JP6083189B2 - 振動片、振動子および発振器の製造方法、基板の外観検査方法 - Google Patents

振動片、振動子および発振器の製造方法、基板の外観検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板の外観検査方法および撮像装置に関する。
振動片は基板から形成されるが、基板にわずかな傷があっても、振動片が不良となってしまうので、基板の傷検出は非常に重要である。
これまで、基板の傷は顕微鏡により作業者が目視検査していたが、目視に頼っていたため、数μm以下の傷(エッチング欠陥)を検出することは非常に困難であった。また、作業が長時間継続して行われるため、作業者に対して負担となっていた。このような問題を解決するため特許文献1において、光をエッチングによって形成された振動片を有する基板に垂直に照射し、基板に反射された反射成分を撮影し、撮影された画像中の反射成分の強度の低い領域を、基板内に形成されたエッチング欠陥として検出するエッチング欠陥検査方法や検査システムが開示されている。これにより被検査物の表面に存在する傷からの反射成分が強調され、画像上に明瞭に浮かび上がるとともに、画像処理により傷の存在を判定するので作業者の負担を軽減することができる。
特開2010−85225号公報
しかし、電極が形成された振動片を有する基板の場合、電極が形成された領域と電極が無い領域では、同一光量の光を基板に垂直に照射した際の、基板に反射された反射成分の強度が大きく異なるため、電極が形成された領域と電極が無い領域に生じた傷(エッチング欠陥)を同時に、検出することができないという問題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る基板の外観検査方法は、第1の主面又は前記第1の主面の裏側である第2の主面の一方の面に第1の反射物を備えている光透過性を有する基板に、前記第1の主面側から第1の光を前記第1の主面と交わる方向に照射して前記第1の反射物において反射した第1の光の反射成分と、前記基板に、前記第2の主面側から第2の光を前記第1の主面と交わる方向に照射して前記基板を透過した第2の光の透過成分と、を第1の受光手段で受光することにより前記基板の外観の検査を行う工程、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、基板の第1の主面や裏側である第2の主面に反射物となる電極が形成された光透過性の基板であっても、反射物となる電極が形成された領域は、第1の光を照射するとエッチング欠陥がある領域で光が散乱し、反射成分の強度がエッチング欠陥のない領域に比べ小さくなるので、この第1の反射成分を第1の受光手段で受光することによりエッチング欠陥を検出することができる。また、電極が形成されていない光透過性の領域は、基板の裏面となる第2の主面側から、第2の光を照射するとエッチング欠陥がある領域で光が散乱し、透過成分の強度がエッチング欠陥のない領域に比べ小さくなるので、この第2の透過成分を第1の受光手段で受光することによりエッチング欠陥を検出することができる。よって、反射物となる電極が形成された光透過性の基板に生じたエッチング欠陥を、電極の有無に限定されず同時に検出することができるという効果がある。
[適用例2]上記適用例に記載の基板の外観検査方法において、前記基板は他方の面に第2の反射物を備え、前記第2の主面側から第3の光を前記第2の主面と交わる方向に照射して前記第2の反射物において反射した第3の光の反射成分と、前記第1の主面側から第4の光を前記第1の主面と交わる方向に照射して前記基板を透過した第4の光の透過成分と、を第2の受光手段で受光することにより前記基板の外観の検査を行う工程、を更に含むことを特徴とする。
本適用例によれば、光透過性の基板の第2の主面に反射物となる電極が形成された基板であっても、第3の光を基板の第2の主面側から、第4の光を基板の第1の主面側から照射することにより、エッチング欠陥がある領域で光が散乱されるため、エッチング欠陥の有無による第3の反射成分と第4の透過成分との強度差を第2の受光手段で受光することで、第2の主面の電極が形成された領域と電極が形成されていない光透過性の領域とに生じたエッチング欠陥を検出することができるという効果がある。
[適用例3]上記適用例に記載の基板の外観検査方法において、前記基板は、水晶で構成されていることを特徴とする。
本適用例によれば、水晶は光透過性の材料であるため、反射物となる電極が形成された水晶基板に生じたエッチング欠陥を、電極の有無に限定されず同時に検出することができるという効果がある。
[適用例4]上記適用例に記載の基板の外観検査方法において、前記外観の検査はエッチング欠陥の検査であることを特徴とする。
本適用例によれば、作業者による目視検査では非常に困難であった数μm以下のエッチング欠陥を容易に検出することができ、検出精度を向上することができるという効果がある。
[適用例5]上記適用例に記載の基板の外観検査方法において、前記第1の光の反射成分を前記第1の受光手段で受光することを特徴とする。
本適用例によれば、基板の電極が形成された領域では、エッチング欠陥がある領域で第1の光が散乱され反射成分の強度が小さくなるため、エッチング欠陥の有無による第1の反射成分の強度差を第1の受光手段で受光することにより、基板の電極が形成された領域に生じたエッチング欠陥を検出することができるという効果がある。
[適用例6]上記適用例に記載の基板の外観検査方法において、前記第2の光の透過成分を前記第1の受光手段で受光することを特徴とする。
本適用例によれば、基板の電極が形成されていない領域では、エッチング欠陥がある領域で第2の光が散乱され透過成分の強度が小さくなるため、エッチング欠陥の有無による第2の透過成分の強度差を第1の受光手段で受光することにより、基板の電極が形成されていない領域に生じたエッチング欠陥を検出することができるという効果がある。
[適用例7]上記適用例に記載の基板の外観検査方法において、前記第1の光と前記第2の光とを前記第1の主面の法線方向に沿って前記基板に照射することを特徴とする。
本適用例によれば、第1の光と第2の光を基板の第1の主面に垂直に照射されることにより、基板のエッジや振動片のエッジからの散乱光を低減できるという効果がある。また、エッチング欠陥に起因する第1の反射成分と第2の透過成分の強度の小さい領域とエッチング欠陥がない領域の第1の反射成分と第2の透過成分の強度の大きい領域とのコントラストを向上させ、両領域のエッチング欠陥を同時に、精度良く検出することができるという効果がある。
[適用例8]上記適用例に記載の基板の外観検査方法において、前記第1の光を発光する第1の光源の光量に対し、前記第2の光を発光する第2の光源の光量が1.5倍以上2.5倍以下の範囲にあることを特徴とする。
本適用例によれば、第1の光源の光量に対し、第2の光源の光量が1.5倍以上2.5倍以下の範囲とすることで、第1の光による電極が形成された領域の反射成分の強度と、第2の光による電極が形成されていない領域の透過成分の強度とが同程度となり、電極が形成された領域と電極が形成されていない領域に生じたエッチング欠陥領域の有無による光の強度差が検知できることとなり、反射物となる電極が形成された光透過性の基板に生じたエッチング欠陥を、電極の有無に限定されず同時に検出することができるという効果がある。
[適用例9]上記適用例に記載の基板の外観検査方法において、前記第1の受光手段で前記第1の反射成分と前記第2の透過成分とを受光することにより前記基板の外観を検査する工程と、前記第2の受光手段で前記第3の反射成分と前記第4の透過成分とを受光することにより前記基板の外観を検査する工程との間を、搬送手段によって前記基板を搬送することを特徴とする。
本適用例によれば、反射物となる電極が光透過性の基板の第1の主面と第2の主面に形成された基板の外観検査において、第1の受光手段により第1の主面の電極領域に生じたエッチング欠陥を検査した後に、第2の受光手段で第2の主面の電極領域に生じたエッチング欠陥を検査し、基板の両主面の外観検査を行う際に、第1の受光手段設置位置から第2の受光手段設置位置まで、搬送手段により基板を搬送することができるため、基板の主面を反転することなく、短時間で基板の両主面の外観検査を行うことができ、コスト低減に大きな効果がある。
[適用例10]本適用例に係る撮像装置は、第1の光源と、光軸が前記第1の光源と少なくとも一部が重なり、且つ光学的に向かい合っていて、光量が前記第1の光源に対して1.5倍以上2.5倍以下の範囲にある第2の光源と、前記第2の光源と前記光軸上であって、且つ光学的に向かい合う位置に配置されている受光手段と、を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、受光手段と第1の光源と第2の光源とが光軸上に重なる位置で、且つ受光手段と第1の光源に対向して第2の光源が配置されることにより、第1の光源と第2の光源との間に設置された被検査物に第1の光源の光と第2の光源の光を照射することで、被検査物の主面で反射した第1の光源の反射成分と被検査物を透過した第2の光源の透過成分とを受光手段で受光することができる。また、第2の光源の光量を第1の光源に対して1.5倍以上2.5倍以下の範囲とすることで、第1の光源の光による反射成分と第2の光源の光にある透過成分との強度を同程度とすることができる。そのため、被検査物の反射成分の生じる領域と透過成分の生じる領域において、エッチング欠陥の有無による光の強度差を検知できることとなり、反射成分の生じる領域と透過成分の生じる領域に生じたエッチング欠陥を同時に検出することができる撮像装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る基板の外観検査方法および撮像装置の模式図。 検査対象の基板である水晶基板と結晶軸との関係を説明するための図。 検査対象の基板の模式図。 検査対象の基板に形成された振動片の模式図であり、(a)は平面図、(b)はA−A断面図。 振動片が形成された検査対象の基板の製造工程の一例を示す工程図。 振動片が形成された検査対象の基板の外形形成工程を示す基板(振動片)の概略断面図および欠損部がエッチング欠陥に成長する過程を示す図。 振動片が形成された検査対象の基板のメサ形成工程を示す基板(振動片)の概略断面図および欠損部やエッチチャンネルがエッチング欠陥に成長する過程を示す図。 振動片が形成された検査対象の基板の電極形成工程を示す基板(振動片)の概略断面図。 第1の光源と第2の光源との光量比率に対する各種要因に起因するエッチング欠陥の検出率を示す図。 基板に光を照射しエッチング欠陥を検出する方法を説明する図であり、(a)は基板の断面を示す模式図、(b)は受光手段から見える画像の模式図。 画像処理の模式図であり、(a)は処理前の分割平面を示す図、(b)は処理後の分割平面を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る基板の外観検査方法および撮像装置の模式図。 本発明の第3の実施形態に係る基板の外観検査方法および撮像装置の模式図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板の外観検査方法、およびこれを具現化した撮像装置を示した模式図である。
電極14が形成された基板10の外観検査方法は、基板10の電極14が形成された領域においては、第1の光源32の第1の光38aを全反射ミラー36に反射させて、第1の光38aを基板10に垂直に照射する。その後、基板10の電極14で反射され、全反射ミラー36を透過した第1の反射成分38bを撮影し、撮影された画像中の第1の反射成分38bの強度の低い領域を、基板10内に生じたエッチング欠陥92として検出するものである。また、基板10の電極14が形成されていない領域においては、第2の光源42の第2の光48aを全反射ミラー46に反射させて、第2の光48aを基板10に垂直に照射する。その後、基板10を透過し、全反射ミラー36を透過した第2の透過成分48cを撮影し、撮影された画像中の第2の透過成分48cの強度の低い領域を、基板10内に生じたエッチング欠陥92として検出するものである。
そして、これを具現化する基板10の外観を検査する撮像装置1は、鏡筒20、第1の光源32、第2の光源42、全反射ミラー36,46、カメラなどの撮像手段である受光手段50、検出手段となる検出部60、試料台70により構成され、電極14が形成された基板10を検査対象としている。なお、エッチング欠陥92とは、後述するが振動片が形成された基板の製造工程におけるゴミや耐蝕膜のキズ、基板材料のエッチチャンネルなどが起因となって基板エッチング時に発生した基板表面の凹状の欠損や基板内部の貫通孔である。
次に、本発明の第1の実施形態に係る外観検査方法における検査対象の基板について説明する。
図2は、基板10の一例とする水晶基板と結晶軸との関係を示した図である。基板10は、図2に示すように、矩形状であり、互いに直交する結晶軸X、Y、Zを有し、XZ面をX軸の回りに所定の角度θだけ回転させた平面に沿って、切り出された回転Yカット水晶基板である。
回転Yカット水晶基板の角度θが35.25°(35°15′)の場合、ATカット水晶基板と呼称され、優れた周波数温度特性を有する。ここで、ATカット水晶基板は、直交する結晶軸X、Y’、Z’を有し、厚み方向がY’軸であり、Y’軸に直交するX軸とZ’軸を含む面が主面であり、主面に厚み滑り振動が主振動として励振される。
ここで、水晶基板に生じるエッチチャンネルについて説明する。
Z軸を結晶の成長方向とする水晶原石にはZ軸方向に伸びたエッチチャンネルが形成される。これは、Z軸方向の結晶成長の速度より、Z軸方向と垂直な方向の結晶成長の速度が遅いことに起因する。このエッチチャンネルは原石やそれから切り出した素板の段階でも検出することは可能であるが、目視検査のため正確な位置の検出は困難である。しかし、このエッチチャンネルは後段の振動片にメサ部を形成するウェットエッチング工程において、エッチチャンネルが基板の表面に露出した領域からエッチング液が侵入することにより、欠陥のない領域と比べてエッチングレートの速いエッチチャンネル領域がエッチングされて内径が拡大し、貫通孔のような形態を有するエッチング欠陥92(図7(h)参照)として表れることになる。よって、エッチチャンネルが少ない水晶原石より切り出した水晶基板を用いることが望ましい。
図3は、本発明に係る検査対象の基板の模式図である。図4は、検査対象の基板に形成された振動片の模式図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は図4(a)のA−A断面図である。なお、以降の説明では、説明の便宜上、Y’軸方向から見たときの平面視において、+Y’軸方向の面を上面、−Y’軸方向の面を下面として説明する。
検査対象の基板10には、複数個の振動片12がウェットエッチング工程により形成されている。振動片12は、基板10中央部にウェットエッチング工程により形成されたメサ部16を有し、メサ部16の上下面10a,10bに電極14が設けられている。また、基板10端部にはパッケージ内部端子(図示しない)への支持・固定と導通を図るためのパッド電極15が設けられている。なお、振動片12にメサ部16を設けることは、振動エネルギーを電極14下に閉じ込め、外部へ漏洩する振動エネルギーを防止するためであり、振動片12のCI(クリスタルインピーダンス)値を小さくする効果がある。
次に、ATカット水晶基板を用いた場合の基板にエッチング欠陥が生じる過程を図5〜図8を用いて説明する。
図5は、振動片が形成された検査対象の基板の製造工程の一例を示す工程図である。図6は、図5の外形形成工程を示す基板(振動片)の概略断面図および欠損部がエッチング欠陥に成長する過程を示す図である。図7は、図5のメサ形成工程を示す基板(振動片)の概略断面図および欠損部やエッチチャンネルがエッチング欠陥に成長する過程を示す図である。図8は、図5の電極形成工程を示す基板(振動片)の概略断面図である。
基板10に形成される振動片12の製造工程は、振動片12の外形を形成するための外形形成工程と、振動片12の上下面10a,10bにメサ部16を形成するメサ形成工程と、振動片12の上下面10a,10bに電極14を形成する電極形成工程と、からなり、フォトリソグラフィ技術を用いて行われる。
図6の外形形成工程では、先ず、基板10を純水で洗浄し(ST1)、続いて、基板10の上下面10a,10bに、耐蝕膜80(例えばクロム(Cr)を下地膜とした金(Au))を蒸着装置、あるいはスパッタ装置等を用いて成膜し、次に、耐蝕膜80の表面全体にレジスト82を塗布する(ST2)。
その後、露光・現像することで、基板10の上に振動片12の外形形成マスクを形成する(ST3)。
続いて、マスク開口から露出した耐蝕膜80をエッチング(金(Au)は、例えば、よう化カリウム溶液を用い、次いで、下地膜であるクロム(Cr)は硝酸2セリウムアンモニウム溶液を用い)し、マスク開口から露出した基板10を、例えば水晶基板の場合には、エッチング液としてフッ化アンモニウム溶液等を用いてエッチングする(ST4)。
更に、レジスト82と外形形成マスクである耐蝕膜80を剥離する(ST5)ことで、振動片12が形成された基板10が完成する。
ここで、基板10の表面にゴミ(例えば、基板破損片、金属片、有機物)が付着し、その上に耐蝕膜80が成膜され、ゴミが付着した領域の耐蝕膜80が欠損したことにより欠損部91がエッチング欠陥92に成長する過程について説明する。
図6(b)において、耐蝕膜80を成膜した際にゴミにより生じた耐蝕膜80の欠損部91があると、図6(d)の基板エッチングにおいて、振動片12の外形形状に貫通するエッチングを施す間に、エッチング液がレジスト82に浸透し、欠損部91に到達することで、基板10の表面がエッチングされ凹状のエッチング欠陥92に成長する。なお、ゴミ付着が起因のエッチング欠陥92は、外形形成工程に限らず、メサ形成工程においても発生する可能性がある。
次に、図7のメサ形成工程では、図6の外形形成工程と同様に、振動片12の外形形状が施された基板10の上下面10a,10bに、耐蝕膜80を蒸着装置、あるいはスパッタ装置等を用いて成膜し、次に、耐蝕膜80の表面全体にレジスト82を塗布する(ST6)。
その後、露光・現像することで、振動片12の上にメサ形成マスクを形成する(ST7)。
続いて、マスク開口から露出した耐蝕膜80をエッチングし、マスク開口から露出した基板10を、エッチング液でエッチングする(ST8)。
更に、レジスト82とメサ形成マスクである耐蝕膜80を剥離する(ST9)ことで、メサ部16を有する振動片12が形成された基板10が完成する。
ここで、耐蝕膜80の表面にキズが生じ耐蝕膜80が欠損したことにより欠損部91がエッチング欠陥92に成長する過程と、基板10のエッチチャンネル90に起因しエッチング欠陥92に成長する過程とについて説明する。
図7(f)において、耐蝕膜80の表面にキズによる耐蝕膜80の欠損部91があると、図7(h)のメサ形成エッチングにおいて、ゴミによるエッチング欠陥92と同様に、メサ形成エッチングを施す間に、エッチング液がレジスト82に浸透し、欠損部91に到達することで、基板10の表面がエッチングされ凹状のエッチング欠陥92に成長する。なお、キズが起因のエッチング欠陥92は、メサ形成工程に限らず、外形形成工程においても発生する可能性があり、また、エッチング欠陥92の大きさは、メサ部16を形成するエッチング時間が振動片12の外形を形成するエッチング時間より短いため、外形形成時に生じたものに比べ、比較的小さい。
図6(a)や図7(f)において、基板10のエッチチャンネル90は、水晶にガラス(広義には、非晶質)が埋まっている構造であると考えられ、周りの水晶よりもエッチングレートが高い。そのため、図7(h)では、メサ形成マスクを形成後、耐蝕膜80をエッチングすると、エッチチャンネル90が露出する。その後、メサ形成エッチング時に、エッチング液によりエッチチャンネル90のガラスがエッチングされ、貫通後内径が広がり、貫通孔のようなエッチング欠陥92に成長する。一方、耐蝕膜80で覆われているエッチチャンネル90は、エッチング液によって侵食されず、ガラスが埋まった状態を維持する。
上述した振動片12に生じたエッチング欠陥92は、振動エネルギーの減衰や不要なスプリアス振動の発生の原因となり、振動片12のCI値の低下や周波数ジャンプ不良を引き起こすこととなる。また、貫通孔のようなエッチング欠陥92は、応力が集中する箇所となって強度が低下し、割れや欠けによる不良の原因となる。そのため、振動片12が基板10から取り外されパッケージ等に実装される前に、外観検査によりエッチング欠陥92を検出する必要がある。従って、基板10上に生じたエッチング欠陥92を検出することは、特性不良や破損不良の低減を図る上で非常に重要である。
次に、図8の電極形成工程では、メサ部16を有する振動片12が形成された基板10の上下面10a,10bに、反射物となる電極膜13(例えばクロム(Cr)を下地膜とした金(Au))を蒸着装置、あるいはスパッタ装置等を用いて成膜し、次に、電極膜13の表面全体にレジスト82を塗布する(ST10)。
その後、露光・現像することで、メサ部16を有する振動片12の上に電極形成マスクを形成する(ST11)。
続いて、マスク開口から露出した電極膜13をエッチングする(ST12)。
更に、レジスト82を剥離する(ST13)ことで、電極14が設けられたメサ部16を有する振動片12が形成された基板10が完成する。
次に、電極が形成された振動片を有する基板の外観検査方法について詳細に説明する。
図1において、鏡筒20は、第1の光源32と全反射ミラー36と受光手段50とを保持するものである。鏡筒20は全体として円筒形の形状を有しており、光の乱反射を防止するため内壁は艶消し塗装等により光を吸収できるように処理されている。また、鏡筒20は垂直に立てられ、試料台70もしくは系外の所定部材(図示しない)によって固定されている。
鏡筒20の上端の開口部22と下端の開口部24とは平面視して互いに重なる位置に形成されている。そして、上端の開口部22には受光手段50が取り付けられ、下端の開口部24は試料台70に向けられている。鏡筒20の中央部には水平方向に分岐管30が取り付けられており、分岐管30の先端には第1の光38aを発生する第1の光源32が取り付けられている。
全反射ミラー36は、鏡筒20の開口部22と開口部24の中心を結ぶ線上(光軸C)であって分岐管30と同じ高さ位置に取り付けられている。全反射ミラー36はミラー面を垂直方向からほぼ45°上端側を分岐管30側に傾けた状態で鏡筒20の内壁に取り付けられている。
第1の光源32は、受光手段50が検知可能で、且つ、全反射ミラー36および基板10が光吸収しない周波数帯域を有するものを用いる。また、第1の光源32の後段にはレンズ34が配設され第1の光38aを平行光にして出射できるようにしている。第1の光源32は所定の周波数帯域に広がったスペクトルを有するもの(白色光)でも良いが、レンズ34の色収差を考慮すると単色光であることが望ましい。第1の光38aを平行光とすることにより光路上で第1の光38aが拡散して受光手段50に到達する第1の反射成分38bの強度が減少することを防ぐことができる。また、基板10に到達する第1の光38aが全て基板10の主面(上面10a)に垂直に入射されるため、基板10のエッジや振動片12のエッジからの散乱光が受光手段50に迷光として混入することを防ぎ、後述のコントラストの低下を防止できる。
鏡筒20の下方には、基板10を載せる試料台70が配置されている。試料台70は空洞状の開口部72が形成されている。開口部72は平面視して鏡筒20の開口部22,24と重なる位置(光軸C上)に形成されている。この開口部72を塞ぐように基板10が載置される。
更に、試料台70の下方には、第2の光源42が取り付けられた光源部40が配置されている。光源部40は、第2の光源42とレンズ44と全反射ミラー46とで構成されている。
全反射ミラー46は、鏡筒20の開口部22,24の中心を結ぶ線上(光軸C)に取り付けられている。全反射ミラー46はミラー面を垂直方向からほぼ45°下端側を第2の光源42側に傾けた状態で光源部40の内部に取り付けられている。
第2の光源42は、受光手段50が検知可能で、且つ、全反射ミラー46および基板10が光吸収しない周波数帯域を有するものを用いる。また、第2の光源42の後段にはレンズ44が配設され第2の光48aを平行光にして出射できるようにしている。第2の光源42は所定の周波数帯域に広がったスペクトルを有するもの(白色光)でも良いが、レンズ44の色収差を考慮すると単色光であることが望ましい。第2の光48aを平行光とすることにより光路上で第2の光48aが拡散して受光手段50に到達する第2の透過成分48cの強度が減少することを防ぐことができるとともに、基板10に到達する第2の光48aが全て基板10の下面10bに垂直に入射されるため、基板10のエッジや振動片12のエッジからの散乱光が受光手段50に迷光として混入することを防ぎ、後述のコントラストの低下を防止できる。
鏡筒20の上端の開口部22に取り付けられた受光手段50は、基板10上に形成された電極14の上面14aで反射された第1の反射成分38bと、基板10の電極14が形成されていない領域を通過した第2の透過成分48cとを撮影するものである。受光手段50はレンズ56と撮像素子52とにより形成されている。受光手段50の光軸Cは垂直であり鏡筒20の円形の開口部22,24の中心同士を結ぶ線と一致させている。同様に全反射ミラー36,46の中央部も光軸Cが通過する。以上の光学系により、第1の光源32から発せられた第1の光38aは、平行光の状態で全反射ミラー36に垂直下方に反射され、基板10で垂直上方に反射され、全反射ミラー36を透過した第1の反射成分38bとなる。また、第2の光源42から発せられた第2の光48aは、平行光の状態で全反射ミラー46に垂直上方に反射され、基板10を通過し、全反射ミラー36を透過した第2の透過成分48cとなる。そして、第1の反射成分38bと第2の透過成分48cとが平行光の状態を維持して受光手段50に到達する。
受光手段50の撮像素子52は、撮像面54の法線が光軸Cと一致する。受光手段50の焦点は、電極14の膜厚が最大でも1μm程度なので、基板10の上面10aに合わせるようにレンズ56の位置が調整されている。よって、撮像素子52は基板10の上面10aに焦点を合わせた画像を撮影可能となる。なお、受光手段50の焦点を基板10の上面10aに合わせるのは、焦点が合っている上面10a近くのエッチング欠陥92の像と、焦点が合っている下面10b近くのエッチング欠陥92の像とを比べた場合、上面10a近くのエッチング欠陥92の像のほうがシャープに見え、焦点を合わせやすいからである。また、メサ部16が形成された基板10の場合には、エッチチャンネル90に起因するエッチング欠陥92が生じ、寸法の小さいエッチング欠陥92をミス無く検出するために、メサ部16が形成されていない基板10の上面10aに焦点を合わせることが望ましい。
次に、2つの光源の光量比率とエッチング欠陥の検出率の関係について説明する。
図9は、第1の光源と第2の光源との光量比率に対する各種要因に起因するエッチング欠陥の検出率を示す図である。図10は、基板に光を照射しエッチング欠陥を検出する方法を説明する図であり、図10(a)は基板の断面を示す模式図、図10(b)は受光手段から見える画像の模式図である。
図9より、第1の光源32と第2の光源42との光量比率が1.5倍以上2.5倍以下の範囲で、基板10の電極領域と無電極領域においてエッチング欠陥92を検出することが可能である。しかし、無電極領域においては検出率100%とならず、ゴミやキズ起因のエッチング欠陥92は検出率70%以上である。また、エッチチャンネル起因のエッチング欠陥92については検出率30%以上と大幅に劣化する。これは、エッチチャンネル起因のエッチング欠陥92の寸法が約3μmと、ゴミやキズ起因のエッチング欠陥92の寸法10μm以上に比べ、非常に小さいためである。従って、電極領域と無電極領域において検出率100%を得るためには、光量比率を約2倍とすることが望ましい。
この理由は、図10(a)に示すように、基板10の電極領域では、第1の光源32の第1の光38aが電極14の上面14aに反射し、第1の光38aの強度のほぼ100%が受光手段50に到達する。それに対し、第2の光源42の第2の光48aは、基板10を透過する第2の透過成分48cと、基板10の下面10bで反射する第2の反射成分48bとに分けられるため、受光手段50に到達する第2の透過成分48cの強度は、第2の光48aの強度の約50%に半減することとなる。そのため、受光手段50に到達する第1の反射成分38bの強度は第2の透過成分48cの強度の約2倍となり、エッチング欠陥92の散乱による第1の反射成分38bや第2の透過成分48cの強度低下に比べ、第1の反射成分38bや第2の透過成分48cとの強度差が大きいので、電極領域と無電極領域とのエッチング欠陥92を同時に検出することができない。従って、第1の光源32の光量に対し、第2の光源42の光量を約2倍とすることで、電極領域で反射した第1の反射成分38bの強度と無電極領域を透過した第2の透過成分48cの強度をほぼ同等にすることができる。よって、電極領域と無電極領域におけるエッチング欠陥92を同時に検出することが可能となる。
図10(b)は、図10(a)のエッチチャンネルを起因としたエッチング欠陥を受光手段から見た画像の模式図である。撮像素子52は平面視したエッチング欠陥92をネガ画像として得ることができる。なお、図10(b)においては、第1の反射成分38bや第2の透過成分48cの強度の低い領域が黒く、逆に高い領域が白く描かれている。
撮像素子52によって得られた画像データ62は検出部60に出力される。画像データ62は、例えば撮像素子52の撮像面54と同一面を形成する平面座標を有し、撮像素子52の中心(光軸C)を平面座標の原点とし、撮像素子52を構成する撮像面54に並べられた受光素子(図示しない)の間隔を平面分解能とし、各受光素子の平面座標の座標位置ごとの反射成分や透過成分の強度を有するものである。
検出部60は、画像データ62が示す反射成分や透過成分の強度の分布から所定の閾値以下になる領域を抽出することによりエッチング欠陥92を検出するものである。
図11は、画像処理の模式図であり、図11(a)は処理前の分割平面を示す図、図11(b)は処理後の分割平面を示す図である。検出部60における画像処理は、例えば、図11(a)に示すように画像データ62が示す平面座標を所定の大きさの分割平面64に分割する。このとき分割平面64の最小単位は受光素子(図示しない)の面積(画素の面積)である。そして分割平面64ごとに反射成分強度を例えば256段の強度レベルに簡略化する。そして強度レベルが100以下の分割平面64が所定の個数直線状に並んで存在する場合には(図11(b)は3個)その領域にエッチング欠陥92があるものと判断して検出信号を外部に出力すればよい。このように検出部60において、分割平面64の大きさ、強度レベルの段数、強度レベルの閾値を適切に設定することにより、基板10中のエッチング欠陥92を検出することができる。
以上、電極が形成された振動片を有する基板の外観検査方法、およびこれを具現化した撮像装置を、電極14が設けられたメサ部16を有する振動片12が形成されたATカット水晶基板で説明したが、検査対象とする基板は、特に限定されず、電極が設けられた、平板の振動片や逆メサ部を有する振動片が形成されたATカット水晶基板、音叉型振動片やジャイロ振動片が形成されたZカット水晶基板などでも構わない。
次に、本発明の第2の実施形態に係る基板の外観検査方法および撮像装置について説明する。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る基板の外観検査方法、およびこれを具現化した撮像装置を示した模式図である。
図12に示すように、第2の実施形態に係る撮像装置1aは、第1の実施形態に係る撮像装置1と同じ構成の第1の検査システムと、第1の実施形態に係る撮像装置1を上下反転させた構成の第2の検査システムと、基板10が設置された試料台70を搬送する搬送部74とから構成されている。
第1の検査システムは、搬送部74の上方に、第1の光源32が取り付けられた分岐管30と検出部60が接続された第1の受光手段50とを保持した鏡筒20が設置され、搬送部74の下方には、第2の光源42が取り付けられた光源部40が配置されている。また、第2の検査システムは、搬送部74の上方に、第4の光源42aが取り付けられた光源部40aが配置され、搬送部74の下方には、第3の光源32aが取り付けられた分岐管30aと検出部60aが接続された第2の受光手段50aとを保持した鏡筒20aが設置されている。
第1の検査システムでは、基板10を光軸C線上に設置し、基板10の上面10aの電極14が形成された領域で反射した第1の光源32から発光された第1の光による第1の反射成分と、基板10の電極14が形成されていない領域を透過した第2の光源42から発光された第2の光による第2の透過成分とを第1の受光手段50で撮影し、エッチング欠陥92を検出する。その後、搬送部74により第2の検査システムの光軸Ca線上に設置された基板10は、第2の検査システムにより、基板10の下面10bの電極14が形成された領域で反射した第3の光源32aから発光された第3の光による第3の反射成分と、基板10の電極14が形成されていない領域を透過した第4の光源42aから発光された第4の光による第4の透過成分とを第2の受光手段50aで撮影し、エッチング欠陥92を検出する。
このような構成により、基板10の上下面10a,10bに電極14が形成された基板10であっても、検査途中で基板を上下反転することなく、基板10の上下面10a,10bに生じたエッチング欠陥92を電極14の有無に関係なく検出することが可能となり、外観検査時間が短縮しコスト低減に大きな効果がある。
次に、本発明の第3の実施形態に係る基板の外観検査方法および撮像装置について説明する。
図13は、本発明の第3の実施形態に係る基板の外観検査方法、およびこれを具現化した撮像装置を示した模式図である。
図13に示すように、第3の実施形態に係る撮像装置1bは、試料台70の上方に、第1の光源32bが取り付けられた分岐管30bと、第4の光源42cが取り付けられた分岐管40cと、検出部60bが接続された第1の受光手段50bとを保持した鏡筒20bと、が設置されている。また、試料台70の下方には、第3の光源32cが取り付けられた分岐管30cと、第2の光源42bが取り付けられた分岐管40bと、検出部60cが接続された第2の受光手段50cとを保持した鏡筒20cと、が設置された構成である。なお、受光手段50b,50c、鏡筒20b,20c、試料台70は光軸Cb線上に設置されている。
基板10の上下面10a,10bに電極14が形成された基板10は、試料台70を介して光軸Cb線上に設置され、基板10の上面10aの電極14が形成された領域で反射した第1の光源32bから発光された第1の光による第1の反射成分と、基板10の電極14が形成されていない領域を透過した第2の光源42bから発光された第2の光による第2の透過成分とを第1の受光手段50bで撮影し、エッチング欠陥92を検出する。また、基板10の下面10bの電極14が形成された領域で反射した第3の光源32cから発光された第3の光による第3の反射成分と、基板10の電極14が形成されていない領域を透過した第4の光源42cから発光された第4の光による第4の透過成分とを第2の受光手段50cで撮影し、エッチング欠陥92を検出する。
このような構成により、基板10の上下面10a,10bに電極14が形成された基板10であっても、検査途中で基板を上下反転することなく、また、基板10を搬送することなく、基板10の上下面10a,10bに生じたエッチング欠陥92を電極14の有無に関係なく検出することが可能となり、外観検査時間を大幅に短縮しコスト低減に非常に大きな効果がある。
以上述べたように、本発明の実施形態に係る電極14が形成された基板10の外観検査方法、およびこれを具現化した撮像措置によれば、第1の光源32からの第1の光38aによる基板10の電極14で反射した第1の反射成分38bと、第2の光源42からの第2の光48aによる基板10を透過した第2の透過成分48cとを第1の受光手段50で撮影する。その後、撮影された画像中の第1の反射成分38bと第2の透過成分48cの強度の低い領域を、基板10内に生じたエッチング欠陥92として検出するものである。ここで、エッチング欠陥92がある領域では、第1の光38aと第2の光48aが散乱されるため、第1の反射成分38bや第2の透過成分48cの強度はその領域では小さくなる。よって、画像として示される画像データ62が示す反射成分強度の分布において反射成分強度の小さい領域でエッチング欠陥92を平面視した形状として検出することができる。
また、第1の光源32と第2の光源42との光量比率を1.5倍以上2.5倍以下の範囲とすることで、基板10の電極14に反射した第1の反射成分38bと、基板10の電極14が形成されていない領域を透過した第2の透過成分48cとの強度をほぼ同等とすることができる。従って、これまで不可能であった電極14が形成されている基板10であっても、基板10に生じたエッチング欠陥92を、電極14の有無に係らず検出することができる。
更に、第1の光38aと第2の光48aは基板10の主面に垂直に照射されるため、基板10のエッジや振動片12のエッジからの散乱光を低減できる。また、エッチング欠陥92に起因する第1の反射成分38bと第2の透過成分48cの強度の小さい領域とエッチング欠陥92がない領域の第1の反射成分38bと第2の透過成分48cの強度の大きい領域とのコントラストを向上させ、両領域のエッチング欠陥92を同時に、精度良く検出することができる。
なお、振動片12に生じたエッチング欠陥92は、振動エネルギーの減衰や不要なスプリアス振動の発生の原因となり、振動片12のCI値の低下や周波数ジャンプ不良を引き起こすこととなる。また、貫通孔のようなエッチング欠陥92は、応力が集中する箇所となって強度が低下し、割れや欠けによる不良の原因となる。よって、このようなエッチング欠陥92を有する振動片12を確実に選別して、その後に形成される振動子や発振器の特性不良や振動片破損による発振不良を低減し、歩留まりを向上させ、コストダウンを図ることができる。
1…撮像装置、10…基板、10a,14a…上面、10b…下面、12…振動片、13…電極膜、14…電極、15…パッド電極、16…メサ部、20…鏡筒、22,24,72…開口部、30…分岐管、32…第1の光源、34,44,56…レンズ、36,46…全反射ミラー、38a…第1の光、38b…第1の反射成分、40…光源部、42…第2の光源、48a…第2の光、48c…第2の透過成分、50…受光手段、52…撮像素子、54…撮像面、60…検出部、62…画像データ、64…分割平面、70…試料台、74…搬送部、80…耐蝕膜、82…レジスト、90…エッチチャンネル、91…欠損部、92…エッチング欠陥。

Claims (15)

  1. 第1の主面と前記第1の主面の裏面である第2の主面を有し、エッチングにより加工がされた光透過性を有する基板を準備する工程と
    前記第1の主面および前記第2の主面の一方面の一部に金属製の反射物を配置する工程と、
    前記反射物に光を照射すると共に前記基板における前記反射物に対する周辺に光を照射し、前記反射物によって反射された反射光を検出し、前記検出した結果から得られた前記反射光の強度に基づき外観異常を検査する工程と、
    含み、
    前記検査する工程は、前記反射物に照射される前記光の照射方向と、前記周辺に照射される前記光の照射方向と、が互いに逆であることを特徴とする振動片の製造方法。
  2. 第1の主面と前記第1の主面の裏面である第2の主面とを有し、エッチングにより加工がされた光透過性を有する基板を準備する工程と
    前記第1の主面および前記第2の主面の一方面の一部に金属製の反射物を配置する工程と、
    前記反射物に光を照射すると共に前記基板における前記反射物に対する周辺に光を照射し、前記反射物によって反射された反射光を検出して得られた光の強度と、前記周辺を透過した光を検出して得られた光の強度と、に基づき前記基板の形状の欠陥に基づく外観異常を検査する工程と、
    を含むことを特徴とする振動片の製造方法。
  3. 前記反射物に照射される前記光を発光する光源の光量に対し、前記周辺に照射される前記光を発光する光源の光量が1.5倍以上2.5倍以下であることを特徴とする請求項2に記載の振動片の製造方法。
  4. 前記反射物を配置する工程が、前記周辺において前記第1の主面から前記第2の主面へと光が透過できる領域を残して前記第1の主面に前記反射物を形成すると共に、前記第2の主面に他の反射物を形成する工程である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の振動片の製造方法。
  5. 前記基板を準備する工程は、前記周辺における前記基板の厚さが前記反射物が配置された部分の厚さよりも薄い部分を備えた前記基板を準備する工程であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の振動片の製造方法。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の前記検査する工程にて、良品と判断された前記振動片を用いることを特徴とする振動子の製造方法。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の前記検査する工程にて、良品と判断された前記振動片を用いることを特徴とする発振器の製造方法。
  8. 第1の主面および前記第1の主面の裏側である第2の主面の一方の面に第1の反射物を備え、他方の面に第2の反射物を備えている光透過性を有する基板に、前記第1の主面側から第1の光を前記第1の主面と交わる方向に照射して前記第1の反射物において反射した第1の光の反射成分と、
    前記基板に、前記第2の主面側から第2の光を前記第1の主面と交わる方向に照射して前記基板を透過した第2の光の透過成分と、
    を第1の受光手段で受光することにより前記基板の外観の検査を行う第1の外観検査工程
    前記第2の主面側から第3の光を前記第2の主面と交わる方向に照射して前記第2の反射物において反射した第3の光の反射成分と、
    前記第1の主面側から第4の光を前記第1の主面と交わる方向に照射して前記基板を透過した第4の光の透過成分と、
    を第2の受光手段で受光することにより前記基板の外観の検査を行う第2の外観検査工程と、
    を含むことを特徴とする基板の外観検査方法。
  9. 前記基板は、水晶で構成されていることを特徴とする請求項8に記載の基板の外観検査方法。
  10. 第1の主面および前記第1の主面の裏側である第2の主面の一方の面に第1の反射物を備えている光透過性を有する基板に、前記第1の主面側から第1の光を前記第1の主面と交わる方向に照射して前記第1の反射物において反射した第1の光の反射成分と、
    前記基板に、前記第2の主面側から第2の光を前記第1の主面と交わる方向に照射して前記基板を透過した第2の光の透過成分と、
    を第1の受光手段で受光することにより前記基板の外観の検査を行う工程、
    を含み、
    前記基板は、水晶で構成されていることを特徴とする基板の外観検査方法。
  11. 前記第1の外観検査工程および前記第2の外観検査工程における前記外観の検査はエッチング欠陥の検査であることを特徴とする請求項8又は9に記載の基板の外観検査方法。
  12. 前記外観の検査はエッチング欠陥の検査であることを特徴とする請求項9に記載の基板の外観検査方法。
  13. 前記第1の光と前記第2の光とを前記第1の主面の法線方向に沿って前記基板に照射することを特徴とする請求項乃至12のいずれか一項に記載の基板の外観検査方法。
  14. 前記第1の光を発光する第1の光源の光量に対し、前記第2の光を発光する第2の光源の光量が1.5倍以上2.5倍以下の範囲にあることを特徴とする請求項乃至13のいずれか一項に記載の基板の外観検査方法。
  15. 前記第1の外観検査工程と、前記第2の外観検査工程との間、搬送手段によって前記基板を搬送することを特徴とする請求項8又は9に記載の基板の外観検査方法。
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