JP6086313B2 - 蓄熱式燃焼装置及び熱分解処理方法 - Google Patents

蓄熱式燃焼装置及び熱分解処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、各種工場や研究施設などで発生する揮発性有機化合物(VOC)を含有する被処理ガスを熱分解して処理する蓄熱式燃焼装置及び熱分解処理方法に関するものである。
電子写真方式用トナー、合成樹脂、塗料、顔料、医薬品、工業薬品などの化学製品を取り扱う工場などでは、環境問題の点から、酢酸エチル、トルエン、キシレン、スチレンなどの揮発性有機化合物(VOC)を含有する被処理ガスを熱分解処理している。この熱分解処理には、例えば、蓄熱式熱交換原理に基づいた蓄熱燃焼装置が使用されている。
この蓄熱式燃焼装置は、被処理ガスを一方側の蓄熱室内の予め余熱された高温の蓄熱体の中を通し、昇温させてから燃焼室に導き、更にバーナなどで燃焼室の温度を上げて被処理ガスを燃焼、熱分解させる。その結果発生する高温の被処理ガスを他方側の蓄熱室内を通して排出する。被処理ガスは一方側の蓄熱室で蓄熱体から熱をもらい、処理された後で他方側の蓄熱室で蓄熱体に熱を与えることになる。一方側と他方側の蓄熱室を適宜切換えることにより、蓄熱体が吸熱・放熱を交互に繰り返し、熱を効率的に利用することができる。蓄熱室の切換えには、複数の切換弁を用いる方式と、回転式切換弁を用いる方式が挙げられる。回転式切換弁を用いる方式は、コンパクトにまとめられて連続してガスの切り換えができるので有利である。
上述した蓄熱式燃焼装置においては、何らかの理由により蓄熱体が異常に昇温して溶損することを防止するために、様々な方策がとられている。例えば、特許文献1には、燃焼室内の被処理ガスの一部をバイパスダクトと熱交換器とに導入して熱回収し、蓄熱体に蓄熱される熱量を減少させるシステムが提案されている。また、特許文献2には、蓄熱体の内部温度や、蓄熱体の端部の温度を測定する温度計を設置し、これらの温度から燃焼排ガスの吸引流量及び吸引時間を制御することにより、蓄熱体の温度を制御するシステムが提案されている。特許文献3には、処理前後の被処理ガスの温度や、蓄熱体の内部温度を測定する温度計を設置し、これらの温度から被処理ガスを吸引排出するファンの可動を決定することにより、蓄熱体の温度を制御するシステムが提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載されるように、燃焼室にバイパスダクトや熱交換器などの追加設備を付設するには、多大な設備投資と、追加設備の設置場所の確保が必要となる。また、特許文献2及び3に記載されるように、蓄熱体内部の温度を検出する温度計を、既存の蓄熱式燃焼装置の蓄熱体内部に新たに設置するには多大な設備投資が必要になる。
本発明者らは、蓄熱体の異常な昇温の原因として、低発火点のVOC含有ガスなどの被処理ガスを熱分解処理した場合に、本来被処理ガスが熱分解するはずの燃焼室で分解せずに蓄熱体内部で熱分解してしまう、いわゆる中間燃焼の発生に着眼した。被処理ガスが蓄熱体内部で熱分解すると、熱分解時に発生する熱が燃焼室に廻らず蓄熱体内部に過剰に蓄積してしまう。蓄熱体内部に蓄積した熱の一部は排出通路を通り外部へ放出されるが、蓄熱体の耐熱温度に達すると蓄熱体は溶損することになる。また、このような中間燃焼時には、熱分解時に発生する熱が蓄熱体に過剰に蓄熱し燃焼室に回らないため、燃焼室では十分なVOC含有ガス濃度にも関わらず補助燃料であるLNG・都市ガス等を消費し続けている現象が発生していることにも着眼した。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、多大な設備投資や追加設備の設置場所の確保を必要とせず、既存の設備に導入しやすい手段により、補助燃料の消費を抑制し、蓄熱体の溶損を防止することが可能な蓄熱式燃焼装置及び熱分解処理方法を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、被処理ガスを燃焼させる燃焼室と、該燃焼室に補助燃料を導入する燃料導入手段と、蓄熱体を収容し燃焼室に連通する少なくとも一対の蓄熱室と、蓄熱室へ被処理ガスを移送するガス移送手段と、蓄熱室への被処理ガスの移送方向を切り換える切換手段とを備える蓄熱式燃焼装置において、上記燃焼室での補助燃料の消費量を検出する補助燃料検出手段と、上記蓄熱室から排出される被処理ガスの温度を検出するガス温度検出手段と、該補助燃料検出手段の検出結果と該ガス温度検出手段の検出結果とから、上記ガス移手段によるガス移送量を制御する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明においては、燃焼室での補助燃料の消費量と蓄熱室から排出される被処理ガスの温度とから中間燃焼を判定し、被処理ガスの移送量を制御することにより蓄熱体の溶損を防止することが可能である。中間燃焼が起きていると判定された場合には、被処理ガスの移送量を増やし、蓄熱体に蓄積された熱を排出し、その後の中間燃焼の発生を止め、補助燃料の消費量が増加することを抑制するのである。また、中間燃焼を判定するにあたって、装置の外側に補助燃料検出手段とガス温度検出手段を設置すればよく、既存の設備に導入する際にも、多大な設備投資や追加設備の設置場所の確保を必要としない。このように、本発明においては、多大な設備投資や追加設備の設置場所の確保を必要とせず、既存の設備に導入しやすい手段により、補助燃料の消費を抑制し、蓄熱体の溶損を防止することができるという優れた効果がある。
本実施形態に係る蓄熱式燃焼装置の構成を示す構成図。 同蓄熱式燃焼装置をA−A’線で切断したときの構成を示す断面図。 同蓄熱式燃焼装置の蓄熱室に収容される蓄熱体の一部構成を示す一部拡大斜視図。 同蓄熱式燃焼装置をB−B’線で切断したときの構成を示す断面図。
以下、本発明を適用した回転式の蓄熱式燃焼装置の実施形態について説明する。図1は蓄熱式燃焼装置の構成を示す構成図である。図2は、図1に示す蓄熱式燃焼装置をA−A’線で切断したときの構成を示す断面図である。図3は、蓄熱式燃焼装置の蓄熱室に収容される蓄熱体の一部構成を示す一部拡大斜視図である。図4は、図1に示す蓄熱式燃焼装置をB−B’線で切断したときの構成を示す断面図である。図1及び図2に示すように、蓄熱式燃焼装置は略円筒状に形成された周壁1内に、周壁1の内径と略同じに形成された平面形状が円状になるガス導入室2、蓄熱室3、燃焼室4を同心状に備えている。
上記ガス導入室2は、周壁1内の最下方に配置され、熱処理前の被処理ガスであるVOC含有ガスが導入されるガス導入路5が接続されている。ガス導入路5には、取入口ダンパ6から導入されたVOC含有ガスの導入量を調整するガス移送手段たるファン7を介在させている。ファン7は、VOC含有ガスの吸引と同時に二次エア供給口8より大気を吸い込み、VOC含有ガスの濃度を調整することが可能である。ファン7としては、シロッコファン、ターボファン、プロペラファンなどを用いることができる。
ガス導入室2の上には、孔空き床板9を介して蓄熱室3が設置される。図2に示すように、この蓄熱室3は、仕切板11により放射状に仕切られ、12個の分割室10が形成されている。各分割室10は、それぞれ、周壁1と孔空き床板9と仕切板11とに囲まれて略扇状に形成され、上面が燃焼室4に対して開口している。
これら各分割室10には、それぞれ、図3に示すような直方体形状の蓄熱体12が上面(開口)から孔空き床板9の上に複数敷き並べられ、且つ、数段に積み重ねられて収納されている。蓄熱体12には、切断面形状が正方形となる複数のガス通路13が等間隔に並列して図中上下方向に貫通するように形成されている。蓄熱室3のガス通路は、数段に積み重ねた複数の蓄熱体12のガス通路13を接続して構成されることになる。なお、各分割室10内において、周壁1と蓄熱体12との間の隙間には、耐火キャスタ14が詰められている。
各蓄熱体12の平面寸法及び高さは、施工が手作業であるので、取扱いしやすさ、作業効率とから平面寸法100〜200mm及び高さ200〜400mmが好ましく、平面寸法150×150mm高さ寸法300mmがより好ましい。ガス通路13の切断面寸法は、圧力損失及び蓄効率から、3×3〜7×7mmが好ましく、圧力損失及び蓄熱効率の良い、5×5mmがより好ましい。蓄熱体12の材料としては、セラミック、アルミナ、ムライト、SiC、などを用いることができ、VOC含有ガスが酢酸エチルである場合には、無害化するために800℃以上が必要であるため、耐熱温度の高いセラミックが好ましい。同様に、耐火キャスタ14の材料としては、セラミック、アルミナ、ムライトなどを用いることができ、VOC含有ガスが酢酸エチルである場合には、無害化するために800℃以上が必要であるため、耐熱温度の高いセラミックが好ましい。
上記蓄熱室3の上方に配置される燃焼室4は、蓄熱室3の上面開口、すなわちすべての分割室10の上面開口に連通している。この燃焼室4には、LNG・都市ガス等の補助燃料を燃焼するバーナ15と、バーナ15に補助燃料を供給する補助燃料供給路が設置されている。これにより、燃焼室4は、後述するように、一方の蓄熱室3から供給された被処理ガスをバーナを使用して、若しくは使用せずに熱分解処理し、熱分解処理後のガスを他方の蓄熱室3に排出することになる。また、補助燃料供給路16には、燃焼室4で消費される補助燃料の消費量を検出する補助燃料検出手段たる補助燃料流量計17が設置されている。補助燃料流量計17には、渦式、超音波式、差圧式、面積式などの流量計を用いることができる。
また、上記蓄熱室3の下方には、図1に示すように、切換手段たる回転式切換弁18が円筒状の蓄熱室3の中心軸と同心状に回転可能に設けられている。回転式切換弁18は、ガス導入室2の内側に配置して上端を孔空き床板9の一部に重ね合わせ、下端をガス導入室2の外側に突出する排出通路19に接続させている。回転式切換弁18の上端には、図4に示すように、周方向に順に、吸入口18a、閉鎖板18b、排出口18c、浄化ガス口18dが設けられている。吸入口18aは、ガス導入室2と半数弱となる5つ分の分割室10とを連通させる。排出口18cは、半数弱となる5つ分の分割室10と排出通路19を連通させる。閉鎖板18bは、1つの分割室10を閉鎖する。浄化ガス口18dは、ガス導入路5と1つの分割室10とを連通させる。
上記回転式切換弁18は、図示しない装置により、所定の時間毎に150°(分割室5つ分の角度)ずつ回転する構成となっている。これにより、蓄熱室3における各分割室10の蓄熱体12は、回転式切換弁18の一回転毎に、放熱時期、浄化時期、受熱時期、休止時期を順次繰り返す。放熱時期にある蓄熱体12は、吸入口18aを介してガス通路13を上昇する熱分解処理前のVOC含有ガスを加熱することにより(放熱)により温度が下がる。浄化時期にある蓄熱体12は、放熱時期から受熱時期に切り替わる際に、燃焼室4にたどり着けず蓄熱室3に残ったVOC含有ガスが浄化ガス口18dを介してガス導入路5(ファン7)側に戻されることによって浄化される。受熱時期にある蓄熱体12は、ガス通路13を下降する熱分解処理後の高温のガスにより加熱されて(受熱)温度が上昇する。休止時期にある蓄熱体12は、閉鎖板18bによって閉鎖された状態にある。熱分解処理前のガスを加熱する放熱時期と、熱分解処理後のガスがもつ熱を回収する受熱時期は、それぞれ、浄化時期や休止時期より数倍長い。
上記回転式切換弁18の下端に接続される排出通路19には、排出通路19を通過する熱分解処理後のガスの温度を常時検出する排出ガス温度検出手段たる排出口温度計20が設置される。排出口温度計20には、熱電対式、側温抵抗体式、などの温度計を用いることができる。
そして、本実施形態に係る蓄熱式燃焼装置には、後述するように、上記補助燃料流量計24と排出口温度計20との検出結果から、ガス導入室2にガスを導入するファン7の風量を制御する制御手段21が設置されている。
上記構成の蓄熱式燃焼装置は、次のように運転される。まず、熱処理分解前のVOC含有ガスは、ガス導入路5からガス導入室2に導入され、吸入口18aを介して、蓄熱室3の片側に位置する半数弱の放熱時期にあたる分割室10を経て燃焼室4に流入する。熱分解処理前のVOC含有ガスは、以前に受熱して高温になっている蓄熱体12のガス通路13を下から上に通過し、高温の蓄熱体12から受熱し、温度が上昇した状態で燃焼室4に流入するのである。燃焼室4に流入したVOC含有ガスは、バーナ15で加熱され又は加熱されずに、燃焼して分解される。例えば、VOC含有ガスが酢酸エチル含有ガスである場合には、これを無害化するため、燃焼室4は、常に800℃以上(セラミック蓄熱体の耐熱温度の50〜90%)となる様に調整される。熱分解処理後のガスは、燃焼室4から流出し、蓄熱室3のもう片側に位置する半数弱の受熱時期に当たる分割室10と回転式切換弁18の排出口18cを経て排出通路19に排出される。熱分解処理後の高温のガスは、以前に放熱して低温になっている蓄熱体12のガス通路13を上から下に通過し、低温の蓄熱体12に放熱し、温度が下降した状態で排出されるのである。
そして、所定の時間経過後、回転式切換弁18が150°回転し、放熱時期にあたる分割室10は浄化時期を経て吸熱時期にあたる分割室10に切り換えられ、吸熱時期にあたる分割室10は休止時期を経て放熱時期に切り換えられる。このようにして、分割室10内の蓄熱体12は放熱吸熱を交互に繰り返しながら、VOC含有ガスの熱分解処理を行なう。
ところが、低発火点VOC含有ガス(例えば酢酸エチル含有ガスなど)を低風量時において熱分解処理すると、本来燃焼室4内で分解されるはずが、発火点が低いため蓄熱体12を通過中に熱分解がおこってしまう、いわゆる中間燃焼が発生することがある。VOC含有ガスが蓄熱体内部で熱分解すると、熱分解時に発生する熱が燃焼室4に廻らず蓄熱体12内部に蓄積してしまう。蓄熱体12内部に蓄積した熱の一部は排出通路19を通り外部へ放出されるが、蓄熱体12の耐熱温度に達すると蓄熱体12は溶損することになる。また、このような中間燃焼時には、燃焼室4に熱が廻らないため、十分なVOC含有ガス濃度にも関わらず燃焼室4では補助燃料を消費し続ける。そこで、本実施形態に係る蓄熱式燃焼装置は、蓄熱体12の溶損を回避するべく、排出通路19へ取り付けた排出口温度計20の温度と補助燃料流量計24の検出結果を常時監視する制御手段21を備えている。
制御手段21は、排出口温度計20が蓄熱体12の耐熱温度の20%(セラミック蓄熱体の場合は220℃)を検出し、更に補助燃料流量計24により補助燃料の使用を検出した場合には、中間燃焼と自動判定する。中間燃焼と判定した場合には、ファン7の回転数を増段し、二次エア供給口8より大気吸引量を増やしVOC含有ガスのガス濃度を下げる。これにより、蓄熱体がもつ熱を強制的に外部へと放出する。そして、制御手段21は、排出口温度計20により、蓄熱体12に蓄積された熱量の放出を監視し、排出口温度計20の検出結果が蓄熱体12の耐熱温度の20%以下になった時点でファン7の回転数を減段する制御を開始する。その後、蓄熱式燃焼装置は、通常運転となる。なお、ファン7の風量を減段する途中、もしくは通常運転時に、排出口温度計20が蓄熱体12の耐熱温度の20%を検出し、補助燃料流量計24が補助燃料の使用を検出した場合には、再度中間燃焼と判定し、再びファン7の回転数を増段する。なお、排出口温度計20が蓄熱体12の耐熱温度の20%を検出した場合でも、補助燃料の使用を検出しない(補助燃料消費量ゼロ)場合には、温度上昇の原因を中間燃焼と判定せず、VOC含有ガスが燃焼室4にて熱分解していると判定し、通常運転を継続する。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。本実施例では、酢酸エチル含有ガスを被処理ガスとする。
[実施例1]
蓄熱式燃焼装置(株式会社タクマ製;RL−15)を用いて、酢酸エチル含有ガスの熱分解処理を行った。このときの、ガス導入室に導入する酢酸エチル含有ガスのガス濃度は7%LEL、ファンの風量は150Nm/minとする。下記の表1示す結果からわかるように、時間経過と共に排出口温度は上昇傾向となり、蓄熱体内部において中間燃焼が発生したと考えられる。そこで、制御手段は、排出口温度計による排出口温度が220℃、補助燃料流量計により補助燃料の使用を検出した時点で、取入口ダンパの開度調整により風量を400Nm3/minにする制御を行った。これにより、蓄熱体内部に蓄積された熱が排出口にて放出され、補助燃料の消費量が減少したことを確認できる。
Figure 0006086313
[実施例2]
実施例1に記載の蓄熱式燃焼装置を用い、酢酸エチル含有ガスのガス濃度を7%LEL、ファンの風量を150Nm/minとし、酢酸エチル含有ガスの熱分解処理を行った。下記の表2に示す結果からわかるように、時間経過と共に排出口温度は上昇傾向となり、蓄熱体内部において中間燃焼が発生したと考えられる。そこで、制御手段は、排出口温度計による排出口温度が220℃、補助燃料流量計により補助燃料の使用を検出した時点で、ファンの回転数制御により風量を400Nm3/minに増段する制御を行った。これにより、蓄熱体内部に蓄積された熱が排出口にて放出され、補助燃料の消費量が減少したことが確認できる。
Figure 0006086313
[比較例1]
実施例1に記載の運転条件にて、ファンの風量を制御せずに酢酸エチル含有ガスの熱分解処理実験を行った。下記の表3に示す結果からわかるように、時間経過と共に、排出口温度は上昇傾向となり、40時間後の時点で蓄熱体内部において中間燃焼が発生した。実験を継続することにより、さらに排出口温度が上昇し、蓄熱体の溶損の危険があると判断されるため、排出口温度が220℃以上になった時点で実験を強制終了した。
Figure 0006086313
[比較例2]
実施例1に記載の蓄熱式燃焼装置を用い、酢酸エチル含有ガスのガス濃度を12%LEL、ファンの風量を150Nm/minとし、ファンの風量を制御せずに酢酸エチル含有ガスの熱分解処理を行った。下記の表4に示す結果からわかるように、時間経過と共に、排出口温度は上昇傾向となり、30時間後の時点で蓄熱体内部において中間燃焼が発生した。実験を継続することにより、さらに排出口温度が上昇し、蓄熱体の溶損の危険があると判断されるため、排出口温度が220℃以上になった時点で実験を強制終了した。
Figure 0006086313
[比較例3]
実施例1に記載の蓄熱式燃焼装置を用い、酢酸エチル含有ガスのガス濃度を4%LEL、ファンの風量を150Nm/minとし、ファンの風量を制御せずに酢酸エチル含有ガスの熱分解処理を行った。下記の表5に示す結果からわかるように、時間経過と共に、排出口温度は上昇傾向となり、60時間後の時点で蓄熱体内部において中間燃焼が発生した。実験を継続することにより、さらに排出口温度が上昇し蓄熱体の溶損の危険があると判断されるため、排出口温度が220℃以上になった時点で実験を強制終了した。
Figure 0006086313
上述した実施例及び比較例の結果を表6にまとめる。表6に示す結果からわかるように、排出口の温度上昇及び補助燃料の使用有無を監視し、中間燃焼が発生した判定した場合には、ファンの風量を制御することにより中間燃焼の継続を防止できる。これにより、蓄熱体の溶損を防止し、補助燃料の削減を図ることができる。また、ファンの風量の制御に関しては、消費電力の少ないファンの回転数制御を選択することが望ましいことがわかる。
Figure 0006086313
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
被処理ガスを燃焼させる燃焼室4などの燃焼室と、燃焼室に補助燃料を導入する補助燃料供給路16などの燃料導入手段と、蓄熱体12などの蓄熱体を収容し燃焼室に連通する少なくとも一対の蓄熱室3と、蓄熱室へ被処理ガスを移送するファン7などのガス移送手段と、蓄熱室への被処理ガスの移送方向を切り換える回転式切換弁18などの切換手段とを備える蓄熱式燃焼装置において、上記燃焼室での補助燃料の消費量を検出する補助燃料流量計17などの補助燃料検出手段と、上記蓄熱室から排出される被処理ガスの温度を検出する排出口温度計20などのガス温度検出手段と、補助燃料検出手段の検出結果とガス温度検出手段の検出結果とから、ガス移送手段によるガス移送量を制御する制御手段21などの制御手段とを備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、多大な設備投資や追加設備の設置場所の確保を必要とせず、既存の設備に導入しやすい手段により、補助燃料の消費を抑制し、蓄熱体の溶損を防止することができる。
(態様B)
(態様A)の蓄熱式燃焼装置において、上記制御手段は、上記ガス移送手段の回転数を制御することにより被処理ガスの移送量を制御する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ファンなどのガス移送手段の回転数を制御して風量を調節することにより、ダンパなどの風量調節手段を用いて風量を調節する場合に比べ、消費電力を抑制することができる。
(態様C)
被処理ガスを一方の蓄熱体で蓄熱した熱により余熱する余熱工程と、余熱された被処理ガスを燃焼室で燃焼させる燃焼工程と、燃焼室で熱分解処理された被処理ガスがもつ熱を他方の蓄熱体で回収蓄熱する熱回収工程とを備え、蓄熱室での余熱工程と回収工程とを交互に繰り返し行う熱分解処理方法において、上記燃焼行程で消費される補助燃料の消費量と、上記熱回収行程で排出された被処理ガスの温度とから、上記蓄熱体へのガス移送量を制御する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、多大な設備投資や追加設備の設置場所の確保を必要とせず、既存の設備に導入しやすい手段により、補助燃料の消費を抑制し、蓄熱体の溶損を防止することができる。
1 周壁
2 ガス導入室
3 蓄熱室
4 燃焼室
5 ガス導入路
6 取入口ダンパ
7 ファン
8 二次エア供給口
9 孔空き床板
10 分割室
11 仕切板
12 蓄熱体
13 ガス通路
14 耐火キャスタ
15 バーナ
16 補助燃料供給路
18 回転式切換弁
17 補助燃料流量計
18 回転式切換弁
19 排出口温度計
20 制御手段
特開2002−115836号公報 特開平9−159150号公報 特開2009−250509号公報

Claims (3)

  1. 被処理ガスを燃焼させる燃焼室と、該燃焼室に補助燃料を導入する燃料導入手段と、蓄熱体を収容し燃焼室に連通する少なくとも一対の蓄熱室と、蓄熱室へ被処理ガスを移送するガス移送手段と、蓄熱室への被処理ガスの移送方向を切り換える切換手段とを備える蓄熱式燃焼装置において、
    上記燃焼室での補助燃料の消費量を検出する補助燃料検出手段と、上記蓄熱室から排出される被処理ガスの温度を検出するガス温度検出手段と、該補助燃料検出手段の検出結果と該ガス温度検出手段の検出結果とから、上記ガス移手段によるガス移送量を制御する制御手段とを備えることを特徴とする蓄熱式燃焼装置。
  2. 請求項1の蓄熱式燃焼装置において、
    上記制御手段は、上記ガス移送手段の回転数を制御することによりガス移送量を制御することを特徴とする蓄熱式燃焼装置。
  3. 被処理ガスを一方の蓄熱体で蓄熱した熱により余熱する余熱工程と、余熱された被処理ガスを燃焼室で燃焼させる燃焼工程と、
    燃焼室で熱分解処理された被処理ガスがもつ熱を他方の蓄熱体で回収蓄熱する熱回収工程とを備え、蓄熱室での余熱工程と回収工程とを交互に繰り返し行う熱分解処理方法において、
    上記燃焼程で消費される補助燃料の消費量と、上記熱回収程で排出された被処理ガスの温度とから、上記蓄熱体へのガス移送量を制御することを特徴とする熱分解処理方法。
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