に、普図ルーレット演出が行われる。
(特別図柄の変動・停止と特図ルーレット演出との関係)
図41は、特別図柄の変動・停止と特図ルーレット演出との関係を示すタイムチャートである。図41に示すタイムチャートTc2において、特別図柄は、タイミングT11で変動表示を開始し、タイミングT12で停止表示となる。図41に示す特別図柄の変動表示は、高信頼度の変動表示である。図41に示すように、所定の待機期間が経過すると、特図ルーレット演出が行われる。なお、所定の待機期間の経過を待たずに、すなわち、特別図柄の変動表示の開始と同時に特図ルーレット演出を開始してもよい。
また、特図ルーレット演出を行うタイミングは、遊技者が信頼度の高い変動であることや大当たり図柄を認識することができるタイミングよりも前とすることが望ましく、すなわち、例えば、リーチ演出前のタイミングやリーチ演出に発展した後の所定期間が経過する前のタイミングとすることが望ましい。これにより、特図ルーレット演出によって、遊技者に信頼度の高い変動であることや大当たり図柄を示唆することができる。
(特図ルーレット演出と普図ルーレット演出の優先関係について)
図42は、特図ルーレット演出と普図ルーレット演出の優先関係を示すタイムチャート(その1)である。図43は、特図ルーレット演出と普図ルーレット演出の優先関係を示すタイムチャート(その2)である。図42に示すように、本実施の形態では、特図ルーレット演出が開始される場合において、タイミングT11からタイミングT12の間に普通図柄の変動表示および停止表示が行われる場合、特図ルーレット演出を優先し、普図ルーレット演出を実行しない。
具体的には、図43に示すように、特別図柄の変動表示が開始されるタイミングT11において、激熱の変動パターン(高信頼度の変動パターンA(図23−1参照))である場合には、特図ルーレット演出の実行の有無を決定する。特図ルーレット演出を実行する場合には、特別図柄の変動表示が開始されるタイミングT11から、変動停止するタイミングT12までの間、普図ルーレット演出の禁則期間となる。このため、特図ルーレット演出が行われる場合には、普図ルーレット演出は行われないこととなる。
(変動停止コマンド処理)
図44は、演出統括部が行う変動停止コマンド処理を示すフローチャートである。変動停止コマンド処理は、コマンド受信処理(図31参照)に含まれる処理である。変動停止コマンド処理において、演出統括部310は、受信した変動停止コマンドが特図変動停止コマンドであるか否かを判定する(ステップS4401)。
特図変動停止コマンドである場合(ステップS4401:Yes)、特図変動演出終了処理(図45参照)を実行し(ステップS4402)、変動停止コマンド処理を終了する。受信した変動停止コマンドが特図変動停止コマンドではない場合(ステップS4401:No)、すなわち、受信した変動停止コマンドが普図変動停止コマンドである場合、普図変動演出終了処理(図47参照)を実行し(ステップS4403)、変動停止コマンド処理を終了する。
(特図変動演出終了処理)
図45は、特図変動演出終了処理の処理内容を示すフローチャートである。特図変動演出終了処理は、変動停止コマンド処理(図44参照)に含まれる処理内容である。特図変動演出終了処理において、演出統括部310は、コマンド受信処理において受信された特図変動停止コマンド(図18参照)を解析し(ステップS4501)、停止した特別図柄や遊技状態などを示す情報を取得する。
そして、演出統括部310は、現在の演出モードを示すモードフラグを参照する(ステップS4502)。そして、演出統括部310は、大当たりまたは小当たりであるか否かを判定する(ステップS4503)。
ステップS4503において、大当たりまたは小当たりではない場合(ステップS4503:No)、演出統括部310は、現在のモードフラグが通常モードを示す「0」であるか否かを判定する(ステップS4504)。モードフラグが「0」である場合(ステップS4504:Yes)、演出統括部310は、ステップS4508に移行する。
ステップS4504において、モードフラグが「0」ではない場合(ステップS4504:No)、すなわち、モードフラグが、確変モードを示す「1」、潜確モードを示す「2」、時短モードを示す「3」のいずれかである場合、演出統括部310は、モード残余変動回数Mから「1」を減算した値を新たなモード残余変動回数Mとする(ステップS4505)。
そして、演出統括部310は、モード残余変動回数Mが「0」であるか否かを判定し(ステップS4506)、モード残余変動回数Mが「0」ではない場合(ステップS4506:No)、ステップS4508に移行する。
モード残余変動回数Mが「0」である場合(ステップS4506:Yes)、演出統括部310は、モードフラグを、通常モードを示す「0」にする(ステップS4507)。次に、演出統括部310は、特図ルーレット演出フラグをOFFにする(ステップS4508)。そして、演出統括部310は、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM313に設定して(ステップS4509)、特図変動演出終了処理を終了する。
また、ステップS4503において、大当たりまたは小当たりである場合(ステップS4503:Yes)、演出統括部310は、演出モードテーブルMo(図46参照)を用いて、モードフラグ変更処理を行い(ステップS4510)、ステップS4508に移行する。なお、上述した特図演出終了処理において、1変動が終了したことにより、履歴記録遊技における特典として1ポイント付与して記録してもよい。
(演出モードテーブルの一例)
図46は、演出モードテーブルの一例を示す図である。図46において演出モードテーブルMoは、遊技状態と、演出モードと、モードフラグと、大当たり終了後の変動回数と、を対応付けたものである。遊技状態は、主制御部210において制御され、通常遊技状態と、確変遊技状態と、潜確遊技状態と、時短遊技状態と、をとり得る。通常モードは、主制御部210が通常遊技状態のときに設定される。通常モードのモードフラグは「0」である。
確変モードは、主制御部210が確変遊技状態のときに設定される。すなわち、確変モードは、確変大当たりの終了後、10000変動が経過するまで設定される。確変モードのモードフラグは「1」である。
潜確モードは、潜確大当たり終了後の潜確遊技状態のときに、または小当たり終了後の通常遊技状態のときに、設定される。潜確モードは、潜確大当たりの終了後、10000変動が経過するまで設定可能である。また、潜確モードは、小当たりの終了後、50変動が経過するまで設定可能である。なお、小当たりの終了後、50変動が経過する前に、通常モードに移行する、いわゆるモード転落を行う場合もある。潜確モードのモードフラグは「2」である。
時短モードは、通常大当たりの終了後、100変動が経過するまで設定される。時短モードのモードフラグは「3」である。このように、本実施の形態では、遊技状態に応じて、通常モード、確変モード、潜確モード、および時短モード、の4つの演出モードのうちのいずれかをとり得る。
(普図変動演出終了処理)
図47は、普図変動演出終了処理の処理内容を示すフローチャートである。普図変動演出終了処理は、変動停止コマンド処理(図44参照)に含まれる処理内容である。普図演出終了処理において、演出統括部310は、コマンド受信処理において受信された普図変動停止コマンド(図28−1参照)を解析する(ステップS4701)。そして、演出統括部310は、普図ルーレット演出フラグをOFFにし(ステップS4702)、普図変動演出終了処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、普通電動役物107の長開放時に第2始動口106へ入賞した遊技球による変動表示が行われた場合には、長開放演出1430(図14−3参照)が行われたか否かにかかわらず、同一の所定の特典(5ポイント)を付与することとした。これにより、長開放演出1430に優先して高信頼度演出1440(図14−4参照)を行うことができるとともに、高信頼度演出1440によって長開放演出1430が行われなかった場合でも、長開放演出1430が行われた場合と同様の所定の特典(5ポイント)を付与することができる。したがって、長開放演出1430が行われなかった場合に遊技者に不利益となることを抑えることができ、履歴記録遊技の面白みが低減することを抑えることができる。
また、本実施の形態では、補助遊技には、普通電動役物107の長開放遊技と、普通電動役物107を複数回開放させる遊技とを、含み、時間短縮機能が付加される遊技状態では、複数回開放させる遊技において第2始動口106への入賞による変動表示があった場合に所定の特典(5ポイント)を付与しないこととした。つまり、普通電動役物107の長開放遊技における第2始動口106への入賞による変動表示以外の変動表示では、全て1ポイントを付与することとした。これにより、遊技状態にかかわらず、長開放遊技における第2始動口106への入賞による変動表示によってのみ、所定の特典(5ポイント)を付与することができる。
100 ぱちんこ遊技機
104 メイン液晶
114 サブ液晶
118 演出ボタン
120 操作レバー
210 主制御部
280 演出制御部
310 演出統括部
330 画像・音声制御部
350 ランプ制御部
1501 特別遊技判定部
1502 特典付与部
1503 補助遊技判定部
1504 補助遊技実行部
1505 特定演出実行部
SS 情報処理サーバ
MP 携帯端末
DB データベース

Claims (1)

  1. 第1条件の成立により遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
    前記特別遊技判定手段の判定結果に基づいて、所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段と、
    前記第1条件とは異なる第2条件の成立により、通常の遊技に比べて前記第1条件の成立を容易とする補助遊技を行うか否かの判定を行う補助遊技判定手段と、
    前記補助遊技判定手段によって前記補助遊技を行うと判定された場合、前記補助遊技を制御する補助遊技制御手段と、
    前記特別遊技判定手段による判定結果に基づく第1特定演出と、前記補助遊技判定手段による判定結果に基づく第2特定演出とのいずれかを実行可能な特定演出実行手段と、
    を有し、
    前記補助遊技制御手段は、通常遊技状態とは異なる特定遊技状態では前記通常遊技状態よりも前記補助遊技を実行しやすいように制御し、
    前記特定演出実行手段は、前記第1特定演出と前記第2特定演出とでは前記第1特定演出を前記第2特定演出よりも優先して実行するとともに、前記特定遊技状態では前記第2特定演出を実行せず、
    前記特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第2特定演出が実行されて行われた前記補助遊技において前記第1条件が成立した場合と、前記特定演出実行手段により前記第2特定演出が実行されることなく行われた前記補助遊技において前記第1条件が成立した場合とで、同一の付与条件に基づいて決定する前記所定の特典を付与することを特徴とする遊技機。
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