JP6083249B2 - 製造プロセスの離散モデルのアップデート支援方法、装置及びプログラム - Google Patents
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Description
そこで、熟練者の頭の中の認知モデルが、上述のような製品や設備の状態の複雑な相互干渉をも考慮したものであることに注目して、これまでは熟練者の頭の中にあった連続鋳造プロセスの認知モデルを客観的にするために、製品や設備の状態遷移における因果関係を離散モデリングすることが考えられる。製品や設備の状態遷移における因果関係を離散モデリングすれば、その離散モデルを利用して、例えば操業トラブル回避や操業トラブル発生時のアクションをガイダンスする等、製造プロセスの操業を支援することが可能になる。
例えば状態遷移モデル或いは状態遷移図に関する技術として、特許文献1には、内外界からのイベントに応じて状態を遷移させる状態遷移モデル(階層化モデル)を用いた自動販売機におけるヒーター制御について記載されている。また、特許文献2には、通信制御用のプログラム設計をする場合に非常に重要な状態遷移図を、表入力を利用し効率化した方法が記載されている。さらに、特許文献3には、ソフトウェア開発における状態遷移表を記述する手段を有する開発支援システムについて記載されている。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援方法の他の特徴とするところは、前記離散モデルは、前記製造プロセスを、前記製造物の流れ方向に複数のステージに分け、前記ステージ毎に前記製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、前記各ステージ内での前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係を定義して作成した離散モデルである点にある。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援方法の他の特徴とするところは、前記離散モデルは、ペトリネットモデルを用いて構築されている点にある。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援方法の他の特徴とするところは、ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、作成支援手段が、前記離散モデルに記述された関係、及び前記離散モデルに記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の関係を探索して提示する手順をさらに有する点にある。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援方法の他の特徴とするところは、ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、作成支援手段が、予め定められたルールに従って命題間の関係を制限する手順をさらに有する点に特徴を有する。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援方法の他の特徴とするところは、ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、作成支援手段が、前記離散モデルに記述された関係、及び前記離散モデルに記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の経路を探索して提示する手順をさらに有する点にある。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援方法の他の特徴とするところは、作成支援手段が、前記離散モデルに基づいて、ある命題を始点としてそれにつながる終点となる命題を、命題を補間しながら探索して提示する手順をさらに有する点にある。
本発明の離散モデルのアップデート支援装置は、連続する製造物が連続的に流れる製造プロセスについて、前記製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係を定義して作成した離散モデルのアップデートを支援する、製造プロセスの離散モデルのアップデート支援装置であって、前記製造プロセスにおいてトラブルが発生したときに作成されるトラブル報告書であって、トラブルの発生状況、トラブルの原因、トラブルに対する対策、トラブル発生の際に処理されていた製造物、製造オペレータのトラブルについての所見、についての情報を少なくとも含む文章であるトラブル報告書に基づいて作成された集約命題関連図を取得する集約命題関連図取得手段と、前記集約命題関連図取得手段で取得した集約命題関連図に基づいて、前記離散モデルに定義する前記製造物の属性の状態と設備の状態のみを用いて、トラブルにおける前記製造プロセスの状態遷移を表現した図である状態遷移図を作成する状態遷移図作成手段と、前記状態遷移図作成手段で作成した状態遷移図に、前記離散モデルから、前記製造物の属性の状態についての情報と、前記設備の状態についての情報と、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係についての情報との少なくとも1つを補完して補完状態遷移図を作成する補完状態遷移図作成手段と、前記補完状態遷移図作成手段で作成した補完状態遷移図を出力する出力手段と、前記補完状態遷移図作成手段で作成した補完状態遷移図を用いて、前記製造プロセスの離散モデルに対して、状態及び因果関係の追加又は修正であるアップデートを行うアップデート手段とを備え、前記集約命題関連図は、前記トラブル報告書の文章を、前記離散モデルの表現に対応させた命題に区切って、命題間をつないでフローチャートで表現し、これら命題を前記離散モデルに対応させた表現として集約したものであることを特徴とする。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援装置の他の特徴とするところは、前記離散モデルは、前記製造プロセスを、前記製造物の流れ方向に複数のステージに分け、前記ステージ毎に前記製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、前記各ステージ内での前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係を定義して作成した離散モデルである点にある。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援装置の他の特徴とするところは、前記離散モデルは、ペトリネットモデルを用いて構築されている点にある。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援装置の他の特徴とするところは、ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、前記離散モデルに記述された関係、及び前記離散モデルに記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の関係を探索して提示する作成支援手段をさらに備えた点にある。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援装置の他の特徴とするところは、ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、予め定められたルールに従って命題間の関係を制限する作成支援手段をさらに備えた点にある。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援装置の他の特徴とするところは、ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、前記離散モデルに記述された関係、及び前記離散モデルに記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の経路を探索して提示する作成支援手段をさらに備えた点にある。
また、本発明の離散モデルのアップデート支援装置の他の特徴とするところは、前記離散モデルに基づいて、ある命題を始点としてそれにつながる終点となる命題を、命題を補間しながら探索して提示する作成支援手段をさらに備えた点にある。
本発明のプログラムは、連続する製造物が連続的に流れる製造プロセスについて、前記製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係を定義して作成した離散モデルのアップデートを支援するためのプログラムであって、前記製造プロセスにおいてトラブルが発生したときに作成されるトラブル報告書であって、トラブルの発生状況、トラブルの原因、トラブルに対する対策、トラブル発生の際に処理されていた製造物、製造オペレータのトラブルについての所見、についての情報を少なくとも含む文章であるトラブル報告書に基づいて作成された集約命題関連図を取得する集約命題関連図取得手段と、前記集約命題関連図取得手段で取得した集約命題関連図に基づいて、前記離散モデルに定義する前記製造物の属性の状態と設備の状態のみを用いて、トラブルにおける前記製造プロセスの状態遷移を表現した図である状態遷移図を作成する状態遷移図作成手段と、前記状態遷移図作成手段で作成した状態遷移図に、前記離散モデルから、前記製造物の属性の状態についての情報と、前記設備の状態についての情報と、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係についての情報との少なくとも1つを補完して補完状態遷移図を作成する補完状態遷移図作成手段と、前記補完状態遷移図作成手段で作成した補完状態遷移図を出力する出力手段と、前記補完状態遷移図作成手段で作成した補完状態遷移図を用いて、前記製造プロセスの離散モデルに対して、状態及び因果関係の追加又は修正であるアップデートを行うアップデート手段としてコンピュータを機能させ、前記集約命題関連図は、前記トラブル報告書の文章を、前記離散モデルの表現に対応させた命題に区切って、命題間をつないでフローチャートで表現し、これら命題を前記離散モデルに対応させた表現として集約したものであることを特徴とする。
[連続鋳造プロセスの概要]
連続鋳造プロセスでは、図1に示すように、不図示の転炉で作られた溶鋼が二次精錬を経て取鍋100に入れられ、連続鋳造設備の最上部に運ばれる。溶鋼は、取鍋100の底部から下のタンディッシュ200へ注がれる。そして、タンディッシュ200に注がれた溶鋼は、タンディッシュ200の底部からノズル300を介して鋳型400へと注がれる。鋳型400に接触した溶鋼は精密に調整されながら冷やされて凝固して鋼片となり、不図示のロールで運ばれながら、ロール列末端にある不図示のガス切断機で適度な長さに切断される。
以下では、連続鋳造プロセスの離散モデルを利用した操業支援方法及びそれに用いられる装置の例について説明する。
(連続鋳造プロセスの離散モデリング)
まず、図1に示したような連続鋳造プロセスの離散モデリングについて説明する。連続鋳造プロセスでは、連続する(物理的に繋がっている)製造物(溶鋼、鋼片)が連続的に流れる(移動する)。このように「連続」という特徴を持つ連続鋳造プロセスを離散モデリングすることは、「連続」の中に認知される因果関係を抽出し、それを離散モデルとして定義することに相当する。そこで、製造物の状態をステージ毎に定義し、離散化することとしている。
図8は、連続鋳造プロセスの操業支援装置の構成例を示す図である。1は離散モデリング部であり、上述したように連続鋳造プロセスを製造物の流れ方向に複数のステージに分け、ステージ毎に製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、各ステージ内での影響関係を定義して作成した離散モデルを作成する。また、必要に応じて、同時刻に別ステージに存在する製造物から受ける影響である、ステージ間での製造物の属性間の影響関係(図3の矢印31)、上流側のステージでの前記製造物の属性の状態が、前記製造物の移動に伴って下流側のステージに受け渡される関係(図3の矢印32)を定義する。
上述した操業支援1では、初期状態から到達可能な状態遷移を示す可到達木を作成し、リスクマトリクスとして提示する例を説明した。すなわち、操業支援1は、近い将来の危険を把握したい場合に活用するものであり、鋼が同じステージに留まっている条件下でリスクマトリクスを作成して、近い将来のリスクを、起こりうる可能性の低いリスクも含めてオペレータに詳細に提示することを目的としていた。一方、操業支援2では、連続鋳造プロセスの進行に伴う状態遷移をリスクマトリクスとして提示する例を説明する。この操業支援2は、遠い将来の危険を把握したい場合に活用するものであり、鋼が後続するステージに移動することも考慮して、より遠い将来も含めたリスクマトリクスを作成することができる。すなわち、操業支援2では、近い将来起こりうる可能性の低いリスクは提示しないものの、遠い将来すなわち製造物が後続するステージに移動することにより発生するリスクをオペレータに提示することができる。
以下では、上述した連続鋳造プロセスの離散モデル(以下、連鋳モデルと称する)のアップデート支援方法及びそれに用いられる装置の例について説明する。
191はトラブル報告書であり、連続鋳造プロセスにおいてトラブルが発生したときに人手(オペレータ)により作成される。図20Aにトラブル報告書の例を示す。トラブル報告書191には、トラブルの発生状況、トラブルの原因、トラブルに対する対策、トラブル発生の際に処理されていた製造物、製造オペレータのトラブルについての所見等についての情報を含む文章が記述される。例えば発生状況の欄には「キャストスタートしてすぐ、ノズルクロスが発生した。3ch目スタート後、ノズルツツキを実施した結果、Vc=1.1m/minまで増速できた。5ch目スタート後、再びINクロスが発生。ツツキを実施するもVc=0.73までしか回復しない為、鍋残湯50tを残してキャストカットした。」というような記述がなされる。また、原因の欄には「鋼の温度低かった(Δt=+3℃)ためにノズルが詰まった。」というような記述がなされる。なお、ノズルツツキとは、ノズルが溶鋼の凝固で詰まった状態を解消するために、文字通りノズルをつつく作業のことである。
1.因果関係・状態遷移の記述形式の違い
トラブル報告書191では、例えば「加熱しすぎたのでこげた」というように言葉、文章で表現される。それに対して、連鋳モデル16では、例えば「加熱する→こげる」というように状態と状態の関係として表現される。
2.状態の詳細度の違い
トラブル報告書191では、例えば「温度が高い・上限値オーバー」というように詳細に状態が表現可能である。それに対して、連鋳モデル16では、例えば「温度(高・普・低)」のように離散的で決められた状態が表現される。
3.表現の粒度の違い
ここで、表現の粒度とは命題が包含する状態の数が多いとき粒度が大きいと考えることとする。トラブル報告書191では、例えば「風邪をひいている」というように複数の状態をまとめた表現がある。これは、表現の粒度が大きいと考える。それに対して、連鋳モデル16では、例えば「頭が痛い+喉が痛い+発熱」のように個別の状態に分解して状態が表現される。この個別の状態は、表現の粒度が小さいと考える。
4.定義可能な区分の違い
トラブル報告書191では、例えば「3時頃、トイレに行った後に・・・」というように人の行動+時刻・判断等も記述される。それに対して、連鋳モデル16では、例えば「温度が高い、設備故障」のように製造物(鋼)と設備の状態のみが表現される。
5・記述されている状態の違い
トラブル報告書191では、例えば「こげ、加熱」というようにそのトラブルに関する状態のみ記述される。それに対して、連鋳モデル16では、連鋳モデルの全ての状態が定義されている。
命題関連図192は、トラブル報告書191の文章を命題に区切って矢印でつないでフローチャートで表現したものであり、人手により例えば手書きや後述するように作成支援装置を利用して作成される。命題関連図192では、上述した「1.因果関係・状態遷移の記述形式の違い」を解消するために、トラブル報告書191に記述されている文章を、意味を表わすまとまり(1つの意味を表わす単位)である命題に区切り、どの命題とどの命題をつなぐかを決め、その関係を決定する。例えば「加熱しすぎたのでこげた」という文章であれば、「加熱しすぎたので/こげた」というように命題に区切り、「加熱しすぎたので」→(因果関係)「こげた」というようにその命題間の関係を定義する。
集約命題関連図193は、命題関連図192にある命題を集約し、トラブルの発生を命題の連結によって表現したものであり、人手により作成される。集約命題関連図193は、トラブル報告書191の内容を人が理解可能なかたちで計算機上に表現することを意図して、命題関連図192を変換することで作成する。集約命題関連図193を作成する際には、同じ内容を表わす命題を一つの表現に集約する。このとき、集約する表現を連鋳モデルに対応させた表現とすることにより、計算機が理解できる形式でトラブル報告書191に記述された内容を表現する。すなわち、連鋳モデル16において状態遷移はプレースの間をトークンが移動する現象として表現され、一つ一つの命題をプレースやトークンと対応させることにより、計算機が理解できる形式でトラブル報告書191に記述された内容を表現することができる。
[a]連鋳モデルに定義されている、或いは現段階で定義されていないが定義する必要があると操業者が判断した状態を表わす命題のリスト(図24(a)を参照)
例えば、1行目の命題「バブリングon」は、鋼(液体)の温度を下げるためにアルゴンガスを吹き込む操作を「バブリング」といい、命題「バブリングon」はこのアルゴンガスを吹き込む操作を開始することを意味する。
[b]連鋳モデルに定義されていない、かつ定義しないがトラブルの内容を表現する上で必要な状態を表わす命題のリスト(図24(b)を参照)が作成される。集約命題関連図193を記述する際に、これら命題のリスト[a]、[b]から命題を選択することにより、連鋳モデル16に定義されている状態に対応するかたちでトラブル発生の内容を記述することができる。
状態遷移図194は、集約命題関連図193に基づいて、連鋳モデルに定義する製造物や設備の状態のみを用いてトラブルにおける状態遷移を表現したものであり、アップデート支援装置10の状態遷移図作成部12により作成される。状態遷移図194は、トラブル報告書191と連鋳モデル16とを比較できるようにするために作成され、トラブル報告書191に記述された内容を、連鋳モデル16に定義する製造物や設備の状態に対応させて計算機上で表現したものである。したがって、状態遷移図194は、連鋳モデル16に存在する、或いはこれからアップデートしようとする状態を表わす命題のみで記述する。
状態遷移図194は、トラブル報告書191と連鋳モデル16とを比較することを目的として作成するものである。そこで、アップデート支援装置10の補完状態遷移図作成部13は、状態遷移図194に、連鋳モデル16とのつながりがわかるように連鋳モデル16から情報を補完して補完状態遷移図195を作成する。アップデート支援装置10の出力部14は、その補完状態遷移図195を出力して、例えば不図示の表示装置を介して提示する。図26に、本例の場合の補完状態遷移図195を示す。
矢印の後ろの命題が矢印の先の命題で表現される状態遷移が起きる条件を表わしている。この対応関係の例を図27に示す。連鋳モデル16においては条件アークと許可同期アークの組み合わせで表現される。
矢印の後ろの状態が、鋼の流れによって次のステージに伝わると矢印の先の状態となることを表わしている。この対応関係の例を図28に示す。連鋳モデル16においてはノーマルアークを用いて表現される。この場合、トランジションが発火すると、鋳型ステージの「鋼の粘性が高い」状態が下のノズルステージに直接伝わり「鋼の流量が少ない」状態になることを示す。
矢印の後ろがオペレーション、矢印の先がそれによって期待される状態変化を表わしている。この対応関係の例を図29に示す。連鋳モデル16においてはプレースが静的な状態、トランジションがその間の状態遷移を表わしている。オペレータが設備に対して行うアクションは状態と状態をつなぐトランジションとして表現する。ノズルツツキを行った結果、ノズルの詰まりが解消されたことを表わしている。
矢印の後ろがオペレーション、矢印の先がそれによって期待された状態遷移が起きなかったことを表わしている。この対応関係の例を図30に示す。オペレーションによって期待する状態変化が得られない可能性がある場合、プレースから2つの同じオペレーションを表わすトランジションをつなぎ、そのうち片方は期待するオペレーションを表わすプレースにつなぐ。この例の場合、「ノズルが偏詰」の状態からオペレーション「ノズルツツキ」を実施することによってノズルが正常になる場合とならない場合とがあるので、偏詰を表わすプレースから「ノズルツツキ」を表わすとトランジションを2つつないでおく。そして、片方は「ノズルが正常」な状態を表わすプレースにつなぐ。「ノズル偏詰」にトークンがある場合、上下2つの「ノズルツツキ」のうち片方が発火する。上のトランジションが発火した場合はノズルが正常になり、下のトランジションが発火した場合はノズルの状態は変わらない。どちらのトランジションが発火するかの確立を設定することによって、オペレーションの効果が出る確率をペトリネット上に表現することが可能である。
矢印の後ろの状態が、矢印の先で表現される状態変化を抑止していることを表わしている。この対応関係の例を図31に示す。状態変化を抑止する条件を表わす矢印は、連鋳モデル16においては抑止アークで表現される。
矢印の後ろの状態になる状態遷移と矢印の先の状態になる状態遷移とが同時に発生することを表わしている。この対応関係の例を図32に示す。連鋳モデル16においては1つのトランジションが同時に発火することを表現する同期アークで表現される。ただし、同時に状態遷移が起きるが、因果関係が一方通行のときは同期アークでなく許可同期アークで表現される。因果関係が一歩通行であるとは、矢印の後ろの命題で表現される状態遷移が起きるときは矢印の先の命題で表現される状態遷移が起きるが、逆に矢印の先の命題で表現される状態遷移が起きるからといって矢印の後ろの命題で表現される状態遷移が起きるとは限らないことを意味する。
上述したように、トラブル報告書191の文章を区切った命題間をつなげることにより命題関連図192を作成するが、以下、この命題関連図192の作成を支援することについて説明する。
371は関係探索部であり、ユーザが作成支援装置370上で命題間をつなげる際に、連鋳モデル16に記述された関係、及び連鋳モデル16に記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の関係を探索して提示する。
372は経路探索部であり、ユーザが作成支援装置370上で命題間をつなげる際に、連鋳モデル16に記述された関係、及び連鋳モデル16に記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の経路を探索して提示する。
373は制限部であり、ユーザが作成支援装置370上で命題間をつなげる際に、予め定められたルールに従って命題間の関係を制限する。
374は命題探索部であり、連鋳モデル16に基づいて、ある命題を始点としてそれにつながる終点となる命題を、命題を補間しながら探索して提示する。
375はキーボードやマウス等の入力装置、376は表示装置である。
図38にトラブル報告書の例を示す。このトラブル報告書191では、発生状況の欄に「薄板キャスト2連鋳をスタートする。温度高め(ΔT+○)のためVc×にて鋳造する。上ノズルAr流量が□□と少なめ、背圧が◇◇と低めであった(Arリークなし)。鍋注入中期〜末期より徐々にTD−SN開度が開き始めたが、2ch目処理後温度が+△℃で高めであり、2連は鋳造できると判断し連々鋳を続行した。しかし、2ch目注入後、TD−SN開度が開き出したのでツツキを実施するも回復せず、TD救済のため鍋残湯を残して鍋注入を中止しキャストカットとする。」という記述がなされている。また、原因の欄に「TD再予熱再酸化による絞り、1ch目ΔT高めによる低速鋳造にて絞り助長」という記述がなされている。
図39Aに示すように、作成支援画面は、命題関連図作成画面391を有する。また、作成支援画面は、命題を一覧表示する一覧表示欄392と、一覧表示欄392から選択された命題をリストアップするリストアップ欄393とを有する。一覧表示欄392には、過去に入力済みの命題が一覧表示される。命題関連図192を作成しようとしているトラブル報告書191に、過去に入力済みの命題がない場合、ユーザは一覧表示欄392で新たに命題を定義する必要がある。
一覧表示欄392からユーザが命題を選択すると、その命題がリストアップ欄393にリストアップされるとともに、命題関連図作成画面391に表示される。
図38のトラブル報告書191を例にすれば、「薄板キャスト2連鋳をスタートする」という命題に対応する命題「キャストスタート」を一覧表示欄392から選択する。これにより、図39Aに示すように、命題関連図作成画面391に命題「キャストスタート」394aが表示される。
次に、「温度高め(ΔT+○)のため」という命題に対応する命題「連続鋳造部の鋼の温度高い」を一覧表示欄392から選択することにより、命題関連図作成画面391に命題「連続鋳造部の鋼の温度高い」394bが表示される。
以下同様に、トラブル報告書191に現れる順番で、命題394c〜394oを一覧表示欄392から選択し、命題関連図作成画面391に表示させていく。すなわち、「Vc×にて鋳造する」という命題に対応する命題「引き抜き速度遅い」394c、「上ノズルAr流量が□□と少なめ」という命題に対応する命題「上ノズルAr量少ない」394d、「背圧が◇◇と低めであった」という命題に対応する命題「上ノズルAr背圧が低い」394e、「鍋注入中期〜末期」という命題に対応する命題「鍋注入中期」394f、「鍋注入末期」394g、「TD−SN開度が開き始めた」という命題に対応する命題「スライドノズル開度大」394h、「2ch目処理後」という命題に対応する命題「2ch目処理後」394i、「温度が+△℃で高めであり」という命題に対応する命題「連続鋳造部の鋼の温度高い」394j、「TD−SN開度が開き出したので」という命題に対応する命題「スライドノズル開度大」394k、「ツツキを実施するも」という命題に対応する命題「ノズルつつき」394l、「回復せず」という命題に対応する命題「スライドノズル開度大」394m、「TD救済のため鍋残湯を残して鍋注入を中止しキャストカットとする。」という命題に対応する命題「キャストカット」394nを順に一覧表示欄392から選択し、命題関連図作成画面391に表示させる。また、原因の欄にある「TD再予熱再酸化による絞り、1ch目ΔT高めによる低速鋳造にて絞り助長」という命題に対応する命題「ノズル狭い」394oを一覧表示欄392から選択し、命題関連図作成画面391に表示させる。
なお、図示例では命題関連図作成画面391に○印を共に表示する例を示すが、その表示の仕方は限定されるものではなく、例えば図21のように命題が四角で囲まれるように表示される形態でもかまわない。
このとき、関係探索部371は、連鋳モデル16に記述された関係、及び連鋳モデル16に記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の関係を提示する。連鋳モデル16に記述された関係と、命題間の関係とは、例えば図27〜図32、及び図41A〜図41Cに示したような対応関係がある。
図41Aに示すように、命題間の関係「因果関係(条件、状態変化を抑止する条件、同時発生する状態遷移)」においては、始点となる命題が「鋼の状態」であれば、終点となる命題は「鋼の状態」か「設備の状態」となる。また、始点となる命題が「設備の状態」であれば、終点となる命題は「鋼の状態」となる。また、始点となる命題が「操作変数」であれば、終点となる命題は「鋼の状態」か「設備の状態」となる。また、図41Bに示すように、命題間の関係「作業判断」においては、始点となる命題が「鋼の状態」であれば、終点となる命題は「操作変数」か「オペレーション変更」となる。また、始点となる命題が「設備の状態」であれば、終点となる命題は「操作変数」となる。また、始点となる命題が「操作変数」であれば、終点となる命題は「操作変数」か「オペレーション変更」となる。また、始点となる命題が「オペレーション変更」であれば、終点となる命題は「操作変数」か「オペレーション変更」となる。また、図41Cに示すように、命題間の関係「タイミング」においては、始点となる命題が「時刻or作業工程」であれば、終点となる命題は「時刻以外」となる。このように命題間の関係について予めルールが定められている。なお、図41A〜図41Cには、命題間の関係「因果関係」、「作業判断」、「タイミング」といった命題間の関係について示したが、「時間経過・作業進行」、「詳細説明」についても、その説明は省略するが同様に予めルールを定めておく。
これにより、図39Bに示すように、例えば命題「キャストスタート」394aと命題「連続鋳造部の鋼の温度高い」394bとを矢印でつないだときに、その命題間は、図41Cから分かるように「タイミング」の関係にあることが自動的に提示されることになる。
このように命題間に複数の経路が存在する場合、その一覧を表示し、そこからユーザに選択させるようにすればよい。
このようにした結果、図39Bに示すように、命題関連図作成画面391に表示された命題間の関係を簡単かつ確実に定義することができる。
このとき、制限部373は、予め定められたルールに従って命題間の関係を制限する。図41A〜図41Cに示したように、命題間の関係について予めルールが定められている。
図39Bに説明を戻すと、命題「スライドノズル開度大」394kと命題「ノズルつつき」394lとの関係は、「設備の状態」→「操作変数」であるので、その関係は「作業判断」だけとなる。したがって、制限部373は、命題「スライドノズル開度大」394kと命題「ノズルつつき」394lとの関係を「作業判断」に制限する。
制限の仕方は特に限定されるものではないが、例えばルールに従う関係をユーザに提示する等すればよい。或いは、ユーザがルールに従わない関係を定義しようとすると、その関係がルールに従わない旨を通知する等してもよい。例えばユーザが命題「スライドノズル開度大」394kと命題「ノズルつつき」394lとの関係を「因果関係」として定義しようとすると、その関係はルールに従っていない旨を通知する。
このようにした結果、図39Cに示すように、命題「スライドノズル開度大」394kと命題「ノズルつつき」394lとの関係が「作業判断」であると簡単かつ確実に定義することができる。
このとき、命題探索部374は、連鋳モデル16に基づいて、ある命題(図39Cの例でいえば命題「ノズル狭い」394o)を始点としてそれにつながる終点となる命題を、命題を補間しながら探索する。経路が複数存在する場合、その一覧を表示し、そこからユーザに選択させるようにすればよい。
図39Dでは、命題「ノズル狭い」394oが、補間された命題「ノズル流量少ない」39pを経て命題「スライドノズル開度大」394kにつながる経路をユーザが選択した状態となっている。
以上述べたようにトラブル報告書191から命題関連図192を作成するときに、その作成を支援することができる。
Claims (15)
- 連続する製造物が連続的に流れる製造プロセスについて、前記製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係を定義して作成した離散モデルのアップデートを支援する、製造プロセスの離散モデルのアップデート支援方法であって、
前記製造プロセスにおいてトラブルが発生したときに作成されるトラブル報告書であって、トラブルの発生状況、トラブルの原因、トラブルに対する対策、トラブル発生の際に処理されていた製造物、製造オペレータのトラブルについての所見、についての情報を少なくとも含む文章であるトラブル報告書に基づいて作成された集約命題関連図を取得する手順と、
前記取得した集約命題関連図に基づいて、前記離散モデルに定義する前記製造物の属性の状態と設備の状態のみを用いて、トラブルにおける前記製造プロセスの状態遷移を表現した図である状態遷移図を作成する手順と、
前記作成した状態遷移図に、前記離散モデルから、前記製造物の属性の状態についての情報と、前記設備の状態についての情報と、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係についての情報との少なくとも1つを補完して補完状態遷移図を作成する手順と、
前記作成した補完状態遷移図を出力する手順と、
前記作成した補完状態遷移図を用いて、前記製造プロセスの離散モデルに対して、状態及び因果関係の追加又は修正であるアップデートを行う手順とを有し、
前記集約命題関連図は、前記トラブル報告書の文章を、前記離散モデルの表現に対応させた命題に区切って、命題間をつないでフローチャートで表現し、これら命題を前記離散モデルに対応させた表現として集約したものであることを特徴とする離散モデルのアップデート支援方法。 - 前記離散モデルは、前記製造プロセスを、前記製造物の流れ方向に複数のステージに分け、前記ステージ毎に前記製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、前記各ステージ内での前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係を定義して作成した離散モデルであることを特徴とする請求項1に記載の離散モデルのアップデート支援方法。
- 前記離散モデルは、ペトリネットモデルを用いて構築されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の離散モデルのアップデート支援方法。
- ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、作成支援手段が、前記離散モデルに記述された関係、及び前記離散モデルに記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の関係を探索して提示する手順をさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の離散モデルのアップデート支援方法。
- ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、作成支援手段が、予め定められたルールに従って命題間の関係を制限する手順をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の離散モデルのアップデート支援方法。
- ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、作成支援手段が、前記離散モデルに記述された関係、及び前記離散モデルに記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の経路を探索して提示する手順をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の離散モデルのアップデート支援方法。
- 作成支援手段が、前記離散モデルに基づいて、ある命題を始点としてそれにつながる終点となる命題を、命題を補間しながら探索して提示する手順をさらに有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の離散モデルのアップデート支援方法。
- 連続する製造物が連続的に流れる製造プロセスについて、前記製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係を定義して作成した離散モデルのアップデートを支援する、製造プロセスの離散モデルのアップデート支援装置であって、
前記製造プロセスにおいてトラブルが発生したときに作成されるトラブル報告書であって、トラブルの発生状況、トラブルの原因、トラブルに対する対策、トラブル発生の際に処理されていた製造物、製造オペレータのトラブルについての所見、についての情報を少なくとも含む文章であるトラブル報告書に基づいて作成された集約命題関連図を取得する集約命題関連図取得手段と、
前記集約命題関連図取得手段で取得した集約命題関連図に基づいて、前記離散モデルに定義する前記製造物の属性の状態と設備の状態のみを用いて、トラブルにおける前記製造プロセスの状態遷移を表現した図である状態遷移図を作成する状態遷移図作成手段と、
前記状態遷移図作成手段で作成した状態遷移図に、前記離散モデルから、前記製造物の属性の状態についての情報と、前記設備の状態についての情報と、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係についての情報との少なくとも1つを補完して補完状態遷移図を作成する補完状態遷移図作成手段と、
前記補完状態遷移図作成手段で作成した補完状態遷移図を出力する出力手段と、
前記補完状態遷移図作成手段で作成した補完状態遷移図を用いて、前記製造プロセスの離散モデルに対して、状態及び因果関係の追加又は修正であるアップデートを行うアップデート手段とを備え、
前記集約命題関連図は、前記トラブル報告書の文章を、前記離散モデルの表現に対応させた命題に区切って、命題間をつないでフローチャートで表現し、これら命題を前記離散モデルに対応させた表現として集約したものであることを特徴とする離散モデルのアップデート支援装置。 - 前記離散モデルは、前記製造プロセスを、前記製造物の流れ方向に複数のステージに分け、前記ステージ毎に前記製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、前記各ステージ内での前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係を定義して作成した離散モデルであることを特徴とする請求項8に記載の離散モデルのアップデート支援装置。
- 前記離散モデルは、ペトリネットモデルを用いて構築されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の離散モデルのアップデート支援装置。
- ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、前記離散モデルに記述された関係、及び前記離散モデルに記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の関係を探索して提示する作成支援手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の離散モデルのアップデート支援装置。
- ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、予め定められたルールに従って命題間の関係を制限する作成支援手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の離散モデルのアップデート支援装置。
- ユーザが前記トラブル報告書の文章を区切った命題間をつなげる際に、前記離散モデルに記述された関係、及び前記離散モデルに記述されていないが予め定義された命題間の関係に基づいて、命題間の経路を探索して提示する作成支援手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の離散モデルのアップデート支援装置。
- 前記離散モデルに基づいて、ある命題を始点としてそれにつながる終点となる命題を、命題を補間しながら探索して提示する作成支援手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載の離散モデルのアップデート支援装置。
- 連続する製造物が連続的に流れる製造プロセスについて、前記製造物の属性の状態遷移モデルと設備の状態遷移モデルとを作成し、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係を定義して作成した離散モデルのアップデートを支援するためのプログラムであって、
前記製造プロセスにおいてトラブルが発生したときに作成されるトラブル報告書であって、トラブルの発生状況、トラブルの原因、トラブルに対する対策、トラブル発生の際に処理されていた製造物、製造オペレータのトラブルについての所見、についての情報を少なくとも含む文章であるトラブル報告書に基づいて作成された集約命題関連図を取得する集約命題関連図取得手段と、
前記集約命題関連図取得手段で取得した集約命題関連図に基づいて、前記離散モデルに定義する前記製造物の属性の状態と設備の状態のみを用いて、トラブルにおける前記製造プロセスの状態遷移を表現した図である状態遷移図を作成する状態遷移図作成手段と、
前記状態遷移図作成手段で作成した状態遷移図に、前記離散モデルから、前記製造物の属性の状態についての情報と、前記設備の状態についての情報と、前記製造物の属性の状態と前記設備の状態との間の影響関係についての情報との少なくとも1つを補完して補完状態遷移図を作成する補完状態遷移図作成手段と、
前記補完状態遷移図作成手段で作成した補完状態遷移図を出力する出力手段と、
前記補完状態遷移図作成手段で作成した補完状態遷移図を用いて、前記製造プロセスの離散モデルに対して、状態及び因果関係の追加又は修正であるアップデートを行うアップデート手段としてコンピュータを機能させ、
前記集約命題関連図は、前記トラブル報告書の文章を、前記離散モデルの表現に対応させた命題に区切って、命題間をつないでフローチャートで表現し、これら命題を前記離散モデルに対応させた表現として集約したものであることを特徴とするプログラム。
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