JP6087338B2 - 医薬製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、不妊症治療に使用するためのヒト絨毛性ゴナドトロピン(human chorionic gonadotrophin;hCG)に関する。特に、本発明は、例えばヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の化学的および/または生理学的特性を変更する、hCGの化学修飾(PEG化を含む)に関する。
ゴナドトロピンは、雄および雌の生殖腺機能を制御する一群のヘテロ二量体糖タンパク質ホルモンである。それらには卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、および絨毛性ゴナドトロピン(CG)が含まれる。
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は、天然では脳下垂体前葉から分泌され、卵胞発達および排卵を支援する機能を果たす。hCGは、他の糖タンパク質ホルモン、LHおよびFSHにも共通する92個のアミノ酸から成るアルファ・サブユニットと、ホルモンの特異性を決定する145個のアミノ酸から成るベータ・サブユニットを含有する。各サブユニットは翻訳後修飾により、複合糖質残基が付加される。アルファ・サブユニットは2つのN-結合型グリコシル化(glycosolation)部位(52位および78位アミノ酸)を有し、ベータ・サブユニットは2つのN-結合型グリコシル化(glycosolation)部位(13位および30位のアミノ酸)および4つのO-結合型グリコシル化部位(121位、127位、132位、および138位のアミノ酸)を有する。
妊婦の尿から抽出されたhCG(Choragon(Ferring社))は長年にわたって不妊の治療に使用されてきた。尿からの抽出によるhCGの生成は、大量の尿の回収および加工を必要とする。組換え型hCG、Ovitrelle(Serono社)も利用可能である。これはチャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞で発現される。既知の組換えhCG製剤は、ヒト尿から生成されたhCGとは異なる薬物動態プロファイルを示す。
hCG製剤にはかなりの不均一性が認められ、これは、含有される種々のアイソフォームの量の相違に関係する。個々のhCGアイソフォームは同一のアミノ酸配列を示すが、翻訳後修飾される度合いが異なっている;特定のアイソフォームは糖鎖分枝構造が不均一であること、およびシアル酸(末端糖)の導入量が異なっていることを特徴とし、そのいずれも、特定のアイソフォームの生体活性に影響を与えると考えられる。
天然型hCGのグリコシル化は非常に複雑である。天然由来下垂体hCG中のグリカンは、ビ-、トリ-、およびテトラ-アンテナ型(bi-, tri-, and tetra-antennary)グリカンを組み合わせて含有しうる、多様な構造を有する。グリカンは以下のような更なる修飾も有しうる:コアのフコシル化、バイセクティング(bisecting)グルコサミン、アセチルガラクトサミン伸長鎖、部分的または完全なシアリル化、α2,3およびα2,6結合型シアリル化、およびガラクトースを置換するグルコサミンサルフェート。更に、グリカン構造の個々のグリコシル化部位の分布は異なっている。
組換えhCG(「rhCG」)製剤のグリコシル化は、ホスト細胞株に含まれるグリコシルトランスフェラーゼの種類を反映する。既存のrhCG製剤であるOvitrelleは、組換えチャイニーズ・ハムスターの卵巣細胞(CHO細胞)由来のものである。CHO由来rhCGにおけるグリカン修飾の種類は、尿由来の天然型製剤で見られるものに比較して限られたものである。CHO由来rhCG中に見られる還元型グリカンが異なっている例として、バイセクティンググルコサミンの欠如、並びにコアのフコシル化およびアセチルラクトサミン伸長鎖の含量低下が挙げられる。更に、CHO細胞はα2,3結合によらなければシアル酸を付加することができない(Kagawaら, 1988, Takeuchiら, 1988, Svenssonら, 1990)。これは、天然由来のhCGがα2,3およびα2,6結合型シアル酸を混合して保有するグリカンを含有するのとは異なっている。
組換えFSH製剤(Organon社)は、等電点(pI)が4未満である(酸性アイソフォームと見なされる)FSHの量が下垂体、血清、または閉経後尿FSHとは異なることが明らかになっている(Ulloa-Aguirreら 1995)。尿から生成されたFSH製剤中の酸性アイソフォームの量は、組換え製剤であるGonal-f(Serono社)およびPuregon(Oreganon社)に比較してかなり高い(Andersenら 2004)。FSHでは硫酸で修飾されて負に帯電したグリカンの含量が低いので、これはrFSH中に含有されるシアル酸のモル量が低いことを反映していると考えられる。天然型FSHに比較してシアル酸含量が低いことは両市販FSH製剤に共通する特徴であり、これは製造工程の限界を反映していると考えられる(BassettおよびDriebergen, 2005)。FSHの循環寿命は、種々の供与源からの物質について報告されている。これらの物質のいくつかは、分子全体の電荷(pIで表され、酸性度が高いほど負の電荷が高い)に基づいて分画が行われている。分子全体の電荷に寄与する主な要因は各FSH分子の総シアル酸含量である。例えば、rFSH(Oreganon社)のシアル酸含量は約8mol/molであり、尿由来FSHのシアル酸含量はこれより高い(de Leeuwら 1996)。ラットにおけるそれぞれの血漿クリアランス速度は0.34ml/分および0.14ml/分である(Ulloa-Aguirreら 2003)。組換えFSHサンプルを高pI画分および低pI画分に分離した別の例では、高pI(シアル酸含量が低い)画分はインビボにおける有効性が低下しており、血漿中半減期はより短かった(D’Antonioら 1999)。出願人が得た知見では、FSHと同様、既知のCHO由来組換えhCG製剤(例えばOvitrelle)でも、等電点(pI)が4未満である(酸性アイソフォームと見なされる)hCGの量は尿hCGより少なく、これも既知のrhCG製剤のシアル酸含量が尿hCGに比較して低いことを表している。
シアル酸は通常、2通りの方法で結合するので、hCGおよびrhCGの総シアル酸含量を直接比較することはできない。下垂体/血清/尿hCGはα2,3およびα2,6結合型シアル酸の両方を含有し、前者が優位である。しかしながら、CHO細胞由来の組換え体はα2,3しか含有しない(Kagawara, 1988, Takeuchiら, 1988, Svenssonら, 1990)。すなわち、CHO株を用いて発現させた組換えタンパク質は末端シアル酸結合のタイプがその天然型とは異なる。天然型製剤および現在使用されている組換え製剤では、後者の方が総シアル酸含量が低いことに加えて、この点が相違している。糖質部分は分子の薬理学的特性に寄与しうるため、これは医薬品用の生物学的製剤を製造する上で考慮すべき重要な点である。
従って、ヒト尿から生成される製剤の生理化学的および薬物動態プロファイルをより高い類似性で再現または模倣するrhCG製剤が必要とされている。既知の組換え製剤に比較して、より改善された薬物動態特性(単数または複数)を有するrhCG製剤が必要とされている。
出願人は、CHO由来製剤、Ovitrelleに比較してより酸性度の高いプロファイルを示し、シアル酸含量がより高いヒト由来組換えhCGを開発した。出願人の研究によれば、シアル酸の結合のタイプ(α2,3またはα2,6)は、hCGの生物学的クリアランスに劇的な影響を与えうる。ヒト細胞株は、CHO細胞株とは異なり、α2,3およびα2,6結合型シアル酸の両方を含有する組換えhCGを発現できる。
rhCGおよびα2,3-シアリルトランスフェラーゼの両方を発現するようにヒト細胞株を遺伝子操作することによって、α2,3およびα2,6結合型シアル酸の両方を混合して含有する組換えhCGを作製した。発現産物は酸性度が高く、α2,3およびα2,6結合型シアル酸の両方を併せて含有する;後者は内因性シアリルトランスフェラーゼ活性によって生成される。これには、慣例的なCHO細胞で発現されるrhCGより優れた点が2つある:1つは、2つのシアリルトランスフェラーゼの複合活性によって物質がより高度にシアリル化されることである;また2つめは、物質が天然型hCGとより高い類似性を有することである。これは、CHO細胞由来の組換え産物(α2,3結合型シアル酸しか生成せず、シアル酸含量が低い)に比較して、生物学的により好適であると考えられる。これは国際特許出願PCT/GB2010/001854の対象である。出願人は、驚くべきことに、本発明のヒト由来rhCGが、他の組換え製剤に比較して、天然型ヒト尿製剤の生理学的および薬物動態学的プロファイルをより高い類似性で再現または模倣しうることを発見した。すなわち、本発明のrhCGはより「天然の」hCGに類似している。これは投与等に関して、重要な利点となり得る。更に、より「天然」であるか、またはより「ヒト」に近い製剤であること、ある意味では人工的であるが可能な限り「天然」であることは、治療を必要とする患者にとってより好ましい。
一般的に知られるように、治療タンパク質の(例えば水溶性ポリマーでの)化学修飾によって、タンパク質の化学的および/または生理学的特性が改変されうる(例えばクリアランス速度の低下、安定性の向上などによる活性時間の延長)。そのような種類の水溶性ポリマーの一つにポリ(アルキレンオキシド)、例えばポリ(エチレングリコール)(PEG)がある。実際に、「PEG化」または「ペグ化」という用語は、化学物質を少なくとも1つのPEG分子で修飾(付加)することを指して使用されてきた。ある種のポリ(エチレングリコール)部分を付加する方法は、例えばRoberts M. J.ら, Adv. Drug Del. Rev. 54: 459-476,2002;Harris J. M.ら, Drug Delivery Sytems 40: 538-551,2001に報告されている。PEG化された治療タンパク質、例えばADAGENX (重症複合型免疫不全症の治療のためのアデノシン・デアミナーゼのPEG化製剤)およびONCASPAR(高感受性のALL患者を治療するためのPEG化されたL-アスパラギナーゼ) が報告されている。しかしながら、PEG化型のhCG、特に市販品とするのに好適な特性を有するものはこれまで得られていない。
本発明では、ポリ(エチレングリコール)修飾されたhCGを提供する。好ましくは、ポリ(エチレングリコール)修飾されたhCGは式(Ia)を有する。
(R)n−X−Y (Ia)
式中、(R)はポリエチレングリコール(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)であり;nは1、2、3、または4であり;Xは結合またはリンカーであり;そして、YはhCGまたはそのアゴニスト変異体である。好ましくは、nが1であってXが共有結合であるか、または、nが1、2、もしくは4であってXがリンカーである。好ましくは、リンカーXの一末端がhCGのN-末端に結合している。
リンカーXは、hCGをR基(または各R基)へ結合させる部分であり、例えばリンカーの一末端はhCGに結合しており(例えばリンカーの一末端がhCGのN-末端に結合しており)、また、例えばリンカーはR基(または各R基)にも結合している(例えばリンカーはR基(または各R基)の末端酸素にも結合している)。リンカーXはPEG化の分野で知られる任意のリンカー分子であってもよい。
リンカーXは、例えばOまたは-C(=O)-もしくは-(CH2)t-C(=O)-(式中、tは0または1から10の整数である)であってもよい。
リンカーXは、例えば式(Z1CH2)b-(CH2)z-(CHZ2)a-(CH2)u-O-C(=O)-NH-(CH2)t-C(=O)-の基であってもよく、式中:-C(=O)-はYであり;Z1およびZ2はR基への結合を表し;aおよびbはそれぞれ独立して0または1から選択され(ただしaおよびbが共に0であることはない);t、u、およびzはそれぞれ独立して0または1から10の整数から選択される。
ある例では、a、b、およびuは1であり;tは2であり;zは0である、すなわちXはZ1CH2-CHZ2-CH2-O-C(=O)-NH-(CH2)2-C(=O)-であり、そして、ポリ(エチレングリコール)修飾されたhCGは式CH2R-CHR-CH2-O-C(=O)-NH-(CH2)2-C(=O)-hCGであり、式中、Rはそれぞれポリエチレングリコール(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)である。好ましい例では、Rはそれぞれメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)である(実施例12A参照)。
リンカーXは、例えば式(Z1CH2)b-(CH2)z-(CHZ2)a-(CH2)u-O-C(=O)-NH-(CH2)t-C(=O)-の基であってもよく、式中:-C(=O)-はYに結合しており;aおよびbはそれぞれ独立して0および1から選択され;t、u、およびzはそれぞれ独立して0または1から10の整数から選択され;そして、Z1およびZ2はそれぞれ独立して(Z3CH2)d-(CH2)e-(CHZ4)c-(CH2)f-O(CH2CH2O)mから選択され、式中、Z3およびZ4はR基への結合を表し;cおよびdはそれぞれ独立して0および1から選択され;eおよびfはそれぞれ独立して0または1から10の整数から選択され;そして、mは1から20、例えば1から10である。
ある例では、aおよびbおよびuは1であり、tは2であり、そしてzは0であり;Z1 = Z2であり、Z1およびZ2は共に(Z3CH2)d-(CH2)e-(CHZ4)c-(CH2)f-O(CH2CH2O)mであり、式中、c、d、およびfは1であり、eは0であり、そしてZ3およびZ4はそれぞれR基への結合を表す;すなわち、Xは[CH2R-CHR-CH2-O(CH2CH2O)m]-CH2-CH[CH2R-CHR-CH2-O(CH2CH2O)m]-CH2-O-C(=O)-NH-(CH2)2-C(=O)-であり、ポリ(エチレングリコール)修飾されたhCGは以下の構造を有する:
すなわち[CH2R-CHR-CH2-O(CH2CH2O)m]-CH2-CH[CH2R-CHR-CH2-O(CH2CH2O)m]-CH2-O-C(=O)-NH-(CH2)2-C(=O)-hCGを有する(式中、Rはそれぞれポリエチレングリコール(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)である)。好ましい例では、Rはそれぞれメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)である。
リンカーXは、例えば式-R3-R2-R1-C(=O)-の基であってもよく、式中:-C(=O)-はYに結合しており;R1は結合であるか、またはR(またはRが1つより多く存在する場合はRの少なくとも1つ)に結合した任意に置換されていてもよいC1からC10の分枝鎖もしくは直鎖アルキル基であり、そして、R2およびR3はそれぞれ独立して結合HまたはR基の1つもしくはそれ以上に結合した任意に置換されていてもよいC1からC10の分枝鎖もしくは直鎖アルキル基から選択される。
hCGは当該分野で知られる任意の方法によって得ることができる。本明細書で使用するhCGはヒト由来および組換えhCGを含む。ヒト由来hCGは、当該分野で知られる任意の方法によって好適な供与源(例えば尿)から精製できる。hCGは(例えばヒト細胞株で発現させた)組換えhCGであってもよい。組換えhCGの発現法および精製法は、当該分野で知られている。好ましくはhCGは組換えhCG(「rhCG」または「rechCG」)である。好ましくは、hCGはヒト細胞株由来の組換えhCGである。
本発明の更なる観点では、ポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG、好ましくは上記式Iaのポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG、好ましくはポリ(エチレングリコール)修飾された組換えhCG、好ましくはヒト細胞株由来組換えhCGを含む医薬製剤を提供する。好ましくは、hCGはポリ(エチレングリコール)修飾されたヒト細胞株由来組換えhCGである。
従って、本発明は、α2,3およびα2,6シアル酸を混合して保有するポリ(エチレングリコール)修飾された組換えhCGを提供する。
本発明の組成物は、好ましくは室温で水溶性であるポリ(アルキレンオキシド)から調製する。この群には、アルファ置換型ポリアルキレンオキシド誘導体、例えばポリエチレングリコール(PEG)およびメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)、または他の好適なアルキル置換型PAO誘導体、例えばモノもしくはビス末端C1-C4基を含有するものが含まれる。非抗原性直鎖ポリマー、例えばモノメチルPEGホモポリマーは好ましい。他の好適なポリアルキレンオキシドには、他のポリ(エチレングリコール)ホモポリマー、他のアルキルポリ(エチレンオキシド)ブロックコポリマー、およびポリ(アルキレンオキシド)のブロックコポリマーのコポリマーがある。
RまたはRの少なくとも1つはポリ(アルキレンオキシド)、例えばポリエチレングリコール(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)であり、分子量が約200から約40,000、例えば分子量が200から約20,000、例えば分子量が2,000から約10,000、例えば分子量が約5,000であってもよい。
ポリ(エチレングリコール)は(例えば組換え)hCGのアミノ酸残基にコンジュゲートしていてもよい。ポリ(エチレングリコール)は、(例えば組換え)hCGのN-アミノ末端および/または(例えば組換え)hCGのC-アミノ末端で(例えば組換え)hCGにコンジュゲートしていてもよい。好ましくは、ポリ(エチレングリコール)の90%またはそれ以上が(例えば組換え)hCGのN-アミノ末端にコンジュゲートしている。好ましくは、ポリ(エチレングリコール)の95%またはそれ以上が(例えば組換え)hCGのN-アミノ末端にコンジュゲートしている。この本発明のポリ(エチレングリコール)修飾されたhCGおよび/または本発明の製剤のIVF法における制御された卵巣刺激および排卵誘発への使用は、既存の組換え産物に比較してより天然に近い卵巣刺激と向上された薬物動態プロファイルとを兼ね備えると予想される。本発明は更に、主にhCGのN-末端に結合した1つまたは2つのPEGまたはmPEG分子(または1つ、2つ、またはそれ以上のPEGまたはmPEG分子を含有するリンカー分子)を有するPEG-hCGおよびmPEG-hCGコンジュゲートを提供する。これにより、異なるhCG分子上で異なる部位がPEG化されることに起因する産物の不均一性に伴う問題が回避または低減される。認識されるように、本発明のPEG-hCGおよびmPEG-hCGコンジュゲートは、共有結合によってhCGのN-末端に結合した1つまたは2つのPEGまたはmPEG分子を有してもよい。リンカー分子がN-末端に結合している場合、リンカー分子は1つ、2つ、またはそれ以上のPEGまたはmPEG分子を有してもよい。
本発明の更なる観点では、式(I)の修飾されたhCGを含む組成物を提供する:
(R)n−X−Y (I)
式中、
Rは水溶性で実質的に非抗原性のポリマーであり;
nは1、2、3、または4であり;
Xは結合またはリンカーであり;そして、
YはhCGまたはそのアゴニスト変異体である。
好ましくは、nが1であってXが共有結合であるか、または、nが1、2、もしくは4であってXがリンカーである。RまたはRの少なくとも1つは直鎖ポリマー、例えばポリ(アルキレンオキシド)、例えばポリエチレングリコール(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)である。好ましくは、リンカーXの一末端がhCGのN-末端に結合している。
リンカーXは、hCGをR基(または各R基)へ結合させる部分であり、例えばリンカーの一末端はhCGに結合しており(例えばリンカーの一末端がhCGのN-末端に結合しており)、また、例えばリンカーはR基(または各R基)にも結合している(例えばリンカーはR基(または各R基)の末端酸素にも結合している)。リンカーXはPEG化の分野で知られる任意のリンカー分子であってもよい。
リンカーXは、例えばOまたは-C(=O)-もしくは-(CH2)t-C(=O)-(式中、tは0または1から10の整数である)であってもよい。
リンカーXは、例えば式(Z1CH2)b-(CH2)z-(CHZ2)a-(CH2)u-O-C(=O)-NH-(CH2)t-C(=O)-の基であってもよく、式中:-C(=O)-はYであり;Z1およびZ2はR基への結合を表し;aおよびbはそれぞれ独立して0または1から選択され(ただしaおよびbが共に0であることはない);t、u、およびzはそれぞれ独立して0または1から10の整数から選択される。
ある態様では、a、b、およびuは1であり;tは2であり;zは0である、すなわちXはZ1CH2-CHZ2-CH2-O-C(=O)-NH-(CH2)2-C(=O)-であり、そして、修飾されたhCGは式CH2R-CHR-CH2-O-C(=O)-NH-(CH2)2-C(=O)-hCGである。Rはそれぞれポリエチレングリコール(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)であってもよい。好ましい例では、Rはそれぞれメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)である(実施例12A参照)。
リンカーXは、例えば式(Z1CH2)b-(CH2)z-(CHZ2)a-(CH2)u-O-C(=O)-NH-(CH2)t-C(=O)-の基であってもよく、式中:-C(=O)-はYに結合しており;aおよびbはそれぞれ独立して0および1から選択され;t、u、およびzはそれぞれ独立して0または1から10の整数から選択され;そして、Z1およびZ2はそれぞれ独立して(Z3CH2)d-(CH2)e-(CHZ4)c-(CH2)f-O(CH2CH2O)mから選択され、式中、Z3およびZ4はR基への結合を表し;cおよびdはそれぞれ独立して0および1から選択され;eおよびfはそれぞれ独立して0または1から10の整数から選択され;そして、mは1から20、例えば1から10である。
ある例では、aおよびbおよびuは1であり、tは2であり、そしてzは0であり;Z1 = Z2であり、Z1およびZ2は共に(Z3CH2)d-(CH2)e-(CHZ4)c-(CH2)f-O(CH2CH2O)mであり、式中、c、d、およびfは1であり、eは0であり、そしてZ3およびZ4はそれぞれR基への結合を表す;すなわち、Xは[CH2R-CHR-CH2-O(CH2CH2O)m]-CH2-CH[CH2R-CHR-CH2-O(CH2CH2O)m]-CH2-O-C(=O)-NH-(CH2)2-C(=O)-であり、修飾されたhCGは以下の構造を有する:
すなわち[CH2R-CHR-CH2-O(CH2CH2O)m]-CH2-CH[CH2R-CHR-CH2-O(CH2CH2O)m]-CH2-O-C(=O)-NH-(CH2)2-C(=O)-hCGを有する。Rはそれぞれポリエチレングリコール(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)であってもよい。好ましい例では、Rはそれぞれメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)である。
リンカーXは、例えば式-R3-R2-R1-C(=O)-の基であってもよく、式中:-C(=O)-はYに結合しており;R1は結合であるか、またはR(またはRが1つより多く存在する場合は少なくとも1つのR)に結合した任意に置換されていてもよいC1からC10の分枝鎖もしくは直鎖アルキル基であり、そして、R2およびR3はそれぞれ独立して結合HまたはR基の1つもしくはそれ以上に結合した任意に置換されていてもよいC1からC10の分枝鎖もしくは直鎖アルキル基から選択される。
本発明の組成物は、好ましくは室温で水溶性であるポリ(アルキレンオキシド)から調製する。この群には、アルファ置換型ポリアルキレンオキシド誘導体、例えばポリエチレングリコール(PEG)およびメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)、または他の好適なアルキル置換型PAO誘導体、例えばモノもしくはビス末端C1-C4基を含有するものが含まれる。非抗原性直鎖ポリマー、例えばモノメチルPEGホモポリマーは好ましい。他の好適なポリアルキレンオキシドには、他のポリ(エチレングリコール)ホモポリマー、他のアルキルポリ(エチレンオキシド)ブロックコポリマー、およびポリ(アルキレンオキシド)のブロックコポリマーのコポリマーがある。
RまたはRの少なくとも1つはポリ(アルキレンオキシド)、例えばポリエチレングリコール(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)であり、分子量が約200から約40,000、例えば分子量が200から約20,000、例えば分子量が2,000から約10,000、例えば分子量が約5,000であってもよい。
hCGは当該分野で知られる任意の方法によって得ることができる。本明細書で使用するhCGはヒト由来および組換えhCGを含む。ヒト由来hCGは、当該分野で知られる任意の方法によって好適な供与源(例えば尿)から精製できる。hCGは(例えばヒト細胞株で発現させた)組換えhCGであってもよい。組換えhCGの発現法および精製法は、当該分野で知られている。好ましくはhCGは組換えhCG(「rhCG」または「rechCG」)である。好ましくは、hCGはヒト細胞株由来の組換えhCGである。
好ましくは、ポリ(エチレングリコール)修飾された組換えhCGは、α2,3-シアリル化およびα2,6-シアリル化を含有する。rhCGは、必要によりα2,8-シアリル化を更に含有してもよい。
本発明の態様では、rhCGは、単一のアイソフォームとして、またはアイソフォームの混合物として存在してもよい。
rhCGのシアル酸含量は(タンパク質のモル数に対するシアル酸のモル数の比で)15 mol/molまたはれ以上(実施例8)、例えば15 mol/molから25 mol/mol、例えば17 mol/molから24 mol/mol、例えば17.7 mol/molから23 mol/mol、例えば18 mol/molから22 mol/mol、例えば19 mol/molから21 mol/mol、例えば19 mol/molから20 mol/molであってもよい。rhCGはヒト細胞株で生成または発現させてもよい。
rhCGは総シアリル化の10%またはそれ以上がα2,3-シアリル化であってもよい。例えば、総シアリル化の20、30、40、45、50、55、60、70、80、もしくは90%、またはそれ以上がα2,3-シアリル化であってもよい。rhCGは、総シアリル化の45%から80%、例えば総シアリル化の50%から70%、例えば総シアリル化の55%から65%の量のα2,3-シアリル化を含有してもよい。rhCGは、総シアリル化の65%から85%、例えば総シアリル化の70%から80%、例えば総シアリル化の71%から79%の量のα2,3-シアリル化を含有してもよい。rhCGは、総シアリル化の50%またはそれ未満のα2,6-シアリル化を有してもよい。例えば総シアリル化の45、40、30、20、10、5%、またはそれ未満がα2,6-シアリル化であってもよい。rhCGは、総シアリル化の20%から55%、例えば総シアリル化の30-50%、例えば総シアリル化の35-45%の量のα2,6-シアリル化を含有してもよい。rhCGは、総シアリル化の15%から35%、例えば総シアリル化の20%から30%、例えば総シアリル化の21%から29%の量のα2,6-シアリル化を含有してもよい。rhCGは、総シアリル化の5%またはそれ未満のα2,8-シアリル化を含有してもよい。例えば、総シアリル化の2.5%またはそれ未満がα2,8-シアリル化であってもよい。rhCGは、総シアリル化の0%から4%、例えば総シアリル化の0.1から4%、例えば総シアリル化の0.5から3%、例えば総シアリル化の0.5から3%の量のα2,8-シアリル化を含有してもよい。rhCGはα2,8-シアリル化を含有しなくてもよい。シアリル化は、hCGの糖鎖構造上に存在するシアル酸残基の量を表す。α2,3-シアリル化は(当該分野で知られるように)2,3位がシアリル化されていることを意味し、α2,6-シアリル化は(当該分野で知られるように)2,6位がシアリル化されていることを意味する。従って、「総シアリル化のX%が2,3-シアリル化であってもよい」とは、hCG中に存在するシアル酸残基総数のX%が2,3位でシアリル化されていることを意味する。「総シアリル化のX%がα2,6-シアリル化である」とは、hCG中に存在するシアル酸残基総数のX%が2,6位でシアリル化されていることを意味する。
rhCGのシアル酸含量(hCG当たりのシアリル化の量)は、(タンパク質+糖質ではなく、タンパク質の質量ベースで)6重量%またはそれ以上(例えば6%から15%、例えば7%から13%、例えば8%から12%、例えば11%から15%、例えば12%から14%)であってもよい。
チャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞で発現させた組換えhCGはα2,3-シアリル化のみを含有する。
rhCGはヒト細胞株で生成または発現させることができる。これによって製造法が簡易(かつより効率的)になり得る。これは、例えば細胞増殖培地を操作または制御してシアリル化を維持することが、既知の方法に比較して重要ではないためである。また、この方法はより効率的でもあり得る。これは、既知のrhCG製剤生成の場合に比較して、生成される塩基性rhCGが少なく;より多くの酸性rhCGが生成され、塩基性hCGの分離/除去がさほど問題とならないためである。rhCGはPer.C6細胞株、Per.C6由来細胞株、または改変型Per.C6細胞株で生成または発現させてもよい。細胞株をα2,3-シアリルトランスフェラーゼを用いて改変してもよい。rhCGは、(細胞株の)内因性シアリルトランスフェラーゼ活性によって生成されたα2,6結合型シアル酸(α2,6-シアリル化)を含有してもよい。あるいは、または、更に、細胞株をα2,6-シアリルトランスフェラーゼを用いて改変してもよい。
rhCGはα2,3-シアリルトランスフェラーゼを用いて生成してもよい。rhCGは内因性シアリルトランスフェラーゼ活性によって生成されたα2,6結合型シアル酸(α2,6-シアリル化)を含有してもよい。rhCGはα2,3-および/またはα2,6-シアリルトランスフェラーゼを用いて生成してもよい。
rhCG構造はグリカン部分を含有する。グリカンが1、2、3、4、またはそれ以上の末端糖残基または「アンテナ」を保有することによって分枝が生じることは当該分野で知られる通りである。本発明のrhCGは、モノ-アンテナおよび/またはジ-アンテナおよび/またはトリ-アンテナおよび/またはテトラ-アンテナ構造上にシアリル化を保有するグリカンを含有してもよい。rhCGはモノ-シアリル化、ジ-シアリル化、トリ-シリアル化、およびテトラ-シリアル化グリカン構造を、例えば以下の相対量で含有してもよい:0.1-4%のモノ-シアリル化;35-45%のジ-シアリル化;0.5-8%のトリ-シアリル化;および0-1%のテトラ-シアリル化(例えば実施例8Dに記載する帯電性グリカンのWAX分析に示すように)。好ましくは、本発明の組換えhCGはモノ(1S)、ジ(2S)、トリ(3S)、およびテトラ(4S)シアリル化構造を含有する。好ましくは、シアリル化構造の相対量は以下である(1S:2S:3S:4S):0.2-1%:35-40%:2.5-7%:0.5-1%(例えば実施例8Dに記載する帯電性グリカンのWAX分析に示すように)。
本発明のある例では、ポリ(エチレングリコール)はhCG(またはそのアゴニスト変異体)のアミノ酸残基を介して(例えば共有)結合している。好ましくは、ポリ(エチレングリコール)はhCGのN-末端に結合している。種々の官能基、リンカー、立体配置、および分子量を有する多くの活性ポリ(エチレングリコール)が当業者に知られている。それらを使用して、当該分野で知られる方法によってPEG-hCGコンジュゲートまたはPEG-hCGアゴニスト変異体コンジュゲートを合成してもよい(例えばRoberts M. J.ら, Adv. Drug Del. Rev. 54: 459-476,2002;Harris J. M.ら, Drug Delivery Sytems 40: 538-551,2001参照)。
本発明の更なる観点では、ポリ(エチレングリコール)修飾された組換えrhCG、例えば(例えば上記のように)α2,3-シアリル化およびα2,6-シアリル化を保有するポリ(エチレングリコール)修飾された組換えrhCGを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物はFSHおよび/またはLHを更に含んでもよい。
FSHは当該分野で知られる方法によって得ることができる。本明細書で使用するFSHはヒト由来および組換えFSHを含む。ヒト由来FSHの精製は、好適な供与源(例えば尿)から当該分野で知られる任意の方法によって行ってもよい。FSHは(例えばヒト細胞株で発現させた)組換えFSHであってもよい。組換えFSHの発現および精製の方法は当該分野で知られている。
LHは当該分野で知られる方法によって得ることができる。本明細書で使用するLHはヒト由来および組換えLHを含む。ヒト由来LHの精製は、好適な供与源(例えば尿)から当該分野で知られる任意の方法によって行ってもよい。組換えLHの発現および精製の方法は当該分野で知られている。
医薬組成物は、不妊症治療のためのもの、例えば生殖補助医療技術(ART)、排卵誘発、または子宮腔内授精(IUI)に使用するためのものであってもよい。医薬組成物を、例えば既知のhCG製剤を使用する医学的適応に使用してもよい。また、本発明は、不妊症治療のための、または不妊症治療のための薬剤を製造するための、本明細書に記載する(本発明の観点の)ポリ(エチレングリコール)修飾された組換えrhCGおよび/またはポリ(エチレングリコール)修飾された組換えrhCG製剤の使用法を提供する。本発明の医薬組成物を調剤して、任意の薬剤投与経路(例えば経口、直腸、非経口、経皮(例えばパッチ法)、静脈内、筋肉内、皮下、胸骨内、膣内、腹腔内、局所(パウダー、軟膏、または滴下剤)のための既知の組成物、またはバッカルもしくは鼻腔内スプレーとしてもよい。一般的な組成物には医薬的に許容されるキャリアー、例えば水溶液、非毒性賦形剤(塩を含む)、保存剤、バッファーなど、特にRemington’s Pharmaceutical Sciences(第15版、Matt Publishing Company, 1975, 1405-1412ページおよび1461-87ページ)およびnational formulary XIV(第14版、American Pharmaceutical Association, 1975)に掲載されているものがある。
好適な水溶性および非水溶性医薬キャリアー、希釈剤、溶媒、または賦形剤の例には、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、カルボキシメチルセルロース、およびそれらの好適な混合物、植物油(例えばオリーブ油)、そして注射用有機エステル(例えばオレイン酸エチル)がある。
また、本発明の組成物は添加物(例えば、それに限定される訳ではないが、保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤)を含有してもよい。抗菌薬および抗真菌薬を含有して微生物の増殖を抑制してもよく、それらには例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などがある。更に、任意に等張剤、例えば糖、塩化ナトリウムなどを含有してもよい。
場合によっては、持続的効果を得るために皮下または筋肉内注射からのhCG(および(含有される場合は)他の活性成分)の吸収を遅延させることが望まれる。これは、難水溶性の結晶または非結晶性物質の懸濁液を使用することによって行うことができる。この場合、hCGの吸収速度は溶解速度に依存し、溶解速度は結晶のサイズおよび形態に依存する。あるいはまた、非経口投与されたhCG配合剤の吸収遅延を、hCG配合剤を油性賦形剤に溶解または懸濁することによって行う。
デポー注射剤の調製は、生分解性ポリマー(例えばポリラクチド-ポリグリコリド)中でポリ(エチレングリコール)修飾された組換えrhCG(および(含有される場合は)他の物質)のマイクロカプセル・マトリクスを形成することによって行うことができる。hCGとポリマーの比率、および使用する特定ポリマーの性質に基づいて、hCGの放出速度を制御できる。他の生分解性ポリマーの例として、ポリビニルピロリドン、ポリ・オルトエステル、ポリ酸無水物などがある。また、デポー注射剤は、体組織と適合性のあるリポソームまたはマイクロエマルションにhCGを封入させることによって調製する。
注射用製剤の滅菌を、例えば細菌除去フィルターでのろ過、または滅菌剤(滅菌された固形の組成物であり、使用の直前にこれを滅菌水または他の滅菌注射用溶媒に溶解または分散させる)の導入によって行ってもよい。注射用製剤は任意の好適な容器、例えばバイアル、薬剤充填済み注射器、注射カートリッジなどに封入して提供してもよい。
注射用製剤は、ポリ(エチレングリコール)修飾された組換えrhCGを(任意にFSH、LHなどと共に)含有する医薬組成物を含む製品として提供してもよい。活性成分が1つより多い場合(すなわち、ポリ(エチレングリコール)修飾された組換えrhCGと、例えばFSHまたはLH)、これらは個別投与または共投与に好適なものであってもよい。個別投与の場合、投与は連続的であってもよい。製品は任意の好適な包装で提供してもよい。例えば、製品はhCG、FSH、またはFSHおよびhCGの両者を併せて含有する薬剤充填済み注射器を複数含有し、注射器が滅菌を保つためにブリスター包装または他の方法で包装されていてもよい。製品には、任意にポリ(エチレングリコール)修飾された組換えrhCGおよびFSH製剤を使用するための説明書が含まれてもよい。
医薬組成物の種々の成分のpHおよび正確な濃度は、当該分野での慣例的な実施に従って調整する。GOODMAN and GILMAN’s THE PHARMACOLOGICAL BASIS FOR THERAPEUTICES(第7版)参照。好ましい態様では、本発明の組成物を非経口投与のための組成物として提供する。非経口製剤の一般的な調製法は当該分野で知られており、また、REMINGTON; THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY(上記。780-820ページ)に記載されている。非経口組成物は液体製剤として提供するか、または固形であって、投与の直前に滅菌注射用溶媒と混合してもよい。特に好ましい態様では、非経口組成物を投与ユニット形態で提供し、投与を容易にし、また投薬量を均一にしてもよい。
phCGα/β発現ベクターのプラスミド・マップを示す。 α2,3-シアリルトランスフェラーゼ(ST3GAL4)発現ベクターを示す。 α2,6-シアリルトランスフェラーゼ(ST6GAL1)発現ベクターを示す。 本発明のヒト細胞株由来組換えhCG製剤中のrhCGアイソフォーム(レーン3、4)のクマシーブルー染色によるIEFでの検出を、従前技術による製剤(レーン1、2)と比較して示す。 α2,3-シアリルトランスフェラーゼ操作したPer.C6 hCGサンプルの代謝クリアランス速度(MCR)を示す。 α2,3-シアリルトランスフェラーゼ操作したPer.C6 rhCGサンプルの長期MCRを示す。 実施例12の方法によって生成された本発明のPEG化されたhCGのSEC HPLC分析を示す。 実施例12Aの方法によって生成された本発明のPEG化されたhCG産物のSEC HPLC分析を示す。 実施例12Bの方法によって生成された本発明のPEG化されたhCG産物のSEC HPLC分析を示す。
配列の選択
ヒトhCG
FiddesおよびGoodman (1979)に従い、hCGαポリペプチド遺伝子のコード領域を使用した。配列はAH007338として登録されており、構築の時点で、このタンパク質配列には他の変異体は存在しなかった。本明細書ではこの配列をSEQ ID 1と称する。
FiddesおよびGoodman (1980)に従い、hCGβポリペプチド遺伝子のコード領域を使用した。配列はNP_000728として登録されており、CGベータ3、CGベータ5、およびCGベータ7のタンパク質配列と一致する。本明細書ではこの配列をSEQ ID 2と称する。
シアリルトランスフェラーゼ
α2,3-シアリルトランスフェラーゼ: KitagawaおよびPaulson (1994)に従い、βガラクトシドα2,3-シアリルトランスフェラーゼ4(α2,3-シアリルトランスフェラーゼ、ST3GAL4)遺伝子のコード領域を使用した。この配列はL23767として登録されており、本明細書ではSEQ ID 3と称する。
α2,6-シアリルトランスフェラーゼ: Grundmannら (1990)に従い、βガラクトサミドα2,6-シアリルトランスフェラーゼ1(α2,6-シアリルトランスフェラーゼ、ST6GAL1)を使用した。この配列はNM_003032として登録されており、本明細書ではSEQ ID 4と称する。
実施例1 hCG発現ベクターの構築
hCGαポリペプチドのコード配列(AH007338, SEQ ID 1)およびhCGβポリペプチドのコード配列(NP_000728, SEQ ID 2)をPCRで増幅した(プライマーはそれぞれ、CGa-fwおよびCGa-rev、CGb-fwおよびCGb-revの組み合わせで使用)。
得られたhCGβDNA増幅産物を制限酵素、AscIおよびHpaIで消化し、ネオマイシン選択マーカーを保有するCMV駆動性哺乳動物細胞発現ベクターのAscI/HpaI部位に挿入した。同様に、hCGαDNAをBamHIおよびNheIで消化し、既にhCGβポリペプチドDNAを含有させた発現ベクターのBamHI/NheI部位に挿入した。
このベクターDNAをE.coliのDH5α株に形質導入した。コロニーを採取して増殖し、hCGαおよびβの両方を含有するベクターを含むもののうち20個を選択してシーケンシングを行った。シーケンシング用に選択したコロニーの全てがSEQ ID 1およびSEQ ID 2と一致する正しい配列を含有した。プラスミドphCG A+Bをトランスフェクションに使用した(図1)。
実施例2 ST3発現ベクターの構築
βガラクトシドα-2,3-シアリルトランスフェラーゼ4のコード配列(ST3、L23767、SEQ ID 3)のPCR増幅を、プライマー、2,3STfwおよび2,3STrevを使用して行った。
得られたST3 DNA増副産物を制限酵素、BamHIおよびAflIIで消化し、ハイグロマイシン耐性マーカーを保有するCMV駆動性哺乳動物細胞発現ベクターのBamHI/AflII部位に挿入した。ベクターを上記のように増幅し、シーケンシングを行った。クローンpST3#1(図2)はSEQ ID 3と一致する正しい配列を含有し、これをトランスフェクションに使用した。
実施例3 ST6発現ベクターの構築
βガラクトサミドα-2,6-シアリルトランスフェラーゼ1のコード配列(ST6、NM_003032、SEQ ID 4)のPCR増幅を、プライマー、2,6STfwおよび2,6STrevを使用して行った。
ST6 DNA増副産物を制限酵素、BamHIおよびAflIIで消化し、ハイグロマイシン耐性マーカーを保有するCMV駆動性哺乳動物細胞発現ベクターのBamHI/AflII部位に挿入した。ベクターを上記のように増幅し、シーケンシングを行った。クローンpST6#11(図3)はSEQ ID 4と一致する正しい配列を含有し、これをトランスフェクションに使用した。
実施例4 PER.C6細胞におけるphCG A+Bの安定発現
クローンのトランスフェクション、単離、およびスクリーニング
hCGを生成するPer.C6クローンを作製するために、1つのプラスミドからhCGの両ポリペプチド鎖を発現させた(実施例1参照)。
安定発現クローンを得るために、リポソーム型トランスフェクション試薬をphCG A+Bコンストラクトと共に使用した。G418を含有する10% FCS含有Per.C6選択培地中で、安定発現クローンを選択培養した。トランスフェクションの3週間後、G418耐性クローンが増殖した。合計389個のクローンを単離した。単離したクローンを選択培地中、70-80%の集密度まで培養した。hCG選択的ELISAを用いて上清のhCGタンパク質含量を測定し、クローン化した細胞株におけるhCG受容体の薬理活性をcAMP蓄積アッセイによって測定した。機能性タンパク質を発現するクローン(118個)を24ウェル、6ウェル、およびT80フラスコに順次、拡大培養した。
47個のクローンからの物質の生産性およびクオリティーを測定する試験を行うために、まずT80フラスコで十分量の物質を生成させた。細胞を上記の補足培地中で7日間培養し、上清を回収した。生産性はhCG選択的ELISAを用いて測定した。物質の等電点プロファイルを測定した(実施例6に記載する方法を使用)。IEFの情報を用いて、代謝クリアランス速度分析に供するクローンの選択を行った。十分な生産性およびクオリティーを有するクローンを選択し、シアリルトランスフェラーゼ操作に使用した。
実施例5a α2,3-シアリルトランスフェラーゼを過剰発現する細胞ではシアリル化のレベルが増加する。hCG発現Per.C6細胞におけるpST3の安定発現;クローンのトランスフェクション、単離、およびスクリーニング
高度にシアリル化されたhCGを生成するPer.C6クローンを作製するために、既にhCGの両ポリペプチド鎖を発現することが確認されているPer.C6細胞(実施例4参照)において、別のプラスミド(実施例2参照)からα2,3-シアリルトランスフェラーゼを発現させた。実施例4に記載するPER.C6(登録商標)細胞から作製したクローンについて、その特性(生産性、良好な増殖プロファイル、機能性タンパク質の生成、および生成されるシアリル化含有hCG)に基づく選択を行った。
安定発現クローンを上記実施例4のように作製した。α2,3-シアリルトランスフェラーゼ・プログラムからのクローンを単離、拡大培養、およびアッセイを行った。α2,3に関する試験のためのクローン数は最終的に5個であった。α2,3-シアリルトランスフェラーゼ・クローンを懸濁条件で無血清培地に馴化させた。
前記のようにhCG選択的ELISA、hCG受容体細胞株における機能性応答、およびIEFを用いてクローンのアッセイを行った(実施例6)。また、代謝クリアランス速度(実施例9)およびUSP hCGバイオアッセイ(実施例10)についての評価も行った。結果を市販の組換えhCG(Ovitrelle、Serono社)および親hCG Per.C6細胞株と比較した。代表的なサンプルを実施例および図に示す。
結論として、Per.C6細胞におけるhCGおよびα2,3-シアリルトランスフェラーゼの共発現により、hCGのみを発現する細胞に比較して、高レベルのシアリル化hCGが得られる。
実施例5b hCG発現PER.C6細胞におけるpST3の安定発現-別法
上記のように作製したα、βヘテロダイマー(実施例4)はシアリル化のレベルが低く、非常に塩基性の高いIEFプロファイルを示した。上記(実施例5a)のように、Per.C6細胞におけるhCGおよびα2,3-シアリルトランスフェラーゼの共発現により、hCGのみを発現する細胞に比較して、高レベルのシアリル化hCGが得られる。
懸濁細胞培養法で、Per.C6細胞へのhCGαおよびβサブユニット遺伝子とα2,3-シアリルトランスフェラーゼ酵素遺伝子の2重トランスフェクションを行った。hCGベクター(2元(α/β)発現ベクター、実施例1)およびα2,3-シアリルトランスフェラーゼをコードするベクター(実施例2)の共トランスフェクションにより、無血清条件下において細胞株を作製した。PER.C6(登録商標)細胞から作製したクローンについて、その特性(生産性、良好な増殖プロファイル、機能性タンパク質の生成、および生成されるシアリル化含有hCG)に基づく選択を行った。クローンを単離、拡大培養、およびアッセイした。
前記のように、hCG選択的ELISA、hCG受容体細胞株における機能性応答、およびIEFを用いてクローンのアッセイを行った(実施例6)。また、代謝クリアランス速度(実施例9)およびUSP hCGバイオアッセイ(実施例10)についての評価も行った。結果を市販の組換えhCG(Ovitrelle、Serono社)および親hCG Per.C6細胞株と比較した。代表的なサンプルを実施例および図に示す(実施例6、9、10、図4、および5参照)。クローンによって生成された組換えhCG(すなわち、本発明にかかる組換えhCG)は、α2,3-シアリルトランスフェラーゼ無しで発現させたhCGおよびOvitrelleと比較して、著しく向上したシアリル化を示す(すなわち平均して、多数のシアル酸を有するhCGアイソフォームがより多い)(実施例6および8、図4参照)。
実施例6 等電点電気泳動によるPer.C6生成hCGアイソフォームの等電点(pI)分析
電気泳動は、電場による溶媒中での荷電分子の移動と定義される。電場による生体分子の移動度は電場の強度、分子の正味荷電、分子のサイズおよび形状、分子が移動する溶媒のイオン強度および特性に依存する。
等電点電気泳動法(IEF)は、タンパク質をそのpIに基づいて分離するための電気泳動法である。pIは、タンパク質が正味の荷電を有さず、電場を移動しないpHである。hCGアイソフォームのシアル酸含量により各アイソフォームのpIがわずかに変化するため、これを用いて各クローンからのPer.C6 hCGアイソフォームを可視化することができる。
細胞培養上清中のPer.C6生成hCGアイソフォームの等電点を、等電点電気泳動法を用いて分析した。Per.C6 hCGクローンからの細胞培養液を実施例4、5a、および5bに記載するように調製した。
Per.C6 hCGサンプルの分離を、Novex(登録商標)IEFゲル(5%ポリアクリルアミド含有)上、ネイティブ条件下、pH 3.0-7.0のグラジエント、両性電解質溶液(pH 3.0-7.0)中で行った。当該分野で知られる方法により、クマシーブルー染色を用いてタンパク質を可視化した。
図4に、本発明の組成物(レーン3(10μg)およびレーン4(15μg))および従前技術によるCHO由来組成物(レーン1(Ovitrelle 10μg)およびレーン2(Ovitrelle 15μg))中のrhCGアイソフォームをクマシーブルー染色によるIEFで検出したものを示す。バンドは異なる数のシアル酸分子を含有するhCGアイソフォームを示す。この方法を用いて、より多くのシアル酸分子を保有するhCGアイソフォームを生成するクローンを同定した。図4に示すように、α2,3-シアリルトランスフェラーゼ操作したヒト細胞株由来組換えhCGは、Ovitrelleに比較して、より酸性度の高いプロファイルを示す。
実施例7 Per.C6 hCGのシアル酸結合の分析
レクチンに基づくグリカン識別法を用いて、複合糖質の分析を行った。この方法によれば、ニトロセルロースに結合した糖タンパク質および複合糖質のキャラクタリゼーションを行うことができる。レクチンは特定の部分(例えばα2,3結合型シアル酸)を選択的に認識する。適用したレクチンはステロイド・ハプテンであるジゴキシゲニンとコンジュゲートし、これによって結合したレクチンの免疫学的検出が可能となる。
親クローン(更なるシアリルトランスフェラーゼを発現させていない)およびα2,3-シアリルトランスフェラーゼ導入クローン由来の精製Per.C6 hCGを、標準的なSDS-PAGE法を用いて分離した。市販の組換えhCG(Ovitrelle、Serono社)を標準物質として用いた。
DIG Glycan Differentiation Kit(Roche社、カタログ番号11 210 238 001)を製造者の説明書に従って使用し、シアル酸の分析を行った。セイヨウニワトコ凝集素(Sambucus nigra agglutinin、SNA)との陽性反応は末端結合(2,6)シアル酸の存在を示す。イヌエンジュ凝集素(Maackia amurensis agglutinin II、MAA)との陽性反応は末端結合(α2,3)シアル酸の存在を示す。
要約すると、親クローンはα2,3およびα2,6シアル酸のいずれも、含有レベルが低かった。α2,3-シアリルトランスフェラーゼ操作したクローンでは、α2,3シアル酸結合の含有レベルが高く、α2,6シアル酸結合の含有レベルが低かった。標準物質であるOvitrelleはα2,3シアル酸結合しか含有しない。これは、チャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞で生成された組換えタンパク質についての知見と一致している(Kagawaら, 1988, Takeuchiら, 1988, Svenssonら, 1990)。
結論として、α2,3-シアリルトランスフェラーゼによるPer.C6 hCG細胞の操作により、サンプル中の組換えhCGにコンジュゲートするシアル酸分子の数を増加することができた。
実施例8Aおよび8B 総シアル酸の定量
シアル酸はタンパク質に結合した炭水化物であってモノサッカライドと見なされ、他のモノサッカライド(例えばガラクトース、マンノース、グルコサミン、ガラクトサミン、およびフコース)と化合して存在する。本発明の精製rhCG上の総シアル酸を、Stantonらの方法に基づく方法を用いて測定した(J. Biochem. Biophys. Methods. 30 (1995), 37 - 48)。
実施例8A
α2,3-シアリルトランスフェラーゼで改変したPer.C6組換えhCG(例えば実施例5a、実施例5b)の総シアル酸含量を測定したところ、(タンパク質のモル数に対するシアル酸のモル数の比で)15 mol/mol以上、例えば18 mol/mol以上、例えば19.1 mol/molであった。これはOvitrelle(総シアル酸含量 17.6 mol/mol)に匹敵する。
実施例8B
α2,3-シアリルトランスフェラーゼで改変したPer.C6組換えhCG(080019-19)(上記実施例5bの方法で調製したもの)の総シアル酸含量を測定したところ、(タンパク質のモル数に対するシアル酸のモル数の比で)20 mol/molであった。この場合も、これはOvitrelle(総シアル酸含量 17.6 mol/mol)を凌ぐものである。この事例(080019-19)について試験を行い、α2,3およびα2,6シアル酸の相対量を定量した(実施例8C)。
実施例8C α2,3およびα2,6シアル酸の相対量の定量
精製rhCG((080019-19)の例および実施例5で調製した他の2つの例)上のα2,3およびα2,6シアル酸の相対量(%)を、既知の方法、すなわち順相(NP-)HPLCを用いて測定した。
O-結合型グリカン中のα2,3およびα2,6シアル酸を定量するために、以下の分析を実施した。Orela Glycan Release Kitを用いてO-結合型グリカンをhCGサンプルから開裂し、NP-HPLCで分離した。抽出およびプールしたグリカン・サンプル(上記のように抽出)を異なるシアリダーゼで消化し、結合を確認した。このグリカンの酵素消化は、α2-3,6,8シアリダーゼおよびα2-3シアリダーゼを用いて行った。その後、酵素消化したグリカンをNPカラムで再分離し、調製した標準物質を用いてNP-HPLCでO-グリカンを同定した。算出した相対%を以下の表に示す(SA=シアル酸)。
相対%は、α2,3-シアリル化では55-65%の範囲(例えば59%);α2,6-シアリル化では35-45%の範囲(例えば41%)であった。
実施例8D モノ-、ジ-、トリ-、およびテトラ-アンテナ型シアリル化構造の相対量の定量
精製rhCG(実施例8Cで使用した3つのサンプル)から抽出したグリカン上のモノ-、ジ-、トリ-、およびテトラ-シアリル化構造の相対量(%)を既知の方法で測定した。
各rhCGサンプルを固定化(ゲルブロック)、洗浄、還元、およびアルキル化し、PNGase Fで一晩消化した。その後、N-グリカンを抽出および処理した。NP-HPLCおよびWAX-HPLC分析に用いるN-グリカンを、Royleらに詳述されているように、フルオロフォア2ABで標識した。
電荷によってN-グリカンを分離する弱アニオン交換(WAX)HPLC(実施例8C)をRoyleらの報告に従い、Fetuin N-グリカン標準物質を参照として行った。含有されるシアル酸数に従ってグリカンを溶出した。全てのサンプルはモノ(1S)、ジ(2S)、トリ(3S)、およびテトラ(4S)シアリル化構造を含有した。シアリル化構造の相対量は以下の比率であった;1S:2S:3S:4S=0.1-4%:35-45%:0.5-8%:0-1%。
好ましい例(080019-19)では、モノ(1S)、ジ(2S)、トリ(3S)、およびテトラ(4S)シアリル化構造を含有した。シアリル化構造の相対量は以下の比率であった;1S:2S:3S:4S=0.1-4%:35-45%:0.5-8%:0-1%。
実施例9 rhCGの代謝クリアランス速度の測定
α2,3-シアリルトランスフェラーゼを用いて操作したPer.C6組換えhCGサンプル(例えば実施例5a、5b)の代謝クリアランス速度(MCR)を測定するために、意識のあるメス・ラット(クローン毎に3検体)の尾静脈にrhCGをボーラス注射し(サンプルのELISA定量(DRG社、EIA 1288)に基づき、1-10 μg/ラット)、時間=0とした。試験サンプル注射の1、2、4、8、12、24、および32時間後に、尾の先端部から血液サンプル(400μL)を採取した。遠心分離によって血清を回収し、ELISA(DRG社、EIA 1288)によってhCG含量のアッセイを行った。α2,3-シアリルトランスフェラーゼで操作したPer.C6 hCGサンプルのMCRは、半減期が標準物質と同程度であることを示した(図5)。図6は、α2,3-シアリルトランスフェラーゼで操作した他のhCGサンプルの半減期が標準物質と比較して向上されることを示している(図6)。
実施例10 USPにかかるhCGバイオアッセイ
hCGバイオアッセイを実施し、hCG特異的活性を測定した。活性の測定はUSP(USP Monographs:Chorionic Gonadotropin, USPC Official 8/1/09-11/30/09)に従い、Ovitrelleを標準物質として用いて行った。Ovitrelleの生体活性は26,000 IU/mgである(Curr Med Res Opin. 2005 Dec; 21(12): 1969 - 76)。許容限界(acceptance limit)は>21,000 IU hCG/mgである。α2,3-シアリルトランスフェラーゼで操作したヒト細胞株由来組換えhCGサンプル(シアル酸含量 19.1 mol/mol、実施例8参照)の生体活性は27,477 IU hCG/mgであった。
実施例11 生成および精製の概要
無血清培地中で懸濁培養したPER.C6細胞において組換えhCGを生成させる方法を開発した。方法は以下に記載するが、いくつかのhCG生成PER.C6細胞株に適用される。
Lowryら(1976)の方法の変法を用いて、α2,3-クローンから組換えhCGを精製した。
PER.C6-hCGを作製するために、細胞株を無血清培地(すなわちExewll 525(JRH Biosciences社))に馴化させた。まず、細胞をT80培養フラスコ中、単層で70-90%の集密度まで培養した。継代の際は、細胞を無血清培地(Excell 525+4mM L-グルタミン)中に再懸濁し、0.3x106細胞/mlの密度とした。25mlの細胞懸濁液を250mlの振とうフラスコに採取し、100rpm、37℃、5% CO2で振とう培養した。細胞密度が>1x106細胞/mlに達した後、細胞を継代して0.2または0.3x106 細胞/mlの密度とし、更に37℃、5% CO2、100rpmで振とう培養した。
hCGを生成するために、細胞を無血清培養用培地(すなわちVPRO(JRH Biosciences社))に移した。この培地では、PER.C6細胞は非常に高い細胞密度(バッチ培養で通常、>107細胞/ml)まで増殖できる。まず細胞をExcell 525中、>1x106細胞/mlまで培養し、次いで1000rpmで5分間遠心分離した後、VPRO培地+6mM L-グルタミンに懸濁して1x106細胞/mlとした。その後、振とうフラスコ中、37°C、5% CO2、100rpmで7-10日間培養した。この間に、細胞は>107細胞/mlの密度まで増殖した。細胞生存率が低下し始めた後、培地を回収した。細胞を1000rpmで5分間遠心分離し、上清を用いてhCGの定量および精製を行った。hCGの濃度をELISA(DRG社、EIA 1288)で測定した。
その後、Lowryら(1976)の方法の変法を用いてhCGを精製した。これは、DEAEセルロースでのクロマトグラフィー、Sephadex G100でのゲルろ過、ヒドロキシアパタイトでの吸着クロマトグラフィー、および調製用ポリアクリルアミド電気泳動によって行った。
全てのクロマトグラフィー操作で、免疫反応性組換えhCGの存在をRIA(DRG社、EIA 1288)およびIEF(実施例6)で確認した。
実施例12 PEG化
本発明のある例では、ポリ(エチレングリコール)はhCG(またはそのアゴニスト変異体)のアミノ酸残基を介して(例えば共有)結合している。好ましくは、ポリ(エチレングリコール)はhCGのN-末端に結合している。種々の官能基、リンカー、立体配置、および分子量を有する多くの活性ポリ(エチレングリコール)が当業者に知られている。それらを使用して、当該分野で知られる方法によってPEG-hCGコンジュゲートまたはPEG-hCGアゴニスト変異体コンジュゲートを合成してもよい(例えばRoberts M. J.ら, Adv. Drug Del. Rev. 54: 459-476,2002;Harris J. M.ら, Drug Delivery Sytems 40: 538-551,2001参照)。
N-末端をPEG化したhCGの実質的に均質な製剤を、メトキシ-PEG-ヒドラジン(20kD)を使用して合成した。メトキシ-PEG-ヒドラジン(20kD)は広く入手可能であり、当該分野でもよく知られている。アミノ基転移反応を用いて、ヒト由来組換えhCGのN-末端アミン基を除去し、この位置をアルデヒドとした。このアルデヒド基とメトキシ-PEG-ヒドラジン(20kD)との化学反応により、hCGのN-末端のPEG化が起こる。当該分野で知られる方法により、一段階のイオン交換クロマトグラフィーを用いて、反応混液からPEG化されたhCG産物を>95%(SEC分析)まで精製した。
10KD-超遠心機(Vivaspin 20)(4,000rpm、8oC)により、20mM酢酸アンモニウム、150mM NaCl(pH8)中の1mg/mLの精製rhCG(研究室内で実施例5b記載の方法によって生成し、実施例11記載の方法によって精製したもの)を3mg/mLまで濃縮し、50mM酢酸ナトリウム、150mM NaCl(pH5.5)に馴化させた。
アミノ基転移反応:濃縮したhCGを、2M酢酸ナトリウム、0.4M酢酸、0.1Mグリオキシル酸ナトリウム、および5mM CuSO4(pH5.5)を含有する溶液中、室温で4時間インキュベートした。その後、EDTAを最終濃度20mMまで添加して反応を停止させた。10KD-超遠心機を用いて望ましくないアミノ基転移反応成分を除去し、バッファーを50mMリン酸ナトリウム、150mM NaCl(pH7.5)に交換した。
PEG化:m-PEG-ヒドラジンの10mMストック溶液を調製するために、凍結乾燥粉末(NOF社)を1mM HClに溶解した。シアノ水素化ホウ素ナトリウムの200mMストック溶液を調製するために、凍結乾燥粉末(Fluka社)を水に溶解した。
アミノ基転移したrhCG(3mg/mL)を含有するバイアルに、11倍モル量のm-PEGヒドラジンを10mMストック溶液から撹拌しながら添加した。その直後に、還元剤として75倍モルのシアノ水素化ホウ素ナトリウムをストック溶液から添加した。反応混液を室温で24時間撹拌し、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)(HPLCカラム;Superdex-75(GE healthcare社))によってhCGのPEG修飾(PEG化)の度合いをモニタリングした。24時間後、反応を停止させ、バッファー(400mMグリシン、50mMリン酸ナトリウム、150mM NaCl、pH 6.7)で1:1から1mg/mLに希釈した。最終pHの調整は1M HClを用いて行った。反応混液を0.2μmのフィルターで濾過し、分注して4℃で保存した。SEC HPLC分析を図7に示す。
HPLC分析(図7)が示すように、この方法によってPEG化されたhCGが得られた。hCG分子の約16%がPEG化された。ヒト化タンパク質の約80-90%はそのN-末端にアセチル基を有し、これはhCGのアミノ基転移段階での収量が相対的に低いことを意味するため、この反応の収量は相対的に低いと信じられる。
実施例12A 2分枝m-PEG-アルデヒド(20Kd)を用いるPEG化
m-PEG-アルデヒドの官能基は、pH5.5で主にN-末端と相互作用する。直鎖m-PEG-アルデヒドを用いて行う実験では、期待される2分枝ではなく約6から7分枝のPEG鎖を有するPEG化hCGが生成される。これは、m-PEG-アルデヒドが他のアミノ酸、例えばヒスチジン(hCGは4個のヒスチジン残基を有する)と相互作用することを示唆している。
出願人は、2分枝m-PEG-アルデヒドを使用することにより、望ましくないPEG化を低減または防止し(立体障害により、N-末端以外の部位へのアクセスが抑制される)、N-末端のみがPEG化された産物の収量が増加することを発見した。実施した手順は、スキーム1および以下の通りである:
本明細書に記載するスキーム1、2、および3では、CH3-(CH2CH2O)nはmPEGを表す一般式である。スキーム1、2、および3中の整数nおよびmは、特許請求の範囲に記載する整数と同義ではない。
10KD-超遠心機(Vivaspin 20)(4,000rpm、8oC)により、20mM酢酸アンモニウム、150mM NaCl(pH8)中の1mg/mLの精製rhCG(研究室内で実施例5b記載の方法によって生成し、実施例11記載の方法によって精製したもの)を3mg/mLまで濃縮し、50mM酢酸アンモニウム、150mM NaCl(pH5.5)に馴化させた。
2分枝m-PEG-アルデヒド(40KD)ストック溶液(10mM)を調製するために、凍結乾燥粉末(NOF社)を1mM HClに溶解した。シアノ水素化ホウ素ナトリウムの200mMストック溶液を調製するために、凍結乾燥粉末(Fluka社)を水に溶解した。
rhCG(3mg/mL)を含有するバイアルに、10倍モル量の2分枝m-PEG-アルデヒドを10mMストック溶液から撹拌しながら添加した。その直後に、還元剤として75倍モル量のシアノ水素化ホウ素ナトリウムをストック溶液から添加した。反応混液を室温で24時間撹拌し、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)(HPLCカラム;Superdex-200(GE healthcare社))によってhCGのPEG修飾(PEG化)の度合いをモニタリングした。24時間後、反応を停止させ、バッファー(400mMグリシン、50mMリン酸ナトリウム、 150mM NaCl、pH 6.7)で1:1から1mg/mLに希釈した。最終pHの調整は1M HClを用いて行った。反応混液を0.2μmのフィルターで濾過し、分注して4℃で保存した。
SEC(Superdex-200 10/300mm GL)HPLC分析を図8Aに示す。図8Aに示すように、PEG化されたhCGの2つの集団が観察された。第1に溶出されたピーク(no.1)はPEG鎖の分子量がより高く、第2に溶出されたピーク(no.2)はPEG鎖の分子量がより低かった。hCG分子の94%がPEG化されており、実施例12に比較して収量が有意に増加したことを示している。使用したSEC条件下では、各集団におけるPEG鎖の数を測定することはできない。これは、残存する遊離の2分枝m-PEG-アルデヒドがPEG化されたhCGと同じRT(保持時間)で溶出されるためである。分枝PEG化されたhCG産物の活性をバイオアッセイで試験した(実施例13)。
認識されるように、より高度に分枝したm-PEG試薬(例えば以下に示すような4分枝m-PEG-アルデヒド)を使用するほど、分子量がより低いPEG鎖を有するPEG-hCG(図1-Bのピークno.2)の単一集団が生成される確率がより高くなり、これは、4分枝m-PEG-アルデヒドがN-末端以外の部位へのアクセスを更に抑制するためである。
上記スキーム1と同様の方法によって4分枝mPEGアルデヒドを調製するのに好適なスキームをスキーム2に示す。
実施例12B
rhCG(研究室内で実施例5b記載の方法によって生成し、実施例11記載の方法によって精製したもの)を、実施例12Aの方法を用いて直鎖m-PEG-アルデヒド(10KD)で修飾した。実施した手順はスキーム3および以下の通りである:
直鎖PEG化されたhCG産物のSEC HPLC分析を図8Bに示す。また、直鎖PEG化されたhCGの活性をバイオアッセイで試験した(実施例13)。
実施例13:活性PEG hCGのバイオアッセイ
組換えhCGを実施例5bの方法によって生成し、実施例11記載の方法によって精製した。21検体のラットを3群に分け(7検体/群)、各ラットに以下のいずれかの用量の組換えhCGを、3つの独立した日に3回注射した(各注射は異なる日に行った)(1群=1用量):4.3ng(A群のラット)、8.6ng(B群のラット)、および17.1ng(C群のラット)。5日後、ラットを殺処分し、既知の慣例的なバイオアッセイ法に従って、効力測定のために子宮の重量を測定した。
総量4.3ngの組換えhCGの一日一回注射を3回行ったラットでは、5日後の子宮の平均重量は30-40mgであった。総量8.6ngのrhCGの一日一回注射を3回行ったラットでは、5日後の子宮の平均重量は60-70mgであった。総量17.1ngの組換えhCGの一日一回注射を3回行ったラットでは、5日後の子宮の平均重量は110-120mgであった(下記の表参照)。
出願人は、本発明の生成物が、週1回投与を行うことのできる長時間作用型製剤となりうる可能性について検討した。
出願人は、同じバイオアッセイを用いて、以下のように処理したラットの5日後の子宮重量を測定した:
(i)研究室内で実施例5bの方法によって生成し、実施例11の方法によって精製した組換えhCGの単回注射。一日一回注射を3回行った際の最も高い濃度より10倍高い濃度(170ng)で投与;
(ii)実施例12Aの方法によって生成した本発明の分枝PEG化組換えhCGの単回注射。一日一回注射を3回行った際の最も高い濃度より10倍高い濃度(170ng)で投与;および、
(iii)実施例12の方法によって生成した本発明の直鎖PEG化組換えhCGの単回注射。一日一回注射を3回行った際の最も高い濃度より10倍高い濃度(170ng)で投与。
結果を以下の表に示す。
分枝PEG-rhCGバイオアッセイの例(表の5列目)に見られるように、本発明の分枝PEG化hCGの単回注射では、子宮の平均重量は134.11mgであり、一番高い用量(17.1ng)での3回注射とほぼ同等であった。これは、本発明のPEG化hCGを用いた「1週間持続放出」製剤が実現可能であることを強く示唆している。組換えhCGの1週間製剤を提供できるということは、既知のhCG製剤に優る重要な利点である。
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SEQ ID 1
ヒト絨毛性ゴナドトロピンアルファポリペプチド
寄託番号AH007338
hCGアルファのヌクレオチド配列
1 ATGGATTACT ACAGAAAATA TGCAGCTATC TTTCTGGTCA CATTGTCGGT GTTTCTGCAT
61 GTTCTCCATT CCGCTCCTGA TGTGCAGGAT TGCCCAGAAT GCACGCTACA GGAAAACCCA
121 TTCTTCTCCC AGCCGGGTGC CCCAATACTT CAGTGCATGG GCTGCTGCTT CTCTAGAGCA
181 TATCCCACTC CACTAAGGTC CAAGAAGACG ATGTTGGTCC AAAAGAACGT CACCTCAGAG
241 TCCACTTGCT GTGTAGCTAA ATCATATAAC AGGGTCACAG TAATGGGGGG TTTCAAAGTG
301 GAGAACCACA CGGCGTGCCA CTGCAGTACT TGTTATTATC ACAAATCTTA A
hCGアルファのタンパク質配列
1 MDYYRKYAAI FLVTLSVFLHVLHSAPDVQDCPECTLQENPFFSQPGAPILQCMGCCFSRA
61 YPTPLRSKKTMLVQKNVTSESTCCVAKSYNRVTVMGGFKVENHTACHCSTCYYHKS
SEQ ID 2
ヒト絨毛性ゴナドトロピンベータポリペプチド
寄託番号NP_000728
hCGベータのヌクレオチド配列
ヌクレオチド配列
1 ATGGAGATGT TCCAGGGGCT GCTGCTGTTG CTGCTGCTGA GCATGGGCGG GACATGGGCA
61 TCCAAGGAGC CGCTTCGGCC ACGGTGCCGC CCCATCAATG CCACCCTGGC TGTGGAGAAG
121 GAGGGCTGCC CCGTGTGCAT CACCGTCAAC ACCACCATCT GTGCCGGCTA CTGCCCCACC
181 ATGACCCGCG TGCTGCAGGG GGTCCTGCCG GCCCTGCCTC AGGTGGTGTG CAACTACCGC
241 GATGTGCGCT TCGAGTCCAT CCGGCTCCCT GGCTGCCCGC GCGGCGTGAA CCCCGTGGTC
301 TCCTACGCCG TGGCTCTCAG CTGTCAATGT GCACTCTGCC GCCGCAGCAC CACTGACTGC
361 GGGGGTCCCA AGGACCACCC CTTGACCTGT GATGACCCCC GCTTCCAGGA CTCCTCTTCC
421 TCAAAGGCCC CTCCCCCCAG CCTTCCAAGT CCATCCCGAC TCCCGGGGCC CTCGGACACC
481 CCGATCCTCC CACAATAA
hCGベータのタンパク質配列
1 MEMFQGLLLL LLLSMGGTWA SKEPLRPRCR PINATLAVEK EGCPVCITVN TTICAGYCPT
61 MTRVLQGVLP ALPQVVCNYR DVRFESIRLP GCPRGVNPVV SYAVALSCQC ALCRRSTTDC
121 GGPKDHPLTC DDPRFQDSSS SKAPPPSLPS PSRLPGPSDT PILPQ
SEQ ID 3
β-ガラクトシドα-2,3-シアリルトランスフェラーゼ4
寄託番号L23767
ST3GAL4のヌクレオチド配列
1 ATGTGTCCTG CAGGCTGGAA GCTCCTGGCC ATGTTGGCTC TGGTCCTGGT CGTCATGGTG
61 TGGTATTCCA TCTCCCGGGA AGACAGGTAC ATCGAGCTTT TTTATTTTCC CATCCCAGAG
121 AAGAAGGAGC CGTGCCTCCA GGGTGAGGCA GAGAGCAAGG CCTCTAAGCT CTTTGGCAAC
181 TACTCCCGGG ATCAGCCCAT CTTCCTGCGG CTTGAGGATT ATTTCTGGGT CAAGACGCCA
241 TCTGCTTACG AGCTGCCCTA TGGGACCAAG GGGAGTGAGG ATCTGCTCCT CCGGGTGCTA
301 GCCATCACCA GCTCCTCCAT CCCCAAGAAC ATCCAGAGCC TCAGGTGCCG CCGCTGTGTG
361 GTCGTGGGGA ACGGGCACCG GCTGCGGAAC AGCTCACTGG GAGATGCCAT CAACAAGTAC
421 GATGTGGTCA TCAGATTGAA CAATGCCCCA GTGGCTGGCT ATGAGGGTGA CGTGGGCTCC
481 AAGACCACCA TGCGTCTCTT CTACCCTGAA TCTGCCCACT TCGACCCCAA AGTAGAAAAC
541 AACCCAGACA CACTCCTCGT CCTGGTAGCT TTCAAGGCAA TGGACTTCCA CTGGATTGAG
601 ACCATCCTGA GTGATAAGAA GCGGGTGCGA AAGGGTTTCT GGAAACAGCC TCCCCTCATC
661 TGGGATGTCA ATCCTAAACA GATTCGGATT CTCAACCCCT TCTTCATGGA GATTGCAGCT
721 GACAAACTGC TGAGCCTGCC AATGCAACAG CCACGGAAGA TTAAGCAGAA GCCCACCACG
781 GGCCTGTTGG CCATCACGCT GGCCCTCCAC CTCTGTGACT TGGTGCACAT TGCCGGCTTT
841 GGCTACCCAG ACGCCTACAA CAAGAAGCAG ACCATTCACT ACTATGAGCA GATCACGCTC
901 AAGTCCATGG CGGGGTCAGG CCATAATGTC TCCCAAGAGG CCCTGGCCAT TAAGCGGATG
961 CTGGAGATGG GAGCTATCAA GAACCTCACG TCCTTCTGA
ST3GAL4のタンパク質配列
1 MCPAGWKLLA MLALVLVVMV WYSISREDRY IELFYFPIPE KKEPCLQGEA ESKASKLFGN
61 YSRDQPIFLR LEDYFWVKTP SAYELPYGTK GSEDLLLRVL AITSSSIPKN IQSLRCRRCV
121 VVGNGHRLRN SSLGDAINKY DVVIRLNNAP VAGYEGDVGS KTTMRLFYPE SAHFDPKVEN
181 NPDTLLVLVA FKAMDFHWIE TILSDKKRVR KGFWKQPPLI WDVNPKQIRI LNPFFMEIAA
241 DKLLSLPMQQ PRKIKQKPTT GLLAITLALH LCDLVHIAGF GYPDAYNKKQ TIHYYEQITL
301 KSMAGSGHNV SQEALAIKRM LEMGAIKNLT SF
SEQ ID 4
β-ガラクトサミドα-2,6-シアリルトランスフェラーゼ1
寄託番号NM_003032
ST6GAL1のヌクレオチド配列
1 ATGATTCACA CCAACCTGAA GAAAAAGTTC AGCTGCTGCG TCCTGGTCTT TCTTCTGTTT
61 GCAGTCATCT GTGTGTGGAA GGAAAAGAAG AAAGGGAGTT ACTATGATTC CTTTAAATTG
121 CAAACCAAGG AATTCCAGGT GTTAAAGAGT CTGGGGAAAT TGGCCATGGG GTCTGATTCC
181 CAGTCTGTAT CCTCAAGCAG CACCCAGGAC CCCCACAGGG GCCGCCAGAC CCTCGGCAGT
241 CTCAGAGGCC TAGCCAAGGC CAAACCAGAG GCCTCCTTCC AGGTGTGGAA CAAGGACAGC
301 TCTTCCAAAA ACCTTATCCC TAGGCTGCAA AAGATCTGGA AGAATTACCT AAGCATGAAC
361 AAGTACAAAG TGTCCTACAA GGGGCCAGGA CCAGGCATCA AGTTCAGTGC AGAGGCCCTG
421 CGCTGCCACC TCCGGGACCA TGTGAATGTA TCCATGGTAG AGGTCACAGA TTTTCCCTTC
481 AATACCTCTG AATGGGAGGG TTATCTGCCC AAGGAGAGCA TTAGGACCAA GGCTGGGCCT
541 TGGGGCAGGT GTGCTGTTGT GTCGTCAGCG GGATCTCTGA AGTCCTCCCA ACTAGGCAGA
601 GAAATCGATG ATCATGACGC AGTCCTGAGG TTTAATGGGG CACCCACAGC CAACTTCCAA
661 CAAGATGTGG GCACAAAAAC TACCATTCGC CTGATGAACT CTCAGTTGGT TACCACAGAG
721 AAGCGCTTCC TCAAAGACAG TTTGTACAAT GAAGGAATCC TAATTGTATG GGACCCATCT
781 GTATACCACT CAGATATCCC AAAGTGGTAC CAGAATCCGG ATTATAATTT CTTTAACAAC
841 TACAAGACTT ATCGTAAGCT GCACCCCAAT CAGCCCTTTT ACATCCTCAA GCCCCAGATG
901 CCTTGGGAGC TATGGGACAT TCTTCAAGAA ATCTCCCCAG AAGAGATTCA GCCAAACCCC
961 CCATCCTCTG GGATGCTTGG TATCATCATC ATGATGACGC TGTGTGACCA GGTGGATATT
1021 TATGAGTTCC TCCCATCCAA GCGCAAGACT GACGTGTGCT ACTACTACCA GAAGTTCTTC
1081 GATAGTGCCT GCACGATGGG TGCCTACCAC CCGCTGCTCT ATGAGAAGAA TTTGGTGAAG
1141 CATCTCAACC AGGGCACAGA TGAGGACATC TACCTGCTTG GAAAAGCCACACTGCCTGGC
1201 TTCCGGACCA TTCACTGCTA A
ST6GAL1のタンパク質配列
1 MIHTNLKKKF SCCVLVFLLF AVICVWKEKK KGSYYDSFKL QTKEFQVLKS LGKLAMGSDS
61 QSVSSSSTQD PHRGRQTLGS LRGLAKAKPE ASFQVWNKDS SSKNLIPRLQ KIWKNYLSMN
121 KYKVSYKGPG PGIKFSAEAL RCHLRDHVNV SMVEVTDFPF NTSEWEGYLP KESIRTKAGP
181 WGRCAVVSSA GSLKSSQLGR EIDDHDAVLR FNGAPTANFQ QDVGTKTTIR LMNSQLVTTE
241 KRFLKDSLYN EGILIVWDPS VYHSDIPKWY QNPDYNFFNN YKTYRKLHPN QPFYILKPQM
301 PWELWDILQE ISPEEIQPNP PSSGMLGIII MMTLCDQVDI YEFLPSKRKT DVCYYYQKFF
361 DSACTMGAYH PLLYEKNLVK HLNQGTDEDI YLLGKATLPG FRTIHC

Claims (15)

  1. ポリ(エチレングリコール)修飾されたhCGであって、式(Ia)を有するhCG:
    (R)n−X−Y (Ia)
    {式中:
    Rがポリエチレングリコール(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)であり;
    nが2、3、または4であり;
    Xがリンカーであり;そして、
    YがhCGまたはそのアゴニスト変異体である}。
  2. nが2または4であってXがリンカーである、請求項1に記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG。
  3. hCGが組換えhCGである、請求項1または2に記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG。
  4. hCGがヒト細胞株由来の組換えhCGである、請求項1〜3のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG。
  5. hCGがα2,3−およびα2,6−シアリル化を含有する組換えhCGである、請求項1〜4のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG。
  6. hCGが、15mol/molまたはそれ以上のシアル酸含量(タンパク質のモル数に対するシアル酸のモル数の比で表される)を有する組換えhCGである、例えば15mol/molから25mol/molのシアル酸含量を有する組換えhCGである、請求項1〜5のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG。
  7. hCGが、総シアリル化の10%もしくはそれ以上のα2,3−シアリル化、および/または総シアリル化の50%もしくはそれ未満がα2,6−シアリル化を有する組換えhCGである、請求項1〜6のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG。
  8. hCGが、総シアリル化の45%から80%のα2,3−シアリル化を有する組換えhCGである、請求項1〜7のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG。
  9. hCGが、総シアリル化の20%から55%のα2,6−シアリル化を有する組換えhCGである、請求項1〜8のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG。
  10. hCGのアミノ酸残基にポリ(エチレングリコール)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)または水溶性で実質的に非抗原性であるポリマーがコンジュゲートしている、請求項1〜9のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhC
  11. hCGのN−アミノ末端またはC−アミノ末端にポリ(エチレングリコール)、メトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)または水溶性で実質的に非抗原性であるポリマーがコンジュゲートしている、請求項1〜9のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhC
  12. ポリ(エチレングリコール)またはメトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)または水溶性で実質的に非抗原性であるポリマーの90%またはそれ以上がhCGのN−アミノ末端にコンジュゲートしている、請求項1〜9のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhC
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCGを含む、医薬製剤。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載されるポリ(エチレングリコール)修飾されたhCG、または請求項13に記載される医薬製剤を含み、FSHおよび/またはLHを更に含んでいてもよい、医薬組成物。
  15. 不妊症治療用である、請求項14に記載の医薬組成物。
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