JP6085492B2 - プロセスガス分流供給装置 - Google Patents
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Description
一方、工場には、複数のプロセスガス供給装置にプロセスガスを供給するためのプロセスガス分流供給装置が設置されている。1つのプロセスガス分流供給装置は、複数のプロセスガス供給装置に対し、1種類のプロセスガスを供給している。このとき、プロセスガス供給装置からチャンバに供給されるプロセスガスの圧力は、0.3〜0.5MPaである。
従来、プロセスガス供給装置で使用される集積弁ユニットについては、特許文献1、2に開示されている。
そこで、本出願人は、図11に示すように、プロセスガス弁101を含むプロセスガス分流供給装置100(図示なし)を考案した。プロセスガス弁101は、ダイアフラム弁体21が当接又は離間する弁座22と、弁室23と、プロセスガスが流入する入力流路102と、プロセスガスが常に流出する第1出力流路103と、ダイアフラム弁体21が弁座22と離間することによりプロセスガスが流出する第2出力流路104とが形成された本体ブロック105を有する。
図11のD−D断面の略図を図12に示す。入力ポート102aと入力流路102において反対のポートである出力ポート102bと、第1出力ポート103aと第1出力流路103において反対のポートである第1入力ポート103bと、第2出力ポート104aと第2出力流路104において反対のポートである第2入力ポート104bは、図13と同じ一直線L2に形成されている。
(1)プロセスガスを供給するプロセスガス元弁と、パージガスを供給するパージガス元弁と、プロセスガス弁とパージガス弁とを備えるプロセスガス供給ユニットを複数個有するプロセスガス分流供給装置において、前記プロセスガス弁は、弁体が当接又は離間する弁座と、弁室と、ガスが流入する入力流路と、前記ガスが常に流出する第1出力流路と、前記弁体が前記弁座と離間することにより前記ガスが流出する第2出力流路とが形成された本体ブロックを有すること、前記入力流路と前記第1出力流路とが前記弁座の直下に連通部を有すること、前記本体ブロックの下面には、前記入力流路の入力ポートと、前記第1出力流路の第1出力ポートと、前記第2出力流路の第2出力ポートとが、一直線に配置されていること、前記第2出力流路の、前記第2出力ポートと反対のポートが、前記弁室の前記一直線と直交する線上に配置されていること、を特徴とする。
(2)(1)に記載するプロセスガス供給装置において、前記プロセスガス弁の前記連通部と前記弁座が形成する弁孔部に、高圧プロセスガスの圧力がかかること、を特徴とすることが好ましい。
(1)及び(2)の態様によれば、プロセスガス弁の閉弁時に、高圧プロセスガスを受ける部分が弁孔部のみであり、受圧面積が小さい。そのため、押し上がった弁体を押し下げるためのバネ力を強くする必要もなく、バネを押さえ付けるためにアクチュエータなどの弁駆動部を大きくし、装置全体を大きくすることなく、装置の小型化に貢献することができる。
さらに、1つのプロセスガス分流供給装置によって、遠くに設置された多数のプロセスガス供給装置にプロセスガスを供給することができるため、多数の装置を準備する必要はなく、コストアップの問題を回避することができる。
<プロセスガス分流供給装置の構成>
図2は、本発明のプロセスガス分流供給装置1の回路図である。図3は、図2の回路図を具現化したプロセスガス分流供給装置1の平面図である。
図2に示すように、プロセスガスを供給するプロセスガス供給源S1は、回転式手動弁であるプロセスガス元弁11の入口ポートに接続されている。プロセスガス元弁11の出口ポートは、分岐して入口弁13A、13B、13Cの入口ポートに接続されている。さらに、入口弁13A、13B、13Cの出口ポートは、それぞれ流路37A、37B、37Cを介して、レギュレータ15A、15B、15Cの入口ポートに接続されている。レギュレータ15A、15B、15Cの出口ポートは分岐して、圧力計16A、16B、16Cと、出口弁17A、17B、17Cの入口ポートに接続されている。作業者は、圧力計16を見ながらレギュレータ15を調整し、必要な圧力に設定する。出口弁17A、17B、17Cの出口ポートは、プロセスガス供給装置3A、3B、3Cに接続されている。
パージガスを供給するパージガス供給源S2は、回転式手動弁であるパージガス元弁12の入口ポートに接続されている。パージガス元弁12の出口ポートは逆流を防ぐためのチェック弁19に接続されている。チェック弁19は、パージガス弁14A、14B、14Cの入口ポートに接続されている。パージガス弁14A、14B、14Cの出口ポートは、それぞれ入口弁13A、13B、13Cの出口ポート側と、レギュレータ15A、15B、15Cの入口ポート側との中間に接続されている。
次に、単体の入口弁13の外部構造を説明する。図5に、入口弁13の平面図を示す。図6に、図5のG方向から示す入口弁13の側面図を示す。図6は一部断面図として示す。図7に、図5のH方向から示す入口弁13の側面図を示す。
入口弁13は、図5に示すように、回転式のツマミ44が中央に位置しており、上下に「Closed」と表示されている。図5のツマミ44は、開弁状態の入口弁13を示している。閉弁状態のツマミ44は、開弁状態から時計回りに90度回した状態になる(図示なし)。図6、図7に示すように、入口弁13は、ツマミ44を含む上部ブロック40、本体ブロック34から形成されている。
次に、複数の入口弁13A、13Bを連結する内部構造を説明する。図3のA−A断面を、図1に示す。なお、図11のプロセスガス弁と共通している部分は、共通の番号で示す。
入口弁13Aの本体ブロック34は、ダイアフラム弁体21が当接又は離間する弁座22と、弁室23と、プロセスガスが流入する入力流路24と、プロセスガスが常に流出する第1出力流路25と、ダイアフラム弁体21が弁座22と離間することによりプロセスガスが流出する第2出力流路30から形成される。ダイアフラム弁体21は、アクチュエータからの押圧力によって押え付けられる押え部材27により、弁座22に対して当接又は離間する。入力流路24と第1出力流路25は、常に連通した状態である。一方、入力流路24と第2出力流路30は、開弁時のみ連通した状態である。弁座22の直下には、入力流路24と、第1出力流路25とが連通する連通部26が接続される。連通部26と弁座22によって、弁孔部33が形成される。弁座22の部材の材質は、フッ素系樹脂(PCTFE)である。また、ダイアフラム弁体21は、金属薄板を重ね合わせたものである。
なお、入口弁13Bは、入口弁13Aと同じ構成を有するため、共通する番号は図示せず、詳細な説明を省略する。この入口弁13が特許請求の範囲に記載する「プロセスガス弁」に相当し、このダイアフラム弁体21が特許請求の範囲に記載する「弁体」に相当する。
図8は、図1における入口弁13のB−B断面を示した略図である。第2出力流路30の、第2出力ポート30aと反対のポート30bは、弁室23の一直線L1と直交する線上に配置されている。
図10は、図1における入口弁13のC−C断面を示した図である。第2出力流路30は、中間より第2出力ポート30a側が傾斜して形成されている。また、第2出力ポート30aの反対のポート30bから中間までは垂直に形成されている。第2出力流路30の傾斜角度θは、流路を形成するために本体ボディ28がドリルにより切削されるとき、ドリルがシール部材収納部36に干渉しない程度の角度である。すなわち、シール部材収納部36と第2出力流路30との最も接近する部分の厚みが、1mm程度確保できる程度とする。
次に、本発明のプロセスガス分流供給装置1によって、プロセスガスがプロセスガス供給装置3に分流して供給される作用効果について説明する。
プロセスガスを、プロセスガス供給装置3A、3B、3C…に分流して供給するとき、高層階に設置された遠くの装置まで所定圧を保つため、約1MPaのプロセスガスが、プロセスガス供給源S1からプロセスガス分流供給装置1に供給される。
プロセスガスは、プロセスガス元弁11から入口弁13A、13B、13C…に分流される。このとき、入口弁13Aの入力流路24に流れ、連通部26を介し、分岐して第1出力流路25と弁室23に流れる。開弁状態の入口弁13は、ダイアフラム弁体21が弁座22から離間しているため、入力流路24と弁室23の流路は連通しているからである。第1出力流路25に流れたプロセスガスは、共通流路38に流れ、隣接する入口弁13Bの入力流路24に流入する。同様に、入口弁13C…に流入する。
一方、弁室23に流入したプロセスガスは、第2出力流路30に流入し、第2出力ポート30aを介して供給流路37、パイプ45に流れる。作業者は、圧力計16Aを見ながらプロセスガスが流入するレギュレータ15Aを調整し、プロセスガス供給装置3Aにプロセスガスを供給するための必要な圧力に設定する。さらに出口弁17Aを介し、プロセスガス供給装置3Aに供給される。入口弁13B、13C…に流入したプロセスガスも同様にプロセスガス供給装置3B、3C…に供給される。
こうして、本発明のプロセスガス分流供給装置1によって、プロセスガスは、プロセスガス供給装置3へと分流して供給される。なお、パージガス元弁12、とパージガス弁14は閉弁した状態である。
例えば、プロセスガス供給ユニット2Aのレギュレータ15Aの交換をするとき、作業者は、入口弁13Aを閉弁状態にし、プロセスガス供給ユニット2Aへのプロセスガスの流入を止める。しかし、このままでは流路にプロセスガスが残留しているため、パージガスに置換する必要がある。そこで、パージガス元弁12とパージガス弁14Aを開弁する。チェック弁19はパージガスの流体圧により開弁する。パージガス元弁12から供給されたパージガスは、パージガス弁14Aに流入し、レギュレータ15A、圧力計16A、出口弁17Aを介してプロセスガス供給ユニット2Aから外部に流出する。これにより、プロセスガスはパージガスに置換されるため、レギュレータ15Aの交換をすることができる。
これに対し、図1における入口弁13についてプロセスガスの圧力を受ける部分は弁孔部33であり、図11のプロセスガス弁と比較して、受圧面積は小さい。そのため、ダイアフラム弁体21を弁座22から離間させようとする力が小さいため、押し上がったダイアフラム弁体21を押し下げるためのバネ力を強くする必要はない。その結果、バネを押させ付けるアクチュエータなどの弁駆動部を大きくする必要はなく、装置全体を大型化しなくてもよい。
(1)プロセスガスを供給するプロセスガス元弁11と、パージガスを供給するパージガス元弁12と、入口弁13とパージガス弁14とを備えるプロセスガス供給ユニット2を複数個有するプロセスガス分流供給装置1において、入口弁13は、ダイアフラム弁体21が当接又は離間する弁座22と、弁室23と、ガスが流入する入力流路24と、ガスが常に流出する第1出力流路25と、ダイアフラム弁体21が弁座22と離間することによりガスが流出する第2出力流路30とが形成された本体ブロック34を有すること、入力流路24と第1出力流路25とが弁座22の直下に連通部26を有すること、本体ブロック34の下面には、入力流路24の入力ポート24aと、第1出力流路25の第1出力ポート25aと、第2出力流路30の第2出力ポート30aとが、一直線L1に配置されていること、第2出力流路30の、第2出力ポート30aと反対のポート30bが、弁室23の一直線L1と直交する線上に配置されていること、を特徴とし、(2)(1)に記載するプロセスガス供給装置1において、入口弁13の連通部26と弁座22が形成する弁孔部33に、高圧プロセスガスの圧力がかかること、を特徴とするため、入口弁13の閉弁時に、高圧プロセスガスを受ける部分が弁孔部33のみであり、受圧面積が小さい。そのため、押し上がったダイアフラム弁体21を押し下げるためのバネ力を強くする必要もなく、バネを押さえ付けるためにアクチュエータなどの弁駆動部を大きくし、装置全体を大きくすることなく、装置の小型化に貢献することができる。
さらに、1つのプロセスガス分流供給装置1によって、遠くに設置された多数のプロセスガス供給装置3にプロセスガスを供給することができるため、多数の装置を準備する必要はなく、コストアップの問題を回避することができる。
例えば、プロセスガス弁は、本実施例では手動弁であるが、パイロット弁でも良い。
2 プロセスガス供給ユニット
3 プロセスガス供給装置
11 プロセスガス元弁
12 パージガス元弁
13 入口弁(プロセスガス弁)
14 パージガス弁
21 ダイアフラム弁体(弁体)
22 弁座
23 弁室
24 入力流路
24a 入力ポート
25 第1出力流路
25a 第1出力ポート
26 連通部
29 シール部材
30 第2出力流路
30a 第2出力ポート
30b 第2出力ポートと反対のポート
33 弁孔部
34 本体ブロック
36 シール部材収納部
Claims (2)
- プロセスガスを供給するプロセスガス元弁と、
パージガスを供給するパージガス元弁と、
プロセスガス弁とパージガス弁とを備えるプロセスガス供給ユニットを複数個有するプロセスガス分流供給装置において、
前記プロセスガス弁は、弁体が当接又は離間する弁座と、弁室と、ガスが流入する入力流路と、前記ガスが常に流出する第1出力流路と、前記弁体が前記弁座と離間することにより前記ガスが流出する第2出力流路とが形成された本体ブロックを有すること、
前記入力流路と前記第1出力流路とが前記弁座の直下に連通部を有すること、
前記本体ブロックの下面には、前記入力流路の入力ポートと、前記第1出力流路の第1出力ポートと、前記第2出力流路の第2出力ポートとが、一直線に配置されていること、
前記第2出力流路の、前記第2出力ポートと反対のポートが、前記弁室の前記一直線と直交する線上に配置されていること、
を特徴とするプロセスガス分流供給装置。 - 請求項1に記載するプロセスガス分流供給装置において、
前記プロセスガス弁の前記連通部と前記弁座が形成する弁孔部に、高圧プロセスガスの圧力がかかること、
を特徴とするプロセスガス分流供給装置。
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