JP6091426B2 - 鎮痛剤として有用な新規モルフィナン類 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は2010年12月23日に出願された米国特許出仮願第61/426,727号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)からの優先権を主張する。
式(I)の新規モルフィナン類が開示される。本明細書で開示されるある化合物はμ、δ、およびκオピオイド受容体の部分アゴニストであり、疼痛およびオピオイド嗜癖を治療するために有用である。開示される化合物を調製するための方法もまた提供される。式(I)の新規モルフィナン類を含む医薬組成物が、疼痛またはオピオイド依存症を経験する患者を治療する方法と同様に開示される。
疼痛は複雑で、不明なところが多い身体応答であり、生活の質をしばしば低下させる深刻な健康問題である。臨床診療では、「理想的な」鎮痛剤は、(a)高い有効性で疼痛を低減させ、(b)好都合な投薬および予測可能な血清中濃度を提供し、および(c)最小の副作用および乱用傾向を与えるものでなければならない。現在の鎮痛剤は、これらの特性の1つまたは2つを有するが、それらのいずれも完全には、および/または副作用または嗜癖問題なしで疼痛を軽減しない。
オピオイド類は主に急性および慢性術後、癌性および背部疼痛に対する第一選択として、最も古く、最もよく処方される鎮痛剤である。オピオイド類は2つの主なクラスに分類される。(a)「μ−活性」薬物(例えば、モルヒネ)(μ−オピオイド受容体に対し選択的である)、および(b)「混合アゴニスト/アンタゴニスト」薬物(例えば、ブトルファノール、ナルブフィン)(典型的にはμ−およびκ−オピオイド受容体を認識する)である。オピオイド類は、それらの主要な徴候において有効であるが、多くの制限的な副作用、例えば便秘、呼吸および心血管抑制、悪心、尿閉/多尿、鎮静、不快、耐性、および/または身体依存を引き起こし、これらは事実上、それらの鎮痛剤効果とは分離できないと考えられる。そのような問題のために、疼痛患者は時として、処方される用量より少なく摂取し、および/または副作用に苦しむよりは疼痛を我慢する。そのような問題はまた、医師を悩まし、彼等は患者を綿密に観察し、異なる薬物を順番に変えて最も許容される薬物および用量を決定する、および/または副作用に対抗するために余分な医薬を投与しなければならない。
モルフィナン類は、下記コア化学構造に基づく化合物である。
モルヒネは広く使用される強力な鎮痛剤であり、モルフィナンの一般例である。モルヒネは、中枢神経系においてオピオイド受容体に結合するオピオイドである。しかしながら、この薬物は、重篤な臨床的問題、例えば薬物依存、呼吸の抑制および平滑筋運動の抑制を示す重大な副作用を有する。別のモルフィナン類似体が、モルヒネの利益を共有し、負の副作用がより少ない化合物に対する探索において研究され、調査されている。
現在利用できる鎮痛剤の副作用および薬物依存傾向のために、ここではそれにも関わらず、さらなるオピオイド鎮痛剤が必要とされている。有効な、常習性のない鎮痛剤が特に必要とされる。本明細書で開示される式(I)の新規モルフィナン化合物はこの要求を満たし、この開示において記載される追加の利点を提供する。
出願人は新規モルフィナン類および関連化合物を発見した。これらの化合物のいくつかはμ、δ、およびκオピオイド受容体において高い結合親和性および部分アゴニスト活性の独特の組み合わせを有する。これらの化合物は下記式(I)および本明細書で開示される式(I)の他のサブ式に含まれる。インビボでは、式(I)の好ましい化合物は、強力な鎮痛を引き起こし、副作用がほとんどなく、明らかな嗜癖傾向はない。式(I)のある化合物はまた、オピオイド嗜癖を治療するのに有用である。
式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩は、この文書において開示される。

式(I)
式(I)におけるRとRの間の点線は、任意的な二重結合を表す。
変数R、R、R、R、R、R、R6a、R、R、R、R10およびR11は、下記で提供される定義を有し、各変数の定義は、他の変数のいずれの定義からも独立している。
、R、R、R、R、R、R6a、R、R、R、R10およびR11は、
(i)水素、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、およびハロゲン、ならびに
(ii)ヒドロカルビルおよびヘテロ原子含有ヒドロカルビル
から独立して選択され、(ii)の各々は非置換であるか、または置換される。
10はヒドロカルビルまたは炭素連結ヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、その各々は非置換であるか、または置換される。
式(I)または式(I)の任意のサブ式の化合物または塩を、薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物もまた提供される。
有効量の、式(I)または式(I)の任意のサブ式の化合物または塩を、そのような治療の必要な患者に投与する工程を含む、疼痛またはオピオイド嗜癖を治療する方法が提供される。1つのジアステレオマをジアステレオマの混合物から単離する工程を含み、ジアステレオマの混合物は、レボルファノールを脱メチル化し、脱メチル化生成物をN−アルキル化することにより調製される、式(I)の化合物を調製するための方法が本明細書で提供される。
発明を詳細に説明する前に、特許請求の範囲および明細書のどこかで使用される用語のこれらの定義を有することは役に立つであろう。化合物は、標準命名法を使用して記載される。
別記されない限り、本開示は特定の手順、開始材料、などに限定されず、そのようなものは変動し得る。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を記載するためのものにすぎず、制限することを意図しないこともまた理解されるべきである。文脈により明確に禁忌とされない限り、各化合物名は、化合物の遊離酸または遊離塩基形態ならびに化合物の水和物および薬学的に許容される塩を含む。
「1つの(a、an)」という用語は、量の制限を示さず、むしろ、言及されたアイテムの少なくとも1つの存在を示す。「または」という用語は、「および/または」を意味する。「備える」、「有する」、「含む」、および「含有する」という用語は、制約のない用語として解釈されるべきである(すなわち、「含むが、それに限定されない」ことを意味する)。「備える」という制約のない用語は、「からなる」および「から本質的に構成される」という用語を含む。
値の範囲の列挙は、その範囲内にある各別個の値に個別に言及する簡潔な方法としての役割を果たすことを単に意図し、本明細書で別記されない限り、各別個の値は,本明細書で個別に列挙されるかのように本明細書に組み込まれる。全ての範囲の終点は、その範囲内に含められ、独立して組み合わせることができる。本明細書で記載される方法は全て、本明細書で別記されない限りまたは別に文脈により明確に否定されない限り適した順序で実施することができる。任意のおよび全ての例、または例示的な言語(例として、「例えば」)の使用は、発明をよりよく説明することを意図するにすぎず、他に主張されない限り、発明の範囲を制限しない。明細書の言語はいずれも、本明細書で使用されるように、任意の特許請求されていない要素を発明の実施に不可欠なものとして示すものとして解釈されるべきではない。
本発明を説明し、特許請求する際に、下記専門用語が下記で設定される定義に従い使用される。
「例えば(for example、for instance、such as)または含む(including)」という句は、より一般的な対象をさらに明確にする例を紹介することを意味する。これらの例は、開示を理解するための補助としてのみ提供され、いずれの形式であっても制限することを意味しない。
「任意的な」および「任意で必要に応じて」という用語は、その後に記載される状況が起こるか、または起こらない可能性があることを意味し、そのため、その記載は、その状況が起きる場合およびその状況が起こらない場合を含む。例えば、「任意で必要に応じて置換された」という句は、非水素置換基がある一定の原子上に存在し得ることを意味し、よって、この記載は非水素置換基が存在する構造および非水素置換基が存在しない構造を含む。
「から独立して選択される」という用語は、本明細書では、列挙された要素、例えば、R基などが同一であるまたは異なるものとすることができることを示すために使用される。
「アルキル」は一般に1から約12の炭素原子、または特定の数の炭素原子を含む分枝または無分枝飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、オクチル、デシルである。他の実施形態としては、1から8の炭素原子、1から4の炭素原子または1から2の炭素原子を有するアルキル基、例えばC−Cアルキル、C−Cアルキル、およびC−Cアルキルが挙げられる。C−Cアルキルが本明細書で別の基と共に使用される場合、例えば、(シクロアルキル)C−Cアルキルでは、指示された基、この場合シクロアルキルは、単一の共有結合(C)により直接結合され、あるいは特定の数の炭素原子、この場合、1から約4の炭素原子を有するアルキル鎖により結合される。
「アルケニル」は、1つ以上の不飽和炭素−炭素二重結合を含む直鎖または分枝炭化水素鎖であり、二重結合は鎖に沿って任意の安定な点で起こり得る。本明細書で記載されるアルケニル基は、指示された数の炭素原子を有する。例えば、C−Cアルケニルは、2から約6の炭素原子のアルケニル基を示す。炭素原子の数が指示されない場合、本明細書で記載されるアルケニル基は典型的には、2から約12の炭素原子を有するが、8以下の炭素原子を有するより低級のアルケニル基が好ましい。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、およびブテニル基が挙げられる。
「アルコキシ」は、酸素橋(−O−)を介して結合される指示された数の炭素原子を有する上記で規定されるアルキル基である。アルコキシの例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、2−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、2−ペントキシ、3−ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、n−ヘキソキシ、2−ヘキソキシ、3−ヘキソキシ、および3−メチルペントキシが挙げられるが、それらに限定されない。「C−Cアルコキシ」が別の基と共に使用される場合、例えば、(シクロアルキル)C−Cアルコキシでは、指示された基、この場合、シクロアルキルは、共有結合により結合された酸素橋を介して結合され(Cアルコキシ)、または特定の数の炭素原子、この場合、1から約4の炭素原子を有するアルコキシ基により結合され、これがアルコキシ酸素原子を介してそれが置換する基に共有結合により結合される。同様に、接尾辞「オキシ」が別の基と共に使用される場合、例えば「アルケニルオキシ」では、最初の用語、この場合、アルケニルはこのセクションで提供される定義を有し、オキシは、第1の基が酸素橋(−O−)を介してこれが置換する原子に結合されることを示す。
「ハロ」および「ハロゲン」は、クロロ、ブロモ、フルオロまたはヨード置換基を意味する。「ヒドロカルビル」基は、飽和または不飽和であり、直鎖、分枝、または環状であってもよく、典型的には1から約12の炭素原子、1から約8の炭素原子、または1から約6の炭素原子、または特定の数の炭素原子を含む一価炭化水素ラジカルである。ヒドロカルビル基の例としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、などが挙げられる。「置換ヒドロカルビル」は、1つ以上の置換基で置換されたヒドロカルビルを示し、「ヘテロ原子含有ヒドロカルビル」という用語は、少なくとも1つの炭素原子が炭素以外の原子(ヘテロ原子)、例えば、窒素、酸素、硫黄、リンまたはケイ素、典型的には窒素、酸素または硫黄で置換されたヒドロカルビルを示す。
「ヘテロ原子含有アルキル基」におけるように「ヘテロ原子含有」という用語は、1つ以上の炭素原子が炭素以外の原子、例えば、窒素、酸素、硫黄、リンまたはケイ素、典型的には窒素、酸素または硫黄で置換された分子、結合または置換基を示す。
「レボルファノール」は下記構造のモルフィナンオピオイドである。
「オキソ」はケト基(C=O)である。非芳香族炭素原子の置換基であるオキソ基は、結果として−CH−の−C(=O)−への変換となる。芳香族炭素原子の置換基であるオキソ基は、結果として−CH−の−C(=O)−への変換および芳香族性の喪失となる。
上記定義のいくつかにおいてそれとなく指摘されるように、「置換ヒドロカルビル」などにおける「置換(置換された)」により、ヒドロカルビルまたは他の部分において、炭素(または他の)原子に結合された少なくとも1つの水素原子が1つ以上の非水素置換基で置換されたことが意味される。そのような置換基の例としては下記が挙げられるが、それらに限定されない。官能基、例えばハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C−C24アルコキシ、C−C24アルケニルオキシ、C−C24アルキニルオキシ、C−C20アリールオキシ、アシル(C−C24アルキルカルボニル(−CO−アルキル)およびC−C20アリールカルボニル(−CO−アリール)を含む)、アシルオキシ(−O−アシル)、C−C24アルコキシカルボニル(−(CO)−O−アルキル)、C−C20アリールオキシカルボニル(−(CO)−O−アリール)、ハロカルボニル((−CO)−X、式中、Xはハロである)、C−C24アルキルカルボナト(−O−(CO)−O−アルキル)、C−C20アリールカルボナト(−O−(CO)−O−アリール)、カルボキシ(−COOH)、カルボキシラト(−COO)、カルバモイル(−(CO)−NH)、一置換C−C24アルキルカルバモイル(−(CO)−NH(C−C24アルキル))、二置換アルキルカルバモイル(−(CO)−N(C−C24アルキル))、一置換アリールカルバモイル(−(CO)−NH−アリール)、チオカルバモイル(−(CS)−NH)、カルバミド(−NH−(CO)−NH)、シアノ(−C≡N)、イソシアノ(−N≡C)、シアナト(−O−C≡N)、イソシアナト(−O−N≡C)、イソチオシアナト(−S−C≡N)、アジド(−N=N=N)、ホルミル(−(CO)−H)、チオホルミル(−(CS)−H)、アミノ(−NH)、一および二(C−C24アルキル)置換アミノ、一および二(C−C20アリール)置換アミノ、C−C24アルキルアミド(−NH−(CO)−アルキル)、C−C20アリールアミド(−NH−(CO)−アリール)、イミノ(−CR=NH、式中、R=水素、C−C24アルキル、C−C20アリール、C−C20アルカリル、C−C20アラルキルなど)、アルキルイミノ(−CR=N(アルキル)、式中、R=水素、アルキル、アリール、アルカリル、など)、アリールイミノ(−CR=N(アリール)、式中、R=水素、アルキル、アリール、アルカリル、など)、ニトロ(−NO)、ニトロソ(−NO)、スルホ(−SO−OH)、スルホナト(−SO−O)、C−C24アルキルスルファニル(−S−アルキル、「アルキルチオ」とも呼ばれる)、アリールスルファニル(−S−アリール、「アリールチオ」とも呼ばれる)、C−C24アルキルスルフィニル(−(SO)−アルキル)、C−C20アリールスルフィニル(−(SO)−アリール)、C−C24アルキルスルホニル(−SO−アルキル)、C−C20アリールスルホニル(−SO−アリール)、ホスホノ(−P(O)(OH))、ホスホナト(−P(O)(O)、ホスフィナト(−P(O)(O))、ホスホ(−PO)、およびホスフィノ(−PH)、一および二(C−C24アルキル)置換ホスフィノ、一および二(C−C20アリール)置換ホスフィノ、およびヒドロカルビル部分C−C24アルキル(C−C18アルキルを含み、さらにC−C12アルキルを含み、さらにC−Cアルキルを含む)、C−C24アルケニル(C−C18アルケニルを含み、さらにC−C12アルケニルを含み、さらにC−Cアルケニルを含む)、C−C24アルキニル(C−C18アルキニルを含み、さらにC−C12アルキニルを含み、さらにC−Cアルキニルを含む)、C−C30アリール(C−C20アリールを含み、さらにC−C12アリールを含む)、およびC−C30アラルキル(C−C20アラルキルを含み、さらにC−C12アラルキルを含む)である。さらに、前記官能基は、特定の基が許可すれば、1つ以上の追加の官能基または1つ以上のヒドロカルビル部分、例えば上記で具体的に列挙されたものでさらに置換されてもよい。同様に、上記ヒドロカルビル部分は、1つ以上の官能基または追加のヒドロカルビル部分、例えば具体的に列挙されたものでさらに置換されてもよい。好ましい置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、オキソ、−CHO、−COOH、C−Cアルキル、C−Cアルカノイル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、(C−Cシクロアルキル)C−Cアルキル、(ヘテロシクロアルキル)C−Cアルキル、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキルエステル、モノおよびジ−C−Cアルキルアミノ、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、モノおよびジ−C−Cアルキルカルボキサミド、モノおよびジ−C−Cアルキルスルホンアミド、およびフェニルが挙げられる。
「エナンチオリッチ(enantioenriched)」という用語は、化合物が2つ以上の鏡像異性体として存在し得る場合、鏡像異性体の1つが他のもの(複数可)より過度に存在することを示すために使用される。例えば、化合物の2つの鏡像異性体が可能である場合、エナンチオリッチサンプルは、50%を超える、60%を超える、70%を超える、75%を超える、80%を超える、85%を超える、90%を超える、95%を超える、または99%を超える、鏡像異性体の1つを含んでもよい。プロセスが、他の鏡像異性体の生成よりも1つの鏡像異性体の生成を優先する場合、プロセスは「エナンチオ濃縮(enantioenriching)」または「エナンチオ選択的」である。同様に、「ジアステレオマリッチ(diastereomerically enriched)」という用語は、化合物が2つ以上のジアステレオマとして存在し得る場合、ジアステレオマの1つが他のもの(複数可)より過度に存在することを示すために使用される。例えば、化合物の2つのジアステレオマが可能である場合、ジアステレオマリッチなサンプルは、50%を超える、60%を超える、70%を超える、75%を超える、80%を超える、85%を超える、90%を超える、95%を超える、または99%を超える、ジアステレオマの1つを含んでもよい。プロセスが、他のジアステレオマの生成よりも1つのジアステレオマの生成を優先する場合、プロセスは「ジアステレオマ濃縮(diastereomerically enriching)」または「ジアステレオ選択的」である。
別記されない限り、1つの原子への言及は、その原子の同位体を含むことを意味する。例えば、Hへの言及は、H、H(すなわち、D)およびH(すなわち、T)を含むことを意味し、Cへの言及は、12Cおよび炭素の全ての同位体(例えば13C)を含むことを意味する。
「医薬組成物」は、少なくとも1つの活性剤、例えば式(I)の化合物または塩と、少なくとも1つの他の物質、例えば担体、賦形剤、または希釈剤とを含む組成物である。医薬組成物はヒトまたは非ヒト薬物のための米国FDAのGMP(製造管理および品質管理に関する基準)標準を満たす。
「薬学的に許容される塩」は、親化合物が、その無機および有機の、非毒性の、酸または塩基付加塩を生成させることにより修飾されている、開示された化合物の誘導体を含む。本化合物の塩は、従来の化学的方法により塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成することができる。一般に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸形態を化学量論量の適当な塩基(例えばNa、Ca、Mg、またはK水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、など)と反応させることにより、またはこれらの化合物の遊離塩基を化学量論量の適当な酸と反応させることにより調製することができる。そのような反応は典型的には、水中、または有機溶媒中、あるいはそれら2つの混合物中で実施される。一般に、実行可能な場合、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水媒体が好ましい。本化合物の塩はさらに、化合物および化合物塩の溶媒和物を含む。
薬学的に許容される塩の例としては下記が挙げられるが、それらに限定されない。塩基性残基、例えばアミン類の鉱酸または有機酸塩、酸性残基、例えばカルボン酸のアルカリまたは有機塩、などである。薬学的に許容される塩は、例えば、非毒性無機または有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性塩および第4級アンモニウム塩を含む。例えば、従来の非毒性酸塩としては、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などから誘導されるもの、ならびに、有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、メシル酸、エシル酸、ベシル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、HOOC−(CH−COOH(式中、nは0−4である)、などから調製される塩が挙げられる。
発明の医薬組成物に適用される「担体」という用語は、活性化合物がそれらと共に提供される希釈剤、賦形剤、またはビヒクルを示す。
「提供する」は、与える、投与する、販売する、分配する、移動させる(営利目的のため、またはそうでなく)、製造する、調合する、調剤することを意味する。
「式(I)の化合物を少なくとも1つの追加の活性剤と共に提供する」は、式(I)の化合物および追加の活性剤(複数可)が同時に単一の剤形中で提供される、別々の剤形中で併用して提供される、または、式(I)の化合物および少なくとも1つの追加の活性剤の両方が患者の血流内に存在する時間内にあるいくらかの時間量だけ分離された投与のための別々の剤形中で提供されることを意味する。式(I)の化合物および追加の活性剤は、一人の患者に対し同じ医療従事者により処方される必要はない。追加の1つまたは複数の活性剤は、必ずしも処方箋が必要ではない。式(I)の化合物または少なくとも1つの追加の活性剤の投与は、任意の適当な経路、例えば、経口錠剤、経口カプセル、経口液、吸入剤、注射剤、坐薬または局所接触を介して実施することができる。
「治療」は本明細書では、(a)式(I)の化合物を予防的に投与し、患者における疼痛を防止すること、例えば術後疼痛を防止するための式(I)の化合物の術前投与、(b)状態の阻止、すなわち、その発症の抑止、および(c)状態の軽減、すなわち、疼痛の退行の誘発を含む。
この発明の併用医薬の「治療的有効量」は、患者に投与された場合に、治療効果、例えば症状の寛解を提供するのに有効な量、例えば、疼痛を減少させるのに有効な量を意味する。
<化学的記載>
式(I)の化合物および薬学的に許容される塩が開示される。

式(I)
式(I)では、変数、例えばR、R、R、R、R、R、R6a、R、R8、10およびR11は、「概要」セクションに列挙される定義を有してもよく、またはこのセクションで列挙される定義のいずれかを有してもよい。変数定義のいずれの組み合わせも、安定な化合物が得られる限り、この開示の範囲内にある。
式(I)のサブ式である式(Ia)−式(If)の化合物もまた提供される。

式(Ia)

式(Ib)

式(Ic)

式(Id)

式(Ie)

式(If)
1つの実施形態ではR、R、R、R、R、R、R6a、R、R、R、およびR11は(i)水素、ヒドロキシル、シアノ、およびハロゲン、ならびに(ii)ヒドロカルビルおよびヘテロ原子含有ヒドロカルビルから独立して選択され、(ii)の各々は非置換であるか、またはヒドロキシル、アミノ、シアノ、ハロゲン、オキソ、−COOH、−CONR1112、−SONR1112および−NR11COR12から独立して選択される1つ以上の置換基で置換され、ここでR11およびR12は独立して水素およびC−Cアルキルから選択される。
10はヒドロカルビルまたは炭素連結ヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、非置換であるか、またはヒドロキシル、アミノ、シアノ、ハロゲン、オキソ、−COOH、−CONR1112、−SONR1112、および-NR11COR12から独立して選択される1つ以上の置換基で置換され、ここでR11およびR12は水素およびC−Cアルキルから独立して選択される。
この開示は下記実施形態を含む。
(A)R、R、R、R、R、R6a、R、R、R、およびR11は(i)水素、ヒドロキシル、シアノ、およびハロゲン、ならびに(ii)C−Cアルキル、C−Cアルケニル、および(C−Cシクロアルキル)C−Cアルキル(各々が、N、O、およびSから独立して選択される0または1つまたは2つのヘテロ原子を含む)から独立してから選択され、(ii)の各々は非置換であるか、または、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ハロゲン、オキソ、−COOH、−CONR1112、−SONR1112および−NR11COR12から独立して選択される1つ以上の置換基で置換され、ここでR11およびR12は、水素およびC−Cアルキルから独立して選択される。
は(i)ヒドロキシル、ハロゲン、または(ii)C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、および(C−Cシクロアルキル)C−Cアルコキシ(各々が、N、O、およびSから独立して選択される0または1つまたは2つのヘテロ原子を含む)であり、(ii)の各々は非置換であるか、または、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ハロゲン、オキソ、−COOH、−CONR1112、−SONR1112、および−NR11COR12から独立して選択される1つ以上の置換基で置換され、ここでR11およびR12は、独立して水素およびC−Cアルキルである。
10はC−Cアルキル、C−Cアルケニル、および(C−Cシクロアルキル)C−Cアルキルであり、各々が炭素−炭素結合を介してR10位に結合され、およびN、O、およびSから独立して選択される0または1つまたは2つのヘテロ原子を含み、(ii)の各々は非置換であるか、または、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ハロゲン、オキソ、−COOH、−CONR1112、−SONR1112、および−NR11COR12から独立して選択される1つ以上の置換基で置換され、ここでR11およびR12は、水素およびC−Cアルキルから独立して選択される。
(B)R、R、R、R、R、R6a、R、R、R、およびR11は水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、モノおよびジ−C−Cアルキルアミノ、C−Cハロアルキル、およびC−Cハロアルコキシから独立して選択され、Rはヒドロキシル、ハロゲン、またはC−Cアルコキシである。
(C)R、R、R、R、R、R6a、R、R、R、およびR11は水素、ハロゲン、C−Cアルキル、およびC−Cアルコキシから独立して選択される。
(D)R、R、R、R、R、R、R、およびR11は水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、モノおよびジ−C−Cアルキルアミノ、C−Cハロアルキル、およびC−Cハロアルコキシから独立して選択され、Rはヒドロキシル、ハロゲン、またはC−Cアルコキシであり、Rはヒドロキシル、ハロゲン、またはC−Cアルコキシであり、かつR6aは水素、ハロゲン、C−Cアルキル、またはC−Cアルコキシである。
(E)Rはヒドロキシルである。
(F)R、R、R、R、R6a、R、R、R、およびR11はすべて水素であり、Rはヒドロキシルであり、かつRは水素またはヒドロキシルである。
(G)R10はC−Cアルキル、C−Cアルケニル、または(C−Cシクロアルキル)C−Cアルキルであり、これらの各々は、非置換であるか、またはヒドロキシル、アミノ、シアノ、ハロゲン、オキソ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、モノおよびジ−C−Cアルキルアミノ、C−Cハロアルキル、およびC−Cハロアルコキシから独立して選択される1つ以上の置換基で置換される。
(H)R10はC−Cアルキル、C−Cアルケニル、または(シクロプロピル)C−Cアルキルである。
(I)Rは−ORであり、ここで、Rは水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリールまたはヒドロキシル保護基であり、あるいはRは−N(R)(R)であり、ここで、RおよびRは、アルキル、アルカノイル、およびアリールならびにアミン保護基から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリールまたはヒドロキシル保護基である。
(J)R10’は(R12)(R13)であり、ここでR12およびR13は同じか、または異なっていてもよく、C−C12アルキル、ヘテロ原子含有C−C12アルキル、および置換ヘテロ原子含有C−C12アルキルから選択される。
さらに別の実施形態では、この開示は、式(II)(式(I)のサブ式である)の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。

式(II)
式(II)中、変数は下記定義を有する。
、R、R、R、R、R6a、R、R、R、およびR11は水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、モノおよびジ−C−Cアルキルアミノ、C−Cハロアルキル、およびC−Cハロアルコキシから独立して選択され、RはヒドロキシルまたはC−Cアルコキシである。
10’は水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、モノまたはジ−C−Cアルキルアミノ、C−Cハロアルキル、またはC−Cハロアルコキシである。
そして、RおよびRは独立して水素、ハロゲン、メチル、またはエチルである。
この開示はまた式(III)(式(I)のサブ式である)の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。

(III)
式(III)中、R10’はシクロプロピル、エチル、プロピル、またはビニルを含む。
下記特定の実施形態もまた含まれる。



<医薬調製物>
式(I)の化合物は未希釈の化学薬品として投与することができるが、好ましくは医薬組成物として投与される。したがって、本開示は、式(I)の化合物または薬学的に許容される塩を、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は式(I)の化合物または塩を、唯一の活性剤として含んでもよく、または1つ以上の追加の活性剤を含んでもよい。
式(I)の化合物は、経口で、局所で、非経口で、吸入または噴霧により、舌下で、経皮的に、頬側投与により、経直腸的に、点眼剤として、または他の手段により、従来の薬学的に許容される担体を含む投与単位製剤で投与してもよい。医薬組成物は、任意の薬学的に有用な形態、例えば、エアロゾル、クリーム、ゲル、ピル、カプセル、錠剤、シロップ、経皮パッチ、または点眼剤として製剤化され得る。いくつかの剤形、例えば錠剤およびカプセルは、適当な量の活性成分、例えば、所望の目的を達成するために有効な量を含む、適したサイズの単位用量に分割される。
担体は賦形剤および希釈剤を含み、治療される患者に投与するのに適したものとするのに、十分高い純度および十分低い毒性を有しなければならない。担体は不活性とすることができ、または、それ自体薬効を有することができる。化合物と共に使用される担体の量は、化合物の単位用量につき、投与のための実用的な量の材料を提供するのに十分なものである。
担体のクラスとしては、結合剤、緩衝剤、着色剤、希釈剤、崩壊剤、乳化剤、香味剤、滑剤、潤滑剤、保存剤、安定剤、界面活性剤、錠剤化剤、および湿潤剤が挙げられるが、それらに限定されない。いくつかの担体は2つ以上のクラスにおいて列挙することができ、例えば植物油はいくつかの製剤では潤滑剤として、他の製剤では希釈剤として使用され得る。例示的な薬学的に許容される担体としては、糖類、デンプン、セルロース、トラガント末、麦芽、ゼラチン、タルク、および植物油が挙げられる。任意的な活性剤を医薬組成物中に含有させてもよく、これらは本発明の化合物の活性を実質的に妨害しない。
医薬組成物は、経口投与のために製剤化することができる。これらの組成物は、0.1から99重量%(wt%)の式(I)の化合物、通常、少なくとも約5wt%の式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態は、約25wt%から約50wt%または約5wt%から約75wt%の式(I)の化合物を含む。
<使用方法>
この開示は、有効量の式(I)をそのような治療の必要な患者に提供することにより、疼痛を治療および防止する(予防的治療)およびオピオイド嗜癖を治療する方法を含む。患者は非ヒト動物、例えば家畜動物またはコンパニオンアニマル(例えば、ネコ、イヌ)またはヒト患者であってもよい。予防的治療は、式(I)の化合物を、疼痛事象、例えば手術、接骨、または歯科治療の直前に投与することを含む。
ある実施形態では、式(I)の化合物はμ−、κ−、およびδ−オピオイド受容体の各々における部分アゴニストであり、μ−、κ−、およびδ−オピオイド受容体の各々に対し、高いまたは中程度の親和性を有する。ある実施形態では、式(I)の化合物は、μ−、κ−、およびδ−オピオイド受容体の各々において10.0nM未満の結合親和性(Ki)および/またはμ−、κ−、およびδ−オピオイド受容体の各々において30nM未満のEC50値を有する。ある実施形態では、式(I)の化合物は単一のジアステレオマとして、またはジアステレオマのジアステレオマリッチな混合物として投与される。式(I)のある化合物は増加したδオピオイド受容体親和性を示す。そのような化合物は、薬物耐性を抑制し、多くのオピオイド類と関連する条件付け報酬効果を防ぎ、オピオイド類への身体依存をブロックすることができる。ある化合物は化合物のμオピオイド受容体親和性より20倍以下、10倍以下、5倍以下低いδオピオイド受容体親和性を示す。
式(I)の化合物は、様々な疼痛状態、例えば、組織損傷および結果として起こる特定の疼痛受容体の刺激により引き起こされる侵害受容性疼痛、および、神経損傷または機能不全により引き起こされる非侵害受容性疼痛を治療するために使用してもよい。非侵害受容性疼痛はまた、神経障害性疼痛と呼ばれる。式(I)の化合物は侵害受容性疼痛を治療するために特に有用であるが、ある型の神経障害性疼痛を治療するためにも使用することができる。ほとんどのオピオイド類は、神経障害性疼痛を治療するためには有効ではない。いずれの特定の理論にも縛られることを望まないが、我々は、式(I)の化合物がκ受容体におけるそれらの活性のために、神経障害性疼痛を治療するために驚くほど有効であることを理解している。式(I)の化合物で治療することができる疼痛の型はさらに、体性疼痛、炎症痛、虚血性筋痙攣、内臓痛、神経痛(例えば、挟まれた神経または捕捉神経による疼痛)、腹痛、神経炎症による疼痛(例えば、断裂または脱出した椎間板)、神経感染による疼痛(例えば、ヘルペス後帯状疱疹疼痛とも呼ばれる帯状疱疹)、神経変性による疼痛(例えば、脳卒中、多発性硬化症、脳出血)、および座骨神経痛を含む。式(I)の化合物で治療することができる他の型の疼痛は、視床痛症候群、熱傷疼痛、外側神経圧迫による疼痛(例えば、腫瘍神経圧迫)、三叉神経痛、月経困難症筋痙攣、子宮内膜症による疼痛、および痛覚過敏を含む。
式(I)の化合物および塩はまた、オピオイド嗜癖の治療に有用である。1つの実施形態では、オピオイド依存患者に1日経口用量の式(I)の化合物を提供する。依存患者の尿のオピオイド量を分析して、治療有効性を決定してもよく、オピオイド類に対して陽性である尿サンプルの頻度が減少した場合、有効治療を示すが、好ましくは効果的に治療された患者は、一貫して尿サンプルがオピオイド類に対して陰性である。式(I)の化合物によるオピオイド依存患者の有効治療はまた、患者が存しているオピオイドの代わりに使用される場合に、累積的な離脱症状を抑制するのに十分な量の式(I)の化合物を投与することを含む。
本開示は、ヒト患者において鎮痛を引き起こすが、モルヒネにより典型的に示されるものに比べ、より低く減少させた副作用を生成させる方法を提供する。
治療方法は、ある用量の式(I)の化合物を患者に投与する工程を含む。1日あたり1kgの体重につき約0.01mgから約140mgの式(I)の用量レベルが、上記で指示された状態の治療において有用である(1日あたり1患者につき約0.5mgから約7g)。ある実施形態では1mgから500mg、または25mgから200mgの式(I)の化合物が毎日、患者に提供される。
投与回数もまた、使用される化合物および治療される特定の疾患によって変動し得る。しかしながら、ほとんどの疼痛障害の治療では、1日4回以下の投与計画が好ましく、1日1または2回の投与計画が特に好ましい。オピオイド嗜好の治療では、1日1回以下の投与計画が特に好ましい。
しかしながら、任意の特定の患者に対する特定の用量レベルは、様々な因子、例えば使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、投与時間、投与経路、および排出速度、薬物併用および療法を受ける患者に対する特定の障害の重症度に依存することが理解されるであろう。
式(I)の化合物は単独で、または別の活性剤と組み合わせて使用してもよい。他の活性剤は、例えば、オピオイド、カンナビノイド、抗うつ剤、筋弛緩剤、抗痙攣薬、神経遮断薬、抗ヒスタミン薬、アセトアミノフェン、コルチコステロイド、イオンチャネル遮断薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、または利尿剤とすることができる。
第2の活性剤と組み合わせて使用される場合、式(I)の化合物に対する適した用量は一般に上記で記載される通りである。他の治療薬の用量および投与方法は、例えば、医師用卓上参考書における製造者の使用説明書において見いだすことができる。ある実施形態では、式(I)の化合物の第2の活性剤との併用投与は、治療効果を生成させるのに必要とされる第2の活性剤の用量を低減させる(すなわち、最小治療的有効量が減少する)。よって、好ましくは、併用薬または併用治療法における第2の活性剤の用量は、式(I)の化合物の併用投与なしでの第2の活性剤の投与に対する、製造者により勧告される最大容量未満である。ある実施形態では、この用量は、式(I)の化合物の併用投与なしで投与される場合に、第2の活性剤に対して製造者により勧告される最大用量の3/4未満、1/2未満、1/4未満、または実に10%未満である。
使用方法は、式(I)の化合物をパッケージ化組成物として提供する工程を含む。そのような方法は、疼痛障害またはオピオイド嗜癖を治療するために化合物を使用するための使用説明書と共に容器内に式(I)の化合物を提供する工程を含む。パッケージ化組成物は1つ以上の追加の活性剤を含んでもよい。
別々の態様内で、この開示は、式(I)の化合物に対する様々な非医薬インビトロおよびインビボ用途を提供する。例えば、そのような化合物は、H3受容体μ、δ、および/またはκオピオイド受容体(サンプル、例えば細胞調製物または組織切片、それらの調製物または画分中)の検出および局在のためのプローブとして標識され、使用され得る。
さらに、適した反応基(例えば、アリールカルボニル、ニトロまたはアジド基)を含む、本明細書で提供される化合物は、受容体結合部位の光親和性標識研究において使用してもよい。本明細書で提供される化合物はさらに、受容体活性のためのアッセイにおける陽性対照として、オピオイド受容体に結合する薬剤候補の能力を決定するための標準として、または陽電子放出断層撮影(PET)画像診断のためもしくは単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)のための放射性トレーサとして使用してもよい。そのような方法を使用して、生体中でオピオイド受容体を特徴づけることができる。
本開示は、同位体および放射性標識された式(I)の化合物を提供する。式(I)の化合物は、様々なよく知られた技術のいずれかを使用して標識され(例えば、本明細書で記載されるように、放射性核種、例えばトリチウムで放射性標識され)、適したインキュベーション時間(例えば、結合時間を最初にアッセイすることにより決定される)の間サンプルとインキュベートさせてもよい。
(略称)
下記略称が、下記反応スキームおよび実施例において使用される。このリストは、本出願において使用される略称の包括的なリストであることを意味しておらず、有機合成および疼痛生物学の当業者により容易に理解される追加の標準的略称もまた、合成スキームおよび実施例において使用され得る。
CPA 条件付け場所回避
CPP 条件付け場所嗜好性
DAMGO μオピオイド受容体選択的ペプチドアゴニスト、D−Ala−MePhe
DPDPE δオピオイド受容体選択的ペプチドアゴニスト、Tyr−D−Pen−Gly−Phe−D−pen、[D−Pen2,5]エンケファリンとも呼ばれる
HOAc 酢酸
PC 場所条件付け
U69593 κ受容体選択的アゴニスト、N−メチル−2−フェニル−N−[(5R,7S,8S)−7−ピロリジン−1−イル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]アセトアミド、Cas登録番号96744−75−1
<実施例1:平衡受容体結合活性を有するモルフィナン化合物の合成>
化合物5、シクロプロピル置換モルフィナンを、スキームAで示されるように調製する。レボルファノールを塩化ベンゾイルでエステル化し、アゾジカルボン酸エステルで円滑にN−脱メチル化し、中間体ヒドラジドの加水分解後、ノルレボルファノールベンゾエート(化合物1)、全てのその後の類似体調製のための開始材料を生成させる。化合物1のシクロプロピルメチルケトンによる、NaCNBHおよび酢酸触媒の存在下での処理により、高収率で中間体2aのための所望のN−アルキル化が得られる。クロマトグラフィー、選択的結晶化、またはキラル酸、例えばL−酒石酸との塩形成によるジアステレオマの分離、続いて、エステル除去により、合成が完了する。化合物6および7は、2−ブタノンおよび2−ペンタノンを開始材料として使用して同様に調製することができる。ビニル類似体化合物は、別のアプローチを必要とし、これもまたスキームAに示されている。化合物1を、ラクトニトリルと縮合させ、N−2−プロピオニトリル中間体(化合物3)を生成させ、これは、その後、ビニルマグネシウムブロミドでアルキル化することができる。中間体化合物4は、異性体分離および脱エステル化後、化合物8を生じる。
0.01モルの(−)−ノルレボルファノール[3.35gm]を、100mLのメチルシクロプロピルケトン、12mlのイソプロパノール、および22mkの酢酸中、70℃で撹拌する。その後、15gのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを含む15mのイソプロパノールの溶液を8回に分けて、45分にわたり添加する。反応混合物をHOで反応停止させ、生成物2を無色ガム、重量3.15g、0.0075モル、75%収率として単離した。その後、3.15gの2a、ジアステレオマの50:50混合物を25mLのアセトンに溶解し、0.5当量[0.00375モル]のジトルオイル−l−酒石酸で処理し、所望のジアステレオマの塩を60%の理論的収率、1.80g[0.0022モル]で結晶化させる。2aの塩を含むMeOHの溶液および水酸化ナトリウムによる処理によりエステルを除去して、0.62gの生成物5を90%収率で得る。
<実施例2:オピオイド受容体結合親和性および機能的親和性のインビトロ評価>
35S]GTP γSアッセイにおける結合親和性および機能活性を、文献(トール(Toll)L.ら、NIDA Res.モノグラフ(Monograph)178、薬物依存の問題に関する大学(The College on Problems of Drug Dependence)、59年次会合、pp.440−466.(1998))においてよく知られた方法により、ヒトμ、δ、およびκ受容体でトランスフェクトさせた、我々の研究室で発生させたCHO細胞由来の膜上で実施させる。結合試験は、96ウェルフォーマットにおける1mlのアリコート中、25℃での1時間のインキュベーションを用いて実施する。インキュベーションはそれぞれ、μ、δ、およびκ受容体に対し、[H]DAMGO(51Ci/mmol、1.6nM)、[H]Cl−DPDPE(42Ci/mmol、1.4nM)、[H]U69593(41.7Ci/mmol、1.9nM)を含む。非特異的結合は1Mの非標識DAMGO、DPDPE、およびエチルケト−シクラゾシンを用いて決定する。
サンプルを濾過し、放射活性をカウントする。IC50値およびヒル係数を少なくとも6つの濃度の各類似体を用いて決定し、グラフパッド/プリズム(Graphpad/Prism)(ISI、カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて計算する。Ki値をチェン−プルソフ(Cheng and Prusoff)法により決定する。スキームAにおける化合物5をアッセイにおいて試験し、0.36±0.1nM(μ)、2.47±0.1nM(δ)、および0.29±0.1nM(κ)のKiを示すことを見いだした。
35S]GTP γS結合試験を記載されるように実施する(トレイナー(Traynor)J.R.およびナホルスキー(Nahorski)S.R.Mol.Pharmacol.47:848−854、(1995)、およびトール、L.ら.(1998))。膜を受容体結合試験に対するように、標準法を使用して調製する。膜(8−15gタンパク質)を[35S]GTP γS(50pM)、GDP(10M)、および試験化合物と共に1mlアリコート中、1時間25℃でインキュベートする。サンプルを濾過し、データを上記のように分析する。スキームAにおける化合物5をこのアッセイにおいて試験し、μ受容体では4.30±2.1nMのEC50および22.6±0.1%の刺激パーセント、δ受容体では9.01±2.6nMのEC50および39.8±3.9%の刺激パーセント、およびκ受容体では2.99±0.9%のEC50および41.7±5.0パーセントの刺激パーセントを示すことを見いだした。
<実施例3.(A)マウスでのテールフリックアッセイにおける作用の持続時間を含む鎮痛活性、および(B)マウスでのCPPアッセイを用いた乱用傾向の可能性のためのアッセイ>
テールフリックアッセイを使用して抗侵害受容性活性を測定し、条件付け場所嗜好性(CPP)パラダイムを使用して、可能性のある乱用傾向を同定する。CPPは、乱用薬物の報酬ならびに嫌悪特性を測定するために使用されている。PC(場所条件付け)パラダイムは、古典的条件付けによる薬物効果と関連するようになる刺激の誘引的動機的特性を測定する。薬物を別個の環境において投与する。いくつかの対形成後、環境は薬物の効果と関連するようになり、よって誘引的/動機的特性を獲得する。このように、環境は、薬物の報酬特性が条件付けされた場合、キューを引き起こすアプローチ(すなわち、条件付け場所嗜好性、CPP)となる。PC(場所条件付け)パラダイムは、いくつかの利点を提供する。(1)薬物の報酬および嫌悪特性のどちらも、この手順を用いて評価することができる。(2)他の行動測定、例えば自発運動活性は、急性ならびに反復薬物投与後に評価することができる。(3)運動器および感覚器に対する薬物の非特異的効果は、行動測定に影響せず、というのも、動物は薬を使わない状態で試験されるからである。自己投与に対するこのパラダイムの他の利点は、この技術が比較的安価であり、非侵襲的であり、実施するのに技術的に簡単であることである。
[抗侵害受容性活性]
テールフリック潜時を、我々が記載した各試験化合物(79、80)に対し、放射熱を使用する鎮痛機器(ストルティング(Stoelting))を用いて決定する。この機器には、テールフリック潜時を定量化し、15秒後に熱を切断し、動物の尾への損傷を防止する自動装置が備えられる。ベースライン測定に続き、動物はそれらの割り当てられた化合物(0.1から10mg/kg)の皮下注射を受け、その後、注射後10、30、60、120、および240分にテールフリック潜時に対し評価される。
抗侵害受容作用(%MPE)を、下記式を用いて定量する。
%MPE=100×[(試験潜時−ベースライン潜時)/(15−ベースライン潜時)]
動物が15秒切断前に応答しない場合、100%のスコアが割り当てられる。
行動結果を群間変数として薬物治療および反復測定として薬物治療後時間を用い、分散分析(ANOVA)、続いて、適切な場合、適当な一元配置ANOVAおよびスチューデント・ニューマン・クールズ(Student Newman−Keuls)事後検定を用いて分析する。
[条件付け場所嗜好性]
化合物をインビトロ活性および抗侵害受容性活性に基づき特徴づける。2日間条件付け試験を、記載されるように(クロヤン(Khroyan)TVら、J.Pharmacol.Exp.Ther.320:934−43(2007)およびトール、Lら、J.Pharmacol.Exp.Ther.331:954−64(2009))偏りのないアプローチを用いて、連続8日にわたり実施する。簡単に言うと、試験の1日に、動物にそれらの試験化合物を注射し、20分間条件付けコンパートメントの1つに閉じ込める。次の日、それらに生理食塩水を注射し、他のコンパートメントに20分間閉じ込める。全体的な活性(コンピュータにより測定)および行動(実験者により測定、下記を参考にされたい)を評価する。
[場所条件付け(PC)のための試験]
最後の条件付け日の24時間後、動物をPCについて試験する。硬い仕切りを、15分間、動物が両方のコンパートメントに同時にアクセスできるように開口を含む仕切りと置換する。各コンパートメントにおいて動物が費やす時間量を記録する。動物が薬物と対にしたコンパートメントにおいて著しく多くの時間を費やした場合、これは条件付け場所嗜好性(CPP)と称せられ、これは薬物の報酬特性を反映すると考えられる。
[統計分析]
PCデータに対し、薬物と対にしたコンパートメント−生理食塩水と対にしたコンパートメントにおいて費やされた時間量の差を計算する。これらの差スコアを、ANOVAを用い、被験者間測定としてニコチンおよび/またはTCPの用量を用いて分析する。フィッシャーLSD試験をさらに使用して、各用量の差スコアをビヒクル対照群と比較する。ANOVAは、2つの理由のために特定の薬物用量での変化を検出するのに必ずしも十分好感度ではないので、これらの比較が使用される。(1)CPP/CPAの効果量(エフェクトサイズ:effect size)が典型的には小さい、および(2)用量−応答データを用いて観察される勾配効果および変動はしばしば、無意味な主効果となり、可能性のある群差を不明瞭にする。

Claims (7)

  1. 下記式の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 請求項1に記載の化合物を、薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物。
  3. 1つのジアステレオマをジアステレオマの混合物から単離する工程を含み、前記ジアステレオマの混合物は、レボルファノールを脱メチル化し、脱メチル化生成物をN−アルキル化することにより調製される、請求項1に記載の化合物を調製するための方法。
  4. 疼痛またはオピオイド嗜癖を治療する際に使用するための、請求項1に記載の化合物。
  5. 疼痛またはオピオイド嗜癖を治療するための薬剤の調製における、請求項1に記載の化合物の使用。
  6. 前記化合物は、μ−、κ−、およびδ−オピオイド受容体の各々において10.0nM未満の結合親和性(Ki)を有する、請求項に記載の化合物。
  7. 前記化合物は、μ−、κ−、およびδ−オピオイド受容体の各々において30nM未満のEC50値を有する、請求項に記載の化合物。
JP2013546446A 2010-12-23 2011-12-23 鎮痛剤として有用な新規モルフィナン類 Active JP6091426B2 (ja)

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