JP6090457B2 - 逆止弁とその製造方法、その逆止弁を備えた送液装置及びその送液装置を備えた液体クロマトグラフ - Google Patents

逆止弁とその製造方法、その逆止弁を備えた送液装置及びその送液装置を備えた液体クロマトグラフ Download PDF

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Description

本発明は、球体とその球体を着座させる弁座を備えて液の逆流を防止する逆止弁とその製造方法、その逆止弁を備えた送液装置及びその送液装置を備えた液体クロマトグラフに関し、特に、逆止弁の内部構造の改良に関するものである。
液体クロマトグラフでは、分析カラムを通過する時間によって試料成分の同定を行なうため、移動相を安定した流量で送液することが求められる。そのため、移動相を送液する送液装置にはプランジャ方式の送液装置が使用されることが多い。
プランジャ方式の送液装置は、ポンプヘッド内に設けられたポンプ室にプランジャの先端部が挿入されており、モータとカム機構によってプランジャを一方向に往復動させることでポンプ室内の容積を変化させ、ポンプ室への液の吸入とポンプ室からの液の吐出を連続的に行なうものである。
ポンプヘッドには、ポンプ室への液の吸入を行なう入口流路と、ポンプ室からの液の吐出を行なう出口流路が設けられており、入口流路と出口流路のそれぞれに液の逆流を防止する逆止弁が設けられている。入口流路や出口流路に設けられている逆止弁は、球体とその球体を着座させる弁座からなるものが一般的である。弁座には液を流通させる流路をなす開口部が設けられており、その開口部の縁に球体が当接するように着座させて開口部を塞ぎ、流体の流れを止めるようになっている。
入口流路に設けられた逆止弁は、ポンプ室へ液を吸入する際にポンプ室内が減圧されることで、球体が弁座から離れて開口部を開き、ポンプ室から液を吐出する際にポンプ室内が加圧されることで、球体が弁座に着座して開口部を塞ぐ。逆に、出口流路に設けられた逆止弁は、ポンプ室へ液を吸入する際にポンプ室内が減圧されることで、球体が弁座に着座して開口部を塞ぎ、ポンプ室から液を吐出する際にポンプ室内が加圧されることで、球体が弁座から離れて開口部を開く。これらの逆止弁により、入口流路からポンプ室へ液を吸入する際には、出口流路からポンプ室への液の逆流が防止され、ポンプ室から出口流路へ液を吐出する際には、ポンプ室から入口流路への液の逆流が防止される。
近年、液体クロマトグラフの分野では、数十nL/min〜数μL/minという微小流量での分析の需要が高まっており、送液装置の送液精度の向上が望まれている。送液装置が所望流量での送液精度を向上させるためには、送液装置に設けられている逆止弁のシール性を確保する必要がある。そのため、従来は、弁座の開口部の縁に球体の球面と接触する径をもつ凹球面加工が施され、その円環状の凹球面部分において球体と弁座が面接触するようにし、さらに、その円環状の凹球面部分に鏡面加工が施されていた。これにより、球体と弁座との密着性を向上させ、液の逆流を防止するためのシール性を確保していた。
送液装置の送液精度の向上には、逆止弁が液の逆流を確実に防止するだけでなく、逆止弁が液の順方向への流れを阻害しないことも重要である。逆止弁が液の順方向への流れを阻害する原因として、球体が弁座から離れるべきときに離れなくなる所謂「食い付き現象」がある。食い付き現象は、球体と弁座との接触面積が広く、接触面が滑らかで、かつ面圧の高い場合に生じやすい。食い付き現象が生じると、送液装置の送液精度が著しく低下し、設定された流量での送液がなされなくなり、液体クロマトグラフとして正常な分析結果が得られなくなる。この食い付き現象は、球体と弁座が面接触する凹球面部分に鏡面加工が施されていると発生しやすいことがわかっている。
食い付き現象の発生を防止するために、弁座の開口部の縁に加工を施すことで、球体と弁座とを線接触させるようにすることが提案されている(特許文献1参照。)。球体と弁座とを線接触させるようにすることで、球体と弁座の食い付き現象の発生を防止し、送液精度の向上を図ることが可能である。
米国特許第8382454B2号
本発明は、球体と弁座とを線接触させる逆止弁をさらに改良し、球体と弁座の食い付き現象の発生をより確実に防止して送液装置の送液精度を高めることを目的とするものである。
本発明にかかる逆止弁は、球体と、球体を収容する弁空間と、弁空間に液を流入させる流路をなす貫通孔を内側に備え、貫通孔の出口開口部を塞ぐように球体を着座させる弁座と、を備えている。弁座は、貫通孔の内側側面に円環状に形成された第1斜面、第1斜面との境界部分に鈍角の凸状角部を円環状に形成するように第1斜面の内側に円環状に形成された第2斜面、及び第2斜面との境界部分に凸状角部を円環状に形成するように第2斜面のさらに内側に円環状に形成された第3斜面を備えている。球体と弁座の大きさは、第1斜面と第2斜面との境界部分の凸状角部に球体が線接触するように設定されている。
上記逆止弁において、第1斜面、第2斜面及び第3斜面のうち少なくとも一つが凹曲面であってもよい。すなわち、第1斜面、第2斜面及び第3斜面の断面形状は、直線形状である必要はなく、湾曲していてもよい。
凹曲面とは、例えば貫通孔と同軸の球面である。かかる球面は、切削部分が球面形状となっているベアリング用鋼球を弁座の貫通孔の縁部分に押し当てて球面加工することにより高精度に形成することができる。
好ましい実施態様では、第1斜面、第2斜面及び第3斜面がそれぞれ互いに曲率半径の異なる球面となっている。
上記の場合、第1斜面の曲率半径R1は球体の半径RBよりも大きく、第2斜面の曲率半径R2は貫通孔の半径RHよりも大きくかつ球体の半径RBよりも小さく、第3斜面の曲率半径R3は貫通孔の半径RHよりも大きくかつ第2斜面の曲率半径R2よりも小さく形成されている。
上記逆止弁を製造する方法は、以下のステップ(1)〜(4)を備えている。
(1)弁座となる基材に球体の半径RBよりも小さい半径RHを有する貫通孔を形成するステップ、
(2)弁座の貫通孔の開口部側に、球体の半径RBよりも大きい曲率半径R1を有しかつ貫通孔と同軸である第1の凹球面を形成するステップ、
(3)第1の凹球面内に、貫通孔の半径RHよりも大きく球体の半径RBよりも小さい曲率半径R2を有しかつ貫通孔と同軸である第2の凹球面を形成するステップ、及び
(4)第2の凹球面内に、貫通孔の半径RHよりも大きく第2の凹球面の曲率半径R2よりも小さい曲率半径R3を有しかつ貫通孔と同軸である第3の凹球面を形成するステップ。
ステップ(2)では半径R1のベアリング用鋼球を使用し、ステップ(3)では半径R2のベアリング用鋼球を使用し、ステップ(4)では半径R3のベアリング用鋼球を使用することができる。凹球面の形成にベアリング用鋼球を用いることで、第1斜面、第2斜面及び第3斜面として真球度の高い球面を実現することができる。球体と線接触する部分である第1斜面と第2斜面との境界部分に形成される凸状角部の真円度は第1斜面と第2斜面の真球度によって決定される。第1斜面及び第2斜面が真球度の高い球面にすることができるので、凸状角部の真円度が高くなる。したがって、真球度の高い球体に線接触させる部分の真円度が高くなるので、球体を弁座に着座させたときのシール性が高くなる。
本発明にかかる送液装置は、本発明の逆止弁を備えているものである。
本発明の送液装置の好ましい実施態様は、ポンプ室、ポンプ室に液を流入させる入口部及びポンプ室から液を流出させる出口部を備えたポンプヘッドと、ポンプ室に先端から挿入されたプランジャと、プランジャを一方向へ往復動させるプランジャ駆動部と、を備え、本発明の逆止弁が入口部及び出口部のそれぞれに設けられているものである。
本発明にかかる液体クロマトグラフは、本発明の送液装置を備えているものである。
本発明の液体クロマトグラフの好ましい実施態様は、分析流路と、分析流路に移動相を送液する送液装置と、分析流路中に試料を注入する試料注入部と、分析流路上で試料注入部よりも下流側に設けられ、試料を成分ごとに分離する分析カラムと、分析カラムの下流に設けられ、分析カラムで分離された成分を検出する検出器と、を備え、送液装置として本発明の送液装置を用いたものである。
本発明の逆止弁は、弁座が、貫通孔の内側側面に円環状に形成された第1斜面、第1斜面との境界部分に鈍角の凸状角部を円環状に形成するように第1斜面の内側に円環状に形成された第2斜面を備えており、球体が弁座に着座する際は、第1斜面と第2斜面との境界部分の凸状角部に球体が線接触するように構成されているので、球体と弁座との食い付きが防止され、液を順方向へ流す際の弁の開放が円滑に行なわれる。
ところで、第1斜面と第2斜面との境界部分の凸状角部が尖っていると、凸状角部が欠けたり球体の表面に傷が付いたりするおそれがあるため、第2斜面が第1斜面と交わる角度をあまり小さくすることはできない。そのため、球体と第2斜面との間の隙間を大きくすることができない。球体と第2斜面との間の隙間が小さいため、流体中の不純物などがこの隙間に堆積し、球体と弁座の接触が面接触状態となってしまうおそれがある。
そこで、本発明の逆止弁においては、第2斜面との境界部分に凸状角部を円環状に形成するように第2斜面のさらに内側に円環状に形成された第3斜面を備えている。これにより、第2斜面が第1斜面と交わる角度を小さくしなくても、球体が弁座に着座したときの球体と弁座との間の隙間が広くなり、球体と弁座との隙間への流体中の不純物などの堆積を抑制することができる。その結果、球体と弁座との線接触状態が維持され、球体と弁座の食い付き現象の発生が防止される。
本発明にかかる送液装置は本発明の逆止弁を備えているので、球体と弁座との食い付きが発生せず、高い送液精度を実現することができる。
本発明にかかる液体クロマトグラフは、高い送液精度を実現する本発明の送液装置を備えているので、高い分析精度を得ることができる。
逆止弁の一実施例を示す断面図である。 同実施例の弁座の平面図である。 図2AのX−X位置における断面図である。 弁座に球体が着座した状態を示す図2AのX−X位置における断面図である。 同実施例の弁座の貫通孔の縁部分を示す断面図である。 逆止弁の弁座の他の例を示す断面図である。 逆止弁の弁座のさらに他の例を示す断面図である。 弁座の製造方法の一例を工程順に示す工程断面図である。 図5の続きを示す工程断面図である。 送液装置の一実施例を示す断面図である。 液体クロマトグラフの一実施例を概略的に示す流路構成図である。
図1を用いて逆止弁の一実施例について説明する。
逆止弁2は、ケーシング4、球体8及び弁座10により構成されている。ケーシング4の内部に弁空間6が設けられており、その弁空間6内に球体8が移動可能に収容されている。弁座10は球体8を着座させるためのものであり、ケーシング4に装着されている。弁座10には液流入口をなす貫通孔12が設けられており、球体8がその貫通12の縁に着座して貫通孔12を塞ぐことで、弁を閉じるようになっている。ケーシング4を構成する壁面には、弁座10とは反対側に流体出口14が設けられている。
球体8は、例えばルビーからなり、直径が約1.5mmである。弁座10は、例えばサファイアからなり、外径の直径が約3mm、厚みが約1mmの円柱形状を有する部材である。貫通孔12の内径は例えば約1mm(半径RHは約0.5mm)である。
弁座10について図2A、図2B、図2C及び図3を用いて説明する。
弁座10の中心に貫通孔12が設けられている。貫通孔12の球体8側開口部の縁に、円弧状の第1斜面16、第2斜面18及び第3斜面20が外側から順に設けられている。第1斜面16、第2斜面18及び第3斜面20は貫通孔12と同軸の凹球面である。第1斜面16、第2斜面18及び第3斜面20は互いに異なる曲率半径をもち、第2斜面18は第1斜面16の内側に連続して設けられ、第3斜面20は第2斜面18の内側に連続して設けられている。
第1斜面16と第2斜面18との間の境界部分に凸状角部17が円環状に形成され、第2斜面18と第3斜面20との間の境界部分に凸状角部19が円環状に形成されている。図3に示されているように、第1斜面16の曲率半径をR1、第2斜面18の曲率半径をR2、第3斜面20の曲率半径をR3、球体8の半径をRB、貫通孔12の半径をRHとすると、R1>RB>R2>R3>RHの関係が成立する。これにより、球体8が弁座10に着座する際は、球体8と弁座10は凸状角部17において線接触する。球体8と弁座10との接触が凸状角部17における線接触であるため、球体8と弁座10の食い付き現象の発生が防止される。
第2斜面18のさらに内側に形成された第3斜面20は、第2斜面18の曲率半径R2よりもさらに小さい曲率半径R3をもっているため、球体8と第3斜面20との間の隙間は球体8と第2斜面20との間の隙間よりも広くなる。これにより、球体8と弁座10との線接触部分である凸状角部17よりも内側に広い隙間が確保される。この部分に広い隙間が確保されることで、球体8と弁座10との間の隙間部分に不純物などが堆積することが防止され、球体8と弁座10との面接触化による食い付き現象の発生が防止される。
ここで、第3斜面20を形成せずに、第2斜面18の曲率半径R2をさらに小さくするなどして球体8と第2斜面18との間の隙間を広げることでその隙間への不純物の堆積を防止することも考えられる。しかし、そうすると、球体8と線接触する凸状角部17が尖ってしまい、球体8の表面に傷を付けたり凸状角部17が欠けてしまったりするおそれが生じる。
上記理由により、凸状角部17がなす角度は155°以上であることが好ましい。これに対し、球体8と接触しない凸状角部19がなす角度は、不純物などの堆積が起こらない程度の隙間を形成することのできる角度であればいかなる角度であってもよい。
ところで、第1斜面16、第2斜面18及び第3斜面20は凹球面となっているが、これは、製造段階における高精度加工の容易さから選択されたものである。すなわち、凹球面加工は中心精度の制御が容易であるため、第1斜面16、第2斜面18及び第3斜面20を形成することが容易である。
第1斜面16、第2斜面18及び第3斜面20は必ずしも凹球面である必要はない。例えば、図4Aに示されているように、第1斜面16と第2斜面18が凹球面、第3斜面20が断面形状の湾曲していないテーパ面であってもよいし、図4Bに示されているように、第1斜面16、第2斜面18及び第3斜面20がすべて断面形状の湾曲していないテーパ面であってもよい。断面形状の湾曲していないテーパ面は、円錐形状のドリル歯を押し当てることで形成することができる。
次に、図2A、図2B、図2C及び図3を用いて説明した弁座10の製造方法を図5及び図6を用いて工程順に説明する。
弁座10となる円盤形状の基材の中心部に、周知の機械加工により円盤の厚み方向に直径RH(例えば0.5mm)の貫通孔12を形成する(図5(A)及び(B))。
弁座10の貫通孔12の開口部に半径R1のベアリング用鋼球22を回転させながら押し当てることにより(図5(C))、貫通孔12の縁に円環状の凹球面である第1斜面16を形成する(図5(D))。ベアリング用鋼球22の半径R1は球体8の半径RB(例えば0.75mm)よりも大きければよく、上限については特に制限はない。しかし、第1斜面16の内側にさらに後述の第2斜面18及び第3斜面20を形成することができる程度の深さにする必要があること、弁座10の外周部にケーシング4で固定するための平面を残しておく必要があることから、R1は2.0〜5.0mmが適当である。JIS規格では、この範囲において0.5mm刻みで大きさの異なるベアリング用鋼球が規定されており、真球度の等級が高いベアリング用鋼球を用いた凹球面の形成が可能である。
次に、第1斜面16が形成された弁座10の貫通孔12の開口部に半径R2のベアリング用鋼球24を回転させながら押し当てることにより(図6(E))、第1斜面16の内側に円環状の凹球面である第2斜面18を形成する(図6(F))。ベアリング用鋼球24の半径R2はベアリング用鋼球22の半径R1よりも小さいため、R1とR2の違いにより、第1斜面16と第2斜面18との境界部分に真円度の高い円環状の凸状角部17が形成される。
さらに、第2斜面18が形成された弁座10の貫通孔12の開口部に半径R3のベアリング鋼球26を回転させながら押し当てることにより(図6(G))、第2斜面18の内側に円環状の凹球面である第3斜面20を形成する(図6(H))。ベアリング鋼球26の半径R3はベアリング用鋼球24の半径R2よりも小さいため、R2とR3の違いにより、第2斜面18と第3斜面20との境界部分に凸状角部19が形成される。
第3斜面20の形成においては、第3斜面20の外側に残る第2斜面18の大きさ(凸状角部17と凸状角部19の間の距離)が0.026mm以下になるように加工することが好ましい。球体8と第2斜面18との間の隙間は狭いため、第2斜面18が大きく残っていると、球体8と第2斜面18との間に不純物などが堆積し、球体8と弁座10との接触が面接触となりうるからである。
次に、以上において説明した逆止弁2を備えた送液装置の一実施例について、図7を用いて説明する。
この送液装置30は、ポンプヘッド32の内部に設けられたポンプ室34において、プランジャ36を一方向(図において左右方向)へ往復動させ、ポンプ室34内への液の吸入とポンプ室34からの液の吐出を連続的に行なうことにより送液を行なうものである。
ポンプヘッド32の基端側(図において右側)に、軸46を中心に回転する偏心カム44が配置されている。ポンプヘッド32の基端部にクロスヘッド40が移動可能に装着されている。クロスヘッド40はプランジャ36の基端部を保持し、プランジャ36とは反対側にカムフォロア42を備えている。ポンプヘッド32の内部に、クロスヘッド40を偏心カム44側へ付勢するバネ48(例えばコイルバネ)が配置されている。これにより、カムフォロア42は常時偏心カム44の周面に追従し、偏心カム44の回転によってクロスヘッド40が一方向(図において左右方向)へ往復動する。
プランジャ36の先端はポンプ室34内に挿入されている。プランジャ36はクロスヘッド40によって保持されているため、偏心カム44の回転によってクロスヘッド40とともに一方向へ往復動する。ポンプ室34のプランジャ36が挿入される部分にリング状のシール部材38が設けられている。シール部材38はポンプヘッド32に固定されている。シール部材38はプランジャ36の外周面を保持し、ポンプ室32からクロスヘッド40側への液漏れを防止している。
ポンプヘッド32に逆止弁2a及び2bが取り付けられている。逆止弁2aはポンプ室34へ液を流入させる入口部に取り付けられ、逆止弁2bはポンプ室34から液を流出させる出口部に取り付けられている。逆止弁2a及び2bとして上記実施例で説明した逆止弁2が用いられている。
図示は省略されているが、逆止弁2aには送液対象の液を貯留した容器に通じる流路が接続され、逆止弁2bには液を送液する流路(例えば、液体クロマトグラフの分析流路)が接続されている。
プランジャ36がポンプヘッド32の基端側(図において右側)へ移動すると、ポンプ室34内が減圧されることによって逆止弁2aの球体8aが弁座10aから離脱し、液がポンプ室34内に吸入される。このとき、逆止弁2bでは、球体8bが弁座10bに着座し、ポンプ室34側への液の逆流が防止される。逆に、プランジャ36がポンプヘッド32の先端側(図において左側)へ移動すると、ポンプ室34内が加圧されることによって、逆止弁2bの球体8bが弁座10bから離脱し、ポンプ室34からの送液が行なわれる。このとき、逆止弁2aでは、球体8aが弁座10aに着座し、ポンプ室34からの液の逆流が防止される。
次に、図7の送液装置を備えた液体クロマトグラフの一実施例について図8を用いて説明する。
分析流路50上に送液装置30、試料注入部54、分析カラム56及び検出器58が設けられている。送液装置30は図7に示した送液装置である。送液装置30は移動相容器52に収容された移動相を分析流路50で送液する。送液装置30の下流側に試料注入部54が設けられている。試料注入部54は試料を自動的に採取して分析流路50中に注入するオートサンプラである。試料注入部54の下流側に試料を成分ごとに分離する分析カラム56が設けられている。分析カラム56のさらに下流側に分析カラム56で分離された成分を検出する検出器58が設けられている。
試料注入部54により分析流路50中に注入された試料は、送液装置30によって送液される移動相とともに分析流路50中を下流側へ流れ、分析カラム56に導入される。分析カラム56に導入された試料中の成分は分析カラム56中における移動度の違いによって分離され、移動度の速い成分から順に検出器58に導入されて検出される。検出器58で得られた検出信号の解析により、試料中の成分の同定や定量が行なわれる。
2,2a,2b 逆止弁
4 ケーシング
6 弁空間
8,8a,8b 球体
10,10a,10b 弁座
12 貫通孔
14 流体出口
16 第1斜面
17,19 凸状角部
18 第2斜面
20 第3斜面
22,24,26 ベアリング用鋼球
30 送液装置
32 ポンプヘッド
34 ポンプ室
36 プランジャ
38 シール部材
40 クロスヘッド
42 カムフォロア
44 偏心カム
46 軸
48 バネ
50 分析流路
52 移動相容器
54 試料注入部
56 分析カラム
58 検出器

Claims (11)

  1. 球体と、
    前記球体を収容する弁空間と、
    前記弁空間に液を流入させる流路をなす貫通孔を内側に備え、前記貫通孔の出口開口部を塞ぐように前記球体を着座させる弁座と、を備え、
    前記弁座は、前記貫通孔の内側側面に円環状に形成された第1斜面、前記第1斜面との境界部分に鈍角の凸状角部を円環状に形成するように前記第1斜面の内側に円環状に形成された第2斜面、及び前記第2斜面との境界部分に凸状角部を円環状に形成するように前記第2斜面のさらに内側に円環状に形成された第3斜面を備え、
    前記球体と前記弁座の大きさは、前記球体が前記弁座に着座したときに前記第1斜面と前記第2斜面との境界部分の前記凸状角部に前記球体が線接触するように設定されている逆止弁。
  2. 前記第1斜面、前記第2斜面及び前記第3斜面のうち少なくとも一つが凹曲面である請求項1に記載の逆止弁。
  3. 前記凹曲面は前記貫通孔と同軸の球面である請求項2に記載の逆止弁。
  4. 前記第1斜面、前記第2斜面及び前記第3斜面がそれぞれ互いに曲率半径の異なる球面である請求項3に記載の逆止弁。
  5. 前記第1斜面の曲率半径R1は前記球体の半径RBよりも大きく、前記第2斜面の曲率半径R2は前記貫通孔の半径RHよりも大きくかつ前記球体の半径RBよりも小さく、前記第3斜面の曲率半径R3は前記貫通孔の半径RHよりも大きくかつ前記第2斜面の曲率半径R2よりも小さくなっている請求項4に記載の逆止弁。
  6. 請求項5に記載の逆止弁を製造する方法であって、以下のステップ(1)〜(4)を備えていることを特徴とする製造方法。
    (1)弁座となる基材に球体の半径RBよりも小さい半径RHを有する貫通孔を形成するステップ、
    (2)前記弁座の前記貫通孔の開口部側に、前記球体の半径RBよりも大きい曲率半径R1を有しかつ前記貫通孔と同軸である第1の凹球面を形成するステップ、
    (3)前記第1の凹球面内に、前記貫通孔の半径RHよりも大きく前記球体の半径RBよりも小さい曲率半径R2を有しかつ前記貫通孔と同軸である第2の凹球面を形成するステップ、及び
    (4)前記第2の凹球面内に、前記貫通孔の半径RHよりも大きく前記第2の凹球面の曲率半径R2よりも小さい曲率半径R3を有しかつ前記貫通孔と同軸である第3の凹球面を形成するステップ。
  7. 前記ステップ(2)では半径R1のベアリング用鋼球を使用し、前記ステップ(3)では半径R2のベアリング用鋼球を使用し、前記ステップ(4)では半径R3のベアリング用鋼球を使用する請求項6に記載の製造方法。
  8. 請求項1から5のいずれか一項に記載の逆止弁を備えた送液装置。
  9. ポンプ室、前記ポンプ室に液を流入させる入口部及び前記ポンプ室から液を流出させる出口部を備えたポンプヘッドと、
    前記ポンプ室に先端から挿入されたプランジャと、
    前記プランジャを一方向へ往復動させるプランジャ駆動部と、を備え、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の逆止弁が前記入口部及び出口部のそれぞれに設けられている請求項8に記載の送液装置。
  10. 請求項8又は9に記載の送液装置を備えた液体クロマトグラフ。
  11. 分析流路と、
    前記分析流路に移動相を送液する送液装置と、
    前記分析流路中に試料を注入する試料注入部と、
    前記分析流路上で前記試料注入部よりも下流側に設けられ、試料を成分ごとに分離する分析カラムと、
    前記分析カラムの下流に設けられ、前記分析カラムで分離された成分を検出する検出器と、を備え、
    前記送液装置として請求項8又は9に記載の送液装置を用いた請求項10に記載の液体クロマトグラフ。
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